JP7306179B2 - 車両の制御装置、制御プログラム - Google Patents

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Description

本開示は、車両の制御装置、及び制御プログラムに関する。
従来、下記の特許文献1に記載の車両の制御装置がある。特許文献1に記載の制御装置は、車両に設けられた一対のドアの一方を独立に開閉させる第1ドア駆動装置、及び一対のドアの他方を独立に開閉させる第2ドア駆動装置を制御する。この制御装置は、混雑度が高い場合には一対のドアを両開きにし、混雑度が高くない場合には一対のドアを片開きにする。これにより、車両の空調装置により冷房又は暖房された空気がドアを通じて車両の外部に漏れ難くなるため、空調効率の低下に起因する空調装置の駆動エネルギの消費が抑制される。
特開2014-51207号公報
ところで、引用文献1に記載の車両では、混雑時にはドアが常に全開状態になるため、空調装置の消費エネルギを抑制することが困難となる。この点に関しては、外部から電力が供給されている車両、例えば電車では、空調装置に供給可能な電力が枯渇することがないため、混雑時の空調装置の消費エネルギの増加を許容できる。しかしながら、空調装置に供給可能な電力が有限の車両、例えば乗用車にあっては、混雑時に空調装置の消費エネルギが大きくなると、車両の燃費や電費等が大幅に悪化することとなり、結果として目的地まで走行するために必要な燃料や電力等の走行エネルギが枯渇する懸念がある。一方、この問題を解決するためには、乗員が乗降する際のドアの開度を混雑時でも小さくすることが有効であるが、この場合には乗員が車両に乗降し難くなるおそれがある。
このように、走行エネルギが有限の車両にあっては、走行エネルギの枯渇と乗降し易さとのトレードオフの関係について改善の余地がある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、走行エネルギの確保と乗降し易さとの両立を図ることが可能な車両の制御装置及び制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、エネルギ供給源(20)を有し、エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御装置は、開閉制御部(460)と、エネルギ残量演算部(461)と、閾値設定部(462)と、を備える。開閉制御部は、車両の開閉部(30)の開度制御量を制御する。エネルギ残量演算部は、車両の走行エネルギの残量を演算する。閾値設定部は、エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量に対する閾値を設定する。開閉制御部は、エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量と閾値との差であるエネルギ余裕量を演算し、エネルギ余裕量に基づいて開閉部の開度制御量を設定する。エネルギ余裕量に基づいて余裕量補正係数を演算するとともに、余裕量補正係数を開度制御量の基準値に乗算することにより、エネルギ余裕量に基づいた開度制御量を設定する。エネルギ余裕量が大きくなるほど余裕量補正係数を大きくなるように設定する。
上記課題を解決するために、エネルギ供給源(20)を有し、エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御装置は、開閉制御部(460)と、エネルギ残量演算部(461)と、閾値設定部(462)と、を備える。開閉制御部は、車両の開閉部(30)の開度制御量を制御する。エネルギ残量演算部は、車両の走行エネルギの残量を演算する。閾値設定部は、エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量に対する閾値を設定する。開閉制御部は、エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量と閾値との差であるエネルギ余裕量を演算し、エネルギ余裕量に基づいて第1開度制御量を設定し、空調装置の目標空調温度と外気温との差である内外温度差に基づいて温度補正係数を演算するとともに、温度補正係数を開度制御量の基準値に乗算することにより、内外温度差に基づいた第2開度制御量を設定し、第1開度制御量、及び第2開度制御量に基づいて、開閉部の開度制御量を設定し、内外温度差が大きくなるほど温度補正係数を小さくなるように設定する。
上記課題を解決するために、エネルギ供給源(20)を有し、エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御プログラムは、少なくとも一つの処理部(46)に、車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御させ、車両の走行エネルギの残量を演算させ、走行エネルギの残量に対する閾値を設定させ、走行エネルギの残量と閾値との差であるエネルギ余裕量を演算させ、エネルギ余裕量に基づいて余裕量補正係数を演算するとともに、余裕量補正係数を開度制御量の基準値に乗算することにより、エネルギ余裕量に基づいた開度制御量を設定させ、エネルギ余裕量が大きくなるほど余裕量補正係数を大きくなるように設定させる。
上記課題を解決するために、エネルギ供給源(20)を有し、エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御プログラムは、少なくとも一つの処理部(46)に、車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御させ、車両の走行エネルギの残量を演算させ、走行エネルギの残量に対する閾値を設定させ、走行エネルギの残量と閾値との差であるエネルギ余裕量を演算させ、エネルギ余裕量に基づいて第1開度制御量を設定させ、空調装置の目標空調温度と外気温との差である内外温度差に基づいて温度補正係数を演算するとともに、温度補正係数を開度制御量の基準値に乗算することにより、内外温度差に基づいた第2開度制御量を設定させ、第1開度制御量、及び第2開度制御量に基づいて、開閉部の開度制御量を設定させ、内外温度差が大きくなるほど温度補正係数を小さくなるように設定させる。
この構成によれば、例えばエネルギ余裕量が大きい場合には、人や物が乗降し易くなるように開閉部の開度制御量を設定する一方、エネルギ余裕量が小さい場合には、走行エネルギを消費し難くなるように開閉部の開度制御量を設定することが可能となる。したがって、走行エネルギの確保と乗降し易さとの両立を図ることができる。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示によれば、走行エネルギの確保と乗降し易さとの両立を図ることが可能な車両の制御装置及び制御プログラムを提供できる。
