JP7204736B2 - リアガラス - Google Patents

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Description

本発明は、車両後部のバックドアに取り付けられるリアガラスに関する。
自動車のリアガラスにはAM、FM、DTV、DAB、等の様々なメディア用のアンテナが複数設けられているが、近年は、接続端子、ケーブルなどの部品点数を削減する目的から、共通の給電部を有する共用アンテナが増加している。このなかで、特に、AMとFMは共用アンテナとして設置されることが増えている(例えば、特許文献1)。
特開2011-135405号公報
ところで、AMアンテナは、リアガラス周縁のボディフランジや、リアガラス中央のデフォッガといった金属部位に近い位置に配置されると受信感度が悪くなるという問題がある。そのため、上記のようなAM/FM共用アンテナは、AMの受信特性を主に考えて、金属部位から一定距離だけ離して配置されていた。しかしながら、このようなAMの制約を考慮すると、AM/FM共用アンテナのFMについては、十分な受信性能を得ることができなかった。本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、AM/FM共用アンテナにおいて、AMとFMのいずれについても、良好な受信感度を得ることができる、リアガラスを提供することを目的とする。
第1の本発明は、車両後部の開口を閉じる、跳ね上げ式のバックドアに取り付けられるリアガラスであって、ガラス板と、前記ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガと、前記ガラス板において、前記デフォッガの上方または下方に設置される共用アンテナと、を備え、前記共用アンテナは、給電部と、前記給電部と接続されるAMアンテナと、前記給電部と接続されるFMアンテナと、を有し、前記AMアンテナの素子長LAM、前記FMアンテナの受信周波数域に対応する中心波長λFM-C、及び前記ガラス板の波長短縮率α、の関係が、以下の式を充足する。
0.49×α×λFM-C≦LAM≦0.67×α×λFM-C
上記リアガラスにおいて、前記AMアンテナは、前記給電部から水平方向に延びる第1AMアンテナ素子と、前記第1AMアンテナ素子の端部から上下方向に延びる第2AMアンテナ素子と、前記第2AMアンテナ素子の端部近傍から水平方向に前記給電部側に延びる第3AMアンテナ素子と、を有することができる。
上記リアガラスにおいて、前記AMアンテナは、前記第3アンテナAM素子の端部から前記第1AM素子側に上下方向に延びる第4AMアンテナ素子と、前記第4AMアンテナ素子の端部から前記第2AMアンテナ素子と連結するように水平方向に延びる第5AMアンテナ素子と、をさらに有することができる。
上記リアガラスにおいて、前記デフォッガは、前記ガラス板の左右の端部に沿って上下方向に延びる一対のバスバーと、前記一対のバスバーを結ぶように水平に延びる複数の加熱線と、を有し、前記FMアンテナは、前記給電部から前記デフォッガに向かって上下方向に延びる第1FMアンテナ素子と、前記第1FMアンテナ素子の端部に連結され、水平方向に延びる第2FMアンテナ素子と、を有し、前記第2FMアンテナ素子は、前記デフォッガの加熱線のうち、最も前記FMアンテナに近接する加熱線と容量結合するように構成することができる。
上記リアガラスにおいて、前記第2FMアンテナ素子と前記デフォッガとの距離は、前記AMアンテナと前記デフォッガとの距離以下にすることができる。
上記リアガラスにおいて、前記リアガラスが取付けられる前記バックドアの内周の上縁また下縁と、前記デフォッガとの間のスペースの上下方向の距離を100mm以下とし、前記共用アンテナは、前記スペースに配置され、前記AMアンテナの上下方向の長さは、75mm以下とすることができる。
上記リアガラスにおいて、前記共用アンテナは、前記デフォッガの上方に配置することができる。
上記リアガラスにおいては、DABアンテナをさらに備えることができる。
第2の本発明は、車両後部のバックドアに取り付けられるリアガラスであって、ガラス板と、前記ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガと、前記ガラス板において、前記デフォッガの上方または下方に設置される共用アンテナと、を備え、前記共用アンテナは、給電部と、前記給電部と接続されるFMアンテナと、AMアンテナと、前記給電部と前記AMアンテナとの間に配置されるコイルと、を備えている。
本発明に係るリアガラスによれば、AM/FM共用アンテナにおいて、AMとFMのいずれについても、良好な受信感度を得ることができる。
