JP7189763B2 - 自動車用内燃機関のブラケット - Google Patents

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Description

本願発明は、自動車用内燃機関で使用するブラケットに関するものである。
自動車にはバッテリーが搭載されており、エンジンの各種制御機器や車体装備品としてのライト等の各種の電気・電子機器は、バッテリーから供給される電気によって作動している。そして、バッテリーの電源は直流であるため、電流を流すためにはマイナス極の導体になるアース部が必要である。
そして、一般には、車体フレームをアース部として利用しており、電源回路に設けたアース線を車体フレームに接続しているが、車体フレームが必ずしも良好な導体でない場合も有り、エンジンの制御機器の電源回路で車体フレームにアースすると、所望の電位差を安定して得難いおそれがある。
そこで、特許文献1には、エンジンがシリンダブロックやシリンダヘッドのような金属製部材を主要部材として構成されていることに着目し、エンジン用電源回路のアースとしてエンジンを利用することにより、所望の電位差を確保して電気・電子機器を正確に作動させることが開示されている。
特開2004-122871号公報
さて、特許文献1では、エンジン用電源回路のアース線を、エンジン自体と変速機とに接続することが開示されており、エンジンに接続する場合は、シリンダブロックやシリンダヘッドへの接続を想定していると解される。
シリンダブロックもシリンダヘッドも一般にアルミの鋳造品であって電気の良好な導体であるためアース機能の面において問題はないが、シリンダブロックやシリンダヘッドにアース線を接続するためには、端子をビスで固定するためのタップ穴を空けなければならないため、加工に手間がかかるという問題がある。
また、タップ穴を加工すると、応力が集中しないように強度計算せねばならないため、設計の手間も増大する。また、シリンダブロックにしてもシリンダヘッドにしても高温になるため熱への対策も必要である。更に、アース線の接続工程は、エンジンの組み立ての最終段階や、自動車の組み立て時に行うことになるが、シリンダブロックやシリンダヘッドの周りには多くの部材が配置されているため、アース線の接続作業は相当に面倒になることも有り得る。
本願発明は、エンジンをアース部として使用することは特許文献1と軌を一にしつつ、より改善された構造を提供しようとするものである。
本願発明は、シリンダヘッドの上方に配置されたインタークーラその他の吸気系部材を支持する金属板製のブラケットに係るものであり、このブラケットは、
「前記シリンダヘッドへの固定部から上向きに延びる起立板の上端に、前記吸気系部材を支持する支持板を設けている」
という基本構成において、請求項1では、
「前記起立板の中途高さ部位に、内燃機関用電源回路のアース線が接続されるアース線固定部を設けており、前記アース線固定部よりも上の部位のうち少なくとも一部の強度が、前記アース線固定部及びその下方の部位の強度よりも低くなっている」
という構成が付加されている。
本願発明は、請求項2の構成も含んでいる。この請求項2の発明は、請求項1において、
「前記起立板の長手両側縁のうち一方の側縁をく字形の夾角を成すように形成することにより、前記起立板を、前記く字の頂点よりも下方の部位を上窄まりの形態と成して、前記く字の頂点を前記アース線固定部よりも高い部位に位置させている一方、
前記起立板の他側縁のうち前記く字の頂点よりも上の部位に側板を曲げ形成しており、前記側板の下端と前記く字の頂点とを結ぶラインを、強度が最も低い弱化部と成している」
という構成になっている。
請求項2は、起立板のうちアース線固定部の上方に1つの弱化部を形成しているが、請求項1では、アース線固定部よりも上の部位の全体が、アース線固定部以下の部位よりも強度が低くなっている場合も含んでいる。すなわち、請求項1では、破断場所は一定していなくてもよいのであり、アース線固定部よりも上の部位がどこかで破断したらよい。
本願発明では、アース線はブラケットを介してシリンダヘッドに接続されるため、シリンダヘッドやシリンダブロックにタップ穴を加工することは不要であり、それだけ加工の手間を軽減できると共に、シリンダヘッドの再設計の手間も生じない。なお、本願発明では、ブラケットにアース線固定部を設ける加工は必要であるが、シリンダヘッドやシリンダブロックにタップ穴を加工することに比べると、手間は遥かに少ない。
また、ブラケットはシリンダヘッドに固定されているため、熱の影響も回避できる。更に、ブラケットはシリンダヘッドの上方に立ち上がっているため、アース線をビスで固定する作業は広い空間で容易に行える。従って、エンジンを車体に搭載してからアース線を接続することにも簡単に対応可能であり、これにより、アース線は、損傷を防止しつつしっかりと接続できる。
