JP7151560B2 - 蓄冷熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄冷熱交換器に関するものである。
従来、特許文献1に記載された蓄冷熱交換器がある。この蓄冷熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管と、蓄冷材が収容される空間を有し、複数の冷媒管の間に配置された蓄冷材容器と、蓄冷材容器の内部に配置されたインナーフィンと、を備えている。また、蓄冷材容器は、一方の冷媒管に対向する第1側板と、他方の冷媒管に対向する第2側板と、を有している。そして、第1側板および第2側板には、冷媒管の延びる方向に沿って外面が凹状に形成された凹部と、凹部の外周にわたって冷媒間に接合された接合部と、凹部において特冷材容器の内側と外側とを連通する連通孔と、が形成されている。
特開2017-90015号公報
上記特許文献1に記載された熱交換器は、第1側板および第2側板に貫通孔を形成する際に貫通孔の縁部から蓄冷材容器の内側にバリが生じると、このバリがインナーフィンと接触する場合がある。この場合、第1、第2側板とインナーフィンとの間にバリによるクリアランスが発生し、未接合となる領域が形成され、伝熱が阻害されるといった問題がある。
また、上記特許文献1に記載された熱交換器は、第1側板と冷媒管との間隔および第2側板と冷媒管との間隔が長く、第1側板と冷媒管との間および第2側板と冷媒管との間の伝熱が阻害されるため、蓄冷材が凝固するまでの凝固時間が長くなってしまう。
本発明は上記点に鑑みたもので、伝熱性を向上するとともに、凝固時間を短縮できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管(45)と、蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の冷媒管の間に配置された蓄冷材容器(47)と、蓄冷材容器の内部に配置され蓄冷材との伝熱を促進させる伝熱促進部材(60)と、を備え、蓄冷材容器は、隣接する一方の冷媒管に対向する第1プレート部材(471)と、隣接する他方の冷媒管に対向する第2プレート部材(472)と、を有し、第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の第1凸部(47a)が形成されるとともに、該第1凸部の内周側に、対向する冷媒管側に向かって突出する第2凸部(47b)が形成され、第2凸部の突出量は、第1凸部よりも少なくなっており、第2凸部には、蓄冷材を通すための貫通孔(473)が形成され、第1凸部は、対向する冷媒管と接合され、第2凸部と対向する冷媒管との間には隙間が形成されており、蓄冷材容器の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材と隣接する一方の冷媒管との間および第2プレート部材と隣接する他方の冷媒管との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材が充填されている。
このような構成によれば、第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の第1凸部(47a)が形成されるとともに、該第1凸部の内周側に、対向する冷媒管側に向かって突出する第2凸部(47b)が形成され、第2凸部の突出量は、第1凸部よりも少なくなっており、第2凸部には、蓄冷材を通すための貫通孔(473)が形成されている。
したがって、蓄冷材容器の第1、第2プレート部材に貫通孔を形成する際に貫通孔の縁部から蓄冷材容器の内側にバリが生じても、このバリは伝熱促進部材と接触せず、第1、第2プレート部材と伝熱促進部材との間にバリによるクリアランス発生によって未接合となる領域が形成されない。このため、伝熱性を向上することができる。
また、第1凸部の内周側に、対向する冷媒管側に向かって突出する第2凸部が形成されているので、第2凸部と蓄冷材との接触面積を増加させることができ、さらに、冷媒管と第2凸部との距離が短くなり、伝熱性を向上することができる。
さらに、蓄冷材容器の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材と隣接する一方の冷媒管との間および第2プレート部材と隣接する他方の冷媒管との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材が充填されているので、冷媒管と蓄冷材が直接接触することで、冷却能力が向上し凝固時間を短縮することもできる。
上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管(45)と、蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の冷媒管の間に配置された蓄冷材容器(30)と、蓄冷材容器の内部に配置された伝熱促進部材(60)と、を備え、蓄冷材容器は、一方の冷媒管に対向する第1プレート部材(31)と、他方の冷媒管に対向する第2プレート部材(32)と、を有し、第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の凸部(47a)が形成され、凸部の内周面側には、蓄冷材を通すための貫通孔(474)が形成され、凸部は、対向する冷媒管と接合され、蓄冷材容器の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材と隣接する一方の冷媒管との間および第2プレート部材と隣接する他方の冷媒管との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材が充填されている。
