JP7194304B1 - アームレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作のような前腕の移動を伴う動作をスムースに行えるアームレストの提供を目的とする。また、本発明は、使用時のストレスを軽減し、使い心地の良いアームレストの提供を目的とする。【解決手段】 前腕を載せ置くことができる凹部が設けられた本体部と、前記本体部の下方に配設されるベース部と、前記本体部に対して摺動する第1摺動部と前記ベース部に対して摺動する第2摺動部とを有するスライダと、を備え、前記本体部は、当該第1摺動面が前記前腕の動きに応じて、傾動し、移動し、回転するアームレストに関する。【選択図】 図2

Description

本発明は、アームレストに関する。
パーソナルコンピュータ(パソコン)のキーボードやマウス操作に伴う疲労を軽減するため、リストレストやアームレスト等の補助具が提供されている。リストレストやアームレストは、使用時、キーボードやマウスよりも操作者に近い側(例えば、テーブルの手前側)に配され、操作者の手首や腕(前腕)を支持する。ここで、従来のリストレストやアームレストとして、下記文献に開示の技術が提案されている。
特開2002-341996号公報 特開平9-73350号公報 実用新案登録第3038425号公報 登録実用新案第3094830号公報
特許文献1から3には、リストレストが開示されている。このようなリストレストは、操作者の手首を支持する一方、前腕を支持しない。そのため、リストレストの使用時、操作者の前腕とテーブルとが接触する。このことから、例えば、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作、前腕の移動を伴う動作に際し、前腕とテーブルとの接触に起因する種々の不具合が生じ得る。
特に夏季などの高温多湿期では、汗や水分で湿った前腕が半袖から露出することが想定される。そのため、リストレストを用いる場合、テーブルからの大きな摩擦抵抗が前腕に加わる結果、スムースなマウス操作が妨げられる。また、このような操作性の低下に伴い、前腕が疲労すると共に、操作者に不快感を起こさせる。一方、前腕をテーブルから離してマウスを操作する場合、テーブルに対して前腕を都度昇降させなければならず、動作のたびに前腕や肩が疲労する。また、テーブル上に置かれた紙などが前腕に張り付くことから、紙に触れないように腕を上げた状態でキーボードを操作する必要が生じる場合があるが、このような状態でのキーボードの操作は非常に窮屈で疲れ易い。
これに対して、特許文献4に開示されるようなアームレストは、操作者の前腕を支持する。そのため、リストレストで生じ得た、前腕とテーブルとの接触に起因する操作性の低下や不快感の発生を防ぐことができる。
また、特許文献4に開示のアームレストは、作業者の身体的状態や作業内容によってアームレストの最適な高さが異なるので、手首から肘までの腕の一部または全体を載せる高摩擦面の高さ調節機構を備えるようにしたものである。しかしながら、特許文献4に開示のアームレストの高さ調整機構は、操作中の作業者の手や腕の動きに連動するものではない。すなわち、作業者が操作しているキーボードのキーの位置や、マウスの移動量に係わらず、アームレストの高さは作業前に設定したものとなる。したがって、操作中の作業者の手や腕の動きによっては、作業者が窮屈に感じたり、アームレストから腕が離れた状態を取ったりせざるを得ず、ストレスを操作者に与え得ることがある。
上記の課題に鑑み、本発明は、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作のような前腕の移動を伴う動作をスムースに行えるアームレストの提供を目的とする。また、本発明は、使用時のストレスを軽減し、使い心地の良いアームレストの提供を目的とする。
本発明に係るアームレストは、前腕(W1)を載せ置くことができる凹部(11,61)が、前記前腕(W1)の長さ方向に沿うように、前後方向に設けられた本体部(10,60)と、前記本体部(10,60)の下方に配設されるベース部(30,80)と、前記本体部に対して摺動する第1摺動部(51)と前記ベース部(30,80)に対して摺動する第2摺動部(55)とを有するスライダ(50)と、を備え、前記スライダ(50)の前記第1摺動部(51)は、曲面(52)を有し、前記本体部(10,60)は、前記曲面(52)上を摺動可能な第1摺動面(16,66)を有し、当該第1摺動面(16,66)が前記前腕(W1)の動きに応じて前記曲面(52)上を摺動することによって傾動し、前記ベース部(30,80)は、第2摺動面(37,87)を有し、前記スライダ(50)の前記第2摺動部(55)は、前記ベース部(30,80)の第2摺動面(37,87)上において一軸方向に摺動でき、かつ自転軸回りで回転摺動でき、前記本体部(10,60)は、前記前腕(W1)の動きに応じて、前記第2摺動面(37,87)上での前記第2摺動部(55)の摺動を伴って前記一軸方向に移動し、前記第2摺動面(37,87)上での前記第2摺動部(55)の回転摺動を伴って回転することを特徴とする。
本発明のこの態様によれば、1つのスライダが本体部とベース部で相対的に摺動又は回転摺動するというシンプルな動作機構でありながら、操作者の前腕が載せ置かれた本体部は、前腕の動きに応じて、傾動し、回転し、少なくとも一方向に移動する。そのため、製造コストの過度な高騰を招かない。また、本体部は、アームレストの動作スペース(例えば、テーブル)に接触しない状態で前腕を支えるため、動作スペースからの摩擦抵抗を受けずに前腕を移動することができる。その結果、操作者の前腕や肩を疲労させず、且つ、動作の際の不快感を生じさせない。その結果、前腕を載せ置く部分の傾動、回転、及び移動のいずれかを行えないアームレストに比べて、使用時のストレスを軽減し、使い心地を向上させることができる。
