JP7236955B2 - 空調用レジスタ - Google Patents
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Description
フィンの両面のうちの少なくとも一方の面に、上記延伸方向に沿って複数の整流用突起を設ける場合を考える。フィンの延伸方向において互いに隣り合う2つの整流用突起の中心軸線の間隔を「W」とし、上記流動方向における前記フィンの寸法を「L」とする。この場合、本件発明者は、互いに隣り合う2つの整流用突起の中心軸線の間隔「W」と、上記流動方向におけるフィンの寸法「L」との関係について様々な実験やシミュレーションを行った結果、以下の条件式(式1)を満たすように複数の整流用突起をフィンの面に配置することにより、騒音の低減効果が大きくなるという知見を得た。
そこで、上記空調用レジスタの一態様において、前記フィンの両面のうちの少なくとも一方の面には、前記延伸方向に沿って複数の前記整流用突起が設けられている。この場合、前記各整流用突起は、上記の条件式(式1)を満たすように配置されている。この構成によれば、フィンの1つの面に上記延伸方向に沿って複数の整流用突起を設けることにより、騒音を低減することができる。
そこで、上記空調用レジスタの一態様において、前記整流用突起は、上記の条件式(式2)を満たすように構成されている。このような整流用突起をフィンに設けることにより、騒音を低減することができる。
そこで、上記空調用レジスタの一態様において、前記整流用突起は、上記の条件式(式3)を満たすように構成されている。このような整流用突起をフィンに設けることにより、騒音を低減することができる。
図1には、車載の空調装置に適用される空調用レジスタ10が図示されている。空調用レジスタ10は、筒状をなすリテーナ11を備えている。本実施形態において、リテーナ11は、車幅方向Xの寸法が車両上下方向Yの寸法よりも大きい四角筒状をなしている。リテーナ11内では、図示しない空調装置から送出された空調用空気が図1に矢印で示すように流れるようになっている。すなわち、当該矢印で示す方向が、リテーナ11内における空調用空気の流動方向Zに相当する。そして、リテーナ11内を流れた空調用空気が車室内に送り出される。なお、以降の記載では、リテーナ11内における空調用空気の流動方向Zを、単に「流動方向Z」ともいう。
1つの下流側フィン13の下面132に複数の整流用突起20が設けられている場合、下流側フィン13の延伸方向である車幅方向Xで互いに隣り合う2つの下流側フィン13は、以下の条件式(式1)で表される関係を満たすようにそれぞれ配置されている。ここでは、図2に示すように、車幅方向Xにおいて互いに隣り合う整流用突起20の中心軸線20aの間隔を、車幅方向Xにおいて互いに隣り合う整流用突起20の間隔「W」とする。また、整流用突起20が設けられている下流側フィン13の流動方向Zにおける寸法を、下流側フィン13の長さ「L」とする。
ただし、1つの下流側フィン13の下面132に複数の整流用突起20が設けられている場合であっても、車幅方向Xで互いに隣り合う2つの下流側フィン13の間に、上流側フィン12が位置していることがある。この場合、下流側フィン13の中心軸線20aと、上流側フィン12の車幅方向Xにおける中心との車幅方向Xにおける寸法が、上記間隔「W」に相当する。また、ある整流用突起20とリテーナ11の側壁111との間に、他の整流用突起が介在していない場合、ある整流用突起20と側壁111との車幅方向Xにおける寸法が、上記間隔「W」に相当する。
A/T≧1/5 ・・・(式3)
本件発明者は、下流側フィン13の配置位置を空調用空気が通過する過程で、乱れている空調用空気の流れを整えることにより、すなわち空調用空気の流れを整流することにより、リテーナ11内を空調用空気が流れる際に発生する騒音が低減するという知見を得た。これは、空調用空気の流れを整流することにより、リテーナ11内における各フィン12,13の配置位置を空調用空気が通過する際における通風抵抗が小さくなるためである。通風抵抗が小さくなると、空調用空気がリテーナ11内をスムーズに流れるようになり、結果として騒音が小さくなる。
