JP7238303B2 - 窒化ガリウム半導体装置及び窒化ガリウム半導体装置の製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム半導体装置及び窒化ガリウム半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒化ガリウム半導体装置及び窒化ガリウム半導体装置の製造方法に関する。
従来、エピタキシャル形成したP型の窒化ガリウム(以下、GaN)層を部分的に除去してゲートトレンチ部を設けることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、P型のGaN層を部分的に除去してGaN層のメサ部を形成し、当該メサ部の側部及び底部にフィールドプレートを形成することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。なお、特許文献1、2には、GaN層にマグネシウム(以下、Mg)を部分的にイオン注入し、その後にMgを熱拡散させることにより拡散領域をP型化させることが記載されている。また、特許文献2には、GaN層にゲートトレンチ部及びメサ部を設けないようにすることで、角部に電界が集中することを回避し、耐圧が低下することを防ぐことが記載されている。
特開2007-258578号公報 特許第6327379号公報
Tohru Oka et al.,"Vertical GaN-based trench metal oxide semiconductor field-effect transistors on a free-standing GaN substrate with blocking voltage of 1.6 kV",Applied Physics Express,published 28 January 2014,Volume 7,Number 2,021002
耐圧の低下を抑制しつつ、特性を向上させることが可能な窒化ガリウム半導体装置が望まれている。
本発明は上記課題に着目してなされたものであって、耐圧の低下を抑制しつつ、特性を向上させることが可能な窒化ガリウム半導体装置及び窒化ガリウム半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る窒化ガリウム半導体装置は、窒化ガリウム層と、窒化ガリウム層に設けられる第1導電型のソース領域と、窒化ガリウム層に設けられ、第1方向及び第2方向においてソース領域に隣接する第2導電型の不純物領域と、を備える。第1方向は、窒化ガリウム層の表面に平行な方向である。第2方向は、第1方向及び窒化ガリウム層の表面と交差する方向である。第2方向において、不純物領域は第2導電型の不純物の濃度が最も高いピーク位置を有する。窒化ガリウム層の表面からピーク位置までの深さは、200nm以上1500nm以下である。ピーク位置における第2導電型の不純物の濃度は、1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下である。不純物領域の表面における第2導電型の不純物の濃度は、1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下である。
本発明の一態様に係る窒化ガリウム半導体装置の製造方法は、窒化ガリウム層と、窒化ガリウム層に設けられる第1導電型のソース領域と、窒化ガリウム層に設けられ、第1方向及び第2方向においてソース領域に隣接する第2導電型の不純物領域と、を備える窒化ガリウム半導体装置の製造方法である。窒化ガリウム半導体装置の製造方法は、窒化ガリウム層に第2導電型の不純物をイオン注入する工程と、第2導電型の不純物が注入された窒化ガリウム層に熱処理を施して、第2導電型の不純物領域を形成する工程と、を含む。第2導電型の不純物をイオン注入する工程では、第2導電型の不純物の注入ピーク位置が、窒化ガリウム層の表面から200nm以上1500nm以下の深さとなり、注入ピーク位置における注入濃度が1×1017以上1×1019cm-3以下となるように、イオン注入の条件を設定する。
本発明によれば、耐圧の低下を抑制しつつ、素子の特性を向上させることが可能な窒化ガリウム半導体装置及び窒化ガリウム半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る窒化ガリウム半導体装置の構成例を示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの構成例を示す断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るGaN半導体装置のエッジ終端領域の構成例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。 図10は、GaN層の深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理前)を示すグラフである。 図11は、GaN層の深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理後)を示すグラフである。 図12は、GaN層の表面Mg濃度としきい値との関係を示すグラフである。 図13は、本発明の実施形態の変形例に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。 図14は、本発明の実施形態の変形例に係る縦型MOSFETの製造方法を示す断面図である。 図15は、Mgが多段注入されたGaN層の、深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理前、熱処理後)を模式的に示すグラフである。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判定すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下の説明では、Z軸の正方向を「上」と称し、Z軸の負方向を「下」と称する場合がある。「上」及び「下」は、必ずしも地面に対する鉛直方向を意味しない。つまり、「上」及び「下」の方向は、重力方向に限定されない。「上」及び「下」は、領域、層、膜及び基板等における相対的な位置関係を特定する便宜的な表現に過ぎず、本発明の技術的思想を限定するものではない。例えば、紙面を180度回転すれば「上」が「下」に、「下」が「上」になることは勿論である。
また以下の説明では、第1導電型がN型、第2導電型がP型の場合について例示的に説明する。しかし、導電型を逆の関係に選択して、第1導電型をP型、第2導電型をN型としても構わない。またPやNに付す+や-は、+及び-が付記されていない半導体領域に比して、それぞれ相対的に不純物濃度が高い又は低い半導体領域であることを意味する。ただし同じPとPとが付された半導体領域であっても、それぞれの半導体領域の不純物濃度が厳密に同じであることを意味するものではない。
(GaN半導体装置の構成例)