図1は、第1実施形態の車両の走行ルートの概要を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態の車両の概略構成を示すブロック図である。 図3(A),(B)は、第1実施形態のドア装置の動作を模式的に示す図である。 図4(A)~(C)は、第1実施形態の車両の現在地から目的地までの走行位置φに対する走行速度v、道路勾配θ、及び路面摩擦係数μの推移を示すグラフである。 図5は、第1実施形態の統括ECUにおいて用いられるエネルギ変換効率η,ηを説明するための図である。 図6は、第1実施形態の統括ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、第1実施形態の統括ECUにより用いられるエネルギ余裕量Eprd-remとエネルギ枯渇危険度Ksocとの関係を示すマップである。 図8は、第1実施形態の統括ECUにより用いられるエネルギ枯渇危険度Ksocと補正係数αとの関係を示すマップである。 図9は、第2実施形態の統括ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、第1実施形態の統括ECUにより用いられる内外温度差Tdifと補正係数αとの関係を示すマップである。 図11は、第3実施形態の統括ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、第4実施形態の統括ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図13は、他の実施形態の統括ECUにより用いられるエネルギ余裕量Eprd-remとエネルギ枯渇危険度Ksocとの関係を示すマップである。 図14は、他の実施形態の統括ECUにより用いられる内外温度差Tdifと補正係数αとの関係を示すマップである。
以下、車両の制御装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
はじめに、本実施形態の車両の概略構成について説明する。図1に示される車両10は、多数の乗客を乗せることが可能なバス等の大型の車両である。車両10は、予め定められた走行ルートRtに沿って出発地点Psから目的地Pdまで自動的に走行する。出発地点Psから目的地Pdまでの区間には、予め定められた複数の停留所Paが設けられている。各停留所Paは、車両10が停車する場所である。各停留所Paでは、車両10の利用者が乗車する。車両10は、各停留所Paで待ち合わせている利用者を乗車させつつ目的地Pdに向かって走行する。なお、車両10には、人に限らず物を乗車させることも可能であるが、以下では、便宜上、車両10に人が乗車する場合を例に挙げて説明する。
車両10の車室内では利用者に対して各種サービスが提供される。車両10の車室内で提供されるサービスには、例えばパーティーやセミナー等がある。これにより、車両10の利用者は、車室内で提供されるサービスを受けながら、目的地Pdに向かうことができる。
次に、車両10の具体的な構成について説明する。図2に示されるように、車両10は、バッテリ20と、インバータ装置21と、モータジェネレータ22とを備えている。
バッテリ20は、充電及び放電の可能なリチウムイオン電池等の二次電池からなる。
インバータ装置21は、バッテリ20に充電されている直流電力を交流電力に変換し、変換された交流電力をモータジェネレータ22に供給する。
モータジェネレータ22は、インバータ装置21から供給される交流電力に基づいて駆動する。モータジェネレータ22の駆動により生成される動力が変速機23及びディファレンシャルギア24を介して車輪25に伝達されることにより車両10が走行する。車両10は、バッテリ20に蓄えられている電力に基づいて走行する、走行エネルギが有限の車両である。本実施形態では、バッテリ20がエネルギ供給源に相当し、モータジェネレータ22が走行駆動装置に相当する。
モータジェネレータ22は、車両10の制動時に回生発電を行う。具体的には、車両10の制動時に車輪25に作用する制動力は、車輪25、ディファレンシャルギア24、変速機23を介してモータジェネレータ22に入力される。モータジェネレータ22は、この車輪25から逆入力される動力に基づいて発電する。モータジェネレータ22により発電される電力は、インバータ装置21により交流電力から直流電力に変換されてバッテリ20に充電される。
車両10は、更に、ドア装置30と、空調装置31と、サービス提供装置32と、補機33とを備えている。
ドア装置30は、バッテリ20から供給される電力に基づいて開閉する電動式のドア装置である。ドア装置30の開度は、図3(A)に示される全閉状態と、図3(B)に示される全開状態との間で調整可能である。ドア装置30が開状態になることにより、車両10に対して人や物が乗降することが可能となる。以下では、便宜上、図3(A)に示されるドア装置30の開度量を「Xmin」で表記し、図3(B)に示されるドア装置30の開度量を「Xmax」で表記する。したがって、ドア装置30の実際の開度量を「X」とすると、開度量Xは「Xmin≦X≦Xmax」の範囲で調整可能である。本実施形態では、ドア装置30が、車室内と車室外とが連通される部分を開閉する、人又は荷物の乗降用の開閉部に相当し、ドア装置30の開度量Xが開度制御量に相当する。
図2に示される空調装置31は、車室内に空調風を送風することにより車室内の暖房及び冷房の少なくとも一方を行う。空調装置31は、バッテリ20から供給される電力に基づいて駆動する。
サービス提供装置32は、利用者にサービスを提供するための装置である。例えばパーティーをサービスとして提供する場合には、料理を作るための調理器具や、食材を保存するための冷蔵庫等がサービス提供装置32に相当する。なお、サービス提供装置32は、サービスを提供するための装置のうち、特にバッテリ20から供給される電力に基づいて駆動する装置を示す。
補機33は、車両10に搭載されて、バッテリ20から供給される電力に基づいて駆動する各種電子機器、例えば車両10の電灯やオーディオ装置等を示す。
車両10は、更に、EV(Electric Vehicle)ECU(Electronic Control Unit)4040と、バッテリECU41と、ドアECU42と、空調ECU43と、サービスECU44と、補機ECU45と、統括ECU46とを備えている。各ECU40~46は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されており、メモリに予め記憶されているプログラムを実行することにより各種制御を実行する。
EVECU40は、インバータ装置21の駆動を制御することにより、モータジェネレータ22の動作を制御する。例えばEVECU40は、車両10の走行時には、走行用の所定の動力がモータジェネレータ22から出力されるようにインバータ装置21の駆動を制御する。また、EVECU40は、車両10の制動時には、モータジェネレータ22の回生発電により発電される電力がバッテリ20に充電されるようにインバータ装置21を駆動させる。
バッテリECU41は、バッテリ20のSOC(State Of Charge)値を検出するとともに、検出されたSOC値に基づいてバッテリ20の状態を管理している。なお、SOC値は、バッテリ20の完全放電状態を「0[%]」と定義し、バッテリ20の満充電状態を「100[%]」と定義した上で、バッテリ20の充電状態を「0[%]~100[%]」の範囲で表したものである。
ドアECU42は、ドア装置30の開閉を制御する。例えば、ドアECU42は、統括ECU46から送信される目標開度量Xtrgを受信すると、実際のドア装置30の開度量Xが目標開度量Xtrgとなるようにドア装置30を駆動させる。
空調ECU43は、空調装置31の駆動を制御する。例えば空調ECU43は、車室内の実際の温度を目標空調温度に追従させるように車室内の暖房又は冷房を行うべく空調装置31を制御する。目標空調温度は、例えば車両10の運転者が空調装置31の操作部を手動操作することにより設定される温度である。
サービスECU44は、サービス提供装置32を制御する。なお、サービス提供装置32が複数の機器により構成されている場合には、それらの機器毎にECUが設けられている場合がある。その場合、機器毎に設けられる複数のECUの総称がサービスECU44となる。
補機ECU45は、補機33を制御する。なお、補機33は、上述の通り、バッテリ20から供給される電力に基づき駆動する各種電子機器を示すものである。補機ECU45は、補機33に該当する複数の電子機器毎に設けられる複数のECUの総称を示すものである。
