JP7255010B2 - 8-ウンデセニル求核試薬及びその製造方法、並びに9-ドデセナール化合物の製造方法 - Google Patents

8-ウンデセニル求核試薬及びその製造方法、並びに9-ドデセナール化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、8-ウンデセニル求核試薬及びその製造方法、並びに9-ドデセナール化合物の製造方法に関する。また、本発明は、11-ハロ-3-ウンデセン化合物及びその製造方法、並びに9-ドデセナール化合物の製造方法に関する。
Nettle caterpillarの一種Setothosea asigna及びSetora nitensは、東南アジアにおけるヤシ類の重要害虫であり、ヤシの葉を食害することによりヤシの樹を枯らすため、ヤシの実の収穫量が大幅に減り問題となっている。また、これら害虫は幼木を加害するためプランテーションにおける育成上大きな問題となっている。現在、殺虫剤による防除が行われているが、ヤシ油は食用としても利用されることから残留農薬が問題となる場合がある。そこで、生物学的防除方法が注目されつつあり、その一つとして性フェロモン物質の利用が期待されている(非特許文献1、2)。
Setothosea asignaの性フェロモンは、(9E)-9,11-ドデカジエナール及び(9E)-9-ドデセナールの混合物であることが報告されている(非特許文献1)。また、Setora nitensの性フェロモンは、(9Z)-9,11-ドデカジエナール及び(9Z)-9-ドデセナールの混合物であることが報告されている(非特許文献2)。
これら性フェロモンの製造方法としては、例えば、下記方法が知られている。Setothosea asignaの性フェロモン物質である(9E)-9-ドデセナールは、(9E)-9-ドデセノールのクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)酸化により製造できることが報告されている(非特許文献1)。Setora nitensの性フェロモン物質である(9Z)-9-ドデセナールは、(9Z)-9-ドデセノールのクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)酸化又はスワーン酸化(Swern酸化)により製造できることが報告されている(非特許文献2,3)。
Gerhard Gries et al,1997,J.Chem.Ecol.23(9):2187-2196. Gerhard Gries et al,2000,J.Chem.Ecol.26(8):1969-1981. Tidwell Thomas T.,1990,Organic Reactions,39,"Oxidation of Alcohols to Carbonyl compounds via Alkoxysulfonium Ylides:The Moffatt,Swern,and Related Oxidations"
しかしながら、非特許文献1及び2において報告されている製造方法は、環境負荷の極めて大きいクロム化合物を用いた酸化反応を含み、更に酸化反応は爆発の危険を伴うことが多いため、工業スケールでの実施が難しい。
また、非特許文献3において報告されている製造方法は、有毒気体である一酸化炭素及び悪臭を放つジメチルスルフィドを副生するため、特殊な反応装置が必要であり、工業スケールでの実施が難しい。また、反応における収率が19%と極めて低いことも課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を解決することを目的とし、9-ドデセナール化合物を合成する際に使用される求核試薬の中間体として有用な8-ウンデセニル求核試薬及びその製造方法、並びに当該8-ウンデセニル求核試薬を用いて9-ドデセナール化合物を製造する方法を提供する。また、本発明は、上記課題を解決することを目的とし、9-ドデセナール化合物を合成する際に使用される求核試薬の中間体として有用な11-ハロ-3-ウンデセン化合物及びその製造方法、並びに当該11-ハロ-3-ウンデセン化合物を用いて9-ドデセナール化合物を製造する方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、8-ウンデセニル求核試薬を見出し、そして当該8-ウンデセニル求核試薬を用いることにより、9-ドデセナール化合物を収率良く、且つ幾何純度良く製造できることを見出し、本発明を為すに至った。また、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、11-ハロ-3-ウンデセン化合物を見出し、そして当該11-ハロ-3-ウンデセン化合物を用いることにより、9-ドデセナール化合物を収率良く、且つ幾何純度良く製造できることを見出し、本発明を為すに至った。
本発明の一つの態様によれば、一価のハロゲン化銅及び炭素数3~9の亜リン酸トリアルキル化合物の存在下、
下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と、
前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と
を少なくとも含む、8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、上記に記載の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法と、
前記8-ウンデセニル求核試薬(1)と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000001
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法が提供される。
また、本発明の更に他の態様によれば、上記の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法及び上記の9-ドデセナール化合物(4)の製造方法において、前記1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)において、Xが臭素原子であり、且つXが塩素原子であってもよく、前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)において、Xが塩素原子であってもよい。
また、本発明の更に他の態様によれば、上記の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法において、
3-ヘキセニル求核試薬(5)が、下記一般式(5-1)
Figure 0007255010000002
(式中、Mは上記で定義された通りである。)
で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬であってもよく、
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)が、下記一般式(7-1)
Figure 0007255010000003
(式中、Xは上記で定義された通りである。)
で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物であってもよく、並びに、
8-ウンデセニル求核試薬(1)が、下記一般式(1-1)
Figure 0007255010000004
(式中、Mは上記で定義された通りである。)
で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬であってもよい。
また、本発明の更に他の態様によれば、上記の9-ドデセナール化合物(4)の製造方法において、
3-ヘキセニル求核試薬(5)が、下記一般式(5-1)
Figure 0007255010000005
(式中、Mは上記で定義された通りである。)
で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬であってもよく、
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)が、下記一般式(7-1)
Figure 0007255010000006
(式中、Xは上記で定義された通りである。)
で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物であってもよく、
8-ウンデセニル求核試薬(1)が、下記一般式(1-1)
Figure 0007255010000007
(式中、Mは上記で定義された通りである。)
で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬であってもよく、
1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)が、下記一般式(3-1)
Figure 0007255010000008
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物であってもよく、
9-ドデセナール化合物(4)が、下記一般式(4-1)
Figure 0007255010000009
で表される(9E)-9-ドデセナール化合物であってもよい。
本発明の別の一つの態様によれば、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000010
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と
を少なくとも含む、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)の製造方法が提供される。
