JP7243151B2 - ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエステル樹脂、特にフィルム成形に適したポリエステル樹脂と、このポリエステル樹脂を用いたポリエステルフィルムに関する。
フィルム用ポリエステル樹脂としては、例えば特許文献1のとおり、異物となる触媒残渣や環状三量体の含有量が少なく、色調に優れ、体積固有抵抗値が低く、かつフィルム成形に適した固有粘度を有することを課題として、固有粘度が0.70dl/g以下のポリエステル樹脂が提供されている。
また、特許文献2には、耐加水分解性を向上し、フィルムを生産性良く製膜することができるポリエステル樹脂の提供を課題とし、固有粘度が0.70dl/gを超えるポリエステル樹脂が提案されている。ただし、特許文献2の実施例では高々固有粘度0.80dl/gのポリエステル樹脂しか得られていない。
一方、フィルム製品の高級化などに伴い、均一で微細な表面粗度を有するフィルムが要求されるようになり、フィルムに適度な粗面を与えるべくポリエステル樹脂に不活性粒子を配合することが行われている。例えば、特許文献1には、この不活性粒子を配合する場合は、フィルムの品質安定化のために別途不活性粒子のマスターバッチを製造し、フィルム成形時に本ポリエステル樹脂と混合して成形することが好ましい旨記載されている。
しかし、このようにポリエステル樹脂に粒子を配して製膜すると、配合した粒子に起因してフィルム表面に粗大突起が生じ易い。このため、配合粒子に起因した粗大突起の少ないフィルムが求められている。
一方で、厚みむらの少ないフィルムを高速で得るために、体積固有抵抗値が低いポリエステル樹脂が求められているが、上記の粗大突起の防止と体積固有抵抗値の低減とを同時に達成することは容易ではなかった。
特開2007-70462号公報 特開2010-163613号公報
本発明の課題は、ポリエステル樹脂に配合した粒子に起因する粗大突起の少ないポリエステルフィルムを高速で生産性良く得ることができるポリエステル樹脂とこのポリエステル樹脂を用いたポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、周期表第4族元素の化合物と周期表第2族元素の化合物とリン化合物を含有する芳香族ポリエステル樹脂であって、特定の物性を満たすものを用いると、粒子に起因する粗大突起が少なく均一で微細な粗面を有するポリエステルフィルムを高速で生産性良く得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分と、脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とからなるポリエステル樹脂であって、周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、およびリン化合物を含有し、以下の(1)~(3)を同時に満足するポリエステル樹脂。
(1) 固有粘度が0.82dL/g以上
(2) 285℃溶融時の体積固有抵抗値が20×10Ω・cm以下
(3) 0.47≦P/M≦0.70
(ただし、P、Mは以下を表す。
P:ポリエステル樹脂中のリン原子の濃度(モル/樹脂トン)
M:ポリエステル樹脂中の周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の金属原子の濃度(モル/樹脂トン)。)
[2] 周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の含有量が金属原子換算で3重量ppm以上10重量ppm以下である[1]に記載のポリエステル樹脂。
[3] 周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の含有量が金属原子換算で7重量ppm以上35重量ppm以下である[1]又は[2]に記載のポリエステル樹脂。
[4] 周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物がチタン化合物である[1]から[3]のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
[5] 周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物がマグネシウム化合物である[1]から[4]のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
[6] ジカルボン酸とジオールとのエステル化反応及び重縮合反応により得られる[1]から[5]のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
[7] [1]から[6]のいずれかに記載のポリエステル樹脂を用いて得られるポリエステルフィルム。
[8] [1]から[6]のいずれかに記載のポリエステル樹脂と、シリカ粒子含有ポリエステル樹脂との混合物であるポリエステル樹脂組成物を製膜してなるポリエステルフィルム。
本発明のポリエステル樹脂によれば、配合粒子に起因する粗大突起が少なく均一で微細な表面粗度を有するポリエステルフィルムを生産性良く得ることができる。
以下に本発明を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
〔ポリエステル樹脂〕
本発明のポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分と、脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とからなるポリエステル樹脂であって、周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、およびリン化合物を含有し、以下の(1)~(3)を同時に満足する。
(1) 固有粘度が0.82dL/g以上
(2) 285℃溶融時の体積固有抵抗値が20×10Ω・cm以下
(3) 0.47≦P/M≦0.70
(ただし、P、Mは以下を表す。
P:ポリエステル樹脂中のリン原子の濃度(モル/樹脂トン)
M:ポリエステル樹脂中の周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の金属原子の濃度(モル/樹脂トン)。)
なお、本発明のポリエステル樹脂の固有粘度、体積固有抵抗値、金属原子濃度(金属原子含有量)は、後掲の実施例の項に記載される方法で測定される。
このような本発明のポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分と、脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とのエステル化又はエステル交換反応と、重縮合により製造される。
ここで、「主成分」とは当該成分中に90モル%以上、好ましくは95モル%以上含まれる成分をさす。