さて、自動車が衝突事故を起こした場合や振動を繰り返し受けた場合、ブラケットが何らかの影響を受けることがあるが、仮に、事故に際してアース線固定部が離脱すると、電源機能が消失するため、エンジンの機能は残っていても運転が不能になって、回避行動もとれなくなる。さりとて、複数のブラケットにアース線を接続しておくことは、コストや接続作業の点から現実的ではない。
この点、本願発明では、ブラケットに許容限度以上の過大な負荷が掛かったり、大きな振動が繰り返し作用してブラケットに過大な負荷が掛かったりした場合でも、アース線固定部よりも上の部位が破断するため、アース線が1本だけであっても、事故によって電源がアース機能を失うことはない。従って、エンジンの機能を失っていない限り、自力走行による退避行動などをとることができる。従って、自動車を事故後等の対応性に優れたものとすることができる。
起立板の強度を低下させる手段としては、スリットや穴を空けて弱化部を形成することも可能であるが、この場合は、加工の手間が増えたり、強度が低下し過ぎたりするおそれがある。
これに対して請求項2の発明を採用すると、穴空けのような工程は不要であるため、加工の手間を抑制することができ、また、強度が低下し過ぎることも防止できる。むしろ、側板を設けることによって支持板の支持強度を向上できる利点もある。
更に、請求項2では起立板の破断位置を一定化できるため、思わぬ部位が破断して吸気系部材が思わぬ方向に離反して他の部材を損傷させるといったことはなくて、ブラケットが破損した後の対応性を向上できる。
内燃機関を車体の前方から見た正面図である。 要部を前下方から見た斜視図である。 (A)は要部を前上方から見た斜視図、(B)はインタークーラの取付け板を示す図、(C)は(A)のC-C視断面図、(D)はボルト挿通穴の切り開き部の作用を示す図である。 図1の部分的な IV-IV視図である。 (A)(B)ともブラケットの斜視図である。 (A)はフロントブラケットの側面図、(B)は(A)のB-B視断面図、(C)はフロントブラケットの破断状態を示す図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この方向は車体の向きを基準にしている。左右方向は車幅方向である。正面図は、車体の前面と相対向する方向から見た図である。
内燃機関では、クランク軸線の方向を前後方向と呼ぶことが一般化しているが、本実施形態の内燃機関は、クランク軸を車幅方向に長い姿勢と成した横置き姿勢でエンジンルームに配置されているため、以下で使用する方向は一般的に使用されている方向とは相違している(一般的な用語とは、前後左右が逆になっている。)。
(1).基本構造
まず、内燃機関の基本構造を、主として図1に基づいて説明する。内燃機関の基本構造は従来と同様であり、図1に示すように、シリンダボアが形成されたシリンダブロック1と、その上面に固定されたシリンダヘッド2と、その上面に固定されたヘッドカバー3と、シリンダブロック1の下面に固定されたオイルパン4とを備えており、シリンダブロック1及びオイルパン4の一端面1a,4aに変速機5が固定されている。
シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の他端面1b,2bには、タイミングチェーンを覆うフロントカバー6が固定されており、シリンダブロック1とシリンダヘッド2とヘッドカバー3とオイルパン4とフロントカバー6とによって機関本体が構成されている。なお、ヘッドカバー3の他端部には、キャップ7で塞がれる注油口8を設けている。
本実施形態の内燃機関は、排気側面を前向きにして配置されている。従って、シリンダヘッド2の排気出口には前向きに開口した排気出口(図示せず)が形成されているが、本実施形態では排気出口は1つのみ形成しており、この排気出口に、排気ターボ過給機9のタービンハウジング10が接続されている。
排気ターボ過給機9におけるタービンハウジング10の排出口には、触媒を内蔵した触媒ケース11がエルボ管を介して接続されており、触媒ケース11の下端に排気管12が接続されている。触媒ケース11は、インシュレータ13によって手前側から覆われている。
排気ターボ過給機9は、更に、コンプレッサハウジング14と軸受ハウジング15とを有しており、コンプレッサハウジング14には、タービンハウジング10に設けたウエストゲートバルブ(図示せず)を制御するアクチュエータ16を設けている。また、コンプレッサハウジング14の吸気入口とエアクリーナ17の出口とが、吸気第1ダクト18によって接続されている。エアクリーナ17は、ヘッドカバー3の上方部でかつ機関本体の他端に寄った部位に配置されており、そのダストサイド室に、吸気取り入れダクト19が接続されている。