また、本発明の別の他の態様によれば、上記の11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から上記の8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する工程を更に含む、上記の9-ドデセナール化合物(4)の製造方法が提供される。
本発明の一つの態様によれば、下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と
を少なくとも含む、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)の製造方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、
上記の11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)の製造方法と、
上記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と
を少なくとも含む、8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、
上記の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法と、
上記8-ウンデセニル求核試薬と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000011
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
上記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法が提供される。
代替的には、本発明の他の態様によれば、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物から、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と、
上記8-ウンデセニル求核試薬と、上記一般式(2)で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
上記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物が提供される。
本発明の11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)は、9-ドデセナール化合物(4)の製造において有用である。
また、本発明によれば、酸化反応を用いることなく9-ドデセナール化合物(4)を収率良く製造することができる。
初めに、8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する際の原料となる11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)について説明する。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)は、下記の化学反応式で示される通り、下記一般式(5)で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)を得る工程により合成することができる。
Figure 0007255010000012
3-ヘキセニル求核試薬(5)におけるMは、Li又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。ハロゲン原子Zとしては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
3-ヘキセニル求核試薬(5)としては、下記一般式(5-1)で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬、下記一般式(5-2)で表される(3Z)-3-ヘキセニル求核試薬、及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000013
(3E)-3-ヘキセニル求核試薬(5-1)の具体例としては、(3E)-3-ヘキセニルリチウム;(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリド、(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=ブロミド、(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=ヨージド等の(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(グリニャール試薬)等が挙げられ、汎用性の観点から、(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬が好ましい。
(3Z)-3-ヘキセニル求核試薬(5-2)の具体例としては、(3Z)-3-ヘキセニルリチウム;(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリド、(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=ブロミド、(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=ヨージド等の(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(グリニャール試薬)等が挙げられ、汎用性の観点から、(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬が好ましい。
3-ヘキセニル求核試薬(5)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。
3-ヘキセニル求核試薬(5)として、例えば、(3E)-3-ヘキセニル求核試薬(5-1)と(3Z)-3-ヘキセニル求核試薬(5-2)の混合物を用いることにより、(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物と(3Z)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物との混合物を合成することができる。
また、3-ヘキセニル求核試薬(5)は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
3-ヘキセニル求核試薬(5)は、下記化学反応式中の一般式(8)で表される1-ハロ-3-ヘキセン化合物から3-ヘキセニル求核試薬(5)を調製する工程により調製することができる。
例えば、(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬及び(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬のような3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)は、下記の化学反応式で示される通り、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)を溶媒中、マグネシウムと反応させることにより、3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)を得る工程により調製することができる。
Figure 0007255010000014
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)におけるXは、ハロゲン原子を表す。ハロゲン原子Xとしては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)としては、下記一般式(8-1)で表される(3E)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物、下記一般式(8-2)で表される(3Z)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000015
(3E)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8-1)の具体例としては、(3E)-1-クロロ-3-ヘキセン、(3E)-1-ブロモ-3-ヘキセン、(3E)-1-ヨード-3-ヘキセン等が挙げられる。
(3Z)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8-2)の具体例としては、(3Z)-1-クロロ-3-ヘキセン、(3Z)-1-ブロモ-3-ヘキセン、(3Z)-1-ヨード-3-ヘキセン等が挙げられる。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。
(3E)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8-1)と(3Z)-1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8-2)の混合物を用いることにより、(3E)-3-ヘキセニル求核試薬と(3Z)-3-ヘキセニル求核試薬との混合物を調製することができる。
