JP7229162B2 - 癌の治療に対する併用療法 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年1月6日付けで出願された米国仮特許出願第62/443,588号の利益を主張するものである。この出願の全体が全ての目的で引用することにより本明細書の一部をなす。
連邦政府資金
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された助成金番号1R01CA188017-01A1による政府の支援を一部受けてなされたものである。合衆国政府は本発明における一定の権利を有する。
共同研究契約
本発明は、下記の共同研究契約者によって又は代理人によって行われた。共同研究契約は、本出願の出願日において又はその出願日前に効力があり、特許請求の範囲に記載の発明は、共同研究契約の範囲で行われた活動の結果なされたものである。共同研究契約者は、G1 Therapeutics, Inc.及びイリノイ大学の評議員会である。
2017年にSusan G. Komen財団は、新たに浸潤性乳癌と診断された症例が米国のみで250000例近くあり、その疾患で亡くなった女性は40000人を超えると推定した。
乳癌患者のおよそ70%は、エストロゲン受容体陽性(ER+)腫瘍を有する。選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)であるタモキシフェン、及びアロマターゼ阻害剤(AI)は、ER+患者に対する第一選択治療となるが、患者の50%近くは反応しないか、又は5年間の治療の間に耐性を獲得する。ER+治療耐性(TR)表現型の発現には複数の機構が寄与し、ここでの腫瘍の増殖は内分泌非依存性(リガンド非依存性を含む)のERの恒常的活性化によるものである。これらの癌は治療するのが難しく、あまり良くない結果をもたらす場合がある。
Genentechは、特許文献1において、エストロゲン受容体調節活性を有する一連のテトラヒドロ-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル化合物、及び特許文献2において、エストロゲン受容体調節のための3つの化合物の併用療法(そのうちの1つはGDC-0810であった)を開示した。
AstraZenecaは、現在、エストロゲン受容体陽性乳癌を有する患者における新規な経口の選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーターである、AZD9496を開発している(特許文献3)。
追加の抗エストロゲン化合物は、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19、特許文献20、特許文献21、特許文献22、特許文献23、特許文献24、特許文献25、特許文献26、特許文献27、特許文献28、特許文献29、特許文献30、特許文献31、特許文献32、特許文献33、及び特許文献34に開示される。
J-Pharmaは、現在、尿酸輸送と関係する障害を治療するベンゾチオフェン化合物を開発している。例えば、特許文献35を参照されたい。
Bionomics LTDは、チューブリン重合に関連する障害を治療する、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、及びインドールを開発している。例えば、特許文献36を参照されたい。
追加のベンゾチオフェン化合物は、特許文献37、特許文献38、特許文献39、特許文献40、特許文献41、特許文献42、特許文献43、特許文献44、特許文献45、特許文献46、特許文献47、特許文献48、及び特許文献49に開示される。
エストロゲン受容体調節のためのベンゾチオフェン系化合物を記載しているイリノイ大学に譲渡された米国特許出願及びPCT出願としては、特許文献50、特許文献51、特許文献52、及び特許文献53が挙げられる。
米国特許出願公開第2016/0175289号 米国特許出願公開第2015/0258080号 国際公開第2014/191726号 国際公開第2012/084711号 国際公開第2002/013802号 国際公開第2002/004418号 国際公開第2002/003992号 国際公開第2002/003991号 国際公開第2002/003990号 国際公開第2002/003989号 国際公開第2002/003988号 国際公開第2002/003986号 国際公開第2002/003977号 国際公開第2002/003976号 国際公開第2002/003975号 国際公開第2006/078834号 米国特許第6821989号 米国特許出願公開第2002/0128276号 米国特許第6777424号 米国特許出願公開第2002/0016340号 米国特許第6326392号 米国特許第6756401号 米国特許出願公開第2002/0013327号 米国特許第6512002号 米国特許第6632834号 米国特許出願公開第2001/0056099号 米国特許第6583170号 米国特許第6479535号 国際公開第1999/024027号 米国特許第6005102号 欧州特許第0802184号 米国特許第5998402号 米国特許第5780497号 米国特許第5880137号 国際公開第2012/048058号 国際公開第2007/087684号 国際公開第2010/127452号 国際公開第2010/093578号 国際公開第2009/013195号 欧州特許第1947085号 特開2005-129430号 米国特許出願公開第2007/0112009号 国際公開第2005/016929号 欧州特許第0752421号 欧州特許第0622673号 欧州特許第0551849号 欧州特許第0545478号 米国特許第5,491,123号 国際公開第2006/084338号 米国特許出願公開第2017-0166550号 米国特許出願公開第2017-0166551号 国際公開第2017/100712号 国際公開第2017/100715号
ホルモン感受性及び耐性の腫瘍及び癌の医学的治療が進歩しているにもかかわらず、これらの重篤な疾患に対する新たな治療法及び治療方法を提供するニーズが今も存在する。
本発明は、式A、式B又は式C(選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター、SERD)から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、式D(CDK4/6阻害剤)から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩と組み合わせて宿主に投与することを含む、宿主、典型的にはヒトにおける癌又は腫瘍を治療するための有利な新しい組み合わせ、組成物及び方法を提供する。一実施形態では、癌又は腫瘍は、ホルモン感受性であるか又はホルモン感受性であったものであり、例えばエストロゲン又はアンドロゲンに感受性であってもよく又はそれらに感受性であったものでもよい。
「組み合わせ」によって、所望の結果を達成するために協調して作用し得るように化合物が提供される限り、本明細書に記載される選択された化合物が単一の剤形で、又は同時に若しくは連続的に与えられる2以上の別々の剤形で投与されることを意味する。一実施形態では、任意に薬学的に許容可能な担体において少なくとも選択されたSERDと選択されたCDK4/6阻害剤とを含み、それらのいずれかが、薬学的に許容可能な塩の形態となり得る、医薬組成物が提供される。
式Aは、
Figure 0007229162000001
から選択される化合物である。
式Bは、
Figure 0007229162000002
Figure 0007229162000003
から選択される化合物である。
式Cは、
Figure 0007229162000004
(式中、
mは、0、1、2、3、又は4であり、
nは、0、1、2、3、又は4であり、
は、-O-、-CH-、-S-、-NH-、-NMe-、-CF-及びCシクロアルキルから選択され、
環Bは、フェニル、ナフチル、キノリニル、5員若しくは6員の単環式ヘテロアリール、又は7員、8員、9員若しくは10員の二環式ヘテロシクリルであり、
環Cは、フェニル、チオフェニル(すなわち、チエニル)、5員若しくは6員の単環式ヘテロアリール、又は7員、8員、9員若しくは10員の二環式ヘテロシクリルであり、
は、ヒドロキシル、水素、ハロゲン、-O(C~Cアルキル)、-OC(O)(C~Cアルキル)、-OC(O)C、-OC(O)O(C~Cアルキル)、-OC(O)OC、及び-OSO(C~Cアルキル)から選択され、
は、-CH=CHCOOH、-NH(CO)COOH、-COOH、-C~Cアルケニレン-COOH、及び-C~Cアルキニレン-COOHから選択され、
はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-NO、-C~Cアルキル、及び-C~Cフルオロアルキルから選択され、
はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、-C~Cアルキル、-C~Cフルオロアルキル、-CN、-O(C~Cアルキル)、及び-O(C~Cフルオロアルキル)から選択される)である。
これらの化合物は、例えば、特許文献50、特許文献51、特許文献52及び特許文献53に開示される。
式Dは、
Figure 0007229162000005
から選択される化合物である。
これらの化合物は、米国特許第8,598,186号、米国特許第8,598,197号、米国特許第9,481,691号、及びPCT特許出願の国際公開第2010/075542号に記載されている。
特に有利な組み合わせは、本明細書に記載される使用の方法又は、
Figure 0007229162000006
を含む組成物である。
化合物20と化合物23との組み合わせが優れた特性を示し、該特性がその組み合わせを腫瘍又は癌、特に、エストロゲン感受性障害等のホルモン感受性の腫瘍又は癌を有する患者の治療に並外れて適したものとすることが発見された。幾つかの場合、この組み合わせは、エストロゲン耐性となった又は突然変異の治療が困難であるそれらの癌又は腫瘍を治療するのに使用され得る。化合物20は、高い生化学的有効性(1nm未満)を有し、1nm未満のIC50でエストロゲン受容体を分解し、1nm未満のIC50でエストロゲン受容体陽性細胞増殖を阻害し、10nm超のIC50でエストロゲン受容体陰性細胞増殖を阻害し、他の核受容体に対して1000倍の選択性を示し、良好な経口バイオアベイラビリティーを有し、10μm超のhERG IC50を示す。重要なことに、化合物20はin vivoでグルクロン酸抱合されるようであり、それにより化合物20がより水溶性で低毒性なものとなり、親薬物よりも曝露時間を延長することができる。化合物20のグルクロン酸抱合は、腸粘膜及び肝臓に由来するヒトS9画分において観察された。化合物20は、細胞増殖をフルベストラントより強力に阻害し、MCF7細胞のインスリン刺激性増殖を阻害する。また、化合物20は、野生型及びD538G突然変異体のER駆動型転写を、フルベストラント及びGDC-810よりも強力に阻害する。化合物20は、フルベストラントに類似し、ER駆動型転写アッセイにおいてGDC-810よりも強力である。これらの優れた特性の組み合わせは、化合物20を、記載されるCDK4/6阻害剤を用いる併用療法に対して、予想外に良好な特性を有する非常に重要なSERDとする。同様に、化合物23は、この有利な組み合わせに寄与する優れた選択的CDK4/6阻害特性を示す。例えば、化合物23は、タモキシフェン耐性ER+乳癌組織において化合物20の活性を高めることができる。
本明細書に記載される他の方法及び組成物は、任意に1以上の薬学的に許容可能な担体において、以下の組み合わせ:
Figure 0007229162000007
Figure 0007229162000008
又は一方若しくは両方の化合物の薬学的に許容可能な塩を含む。
本明細書において提供される本発明の他の態様は、本明細書に記載される使用の方法、又は下記の組み合わせを含む組成物である:
Figure 0007229162000009
したがって、本発明は、少なくとも以下の特徴を含む:
(a)任意に、薬学的に許容可能な担体において、式A、式B及び式Cから選択される少なくとも1つのSERD化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの少なくとも1つのCDK4/6阻害化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載されるエストロゲン感受性の腫瘍又は癌等のホルモン感受性の腫瘍又は癌を治療する方法、
(b)任意に1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B及び式Cから選択される少なくとも1つのSERD化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの少なくとも1つのCDK4/6阻害化合物又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載される腎臓癌、前立腺癌又は肺癌を治療する方法、
(c)任意に、1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B及び式Cから選択される少なくとも1つのSERD化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの少なくとも1つのCDK4/6阻害化合物又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載される乳癌、卵巣癌又は子宮内膜癌を治療する方法、
(d)任意に、1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B及び式Cから選択される少なくとも1つのSERD化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの少なくとも1つのCDK4/6阻害化合物又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載されるホルモン受容体陽性転移性乳癌を治療する方法、
(e)任意に、1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載されるタモキシフェン耐性乳癌を治療する方法、
(f)任意に、1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B及び式Cから選択される少なくとも1つのSERD化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの少なくとも1つのCDK4/6阻害化合物又はその薬学的に許容可能な塩との組み合わせを治療的有効量、それを必要とする被験体に投与することを含む、本明細書に記載される三種陰性乳癌を治療する方法、
(g)任意に、1以上の薬学的に許容可能な担体において、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物、
(h)腫瘍又は癌を含むが、これらに限定されない、エストロゲン関連の障害の治療又は予防に有用な、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物、
(i)腫瘍又は癌を含むが、これらに限定されない、エストロゲン関連の障害の治療又は予防のための医薬(複数の場合もある)の製造における、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物の使用、
(j)本明細書に記載される薬学的に許容可能な組成物又は組み合わせを医薬(複数の場合もある)の製造に使用することを特徴とする、腫瘍又は癌を含むが、これらに限定されない、異常な細胞増殖の障害を治療又は予防するために治療的に使用される医薬を製造する方法、
(k)乳癌、腎臓癌、子宮癌、卵巣癌又は子宮内膜癌の治療又は予防に使用される、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物、
(l)乳癌、腎臓癌、子宮癌、卵巣癌又は子宮内膜癌の治療又は予防のための医薬の製造における、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物の使用、
(m)式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組成物又は組み合わせを、医薬(複数の場合もある)の製造において使用することを特徴とする、乳癌、腎臓癌、子宮癌、卵巣癌又は子宮内膜癌の治療又は予防において治療的に使用される医薬(複数の場合もある)を製造する方法、
(n)ホルモン受容体陽性転移性乳癌の治療又は予防に使用される、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物、
(o)ホルモン受容体陽性転移性乳癌腫瘍の治療又は予防のための医薬の製造における、式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組み合わせ又は組成物の使用、
(p)式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、本明細書に記載される薬学的に許容可能な組成物又は組み合わせを製造に使用することを特徴とする、ホルモン受容体陽性転移性乳癌の治療又は予防のための医薬を製造する方法、
(q)式A、式B若しくは式Cの化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、式Dの化合物又はその薬学的に許容可能な塩とを含む、有効量の本明細書に記載される薬学的に許容可能な組成物又は組み合わせを含む、治療剤製品を作製する方法。