また、本発明に係るアームレストは、前記本体部(10,60)は、前記第1摺動面(16,66)を有する収容部(15,65)を備え、前記収容部(15,65)に配設される前記第1摺動部(51)は、前記前後方向の軸線と前記自転軸の傾斜角が変動するように前記本体部(10,60)が傾動でき、前記前後方向の軸線回りでの前記本体部(10,60)の傾動が規制される形状を有することが好ましい。
本発明のこの態様によれば、前記前後方向の軸線回りでの本体部の傾動が抑えられる。すなわち、本体部の傾動方向が限定される。したがって、本体部が前腕の動きに応じて多方向に傾くことによって操作者が不安定に感じることを大幅に軽減できる。
また、本発明に係るアームレストにおいて、前記ベース部(30,80)は、前記第2摺動部(55)が前記第2摺動面(37,87)上において前記一軸方向にのみに摺動するように、前記第2摺動部(55)をガイドするガイド手段(31,81)を備えることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、第2摺動面は、第2摺動部が一軸方向にのみに摺動できる寸法でよい。したがって、ベース部の設置面積を抑えることができる。
また、本発明に係るアームレストは、前記ベース部(30,80)は、当該ベース部の底面から一部が突設された回動可能な回動部材(38)を備え、前記本体部(10)は、前記回動部材(38)が前記前腕(W1)の動きに応じて回動することによって、前記ガイド手段(31)のガイド方向に対し直交する方向に移動できることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、ベース部の設置面積を抑えつつ、本体部は、第2摺動部が摺動できる一軸方向に加え、当該一軸方向に直交する方向に移動可能になる。
また、本発明のアームレストは、前記本体部(10,60)は、前記第1摺動面(16,66)を有し、前記第1摺動部(51)が配設される収容部(15,65)を備え、前記本体部(10,60)は、前記第1摺動部(51)の上面をなす前記曲面(52)に前記第1摺動面(16,66)が当接することによって、前記スライダ(50)により支持されることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、本体部はベース部の上方でスライダによって支持される。スライダ以外の支持手段が不要であるので、部品点数を低減でき、製造コストを抑えることができる。
また、本発明のアームレストにおいて、前記収容部(65)及び前記第1摺動面(66)は、前記本体部(60)の前記前後方向に延在し、前記第1摺動部(51)は、前記第1摺動面(66)上を前記前後方向に摺動でき、前記本体部(60)は、前記前腕(W1)の動きに応じて、前記第1摺動部(51)が前記第1摺動面(66)上を前記前後方向に相対的に摺動することによって、前記前後方向に移動することが好ましい。
本発明のこの態様によれば、ベース部の設置面積を抑えつつ、本体部は、第2摺動部が摺動できる一軸方向に加え、当該一軸方向以外の方向に移動可能になる。
さらに、本発明のアームレストにおいて、前記スライダ(50)は、樹脂製であって、一体的に成形されていることが好ましい。
本発明のこの態様によれば、部品点数を低減でき、製造コストを抑えることができる。
本発明によれば、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作のような前腕の移動を伴う動作をスムースに行えるアームレストを提供できる。また、本発明によれば、使用時のストレスを軽減し、使い心地の良いアームレストを提供できる。
第1実施形態に係るアームレストの使用態様の例を示す図である。 第1実施形態に係るアームレストの斜視図である。 第1実施形態に係るアームレストの三方向から外観図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。 第1実施形態に係るアームレストの断面図であり、(a)は1A-1A断面図、(b)は1B-1B断面図、(c)は1C-1C断面図、(d)は1D-1D断面図である。 第1実施形態に係るアームレストの本体部をZ軸回りでベース部に対して相対回転させた状態を示し、(a)は上面図、(b)は1E-1E断面図、(c)は1F-1F断面図である。 第1実施形態に係るアームレストの本体部を前後方向が傾くように傾斜させた状態を示し、(a)は上面図、(b)は1G-1G断面図、(c)は1H-1H断面図である。 第2実施形態に係るアームレストの使用態様の例を示す図である。 第2実施形態に係るアームレストの斜視図であり、(a)は左右両碗用が一体的に構成されたものの斜視図、(b)は左右両碗用がそれぞれ別体に構成されたものの斜視図である。 第2実施形態に係るアームレストの2E部を拡大した斜視図である。 第2実施形態に係るアームレストの2E部の三方向からの外観図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。 第2実施形態に係るアームレストの断面図であり、(a)は2A-2A断面図、(b)は2B-2B断面図、(c)は2C-2C断面図、(d)は2D-2D断面図である。 第2実施形態に係るアームレストの本体部をZ軸回りでベース部に対して相対回転させた状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係るアームレストの本体部を前後方向が傾くように傾斜させた状態を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
[第1実施形態]