また、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)を調製する際に用いるマグネシウムの使用量は、反応完結の観点から、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)1molに対して、好ましくは1.0~2.0グラム原子である。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)を調製する際に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられるが、グリニャール試薬生成の反応速度の観点から、テトラヒドロフランが好ましい。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)1molに対して、好ましくは100~2000gである。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)を調製する際の反応温度は、用いる溶媒により異なるが、反応性の観点から、好ましくは30~120℃である。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルマグネシウム=ハライド試薬(5:M=MgZ)を調製する際の反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~50時間である。
例えば、(3E)-3-ヘキセニルリチウム及び(3Z)-3-ヘキセニルリチウムのような3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)は、下記の化学反応式で示される通り、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)を溶媒中、有機リチウム試薬と反応させることにより、3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)を得る工程により調製することができる。
Figure 0007255010000016
有機リチウム試薬としては、メチルリチウム、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、n-ブチルリチウム、n-ペンチルリチウム等の直鎖状の有機リチウム試薬、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の分岐状の有機リチウム試薬等が挙げられ、汎用性の観点からメチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムが好ましい。
該有機リチウム試薬の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)1molに対して、好ましくは1.0~4.0molである。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)を調製する際に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、使用する有機リチウム試薬により好ましい溶液は異なるが、一般的には反応性の観点から、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサンが好ましい。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)1molに対して、好ましくは50~5000gである。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)を調製する際に、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、N,N’-ジメチルプロピレン尿素(DMPU)等を添加して反応速度を向上させてもよい。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)を調製する際の反応温度は、用いる溶媒により異なるが、反応性の観点から、好ましくは-78~25℃である。
1-ハロ-3-ヘキセン化合物(8)から、3-ヘキセニルリチウム試薬(5:M=Li)を調製する際の反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~50時間である。
上記のカップリング反応において、3-ヘキセニル求核試薬(5)の使用量は、経済性の観点から、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)1molに対して、好ましくは0.8~1.4molである。
1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)におけるX及びXは、互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。ハロゲン原子X及びXとしては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
及びXの組み合わせとしては、塩素原子と塩素原子、臭素原子と塩素原子、塩素原子とヨウ素原子、臭素原子と臭素原子、臭素原子とヨウ素原子、及びヨウ素原子とヨウ素原子等が挙げられる。
1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)の具体例としては、1,5-ジクロロペンタン、1-ブロモ-5-クロロペンタン、1-クロロ-5-ヨードペンタン、1,5-ジブロモペンタン、1-ブロモ-5-ヨードペンタン、1,5-ジヨードペンタン等が挙げられる。
1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
及びXが互いに異なる場合は、後述する触媒又は反応温度を適宜選択することにより、反応性の高い方を優先的に反応させながらカップリング反応を行うことができる。例えば、互いに異なるX及びXの組合せが塩素原子と臭素原子である又は塩素原子とヨウ素原子である1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)を用いれば、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)におけるXを塩素原子とすることができる。また、互いに異なるX及びXの組合せが臭素原子とヨウ素原子である1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)を用いれば、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)におけるXを臭素原子とすることができる。
カップリング反応には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。該溶媒としては、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、4-メチルテトラヒドロピラン、ジエチル=エーテル等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチル=スルホキシド、γ-ブチロラクトン、アセトニトリル等の極性溶媒が挙げられるが、反応性の観点から、トルエン、テトラヒドロフラン、4-メチルテトラヒドロピラン、アセトニトリルが好ましく、テトラヒドロフランがより好ましい。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、溶媒は、市販されているものを用いることができる。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)1molに対して、好ましくは30~3000gである。
カップリング反応には、必要に応じて触媒を用いてもよい。該触媒としては、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅等の一価のハロゲン化銅、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅等の二価のハロゲン化銅が挙げられ、反応性の観点から、一価のハロゲン化銅が好ましく、ヨウ化第一銅がより好ましい。
該触媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該触媒は、市販されているものを用いることができる。
該触媒の使用量は、反応速度及び後処理の観点から、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)1molに対して、好ましくは0.003~0.300molである。
カップリング反応に触媒を用いる場合は、必要に応じて補触媒を用いてもよい。該補触媒としては、亜リン酸トリエチル等の炭素数3~9の亜リン酸トリアルキル化合物及びトリフェニルホスフィン等の炭素数18~21のトリアリールホスフィン化合物等のリン化合物等が挙げられるが、反応性の観点から、亜リン酸トリエチルが好ましい。
該補触媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該補触媒は、市販されているものを用いることができる。
補触媒の使用量は、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)1molに対して、好ましくは0.001~0.500mol、より好ましくは0.001~0.050molである。
カップリング反応に触媒を用いる場合は、必要に応じてハロゲン化リチウムを添加してもよい。ハロゲン化リチウムとしては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム等が挙げられ、反応性の観点から、塩化リチウムが好ましい。
カップリング反応におけるハロゲン化リチウムの使用量は、反応性の観点から、1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)1molに対して、好ましくは0.005~0.250molである。
