JP7292588B2 - Ccr2/ccr5アンタゴニストとしてのヘテロシクロアルキル系化合物 - Google Patents

Ccr2/ccr5アンタゴニストとしてのヘテロシクロアルキル系化合物 Download PDF

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Description

本願は、2019年6月24日に中華人民共和国の国家知識産権局に提出されたCN201910554176.4号の中国発明特許出願の権利と利益を主張し、ここでその全ての内容は援用により本明細書に組み込まれる。
本発明は、一連のヘテロシクロアルキル構造を有する化合物、その異性体又はその薬学的に許容可能な塩、及びそのCCR2/CCR5アンタゴニストに関連する疾患を治療する薬物の調製における応用に関し、具体的には、式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩、その異性体又はその薬学的に許容可能な塩に関する。
ケモカインは、炎症性サイトカインを分泌する小さなファミリーであり、白血球化学誘引物質の役割を果たす。それらは、血管床から炎症シグナルに応答する周辺組織への白血球の輸送を促進する。走化性はケモカインと受容体の結合(GPCR)から始まり、起動によって、増加するカルシウム流量、環状アデノシン産生の抑制、細胞骨格の再配列、インテグリンの活性化と細胞運動過程のシグナル伝達経路及び増加するアドヘシンの発現を増加させる。
化学誘引剤サイトカイン(即ちケモカイン)は、相対的に小さなタンパク質(8~10kD)であり、細胞の遷移を刺激する。第一と第二の高度に保存されたシステインの間のアミノ酸残基の数に基づいて、ケモカインファミリーは4つのサブファミリーに分けられる。単球走化性タンパク質-1(MCP-1)は、CCケモカインサブファミリー(ここで、CCは隣接する第一と第二システインを有するサブファミリーを表す)のメンバーであり、かつ細胞表面ケモカイン受容体2(CCR2)を結合する。MCP-1は効果的なケモカインであり、CCR2を結合した後に単球とリンパ球の炎症部位への遷移を媒介する(即ち走化性)。MCP-1も心筋細胞、血管内皮細胞、線維芽細胞、軟骨細胞、平滑筋細胞、糸球体メサンギウム細胞、肺胞細胞、Tリンパ球、食道癌等で発現する。単球が炎症組織に入った後、CCR5を発現するマクロファージに分化し、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-1(IL-1)、IL-8 CXCケモカインサブファミリー(その中で、CXCは第一と第二システインの間の1つのアミノ酸残基を表す)、IL-12、アラキドン酸代謝物(例えば、PGE2及びLTB4)、酸素から誘導されたラジカル、マトリックスメタロプロテアーゼ、及び補体成分を含む幾つかの炎症促進調節剤の二次的な由来を提供する。
CCR2(CKR-2、MCP-1RA又はMCIRBとも呼ばれる)は主に単球及びマクロファージで発現し、かつマクロファージ依存性炎症にとって必要である。CCR2は高親和力でケモカインMCPファミリー(CCL2、CCL7、CCL8など)の幾つかのメンバーを結合するGタンパク質共役型受容体(GPCR)であり、走化シグナルを誘発し、指向性受容体運搬細胞の遷移を引き起こす。慢性炎性疾患の動物モデル研究によれば、アンタゴニストがMCP-1とCCR2との間の結合を阻害して炎症反応を抑制することがすでに証明されている。
CCR5は様々なCCケモカインリガンドを結合するGタンパク共役型受容体であり、CCL3、CCL3L1、CCL4、CCL5、CCL7、CCL11及びCCL13を含む。CCR2と比較して、CR5の体内機能は明確ではない。CCR2と比較して、CCR5は主に活性化されたTh1細胞及び血液単球から分化した組織マクロファージで発現し、それに伴い、CCR2発現がダウンレギュレーションする。CCR5は炎症及び感染過程でマクロファージの生存に役立ち、かつ炎症組織内にマクロファージを保留する作用を果たすことができることが示されている。さらに、CCR5はTh1細胞の炎症における動員及び活性化を媒介する。CCR5も破骨細胞で発現し、かつ破骨細胞の形成に重要である。これはCCR5のリウマチ性関節炎の病理学における寄与作用を示す。CCL4/CCR5が関与する血管平滑筋細胞の活性化によっても、アテローム性動脈硬化症及びAIHの病理学(加速した内膜増殖)を促進することができる。
CCR2とCCR5の相補的な細胞分布および異なる細胞機能は、2つの受容体の二重標的が標的単独受容体よりも大きな効果を有する可能性がある理論的基礎を提供する。単球/マクロファージ生物学では、CCR2は骨髓から血液及び血液から組織への単球の遷移の媒介において重要な役割を果たし、CCR5は主にマクロファージの炎症組織における活性化、生存及び可能な保留を調節する。さらに、CCR5阻害は単球/マクロファージに対する影響以外にT細胞応答を阻害することにより二重アンタゴニストの治療可能性を改善することができる。CCR2およびCCR5の二重標的のメリットに基づいて、CCR2/CCR5アンタゴニストも詳細に研究され、臨床試験に入った4つの薬物があり、例えば、Tobira社のCenicriviroc、Bristol-Myers Squibb社のBMS-813160、及びファイザーのPF-04634817が挙げられる。したがって、CCR2/CCR5アンタゴニストは優れた薬物製造の潜在力を有し、ここで本発明者はCCR2/CCR5アンタゴニストのヘテロシクロアルキル系化合物を特許保護する。
WO2003014105A1には、化合物Cenicriviroc(CVC)、参照物Aが報告されている。構造は以下の通りである。
Figure 0007292588000001
本発明は式(I)で示される化合物、その異性体又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
Figure 0007292588000002
ここで、
nは1、2、3から選択され、
は4~6員ヘテロシクロアルキル基であり、前記4~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、
はC1-6アルキル基であり、前記C1-6アルキル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、
はC1-6アルコキシ基であり、前記C1-6アルコキシ基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、
はO、S、-NH-から選択され、
は-(CRR)-であり、
は-CRR-であり、
mは1、2、3、4から選択され、
各R、R及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN及びCHから選択され、
各Rはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN及びCHから選択され、
前記4~6員ヘテロシクロアルキル基はそれぞれ、独立して-NH-、-O-、-S-及びNから選択される1、2、3又は4つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含み、
「*」硫黄原子はキラル硫黄原子であり、(R)又は(S)の単一のエナンチオマーとして、又は一種のエナンチオマーに富む形で存在する。
本発明の幾つかの形態において、前記RはC1-3アルキル基であり、前記C1-3アルキル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記RはCHCHであり、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記RはC4-6アルコキシ基であり、前記C4-6アルコキシ基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記R
Figure 0007292588000003
であり、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記Lは-CHCH-であり、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記構造単位
Figure 0007292588000004
は、
Figure 0007292588000005
であり、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記Lは-CH-であり、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記Rは、オキセタン基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ヘキサヒドロピリジニル基、モルホリニル基及び1,4-ジオキサニル基から選択され、前記オキセタン基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ヘキサヒドロピリジニル基、モルホリニル基及び1,4-ジオキサニル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記Rは、
Figure 0007292588000006
から選択され、前記
Figure 0007292588000007
は、2又は3つのRで置換されてもよく、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記構造単位
Figure 0007292588000008
は、
Figure 0007292588000009
から選択され、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記構造単位
Figure 0007292588000010
は、
Figure 0007292588000011
から選択され、他の変数は本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの形態において、前記化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、
Figure 0007292588000012
Figure 0007292588000013
ここで、R、R、R、X、L、Lは本発明に定義される通りである。
本発明の幾つかの実施の態様は前記変数の任意の組み合わせからなるものである。
本発明はさらに、下記の式で示される化合物、その異性体又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
Figure 0007292588000014
Figure 0007292588000015
Figure 0007292588000016
Figure 0007292588000017
Figure 0007292588000018
本発明の幾つかの形態において、前記化合物、その異性体又はその薬学的に許容可能な塩は、
Figure 0007292588000019
Figure 0007292588000020
Figure 0007292588000021
Figure 0007292588000022
本発明はさらに、治療有効量の前記化合物又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分及び薬学的に許容可能なキャリアとして含む薬物組成物を提供する。
本発明はさらに、CCR2/CCR5アンタゴニストに関連する疾患を治療する薬物の調製における前記化合物又はその薬学的に許容可能な塩の応用を提供する。
本発明はさらに、非アルコール性脂肪性肝炎に関連する疾患を治療する薬物の調製における前記組成物の応用を提供する。
本発明の化合物はCCR2及びCCR5受容体に対する拮抗作用が顕著である。本発明の化合物は、薬物と薬物の相互作用による安全リスクを明らかに低下させ、抗体と併用して参照化合物が抗体と併用する場合よりも腫瘍抑制効果を明らかに向上させた。
<定義と説明>