従って、「芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分」とは、原料として使用されるジカルボン酸成分に対して90モル%以上、好ましくは95~100モル%が、芳香族ジカルボン酸成分であることをいう。この範囲を外れると得られるポリエステル樹脂を用いて成形されたポリエステルフィルムの耐熱性が劣ったり、強度が十分に得られなかったりする。
また、「脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分」とは、原料として使用されるジオール成分に対して90モル%以上、好ましくは95~100モル%が脂肪族ジオールであることをいう。この範囲を外れると得られるポリエステル樹脂を用いて成形されたポリエステルフィルムの耐熱性が劣ったり、強度が十分に得られなかったりする。
なお、芳香族ジカルボン酸は通常、遊離酸の形態で用いられるが、これらの各アルキル基の炭素数1~4程度のアルキルエステル、及びハロゲン化物、アルカリ金属塩などの誘導体としても用いることができる。これら芳香族ジカルボン酸とその誘導体とをまとめて「芳香族ジカルボン酸成分」と称す。他のジカルボン酸成分についても同様である。
[原料成分]
原料として使用されるジカルボン酸成分の主成分である芳香族ジカルボン酸成分としては具体的にはテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ジブロモイソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸及びその誘導体が挙げられる。これらの芳香族ジカルボン酸成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明のポリエステル樹脂の原料ジカルボン酸成分は、芳香族ジカルボン酸以外の共重合成分として、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸や、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸或いはその誘導体を含有してもよい。これらの共重合ジカルボン酸成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
一方、原料として使用されるジオール成分の主成分である脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどの脂肪族ジオールが挙げられる。これらの脂肪族ジオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
脂肪族ジオールと共に共重合成分として他のジオールを用いてもよく、他のジオールとしては、例えば、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキサンジメチロール、2,5-ノルボルナンジメチロールなどの脂環式ジオールや、キシリレングリコール、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4’-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸などの芳香族ジオールが挙げられる。このうち、芳香族ジオール成分は、更にアルキレンオキシドを付加させて使用することもできる。例えば、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパンにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加させた、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパンのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付加物などが挙げられる。これらの共重合ジオール成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
更に、前記ジオール成分及びジカルボン酸成分以外の共重合成分として、例えば、グリコール酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-β-ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコール、ヘネイコサノール、オクタコサノール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、ベヘン酸、安息香酸、t-ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、シュガーエステルなどの三官能以上の多官能成分等の1種又は2種以上を少量用いてもよい。ただし、ポリエステル樹脂の結晶性や融点、あるいはフィルム成形後の強度の観点から、これらの共重合成分はポリエステル樹脂中の全単量体成分中1モル%以下、特に0~0.1モル%であることが好ましい。
本発明は、テレフタル酸及び/又は2,6-ナフタレンジカルボン酸或いはその誘導体を主成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主成分とするジオール成分から製造されるポリエステル樹脂に好ましく適用され、さらに好ましくはテレフタル酸又はその誘導体を主成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主成分とするジオール成分から製造されるポリエステル樹脂において、本発明の効果は好適に発揮される。即ち、テレフタル酸成分が原料ジカルボン酸成分の90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98.5~100モル%、エチレングリコールが、原料ジオール成分の90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは97モル%以上、更に好ましくは98~100モル%であるポリエステル樹脂が好ましい。テレフタル酸成分及びエチレングリコールの占める割合が上記下限未満では、本発明のポリエステル樹脂を用いてポリエステルフィルムなどに成形した場合、その機械的強度が劣る傾向となる。