図1から図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るアームレスト1を説明する。図1は、本実施形態に係るアームレスト1の使用態様の例を示す図である。図2は、アームレスト1の斜視図である。さらに、図3は、アームレスト1の三方向からの外観図であり、(a)は正面図で、(b)は側面図で、(c)は上面図である。さらに、図4は、アームレスト1の断面図であり、(a)は1A-1A断面図で、(b)は1B-1B断面図で、(c)は1C-1C断面図で、(d)は1D-1D断面図である。
図1に示されるように、アームレスト1は、パソコン100のキーボード110やマウス120を操作する操作者Wの前腕W1を支持する。また、アームレスト1は、例えば、パソコン100と共にテーブル200に載せ置かれる。アームレスト1は、操作者Wの前腕W1の動作に伴いテーブル200上を動く。なお、図1に示されるテーブル200の上面のようなアームレスト1が動作するスペースを以下「動作スペース」と言う。
また、図2に示されるように、アームレスト1は、操作者Wの前腕W1を支持する本体部10と、本体部10より下方に配設され、動作スペース200上に載置されるベース部30と、本体部10を移動及び/又は回転させるためのスライダ50と、を備える。以下において、本体部10、ベース部30、及びスライダ50の具体的構成について説明する。本体部10、ベース部30、及びスライダ50は、以下の具体的構成に限らず、後述の変形例を採用できる。
まず、スライダ50について説明する。スライダ50は、本体部10に配設される第1摺動部51、ベース部30に配設される第2摺動部55、及び第1摺動部51と第2摺動部55とを接続する柱状部58を備える。第1摺動部51、第2摺動部55、及び柱状部58は、一体的に移動し、回転する。
以下の説明において、第1摺動部51の中心、第2摺動部55の中心、並びに柱状部58の上面の中心及び下面の中心を貫通する軸線を「Z軸」とする。また、第1摺動部51の中心を通り、前記Z軸に直交する軸線の1つを「Y軸」とし、前記Z軸及びY軸に直交する軸線を「X軸」とする。また、「X軸」、「Y軸」、及び「Z軸」に平行な方向を、それぞれ「X方向」、「Y方向」、及び「Z方向」とする。
スライダ50を構成する第1摺動部51、第2摺動部55、及び柱状部58は、一体的に形成されてもよいし、別々に形成されて接合又は連結されてもよい。また、例えば、第1摺動部51と柱状部58、又は第2摺動部55と柱状部58は、一体的に形成されてもよい。
スライダ50を構成する第1摺動部51、第2摺動部55、及び柱状部58は、一種又は複数種の合成樹脂の成形体であることが好ましいが、これに限定されない。スライダ50は、第1摺動部51、第2摺動部55、及び柱状部58が一種又は複数種の合成樹脂で一体成形されていることが特に好ましい。スライダ50の摺動箇所の表面は、滑り性のある材料で構成される。すなわち、摺動箇所を含む第1摺動部51及び第2摺動部55は、滑り性のある材料の成形体であるか、又は摺動箇所の表面が滑り性のある材料で被覆されている。柱状部58も摺動箇所となり得るので、滑り性のある材料で構成されることが望ましい。ここでいう滑り性とは、静摩擦係数が0.6以下であり、かつ、動摩擦係数が0.6以下であることをいう。
滑り性のある合成樹脂は、例えば、ポリ4フッ化エチレン樹脂等のフッ素樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアセタール、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリカーボネート樹脂などが挙げられる。滑り性のある合成樹脂は、例示した前記樹脂に強度や潤滑性を高めるための各種材料、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ガラス状炭素、及びグラファイトなどを添加したものでもよい。
柱状部58は、例えば、円柱又は正角柱である。また、柱状部58は、第1摺動部51及び第2摺動部55と、Z軸回りで一体的に回転する。また、後述するように、本体部10とスライダ50は、Z軸回りで同調して回転するように構成されている。したがって、柱状部58は回転軸として機能する。
第1摺動部51は、曲面52を有する上面、下面、及び2つの側面53を備える。2つの側面53は、互いに平行にY方向に延在する(図4(a)の1A-1A断面図を参照)。また、2つの側壁53の間隔は、本体部10の収容部15内でのX方向の移動が規制するよう、設定されることが望ましい。第1摺動部51は、例えば、上面視及び下面視の形状が、平行な2辺を有する多角形の板状体又はブロック体である。第1摺動部51の上面視及び下面視の形状は、方形が特に望ましい。第1摺動部51の下面は、上面と同様に曲面を有してもよいし、平面でもよい。
曲面52は、図4(c)の1C-1C断面に示されるように、中央が頂部の、Rの大きな(曲率変化の滑らかな)凸状の曲面である。曲面52がRの大きな曲面であると、Rが小さい場合に比べ、第1摺動部51が当接する摺動面16との摩擦が軽減される。また、本体部10が滑らかに傾動するので、本体部10に載せ置いた前腕W1が不用意に動くことがない。
本体部10が任意の方向に傾動できると、本体部10が前腕W1の動きに応じて多方向に傾き、操作者Wが不安定に感じる虞がある。そこで、曲面52は、さらに、図4(d)のD-D断面に示されるように、X方向の高さが一様であることが好ましい。曲面52がこのような形状であると、本体部10のY軸回りでの傾動が抑えられる(傾動方向が限定される)。
第1摺動部51は、曲面52が曲率変化の滑らかな曲面(Rが大きな曲面)の板状体又はブロック体であれば、図4の断面図で示す形状に限定されない。
第1摺動部51は、本体部10の収容部15内に配設される。第1摺動部51の曲面52は、収容部15の摺動面16に対向して配置される。第1摺動部51の曲面52、及び収容部15の摺動面16の少なくとも一方は低摩擦面である。低摩擦面は、静摩擦係数が0.4以下であり、かつ、動摩擦係数が0.4以下である。低摩擦面は、静摩擦係数が0.2以下であり、かつ、動摩擦係数が0.2以下であることがより好ましい。低摩擦面としてポリ4フッ化エチレン樹脂が例示される。