カップリング反応における反応温度は、用いる3-ヘキセニル求核試薬(5)によって異なるが、反応性の観点から、好ましくは-78~70℃、より好ましくは-20~25℃である。
カップリング反応における反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~55時間である。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)としては、下記一般式(7-1)で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物、下記一般式(7-2)で表される(3Z)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000017
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)におけるXは、ハロゲン原子を表す。該ハロゲン原子X1としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7-1)の具体例としては、(3E)-11-クロロ-3-ウンデセン、(3E)-11-ブロモ-3-ウンデセン、(3E)-11-ヨード-3-ウンデセン等が挙げられる。
(3Z)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7-2)の具体例としては、(3Z)-11-クロロ-3-ウンデセン、(3Z)-11-ブロモ-3-ウンデセン、(3Z)-11-ヨード-3-ウンデセン等が挙げられる。
次に、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法の一部であり、下記の化学反応式で示される、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の製造方法について以下に説明する。当該製造方法は、下記一般式(1)で表される8-ウンデセニル求核試薬と、下記一般式(2)で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)を得る工程を含む。
Figure 0007255010000018
8-ウンデセニル求核試薬(1)におけるMは、Li又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。ハロゲン原子Zとしては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
8-ウンデセニル求核試薬(1)としては、下記一般式(1-1)で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬、下記一般式(1-2)で表される(8Z)-8-ウンデセニル求核試薬、及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000019
(8E)-8-ウンデセニル求核試薬(1-1)の具体例としては、(8E)-8-ウンデセニルリチウム、(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=クロリド、(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=ブロミド、(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=ヨージド等の(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(グリニャール試薬)が挙げられ、汎用性の観点から、(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬が好ましい。
(8Z)-8-ウンデセニル求核試薬(1-2)の具体例としては、(8Z)-8-ウンデセニルリチウム、(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=クロリド、(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=ブロミド、(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=ヨージド等の(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(グリニャール試薬)が挙げられ、汎用性の観点から、(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬が好ましい。
8-ウンデセニル求核試薬(1)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。
8-ウンデセニル求核試薬(1)として、例えば、(8E)-8-ウンデセニル求核試薬(1-1)と(8Z)-8-ウンデセニル求核試薬(1-2)の混合物を用いることにより、(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物と(9Z)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物との混合物を合成することができる。
また、8-ウンデセニル求核試薬(1)は、独自に合成したものであってもよい。
8-ウンデセニル求核試薬(1)は、上記の11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する工程により調製することができる。
例えば、(8E)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬及び(8Z)-8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬のような8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(1:M=MgX)は、下記の化学反応式で示される通り、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)を溶媒中、マグネシウムと反応させることにより、8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(1:M=MgX)を得る工程により調製することができる。
Figure 0007255010000020
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。
例えば、(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物と(3Z)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物の混合物を用いることにより、(8E)-8-ウンデセニル求核試薬と(8Z)-8-ウンデセニル求核試薬の混合物を調製することができる。
また、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)は、独自に合成したものであってもよい。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(1:M=MgX)を調製する際に用いるマグネシウムの使用量は、反応完結の観点から、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)1molに対して、好ましくは1.0~2.0グラム原子である。
上記の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられるが、グリニャール試薬生成の反応速度の観点から、テトラヒドロフランが好ましい。
該溶媒の使用量は、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)1molに対して、反応性の観点から、好ましくは100~2000gである。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(1:M=MgX)を調製する際の反応温度は、用いる溶媒により異なるが、反応性の観点から、好ましくは30~120℃である。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から8-ウンデセニルマグネシウム=ハライド試薬(1:M=MgX)を調製する際の反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~50時間である。
例えば、(8E)-8-ウンデセニルリチウム及び(8Z)-8-ウンデセニルリチウムのような(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)は、下記の化学反応式で示される通り、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)を溶媒中、有機リチウム試薬と反応させることにより、(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)を得る工程により調製することができる。
Figure 0007255010000021
有機リチウム試薬としては、メチルリチウム、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、n-ブチルリチウム、n-ペンチルリチウム等の直鎖状の有機リチウム試薬、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の分岐状の有機リチウム試薬等が挙げられ、汎用性の観点からメチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムが好ましい。
