JP7248592B2 - 金属インク、金属インクの製造方法、および金属パターンを備える基材の製造方法 - Google Patents

金属インク、金属インクの製造方法、および金属パターンを備える基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属コロイドを含む金属インクおよびその製造方法、ならびに金属インクを用いる金属パターンを備える基材の製造方法に関する。
配線パターンや電極の導電層などの金属パターンを形成する際に、金属ナノ粒子を含む金属インクが使用されている。金属インクは、金属パターンを形成する際に、基材の表面に塗布される。基材の表面には、樹脂膜などが形成されている(例えば、特許文献1)。
特開2013-221058号公報
様々な熱可塑性樹脂で形成された基材上に直接金属パターンを形成することができれば、基材表面を、樹脂膜で被覆する工程を省略することができるため、簡便である。しかし、多くの熱可塑性樹脂は耐溶剤性が低く、金属インクに含まれる分散媒により溶解し易い。金属インクにより基材が溶解すると、抵抗が大きくなったり、金属パターンの精度が低下したり、製品不良が生じたりする。一方、熱可塑性樹脂を溶解しない分散媒を用いると、金属インク中の金属コロイドの安定性が低下する。
本発明の一局面は、基材上に塗布されて金属パターンを形成するための金属インクであって、
金属コロイドと分散媒とを含み、
前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが10MPa0.5以下であり、
前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10MPa0.5以上である、金属インクに関する。
本発明の他の局面は、金属コロイドと分散媒とを含み、かつ基材上に塗布されて金属パターンを形成するための金属インクの製造方法であって、
前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが10MPa0.5以下であり、かつ前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10MPa0.5以上である前記分散媒を準備する工程と、
前記金属コロイドが前記分散媒中に分散された金属インクを調製する工程と、を備える、金属インクの製造方法に関する。
本発明のさらに他の局面は、基材上に、金属インクを塗布して金属パターンを形成する工程、を備え、
前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
前記金属インクは、金属コロイドと分散媒とを含み、
前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが10MPa0.5以下であり、
前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10MPa0.5以上である、金属パターンを備える基材の製造方法に関する。
金属インク中の金属コロイドの高い安定性を確保できるとともに、基材の熱可塑性樹脂を含む領域上に金属インクを用いて金属パターンを形成する際に、基材の溶解を抑制することができる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
金属パターンの形成に利用される金属インクでは、金属インク中での金属コロイドの安定性(具体的には、分散安定性)を確保する必要がある。一方、エレクトロニクス分野では、近年、熱可塑性樹脂で形成された基板上に金属インクを用いて配線パターンを形成する技術が検討されている。しかし、金属コロイドの安定性を確保し易い分散媒は、熱可塑性樹脂を溶解し易い。また、金属インクでは、基材と金属インクとの親和性、金属インクに含まれる分散媒の揮発性などもバランスよく調節する必要がある。
本発明の一局面に係る金属インクは、金属コロイドと分散媒とを含み、基材上に塗布されて金属パターンを形成するための金属インクである。基材は、少なくとも金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含む。分散媒と金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の距離Dcは、10MPa0.5以下であり、分散媒と熱可塑性樹脂とのHSPの距離Dsは、10MPa0.5以上である。なお、溶解度パラメータは、物質間の親和性の尺度を表すものであり、HSPは、分散項dD、極性項dP、および水素結合項dHの三次元的なベクトルで表される。また、本発明の他の局面には、基材上に塗布して金属パターンを形成するための上記金属インクの使用も含まれる。
このような金属インクは、分散媒と金属コロイドとのHSPの距離Dcが10MPa0.5以下であり、かつ分散媒と熱可塑性樹脂とのHSPの距離Dsが10MPa0.5以上である分散媒を準備する工程と、金属コロイドが分散媒中に分散された金属インクを調製する工程と、を備える、製造方法により製造できる。本発明のさらに他の局面には、このような金属インクの製造方法も包含される。
本発明の別の局面には、基材上に、金属インクを塗布して金属パターンを形成する工程、を備える金属パターンを備える基材の製造方法も包含される。ここで、基材は、少なくとも金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含む。金属インクは、金属コロイドと分散媒とを含む。分散媒と金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcは、10MPa0.5以下であり、分散媒と熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsは、10MPa0.5以上である。また、本発明のさらに別の局面には、金属パターンを備える基材の製造方法における上記金属インクの使用も包含される。
