JP7158604B1 - 数値制御装置、学習装置、推論装置、および数値制御方法 - Google Patents

数値制御装置、学習装置、推論装置、および数値制御方法 Download PDF

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Abstract

工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、工具と被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら被加工物の加工を行う数値制御装置(1)が、振動切削を行う際に第1の軸または第2の軸に発生する切削負荷量(H4)に基づいて、振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整部(40)と、調整されたパラメータを用いて振動切削を制御する制御部(10)と、を備える。

Description

本開示は、振動切削を制御する数値制御装置、学習装置、推論装置、および数値制御方法に関する。
数値制御装置は、回転させられている被加工物に対して工具で切削を行う工作機械を制御する。この工作機械の1つに、工具を低周波で振動させながらの切削である振動切削を行う機械がある。振動切削が適切に行われると、工具の移動経路と、被加工物との間で切削が行われない空振り領域が発生する。工作機械は、この空振り領域を設けておくことで、切削によって発生する切粉を短くして被加工物から脱落させることができる。
特許文献1の数値制御装置は、振動の振幅と被加工物に対する工具の送り速度との比率に基づいて、振動前進位置に対する振動後退位置の時間的な遅れを位相差として算出している。また、特許文献1の数値制御装置は、算出した位相差に基づいて移動経路を算出し、基準振動波形に基づいて振動移動量を算出し、移動経路および振動移動量を用いて振動切削を行っている。
特許第5745710号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、サーボモータの追従遅れなどが発生したことによって切粉を分断させることができなくなった場合には、数値制御装置の使用者が、振動切削に用いるパラメータを調整する必要があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、使用者がパラメータ調整を行うことなく振動切削の制御を継続できる数値制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、工具と被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら被加工物の加工を行う数値制御装置であって、第1の軸または第2の軸に発生し振動切削中に変化する切削負荷量に基づいて、振動切削中に、振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整部と、調整されたパラメータを用いて振動切削を制御する制御部と、を備える。パラメータ調整部は、振動切削の際に被加工物に対して工具が空振りする際の空振り量の指令値である指定空振り量と、空振り量の推定値である推定空振り量との間に差がある場合、推定空振り量が指定空振り量に近づくパラメータを算出する。
本開示にかかる数値制御装置は、使用者がパラメータ調整を行うことなく振動切削の制御を継続できるという効果を奏する。
実施の形態にかかる数値制御装置を備えた加工システムの構成を示す図 実施の形態にかかる数値制御装置による制御処理の処理手順を示すフローチャート 実施の形態にかかる数値制御装置が備える学習装置の構成を示す図 実施の形態にかかる学習装置が算出する振幅量および推定空振り量を説明するための図 工具の送り速度が小さい場合に実施の形態にかかる学習装置が算出する振幅量および推定空振り量を説明するための図 実施の形態にかかる学習装置が空振り領域を検出しない場合の切削負荷量を説明するための図 実施の形態にかかる学習装置が空振り領域を検出した場合の切削負荷量を説明するための図 実施の形態にかかる学習装置による学習処理の処理手順を示すフローチャート 実施の形態にかかる数値制御装置が備える推論装置の構成を示す図 実施の形態にかかる推論装置による推論処理の処理手順を示すフローチャート 実施の形態にかかる推論装置が推論した調整後パラメータが振動切削に用いられた場合の、推定空振り量および指定空振り量を説明するための図 実施の形態にかかる数値制御装置を実現するハードウェア構成例を示す図
以下に、本開示の実施の形態にかかる数値制御装置、学習装置、推論装置、および数値制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態.