排気ターボ過給機9におけるコンプレッサハウジング14の出口には、吸気第2ダクト20の上流端が接続されており、吸気第2ダクト20の下流端は、インタークーラ21を構成する熱交換ユニット22の上流側タンク23に接続されている(図4も参照)。
排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14はシリンダヘッド2の他端面2bに寄った部位に配置されている一方、インタークーラ21は、ヘッドカバー3よりも高い部位に位置すると共に、ヘッドカバー3の一端の外側にはみ出た状態に配置されている。従って、インタークーラ21は、変速機5の基部の上方に配置されている。
このように、排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14とインタークーラ21とが、高さが相違しつつ左右方向に大きく離れているため、吸気第2ダクト20は、排気ターボ過給機9のコンプレッサハウジング14から立ち上がったのち水平状の姿勢になってインタークーラ21に向かっている。そこで、吸気第2ダクト20の中途部が、ヘッドカバー3に固定した中間ブラケット24で支持されている。
シリンダヘッド2の一端面2aに、複数の継手ポート25を設けた冷却水分配部26が配置されており、各継手ポート25に接続したホース(図示せず)により、ラジエータ27等への冷却水の送り戻しが行われている。具体的には、ラジエータ27への送水・戻しの他に、室内暖房用ヒータコアへの送水と戻し、CVTウォーマへの送水と戻し、EGRクーラへの送水と戻し、排気ターボ過給機9の冷却水ジャケットへの送水と戻しなどが行われる。
また、冷却水分配部26には、ラジエータ27への送水を制御するサーモ弁が内蔵されている。本実施形態では、冷却水分配部26はシリンダヘッド2の一端面2aに後付けしているが、シリンダヘッド2に一体に形成される場合もある。
図1のとおり、ラジエータ27は、概ね変速機5の手前に配置されている。従って、平面視で見ると、ラジエータ27はインタークーラ21及び冷却水分配部26の手前に配置されている。また、高さの関係では、インタークーラ21はラジエータ27の上端よりも高い位置にあり、冷却水分配部26は、ラジエータ27の上部と重なる高さに位置している。
ラジエータ27の後ろにはファンシュラウド28が配置されており、ファンシュラウド28に電動式のラジエータファン(図示せず)が取付けられている。図4に示すように、ラジエータ27はアッパタンク27aを備えており、アッパタンク27aは、車体の前部に設けたラジエータサポート(フロントフレーム)29に固定されている。なお、図4に示すように、本実施形態の内燃機関は、気筒軸心O1を鉛直線O2に対して少し前傾させたスラント型になっている。
(2).インタークーラとその支持構造
図2や図4から容易に理解できるように、インタークーラ21は、前方と後ろ下方とに開口した通風ケーシング31と、通風ケーシング31の出口部に配置した熱交換ユニット22とで構成されている。熱交換ユニット22は、プレート式等の熱交換エレメントを多数設けたコア部32と、コア部32の上流側端部に接続した既述の上流側タンク23と、コア部32の下流側端部に接続した下流側タンク33とで構成されている。
上流側タンク23の入口は横向きに開口しており、これに吸気第2ダクト20が接続されている。他方、下流側タンク33の出口は下向きに開口しており、この下向き開口した出口に、吸気第3ダクト34の上端が接続されている。熱交換ユニット22は、後ろに向けて高くなるように傾斜しており、水平に対する傾斜角度は約30°になっている。
吸気第3ダクト34の下端はスロットルボデー35に接続されており、図4に簡単に示すように、スロットルボデー35は、吸気マニホールド36のサージタンク37に取付けられている。図2~4に示すように、通風ケーシング31の前部には、上流側タンク23を上から覆う庇部38を設けている。
インタークーラ21の取付け手段として、例えば図4に示すように、上流側タンク23がフロントブラケット39を介してシリンダヘッド2の一端部に連結されていると共に、図3に示すように、コア部32の他側部がリアブラケット40を介してシリンダヘッド2の一端部に連結されている。本実施形態では、フロントブラケット39が請求項に記載したブラケットに該当している。