本発明の上記局面によれば、分散媒と金属コロイドとのHSPの距離Dcを、10MPa0.5以下、分散媒と基材(具体的には、熱可塑性樹脂)とのHSPの距離Dsを、10MPa0.5以上に調節する。これにより、金属インク中の金属コロイドの高い安定性を確保することができるとともに、基材の熱可塑性樹脂を含む領域上に金属インクを塗布する場合の基材の溶解を抑制することができる。金属インクによる基材(具体的には、熱可塑性樹脂)の溶解が抑制されることで、金属パターンの抵抗が増加することを抑制できる。また、金属インク中の金属コロイドの安定性が高いことで、金属インクを長期間安定に保管することができる。なお、金属コロイドは、通常、金属粒子と金属粒子に配位した分散剤とを含む。本発明の上記局面では、金属コロイドのHSPに基づいて、距離Dcを算出する。これにより、分散剤や分散剤の金属粒子に対する親和性が低い有機基(疎水性基など)のHSPと分散媒のHSPとの距離を利用する場合に比べて、金属コロイドに適した分散媒を高い精度で選定することができるため、金属インク中の金属コロイドの高い安定性を確保することができる。
なお、距離DcおよびDsは、次のようにして求めることができる。
まず、金属インクを遠心分離して沈降した沈降物と、上澄み液とをそれぞれ回収する。上澄み液に含まれる分散媒の種類と、組成(混合物である場合には、混合比)とを、ガスクロマトグラフィー分析することにより求める。そして、この種類と組成から、HSP計算ソフトHSPiP(HSPおよびHSPiPの公式サイトより入手可能)を用いて分散媒のHSPの分散項dD、極性項dP、および水素結合項dHを求める。
上記の沈降物(金属コロイド)および基材(熱可塑性樹脂)のHSPについては、表1に示す23種類の媒体に対するそれぞれの溶解性を試験することにより求められる。
Figure 0007248592000001
金属コロイドのHSPは、具体的には、次のようにして求められる。上記の沈降物を表1の各媒体中に、濃度が0.1質量%となるように添加し、ローラー型シェーカーにより室温(25℃)で10分攪拌する。攪拌後、室温(25℃)で1時間静置して、金属コロイドが分散していれば1とし、沈殿していれば0とする。各媒体のHSP(つまり、dD、dPおよびdH)を三次元的にプロットし、金属コロイドが分散している媒体のHSP分布から、ハンセンの溶解球と呼ばれる球を作成し、この球の中心座標を金属コロイドのHSPとする。
基板(熱可塑性樹脂)のHSPは、次のようにして求められる。基板(少なくとも金属パターンが形成される領域(熱可塑性樹脂が含まれる領域)を含む部分)を切り出した小片0.4gを、表1の各媒体2mLに投入し、室温(25℃)で24時間放置する。そして、放置後の小片の変化を目視で観察し、小片が溶解したり、小片にクラックが発生したりしていれば1とし、小片に変化がなければ0とする。各媒体のHSP(つまり、dD、dPおよびdH)を三次元的にプロットし、小片の溶解またはクラックが見られる媒体のHSP分布から、ハンセンの溶解球と呼ばれる球を作成し、この球の中心座標を基板(熱可塑性樹脂)のHSPとする。
このようにして求められる分散媒および金属コロイドのそれぞれのHSPから、距離Dc(MPa0.5)が算出される。また、分散媒および基板(熱可塑性樹脂)のそれぞれのHSPから、距離Ds(MPa0.5)が算出される。
熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。このような熱可塑性樹脂は、成形加工し易く、強度も高いため、金属パターンを形成する際の基材の材料として適しているが、金属インクに利用されるような分散媒に対して溶解し易い。本発明の上記局面によれば、基材の、このような熱可塑性樹脂を含む領域に金属インクを塗布する場合でも、基材(具体的には、熱可塑性樹脂)の溶解を抑制することができる。
金属インク中の金属コロイドの高い安定性をさらに確保し易くなる観点からは、距離Dcは、8.6MPa0.5以下であることが好ましい。また、塗膜の焼結性を高めることができ、金属パターンの抵抗値の上昇を抑制し易い観点からは、距離Dcは3MPa0.5以上であることが好ましい。
距離Dsは、15MPa0.5以下であることが好ましい。この場合、基板に対する金属インクの高い濡れ性を確保し易く、金属インクが基板上ではじかれるのを抑制できる。
金属コロイドに含まれる金属は、銀、銀合金、銅、および銅合金からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。これらの金属は、導電性が高く、配線パターンなどの金属パターンを形成するのに適している。
金属コロイドは、金属ナノ粒子と、金属ナノ粒子に配位した分散剤とを含み、金属ナノ粒子の平均粒子径は、5nm以上400nm以下であることが好ましい。このような金属コロイドを用いる場合、金属インク中の金属ナノ粒子の高い安定性(具体的には、分散安定性)を確保し易くなる。また、金属ナノ粒子のナノサイズ効果により、金属の融点よりも低い温度で融着するため、基材上に形成された金属インクの塗膜を比較的低温で焼成することができ、得られる金属パターン(金属膜)の抵抗を低減し易くなる。また、比較的低温で焼成することができるため、熱可塑性樹脂を含む基材の熱による劣化や変形を抑制することもできる。
金属コロイドに含まれる分散剤は、C4-16アルキルアミンを含むことが好ましい。この場合、温和な条件下でも金属膜を形成することができるため、熱可塑性樹脂を含む基材の劣化や変形を抑制することができる。
以下に、金属インクおよびその製造方法、ならびに金属パターンを備える基板の製造方法について、より詳細に説明する。
[金属インク]
金属インクは、分散媒と、分散媒中に分散した金属コロイドとを含む。金属コロイドは、通常、金属粒子を含んでおり、金属粒子と金属粒子に配位した分散剤とを含むことが多い。金属インクは、これらの成分以外に、重合反応性化合物、重合開始剤などを含むことができる。また、金属インクは、基材の表面に塗布して形成された塗膜を焼成することにより、金属パターンを形成させる焼成型の金属インクであることが好ましい。