特に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語及びフレーズは以下の意味を有する。一つの特定の用語又はフレーズは、特別に定義されていない限り、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出現した場合、それは対応する商品又はその有効成分を指す。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される」は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対するもので、これらは信頼できる医学的判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織と接触して使用することに適し、過剰な毒性、刺激性、アレルギー反応又は他の問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に見合っている。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩を指し、本発明で見出された特定の置換基を有する化合物と比較的無毒の酸又は塩基とから製造される。本発明の化合物に比較的酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒においてこれらの化合物を十分な量の塩基と接触させることで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウムの塩又は類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒においてこれらの化合物を十分な量の酸と接触させることで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の例には、無機酸塩及び有機酸塩、更にアミノ酸(例えば、アルギニン等)の塩、及びグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、前記無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸等を含み、前記有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸等の類似の酸を含む。本発明の一部の特定の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒或いは両者の混合物において、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論の適切な塩基又は酸と反応させて製造する。
本発明の化合物は、特定の幾何又は立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、全てのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えば、エナンチオマー又はジアステレオマーを多く含有する混合物を含み、全てのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
特に説明しない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは互いに鏡像の関係にある立体異性体である。
特に説明しない限り、用語「シス及びトランス異性体」又は「幾何異性体」は二重結合又は環形成炭素原子単結合が自由に回転できないことにより引き起こされる。
特に説明しない限り、用語「ジアステレオマー」とは分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士は非鏡像の関係にある立体異性体である。
特に説明しない限り、「(+)」は右旋を、「(-)」は左旋を、「(±)」はラセミを表す。
特に説明しない限り、楔形実線結合
Figure 0007292588000023
及び楔形点線結合
Figure 0007292588000024
で1つの立体中心の絶対配置を、棒状実線結合
Figure 0007292588000025
及び棒状点線結合
Figure 0007292588000026
で立体中心の相対配置を、波線
Figure 0007292588000027
で楔形実線結合
Figure 0007292588000028
又は楔形点線結合
Figure 0007292588000029
を、或いは波線
Figure 0007292588000030
で棒状実線結合
Figure 0007292588000031
及び棒状点線結合
Figure 0007292588000032
を表す。
特に説明しない限り、化合物に二重結合構造、例えば、炭素炭素二重結合、炭素窒素二重結合、および窒素窒素二重結合が存在し、且つ二重結合における各原子にいずれも2つの異なる置換基が連結されている場合(窒素原子を含む二重結合において、窒素原子上の1対の孤立電子はそれに連結された置換基とみなされる)、該化合物において二重結合における原子とその置換基との間が波線
Figure 0007292588000033
で連結されている場合、該化合物の(Z)型異性体、(E)型異性体、又はこの2種類の異性体の混合物を表す。例えば、下記の式(A)は、該化合物が式(A-1)又は式(A-2)の単一異性体として存在するか、式(A-1)および式(A-2)の2種類の異性体の混合物として存在することを表す。下記の式(B)は、該化合物が式(B-1)又は式(B-2)の単一異性体として存在するか、式(B-1)および式(B-2)の2種類の異性体の混合物として存在することを表す。下記の式(C)は、該化合物が式(C-1)又は式(C-2)の単一異性体として存在するか、式(C-1)および式(C-2)の2種類の異性体の混合物として存在することを表す。
Figure 0007292588000034
特に説明しない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体の形態」とは、室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ速やかに互いに変換できることを指す。互変異性体は可能であれば(例えば、溶液において)、互変異性体の化学平衡を達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動による相互変換、例えば、ケトン-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再構成による相互変換を含む。ここで、ケトン-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシ-3-ペンテン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
特に説明しない限り、用語「一つの異性体を豊富に含む」、「異性体が豊富に含まれる」、「一つのエナンチオマーを豊富に含む」又は「エナンチオマーが豊富に含まれる」とは、その中の一つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満で、かつ当該異性体又はエナンチオマーの含有量は60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上である。
特に説明しない限り、用語「異性体の過剰量」又は「エナンチオマーの過剰量」とは、二つの異性体又は二つのエナンチオマーの間の相対百分率の差の値である。例えば、その一方の異性体又はエナンチオマーの含有量が90%で、もう一方の異性体又はエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマーの過剰量(ee値)は80%である。
光学活性な(R)-及び(S)-異性体並びにD及びL異性体は、キラル合成又はキラル試薬又は他の通常の技術を用いて調製することができる。本発明のある化合物の一つのエナンチオマーを得るには、不斉合成又はキラル補助剤を有する誘導作用によって調製することができるが、その中で、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を分解させて純粋な所望のエナンチオマーを提供する。或いは、分子に塩基性官能基(例えば、アミノ基)又は酸性官能基(例えば、カルボキシ基)が含まれる場合、適切な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成させ、更に本分野で公知の通常の方法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して単離されたエナンチオマーを得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィー法によって行われ、前記クロマトグラフィー法はキラル固定相を使用し、かつ任意に化学誘導法(例えば、アミンからカルバミン酸塩を生成させる)と併用する。
本発明の化合物は、当該化合物を構成する一つ又は複数の原子に、非天然の比率の原子同位元素が含まれてもよい。例えば、三重水素(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。また、例えば、水素を重水素で置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素からなる結合は水素と炭素からなる結合よりも強固で、未重水素化薬物と比べ、重水素化薬物は毒性・副作用の低下、薬物の安定性の増加、治療効果の増強、薬物の生物半減期の延長等のメリットがある。本発明の化合物の全ての同位元素の構成の変換は、放射性の有無を問わず、いずれも本発明の範囲内に含まれる。「任意」又は「任意に」とは、後述する事象又は状況は可能であるが、必ずしも発生しないことを意味し、その説明は前記事象又は状況が発生する場合及び前記事象又は状況が発生しない場合を含む。
用語「置換される」とは、特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されることで、特定の原子の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、重水素及び水素の変形体を含んでもよい。置換基がオキソ(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。酸素置換は、芳香族基では起きない。用語「任意に置換される」とは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよいことを指し、特に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に実現できれば任意である。
変数(例えば、R)のいずれかが化合物の組成又は構造で1回以上現れる場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、一つの基が0~2個のRで置換された場合、前記基は任意に2個以下のRで置換され、かついずれの場合においてもRが独立の選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせでのみに安定した化合物になる場合のみ許容される。
連結基の数が0の場合、例えば、-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
1つの変数が単結合から選択される場合、それに連結される2つの基が直接連結していることを示し、例えば、A-L-ZにおいてLが単結合を表す場合、この構造は実際にA-Zであることを示す。
置換基がない場合、当該置換基が存在しないことを表し、例えば、A-XにおけるXがない場合、当該構造は実際にはAであることを表す。挙げられた置換基に対してその中のどの原子が置換された基に連結されたかを明示していない場合、その置換基はいずれかの原子を介して結合され、例えば、ピリジルを置換基とする場合、ピリジン環上のいずれかの炭素原子を介して置換された基に連結されることができる。
列挙された連結基が連結方向を示していない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
Figure 0007292588000035
において連結基Lが-M-W-である場合、-M-W-は左から右への読み取り順番と同じ方向で環Aと環Bを連結して
Figure 0007292588000036
を構成してもよく、左から右への読み取り順番と反対の方向で環Aと環Bを連結して
Figure 0007292588000037
を構成してもよい。前記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせで安定した化合物になる場合のみ許容される。
特に説明しない限り、ある基が1つの又は複数の連結可能な部位を有する場合、この基の任意の1つ又は複数の部位は化学結合により他の基と連結することができる。この化学結合の連結方式が特定されておらず、且つ連結可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合を連結するとき、この部位のH原子の数は連結される化学結合の数とともに減少して対応する価数の基になる。前記部位と他の基とが連結された化学結合は直線実線結合
Figure 0007292588000038
、直線点線結合
Figure 0007292588000039
、又は波線
Figure 0007292588000040
で表すことができる。例えば、-OCHにおける直線実線結合は、この基における酸素原子を介して他の基と連結することを表す。
Figure 0007292588000041
における直線点線結合は、この基における窒素原子の両端を介して他の基と連結することを表す。
Figure 0007292588000042
の波線は、このフェニル基における1と2位の炭素原子を介して他の基と連結することを表す。
Figure 0007292588000043
は、このピペリジニル基における任意の連結可能な部位は1つの化学結合を介して他の基と連結できることを示し、少なくとも
Figure 0007292588000044
の4種類の連結方法を含み、たとえ-N-にH原子が描かれても、
Figure 0007292588000045
は、
Figure 0007292588000046
の連結方法の基を含むが、1つの化学結合が連結されている場合、この部位のHは1つ減少して対応する一価のピペリジニル基になる。