フロントブラケット39はステンレス板等の金属板製であり、例えば図3(A)から容易に理解できるように(図4も参照)、シリンダヘッド2における一端部の上面に重なった下固定板41と、下固定板41から上向きに立ち上がった起立板42と、起立板42から横向きに延びる支持板43とを有しており、下固定板41は前後2本のボルト41aでシリンダヘッド2の上面に固定されている一方、支持板43に、フロントブラケット39から前向きに突設したフロント取付け板44がボルト45で連結されている。支持板43の下面には、ボルト45がねじ込まれるナット46を固定している。
フロント取付け板44は上流側タンク23に一体に形成されており、左右の上向きリブ44aを設けて強度を確保している。また、フロント取付け板44には、その上下に重なる弾性リング47が装着されている。従って、フロント取付け板44の取付け構造は、一種のグロメット構造になっている。弾性リング47をフロントブラケット39の支持板43に装着して、フロント取付け板44に設けた下向きピンを弾性リング47に挿入することも可能である。
フロント取付け板44にはボルト45を挿通するボルト挿通穴48が空いているが、図3(B)(D)に明示するように、ボルト挿通穴48を、前向きに開口した切り開き部48aを有する形態に形成している。切り開き部48aは、手前に向けて幅が広がるテーパ状になっており、かつ、最も幅が狭い箇所の幅はボルト45の外径よりも小さい寸法になっている。従って、ボルト挿通穴48は、ボルト45の外径よりも小さい寸法のくびれ部を有して前向きに切り開かれている。
図3(A)のとおり、リアブラケット40に対するコア部32の取付け構造は、フロントブラケット39に対する上流側タンク23の取付け構造と同様であり、コア部32の他側面にリア取付け板51をろう付け等で固定して、このリア取付け板51を、ボルト52及び弾性リング47を介してリアブラケット40の上片40aに連結している。リア取付け板51にも、フロント取付け板44と同様に、ボルト挿通穴の切り開き部51aが形成されている。
さて、自動車が人と衝突した場合、図4に模式的に示すフードFが人の身体で押されて凹み変形し、フードFによってインタークーラ21が後ろ下方に押されることがある。この場合、インタークーラ21がフロントブラケット39に強固に固定されていると、フードFの変形量が小さくなるため、人の身体に対するダメージが大きくなる。
他方、本実施形態のように、フロント取付け板44のボルト挿通穴48が前向きに切り開かれていると、ある程度の外力によってフロント取付け板44がボルト45から外れるため、フードFに押されてインタークーラ21が後退する。従って、フードFの変形量を大きくして、人に対するダメージを低減できる。
リア取付け板51も同様であり、ボルト挿通穴に切り開き部51aが形成されていることにより、ある程度以上の外力が作用すると、リア取付け板51がボルト52から離脱するため、フードFの変形量を大きくして身体に対するダメージを抑制できる。従って、実施形態のように、フロント取付け板44とリア取付け板51との両方に切り開き部48a,51aを形成すると、事故時のインタークーラ21の離脱を容易化して、人の身体に対するダメージ低減に大きく貢献できる。切り開き部は、少なくともフロント取付け板44に形成してもよいといえる。
(3).導風板
インタークーラ21はシリンダヘッド2の一端面2aの外側にはみ出ているため、フロントブラケット39は、下固定板41の一端部から起立板42が立ち上がって、支持板43は下固定板41と反対方向に延びている。従って、フロントブラケット39は、正面視でクランク状に曲がっている。
フロントブラケット39がクランク状に曲がっていることにより、支持板43はシリンダヘッド2の一端面の外側にはみ出ているが、例えば図2から容易に理解できるように、支持板43に、後ろ向きに延びる規制部50aを有する導風板50が溶接等で固定されている。
導風板50は、フロントブラケット39の支持板43から下向きに延びる側板55に溶接で固定されている上向き片50bと、上向き片50bの下端に設けて後ろ向きに延びる規制部50aとを有しており、側面視で略L形の形態を成している。そして、規制部50aは熱交換ユニット22の前部下方に位置している。
フロントブラケット39の形態は、図5で明瞭に表示している。この図5に示すように、起立板42と支持板43とには、補強のため、一体に連続したリブ溝(或いはリブ突起)53が形成されている。支持板43の上端部に、ボルト挿通穴54が空いている。導風板50の上向き片50bと規制部50aも、強度アップや熱変形吸収のために凹凸状に曲げ形成されている。図5(B)に示すように、支持板43と側板55との連接部には逃がし穴55aを空けている。下固定板41には、前後2つのボルト挿通穴41bが空いている。