(金属粒子)
金属粒子を形成する金属材料としては、金属単体や合金などが用いられる。
金属単体または合金に含まれる金属元素としては、典型金属元素、遷移金属元素などが挙げられる。典型金属元素としては、例えば、Zn、Al、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Biなどが挙げられる。遷移金属元素としては、例えば、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Auなどが挙げられる。合金は、これらの金属元素を二種以上含むものが好ましい。金属元素としては、Al、Sn、Ti、Ni、Pt、Cu、Ag、Auなどが好ましい。金属材料(金属コロイドに含まれる金属)としては、Ag、Ag合金、Cu、およびCu合金が好ましく、中でも、AgおよびAg合金が好ましい。これらの金属は、導電性が高く、配線パターンなどの金属パターンを形成するのに適している。
金属インクは、材料が異なる複数種の金属粒子を含んでいてもよい。例えば、金属インクは、Ag、Ag合金、Cu、またはCu合金で形成された第1金属粒子と、前記例示の金属のうちAgおよびCu以外の金属単体またはAg合金およびCu合金以外の合金で形成された第2金属粒子とを組み合わせて含んでもよい。この場合、金属粒子全体に占める第1金属粒子の割合は、80質量%以上であることが好ましく、80質量%以上99質量%以下または85質量%以上99質量%以下であってもよい。
金属粒子の平均粒子径は、例えば、5nm以上1500nm以下である。
金属インクは、金属粒子として金属ナノ粒子を含むことが好ましい。このような金属インクは金属ナノインクとも呼ばれる。金属ナノ粒子を含む金属コロイドを用いると、金属ナノ粒子のナノサイズ効果により、基材上に形成された金属インクの塗膜を比較的低温で焼成することができるため、得られる金属パターンの抵抗を低減し易くなるとともに、熱可塑性樹脂を含む基材の熱による劣化や変形を抑制することもできる。金属ナノ粒子の平均粒子径は、5nm以上1000nm未満の範囲から選択できる。金属ナノ粒子の平均粒子径は、5nm以上500nm以下(または5nm以上400nm以下)であることが好ましく、5nm以上200nm以下または5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。このような平均粒子径を有する金属ナノ粒子を用いることで、金属ナノ粒子間の接触を高めることができるとともに、比較的低い温度でも金属ナノ粒子同士が融着しやすくなるため、金属ナノインクを用いて形成される金属パターンの導電性が高まり易い。
なお、本明細書中、平均粒子径とは、体積基準の粒度分布の累積体積50%における粒径(D50)である。平均粒子径(D50)は、レーザー回折式の粒度分布測定装置を用いて、レーザー回折散乱法によって測定することができる。また、金属粒子の平均粒子径は、金属インクの塗膜の走査型電子顕微鏡(SEM)写真において、任意に選択した複数(例えば、10個)の金属粒子の外縁で囲まれた領域と同じ面積を有する円(相当円)の直径を求め、平均化することにより算出してもよい。
金属粒子の形状は、特に制限されず、球状、楕円球状、多角柱状、多角錐状、扁平形状(薄片状、鱗片状、フレーク状など)、またはこれらの類似する形状などのいずれの形状であってもよい。金属粒子間の接触を高めやすい観点からは、球状、楕円球状、扁平形状、もしくはこれらに類似する形状であることが好ましい。
金属粒子としては、市販のものを用いてもよく、金属材料を蒸発させることにより形成したものを用いてもよい。また、液相や気相中で化学反応を利用して作製した金属粒子を用いてもよい。
(分散剤)
分散剤を用いることで、金属インク中で金属粒子が凝集することが抑制され、金属インク中で金属コロイドを安定化させることができる。分散剤は、金属インクを調製する際に添加して金属粒子に配位させてもよいが、金属インクの調製に先立って、金属粒子に配位させることが好ましい。分散剤は、金属粒子とともに混合し、必要により加熱することで金属粒子に配位させてもよく、金属粒子の作製過程で分散剤を用いることにより金属粒子に配位させてもよい。
分散剤としては、例えば、金属粒子に配位する極性の官能基と金属粒子に対する親和性が低い有機基(例えば、疎水性の有機基)とを有する有機化合物が用いられる。極性の官能基としては、例えば、ヘテロ原子含有基が挙げられる。ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子、および/または酸素原子が挙げられる。極性の官能基としては、例えば、アミノ基、メルカプト基、酸素含有基(例えば、ヒドロキシ基(フェノール性ヒドロキシ基を含む)、カルボニル基、エステル基、カルボキシ基など)などが挙げられる。分散剤は、極性の官能基を一種含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。
中でも、室温安定性の点で、アミノ基を含む化合物である有機アミンを用いることが好ましい。有機アミンは、一級アミン、二級アミン、三級アミンのいずれであってもよい。有機アミンは、環状アミンおよび鎖状アミンのいずれであってもよい。金属粒子に配位しやすい点では、一級アミン(中でも、一級鎖状アミン)が好ましい。有機アミンとしては、例えば、アルキルアミン(n-ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ミリスチルアミンなど)が好ましい。金属粒子の分散安定性が高く、金属パターンの作製過程で除去し易い点で、C4-16アルキルアミン(例えば、C4-15アルキルアミン)が好ましく、C6-14アルキルアミンまたはC8-12アルキルアミンがさらに好ましい。このようなアミンを用いると、温和な条件下でも金属膜を形成することができるため、熱可塑性樹脂を含む基材の劣化や変形を抑制することができる。中でも、炭素数が少ないアミン(例えば、C4-10アルキルアミン、好ましくはC6-10アルキルアミン、さらに好ましくはC8-10アルキルアミン)は反応性が高いため、低温焼成などにより、温和な条件下で金属膜を形成する上ではより有利である。
