JP7210903B2 - 電動ブレーキ装置及び電動ブレーキシステム - Google Patents

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Description

本発明は、電動ブレーキ装置及び電動ブレーキシステムに関する。
電気自動車やハイブリッド自動車では、電動ブレーキ装置が採用されている。電動ブレーキ装置として、例えば特許文献1、2に開示されたものがある。特許文献1、2に開示された電動ブレーキ装置では、車両の車幅方向において、モータ、ボールねじ及びブレーキディスクが一直線上に並んで配置される。モータの軸部や、ボールねじの軸部は、ブレーキディスクの被押圧面に対して垂直に配置されている。
特開2017-61203号公報 特表2004-505223号公報
特許文献1、2に開示された電動ブレーキ装置は、車両の車幅方向における長さが長い。このため、車両の車幅方向において、電動ブレーキ装置と隣り合う位置にスペースを広く確保することができない可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、車幅方向の長さを短くすることが可能な電動ブレーキ装置及び電動ブレーキシステムを提供することを目的とする。
一態様に係る電動ブレーキ装置は、モータと、前記モータから離して配置されるくさび機構と、前記モータの回転駆動を直線運動に変換して前記くさび機構に伝達する送りねじ装置と、を備え、前記送りねじ装置は、ねじ軸部と、前記ねじ軸部に螺合されるナットと、を有し、前記くさび機構は、第1くさび部と、前記ねじ軸部の軸心に平行な第1方向と交差する第2方向において、前記第1くさび部と対向する第2くさび部と、を有し、前記送りねじ装置は、前記ねじ軸部が前記ナットに対して相対的に回転することによって、前記第1くさび部を前記第1方向に移動させ、前記第1くさび部が前記第1方向に移動すると、前記第2くさび部は前記第2方向に移動する。これによれば、送りねじ装置の直線運動の方向は第1方向となる。また、送りねじ装置とくさび機構は、第1方向で並んで配置される。これにより、電動ブレーキ装置は、第2方向の長さを短くすることができる。
望ましい態様として、前記第1くさび部は、前記送りねじ装置と対向する側に位置する第1端部と、前記第1方向において前記第1端部の反対側に位置し、前記第1端部よりも前記第2方向における厚みが小さい第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向に対してそれぞれ傾斜した第1傾斜面と、を有し、前記第2くさび部は、前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面を有する。これによれば、第1くさび部の第1端部が第1方向に押圧されると、第1傾斜面及び第2傾斜面を介して、第2くさび部が第2方向に押圧される。
望ましい態様として、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面は互いに平行である。これによれば、第1傾斜面は第2傾斜面に沿って移動することができる。
望ましい態様として、前記第1くさび部の前記第1方向への移動をガイドする第1ガイド装置、をさらに備え、前記第1ガイド装置は、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に位置する。これによれば、第1ガイド装置は、第1傾斜面と第2傾斜面との間に生じる摩擦力を低減することができる。
望ましい態様として、前記第1くさび部の前記第2方向への移動を規制する第1規制部、をさらに備え、前記第1規制部は、前記第1くさび部を挟んで前記第2くさび部の反対側に位置する。これによれば、第1規制部は、第1くさび部が第2くさび部に押圧されて第2方向に移動することを防ぐことができる。
望ましい態様として、前記第1くさび部の前記第1方向への移動をガイドする第2ガイド装置、をさらに備え、前記第2ガイド装置は、前記第1くさび部と前記第1規制部との間に位置する。これによれば、第2ガイド装置は、第1くさび部と第1規制部との間に生じる摩擦力を低減することができる。
望ましい態様として、前記第2くさび部の前記第1方向への移動を規制する第2規制部、をさらに備え、前記第2くさび部は、前記第1方向において前記送りねじ装置と対向する側に位置する第3端部と、前記第1方向において前記第3端部の反対側に位置し、前記第3端部よりも前記第2方向の厚みが大きい第4端部と、を有し、前記第2規制部は、前記第1方向において前記第4端部と対向する側に位置する。これによれば、第2規制部は、第2くさび部が第1くさび部に押圧されて第1方向に移動することを防ぐことができる。
望ましい態様として、前記第2くさび部の第2方向への移動をガイドする第3ガイド装置、をさらに備え、前記第3ガイド装置は、前記第2くさび部と前記第2規制部との間に位置する。これによれば、第3ガイド装置は、第2くさび部と第2規制部との間に生じる摩擦力を低減することができる。
望ましい態様として、前記第2くさび部を挟んで前記第1くさび部の反対側に位置する第1ブレーキパッドと、前記第1ブレーキパッドを挟んで前記第2くさび部の反対側に位置する第2ブレーキパッドと、をさらに備える。これによれば、第2くさび部は、第1ブレーキパッドを第2ブレーキパッド側に押し出すことができる。
望ましい態様として、前記第1ブレーキパッドと前記第2ブレーキパッドとの間に位置するブレーキディスク、をさらに備える。これによれば、第1ブレーキパッドはブレーキディスクを第2ブレーキパッド側に押圧することができる。これにより、電動ブレーキ装置は、モータの回転駆動をブレーキ制動力として車輪に伝達することができる。
望ましい態様として、前記送りねじ装置はボールねじ装置である。これによれば、送りねじ装置のねじ軸部とナットとの間にボールが配置され、ねじ軸部とナットとの間の摩擦が低減される。これにより、ねじ軸を回転駆動するトルクを小さくすることができる。
一態様に係る電動ブレーキシステムは、上記の電動ブレーキ装置と、ブレーキの操作に応じた駆動信号を前記電動ブレーキ装置に出力する制御装置と、を備え、前記電動ブレーキ装置は、複数の車輪に対して一対一の関係で複数設けられており、前記制御装置は、前記駆動信号を前記複数の電動ブレーキ装置のそれぞれに出力する。これによれば、電動ブレーキシステム1は、電動ブレーキ装置の車幅方向の小型化によって生じるスペースを有効に活用する(例えば、他部品を配置する)ことができる。
本発明によれば、車幅方向の長さを短くすることが可能な電動ブレーキ装置及び電動ブレーキシステムを提供することができる。
図1は、実施形態に係る電動ブレーキシステムの構成例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。 図3は、実施形態に係る電動ブレーキ装置が車輪にブレーキ制動力を伝達している状態を示す断面図である。 図4は、実施形態に係る第1くさび部の構成例を示す斜視図である。 図5は、実施形態に係る第2くさび部の構成例を示す斜視図である。 図6は、実施形態に係る第1ガイド装置の構成例を示す平面図である。 図7は、実施形態に係る電動ブレーキシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 図8は、実施形態1の変形例1に係る第1ガイド装置の構成を示す平面図である。 図9は、実施形態1の変形例2に係るモータと送りねじ装置との位置関係を示す模式図である。 図10は、実施形態1の変形例3に係るモータと送りねじ装置及び傘歯車機構の位置関係を示す模式図である。 図11は、実施形態1の変形例4に係るモータと送りねじ装置及び傘歯車機構との位置関係を示す模式図である。 図12は、実施形態1の変形例5に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。 