本発明に係るバックドアの斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 図1のバックドアの分解斜視図である。 図1のバックドアのリアガラスの正面図である。 第1パターンに係る共用アンテナの拡大図である。 第2パターンに係る共用アンテナの拡大図である。 第3パターンに係る共用アンテナの拡大図である。 第4パターンに係る共用アンテナの拡大図である。 共用アンテナの他の例を示す平面図である。 共用アンテナの他の例を示す平面図である。 実施例及び比較例に係るリアガラスの平面図である。 実施例及び比較例に係る共用アンテナを示す平面図である。 実施例1~7に係るFMアンテナの受信性能を示すグラフである。 比較例1~4に係るFMアンテナの受信性能を示すグラフである。 参考例に係るFMアンテナの受信性能を示すグラフである。 参考例に係るAMアンテナの受信性能を示すグラフである。 実施例8に係る共用アンテナを示す平面図である。 比較例5に係る共用アンテナを示す平面図である。 実施例8、比較例5及び参考例に係るFMアンテナの受信性能を示すグラフである。 実施例9に係る共用アンテナが配置されたリアガラスの正面図である。 実施例10に係る共用アンテナが配置されたリアガラスの正面図である。 実施例11に係る共用アンテナが配置されたリアガラスの正面図である。 実施例12に係る共用アンテナが配置されたリアガラスの正面図である。 実施例9~12に係るFMアンテナの受信性能を示すグラフである。
以下、本発明に係るリアガラスが取付けられたバックドアの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るバックドアの正面図、図2は図1のA-A線断面図、図3は図1のバックドアの分解斜視図である。なお、以下では、説明の便宜のため、各図の向きを基準に、例えば、図1の上下方向を、上下方向または垂直方向、図1の左右方向を、左右方向または水平方向と称することがある。但し、この向きは、本発明を限定するものではない。
<1.バックドアの概要>
図1に示すように、本実施形態に係るバックドアは、例えば、ハッチバック式の車両後部の開口(図示省略)を閉じるものであり、この開口の上縁を構成する車両のルーフパネル(図示省略)の端部にヒンジ(図示省略)を介して取り付けられている。すなわち、跳ね上げ式のドアを構成している。具体的には、次のように構成されている。なお、以下の説明において、バックドアの各部位の方向を示すときには、特に断りのない限りは、開口を閉じた状態での方向を示すものとする。
図1~図3に示すように、このバックドアは、車内側に配置されるインナーパネル1と、このインナーパネルの車外側に取り付けられるアウターパネル21,22と、リアガラス3と、インナーパネル1の上部に配置される一対の強化フレーム4と、を有している。
図3に示すように、インナーパネル1は、矩形状の本体部11と、この本体部11の上端部に取り付けられる一対の側縁部12と、両側縁部12の上端同士を連結する上縁部13と、を備えており、これらが一体的に形成されている。本体部11は、車両開口の下部を閉じる部分であり、車両開口を閉じたときには、概ね垂直方向に延びるように形成されている。一対の側縁部12は、本体部11の上縁の両側から斜め上方に向かって延びている。すなわち、上方にいくにしたがって、車両の前方に向かうように斜め方向に延びている。そして、上縁部13は、両側縁部12の上端同士を連結するため、本体部11の上縁、両側縁部12、及び上縁部13によって、矩形状の窓用開口部14が形成される。そして、この窓用開口部14を閉じるようにリアガラス3が取り付けられる。
アウターパネルは、2つの部材、つまりアッパーパネル21とロアパネル22とで構成されている。アッパーパネル21は、インナーパネル1の上縁部13を覆う矩形状の部材である。また、ロアパネル22は、インナーパネル1の本体部11を覆う部材である。したがって、このアッパーパネル21とロアパネル22との間にリアガラス3が取り付けられる。
両強化フレーム4は、左右対称の形状を有しているため、ここでは、左側の強化フレーム4についてのみ説明する。この強化フレーム4は、上下方向に延びる第1部位41と、この第1部位41の上端に連結され、右側へ水平に延びる第2部位42とを有し、これらが一体的に形成されたL字型の部材である。そして、この強化フレーム4は、インナーパネル1とアウターパネル21,22との間に配置される。すなわち、強化フレーム4の第1部位41は、インナーパネル1の側縁部12、及びこれに続く本体部11の上端付近と対応する領域に取り付けられる。一方、第2部位42は、インナーパネル1の上縁部13の左端部から中央付近に対応する領域に取り付けられる。したがって、2つの強化フレーム4により、インナーパネル1の本体部11の上端付近、両側縁部12、及び上縁部13が補強される。