特に定義しない限り、「4~6員ヘテロシクロアルキル基」という用語自体或いは他の用語と組み合わせたものは、それぞれ4~6個の環原子からなる飽和環状基を表し、1、2又は3個の環原子は独立してO、NHおよびNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子であり、ここで、窒素原子は任意に四級化される。「4~6員ヘテロシクロアルキル基」という用語は単環系である。この「4~6員ヘテロシクロアルキル基」に関して、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基の分子の他の部分との連結位置を占めてもよい。前記4~6員ヘテロシクロアルキル基は、4~6員、4~5員、5~6員、4員、5員、6員ヘテロシクロアルキル基などを含む。4~6員ヘテロシクロアルキル基の例には、アゼチジニル基、オキセタニル基、ピロリジル基、ピラゾリニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロフリル基(テトラヒドロフラン-2-イル基等を含む)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1-ピペリジル基、2-ピペリジル基及び3-ピペリジル基等を含む)、ピペラジル基(1-ピペラジル基及び2-ピペラジル基等を含む)、モルホリル基(3-モルホリル基及び4-モルホリル基等を含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
特に定義しない限り、「C1-6アルキル基」という用語は、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を指す。前記C1-6アルキル基は、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C及びCアルキル基などを含み、一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)、又は多価(例えば、メチン基)であり得る。C1-6アルキル基の例には、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む)、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基を含む)、ペンチル基(n-ペンチル基、イソペンチル基及びネオペンチル基を含む)、ヘキシル基などが含まれるが、これらに限定されない。
特に定義しない限り、「C1-3アルキル基」という用語は、1~3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を指す。前記C1-3アルキル基はC1-2及びC2-3アルキル基などを含み、一価(例えば、メチル基)、二価(例えば、メチレン基)、又は多価(例えば、メチン基)であり得る。C1-3アルキル基の例には、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n-プロピル基及びイソプロピル基を含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
特に定義しない限り、「C1-6アルコキシ基」という用語は、1つの酸素原子を介して分子の他の部分に連結する1~6個の炭素原子を含むアルキル基を指す。前記C1-6アルコキシ基は、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C、C、C及びCアルコキシ基などを含む。C1-6アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(ノルマルプロポキシ基およびイソプロポキシ基を含む)、ブトキシ基(n-ブトキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基を含む)、ペントキシ基(n-ペントキシ基、イソペントキシ基およびネオペントキシ基を含む)、ヘキシルオキシ基などが含まれるが、これらに限定されない。
特に定義しない限り、「C4-6アルコキシ基」という用語は、1つの酸素原子を介して分子の他の部分に連結する4~6個の炭素原子を含むアルキル基を指す。前記C4-6アルコキシ基は、C4-6、C4-5、C、C、Cアルコキシ基などを含む。C5-6アルコキシ基の例には、ブトキシ基(n-ブトキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基を含む)、ペントキシ基(n-ペントキシ基、イソペントキシ基およびネオペントキシ基を含む)、ヘキシルオキシ基などが含まれるが、これらに限定されない。
用語「脱離基」とは別の官能基又は原子で置換反応(例えば、求核置換反応)によって置換された官能基又は原子を指す。例えば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、塩素、臭素、ヨウ素、例えば、メタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p-ブロモベンゼンスルホン酸エステル、p-トルエンスルホン酸エステル等のスルホン酸エステル基、例えば、アセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基等のアシルオキシ基を含む。
用語「保護基」は「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」又は「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。用語「アミノ保護基」とはアミノ基の窒素の位置における副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル基、アルカノイル基(例えば、アセチル基、トリクロロアセチル基又はトリフルオロアセチル基)ようなアシル基、t-ブトキシカルボニル基(Boc)のようなアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)及び9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)のようなアリールメトキシカルボニル基、ベンジル基(Bn)、トリフェニルメチル基(Tr)、1,1-ビス(4’-メトキシフェニル)メチル基のようなアリールメチル基、トリメチルシリル基(TMS)及びt-ブチルジメチルシリル基(TBS)のようなシリル基等を含むが、これらに限定されない。用語「ヒドロキシ保護基」とはヒドロキシ基の副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル基、エチル基及びt-ブチル基のようなアルキル基、アルカノイル基(例えば、アセチル基)のようなアシル基、ベンジル基(Bn)、p-メトキシベンジル基(PMB)、9-フルオレニルメチル基(Fm)及びジフェニルメチル基(DPM)のようなアリールメチル基、トリメチルシリル基(TMS)及びt-ブチルジメチルシリル基(TBS)のようなシリル基等を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物は当業者に周知の様々な合成方法によって製造するができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、それと他の化学合成方法と組み合わせた実施形態及び当業者に周知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用される溶媒は市販品として入手可能である。本発明は下記の略号を使用する:aqは水を表し;HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N、N’、N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを表し;EDCはN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩を表し;m-CPBAは3-クロロペルオキシ安息香酸を表し;eqは当量、等量を表し;CDIはカルボニルジイミダゾールを表し;DCMはジクロロメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを表し;DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;EtOAcは酢酸エチルを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;CBzはベンジルオキシカルボニルを表し、アミン保護基であり;BOCはt-ブトキシカルボニルを表し、アミン保護基の一種であり;HOAcは酢酸を表し;NaCNBHはシアノ水素化ホウ素ナトリウムを表し;THFはテトラヒドロフランを表し;BoCOはジ-tert-ブチルジカルボナートを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを表し;SOClは塩化チオニルを表し;CSは二硫化炭素を表し;TsOHはp-トルエンスルホン酸を表し;NFSIはN-フルオロ-N-(ベンゼンスルホニル)ベンゼンスルホンイミドを表し;n-BuNFはフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムを表し;iPrOHは2-プロパノールを表し;Pd(dppf)Clは1,1’-ジ(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドを表し;DEAはジエチルアミンを表し;mpは融点を表し;LDAはリチウムジイソプロピルアミドを表し;r.t.は室温を表し;O/Nは一晩を表し;eqは当量、等量を表し;r/minは回転数の単位:1分間あたりの回転数である。
Figure 0007292588000047
図1は、WX001のマウスMC38結腸癌腫瘍モデルの腫瘍体積に対する影響を示す。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明を限定するものではない。本明細書は本発明を詳細に説明し、その具体的な実施例も開示した。本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本発明の具体的な実施例に様々な変更及び改善を加えることができることは、当業者には明らかである。
Figure 0007292588000048
ステップ1:化合物BB-1A-2の合成
テトラブチルアンモニウムブロミド(86.58g、302.63mmol)と水酸化カリウム(339.6g、6.05mol)をトルエン(5000mL)に懸濁させ、この混合液を16時間還流させ、そこにピペリジン-2-ケトン(500.00g、5.04mol)とp-メトキシベンジルクロリド(1.03kg、6.56mol)を加えた。この混合液を100℃に保ちながら24時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、水で3回洗浄し(2000mL×3)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。濃縮液をクロマトグラフィーカラムにより分離して化合物BB-1A-2を得た。
ステップ2:化合物BB-1A-4の合成
化合物BB-1A-2(40g)と水酸化ナトリウム(7.29g)の水(200mL)溶液を80℃で24時間攪拌した。0℃で濃塩酸(7.38mL)で混合物を中和してBB-1A-3の混合溶液を得た。室温で、この混合物に炭酸ナトリウム(65.66g)とジメチルスルホキシド(600mL)を加えた。次に、100℃で混合物に5-ブロモ-2-クロロ-ベンズアルデヒド(46.11g)を滴下した。次に、反応混合物を100℃で48時間還流させた。氷浴で冷却しながら塩化アンモニウム水溶液(1mol/L)で反応をpH=7に調整し、酢酸エチル(1L×3)で抽出した。有機層を水と塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=200:1~1:1)により残留物を精製した。化合物BB-1A-4を得た。
ステップ3:化合物BB-1A-5の合成
化合物BB-1A-4(10g)及び炭酸ナトリウム(12.61 g)のアセトニトリル(100mL)混合物にヨウ化メチル(22g)のアセトニトリル(50mL)溶液を加えた。窒素ガスの保護下で、反応混合物を15~30℃で24時間攪拌した。反応混合物を水(300mL)でクエンチし、酢酸エチル(400mL×2)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗製品を精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~20:1~10:1)、化合物BB-1A-5を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 10.31(s,1H)7.89(d,J=2.5Hz,1H)7.54(dd,J=9.0,2.51Hz,1H)7.04(d,J=8.5Hz,2H)6.97(d,J=9.0Hz,1H)6.80(d,J=8.5Hz,2H)4.21(s,2H)3.77(s,3H)3.63(s,3H)3.07(t,J=6.8Hz,2H)2.25(t,J=6.8Hz,2H)1.46-1.58(m,4H).