図1は、本発明の実施形態に係る窒化ガリウム半導体装置(以下、GaN半導体装置)の構成例を示す平面図である。図1は、X-Y平面図である。例えば、第1方向(X軸方向及びY軸方向)は、後述のGaN基板10の第1主面10aに平行な方向である。第2方向(Z軸方向)は、第1主面10aに直交する方向であり、GaN半導体装置100の厚さ方向である。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに直交する。
図1に示すように、GaN半導体装置100は、活性領域110とエッジ終端領域130とを有する。活性領域110は、ゲートパッド112及びソースパッド114を有する。ゲートパッド112及びソースパッド114は、後述のゲート電極44及びソース電極54にそれぞれ電気的に接続された電極パッドである。
Z軸方向からの平面視で、エッジ終端領域130は、活性領域110の周囲を囲んでいる。エッジ終端領域130は、ガードリング構造、フィールドプレート構造及びJTE(Junction Termination Extension)構造の一以上を有してよい。エッジ終端領域130は、活性領域110で発生した空乏層をエッジ終端領域130まで広げることにより、活性領域110での電界集中を防ぐ機能を有してよい。
(縦型MOSFETの構成例)
図2は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの構成例を示す断面図である。図2は、図1に示す活性領域110をII-II’線で切断した断面を示しており、縦型MOSFET1の繰り返しの単位構造を示している。GaN半導体装置100は、図2に示す縦型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)1を複数備える。GaN半導体装置100では、縦型MOSFET1がY軸方向に繰り返し設けられている。なお、図2では、縦型MOSFET1の構造を説明する便宜上から、仮想線CLを図示している。仮想線CLは、Z軸方向に平行な直線である。仮想線CLは、図2に示す単位構造のY軸方向における中心を通る。
図2に示すように、縦型MOSFET1は、窒化ガリウム基板(以下、GaN基板)10と、GaN層16と、ゲート絶縁膜42と、ゲート電極44と、ソース電極54及びドレイン電極56を有する。
GaN基板10は、GaN単結晶基板である。GaN基板10は、第1導電型(N型)の基板であり、例えばN型の基板である。GaN基板10は、第1主面10aと、第1主面10aの反対側に位置する第2主面10bとを有する。例えば、GaN基板10は、転位密度が1×10cm-2未満の低転位自立基板である。GaN基板10が低転位自立基板であることにより、GaN基板10上に形成されるGaN層16の転位密度も低くなる。
また、低転位基板をGaN基板10に用いることで、GaN基板10に大面積のパワーデバイスが形成される場合でも、パワーデバイスにおけるリーク電流を少なくすることができる。これにより、製造装置は、パワーデバイスを高い良品率で製造することができる。また、熱処理において、イオン注入された不純物が転位に沿って深く拡散することを防止することができる。
GaN層16は、GaN基板10の第1主面10a上に設けられている。GaN層16は、GaN基板10上にエピタキシャル形成される。GaN層16は、N型の層であり、例えばN型の層である。GaN層16に含まれるN型の不純物は、Si(シリコン)、Ge(ゲルマニウム)、及びO(酸素)の一種類以上の元素であってよい。本発明の実施形態では、N型の不純物の一例としてSiを用いる。また、GaN層16に対する第2導電型(P型)不純物は、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Be(ベリリウム)及びZn(亜鉛)の一種類以上の元素であってよい。本発明の実施形態では、P型の不純物の一例としてMgを用いる。
縦型MOSFET1において、半導体材料はGaNであるが、半導体材料はアルミニウム(Al)及びインジウム(In)の一以上の元素を含んでもよい。半導体材料は、Al及びInを微量に含んだ混晶半導体、即ちAlxInyGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y<1)であってもよい。なお、GaNは、AlxInyGa1-x-yNにおいてx=y=0とした場合である。
GaN層16には、ドリフト領域22、ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28が設けられている。ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28は、それぞれ、GaN層16の表面16aから所定の深さに不純物がイオン注入され、熱処理されることにより形成された領域である。
ベース領域23、コンタクト領域25及び埋め込み領域28は、P型の領域である。ベース領域23、コンタクト領域25及び埋め込み領域28は、P型の不純物として、例えばMgを含む。ベース領域23、コンタクト領域25及び埋め込み領域28は、GaN層16にMgがイオン注入され、Mgを活性化する熱処理が施されることにより形成される。ベース領域23はP型又はP型であり、コンタクト領域25及び埋め込み領域28はP型である。ベース領域23よりも、コンタクト領域25及び埋め込み領域28の方が、P型の不純物濃度が高い。
ベース領域23と埋め込み領域28は、P型の不純物領域2を構成している。P型の不純物領域2において、GaN層16の表面16aに近い側がベース領域23であり、GaN層16の表面16aから遠い側が埋め込み領域28である。ベース領域23と埋め込み領域28との間で、P型の不純物濃度は連続的に変化している。
ドリフト領域22及びソース領域26は、N型の領域である。ドリフト領域22及びソース領域26は、N型の不純物として、例えばSiを含む。ソース領域26は、GaN層16にSiがイオン注入され、熱処理されることにより形成される。ソース領域26は、N型である。また、ドリフト領域22は、N型又はN型の領域である。ドリフト領域22は、ソース領域26よりもN型の不純物濃度が低い。例えば、縦型MOSFET1の製造工程において、ドリフト領域22には、N型の不純物はイオン注入されていない。ドリフト領域22のN型の不純物濃度は、GaN層16のN型の不純物濃度と同じである。
図2に示すように、ソース領域26の上部は、GaN層16の表面16aに露出している。ソース領域26は、底部と内側側部とがベース領域23に接し、外側側部がコンタクト領域25に接している。ソース領域26の内側側部は、仮想線CLに近い側の側部である。ソース領域26の外側側部は、仮想線CLから遠い側の側部である。図2に示す単位構造において、ソース領域26は、第1ソース領域26-1と、第2ソース領域26-2とを有する。第1ソース領域26-1と、第2ソース領域26-2は、仮想線CLを軸に線対称に配置されている。
埋め込み領域28は、ソース領域26の底部よりも下方(すなわち、GaN基板10側)に位置する。ソース領域26の底部と埋め込み領域28の上部との間に、ベース領域23が位置する。また、埋め込み領域28の内側側部は、ドリフト領域22と接している。埋め込み領域28の内側側部は、仮想線CLに近い側の側部である。図2に示す単位構造において、埋め込み領域28は、第1埋め込み領域28-1と、第2埋め込み領域28-2とを有する。第1埋め込み領域28-1と、第2埋め込み領域28-2は、仮想線CLを軸に線対称に配置されている。