該有機リチウム試薬の使用量は、反応性の観点から、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)1molに対して、好ましくは1.0~4.0molである。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)を調製する際に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル、4-メチルテトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、使用する有機リチウム試薬により好ましい溶液は異なるが、一般的には反応性の観点から、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサンが好ましい。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものであってもよく、また独自に合成したものであってもよい。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)1molに対して、好ましくは50~5000gである。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)を調製する際に、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、N,N’-ジメチルプロピレン尿素(DMPU)等を添加して反応速度を向上させてもよい。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)を調製する際の反応温度は、用いる溶媒により異なるが、反応性の観点から、好ましくは-78~25℃である。
11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、(8E)-8-ウンデセニルリチウム試薬(1:M=Li)を調製する際の反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~50時間である。
8-ウンデセニル求核試薬(1)の使用量は、経済性の観点から、オルトギ酸エステル化合物(2)1molに対して、好ましくは0.5~1.5molである。
オルトギ酸エステル化合物(2)における3つのRは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6、好ましくは1~3のアルキル基を表す。
炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、イソブチル基等の分岐状のアルキル基等が挙げられる。
オルトギ酸エステル化合物(2)としては、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルトギ酸プロピル、オルトギ酸ブチル、オルトギ酸ペンチル、オルトギ酸ヘキシル等が挙げられるが、入手のしやすさの観点からオルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルが好ましい。
オルトギ酸エステル化合物(2)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、オルトギ酸エステル化合物(2)は、市販されているものを用いることができる。
求核置換反応に用いる溶媒としては、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、4-メチルテトラヒドロピラン、ジエチル=エーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられ、反応性の観点から、トルエンもしくは4-メチルテトラヒドロピランが好ましい。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、溶媒は、市販されているものを用いることができる。
8-ウンデセニル求核試薬(1)が溶媒で希釈されている場合、又は8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する際に溶媒を用いた場合、これらの溶媒と求核置換反応に用いる溶媒は同一であっても異なっていてもよい。
また、溶媒が異なる場合は、求核置換反応の反応性を高くする溶媒に置換してもよい。
例えば、8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する際に溶媒としてテトラヒドロフランを用い、求核置換反応に用いる溶媒としてトルエンを選択した場合は、テトラヒドロフランを含む8-ウンデセニル求核試薬(1)を、オルトギ酸エステル化合物とトルエンを含む反応器に加えた後、反応温度を上昇させる過程においてテトラヒドロフランを留去させることにより、反応系における溶媒をトルエンに置換していってもよい。
該溶媒の使用量は、反応性の観点から、オルトギ酸エステル化合物(2)1molに対して、好ましくは100~6000gである。
求核置換反応における反応温度は、反応をスムーズに進行させ、溶媒の蒸発を防ぐ観点から、好ましくは75~130℃である。
求核置換反応における反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、好ましくは1~100時間である。
1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)としては、下記一般式(3-1)で表される(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物、下記一般式(3-2)で表される(9Z)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000022
1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)におけるRは、オルトギ酸エステル化合物(2)のRと同じである。
(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3-1)の具体例としては、(9E)- 1,1-ジメトキシ-9-ドデセン、(9E)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン、(9E)-1,1-ジプロポキシ-9-ドデセン、(9E)- 1,1-ジブトキシ-9-ドデセン等が挙げられる。
(9Z)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3-2)の具体例としては、(9Z)- 1,1-ジメトキシ-9-ドデセン、(9Z)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン、(9Z)-1,1-ジプロポキシ-9-ドデセン、(9Z)- 1,1-ジブトキシ-9-ドデセン等が挙げられる。
次に、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法の一部であり、下記の化学反応式で示される、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法について以下に説明する。当該製造方法は、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、9-ドデセナール化合物(4)を得る工程を含む。
Figure 0007255010000023
1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。
1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)として、例えば、(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物と(9Z)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物との混合物を用いることにより、(9E)-9-ドデセナールと(9Z)-9-ドデセナールとの混合物を合成することができる。
加水分解反応は、例えば、酸、水、及び必要に応じて溶媒を用いて行うことができる。
加水分解反応に用いる酸としては、塩酸、臭化水素酸等の無機酸類、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、蟻酸、しゅう酸、ヨードトリメチルシラン、四塩化チタン等が挙げられるが、反応性の観点から、酢酸、ギ酸もしくはしゅう酸が好ましい。
該酸は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該酸は、市販されているものを用いることができる。
該酸の使用量は、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)1molに対して、好ましくは0.01~10.0molである。
加水分解反応に用いる水の使用量は、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)1molに対して、反応性の観点から、好ましくは18~3000gである。
加水分解反応に用いる溶媒としては、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチル=エーテル等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、γ―ブチロラクトン、ジクロロメタン、クロロホルム等の極性溶媒、メタノール、エタノール等アルコール系溶媒等が挙げられる。
