JP7217679B2 - 穀稈搬送装置 - Google Patents

穀稈搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7217679B2
JP7217679B2 JP2019132969A JP2019132969A JP7217679B2 JP 7217679 B2 JP7217679 B2 JP 7217679B2 JP 2019132969 A JP2019132969 A JP 2019132969A JP 2019132969 A JP2019132969 A JP 2019132969A JP 7217679 B2 JP7217679 B2 JP 7217679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless chain
locking
locking claw
conveying device
path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019132969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021016333A (ja
Inventor
浩二 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2019132969A priority Critical patent/JP7217679B2/ja
Publication of JP2021016333A publication Critical patent/JP2021016333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7217679B2 publication Critical patent/JP7217679B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)

Description

本発明は、穀稈搬送装置に関する。
無端チェーンに間隔を開けて取り付けられた複数の係止爪が、穀稈に係止作用する作用側経路と、穀稈に作用しない非作用側経路とを循環移動することで、穀稈を搬送する穀稈搬送装置が知られている。このような穀稈搬送装置の分野では、メンテナンス性を向上させるための種々の技術が提案されている。
下記特許文献1には、駆動スプロケットに巻き掛けられる係止爪が設けられた無端チェーンと駆動軸との間にワンウェイクラッチを介在させて、穀稈の搬送過程で藁詰まりが生じた場合は、搬送装置を逆転駆動させて藁詰まりを解消させ、メンテナンス性を向上させた技術が記載されている。
下記特許文献2には、無端チェーンを正転・逆転切り替え可能に設け、穀稈が詰まると係止爪を穀稈の搬送時と逆方向に移動させて、詰まった穀稈を除去させる技術が記載されている。
特許第5851760号 特許第3513456号
特許文献1では、係止爪を穀稈の搬送時と逆方向に移動させることができないため、搬送詰まりが生じた場合に詰まった穀稈の除去が困難となる。また、コンバインのように複数の穀稈搬送装置を組み込む場合、各々の穀稈搬送装置にワンウェイクラッチを取り付けなければならず、価格的に高価となるといった問題がある。
特許文献2では、係止爪に設けた起立用カムと作用側経路に設けたガイドとの当接によって、作用側経路において無端チェーンの外方へ突出した起立姿勢で係止爪を移動させ、作用側経路の終端で起立用カムとガイドとの当接を解除して、非作用側経路において無端チェーンの移動方向に沿った倒伏姿勢で係止爪を移動させる。
このような特許文献2では、無端チェーンの正転、逆転いずれにおいても、係止爪が作用側経路で起立姿勢となり非作用側経路で倒伏姿勢となるように、起立用カムが係止爪の移動方向の前後に設けられている。このような特許文献2の穀稈搬送装置の場合では、非作用側経路から作用側経路へ移行する際に起立用カムとガイドが確実に接当せず、係止爪を折損させる場合がある。また、起立姿勢から倒伏姿勢へ回動したり、倒伏姿勢から起立姿勢へ回動したりする際に、大きな衝撃音が発生しやすい。
そこで本発明では、係止爪の折損や衝撃音の発生を抑えつつ、係止爪を穀稈の搬送時と逆方向にも移動させることができる穀稈搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る穀稈搬送装置は、駆動スプロケットに巻き掛けられた環状の無端チェーンと、前記無端チェーンに間隔を開けて取り付けられた複数の係止爪とを備え、前記係止爪が、前記無端チェーンの外方へ突出した姿勢で穀稈に係止作用しながら移動する作用側経路と、前記無端チェーンの内方へ突出した姿勢で移動する非作用側経路とを循環移動するものである。
また、本発明の他の態様に係る穀稈搬送装置は、前記穀稈搬送装置において、前記無端チェーンが、前記係止爪の移動方向に対して垂直な方向から前記係止爪を挟むように前記係止爪の両側に設けられたものである。