収容部15の摺動面16は、第1摺動部51の曲面52上を摺動できる。したがって、操作者Wの前腕W1の動きが、曲面52上の摺動面16の摺動を誘発するモーメントを含む場合、摺動面16が曲面52上を摺動することによって、本体部10は、曲面52の中心の回りを回転する(公転する)。すなわち、操作者Wが前腕W1で本体部10を押し下げると、押し下げられた位置に応じて、本体部10はシーソーのように傾動する。
第2摺動部55は、例えば、円盤状又は扁平の正角柱状である。第2摺動部55の上面は、その中心がZ軸を貫通するように、柱状部58の下面に接続されている。第2摺動部55の下面56は、ベース部30の摺動面37に対向して配置される。
第2摺動部55の下面56、及びベース部30の摺動面37の少なくとも一方は、低摩擦面である。低摩擦面は、静摩擦係数が0.4以下であり、かつ、動摩擦係数が0.4以下である。低摩擦面は、静摩擦係数が0.2以下であり、かつ、動摩擦係数が0.2以下であることが好ましい。ポリ4フッ化エチレン樹脂が例示される。
第2摺動部55は、ベース部30の収容部31内に配設される。収容部31は、Z方向に直交する方向(図4(b)の1B-1B断面図ではY方向)に延在するスリット35を備える。収容部31は、スリット35の延在方向のみに第2摺動部55が摺動するようにガイドするガイド手段として機能する(図4(b)~(d)を参照)。後述するように、本体部10とスライダ50は、Z軸に直交する平面上を同調して移動するように構成されている。したがって、操作者Wの前腕W1の動きがスリット35の延在方向の力を含む場合、本体部10は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、スリット35の延在方向に、ベース部30に対して相対移動する。そして、当該相対移動と同時に、第2摺動部55は、摺動面37上でスリット35の延在方向に摺動する。
ベース部30の収容部31は、第2摺動部55のZ軸回りの回転(自転)を許容するよう構成されている。また、後述するように、本体部10とスライダ50は、Z軸回りで同調して回転するように構成されている。したがって、操作者Wの前腕W1の動きがZ軸回りの回転に係るモーメントを含む場合、本体部10は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、ベース部30に対してZ軸回りで相対回転する。そして、当該相対回転と同時に、第2摺動部55は、ベース部30の摺動面37上で、Z軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)する。
次に、本体部10について具体的に説明する。本体部10は、上方が開放された凹部11を備える。凹部11は、本体部10の略中央に配されると共に、操作者Wの前腕W1を載せ置く部位である。また、凹部11は、載せ置かれる前腕W1の長さ方向に沿うよう、本体部10の前方から後方に渡り形成される。また、凹部11は、手首側の前端及び肘側の後端が開放されている。
凹部11は、正面視(図3(a)を参照)において、底方側に凸となるよう湾曲する上面11Uを有する。さらに、前腕W1と接触し得る凹部11の上端縁11Eは、丸みを帯びるようR加工されることが好ましい。
凹部11は、前腕W1と接触する場合、ウレタンフォームなどの弾性素材からなることが好ましい。一方、凹部11が、カバー等に被覆され、前腕W1と接触しない場合、弾性素材からなってもよいし、弾力性を有さないプラスチック素材からなってもよい。ただし、これに限定されない。
本体部10は、スライダ50の第1摺動部51が配設される収容部15を備える。収容部15は、本体部10の下面13の中央領域14に凹状に設けられる。本体部10の下面13は、図3(b)の側面図に示す側面視において、中央領域14が最も下方(ベース部側)に突出した形状に形成されている。また、本体部10の下面13は、前記側面視において、中央領域14がベース部30の上面と平行で、中央領域14の縁から前端側及び後端側が曲面になっている。本体部10の下面13がこのような形状であることによって、本体部10の傾動の範囲を大きくすることができる。
収容部15の内面の形状は、第1摺動部51の形状等に応じて適宜変更することができる。収容部15の摺動面16は、図4(c)の1C-1C断面図に示されるような平坦面でもよいし、曲面でもよい。収容部15の下向きの開口は、一部を蓋で覆うようにしてもよい。
収容部15は、スライダ50の第1摺動部51の曲面52上を摺動可能な摺動面16を有する。摺動面16が第1摺動部51の曲面52に当接することによって、本体部10はスライダ50により支持される。また、摺動面16が第1摺動部51の曲面52上を摺動することによって、本体部10は、前端部又は後端部がベース部30に近づくように傾動できる。本体部10の前端側又は後端側の下面がベース部30の上面39に当接するまで、本体部10は傾動できる。
本体部10とスライダ50は、同調して、Z軸に直交する平面上を移動し、Z軸回りで回転するように構成されている。具体的には、図4(a)の1A-1A断面図に示されるように、本体部10の前後方向及び左右方向への第1摺動部51の摺動を規制するように、収容部15の前後方向及び左右方向の寸法が設定されている。例えば、収容部15と、これに配設された第1摺動部51との間隔は、曲面52上で摺動面16をスムースに摺動させるための隙間(遊び)程度である。
次に、ベース部30について具体的に説明する。ベース部30は、スライダ50の第2摺動部55が配設される収容部31を備える。また、ベース部30は、スリット35の延在方向とZ方向とに直交する方向(図3の正面図ではX方向)にベース部30が移動できるようにする回動部材38を備える。