なお、車両10には、車両10の制動装置を制御する制動ECU47や、車両10の操舵装置を制御する操舵ECU48も設けられている。
統括ECU46には、車両10に搭載される各種センサの出力信号、例えば車速センサ50や周辺検知センサ51、位置センサ52の出力信号が取り込まれている。
車速センサ50は、車両10の走行速度を検出するとともに、検出された走行速度に応じた信号を統括ECU46に出力する。
周辺検知センサ51は、車両10の周辺情報を検知するセンサである。周辺検知センサ51により取得される情報には、車両10の周辺を走行する車両や、車両10の前方に位置する障害物、車両10の前方に位置する信号機、車両10が走行している走行レーンの車線情報等が含まれる。周辺検知センサ51は、例えばカメラや赤外線センサ、レーダ装置により構成される。周辺検知センサ51は、検知された車両10の周辺情報を統括ECU46に出力する。
位置センサ52は、GPS(Global Positioning System)等を利用して車両10の現在地を取得する。位置センサ52は、取得した車両10の現在地の情報を統括ECU46に出力する。
統括ECU46は、車両10に搭載される地図情報データベース60から地図情報を読み込むことが可能である。地図情報データベース60に記憶されている地図情報には、道路情報の他、車両10の走行ルートRtの情報、各停留所Paの位置情報、出発地点Psの位置情報、目的地Pdの位置情報等が含まれている。
統括ECU46には、センサ50~52等により検出される車両10の各種状態量、及び地図情報データベース60に記憶されている地図情報等に基づいて、各ECU40~45,47,48を統括的に制御することにより、それらの協調制御を実行する。本実施形態では、統括ECU46が制御装置に相当する。統括ECU46は、協調制御の一つとして、車両10を目的地Pdまで自動的に走行させる自動走行制御を実行する。
具体的には、統括ECU46は、地図情報データベース60から車両10の走行ルートRt等の情報を読み込む。統括ECU46は、地図情報データベース60から読み込んだ情報と、位置センサ52により検出される車両10の現在地、周辺検知センサ51により検出される車両10の周辺情報等に基づいて、走行ルートRtに沿って車両10を自動的に走行させるために必要な車両10の加速度の目標値や操舵角の目標値等の制御指令値を演算する。統括ECU46は、演算された制御指令値をEVECU40や制動ECU47、操舵ECU48に送信する。この制御指令値に基づいてEVECU40や制動ECU47、操舵ECU48がモータジェネレータ22、制動装置、及び操舵装置を制御することにより、車両10が走行ルートに沿って自動的に走行するようになる。
また、統括ECU46は、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する間に消費する電力量を推定した上で、この推定された消費電力量と、バッテリ20に蓄えられている電力量の残量との差を演算することにより電力量の余裕量を演算する。統括ECU46は、この演算された電力量の余裕量に基づいてドア装置30の開度量Xを設定する。
なお、本実施形態では、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する間に消費する電力量が消費エネルギに相当し、バッテリ20に蓄えられている電力量の残量がエネルギ残量に相当し、電力量の余裕量がエネルギ余裕量に相当する。このように、本実施形態の車両10では電力量がエネルギに相当するため、以下では、電力量をエネルギとも称する。
次に、統括ECU46により実行されるドア装置30の開度量を設定する処理の具体的な手順について説明する。
図2に示されるように、統括ECU46は、開閉制御部460と、エネルギ残量演算部461と、閾値設定部462とを備えている。
エネルギ残量演算部461は、バッテリECU41からバッテリ20のSOC値の情報を取得するとともに、取得したSOC値に基づいて、バッテリ20に蓄えられているエネルギの残量Enowを演算する。
閾値設定部462は、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する間に消費するエネルギEprdを推定する。詳しくは、閾値設定部462は、車両10の走行により消費される走行消費エネルギE1、空調装置31の消費エネルギE2、サービス提供装置32の消費エネルギE3、及び補機33の消費エネルギE4を加算することにより消費エネルギEprdを求める。各エネルギE1~E4は次のように求められる。
閾値設定部462は、走行消費エネルギE1を求める際には、まず、図4(A)に示されるような、現在値から目的地Pdまでの車両10の位置φに対する車両10の走行速度パターンv(φ)を計画する。例えば車両10が走行ルートRtを定期的に走行する場合には、閾値設定部462は、車両10が走行ルートRtを走行する都度、車速センサ50により検出される走行速度vを学習する。閾値設定部462は、この学習された走行速度vの情報に基づいて車両10の走行速度パターンv(φ)を計画する。あるいは、各道路における走行速度の情報がデータベース化されて地図情報データベース60に記憶されている場合には、閾値設定部462は、この地図情報データベース60に記憶されている走行速度の情報に基づいて車両10の走行速度パターンv(φ)を計画することも可能である。
また、閾値設定部462は、図4(B),(C)に示されるような、現在地から目的地Pdまでの道路勾配θ、並びに路面摩擦係数μの情報を地図情報データベース60から取得する。
閾値設定部462は、以下の式f1に基づいて、車両10の走行トルクFrun(φ)を算出する。なお、式f1において、「R(φ)」は車両10の空気抵抗力を示し、「R(φ)」は車両10の転がり抵抗力を示し、「R(φ)」は車両10の登坂抵抗力を示し、「R(φ)」は車両10の加速抵抗力を示す。
run(φ)=R(φ)+R(φ)+R(φ)+R(φ) (f1)
各抵抗力R(φ),R(φ),R(φ),R(φ)は以下の式f2~f5により求めることが可能である。なお、各式f2~f5において、「C」は車両10の抵抗係数を示し、「S」は車両10の前面投影面積を示し、「ρ」は空気密度を示し、「m」は車両10の総重量を示し、「g」は重力加速度を示し、「m+Δm」は車両10の慣性質量を示す。これらのパラメータC,S,ρ,m,m+Δmは予め定められた値が用いられている。また、「v(φ)」、「θ(φ)」、「μ(φ)」は図4(A)~(C)に示される情報を用いる。さらに、「a(φ)」は車両10の加速度を示す。加速度a(φ)は、図4(A)に示される車両10の走行速度v(φ)の微分値として求められている。
(φ)=(C・S・ρ・v(φ))/2 (f2)
(φ)=μ(φ)・m・g (f3)
(φ)=m・g・sin(θ(φ)) (f4)
(φ)=(m+Δm)・a(φ) (f5)
次に、閾値設定部462は、走行トルクFrun(φ)から以下の式f6に基づいて走行エネルギPrun(φ)を演算する。
run(φ)=Frun(φ)・v(φ)(f6)
なお、走行エネルギPrun(φ)が負の値である場合とは、車両10が回生を行っている状態を示す。
さらに、閾値設定部462は、演算された走行エネルギPrun(φ)が「Prun(φ)>0」である場合には、以下の式f7に基づいて、車両10が走行する際の消費エネルギPuse(φ)を演算する。
use(φ)=Prun(φ)/(η・η) (f7)
また、閾値設定部462は、演算された走行エネルギPrun(φ)が「Prun(φ)≦0」である場合には、以下の式f8に基づいて、車両10が走行する際の消費エネルギPuse(φ)を演算する。