図1は、実施の形態にかかる数値制御装置を備えた加工システムの構成を示す図である。加工システム100は、数値制御装置1と、工作機械2とを備えている。工作機械2は、加工対象である例えば円柱状の被加工物に対して工具で振動切削(低周波振動切削)を実行する機械である。工作機械2は、工具および被加工物の駆動部である動力部3を有している。
工作機械2は、被加工物の円柱軸である主軸を回転軸として被加工物を回転させ、工具を被加工物に接触させることで被加工物を加工する。工作機械2は、工具を回転軸と平行な方向に振動させるとともに、工具が回転軸に対して平行な方向に進むように工具を移動させながら被加工物を加工する。
数値制御装置1は、工作機械2を数値制御(NC:Numerical Control)するコンピュータである。数値制御装置1は、工作機械2に振動切削を実行させる際に用いるパラメータであって、振動条件に関するパラメータ(以下、パラメータH5という)と、後述する調整後パラメータH6とを自動調整する。
数値制御装置1は、制御部10と、解析部20と、記憶部30と、パラメータ調整部40とを有している。制御部10は、位置指令生成部11と、振動波形生成部12と、加算部13とを具備している。
記憶部30は、工作機械2に振動切削を実行させる際に用いるパラメータH5および調整後パラメータH6を格納するパラメータ格納領域32を有している。パラメータH5および調整後パラメータH6の例は、振動振幅送り比率である。振動振幅送り比率は、工具の振動の振幅量と、工具の送り速度との比率である。工具の送り速度は、工具の主軸に平行な方向への移動速度である。工具の送り速度には、工具の振動による速度の変化は含まれていない。なお、以下の説明では、振動振幅送り比率を、振動振幅送り比率Q1という。工具の振動の振幅量をA3とし、工具の送り速度をFとすると、振幅量は、A3=Q1×Fの関係を有している。
また、記憶部30は、数値制御装置1が工作機械2を制御する際に用いる加工プログラム31を記憶する。加工プログラム31には、使用者によって指定された振動切削の際の空振り量(以下、指定空振り量H2という)の情報、工具の送り速度Fの情報などが含まれている。空振り量は、工具の移動経路と、被加工物との間で切削が行われない空振り領域の振幅方向の長さである。指定空振り量H2は、振動切削の際に被加工物に対して工具が空振りする際の空振り量の指令値である。なお、指定空振り量H2は、記憶部30に格納されていてもよい。
解析部20は、記憶部30から加工プログラム31を読み出す。解析部20は、加工プログラム31を解析し、解析結果を制御部10の位置指令生成部11に送る。解析部20は、加工プログラム31の解析処理の際に、例えば、工具の振動の振幅量A3を、前述のA3=Q1×Fの関係に基づいて算出する。解析部20は、解析結果に振幅量A3の情報を含めて位置指令生成部11に送る。また、解析部20は、加工プログラム31内に含まれている指定空振り量H2をパラメータ調整部40に送る。
パラメータ調整部40は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を用いて、パラメータH5を調整する。パラメータ調整部40は、解析部20から指定空振り量H2を受け付ける。また、パラメータ調整部40は、記憶部30からパラメータH5を受け付ける。また、パラメータ調整部40は、動力部3からFB(FeedBack,フィードバック)位置H3、および切削負荷量H4を受け付ける。
FB位置H3は、振動切削中の工具の実際の位置を示す情報である。FB位置H3は、工具の送り軸位置の情報と、主軸回転角度の情報とを含んでいる。工具の送り軸位置は、主軸に平行な方向の工具の位置である。振動切削の際には、工具が被加工物の回転軸である主軸に対して平行な方向に振動させられながら、主軸に対して平行な方向に進められる。この時の工具の位置が工具の送り軸位置である。主軸回転角度は、主軸の回転角度である。振動切削では、Nを自然数とした場合、主軸の1回転(360度)に対して工具が(0.5+N)回振動する。本実施の形態では、N=1である場合について説明する。
切削負荷量H4は、工具で被加工物を振動切削する際の、工具を駆動する軸(第1の軸)または被加工物を駆動する軸(第2の軸)を駆動させる際に発生する負荷量である。振動切削では、工具の移動経路と、被加工物との間で切削が行われない空振り領域が設けられることで、切粉の分断を可能としている。この空振り領域では、工具を駆動する軸および被加工物を駆動する軸の負荷状況が、工具と被加工物とが接している場合に対して低くなる。本実施の形態では、このことを用いて、数値制御装置1が、周期的な軸の負荷状況を学習し、振動切削中にパラメータH5を自動で調整し、サーボモータの追従遅れなどが発生した場合であっても切粉が分断できるような振動切削制御を行う。
また、数値制御装置1は、使用者によって入力される値である指定空振り量H2が設定される。数値制御装置1は、切削負荷量H4が低下している期間、主軸回転角度、および送り軸位置に基づいて、実際の空振り量(後述する推定空振り量H9)が指定空振り量H2となるよう調整後パラメータH6を自動で調整しながら振動切削制御を行う。
パラメータ調整部40は、後述する学習装置60および推論装置70を具備している。パラメータ調整部40は、指定空振り量H2、パラメータH5、FB位置H3、切削負荷量H4、および後述する合成位置指令H8を用いて、指定空振り量H2に対して適切なパラメータを機械学習する。指定空振り量H2に対する適切なパラメータは、パラメータH5が調整されたパラメータ(以下、調整後パラメータH6という)である。パラメータ調整部40は、調整後パラメータH6を機械学習した後は、パラメータH5の代わりに調整後パラメータH6を用いて機械学習を実行する。これにより、パラメータ調整部40は、新たな指定空振り量H2に対して適切な新たな調整後パラメータH6を機械学習する。