相対蛍光単位(RFU:relative fluorescent units)で計測されたMCF-7細胞増殖のグラフである。グラフは、0.1nMのエストラジオール(E2)、及び右の凡例に示される様々な濃度の薬物の存在下での細胞増殖を示す。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は相対蛍光単位である。データは、MCF-7細胞及び0.1nMエストラジオールと共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、MCF-7細胞増殖を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 相対蛍光単位(RFU)で計測されたMCF-7細胞増殖のグラフである。グラフは20nMインスリンと、様々な濃度のGDC-0810、AZD9496、化合物20及びラソフォキシフェン(LASO)との存在下での細胞増殖を示す。右の凡例はこれらの薬物を識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は相対蛍光単位である。データは、MCF-7細胞及び20nMインスリンと共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、MCF-7細胞増殖を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 相対蛍光単位(RFU)で計測されたMCF-7細胞増殖のグラフである。グラフは、20nMインスリンと、様々な濃度のフルベストラント、フルベストラント類縁体、タモキシフェン及び4-ヒドロキシタモキシフェン(4OHT)との存在下での細胞増殖を示す。右の凡例はこれらの薬物を識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は相対蛍光単位である。データは、MCF-7細胞及び20nMインスリンと共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、MCF-7細胞増殖を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 相対蛍光単位(RFU)で計測されたMCF-7細胞増殖のグラフである。グラフは、20nMインスリンと、様々な濃度のGW-5638、GW-7604、ラロキシフェン及びバゼドキシフェンとの存在下での細胞増殖を示す。右の凡例はこれらの薬物を識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は相対蛍光単位である。データは、MCF-7細胞及び20nMインスリンと共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、MCF-7細胞増殖を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SERM/SERD濃度の関数としてエストロゲン受容体(ER)の分解を示すグラフである。右の凡例は、GDC-0810、ADZ9694、化合物20及びラソフォキシフェンを含むこれらのSERMS及びSERDSを識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は、ウェスタンブロット分析によって定量され、治療していない対照に対して正規化された薬物インキュベーション後のER残存%である。グラフは、各薬物に対するIC50用量依存応答曲線及びER分解に対するそれらの効果を示す。IC50は、ER残存%を50%まで減少させるのに必要な薬物の濃度である。 SERM/SERD濃度の関数としてエストロゲン受容体(ER)の分解を示すグラフである。右の凡例は、フルベストラント、フルベストラント類縁体、タモキシフェン及び4-ヒドロキシタモキシフェン(4OHT)を含むこれらのSERMS及びSERDSを識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は、ウェスタンブロット分析によって定量され、治療していない対照に対して正規化された薬物インキュベーション後のER残存%である。グラフは、各薬物に対するIC50用量依存応答曲線及びER分解に対するそれらの効果を示す。IC50は、ER残存%を50%まで減少させるのに必要な薬物の濃度である。 SERM/SERD濃度の関数としてエストロゲン受容体(ER)の分解を示すグラフである。右の凡例は、GW-5638、GW-7604、ラロキシフェン及びバゼドキシフェンを含むこれらのSERMS及びSERDSを識別するものである。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸は、ウェスタンブロット分析によって定量され、治療していない対照に対して正規化された薬物インキュベーション後のER残存%である。グラフは、各薬物に対するIC50用量依存的応答曲線及びER分解に対するそれらの効果を示す。IC50は、ER残存%を50%まで減少させるのに必要な薬物の濃度である。 化合物20とのインキュベーション後に残存するエストロゲン受容体(ER)の量を定量化するウェスタンブロットである。上部の数字は使用された化合物20の濃度(マイクロモル濃度)である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は野生型ER(wtER)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のフルベストラント、フルベストラントの類縁体、タモキシフェン及び4-ヒドロキシタモキシフェン(4OHT)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は野生型ER(wtER)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGW-5638、GW-7604、ラロキシフェン及びバゼドキシフェンと共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は野生型ER(wtER)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGDC-0810、AZD9496、化合物20及びラソフォキシフェン(LASO)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(D538G)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のフルベストラント、フルベストラント類縁体、タモキシフェン(Tam)及び4-ヒドロキシタモキシフェン(4OHT)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(D538G)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGW-5638、GW-7604、ラロキシフェン(Ralox)及びバゼドキシフェンと共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(D538G)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGDC-0810、AZD9496、化合物20及びラソフォキシフェン(LASO)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(Y537S)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のフルベストラント、フルベストラント類縁体、タモキシフェン(Tam)及び4-ヒドロキシタモキシフェン(4OHT)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(Y537S)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGW-5638、GW-7604、ラロキシフェン(Ralox)及びバゼドキシフェンと共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 SKBR3細胞におけるエストロゲン受容体(ER)駆動型転写の阻害を薬物濃度の関数として示すグラフである。細胞は突然変異体ER(Y537S)を発現する。SKBR3細胞を、様々な濃度のGDC-0810、AZD9496、化合物20及びラソフォキシフェン(LASO)と共にインキュベートした。これらの薬物は右の凡例によって識別される。x軸はモル濃度(M)での薬物の対数濃度である。y軸はER転写の強度を表す光単位である。データは、SKBR3細胞と共にインキュベートされた各化合物に対するIC50曲線を示す。IC50は、ER転写を50%まで阻害するのに必要な薬物の濃度である。 タモキシフェン耐性ER+乳癌モデルにおける様々な化合物による治療後の平均腫瘍体積のグラフである。y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。x軸は日数で計測される時間である。 タモキシフェン耐性ER+乳癌モデルにおける様々な化合物による14日間の継続的な治療後の腫瘍体積のグラフである。y軸はmmで計測される腫瘍体積である。x軸は14日間続けて投与された化合物である。 MCF7 ER+乳癌モデルにおける腫瘍体積のグラフである。一日経口用量の化合物23(50mg/kg)単独、一日経口用量の化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)単独、又は一日経口用量の化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)と化合物23(50mg/kg)との組み合わせのいずれかをマウスに投与した。実施例15で検討されるように、化合物23の組み合わせは化合物20の有効性を高める。統計は一元配置分散分析であり、エラーバーはSEMである。x軸は日数で計測される時間であり、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。 一日経口用量の化合物23(50mg/kg)単独、一日経口用量の化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)単独、又は一日経口用量の化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)と化合物23(50mg/kg)との組み合わせのいずれかによる治療の41日目のMCF7 ER+乳癌モデルにおける腫瘍体積のグラフである。実施例15で検討されるように、化合物23の組み合わせは化合物20の有効性を高める。統計は一元配置分散分析であり、エラーバーはSEMである。x軸は化合物及び投薬量で表示され、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。 パルボシクリブ(100mg/kg qd)の投薬と比較した、化合物23(50mg/kg qd又は100mg/kg qd)の投薬による治療後の腫瘍体積の阻害を計測するグラフである。実施例16で検討されるように、投与量100mg/kg qdの化合物23の投与は、腫瘍体積の減少においてパルボシクリブに匹敵し、いずれの投与量もビヒクルと比較して腫瘍体積を減少させるのに有効であった。x軸は日数で計測される治療の長さであり、y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。 フルベストラント(200mg/kg qw)の投薬と比較した、化合物20(30mg/kg qd又は100mg/kg qd)の投薬による治療後の腫瘍体積の阻害を計測するグラフである。実施例16で検討されるように、いずれの投薬量でも化合物20の投与はビヒクルと比較して腫瘍体積を減少させるのに有効であった。x軸は日数で計測される治療の長さであり、y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。 化合物20(30mg/kg qd)、化合物23(50mg/kg qd)、又は化合物20(30mg/kg)と化合物23(50mg/kg)との組み合わせのいずれかによる治療後の腫瘍体積の阻害を計測するグラフである。実施例16で検討されるように、併用療法は、化合物20又は化合物23のいずれかの単独投与と比較して、腫瘍体積を減少させるのに最も有効であり、化合物23は化合物20の有効性を高めた。x軸は日数で計測される治療の長さであり、y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。 化合物20(30mg/kg qd)、化合物23(100mg/kg qd)、又は化合物20(30mg/kg)と化合物23(100mg/kg)との組み合わせのいずれかによる治療後の腫瘍体積の阻害を計測するグラフである。実施例16で検討されるように、併用療法は腫瘍体積を減少させるのに有効であり、化合物23は化合物20の有効性を高めた。x軸は日数で計測される治療の長さであり、y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。 5mg/kg~100mg/kgの範囲の用量の化合物20の投与後のOVX nu/nu(卵巣摘出ヌード)マウスにおけるLTED異種移植片腫瘍の腫瘍体積の阻害を計測するグラフである。実施例17で検討されるように、化合物20はいずれの用量でも腫瘍体積の減少に有効であり、腫瘍体積の減少は投薬量と相関した。x軸は日数で計測される治療の長さであり、y軸はmmで計測される平均腫瘍体積である。 単独で又は様々な組み合わせで投与される化合物20、化合物23、フルベストラント、パルボシクリブ及びタモキシフェンの投与後のin vivoでのMCF7 ESR1WT腫瘍増殖の阻害を計測するグラフである。投薬の量及びスケジュールは、実施例14で検討される。マウスに28日間投薬し、腫瘍体積を70日以上計測した。実施例18で更に検討されるように、化合物23は、化合物20及びフルベストラントを含む他の化合物の有効性を高めた。x軸は日数で計測される時間であり、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。 投薬の最終日である28日目に単独で及び様々な組み合わせで投与される化合物20、化合物23、フルベストラント、パルボシクリブ及びタモキシフェンの投与後のin vivoでのMCF7 ESR1WT腫瘍増殖の阻害を計測するグラフである。腫瘍体積を70日以上計測した。実施例18で更に検討されるように、化合物23は、28日目の時点において、化合物20及びフルベストラントを含む他の化合物の有効性を高めた。x軸は日数で計測される時間であり、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。 フルベストラントの皮下投与と比較した、単独で及び組み合わせて投与される化合物20及び化合物23の経口投与後のin vivoでのMCF7 ESR1Y537S腫瘍増殖の阻害を計測するグラフである。投薬の量及びスケジュールは、実施例18で検討される。実施例14で更に検討されるように、化合物20が30mg/kg及び100mg/kgの用量で投与された場合、化合物23(50mg/kg)は化合物20の有効性を高めた。x軸は日数で計測される時間であり、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。 研究の33日目のフルベストラントの皮下投与と比較した、単独で及び組み合わせて投与される化合物20及び化合物23の経口投与後のin vivoでのMCF7 ESR1Y537S腫瘍増殖の阻害を計測するグラフである。投薬の量及びスケジュールは、実施例18で検討される。実施例14で更に検討されるように、化合物23(50mg/kg)及び化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)の組み合わせは、腫瘍体積を減少させるのに有効であった。x軸は日数で計測される時間であり、y軸はmmで計測される腫瘍体積である。
定義
本明細書で使用される以下の用語及び表現は、以下に示す意味を有する。
指定される置換基とその親部分との間の結合の結合順序を示すため、本明細書で使用される用語は、一本線「-」又は二重線「=」がその用語に先行する及び/又はその用語に続く場合があり、一本線は単結合を示し、二重線は二重結合を示す。一本線又は二本線がない場合、置換基とその親部分との間で単結合が形成されると理解され、さらに、置換基は、横線による別段の指示がない限り、「左から右」に読まれるように意図される。例えば、C~Cアルコキシカルボニルオキシ及び-OC(O)C~Cアルキルは同じ官能性を示し、同様に、アリールアルキル及び-アルキルアリールも同じ官能性を示す。
数量を特定しない用語(The terms "a" and "an")は量の限定を表すのではなく、言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。「又は」という用語は「及び/又は」を意味する。値の範囲の列挙は本明細書に他に指定されない限り、単にその範囲に含まれる各々の別個の値に個別に言及する簡単な方法としての役割を果たすことを意図するものであり、各々の別個の値は、それらが本明細書に個別に列挙されたかのように本明細書の一部をなす。全ての範囲の端点はその範囲内に含まれ、独立して組み合わせることができる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に他に指定されない又は文脈により明らかに否定されない限り、好適な順序で行うことができる。例又は例示的な言葉(例えば、「等(such as)」)の使用は単に本発明をよりよく説明することを意図するものであり、他に主張のない限り本発明の範囲の限定を示すものではない。他に規定のない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