さて、自動車が走行している状態では、図4に実線の矢印56で示すように、走行風が通風ケーシング31を介して熱交換ユニット22のコア部32を通過することにより、熱交換が成されて吸気が冷却される。
他方、ラジエータファンが駆動されている状態では、図4に点線矢印で示すように、ラジエータ27を通過した熱風が後ろ向きに流れていく。この場合、自動車の走行中においては、ラジエータ27を通過した熱風は走行風によって後ろに押されるため、熱風がインタークーラ21のコア部32に入り込むことはない。
しかし、渋滞中のように自動車が停止している状態でラジエータファンが回転していると、ラジエータ27の後ろに変速機5が配置されていることなどが影響して、図4に点線矢印57で示すように、ラジエータ27を通過した熱風の一部が上向きに流れてインタークーラ21のコア部32に向かうことがある。そして、熱風がコア部32に入り込むと、既述のとおり、吸気が加温されて充填効率が低下してしまうことになり、インタークーラ21の意味が無くなってしまう。
これに対して本実施形態では、熱交換ユニット22の前部に導風板50を配置したことにより、コア部32に向かう熱風は矢印58のように下向きに方向変換する。従って、熱風がコア部32に流入することを防止して、充填効率の悪化を防止できる。
導風板50はコア部32の前部下方にしか配置していないが、コア部32は後ろに向けて高くなるように傾斜しているため、その前部において熱風の流入を阻止できたら、熱風が入り込むことはない。従って、導風板50をコア部32の前部の下方のみに配置しただけであっても、目的は達成できる。
他方、既述のとおり、衝突事故において、インタークーラ21がフロントブラケット39から後ろに外れて下方に落ち込むことが有り得るが、仮に、インタークーラ21が大きく落ち込むと、冷却水分配部26に接続されているホース類がインタークーラ21によって損傷するおそれがある。すると、機関本体は運転可能な状態であっても、冷却水の漏洩によってすぐに運転が停止してしまい、退避行動もとれなくなるおそれがある。
これに対して本実施形態では、導風板50の規制部50aが後ろ向きに延びているため、インタークーラ21の落ち込みが規制部50aで阻止される。従って、インタークーラ21が大きく落ち込むことを防止して、冷却水分配部26に接続されているホース類の損傷を回避できる。これにより、自力での退避走行も可能になる。
(4).アースとその関連構造
本実施形態の内燃機関は、スロットルバルブ直下の吸気圧と機関回転数から吸入空気量を算定してスロットルバルブの開度と燃料噴射量とを制御するEFIエンジンであり、電気回路は、機関本体にアースすることによって通電させている。
そして、本実施形態では、図5(A)及び図6に示すように、フロントブラケット39における起立板42の下寄り部位をアース線固定部42aと成して、このアース線固定部42aに、アース線59が端子板60を介して接続されている。端子板60は細長い形態を成しており、タッピンねじ等のビス61が貫通する取付け穴62を挟んで一方の側に、アース線59を接続する圧着部63を設けて、取付け穴62を挟んで他方の側に回り止めの爪64を設けている。
フロントブラケット39の起立板42には、ビス61がねじ込まれる取付け穴65と、その下方に位置した位置決め穴66とが空いており、端子板60の爪64を位置決め穴66に係合させた状態で、ビス61で固定している。なお、ビス61をナットにねじ込むことも可能である。
さて、上記のとおり、制御回路はフロントブラケット39を介して機関本体にアースすることで電流の流れを確保しているが、衝突事故などでアース機能がなくなると、回路に電流が流れずに制御が不可能になってしまい、機関の運転機能が保持されていても走行不能になって、退避行動も採れなくなってしまう。従って、事故や激しい振動があってフロントブラケット39が破損しても、アース状態を保持しておくことが要請される。
この点について本実施形態では、起立板42のうちアース線固定部42aよりも上方の部位に、最も強度が低下した弱化部を形成することにより、フロントブラケット39が破断してもアース状態が維持されるようにしている。
すなわち、まず、起立板の前側縁を、夾角が180°より小さいく字の形態に成すと共に、く字の頂点42bをアース線固定部42aより上に位置させることにより、起立板42を、アース線固定部42aよりも上の部位が最も幅狭となるように側面視で上窄まりの形態と成しており、更に、起立板42の後ろ側縁のうちく字の頂点42bよりも上の部位に側板55を曲げ形成して、側板55の下端部をく字の頂点42bと相対向するように設定している。