パラメータ調整部40は、パラメータH5または調整後パラメータH6に基づいて、調整後パラメータH6の機械学習を実行する。なお、以下の説明では、パラメータ調整部40が、調整後パラメータH6を用いて調整後パラメータH6の機械学習を実行する場合について説明する。
パラメータ調整部40は、切削負荷量H4に基づいて空振り期間を判定し、FB位置H3と、合成位置指令H8とに基づいて、空振り量の推定値である推定空振り量(推定空振り量H9)を算出する。パラメータ調整部40は、推定空振り量H9と、指定空振り量H2と、調整後パラメータH6とに基づいて、機械学習を実行する。パラメータ調整部40は、実際の空振り量であると推定される推定空振り量H9が、指定空振り量H2に近づくように調整後パラメータH6を機械学習する。
また、パラメータ調整部40は、振動切削中に、指定空振り量H2、および推定空振り量H9に基づいて、指定空振り量H2に対して適切な調整後パラメータH6を推論する。パラメータ調整部40は、推論した調整後パラメータH6を制御部10の振動波形生成部12に送る。
位置指令生成部11は、加工プログラム31の解析結果に基づいて、工具への位置指令(以下、位置指令H1という)を生成する。位置指令生成部11は、位置指令H1を加算部13に送る。
振動波形生成部12は、調整後パラメータH6に基づいて、工具の振動波形(以下、振動波形H7という)を生成する。振動波形生成部12は、振動波形H7を加算部13に送る。加算部13は、位置指令H1に振動波形H7を加算することで、工具の振動成分を含んだ位置指令である合成位置指令(以下、合成位置指令H8という)を生成する。加算部13は、合成位置指令H8を動力部3に送る。また、加算部13は、合成位置指令H8をパラメータ調整部40に送る。
動力部3は、合成位置指令H8に従って工具の位置を制御する。動力部3は、サーボ制御部、サーボモータ、主軸制御部、および主軸モータを備えている。サーボモータは、工具を移動させるモータであり、サーボ制御部は、サーボモータを制御する。主軸モータは、被加工物の回転軸である主軸を回転させるモータであり、主軸制御部は、主軸モータを制御する。動力部3は、サーボ制御部、サーボモータ、主軸制御部、および主軸モータを用いて、工具および被加工物を動作させることで、振動切削が行われる。なお、被加工物の回転制御は、制御部10が実行してもよいし、他の制御部が実行してもよい。
工作機械2は、振動切削時に、FB位置H3および切削負荷量H4を検出し、パラメータ調整部40に送る。切削負荷量H4は、負荷に対応する電流値である負荷電流値であってもよいし、センサによって検出された値であってもよい。センサの値として切削負荷量H4が検出される場合には、例えば、トルクセンサ等のセンサが、工作機械2に配置されていてもよい。
図2は、実施の形態にかかる数値制御装置による制御処理の処理手順を示すフローチャートである。数値制御装置1は、振動切削を開始すると、パラメータ調整部40が、切削負荷量H4を取得する(ステップS1)。パラメータ調整部40は、切削負荷量H4に基づいて、調整後パラメータH6を調整する(ステップS2)。制御部10は、調整後パラメータH6を用いて振動切削を制御する(ステップS3)。
つぎに、数値制御装置1による学習処理および推論処理について説明する。数値制御装置1のパラメータ調整部40は、学習装置60と、推論装置70とを具備している。なお、学習装置60は、数値制御装置1の外部に配置された数値制御装置1とは別構成の装置であってもよい。また、推論装置70は、数値制御装置1の外部に配置された数値制御装置1とは別構成の装置であってもよい。
<学習フェーズ>
図3は、実施の形態にかかる数値制御装置が備える学習装置の構成を示す図である。学習装置60は、データ取得部61と、モニタリング部63と、モデル生成部62とを備えている。
データ取得部61は、振動振幅送り比率Q1などの調整後パラメータH6、指定空振り量H2、FB位置H3、切削負荷量H4、および合成位置指令H8が対応付けされた情報を受け付ける。
データ取得部61は、FB位置H3、切削負荷量H4、および合成位置指令H8をモニタリング部63に送る。また、データ取得部61は、モニタリング部63から、FB位置H3、切削負荷量H4、および合成位置指令H8に対応する推定空振り量H9を受け付ける。
データ取得部61が取得する、調整後パラメータH6、指定空振り量H2、および推定空振り量H9が、学習用データである。データ取得部61は、学習用データをモデル生成部62に送る。なお、調整後パラメータH6が算出されるまでは、調整後パラメータH6の代わりにパラメータH5がデータ取得部61に送られる。
モニタリング部63は、データ取得部61から、FB位置H3、切削負荷量H4、および合成位置指令H8を取得して、振動切削をモニタリングし、推定空振り量H9を推定する。モニタリング部63は、推定空振り量H9をデータ取得部61に送り、データ取得部61は、推定空振り量H9と、調整後パラメータH6と、指定空振り量H2とを対応付けし、学習用データとしてモデル生成部62に送る。
ここで、振幅量A3および推定空振り量H9について説明する。図4は、実施の形態にかかる学習装置が算出する振幅量および推定空振り量を説明するための図である。図4および後述する図5に示すグラフの横軸は主軸回転角度であり、縦軸は送り軸位置である。図4および図5では、振動切削の際の工具の位置、すなわち主軸回転角度に対する送り軸位置の波形51A,52A,51B,52Bを示している。