ステップ4:化合物BB-1A-6の合成
化合物BB-1A-5(11g)の炭酸ジメチル(42.8g)溶液にメタノールナトリウム(6.84g)を加えた。それを60℃まで加熱して60℃で35時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液(1mol/L)でpH(7~8)に調整し、反応混合物をろ過した。濾過ケーキを減圧濃縮し、化合物BB-1A-6を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.74(s,1H)7.26(s,1H)7.05-7.11(m,3H)6.88(d,J=8.53Hz,2H)6.53(d,J=9.03Hz,1H)4.39(s,2H)3.80(d,J=2.01Hz,6H)3.48(t,J=5.02Hz,2H)2.58(t,J=6.02Hz,2H)1.47(d,J=5.52Hz,2H).
ステップ5:化合物BB-1Aの合成
化合物BB-1A-6(10g)のトルエン(50mL)溶液にトリフルオロ酢酸(100mL)を加えた。反応混合物を60℃まで加熱して60℃で8時間攪拌した。氷浴で冷却しながら飽和重炭酸ナトリウムで反応混合物をpH=7に中和し、酢酸エチル(250mL×2)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。シリカゲルカラムにより残留物を精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~5:1)、化合物BB-1Aを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.66(s,1H)7.39-7.05(m,1H)6.85(d,J=8.8Hz,1H)6.36(d,J=8.8Hz,1H)3.81(s,3H)3.51(t,J=5.2Hz 2H)2.75(d,J=6.8Hz,2H)1.49-1.40(m,2H).
ステップ6:化合物BB-1A-7の合成
25℃で、BB-1A(7.5g、25.32mmol、1eq)及びBB-2(8.92g、27.86mmol、1.1eq)をジメチルスルホキシド(62.5mL)と水(12.5mL)に溶解し、次に、Pd(dppf)Cl(926.50mg、1.27mmol、0.05eq)及び炭酸カリウム(10.50g、75.97mmol、3eq)を加え、次に、80℃で、窒素ガスの保護下で18時間反応させた。先に溶液をろ過し、次に、ろ液に水100mLを加え、次に、酢酸エチルで3回抽出し(100mL×3)、合わせた有機相を飽和食塩水で1回洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後に減圧濃縮し、粗製品を得た。粗製品をカラムクロマトグラフィーにより分離して(石油エーテル:酢酸エチルEA=20:1~8:1)化合物BB-1A-7(8g)を得た。
MS-ESI(m/z):410.0(M+1)
Figure 0007292588000049
ステップ1:化合物BB-1B-2の合成
25℃で反応物BB-1B-1(45g)のピリジン(450mL)溶液にp-トルエンスルホニルクロリド(55.94g)を加え、混合物を55℃で5時間攪拌した。混合物に水(200mL)を加えて酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、残留物を得た。シリカゲルカラムにより残留物を精製した(石油エーテル/酢酸エチル=100:1~10:1)。BB-1B-2を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 10.51(s,1H),8.04(d,J=2.3Hz,1H),7.73(d,J=8.5Hz,2H),7.63-7.59(m,1H),7.57-7.52(m,1H),7.24(d,J=8.0Hz,2H),3.89(s,3H),2.38(s,3H)
ステップ2:化合物BB-1B-3の合成
0℃で、BB-1B-2(59g)のDMF(200mL)溶液に水素化ナトリウム(6.14g、60%純度)及びDMF(50mL)を加え、次に、混合物を25℃で、窒素ガスの保護下で2時間攪拌した。次に、0℃で混合物にヨウ化ナトリウム(23.02g)及び4-ブロモ酪酸エチル(32.95g)を加えた。この混合物を80℃で窒素ガスの保護下で16時間攪拌した。次に、0℃で混合物に水素化ナトリウム(6.14g、60%純度)及びDMF(50mL)を加え、次に、混合物を80℃で窒素ガスの保護下で15時間攪拌した。次に、混合物に水(200mL)を加えて酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧濃縮して黄色油状物を得た。0℃で濃硫酸(100mL、98%純度)と酢酸(157.5g)を加えた。この混合物を90℃で2.5時間攪拌した。12mol/L水酸化ナトリウム水溶液で混合物をpH=8に調整し、次に、酢酸エチル(300mL×3)で抽出し、飽和食塩水(300mL)で合わせた有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮して残留物を得た。シリカゲルカラムにより残留物を精製した(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~5:1)。BB-1B-3を得た。
ステップ3:化合物BB-1B-4の合成
反応物BB-1B-3(6g)及びBoc酸無水物(15.16g)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、N,N-ジメチルピリジン(4.58g)を加え、混合物を70℃で4時間攪拌した。水(100mL)でクエンチした。酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮して残留物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~20:1)BB-1B-4を得た。
MS-ESI(m/z):283.9[M-55]
ステップ4:化合物BB-1B-5の合成
25℃で、反応物BB-1B-4(2.68g)の炭酸ジメチル(50mL)溶液にメタノールナトリウム(2.13 g)を加え、次に、混合物を100℃の窒素ガスの保護下で2時間攪拌した。混合物を水(50mL)でクエンチした。酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、飽和食塩水(100mL)で合わせた有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、残留物を得た。シリカゲルカラムにより残留物(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~5:1)を精製して化合物BB-1B-5を得た。
MS-ESI(m/z):342.1[M-55]
ステップ5:化合物BB-1B-6の合成
-40℃で、反応物BB-1B-5(1.7g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(484.49mg)を加え、この混合物にメタノール(10mL)を加えた。この混合物を-15℃で0.5時間攪拌した。水(50mL)でクエンチした。酢酸エチル(100mL×3)でこの混合物を抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、化合物BB-1B-6を得た。
ステップ6:化合物BB-1B-7の合成
反応物BB-1B-6(1.93g)及びトリエチルアミン(1.56mL)をテトラヒドロフラン(20mL)溶液に溶解して、0℃でメタンスルホニルクロリド(1.29 g)を加え、この混合物を窒素ガスの保護下で室温で15時間攪拌した。次に、この混合物に1,8-ジアザヘテロシクロ[5,4,0]-ウンデセン(1.14 g)を加えて室温で1時間攪拌した。水(50mL)でクエンチした。酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル/酢酸エチル=50:1~5:1)化合物BB-1B-7を得た。
MS-ESI(m/z):326.0[M-55]
ステップ7:化合物BB-1B-8の合成
窒素ガスの保護下で、反応物BB-1B-7(0.35 g)、BB-2(351.86mg)、及び炭酸カリウム(379.64mg)のジメチルスルホキシド(10mL)と水の溶液に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]二塩化パラジウムジクロロメタン錯体(74.77mg)を加え、次に、混合物を80℃で窒素ガスの保護下で16時間攪拌した。この混合物に水(50mL)を加えて酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、残留物を分取薄層クロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により精製して化合物BB-1B-8を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.74(s,1H),7.58(s,1H),7.51(br d,J=8.8Hz,3H),7.48(br s,1H),7.01(d,J=8.8Hz,2H),4.20-4.16(m,2H),3.85-3.80(m,5H),3.56(t,J=6.7Hz,2H),2.92(s,2H),2.05(s,1H),1.66-1.58(m,2H),1.56(s,9H),1.45-1.35(m,4H),0.94(t,J=7.4Hz,3H)
ステップ8:化合物BB-1Bの合成
反応物BB-1B-8(0.23g)の酢酸エチル(10mL)溶液に4Mの塩酸酢酸エチル溶液(10mL)を加え、室温で1時間攪拌した。この反応液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH=8に調整して酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して減圧濃縮し、化合物BB-1Bを得た。MS-ESI(m/z):396.3[M+1]
Figure 0007292588000050
Figure 0007292588000051
ステップ1:化合物BB-1C-2の合成
1MのNaOH水溶液(381.18mL)にメタノール(600mL)、6-アミノカプロン酸(50g)、4-メトキシベンズアルデヒド(52g)を加えた。この混合物にパラジウム炭素(4.5g、10%純度)を加えて反応混合物を水素ガス(20-30psi)の中で室温で24時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮して、残留物にアセトン(300mL)を加えて室温で30分間攪拌し、ろ過してアセトン(50mL)で洗浄し、濾過ケーキを真空乾燥し、化合物BB-1C-2を得た。
MS-ESI m/z:252.3 [M+H]
ステップ2:化合物BB-1C-3の合成
BB-1C-2(86g、342.19mmol、1当量)及び5-ブロモ-2-フルオロ-ベンズアルデヒド(55.57g)をジメチルスルホキシド(350mL)に溶解し、そこに炭酸ナトリウム(90.67g)及び水(175mL)を加え、反応液を100℃で12時間攪拌した。反応液を水(1200mL)に入れて濃塩酸でpH=3~4に調整し、酢酸エチル(500mL×2)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)により化合物BB-1C-3を得た。
MS-ESI m/z:434.2 [M+H]
ステップ3:化合物BB-1C-4の合成
BB-1C-3(58g)のN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)溶液にヨウ化メチル(15.49mL)と炭酸カリウム(36.91g)を加えた。この反応液を25℃で4時間攪拌した。反応液を水(1000mL)に入れ、酢酸エチル(500mL×2)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~7/3)により化合物BB-1C-4を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 10.31(s,1H),7.90(d,J=2.4Hz,1H),7.54(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7.06(d,J=8.8Hz,2H),6.98(d,J=8.8Hz,1H),6.81(d,J=8.8Hz,2H),4.22(s,2H),3.79(s,3H),3.65(s,3H),3.06(t,J=7.6Hz,2H),2.25(t,J=7.6Hz,2H),1.58-1.51(m,4H),1.27-1.25(m,2H).