該溶媒は、1種類又は2種類以上を使用してもよい。また、該溶媒は、市販されているものを用いることができる。
用いる酸により最適な溶媒は異なるが、例えば、酸として、しゅう酸を用いる場合は、反応性の観点からテトラヒドロフランが好ましい。
該溶媒の使用量は、1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)1molに対して、反応性の観点から、好ましくは0~3000gである。
加水分解反応における反応温度は、用いる酸又は溶媒により異なるが、反応性の観点から、好ましくは5~180℃である。
加水分解反応における反応時間は、用いる溶媒又は反応スケールにより異なるが、反応性の観点から、好ましくは1~55時間である。
9-ドデセナール化合物(4)としては、下記式(4-1)で表される(9E)-9-ドデセナール、下記式(4-2)で表される(9Z)-9-ドデセナール及びこれらの混合物が挙げられる。
Figure 0007255010000024
[実施例]
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、以下において、「純度」は、特に明記しない限り、ガスクロマトグラフィー(GC)分析によって得られた面積百分率を示し、「生成比」はGC分析によって得られた面積百分率の相対比を示す。また、「収率」はGC分析によって得られた面積百分率を基に算出した。
各実施例において、反応のモニタリング及び収率の算出は、次のGC条件に従って行った。
GC条件:GC:島津製作所 キャピラリガスクロマトグラフ GC-2014,カラム:DB-5,0.25mmx0.25mmφx30m,キャリアーガス:He(1.55mL/分)、検出器:FID,カラム温度:150℃ 5℃/分昇温 230℃。
収率は、原料及び生成物の純度(%GC)を考慮して、以下の式に従い計算した。
収率(%)={[(反応によって得られた生成物の重量×%GC)/生成物の分子量]
÷[(反応における出発原料の重量×%GC)/出発原料の分子量]}×100
[実施例1]
<(3Z)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-2:X=Cl)の製造>
Figure 0007255010000025
室温で、反応器にマグネシウム(114.82g、4.73グラム原子)、テトラヒドロフラン(1350g)を加えて、60~65℃で20分間撹拌した。次に、該反応器に(3Z)-1-クロロ-3-ヘキセン(8-2:X=Cl)(533.70g、4.50mol)を60~75℃にて滴下し、滴下終了後、75~80℃にて2時間撹拌することにより、(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリド(5-2:M=MgCl)を調製した。
続いて、別の反応器にヨウ化第一銅(8.57g、0.045mol)、亜リン酸トリエチル(17.95g、0.11mol)、テトラヒドロフラン(450g)、1-ブロモ-5-クロロペンタン(6:X=Br、X=Cl)(776.28g、4.19mol)を加えて、-5~15℃にて、上記調製した(3Z)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリド(5-2:M=MgCl)を滴下した。滴下終了後、5~15℃にて3.5時間撹拌した。次に、反応液に酢酸(562.50g)と水(1687.50g)との混合物を加えて分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(3Z)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-2:X=Cl)(740.43g、3.92mol、純度100%)が収率93.75%で得られた。
上記で得られた(3Z)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-2:X=Cl)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.95(3H,t,J=7.6Hz),1.28-1.38(6H,m),1.39-1.46(2H,m),1.77(2H,tt-like,J=7.3Hz),1.99-2.07(4H,m),3.53(2H,t,J=6.7Hz),5.28-5.40(2H,m);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ14.37,20.50,26.84,27.00,28.76,29.04,29.60,32.62,45.13,129.12,131.64
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 188(M),104,83,69,55,41,27
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2961,2930,2856,1463,726,654
[実施例2]
<(3E)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-1:X=Cl)の製造>
Figure 0007255010000026
室温で、反応器にマグネシウム(54.91g、2.26グラム原子)、テトラヒドロフラン(645.60g)を加えて、60~65℃で25分間撹拌した。次に、該反応器に(3E)-1-クロロ-3-ヘキセン(8-1:X=Cl)(255.23g、2.15mol)を60~75℃にて滴下し、滴下終了後、75~80℃にて2時間撹拌することにより、(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリド(5-1:M=MgCl)を調製した。
続いて、別の反応器にヨウ化第一銅(4.10g、0.022mol)、亜リン酸トリエチル(8.58g、0.052mol)、テトラヒドロフラン(215.20g)、1-ブロモ-5-クロロペンタン(6:X=Br、X=Cl)(371.23g、2.00mol)を加えて、-5~15℃にて、上記調製した(3E)-3-ヘキセニルマグネシウム=クロリドを滴下した。滴下終了後、5~15℃にて3時間撹拌した。次に、反応液に酢酸(269.00g)と水(807.00g)との混合物を加え分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(3E)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-1:X=Cl)(341.43g、1.81mol、純度100%)が収率90.40%で得られた。
上記で得られた(3E)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-1:X=Cl)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.96(3H,t,J=7.5Hz),1.27-1.38(6H,m),1.38-1.46(2H,m),1.76(2H,tt,J=7.3Hz、7.3Hz),1.94-2.03(4H,m),3.53(2H,t,J=6.9Hz),5.38(1H,dt,J=15.2Hz,6.2Hz),5.44(1H,dt,J=15.2Hz,6.1Hz);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ13.97,25.58,26.83,28.74,28.93,29.49,32.48,32.62,45.14,129.17,132.00
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 188(M),104,83,69,55,41,27
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2960,2928,2855,1462,966,726,654
[実施例3]
<(9Z)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-2:R=Et)の製造>
Figure 0007255010000027
室温で、反応器にマグネシウム(73.99g、3.05mol)、テトラヒドロフラン(870.00g)を加えて、60~65℃で20分間撹拌した。撹拌後、該反応器に(3Z)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-2:X=Cl)(547.35g、2.90mol)を60~75℃にて滴下し、滴下終了後、75~80℃にて2.5時間撹拌することにより、(8Z)-8-ウンデセニル=マグネシウムクロリド(1-2:M=MgCl)を調製した。
続いて、反応器にトルエン(1348.50g)、オルトギ酸エチル(2:R=Et)(558.71g、3.77mol)を75~85℃で滴下し、滴下終了後、反応混合物を90~100℃において16時間撹拌した。その後、30~45℃に冷却し、反応液に酢酸(362.50g)と水(1087.50g)との混合物を加え分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(9Z)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-2:R=Et)の粗生成物(641.06g、2.34mol、純度93.65%)が粗収率80.73%で得られた。