振動切削では、工具が主軸に対して平行な方向に振動しつつ、主軸に対して平行な方向に進められる。波形51Aが、被加工物の1回転目における工具の送り軸位置を示す波形であり、波形52Aが、被加工物の2回転目における工具の送り軸位置を示す波形である。波形51Aよりも下の領域で、且つ波形52Aよりも上の領域が空振り領域A2である。空振り領域A2の期間である空振り期間が開始されると、切粉が分断される。
モニタリング部63は、FB位置H3および合成位置指令H8に基づいて、波形51A,52Aを算出する。波形52Aにおける振幅量A3は、解析部20が工具の送り速度Fと、振動振幅送り比率Q1とに基づいて算出した振幅量A3である。
モニタリング部63は、切削負荷量H4に基づいて空振り領域A2の空振り期間を判定する。モニタリング部63は、空振り期間内の波形51A,52Aに基づいて、推定空振り量H9を算出する。図4では、推定空振り量H9を空振り量A1で示している。モニタリング部63は、空振り期間内のFB位置H3のうち空振り量が最大値となっている空振り量を、空振り量A1(推定空振り量H9)として算出する。
図5は、工具の送り速度が小さい場合に実施の形態にかかる学習装置が算出する振幅量および推定空振り量を説明するための図である。波形51Bが、被加工物の1回転目における工具の送り軸位置を示す波形であり、波形52Bが、被加工物の2回転目における工具の送り軸位置を示す波形である。波形51Bよりも下の領域で、且つ波形52Bよりも上の領域が空振り領域B2である。図5では、モニタリング部63が算出する振幅量を振幅量B3で示している。
図5に示すように、工具の送り速度Fが小さい場合には、切粉が脱落するような振幅量B3であっても、空振り領域B2が小さくなる。この場合、被加工物の粘性などの要因によって切粉が脱落しない場合がある。このような場合であっても、本実施の形態では、モニタリング部63が、切削負荷量H4に基づいて空振り領域B2の空振り期間を判定するので、切粉が脱落するような空振り領域B2を発生させているか否かを正確に判断できる。これにより、数値制御装置1は、切粉が脱落するような空振り領域B2を発生させていない場合には、調整後パラメータH6を調整することで切粉が脱落するような空振り領域B2を発生させることができる。
ここで、切削負荷量H4と空振り領域との関係について説明する。図6は、実施の形態にかかる学習装置が空振り領域を検出しない場合の切削負荷量を説明するための図である。図7は、実施の形態にかかる学習装置が空振り領域を検出した場合の切削負荷量を説明するための図である。
図6および図7に示すグラフの横軸は主軸回転角度であり、縦軸は送り軸位置および切削負荷量である。図6および図7では、主軸回転角度に対する送り軸位置と、主軸回転角度に対する切削負荷量H4とを示している。
図6の波形51Cが、被加工物の1回転目における工具の送り軸位置を示す波形であり、波形52Cが、被加工物の2回転目における工具の送り軸位置を示す波形である。図6では、波形52Cに対する切削負荷量H4の波形を切削負荷量波形53Cで示している。
波形51Cよりも下の領域で、且つ波形52Cよりも上の領域があれば、この領域が空振り領域となるが、図6には空振り領域がない。このため、切粉は分断されない。このような場合の切削負荷量波形53Cは、波形52Cに応じた緩やかな変化を有している。
図7の波形51Dが、被加工物の1回転目における工具の送り軸位置を示す波形であり、波形52Dが、被加工物の2回転目における工具の送り軸位置を示す波形である。図7では、波形52Dに対する切削負荷量H4の波形を切削負荷量波形53Dで示している。
波形51Dよりも下の領域で、且つ波形52Dよりも上の領域が空振り領域D2である。切削負荷量波形53Dは、波形52Dに応じた緩やかな変化をしているが、空振り領域D2の空振り期間D4は、工具が被加工物に接触しないので、切削負荷量波形53Dが大きく低下している。
モニタリング部63は、切削負荷量波形53Dの変化に基づいて、空振り期間D4を判定する。そして、モニタリング部63は、空振り期間D4での空振り量D1を算出し、空振り量D1である推定空振り量H9を、データ取得部61を介してモデル生成部62に送る。
モデル生成部62は、調整後パラメータH6と、指定空振り量H2と、推定空振り量H9とを含む学習用データに基づいて、主に振動振幅送り比率Q1といった調整後パラメータH6を学習する。
モデル生成部62が用いる学習アルゴリズムは教師あり学習、教師なし学習、強化学習等の公知のアルゴリズムを用いることができる。一例として、モデル生成部62が学習アルゴリズムに強化学習(Reinforcement Learning)を適用した場合について説明する。強化学習では、ある環境内におけるエージェント(行動主体)が、現在の状態(環境のパラメータ)を観測し、取るべき行動を決定する。エージェントの行動により環境が動的に変化し、エージェントには環境の変化に応じて報酬が与えられる。エージェントはこれを繰り返し、一連の行動を通じて報酬が最も多く得られる行動方針を学習する。強化学習の代表的な手法として、Q学習(Q-learning)やTD学習(TD-learning)が知られている。例えば、Q学習の場合、行動価値関数Q(s,a)の一般的な更新式は、以下の式(1)で表される。
Figure 0007158604000001
式(1)において、stは時刻tにおける環境の状態を表し、atは時刻tにおける行動を表す。行動atにより、状態はst+1に変わる。rt+1はその状態の変化によってもらえる報酬を表し、γは割引率を表し、αは学習係数を表す。なお、γは0<γ≦1、αは0<α≦1の範囲とする。調整後パラメータH6が行動atとなり、指定空振り量H2と、推定空振り量H9とが状態stとなり、時刻tの状態stにおける最良の行動atを学習する。