収容部31は、上面、下面、及び2つの側面34を備える。上面は、スライダ50の柱状部58の移動方向を規制するスリット35を備える。下面は、第2摺動部55が摺動可能な摺動面37を備える。2つの側面34は、スリット35に直交する方向への第2摺動部55の移動を規制する間隔で、スリット35に平行に設けられている。
収容部31が上記のように構成されているので、第2摺動部55は、摺動面37上で、スリット35の延在する方向(図4(b)の1B-1B断面図ではY方向)のみに摺動でき、かつZ軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)できる。すなわち、収容部31は、第2摺動部55が、スリット35の延在方向のみに摺動するようにガイドするガイド手段として機能する。
本体部10とスライダ50は、上述のとおり、同調して、Z軸に直交する平面上を移動し、Z軸回りで回転するように構成されている。したがって、操作者Wの前腕W1の動きが本体部10のZ軸回りの回転に係るモーメントを含む場合、本体部10は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、Z軸回りで回転する。同時に、第2摺動部55は、摺動面37上で、Z軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)する。また、操作者Wの前腕W1の動きがスリット35の延在方向の力を含む場合、本体部10は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、スリット35の延在する方向にベース部30に対して相対移動する。同時に、第2摺動部55は、摺動面37上をスリット35の延在方向に摺動する。
ベース部30は、ベース部30の底面(前記底板の外面)から一部が突設された回動可能な回動部材38を備える。回動部材38は、動作スペース200に接地している。回動部材38は、動作スペース200上で、スリット35の延在方向とZ方向とに直交する方向(図3(a)の正面図ではX方向)にベース部30が移動できるように構成されている。回動部材38は、動作スペース200上で空転しない摩擦面を有する回転体である。前記摩擦面を有するコロ、車輪、及びボールが回動部材38として使用できる。
回動部材38は、例えば、スリット35と平行に延在し、両端がベース部30の側方壁に軸支されたコロである。回動部材38は、数mm程度の段差を乗り上げることができるものが望ましい。このように構成することにより、動作スペース200上に紙葉が置かれている状態であっても、紙葉が回動部材38によるベース部30の移動の妨げとならない。乗り上げ可能な段差の程度は、回動部材38の直径やベース部30の底面からの回動部材38の突出量により設定できる。
操作者Wの前腕W1の動きが回動部材38の回動に係るモーメントを含む場合、回動部材38は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して回動する。回動部材38が回転すると、ベース部30とスライダ50は、回動部材38の延在方向に直交する方向に移動する。そして、本体部10とスライダ50は、上述のように、Z軸に直交する平面上を同調して移動するように構成されている。したがって、操作者Wの前腕W1の動きに応じて、本体部10は、ベース部30とともに、スリット35の延在方向とZ方向とに直交する方向に移動する。
第1実施形態のアームレスト1が本体部10に載せ置いた操作者Wの前腕W1の動きにどのように連動するかを、図3-図6を用いて再度説明する。図3及び図4は、それぞれ、アームレスト1の初期状態の外観図及び断面図とする。
本体部10に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部10をZ軸回りで反時計回りに回転させるモーメントを含む場合、本体部10は回転する。初期状態から回転した場合、アームレスト1は、上面視が図5(a)に示されるようになる。また、アームレスト1の1E-1E断面図は、図5(b)に示されるようになる。このとき、本体部10の収容部15内の第1摺動部51は、本体部10に同調して回転し、図5(c)の1F-1F断面図に示されるようになる。一方、ベース部30は、図4(b)の1B-1B断面図に示されるように回動部材38が設けられているので、Z軸回りでは回転しない。また、スライダ50はZ軸回りで一体的に回転する。したがって、スライダ50の第2摺動部52は、ベース部30の摺動面37上で、Z軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)する。
本体部10に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部10の前端又は後端を押し下げる力を含む場合、本体部10は、摺動面16がスライダ50の第1摺動部51上を摺動し、傾動する。初期状態から傾動した場合、アームレスト1は、上面視が図6(a)に示されるようになる。また、アームレスト1の1G-1G断面図は、図6(b)に示されるようになる。また、アームレスト1の1H-1H断面図は、図6(c)に示されるようになる。本体部10とスライダ50は、Z軸に直交する平面上の移動及びZ軸回りの回転において同調する。また、スライダ50は、本体部10の傾動に同調しない。したがって、前腕W1の動作が、Z軸に直交する平面上での本体部10の移動及びZ軸回りでの本体部10の回転を誘導する力を含まない場合、スライド50は移動及び回転しない。また、ベース部も移動しない。図6は、本体部10の傾動のみが起きている状態を示す。
