JP7186486B2 - 車両のシート構造 - Google Patents
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Description
前倒し状態と直立状態とに変位可能に支持されるシートバックを備える車両のシート構造であって、
前記シートバックは、
前記シートバックの背面から側面にかけて開口し、車体に設けられるストライカ部が嵌め込まれる開口部と、
前記シートバックの前記背面よりも後方に突出すると共に、前記側面よりも側方に突出し、前記開口部よりも下方に設けられる第一の凸部と、
前記シートバックの前記背面よりも後方に突出し、前記開口部よりも上方に設けられる第二の凸部とを備え、
前記第一の凸部は、上下方向からの平面視で、前記第二の凸部の最後端部よりも車幅方向の外側に位置する最後端部を有し、
前記第二の凸部は、前記第二の凸部の最後端部から車幅方向の外側に向かうと共に前方に向かって傾斜する面を有する。
図中、同一符号は同一名称物を示す。
図中の「FR」は車両の前方、「RR」は車両の後方、「UP」は車両の上方、「LWR」は車両の下方、「RH」は車両の右方、「LH」は車両の左方を示す。以下、単に、前方、後方、上方、下方、右方、左方と呼ぶことがある。
図1~図7を参照して、実施形態1に係る車両のシート構造を説明する。
図1~図3は、シートバック11が直立した状態を示し、順に、車両の右斜め後方からみた斜視図、右側面図、車両の左斜め後方からみた斜視図である。
図4は、シートバック11が前倒しされた状態を車両の左斜め前方からみた斜視図である。
図5~図7は、シートバック11の一部、後述するカバー2、シートベルト7を示す。図5,図6は車両の左斜め後方からみた斜視図である。図7は、シートバック11等を水平面で切断した断面図である。
実施形態1の車両のシート構造1は、シートバック11を備える可倒式シート10と、車体6に設けられるストライカ部60(図3,図4)と、シートベルト7とを備える車両に利用される。シートバック11は、その背面15から側面16にかけて開口する開口部20を備える。開口部20にはストライカ部60が嵌め込まれる(図3)。開口部20を経たストライカ部60は、シートバック11に内蔵されるロック機構(図示せず)に係止される。この係止によって、シートバック11は直立状態に維持される。シートベルト7は、シートバック11の回動軌跡において、シートバック11の側面16と車体6との間に配索される(図4)。
可倒式シート10は、図2に示すようにシートバック11と、シートクッション12と、シートバック11の回転機構(図示せず)とを備える。回転機構によって、シートバック11は、シートクッション12に対して、前倒し状態(図4)と直立状態とに変位可能に支持される。
車体6には、図4に示すように所定の位置にストライカ部60が固定されている。本例のストライカ部60は、シートバック11を前倒し状態から直立状態に回動させると、シートバック11の開口部20,Aに自動的に嵌め込まれる位置に設けられている。
本例のシートバック11は、シートバック11自体の開口部Aを覆うようにシートバック11に取り付けられるカバー2を備える。カバー2は、シートバック11に装着された状態(以下、カバー装着状態と呼ぶ)において、開口部Aに連通するように設けられた開口部20を備える。本例の第一の凸部3及び第二の凸部4は、このカバー2に設けられる。以下、カバー2を詳細に説明する。
本例のカバー2は、図1に示すように、シートバック11の上方寄りの位置であって、背面15から右方の側面16にかけて配置される断面L字状の樹脂成形体である。カバー2は、背面15側に配置される後壁部25と、側面16側に配置される側壁部26とでつくる稜線を分断するように、開口部20を備える。また、カバー2は、第一の凸部3と、第二の凸部4とを備える。第一の凸部3は、後壁部25よりも後方に突出すると共に側壁部26よりも側方(ここでは右方)に突出する。第二の凸部4は、後壁部25から後方に向かって突出する。カバー装着状態では、第一の凸部3は、シートバック11の背面15よりも後方に突出すると共に側面16よりも側方に突出し、第二の凸部4は、シートバック11の背面15よりも後方に突出する。
開口部20は、カバー2の後壁部25から側壁部26にかけて連続して開口する。開口部20の大きさは、シートバック11の開口部Aと同様に、ストライカ部60に応じて調整される。
以下、主に図5,図6を参照して、第一の凸部3、第二の凸部4を説明する。
凸部3,4は、開口部20を挟むように下方、上方に位置する。また、凸部3,4は、カバー2における開口部20の形成位置に対応した位置に設けられている。詳しくは、カバー2を上下方向から平面視すれば、凸部4、開口部20を構成する周縁、及び凸部3はそれぞれ、カバー2の幅方向(カバー装着状態では車幅方向)に重複した箇所を有する。
開口部20よりも下方に設けられる第一の凸部3は、シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰する際に、シートベルト7が開口部20側に変位することを抑制する機能を有する。この機能の説明は後述する。
(条件)シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰する際、シートバック11の変位に伴って、第一の凸部3に接触したシートベルト7が開口部20よりも後方及び車幅方向の外側に配置される、即ち開口部20から離れる。
開口部20よりも上方に設けられる第二の凸部4は、シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰する際に、シートベルト7をシートバック11の側方にガイドする機能を有する。この機能の説明は後述する。