このように構成すると、起立板42のうち側板55を設けた部位は、側板55のリブ効果によって強度が著しく高くなるため、側板55の下端部とく字の頂点42bとを結ぶ弱化ライン42cの箇所で最も強度が低下して(すなわち、弱化ライン42cの箇所に応力が集中して)、破断箇所が弱化ライン42cの箇所に一定化する。従って、アース線固定部42aがシリンダヘッド2から離脱することはなくて、電源回路がアースされた状態を保持できる。
すなわち、例えば衝突事故時にインタークーラ21は後ろに押された場合、フロントブラケット39には、その起立板42を後ろに倒すような曲げ力が作用するが、インタークーラ21がフロントブラケット39から離脱せずに起立板42の支持板43に後ろ向きの過大な外力が作用すると、図6(B)に示すように、端子板60よりも上に位置した弱化ライン42c(くびれ部)が破断するため、アース機能は維持される。従って、機関の機能が維持しておれば、自力走行による退避行動を取ることができる。
フロントブラケット39に過大な振動が作用した場合も、フロントブラケット39が破損することがあるが、破損個所はアース線固定部42aの上方に一定しているため、この場合も、アース機能は保持されて運転を続行できる。
実施形態のように、シリンダヘッド2の一端からはみ出たインタークーラを支持するフロントブラケット39にアース線固定部42aを設けると、アース線固定部42aは触媒ケース11や排気ターボ過給機9から遠い部位に位置し、かつ、シリンダヘッド2からも離反しているため、アース線59が熱害を受けることを防止できて好適である。また、フロントブラケット39は機関の高い位置にあるため、内燃機関を自動車に搭載してからアース線59を接続する場合でも、その作業を容易に行える。
図5(B)に示すように、フロントブラケット39の側板55は、支持板43と起立板42との両方に繋がっている。従って、フロントブラケット39のうち弱化ライン42cよりも上の部位の剛性は、著しく高くなっている。これにより、事故時等に弱化ライン42cの箇所で破断することが確実ならしめられている。
弱化ライン42cの一端部又は両端部に、応力集中を助長させるV溝42dを形成することも可能である。また、弱化手段としては、窄まり部を形成することに代えて、又はこれに加えて、スリットや穴を設けることも可能である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えは、ブラケットで支持する吸気系部材はインタークーラに限るものではなく、ダクトやレゾネータ等を支持するブラケットにも適用できる。
ブラケットは、側面視でクランク状に曲がった形態や、正面視又は側面視でコ字型の形態など、様々な形態を採用できる。また、インタークーラの支持用ブラケットに適用する場合、ブラケットで通風ケーシングを支持することも可能である。
本願発明は、自動車用内燃機関のブラケットに具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 機関本体を構成するシリンダヘッド
17 エアクリーナ
18,20,34 吸気ダクト
21 インタークーラ
23 熱交換ユニットを構成する上流側タンク
26 冷却水分配部
32 インタークーラのコア部
33 熱交換ユニットを構成する下流側タンク
39 フロントブラケット(請求項のブラケット)
40 リアブラケット
41 下固定板
42 起立板
42a アース線固定部
42b く字の頂点
42c 弱化ライン
43 支持板
44 取付け板
55 側板
59 アース線
60 端子板

Claims (2)

  1. シリンダヘッドの上方に配置されたインタークーラその他の吸気系部材を支持する金属板製のブラケットであって、
    前記シリンダヘッドへの固定部から上向きに延びる起立板の上端に、前記吸気系部材を支持する支持板を設けている構成において、
    前記起立板の中途高さ部位に、内燃機関用電源回路のアース線が接続されるアース線固定部を設けており、前記アース線固定部よりも上の部位のうち少なくとも一部の強度が、前記アース線固定部及びその下方の部位の強度よりも低くなっている、
    自動車用内燃機関のブラケット。
  2. 前記起立板の長手両側縁のうち一方の側縁をく字形の夾角を成すように形成することにより、前記起立板を、前記く字の頂点よりも下方の部位を上窄まりの形態と成して、前記く字の頂点を前記アース線固定部よりも高い部位に位置させている一方、
    前記起立板の他側縁のうち前記く字の頂点よりも上の部位に側板を曲げ形成しており、前記側板の下端と前記く字の頂点とを結ぶラインを、強度が最も低い弱化部と成している、
    請求項1に記載した自動車用内燃機関のブラケット。
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