なお、後述の通り、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸のエステル形成性誘導体を用いて本発明のポリエステル樹脂をエステル交換反応を経て製造する場合、エステル交換反応触媒に起因して得られるポリエステル樹脂の物性を低下させるおそれがあることから、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸誘導体等のジカルボン酸誘導体ではなく、テレフタル酸等のジカルボン酸を遊離酸の形態で用いることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂を製造する際の、エステル化又はエステル交換反応に供するジカルボン酸成分に対するジオール成分の割合(モル比)は、通常1.02~2.0、好ましくは1.03~1.7の範囲である。このモル比が前記下限未満の場合は重縮合反応速度が低下する傾向となり、一方、前記上限を超える場合は、ジエチレングリコールの生成量が増加し、得られるポリエステル樹脂の熱安定性や機械的強度が低下する場合がある。
[周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物]
本発明のポリエステル樹脂は、製造時に触媒として用いた周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を含有する。
周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素、即ち、チタン、ジルコニウム、ハフニウムの化合物としては、これら元素の酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これら元素の化合物の中で、チタン化合物が好ましく、そのチタン化合物としては、具体的には、例えば、テトラ-n-プロピルチタネート、テトラ-i-プロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネートテトラマー、テトラ-t-ブチルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テトラフェニルチタネート、テトラベンジルチタネートなどのチタンアルコキシド、チタンアルコキシドの加水分解により得られるチタン酸化物、チタンアルコキシドと珪素アルコキシドもしくはジルコニウムアルコキシドとの混合物の加水分解により得られるチタンと珪素もしくはジルコニウム複合酸化物、酢酸チタン、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウム、蓚酸チタンナトリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸-水酸化アルミニウム混合物、塩化チタン、塩化チタン-塩化アルミニウム混合物、臭化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガン、六フッ化チタン酸アンモニウム、チタンアセチルアセトナートなどが挙げられる。中でも、テトラ-n-プロピルチタネート、テトラ-i-プロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネートなどのチタンアルコキシド、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウムが好ましく、テトラ-n-ブチルチタネートが特に好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、これらの周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を、それらの金属原子換算で3重量ppm以上10重量ppm以下含有することが好ましく、その含有量の下限としては4重量ppmがより好ましく、上限としてはより好ましくは9重量ppm、特に好ましくは8重量ppmである。この量が前記下限未満では重合性が著しく悪化し、生産性良く目的のポリエステル樹脂を生産することができず、また前記上限を超えるとポリエステル樹脂の色調が極端に悪化しフィルム用途に適さないものとなる。
[周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物]
本発明のポリエステル樹脂は、製造時に触媒ないしは助剤として用いた周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を含有する。
周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物としてはマグネシウム化合物およびカルシウム化合物が好ましく、これらの金属の酸化物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
具体的には、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。中でも、マグネシウム化合物が好ましく、マグネシウム化合物の中でも、酢酸マグネシウムが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、これらの周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を、それらの金属原子換算で7重量ppm以上35重量ppm以下含有することが好ましく、その含有量の下限としては8重量ppmがより好ましく、上限としてはより好ましくは30重量ppm、特に好ましくは15重量ppmである。この量が前記下限未満では得られるポリエステル樹脂の体積固有抵抗値が高くなり、結果的にフィルムの生産性を悪化させる。一方で前記上限を超えると重縮合活性が低下し、所定の固有粘度に到達しない。
[リン化合物]
本発明のポリエステル樹脂は、製造時に助剤として用いたリン化合物を含有する。
リン化合物としては、具体的には、例えば、正リン酸、ポリリン酸、及び、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(トリエチレングリコール)ホスフェート、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、トリエチレングリコールアシッドホスフェートなどのリン酸エステルなどの5価のリン化合物、並びに、亜リン酸、次亜リン酸、及び、トリメチルホスファイト、ジエチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルデシルホスファイト、エチルジエチルホスホノアセテート、トリフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属塩等の3価のリン化合物などが挙げられ、中でも5価のリン化合物のリン酸エステルが好ましく、エチルアシッドホスフェートが特に好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリエステル樹脂は、後述のP/M比を満たすように、これらのリン化合物を含有する。
[P/M比]
本発明のポリエステル樹脂は、前記の周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物と前記のリン化合物の含有量比が、それぞれそれらの金属原子又はリン原子として以下の式を満たすように含有することを必須とする。