式(1)で表される更新式は、時刻t+1における最もQ値の高い行動aの行動価値Qが、時刻tにおいて実行された行動aの行動価値Qよりも大きければ、行動価値Qを大きくし、逆の場合は、行動価値Qを小さくする。換言すれば、式(1)で表される更新式は、時刻tにおける行動aの行動価値Qを、時刻t+1における最良の行動価値に近づけるように、行動価値関数Q(s,a)を更新する。それにより、或る環境における最良の行動価値が、それ以前の環境における行動価値に順次伝播していくようになる。
上記のように、強化学習によって学習済モデルを生成する場合、モデル生成部62は、報酬計算部620と、関数更新部621と、を備えている。
報酬計算部620は、指定空振り量H2および推定空振り量H9に基づいて報酬を計算する。報酬計算部620は、指定空振り量H2と推定空振り量H9との差である空振り量差に基づいて、報酬rを計算する。
報酬計算部620は、例えば、指定空振り量H2と推定空振り量H9との空振り量差が減少する場合には報酬rを増大させ(例えば「1」の報酬を与える)、他方、空振り量差が増加する場合には報酬rを低減する(例えば「-1」の報酬を与える)。
なお、報酬計算部620は、推定空振り量H9に基づいて報酬を計算してもよい。この場合、データ取得部61は、指定空振り量H2を取得しなくてもよい。
指定空振り量H2が設定されていない場合、報酬計算部620は、推定空振り量H9が減少し、且つ0より大きい(周期的な負荷変化がある)場合には報酬rを増大させ(例えば「1」の報酬を与える)、他方、推定空振り量H9が増加、または0(周期的な負荷変化がない)場合には報酬rを低減する(例えば「-1」の報酬を与える)。このように、報酬計算部620は、指定空振り量H2の有無によって報酬基準を切り替える。
関数更新部621は、報酬計算部620によって計算される報酬に従って、調整後パラメータH6を決定するための関数を更新し、学習済モデルとして学習済モデル記憶部80に出力する。例えばQ学習の場合、関数更新部621は、式(1)で表される行動価値関数Q(st,at)を、調整後パラメータH6を算出するための関数として用いる。
モデル生成部62は、以上のような学習を繰り返し実行する。学習済モデル記憶部80は、関数更新部621によって更新された行動価値関数Q(st,at)、すなわち、学習済モデルを記憶する。学習済モデル記憶部80は、学習装置60内に配置されてもよいし、学習装置60の外部に配置されてもよい。また。学習済モデル記憶部80は、数値制御装置1内に配置されてもよいし、数値制御装置1の外部に配置されてもよい。
次に、図8を用いて、学習装置が調整後パラメータH6を学習する処理について説明する。図8は、実施の形態にかかる学習装置による学習処理の処理手順を示すフローチャートである。
データ取得部61は、調整後パラメータH6、指定空振り量H2、および推定空振り量H9を、学習用データとして取得する(ステップS110)。
モデル生成部62は、指定空振り量H2および推定空振り量H9に基づいて報酬を計算する(ステップS120)。具体的には、モデル生成部62の報酬計算部620が、指定空振り量H2および推定空振り量H9を取得し、予め定められた報酬基準(空振り量差の増減)に基づいて報酬を増加させるかまたは報酬を減じるかを判断する。
報酬計算部620は、報酬を増大させると判断した場合に(ステップS120、空振り量差が減少)報酬を増やす(ステップS130)。すなわち、報酬計算部620は、空振り量差が減少したことで、報酬増大基準を満たす場合に、報酬を増大させる。
一方、報酬計算部620は、報酬を減少させると判断した場合に(ステップS120、空振り量差が増加)報酬を減らす(ステップS140)。すなわち、報酬計算部620は、空振り量差が増加したことで、報酬減少基準を満たす場合に、報酬を減少させる。
関数更新部621は、報酬計算部620によって計算された報酬に基づいて、学習済モデル記憶部80が記憶する式(1)で表される行動価値関数Q(st,at)を更新する(ステップS150)。
学習装置60は、以上のステップS110からS150までのステップを繰り返し実行し、生成された行動価値関数Q(st,at)を学習済モデルとして、学習済モデル記憶部80に記憶させる。
<活用フェーズ>
図9は、実施の形態にかかる数値制御装置が備える推論装置の構成を示す図である。推論装置70は、データ取得部71と、推論部72とを備えている。データ取得部71は、指定空振り量H2および推定空振り量H9を取得する。
データ取得部71は、指定空振り量H2を解析部20から取得する。データ取得部71は、推定空振り量H9を学習装置60のモニタリング部63から取得してもよいし、自ら算出してもよい。データ取得部71が推定空振り量H9を算出する場合、推論装置70は、モニタリング部63と同様のモニタリング部を備えている。なお、データ取得部71が、モニタリング部63と同様の処理によって推定空振り量H9を算出してもよい。データ取得部71が、モニタリング部63と同様の処理によって推定空振り量H9を算出する場合、データ取得部71は、FB位置H3、切削負荷量H4、および合成位置指令H8に基づいて、推定空振り量H9を推定する。
推論部72は、学習済モデル記憶部80に記憶されている学習済モデルを利用して、調整後パラメータH6を推論する。すなわち、推論部72は、この学習済モデルにデータ取得部71が取得した指定空振り量H2および推定空振り量H9を入力することで、指定空振り量H2および推定空振り量H9に適した、調整後パラメータH6を推論することができる。推論部72は、推論した調整後パラメータH6を、振動波形生成部12に送る。これにより、調整後パラメータH6を用いた振動切削が実行される。