ベース領域23は、埋め込み領域28上に設けられる。ベース領域23の上部は、GaN層16の表面16aに露出している。ベース領域23の上部は、縦型MOSFET1のチャネル領域231である。チャネル領域231は、表面16aにおいてゲート絶縁膜42と接している。ベース領域23の下部は、埋め込み領域28と接している。また、ベース領域23の内側側部は、ドリフト領域22と接している。ベース領域23の内側側部は、仮想線CLに近い側の側部である。図2に示す単位構造において、ベース領域23は、第1ベース領域23-1と、第2ベース領域23-2と、を有する。第1ベース領域23-1と、第2ベース領域23-2は、仮想線CLを軸に線対称に配置されている。
コンタクト領域25は、埋め込み領域28上に設けられる。コンタクト領域25の上部は、GaN層16の表面16aに露出している。コンタクト領域25は、内側側部がソース領域26及びベース領域23に接し、底部が埋め込み領域28に接している。コンタクト領域25の内側側部は、仮想線CLに近い側の側部である。図2に示す単位構造において、コンタクト領域25は、第1コンタクト領域25-1と、第2コンタクト領域25-2とを有する。第1コンタクト領域25-1と、第2コンタクト領域25-2は、仮想線CLを軸に線対称に配置されている。
ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28は、X軸方向に延伸するストライプ形状を有する。
ドリフト領域22の上部(以下、上部領域)221は、GaN層16の表面16aに露出している。上部領域221は、表面16aにおいてゲート絶縁膜42と接している。また、ドリフト領域22の下部(以下、下部領域)222は、GaN基板10の第1主面10aと接している。上部領域221は、第1ベース領域23-1と第2ベース領域23-2との間、及び、第1埋め込み領域28-1と第2埋め込み領域28-2との間にそれぞれ位置する。
下部領域222は、上部領域221とGaN基板10との間、第1埋め込み領域28-1とGaN基板10との間、及び、第2埋め込み領域28-2とGaN基板10との間にそれぞれ位置する。下部領域222は、Y軸方向で繰り返される複数の縦型MOSFET1(すなわち、複数の単位構造)間で、Y軸方向に連続して設けられていてもよい。
ドリフト領域22は、チャネル領域231とGaN基板10との間の電流経路として機能する。コンタクト領域25は、ソース電極54との接触抵抗を低減する機能を有する。また、コンタクト領域25は、ゲートオフ時の正孔引き抜き経路としても機能する。
埋め込み領域28は、耐圧構造部として機能する。例えば、GaN層16に埋め込み領域28が設けられていない場合には、ベース領域23とドリフト領域22とのPN接合により形成される空乏層がベース領域23の上端に達することで、ゲートオフ時の耐圧が低下する可能性がある。これに対して、本発明の実施形態に係る縦型MOSFET1は、P型の不純物濃度が高い埋め込み領域28を有することにより、空乏層がベース領域23の上端に達することを防ぐことができる。また、縦型MOSFET1は、P型の不純物濃度が高い埋め込み領域28を有することにより、埋め込み領域28とドリフト領域22とのPN接合により形成される空乏層を、下部領域222側に広げることができる。これにより、縦型MOSFET1は、埋め込み領域28が無い場合に比べて、ゲートオフ時の耐圧を向上させることができる。
ゲート絶縁膜42は、例えばシリコン酸化膜(SiO膜)である。ゲート絶縁膜42は、平坦な表面16a上に設けられる。本発明の実施形態において、平坦な表面とは、ゲートトレンチ部またはメサ構造を設けることを目的としたエッチングにより意図的な凹凸が設けられていない表面を意味する。ただし、平坦な表面は、完全に平坦な表面に限定されるものではなく、ほぼ平坦な表面であってもよい。本発明の実施形態において、平坦な表面は、例えば、10nm程度の凹凸を有してもよい。凹凸は、例えば、最大高さ粗さRzにより評価してよい。最大高さ粗さRzとは、凹凸を示す輪郭曲線の平均線の方向に基準長さLだけ輪郭曲線を抜き取ったグラフにおいて、当該平均線から最も高い山頂までの高さRpと最も低い谷までの深さRvとの差を意味する。
活性領域110において、GaN層16の表面16aは、コンタクト領域25の表面と、ソース領域26の表面と、チャネル領域231の表面と、上部領域221の表面とを含む。コンタクト領域25の表面と、ソース領域26の表面と、チャネル領域231の表面と、上部領域221の表面は、GaN基板10の第1主面10aに平行又はほぼ平行な一つの平面を構成する。活性領域110において、GaN層16の表面16aには、ゲートトレンチ部やメサ部などの段差部はない。このため、活性領域110において、段差部の底部の角部に電界が集中することもない。これにより、GaN半導体装置100は、角部への電界集中が原因で耐圧が低下する可能性を低減することができる。
ゲート電極44は、ゲート絶縁膜42を介してチャネル領域231の上方に設けられている。例えば、ゲート電極44は、ゲート絶縁膜42を介して、チャネル領域231の上方からソース領域26の上方にかけて連続して設けられている。ゲート電極44は、平坦なゲート絶縁膜42上に設けられたプレーナ型である。平坦なゲート絶縁膜42上にゲート電極44が形成されることによって、ゲート電極44も平坦に形成される。ゲート電極44は、ゲートパッド112と異なる材料で形成されている。ゲート電極44は不純物をドープしたポリシリコンで形成され、ゲートパッド112はAlまたはAl‐Siの合金で形成されている。
ソース電極54は、GaN層16の表面16a上に設けられている。ソース電極54は、ソース領域26の一部とコンタクト領域25とに接している。ソース電極54は、図示しない層間絶縁膜を介してゲート電極44上にも設けられてもよい。層間絶縁膜は、ゲート電極44とソース電極54とが電気的に接続しないように、ゲート電極44の上部及び側部を覆ってもよい。
ソース電極54は、ソースパッド114と同一の材料で形成されている。例えば、AlまたはAl-Siの合金からなるソース電極54が、ソースパッド114を兼ねている。ソース電極54は、GaN層16の表面16aとAl層(または、Al-Si層)との間にバリアメタル層を有してもよい。バリアメタル層の材料としてチタン(Ti)を使用してもよい。つまり、ソース電極54は、Ti層及びAl層の積層、または、Ti層及びAl-Siの合金層の積層であってもよい。ドレイン電極56は、GaN基板10の第2主面10b側に設けられており、第2主面10bに接している。ドレイン電極56もソース電極54と同様の材料で構成されている。