0.47≦P/M≦0.70
P:ポリエステル樹脂中のリン原子の濃度(モル/樹脂トン)
M:ポリエステル樹脂中の周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の金属原子の濃度(モル/樹脂トン)
P/Mが前記下限未満では、重縮合活性が低下し、所定の固有粘度に到達しない。また、得られるポリエステル樹脂の熱安定性が悪くなる。
P/Mが前記上限を超えると得られるポリエステル樹脂の体積固有抵抗値が高くなり、フィルムの生産に適さないものとなる。
好ましい範囲は、0.50≦P/M≦0.65であり、0.55≦P/M≦0.63がさらに好ましい。
[固有粘度]
本発明のポリエステル樹脂の固有粘度は0.82dL/g以上、好ましくは0.84dL/g以上である。
固有粘度が0.82dL/g以上であれば、後述のシリカ粒子含有ポリエステル樹脂と混合してポリエステルフィルムを製膜した場合、粗大突起数の低減の効果が十分に発揮される。固有粘度が0.82dL/gを下回ると、シリカ粒子含有ポリエステル樹脂と混合してポリエステルフィルムを製膜した場合、粗大突起数の低減が不十分となる。
本発明において、このように固有粘度の高いポリエステル樹脂とする理由は以下の通りである。
ポリエステルフィルムの製造においては、通常、滑り性、巻き特性等の加工適性を良くするために、用途やグレードに応じてポリエステル樹脂中に粒子を適量含有させ、フィルムの表面に突起を形成させるという手法が採用される。
この場合、粒子を含むいわゆるマスターバッチ樹脂(以下、「MB樹脂」と称することがある)と、異物や粒子を含まず透明性の高い希釈を主たる目的とした樹脂(以下、「希釈樹脂」と称することがある)とを混合する方法が好ましく用いられる。これは、MB樹脂と希釈樹脂との混合比を調節することにより、表面突起の個数や透明性の調節などを容易に行うことができるからである。
しかし、MB樹脂中の粒子は、MB樹脂製造中に往々にして凝集し、粗大粒子を形成する。本発明者の知見したところによると、工業的にしばしば採用される固有粘度のポリエステル樹脂、例えば固有粘度0.60~0.75dL/g程度のポリエステル樹脂をベース樹脂とするMB樹脂の場合、そのまま溶融押出を行ってフィルム化すると、MB樹脂中に含まれるシリカ等の凝集粒子は十分な程度まで分散せず、フィルム表面に粗大突起を形成することとなる。
これに対して、このようなMB樹脂に、希釈樹脂として固有粘度が0.82dL/g以上という極めて固有粘度の高いポリエステル樹脂を混合してフィルム化すれば、この粗大突起の数を大きく減らせることが明らかとなった。
この理由の詳細は定かではないが、固有粘度の差は小さくても、溶融粘度の差は大きなものとなるため、通常の固有粘度のMB樹脂と、固有粘度の高い本発明のポリエステル樹脂よりなる希釈樹脂とを混合して溶融した場合、高粘度を与える希釈樹脂に起因して生じる部分的に強い剪断力により、比較的低粘度のMB樹脂中の粒子の分散が促されるためと考えられる。
本発明のポリエステル樹脂の固有粘度の上限には特に制限はないが、好ましくは1.3dL/g、より好ましくは1.1dL/gである。ポリエステル樹脂の固有粘度が大きすぎるとMB樹脂である後述のシリカ粒子含有ポリエステル樹脂との粘度差が大きくなりすぎて、フィルム製膜時に溶融むらが生じやすくなる。
ポリエステル樹脂の固有粘度は、後述のポリエステル樹脂の製造方法において、例えば触媒や助剤の添加量の最適化や、重縮合時の温度、圧力、反応時間を最適な範囲に調節することにより上記好適範囲内に調整することができる。
[体積固有抵抗値]
本発明のポリエステル樹脂の285℃溶融時の体積固有抵抗値は20×10Ω・cm以下である。この値が20×10Ω・cmを超える場合は、フィルム成形の際に押出機のダイから押し出されるシートの回転冷却ドラムへの静電密着性が劣るため製膜速度を上げられず、生産性が著しく悪くなる。また同時に得られるフィルムの厚みむらも大きくなる。本発明のポリエステル樹脂の体積固有抵抗値は好ましくは17×10Ω・cm以下、より好ましくは16×10Ω・cm以下である。
なお、体積固有抵抗をコントロールするには、ポリエステル樹脂の製造時に周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を使用し、その量やP/M比を調整する方法が好ましい。
一方、本発明のポリエステル樹脂の体積固有抵抗値の下限は、5×10Ω・cmである。周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の量やP/Mの値を最適化したとしてもこれを下回ることは難しい。
なお、溶融粘度が高くなると、一定の相関性を持って体積固有抵抗値も高くなるため、溶融粘度の高いポリエステル樹脂は体積固有抵抗値も高くなることが予見される。固有粘度0.82dL/g以上で固有粘度が高く、従って溶融粘度も高い一方で、体積固有抵抗値が20×10Ω・cm以下というポリエステル樹脂は、本発明により初めて達成されたものである。
[ポリエステル樹脂の製造方法]
本発明のポリエステル樹脂は、テレフタル酸又はその誘導体等の芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコール等の脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とを、前記の周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、及びリン化合物の存在下に重縮合させることにより製造されるものであるが、基本的にはポリエステル樹脂の慣用の製造方法に従って製造される。即ち、本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、通常、ジカルボン酸成分とジオール成分とを、スラリー調製槽に投入して攪拌下に混合して原料スラリーとする原料混合工程、原料スラリーをエステル化反応槽に投入して常圧から加圧及び加熱下でエステル化反応させる、或いは、エステル交換触媒の存在下にエステル交換反応させるエステル化工程、得られたエステル化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としてのポリエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、常圧から漸次減圧して減圧及び加熱下で、溶融重縮合させてポリエステル樹脂を得る溶融重縮合工程からなる。溶融重縮合工程後は、得られたポリエステル樹脂をプレポリマーとして固相重縮合する固相重縮合工程を行うことが好ましい。
この際、前記の各化合物を、原料混合工程、又は、エステル化工程から溶融重縮合工程までに添加するには次の様に行なうのが好ましい。