図13は、実施形態1の変形例6に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。 図14は、実施形態1の変形例7に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。 図15は、実施形態1の変形例8に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。 図16は、実施形態2に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。 図17は、実施形態2の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。 図18は、実施形態3に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。 図19は、実施形態3の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。 図20は、実施形態4に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。 図21は、実施形態4の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。 図22は、実施形態5に係るストッパの構成例を示す断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態に係る電動ブレーキシステムの構成例を示すブロック図である。図2は、実施形態に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。図1に示すように、電動ブレーキシステム1は、複数の電動ブレーキ装置2FL、2FR、2RL、2RRと、制御装置(ECU:Engine Control Unit)96と、第1センサ91と、第2センサ92とを有する。複数の電動ブレーキ装置2FL、2FR、2RL、2RRは、それぞれ、車両の車輪100FL、100FR、100RL、100RRに対して一対一の関係で設けられている。車輪100FLと車輪100FRは前輪であり、車輪100RLと車輪100RRは後輪である。なお、以下の説明において、電動ブレーキ装置2FL、2FR、2RL、2RRを区別して説明する必要がない場合には、単に電動ブレーキ装置2と表す。車輪100FL、100FR、100RL、100RRも、区別して説明する必要がない場合には、車輪100と表す。
第2センサ92は、ブレーキペダル93に設けられており、ブレーキペダル93の操作量を検出する。例えば、第2センサ92は、ブレーキペダル93の踏み込み量を検出するストロークセンサまたは角度センサである。第2センサ92は、ブレーキペダル93の操作量に応じた検出信号Sbを制御装置96に出力する。
制御装置96は、第2センサ92からの検出信号Sbに基づいて、モータ3を駆動させる駆動信号Sdを、各電動ブレーキ装置2にそれぞれ出力する。制御装置96が出力する駆動信号Sdは、電動ブレーキ装置2ごとに異なる信号であってもよい。制御装置96は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を含む制御回路である。
例えば、制御装置96は、第2センサ92からの検出信号Sbに基づいて、制動指令が発生したと判断する。次に、制御装置96は、検出信号Sbに基づいて、電動ブレーキ装置2ごとに駆動信号Sdを算出する。そして、制御装置96は、配線L1を介して、各電動ブレーキ装置2に駆動信号Sdを出力する。このように、制御装置96は、電気信号である検出信号Sbに基づいて、各電動ブレーキ装置2の制動制御を行う。つまり、電動ブレーキシステム1は、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤにより構成される。電動ブレーキシステム1は、車輪100ごとに独立して良好にブレーキ制動力Hdを発生させることができる。
また、各電動ブレーキ装置2には、第1センサ91が設けられている。第1センサ91は、例えばモータ3の回転量を検出する。制御装置96は、配線L2を介して、第1センサ91からの検出信号Saを取得する。制御装置96は、検出信号Saに基づいて、各電動ブレーキ装置2の動作又は停止を検出したり、各電動ブレーキ装置2の動作に異常が発生しているかどうかを検出したりすることができる。制御装置96は、検出信号Saに基づいて各電動ブレーキ装置2の状態を把握することができ、把握した状態に応じて、各電動ブレーキ装置2について駆動信号Sdを個別に算出することもできる。
また、制御装置96は、車輪100の回転速度や、ハンドル(図示しない)の操舵に関する情報を取得してもよい。制御装置96は、これらの各種情報に基づいて、各電動ブレーキ装置2について駆動信号Sdを個別に算出することもできる。
図1及び図2に示すように、電動ブレーキ装置2は、それぞれ、モータ3と、減速機4と、ボールねじ装置5と、くさび機構6と、キャリパ7と、ブレーキパッド8と、ハウジング12とを有する。なお、図2では、1つの電動ブレーキ装置2を示している。複数の電動ブレーキ装置2は、同じ構成としてもよい。あるいは、複数の電動ブレーキ装置2は、ハウジング12の形状等が異なる構成としてもよい。
図2に示すように、ハウジング12は、内部空間12aを有する。例えば、ハウジング12の内部空間12aに、モータ3と、減速機4と、ボールねじ装置5と、くさび機構6と、キャリパ7と、ブレーキパッド8とが収容されている。ハウジング12は、ねじなどの固定部材によって複数の部位が互いに固定されることによって組み立てられている。
モータ3は、ハウジング12の内部空間12aに面する壁(以下、内壁)に固定されている。モータ3は、例えばサーボモータである。モータ3は、制御装置96からの駆動信号Sd(図1参照)に基づいて、出力軸31を回転駆動する。モータ3の回転駆動は減速機4に伝達される。
減速機4は、駆動歯車41と従動歯車42とを有する。駆動歯車41は、出力軸31と連結されている。これにより、駆動歯車41は、モータ3の回転駆動により、回転軸Ax2(Axis)を中心に回転する。従動歯車42は、駆動歯車41と噛み合っており、回転軸Ax1(Axis)を中心に回転する。従動歯車42は、駆動歯車41よりも大きい径を有しており、ボールねじ装置5のナット52と連結される。これにより、従動歯車42は、駆動歯車41の回転を減速してナット52に伝達できる。なお、減速機4は、図2に示す構成に限定されない。例えば、減速機4は、アイドラ歯車などを含み3つ以上の歯車を有していてもよく、遊星歯車機構を有していてもよい。
ボールねじ装置5は、ハウジング12の内壁に取り付けられている。ボールねじ装置5は、減速機4を介して伝達されたモータ3の回転駆動を、直線運動に変換してくさび機構6に伝達する。例えば、ボールねじ装置5は、ねじ軸部51と、ナット52と、軸受55及び軸受56と、を有する。ナット52には、ねじ軸部51が挿通される貫通孔53が設けられている。ねじ軸部51の外周面と、貫通孔53の内周面には、それぞれねじ溝が設けられている。ねじ軸部51のねじ溝と、貫通孔53のねじ溝との間にボール(図示しない)が配置される。
ナット52は、軸受55及び軸受56を介して、ハウジング12の内壁に回転可能に取り付けられている。軸受55及び軸受56は、それぞれ、内輪、外輪及び転動体を有する、転がり軸受である。例えば、軸受55及び軸受56の内輪は、ナット52の外周面に固定される。軸受55及び軸受56の外輪は、ハウジング12の内壁に固定される。軸受55及び軸受56の転動体は、内輪と外輪との間に配置される。回転軸Ax1に平行な方向(以下、Z軸方向)において、軸受55と軸受56との間に、減速機4の従動歯車42が配置される。