「アルコキシ」は、本明細書に定義されるように、酸素原子によって親分子部分に付加された、アルキル基を意味する。アルコキシの代表例としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシが挙げられる。
「アルキル」は、分岐鎖又は直鎖の飽和脂肪族炭化水素基である。幾つかの非限定的な実施形態では、アルキル基は、1個~約12個の炭素原子、より一般的には1個~約6個の炭素原子、1個~約4個の炭素原子、又は1個~3個の炭素原子を含む。非限定的な一実施形態では、アルキルは1個~約8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキルはC~C、C~C、C~C、C~C、又はC~Cである。本明細書で使用される指定範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルキル基を示す。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルキルの用語は、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、これらがそれぞれ独立した種として記載されることを意味することを意図する。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルキルの用語は、1個、2個、3個、又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、これらがそれぞれ独立した種として記載されることを意味することを意図する。アルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2,2-ジメチルブタン、及び2,3-ジメチルブタンが挙げられるが、これらに限定されない。代替的な実施形態では、アルキル基は任意に置換される。「アルキル」という用語は、シクロアルキル又は炭素環基も包含する。例えば、「アルキ(alk)」を含む用語が使用される場合には、文脈により明らかに除外されない限り、「シクロアルキル」又は「炭素環式(の)」がその定義の一部とされ得る。例えば、限定されずに、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル等の用語は、文脈により明らかに除外されない限り、いずれもアルキルの環状形態を含むとされ得る。
「アルケニル」は、鎖に沿って安定した点で生じ得る1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する線状又は分岐脂肪族炭化水素基である。幾つかの非限定的な実施形態では、アルケニル基は、2個~約12個の炭素原子、より一般的には2個~約6個の炭素原子、2個~約4個の炭素原子、又は2個~3個の炭素原子を含む。非限定的な一実施形態では、アルケニルは2個~約8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルケニルは、C、C~C、C~C、C~C、又はC~Cである。本明細書で使用される指定の範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルケニル基を指す。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルケニルという用語は、2個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルケニルという用語は、2個、3個又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。アルケニルの例としては、限定されるものではないが、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、イソブチレン、n-ペンチレン、及びイソペンチレンが挙げられる。代替的な実施形態では、アルケニル基は任意に置換される。また、「アルケニル」という用語は、シクロアルケニル基を包含する。例えば、「アルケン(alken)」を含む用語が使用される場合であれば、「シクロアルケニル」は、文脈によって明らかに除外されない限り、定義の一部と見なされ得る。例えば、限定されずに、アルケニルという用語は、文脈によって明らかに除外されない限り、アルケニルの環状形態を含むと見なされ得る。アルケニルラジカルの例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニル及び4-メチルブテニルが挙げられるが、これらに限定されない。「アルケニル」という用語は、「シス」及び「トランス」アルケニル配置、又は代替的には「E」及び「Z」アルケニル配置も含む。代替的な実施形態では、アルケニル基は任意に置換される。「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの不飽和点を有するシクロアルキル又は炭素環基も包含する。
「アルキニル」は、鎖に沿って任意の安定した点で生じ得る1つ以上の炭素-炭素三重結合を有する分岐又は直鎖脂肪族炭化水素基である。幾つかの非限定的な実施形態では、アルキニル基は、2個~約12個の炭素原子、より一般的には2個~約6個の炭素原子、2個~約4個の炭素原子、又は2個~3個の炭素原子を含む。非限定的な一実施形態では、アルキニルは2個~約8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、アルキニルは、C、C~C、C~C、C~C、又はC~Cである。本明細書で使用される指定の範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルキニル基を示す。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルキニルという用語は、1個、2個、3個、4個、5個又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。例えば、本明細書で使用されるC~Cアルキニルという用語は、2個、3個又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。代替的な実施形態では、アルキニル基は任意に置換される。本明細書で使用される指定範囲は、アルキル部分について上記されるように独立した種として記載される範囲の各成員を有するアルキニル基を示す。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル及び5-ヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されない。代替的な実施形態では、アルキニル基は任意に置換される。「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの不飽和点を有するシクロアルキル又は炭素環基も包含する。
本明細書で使用される「アリール」は、芳香環系内に6個~14個の環炭素原子及び0個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式(例えば二環式又は三環式)の4n+2芳香環系(例えば6個、10個又は14個のπ電子が環状配置で共有される)のラジカル(「C6~14アリール」)を指す。幾つかの実施形態では、アリール基は6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」、例えばフェニル)。幾つかの実施形態では、アリール基は10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」、例えば、1-ナフチル及び2-ナフチル等のナフチル)。幾つかの実施形態では、アリール基は14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」、例えばアントラシル(anthracyl))。「アリール」は、上に規定のアリール環が1つ以上のカルボシクリル又はヘテロシクリル基と融合し、ラジカル又は結合点がアリール環上にある環系も含み、このような場合に炭素原子の数はアリール環系中の炭素原子の数を指定し続ける。1つ以上の融合カルボシクリル又はヘテロシクリル基は、窒素、酸素、リン、硫黄、ケイ素及びホウ素から独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を任意に含有し、例えば3,4-メチレンジオキシフェニル基を形成する、4員~7員又は5員~7員の飽和した又は部分的に不飽和のカルボシクリル又はヘテロシクリル基であってもよい。非限定的な一実施形態では、アリール基はペンダントである。ペンダント環の一例は、フェニル基で置換されたフェニル基である。代替的な実施形態では、アリール基が上記のように任意に置換される。特定の実施形態では、アリール基は非置換C6~14アリールである。特定の実施形態では、アリール基は置換C6~14アリールである。アリール基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロを含むが、これらに限定されない1つ以上の官能基で任意に置換されてもよい。
「シアノ」及び「ニトリル」は-CN基を意味する。
「ハロ」又は「ハロゲン」は-Cl、-Br、-I、又は-Fを意味する。特定の実施形態では、「ハロ」又は「ハロゲン」は-Cl又は-Fを指す。
「ハロアルキル」は、上に記載される1個以上のハロ原子から最大で最大許容数のハロゲン原子で置換された分岐鎖又は直鎖のアルキル基である。幾つかの非限定的な実施形態では、ハロアルキル基は、1個~約12個の炭素原子、より一般的には1個~約6個の炭素原子、1個~約4個の炭素原子、又は1個~3個の炭素原子を含む。非限定的な一実施形態では、ハロアルキルは、1個~約8個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、ハロアルキルは、C~C、C~C、C~C、C~C、又はC~Cである。本明細書で使用される指定の範囲は、独立した種として記載される範囲の各成員を有するハロアルキル基を示す。例えば、本明細書で使用されるC~Cハロアルキルという用語は、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のハロアルキル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。例えば、本明細書で使用されるC~Cハロアルキルという用語は、1個、2個、3個、又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキニル基を示し、これらの各々が独立した種として記載されることを意味することが意図される。代替的な実施形態では、ハロアルキル基は任意に置換される。ハロアルキル基の例としては、限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、及びジクロロプロピルが挙げられる。「パーハロアルキル(Perhaloalkyl)」は、全ての水素原子がハロゲン原子で置換されているアルキル基を意味する。例としては、限定されないが、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、O、N及びSから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し、環窒素及び硫黄原子(複数の場合もある)が任意に酸化され、窒素原子(複数の場合もある)が任意に第四級アンモニウム化された(quarternized)アリール環系を表す。例としては、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル)等の1個~4個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員のヘテロモノシクリル(heteromonocyclyl)基;酸素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばピラニル、2-フリル、3-フリル等;硫黄原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えば2-チエニル、3-チエニル等;1個又は2個の酸素原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル);1個又は2個の硫黄原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の5員又は6員の複素単環基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリル」(又は「ヘテロシクロ」)という用語は、飽和した及び部分的に飽和したヘテロ原子含有環ラジカルを含み、ここで、ヘテロ原子は窒素、硫黄及び酸素から選択され得る。複素環は単環式の6員~8員の環、及び5員~16員の二環式の環系(架橋した融合及びスピロ融合した二環式の環系を含み得る)を含む。複素環は-O-O-、-O-S-又は-S-S-部分を含有する環を含まない。上記「ヘテロシクリル」基は、ヒドロキシル、Boc、ハロ、ハロアルキル、シアノ、アルキル、アラルキル、オキソ、アルコキシ及びアミノを含むが、これらに限定されない1つ~3つの置換基で任意に置換されてもよい。飽和ヘテロシクロ基の例としては、1個~4個の窒素原子を含有する飽和した3員~6員の複素単環(heteromonocyclic)基(例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピペラジニル)、1個又は2個の酸素原子及び1個~3個の窒素原子を含有する飽和した3員~6員の複素単環基(例えば、モルホリニル)、1個又は2個の硫黄原子及び1個~3個の窒素原子を含有する飽和した3員~6員の複素単環基(例えば、チアゾリジニル)が挙げられる。部分的に飽和したヘテロシクリルラジカルの例としては、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル及びジヒドロチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。部分的に飽和した及び飽和したヘテロシクロ基の例としては、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフリル、イソクロマニル、クロマニル、1,2-ジヒドロキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリル、2,3,4,4a,9,9a-ヘキサヒドロ-1H-3-アザ-フルオレニル、5,6,7-トリヒドロ-1,2,4-トリアゾロ[3,4-a]イソキノリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル、ベンゾ[1,4]ジオキサニル、2,3-ジヒドロ-1H-1λ’-ベンゾ[d]イソチアゾール-6-イル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル及びジヒドロチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。
ヘテロシクロ基には、1個~5個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、例えばインドリン、イソインドリン、1個又は2個の酸素原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、1個又は2個の硫黄原子及び1個~3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、並びに1個又は2個の酸素原子又は硫黄原子を含有する飽和した、部分的に不飽和の及び不飽和の縮合複素環基等の複素環ラジカルがアリールラジカルと融合/縮合したラジカルも含まれる。
「飽和(の)」は、言及される化学構造が、いかなる多重炭素-炭素結合も含まないことを意味する。例えば、本明細書に定義される飽和シクロアルキル基として、シクロヘキシル、シクロプロピル等が挙げられる。
「不飽和(の)」は、言及される化学構造が、少なくとも1つの多重炭素-炭素結合を含むことを意味する。例えば、本明細書に定義される不飽和シクロアルキル基として、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
「薬学的に許容可能な塩」は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を指す。
「調節すること(Modulating)」又は「調節する(modulate)」は、機能、状態、又は障害の治療、予防、抑制、増強、又は誘導を指す。
「治療すること」又は「治療」は、被験体、好ましくはヒトにおいて、本明細書に記載される疾患又は障害の治療を指し、以下を含む:
i.疾患又は障害を阻害すること、すなわち、その発症を抑えること、
ii.疾患又は障害を軽減すること、すなわち、その障害の退行を引き起こすこと、
iii.障害の進行を遅延させること、及び/又は、
iv.疾患又は障害の1以上の症状を阻害すること、軽減すること、又はその進行を遅らせること。
「被験体」又は「患者」は、本明細書に記載される1以上の疾患及び障害に罹患している、又はそれに罹患する可能性のある、哺乳動物等の温血動物、好ましくはヒト、又はヒトの子供を指す。
「プロドラッグ」は本明細書で使用される場合、宿主にin vivoで投与した場合に親薬物へと変換される化合物を意味する。本明細書で使用される場合、「親薬物」という用語は、本明細書に記載の本件で記載されている化学化合物のいずれかを意味する。プロドラッグは、親薬物の特性の増強又は親薬物の薬学的若しくは薬物動態学的な特性の改善を含む任意の所望の効果を達成するために使用され得る。親薬物のin vivo生成に対する条件を調節することにおいて選択肢を提供するプロドラッグ戦略が存在し、それらのいずれもが本明細書に含まれるものとする。プロドラッグ戦略の非限定的な例としては、除去可能な基又は除去可能な基の部分の共有結合、例えば限定されるものではないが、特にアシル化、リン酸化、ホスホニル化、ホスホルアミデート誘導体、アミド化、還元、酸化、エステル化、アルキル化、他のカルボキシ誘導体、スルホキシ若しくはスルホン誘導体、カルボニル化、又は無水物が挙げられる。