リン化合物は、重縮合工程の終了までに添加すればよいが、エステル化工程の終了までに添加するのが好ましく、スラリー調製槽に添加するのがより好ましい。これはリン化合物と周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物との反応により、得られるポリエステル樹脂の体積固有抵抗値が制御されるが、その値を好ましい範囲とするためである。
周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物は、エステル化反応槽、又はエステル化反応槽から溶融重縮合工程への移送段階の配管などに添加するが、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物よりも先に添加すると周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の後から添加された周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物との相互作用により、周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の重縮合活性が阻害されることがあるので、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を添加してリン化合物と反応させた後に周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を添加することが好ましい。
周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物は、エステル化反応工程から重縮合反応工程の終了までに添加すればよいが、エステル化反応終了後、重縮合反応終了までに添加するのが好ましく、エステル化反応終了後、重縮合反応工程の開始前に添加するのが更に好ましい。これはエステル化反応の終了までに添加すると、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物とリン化合物との反応が未反応のジカルボン酸由来の酸成分などに阻害されるなどの要因で、目的とする体積固有抵抗値が得られない可能性があるためである。したがって、目的とするポリエステル樹脂を得るためには、各化合物の添加順序としては、リン化合物、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、次いで、周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の順が好ましい。
周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の好ましい添加時期は、エステル化反応の後半、特にエステル化率60%以上、好ましくは80%以上、特に好ましくは95%以上の段階ないし重縮合反応槽での添加である。
周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の好ましい添加時期は、エステル化反応の後半、特にエステル化率60%以上、好ましくは80%以上の段階ないし重縮合反応槽での添加である。
スラリー調製槽やエステル化率の低い段階でこれらの化合物を添加すると、反応系内の末端カルボキシル基と反応して、触媒や助剤としての機能が損なわれたり、体積固有抵抗値を低下させるという効果も発揮し難くなる。
なお、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸のエステル形成性誘導体を用いてエステル交換反応を行う場合は、通常、チタン化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物などのエステル交換触媒を用いる必要があり、また、これらのエステル交換触媒を比較的多量に用いる必要があるために、これらの触媒が得られるポリエステル樹脂の物性を低下させることがあるので、本発明のポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸等の遊離酸を用いてエステル化反応を経て製造することが好ましい。
エステル化反応における反応条件としては、例えば、テレフタル酸とエチレングリコールを原料とする場合には単一のエステル化反応槽の場合、通常240~280℃程度の温度、大気圧に対する相対圧力を、通常0~400kPa程度とし、攪拌下に1~10時間程度の反応時間とする。また、複数のエステル化反応槽の場合は、第1段目のエステル化反応槽における反応温度を、通常240~270℃、好ましくは250~267℃、大気圧に対する相対圧力を、通常5~300kPa、好ましくは10~200kPaとし、最終段における反応温度を、通常250~280℃、好ましくは255~275℃、大気圧に対する相対圧力を、通常0~150kPa、好ましくは0~130kPaとする。
なお、エステル化反応において、例えば、トリエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、ベンジルジメチルアミンなどの第三級アミン、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ-n-ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムなどの水酸化第四級アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムなどの塩基性化合物などを少量添加しておくことにより、エチレングリコールからのジエチレングリコールの副生を抑制することができる。
上記で得られたエステル化反応生成物は、次に溶融重縮合工程に移行する。溶融重縮合は、単一の溶融重縮合槽、又は、複数の溶融重縮合槽を直列に接続した、例えば、第1段目が攪拌翼を備えた完全混合型の反応器、第2段及び第3段目が攪拌翼を備えた横型プラグフロー型の反応器からなる多段反応装置を用いて、減圧下に、生成するエチレングリコールを系外に留出させながら行われる。
溶融重縮合における反応条件としては、単一の溶融重縮合槽の場合、通常250~290℃程度の温度、常圧から漸次減圧として、最終的に、絶対圧力を、通常1.3~0.013kPa程度とし、攪拌下に1~20時間程度の反応時間とする。また、複数の溶融重縮合槽の場合は、第1段目の溶融重縮合槽における反応温度を、通常250~290℃、好ましくは260~280℃、絶対圧力を、通常65~1.3kPa、好ましくは26~2kPaとし、最終段における反応温度を、通常265~300℃、好ましくは270~295℃、絶対圧力を、通常1.3~0.013kPa、好ましくは0.65~0.065kPaとする。中間段における反応条件としては、それらの中間の条件が選択され、例えば、3段反応装置においては、第2段における反応温度を、通常265~295℃、好ましくは270~285℃、絶対圧力を通常6.5~0.13kPa、好ましくは4~0.26kPaとする。