分散剤は、金属パターンの形成過程の適当な段階で除去されることが好ましいため、低分子化合物(例えば、分子量500以下の化合物)であることが好ましい。
金属インク中に含まれる分散剤(好ましくは、金属粒子に配位した分散剤)の量は、金属粒子100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上10質量部以下であり、0.3質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。分散剤の量がこのような範囲である場合、金属インク中で金属粒子を安定化しやすく、分散剤の除去も容易である。
(分散媒)
分散媒としては、分散媒と金属コロイドとのHSPの距離Dcが、10MPa0.5以下で、かつ、分散媒と基材(熱可塑性樹脂)とのHSPの距離Dsが、10MPa0.5以上である媒体が使用される。このような媒体としては、室温(25℃)で液状であるものが使用される。分散媒としては、一種の媒体を単独で用いてもよく、二種以上の媒体を組み合わせて用いてもよい。二種以上の媒体を用いる場合には、二種以上の媒体の混合物のHSPの距離が上記の範囲となるように、媒体を選択し、および/または各媒体の比率を調節すればよい。媒体としては、有機媒体が好ましい。
距離Dcは、10MPa0.5以下(好ましくは10.0MPa0.5以下)であればよい。距離Dcが10MPa0.5を超えると、金属インク中での金属コロイドの安定性が大きく低下する。距離Dcは、9MPa0.5以下であることが好ましく、8.6MPa0.5以下であることがさらに好ましい。距離Dcは、例えば、1MPa0.5以上であり、3MPa0.5以上であることが好ましく、4MPa0.5以上であることがさらに好ましく、4.5MPa0.5以上または4.6MPa0.5以上であってもよい。これらの上限値と下限値とは任意に組み合わせることができる。距離Dcがこのような範囲である場合、金属インク中の金属コロイドの高い安定性をさらに確保し易くなる。距離Dcは、例えば、1MPa0.5以上(または3MPa0.5以上)10MPa0.5以下、1MPa0.5以上(または3MPa0.5以上)10.0MPa0.5以下、1MPa0.5以上(または3MPa0.5以上)9MPa0.5以下、1MPa0.5以上(または3MPa0.5以上)8.6MPa0.5以下、4MPa0.5以上(または4.5MPa0.5以上)10MPa0.5以下、4MPa0.5以上(または4.5MPa0.5以上)10.0MPa0.5以下、4MPa0.5以上(または4.5MPa0.5以上)9MPa0.5以下、4MPa0.5以上(または4.5MPa0.5以上)8.6MPa0.5以下、4.6MPa0.5以上10MPa0.5以下(または10.0MPa0.5以下)、もしくは4.6MPa0.5以上9MPa0.5以下(または8.6MPa0.5以下)であってもよい。
距離Dsは、10MPa0.5以上(好ましくは10.0MPa0.5以上)であればよい。距離Dsが10MPa0.5未満である場合、基材の熱可塑性樹脂を含む領域を溶解してしまう。距離Dsは、例えば、20MPa0.5以下であり、15MPa0.5以下であることが好ましく、13MPa0.5以下であることがさらに好ましい。距離Dsがこのような範囲である場合、基板に対する金属インクの高い濡れ性を確保し易く、金属インクが基板上ではじかれるのを抑制できる。
分散媒(具体的には、上記の媒体)としては、例えば、距離DcおよびDsが上記の範囲を満たしていればよく、具体的な種類は特に限定されない。分散媒(具体的には、上記の媒体)の例を挙げると、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、炭化水素(脂環族炭化水素、芳香族炭化水素など)などが挙げられる。
分散媒のHSPのdDは、例えば、10以上20以下であり、13以上19以下が好ましく、14以上18以下であることがさらに好ましい。dPは、例えば、10以下であり、1以上9以下が好ましく、2.5以上8以下(例えば、2.5以上7.5以下)がさらに好ましい。dHは、例えば、20以下であり、1以上16以下が好ましく、3以上15以下がさらに好ましい。分散媒のHSPはこのような範囲に限定されるものではないが、各項がこのような範囲である場合には、距離DcおよびDsのバランスを取り易く、金属粒子の高い分散安定性や基材の溶解抑制効果が得られ易い。
基材上に金属インクを塗布する際には所望の形状の塗膜を形成できるとともに、塗布した後は、分散媒が速やかに揮発することが好ましい。このような観点からは、分散媒の沸点は、例えば、130℃以上280℃以下であり、150℃以上250℃以下であることが好ましい。なお、分散媒が、複数の媒体を含む場合には、少なくとも1つの媒体の沸点が上記の範囲に入ることが好ましく、全ての媒体の沸点が上記の範囲に入ることがさらに好ましい。
分散媒の25℃における表面張力は、20mN/m以上40mN/m以下であることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。この場合、金属インクの塗布性を向上させることができる。また、液滴が過度に広がることも抑制されるため、微細な金属パターンを形成することができる。
なお、本明細書において、表面張力は、接触角計を用いて懸滴法により求められる。
金属インク中の分散媒の割合は、25質量%以上95質量%以下であることが好ましく、25質量%以上90質量%以下であってもよい。分散媒の割合がこのような範囲である場合、金属インクに含まれる金属粒子などの構成成分を分散媒中に分散させ易く、良好な塗工性を確保し易い。そのため、金属インクは、ジェット塗布(インクジェット方式など)にも適している。