本発明は、同位体の天然存在度を上回る量の少なくとも1つの所望の同位体で或る原子が置換されている、すなわち濃縮された式A、式B、式C及び式Dの化合物を含む。同位体は、同じ原子番号であるが異なる質量数を有する、すなわち、陽子数は同じであるが中性子数が異なる原子である。
本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、及び125Iが挙げられる。非限定的な一実施形態では、同位体標識化合物は、代謝研究(14Cによる)、反応動態研究(例えばH又はHによる)、検出又は画像化の技術、例えば、薬物若しくは基質の組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影(PET)若しくは単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)、又は患者の放射線治療において使用され得る。特に、18F標識化合物は、PET又はSPECTの研究に特に望ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物及びそのプロドラッグは、一般的には、非同位体標識試薬に代えて容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることにより、以下に記載されるスキーム又は実施例に開示される手順及び製法を行うことによって作製され得る。
一般的な例として、限定されずに、水素の同位体、例えば、重水素(H)及びトリチウム(H)が、所望の結果を達成する記載される構造のいずれかの場所で使用され得る。代替的には又は追加して、炭素の同位体、例えば、13C及び14Cが使用され得る。
同位体置換、例えば重水素置換は、部分的又は完全であってもよい。部分的な重水素置換は、少なくとも1つの水素が重水素で置換されることを意味する。特定の実施形態では、同位体は、任意の目的の位置において90%、95%又は99%以上に濃縮される。非限定的な一実施形態では、重水素は、所望の位置で90%、95%又は99%に濃縮される。
非限定的な一実施形態では、重水素原子に対する水素原子の置換は、式A、式B、式C、及び式Dのいずれかで提供され得る。非限定的な一実施形態では、重水素原子に対する水素原子の置換が、X、B、C、R、R、R、及びRのいずれかから選択された基の中で生じる。例えば、いずれかの基が、例えば置換によって、メチル、エチル、又はメトキシであるか又はそれらを含む場合、アルキル残基は重水素化され得る(非限定的な実施形態では、CDH、CDH、CD、CHCD、CDCD、CHDCHD、CHCD、CHDCHD、OCDH、OCDH、又はOCD等)。特定の他の実施形態では、2つの置換基が組み合わされて環を形成する場合、非置換の炭素が重水素を含んでいてもよい(deuterated)。
「組み合わせ」という用語は、本明細書に記載される2つの選択される化合物が、所望の結果を達成するために協調して作用し得るように化合物が提供される限り、単一の剤形で、又は同時に若しくは連続的に与えられる2つの別々の剤形で投与されることを意味する。一実施形態では、薬学的に許容可能な担体において少なくとも選択されたSERDと選択されたCDK4/6阻害剤とを含み、それらのいずれかが薬学的に許容可能な塩の形態となり得る医薬組成物が提供される。
本明細書で使用される「フルベストラント類縁体」という用語は、
Figure 0007229162000010
の構造を有するRU 58668である。
本明細書で使用される「GDC-0810」という用語は、
Figure 0007229162000011
の構造の化合物を指す。
本明細書で使用される「AZD9496」という用語は、
Figure 0007229162000012
の化合物構造を有する、AstraZenecaによって開発されたエストロゲン受容体モジュレーターを指す。
「PD」と同じ意味で使用される、本明細書で使用される「PD-0332991」という用語は、
Figure 0007229162000013
の構造を有し、Pfizerによって開発され、販売されている乳癌治療薬のパルボシクリブである。
本明細書で使用される「ラソフォキシフェン」又は「Laso」という用語は、
Figure 0007229162000014
の構造を有し、Pfizerによってファビリンの商品名で販売されている化合物を指す。
本明細書で使用される「フルベストラント」という用語は、
Figure 0007229162000015
の構造を有する、AstraZenecaによってフェソロデックスの商品名で販売されている化合物を指す。
「タモキシフェン(Tamoxifene)」と同じ意味で使用される、本明細書で使用される「タモキシフェン(Tamoxifen)」という用語は、ノルバデックスの商品名で販売される化合物を指し、
Figure 0007229162000016
の構造を有する。
「4-ヒドロキシタモキシフェン(4-hydroxytamoxifen)」又は「4-ヒドロキシタモキシフェン(4-hydroxytamoxifene)」という用語は、Ascend Therapeuticsによって開発されているアフィモキシフェンとして知られる化合物を指し、
Figure 0007229162000017
の構造を有する。
「GW-5638」という用語は、エタクスチル(Etacstil)を指す。抗エストロゲン特性を有するエタクスチルは、体内でヒドロキシル化誘導体である「GW-7604」へと変換される。エタクスチルは、
Figure 0007229162000018
の構造を有する。
「GW-7604」という用語は、
Figure 0007229162000019
の構造を有するプロドラッグGW-5638の生体利用可能な代謝産物を指す。
「ラロキシフェン」という用語は、
Figure 0007229162000020
の構造を有する、Eli Lilly and Companyによってエビスタとして販売されている化合物を指す。
「バゼドキシフェン」という用語は、
Figure 0007229162000021
の構造を有する、Pfizerによって開発され、販売されているSERMを指す。
「リボシクリブ」という用語は、
Figure 0007229162000022
の構造を有する、選択的CDK4/6阻害剤を指す。
「アベマシクリブ」という用語は、
Figure 0007229162000023
の構造を有する、選択的CDK4/6阻害剤を指す。
Pfizerによって開発されたパルボシクリブ、Novartis及びAstex Pharmaceuticalsによって開発されたリボシクリブ、並びにEli Lillyによって開発されたアベマシクリブは、乳癌の治療に対して、アロマターゼ阻害剤と組み合わせて研究された3種の選択的CDK4/6阻害剤である。レトロゾールと組み合わせたパルボシクリブは、内分泌に基づく治療法を受けていないER+/HER2-転移性乳癌を有する閉経後の女性の治療に対し、FDAによって迅速承認が与えられた。また、フルベストラントと組み合わせたパルボシクリブも、内分泌療法中に進行が見られた後のHR+/HER2-転移性乳癌に対する第二選択治療としてFDAに承認されている。
リボシクリブは、HR+/HER2-進行性乳癌を有する閉経後の女性に対するアロマターゼ阻害剤との併用について、FDAにより承認されている。
アベマシクリブ(Lily)は、進行性のHR+/HER2-乳癌の治療にフルベストラントを併用して臨床試験中である。
医薬組成物
本発明は、治療的有効量の、本明細書に記載されるエストロゲン受容体ダウンレギュレーター化合物(式A、式B、及び式Cから選択される)又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグと、本明細書に記載されるCDK4/6阻害剤(式Dから選択される)又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグと、希釈剤、防腐剤、可溶化剤、乳化剤、アジュバント、賦形剤又は担体等の1以上の薬学的に許容可能なビヒクルとを含む、医薬組成物を含む。賦形剤として、限定されないが、水、生理食塩水、グリセロール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、エタノール等の液体が挙げられる。
幾つかの実施形態では、本発明は、「組み合わせ」(式A、式B、及び式Cから選択される)又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグ、本明細書に記載されるCDK4/6阻害剤(式Dから選択される)又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグを提供し、ここで、所望の結果を達成するために協調して作用し得るように化合物が提供される限り、選択された化合物が単一の剤形で、又は同時に若しくは連続的に与えられる2つの別々の剤形で投与される。一実施形態では、任意に薬学的に許容可能な担体において、少なくとも選択されたSERDと選択されたCDK4/6阻害剤とを含み、それらのいずれかが薬学的に許容可能な塩の形態となり得る、医薬組成物が提供される。
一実施形態では、医薬組成物又は組み合わせは、式Aの化合物と式Dの化合物とを含む。一実施形態では、医薬組成物又は組み合わせは、式Bの化合物と式Dの化合物とを含む。一実施形態では、医薬組成物又は組み合わせは、式Cの化合物と式Dの化合物とを含む。別の実施形態では、医薬組成物又は組み合わせは、化合物20と化合物23とを含む。別の実施形態では、医薬組成物又は組み合わせは、化合物21と化合物23とを含む。
本発明による医薬組成物又は組み合わせを作製するため、式A、式B又は式Cの化合物と、式Dの化合物とを治療的有効量、従来の薬学的製剤化技術に従って薬学的に許容可能な担体と混合して固定剤形を製造してもよい。担体は、例えば、経口又は非経口の投与に望ましい調剤の形態に応じて、多様な形態をとり得る。経口用剤形の医薬組成物の作製において、通常の薬学的媒質のいずれかを使用してもよい。散剤、錠剤、カプセル剤等の固体の経口用調剤に対し、また坐剤等の固体調剤に対し、デンプン、デキストロース、マンニトール、ラクトース等の糖担体を含む好適な担体及び添加剤、並びに関連する担体、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等を使用してもよい。所望に応じて、錠剤又はカプセル剤は標準的な技術によって腸溶コーティングされてもよく、又は徐放性であってもよい。これらの剤形の使用は、患者において上記化合物のバイオアベイラビリティーを著しく増強させ得る。したがって、懸濁剤、エリキシル剤、及び液剤等の液体経口調剤に対して、水、グリコール、油、アルコール、香味料、防腐剤、着色剤等を含む好適な担体及び添加剤が使用され得る。
「薬学的に許容可能な担体」という用語は、本開示の化合物と共に投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤、又は担体を指す。「有効量」又は「薬学的有効量」という用語は、無毒であるが、所望の生物学的結果を提供するのに十分な薬剤量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、若しくは原因の軽減及び/又は緩和、又は生体系の任意の他の所望の変更であってもよい。任意の個々の場合における適切な「有効」量は、通例の実験を使用して当業者によって決定され得る。治療的使用に対する「薬学的に許容可能な担体」は、薬学の技術分野においてよく知られており、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (Easton, Pennsylvania: Mack Publishing Company, 1990)に記載される。例えば、生理学的pHの無菌生理食塩水及びリン酸緩衝生理食塩水を使用することができる。防腐剤、安定化剤、染料、及び更には香味料を医薬組成物において提供してもよい。例えば、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、及びp-ヒドロキシ安息香酸のエステルを防腐剤として添加してもよい(同書、1449頁)。さらに、抗酸化剤及び懸濁化剤を使用してもよい(同書)。
非液体製剤に適した添加剤もまた、当業者に知られている。薬学的に許容可能な賦形剤及び塩の十分な検討は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition (Easton, Pennsylvania: Mack Publishing Company, 1990)において利用可能である。
さらに、湿潤剤又は乳化剤等の補助物質、生物学的緩衝物質(buffering substances)、界面活性剤等が、かかるビヒクル中に存在してもよい。生物学的バッファーは、薬理学的に許容可能で、製剤に所望のpH、すなわち、生理学的に許容可能な範囲のpHを与える任意の溶液であってもよい。バッファー溶液の例としては、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、Tris緩衝食塩水、ハンクス緩衝食塩水等が挙げられる。
意図される投与様式に応じて、医薬組成物又は組み合わせは、例えば、錠剤、坐剤、丸剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤等の固体、半固体、又は液体の剤形の形態、好ましくは正確な投与量の投与に適した単位剤形であってもよい。
一般に、本開示の組成物又は組み合わせは、許容される投与様式のいずれかによって、治療的有効量で投与される。好適な投与量範囲は、治療される疾患の重症度、被験体の年齢及び関連する健康、使用される化合物の効力、投与の経路及び形態、治療される適応症、並びに関与する医療従事者の選択及び経験等の多数の要因に依存する。かかる疾患を治療する当業者は、過度の実験をすることなく、直接の認識及び本出願の開示を頼りに、所与の疾患に対する本開示の組成物の治療的有効量を確認することができる。
活性化合物の投与に対する組成物又は組み合わせは、限定されないが、経口(限定されないが、錠剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤といった製剤を含む)、局所、直腸内、経鼻、経肺、非経口(筋肉内、動脈内、脊髄腔内、皮下、及び静脈内を含む)、筋肉内、静脈内、皮下、経皮的(浸透促進剤を含んでもよい)、経膣、及び坐剤の投与に適したものが挙げられる。また、経口経路の投与に対する化合物のバイオアベイラビリティーを増強するため腸溶性の経口錠剤を使用してもよい。最も有効な剤形は、患者における疾患の重症度と並んで、選択される特定の化合物のバイオアベイラビリティー/薬物動態に依存する。経口剤形は、投与が容易で、患者のコンプライアンスが好ましいと予想されることから、典型的である。
固体組成物に対し、従来の無毒な固体担体として、例えば、薬学的グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等が挙げられる。液体の薬学的に投与可能な組成物は、例えば、本明細書に記載される活性化合物及び任意の薬学的アジュバントを、例えば水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノール等の賦形剤に溶解、分散等することによって溶液又は懸濁物を形成して、作製することができる。また、所望に応じて、投与される医薬組成物は、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤等、例えば酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート等の少量の無毒な補助物質を含んでもよい。かかる剤形の実際の作製方法は知られているか、又は例えば上に参照されるRemington's Pharmaceutical Sciencesを参照して当業者に明らかとなるであろう。
更に別の実施形態は、ポリカチオン(例えば、キトサン及びその第四級アンモニウム誘導体、ポリ-L-アルギニン、及びアミノ化ゼラチン)、ポリアニオン(例えば、N-カルボキシメチルキトサン、及びポリアクリル酸)、及びチオール化ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース-システイン、ポリカルボフィル-システイン、キトサン-チオブチルアミジン、キトサン-チオグリコール酸、及びキトサン-グルタチオン複合体)等のポリマーを含む透過促進賦形剤の使用である。
経口投与に対し、上記組成物又は組み合わせは、一般に、1以上の錠剤、カプセル剤、ソフトゲルカプセル剤の形態をとるか、又は水性若しくは非水性の液剤、懸濁剤、又はシロップ剤であってもよい。錠剤及びカプセル剤は、典型的な経口投与形態である。経口用途に対する錠剤及びカプセル剤は、ラクトース及びコーンスターチ等の1以上の通常使用される担体を含んでもよい。また、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤も典型的に添加される。典型的には、本開示の組成物を、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール等の経口用で無毒の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせてもよい。またさらに、所望又は必要に応じて、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、及び着色剤を混合物に組み込んでもよい。好適な結合剤として、デンプン、ゼラチン、グルコース又はベータ-ラクトース等の天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシアガム、トラガカントガム等の天然及び合成のガム、又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス等が挙げられる。これらの剤形で使用される滑沢剤として、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。崩壊剤として、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、アガー、ベントナイト、キサンタンガム等が挙げられる。