このようにして製造されたポリエステル樹脂は、溶融状態でダイからストランド状に押出し、冷却固化させたのちカッターで切断して粒状体(チップ)とされる。
このようにして得られたポリエステル樹脂をプレポリマーとして固相重縮合することができる。固相重縮合は連続式又は回分式で実施することができるが、操作性の面から連続法が好ましく用いられる。この際、プレポリマーは、固相重縮合に供する前に、固相重縮合を行う温度よりも低い温度で予備結晶化を行ってもよい。例えば、粒状体を乾燥状態で120~200℃、好ましくは130~190℃で1分間~4時間程度加熱するか、あるいは粒状体を、水蒸気を含む雰囲気中で120~200℃に1分間以上加熱してから、固相重縮合に供するようにしてもよい。
連続式の固相重縮合法として窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、大気圧に対する相対圧力として、通常100kPa以下、好ましくは20kPa以下の加圧下もしくは常圧下で、通常5~30時間程度、温度の下限は通常190℃、好ましくは195℃、上限は230℃、好ましくは220℃で加熱することにより固相重縮合させる方法がある。重縮合温度は、本発明のポリエステル樹脂の固有粘度を勘案しながら上述の範囲内で調節される。
固相重縮合の反応時間は反応温度にもよるが、得られるポリエステル樹脂の固有粘度が0.82dL/g以上となるように、一般的に1~50時間の範囲から選択される。
また、別の方法として回分式の固相重縮合法も用いられる。絶対圧力として、下限が通常0.013kPa、好ましくは0.065kPa、上限が通常6.5kPaとなる減圧下で通常1~25時間程度、好ましくは1~20時間程度、温度の下限は通常190℃、好ましくは195℃、上限は230℃、好ましくは225℃で加熱することにより、目的のポリエステル樹脂を得ることができる。
目的とするポリエステル樹脂を得るために、溶融重縮合工程で得られるプレポリマーとしてのポリエステル樹脂の固有粘度の下限は0.40dL/g、好ましくは0.45dL/g、さらに好ましくは0.48dL/g、上限は0.75dL/gであることが好ましい。プレポリマーの固有粘度が0.40dL/g未満であったり、0.75dL/gを超えたりすると、溶融重縮合後に粒状化するチップ化工程が非常に不安定となり、チップ化できない可能性がある。溶融重縮合工程で得られたプレポリマーを引き続き固相重縮合することで、固有粘度を所定の範囲にコントロールすることができる。
なお、本発明のポリエステル樹脂においては、フィルム用途として好適なポリエステル樹脂を得るために、本発明の趣旨を損なわない範囲で、任意の時期に不活性粒子を滑剤として添加することができる。不活性粒子としては無機質又は有機質粒子が用いられる。例えば、無機質粒子としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ、タルク、チタニア、カオリン、マイカ、ゼオライトなど、及びそれらのシランカップリング剤、又はチタネートカップリング剤などによる表面処理物が挙げられる。また、有機質粒子としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、架橋樹脂などの粒子が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、これら滑剤としての不活性粒子の粒子径は、平均粒子径で0.05~5.0μmの範囲にあるのが好ましい。
また、これら滑剤の添加量は、ポリエステル樹脂に対して下限は通常0.001重量%、好ましくは0.05重量%、上限は通常2.0重量%、好ましくは1.0重量%、更に好ましくは0.4重量%である。
上記不活性粒子としては、ポリエステル樹脂の屈折率(約1.5~1.7)に近い屈折率を有するシリカ粒子(約1.4~1.6)が好ましく用いられる。
また、本発明のポリエステル樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、核剤、可塑剤、着色剤等の、ポリエステル樹脂に通常用いられる各種の添加剤を添加してもよい。これらの添加剤は、フィルム製膜時に、後述のポリエステル樹脂組成物に添加してもよい。
〔ポリエステルフィルム〕
本発明のポリエステル樹脂はそれ単独でポリエステルフィルムの製膜に供することもできるが、本発明のポリエステル樹脂を希釈樹脂として用い、MB樹脂と混合したポリエステル樹脂組成物として製膜に供することで、本発明の効果をより一層有効に発揮することができる。
この場合、希釈樹脂とMB樹脂との混合比率は重量比で、「97:3」~「50:50」、好ましくは「90:10」~「55:45」、さらに好ましくは「80:20」~「60:40」である。もちろん、本発明の趣旨を損なわない範囲で、第3成分としてのポリエステル樹脂を使用することもできる。第3成分のポリエステル樹脂の量は、フィルム全体に対して20重量%以下、好ましくは10重量%以下であるのがよい。
本発明で使用するMB樹脂は、代表的にはシリカ粒子を含むポリエステル樹脂である。MB樹脂の固有粘度及び体積固有抵抗値は特に制限はない。ただし、本発明のポリエステル樹脂である希釈樹脂とMB樹脂との混合比率にもよるが、MB樹脂の固有粘度が0.60~0.75dL/g程度で、体積固有抵抗値(285℃溶融時の体積固有抵抗値)が5×10~40×10Ω・cm程度で、ポリエステルフィルムの製膜に用いる希釈樹脂とMB樹脂を混合してなるポリエステル樹脂組成物の固有粘度が0.75~1.1dL/g程度で、体積固有抵抗値が5~20×10Ω・cmであると、本発明のポリエステル樹脂による効果がより一層有効に発揮されるため好ましい。特に制限されるものではないが、このMB樹脂のポリエステル樹脂は、希釈樹脂のポリエステル樹脂と同配合の原料成分を用いて製造されたものであることが好ましい。
MB樹脂に用いるシリカ粒子は、乾式法で得られたものでも湿式法で得られたものでもよく、その平均1次粒径は通常0.001~1μmから選ばれる。
また、MB樹脂中のシリカ粒子含有量は0.7~2.7重量%、特に1.0~2.0重量%で、ポリエステルフィルムの製膜に用いる希釈樹脂とMB樹脂を混合してなるポリエステル樹脂組成物中のシリカ粒子含有量が0.2~0.8重量%、特に0.3~0.6重量%程度、即ち、得られるポリエステルフィルムのシリカ粒子含有量が、0.2~0.8重量%、特に0.3~0.6重量%程度となるように調整することが好ましい。ポリエステルフィルムのシリカ粒子含有量が少な過ぎると、フィルム表面に適度な粗面を形成し得ず、多過ぎると製膜性が損なわれるおそれがある。