図2において、ゲート端子、ソース端子及びドレイン端子を、それぞれG、D及びSで示す。例えば、ゲート端子Gを介してゲート電極44に閾値電圧以上の電位が与えられると、チャネル領域231に反転層が形成される。チャネル領域231に反転層が形成されている状態で、ドレイン電極56に所定の高電位が与えられ、かつ、ソース電極54に低電位(例えば、接地電位)が与えられると、ドレイン端子Dからソース端子Sへ電流が流れる。また、ゲート電極44に閾値電圧よりも低い電位が与えられるとチャネル領域231に反転層は形成されず、電流は遮断される。これにより、縦型MOSFET1は、ソース端子S及びドレイン端子D間における電流をスイッチングすることができる。
ところで、Z軸方向において、不純物領域2は、P型の不純物(例えば、Mg)の濃度が最も高いMgピーク位置28Pを有する。不純物領域2のうち、埋め込み領域28にMgピーク位置28Pが存在する。GaN層16の表面16aからMgピーク位置28Pまでの深さ(以下、Mgピーク深さ)D1は、200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下である。また、Mgピーク位置28PにおけるMgの濃度(以下、Mgピーク濃度)は、1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下であり、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下である。これにより、縦型MOSFET1は、ゲートオフ時の耐圧を向上させることできる。
また、ベース領域23の表面におけるMgの濃度(以下、表面Mg濃度)は、1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下であり、より好ましくは、1×1017cm-3以上1×1018cm-3以下である。これにより、縦型MOSFET1は、ゲートオフ時の耐圧低下を抑制しつつ、しきい値及び移動度を適切な範囲とすることができ、その特性を向上させることができる。なお、本発明の実施形態において、表面Mg濃度は、例えば、ベース領域23の最表面から深さ100nmまでの範囲におけるMg濃度のことを意味する。
(エッジ終端領域の構成例)
図3(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係るGaN半導体装置のエッジ終端領域の構成例を示す断面図である。図3(a)及び(b)は、図1をIII-III’線で切断した断面について、2つの例を示している。具体的には、図3(a)はエッジ終端領域130がガードリング構造74を有する場合を示している。図3(b)は、はエッジ終端領域130がJTE(Junction Termination Extension)構造78を有する場合を示している。
図3(a)及び(b)に示すように、活性領域110及びエッジ終端領域130において、GaN基板10と、GaN層16及びドレイン電極56は、共通して設けられている。ただし、図3(a)及び(b)に示すように、エッジ終端領域130におけるGaN層16の内部の構造は、活性領域110におけるGaN層16の内部の構造とは異なる。また、エッジ終端領域130は、GaN層16上に設けられた電極58と、GaN層16上に設けられた保護膜70とを備える。
エッジ終端領域130のGaN層16は、ドリフト領域22、ベース領域23、第1ドープ領域35、第2ドープ領域36及び埋め込み領域28を有する。ベース領域23、第1ドープ領域35、第2ドープ領域36及び埋め込み領域28は、P型の領域である。ベース領域23、第1ドープ領域35、第2ドープ領域36及び埋め込み領域28は、P型の不純物として、Mgを含む。ベース領域23、第1ドープ領域35、第2ドープ領域36及び埋め込み領域28は、GaN層16にMgがイオン注入され、熱処理されることにより形成される。埋め込み領域28はP型である。ベース領域23、第1ドープ領域35及び第2ドープ領域36は、P型またはP型である。
ベース領域23は、埋め込み領域28上に設けられている。X-Y平面において、第1ドープ領域35は、第2ドープ領域36とベース領域23との間に位置する。ベース領域23は活性領域110に近い側に位置し、第2ドープ領域36は活性領域110から遠い側に位置する。
図3(a)に示すように、エッジ終端領域130は、例えば、互いに離間した複数のガードリング構造74を有する。ガードリング構造74は、活性領域の周りを細い複数のp型層でリング状に囲む構造である。または、エッジ終端領域130は、複数ではなく、1つのガードリング構造74を有してもよい。ガードリング構造74は、ベース領域23又は埋め込み領域28で構成してもよいし、これに限らず他の構成でもよい。例えば、ガードリング構造74は、ベース領域23及び埋め込み領域28と濃度又は注入ピーク深さが異なる不純物領域で構成されていてもよい。
GaN半導体装置100は、ガードリング構造74を有することにより、ゲートオフ状態での空乏層がGaN層16の外周側の端部に広がり易くなる。これにより、GaN半導体装置100は、ガードリング構造74が無い場合に比べて、縦型MOSFET1の耐圧を向上させることができる。
図3(b)に示すように、エッジ終端領域130は、JTE構造78を有してもよい。JTE構造78は、1つの不純物領域で構成されていてもよいし、濃度が異なる2つ以上の不純物領域で構成されてもよい。いずれの場合も、適切な構成を選択してよい。
例えば、JTE構造78は、第1ドープ領域35及び第2ドープ領域36で構成されている。第2ドープ領域36におけるP型の不純物濃度は、第1ドープ領域35におけるP型の不純物濃度よりも低い。第1ドープ領域35に対して第2ドープ領域36のP型の不純物濃度を相対的に低くすることにより、ゲートオフ状態での空乏層がGaN層16の外周側の端部に広がり易くなる。これにより、GaN半導体装置100は、JTE構造78が無い場合に比べて、縦型MOSFET1の耐圧を向上させることができる。
また、エッジ終端領域130は、ガードリング構造74及びJTE構造78の両方を有してもよい。ガードリング構造74及びJTE構造78の両方を組み合わせた場合でも、GaN半導体装置100は、縦型MOSFET1の耐圧を向上させることができる。
また、エッジ終端領域130において、GaN層16の表面16aは、ベース領域23の表面と、第1ドープ領域35の表面と、第2ドープ領域36の表面とを含む。本発明の実施形態において、ベース領域23の表面と、第1ドープ領域35の表面と、第2ドープ領域36の表面は、GaN基板10の第1主面10aに平行又はほぼ平行な一つの平面を構成する。エッジ終端領域130のGaN層16にゲートトレンチ部やメサ部などの段差部はない。また、活性領域110とエッジ終端領域130とにおいて、GaN層16の厚さは同じである。活性領域110とエッジ終端領域130との境界部においても、GaN層16にゲートトレンチ部やメサ部などの段差部はない。このため、エッジ終端領域130や、活性領域110とエッジ終端領域130との境界部においても、段差部の底部の角部に電界が集中することはない。GaN半導体装置100は、角部への電界集中が原因で耐圧が低下する可能性を低減することができる。
保護膜70は、パッシベーション膜であり、例えばSiO膜である。保護膜70は、エッジ終端領域130においてGaN層16の表面16aを覆っている。これにより、GaN層16の表面16aから内部に不純物が入り込むことを防ぐことができる。