ナット52は、従動歯車42に固定されている。例えば、ナット52は、従動歯車42の径方向の中心部に嵌め込まれている。これにより、ナット52は、回転軸Ax1を中心に従動歯車42とともに回転する。
ねじ軸部51の先端部51aは、くさび機構6の第1くさび部61に連結されている。
例えば、先端部51aは、第1くさび部61の第1面61aに固定されている。これにより、ねじ軸部51の回転が規制されている。また、第1くさび部61は、ねじ軸部51によって支持されている。ねじ軸部51に対してナット52が回転することにより、ねじ軸部51と、ねじ軸部51に連結された第1くさび部61は、Z軸方向に移動する。
モータ3とボールねじ装置5は車幅方向(以下、X軸方向ともいう)に並んで配置される。モータ3の回転軸Ax2と、ボールねじ装置5の回転軸Ax1は互いに平行である。
くさび機構6は、第1くさび部61と、第2くさび部62と、ガイド装置63、64と、を有する。第1くさび部61は、Z軸方向から見たときに、ねじ軸部51と重なる位置に設けられる。ガイド装置63、64の構成は、後で図6を参照しながら説明する。
ボールねじ装置5の直線運動により第1くさび部61がZ軸方向に押圧されると、第1くさび部61は、Z軸方向においてナット52から遠ざかる側に移動する。これにより、第2くさび部62は押圧されて、Z軸方向と直交するX軸方向において、ブレーキディスク110に近づく側に移動する。第2くさび部62のブレーキディスク110に近づく側への移動は、ブレーキ制動力Hd(図1参照)としてキャリパ7に伝達される。
キャリパ7は、第1ブレーキパッド81を支持する第1部位71と、第2ブレーキパッド82を支持する第2部位72と、第1部位71を支持する第3部位73と、第2くさび部62を支持する第4部位74と、を有する。第1部位71と第2部位72は、ブレーキディスク110を挟んで対向する位置に配置される。
第1部位71においてブレーキディスク110と対向する面に、第1ブレーキパッド81が固定されている。第2部位72においてブレーキディスク110と対向する面に、第2ブレーキパッド82が固定されている。第1部位71は、X軸方向に移動可能な状態で第3部位73に取り付けられる。第2部位72はハウジング12の内壁に固定されている。
第3部位73は、第1部位71のX軸方向への移動をガイドすると共に、第1部位71のZ軸方向への移動と、X軸方向及びZ軸方向とそれぞれ直交する方向(以下、Y軸方向)への移動とを規制する。例えば、第3部位73は、第1部位71をX軸方向に摺動可能に支持する。第3部位73は、ハウジング12の内壁に固定されている。
第4部位74は、第2くさび部62のX軸方向への移動をガイドすると共に、第2くさび部62のY軸方向及びZ軸方向への移動を規制する。例えば、第4部位74は、第2くさび部62をX軸方向に摺動可能に支持する。第4部位74は、ハウジング12の内壁に固定されている。または、第4部位74は、キャリパ7に固定されていてもよい。例えば、第4部位74は、キャリパ7の第1部位71に固定されていてもよい。
ブレーキパッド8は、第1ブレーキパッド81と、第2ブレーキパッド82とを有する。第1ブレーキパッド81と、第2ブレーキパッド82は、それぞれ摩擦部材である。ブレーキディスク110は、車輪100(図1参照)とともに回転する円板状の部材である。ブレーキディスク110の両側に、第1ブレーキパッド81と第2ブレーキパッド82とがそれぞれ配置されている。
図3は、実施形態に係る電動ブレーキ装置が車輪にブレーキ制動力を伝達している状態を示す断面図である。図3に示すように、第2くさび部62がブレーキディスク110側に移動すると、ブレーキディスク110は、第1ブレーキパッド81と第2ブレーキパッド82とで挟まれる。これにより、第1ブレーキパッド81とブレーキディスク110との間、及び、第2ブレーキパッド82とブレーキディスク110との間にそれぞれ摩擦力が発生し、車輪100(図1参照)の回転が制動される。
図4は、実施形態に係る第1くさび部の構成例を示す斜視図である。図4に示すように、第1くさび部61は、第1面61aと、第1面61aの反対側に位置する第2面61bと、第1面61aと第2面61bとの間に位置する第3面61c、第4面61d、第5面61e及び第6面61fと、を有する。第1面61a及び第2面61bは、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ平行である。第3面61cは、X軸方向及びZ軸方向に対してそれぞれ傾斜している。第4面61d及び第5面61eは、X軸方向及びZ軸方向にそれぞれ平行である。例えば、第1面61aは第1くさび部61の上面であり、第2面61bは第1くさび部61の下面であり、第3面61cは第1くさび部61の正面であり、第4面61d及び第5面61eは第1くさび部61の側面であり、第6面61fは第1くさび部61の背面である。
また、第1くさび部61は、Z軸方向の両側に位置する端部611、612を有する。端部612は、第1くさび部61の先端部である。端部612は、端部611よりもX軸方向の厚みが小さい。第1くさび部61の端部611に第1面61aが含まれ、端部612に第2面61bが含まれている。図2に示すように、第1くさび部61の背面である第6面61fと、ハウジング12の内壁との間に、ガイド装置63が配置されている。
ボールねじ装置5が第1くさび部61の端部611をZ軸方向に押圧すると、第1くさび部61はZ軸方向に移動する。第1面61aにおいて、ねじ軸部51の先端部51aが押圧する領域は特に限定されない。先端部51aが押圧する領域は、第1面61aの中央部AR1でもよいし、中央部AR1よりも第6面61fに近い側に位置する周辺部AR2であってもよい。先端部51aが押圧する領域が周辺部AR2の場合、先端部51aから第1くさび部61に伝達される力のうち、ハウジング12の内壁を押す側に作用する力の成分を小さくすることができる。これにより、ボールねじ装置5は、第6面61fとガイド装置63との間の摩擦力を低く抑えることができ、第1くさび部61をガイド装置63に沿ってZ軸方向に効率よく移動させることが可能となる。
図5は、実施形態に係る第2くさび部の構成例を示す斜視図である。図5に示すように、第2くさび部62は、第1面62aと、第1面62aの反対側に位置する第2面62bと、第1面62aと第2面62bとの間に位置する第3面62c、第4面62d、第5面62e及び第6面62fと、を有する。第1面62a及び第2面62bは、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ平行である。第3面62cは、X軸方向及びZ軸方向に対してそれぞれ傾斜している。第4面62d及び第5面62eは、X軸方向及びZ軸方向にそれぞれ平行である。例えば、第1面62aは第2くさび部62の上面であり、第2面62bは第2くさび部62の下面であり、第3面62cは第2くさび部62の正面であり、第4面62d及び第5面62eは第2くさび部62の側面であり、第6面62fは第2くさび部62の背面である。
また、第2くさび部62は、Z軸方向の両側に位置する端部621、622を有する。端部621は、第2くさび部62の先端部である。端部621は、端部622よりもX軸方向の厚みが小さい。第2くさび部62の端部621に第1面62aが含まれ、端部622に第2面62bが含まれている。
図2に示すように、第1くさび部61の第3面61cと、第2くさび部62の第3面62cは、互いに平行である。第1くさび部61の第3面61cと、第2くさび部62の第3面62cとの間に、ガイド装置64が配置される。また、第2くさび部62の第2面62bは、キャリパ7の第4部位74と摺動可能に接している。第2くさび部62の第6面62fは、キャリパ7の第1部位71に固定されている。
図6は、実施形態に係るガイド装置の構成例を示す平面図である。図6に示すように、ガイド装置63は、例えばローラガイドである。ガイド装置63は、支持部631と、支持部631に回転可能に支持された複数の円筒状の転動体(以下、コロ)633と、を有する。コロ633の回転軸(axis)は、Y軸方向に平行である。