インナーパネル1、アッパーパネル21、ロアパネル22、強化フレーム4は、樹脂材料で形成されている。例えば、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を採用することができる。但し、ロアパネル22はバックドアの剛性にあまり寄与しないため、ポリプロピレンなど樹脂材料で形成することができる。なお、インナーパネル1,アウターパネル2,及び強化フレーム4等、バックドアを構成するパーツは、少なくとも一部を金属で形成することもできる。
なお、上記開口部に嵌め込まれたリアガラス3の取付け角度θ(図2参照)は、特には限定されないが、例えば、水平方向Hから45度以上の角度で取付けられることが好ましく、特に、45~70度であることが好ましい。
<2.リアガラスの概要>
次に、リアガラス3について、図4を参照しつつ説明する。図4はリアガラスの正面図である。図4に示すように、このリアガラス3は、矩形状に形成され、上下方向に配置されるアッパーパネル21とロアパネル22との間で、インナーパネル1及び強化フレーム4に締結材(図示省略)などによって固定される。そして、リアガラス3上に、デフォッガ5及びAM/FMの共用アンテナ6が、実装されている。以下、各部材について、順に説明する。
<2-1.ガラス板>
リアガラス3は、自動車用の公知のガラス板を利用することができる。例えば、ガラス板として、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラス若しくはグリーンガラス、又はUVグリーンガラスが利用されてもよい。ただし、このようなガラス板は、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、日射吸収率、可視光線透過率などが安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラス組成の一例を示す。
(クリアガラス)
SiO2:70~73質量%
Al23:0.6~2.4質量%
CaO:7~12質量%
MgO:1.0~4.5質量%
2O:13~15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe23に換算した全酸化鉄(T-Fe23):0.08~0.14質量%
(熱線吸収ガラス)
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe23に換算した全酸化鉄(T-Fe23)の比率を0.4~1.3質量%とし、CeO2の比率を0~2質量%とし、TiO2の比率を0~0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl23)をT-Fe23、CeO2及びTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
なお、ガラス板の種類は、クリアガラス又は熱線吸収ガラスに限られず、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、ガラス板は、アクリル系、ポリカーボネート系等の樹脂窓であってもよい。
また、このリアガラス3は、インナーパネル1の形状に沿うように、適宜、湾曲した形状に形成される。そして、このようなリアガラス3は、単一のガラス板で構成するほか、複数のガラスにより樹脂などの中間膜を挟持した合わせガラスであってもよい。
<2-2.デフォッガ>
次に、デフォッガ5について説明する。図4に示すように、デフォッガ5は、リアガラス3における上下方向の中央付近に配置されており、リアガラス3の左右方向全体に亘って延びるように形成されている。具体的には、このデフォッガ5は、リアガラス3の両側縁に沿って上下方向に延びる一対の給電用のバスバー51a,51bを備えている。両バスバー51a,51bの間には、水平方向に延びる複数の加熱線52が所定間隔をおいて平行に配置されており、バスバー51a,51bからの給電により、防曇用の熱が発生するようになっている。さらに、複数の加熱線52を交差するように上下方向に延びる5本の垂直線53が設けられている。これら5本の垂直線53は、両バスバー51a,51bの間で等間隔に配置されている。
また、リアガラス3が取付けられるバックドアの内周の上縁とデフォッガ5の最上部(最も上方に配置されている加熱線52)との間の距離G1は、40~100mmとすることができる。同様に、バックドアの内周の下縁とデフォッガ5の最下部(最も下方に配置されている加熱線52)との間の距離G2も、例えば、40mm~100mmとすることができる。また、デフォッガ5の上下方向の長さは特には限定されないが、例えば、200mm~400mmとすることができる。あるいは、デフォッガ5の上下方向の長さを、リアガラス3の上下方向の長さの65~85%の長さとすることもできる。
<2-3.共用アンテナ>