(縦型MOSFETの製造方法)
次に、本発明の実施形態に係る縦型MOSFET1の製造方法について説明する。図4から図9は、本発明の実施形態に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。縦型MOSFET1は、成膜装置、露光装置、エッチング装置など、各種の製造装置によって製造される。
図4に示すように、製造装置は、GaN基板10上にGaN層16を形成する。例えば、製造装置は、有機金属成長法(MOCVD)またはハライド気相成長法(HVPE)等により、N型のGaN基板10上にN型のGaN層16をエピタキシャル形成する。エピタキシャル形成されたGaN層16は、N型の不純物としてSiを有してよい。GaN層16におけるSiの濃度は、例えば1×1015cm-3以上5×1016cm-3以下である。また、GaN層16の厚さ(即ち、GaN基板10の第1主面10aからGaN層16の表面16aまでの距離)は、所望の耐圧に応じて変えてよいが、例えば1μm以上50μm以下である。
次に、製造装置は、GaN層16において、ベース領域23(図2参照)が形成される領域(以下、ベース形成領域)23’と、埋め込み領域28(図2参照)が形成される領域(以下、埋め込み形成領域)28’とに、N型の不純物としてMgをイオン注入する。例えば、製造装置は、GaN層16上にマスクM1を形成する。マスクM1は、GaN層16に対して選択的に除去可能なSiO膜又はフォトレジストである。活性領域110(図1参照)において、マスクM1は、ベース形成領域23’の上方と、埋め込み形成領域28’の上方とを開口し、他の領域の上方を覆う形状を有する。製造装置は、マスクM1が形成されたGaN層16にMgをイオン注入する。
ベース形成領域23’と埋め込み形成領域28’とにMgをイオン注入する工程(以下、Mg注入工程)では、GaN層16の表面16aから注入ピーク位置28P’までの深さ(以下、注入ピーク深さ)D1’が200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下となるように、注入エネルギー(加速電圧)が設定される。
また、Mg注入工程では、注入ピーク位置28P’におけるMgの濃度(以下、注入ピーク濃度)が1×1017以上1×1019cm-3以下であり、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下となるように、Mgのドーズ量が設定される。
Mg注入工程では、上記した注入ピーク深さD1’及び注入ピーク濃度を実現するために、製造装置は、例えば、加速電圧700KeV、ドーズ量4.2×1014cm-2の一段注入により、MgをGaN層16にイオン注入する。イオン注入後、製造装置は、GaN層16上からマスクM1を除去する。なお、一段注入とは、加速電圧が一条件であることを意味する。
次に、図5に示すように、製造装置は、GaN層16上に絶縁膜31を形成する。例えば、絶縁膜31は、SiO膜である。製造装置は、絶縁膜31を化学気相成長法(CVD)で形成する。次に、製造装置は、GaN層16において、ソース領域が形成される領域(以下、ソース形成領域)26’にN型の不純物としてSiをイオン注入する。例えば、製造装置は、GaN層16上にマスクM2を形成する。マスクM2は、SiO膜又はフォトレジストである。活性領域110において、マスクM2は、ソース形成領域26’の上方を開口し、他の領域の上方を覆う形状を有する。製造装置は、マスクM2が形成されたGaN層16にSiをイオン注入する。イオン注入後、製造装置は、GaN層16上からマスクM2を除去する。
次に、図6に示すように、製造装置は、GaN層16において、コンタクト領域が形成される領域(以下、コンタクト形成領域)25’にP型の不純物としてMgをイオン注入する。例えば、製造装置は、GaN層16上にマスクM3を形成する。マスクM3は、SiO膜又はフォトレジストである。活性領域110において、マスクM3は、コンタクト形成領域25’の上方を開口し、他の領域の上方を覆う形状を有する。製造装置は、マスクM3が形成されたGaN層16にMgをイオン注入する。イオン注入後、製造装置は、GaN層16上からマスクM3を除去する。
次に、図7に示すように、製造装置は、絶縁膜31上に保護膜33を形成する。保護膜33は、熱処理中においてGaN層16から窒素原子が放出されることを防ぐ機能を有する。窒素原子がGaN層16から放出された位置には窒素空孔が形成される。窒素空孔は、ドナー型欠陥として機能し得るので、P型特性の発現が阻害される可能性がある。これを防ぐことを目的に、製造装置は、GaN層16上に絶縁膜31を介して保護膜33を設ける。
保護膜33は、耐熱性が高く、絶縁膜31と良好な密着性を有し、保護膜33からGaN層16側へ不純物が拡散せず、かつ、GaN層16に対して選択的に除去可能であることが好ましい。耐熱性が高いとは、例えば、800℃以上2000℃以下の温度で熱処理された場合においても保護膜33にピット(貫通開口)が形成されない程度に、保護膜33が実質的に分解しないことを意味する。
保護膜33は、窒化アルミニウム(AlN)膜、SiO膜または窒化シリコン(SiN)膜である。なお、保護膜33は、AlN膜上に他の膜を積層した積層膜でもよい。他の膜として、SiO膜、SiN膜及びGaN膜のうちの1種以上が例示される。
次に、製造装置は、GaN基板10、GaN層16、絶縁膜31及び保護膜33を備える積層体に、最大温度が800℃以上2000℃以下の熱処理を施す。この熱処理は、例えば急速加熱処理である。この熱処理により、GaN層16に導入されたMgとSiとが活性化される。これにより、GaN層16に、P型又はP型のベース領域23と、P型のコンタクト領域25と、N型のソース領域26と、P型の埋め込み領域28とが形成されるとともに、ドリフト領域22が画定される。また、この熱処理により、GaN層16において、イオン注入により生じた欠陥をある程度回復することができる。熱処理後、製造装置は、GaN層16上から保護膜33と、絶縁膜31とを除去する。
次に、図8に示すように、製造装置は、GaN層16上にゲート絶縁膜42を形成する。例えば、製造装置は、CVD法により絶縁膜を形成し、次にフォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて絶縁膜を所定形状に成形する。これにより、製造装置は、ゲート絶縁膜42を形成する。ゲート絶縁膜42はSiO膜であり、その厚さは100nmである。
次に、図9に示すように、製造装置は、ゲート電極44、ソース電極54、ドレイン電極56を形成する。次に、製造装置は、ゲート電極44上に層間絶縁膜(図1参照)を形成する。層間絶縁膜は、例えばSiO膜である。次に、製造装置は、ゲート電極44に電気的に接続するゲートパッド112と、ソース電極54に電気的に接続するソースパッド114とを形成する。これにより、縦型MOSFET1が完成する。
(実験結果)