上記で得られた(9Z)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-2:R=Et)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.94(3H,t,J=7.5Hz),1.19(6H,t,J=7.1Hz),1.24-1.37(10H,m),1.59(2H,dt,J=9.2Hz,6.0Hz),2.01(4H,sext-like,J=7.2Hz),3.47(2H,dq,J=7.1Hz,8.2Hz),3.62(2H,dq,J=7.1Hz,8.2Hz),4.46(1H,t,J=5.8Hz),5.27-5.38(2H,m);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ14.35,15.32,20.47,24.71,27.03,29.15,29.41,29.70,33.54,60.75,102.92,129.24,131.48
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 211(M-45),103,75,47,29
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2973,2927,2855,1463,1373,1344,1127,1064,723
[実施例4]
<(9E)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-1:R=Et)の製造>
Figure 0007255010000028
室温で、反応器にマグネシウム(35.93g、1.48mol)、テトラヒドロフラン(422.40g)を加えて、60~65℃で16分間撹拌した。撹拌後、該反応器に(3E)-11-クロロ-3-ウンデセン(7-1:X=Cl)(265.75g、1.41mol)を60~75℃にて滴下し、滴下終了後、75~80℃にて3時間撹拌することにより、(8E)-8-ウンデセニル=マグネシウムクロリド(1-1:M=MgCl)を調製した。
続いて、反応器にトルエン(654.72g)、オルトギ酸エチル(2:R=Et)(271.27g、1.83mol)を75~85℃で滴下し、滴下終了後、反応混合物を90~100℃において13時間撹拌した。その後、30~45℃に冷却し、反応液に酢酸(176.00g)と水(528.00g)との混合物を加え分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(9E)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-1:R=Et)の粗生成物(312.66g、1.15mol、純度93.91%)が粗収率81.33%で得られた。
上記で得られた(9E)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-1:R=Et)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.95(3H,t,J=7.3Hz),1.19(6H,t,J=7.1Hz),1.24-1.36(10H,m),1.59(2H,dt,J=9.2Hz,6.2Hz),1.97(4H,sext-like,J=7.6Hz),3.48(2H,dq,J=7.3Hz,8.4Hz),3.62(2H,dq,J=7.3Hz,8.4Hz),4.47(1H,t,J=5.8Hz),5.37(1H,dt,J=15.7Hz,6.1Hz),5.42(1H,dt,J=15.7Hz,6.1Hz);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ13.97,15.33,24.73,25.57,29.05,29.40,29.42,29.59,32.51,33.56,60.76,102.93,129.30,131.85
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 211(M-45),103,75,47,29
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2974,2926,2874,2854,1461,1443,1373,1344,1128,1063,966
[実施例5]
<(9Z)-9-ドデセナール(4-2)の製造>
Figure 0007255010000029
室温で、反応器に、実施例3で得られた(9Z)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-2:R=Et)の粗生成物(641.06g、2.34mol、純度93.65%)、しゅう酸二水和物(590.26g、4.68mol)、テトラヒドロフラン(1638.70g)、純水(1638.70g)を加え、60~65℃にて6時間撹拌した。そして、撹拌後、反応混合物を50℃に冷却し、ヘキサン(688.49g)を加えて、30分間撹拌した。その後、反応液を分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(9Z)-9-ドデセナール(4-2)(410.32g、2.21mol、純度98.10%)が2工程(すなわち、実施例3及び5の2工程)の収率として76.15%で得られた。
上記で得られた(9Z)-9-ドデセナール(4-2)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.94(3H,t,J=7.6Hz),1.25-1.36(8H,m),1.61(2H,quin-like,J=7.3Hz),2.01(4H,sext-like,J=7.3Hz),2.40(2H,dt,J=1.9Hz,7.5Hz),5.26-5.38(2H,m),9.75(1H,t,J=1.9Hz);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ14.33,20.46,22.01,26.97,28.97,29.08,29.19,29.60,43.85,129.10,131.58,202.85
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 182(M),164,135,121,111,98,81,67,55,41,29
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2962,2929,2855,1727,1463,724
[実施例6]
<(9E)-9-ドデセナール(4-1)の製造>
Figure 0007255010000030
室温で、反応器に、実施例4で得られた(9E)-1,1-ジエトキシ-9-ドデセン(3-1:R=Et)の粗生成物(312.66g、1.15mol、純度93.91%)、しゅう酸二水和物(462.55g、3.67mol)、テトラヒドロフラン(1223.00g)、純水(1223.00g)を加え60~65℃にて5.5時間撹拌した。そして、撹拌後、反応混合物を50℃に冷却し、ヘキサン(359.68g)を加え、30分間撹拌した。その後、反応液を分液し、水層を除去した。そして、有機層を減圧下濃縮し、残留物を減圧蒸留することにより、(9E)-9-ドデセナール(4-1)(198.10g、1.07mol、純度98.65%)が2工程(すなわち、実施例4及び6の2工程)の収率として76.15%で得られた。
上記で得られた(9E)-9-ドデセナール(4-1)のスペクトルデータを以下に示す。
〔核磁気共鳴スペクトル〕H-NMR(500MHz,CDCl):δ0.95(3H,t,J=7.5Hz),1.23-1.36(8H,m),1.61(2H,quin-like,J=7.3Hz),1.97(4H,sext-like,J=7.7Hz),2.40(2H,dt,J=1.9Hz,7.4Hz),5.36(1H,dt,J=15.3Hz,6.1Hz),5.42(1H,dt,J=15.3Hz,5.8Hz),9.75(1H,t,J=1.9Hz);13C-NMR(125MHz,CDCl):δ13.94,22.01,25.55,28.86,29.07,29.17,29.48,32.45,43.86,129.15,131.94,202.86
〔マススペクトル〕EI-マススペクトル(70eV):m/z 182(M),164,135,121,111,98,82,69,55,41,29
〔赤外吸収スペクトル〕(NaCl):νmax 2961,2927,2854,1727,1462,967
本発明の1つの実施態様は下記によって表される。
[1]
下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000031
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法。
[2]
下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と、
前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から上記の8-ウンデセニル求核試薬(1)を調製する工程と
を更に含む、項1に記載の9-ドデセナール化合物の製造方法。
[3]
下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と
を少なくとも含む、11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)の製造方法。
[4]
下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物。
本発明の他の1つの実施態様は下記によって表される。
[11]
下記一般式(5)
CHCHCH=CH(CH (5)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
(CH (6)
(式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と、