また、本発明の他の態様に係る穀稈搬送装置は、前記穀稈搬送装置において、前記非作用側経路において前記係止爪の両側に設けられた前記無端チェーンの移動を案内する一対のスプロケットを備え、一対の前記スプロケットの一方を支持する支軸と他方を支持する支軸とが分断され、前記係止爪が通過する隙間が形成されたものである。
また、本発明の他の態様に係る穀稈搬送装置は、前記穀稈搬送装置において、前記係止爪は、穀稈が係止する棒状の本体部と、前記本体部の一端部から前記係止爪の移動方向に対して垂直な方向へ突出し前記無端チェーンに連結される連結部と、前記連結部から前記係止爪の移動方向へ突出する摺動部と、前記本体部の一端部から前記本体部の延びる方向と反対側へ突出するガイド部とを備えたものである。
また、本発明の他の態様に係る穀稈搬送装置は、前記穀稈搬送装置において、前記非作用側経路と前記作用側経路とをつなぐ反転経路において前記無端チェーンに張力を付与する従動スプロケットと、前記反転経路を移動する前記係止爪の姿勢を規制する規制部と、前記係止爪を前記従動スプロケットへ向けて押圧するように前記規制部を付勢する付勢部とを備えたものである。
本発明では、無端チェーンの外方へ突出した起立姿勢の係止爪を無端チェーンの移動方向に沿った倒伏姿勢にしたり、倒伏姿勢の係止爪を起立姿勢にしたりするためのカムやガイドが不要となり、係止爪を折損させることなく簡単な構成で確実に搬送方向及び逆転方向の両方向に係止爪を循環移動させることができる。
本発明の一実施形態に係る穀稈搬送装置を備えたコンバインの側面図。 図1のコンバインの刈取部の側面図。 本発明の一実施形態に係る穀稈搬送装置の平面図。 図3のA-A線断面図。 上部カバー体を取り除いた本発明の一実施形態に係る穀稈搬送装置の斜視図。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る穀稈搬送装置を備えるコンバイン1の側面図である。なお、以下の説明で「前」及び「後」というときは、コンバイン1が前進する方向及び後退する方向を意味し、「左」及び「右」というときは、コンバイン1が前進する方向に向かって左及び右を意味する。
コンバイン1は左右一対のクローラ式の走行部2、2上に機体3が配置され、機体3の左側前端部に刈取部4が昇降自在に取り付けられている。機体3の左側には脱穀部5が配設されるとともに、その下方に選別部6が配設され、これらの後方に排藁処理部7が配設されている。機体3の右側には運転部8が配設され、その後方に穀粒貯留部9が配設されている。脱穀部5には前後方向に軸線を向けた扱胴10がその軸線廻りに回転自在に配設されており、扱胴10の左側方には挟扼体11とフィードチェン12が上下に対向させて配設されている。そして、挟扼体11とフィードチェン12により刈取穀稈の株元側を挟持するとともに、刈取穀稈の穂先側を扱胴10の下部周面に沿わせて後方へ移送することで、穂先側が回転する扱胴10により脱穀されるようにしている。13は運転部8の下方に配置され各部を駆動する原動機部としてのエンジンである。
上記のようなコンバイン1は、運転部8において作業者が操作することで、走行部2、2により機体3を自走させながら、刈取部4により圃場に植立している穀稈を刈り取る。そして、刈り取られた穀稈は脱穀部5に搬送されて、脱穀部5で脱穀される。脱穀部5で脱穀された穀粒は選別部6で揺動選別及び風選別される。選別部6で選別された精穀粒は穀粒貯留部9に搬送される。また、脱穀後の穀稈である排藁は排藁処理部7に搬送されて細断処理される。
刈取部4は、図1及び図2に示すように、機体3の左側前端部に立設した支持体20の上端部に、左右方向に直状に伸延する第1伝動筒体21がその軸線廻りに回動自在に取り付けられている。第1伝動筒体21の中途部には、前下方へ向けて直状に第2伝動筒体22が延設されている。第2伝動筒体22の先端部には、左右側方へ直状に伸延する第3伝動筒体23が連設されている。第1伝動筒体21、第2伝動筒体22、及び第3伝動筒体23は、刈取部4のメインフレームを形成している。第1伝動筒体21、第2伝動筒体22、及び第3伝動筒体23中には伝動シャフトを配設して、伝動機構としても機能させている。
第3伝動筒体23には、前後方向に伸延する左右一対の前後伸延補助フレーム24の後端部が取り付けられ、前後伸延補助フレーム24の前端部に分草体25が取り付けられている。また、第3伝動筒体23には、前上方へ向けて左右一対の立ち上がり補助フレーム26が立設され、立ち上がり補助フレーム26の上端部と前後伸延補助フレーム24の前端部との間に、穀稈を引き起こす穀稈引起体27が後傾姿勢に取り付けられている。左右一対の前後伸延補助フレーム24の中途部間には、左右方向に伸延するバリカン式の刈刃体28が横架状に取り付けられており、掻込体30により掻き込まれた穀稈の株元を刈り取るようにしている。