GaN層の深さ方向におけるMg濃度の分布について、実験結果を示す。図10は、GaN層の深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理前)を示すグラフである。図11は、GaN層の深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理後)を示すグラフである。図10及び図11の横軸は、GaN層の表面からの深さ[nm]を示す。図10及び図11の縦軸は、GaN層におけるMg濃度[cm-3]を示す。
図10に示すように、本発明者は、Mg注入工程を3つの異なる条件(A)、(B)、(C)でそれぞれ行い、GaN層の深さ方向におけるMg濃度をSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry;二次イオン質量分析法)で測定した。条件(A)は、加速電圧が700keV(一段注入)、Mgのドーズ量が4.2×1014cm-2である。
条件(A)のGaN層では、Mgの注入ピーク深さが650nm、Mgの注入ピーク濃度が1×1019cm-3であった。
条件(B)は、加速電圧が700keV(一段注入)、Mgのドーズ量が1.3×1014cm-2である。条件(B)のGaN層では、Mgの注入ピーク深さが600nm、Mgの注入ピーク濃度が3×1018cm-3であった。
条件(C)は、加速電圧が700keV(一段注入)、Mgのドーズ量が(4.2×1013)cm-2である。条件(C)のGaN層では、Mgの注入ピーク深さが600nm、Mgの注入ピーク濃度が1×1018cm-3であった。
次に、本発明者は、条件(A)、(B)、(C)でMgが注入された各GaN層に、Mgを活性化する熱処理を施した。熱処理の条件は、1300℃、5分である。そして、図11に示すように、本発明者は、熱処理後のGaN層の深さ方向におけるMg濃度をSIMSで測定した。
条件(A)のGaN層では、熱処理後のMgピーク深さが700nm、Mgピーク濃度が7.5×1018cm-3、表面Mg濃度が3×1018cm-3であった。
条件(B)のGaN層では、熱処理後のMgピーク深さが450nm、Mgピーク濃度が3×1018cm-3、表面Mg濃度が8×1016cm-3であった。
条件(C)のGaN層では、熱処理後のMgピーク深さが600nm、Mgピーク濃度が1×1018cm-3、表面Mg濃度が3×1016cm-3であった。
図10と図11とを比較してわかるように、条件(A)のGaN層では、上記の熱処理によってMgがGaN層の表面側に拡散する傾向があることが分かった。即ち、Mg注入工程において注入ピーク濃度が1×1019cm-3に近づくと、上記の熱処理によってMgがGaN層の表面側に拡散し、表面Mg濃度が上昇する傾向にあることが分かった。また、条件(B)、(C)の各GaN層では、上記の熱処理を施しても、GaN層の表面側へのMgの拡散はほとんど見られず、表面Mg濃度はほとんど変化しないということが分かった。この結果から、Mg注入工程において注入ピーク深さが500nm付近の場合、注入ピーク濃度が1×1019cm-3を超えると、上記の熱処理中にGaN層の表面側へのMgの拡散が顕著となり、表面Mg濃度の上昇が顕著になると考えられる。
ここで、表面Mg濃度が高くなるほど、縦型MOSFETのしきい値は高くなる。縦型MOSFETをノーマリオフで動作させるためには、例えば3V以上のしきい値が必要であるが、しきい値が高くなると移動度は低下する。しきい値と移動度はトレードオフの関係にある。移動度の低下は、縦型MOSFETの特性上好ましくない。
図12は、GaN層の表面Mg濃度としきい値との関係を示すグラフである。図12は、本発明者が行った実験結果である。図12の横軸は、表面Mg濃度[cm-3]を示す。図12の縦軸は、縦型MOSFETのしきい値Vth[V]を示す。図12に示すように、表面Mg濃度が高いほどしきい値Vthは高くなる。このため、しきい値Vthを所望の値にするためには、表面Mg濃度を制御する必要がある。例えば、移動度との関係で、縦型MOSFETのVthは3V以上10V以下にすることが望ましい。これを実現するために、表面Mg濃度は1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下とする必要がある、ということが分かった。また、表面Mg濃度について、より好ましい範囲P1は、1×1017cm-3以上1×1018cm-3以下である、ということが分かった。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るGaN半導体装置100は、GaN層16と、GaN層16に設けられるN型のソース領域26と、GaN層16に設けられ、GaN層16の表面16aに平行な第1方向(X軸方向及びY軸方向)及び表面16aと交差する第2方向(Z軸方向)においてソース領域26に隣接するP型の不純物領域2と、を備える。第2方向において、不純物領域2はP型の不純物(例えば、Mg)の濃度が最も高いMgピーク位置28Pを有する。
例えば、不純物領域2は、第1方向及び第2方向においてソース領域26に隣接するベース領域23と、ベース領域23よりもGaN層16の表面16aから遠い側に位置する埋め込み領域28と、を有する。埋め込み領域28はベース領域23よりもMgの濃度が高い。Mgピーク位置28Pは埋め込み領域28に存在する。
GaN層16の表面16aからMgピーク位置28Pまでの深さ(Mgピーク深さ)D1は、200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下である。Mgピーク位置28PにおけるMgの濃度(Mgピーク濃度)は、1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下であり、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下である。不純物領域2の表面16aにおけるMgの濃度(表面Mg濃度)は、1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下である。
このような構成であれば、GaN半導体装置100は、縦型MOSFET1の移動度を過度に低下させることなく、そのしきい値をノーマリオフ動作に好適な値に設定することができる。これにより、GaN半導体装置100は、縦型MOSFETの特性を向上させることができる。また、GaN層16の表面16aからみて深い位置に存在する埋め込み領域28に、Mgピーク位置28Pがある。これにより、P型の埋め込み領域28とN型のGaN層16(例えば、ドリフト領域22)との間に形成される空乏層は、GaN基板10に近い側へ広がる。これにより、GaN半導体装置100は、縦型MOSFET1のゲートオフ時の耐圧を向上させることができる。
また、本発明の実施形態に係るGaN半導体装置100の製造方法は、GaN層16にMgをイオン注入する工程(Mg注入工程)と、Mgが注入されたGaN層16に熱処理を施して、不純物領域2を形成する工程と、を含む。Mg注入工程では、Mgの注入ピーク位置が、GaN層16の表面16aから200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下の深さとなり、注入ピーク位置におけるMgの濃度(注入ピーク濃度)が1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下であり、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下となるように、イオン注入の条件を設定する。