MS-ESI m/z:448.2 [M+H]
ステップ4:化合物BB-1C-5の合成
BB-1C-4(10.8g)の炭酸ジエチル(500mL)溶液にメタノールナトリウム(6.51g)を加え、反応混合物を25℃で12時間攪拌した。こ反応物に水(500mL)を加えて酢酸エチル(300mL×2)で抽出し、合わせた有機層を塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)によりBB-1C-5を得た。
MS-ESI m/z:430.2,432.2 [M+1,M+3]
ステップ5:化合物BB-1Cの合成
BB-1C-5(2.4g)のトルエン(10mL)溶液にトリフルオロ酢酸(10mL)を加え、この反応液を65℃で12時間攪拌した。反応液に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH=8~9に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)により精製して化合物BB-1Cを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.55(s,1H),7.29(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7.11(d,J=2.4Hz,1H),6.88(d,J=8.8Hz,1H),3.84(s,3H),3.73(s,1H),3.23(brs,2H),2.23-2.20(m,2H),1.74-1.70(m,2H),1.65-1.59(m,2H).
MS-ESI m/z:310.0 [M+H]
Figure 0007292588000052
ステップ1:化合物BB-2-2の合成
化合物BB-2-1(100g、0.846mol)、p-トルエンスルホニルクロリド(146.67g、769.31mmol)、トリエチルアミン(233.54g、2.31mol)をジクロロメタン(0.5L)に溶解し、室温で、12時間攪拌した。室温まで冷却し、溶媒を減圧除去し、水(400mL)を加えて残留物を溶解し、水相を酢酸エチルで3回抽出し(1.5L)、合わせた有機相を飽和食塩水で2回洗浄し(400mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過した後に溶媒を減圧除去して化合物BB-2-2を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.73(d,J=8.28Hz,2H)7.27(d,J=8.03Hz,2H)4.05-4.10(m,2H)3.50-3.55(m,2H)3.30(t,J=6.53Hz,2H)2.37(s,3H)1.35-1.44(m,2H)1.16-1.27(m,2H)0.81(t,J=7.40Hz,3H).
ステップ2:合物BB-2の合成。
化合物BB-2-2(170.10g、624.54mmol)、p-ヒドロキシフェニルボロン酸ピナコールエステル(137.44g、624.54mmol)をアセトニトリル(1.6L)に溶解し、室温で炭酸カリウム(86.32g、624.54mmol)とヨウ化カリウム(10.37g、62.45mmol)を加えた。得られた溶液を60℃で窒素ガスの保護下で加熱還流させて12時間攪拌しながら反応させた。室温まで冷却した後、減圧して溶媒を除去し、水(500mL)を加えて残留物を溶解し、水相を酢酸エチルで3回抽出し(2L×3)、合わせてから溶媒を減圧除去し、カラムクロマトグラフィーにより化合物BB-2を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.78-7.71(m,2H),6.95-6.88(m,2H),4.19-4.12(m,2H),3.83-3.75(m,2H),3.54(t,J=6.8Hz,2H),1.65-1.57(m,2H),1.44-1.36(m,2H),1.34(s,12H),0.93(t,J=7.3Hz,3H)。
Figure 0007292588000053
Figure 0007292588000054
ステップ1:化合物BB-4-2の合成
トリフェニルホスフィン(765.61g,1.5eq)を3.5Lの無水テトラヒドロフランに溶解し、氷浴で機械攪拌(219r/min)しながら、徐々にDIAD(567.54mL)を滴下した。内温を10℃以下に制御し、100分間かけて滴下してから回転数を400r/minに上げて引き続き30分間攪拌して白色粘稠状固体になるまで十分に反応させた。引き続き氷浴で徐々に453.91mLの無水エタノールを滴下し、90分間かけて滴下し(滴下反応を開始すると発熱が比較的激しいので、滴下速度に注意を要する)、固体が徐々に溶解し、溶液が最終的に清澄になってから、BB-4-1(300g)を加えた。氷浴を外し、油浴に入れて温度を30~35℃に制御し(温度が40℃を超えると選択性が悪くなり、副産物が増加する)、機械攪拌200r/minで5時間攪拌した。反応液を減圧で40℃でテトラヒドロフランを回転により出し、4mol/Lの塩酸水溶液(700mL)を加えて溶液pH=2に調整した。30minよく攪拌した後、2L酢酸エチル溶液を加えて抽出した。抽出を5回繰り返した後、TLCプレート及びLCMSにより観察して洗浄したし、その後、有機相を捨て、水相に65gNaOHを加えて40min攪拌し、pH=10以上に調整した(発熱が比較的激しいので、温度に注意する)。3L酢酸エチル溶媒を加えて抽出し、抽出しを3回繰り返した後、TLCプレートにより観察して洗浄し、その後、有機相を合わせた。40g無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過した後に酢酸エチルを減圧蒸留してBB-4-2を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.46(s,1H),4.41-4.24(m,4H),2.48(s,3H),1.39(q,J=7.4Hz,6H)
MS-ESI(m/z):182.9[M+H]
ステップ2:化合物BB-4-3の合成
テトラヒドロアルミニウムリチウム(59.36g)を秤量し、氷浴で1Lの無水テトラヒドロフラン溶液を加え、回転数(289r/min)で機械攪拌した。また、化合物BB-4-2(285g)を1L無水テトラヒドロフランに溶解し、氷浴で徐々に前記溶液に加え、温度を10℃以下に制御し、1.5時間かけて滴加を完了した後、氷浴を外し、室温で機械攪拌回転数を維持しながら12時間反応させた。氷浴で、機械攪拌しながら徐々に60mL脱イオン水を滴下し、反応が完了した後、徐々に水酸化ナトリウム水溶液(4mol/L、60mL)を滴下して15分間攪拌した後、180mLの脱イオン水を加え、引き続き20分間攪拌した。80g無水硫酸マグネシウムを加えて均一によく攪拌した後、減圧ろ過した。濾過ケーキを5Lジクロロメタンで繰り返し5~6回洗浄し、ろ液を合わせた後に減圧して40℃で濃縮してBB-4-3を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.51(s,1H),4.82(s,3H),4.27(q,J=7.3Hz,2H),2.33(s,3H),1.69(t,J=7.3Hz,3H).