(条件)シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰する際、シートバック11の変位に伴って、シートベルト7が第一の凸部3に接触してから第二の凸部4の傾斜面41に接触するように配置される。
次に、実施形態1の車両のシート構造1について、シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰する操作の手順、このときの第一の凸部3及び第二の凸部4とシートベルト7との配置状態を説明する。
以下は、シートバック11が前倒しされた状態において、シートベルト7がフック68に係止されていない状態で、シートバック11を復帰させる場合を説明する。
実施形態1の車両のシート構造1は、シートバック11の背面15側に第一の凸部3,第二の凸部4を備えるため、シートバック11を前倒し状態から直立状態に復帰させる際にシートベルト7がストライカ部60用の開口部20に入り込むことを防止できる。従って、実施形態1の車両のシート構造1は、仮にシートベルト7をフック68に引っ掛けることを忘れて、上述の直立状態への復帰動作を行っても、シートベルト7がロック機構とストライカ部60とにかみ込まれることを防止できる。
(a)シートバック11は、第一の凸部3及び第二の凸部4が設けられたカバー2を備える。そのため、シートバック11にカバー2を取り付けることで、所定の形状の凸部3,4を備える構成を容易に構築することができる。
(b)カバー2は、シートバック11の背面15側に設けられる開口部A等を覆い隠す。そのため、カバー2によって、見栄えがよい。
(c)第一の凸部3の上端面30は、開口部20を構成する周縁に連続する平坦面である。このような上端面30は、開口部20にストライカ部60が嵌め込まれる際にガイドとして機能する。
(1)シートベルト7がカバー2に接触すると滑り易い。そのため、シートベルト7は、上述のように開口部20から離されて、シートバック11の側方に流れ易い。
(2)カバー2は、軽量である。
(3)カバー2は、射出成形等によって、所定の形状に容易に成形可能であり、製造性に優れる。
例えば、実施形態1に対して、以下の変更が可能である。
(1)カバー2を省略して、第一の凸部3及び第二の凸部4がシートバック11自体に設けられる。この場合、部品点数が少ない。
(2)カバー2におけるシートバック11の背面15を覆う面積が実施形態1よりも大きい。例えば、カバー2は、背面15の全体を覆ってもよい。このようなカバー2は、前倒し状態において、背面15を保護する機能も有する。
10 可倒式シート、11 シートバック、12 シートクッション
15 背面、16 側面
2 カバー
20 開口部、25 後壁部、26 側壁部、28 締結孔、29 固定部
3 第一の凸部、30 上端面、33 湾曲面、 35 最後端部
4 第二の凸部、40 上端面、41,42 傾斜面、45 最後端部
6 車体、60 ストライカ部、67 ショルダーアンカー、68 フック
69 トリム
7 シートベルト、70 内側面、78 タングプレート
Claims (1)
- 前倒し状態と直立状態とに変位可能に支持されるシートバックを備える車両のシート構造であって、
前記シートバックは、
前記シートバックの背面から側面にかけて開口し、車体に設けられるストライカ部が嵌め込まれる開口部と、
前記シートバックの前記背面よりも後方に突出すると共に、前記側面よりも側方に突出し、前記開口部よりも下方に設けられる第一の凸部と、
前記シートバックの前記背面よりも後方に突出し、前記開口部よりも上方に設けられる第二の凸部とを備え、
前記第一の凸部は、上下方向からの平面視で、前記第二の凸部の最後端部よりも車幅方向の外側に位置する最後端部を有し、
前記第二の凸部は、前記第二の凸部の最後端部から車幅方向の外側に向かうと共に前方に向かって傾斜する面を有する、
車両のシート構造。
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JP2019062392A JP7186486B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 車両のシート構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019062392A JP7186486B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 車両のシート構造 |
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JP2020158058A JP2020158058A (ja) | 2020-10-01 |
JP7186486B2 true JP7186486B2 (ja) | 2022-12-09 |
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ID=72641483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019062392A Active JP7186486B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 車両のシート構造 |
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- 2019-03-28 JP JP2019062392A patent/JP7186486B2/ja active Active
Patent Citations (2)
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