続いて、共用アンテナ6について説明する。図4に示すように、この共用アンテナ6は、AMとFMの両方の放送波を受信するものであり、デフォッガ5の上方に配置される。具体的には、デフォッガ5の上方に配置される給電部61と、この給電部61から延びるAMアンテナ62及びFMアンテナ63と、を備えている。AMアンテナ62は、給電部61からやや上方へ延びる補助素子620と、この補助素子620から水平方向に左側へ延びる第1AMアンテナ素子621と、この第1AMアンテナ素子621の左端部から下方へ延びる第2AMアンテナ素子622と、この第2AMアンテナ素子622の下端部から水平方向に右側へ延びる第3AMアンテナ素子623と、を備えている。第2AMアンテナ素子622は、上下方向において給電部61の下端付近まで延び、第3AMアンテナ素子623は、水平方向において給電部61の近傍にまで延びている。このように、AMアンテナ62は、第2AMアンテナ素子622及び第3AMアンテナ素子623が折り返し部を構成している。
一方、FMアンテナ63は、給電部61に連結され、水平方向に右側へ延びる長方形状の枠形のFM本体素子630と、給電部61から下方に延びる第1FMアンテナ素子631と、第1FMアンテナ素子631の下端部に連結され水平方向に延びる第2FMアンテナ素子632と、を備えている。第1FMアンテナ素子631と第2FMアンテナ素子632とは、逆T字状に形成されている。そして、第2FMアンテナ素子632とデフォッガ5の最上部の加熱線52とは、隙間が形成されており、この隙間の上下方向の長さLは、5~40mmであることが好ましく、第2アンテナ素子632の長さは100~300mmであることが好ましい。また、長さLは15~40mmであることがさらに好ましく、第2アンテナ素子632は200~500mmであることがさらに好ましい。さらに、長さLは30~40mmであることがより好ましく、第2アンテナ素子632は400~1000mmであることがより好ましい。これにより、第2FMアンテナ素子632とデフォッガ5とが容量結合するように構成される。長さLが大きいほど、デフォッガ5の影響によるAM放送波にノイズがのるおそれが小さくなるため好ましい。一方、第2FMアンテナ素子632とデフォッガ5とが容量結合するためには、第2FMアンテナ素子632を長くするとよい。また、以上の構成により、FMアンテナ63は、AMアンテナ62よりもデフォッガ5に近い位置にある。
また、自動車には、AM及びFM用の受信機(図示省略)と、これに接続されたアンプ(図示省略)が設けられており、アンプに接続されたケーブル(図示省略)が給電部61に電気的に接続されている。
<2-4.AMアンテナの素子長>
本実施形態に係る共用アンテナ6では、AMアンテナ62の素子長を次のように調整することで、AMアンテナ62によるFMアンテナ63の受信性能への影響を低減できることを見いだした。この点について、図5を参照しつつ、説明する。図5は共用アンテナの拡大平面図である。
図5に示すように、AMアンテナ62の素子長LAMは、補助素子620、及び第1~第3AMアンテナ素子621~623の合計長さを指している。ここでは、補助素子620、及び第1~第3AMアンテナ素子621~623のそれぞれの長さをa0,a1,a2,a3とし、その合計長さをAMアンテナの素子長LAM(=a0+a1+a2+a3)とする。そして、この素子長LAMが、FMアンテナ63の受信周波数(例えば、76~108MHz)に対応する中心波長λFM-C、及びガラス板3の波長短縮率αに対し、以下の式(1)のように調整されると、FMアンテナ63の受信性能への影響を低減できる。すなわち、FMアンテナ63の受信性能の低減が抑制できることを見い出した。
0.49×α×λFM-C≦LAM≦0.67×α×λFM-C (1)
なお、ガラス板3の波長短縮率αは、ガラス板の組成等によっても変更されるが、例えば、約0.5~0.7である。本願では典型値として0.61を用いて計算を行うことがある。
AMアンテナ62は、上記図5のほか、種々のパターンが考えられるが、上記式(1)を適用するに当たって、素子長LAMは、次のように規定できることを見出した。以下、AMアンテナ62の他のパターンについて説明する。なお、説明の便宜上、図5のAMアンテナを第1パターンと称することとする。
図6は、AMアンテナ62の第2パターンを示している。第2パターンは、第1パターンに加え、第3AMアンテナ素子623の右端部から上方へ延びる第4AMアンテナ素子624と、第4AMアンテナ素子624の上端部から水平方向に左側に延びる第5AMアンテナ素子625と、を備えている。第4AMアンテナ素子624は、上下方向において、第1AMアンテナ素子621側に延びているが、第1AMアンテナ素子621には接していない。また、第5AMアンテナ素子625の左端部は、第2AMアンテナ素子622に接している。すなわち、第2~第5AMアンテナ素子622~625により、矩形状のループが形成されている。この第2パターンにおいては、補助素子620、及び第1~第5AMアンテナ素子621~625のそれぞれの長さをb0,b1,b2,b3,b4,b5と規定するが、AMアンテナ62の素子長LAMは、b0,b1,b2,b3の合計長さと規定される。すなわち、b4,b5は、素子長LAMに含めない。