ステップ3:化合物BB-4-4の合成
化合物BB-4-3(180g)を1.5Lの無水ジクロロメタンに溶解し、磁気攪拌し、氷浴で徐々に塩化チオニル(186.3mL)を滴下し、滴下終了後、氷浴を外して油浴に交換し、40℃に加熱して窒素ガスの保護下で6時間攪拌し、TLCプレートにより反応終了を確認した。反応液を室温に冷却し、減圧40℃で溶媒を蒸発させた後、ジクロロメタン(1L)を加えて続けて減圧蒸留し、3回繰り返して濃縮した後、水ポンプを油ポンプに変えて、続けて45min減圧回転して赤色粘稠状固体190gの粗製品を得た。その中に380mLのアセトニトリル溶液を加えて70℃に加熱して2時間還流させた後に溶解し、加熱を止めて温度を室温まで下げて続けて12時間攪拌した。攪拌する場合、混合液を徐々に3Lの酢酸エチルに滴下し、滴下終了後に続けて30min攪拌した。減圧吸引ろ過して化合物BB-4-4を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 9.19(s,1H),5.06(s,2H),4.24-4.20(m,2H),2.34(s,3H),1.45(t,J=7.3Hz,3H).
ステップ4:化合物BB-4-5の合成
p-フルオロニトロベンゼン(97.64g)を秤量してジメチルスルホキシド(1.1L)に溶解し、氷浴で攪拌しながら硫化ナトリウム(59.38g)を加え、引き続き44時間攪拌した。化合物BB-4-4(90g)をDMSO(450mL)に溶解し、7時間かけて徐々に反応液に滴下した。反応液に塩酸水溶液(4M、0.5L)を加え、pHを3に調整し、4L水及び4L酢酸エチルを加えて抽出し、30分間攪拌した。分液終了、水相に固体水酸化ナトリウムを加えてpHを10に調整した。酢酸エチル2L×2を加え、抽出した。2回抽出した有機相を合わせて1Lの飽和食塩水を加えて洗浄し、濃縮した。有機相に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過し、濃縮した。回転乾燥した固体を粉砕し、2mL酢酸エチル及び100mLの石油エーテルを加え、室温で1時間攪拌し、ろ過した。濾過ケーキを減圧乾燥し、BB-4-5を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 8.07(d,J=8.78Hz,2H)7.37(s,1H)7.30(d,J=8.78Hz,2H)4.13(s,2 H)3.92(q,J=7.28Hz,2H)2.06(s,3H)1.40(t,J=7.28Hz,3H).
ステップ5:化合物BB-4-6の合成
(1R,2R)-1,2-ジフェニルエタン-1,2-ジオール(100g)のイソプロパノール(5000mL)溶液にBB-4-5(64.72g)を加え、25℃で1時間攪拌した。次に、この混合物に一滴ずつチタンテトライソプロポキシド(66.32 g)を滴下して25℃で3時間攪拌した。混合物をろ過して黄色固体(95g)を得た。得られた固体(72g)をジクロロメタン(360mL)に溶解し、この溶液にtert-ブタノールペルオキシド(14.17mL、65%純度)を加え、この混合物を窒素ガスの保護下で室温で4時間攪拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液で(200mL)クエンチし、次に、2M塩酸水溶液でpH~3に調整した。分液して有機相を捨て、水相を8M水酸化ナトリウム水溶液でpH~8に調整した。酢酸エチル(300mL×3)で水相を抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、乾燥し、ろ過して真空濃縮して、BB-4-6(粗製品)を得た。
ステップ6:化合物BB-4Aの合成
反応物BB-4-6(19g)及び塩化アンモニウム(34.65g)のメタノール(250mL)溶液に亜鉛粉末(42.35g)を加えて20℃で24時間攪拌した。ろ過し、ろ液を減圧濃縮して残留物を得た。分取高速液相クロマトグラフィーにより残留物を精製して化合物BB-4Aを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.41(s,1H),7.14-7.09(m,J=8.5Hz,2H),6.71-6.66(m,J=8.5Hz,2H),4.07-3.94(m,4H),3.84(dd,J=1.9,7.4Hz,2H),1.69(s,3H),1.38(t,J=7.3Hz,3H)
MS-ESI(m/z):263.7(M+H)
分割法:化合物BB-4A、BB-4Bの合成
化合物BB-4(WO2018103757A1における化合物BB-3Iの合成を参照して調製したもの)を超臨界流体クロマトグラフィー(分離条件Column:ChiralPaK AD-3 150*4.6mm I.D.、3μm移動相:A:CO B:エタノール(0.05%DEA)、勾配:5%~40% B、5.5min、保持40% 3min、次に、保持5% B 1.5min、流速:2.5mL/min、カラム温度:40℃、波長:220nm)により分離し、異性体BB-4A(保持時間5.828min)およびBB-4B(保持時間6.163min)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.43(s,1H),7.15-7.10(m,2H),6.71-6.66(m,2H),4.07-3.95(m,4H),3.85(dd,J=1.9,7.3Hz,2H),1.70(s,3H),1.39(t,J=7.3Hz,3H).
MS-ESI m/z:264.0 [M+H]
Figure 0007292588000055
スキーム:
Figure 0007292588000056
ステップ1:化合物WX001_1の合成
25℃で、化合物BB-1A(3.89g、13.14mmol)とBB-3A(3g、26.28mmol)を1,2-ジクロロエタン(50mL)に溶解し、そこにトリアセチルボロヒドリドナトリウム(11.14g、52.57mmol)を加え、25℃で5時間攪拌した。反応液を8M水酸化ナトリウム水溶液でpH=8に調整し、酢酸エチルで抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、100mL飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥剤を除去し、ろ液を減圧濃縮して化合物WX001_1を得た。
MS-ESI(m/z):394.20[M+1]
H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.69(s,1H),7.24(s,1H),7.23-7.20(m,1H), 6.61(d,J=9.5Hz,1H),4.00(dd,J=4.4,10.9Hz,2H),3.80(s,3H),3.44-3.32(m,5H),3.07(d,J=7.0Hz,2H),2.54-2.48(m,2H),2.05-1.98(m,2H),1.65(br d,J=12.3Hz,2H),1.46-1.41(m,2H)。
ステップ2:化合物WX001_2の合成
25℃で、化合物WX001_1(0.6g、1.52mmol)、化合物BB-2(487.29mg、1.52mmol)、及び無水炭酸カリウム(630.91mg、4.57mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)と水(2mL)の混合溶媒に溶解し、そこにPd(dppf)Cl(222.68mg、304.34μmol)を加え、反応液を80℃で窒素雰囲気保護下で20時間攪拌した。反応液を水(50mL)に入れ、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し(100mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥剤を除去し、ろ液を減圧濃縮して粗製品を得た。粗製品をカラムクロマトグラフィーにより分離してWX001_2(0.603g)を得た。
MS-ESI(m/z):508.20[M+1]
H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.88(s,1H),7.45(d,J=8.8Hz,2H),7.40(dd,J=2.4,8.9Hz,1H),7.34(d,J=2.3Hz,1H),6.96(d,J=8.8Hz,2H),6.82-6.77(m,1H),4.18-4.14(m,2H),4.01(dd,J=3.8,11.0Hz,2H),3.83-3.78(m,7H),3.56(t,J=6.8Hz,2H),3.48(br t,J=5.3Hz,2H),3.38(t,J=11.0Hz,2H),3.14(d,J=7.0Hz,2H),2.58-2.53(m,2H),1.70(br d,J=13.1Hz,2H),1.65-1.60(m,2H),1.51-1.44(m,3H),1.29-1.26(m,2H),0.94(t,J=7.3Hz,3H)。
ステップ3:化合物WX001_3の合成
25℃で、化合物WX001_2(0.603g、872μM)をメタノール(10mL)と水(2mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(520.50mg、13.01mmol)を加え、反応液を50℃に加熱して43時間攪拌した。反応液を2M希塩酸溶液でpH=3に調整し、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し(100mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥剤を除去し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去してWX001_3(0.537g)を得た。
MS-ESI(m/z):494.20[M+1]
ステップ4:化合物WX001の合成
25℃で、化合物WX001_3(0.1g、202.58μmol)及び化合物BB-4A(53.35mg、202.58μmol)をピリジン(5mL)に溶解し、そこにEDCI(77.67mg、405.16μmol)を加え、反応液を60℃まで加熱し、窒素雰囲気保護下で6時間攪拌した。反応液を水(50mL)に入れ、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し(100mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥剤を除去し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を蒸発して粗製品を得て、粗製品を分取HPLC(アルカリ性)により分離してWX001(0.032g)を得た。
MS-ESI(m/z):739.90[M+1]
H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.92(br s,1H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.54(s,1H),7.48-7.41(m,4H),7.34(s,2H),7.32(s,1H),6.98(d,J=8.8Hz,2H),6.84(d,J=8.8Hz,1H),4.18-4.14(m,2H),4.06(s,2H),4.05-3.99(m,2H),3.92-3.84(m,2H),3.83-3.79(m,2H),3.59-3.50(m,4H),3.39(br t,J=11.0Hz,2H),3.17(br d,J=7.0Hz,2H),2.61(br s,2H),2.10(br s,1H),1.72(br s,1H),1.69(s,4H),1.66-1.63(m,2H),1.46-1.42(m,2H),1.42-1.36(m,7H),0.94(t,J=7.3Hz,3H).