図2に示すように、ガイド装置63は、ハウジング12の内壁と第1くさび部61との間に配置されている。ガイド装置63のコロ633は、ハウジング12の内壁と第1くさび部61の第6面61fとにそれぞれ接している。第1くさび部61がZ軸方向に移動すると、この移動に合わせてコロ633が回転する。これにより、ガイド装置63は、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドする。また、ハウジング12の内壁には、ストッパ616、617が設けられている。ストッパ616、617間に、ガイド装置63が配置されている。これにより、ガイド装置63の移動可能な範囲はストッパ616、617間に制限され、ガイド装置63の脱落が防止される。
なお、図2では、ストッパ616、617がハウジング12の内壁に設けられている場合を示しているが、実施形態はこれに限定されない。ストッパ616、617の一方又は両方が、第1くさび部61の第6面61fに設けられていてもよい。このような構成であっても、ガイド装置63の移動可能な範囲はストッパ616、617間に制限される。
同様に、ガイド装置64も、例えばローラガイドである。ガイド装置64は、支持部と、支持部に回転可能に支持された複数のコロと、を有する。ガイド装置64においても、コロの回転軸(axis)は、Y軸方向に平行である。ガイド装置64は、第1くさび部61と第2くさび部62との間に配置されている。ガイド装置64のコロは、第1くさび部61の第3面61cと、第2くさび部62の第3面62cとにそれぞれ接している。第1くさび部61がZ軸方向に移動すると、この移動に合わせてガイド装置64のコロが回転する。これにより、ガイド装置64は、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドする。また、第2くさび部62の第3面62cには、ストッパ666、667が設けられている。ストッパ666、667間に、ガイド装置64が配置されている。これにより、ガイド装置64の移動可能な範囲はストッパ666、667間に制限され、ガイド装置64の脱落が防止される。
なお、図2では、ストッパ666、667が第2くさび部62の第3面62cに設けられている場合を示しているが、実施形態はこれに限定されない。ストッパ666、667の一方又は両方が、第1くさび部61の第3面61cに設けられていてもよい。このような構成であっても、ガイド装置64の移動可能な範囲はストッパ666、667間に制限される。
このような構成により、モータ3の回転駆動は、ボールねじ装置5により直線運動に変換される。そして、ボールねじ装置5により第1くさび部61がZ軸方向に押圧される。第1くさび部61がZ軸方向に押圧されて移動すると、第2くさび部62がX軸方向に押圧されて移動する。第2くさび部62がX軸方向に移動すると、第2くさび部62に固定されているキャリパ7の第1部位71もX軸方向に移動する。これにより、第1部位71に固定されている第1ブレーキパッド81は、ブレーキディスク110を第2ブレーキパッド82側に押圧する。これにより、モータ3の回転駆動は、ブレーキ制動力Hdとして車輪100に伝達される。
また、ガイド装置63、64において、コロ633の回転軸(axis)はY軸方向に平行である。また、ブレーキディスク110の回転軸(axis)はX軸方向に平行である。コロ633の回転軸と、ブレーキディスク110の回転軸は互いに直交している。これにより、第1ブレーキパッド81がブレーキディスク110に押圧されて、ブレーキディスク110の回転方向の力が第1ブレーキパッド81を介してガイド装置63、64に伝達される場合でも、コロ633は回転しない。ガイド装置63、64は、ブレーキディスク110の回転に抵抗する。これにより、電動ブレーキ装置2は、ブレーキディスク110の回転力が伝達されることによって第1くさび部61と第2くさび部62との位置関係が意図せず変動することを防ぐことができる。
また、くさび機構6において、ボールねじ装置5に連結されている部位は、第1くさび部61である。これにより、くさび機構6において、第1くさび部61のみがZ軸方向に移動する。キャリパ7を介して第1ブレーキパッド81を支持する第2くさび部62は、Z軸方向に移動しない。これにより、ボールねじ装置5の直線運動に関係なく、第1ブレーキパッド81と第2ブレーキパッド82とのZ軸方向における位置関係を一定に保持することができる。第1ブレーキパッド81と第2ブレーキパッド82との対向面積は一定に保持される。
第1ブレーキパッドと第2ブレーキパッドとのZ軸方向における位置関係が変動するブレーキ装置と比べて、ブレーキパッド8はブレーキディスク110を一定の面積で挟み込むことができる。これにより、電動ブレーキ装置2は、ブレーキ制動力Hdを車輪100に信頼性高く伝達することができる。
なお、ガイド装置63、64の各コロ633には、モータ3の回転駆動による負荷が加えられる。この負荷に耐えて円形を保持できるように、コロ633の強度は高められていることが好ましい。例えば、コロ633は、焼き入れされた金属で構成されていることが好ましい。焼き入れとは、所定の高温状態から急冷する熱処理のことである。また、コロ633と同様に、後述の玉639(図8参照)も焼き入れされた金属で構成されていることが好ましい。
次に、図1から図3を参照して、電動ブレーキシステム1の動作例について説明する。図7は、実施形態に係る電動ブレーキシステムの動作の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、第2センサ92は、ブレーキペダル93の踏み込み量を検出する(ステップST11)。第2センサ92は、ブレーキペダル93の踏み込み量に応じた検出信号Sbを制御装置96に出力する。制御装置96は、検出信号Sbに基づいて、必要とされるモータ3の回転量を算出する(ステップST12)。制御装置96は、各電動ブレーキ装置2について、必要とされるモータ3の回転量を個別に算出する。また、制御装置96は、検出信号Sbと検出信号Saの両方に基づいて、必要とされるモータ3の回転量を算出してもよい。
制御装置96は、各電動ブレーキ装置2について、必要とされるモータ3の回転量に応じた駆動信号Sdを個別に生成する。そして、制御装置96は、生成した駆動信号Sdを各電動ブレーキ装置2にそれぞれ出力する(ステップST13)。駆動信号Sdに基づいて、各電動ブレーキ装置2のモータ3が回転駆動する。上述したように、モータ3の回転駆動は、減速機4、ボールねじ装置5を介して、くさび機構6に伝達される。そして、くさび機構6の第1くさび部61がZ軸方向に押圧されて移動し、第2くさび部62がX軸方向に押圧されて移動する。これにより、第1ブレーキパッド81がブレーキディスク110を第2ブレーキパッド82側に押圧する。以上により、車輪100FL、100FR、100RL、100RRにブレーキ制動がそれぞれ発生する(ステップST14)。
以上説明したように、実施形態1に係る電動ブレーキ装置は、モータ3と、モータ3から離して配置されるくさび機構6と、モータ3の回転駆動を直線運動に変換してくさび機構6に伝達する送りねじ装置(例えば、ボールねじ装置5)と、を備える。ボールねじ装置5は、ねじ軸部51と、ねじ軸部51に螺合されるナット52と、を有する。くさび機構6は、第1くさび部61と、ねじ軸部51の軸心に平行な第1方向(例えば、Z軸方向)と交差する第2方向(例えば、車幅方向(X軸方向))において、第1くさび部61と対向する第2くさび部62と、を有する。ボールねじ装置5は、ねじ軸部51がナット52に対して相対的に回転することによって、第1くさび部61をZ軸方向に移動させる。第1くさび部61がZ軸方向に移動すると、第2くさび部62はX軸方向に移動する。これによれば、ボールねじ装置5の直線運動の方向はZ軸方向となる。また、ボールねじ装置5とくさび機構6は、Z軸方向に並んで配置される。これにより、電動ブレーキ装置2は、車幅方向(X軸方向)の長さを短くすることができる。