穀稈引起体27の後方で刈刃体28の直前上方位置には、スターホイール31や掻込みベルト32等を備えた掻込体30が配設されている。掻込体30は、穀稈引起体27により引き起こされた穀稈を掻き込む。
刈刃体28の上方位置には掻込体30により掻き込まれた穀稈の株元側を後方へ搬送する下部搬送装置33が配設されている。下部搬送装置33の上方には刈取穀稈の穂先を後方へ搬送する穂先搬送装置34,35や上部搬送装置36が配設されている。上部搬送装置36は穂先搬送装置34,35の後方に配設されており、上部搬送装置36の前部を下方位置に、そして、穂先搬送装置34,35の後部を上方位置に、上下に一部重複させて配置されている。下部搬送装置33の後方には穀稈の株元側を後方へ搬送する縦搬送装置57が配設されている。縦搬送装置57の後方には穀稈の株元側を脱穀部5のフィードチェン12に受け継ぐための補助搬送装置58が配設されている。刈取部4において上部搬送装置36を除く各駆動部にはエンジン13から伝動機構である第1伝動筒体21、第2伝動筒体22、及び第3伝動筒体23中の伝動シャフトを介して、動力が伝達されるようにしている。また、上部搬送装置36には、減速機を介して電動モーター100の動力が伝達されるようになっている。
上記構成を備える刈取部4は、圃場に植立した穀稈を分草体25により分草し、分草体25により分草された穀稈を穀稈引起体27により引き起こし、掻込体30により掻き込みながら刈刃体28により穀稈の株元側を刈り取るようにしている。そして、刈り取られた穀稈の穂先側は穂先搬送装置34,35から上部搬送装置36に受け継がれながら後方へ搬送される。刈り取られた穀稈の株元側は下部搬送装置33から縦搬送装置57及び補助搬送装置58に順次受け継がれながら後方へ搬送され、フィードチェン12の始端部に受け継がれる。つまり、刈取部4から脱穀部5に穀稈が搬送される。
刈取部4に設けた穀稈引起体27、穂先搬送装置34、35及び、上部搬送装置36は、それぞれタインと呼ばれる係止爪67により穀稈の穂先を係止して搬送する機能を有する穀稈搬送装置である。本実施形態では、穀稈搬送装置としての上部搬送装置36について、図3~図5を参照しながら詳述する。
上部搬送装置36は、図3~図5に示すように、やや湾曲させて前後方向に伸延する上下一対の上部カバー体60A及び下部カバー体60Bと、穀稈の穂先側と係止する係止爪67と、係止爪67の姿勢を規制する起立ガイドレール80、81及び規制部82とを備える。上部カバー体60Aと下部カバー体60Bは、空間Sを形成するように上下に間隔を開けて配置され、当該空間Sに係止爪67や起立ガイドレール80、81及び規制部82が設けられている(図4参照)。
なお、上部カバー体60Aと下部カバー体60Bは、空間Sを挟んで対称に配置されている点で相違するが、基本的に同じ構成を有している。そのため、ここでは、上部カバー体60Aについて詳述し、下部カバー体60Bについては、上部カバー体60Aと共通する構成について、図3~図5において同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上部カバー体60Aは、上部搬送装置36の上側の外表面を構成する外側プレート61aと、空間Sを挟んで下部カバー体60Bと対向する内側プレート61bとを備える。外側プレート61aと内側プレート61bとは、上下に間隔を開けつつ対向して配置されている。外側プレート61aと内側プレート61bとの間には、従動スプロケット63及び駆動スプロケット65を含む複数のスプロケット63,65,71,73、75と、これらのスプロケット63,65,71,73、75に巻き掛けられた無端チェーン66等が設けられている。
具体的には、外側プレート61aと内側プレート61bとの間の前部(図3の上部に相当)に、支軸62に支持された従動スプロケット63と、支軸70に支持された無端チェーン66の移動を案内する第1補助スプロケット71とが設けられている。
従動スプロケット63の支軸62はスプロケットホルダ76に固定され、スプロケットホルダ76は、ガイド軸77に外挿された圧縮バネ78によって前方へ付勢されている。これにより、無端チェーン66に弛みが生じようとすると、圧縮バネ78の付勢力により従動スプロケット63が前方に移動して無端チェーン66に張力を付与する。
第1補助スプロケット71は、第1補助スプロケット71の近傍を移動する係止爪67が従動スプロケット63を支持する支軸62と接触しないように、従動スプロケット63から左右方向一方へ離れた位置に設けられている。
外側プレート61aと内側プレート61bとの間の後部(図3の下部に相当)には、駆動軸64に支持された駆動スプロケット65と、支軸72に支持された無端チェーン66の移動を案内する第2補助スプロケット73とが設けられている。駆動軸64は、第2補助スプロケット73に近接させて設けられた電動モーター100からの動力が変速機を介して伝達されるようになっている。電動モーター100は、不図示の制御部によって回転方向を正逆両方向に切り替えられるようになっている。第2補助スプロケット73は、第2補助スプロケット73の近傍を移動する係止爪67が駆動スプロケット65を支持する駆動軸64と接触しないように、駆動スプロケット65から左右方向一方へ離れた位置に設けられている。