液体懸濁物を使用する場合、医薬組成物又は組み合わせを、エタノール、グリセロール、水等の任意の経口用で無毒の薬学的に許容可能な不活性担体、並びに乳化剤及び懸濁化剤と組み合わせてもよい。同様に、所望に応じて、香味料、着色剤及び/又は甘味料を添加してもよい。本明細書の経口製剤への組み込みに対する他の任意成分として、限定されないが、防腐剤、懸濁化剤、増粘剤等が挙げられる。
非経口製剤は、液体溶液若しくは懸濁物、注射に先立つ液体中での可溶化若しくは懸濁に適した固体形態、又はエマルジョンのいずれかとして、従来の形態で作製され得る。好ましくは、無菌注射用懸濁物は、好適な担体、分散剤、又は湿潤剤、及び懸濁化剤を使用して、当該技術分野で知られている技術に従って製剤化される。また、無菌注射用製剤は、許容可能な無毒な非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒中の無菌注射用の溶液又は懸濁物であってもよい。使用することができる許容可能なビヒクル及び溶媒には、水、リンガー溶液、及び等張食塩水がある。さらに、無菌の不揮発性油、脂肪酸エステル、又は多価アルコールが、溶媒又は懸濁媒質として従来通り使用される。さらに、非経口投与は、一定レベルの投与量が維持されるように、遅延放出又は徐放のシステムの使用を含んでもよい。
非経口投与として、関節内、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、及び皮下の経路が挙げられ、抗酸化剤、バッファー、静菌剤、及び製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性で等張の無菌注射溶液、並びに懸濁化剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤、及び防腐剤を含み得る水性及び非水性の無菌懸濁物が挙げられる。特定の非経口経路による投与は、無菌シリンジ若しくは持続注入システム等の幾つかの他の機械デバイスによって送り込まれ、針又はカテーテルを通って患者の体内へと本開示の製剤を導入することを含んでもよい。本開示によって提供される製剤は、シリンジ、インジェクター、ポンプ、又は非経口投与に対して当該技術分野で認識される他のデバイスを使用して投与され得る。
無菌注射用懸濁物は、好適な担体、分散剤又は湿潤剤、及び懸濁化剤を使用して、当該技術分野で知られている技術に従って製剤化されることが好ましい。また、無菌注射用製剤は、無毒で非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒中の無菌注射用の溶液又は懸濁物であってもよい。使用することができる許容可能なビヒクル及び溶媒には、水、リンガー溶液、及び等張食塩水がある。さらに、無菌の不揮発性油、脂肪酸エステル、又は多価アルコールが、溶媒又は懸濁媒質として従来通り使用される。さらに、非経口投与は、一定レベルの投与量が維持されるように、遅延放出又は徐放のシステムの使用を含んでもよい。
非経口投与に対する本開示による調剤として、無菌の水性又は非水性の溶液、懸濁物、又はエマルジョンが挙げられる。非水性溶媒又はビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油及びトウモロコシ油等の植物油、ゼラチン、及びオレイン酸エチル等の注射用有機エステルである。また、かかる剤形は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤等のアジュバントを含んでもよい。かかる剤形は、例えば細菌を留置するフィルターを通す濾過によって、組成物に殺菌剤を組み込むことによって、組成物に放射線照射することによって、又は組成物を加熱することによって殺菌され得る。また、かかる剤形を、使用の直前に、滅菌水又は幾つかの他の無菌注射用媒質を使用して製造してもよい。
無菌注射用溶液は、必要に応じて、上に列挙される様々な他の成分を含む適切な溶媒中に必要な量の開示される1以上の化合物を組み込んだ後、濾過滅菌することにより作製される。一般的には、分散液は、基本的な分散媒と、上に列挙されるものからの必要な他の原料とを含む、1以上の無菌ビヒクル中への式A、式B、又は式Cの化合物と、式Dの化合物との組み合わせを使用して作製される。無菌注射溶液作製用の無菌粉末の場合、作製方法の例は真空乾燥及び凍結乾燥の技術であり、これにより式A、式B、又は式Cの化合物、及び式Dの化合物に加えて、先のその滅菌濾過溶液からの任意の追加の望ましい原料の粉末がもたらされる。したがって、例えば、注射による投与に適した非経口組成物は、1.5重量%の式A、式B、又は式Cの化合物と式Dの化合物とを、10体積%のプロピレングリコール及び水中で撹拌することによって作製される。或いは、選択された化合物は、協調効果がなければ別々に投与されてもよい。溶液は、塩化ナトリウムで等張とされ、滅菌される。
代替的には、本開示の医薬組成物又は組み合わせは、直腸投与用の坐剤の形態で投与され得る。これらは、薬剤を、室温で固体であるが、直腸温で液体であるため、直腸で溶解して化合物を放出する、好適な非刺激性の賦形剤と混合することにより作製され得る。かかる材料として、カカオバター、ミツロウ、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
また、本開示の医薬組成物は、経鼻のエアロゾル又は吸入によって投与され得る。かかる組成物は、医薬製剤の技術分野においてよく知られている技術に従って作製され、ベンジルアルコール又は他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティーを増強する吸収促進剤、フルオロカーボン若しくは窒素等の噴霧剤、及び/又は他の従来の可溶化剤若しくは分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液として作製され得る。
局所送達に好ましい製剤は、軟膏剤及びクリーム剤である。軟膏剤は、典型的にはワセリン又は他の石油派生物(petroleum derivatives)に基づく半固形調剤である。当該技術分野で知られているように、選択された医薬組成物を含むクリーム剤は、水中油型又は油中水型のいずれかの粘稠液又は半固体エマルジョンである。クリーム基剤は水洗い可能で、油相と、乳化剤と、水相とを含む。「内」相と称されることもある油相は、一般に、ワセリン、及びセチルアルコール又はステアリルアルコール等の脂肪族アルコールで構成される。水相は、通常、体積で油相を上回り、一般に保水剤を含むが、必ずしもそうではない。クリーム製剤中の乳化剤は、一般に非イオン性、陰イオン性、陽イオン性又は両性の界面活性剤である。当業者によって十分に理解されるように、使用される特定の軟膏又はクリームの基剤は、最適の薬物送達を提供するものである。他の担体又はビヒクルのように、軟膏基剤は不活性で安定であり、非刺激性で非感作性でなくてはならない。
頬側投与用の製剤として、錠剤、ロゼンジ剤、ゲル剤等が挙げられる。代替的には、頬側投与は、当業者に知られているように、経粘膜送達システムを使用してなされ得る。また、本開示の化合物は、従来の経皮薬物送達システム、すなわち、典型的には、体表面に貼付けられる薬物送達デバイスとしてはたらく積層構造内に薬剤が含有される、経皮「パッチ」を使用して、皮膚又は粘膜組織を通して送達され得る。かかる構造では、薬物組成物は、典型的には上部裏材層の下にある層、すなわち「リザーバー」に含有される。積層デバイスは、単一のリザーバーを備えてもよく、又は複数のリザーバーを備えてもよい。一実施形態では、リザーバーは、薬物送達の間、皮膚に上記システムを貼付ける役割を果たす、薬学的に許容可能なコンタクト型接着剤物質の重合体マトリクスを含む。好適な皮膚コンタクト型接着剤物質の例としては、限定されないが、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、ポリウレタン等が挙げられる。代替的には、薬物含有リザーバーと皮膚コンタクト型接着剤とは、接着剤がリザーバーの下にあって、別々の異なる層として存在し、この場合、リザーバーは、上に記載される重合体マトリクス、又は液体若しくはゲルのリザーバーのいずれでもよく、又は何らかの他の形態をとってもよい。デバイスの上部表面としての役割を果たす、これらの積層物における裏材層は、積層構造の主要な構造エレメントとして機能し、デバイスにその柔軟性の多くを提供する。裏材層に選択される材料は、医薬組成物、及び存在する任意の他の材料を実質的に透過しないものとする。
本開示の組成物又は組み合わせは、特に、鼻腔内投与を含む呼吸器系に対するエアロゾル投与に対して製剤化されてもよい。化合物は、例えば一般に、小さい粒子径、例えば約5ミクロン以下の粒子径を有してもよい。かかる粒子径を、例えば微粒子化によって、当該技術分野で知られている手段によって得ることができる。式A、式B又は式Cの化合物及び式Dの化合物は、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、又は二酸化炭素、又は他の好適な気体等の好適な噴霧剤で加圧されたパックで提供される。また、エアロゾルは、好都合にはレシチン等の界面活性剤を含んでもよい。薬物の用量を、計量(metered)バルブによって制御することができる。代替的には、式A、式B又は式Cの化合物及び式Dの化合物は、乾燥粉体の形態、例えば、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のデンプン誘導体、及びポリビニルピロリジン(PVP)等の好適な粉体基剤中の化合物の粉体ミックスの形態で提供され得る。粉体の担体は、鼻腔においてゲルを形成する。粉体組成物は、例えば、カプセル若しくはカートリッジ、例えばゼラチンのカプセル若しくはカートリッジ、又はそこから粉体が吸入器によって投与され得るブリスターのパックにおいて、単位用量の形態で提示され得る。
所望の結果を達成するために、組成物又は組み合わせの薬学的に又は治療的に有効な量が被験体に送達されなければならない。正確な有効量は、被験体によって変動し、種、年齢、被験体の大きさ及び健康、治療されている状態の性質及び程度、治療にあたっている医師の推奨、並びに投与に選択された治療剤又は治療剤の組み合わせに依存する。所与の状況に対する有効量は、通例の実験によって決定され得る。本開示の目的に対し、治療的な量は、例えば、少なくとも1回の投与量において、約0.01mg/体重kg~約250mg/体重kgの範囲であってもよく、より好ましくは約0.1mg/kg~約10mg/kgであってもよい。幾つかの非限定的な実施形態では、1日投与量は、1日当たり1回以上で約1mg~300mgであってもよく、より好ましくは約10mg~200mgの範囲であってもよい。被験体は、対象の障害の徴候、症状、若しくは原因を軽減及び/又は緩和するため、又は生体系の任意の他の所望の変更を引き起こすために必要な回数の投薬で投与され得る。所望に応じて、製剤は、式A、式B又は式Cの化合物及び式Dの化合物の徐放又は制御放出の投与に適合された腸溶コーティングにより作製され得る。
幾つかの実施形態では、例えば、投与量は、最大で約10nM、50nM、100nM、200nM、300nM、400nM、500nM、600nM、700nM、800nM、900nM、1μM、5μM、10μM、20μM、30μM、又は40μMの活性化合物の血清濃度を提供するために必要とされる組み合わせの化合物の量であってもよい。
特定の実施形態では、医薬組成物は、単位剤形中に約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの組み合わせの少なくとも1つの活性化合物と、任意に約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mg、又は約200mg~約600mgの追加の活性剤とを含む剤形である。剤形の例は、少なくとも1mg、2mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、50mg、75mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、400mg、450mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、若しくは750mg、又はこれら以下の活性化合物、又はその塩若しくはプロドラッグを含むものである。また、医薬組成物又は組み合わせは、所望の結果を達成する比率のモル比の活性化合物と追加活性剤とを含んでもよい。
単位剤形は、例えば、包装された錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプル中の散剤等の個別の量の調剤を含む包装された調剤であってもよい。また、単位剤形はカプセル剤、錠剤、カシェ剤(cachet)、若しくはロゼンジ剤自体であってもよく、又は適切な数の包装された形態のこれらのいずれかであってもよい。
治療方法
本明細書で教示される組み合わせにおける本発明の化合物は、かかる治療に対して感受性の癌又は腫瘍を含む異常な細胞増殖の治療又は予防の方法に使用され得る。癌は、例えば、乳癌、子宮癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、又は肺癌であってもよい。特に、乳癌は、タモキシフェン耐性乳癌、又は三種陰性乳癌であってもよい。
一実施形態では、癌又は腫瘍は、1以上の内分泌療法耐性(endocrine resistant)ER突然変異を有する。一実施形態では、内分泌療法耐性ER突然変異はER-Y535Sである。別の実施の形態では、内分泌療法耐性ER突然変異はER-D538Gである。
或る実施形態では、上記治療方法は、式A、式B、又は式Cから選択されるエストロゲン受容体ダウンレギュレーターと式DのCDK4/6阻害剤とを組み合わせたものを有効量、それを必要とする患者に投与することを含む。
幾つかの態様では、本明細書に記載される組み合わせは、癌又は腫瘍のリスクを予防又は減少し得る。上記治療方法は、被験体において癌又は腫瘍の部分的又は完全な退縮をもたらし得る。
上記治療方法は、タモキシフェン耐性の癌又は腫瘍の部分的又は完全な退縮をもたらし得る。上記治療方法は、三種陰性乳癌の部分的又は完全な退縮をもたらし得る。
他の実施形態では、化合物、又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグ、又はその医薬組成物若しくは組み合わせを、補助療法として、治療後に癌又は腫瘍の再発を予防するため使用することができる。一例では、化合物、又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグ、又はその医薬組成物を、乳癌治療後の更なる乳癌を予防するため、又は***切除術及び/又は放射線照射の後の女性におけるリンパ節陽性乳癌を治療するために使用することができる。
所望に応じて、複数用量の本明細書に記載される化合物を被験体に投与することができる。代替的には、被験体に、1用量の本明細書に記載される組み合わせを与えてもよい。
本発明の一態様では、本明細書に開示される治療方法を、放射線療法、化学療法、又は他の治療剤を要する任意の治療レジメンと組み合わせて有利に投与することができる。
幾つかの実施形態では、本明細書に開示される治療方法は、ヒト等の哺乳動物における癌又は腫瘍を治療又は予防するために使用される。幾つかの実施形態では、癌は、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、又は子宮癌である。幾つかの実施形態では、癌は、乳癌、肺癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、又は子宮癌である。幾つかの実施形態では、癌は乳癌である。幾つかの実施形態では、癌はホルモン依存性癌である。幾つかの実施形態では、癌はエストロゲン受容体依存性癌である。幾つかの実施形態では、癌はエストロゲン感受性癌である。幾つかの実施形態では、癌は抗ホルモン治療に対して耐性である。幾つかの実施形態では、癌は、抗ホルモン治療に耐性のエストロゲン感受性癌又はエストロゲン受容体依存性癌である。幾つかの実施形態では、癌は、抗ホルモン治療に対して耐性のホルモン感受性癌又はホルモン受容体依存性癌である。幾つかの実施形態では、抗ホルモン治療は、タモキシフェン、フルベストラント、ステロイド系アロマターゼ阻害剤、及び非ステロイド系アロマターゼ阻害剤から選択される少なくとも1つの薬剤による治療を含む。
幾つかの実施形態では、本明細書に開示される治療方法は、抗エストロゲン療法の後に疾患の進行を伴う閉経後の女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳癌の治療に対して使用される。
幾つかの実施形態では、本明細書に開示される治療方法は、哺乳動物の***又は生殖器系のホルモン依存性の良性又は悪性の疾患の治療に対して使用される。幾つかの実施形態では、良性又は悪性の疾患は乳癌である。
上記は、実例解説の目的で提示され、本発明の範囲を限定することを意図するものではない、以下の実施例を参照することによってより良く理解され得る。
一態様では、本発明の治療方法、又はその薬学的に許容可能な塩若しくはプロドラッグを、脳、骨、又は他の器官に転移したホルモン関連の癌又は腫瘍を治療するために使用することができる。この態様の一実施形態では、ホルモン関連の癌は、エストロゲンによって媒介される。別の実施形態では、エストロゲンによって媒介される癌は、乳癌、子宮癌、卵巣癌、及び子宮内膜癌から選択される。他の実施形態では、治療方法を、エストロゲンによって媒介されるホルモン関連の癌、例えば乳癌、子宮癌、卵巣癌、又は子宮内膜癌を含むホルモン関連の癌又は腫瘍が脳、骨又は他の器官に転移するのを予防するために使用することができる。