図7は、AMアンテナの第3パターンを示している。第3パターンは、第1パターンに加え、第2AMアンテナ素子622の上端部から水平方向へ左側へ延びる短い第6AMアンテナ素子626と、第2AMアンテナ素子622の下端部から水平方向へ左側へ延びる短い第7AMアンテナ素子627と、を備えている。第6及び第7AMアンテナ素子626,627の長さは同じである。この第3パターンにおいては、補助素子620、第1~第3AMアンテナ素子621~623、第6及び第7AMアンテナ素子626,627のそれぞれの長さをc0,c1,c2,c3,c6,c7とするが、AMアンテナの素子長LAMは、c0,c1,c2,c3の合計長さと規定される。すなわち、c6,c7は、素子長LAMに含めない。
図8は、AMアンテナ62の第4パターンを示している。第4パターンは、第1パターンに加え、第2AMアンテナ素子622の下端部から下方へ延びる第8AMアンテナ素子628と、この第8AMアンテナ素子628から水平方向に右側へ平行に延びる第9~第11AMアンテナ素子629~6211と、を備えている。第3及び第9~第11AMアンテナ素子623、629~6211は、同じ長さで等間隔で上下方向に並んでおり、第11AMアンテナ素子629は、第8AMアンテナ素子628の下端部から延びている。この第4パターンにおいては、補助素子620、及び第1~第3、第8~第11AMアンテナ素子621~623、628~6211のそれぞれの長さがd0,d1,d2,d3,d8,d9,d10,d11であるが、AMアンテナ62の素子長LAMは、d0,d1,d2,d3の合計長さと規定される。すなわち、d8~d11は、素子長LAMに含めない。なお、この第4パターンでは、第2AMアンテナ素子622または第8AMアンテナ素子628から右側に延びる素子の数は4本にしているが、その数及び長さは特には限定されない。
なお、補助素子620は、必ずしも必要ではなく、設けなくてもよい。また、各AMアンテナ素子の長さは特には限定されず、適宜、変更可能である。上記第1~第4パターンは、いずれも、給電部から水平に延びる第1AMアンテナ素子621と、その端部から給電部側へ戻る第2及び第3AMアンテナ素子622,623(折り返し部)とを有する構造を基本パターンとしているが、この形状を有している限りは、素子長LAMは、第1~第3AMアンテナ素子621~623の合計長さとなり、必要に応じて補助素子620の長さを加えることができる。
また、AMアンテナ62の上下方向の長さ(例えば、上記a2)は、特には限定されないが、跳ね上げ式のバックドアに設けられるリアガラス3のように、デフォッガ5とガラス板3の上端部との間の面積の小さい場合には、例えば、50mm以下、好ましくは40mm以下、より好ましくは30mm以下にすると有利である。
<2-5.材料>
上記のようなデフォッガ5、及び共用アンテナ6は、線材を組み合わせることで構成されているが、これらは導電性を有する導電性材料をリアガラス3の表面に所定のパターンを有するように積層することで形成することができる。そのような材料としては、導電性を有していればよく、実施形態に適宜選択可能であり、一例として、銀、金、白金等を挙げることができる。具体的には、例えば、銀粉末、ガラスフリット等を含む導電性の銀ペーストをリアガラス3の表面に印刷し焼成することによって形成することができる。
<3.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
(1)共用アンテナ6において、AMアンテナ62の素子長LAMが、上記式(1)を充足するように構成されているので、FMアンテナ63の受信性能の低減を抑制することができる。すなわち、共用アンテナ6が、AMアンテナ62とFMアンテナ63を有していても、AMアンテナ62がFMアンテナ63の受信性能に影響を与えることを防止することができる。なお、AMアンテナ62の受信性能に対しては、一般的にFMアンテナ63による影響は非常に少ない。したがって、上記式(1)を充足する限り、AMアンテナ62及びFMアンテナ63を個別に設計することができ、設計の自由度を向上することができる。その結果、共用アンテナ6におけるAMアンテナ62及びFMアンテナ63の受信性能をともに向上することができる。
(2)上記第2パターンのように、AMアンテナ62がループ状の部位を有すると、AMアンテナ62の面積が増大するため、AM放送波の受信感度を向上することができる。