従動スプロケット63と駆動スプロケット65との中間部には、支軸74に支持された第3補助スプロケット75が配置されており、従動スプロケット63と駆動スプロケット65との間を移動する無端チェーン66の移動経路を湾曲させている。
なお、図4及び図5に示すように、上部カバー体60A及び下部カバー体60Bに設けられた従動スプロケット63の支軸62は上下につながった1本の軸からなる。従動スプロケット63の支軸62と同様、上部カバー体60A及び下部カバー体60Bに設けられた駆動スプロケット65の駆動軸64も上下につながった1本の軸からなる。
一方、上部カバー体60A及び下部カバー体60Bに設けられた第1補助スプロケット71、第2補助スプロケット73、及び第3補助スプロケット75の支軸70,72,74は、空間Sによって上下に分断されている。これにより、上部カバー体60Aの支軸70,72、74と、下部カバー体60Bの支軸70,72,74との間には、係止爪67の本体部67aが通過可能な隙間が形成されている。
上部カバー体60Aに設けられた無端チェーン66と、下部カバー体60Bに設けられた無端チェーン66との間には、周方向に間隔を開けて複数の係止爪67が設けられている。駆動スプロケット65の回転に伴って、一対の無端チェーン66、66が一方向(以下、この方向を搬送方向という)に周回駆動されると、係止爪67が空間S内を循環移動する。その際、従動スプロケット63から第3補助スプロケット75までの間や、駆動スプロケット65から第3補助スプロケット75まで間を移動する係止爪67は、無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で穀稈の穂先に係止作用しながら後方へ移動し、第1補助スプロケット71と第2補助スプロケット73の間を移動する係止爪67は、無端チェーン66,66の内方へ突出した姿勢で前方へ移動する。
ここで、係止爪67が空間S内を循環移動する経路のうち、無端チェーン66,66が搬送方向に周回駆動された時に、係止爪67が無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で穀稈の穂先に係止作用しながら後方へ移動する経路R1を「作用側経路R1」といい、係止爪67が無端チェーン66,66の内方へ突出した姿勢で前方へ移動する経路R2を「非作用側経路R2」といい、前側において作用側経路R1と非作用側経路R2とをつなぐ経路R3を「前側反転経路R3」といい、後側において作用側経路R1と非作用側経路R2とをつなぐ経路R4を「後側反転経路R4」という。
係止爪67は、作用側経路R1において外側プレート61aと内側プレート61bとの間から左右方向に突出して穀稈が係止する棒状の本体部67aと、本体部67aの一端部から係止爪67の移動方向に対して垂直な方向(つまり、上下方向)に突出する連結部67bと、連結部67bから係止爪67の移動方向へ突出する摺動部67cと、本体部67aの一端部から本体部67aの延びる方向と反対側へ突出するガイド部67dとを備える。
本実施形態では、連結部67b及び摺動部67cが、本体部67aの上下方向両側にナイロン等の合成樹脂により一体に設けられ、本体部67aと上下一対の摺動部67cとの間に凹部67eを形成している。
係止爪67は、上部カバー体60Aに設けられた環状の無端チェーン66と下部カバー体60Bに設けられた環状の無端チェーン66との間に連結部67bが位置するように、上部カバー体60Aと下部カバー体60Bとの間に形成された空間Sに収納されている。係止爪67は、一対の無端チェーン66,66を上下に連結するピン68が連結部67bに挿通されることで、一対の無端チェーン66,66に対して回動可能に取り付けられている。言い換えれば、一対の無端チェーン66,66は、係止爪67の移動方向に対して垂直な方向から係止爪67の連結部67bを挟むように係止爪67の両側に設けられている。
係止爪67は、空間Sに設けられた起立ガイドレール80、81や規制部82に当接することで、空間S内を移動する時の姿勢が規制されるようになっている。
起立ガイドレール80は、作用側経路R1を移動する係止爪67の連結部67b及び摺動部67cを挟み込み、作用側経路R1において係止爪67が無端チェーン66,66の外方へ突出するように係止爪67の姿勢を規制する。起立ガイドレール80は、従動スプロケット63から第3補助スプロケット75を介して駆動スプロケット65までの間に設けられている。
起立ガイドレール81は、非作用側経路R2を移動する係止爪67の連結部67b及び摺動部67cを挟み込み、非作用側経路R2において係止爪67が無端チェーン66,66の内方へ突出するように係止爪67の姿勢を規制する。つまり、起立ガイドレール81は、係止爪67が非作用側経路R2において作用側経路R1と実質的に同一方向を向くように係止爪67の姿勢を規制する。起立ガイドレール81は、第1補助スプロケット71から第2補助スプロケット73までの間に設けられている。