また、第1くさび部61は、ボールねじ装置5と対向する側に位置する第1端部(例えば、端部611)と、Z軸方向において端部611の反対側に位置し、端部611よりもX軸方向における厚みが小さい第2端部(例えば、端部612)と、端部611と端部612との間に位置し、Z軸方向及びX軸方向に対してそれぞれ傾斜した第1傾斜面(例えば、第3面61c)と、を有する。第2くさび部62は、第3面61cと対向する第2傾斜面(例えば、第3面62c)を有する。これによれば、第1くさび部61の端部611がZ軸方向に押圧されると、第3面61c及び第3面62cを介して、第2くさび部62がX軸方向に押圧される。
また、第3面61cと第3面62cは互いに平行である。これによれば、第3面61cは第3面62cに沿って移動することができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドする第1ガイド装置(例えば、ガイド装置64)、をさらに備える。ガイド装置64は、第3面61cと第3面62cとの間に位置する。これによれば、ガイド装置64は、第3面61cと第3面62cとの間に生じる摩擦力を低減することができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第1くさび部61のX軸方向への移動を規制する第1規制部(例えば、ハウジング12の内壁)、をさらに備える。ハウジング12の内壁は、第1くさび部61を挟んで第2くさび部62の反対側に位置する。これによれば、ハウジング12の内壁は、第1くさび部61が第2くさび部62に押圧されてX軸方向に移動することを防ぐことができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドする第2ガイド装置(例えば、ガイド装置63)、をさらに備える。ガイド装置63は、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間に位置する。これによれば、ガイド装置63は、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間に生じる摩擦力を低減することができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第2くさび部62のZ軸方向への移動を規制する第2規制部(例えば、キャリパ7の第4部位74)、をさらに備える。第2くさび部62は、Z軸方向においてボールねじ装置5と対向する側に位置する第3端部(例えば、端部621)と、Z軸方向において端部621の反対側に位置し、端部621よりもX軸方向の厚みが大きい第4端部(例えば、端部622)と、を有する。キャリパ7の第4部位74は、Z軸方向において第2くさび部62の端部622と対向する側に配置される。これによれば、キャリパ7の第4部位74は、第2くさび部62が第1くさび部61に押圧されてZ軸方向に移動することを防ぐことができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第2くさび部62を挟んで第1くさび部61の反対側に位置する第1ブレーキパッド81と、第1ブレーキパッド81を挟んで第2くさび部62の反対側に位置する第2ブレーキパッド82と、をさらに備える。これによれば、第2くさび部62は、第1ブレーキパッド81を第2ブレーキパッド82側に押し出すことができる。
また、電動ブレーキ装置2は、第1ブレーキパッド81と第2ブレーキパッド82との間に位置するブレーキディスク110、をさらに備える。これによれば、第1ブレーキパッド81はブレーキディスク110を第2ブレーキパッド82側に押圧することができる。これにより、電動ブレーキ装置2は、モータ3の回転駆動をブレーキ制動力として車輪100に伝達することができる。
また、電動ブレーキシステム1は、電動ブレーキ装置2と、ブレーキ(例えば、ブレーキペダル93)の操作に応じた駆動信号Sdを電動ブレーキ装置2に出力する制御装置96と、を備える。電動ブレーキ装置2は、複数の車輪100に対して一対一の関係で複数設けられている。制御装置96は、駆動信号Sdを複数の電動ブレーキ装置2のそれぞれに出力する。これによれば、電動ブレーキシステム1は、電動ブレーキ装置の車幅方向(X軸方向)の小型化によって生じるスペースを有効に活用する(例えば、他部品を配置する)ことができる。
(変形例)
上述の実施形態1では、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間にガイド装置63が配置されることを説明した。また、ガイド装置63がローラガイドであることを説明した。しかしながら、本実施形態において、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間に配置されるガイド装置63は、ローラガイドに限定されない。
図8は、実施形態1の変形例1に係るガイド装置の構成を示す平面図である。第1くさび部61とハウジング12の内壁との間には、図8に示すようなガイド装置63Aが配置されてもよい。ガイド装置63Aは、例えばボールガイドである。図8に示すように、ガイド装置63Aは、支持部636と、支持部636に回転可能に支持された球状の転動体(以下、玉)639と、を有する。支持部636に支持された状態で玉639は任意の方向に回転可能となっている。
図2において、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間にガイド装置63Aが配置される場合、ガイド装置63Aの玉639は、ハウジング12の内壁と第1くさび部61の第6面61fとに接する。第1くさび部61がZ軸方向に移動すると、この移動に合わせて玉639が回転する。これにより、ガイド装置63Aは、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドすることができる。
同様に、第1くさび部61と第2くさび部62との間に配置されるガイド装置64も、ボールガイドであってもよい。この場合、ガイド装置64は、ガイド装置63Aと同様の構成を有する。ガイド装置64の球状の転動体は、第1くさび部61の第3面61cと第2くさび部62の第3面62cとに接している。第1くさび部61がZ軸方向に移動すると、この移動に合わせてガイド装置64の球状の転動体が回転する。これにより、ガイド装置64は、第1くさび部61のZ軸方向への移動をガイドすることができる。
また、上述の実施形態では、図2に示したように、モータ3とボールねじ装置5はX軸方向で並んで配置され、モータ3の回転軸Ax2とボールねじ装置5の回転軸Ax1とが互いに平行であることを説明した。しかしながら、本実施形態において、モータ3とボールねじ装置5との位置関係はこれに限定されない。
図9は、実施形態1の変形例2に係るモータと送りねじ装置との位置関係を示す模式図である。図9に示すように、モータ3とボールねじ装置5は、Z軸方向に並んで配置されていてもよい。この場合、モータ3の回転軸Ax2と、ボールねじ装置5の回転軸Ax1とが一致してもよい。このような構成であっても、モータ3の回転駆動は、減速機4で減速され、ボールねじ装置5により直線運動に変換される。また、回転軸Ax1、Ax2は、いずれもZ軸方向に平行であり、車幅方向(X軸方向)と直交している。これにより、実施形態1の変形例2においても、電動ブレーキ装置2(図2参照)は車幅方向の長さを短く、電動ブレーキ装置2と隣り合う位置にスペースを広く確保することができる。