(重合反応性化合物)
重合反応性化合物は、金属インクの所望の物性に応じて選択すればよい。活性化した重合反応開始剤の作用により重合(架橋や硬化も含む)して高分子を形成可能であればよく、公知の重合反応性化合物が使用できる。重合反応性化合物としては、高分子の原料、例えば、モノマーまたはモノマーがいくつか連なったオリゴマーなどの前駆体が挙げられ、硬化性樹脂(光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂など)も使用できる。
硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ケイ素樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルエーテル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
重合性化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(重合開始剤)
重合開始剤は、金属インクの所望の物性や重合反応性化合物の種類などに応じて選択すればよい。重合開始剤は、熱および/または光の作用により活性化して重合反応性化合物の重合を進行させるものが使用され、公知の重合開始剤が使用できる。重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤やイオン重合開始剤などが使用される。また、重合反応開始剤としては、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂などの硬化性樹脂で使用されるその他の硬化剤も使用できる。
重合開始剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(その他)
金属インクは、必要に応じて、公知の添加剤を含んでもよい。例えば、金属インクは、バインダ(樹脂バインダなど)を含んでもよく、金属インクが重合反応性化合物および重合開始剤を含む場合、重合反応性化合物の種類に応じて、硬化促進剤、反応性希釈剤、表面調整剤などを含んでもよい。
金属インクの25℃における粘度は、例えば、1mPa・s以上10000mPa・s以下であることが好ましい。金属インクをインクジェット方式で基材上に塗布する場合には、ノズルにおける吐出性を確保し易い観点から、金属インクの25℃における粘度を3mPa・s以上300mPa・s以下とすることが好ましい。
なお、本明細書中、粘度は、E型粘度計を用いて、回転速度20rpmで測定したときの粘度である。
金属インクは、基材上に塗布して、25℃で1分間経過した後の、金属インクの基材に対する接触角が、5°以上30°以下であることが好ましく、10°以上25°以下であることがより好ましい。金属インクは、基材の熱可塑性樹脂を含む領域に対して親和性が高いため、基材上で金属インクが広がりすぎることがあるが、接触角が上記の範囲である場合には、金属インクが広がりすぎることが抑制される。また、基材上で金属インクが過度に弾かれることも抑制される。よって、精巧な金属パターンを形成し易くなる。
接触角は、接触角計(例えば、共和界面科学(株)製、DM-501)を用いて液滴の横方向から計測することができる。例えば、金属インクを、基板上に塗布し、25℃で1分間経過した後の金属インクの基板に対する接触角を測定する。接触角は、接触角計を用いて横からの観察にて計測できる。
金属インクの表面張力は、25mN/m以上40mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは27mN/m以上37mN/m以下である。表面張力がこのような範囲である場合、金属インクが広がりすぎることが抑制されるとともに、金属インクが過度に弾かれることも抑制されるため、精巧な金属パターンを得る上で有利である。
このような金属インクは、金属インク中の金属コロイドの安定性が高く、基材の熱可塑性樹脂を含む領域上に塗布する場合の基材の溶解を抑制できる。基材は、金属インクが塗布される領域に少なくとも熱可塑性樹脂を含んでいればよく、基材の金属インクが塗布される領域が熱可塑性樹脂で形成されていることが好ましい。
熱可塑性樹脂(具体的には、基材の熱可塑性樹脂を含む領域部分)のHSPのdDは、例えば、15以上25以下であり、16以上22以下であることが好ましく、17以上19以下であることがさらに好ましい。dPは、例えば、0以上20以下であり、0以上15以下であることが好ましく、0以上11以下であることがさらに好ましい。dHは、例えば、1以上23以下であり、1以上15以下であることが好ましく、1以上7以下であることがさらに好ましい。これらのdD、dP、およびdHの範囲は任意に組み合わせることができる。熱可塑性樹脂(具体的には、基材の熱可塑性樹脂を含む領域部分)のHSPはこのような範囲に限定されるものではないが、各項がこのような範囲である場合には、距離Dsを調節し易く、基材(熱可塑性樹脂)の溶解抑制効果が得られ易い。