合成方法
本明細書に記載された化合物を、当業者に知られている方法によって作製することができる。一つの非限定的な例では、スキームを使用して、開示される化合物を作製することができる。
別段の指定がない限り、本明細書で使用されるアルケニレンは、アルケンのシス異性体及びトランス異性体の両方を包含し得る。一実施形態では、異性体はシスである。好ましい実施形態では、異性体はトランスである。一実施形態では、Rは-C~Cアルケニレン-COOR17であり、アルケン基はシスである。好ましい実施形態では、Rは-C~Cアルケニレン-COOR17であり、アルケン基はトランスである。
本明細書に記載される化合物のうちの幾つかは、キラル中心を有する場合があり、化合物は異性体又はジアステレオマーの形態で存在してもよい。複数のキラル変数(chiral variables)が本発明の式に存在する場合、別段の指定がない限り又はそうでないことが本文から明らかでない限り、式はあらゆるジアステレオマー、例えば、2つのキラル中心を有する分子に対して(R,R)、(S,R)、(S,S)、及び(R,S)を更に包含する。当業者は、当該技術分野において知られている方法によって、純粋なエナンチオマー、ジアステレオマー、及びシス/トランス異性体を作製することができることを認識する。光学活性な材料を得る方法の例として、少なくとも下記が挙げられる。
i)結晶の物理的分離-個々のエナンチオマーの肉眼で見える結晶を手作業で分離する技術。別々のエナンチオマーの結晶が存在する場合にこの技術を使用することができ、すなわち材料は集合体(conglomerate)であり、結晶は視覚的に識別される。
ii)同時結晶化-個々のエナンチオマーをラセミ化合物の溶液から別々に結晶化させる技術であり、ラセミ化合物が固体状態の集合体である場合のみ可能である。
iii)酵素分解-エナンチオマーの酵素との反応速度の違いによりラセミ化合物を部分的に又は完全に分離する技術。
iv)酵素不斉合成-少なくとも1工程の合成にて酵素反応を使用して、エナンチオマーとして純粋な又はエナンチオマーとして濃縮された所望のエナンチオマーの合成前駆物質を得る合成技術。
v)化学不斉合成-キラル触媒又はキラル補助剤を使用して達成され得る、生成物において不斉性(すなわち、キラリティー)をもたらす条件下で非キラル前駆物質から所望のエナンチオマーを合成する合成技術。
vi)ジアステレオマー分離-ラセミ化合物を、個々のエナンチオマーをジアステレオマーに変換する、エナンチオマーとして純粋な試薬(キラル補助剤)と反応させる技術。その後の、より明確な構造的な差異によって、クロマトグラフィー又は結晶化により得られたジアステレオマーを分離した後にキラル補助剤を除去して所望のエナンチオマーを得る。
vii)一次及び二次の不斉変換-ラセミ化合物に由来するジアステレオマーを平衡化して、所望のエナンチオマーからジアステレオマーの溶液に優位性(preponderance)を生じるか、又は所望のエナンチオマーからのジアステレオマーの優先的な結晶化が平衡を乱し、最終的には原則として全ての材料を所望のエナンチオマーから結晶ジアステレオマーに変換する技術。その後、所望のエナンチオマーをジアステレオマーから解放する。
viii)速度論的光学分割-この技術は、キネティック条件(kinetic conditions)下でのキラル、非ラセミ化合物試薬、又は触媒とのエナンチオマーの不均等な反応速度による、ラセミ化合物の部分的又は完全な分割(又は部分的に分割された化合物の更なる分割)の達成を指す。
ix)非ラセミ化合物前駆物質からのエナンチオ特異的(Enantiospecific)合成-合成の間に立体化学の完全性が損なわれない又はほとんど損なわれない、所望のエナンチオマーを非キラル出発物質から得る合成技術。
x)キラル液体クロマトグラフィー-固定相との異なる相互作用によって(キラルHPLCによるものを含む)、ラセミ化合物のエナンチオマーを液体移動相において分離する技術。固定相はキラル材料で作製されてもよく、又は移動相は異なる相互作用を引き起こすため追加のキラル材料を含んでもよい。
xi)キラルガスクロマトグラフィー-ラセミ化合物を揮発させ、固定非ラセミキラル吸着相を備えるカラムにより、気体移動相においてそれらの異なる相互作用によってエナンチオマーを分離する技術。
xii)キラル溶媒による抽出-特定のキラル溶媒中への1つのエナンチオマーの選択溶解によりエナンチオマーが分離される技術。
xiii)キラルメンブレンを越える輸送-ラセミ化合物を薄いメンブレンバリアと接触して配置する技術。バリアは、典型的には、一方にラセミ化合物が含まれる、2つの混和性流体を隔てるものであり、濃度又は圧力の差等の駆動力は、メンブレンバリアを超える優先的な輸送をもたらす。ラセミ化合物の1つのエナンチオマーのみを通過させるメンブレンの非ラセミキラル特性の結果として分離が起こる。
xiv)擬似移動床クロマトグラフィーを一実施形態で使用する。多様なキラル固定相を商業的に入手することができる。
実施例1.一般合成経路
一般合成経路1(式A):
Figure 0007229162000024
一般合成経路2(式B):
Figure 0007229162000025
一般合成経路3(式B):
Figure 0007229162000026
一般合成経路4(式B):
Figure 0007229162000027
一般合成経路5(式B):
Figure 0007229162000028
実施例2.合成中間体の合成及び特性評価
スキーム1:(3-クロロ-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-フルオロ-2-メチルフェニル)メタノン(I-3)の合成
Figure 0007229162000029
工程1:3-クロロ-N,6-ジメトキシ-N-メチルベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド(I-2)の合成:オーブンで乾燥させた丸底フラスコにおいて、アルゴン雰囲気下にて、3-クロロ-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニルクロリド(I-2、8.9g、34.9mmol)を50mLの無水ジクロロメタンに溶解し、N,O-ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(3.75g、38.4mmol)を一度に添加した。10分間撹拌した後、EtN(17.6g、174.5mmol)を滴加した。TLCによって全ての出発物質の消費が示されるまで、反応混合物を一晩撹拌した。反応物を氷水によってクエンチし、溶液を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%→50%酢酸エチル)によって精製して、白色固体として7.6gのI-3(76%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.82(d,J=8.9Hz,1H)、7.23(s,1H)、7.10(dd,J=8.9,2.3Hz,1H)、3.90(s,3H)、3.73(s,3H)、3.39(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl)δ 162.04、159.88、140.35、130.23、124.19、116.09、104.29、62.04、55.87、33.75。
工程2:(3-クロロ-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-フルオロ-2-メチルフェニル)メタノン(I-3)の合成:アルゴン雰囲気下、THF中の中間体(1)(500mg、1.75mmol)の溶液に、(4-フルオロ-2-メチルフェニル)マグネシウムブロミド(4mL、2mmol)の0.5M溶液を滴加した。反応混合物を一晩撹拌し、1N HCl/氷水によってクエンチした。溶液を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の1%→15%酢酸エチル)によって精製して、550mgの白色固体(94%)を得た。
下記表1に示される中間体を、適切なグリニャール試薬を利用して、化合物I-3の合成に類似する手順によって合成した。各中間体の特性評価を、名称及び構造と共に示す。
Figure 0007229162000030
Figure 0007229162000031
スキーム2:(3-クロロ-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(2-(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン(I-4)の合成
Figure 0007229162000032
アルゴン雰囲気下、THF中の3-クロロ-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニルクロリド(I-1、1.04g、4mmol)の溶液に、新に作製した(2-(トリフルオロメチル)フェニル)マグネシウムブロミドの溶液(5mmol)を滴加した。反応混合物を一晩撹拌し、1N HCl/氷水によってクエンチした。溶液を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の1%→15%酢酸エチル)によって精製して、350mgの白色固体(19%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.77(t,J=8.3Hz,2H)、7.70~7.57(m,2H)、7.47(d,J=6.4Hz,1H)、7.24(s,1H)、7.07(dd,J=9.0,1.9Hz,1H)、3.90(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl)δ 187.86、161.27、142.29、138.58(q,J=2.1Hz)、133.23、131.99、131.49、130.20、127.88、127.75、127.69(q,J=32.3Hz)、126.89(q,J=4.5Hz)、125.49、123.70(q,J=274.0Hz)、117.07、104.41、55.91。19F NMR(400MHz,CDCl)δ-58.46。
下記表2に示される中間体を、適切なグリニャール試薬を利用して、化合物I-4の合成に類似する手順によって合成した。各中間体の特性評価を、名称及び構造と共に示す。
Figure 0007229162000033
スキーム3:(3-(4-ブロモフェノキシ)-6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-フルオロ-2-メチルフェニル)メタノン(I-5)の合成
Figure 0007229162000034
5mLのDMF中の化合物I-3(520mg、1.56mmol)及び4-ブロモフェノールの溶液に、CsCO(1.52g、4.67mmol)を一度に添加した。反応混合物を50℃まで上昇させ、一晩撹拌した後、反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出して、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の1%→15%酢酸エチル)によって精製して、白色固体として490mgの化合物I-5(67%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.43(d,J=8.9Hz,1H)、7.34~7.27(m,2H)、7.22~7.17(m,2H)、6.96(dd,J=8.9,2.2Hz,1H)、6.80~6.76(m,2H)、6.40~6.33(m,2H)、3.91(s,3H)、2.16(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl)δ 189.34、163.72(d,J=250.2Hz)、161.07、157.45、148.25、142.21、139.63(d,J=8.6Hz)、135.29(d,J=3.1Hz)、132.38、130.24(d,J=9.2Hz)、126.82、127.48、124.57、117.45(d,J=21.4Hz)、116.74、116.55、115.09,112.19(d,J=21.7Hz)、105.19、55.89、19.53(d,J=1.3Hz)。
下記表3に示される中間体を、適切な出発物質を利用して、化合物I-5の合成に類似する手順によって合成した。各中間体の特性評価を、名称及び構造と共に示す。
Figure 0007229162000035
Figure 0007229162000036
Figure 0007229162000037
Figure 0007229162000038
Figure 0007229162000039
スキーム4:(3-(4-ブロモフェノキシ)-6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-フルオロ-2-メチルフェニル)メタノン(I-6)の合成
Figure 0007229162000040
化合物I-5(480mg、1mmol)を室温で10mLの無水ジクロロメタンに溶解し、BF・SMe(1.2ml、5mmol)をこの溶液に滴加した。TLCによってモニターされる出発物質が消費されるまで、反応混合物を撹拌した。その後、反応物を飽和NaHCO/氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%→60%酢酸エチル)によって精製して、白色粉体として390mgの化合物I-6(85%)を得た。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.38(d,J=8.8Hz,1H)、7.35~7.28(m,1H)、7.28~7.20(m,3H)、6.90(dd,J=8.8,2.1Hz,1H)、6.87~6.80(m,2H)、6.46~6.38(m,2H)、2.13(s,3H)。
下記表4に示される中間体を、適切な出発物質を利用して、化合物I-6の合成に類似する手順によって合成した。各中間体の特性評価を、名称及び構造と共に示す。
Figure 0007229162000041
Figure 0007229162000042
Figure 0007229162000043
スキーム5:メチル(E)-3-(4-((2-(4-フルオロ-2-メチルベンゾイル)-6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)フェニル)アクリレート(I-7)の合成
Figure 0007229162000044
封止管において、化合物I-6(200mg、0.46mmol)、アクリル酸メチル(240mg、2.76mmol)、及びPd(PPhClをDMF(2ml)及びトリエチルアミン(235mg、2.3mmol)に懸濁した。その反応物を110℃で6時間加熱した。反応混合物を水によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%→60%酢酸エチル)によって精製して、白色粉体として170mgの化合物I-7(85%)を得た。H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.57(d,J=16.0Hz,1H)、7.40~7.36(m,3H)、7.32(dd,J=8.8,6.0Hz,1H)、7.27(d,J=1.8Hz,1H)、6.89(mJ=8.9,1.9Hz,1H)、6.83~6.78(m,2H)、6.52(d,J=8.7Hz,2H)、6.37(d,J=16.0Hz,1H)、3.76(s,3H)、2.10(s,3H)。13C NMR(100MHz,MeOD)δ 191.09,169.17,164.95(d,J=248.7Hz)、161.19、160.91、150.13、145.22、143.71、140.41(d,J=8.6Hz)、136.86(d,J=3.0Hz)、131.11(d,J=9.2Hz)、130.77、130.47、127.59、126.92、125.70、118.13(d,J=21.8Hz)、117.55、117.48、116.47、113.11(d、J=21.9Hz)、108.89、52.09、19.41。
下記表5に示される中間体を、適切な出発物質を利用して、化合物I-7の合成に類似する手順によって合成した。各中間体の特性評価を、名称及び構造と共に示す。
Figure 0007229162000045
Figure 0007229162000046
Figure 0007229162000047
実施例3:代表化合物に関する合成手順及び化合物1~化合物22の特性評価
スキーム6:(E)-3-(4-((2-(4-フルオロ-2-メチルベンゾイル)-6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)フェニル)アクリル酸(化合物1)の合成
Figure 0007229162000048