(3)FMアンテナ63の第2FM素子632がデフォッガ5と容量結合するため、FM放送波の受信感度を向上することができる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は適宜組み合わせることができる。
<4-1>
上記共用アンテナ6のAMアンテナ62のパターンは一例であり、素子の数、長さ、形状、方向などは、特には限定されず、種々の形態にすることができる。例えば、上記実施形態のAMアンテナ62の第1パターンは、下方に折り返されているが、図9に示すように、上方に折り返してもよい。したがって、第2~第4パターンについても同様である。
<4-2>
FMアンテナ63の構成は、特には限定されず、例えば、FM本体素子630を枠形ではなく、少なくとも1本の線状など他の形状に形成することもできる。あるいは、FM本体素子630を設けず、第1及び第2FMアンテナ素子631、632のみで、FMアンテナ63を構成することもできる。また、第1及び第2FMアンテナ素子631、632の形状を、例えば、L字状などに変えたり、これ以外の素子を設けることもできる。あるいは、給電部61とは異なる他の給電部から素子が延びるFMサブアンテナを設けることもできる。
<4-3>
上記実施形態では、FMアンテナ63の受信性能に影響を及ぼさないように、AMアンテナ62の素子長LAMを調整しているが、FMアンテナ63の受信性能に影響を及ぼさないようにするには、例えば、図10に示すようにすることができる。図10の例では、ループ状のAMアンテナ62を設け、このAMアンテナ62と給電部61との間にコイル66を配置している。これによって、AMアンテナ62がFMアンテナ63に影響を与えるのを防止することができる。ここで用いるコイル66は、FM帯域は高周波的に交流を阻止し、AM帯域は交流を通す機能を有するFM用チョークコイルであり、そのインダクタンスは、例えば、1~10μHであることが好ましい。また、コイル66を用いる場合でも、AMアンテナ62及びFMアンテナ63の形状等は上記のように適宜変更可能である。
<4-4>
上記実施形態では、第2FMアンテナ素子632が、AMアンテナ62よりもデフォッガ5に近い位置に配置されているが、デフォッガ5と第2FMアンテナ素子652との距離と、デフォッガ5とAMアンテナ62との距離とが同じであってもよい。例えば、第2FMアンテナ素子632と、第3AMアンテナ素子623とが、一直線上に並ぶことで、デフォッガ5から同じ距離に配置されてもよい。この場合、第3AMアンテナ素子623の全体ではなく、一部でも第2FMアンテナ素子632と一直線上に並んでいればよい。
<4-5>
また、上記実施形態では、共用アンテナ6がデフォッガ5よりも上方に配置されているが、デフォッガ5の下方に配置されていてもよい。
<4-6>
他のメディアに係るアンテナ、例えば、デジタルテレビアンテナ、DABアンテナを設けることもできる。
<4-7>
デフォッガ5の形態も特には限定されず、少なくとも両側にバスバー51a,51bが配置され、これらバスバー51a,51bを結ぶ水平方向の複数の加熱線52が設けられていればよい。また、垂直線53の数や位置は特には限定されず、5本以外でもよいし、等間隔に配置されていなくてもよい。また、垂直py53を設けないようにすることもできる。
<4-8>
バックドアの形態は、特には限定されず、樹脂製パネルを有し、この樹脂製パネルにリアガラス3が嵌め込まれる開口部が形成されていればよい。したがって、例えば、アッパーパネルとロアパネルとを一体化した1枚の樹脂製パネル、またはさらに複数のパネルを有するバックドアとすることもできる。
また、バックドアを構成するパネルは、アンテナの受信感度の観点からは、すべて樹脂材料で形成されることが好ましいが、少なくとも一部の部位が金属で形成されてもよい。例えば、強化フレームを金属で形成したり、他のパネルの少なくとも一部を金属で形成したりすることもできる。
<4-9>
アンプは、車内に設ける以外に、ガラス板3上に配置されるものであってもよい。また、アンプを省略し、給電部と受信機を直接接続してもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されない。
<1.AMアンテナの素子長に関する検討>
以下の受信性能の検討に当たっては、3次元電磁界シミュレーションソフト(タイムドメイン3D電磁界シミュレーションソフト)を用いた。このシミュレーションにおいては、厚みが3.1mmの一般的な強化ガラスを想定し、ガラス板をモデリングした。また、デフォッガ、アンテナ素子の線幅は1mm、ガラス板の短縮率は0.61を想定したモデルとした。シミュレーションの手順としては、(1)車両、誘電体、アンテナ等をモデリングし、材質を設定、(2)車両、誘電体、アンテナ等に妥当なメッシュを設定、を行った上で、シミュレーションを実行した。このようなシミュレーションの設定及び実行は、以下に示すすべての実施例及び比較例の検討において共通である。