なお、本実施の形態では、推論装置70が、数値制御装置1のモデル生成部62で学習した学習済モデルを用いて調整後パラメータH6を出力するものとして説明したが、推論装置70は、他の数値制御装置から学習済モデルを取得してもよい。この場合、推論装置70は、他の数値制御装置から取得した学習済モデルに基づいて調整後パラメータH6を出力する。
つぎに、図10を用いて、推論装置70が調整後パラメータH6を推論する処理について説明する。図10は、実施の形態にかかる推論装置による推論処理の処理手順を示すフローチャートである。
推論装置70のデータ取得部71は、指定空振り量H2および推定空振り量H9を、推論用データとして取得する(ステップS210)。
推論部72は、学習済モデル記憶部80で記憶されている学習済モデルに、推論用データである指定空振り量H2および推定空振り量H9を入力し(ステップS220)、入力した情報に対応する調整後パラメータH6を得る。推論部72は、得られた調整後パラメータH6を、パラメータ調整部40を介して制御部10に出力する(ステップS230)。
制御部10の振動波形生成部12は、推論部72から出力された調整後パラメータH6を用いて、振動波形H7を生成する(ステップS240)。これにより、数値制御装置1は、指定空振り量H2が設定されている場合には、推定空振り量H9が指定空振り量H2となるように調整後パラメータH6を調整して振動切削を実行する。また、数値制御装置1は、指定空振り量H2が設定されていない場合には、推定空振り量H9が0よりも大きな最小の空振り量となるように調整後パラメータH6(振動振幅送り比率Q1など)を調整して振動切削を実行する。換言すると、数値制御装置1は、最小の空振り量が生じる調整後パラメータH6を算出し、この調整後パラメータH6で振動切削を制御する。
0ではない最小の空振り量は、切粉の脱落が可能な空振り量のうちで最小となる空振り量である。数値制御装置1は、これまでの振動切削時における切削負荷量H4に基づいて、切粉の脱落が可能な空振り量を設定しておく。
なお、モデル生成部62は、学習アルゴリズムとして、特徴量そのものの抽出を学習する、深層学習(Deep Learning)を用いることもできる。また、モデル生成部62は、他の公知の方法、例えばニューラルネットワーク、遺伝的プログラミング、機能論理プログラミング、サポートベクターマシンなどに従って機械学習を実行してもよい。
学習装置60および推論装置70は、例えば、ネットワークを介して数値制御装置1に接続された、数値制御装置1とは別個の装置であってもよい。また、学習装置60および推論装置70は、数値制御装置1に内蔵されていてもよい。さらに、学習装置60および推論装置70は、クラウドサーバ上に存在していてもよい。
また、モデル生成部62は、複数の数値制御装置1から取得される学習用データを用いて、調整後パラメータH6を学習するようにしてもよい。なお、モデル生成部62は、同一のエリアで使用される複数の数値制御装置1から学習用データを取得してもよいし、異なるエリアで独立して動作する複数の数値制御装置1から収集される学習用データを利用して調整後パラメータH6を学習してもよい。また、学習用データを収集する数値制御装置1を途中で対象に追加してもよいし、対象から除去することも可能である。さらに、ある数値制御装置1に関して調整後パラメータH6を学習した学習装置60を、これとは別の数値制御装置1に適用し、当該別の数値制御装置1に関して調整後パラメータH6を再学習して更新するようにしてもよい。
このように、実施の形態の数値制御装置1は、使用者によって設定された指定空振り量H2に推定空振り量H9が近づくように調整後パラメータH6を学習して出力している。
図11は、実施の形態にかかる推論装置が推論した調整後パラメータが振動切削に用いられた場合の、推定空振り量および指定空振り量を説明するための図である。図11に示すグラフの横軸は主軸回転角度であり、縦軸は送り軸位置である。図11では、主軸回転角度に対する送り軸位置を示している。
波形51Eが、被加工物の1回転目における工具の送り軸位置を示す波形であり、波形52Eが、被加工物の2回転目における工具の送り軸位置を示す波形である。波形51Eよりも下の領域で、且つ波形52Eよりも上の領域が空振り領域E2である。図11では、推定空振り量H9を空振り量E1で示している。
数値制御装置1は、使用者によって空振り領域E2に対応する空振り量(指定空振り量H2)が設定されると、推定空振り量H9(空振り量E1)が指定空振り量H2と同じになるように、調整後パラメータH6を調整する。これにより、推定空振り量H9が指定空振り量H2と同じになる。
振動切削が行われる際には、サーボモータの追従遅れが発生する場合、空振り領域が小さい場合などがある。このような場合に、本実施の形態の数値制御装置1のように調整後パラメータH6を調整しなければ、切粉が脱落しない場合がある。一方、本実施の形態の数値制御装置1は、切削負荷量H4に基づいて、調整後パラメータH6を調整しているので、切粉が脱落しない場合であっても調整後パラメータH6の調整によって切粉を脱落させることができる。
ここで、数値制御装置1のハードウェア構成について説明する。図12は、実施の形態にかかる数値制御装置を実現するハードウェア構成例を示す図である。
数値制御装置1は、入力装置240、プロセッサ210、メモリ220、および出力装置230により実現することができる。プロセッサ210の例は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)またはシステムLSI(Large Scale Integration)である。メモリ220の例は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)である。