規制部82は、図3及び図5に示すように、前側反転経路R3に沿って設けられた棒状の部材からなり、従動スプロケット63側の端部82aと第1補助スプロケット71側の端部82bが、後方へ向けて折り曲がっている。
係止爪67が非作用側経路R2から前側反転経路R3に進入すると、まず、係止爪67のガイド部67dが規制部82の第1補助スプロケット71側の端部82bに当接する。これにより、係止爪67の先端が前方へ傾き、従動スプロケット63の支軸62に係止爪67が接触するのを防ぐ。その後、係止爪67が作用側経路R1に向けて更に移動すると、規制部82が係止爪67の凹部67eに挿通され係止爪67の本体部67aやガイド部67dに当接する。これにより規制部82は、作用側経路R1や非作用側経路R2と実質的に同一方向を向いたまま前側反転経路R3を移動するように係止爪67の姿勢を規制する。
また、係止爪67が作用側経路R1から前側反転経路R3に進入すると、規制部82が係止爪67の凹部67eに挿通され係止爪67の本体部67aに当接することで、作用側経路R1や非作用側経路R2と実質的に同一方向を向いたまま前側反転経路R3を移動するように係止爪67の姿勢を規制する。
規制部82は、第1補助スプロケット71側の端部82bに回動軸83が設けられている。これにより、従動スプロケット63側の端部82aが前側反転経路R3に近接離隔するように、規制部82は回動軸83の周りに回動可能に設けられている。また、規制部82は、係止爪67を従動スプロケット63へ向けて押圧するように付勢部84によって付勢されている。
なお、本明細書において実質的に同一方向とは、完全に同じ方向だけでなく、係止爪67の本体部67aのなす角度が45度以下の場合も含む概念である。
このような上部搬送装置36は、電動モーター100が一方向(正転方向)に回転すると、一対の無端チェーン66、66が搬送方向に周回駆動される。これに伴って、係止爪67が、作用側経路R1において無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で後方へ向かって移動して穀稈の穂先を後方へ搬送する。
そして、作用側経路R1を移動した後、係止爪67は、作用側経路R1の移動時と実質的に同一方向を向いたまま後側反転経路R4を通って非作用側経路R2へ移動する。
そして、係止爪67は、無端チェーン66,66の内方へ突出し、作用側経路R1の移動時と実質的に同一方向を向いた姿勢で非作用側経路R2を前方へ向かって移動する。
そして、非作用側経路R2を移動した後、係止爪67は、作用側経路R1や非作用側経路R2の移動時と実質的に同一方向を向いたまま前側反転経路R3を通って作用側経路R1へ戻る。
そして、係止爪67は、再び作用側経路R1を無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で後方へ向かって移動して穀稈の穂先を後方へ移動する。
また、上部搬送装置36は、電動モーター100が他方向(逆転方向)に回転すると、一対の無端チェーン66、66が搬送方向と反対方向(以下、この方向を逆転方向という)に周回駆動される。これに伴って、係止爪67が、作用側経路R1において無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で前方へ向かって移動した後、作用側経路R1の移動時と実質的に同一方向を向いたまま前側反転経路R3を通って非作用側経路R2へ移動する。
そして、係止爪67は、無端チェーン66,66の内方へ突出し、作用側経路R1の移動時と実質的に同一方向を向いた姿勢で非作用側経路R2を後方へ向かって移動する。その後、係止爪67は、作用側経路R1及び非作用側経路R2の移動時と実質的に同一方向を向いたまま後側反転経路R4を通って作用側経路R1へ戻る。
上記構成を備える本実施形態の上部搬送装置36では、係止爪67が、作用側経路R1において無端チェーン66,66の外方へ突出した姿勢で移動し、非作用側経路R2において無端チェーン66,66の内方へ突出した姿勢で移動する。つまり、係止爪67は、無端チェーン66を搬送方向及び逆転方向のいずれの方向に周回駆動しても、実質的に同一方向を向いたまま循環移動する。
そのため、本実施形態の上部搬送装置36では、無端チェーンの外方へ突出した起立姿勢の係止爪を無端チェーンの移動方向に沿った倒伏姿勢にしたり、倒伏姿勢の係止爪を起立姿勢にしたりするためのカムやガイドが不要となる。その結果、本実施形態の上部搬送装置36では、係止爪67を折損させることなく簡単な構成で確実に搬送方向及び逆転方向の両方向に係止爪67を循環移動させることができる。