本発明のポリエステル樹脂を用いたポリエステルフィルムは、特に好ましくは二軸延伸フィルムとして成形される。その製造法としては本発明のポリエステル樹脂或いはこれを含むポリエステル樹脂組成物をシート状に溶融押出し、静電印加冷却法を用いて回転冷却ドラムにより急冷して未延伸フィルムもしくはシートとなし、次いで該未延伸フィルムもしくはシートを予熱後、縦方向に延伸し、引き続いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法、あるいは、縦横方向に同時に二軸延伸する同時二軸延伸法など、従来公知の方法が用いられる。その際の延伸倍率は、縦方向及び横方向共、通常2~6倍の範囲とされる。また、必要に応じて、二軸延伸後、熱固定及び/又は熱弛緩される。なお、二軸延伸フィルムとしての厚みは、通常1~300μm程度である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、試料(エステル化反応生成物、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂組成物又はポリエステルフィルム)は、以下の測定方法によって測定、評価を行った。
<エステル化率>
試料1.0gをビーカーに精秤しジメチルホルムアミド40mLを加えて撹拌し、180℃に加熱して完全に溶解させた。室温まで放冷した後、自動滴定装置(三菱ケミカル社製「GT100」)を用いて、0.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液で滴定を行った。その結果をもとに、以下の式(I)に従って酸末端量を求めた。更に、得られた酸末端量を用いて、以下の式(II)に従ってエステル化率を計算した。
酸末端量(eq/g)=0.1×A×f×1000/W …(I)
A:中和に要した0.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液量(mL)
:0.1Nメタノール性水酸化カリウム溶液の力価
W:試料の重量(g)
エステル化率(%)=(1000-酸末端量)/100 …(II)
<固有粘度>
粉砕した試料0.25gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒に、濃度(c)を1.0g/dLとして120℃で30分間で溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30℃で、原液との相対粘度(ηrel)を測定し、この相対粘度(ηrel)-1から求めた比粘度(ηsp)と濃度(c)との比(ηsp/c)を求め、同じく濃度(c)を0.5g/dL、0.2g/dL、0.1g/dLとしたときについてもそれぞれの比(ηsp/c)を求め、これらの値より、濃度(c)を0に外挿したときの比(ηsp/c)を固有粘度〔η〕(dL/g)として求めた。
<体積固有抵抗値>
試料23gを、内径20mm、長さ180mmの枝付き試験管に入れ、管内を十分に窒素置換した後、250℃のオイルバス中に浸漬し、管内を真空ポンプで0.13kPa以下として20分間真空乾燥し、次いで、オイルバス温度を285℃に昇温して試料を溶融させた後、窒素復圧と減圧を繰り返して混在する気泡を取り除いた。この溶融体の中に、面積1cmのステンレス製電極2枚を5mmの間隔で並行に(相対しない裏面を絶縁体で被覆)挿入し、温度が安定した後に、抵抗計(ヒューレット・パッカード社製「MODEL HP4339B」)で直流電圧100Vを印加し、そのときの抵抗値を計算して体積固有抵抗値(Ω・cm)とした。
<金属原子含有量>
試料2.5gを、硫酸存在下に過酸化水素で常法により灰化、完全分解後、蒸留水にて50mLに定容したものについて、プラズマ発光分光分析装置(JOBIN YVON社製ICP-AES「JY46P型」)を用いて定量し、試料中のモル/樹脂トン又は重量ppmに換算した。
<製膜性>
ポリエステル樹脂組成物を285℃で溶融押出し、静電印加冷却法を用いて回転冷却ドラム上でシート化を行った。回転冷却ドラムの上面にシートの流れと直交方法に極細のタングステン線を張り、これにプラスの直流電圧約7kVを印加した。この条件下で、フィルムの品位を落とすレベルの大きさの束縛気泡が入り始める回転冷却ドラムの速度を求め、製膜性の尺度とした。
○:回転冷却ドラム速度 45m/分 以上
△:回転冷却ドラム速度 38m/分 以上、45m/分未満
×:回転冷却ドラム速度 38m/分 未満
<粗大突起数>
得られたポリエステルフィルム表面について、ブルカー・エイエックスエス株式会社の「Contour GT-X」(登録商標)を用いて測定し、得られた表面のプロファイル曲線より、最大山高さSp値を求め、36画面中の400nm以上のSpの個数を数え、粗大突起数とした。この値は、少ないほど好ましい。
[実施例1]
<ポリエステル樹脂の製造>
1個のスラリー調製槽、及びそれに直列に接続された2段のエステル化反応槽、及び2段目のエステル化反応槽に直列に接続された3段の溶融重縮合槽からなる連続式重合装置を用い、スラリー調製槽に、テレフタル酸とエチレングリコールを重量比で100:45の割合で連続的に供給すると共に、エチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してリン原子としての含有量が7重量ppmとなる量で連続的に添加して、攪拌、混合することによりスラリーを調製し、このスラリーを、窒素雰囲気下で267℃、相対圧力100kPa、平均滞留時間4時間に設定された、反応生成物が存在する第1段目のエステル化反応槽に連続的に流量120kg/hrで供給した。次いで、第1段目のエステル化反応生成物を、窒素雰囲気下で265℃、相対圧力5kPa、平均滞留時間2時間に設定された第2段目のエステル化反応槽に連続的に移送して、更にエステル化反応させた。その際、第2段エステル化反応槽に設けた上部配管を通じて、エチレングリコールを生成するポリエステル樹脂に対して322モル/トンになる量連続的に供給した。この場合、第2段エステル化反応槽におけるエステル化率は97%であった。
上述のエステル化反応生成物を、移送配管を経由して第1段重縮合反応槽に連続的に供給した。このとき移送配管に設けた移送ポンプの吐出圧は500kPaであった。移送配管中のエステル化反応生成物に、酢酸マグネシウム4水和物のエチレングリコール溶液を、生成ポリエステル樹脂に対してマグネシウム原子としての含有量が9重量ppmとなる量だけ添加配管を経由して連続的に添加した。さらに、別個の添加配管を使用して、テトラブチルチタネートのエチレングリコール溶液を生成ポリエステル樹脂に対してチタン原子としての含有量が5重量ppmとなる量だけ連続的に添加した。
溶融重縮合の反応条件は、第1段重縮合反応槽が269℃、絶対圧力4kPa、平均滞留時間1時間であり、第2段重縮合反応槽は274℃、絶対圧力0.4kPa、平均滞留時間0.9時間、第3段重縮合反応槽は277℃、絶対圧力0.2kPa、平均滞留時間1時間であった。
第3段重縮合反応槽から取り出した溶融重縮合反応生成物は、ダイからストランド状に押出して冷却固化し、カッターで切断して1個の重さが平均粒重24mgのポリエステル樹脂チップとした。このチップの固有粘度は0.56dL/gであった。