図10は、実施形態1の変形例3に係るモータと送りねじ装置及び傘歯車機構の位置関係を示す模式図である。図10に示すように、モータ3の回転軸Ax2とボールねじ装置5の回転軸Ax1は互いに直交してもよい。例えば、回転軸Ax2はX軸方向に平行である。回転軸Ax1はZ軸方向に平行である。この場合、モータ3の出力側と減速機4の入力側は、傘歯車機構32で連結されていてもよい。傘歯車機構32によって、回転軸Ax1と回転軸Ax2とが互いに直交する。
例えば、傘歯車機構32は、図示しない第1傘歯車と、第1傘歯車と噛み合う第2傘歯車とを有する。第1傘歯車の軸部(shaft)は、継手を介してモータ3の出力軸31(図2参照)に連結されている。第1傘歯車の回転軸(axis)は、X軸方向に平行である。第2傘歯車の軸部(shaft)は、減速機4が有する駆動歯車41(図2参照)の径方向の中心部に連結されている。第2傘歯車の回転軸(axis)は、Z軸方向に平行である。
このような構成であっても、モータ3の回転駆動は、減速機4で減速され、ボールねじ装置5により直線運動に変換される。また、ボールねじ装置5の回転軸Ax1はZ軸方向に平行であり、車幅方向(X軸方向)と直交している。これにより、実施形態1の変形例3においても、電動ブレーキシステム1(図1参照)は、電動ブレーキ装置2(図2参照)の車幅方向の長さを短くすることができ、電動ブレーキ装置2と隣り合う位置にスペースを広く確保することができる。電動ブレーキシステム1は、電動ブレーキ装置2の周辺において、車幅方向に広く確保されたスペースを有効に活用することができる。
上記の傘歯車機構32は、モータ3と減速機4との間ではなく、減速機4とボールねじ装置5との間に配置されていてもよい。図11は、実施形態1の変形例4に係るモータと送りねじ装置及び傘歯車機構との位置関係を示す模式図である。
図11に示す例では、傘歯車機構32は、減速機4とボールねじ装置5との間に配置されている。減速機4の出力側とボールねじ装置5の入力側は、傘歯車機構32で連結されている。例えば、傘歯車機構32は、図示しない第1傘歯車と、第1傘歯車と噛み合う第2傘歯車とを有する。第1傘歯車の軸部(shaft)は、減速機4が有する従動歯車42(図2参照)の径方向の中心部に連結されている。第1傘歯車の回転軸(axis)は、X軸方向に平行である。第2傘歯車の軸部(shaft)は、ボールねじ装置5が有するナット52(図2参照)に連結されている。第2傘歯車の回転軸(axis)は、X軸方向に平行である。
このような構成であっても、モータ3の回転駆動は、減速機4で減速され、ボールねじ装置5により直線運動に変換される。また、ボールねじ装置5の回転軸Ax1はZ軸方向に平行であり、車幅方向(X軸方向)と直交している。これにより、実施形態1の変形例4においても、電動ブレーキシステム1(図1参照)は、電動ブレーキ装置2(図2参照)の車幅方向の長さを短くすることができ、電動ブレーキ装置2と隣り合う位置にスペースを広く確保することができる。電動ブレーキシステム1は、電動ブレーキ装置2の周辺において、車幅方向に広く確保されたスペースを有効に活用することができる。
また、上記の実施形態1では、ボールねじ装置5において、ねじ軸部51は、ナット52の回転により、Z軸方向に移動することを説明した。しかしながら、本実施形態において、ボールねじ装置の構成はこれに限定されない。
図12は、実施形態1の変形例5に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。実施形態1の変形例5に係るボールねじ装置5Aは、ねじ軸部51Aと、ナット52Aとを有する。ボールねじ装置5Aは、ねじ軸部51Aが回転し、ナット52Aが軸方向に移動する。例えば、ねじ軸部51Aは、軸受55A及び軸受56Aにより、ハウジング12(図2参照)の内壁に回転可能に支持される。ねじ軸部51Aは、従動歯車42と連結されており、回転軸Ax1を中心に、例えば矢印A2に示す方向に回転できる。
ナット52Aは、図示しない連結部材を介して、くさび機構6の第1くさび部(図2参照)と連結される。これにより、ナット52Aの回転が規制される。ナット52Aは、ねじ軸部51Aの回転により、Z軸方向(矢印A1に示す方向)に移動する。このような構成であっても、ボールねじ装置5Aは、モータ3の回転駆動を直線運動に変換してくさび機構6に伝達することができる。
図13は、実施形態1の変形例6に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。実施形態1の変形例6に係るボールねじ装置5Bは、ねじ軸部51Bが回転するとともに、Z軸方向に移動する。例えば、ねじ軸部51Bは、従動歯車42Aと連結されており、回転軸Ax1を中心に、例えば矢印A2に示す方向に回転できる。ナット52Bは、ハウジング12の内壁に固定される。ナット52Bは、Z軸方向の位置が固定され、かつ回転しないように固定される。これにより、ねじ軸部51Bは、ねじ軸部51Bの回転に伴って、Z軸方向に移動する。ねじ軸部51Bの直線運動は、図示しない連結部材を介してくさび機構6(図2参照)に伝達される。
実施形態1の変形例6において、減速機4Aの駆動歯車41Aの外周には、Z軸方向に沿ったスプライン溝41Aaが設けられている。従動歯車42Aは、スプライン溝41Aaと噛み合っており、スプライン溝41Aaに沿ってZ軸方向に移動可能になっている。このため、従動歯車42Aは、モータ3の回転駆動をねじ軸部51Bに伝達するとともに、ねじ軸部51BのZ軸方向への移動に伴って移動することができる
図14は、実施形態1の変形例7に係るボールねじ装置を説明するための説明図である。実施形態1の変形例7に係るボールねじ装置5Cは、ナット52Cが回転するとともに、Z軸方向に移動する。例えば、ねじ軸部51Cは、ハウジング12(図2参照)の内壁に固定される。ねじ軸部51Cは、Z軸方向の位置が固定され、かつ回転しないように固定される。ナット52Cは、従動歯車42Bと連結されており、回転軸Ax1を中心に、例えば矢印A2に示す方向に回転できる。これにより、ナット52Cは、ナット52Cの回転に伴って、Z軸方向に移動する。ナット52Cの直線運動は、図示しない連結部材を介して、くさび機構6(図2参照)に伝達される。
減速機4Bの駆動歯車41Bの外周には、Z軸方向に沿ったスプライン溝41Baが設けられている。従動歯車42Bは、スプライン溝41Baと噛み合っており、スプライン溝41Baに沿ってZ軸方向に移動可能である。このため、従動歯車42Bは、モータ3の回転駆動をナット52Cに伝達するとともに、ナット52CのZ軸方向の移動に伴って移動することができる。
また、上記の実施形態1では、図2に示したように、キャリパ7の第4部位74は、第2くさび部62をX軸方向に摺動可能に支持することを説明した。本実施形態では、第4部位74と第2くさび部62との間に、ローラガイド又はボールガイド等のガイド装置が配置されていてもよい。
図15は、実施形態1の変形例8に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。図15に示すように、実施形態1の変形例8に係る電動ブレーキ装置2Aは、第4部位74と第2くさび部62との間に配置された第3ガイド装置(例えば、ガイド装置65)を備える。
ガイド装置65は、ローラガイドであり、ガイド装置63、64と同様の構成を有する。ガイド装置65のコロは、第2くさび部62の第2面62bとキャリパ7の第4部位74とに接している。第2くさび部62がX軸方向に移動すると、この移動に合わせてガイド装置65のコロが回転する。これにより、ガイド装置65は、第2くさび部62のZ軸方向への移動をガイドする。
これによれば、ガイド装置65は、第2くさび部62とキャリパ7の第4部位74との間に生じる摩擦力を低減することができる。これにより、第2くさび部62は、X軸方向へより円滑に移動することができる。
また、キャリパ7の第4部位74には、ストッパ741が設けられている。ストッパ741とキャリパ7の第1部位71との間に、ガイド装置65が配置されている。これにより、ガイド装置65の移動可能な範囲はストッパ741とキャリパ7の第1部位71との間に制限され、ガイド装置65の脱落が防止される。