しかも、本実施形態の上部搬送装置36では、搬送方向及び逆転方向のいずれの方向に係止爪67を循環移動させても、係止爪67が起立姿勢と倒伏姿勢との間で大きく回動することがないため、循環移動時に発生する衝撃音を抑えることができる。
また、本実施形態の上部搬送装置36では、一対の無端チェーン66,66が、係止爪67の連結部67bを挟むように係止爪67の両側に設けられているため、係止爪67を両側から支持して係止爪67の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態の上部搬送装置36では、第1補助スプロケット71及び第2補助スプロケット73の支軸70,72が上下に分断され、上部カバー体60Aの支軸70,72と、下部カバー体60Bの支軸70,72との間に係止爪67の本体部67aが通過可能な隙間が形成されている。そのため、非作用側経路R2を移動する係止爪67が第1補助スプロケット71及び第2補助スプロケット73を支持する支軸70,72と干渉することがなく、係止爪67が非作用側経路R1において無端チェーン66,66の内方へ突出する構成を簡便に実現することができる。
また、本実施形態の上部搬送装置36では、前側反転経路R3を移動する係止爪67の姿勢を規制する規制部82が、付勢部84によって係止爪67を従動スプロケット63へ向けて押圧するように付勢されている。そのため、無端チェーン66に弛みが生じて圧縮バネ78の付勢力により従動スプロケット63が前方に移動すると、この移動に追従して規制部82も前方へ移動させることができ、無端チェーン66に適切な張力を付与しつつ、前側反転経路R3を移動する係止爪67の姿勢を規制することができる。
なお、本実施形態では、穀稈搬送装置としての上部搬送装置36について説明したが、穂先搬送装置34、35についても、上部搬送装置36と同様、作用側経路R1において係止爪を無端チェーンの外方へ突出した姿勢で穀稈に係止作用しながら移動させ、非作用側経路R2において係止爪を無端チェーンの内方へ突出した姿勢で移動させるように構成してもよい。
また、上記した実施形態の上部搬送装置36では、変速機を備えた電動モーター100からの動力を受けて駆動スプロケット65が回転し係止爪67を循環移動させる場合について説明したが、駆動スプロケット65に駆動力を与える駆動源は特に限定されない。例えば、伝動シャフト等の伝動機構を介してエンジン13からの動力を駆動スプロケット654に伝達して係止爪67を循環移動させてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
36…上部搬送装置、60A…上部カバー体、60B…下部カバー体、61a…外側プレート、61b…内側プレート、62…支軸、63…従動スプロケット、64…支軸、65…駆動スプロケット、66…無端チェーン、67…係止爪、67a…本体部、67b…連結部、67c…摺動部、67d…ガイド部、67e…凹部、68…ピン、70…支軸、71…第1補助スプロケット、72…支軸、73…第2補助スプロケット、74…支軸、75…第3補助スプロケット、76…スプロケットホルダ、77…ガイド軸、78…圧縮バネ、80…起立ガイドレール、81…起立ガイドレール、82…規制部、83…回動軸、84…付勢部

Claims (5)

  1. 駆動スプロケットに巻き掛けられた環状の無端チェーンと、前記無端チェーンに間隔を開けて取り付けられた複数の係止爪とを備え、
    前記係止爪が穀稈に係止作用しながら移動する作用側経路と非作用側経路とを循環移動し、
    前記無端チェーンが搬送方向と前記搬送方向とは反対方向のいずれの方向に周回駆動されても、前記係止爪が、前記無端チェーンの外方へ突出した姿勢で前記作用側経路を移動し、前記無端チェーンの内方へ突出した姿勢で前記非作用側経路を移動する穀稈搬送装置。
  2. 前記無端チェーンが、前記係止爪の移動方向に対して垂直な方向から前記係止爪を挟むように前記係止爪の両側に設けられた請求項1に記載の穀稈搬送装置。
  3. 前記非作用側経路において前記係止爪の両側に設けられた前記無端チェーンの移動を案内する一対のスプロケットを備え、
    一対の前記スプロケットの一方を支持する支軸と他方を支持する支軸とが分断され、前記係止爪が通過する隙間が形成された請求項2に記載の穀稈搬送装置。
  4. 前記係止爪は、穀稈が係止する棒状の本体部と、前記本体部の一端部から前記係止爪の移動方向に対して垂直な方向へ突出し前記無端チェーンに連結される連結部と、前記連結部から前記係止爪の移動方向へ突出する摺動部と、前記本体部の一端部から前記本体部の延びる方向と反対側へ突出するガイド部とを備えた請求項1~3のいずれか1項に記載の穀稈搬送装置。
  5. 前記非作用側経路と前記作用側経路とをつなぐ反転経路において前記無端チェーンに張力を付与する従動スプロケットと、
    前記反転経路を移動する前記係止爪の姿勢を規制する規制部と、
    前記係止爪を前記従動スプロケットへ向けて押圧するように前記規制部を付勢する付勢部とを備えた請求項1~4のいずれか1項に記載の穀稈搬送装置。