数値制御装置1は、プロセッサ210が、メモリ220で記憶されている数値制御装置1の動作を実行するための、コンピュータで実行可能な、加工プログラム31を読み出して実行することにより実現される。数値制御装置1の動作を実行するためのプログラムである加工プログラム31は、数値制御装置1の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
数値制御装置1で実行される加工プログラム31は、制御部10と、解析部20と、パラメータ調整部40とを含むモジュール構成となっており、これらが主記憶装置上にロードされ、これらが主記憶装置上に生成される。
入力装置240は、使用者または外部装置から指定空振り量H2、パラメータH5、および加工プログラム31を受付けてメモリ220に送る。
メモリ220は、記憶部30および学習済モデル記憶部80に対応している。メモリ220は、学習済モデル、指定空振り量H2、パラメータH5、調整後パラメータH6、および加工プログラム31などを記憶する。学習済モデル、指定空振り量H2、パラメータH5、調整後パラメータH6、および加工プログラム31は、プロセッサ210に送られる。また、メモリ220は、プロセッサ210が各種処理を実行する際の一時メモリに使用される。出力装置230は、合成位置指令H8を動力部3に送る。
加工プログラム31は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。また、加工プログラム31は、インターネットなどのネットワーク経由で数値制御装置1に提供されてもよい。なお、数値制御装置1の機能について、一部を専用回路などの専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。また、数値制御装置1、学習装置60、および推論装置70のそれぞれを別々のハードウェア構成によって実現してもよい。
このように実施の形態によれば、数値制御装置1が、振動切削を行う際の切削負荷量H4に基づいて、振動切削に用いる調整後パラメータH6を算出し、調整後パラメータH6を用いて振動切削を制御するので、使用者がパラメータ調整を行うことなく振動切削の制御を継続することが可能となる。
また、数値制御装置1は、切粉が分断されるように、自動でパラメータ調整をしながら振動切削を行うので、切粉が分断されずに振動切削が続けられることを防止できる。
また、使用者は振動切削の指令のみを数値制御装置1に入力すればよく、パラメータ調整行う必要がないので、ユーザビリティが向上する。
また、数値制御装置1は、工作機械2の長時間の連続運転によって工具が摩耗し、空振り領域が変化してしまう場合であっても、使用者がパラメータ調整を行うことなく振動切削を制御することができる。
また、数値制御装置1は、工具の送り速度Fを変化させた場合であっても使用者がパラメータ調整を行うことなく振動切削を制御することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 数値制御装置、2 工作機械、3 動力部、10 制御部、11 位置指令生成部、12 振動波形生成部、13 加算部、20 解析部、30 記憶部、31 加工プログラム、32 パラメータ格納領域、40 パラメータ調整部、51A,52A,51B,52B,51C,52C,51D,52D,51E,52E 波形、53C,53D 切削負荷量波形、60 学習装置、61,71 データ取得部、62 モデル生成部、63 モニタリング部、70 推論装置、72 推論部、80 学習済モデル記憶部、100 加工システム、210 プロセッサ、220 メモリ、230 出力装置、240 入力装置、620 報酬計算部、621 関数更新部、A1,D1,E1 空振り量、A2,B2,D2,E2 空振り領域、A3,B3 振幅量、D4 空振り期間、H1 位置指令、H2 指定空振り量、H3 FB位置、H4 切削負荷量、H5 パラメータ、H6 調整後パラメータ、H7 振動波形、H8 合成位置指令、H9 推定空振り量。

Claims (12)

  1. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら前記被加工物の加工を行う数値制御装置であって、
    前記第1の軸または前記第2の軸に発生し前記振動切削中に変化する切削負荷量に基づいて、前記振動切削中に、前記振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整部と、
    調整された前記パラメータを用いて前記振動切削を制御する制御部と、
    を備え
    前記パラメータ調整部は、前記振動切削の際に前記被加工物に対して前記工具が空振りする際の空振り量の指令値である指定空振り量と、前記空振り量の推定値である推定空振り量との間に差がある場合、前記推定空振り量が前記指定空振り量に近づく前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記切削負荷量の変化量に基づいて、前記振動切削の際に前記被加工物に対して前記工具が空振りする際の空振り区間を判定し、前記空振り区間で空振り量を算出することで前記推定空振り量を推定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の数値制御装置。
  3. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら前記被加工物の加工を行う数値制御装置であって、
    前記第1の軸または前記第2の軸に発生し前記振動切削中に変化する切削負荷量に基づいて、前記振動切削中に、前記振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整部と、
    調整された前記パラメータを用いて前記振動切削を制御する制御部と、