use(φ)=η・η・Prun(φ) (f8)
なお、「η」は第1エネルギ変換効率であり、「η」は第2エネルギ変換効率である。図5に示されるように、第1エネルギ変換効率ηは、バッテリ20とモータジェネレータ22との間のエネルギの変換効率を示す。第1エネルギ変換効率ηは「0≦η≦1」の範囲で設定される。また、第2エネルギ変換効率ηは、モータジェネレータ22と車輪25との間のエネルギの変換効率を示す。第2エネルギ変換効率ηも「0≦η≦1」の範囲で設定される。
閾値設定部462は、上記の式f7と式f8とに基づいて、車両10の各位置φにおける消費エネルギPuse(φ)を求めた上で、現在地から目的地Pdまでの消費エネルギPuse(φ)を積算することにより、車両10の走行により消費される走行消費エネルギE1を求める。
また、閾値設定部462は、空調ECU43から取得する空調装置31の情報に基づいて、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する際の空調装置31の消費エネルギE2を演算する。例えば、空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギは、車両10の外部の気温である外気温と設定温度との差である温度差と相関関係がある。具体的には、それらの温度差が大きくなるほど空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギは大きくなる。逆に、それらの温度差が小さくなるほど空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギは小さくなる。空調ECU43は、この温度差に応じた空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギの情報を学習している。閾値設定部462は、空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギの情報を空調ECU43から取得する。また、閾値設定部462は、図4(A)に示される走行速度パターンv(φ)に基づいて、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する際の車両10の走行時間を演算する。閾値設定部462は、空調装置31の単位時間当たりの消費エネルギに車両10の走行時間を乗算することにより、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する際の空調装置31の消費エネルギE2を演算する。
さらに、閾値設定部462は、サービス提供装置32の単位時間当たりの消費エネルギの情報をサービスECU44から取得する。閾値設定部462は、サービス提供装置32の単位時間当たりの消費エネルギに車両10の走行時間を乗算することにより、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する際のサービス提供装置32の消費エネルギE3を演算する。
また、閾値設定部462は、補機33の単位時間当たりの消費エネルギの情報を補機ECU45から取得する。閾値設定部462は、補機33の単位時間当たりの消費エネルギに車両10の走行時間を乗算することにより、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する際の補機33の消費エネルギE4を演算する。
閾値設定部462は、以上のようにして求められる走行消費エネルギE1、空調装置31の消費エネルギE2、サービス提供装置32の消費エネルギE3、及び補機33の消費エネルギE4を加算することにより消費エネルギEprdを求める。本実施形態では、この消費エネルギEprdが、エネルギ残量Enowに対する閾値として用いられる。
開閉制御部460は、エネルギ残量演算部461により演算されるエネルギ残量Enow、及び閾値設定部462により演算される消費エネルギEprdに基づいてドア装置30の目標開度量Xtrgを設定する。
次に、図6を参照して、開閉制御部460により実行される目標開度量Xtrgの設定手順について具体的に説明する。
図6に示されるように、開閉制御部460は、まず、ステップS10の処理として、エネルギ残量演算部461により演算されるエネルギ残量Enowを取得した後、ステップS11の処理として、閾値設定部462により演算される消費エネルギEprdを取得する。続いて、開閉制御部460は、ステップS12の処理として、エネルギ残量Enow及び消費エネルギEprdから以下の式f9に基づいてエネルギ余裕量Eprd-remを演算する。
prd-rem=F(Enow,Eprd
=Enow-Eprd (f9)
なお、本実施形態では、関数Fとして、エネルギ残量Enowから消費エネルギEprdを減算する関数を用いたが、関数Fは任意に変更可能である。
開閉制御部460は、ステップS12に続くステップS13の処理として、以下の式f10を用いてエネルギ余裕量Eprd-remからエネルギ枯渇危険度Ksocを演算する。
soc=F(Eprd-rem) (f10)
なお、関数Fとしては、例えば図7に示されるようなマップが用いられる。図7に示されるマップでは、エネルギ余裕量Eprd-remが零であるときに、エネルギ枯渇危険度Ksocが最も大きい「1」に設定される。また、エネルギ余裕量Eprd-remが大きくなるほど、エネルギ枯渇危険度Ksocは零に近い値に設定される。
図6に示されるように、開閉制御部460は、ステップS13に続くステップS14の処理として、以下の式f11を用いてエネルギ枯渇危険度Ksocから補正係数αを演算する。
α=F(Ksoc) (f11)
なお、関数Fとしては、例えば図8に示されるようなマップが用いられる。図8に示されるマップでは、エネルギ枯渇危険度Ksocが第1所定危険度Ksoc1以上である場合には、補正係数αが下限値α1minに設定される。また、第1所定危険度Ksoc1よりも小さい値を第2所定危険度Ksoc2とするとき、エネルギ枯渇危険度Ksocが第2所定危険度Ksoc2以下である場合には、補正係数αが上限値α1maxに設定される。上限値α1maxは例えば「1」である。さらに、エネルギ枯渇危険度Ksocが第2所定危険度Ksoc2よりも大きく、且つ第1所定危険度Ksoc1よりも小さい場合には、エネルギ枯渇危険度Ksocの変化に対して負の相関関係を有するように補正係数αが下限値α1minから上限値α1maxまでの範囲で設定される。
なお、本実施形態では、図7に示されるような関数を「F」とするとき、エネルギ余裕量Eprd-remはエネルギ枯渇危険度Ksocに対して以下の式f12に示されるような相関関係を有する。
prd-rem=F -1(Ksoc) (f12)
ここで、第2所定危険度Ksoc2から式f12に基づいて演算可能なエネルギ余裕量Eprd-rem1(=F -1(Ksoc2))が第1所定余裕量に相当する。また、第1所定危険度Ksoc1から式f12に基づいて演算可能なエネルギ余裕量Eprd-rem2(=F -1(Ksoc1))が第2所定余裕量に相当する。これらのエネルギ余裕量Eprd-rem1,Eprd-rem2を用いた場合、ステップS14の処理は、エネルギ余裕量Eprd-remが第1所定余裕量Eprd-rem1以上であるときに補正係数αを上限値α1maxに設定するとともに、エネルギ余裕量Eprd-remが第2所定余裕量Eprd-rem2以下であるときに補正係数αを下限値α1minに設定する処理となる。また、ステップS14の処理は、エネルギ余裕量Eprd-remが第2所定余裕量Eprd-rem2よりも大きく、且つ第1所定余裕量Eprd-rem1よりも小さい場合に、エネルギ余裕量Eprd-remに対して正の相関関係を有するように補正係数αを下限値α1minから上限値α1maxまでの範囲で設定する処理となる。本実施形態では、補正係数αが余裕量補正係数に相当する。また、下限値α1minが余裕量下限値に相当し、上限値α1maxが余裕量上限値に相当する。