金属インクが塗布される基材に含まれる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂(ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS樹脂)など)、オレフィン樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂(つまり、熱可塑性ポリエステル樹脂)、ハロゲン含有樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂などが挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、芳香族ポリエステル(ポリアルキレンアリーレート(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)など)などが挙げられる。基材は、これらの熱可塑性樹脂を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。中でも、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、およびポリエステル樹脂が好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、成形加工し易く、強度も高いため、金属パターンを形成する際の基材の材料として適しているが、金属インクに利用されるような分散媒に対して溶解し易い。本発明では、基材の、このような熱可塑性樹脂を含む領域に金属インクを塗布する場合でも、基材(熱可塑性樹脂)の溶解を抑制することができる。
[金属インクの製造方法]
金属インクは、HSPの距離Dcが10MPa0.5以下であり、かつHSPの距離Dsが10MPa0.5以上である分散媒を準備する工程と、金属コロイドが分散媒中に分散された金属インクを調製する工程と、を備える製造方法により得ることができる。
(分散媒の準備工程)
本工程では、金属インクの調製に用いる分散媒を準備する。具体的には、金属コロイドおよび基材の金属パターンを形成する領域に含まれる熱可塑性樹脂のそれぞれのHSPに応じて、距離Dcおよび距離Dsが上記の範囲となるような分散媒を準備する。例えば、分散媒の種類を選択し、および/または複数の分散媒の混合比を調節することにより、距離Dcおよび距離Dsを調節する。また、距離Dcおよび距離Dsが上記の範囲となるように、一旦決定した分散媒を準備してもよく、一旦決定した分散媒の混合比に応じて複数の分散媒を混合することにより分散媒を準備してもよい。
製造方法が、分散媒の準備工程を含むことで、得られる金属インク中における金属コロイドの高い安定性を確保することができるとともに、基材の熱可塑性樹脂を含む領域上に塗布する場合の基材(熱可塑性樹脂)の溶解を抑制することができる。
(金属インクの調製工程)
本工程では、分散媒中に金属コロイドが分散した状態の金属インクを調製できればよい。例えば、金属インクの構成成分(例えば、金属粒子と分散媒と)を混合することにより金属インクを調製することができる。構成成分をより均一に分散させるため、公知の攪拌機、ミキサーなどが用いられる。
構成成分の混合順序は特に制限されない。例えば、一部の成分を予め混合し、残りの成分を添加してさらに混合してもよい。各成分は、一度に添加してもよく、複数回に分けて添加してもよい。分散剤は、金属粒子と分散媒とを混合する際に添加してもよく、金属粒子に配位させた後に、分散媒と混合してもよい。他の成分(重合反応性化合物、重合開始剤、および/または添加剤など)を添加するタイミングも特に制限されない。
好ましい実施形態では、金属インクの調製工程は、金属粒子に分散剤を配位させて金属コロイドを作製する工程と、金属コロイドを分散媒に分散させて金属インクを得る工程とを含む。
金属コロイドを作製する工程では、例えば、金属粒子と、分散剤と、液状媒体とを混合することにより金属粒子に分散剤を配位させることができる。必要に応じて、本工程で、他の成分(添加剤(バインダなど)など)を添加してもよい。
液状媒体としては、分散剤を溶解する室温(25℃)で液状の媒体(溶媒)が好ましい。液状媒体としては、分散剤の種類に応じて選択すればよい。液状媒体としては、脂肪族アルコール、脂肪族エステルなどが好ましいがこれらに限定されるものではない。液状媒体は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。混合は、必要に応じて加熱下で行なってもよい。作製された金属コロイドは、遠心分離などにより液体媒体と分離され、回収される。
金属インクを得る工程では、金属コロイドと分散媒とを混合する。必要に応じて、本工程で、他の成分(重合反応性化合物、重合開始剤、および/または添加剤など)を添加してもよい。金属コロイドを分散媒中により均一に分散させるため、本工程では、公知の攪拌機、ミキサーなどが用いられる。
[金属パターンを備える基材の製造方法]
金属パターンを備える基材の製造方法は、基材上に、金属インクを塗布して金属パターンを形成する工程を備える。金属パターン形成工程は、金属インクを基材に塗布して塗膜を形成する工程と、塗膜を焼成して金属パターン(金属膜)を形成する工程とを含むことができる。本発明の一局面には、本製造方法における上記金属インクの使用、および基材上に塗布して金属パターンを形成するための上記金属インクの使用も包含される。
上述のように、基材は、金属インクが塗布される領域に少なくとも熱可塑性樹脂を含んでいる。基材の少なくとも金属インクが塗布される領域が熱可塑性樹脂で形成されていることが好ましい。例えば、基材は、金属インクが塗布される側の表面(または主面)およびその近傍に熱可塑性樹脂を含む層を備えていてもよく、基材全体が熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。基材は、熱可塑性樹脂を含む層を、基材の金属インクが塗布される側の表面(または主面)全体に有していてもよく、一部に有していてもよい。
基材の、熱可塑性樹脂を含む層の下地の材質としては、特に制限されず、例えば、ガラス、シリコン、および/または硬化樹脂などが挙げられる。
(金属パターン形成工程)
(塗膜形成工程)
塗膜形成工程では、基材の表面に金属インクを塗布する。金属インクの塗布は、特に制限されず、公知の塗布方法(スピンコート、スプレーコート、ブレードコート、スクリーン印刷、インクジェットなど)により行うことができる。また塗膜は、配線や穴埋めといったパターン膜であってよく、ベタ膜でもよい。