    を備え、
    前記パラメータ調整部は、前記振動切削の際に前記被加工物に対して前記工具が空振りする際の空振り量の推定値が、0よりも大きな最小の空振り量となる前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする数値制御装置。
  4. 前記パラメータは、前記工具の振動の振幅量と、前記工具の前記第2の軸に平行な方向への送り速度との比率である振動振幅送り比率を含んでいる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。
  5. 前記パラメータを学習する学習装置をさらに備え、
    前記学習装置は、
    前記推定空振り量と、前記推定空振り量に対応付けされた前記パラメータとを含む学習用データを取得するデータ取得部と、
    前記学習用データを用いて、前記推定空振り量から前記パラメータを推論するための学習済モデルを生成するモデル生成部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の数値制御装置。
  6. 前記パラメータを推論する推論装置をさらに備え、
    前記推論装置は、
    前記推定空振り量を取得するデータ取得部と、
    前記推定空振り量から前記パラメータを推論するための学習済モデルを用いて、前記データ取得部で取得した前記推定空振り量から前記パラメータを出力する推論部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の数値制御装置。
  7. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させながら前記被加工物への振動切削を行う際の前記被加工物に対する前記工具の空振り量の推定値である推定空振り量と、前記推定空振り量に対応付けされた前記振動切削に用いるパラメータとを含む学習用データを取得するデータ取得部と、
    前記学習用データを用いて、前記推定空振り量から前記パラメータを推論するための学習済モデルを生成するモデル生成部と、
    を備える、
    ことを特徴とする学習装置。
  8. 前記データ取得部は、前記推定空振り量と、前記空振り量の指令値である指定空振り量と、前記推定空振り量および前記指定空振り量に対応付けされた前記パラメータとを含む前記学習用データを取得し、
    前記モデル生成部は、前記学習用データを用いて、前記推定空振り量および前記指定空振り量から前記パラメータを推論するための前記学習済モデルを生成する、
    ことを特徴とする請求項に記載の学習装置。
  9. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させながら前記被加工物への振動切削を行う際の前記被加工物に対する前記工具の空振り量の推定値である推定空振り量を取得するデータ取得部と、
    前記推定空振り量から前記振動切削に用いるパラメータを推論するための学習済モデルを用いて、前記データ取得部で取得した前記推定空振り量から前記パラメータを推論して出力する推論部と、
    を備える、
    ことを特徴とする推論装置。
  10. 前記データ取得部は、前記推定空振り量と、前記空振り量の指令値である指定空振り量とを取得し、
    前記推論部は、前記推定空振り量および前記指定空振り量から前記パラメータを推論するための前記学習済モデルを用いて、前記データ取得部で取得した前記推定空振り量および前記指定空振り量から前記パラメータを推論して出力する、
    ことを特徴とする請求項に記載の推論装置。
  11. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら前記被加工物の加工を行う数値制御方法であって、
    数値制御装置が、前記第1の軸または前記第2の軸に発生し前記振動切削中に変化する切削負荷量に基づいて、前記振動切削中に、前記振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整ステップと、
    前記数値制御装置が、調整された前記パラメータを用いて前記振動切削を制御する制御ステップと、
    を含み、
    前記パラメータ調整ステップでは、前記数値制御装置が、前記振動切削の際に前記被加工物に対して前記工具が空振りする際の空振り量の指令値である指定空振り量と、前記空振り量の推定値である推定空振り量との間に差がある場合、前記推定空振り量が前記指定空振り量に近づく前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする数値制御方法。
  12. 工具を駆動する第1の軸、または被加工物を駆動する第2の軸を駆動させることによって、前記工具と前記被加工物とを相対的に振動させる振動切削を行いながら前記被加工物の加工を行う数値制御方法であって、
    数値制御装置が、前記第1の軸または前記第2の軸に発生し前記振動切削中に変化する切削負荷量に基づいて、前記振動切削中に、前記振動切削の振動条件に関するパラメータを調整するパラメータ調整ステップと、
    前記数値制御装置が、調整された前記パラメータを用いて前記振動切削を制御する制御ステップと、
    を含み、
    前記パラメータ調整ステップでは、前記数値制御装置が、前記振動切削の際に前記被加工物に対して前記工具が空振りする際の空振り量の推定値が、0よりも大きな最小の空振り量となる前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする数値制御方法。
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