リテーナ11内における上流側フィン12の配置位置よりも流動方向Zにおける上流側では、空調用空気の流れが乱れていることがある。整流されないまま空調用空気が各フィン12,13の配置位置を通過すると、この際の通風抵抗が大きくなる。その結果、騒音が発生する。この点、本実施形態では、整流されてない空調用空気が各フィン12,13の配置位置を通過する際に、下流側フィン13に設けられている整流用突起20によって空調用空気の流れが整流される。このように空調用空気の流れが整流されることにより、空調用空気が各フィン12,13の配置位置を通過する際の通風抵抗を低減させることができる。すると、リテーナ11内を空調用空気がスムーズに流れるようになる。その結果、空調装置から送られてきた空調用空気を室内に送り出す際に発生する騒音が低減される。
(1)上流側フィン12及び下流側フィン13の配置位置よりも流動方向Zにおける上流では空調用空気の流れが乱れていたとしても、下流側フィン13の配置位置を空調用空気が通過する過程で整流用突起20によって空調用空気の流れを整流することができる。その結果、リテーナ11内を空調用空気が通過する際における通風抵抗が小さくなる分、吹出口から車室内に空調用空気が吹き出される際における騒音を低減させることができる。
・上記実施形態では、下流側フィン13の下面132に整流用突起20が設けられている。しかし、下流側フィン13の上面131に整流用突起20を設けてもよい。この場合、上面131及び下面132の双方に整流用突起20を設けるようにしてもよいし、上面131にのみ整流用突起20を設けるようにしてもよい。
・条件式(式2)を満たすように整流用突起20が構成されているのであれば、「B/L」が「1/6」とは異なる値となるように整流用突起20を構成してもよい。
・条件式(式2)を満たすように整流用突起20が構成されているのであれば、整流用突起20は、条件式(式3)を満たさない形状であってもよい。
また、整流用突起20Bは、図8(b)に示すように上流端で接続される2つのリブ29で構成されるものであってもよい。
Claims (6)
- 内部を空調用空気が流れるリテーナと、
前記リテーナ内に配置されており、当該リテーナ内における空調用空気の流動方向とは交差する方向に延びるフィンと、を備え、
前記フィンの両面のうちの少なくとも一方の面には、整流用突起が設けられており、
前記整流用突起は、前記流動方向における上流端から下流に向かうにつれて前記フィンの延伸方向における寸法が徐々に大きくなるように構成されており、
前記フィンの両面のうちの少なくとも一方の面には、前記延伸方向に沿って複数の前記整流用突起が設けられており、
前記延伸方向において互いに隣り合う2つの前記整流用突起の中心軸線の間隔を「W」とし、前記流動方向における前記フィンの寸法を「L」とした場合、
前記各整流用突起は、以下の条件式を満たすように配置されている
1/2≦W/L≦3
空調用レジスタ。 - 前記整流用突起は、前記上流端で接続されている一対の整流面を有し、
一対の前記整流面は、前記整流用突起の中心軸線上で接続されているとともに、前記流動方向において前記上流端から下流に向かうにつれて徐々に前記中心軸線から離れるようにそれぞれ構成されている
請求項1に記載の空調用レジスタ。 - 前記流動方向における前記フィンの寸法を「L」とし、前記整流用突起のうち、前記延伸方向における寸法が最大となる部分である最大部分の当該延伸方向の寸法を「B」とした場合、
前記整流用突起は、以下の条件式を満たすように構成されている
1/6≦B/L
請求項1又は2に記載の空調用レジスタ。 - 前記フィンの厚みを「T」とし、前記整流用突起の厚みを「A」とした場合、
前記整流用突起は、以下の条件式を満たすように構成されている
1/5≦A/T
請求項1~請求項3のうち何れか一項に記載の空調用レジスタ。 - 前記空調用レジスタは、車載の空調装置に適用されるものであり、
前記フィンとして、車幅方向に延びる横方向フィンが設けられており、
前記横方向フィンの下面に、前記整流用突起が設けられている
請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の空調用レジスタ。 - 前記空調用レジスタは、車載の空調装置に適用されるものであり、
前記フィンとして、車両の上下方向に延びる縦方向フィンが設けられており、
前記縦方向フィンの両面のうち、車幅方向における外側の面に、前記整流用突起が設けられている
請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の空調用レジスタ。
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