本体部10の収容部15及び第1摺動部51は、図4の断面図に示されるように、本体部10の左右端を押し下げる方向の力に連動しないように構成されている。前腕W1の動作が、本体部10の左右端を押し下げる方向の力を含んでいても、Y軸回りの傾動は生じない。したがって、操作者Wは、前腕W1のふらつきを感じ難い。
本体部10に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部10をスリット35の延在方向に移動させる力を含む場合、本体部10とスライダ部50は、スリット35の延在方向に同調して移動する。これにより、本体部10は、ベース部30に対してスリット35の延在方向に相対移動する。
本体部10に載せ置いた前腕W1の動作が、スリット35の延在方向に直交する方向の力を含む場合、ベース部30の回動部材38が回動する。これにより、ベース部30は、スリット35の延在方向に直交する方向に移動する。本体部10は、ベース部30ともにスリット35の延在方向に直交する方向に移動する。
本体部10に載せ置いた前腕W1の動作が、複数の方向の力を含む場合、それぞれの分力の大きさに応じて、本体部10の移動、傾動、及び回転が同時に起こる。すなわち、本体部10は、これに載せ置いた前腕W1の動作に応じた自然な動きで、移動し、傾動し、及び/又は回転する。一方、本体部10は、不用意な動きやふらつきを起こし難い。したがって、操作者Wは、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作のような前腕の移動を伴う動作をスムースに行える。
[第2実施形態]
次に、図7~図11を参照して、本発明の第2実施形態に係るアームレスト2を説明する。ここで、図7は、左右両碗用が一体的に構成されたアームレスト2の使用態様の例を示す図である。図8は、本実施形態に係るアームレスト2の斜視図であり、(a)は左右両碗用が一体的に構成されたものの斜視図で、(b)は左右両碗用がそれぞれ別体に構成されたものの斜視図である。また、図9は、アームレスト2の2E部を拡大した斜視図である。また、図10は、アームレスト2の2E部の三方向からの外観図であり、(a)は正面図で、(b)は側面図で、(c)は上面である。また、図11は、アームレスト2の2E部の断面図であり、(a)は2A-2A断面図で、(b)は2B-2B断面図で、(c)は2C-2C断面図で、(d)は2D-2D断面図である。
第2実施形態のアームレスト2も、前述の第1実施形態で説明したスライダ50を用いている。第2実施形態は、本体部60及びベース部80の構成、並びにスライダ50の機能、動作が、前述の第1実施形態と異なる。第2実施形態のアームレスト2は、操作者Wの前腕W1の動作に伴い、ベース部80は移動せず、本体部60がベース部80上を動く点で、第1実施形態のアームレスト1と大きく異なる。
図7に示されるように、アームレスト2は、パソコン100のキーボード110やマウス120を操作する操作者Wの前腕W1を支持する。また、アームレスト2は、例えば、パソコン100と共に、テーブル200に載せ置かれる。
アームレスト2は、図8(a)に示されるように、左右両碗用を一体的に構成することができる。この構成のアームレスト2は、操作者Wの左右の前腕W1をそれぞれ別々に支持する2つの本体部60と、2つの本体部60より下方に配設される共通のベース部80と、を備える。図7に示されるアームレスト2の使用態様は、この構成のアームレスト2を使用したときのものである。
アームレスト2は、図8(b)に示されるように、左右両碗用をそれぞれ別体に構成することもできる。この構成の各アームレスト2は、操作者Wの一方の前腕W1を支持する本体部60と、本体部60より下方に配設されるベース部80と、を備える。アームレスト2は、2つのアームレスト2のベース部80が、図8(b)に示されるように、横並びに配置されることによって、図8(a)に示されるアームレスト2と同様に機能する。
また、図9に示されるように、アームレスト2は、ベース部80上で本体部60を移動及び/又は回転させるためのスライダ50を、さらに、備える。
以下において、本体部60及びベース部80の具体的構成について説明する。スライダ50自体の構成は、前述の第1実施形態で説明したものと共通するので、説明を割愛する。スライダ50の機能、動作は、本体部60及びベース部80についての説明の中で、説明する。本体部60、ベース部80、及びスライダ部50は、以下の具体的構成に限らず、後述の変形例を採用できる。
まず、本体部60について具体的に説明する。本体部60は、上方が開放された凹部61を備える。凹部61は、本体部60の略中央に配されると共に、操作者Wの前腕W1を載せ置く部位である。また、凹部61は、載せ置かれる前腕W1の長さ方向に沿うよう、本体部60の前方から後方に渡り形成される。また、凹部61は、手首側の前端及び肘側の後端が開放されている。
凹部61は、正面視(図10(a)を参照)において、底方側に凸となるよう湾曲する上面61Uを有する。さらに、前腕W1と接触し得る凹部61の上端縁61Eは、丸みを帯びるようR加工されることが好ましい。
凹部61は、前腕W1と接触する場合、ウレタンフォームなどの弾性素材からなることが好ましい。一方、凹部61が、カバー等に被覆され、前腕W1と接触しない場合、弾性素材からなってもよいし、弾力性を有さないプラスチック素材からなってもよい。ただし、これに限定されない。
図11の断面図に示されるように、本体部60は、スライダ50の第1摺動部51が配設される収容部65を備える。収容部65は、凹部61の下方に、本体部60の前後方向に延在するように設けられている。収容部65は、上面、下面、及び2つの側面69を備える。
下面には、スライダ50の柱状部58が貫通するスリット70が、本体部60の前後方向に延在するように設けられている。柱状部58の移動方向は、スリット70によって、スリット70の延在方向(本体部60の前後方向)のみに規制される。また、2つの側面69は、第1摺動部51の移動方向を規制する間隔で、スリット70に平行に設けられている。