メタノール(2ml)中の化合物I-7(75mg、0.16mmol)の溶液に、10%LiOH溶液(2ml)を滴加した。反応物をTLCによってモニターし、一旦TLCが出発物質の消費を示すと、その反応物を1N HCl/氷水によってクエンチした。10分間撹拌した後、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を収集し、C18クロマトグラフィー(水中の5%→60%エチルメタノール)によって精製して、白色粉体として71mg(99%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.58(d,J=16.0Hz,1H)、7.37(d,J=9.0Hz,1H)、7.28(t,J=8.8Hz,3H)、7.20(dd,J=8.5,5.9Hz,1H)、7.00(dd,J=8.6,2.3Hz,1H)、6.93(dd,J=9.0,2.2Hz,1H)、6.81(td,J=8.3,2.4Hz,1H)、6.55(d,J=8.7Hz,2H)、6.29(d,J=16.0Hz,1H)、3.91(s,3H)、3.79(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl)δ 186.10、167.53、163.16(d,J=253.1Hz)、161.27、159.30、148.85、143.81、142.73、135.48(d,J=3.7Hz)、132.49(d,J=10.6Hz)、129.79(d,J=9.3Hz)、129.56、129.36、127.18、126.36、124.83、117.18(d,J=24.9Hz)、116.91、116.72、115.45、113.83(d,J=21.6Hz)、105.22、55.91、51.82。
化合物2~化合物8及び化合物11~化合物22を、適切な出発物質を利用して、化合物1の合成と類似する手順によって作製した。これらの化合物に対する特性評価を下記表6に示す。
スキーム7:5-((6-ヒドロキシ-2-(2-メチルベンゾイル)ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)-2-ナフトエ酸(化合物9)の合成
Figure 0007229162000049
化合物5(100mg、0.21mmol)を、アルゴン雰囲気下、室温で3mLの無水ジクロロメタンに溶解した。その溶液を、氷水浴を使用して冷却し、BF・SMe(1ml、4.2mmol)を滴加した。30分間撹拌した後、溶液を35℃まで温めた。TLCによってモニターされる出発物質が消費されるまで反応混合物を撹拌した後、飽和NaHCO/氷水によってクエンチした。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%→60%酢酸エチル)によって精製して、37mgの白色粉体(38%)を得た。H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.47(s,1H)、7.93(d,J=8.4Hz,1H)、7.72(d,J=8.9Hz,1H)、7.56(d,J=8.4Hz,1H)、7.40(d,J=8.8Hz,1H)、7.30(d,J=1.9Hz,1H)、7.28~7.08(m,2H)、7.01(t,J=7.4Hz,1H)、6.94(d,J=7.6Hz,1H)、6.88(dd,J=8.8,2.1Hz,1H)、6.79(s,1H)、6.74(dd,J=8.9,2.4Hz,1H)、1.95(s,3H)。13C NMR(100MHz,MeOD)δ 192.50、169.84、160.87、159.24、150.50、143.78、140.65、137.54、136.54、132.21、131.70、131.42、131.18、130.09、128.34、128.08、127.69、127.38、127.05、126.27、125.78、118.69、117.51、110.58、108.92、19.19。ESI-HRMS(m/z):[M+H]2718Sについての算出値:455.0953;実測値455.0939。
スキーム8:8-((6-ヒドロキシ-2-(2-メチルベンゾイル)ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)キノリン-3-カルボン酸(化合物10)の合成
Figure 0007229162000050
化合物9の合成に関する手順に従って化合物10を作製して、33mg(57%)を得た。H NMR(400MHz,MeOD)δ 9.20(s,1H)、8.85(s,1H)、7.83(d,J=9.0Hz,1H)、7.44(d,J=8.8Hz,1H)、7.31(s,1H)、7.27~7.13(m,2H)、7.04~6.81(m,5H)、1.97(s,3H)。13C NMR(100MHz,TFA蒸気を含むMeOD)δ 192.08、165.75、162.47、161.00、151.79、151.11、149.43、143.78、140.53、140.32、136.47、132.26、131.43、131.32、128.29、127.90、126.64、126.32、125.56、124.53、119.98、117.75、110.96、108.96、19.21。ESI-HRMS(m/z):[M+H]2617NOSについての算出値:456.0906;実測値456.0893。
Figure 0007229162000051
Figure 0007229162000052
Figure 0007229162000053
Figure 0007229162000054
Figure 0007229162000055
Figure 0007229162000056
Figure 0007229162000057
Figure 0007229162000058
Figure 0007229162000059
Figure 0007229162000060
実施例4:化合物23~化合物26の合成
化合物23~化合物26は、以下に示される一般合成スキーム(一般合成経路6)に従って作製され得る。ジオキサン中のクロロトリサイクリックラクタムの撹拌溶液に適切なアミノピリジン中間体を添加した後、Pd(dba)、BINAP、及びナトリウム-tert-ブトキシドを添加した。内容物を加熱還流した。次いで、粗製混合物を精製して所望の化合物を得た。化合物23~化合物26の構造を下記表7に示す。
一般合成経路6
Figure 0007229162000061
米国特許出願第8,598,197号に記載される合成経路6の条件を使用して、化合物23を合成した。H NMR(400MHz,DO)ppm 1.47(br.s.,6H)1.72(br.s.,2H)1.92(br.s.,2H)2.77(br.s.,3H)3.18(br.s.,2H)3.46(br.s.,2H)3.63(br.s.,2H)3.66(d,J=6.15Hz,2H)3.80(br.s.,2H)7.25(s,1H)7.63(br.s.,2H)7.94(br.s.,1H)8.10(br.s.,1H)8.39(br.s.,1H)9.08(br.s.,1H)11.59(br.s.,1H)。LCMS(ESI)447(M+H)。
米国特許出願第8,598,197号に記載される合成経路6を使用して、化合物24を合成した。1H NMR(600MHz,DMSO-d)ppm 1.27~1.44(br.m.,9H)1.79~1.87(br.m.,5H)2.62~2.69(br.m.,2H)3.16~3.36(br.m.,4H)3.63~3.73(m.,5H)3.85~3.89(br.m.,2H)7.11(s,1H)7.31及び7.28(d.,1H)7.69及び7.70(d.,1H)7.86、7.86、7.88、7.89(dd.,1H)8.81(s.,1H)LCMS(ESI)447(M+H)。
米国特許出願第8,598,197号に記載される合成経路6を使用して、化合物25を合成した。1H NMR(600MHz,DMSO-d)ppm 1.27~1.64(m,6H)1.71(br.s.,2H)1.91(br.s.,2H)2.80(br.s.,1H)3.17~3.24(m,2H)3.41(br.s.,4H)3.65(br.s.,4H)7.26(br.s.,1H)7.63(br.s.,1H)7.94(br.s.,1H)8.13(br.s.,1H)8.40(br.s.,1H)9.09(br.s.,1H)9.62(br.s.,1H)11.71(br.s.,1H)。LCMS(ESI)433(M+H)。
米国特許出願第8,598,197号に記載される合成経路6を使用して、化合物26を合成した。H NMR(600MHz,DMSO-d)δ ppm 0.84(t,J=7.61Hz,2H)1.13~1.39(m,4H)1.46(d,J=14.05Hz,2H)1.64~1.99(m,6H)2.21(br.s.,1H)2.66~2.89(m,2H)3.06(br.s.,1H)3.24~3.36(m,1H)3.37~3.50(m,2H)3.56~3.72(m,2H)3.77~4.00(m,4H)4.02~4.19(m,2H)7.25(s,1H)7.50~7.75(m,2H)7.89(d,J=2.93Hz,1H)8.14(d,J=7.32Hz,1H)8.38(br.s.,1H)9.06(s,1H)11.53(br.s.,1H)。LCMS ESI(M+H)517。
Figure 0007229162000062
実施例5.ウェスタンブロット
培養プレートからこすり取った後、プロテアーゼ阻害剤とホスファターゼ阻害剤とのカクテル(1:50、いずれもSigma-Aldrich製)を含む溶解バッファー(200mmol/L Tris、1%Triton X-100、5mmol/L EDTA)に培養細胞の全細胞抽出液を作製した。タンパク質濃度を、ブラッドフォード法(Bio-Rad)を使用して計測した。タンパク質を変性条件下で分離し、湿式転写システム(Bio-Rad)を使用して、ニトロセルロース膜(Bio-Rad)上にブロットした。SuperSignal West Duraルミノール溶液(Thermo Fisher Scientific)と共にインキュベーションした後、Bio-Rad ChemiDoc Systemによりブロットの画像を取得した。データを表8に示す。
Figure 0007229162000063
実施例6:MCF7:WS8の細胞生存率、及びMCF7:5C(タモキシフェン耐性)の細胞生存率
蛍光DNA定量キット(カタログ番号170-2480、カリフォルニア州ヘラクレスのBio-Rad Laboratories)を使用して、以前に記載された通りに細胞のDNA含量を特定した。簡潔には、96ウェルプレートに1ウェル当たり5000個の細胞を蒔き、指定の濃度の化合物による処理を各ウェル同時に開始した。4日目又は6日目、MCF7:WS8又はMCF7:5Cそれぞれについて、プレートの細胞を溶解し、-80℃で凍結した。各ウェルの全DNAを測定するため、プレートを室温まで温め、ヘキスト染料と共にインキュベートし、十分混合した。Synergy H4 Hybrid Multi-Mode Microplate Readerを使用して、蛍光を測定した。各分析について、6個の複製ウェルを使用し、少なくとも3回の独立した実験を行った。
Corning(商標)96ウェルの透明な黒色で丸底の超低接着表面スフェロイドマイクロプレートの1ウェル当たりに1000個の細胞濃度でスフェロイドを蒔き、48時間に亘って処理せずに増殖させた。100μLの培地を各ウェルから取り除き、100μLの2倍濃度の処理物質(treatment)を添加した。この手順を2日毎~3日毎に12日間繰り返した。播種後15日目に分析を行った。CellTiter-Glo(商標)3D細胞生存率アッセイプロトコルを使用して、スフェロイドの増殖阻害を判定した。プレート及び試薬を30分間室温まで温めた。この間、100μLの培地を除去し、PBSで置き換えることにより、PBSでスフェロイドを2回洗浄した。その後、各ウェルから100μLを取り除き、100μLのCellTiter-Glo(商標)3D試薬で置き換え、スフェロイドをピペッティングによって破壊した。プレートを5分間振盪機に置いてから、25分間、暗闇で平衡化させた。その後、各ウェルから125μLを白色の96ウェルプレートに移してから、発光を記録した。データを表9に示す。
Figure 0007229162000064
実施例7.0.1nMのE2及び化合物の存在下でのMCF7癌細胞死
0.1nMエストラジオール(E2)及び様々な濃度の化合物の存在下での細胞死をビヒクル対照に対して補正される相対関数単位(relative functional units)で計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。上記アッセイでは、DNA含有量を計測するため、ヘキスト染料を使用する7日の増殖アッセイを行った。GW5638のIC50は946nMであり、GW-7604のIC50は1.81nMであり、GDC-0810のIC50は1.84nMであり、AZD949のIC50は0.04nMであり、ラソフォキシフェンのIC50は0.17nMであり、化合物20のIC50は0.26nMであり、フルベストラントのIC50は0.86nMであり、RU 58668のIC50は0.052nMであり、タモキシフェンのIC50は985nMであり、4-ヒドロキシタモキシフェンのIC50は3.46nMであり、ラロキシフェンのIC50は0.77nMであり、バゼドキシフェンのIC50は72nMであった。このアッセイで計測されるように、化合物20はフルベストラントよりも4倍近く強力である。このデータを図1に示す。
実施例8.20nMのインスリン及び化合物の存在下でのMCF7癌細胞死
20nMインスリン及び様々な濃度の化合物の存在下での細胞死をビヒクル対照に対して補正される相対関数単位で計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。上記アッセイでは、DNA含有量を計測するため、ヘキスト染料を使用する7日の増殖アッセイを行った。データは、化合物20が、バゼドキシフェン、ラロキシフェン、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、及びラソフォキシフェンよりも効果的にインスリンで駆動される増殖を阻害することを示す。GDC-0810のIC50は55pMであり、AZD9496のIC50は2pMであり、化合物20のIC50は28pMであり、フルベストラントのIC50は149pMであり、RU 58668のIC50は13pMであった。このデータを図2A、図2B及び図2Cに示す。
実施例9.化合物の存在下でのIn Cellウェスタンブロット
エストロゲン受容体の分解を、ウェスタンブロット分析によって2XCFS細胞中で成長させたMCF7細胞において計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。化合物20のIC50は33pMであり、GDC-0810のIC50は94pMであり、AZD9496のIC50は11pMであり、GW5638のIC50は310nMであり、GW-7604のIC50は420pMであった。このデータを図3A、図3B及び図3Cに示す。
図4中のウェスタンブロットは、化合物20の存在下でのエストロゲン受容体(ESR1a)の分解は、MG132の不在に依存することを示す。G1T48は、プロテアソーム経路阻害剤であるMG132の存在下又は不在下でMCF7細胞において与えられた。細胞を採取し、総タンパク質についてプロテアーゼ阻害剤及びホスファターゼ阻害剤を含むRIPAバッファー中に溶解した。製造業者の推奨に従って標準BCAタンパク質アッセイ(Pierce)を使用し、タンパク質濃度を特定した。次いでInvitrogenのNuPageゲル電気泳動システムを使用してタンパク質を分離し、ニトロセルロース膜上に転写した。次いで、メンブレンを一次抗体(ESR1-a及びp44/p42)と共にインキュベートし、続いて洗浄した後、両方のタンパク質種を識別するため二次抗体と共にインキュベートした。その後、メンブレンを洗浄し、LI-COR Odyssey Fcを使用して撮像した。
実施例10.SKBR3(野生型エストロゲン受容体)細胞死
様々な化合物濃度でのSKBR3(WT ER)細胞死を、ビヒクル対照に対して補正される光単位で計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。アッセイではフルベストラントのIC50は4.48nMであり、RU 58668のIC50は0.29nMであり、タモキシフェンのIC50は267nMであり、4-ヒドロキシタモキシフェンのIC50は3.25nMであり、GW-7604のIC50は17.9nMであり、ラロキシフェンのIC50は0.27nMであり、バゼドキシフェンのIC50は0.71nMであり、GDC-0810のIC50は11.3nMであり、AZD9496のIC50は.0.45nMであり、化合物20のIC50は2.14nMであり、ラソフォキシフェンのIC50は0.38nMであった。このデータを図5A、図5B及び図5Cに示す。SKBR3細胞は野生型エストロゲン受容体を有した。
実施例11.SKBR3(D538G突然変異エストロゲン受容体)細胞死
様々な化合物濃度でのSKBR3(D538G ER)細胞死を、ビヒクル対照に対して補正される光単位で計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。アッセイでは、フルベストラントのIC50は10.5nMであり、RU 58668のIC50は1.56nMであり、タモキシフェンのIC50は2.99nMであり、4-ヒドロキシタモキシフェンのIC50は3.11nMであり、GW-5638のIC50は0.17nMであり、GW-7604のIC50は22.6nMであり、ラロキシフェンのIC50は3.73nMであり、バゼドキシフェンのIC50は4.27nMであり、GDC-0810のIC50は24.5nMであり、AZD9496のIC50は1.20nMであり、化合物20のIC50は14.7nMであり、ラソフォキシフェンのIC50は1.39nMであった。このデータを、図6A、図6B及び図6Cに示す。SKBR3細胞は、D538G突然変異エストロゲン受容体を有した。
実施例12.SKBR3(Y537S突然変異エストロゲン受容体)細胞死