図6に示されるように、開閉制御部460は、ステップS14に続くステップS15の処理として、ドア装置30の基準開度量Xbaseを演算する。開閉制御部460は、例えば車両10に対して乗降する人の数を周辺検知センサ51や車室内の人感センサ等を通じて検出するとともに、検出された人の数に基づいた基準開度量Xbaseを演算する。本実施形態では、基準開度量Xbaseが開度制御量の基準値に相当する。
開閉制御部460は、ステップS15に続くステップS16の処理として、以下の式f13又は式f14に基づいて目標開度量Xtrgを演算する。式f13の関数Fは、基準開度量Xbase及び補正係数αを変数とする任意の関数である。
trg=F(Xbase,α) (f13)
式f13としては、例えば以下の式f14を用いることができる。
trg=α・Xbase (f14)
開閉制御部460は、ステップS16に続くステップS17の処理として、演算された目標開度量XtrgをドアECU42に送信する。これにより、例えば車両10が停留所Paで停車してドアECU42がドア装置30を開く際に、ドアECU42によってドア装置30の実際の開度量Xが目標開度量Xtrgに制御される。
以上説明した本実施形態の統括ECU46によれば、以下の(1)~(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)開閉制御部460は、エネルギ残量Enowと消費エネルギEprdとの差であるエネルギ余裕量Eprd-remを演算し、エネルギ余裕量Eprd-remに基づいて、ドア装置30の開度制御量である目標開度量Xtrgを設定する。具体的には、開閉制御部460は、エネルギ余裕量Eprd-remに基づいて補正係数αを演算するとともに、補正係数αをドア装置30の基準開度量Xbaseに乗算することにより、エネルギ余裕量Eprd-remに基づいた目標開度量Xtrgを設定する。開閉制御部460は、エネルギ余裕量Eprd-remが大きくなるほど補正係数αを大きくなるように設定する。この構成によれば、エネルギ余裕量Eprd-remが大きい場合には、ドア装置30の開度量Xが大きくなるように設定されるため、人が乗降し易くなる。一方、エネルギ余裕量Eprd-remが小さい場合には、ドア装置30の開度量Xが小さくなるように設定されるため、車室内の空調された空気が外部に漏れ難くなる。これにより、空調装置31の消費エネルギを抑制することができるため、結果的にバッテリ20の電力の消費が抑制される。このように、本実施形態の構成によれば、バッテリ20の電力の確保と乗降し易さとの両立を図ることができる。
(2)消費エネルギEprdは推定値であるため、例えば車両10の細かい運行状態により消費エネルギEprdの演算精度にはばらつきが生じ易い。結果的に、エネルギ枯渇危険度Ksocの演算精度にもばらつきが生じ易い。この点、本実施形態では、図8に示されるように、エネルギ枯渇危険度Ksocが第1所定危険度Ksoc1以上である場合には、補正係数αが下限値α1minに設定される。また、エネルギ枯渇危険度Ksocが第2所定危険度Ksoc2以下である場合には、補正係数αが上限値α1maxに設定される。これにより、エネルギ枯渇危険度Ksocの演算精度にばらつきが生じた場合であっても、補正係数αの変動量を小さくすることができる。よって、消費エネルギEprdの演算精度のばらつきに起因してドア装置30の開度量Xが大きく変動するような状況を回避することができる。
(3)開閉制御部460は、車両10が現在地から目的地Pdまで走行する間に消費する走行エネルギEprdを推定するとともに、この消費エネルギEprdを、エネルギ残量Enowに対する閾値として用いる。このような構成によれば、より高い精度で車両10のエネルギ余裕量Eprd-remを演算することが可能である。
<第2実施形態>
次に、統括ECU46の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の統括ECU46との相違点を中心に説明する。
図2に破線で示されるように、本実施形態の車両10は外気温センサ53を更に備えている。外気温センサ53は、車両の外部の気温である外気温Toutを検出するとともに、検出された外気温Toutに応じた信号を統括ECU46に出力する。統括ECU46は、外気温センサ53の出力信号に基づいて外気温Toutの情報を取得することができる。
本実施形態の統括ECU46の開閉制御部460は、図6に示される処理に代えて、図9に示される処理を実行する。なお、図9に示される処理において、図6に示される処理と同一の処理には同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図9に示されるように、開閉制御部460は、ステップS14に続くステップS20の処理として、空調装置31の目標空調温度Tacの情報を空調ECU43から取得するとともに、ステップS21の処理として、外気温センサ53の出力信号に基づいて外気温Toutを検出する。続いて、開閉制御部460は、ステップS22の処理として、以下の式f15に基づいて内外温度差Tdifを演算する。
dif=|Tac-Tout| (f15)
開閉制御部460は、ステップS22に続くステップS23の処理として、以下の式16に基づいて内外温度差Tdifから補正係数αを演算する。
α=F(Tdif) (f16)
なお、関数Fとしては、例えば図10に示されるようなマップが用いられる。図10に示されるマップでは、内外温度差Tdifが第1所定温度T1以上である場合には、補正係数αが下限値α2minに設定される。また、第1所定温度T1よりも小さい値を第2所定温度T2とするとき、内外温度差Tdifが第2所定温度T2以下である場合には、補正係数αが上限値α2maxに設定される。上限値α2maxは例えば「1」である。さらに、内外温度差Tdifが第2所定温度T2よりも大きく、且つ第1所定温度T1よりも小さい場合には、内外温度差Tdifの変化に対して負の相関関係を有するように補正係数αが下限値α2minから上限値α2maxまでの範囲で設定される。本実施形態では、補正係数αが温度補正係数に相当し、下限値α2minが温度下限値に相当し、上限値α2maxが温度上限値に相当する。
図9に示されるように、開閉制御部460は、ステップS23に続くステップS24の処理として、ドア装置30の基準開度量Xbaseを演算する。なお、ステップS24の処理は、図6に示されるステップS15の処理と同一の処理である。
開閉制御部460は、ステップS24に続くステップS25の処理として、以下の式f17に基づいて目標開度量Xtrgを演算する。式f17の関数Fは、基準開度量Xbase、補正係数α、及び補正係数αを変数とする任意の関数である。
trg=F(Xbase,α,α) (f17)
式f17としては、例えば以下の式f18を用いることができる。
trg=Xbase・(α+α)/2 (f18)
開閉制御部460は、ステップS25に続くステップS26の処理として、演算された目標開度量XtrgをドアECU42に送信する。これにより、例えば車両10が停留所Paで停車してドアECU42がドア装置30を開く際に、ドアECU42によってドア装置30の実際の開度量Xが目標開度量Xtrgに制御される。