上面は摺動面66を備える。摺動面66は、スライダ50の第1摺動部51の曲面52上を摺動することができる。摺動面66が曲面52上を摺動することによって、本体部10は、前端部又は後端部がベース部80に近づくように傾動できる。
また、摺動面66が第1摺動部51の曲面52に当接することによって、本体部60はスライダ50により支持される。また、第1摺動部51は、曲面52が摺動面66に当接した状態で、スリット70の延在方向(本体部60の前後方向)に、摺動面66上を相対的に摺動することができる。したがって、本体部60は、スライダ50により支持された状態で、スリット70の延在方向に曲面52上を摺動し、スライダ50に対して相対移動できる。第2実施形態におけるスライダ50は、この点で、第1実施形態のスライダ50と機能的に相違する。
また、本体部60とスライダ50は、同調して、Z軸に直交する平面上をスリット70の延在方向以外の方向に移動し、Z軸回りで回転するように構成されている。例えば、スリット70と柱状部58の間隔、及び側面69と第1摺動部51の間隔は、曲面52上で摺動面66をスムースに摺動させるための隙間(遊び)程度に設定される。
次に、ベース部80について具体的に説明する。ベース部80は、スライダ50の第2摺動部55が配設される収容部81を備える。収容部81は、上面、下面、及び2つの側面84を備える。
上面は、スライダ50の柱状部58の移動方向を規制するスリット85を備える。下面は、第2摺動部55が摺動可能な摺動面87を備える。2つの側面84は、第2摺動部55のX方向の移動を規制するように、スリット85に平行に設けられている。
収容部81が上記のように構成されているので、第2摺動部55は、摺動面87上で、スリット85の延在する方向のみに摺動でき、かつZ軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)できる。すなわち、収容部81は、第2摺動部55が、スリット85の延在方向(図11の断面図におけるX方向)のみに摺動するようにガイドするガイド手段として機能する。
本体部60とスライダ50は、上述のとおり、同調して、Z軸回りで回転Z軸に直交する平面上でスリット70の延在方向以外の方向に移動し、Z軸回りで回転するように構成されている。したがって、操作者Wの前腕W1の動きが本体部10のZ軸回りの回転に係るモーメントを含む場合、本体部60は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、Z軸回りで回転する。同時に、第2摺動部55は、摺動面87上で、Z軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)する。
また、操作者Wの前腕W1の動きがスリット85の延在方向の力を含む場合、本体部60は、操作者Wの前腕W1の動きに連動して、スリット85の延在方向にベース部80に対して相対移動する。同時に、第2摺動部55は、摺動面87上をスリット85の延在方向に摺動する。
第2実施形態のアームレスト2が本体部60に載せ置いた操作者Wの前腕W1の動きにどのように連動するかを、図10-図13を用いて再度説明する。図10及び図11は、それぞれ、アームレスト2の初期状態の外観図及び断面図とする。
本体部60に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部60をZ軸回りで反時計回りに回転させるモーメントを含む場合、本体部60は回転する。初期状態から回転した場合、アームレスト2は、図12に示されるようになる。スライダ50の第1摺動部51は、本体部60に同調して回転するように本体部60の収容部65内に配設されている(図11(a)の断面図を参照)。スライダ50はZ軸回りで一体的に回転するので、スライダ50の第1摺動部51は、ベース部80の摺動面87上で、Z軸(自転軸)回りで回転摺動(自転)する。このとき、テーブル200に載せ置かれたベース部80は、Z軸回りでは回転しない。図12は、本体部10のZ軸回りの回転のみが起きている状態を示す。
本体部60に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部60の前端又は後端を押し下げる力を含む場合、本体部60は、摺動面66がスライダ50の第1摺動部51上を摺動し、傾動する。初期状態から傾動した場合、アームレスト2は、図13に示されるようになる。前腕W1の動作が、Z軸に直交する平面上での本体部60の移動及びZ軸回りでの本体部60の回転を誘導する力を含まない場合、スライド50は移動及び回転しない。また、ベース部80も移動しない。図13は、本体部10の傾動のみが起きている状態を示す。
本体部60の収容部65及び第1摺動部51は、図11の断面図に示されるように、本体部60の左右端を押し下げる方向の力に連動しないように構成されている。前腕W1の動作が、本体部60の左右端を押し下げる方向の力を含んでいても、Y軸回りの傾動は生じない。したがって、操作者Wは、前腕W1のふらつきを感じ難い。
本体部60に載せ置いた前腕W1の動作が、本体部60をスリット70の延在方向(本体部60の前後方向)に移動させる力を含む場合、本体部60は、摺動面66が第1摺動部51の曲面52に当接し、スライダ50により支持された状態で、曲面52上を摺動し、スリット70の延在方向に移動する。これにより、本体部60は、ベース部80に対してスリット70の延在方向に相対移動する。
本体部60とスライダ50は、スリット85の延在方向に同調して移動できる。したがって、本体部60に載せ置いた前腕W1の動作が、スリット85の延在方向の力を含む場合、本体部60はベース部30上をスリット85の延在方向に移動する。