様々な化合物濃度でのSKBR3(Y537S ER)細胞死を、ビヒクル対照に対して補正される光単位で計測した。試験した化合物は、化合物20、GW-5638、GW-7604、GDC-0810、AZD9496、ラソフォキシフェン、フルベストラント、RU 58668、タモキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ラロキシフェン、及びバゼドキシフェンであった。アッセイではフルベストラントのIC50は20.2nMであり、RU 58668のIC50は2.87nMであり、4-ヒドロキシタモキシフェンのIC50は11.0nMであり、GW-5638のIC50は4.91μMであり、GW-7604のIC50は2.56nMであり、ラロキシフェンのIC50は4.79nMであり、バゼドキシフェンのIC50は29.0nMであり、GDC-0810のIC50は1.30μMであり、AZD9496のIC50は2.57nMであり、化合物20のIC50は56.0nMであり、ラソフォキシフェンのIC50は1.07nMであった。このデータを、図7A、図7B及び図7Cに示す。SKBR3細胞は、Y537S突然変異エストロゲン受容体を有した。
実施例13.化合物20はMCF7 Tam刺激腫瘍において化合物23の活性を高める
MCF7:TamR腫瘍細胞を、タモキシフェン治療したマウスに移植した。Tam刺激腫瘍が約0.1cmの腫瘍体積に達したら、動物を無作為化し(1群当たり7匹~9匹のマウス)、継続的なタモキシフェン治療を行いながら、ビヒクル又はSERDフルベストラント(5mg/マウスの毎週1回の筋肉内注射)、SERD化合物20(30mg/kg/日又は100mg/kg/日、経口投与)及び/又は、CDK4/6阻害剤化合物23(50mg/kg/日又は100mg/kg/日、経口投与)を与えた。各群の腫瘍増殖を、試験群ごとに平均腫瘍体積±SEMとして示す。図8に示されるように、連続的な治療がおよそ30日間に亘って与えられた場合、50mg/kgの化合物23と30mg/kgの化合物20との組み合わせは、50mg/kgのCDK4/6阻害剤である化合物23単独、及び30mg/kgの化合物20単独よりも、腫瘍体積を減少させるのに有効であった。図9は連続的な投薬の最初の14日間の治療の描写であり、ここで、同じ効果、すなわち、化合物23(50mg/kg)と化合物20(30mg/kg)との組み合わせは、単独で投与される同じ投薬量の化合物23及び化合物20のいずれよりも、効果的に腫瘍を減少させることが観察された。
実施例14.エストロゲン受容体野生型、エストロゲン受容体D538G突然変異体、及びエストロゲン受容体Y537S突然変異体を用いる、化合物20と、GDC-0810、フルベストラント及びAZD9496との比較
下記表10に示されるように、化合物20は、より良好な効力、選択性、DMPK特性、安全性、in vivo有効性、及び/又は薬物様特性を有しながら、GDC-810、フルベストラント、及びAZD9496と同程度に活性又はそれらより活性である。実施例10、実施例11及び実施例12で収集されたIC50を表10で比較する。
Figure 0007229162000065
実施例15.MCF7 ER+乳癌モデルにおいて経口化合物23は経口化合物20の有効性を高める
MCF7 ER+乳癌モデルにおいて、化合物23の投与は、経口化合物20の有効性を高めた。一日経口用量の化合物23(50mg/kg)、化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)、又は化合物20(30mg/kg又は100mg/kg)と化合物23(50mg/kg)との組み合わせを28日間、マウスに投与した。腫瘍体積をおよそ41日間計測し、投薬を1日目に開始した。図10は、30mg/kgの化合物20を単独で投与した場合、及び30mg/kgの化合物20と化合物23(50mg/kg)とを組み合わせて投与した場合の腫瘍体積減少の比較を示す。また、図10は、100mg/kgの化合物20を単独で投与した場合、及び100mg/kgの化合物20と化合物23(50mg/kg)とを組み合わせて投与した場合の腫瘍体積減少の比較を示す。いずれの場合も、化合物23は、化合物20の有効性を高めた。図11は、41日目の各投薬の最終腫瘍体積を示す。30mg/kgの化合物20を単独で投与した場合と比較して、30mg/kgの化合物20と化合物23(50mg/kg)とを組み合わせて投与した場合、腫瘍体積はより減少した。同様に、100mg/kgの化合物20を単独で投与した場合と比較して、100mg/kgの化合物20と化合物23(50mg/kg)とを組み合わせて投与した場合、腫瘍体積はより減少した。100mg/kg及び30mg/kgのいずれの投薬量でも、化合物23は化合物20の有効性を高めた。
実施例16.化合物20及び化合物23はいずれもタモキシフェン耐性異種移植片腫瘍の増殖を阻害する
化合物20及び化合物23(図12A及び図12B)、並びに化合物20と化合物23との組み合わせ(図12C及び図12D)は、タモキシフェン耐性(TamR)異種移植片腫瘍の増殖を阻害した。図12Aに示されるように、治療(およそ70日)の間に腫瘍体積を計測した場合、単一用量の化合物23(50mg/kgを1日1回(qd)、及び100mg/kgを1日1回(qd)投与)が腫瘍体積を減少させた。1日1回与えられる100mg/kgの用量の化合物23は、1日1回与えられる100mg/kgの用量のパルボシクリブの投与に匹敵した。図12Bに示されるように、単一用量の化合物20(30mg/kgを1日1回投与、及び100mg/kgを1日1回投与)は、治療(およそ70日)の間に腫瘍体積を減少させるのに有効であった。化合物20の投薬量を、フルベストラントの用量(200mg/kgを1週間に1回(qw))と比較した。
図12C及び図12Dは、単独及び組み合わせた化合物20及び化合物23の投与を比較して、およそ70日の治療期間の腫瘍体積の減少を示す。図12Cに示されるように、化合物20(30mg/kg)と化合物23(50mg/kg)との組み合わせは、化合物30(30mg/kg qd)又は化合物23(50mg/kg qd)のいずれかがを単独投与するよりも、腫瘍体積を減少させるのに有効であった。化合物23は、化合物20の有効性を高めることができた。図12Dに示されるように、化合物20(30mg/kg)と化合物23(100mg/kg)との組み合わせも、腫瘍体積を減少させるのに有効であり、ここでも、化合物23は、化合物20の有効性を高めることができた。
実施例17.化合物20はアロマターゼ阻害剤耐性のモデルにおいてLTED異種移植片腫瘍の増殖を阻害する
OVX nu/nu(卵巣切除ヌード)マウスにおいてLTED異種移植片腫瘍は、図13に示されるように、単一用量の化合物20の投薬に反応した。マウスに5mg/kg、10mg/kg、30mg/kg、又は100mg/kgの化合物20を投与し、腫瘍体積を治療期間(30日)に亘って計測したところ、腫瘍体積の減少は投薬レベルと相関した。
実施例18.in vivoでのESR1WT及びESR1Y537Sの乳癌における化合物20及び化合物23併用療法の評価
単独で及び様々な組み合わせで投与された化合物20、化合物23、タモキシフェン、フルベストラント、及びパルボシクリブを、ESR1WT(エストロゲン受容体野生型)乳癌に対してin vivoで評価した。化合物20と化合物23との組み合わせ、パルボシクリブと化合物23との組み合わせ、化合物23とフルベストラントとの組み合わせ、及びフルベストラントとパルボシクリブとの組み合わせを研究で評価した。各化合物の用量、投与経路及びスケジュールを表11に示す。投薬は28日間続けて、腫瘍体積を70日以上計測した。図14Aは、研究全体に亘る腫瘍体積の減少を表すグラフであり、図14Bは、投薬が完了した時、28日目に計測された腫瘍体積を表すグラフである。図14Aに示されるように、研究期間中、化合物23の投与はフルベストラント及び化合物20の有効性を高めた。また、化合物20とパルボシクリブとの組み合わせは、化合物20又はパルボシクリブのいずれかの単独投与と比較して、研究期間中、腫瘍体積を減少させるのにより有効であった。図14Bに示されるように、腫瘍体積を28日目に計測した場合、化合物20と化合物23との組み合わせは、化合物20又は化合物23のいずれかの単独投与よりも腫瘍体積を減少させるのに有効であった。同様に、投薬が完了した日に腫瘍体積を計測した場合、化合物20はパルボシクリブの有効性を高め、化合物23はフルベストラントの有効性を高めた。
単独で及び組み合わせて投与された化合物20及び化合物23を、in vivoでESR1Y537S乳癌に対して評価した。各化合物の用量、投与経路及びスケジュールを表11に示す。腫瘍体積を60日間計測した(図15A)。ESR1Y537S乳癌では、化合物20を30mg/kgの用量及び100mg/kgの用量で投与した場合に、化合物23(50mg/kg)は、化合物20の有効性を高めた。図15Bに示されるように、33日目に腫瘍体積を計測した場合、化合物20と化合物23との組み合わせ(59mg/kg)は、化合物20を30mg/kg及び100mg/kgの用量で投与した場合の腫瘍体積の減少に有効であった。
Figure 0007229162000066
本明細書は、本発明の実施形態を参照して記載される。しかしながら、当業者は、添付の(below)特許請求の範囲に述べられる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことが可能であることを十分理解するであろう。特定の代表的な材料、方法、並びにこれらの材料及び方法の態様のみが具体的に記載されるが、他の材料及び方法、並びに材料及び方法の様々な特徴の組み合わせが、あたかも具体的に列挙されるかのように、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。したがって、明細書は、限定的な意味ではなく、実例とみなされ、全てのかかる修正は、発明の範囲に含まれることが意図される。

Claims (30)

  1. SERD化合物を含む、被験体において癌又は腫瘍を治療するための医薬組成物であって、前記医薬組成物はCDK4/6阻害化合物と組み合わせて投与されることによって特徴付けられ、
    SERD化合物は、
    Figure 0007229162000067
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩であり、
    CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000068
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩である、医薬組成物。
  2. CDK4/6阻害化合物を含む、被験体において癌又は腫瘍を治療するための医薬組成物であって、前記医薬組成物はSERD化合物と組み合わせて投与されることによって特徴付けられ、
    SERD化合物は、
    Figure 0007229162000069
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩であり、
    CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000070
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩である、医薬組成物。
  3. SERD化合物と、CDK4/6阻害化合物と、薬学的に許容可能な賦形剤とを含む、被験体において癌又は腫瘍を治療するための医薬組成物であって、
    SERD化合物が、
    Figure 0007229162000071
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩であり、
    CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000072
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩である、医薬組成物。
  4. 前記被験体がヒトである、請求項1~3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 前記癌が、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、腎臓癌、子宮癌、前立腺癌、又は肺癌である、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 前記癌がエストロゲン関連の癌である、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記エストロゲン関連の癌が、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、腎臓癌、又は子宮癌から選択される、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記エストロゲン関連の癌が乳癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 前記エストロゲン関連の癌が卵巣癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  10. 前記エストロゲン関連の癌が子宮内膜癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  11. 前記エストロゲン関連の癌が腎臓癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  12. 前記エストロゲン関連の癌が子宮癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  13. 前記エストロゲン関連の癌が、転移性の内分泌療法耐性乳癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  14. 前記内分泌療法がタモキシフェンである、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 前記癌が乳癌である、請求項5に記載の医薬組成物。
  16. 前記乳癌がホルモン受容体陽性転移性乳癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 前記乳癌がタモキシフェン耐性乳癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
  18. 前記乳癌が三種陰性乳癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
  19. 前記癌が前立腺癌である、請求項5に記載の医薬組成物。
  20. 前記癌が肺癌である、請求項5に記載の医薬組成物。
  21. 前記被験体に、SERD化合物及びCDK4/6阻害化合物と組み合わせて、別の化学療法剤が更に投与される、請求項1~20のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  22. SERD化合物が、
    Figure 0007229162000073
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  23. SERD化合物が、
    Figure 0007229162000074
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  24. SERD化合物が、
    Figure 0007229162000075
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  25. CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000076
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  26. CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000077
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  27. CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000078
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  28. SERD化合物が、
    Figure 0007229162000079
    又はその薬学的に許容可能な塩であり、
    CDK4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000080
    又はその薬学的に許容可能な塩である、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  29. (i)構造:
    Figure 0007229162000081
    の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、
    (ii)構造:
    Figure 0007229162000082
    の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、
    (iii)賦形剤と、
    を含む医薬組成物。
  30. エストロゲンによって媒介される異常な細胞増殖の治療のための、SERD化合物と、CKD4/6阻害化合物とを備えるキットであって、
    SERD化合物及びCKD4/6阻害化合物が同一又は異なる剤形で送達され、
    SERD化合物が、
    Figure 0007229162000083
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩であり、
    CKD4/6阻害化合物が、
    Figure 0007229162000084
    から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩である、キット。
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