以上説明した本実施形態の統括ECU46によれば、以下の(4)及び(5)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(4)開閉制御部460は、空調装置31の目標空調温度Tacと外気温Toutとの際である内外温度差Tdifに基づいてドア装置30の目標開度量Xtrgを更に設定する。具体的には、開閉制御部460は、内外温度差Tdifに基づいて補正係数αを演算するとともに、補正係数αをドア装置30の基準開度量Xbaseに乗算することにより、内外温度差Tdifに基づいた目標開度量Xtrgを設定する。開閉制御部460は、内外温度差Tdifが小さくなるほど補正係数αを大きくなるように設定する。この構成によれば、内外温度差Tdifが小さい場合には、すなわち空調装置31の消費エネルギが小さい場合には、ドア装置30の開度量Xが大きくなるように設定されるため、人が乗降し易くなる。一方、内外温度差Tdifが大きい場合には、すなわち空調装置31の消費エネルギが大きい場合には、ドア装置30の開度量Xが小さくなるように設定されるため、車室内の空調された空気が外部に漏れ難くなる。これにより、空調装置31の消費エネルギの増加を抑制することができるため、結果的にバッテリ20の電力の消費が抑制される。このように、上記構成によれば、バッテリ20の電力の確保と乗降し易さとの両立を図ることができる。
(5)外気温センサ53により検出される外気温Toutには、外気温センサ53の検出精度や温度分布、風速等の影響を受けてばらつきが生じ易い。結果的に、内外温度差Tdifにもばらつきが生じ易い。この点、本実施形態では、図10に示されるように、内外温度差Tdifが第1所定温度T1以上である場合には、補正係数αが下限値α2minに設定される。また、内外温度差Tdifが第2所定温度T2以下である場合には、補正係数αが上限値α2maxに設定される。これにより、内外温度差Tdifにばらつきが生じた場合であっても、補正係数αの変動量を小さくすることができる。よって、内外温度差Tdifのばらつきに起因してドア装置30の開度量Xが大きく変動するような状況を回避することができる。
<第3実施形態>
次に、統括ECU46の第3実施形態について説明する。以下、第2実施形態の統括ECU46との相違点を中心に説明する。
本実施形態の統括ECU46の開閉制御部460は、図9に示される処理に代えて、図11に示される処理を実行する。なお、図11に示される処理において、図9に示される処理と同一の処理には同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図11に示されるように、開閉制御部460は、ステップS23に続くステップS30の処理として、補正係数α,αに基づいて最終補正係数αtotalを演算する。具体的には、開閉制御部460は、以下の式f19に基づいて最終補正係数αtotalを演算する。式f19の関数Fは、補正係数α,αを変数とする任意の関数である。
αtotal=F(α,α) (f19)
式f19としては、例えば以下の式f20を用いることができる。
αtotal=(w・α+w・α)/2 (f20)
なお、式f20において、「w」は補正係数αの重み付け係数であり、「w」は補正係数αの重み付け係数である。重み付け係数w,wは補正係数αに応じて変化する。例えば、補正係数αが閾値α1thよりも大きい場合には、重み付け係数wは「1.8」に設定され、重み付け係数wは「0.2」に設定される。また、補正係数αが閾値α1th以下である場合には、重み付け係数w,wは共に「1」に設定される。本実施形態では、閾値α1thが補正係数閾値に相当する。
開閉制御部460は、ステップS30に続くステップS24の処理として、ドア装置30の基準開度量Xbaseを演算した後、ステップS31の処理として、以下の式f21に基づいて目標開度量Xtrgを演算する。式f21の関数Fは、基準開度量Xbase及び最終補正係数αtotalを変数とする任意の関数である。
trg=F(Xbase,αtotal) (f20)
式f20としては、例えば以下の式f21を用いることができる。
trg=αtotal・Xbase (f21)
開閉制御部460は、ステップS31の処理に続いて、ステップS26の処理を実行する。
以上説明した本実施形態の統括ECU46によれば、以下の(6)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(6)開閉制御部460は、補正係数αが閾値α1thよりも大きい場合には、基準開度量Xbaseに対する補正係数αの重み付けよりも、補正係数αの重み付けを大きくする。本実施形態では、補正係数αが、補正係数αとは別の補正係数に相当する。このような構成によれば、補正係数αが閾値α1thよりも大きい状況、すなわちエネルギ余裕量Eprd-remが大きい状況では、補正係数αの重み付けが補正係数αの重み付けよりも大きくなるため、そのような状況に対応した、より的確な補正を基準開度量Xbaseに対して行うことが可能となる。
(変形例)
次に、第3実施形態の統括ECU46の変形例について説明する。
本変形例の開閉制御部460は、図11に示されるステップS30の処理において、補正係数αが閾値α2thよりも大きい場合には、重み付け係数wを「0.2」に設定し、重み付け係数wを「1.8」に設定する。また、開閉制御部460は、補正係数αが閾値α2th以下である場合には、重み付け係数w,wを共に「1」に設定する。本変形例では、補正係数αが、補正係数αとは別の補正係数に相当する。
このような構成によれば、補正係数αが閾値α2thよりも大きい状況、すなわち内外温度差Tdifが小さい状況では、補正係数αの重み付けが補正係数αの重み付けよりも大きくなるため、そのような状況に対応した、より的確な補正を基準開度量Xbaseに対して行うことが可能となる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の統括ECU46について説明する。以下、第1実施形態の統括ECU46との相違点を中心に説明する。
本実施形態の統括ECU46は、地震発生時などの緊急処置が必要な状況において、上記の式f14に基づいて演算される目標開度量Xtrgに代えて、緊急時用の目標開度量を用いることにより、人が乗降し易い状況を確保する。
具体的には、図2に破線で示されるように、本実施形態の車両10は、通信装置54及びスイッチ装置55を更に備えている。
通信装置54は、車両10とは別のサーバ装置70や携帯端末71との無線通信を可能とする装置である。統括ECU46は、サーバ装置70や携帯端末71から送信される各種通信を、通信装置54を通じて受信することができる。サーバ装置70や携帯端末71から送信される各種通信には、例えば地震予知通知や、救急車、消防車、警察署からの要請を示す通知等を含まれている。
スイッチ装置55は、緊急時に車両10の乗員により手動操作される。緊急時とは、例えば急病人が発生した場合である。スイッチ装置55がオン操作された場合には、その旨がスイッチ装置55から統括ECU46に送信される。
本実施形態の統括ECU46の開閉制御部460は、図12に示される処理を実行する。図12に示されるように、開閉制御部460は、まず、ステップS40の処理として、緊急処置が必要であるか否かを判断する。具体的には、開閉制御部460は、以下の(a1)~(a4)のいずれかの条件が満たされることに基づいて緊急処置が必要であると判断する。
(a1)サーバ装置70や携帯端末71から送信される地震予知信号を受信した場合。
(a2)スイッチ装置55がオン操作された場合。
(a3)救急車、消防車、警察署等からの要請を受信した場合。
(a4)車両10に何らかの異常が生じた場合。例えば車両10が事故に遭遇した場合。