なお、図15では、ストッパ741がキャリパ7の第4部位74に設けられている場合を示しているが、実施形態はこれに限定されない。ストッパ741は、第2くさび部62の第2面62bに設けられていてもよい。このような構成であっても、ガイド装置65の移動可能な範囲はストッパ741とキャリパ7の第1部位71との間に制限される。
また、上記の実施形態1では、本開示の送りねじ装置として、ボールねじ装置5を示したが、これはあくまで一例である。本開示の送りねじ装置は、ボールねじ装置5に限定されるものではなく、すべりねじ装置であってもよい。すべりねじ装置も、モータ3の回転駆動を直線運動に変換してくさび機構6に伝達することができる。これにより、送りねじ装置としてすべりねじ装置を用いた態様も、電動ブレーキ装置2の車幅方向(X軸方向)の長さを短くすることができる。
(実施形態2)
上記の実施形態1では、くさび機構6の第1くさび部61とハウジング12の内壁との間にガイド装置63が配置されていることを説明した。しかしながら、本実施形態において、ガイド装置63は省いてもよい。
図16は、実施形態2に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。図16に示すように、実施形態2に係る電動ブレーキ装置2Bでは、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間にガイド装置63(図2参照)は配置されていない。第1くさび部61の第6面61fと、ハウジング12の内壁において第6面61fと対向する領域の面は、互いに平行である。第1くさび部61は、その第6面61fをハウジング12の内壁に接触させた状態でZ軸方向に移動することができる。このような構成であっても、電動ブレーキ装置2Bは、車幅方向(X軸方向)の長さを短くすることができる。
なお、実施形態2においても、実施形態1に示した各変形例を適用することができる。図17は、実施形態2の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。図17に示すように、実施形態2の変形例に係る電動ブレーキ装置2Cは、第4部位74と第2くさび部62との間に配置されたガイド装置65を備える。
これによれば、電動ブレーキ装置2Cは、図15に示した電動ブレーキ装置2Aと同様に、第2くさび部62と第4部位74との間に生じる摩擦力を低減することができる。これにより、電動ブレーキ装置2Cにおいて、第2くさび部62は、X軸方向へより円滑に移動することができる。
(実施形態3)
上記の実施形態1では、くさび機構6の第1くさび部61と第2くさび部62との間にガイド装置64が配置されていることを説明した。しかしながら、本実施形態において、ガイド装置64は省いてもよい。
図18は、実施形態3に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。図18に示すように、実施形態3に係る電動ブレーキ装置2Dでは、第1くさび部61と第2くさび部62との間にガイド装置64(図2参照)は配置されていない。第1くさび部61の第3面61cと第2くさび部62の第3面62cは、互いに平行である。第1くさび部61は、その第3面61cを第2くさび部62の第3面62cに接触させた状態でZ軸方向に移動することができる。このような構成であっても、電動ブレーキ装置2Dは、車幅方向(X軸方向)の長さを短くすることができる。
なお、実施形態3においても、実施形態1に示した各変形例を適用することができる。図19は、実施形態3の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。図19に示すように、実施形態3の変形例に係る電動ブレーキ装置2Eは、第4部位74と第2くさび部62との間に配置されたガイド装置65を備える。
これによれば、電動ブレーキ装置2Eは、図15に示した電動ブレーキ装置2Aと同様に、第2くさび部62と第4部位74との間に生じる摩擦力を低減することができる。これにより、電動ブレーキ装置2Eにおいて、第2くさび部62は、Z軸方向へより円滑に移動することができる。
(実施形態4)
本実施形態において、ガイド装置63、64(図2参照)は共に省いてもよい。図20は、実施形態4に係る電動ブレーキ装置の構成例を示す断面図である。図20に示すように、実施形態4に係る電動ブレーキ装置2Fでは、第1くさび部61とハウジング12の内壁との間にガイド装置63は配置されていない。第1くさび部61の第6面61fと、ハウジング12の内壁において第6面61fと対向する領域の面は、互いに平行である。第1くさび部61は、その第6面61fをハウジング12の内壁に接触させた状態でZ軸方向に移動することができる。
また、第1くさび部61と第2くさび部62との間にガイド装置64は配置されていない。第1くさび部61の第3面61cと第2くさび部62の第3面62cは、互いに平行である。第1くさび部61は、その第3面61cを第2くさび部62の第3面62cに接触させた状態でZ軸方向に移動することができる。このような構成であっても、電動ブレーキ装置2Fは、車幅方向(X軸方向)の長さを短くすることができる。
なお、実施形態4においても、実施形態1に示した各変形例を適用することができる。図21は、実施形態4の変形例に係る電動ブレーキ装置の構成を示す断面図である。図21に示すように、実施形態4の変形例に係る電動ブレーキ装置2Gは、第4部位74と第2くさび部62との間に配置されたガイド装置65を備える。これによれば、電動ブレーキ装置2Gは、図15に示した電動ブレーキ装置2Aと同様に、第2くさび部62と第4部位74との間に生じる摩擦力を低減することができる。これにより、電動ブレーキ装置2Gにおいて、第2くさび部62は、Z軸方向へより円滑に移動することができる。
(実施形態5)
図22は、実施形態5に係るストッパの構成例を示す断面図である。上記の実施形態では、ストッパ616、617、666、667(図2参照)や、ストッパ741(図15参照)を、X-Z平面で切断した断面の形状(以下、断面形状)が長方形である場合を示した。しかしながら、本実施形態において、ストッパ616、617、666、667、741の各断面形状は長方形に限定されない。
例えば図22に示すように、ストッパ666の断面形状は五角形でもよい。また、ストッパ667の断面形状は、向かい合う辺が非平行な四角形でもよい。ストッパ667は、キャリパ7の第4部位74に接していてもよい。このような構成であっても、ストッパ666、667は、第2ガイド装置64の移動可能な範囲を制限することができる。
1 電動ブレーキシステム
2、2A、2B、2C、2D、2E、2F、2FL、2FR、2G、2RL、2RR 電動ブレーキ装置
3 モータ
4、4A、4B 減速機
5、5A、5B、5C ボールねじ装置
6 くさび機構
7 キャリパ
8 ブレーキパッド
12 ハウジング
31 出力軸
41、41A、41B 駆動歯車
42、42A、42B 従動歯車
51、51A、51B、51C ねじ軸部
52、52A、52B、52C ナット
61 第1くさび部
62 第2くさび部
63、64、65 ガイド装置
81 第1ブレーキパッド
82 第2ブレーキパッド
91 第1センサ
92 第2センサ
96 制御装置(ECU)
100、100FL、100FR、100RL、100RR 車輪
110 ブレーキディスク

Claims (9)

  1. モータと、
    前記モータから離して配置されるくさび機構と、
    前記モータの回転駆動を直線運動に変換して前記くさび機構に伝達する送りねじ装置と、を備え、
    前記送りねじ装置は、
    ねじ軸部と、
    前記ねじ軸部に螺合されるナットと、を有し、
    前記くさび機構は、