本体部60に載せ置いた前腕W1の動作が、複数の方向の力を含む場合、それぞれの分力の大きさに応じて、本体部60の移動、傾動、及び回転が同時に起こる。すなわち、本体部60は、これに載せ置いた前腕W1の動作に応じた自然な動きで、移動し、傾動し、及び/又は回転する。一方、本体部60は、不用意な動きやふらつきを起こし難い。したがって、操作者Wは、マウスの移動操作や、マウス・キーボード間での手の位置替え動作のような前腕の移動を伴う動作をスムースに行える。
[変形例]
アームレスト本体部10,60は、凹部11,61の両サイドにそれぞれ配される延出側部を備えるようにすることができる。延出側部は、凹部11,61より上側に延出する領域を有する。延出側部は、凹部11,61と構造的に一体としても、凹部11,61とは別部材としてもよい。また、凹部11,61と同様、延出側部は、前腕W1と接触する場合、ウレタンフォームなどの弾性素材を含むことが好ましい。また、延出側部が、カバー部等に被覆される場合、弾力性を有さないプラスチック素材であってもよい。ただし、これに限定されない。延出側部を設けることによって、前腕W1が横方向や斜め方向に移動する場合に、前腕W1が本体部10から外れる事態を防止できる。その結果、前腕W1の動作に応じて、アームレスト1,2をスムースに移動させることができる。
スライダ50の柱状部58は、Z軸方向の力に応じて圧縮される弾性部材を含んでもよい。例えば、前腕W1を本体部10に載せ置くと柱状部58が圧縮される。これにより、第1摺動部51の曲面52は、摺動面16に対して付勢され、曲面52と摺動面16との摩擦力が増す。曲面52と摺動面16との摩擦力が増すことによって、本体部10は曲面52上により安定して支持される。一方、操作者Wが前腕W1を若干浮かし気味にすると、曲面52と摺動面16との摩擦力が低下し、摺動面16は曲面52上で摺動し易くなり、傾動が容易になる。第1実施形態のアームレスト1においてこの変形例を採用した場合、操作者Wが前腕W1で本体部10を押し気味にしつつ、回動部材38の作動方向に力を掛けると、摺動や回転摺動が起き難くなり、回動部材38の作動方向に移動させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1,2 アームレスト
10,60 本体部
11,61 凹部
15,65 収容部
16,37,66,87 摺動面
30,80 ベース部
31,81 収容部(ガイド手段)
35,70,85 スリット
38 回動部材
50 スライダ
51 第1摺動部
55 第2摺動部
58 柱状部
100 パソコン
110 キーボード
120 マウス
200 テーブル(動作スペース)
W 操作者
W1 前腕

Claims (7)

  1. 前腕を載せ置くことができる凹部が、前記前腕の長さ方向に沿うように、前後方向に設けられた本体部と、
    前記本体部の下方に配設されるベース部と、
    前記本体部に対して摺動する第1摺動部と前記ベース部に対して摺動する第2摺動部とを有するスライダと、を備え、
    前記スライダの前記第1摺動部は、曲面を有し、
    前記本体部は、前記曲面上を摺動可能な第1摺動面を有し、当該第1摺動面が前記前腕の動きに応じて前記曲面上を摺動することによって傾動し、
    前記ベース部は、前記第2摺動部が内部に配設される収容部を有し、
    前記スライダの前記第2摺動部は、前記収容部内の第2摺動面上において一軸方向に摺動でき、かつ自転軸回りで回転摺動でき、
    前記本体部は、前記前腕の動きに応じて、前記第2摺動面上での前記第2摺動部の摺動を伴って前記一軸方向に移動し、前記第2摺動面上での前記第2摺動部の回転摺動を伴って回転する
    ことを特徴とするアームレスト。
  2. 前記本体部は、前記第1摺動面を有する収容部を備え、
    前記収容部に配設される第1摺動部は、前記前後方向の軸線と前記自転軸の傾斜角が変動するように前記本体部が傾動でき、前記前後方向の軸線回りでの前記本体部の傾動が規制される形状を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアームレスト。
  3. 前記ベース部は、前記第2摺動部が前記第2摺動面上において前記一軸方向にのみに摺動するように、前記第2摺動部をガイドするガイド手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のアームレスト。
  4. 前記ベース部は、当該ベース部の底面から一部が突設された回動可能な回動部材を備え、
    前記本体部は、前記回動部材が前記前腕の動きに応じて回動することによって、前記ガイド手段のガイド方向に対し直交する方向に移動できる
    ことを特徴とする請求項3に記載のアームレスト。
  5. 前記本体部は、前記第1摺動面を有し、前記第1摺動部が配設される収容部を備え、
    前記本体部は、前記第1摺動部の上面をなす前記曲面に前記第1摺動面が当接することによって、前記スライダにより支持される
    ことを特徴とする請求項1に記載のアームレスト。
  6. 前記収容部及び前記第1摺動面は、前記本体部の前記前後方向に延在し、
    前記第1摺動部は、前記第1摺動面上を前記前後方向に摺動でき、
    前記本体部は、前記前腕の動きに応じて、前記第1摺動部が前記第1摺動面上を前記前後方向に相対的に摺動することによって、前記前後方向に移動する
    ことを特徴とする請求項5に記載のアームレスト。
  7. 前記スライダは、樹脂製であって、一体的に成形されている
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のアームレスト。
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