開閉制御部460は、緊急処置が必要であると判断した場合には、ステップS40の処理で肯定判断して、続くステップS41の処理として、目標開度量Xtrgを緊急時開度量Xemに設定する。本実施形態では、緊急時開度量Xemが、緊急時開度制御量に相当する。なお、緊急時開度量Xemは、予め定められている開度であって、例えば最大開度量Xmaxに設定される。続いて、開閉制御部460は、ステップS42の処理として、目標開度量XtrgをドアECU42に送信する。
一方、開閉制御部460は、緊急処置が必要でないと判断した場合には、ステップS40の処理で肯定判断し、続くステップS43の処理として、基本演算処理を実行する。なお、基本演算処理は、図6に示されるステップS10~S16の処理である。したがって、基本演算処理が実行されることにより、開閉制御部460は上記の式f14に基づいて目標開度量Xtrgを演算する。続いて、開閉制御部460は、ステップS42の処理として、目標開度量XtrgをドアECU42に送信する。
以上説明した本実施形態の統括ECU46によれば、以下の(7)及び(8)に示される作用及び効果を得ることができる。
(7)開閉制御部460は、緊急処置が必要であるか否かを判断し、緊急処置が必要であると判断した場合には、目標開度量Xtrgを緊急時開度量Xemに設定する。このような構成によれば、エネルギ余裕量Eprd-remの大小に関わらず、緊急時にはドア装置30の開度量Xが緊急時開度量Xemに制御されるため、より的確に緊急時に対応したドア装置30の開度を実現することができる。
(8)開閉制御部460は、スイッチ装置55に対する手動操作に基づいて、目標開度量Xtrgを緊急時開度量Xemに設定する。このような構成によれば、車両10の乗員がスイッチ装置55を操作することにより、即座にドア装置30の開度量Xを緊急時開度量Xemに変更することが可能となる。
(第1変形例)
次に、第4実施形態の統括ECU46の第1変形例について説明する。
本変形例のサーバ装置70は、緊急時開度量Xemの情報を含む緊急処置の指示を車両10に送信する。この場合、開閉制御部460は、サーバ装置70から送信される緊急処置の指示に、緊急時開度量Xemを指定する情報が含まれていることに基づいて、目標開度量Xtrgを緊急時開度量Xemに設定する。
このような構成によれば、サーバ装置70により車両10のドア装置30の開度を制御できるため、緊急時に、より的確な対応を取ることが可能となる。
(第2変形例)
次に、第4実施形態の統括ECU46の第2変形例について説明する。
本変形例の開閉制御部460は、通信装置54を介して緊急処置の指示を受信した際に、その緊急処置の指示が予め定められた指示に該当するか否かを判断する。例えば、予め定められた指示として、サーバ装置70や救急車、消防車、警察署からの指示のみが登録されている場合には、開閉制御部460は、仮に携帯端末71からの緊急処置の指示を受信した場合であっても、目標開度量Xtrgを緊急時開度量Xemに設定することはない。
このような構成によれば、予め定められた信頼性の高い緊急処置の指示のみに基づいて目標開度量Xtrgが緊急時開度量Xemに設定されるようになるため、信頼性を高めることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態の開閉制御部460は、図8に示されるマップに代えて、図13に示されるマップを用いることも可能である。
・第1実施形態の開閉制御部460は、エネルギ余裕量Eprd-remから補正係数αを直接設定してもよい。
・第2実施形態の開閉制御部460は、図10に示されるマップに代えて、図14に示されるマップを用いることも可能である。
・各実施形態の開閉制御部460は、ドア装置30の開度制御量として、ドア装置30の開度量X、ドア装置30を開状態に維持している時間、及び開状態するドア装置30の個数のうちの少なくとも一つを用いるものであればよい。
・各実施形態の開閉制御部460は、車両10に設けられる窓の開度制御量を設定するものであってもよい。窓の開度制御量としては、窓の許容開度量、及び開けることの可能な窓の個数のうちの少なくとも一つを用いることができる。この場合、窓が、車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部に相当する。
・各実施形態の車両10の構成は、エンジンを走行駆動装置とするエンジン車両や、エンジン及びモータジェネレータの両方を走行駆動装置とするハイブリッド車両であってもよい。なお、エンジン車両の走行エネルギは、例えば燃料タンクに貯留されている燃料をエネルギに換算することにより求めることができる。また、ハイブリッド車両の走行エネルギは、燃料タンクに貯留されている燃料をエネルギに換算した値と、バッテリ20に蓄えられている電力量とを加算することにより求めることができる。
・本開示に記載の統括ECU46及びその制御方法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の統括ECU46及びその制御方法は、1つ又は複数の専用ハードウェア論理回路を含むプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の統括ECU46及びその制御方法は、1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと1つ又は複数のハードウェア論理回路を含むプロセッサとの組み合わせにより構成された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。専用ハードウェア論理回路及びハードウェア論理回路は、複数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路により実現されてもよい。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:車両
20:バッテリ(エネルギ供給源)
22:モータジェネレータ(走行駆動装置)
30:ドア装置(開閉部)
31:空調装置
46:統括ECU(制御装置)
460:開閉制御部
461:エネルギ残量演算部
462:閾値設定部

Claims (14)

  1. エネルギ供給源(20)を有し、前記エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御装置であって、
    車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御する開閉制御部(460)と、
    前記車両の走行エネルギの残量を演算するエネルギ残量演算部(461)と、
    前記エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量に対する閾値を設定する閾値設定部(462)と、を備え、
    前記開閉制御部は、
    前記エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量と前記閾値との差であるエネルギ余裕量を演算し、
    前記エネルギ余裕量に基づいて余裕量補正係数を演算するとともに、前記余裕量補正係数を前記開度制御量の基準値に乗算することにより、前記エネルギ余裕量に基づいた前記開度制御量を設定し、
    前記エネルギ余裕量が大きくなるほど前記余裕量補正係数を大きくなるように設定する
    車両の制御装置。
  2. 前記開閉部は、人又は荷物の乗降用のドア装置(30)であり、
    前記開閉制御部は、前記ドア装置の開度制御量として、前記ドア装置の開度量、前記ドア装置を開状態に維持している時間、及び開状態とする前記ドア装置の個数のうちの少なくとも一つを用いる