Figure 0007292588000057
スキーム:
Figure 0007292588000058
ステップ1:化合物WX018_1の合成
25℃で、化合物BB-1B(200mg、937.77μmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、化合物BB-3B(370.88mg、937.77μmol)、塩化亜鉛(63.91mg、468.88μmol,21.96μL)及び硫酸マグネシウム(225.75mg、1.88mmol)を加え、2時間攪拌した後、酢酸水素化ホウ素ナトリウム(596.25mg、2.81mmol)を加え、反応液を窒素ガス保護下で12時間攪拌した。反応液に水(50mL)を加え、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機相を回転乾燥し、シリカゲルカラムにより分離して精製し(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~3/1)、WX018_1(360mg)を得た。
MS-ESI(m/z):615.4[M+23]
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 7.77(s,1H),7.53(d,J=2.26Hz,1H),7.47(d,J=8.53Hz,2H),7.41(dd,J=8.78,2.26Hz,1H),6.99(d,J=8.53Hz,2H),6.88(d,J=8.53Hz,1H),4.23-4.06(m,4H),3.84-3.80(m,5H),3.56(t,J=6.65Hz,2H),3.35-3.22(m,4H),2.82(br s,2H),2.73-2.60(m,2H),1.89(br s,1H),1.74(br d,J=12.05Hz,2H),1.66-1.59(m,2H),1.46(s,9H),1.44-1.36(m,2H),1.14(br d,J=10.54Hz,2H),0.94(t,J=7.40Hz,3H).
ステップ2:化合物WX018_2の合成
化合物WX018_1(360mg、607.32μmol)を塩酸/酢酸エチル(4M、5mL)に溶解し、25℃で0.5時間攪拌した。飽和炭酸ナトリウム溶液で反応液をpH=8に調整し、反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後にろ過し、ろ液を濃縮して化合物WX018_2(300mg)を得た。
ステップ3:化合物WX018_3の合成
ホルムアルデヒド水溶液(45.34μL、濃度:37%)を化合物WX018_2(300mg、608.95μmol)のメタノール(3mL)とジクロロメタン(3mL)溶液に加え、30分間攪拌し、酢酸水素化ホウ素ナトリウム(193.59mg、913.43μmol)を加え、25℃で12時間攪拌した。反応液を濃縮乾燥し、水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過し、ろ液を濃縮して化合物WX018_3(254mg)を得た。
MS-ESI(m/z):507.1[M+1]
ステップ4:化合物WX018_4の合成
25℃で、化合物WX018_3(254mg、501.31μmol)のエタノール(5mL)と水(5mL)溶液に水酸化ナトリウム(80.20mg、2.01mmol)を加え、50℃で4時間攪拌した。反応液を濃縮してエタノールを除去し、3NのHClでpH=3に調整し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後にろ過した。ろ液を濃縮して化合物WX018_4(212mg)を得た。
MS-ESI(m/z):493.0[M+1]
ステップ5:化合物WX018の合成
25℃で、化合物WX018_4(113.33mg、430.33μmol)をBB-4A(212mg、430.33μmol)のピリジン(5mL)溶液に加え、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(82.49mg、430.33μmol)を加え、60℃で12時間攪拌した。反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後にろ過し、有機相を濃縮し、粗製品を分取HPLC(アルカリ性)により分離精製した。WX018(20mg)を得た。
MS-ESI(m/z):738.3[M+1]
H NMR(400MHz,CDCl)δppm 8.44(br s,1H),7.63(d,J=8.78Hz,2H),7.34-7.26(m,6H),7.17-7.13(d,J=8.78Hz,2H),6.83(m,2H),6.75(d,J=8.53Hz,1H),4.05-3.96(m,2H),3.91-4.81(m,2H),3.72-3.64(m,4H),3.42(t,J=6.65Hz,2H),3.21(br t,J=4.39Hz,2H),2.13(s,2H)2.80-2.70(m,4H),2.13(s,3H),2.03(br s,2H),1.77(br t,J=11.17Hz,2H),1.67-1.57(m,3H),1.52-1.45(m,5H),1.19(t,J=7.40Hz,5H),0.80(t,J=7.40Hz,3H)。
Figure 0007292588000059
Figure 0007292588000060
Figure 0007292588000061
Figure 0007292588000062
Figure 0007292588000063
Figure 0007292588000064
Figure 0007292588000065
Figure 0007292588000066
Figure 0007292588000067
Figure 0007292588000068
Figure 0007292588000069
Figure 0007292588000070
Figure 0007292588000071
Figure 0007292588000072
実験例1:CCR2/CCR5体外試験
実験の目的:
FLIPR Calcium assayにより細胞内カルシウムシグナルの変化を測定し、化合物のIC50値を指標とし、CCR2及びCCR5受容体に対する化合物の阻害作用を評価した。
実験の材料:
1.細胞株:細胞を接種して37℃、5%COのインキュベーターで一晩培養した。
CCR2/CCR5密度:1M(20k/well)
Figure 0007292588000073
2.試薬:Fluo-4 Direct、(Invitrogen、Cat# F10471)
3.装置設備:
ポリリジンでコーティングされた384細胞板(Greiner #781946)
384孔化合物板(Greiner #781280)
FLIPR、分子装置
ECHO、Labcyte
4.化合物:
化合物をDMSOに溶解して10mM溶液に調製し、化合物溶液を窒素ガス箱の中に置いた。
Figure 0007292588000074
アゴニスト参照化合物:
Figure 0007292588000075
実験ステップ及び方法:
FLIPR測定緩衝液の中でプロベネシドを調製した。77mgプロベネシドに1mLのFLIPR測定緩衝液を加え、250mM溶液を調製した。毎日新しく調製した。
2X(8uM)Fluo-4 DirectTMローディングバッファー(10mLあたり)
Fluo-4 DirectTM晶体(F10471)を1瓶解凍し、
サンプル瓶に10mLのFLIPR測定緩衝液を加え、
10mLあたりのFluo-Directに0.2mLのプロベネシドを加えた。最終測定濃度は2.5mMであり、
回転し、>5分間(遮光)放置し、
毎日新しく調製した。
実験ステップ:
a)アゴニスト化合物の調製:
MCP-1をFLIPR測定緩衝液1:2において10段階のグラジエントで希釈し、0.5μM(最終的に100nM)から開始する。RANTESをFLIPR測定緩衝液1:3において10段階のグラジエントで希釈し、0.5uM(最終的に100nM)から開始する。化合物のPlate-mapによって、20μLの連続的に希釈された化合物緩衝液をDRC板の各孔に入れた。
b)アンタゴニスト化合物の調製:アンタゴニスト参照化合物
標準化合物をDMSO1:3において11点希釈し、1mMから開始する。被験化合物をDMSO1:3において11点希釈し、2mMから開始する。Echoで250nL化合物溶液を細胞プレート(Greiner#781946)に移した。
c)インキュベーターから細胞プレートを取り出し、ピペットで軽く20μLの2X Fluo-4 Direct無洗浄ローディングバッファーを384孔細胞培養プレートに分配した。最終細胞プレート中は体積40μLであった。
d)37℃ 5%COで50分間、室温で10分間インキュベートした。
e)インキュベーターから細胞プレートを取り出し、FLIPRに入れた。複合プレートとチップボックスをFLIPRに入れた。
f)DRCプレートに対して、
1) FLIPRTETRAにおいてプログラムを実行し、
2) 蛍光シグナルを読み取り、
3) 10μLの化合物をDRCプレートから細胞プレートに移し、
4) 蛍光シグナルを読み取り、
5) Read 90から最大に許容される「最大-最小」を計算した。FLIPRで各細胞株のEC80値を計算し、
6) アゴニスト参照化合物の5 × EC80濃度を準備し、
g)複合プレート(1-添加)に対して、
1) FLIPRTETRAにおいてプログラムを実行し、
2) 10μLの5 × EC80濃度のアゴニスト参照化合物を複合プレートから細胞プレートに移し、
3) 蛍光シグナルを読み取り、
4) Read 90から最大に許容される「最大-最小」を計算し、
h)Prismでデータを分析し、化合物のIC50値を計算した。
実験結果を表1に示す。
Figure 0007292588000076
Figure 0007292588000077
結論:本発明の化合物のCCR2とCCR5受容体に対する拮抗作用は有意である。
実験例2 ヒト肝臓ミクロソームチトクロームP450アイソザイム(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)活性の阻害作用