前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と
を少なくとも含む、8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法。
[12]
項11に記載の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法と、
前記8-ウンデセニル求核試薬(1)と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000032
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法。
[13]
前記1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)において、Xが臭素原子であり、且つXが塩素原子であり、
前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)において、Xが塩素原子である、
項11又は12に記載の方法。
[14]
下記一般式(7)
CHCHCH=CH(CH (7)
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物から、下記一般式(1)
CHCHCH=CH(CH (1)
(式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と、
前記8-ウンデセニル求核試薬と、下記一般式(2)
Figure 0007255010000033
(式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
(式中、Rは、上記で定義した通りである。)
で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
CHCHCH=CH(CHCHO (4)
で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法。
[15]
前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)において、Xが塩素原子である、
項14に記載の方法。

Claims (7)

  1. 一価のハロゲン化銅及び炭素数3~9の亜リン酸トリアルキル化合物の存在下、
    下記一般式(5)
    CHCHCH=CH(CH (5)
    (式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は3-ヘキセニル基を表す。)
    で表される3-ヘキセニル求核試薬と、下記一般式(6)
    (CH (6)
    (式中、X及びXは互いに同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子を表す。)
    で表される1-ハロ-5-ハロペンタン化合物とのカップリング反応により、下記一般式(7)
    CHCHCH=CH(CH (7)
    (式中、Xはハロゲン原子を表す。)
    で表される11-ハロ-3-ウンデセン化合物を得る工程と、
    前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)から、下記一般式(1)
    CHCHCH=CH(CH (1)
    (式中、MはLi又はMgZを表し、Zはハロゲン原子又は8-ウンデセニル基を表す。)
    で表される8-ウンデセニル求核試薬を調製する工程と
    を少なくとも含む、8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法。
  2. 請求項1に記載の8-ウンデセニル求核試薬(1)の製造方法と、
    前記8-ウンデセニル求核試薬(1)と、下記一般式(2)
    Figure 0007255010000034
    (式中、Rは互いに同じであっても異なっていてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。)
    で表されるオルトギ酸エステル化合物との求核置換反応により、下記一般式(3)
    CHCHCH=CH(CHCH(OR) (3)
    (式中、Rは、上記で定義した通りである。)
    で表される1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物を得る工程と、
    前記1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)の加水分解反応により、下記一般式(4)
    CHCHCH=CH(CHCHO (4)
    で表される9-ドデセナール化合物を得る工程と
    を少なくとも含む、9-ドデセナール化合物(4)の製造方法。
  3. 前記1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)において、Xが臭素原子であり、且つXが塩素原子であり、
    前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)において、Xが塩素原子である、
    請求項1記載の方法。
  4. 3-ヘキセニル求核試薬(5)が、下記一般式(5-1)
    Figure 0007255010000035
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬であり、
    11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)が、下記一般式(7-1)
    Figure 0007255010000036
    (式中、Xは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物であり、並びに、
    8-ウンデセニル求核試薬(1)が、下記一般式(1-1)
    Figure 0007255010000037
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬である、
    請求項1に記載の方法。
  5. 3-ヘキセニル求核試薬(5)が、下記一般式(5-1)
    Figure 0007255010000038
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬であり、
    11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)が、下記一般式(7-1)
    Figure 0007255010000039
    (式中、Xは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物であり、
    8-ウンデセニル求核試薬(1)が、下記一般式(1-1)
    Figure 0007255010000040
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬であり、
    1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)が、下記一般式(3-1)
    Figure 0007255010000041
    (式中、Rは、上記で定義した通りである。)
    で表される(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物であり、並びに、
    9-ドデセナール化合物(4)が、下記一般式(4-1)
    Figure 0007255010000042
    で表される(9E)-9-ドデセナール化合物である、
    請求項2に記載の方法。
  6. 前記1-ハロ-5-ハロペンタン化合物(6)において、X が臭素原子であり、且つX が塩素原子であり、
    前記11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)において、X が塩素原子である、
    請求項2に記載の方法。
  7. 3-ヘキセニル求核試薬(5)が、下記一般式(5-1)
    Figure 0007255010000043
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-3-ヘキセニル求核試薬であり、
    11-ハロ-3-ウンデセン化合物(7)が、下記一般式(7-1)
    Figure 0007255010000044
    (式中、Xは上記で定義された通りである。)
    で表される(3E)-11-ハロ-3-ウンデセン化合物であり、
    8-ウンデセニル求核試薬(1)が、下記一般式(1-1)
    Figure 0007255010000045
    (式中、Mは上記で定義された通りである。)
    で表される(8E)-8-ウンデセニル求核試薬であり、
    1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物(3)が、下記一般式(3-1)
    Figure 0007255010000046
    (式中、Rは、上記で定義した通りである。)
    で表される(9E)-1,1-ジアルコキシ-9-ドデセン化合物であり、並びに、
    9-ドデセナール化合物(4)が、下記一般式(4-1)
    Figure 0007255010000047
    で表される(9E)-9-ドデセナール化合物である、
    請求項に記載の方法。
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