上記の金属インクは、金属インク中の金属コロイドの安定性が高いため、非接触のジェット塗布(インクジェット方式など)に適している。なお、インクジェット方式による塗布とは、非接触のジェット塗布のことを意味する。非接触のジェット塗布とは、エアー圧力、ばね弾性、ピエゾ素子(圧電素子)の振動などを利用して金属インクをインクの被着体に飛ばす塗布方法であり、例えば、メカ式またはピエゾ式の非接触ジェットディスペンサを用いて塗布が行われる。非接触のジェット塗布は、三次元造形物の表面への配線パターンの形成や、多層基板の作製などにも適している。ここで、三次元造形物とは、三次元構造を有する回路部材の基材となる材料をいう。
(乾燥工程)
塗膜形成工程で得られた塗膜を有する基材は、焼成工程に先立って、必要に応じて乾燥してもよい。乾燥条件は、金属インクの構成成分などに応じて適宜決定できる。乾燥工程では、揮発性の成分(分散媒など)を除去することが好ましい。
乾燥温度は特に制限されず、揮発性の成分を除去できる温度で行ってもよい。乾燥温度は、後述の焼成の温度よりも低いことが望ましい。
(焼成工程)
焼成工程では、塗膜形成工程で得られた塗膜を有する基材を焼成する。焼成により、塗膜内に含まれる金属粒子同士が融着して、得られる金属膜の抵抗を大幅に低減することができる。金属ナノ粒子の場合には、粒子のナノサイズ効果により、金属の融点よりも低い温度で融着するため、焼成は比較的低温であっても十分に金属膜の抵抗を低減する効果が得られる。
焼成は、金属粒子の金属の種類に応じて適宜選択でき、例えば、50℃以上250℃以下で行ってもよく、100℃以上250℃以下または150℃以上250℃以下で行ってもよい。分散剤として炭素数の少ないアミンを用いると、温和な条件下でも金属膜を形成することができる。この場合、焼成温度は、150℃以下(例えば、50℃以上150℃以下)であることが好ましく、100℃以上150℃以下であってもよい。
焼成は、必要に応じて、還元剤の存在下で行なってもよい。
焼成は、不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、大気中で行ってもよい。
焼成時間は、特に制限されないが、例えば、5分以上120分以下であってもよい。
重合反応開始剤として、熱の作用により活性化するものを用いる場合には、乾燥工程および/または焼成工程で加えられる熱により活性化させ、重合反応性化合物の重合を進行させてもよい。重合反応開始剤として、光の作用により活性化するものを用いる場合には、塗膜形成後から焼成工程までの適当な段階で塗膜に光を照射することが好ましい。乾燥工程および/または焼成工程を、光照射下で行ってもよい。
[実施例]
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1~10および比較例1~5》
(1)金属コロイドの作製
硝酸銀20g、イソブタノール100g、ドデシルアミン(分散剤)100gを混合した。得られた混合物を、温度が100℃になるまで加熱し、5時間還流した。得られた混合物中の固形分を遠心分離で沈降させて回収した。回収した固形分を、メタノールで3回洗浄したのち、遠心分離することにより、ドデシルアミンが配位した銀ナノ粒子を回収した。銀ナノ粒子と銀ナノ粒子に配位したドデシルアミンとの質量比は、100:0.5であった。
回収した銀ナノ粒子を、ジエチレングリコールモノブチルエーテル中に、3本ロールを用いて分散させることにより、分散ペーストを調製した。得られた分散ペーストをスピンコートで基材に塗布し、銀ナノ粒子のSEM写真を撮影した。この撮影画像において、既述の方法により銀ナノ粒子の平均粒子径を算出したところ、約40nmであった。
(2)金属インクの調製
上記(1)で回収された銀ナノ粒子を含む金属コロイドを、表2に示す分散媒に、ホモジナイザーを用いて分散させた後、目開き1μmのディスクフィルターを用いてろ過し、金属インクを調製した。金属インク中の金属コロイドの濃度は40質量%とした。
(3)評価
以下の評価を行なった。
(a)HSPの測定、ならびに距離DcおよびDsの算出
金属インクを用いて、既述の手順で、分散媒および金属コロイドのそれぞれのHSPを求めた。分散媒のHSPを表2に示す。金属コロイドのHSPは、dDが19.5であり、dPが4.1であり、dHが8.8であった。
また、ポリカーボネート樹脂(帝人(株)製、パンライトL-1225Y)で形成された板状の基板(基板A)およびアクリロニトリルスチレンブタジエン樹脂(UMG ABS(株)製、UMG ABS EX18A 11001)で形成された板状の基板(基板B)のそれぞれについて、既述の手順で、それぞれのHSPを求めた。いずれの基板も、dDは、18.4であり、dPは10.1であり、dHは2.4であった。なお、HSP計算ソフトとしては、HSPiP 4th Edition 4.1.07を用いた。
これらのHSPから、距離DcおよびDsを算出した。
(b)分散安定性
金属インクを、25℃で1ヶ月保管したあと、沈殿の有無を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:沈殿が確認されない。
B:沈殿が確認される。
(c)体積抵抗率
金属インクを、基板Aおよび基板Bのそれぞれにバーコーターを用いて塗布し、送風乾燥機により、120℃いて30分間加熱焼成することにより金属パターンを形成した。形成した金属パターンについて、抵抗率計((株)三菱ケミカルアナリテック製、ロレスタ)を用いて、四端子法により体積抵抗率(μΩ・cm)を測定した。
(a)~(c)の評価結果を、表2に示す。
Figure 0007248592000002
表2に示されるように、HSPの距離Dcが10MPa0.5以下であり、距離Dsが10MPa0.5以上の実施例では、金属コロイドの高い分散安定性が確保できた。また、体積抵抗率も低くなった。これは、金属インクによる基板の溶解が抑制されたことによるものと考えられる。