CYPの5種類のアイソザイムの計5つの特異性プローブ基質であるフェナセチン(Phenacetin、CYP1A2)、ジクロフェナク(Diclofenac、CYP2C9)、(S)-メフェニトイン((S)-Mephenytoin、CYP2C19)、デキストロメトルファン(Dextromethorphan、CYP2D6)、ミダゾラム(Midazolam、CYP3A4)をそれぞれヒト肝臓ミクロソーム及び測定化合物とともにインキュベートし、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を加えて反応を開始し、反応終了後にサンプルを処理し、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC-MS/MS)法で特異性基質によって生成する5種類の代謝産物であるアセトアミノフェン(Acetaminophen)、4’-ヒドロキシジクロフェナク(4’-Hydroxydiclofenac)、4’-ヒドロキシメフェニトイン(4’-Hydroxymephenytoin)、デキストロファン(Dextrorphan)、1’-ヒドロキシミダゾラム(1’-Hydroxymidazolam)の濃度を定量的に測定し、対応する半阻害濃度(IC50)を計算した。
Figure 0007292588000078
実験結論:WX002、WX011は、ヒト肝臓ミクロソームチトクロームP450アイソザイム(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)の活性を阻害するリスクがなく、その中でCYP2C19が代謝に関与する薬物は市販薬物の2%しか占めておらず、CYP3Aが代謝に関与する薬物は市販薬物の50%を占め、参照化合物及び参照物AはCYP3A4に対して強い阻害作用を示し、臨床に反映すると、CYP3A4が抑制され、CYP3A4によって代謝される他の薬物の暴露量が上昇して潜在的な安全リスク、すなわち薬物と薬物の相互作用が生じるが、WX001は薬物代謝の主な代謝酵素CYP3A4に対して阻害作用がなく、このようなリスクの発生を回避できた。
実験例3 本発明の化合物の体内動物腫瘍モデルにおける抗腫瘍活性試験
実験の目的:
マウス結腸癌MC38体内腫瘍モデルにおいて、本発明の化合物とマウス抗PD-1抗体(RMP1-14、Bioxcell、ロット番号BP0146)の併用による腫瘍抑制効果を考察した。
実験の方法:
雌のC57BL/6マウスにMC38マウス結腸癌細胞株を皮下接種し、接種後体重に応じてランダムにグループ分けし、以下の説明に従って投与処理した。
第1組(対照組):接種当日の午後から投薬し、一日2回0.1mL/10g体重の剤量で溶媒1(5%DMSO/95%(10%HP-β-CD:β-シクロデキストリン))を胃内投薬した。接種後の11、14及び18日目にそれぞれ0.1mL/10g体重の剤量で溶媒2(DPBS:ダルベッコリン酸緩衝液)を1回腹腔内注射投与した。
第2組:接種後の11、14及び18日目にそれぞれ抗マウスPD-1抗体(RMP1-14)を1回腹腔内注射投与した。11日目の投薬剤量は3mg/kg体重であり、14日及び18日目の剤量は6mg/kg体重であった。
第3組:接種当日の午後から投薬し、一日2回100mg/kg体重の剤量でCVC(Cenicriviroc)(5%DMSO+95%(10%HP-β-CD)に溶解され、pH=4)を胃内投薬し、同時に接種後の11、14及び18日目にそれぞれ抗マウスPD-1抗体(RMP1-14)を1回腹腔内注射投与した。11日目の投薬剤量は3mg/kg体重であり、14日目及び18日目の剤量は6mg/kg体重であった。
第4組:接種当日の午後から投薬し、一日2回100mg/kg体重の剤量でWX001(5%DMSO+95%(10%HP-β-CD)に溶解した。pH=4)を胃内投薬し、同時に接種後の11、14及び18日目にそれぞれ抗マウスPD-1抗体(RMP1-14)を1回腹腔内注射した。11日目の投薬剤量は3mg/kg体重であり、14日目及び18日目の剤量は6mg/kg体重であった。
実験期間にマウスの体重を週3回秤量し、腫瘍が形成された後、体重とともに腫瘍体積を週3回測定し、長さ×幅/2の式で腫瘍体積を計算し、次式によって腫瘍増殖率および腫瘍抑制率を計算した。腫瘍増殖率=治療組腫瘍体積/対照組腫瘍体積×100%;腫瘍抑制率=(対照組腫瘍体積-治療組腫瘍体積)/対照組腫瘍体積。
グループ間の統計学分析をStudent’s t-testを用いて行った。p<0.05であり、有意差がある。
実験の結果:
Figure 0007292588000079
WX001のマウスMC38結腸癌腫瘍モデル瘤体積に対する影響を明細書の図1に示す。
実験の結論:マウスMC38腫瘍のモデルにおいて、WX001+PD-1併用組はPD-1単独使用組と比較して、顕著な薬効増強作用を有し、31日目の腫瘍増殖率は25.42%であった(溶媒組と比較してp<0.01、CVC+PD-1併用組と比較してp<0.01であった)。

Claims (14)

  1. 式(I)で示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩であって、
    Figure 0007292588000080
    ここで、
    nは1、2、3から選択され、
    は4~6員ヘテロシクロアルキル基であり、前記4~6員ヘテロシクロアルキル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、
    1-3アルキル基であり、前記 1-3アルキル基は1、2又は3つのRで置換されてもよく、
    構造単位
    Figure 0007292588000081
    は、
    Figure 0007292588000082
    であり、
    は-CRR-であり、
    及びはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN及びCHから選択され、
    各Rはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN及びCH から選択され、
    前記4~6員ヘテロシクロアルキル基はそれぞれ、独立して-NH-、-O-、-S-及びNから選択される1、2、3又は4つのヘテロ原子又はヘテロ原子団を含み、
    「*」硫黄原子はキラル硫黄原子であり、(R)又は(S)の単一のエナンチオマーとして、又は一種のエナンチオマーに富む形で存在する、式(I)で示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩
  2. はCHCHである請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  3. は-CH-である請求項1に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  4. はオキセタン基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ヘキサヒドロピリジニル基、モルホリニル基、及び1,4-ジオキサニル基から選択され、前記オキセタン基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ヘキサヒドロピリジニル基、モルホリニル基、及び1,4-ジオキサニル基は1、2又は3つのRで置換されてもよい請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  5. は、
    Figure 0007292588000083
    から選択され、前記
    Figure 0007292588000084
    は、1、2又は3つのRで置換されてもよい請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  6. 構造単位
    Figure 0007292588000085
    は、
    Figure 0007292588000086
    から選択される請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  7. 構造単位
    Figure 0007292588000087
    は、
    Figure 0007292588000088
    から選択される請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  8. Figure 0007292588000089
    Figure 0007292588000090
    Figure 0007292588000091
    から選択される請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩であって、
    ここで、R、R、R、X、L、Lは請求項1~のいずれか一項に定義される通りである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩
  9. 下式のいずれか1つで示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0007292588000092
    Figure 0007292588000093
    Figure 0007292588000094
    Figure 0007292588000095
  10. Figure 0007292588000096
    Figure 0007292588000097
    Figure 0007292588000098
    から選択される請求項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  11. Figure 0007292588000099
    Figure 0007292588000100
    Figure 0007292588000101
    Figure 0007292588000102
    から選択される請求項10に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩。
  12. 有効成分としての治療有効量の請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体若しくはその薬学的に許容可能な塩、並びに薬学的に許容可能なキャリア含む薬物組成物。
  13. CCR2/CCR5アンタゴニストに関連する疾患を治療する薬物の調製における請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩、又は請求項12に記載の薬物組成物の使用
  14. 非アルコール性脂肪性肝炎に関連する疾患を治療する薬物の調製における請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容可能な塩、又は請求項12に記載の薬物組成物の使用
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