これによれば、Mgを活性化する熱処理において、GaN層16の表面16a側へのMgの拡散が抑制される。したがって、Mgピーク深さD1が200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下であり、Mgピーク濃度が1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下であり、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下であり、表面Mg濃度が1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下である、縦型MOSFET1を製造することができる。
(変形例1)
本発明の実施形態では、ドリフト領域22にN型の不純物濃度を高めるドープが施されていてもよい。
図13は、本発明の実施形態の変形例に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。図13に示すように、実施形態の変形例に係る縦型MOSFET1Aは、N型のドリフト領域22に設けられたN型のドープ領域cdを備える。ドープ領域cdは、N型の不純物(例えば、Si)がドープされた領域である。ドリフト領域22において、ドープ領域cd以外の領域は、非ドープ領域ucdである。ドープ領域cdは、非ドープ領域ucdよりもN型不純物(例えば、Si)の濃度が高い。
また、非ドープ領域ucdよりもドープ領域cdの方がGaN層16の表面16aに近い位置にある。例えば、ドープ領域cdは、上部領域221の全体と、下部領域222において上部領域221と接する側の端部とに連続して設けられている。これによれば、ドリフト領域22において、チャネル領域231に隣接する領域のN型不純物濃度を高くすることができる。これにより、耐圧の低下を抑制しつつ、縦型MOSFET1のオン抵抗を低減することができる。
図14は、本発明の実施形態の変形例に係る縦型MOSFETの製造方法を示す断面図である。図14は、ドープ領域cdを形成するための工程を示す。図14に示すように、製造装置は、GaN層16において、ドープ領域cdが形成される領域(以下、ドープ形成領域)cd’にN型の不純物をイオン注入する。例えば、製造装置は、GaN層16上にマスクM4を形成する。マスクM4は、SiO膜又はフォトレジストである。活性領域110(図1参照)において、マスクM4は、ドープ形成領域cd’の上方を開口し、他の領域の上方を覆う形状を有する。製造装置は、マスクM4が形成されたGaN層16にSiをイオン注入する。イオン注入後、製造装置は、GaN層16上からマスクM4を除去する。
次に、製造装置は、GaN層16に熱処理を施す。これにより、ドープ形成領域cd’にイオン注入されたSiは活性化され、GaN層16にN型のドープ領域cdが形成される。この熱処理は、上述した、ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28を形成するための(Mgを活性化するための)、熱処理と兼用で行う。
(変形例2)
上記の実施形態では、Mg注入工程は一段注入であることを説明した。しかしながら、本発明の実施形態は、これに限定されない。Mg注入工程は、加速電圧が途中で切り替わる多段注入であってもよい。多段注入では、GaN層に対して、加速電圧を数段に分けて違う深さにMgを注入する。このような方法であっても、熱処理後のMgピーク深さD1(例えば図2参照)を、200nm以上1500nm以下であり、より好ましくは、300nm以上1000nm以下であり、さらに好ましくは、400nm以上800nm以下とすることができる。また、熱処理後のMgピーク位置28P(例えば、図2参照)におけるMg濃度(Mgピーク濃度)を、1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下とし、より好ましくは、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下とすることができる。さらに、熱処理後の表面Mg濃度を、1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下とし、より好ましくは、1×1017cm-3以上1×1018cm-3以下とすることができる。
図15は、Mgが多段注入されたGaN層の、深さ方向におけるMg濃度の分布(熱処理前、熱処理後)を模式的に示すグラフである。図15の横軸は、GaN層の表面からの深さ[nm]を示す。図15の縦軸は、GaN層におけるMg濃度[cm-3]を示す。図15のD1は、熱処理前のMg濃度を示す。図15のD2は、熱処理後のMg濃度を示す。
Mg注入工程を多段注入で行う場合は、図15のD1に示すように、GaN層の表面近傍において、Mg濃度が濃くなるように、かつ、Mg濃度の分布が均一(フラット)となるように、加速電圧を多段に設定することが好ましい。
これによれば、図15のD2に示すように、GaN層の表面近傍において、熱処理後の表面Mg濃度を濃く、かつ、熱処理後のMg濃度の分布をフラットにすることができる。これにより、複数の縦型MOSFET間で、しきい値のばらつきを低減することができる。
また、Mg注入工程を多段注入で行う場合でも、Mgの注入ピーク深さ及びMgの注入ピーク濃度を一段注入の場合と同様に設定すれば、GaN層の表面側へのMgの拡散を抑制することができる。
(変形例3)
上記の実施形態では、GaN基板10上にGaN層16をエピタキシャル形成することを説明した。そして、GaN層16に、ドリフト領域22、ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28を形成することを説明した。しかしながら、本発明の実施形態において、GaN層16の形成は必須ではない。本発明の実施形態では、GaN層16ではなく、GaN基板10にドリフト領域22、ベース領域23、コンタクト領域25、ソース領域26及び埋め込み領域28を形成してもよい。この場合、GaN基板10が本発明の「窒化ガリウム層」の一例となる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態及び変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、変形例が明らかとなろう。
例えば、ゲート絶縁膜42は、SiO膜に限定されるものではなく、他の絶縁膜であってもよい。ゲート絶縁膜42には、シリコン酸窒化(SiON)膜、ストロンチウム酸化物(SrO)膜、シリコン窒化物(Si)膜、アルミニウム酸化物(Al)膜も使用可能である。また、ゲート絶縁膜42には、単層の絶縁膜をいくつか積層した複合膜等も使用可能である。ゲート絶縁膜42としてSiO膜以外の絶縁膜を用いた縦型MOSFETは、縦型MISFETと呼んでもよい。MISFETは、MOSFETを含む、より包括的な絶縁ゲート型トランジスタを意味する。