一方、HSPの距離Dcが10MPa0.5を超える比較例1および2では、保管後の金属インクでは沈殿が確認され、金属コロイドの分散安定性が低下した。また、距離Dsが10MPa0.5未満である比較例3~5では、体積抵抗率が極めて大きくなった。これは、基板の溶解が顕著になったことによるものと考えられる。
なお、上記実施例では、ポリカーボネート樹脂およびスチレン樹脂を含む基材を用いた例を示したが、HSPのDcおよびDsが10MPa0.5以下であれば、ポリエステル樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(例えば、ウィンテックポリマー社製のジュラネックス2002))などの他の熱可塑性樹脂を含む基材を用いた場合にも上記実施例と同様または類似の効果が得られることも確認した。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
本発明の実施形態に係る金属インクによれば、金属コロイドの分散安定性が高く、熱可塑性樹脂の溶解を抑制できる。よって、熱可塑性樹脂を含む領域を有する基材上に、配線パターンなどの金属パターンを形成するのに適している。また、三次元造形物の表面への配線パターンの形成や、多層基板の作製などに利用することもできる。

Claims (13)

  1. 基材上に塗布されて金属パターンを形成するための金属インクであって、
    金属コロイドと分散媒とを含み、
    前記金属コロイドは、銀または銀合金で形成された金属粒子を含み、
    前記分散媒は、アルコール、エステル、およびエーテルからなる群より選択される少なくとも一種を含み、
    前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
    前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが8.6MPa0.5以下であり、
    前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10.0MPa0.5以上である、金属インク。
  2. 前記熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載の金属インク。
  3. 前記距離Dcは、3MPa0.5以上である、請求項1または2に記載の金属インク。
  4. 前記距離Dsは、15MPa0.5以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の金属インク。
  5. 前記分散媒のハンセン溶解度パラメータの分散項dDは、10以上20以下であり、極性項dPは、10以下であり、水素結合項dHは、20以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の金属インク。
  6. 前記熱可塑性樹脂のハンセン溶解度パラメータの分散項dDは、15以上25以下であり、極性項dPは、0以上20以下であり、水素結合項dHは、1以上23以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の金属インク。
  7. 前記金属コロイドは、前記金属粒子としての金属ナノ粒子と、前記金属ナノ粒子に配位した分散剤とを含み、
    前記金属ナノ粒子の平均粒子径は、5nm以上400nm以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の金属インク。
  8. 前記分散剤は、C4-16アルキルアミンを含む、請求項に記載の金属インク。
  9. 前記金属インク中の前記分散媒の割合は、25質量%以上95質量%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の金属インク。
  10. 金属コロイドと分散媒とを含み、かつ基材上に塗布されて金属パターンを形成するための金属インクの製造方法であって、
    前記金属コロイドは、銀または銀合金で形成された金属粒子を含み、
    前記分散媒は、アルコール、エステル、およびエーテルからなる群より選択される少なくとも一種を含み、
    前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
    前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが8.6MPa0.5以下であり、かつ前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10.0MPa0.5以上である前記分散媒を準備する工程と、
    前記金属コロイドが前記分散媒中に分散された金属インクを調製する工程と、を備える、金属インクの製造方法。
  11. 前記熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項10に記載の金属インクの製造方法。
  12. 基材上に、金属インクを塗布して金属パターンを形成する工程、を備え、
    前記基材は、少なくとも前記金属パターンを形成する領域が熱可塑性樹脂を含み、
    前記金属インクは、金属コロイドと分散媒とを含み、
    前記金属コロイドは、銀または銀合金で形成された金属粒子を含み、
    前記分散媒は、アルコール、エステル、およびエーテルからなる群より選択される少なくとも一種を含み、
    前記分散媒と前記金属コロイドとのハンセン溶解度パラメータの距離Dcが8.6MPa0.5以下であり、
    前記分散媒と前記熱可塑性樹脂とのハンセン溶解度パラメータの距離Dsが10.0MPa0.5以上である、金属パターンを備える基材の製造方法。
  13. 前記熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項12に記載の金属パターンを備える基材の製造方法。
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