JP2019132969A 2019-07-18 2019-07-18 穀稈搬送装置 Active JP7217679B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132969A JP7217679B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 穀稈搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132969A JP7217679B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 穀稈搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021016333A JP2021016333A (ja) 2021-02-15
JP7217679B2 true JP7217679B2 (ja) 2023-02-03

Family

ID=74562903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019132969A Active JP7217679B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 穀稈搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7217679B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001251933A (ja) 2000-03-14 2001-09-18 Kubota Corp コンバインの穂先係止搬送装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5110103Y2 (ja) * 1972-01-22 1976-03-17
JPS556258Y2 (ja) * 1974-03-27 1980-02-13
JPS584525B2 (ja) * 1974-09-04 1983-01-26 株式会社クボタ 穀稈の引起し装置
JPS561439U (ja) * 1979-06-18 1981-01-08
JPS63186128U (ja) * 1987-05-19 1988-11-29
JPH0645421U (ja) * 1992-07-18 1994-06-21 セイレイ工業株式会社 穀稈搬送装置のタイン収納装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001251933A (ja) 2000-03-14 2001-09-18 Kubota Corp コンバインの穂先係止搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021016333A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003047318A (ja) コンバインの刈取装置
JPH1075620A (ja) コンバインの刈取装置
JP7217679B2 (ja) 穀稈搬送装置
JP2020065501A (ja) コンバイン
JP2020065502A (ja) コンバイン
JP7486369B2 (ja) コンバイン
JP2009142214A5 (ja)
JP5290639B2 (ja) 刈取収穫機
JP5406536B2 (ja) コンバイン
JP7260497B2 (ja) コンバイン
JP7486289B2 (ja) コンバイン
JP7275075B2 (ja) 自脱型コンバイン
JPH10127140A (ja) コンバインの刈取部の補助搬送装置
JP4535445B2 (ja) 農業機械のテンションクラッチ
JP7486290B2 (ja) コンバイン
JP7105741B2 (ja) コンバイン
JP7123012B2 (ja) コンバイン
JP7260498B2 (ja) コンバイン
JP7373928B2 (ja) コンバイン
JP6783137B2 (ja) コンバイン
JP2003079220A (ja) コンバインの刈取装置
JP6740030B2 (ja) コンバイン
JP3831518B2 (ja) コンバインの刈取部支持構造
JP2005124583A (ja) コンバインの刈取部の補助搬送装置
JPH11151021A (ja) 刈取結束機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20220929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7217679

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150