引き続き、前記で得られた溶融重縮合ポリエステル樹脂チップを、窒素雰囲気下で約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約60分となる様に連続的に供給して結晶化させた後、塔型の固相重縮合装置に連続的に供給し、窒素雰囲気下、210℃で、得られる樹脂の固有粘度が0.70dL/gとなる様に滞留時間を調節して固相重縮合させた。
さらに上記で得られたポリエステル樹脂を固相重縮合する目的で、チップ3kgを金網トレイ(底部25cm×50cm、深さ:5cm)に並べ、内温40℃に設定されたイナートオーブンの中央部に設置した。30L/minの窒素流通下で、60℃から160℃まで30分で昇温させ、160℃で2時間乾燥、結晶化を行った。その後、30分かけて220℃まで昇温し、220℃で30時間固相重縮合を行った。
得られたポリエステル樹脂(希釈樹脂)の固有粘度は0.85dL/g、体積固有抵抗は16×10Ω・cm、P/Mは0.61であった。
<シリカ粒子含有ポリエステル樹脂の製造>
上記のポリエステル樹脂の製造において生成ポリエステル樹脂に対するマグネシウム原子の量を32ppmに変更し、P/Mを0.72とし、テトラブチルチタネートを添加せず三酸化アンチモンをアンチモン原子として217ppmに添加するほかは同様にして、実質的に粒子を含有しない固有粘度が0.85dL/gのポリエステル樹脂を得た。次いで、平均1次粒径0.5μmの球状シリカをポリエステル樹脂に対し1.5重量%となるよう添加し、ベント式二軸混練機を用いて練り込み、シリカ粒子含有ポリエステル樹脂(MB樹脂)を得た。このシリカ粒子含有ポリエステル樹脂の固有粘度は0.70dL/g、体積固有抵抗値は20×10Ω・cmであった。
上記のポリエステル樹脂(希釈樹脂)およびシリカ粒子含有ポリエステル樹脂(MB樹脂)を70:30の重量比率で混合したポリエステル樹脂組成物(このポリエステル樹脂組成物について、前述の通り、別途製膜性を評価した。)を原料とし溶融押出機により溶融押出し、静電印加冷却法を用いて回転冷却ドラム上で固化して、厚さ約420μmの無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3.4倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て130℃で横方向に4.0倍延伸し、次いで230℃で15秒間の熱処理を行い、厚さ31μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルム表面には均一で微細な突起が多数認められた。このフィルムについて粗大突起数を測定したところ4個であった。
ポリエステル樹脂及びフィルムの製造条件及び評価結果を表1に示した。
なお、上記のポリエステル樹脂(希釈樹脂)およびシリカ粒子含有ポリエステル樹脂(MB樹脂)を70:30の重量比率で混合したポリエステル樹脂組成物の固有粘度は0.78dL/g、体積固有抵抗値は17×10Ω・cmであった。
[比較例1]
実施例1において、固相重縮合条件を変え、希釈樹脂となるポリエステル樹脂の固有粘度を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂チップを製造し、同様に評価した。結果を表1に示した。本比較例では、希釈樹脂の固有粘度が0.80dL/gと本発明の範囲より低いため、得られたフィルムの粗大突起が多かった。
[比較例2]
実施例1において、固相重縮合条件を変え、希釈樹脂となるポリエステル樹脂の固有粘度を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂チップを製造し、同様に評価した。結果を表1に示した。本比較例では、希釈樹脂の固有粘度が0.69dL/gと本発明の範囲より大幅に低く、得られたフィルムの粗大突起が非常に多かった。
[比較例3]
エチルアシッドホスフェート、酢酸マグネシウム4水和物の添加量を表1に示すように変更し、テトラブチルチタネートを添加せず三酸化アンチモンを表1に示す添加量となるように添加する他は実施例1と同様にして希釈樹脂としてのポリエステル樹脂を製造し、同様に評価した。結果を表1に示した。本比較例では、希釈樹脂の体積固有抵抗値が高いため、フィルムの製膜性に劣った。
Figure 0007243151000001
上記結果から、本発明の要件を満たすポリエステル樹脂を用いることで、粒子を含む他のポリエステル樹脂と混合してフィルム成形した場合、粒子起因の粗大突起の少ないポリエステルフィルムを生産性良く得ることができることがわかる。

Claims (3)

  1. 芳香族ジカルボン酸成分を主成分とするジカルボン酸成分と、脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分とからなるポリエステル樹脂であって、
    周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物、およびリン化合物を含有し、
    周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の含有量が金属原子換算で7重量ppm以上35重量ppm以下であり、
    周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物がチタン化合物であり、
    周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物がマグネシウム化合物であり、
    以下の(1)~(3)を同時に満足するポリエステル樹脂と、
    シリカ粒子含有ポリエステル樹脂との混合物であるポリエステル樹脂組成物を製膜することを特徴とするポリエステルフィルムの製造方法
    (1) 固有粘度が0.82dL/g以上
    (2) 285℃溶融時の体積固有抵抗値が20×10Ω・cm以下
    (3) 0.47≦P/M≦0.70
    (ただし、P、Mは以下を表す。
    P:ポリエステル樹脂中のリン原子の濃度(モル/樹脂トン)
    M:ポリエステル樹脂中の周期表第2族から選ばれる少なくとも1種の金属原子の濃度(モル/樹脂トン)。)
  2. 前記ポリエステル樹脂における周期表第4族から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物の含有量が金属原子換算で3重量ppm以上10重量ppm以下である請求項1に記載のポリエステルフィルムの製造方法
  3. 前記ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸とジオールとのエステル化反応及び重縮合反応により得られる請求項1又は2に記載のポリエステルフィルムの製造方法
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