    請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記開閉部は、窓であり、
    前記開閉制御部は、前記窓の開度制御量として、前記窓の許容開度量、及び開けることの可能な窓の個数のうちの少なくとも一方を用いる
    請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 前記開閉制御部は、
    前記エネルギ余裕量が第1所定余裕量以上である場合には、前記余裕量補正係数を所定の余裕量上限値に設定するとともに、
    前記第1所定余裕量よりも小さい値を第2所定余裕量とするとき、
    前記エネルギ余裕量が前記第2所定余裕量以下である場合には、前記余裕量補正係数を所定の余裕量下限値に設定し、
    前記エネルギ余裕量が前記第2所定余裕量よりも大きく、且つ前記第1所定余裕量よりも小さい場合には、前記エネルギ余裕量に対して相関を有するように前記余裕量補正係数を前記余裕量下限値から前記余裕量上限値までの範囲で変化させる
    請求項1~3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記閾値設定部は、前記車両が現在地から目的地まで走行する間に消費する走行エネルギを推定するとともに、推定された消費エネルギに基づいて前記閾値を設定する
    請求項1~のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  6. エネルギ供給源(20)を有し、前記エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御装置であって、
    車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御する開閉制御部(460)と、
    前記車両の走行エネルギの残量を演算するエネルギ残量演算部(461)と、
    前記エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量に対する閾値を設定する閾値設定部(462)と、を備え、
    前記開閉制御部は、
    前記エネルギ残量演算部により演算されるエネルギ残量と前記閾値との差であるエネルギ余裕量を演算し、
    前記エネルギ余裕量に基づいて第1開度制御量を設定し、
    前記空調装置の目標空調温度と外気温との差である内外温度差に基づいて温度補正係数を演算するとともに、前記温度補正係数を前記開度制御量の基準値に乗算することにより、前記内外温度差に基づいた第2開度制御量を設定
    前記第1開度制御量、及び第2開度制御量に基づいて、前記開閉部の開度制御量を設定し、
    前記内外温度差が大きくなるほど前記温度補正係数を小さくなるように設定する
    両の制御装置。
  7. 前記開閉制御部は、
    前記内外温度差が第1所定温度以上である場合には、前記温度補正係数を所定の温度下限値に設定するとともに、
    前記第1所定温度よりも小さい値を第2所定温度とするとき、
    前記内外温度差が前記第2所定温度以下である場合には、前記温度補正係数を所定の温度上限値に設定し、
    前記内外温度差が前記第2所定温度よりも大きく、且つ前記第1所定温度よりも小さい場合には、前記内外温度差に対して相関を有するように前記温度補正係数を前記温度上限値から前記温度下限値までの範囲で変化させる
    請求項に記載の車両の制御装置。
  8. 前記開閉制御部は、
    前記開度制御量の基準値に、前記余裕量補正係数とは別の補正係数を更に乗算することにより、前記開度制御量の基準値を補正するものであって、
    前記余裕量補正係数が予め定められた補正係数閾値よりも大きい場合には、前記開度制御量の基準値に対する前記別の補正係数の重み付けよりも前記余裕量補正係数の重み付けを大きくする
    請求項1~5のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  9. 前記開閉制御部は、
    前記開度制御量の基準値に、前記温度補正係数とは別の補正係数を更に乗算することにより、前記開度制御量の基準値を補正するものであって、
    前記温度補正係数が予め定められた補正係数閾値よりも大きい場合には、前記開度制御量の基準値に対する前記別の補正係数の重み付けよりも前記温度補正係数の重み付けを大きくする
    請求項又はに記載の車両の制御装置。
  10. 前記開閉制御部は、緊急処置が必要であるか否かを判断し、緊急処置が必要であると判断した場合には、前記開閉部の開度制御量を、前記エネルギ余裕量に基づいて設定される開度制御量とは別の緊急時開度制御量に設定する
    請求項1~のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  11. 前記開閉制御部は、前記緊急処置の指示を前記車両の通信装置を介して受信するものであって、前記通信装置を介して受信した前記緊急処置の指示が前記開閉部の開度制御量を指定する指示である、あるいは前記通信装置を介して受信した前記緊急処置の指示が予め定められた指示に該当することに基づいて、前記開閉部の開度制御量を前記緊急時開度制御量に設定する
    請求項10に記載の車両の制御装置。
  12. 前記開閉制御部は、前記車両に設けられた操作部に対する手動操作に基づいて、前記開閉部の開度制御量を前記緊急時開度制御量に設定する
    請求項10に記載の車両の制御装置。
  13. エネルギ供給源(20)を有し、前記エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(46)に、
    車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御させ、
    前記車両の走行エネルギの残量を演算させ、
    前記走行エネルギの残量に対する閾値を設定させ、
    前記走行エネルギの残量と前記閾値との差であるエネルギ余裕量を演算させ、
    前記エネルギ余裕量に基づいて余裕量補正係数を演算するとともに、前記余裕量補正係数を前記開度制御量の基準値に乗算することにより、前記エネルギ余裕量に基づいた前記開度制御量を設定させ、
    前記エネルギ余裕量が大きくなるほど前記余裕量補正係数を大きくなるように設定させる
    制御プログラム。
  14. エネルギ供給源(20)を有し、前記エネルギ供給源から走行駆動装置(22)及び空調装置(31)にエネルギが供給される車両(10)を制御する制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(46)に、
    車室内と車室外とが連通される部分を開閉する開閉部(30)の開度制御量を制御させ、
    前記車両の走行エネルギの残量を演算させ、
    前記走行エネルギの残量に対する閾値を設定させ、
    前記走行エネルギの残量と前記閾値との差であるエネルギ余裕量を演算させ、
    前記エネルギ余裕量に基づいて第1開度制御量を設定させ、
    前記空調装置の目標空調温度と外気温との差である内外温度差に基づいて温度補正係数を演算するとともに、前記温度補正係数を前記開度制御量の基準値に乗算することにより、前記内外温度差に基づいた第2開度制御量を設定させ、
    前記第1開度制御量、及び第2開度制御量に基づいて、前記開閉部の開度制御量を設定させ、
    前記内外温度差が大きくなるほど前記温度補正係数を小さくなるように設定させる
    制御プログラム。
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