    第1くさび部と、
    前記ねじ軸部の軸心に平行な第1方向と交差する第2方向において、前記第1くさび部と対向する第2くさび部と、を有し、
    前記送りねじ装置は、前記ねじ軸部が前記ナットに対して相対的に回転することによって、前記第1くさび部を前記第1方向に移動させ、
    前記第1くさび部が前記第1方向に移動すると、前記第2くさび部は前記第2方向に移動し、
    前記第1くさび部は、
    前記送りねじ装置と対向する側に位置する第1端部と、
    前記第1方向において前記第1端部の反対側に位置し、前記第1端部よりも前記第2方向における厚みが小さい第2端部と、
    前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向に対してそれぞれ傾斜した第1傾斜面と、を有し、
    前記第2くさび部は、
    前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面を有し、
    前記第1くさび部の前記第1方向への移動をガイドする第1ガイド装置を備え、
    前記第1ガイド装置は、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に位置し、
    前記第1ガイド装置は、
    前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間を転動する複数の第1転動体と、
    前記複数の第1転動体を支持する第1支持部と、
    を備え、
    前記第1傾斜面又は前記第2傾斜面には、前記第1ガイド装置に移動範囲を制限する一対の第1ストッパが設けられ
    前記第2くさび部の前記第1方向への移動を規制する第2規制部、をさらに備え、
    前記第2くさび部は、
    前記第1方向において前記送りねじ装置と対向する側に位置する第3端部と、
    前記第1方向において前記第3端部の反対側に位置し、前記第3端部よりも前記第2方向の厚みが大きい第4端部と、を有し、
    前記第2規制部は、前記第1方向において前記第4端部と対向する側に位置し、かつ前記第2方向と反対方向の端面は、前記第1くさび部の前記第2端部よりも前記第2方向に配置され、前記第4端部よりも前記第1方向に移動した前記第1くさび部の前記第2端部と接触しないようになっている
    電動ブレーキ装置。
  2. モータと、
    前記モータから離して配置されるくさび機構と、
    前記モータの回転駆動を直線運動に変換して前記くさび機構に伝達する送りねじ装置と、を備え、
    前記送りねじ装置は、
    ねじ軸部と、
    前記ねじ軸部に螺合されるナットと、を有し、
    前記くさび機構は、
    第1くさび部と、
    前記ねじ軸部の軸心に平行な第1方向と交差する第2方向において、前記第1くさび部と対向する第2くさび部と、を有し、
    前記送りねじ装置は、前記ねじ軸部が前記ナットに対して相対的に回転することによって、前記第1くさび部を前記第1方向に移動させ、
    前記第1くさび部が前記第1方向に移動すると、前記第2くさび部は前記第2方向に移動し、
    前記第1くさび部は、
    前記送りねじ装置と対向する側に位置する第1端部と、
    前記第1方向において前記第1端部の反対側に位置し、前記第1端部よりも前記第2方向における厚みが小さい第2端部と、
    前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、前記第1方向及び前記第2方向に対してそれぞれ傾斜した第1傾斜面と、を有し、
    前記第2くさび部は、
    前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面を有し、
    前記第1くさび部の前記第1方向への移動をガイドする第1ガイド装置を備え、
    前記第1ガイド装置は、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間に位置し、
    前記第1ガイド装置は、
    前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間を転動する複数の第1転動体と、
    前記複数の第1転動体を支持する第1支持部と、
    を備え、
    前記第1傾斜面又は前記第2傾斜面には、前記第1ガイド装置に移動範囲を制限する一対の第1ストッパが設けられ、
    前記第2くさび部の前記第1方向への移動を規制する第2規制部、をさらに備え、
    前記第2くさび部は、
    前記第1方向において前記送りねじ装置と対向する側に位置する第3端部と、
    前記第1方向において前記第3端部の反対側に位置し、前記第3端部よりも前記第2方向の厚みが大きい第4端部と、を有し、
    前記第2くさび部を挟んで前記第1くさび部の反対側に位置する第1ブレーキパッドと、
    前記第1ブレーキパッドを挟んで前記第2くさび部の反対側に位置する第2ブレーキパッドと、をさらに備え、
    前記第2規制部は、前記第1方向において前記第4端部と対向する側に位置し、かつ前記第2方向の端面が前記第1ブレーキパッドを支持する第1部位に当接可能となっている
    電動ブレーキ装置。
  3. 前記第2くさび部を挟んで前記第1くさび部の反対側に位置する第1ブレーキパッドと、
    前記第1ブレーキパッドを挟んで前記第2くさび部の反対側に位置する第2ブレーキパッドと、をさらに備え、
    前記第2方向の端面が前記第1ブレーキパッドを支持する第1部位に当接可能となっている
    請求項1に記載の電動ブレーキ装置
  4. 前記第1ブレーキパッドと前記第2ブレーキパッドとの間に位置するブレーキディスク、をさらに備える請求項2又は請求項3に記載の電動ブレーキ装置。
  5. 前記第1傾斜面と前記第2傾斜面は互いに平行である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置。
  6. 前記第1くさび部の前記第2方向への移動を規制する第1規制部、をさらに備え、
    前記第1規制部は、前記第1くさび部を挟んで前記第2くさび部の反対側に位置し、
    前記第1くさび部の前記第1方向への移動をガイドする第2ガイド装置を備え、
    前記第2ガイド装置は、前記第1くさび部と前記第1規制部との間に位置し、
    前記第2ガイド装置は、
    前記第1くさび部と前記第1規制部との間を転動する複数の第2転動体と、
    前記複数の第2転動体を支持する第2支持部と、
    を備え、
    前記第1くさび部又は前記第1規制部には、前記第2ガイド装置に移動範囲を制限する一対の第2ストッパが設けられている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置。
  7. 前記第2くさび部の第2方向への移動をガイドする第3ガイド装置、をさらに備え、
    前記第3ガイド装置は、
    前記第2くさび部と前記第2規制部との間に位置する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置。
  8. 前記送りねじ装置はボールねじ装置である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置と、
    ブレーキの操作に応じた駆動信号を前記電動ブレーキ装置に出力する制御装置と、を備え、
    前記電動ブレーキ装置は、複数の車輪に対して一対一の関係で複数設けられており、
    前記制御装置は、前記駆動信号を複数の前記電動ブレーキ装置にそれぞれ出力する、電動ブレーキシステム。
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