また、製造方法の例として、図4のMg注入工程では、GaN層16の表面16aに絶縁膜を形成した状態で、Mgをイオン注入してもよい。この絶縁膜は、図5に示す絶縁膜31であってもよい。このような方法であっても、縦型MOSFET1を製造することができる。
1、1A 縦型MOSFET
2 不純物領域
10 GaN基板
10a 第1主面
10b 第2主面
10V 以上
16 GaN層
16a 表面
22 ドリフト領域
23 ベース領域
23’ ベース形成領域
25 コンタクト領域
25’ コンタクト形成領域
26 ソース領域
26’ ソース形成領域
28 埋め込み領域
28’ 埋め込み形成領域
28P ピーク位置
28P’ 注入ピーク位置
31 絶縁膜
33 保護膜
35 第1ドープ領域
36 第2ドープ領域
42 ゲート絶縁膜
44 ゲート電極
54 ソース電極
56 ドレイン電極
58 電極
70 保護膜
74 ガードリング構造
78 JTE構造
100 GaN半導体装置
110 活性領域
112 ゲートパッド
114 ソースパッド
130 エッジ終端領域
221 上部領域
222 下部領域
231 チャネル領域

Claims (9)

  1. 窒化ガリウム層と、
    前記窒化ガリウム層に設けられる第1導電型のソース領域と、
    前記窒化ガリウム層に設けられ、前記窒化ガリウム層の表面に平行な第1方向及び前記表面と交差する第2方向において前記ソース領域に隣接する第2導電型の不純物領域と、を備え、
    前記第2方向において、前記不純物領域は第2導電型の不純物の濃度が最も高いピーク位置を有し、
    前記窒化ガリウム層の表面から前記ピーク位置までの深さは、200nm以上1500nm以下であり、
    前記ピーク位置における前記第2導電型の不純物の濃度は、1×1017cm-3以上1×1019cm-3以下であり、
    前記不純物領域の表面における前記第2導電型の不純物の濃度は、1×1016cm-3以上3×1018cm-3以下であり、
    前記窒化ガリウム層に設けられ、前記不純物領域に隣接する第1導電型のドリフト領域、をさらに備え、
    前記ドリフト領域は、前記ソース領域よりも第1導電型の不純物の濃度が低く、
    前記ドリフト領域は、
    ドープ領域と、
    前記ドープ領域に隣接する非ドープ領域と、を有し、
    前記非ドープ領域よりも前記ドープ領域の方が前記窒化ガリウム層の表面に近く、
    前記ドープ領域は前記非ドープ領域よりも前記第1導電型の不純物の濃度が高く
    前記ドープ領域は、
    前記不純物領域に両側から挟まれた第1領域と、
    前記不純物領域の下端よりも前記窒化ガリウム層の表面から遠い側に位置する第2領域と、を有し、
    前記第2領域は前記第1領域よりも幅が広い、窒化ガリウム半導体装置。
  2. 前記ドープ領域は、前記第1導電型の不純物としてシリコン、酸素、ゲルマニウムの少なくとも1種類以上を含む、請求項に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  3. 前記不純物領域は、前記第2導電型の不純物として、マグネシウム及びベリリウムの少なくとも一方を含む、請求項1又は2に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  4. 前記不純物領域は、
    前記第1方向及び前記第2方向において前記ソース領域に隣接するベース領域と、
    前記ベース領域よりも前記窒化ガリウム層の表面から遠い側に位置する埋め込み領域と、を有し、
    前記埋め込み領域は前記ベース領域よりも前記第2導電型の不純物の濃度が高く、
    前記ピーク位置は前記埋め込み領域に存在する、請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  5. 前記不純物領域上に設けられるゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に設けられるゲート電極と、
    前記ソース領域上に設けられるソース電極と、
    前記窒化ガリウム層の表面の反対側である裏面側に設けられるドレイン電極と、をさらに備える請求項1からのいずれか1項に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  6. 前記ゲート絶縁膜はシリコン酸化膜である、請求項に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  7. 前記窒化ガリウム層の表面の反対側である裏面に隣接する窒化ガリウム単結晶基板、をさらに備える請求項1からのいずれか1項に記載の窒化ガリウム半導体装置。
  8. 窒化ガリウム層と、
    前記窒化ガリウム層に設けられる第1導電型のソース領域と、
    前記窒化ガリウム層に設けられ、前記窒化ガリウム層の表面に平行な第1方向及び前記表面と交差する第2方向において前記ソース領域に隣接する第2導電型の不純物領域と、
    前記窒化ガリウム層に設けられ、前記不純物領域に隣接する第1導電型のドリフト領域と、を備え、
    前記ドリフト領域は、前記ソース領域よりも第1導電型の不純物の濃度が低く、
    前記ドリフト領域は、
    ドープ領域と、
    前記ドープ領域に隣接する非ドープ領域と、を有し、
    前記非ドープ領域よりも前記ドープ領域の方が前記窒化ガリウム層の表面に近く、
    前記ドープ領域は前記非ドープ領域よりも前記第1導電型の不純物の濃度が高く、
    前記ドープ領域は、
    前記不純物領域に両側から挟まれた第1領域と、
    前記不純物領域の下端よりも前記窒化ガリウム層の表面から遠い側に位置する第2領域と、を有し、
    前記第2領域は前記第1領域よりも幅が広い、窒化ガリウム半導体装置の製造方法であって、
    前記窒化ガリウム層に第2導電型の不純物をイオン注入する工程と、
    前記第2導電型の不純物が注入された前記窒化ガリウム層に熱処理を施して、前記不純物領域を形成する工程と、を含み、
    前記イオン注入する工程では、
    前記第2導電型の不純物の注入ピーク位置が、前記窒化ガリウム層の表面から200nm以上1500nm以下の深さとなり、
    前記注入ピーク位置における前記第2導電型の不純物の濃度が1×1017以上1×1019cm-3以下となるように、
    前記イオン注入の条件を設定する、窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  9. 前記熱処理を施す工程では、前記熱処理の最大温度を800℃以上2000℃以下にする、請求項に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
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