図11に示すリアガラスをモデリングした。これは、上記実施形態で説明した図4と同様の構成を有している(図中の数値の単位はmmである)。また、このリアガラスにおいて、実施例1~7、比較例1~4として、共用アンテナを以下のように形成した(a0~a3は、図12参照)。また、参考例として、共用アンテナからAMアンテナを省いたものを準備した。
Figure 0007204736000001
そして、これら、実施例1~7、比較例1~4、及び参考例に係るリアガラスを車両の跳ね上げ式のバックドアに取り付けた場合の、共用アンテナのFM周波数域(76~108MHz)での受信感度についてシミュレーションを行った。すなわち、車両に対して電波(V偏波、H偏波、斜め偏波、等)を放射した場合について、受信感度をシミュレーションした。受信感度は、周波数毎にインピーダンスがマッチングするようにモデリングしたダイポールアンテナについてのシミュレーション結果を用い、これを補正して算出した。測定に当たっての条件は以下の通りである。
・アンテナが実装されたリアガラスの取付角:水平方向に対して23度傾斜
・角度分解能:角度3度毎に自動車を360度回転させて測定
・電波の発信位置とアンテナとの仰角:1.9度(地面と水平方向を0度、天頂方向を90度とする)
また、ここで用いるリアガラスの波長短縮率は、上記のように0.61とし、これを用いて、後述するように、式(1)の検討を行った。
結果は、図13~図15及び表2に示すとおりである。図13~図15は、それぞれ、実施例1~7、比較例1~4、及び参考例におけるFMアンテナの受信感度を示している。また、表2は、76~108MHzの周波数域でのFM放送波の平均の受信感度を示している。FM放送波の平均の受信感度は、76~108MHzの周波数域における1MHz毎の受信感度を平均することで算出した。図13、図15、及び表2に示すように、実施例1~7はともに、FMアンテナが単独で設けられた参考例と比べ、FM放送波の受信感度は、ほとんど低下していない。一方、図14が示すように、比較例1、2はともにFM放送波の周波数域の比較的高周波数側で大きな落ち込みがあり、比較例3、4はともにFM放送波の周波数域の比較的低周波数側で大きな落ち込みがある。図14及び図15に示すように、比較例1~4はともにFMアンテナが単独で設けられた参考例と比べ、FM放送波の受信感度が低下している。
Figure 0007204736000002
ここで、76~108MHzにおける中心周波数(92MHz)での波長(λFM-C)は3582mmであり、式(1)から、974mm≦LAM≦1332mmとなる。そのため、表1に示すように、実施例1~7のAMアンテナの素子長LAMは、式(1)を充足する。一方、比較例1~4のAMアンテナの素子長LAMは、式(1)を充足しない。したがって、上記式(1)を充足する素子長を有するAMアンテナは、FMアンテナの受信性能に影響を与えないことが分かった。
なお、本発明に共用アンテナにおいて、FMアンテナのみ(図4の符号63(630,631,632))でAM放送波の受信が可能であるかを検討した。ここでは、以下のように基準実施例と、上述した参考例とを準備した。
Figure 0007204736000003
そして、上述したのと同様のシミュレーション方法で、共用アンテナのAM周波数域(500~1500kHz)での受信感度についてシミュレーションを行った。結果は、図16に示すとおりである。図16では、参考実施例を基準とした参考例の受信感度を示している。すなわち、参考実施例との差異を示している。この結果によれば、いずれの周波数においても、参考例では9dB以上、AM放送波の受信感度が低下していることが分かる。したがって、参考例のように、AMアンテナを設けない態様では、AM放送波の受信感度が極度に低下するため、FMアンテナ(図4の符号63(630,631,632))のみでは、AMアンテナとしてほとんど機能しないことが分かった。
<2.AMアンテナと給電部とをコイルで接続した態様に関する考察>
図17に示す共用アンテナを有する実施例8を準備した。デフォッガやFMアンテナの寸法は上述した実施例1等と同じである。図17に示すように、この実施例8では、AMアンテナと給電部とをインダクタンスが4.7μHのコイルで接続している。また、比較例5として、図18に示すように、コイルを介さずに直接同じAMアンテナを給電部に接続した共用アンテナをモデル化した。コイルを用いていないこと以外は、比較例5と実施例8は概ね同じ構成である。
そして、実施例8,比較例5の受信性能について、上記の各考察と同様に測定した。結果は、図19に示す通りである。図19は共用アンテナのFMアンテナでのV偏波の受信感度を示している。図19に示すように、実施例8では、FMアンテナが単独で設けられた参考例と比べ、FM放送波の受信感度は、ほとんど低下していないことが分かった。また、76~108MHzでの平均の受信感度は、-5.7dBdであった。したがって、AMアンテナと給電部とをコイルで接続した場合でも、FMアンテナの受信性能に影響を及ぼさないことが分かった。一方、比較例5は、幅20mm、長さ500mmの銅箔と等価のものと考えられるため、素子長が500mmのAMアンテナとなり、上記式(1)を充足しない。したがって、参考例や実施例8に比較して大きく受信性能が劣ることが分かった。
<3.FMアンテナの形状に関する考察>
次に、FMアンテナの形状を変化させた実施例9~12を準備し、受信性能について、上記の各考察と同様に測定した。図20~図23は、実施例9~12に係る共用アンテナが配置されたリアガラスである(図中の数字の単位がmmの寸法である)。図20に示す実施例9は、FM本体素子が設けられておらず、第1及び第2FMアンテナ素子のみでFMアンテナが構成されている。図21に示す実施例10は、FM本体素子として、給電部から水平方向に延びる一本の素子を設けた。図22に示す実施例11は、FM本体素子として、給電部から水平方向に延びる二本の素子を平行に設けた。図23に示す実施例12は、上記各実施例と同様に、長方形状の枠形のFM本体素子を設けた。
結果は、図24に示す通りである。FM本体素子を有さない実施例9は、実施例10~12と比べ、受信性能がやや低下しているが、実用には十分耐えうる性能であると考える。FM本体素子を有する実施例10~12は、その形状にかかわらず、概ね同様の受信性能を示した。
3 :リアガラス
5 :デフォッガ
6 :共用アンテナ
61 :給電部
62 :AMアンテナ
63 :FMアンテナ

Claims (9)

  1. 車両後部の開口を閉じる、跳ね上げ式のバックドアに取り付けられるリアガラスであって、
    ガラス板と、
    前記ガラス板の上下方向の中央付近に配置されるデフォッガと、
    前記ガラス板において、前記デフォッガの上方または下方に設置される共用アンテナと、
    を備え、
    前記リアガラスが取付けられる前記バックドアの内周の上縁また下縁と、前記デフォッガとの間のスペースの上下方向の距離が100mm以下であり、
    前記共用アンテナは、前記スペースに配置され、
    前記共用アンテナは、給電部と、前記給電部と接続されるAMアンテナと、前記給電部と接続されるFMアンテナと、を有し、
    前記AMアンテナの素子長LAM、前記FMアンテナの受信周波数域である76~108MHzに対応する中心波長λFM-C、及び前記ガラス板の波長短縮率α、の関係が、以下の式を充足する、リアガラス。
    0.49×α×λFM-C≦LAM≦0.67×α×λFM-C
  2. 前記AMアンテナは、
    前記給電部から水平方向に延びる第1AMアンテナ素子と、
    前記第1AMアンテナ素子の端部から上下方向に延びる第2AMアンテナ素子と、
    前記第2AMアンテナ素子の端部から水平方向に前記給電部側に延びる第3AMアンテナ素子と、
    を有する請求項1に記載のリアガラス。
  3. 前記AMアンテナは、
    前記第3アンテナAM素子の端部から前記第1AM素子側に上下方向に延びる第4AMアンテナ素子と、
    前記第4AMアンテナ素子の端部から前記第2AMアンテナ素子と連結するように水平方向に延びる第5AMアンテナ素子と、
    をさらに有する請求項2に記載のリアガラス。
  4. 前記デフォッガは、
    前記ガラス板の左右の端部に沿って上下方向に延びる一対のバスバーと、
    前記一対のバスバーを結ぶように水平に延びる複数の加熱線と、
    を有し、
    前記FMアンテナは、
    前記給電部から水平方向に延びるFM本体素子と、
    前記給電部から前記デフォッガに向かって上下方向に延びる第1FMアンテナ素子と、
    前記第1FMアンテナ素子の端部に連結され、水平方向に延びる第2FMアンテナ素子と、
    を有し、
    前記第2FMアンテナ素子は、前記デフォッガの加熱線のうち、最も前記FMアンテナに近接する加熱線と容量結合している、請求項1から3のいずれかに記載のリアガラス。
  5. 前記FM本体素子は枠形に形成されている、請求項4に記載のリアガラス。
  6. 前記第2FMアンテナ素子と前記デフォッガとの距離は、前記AMアンテナと前記デフォッガとの距離以下である、請求項4または5に記載のリアガラス。
  7. 記AMアンテナの上下方向の長さは、75mm以下である、請求項1からのいずれかに記載のリアガラス。
  8. 前記共用アンテナは、前記デフォッガの上方に配置される、請求項1からのいずれかに記載のリアガラス。
  9. DABアンテナをさらに備えている、請求項1からのいずれかに記載のリアガラス。
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