このような構成によれば、第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の凸部(47a)が形成されているので、蓄冷材容器の第1、第2プレート部材に貫通孔を形成する際に貫通孔の縁部から蓄冷材容器の内側にバリが生じても、このバリは伝熱促進部材と接触せず、第1、第2プレート部材と伝熱促進部材との間に未接合となる領域が形成されない。このため、伝熱性を向上することができる。
また、第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の凸部(47a)が形成されているので、伝熱性を向上することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る蓄冷熱交換器に冷媒を供給する冷凍サイクルのブロック図である。 第1実施形態に係る蓄冷熱交換器の正面図である。 図2中のIII矢視図であって、第1実施形態に係る蓄冷熱交換器の側面図である。 第1実施形態に係る蓄冷熱交換器をチューブ長手方向から見た断面図である。 図2中のIV矢視図であって、第1実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の正面図である。 第1実施形態に係る蓄冷熱交換器のインナーフィンを表した図である。 第2凸部が形成されていない比較例としての蓄冷材容器において、蓄冷材容器の内側にバリが生じた様子を示した図である。 第2凸部とチューブとの距離d2と、第2凸部47bとインナーフィン60との距離d1を示した図である。 インナーフィンのフィンピッチd3を示した図である。 第2凸部が形成されていない比較例としての蓄冷材容器においてプレート部材とチューブとの距離d4を示した図である。 押出製法によって構成されたチューブの断面図である。 第2実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 第3実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 第4実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 第4実施形態に係る蓄冷熱交換器をチューブ長手方向から見た断面図である。 第4実施形態に係る蓄冷熱交換器の変形例を示した図である。 第4実施形態に係る蓄冷熱交換器の変形例を示した図である。 第5実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 第6実施形態に係る蓄冷熱交換器のインナーフィンの構成を表した図である。 第7実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の断面図である。 第8実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 第8実施形態に係る蓄冷熱交換器の凝固前のフィレットについて説明するための図である。 角部のろう材の量について説明するための図である。 第9実施形態に係る蓄冷熱交換器の構成を示した図である。 第10実施形態に係る蓄冷熱交換器の構成を示した図である。 図25中のXXVI-XXVI断面図であって蓄冷材容器、チューブおよびインナーフィンを含む断面図である。 第11実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 図27中のXXVIII-XXVIII断面図であって、蓄冷材容器およびチューブの一部を含む断面図である。 図27中のXXIX-XXIX断面図であって、蓄冷材容器、チューブおよびインナーフィンを含む断面図である。 第12実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器の構成を表した図である。 図30中のXXXI-XXXI断面図であって、蓄冷材容器およびチューブを含む断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る蓄冷熱交換器を備えた冷凍サイクル装置の構成を図1に示す。この冷凍サイクル装置は、車両用空調装置を構成する。冷凍サイクル装置1は、圧縮機10、放熱器20、減圧器30、および蒸発器40を有する。これら構成部品は、配管によって環状に接続され、冷媒循環路を構成する。
圧縮機10は、車両の走行用の動力源2である内燃機関によって駆動される。動力源2が停止すると、圧縮機10も停止する。圧縮機10は、蒸発器40から冷媒を吸引し、圧縮し、放熱器20へ吐出する。放熱器20は、高温冷媒を冷却する。放熱器20は、凝縮器とも呼ばれる。減圧器30は、放熱器20によって冷却された冷媒を減圧する。蒸発器40は、減圧器30によって減圧された冷媒を蒸発させ、車室内空気を冷却する。
図2および図3において、蒸発器40は、2層に配置された第1熱交換部48と第2熱交換部49とを有する。そして、第2熱交換部49が空気流れ上流側に配置され、第1熱交換部48が空気流れ下流側に配置されている。
具体的には、蒸発器40は、複数に分岐した冷媒通路部材を有する。この冷媒通路部材は、アルミニウム等の金属製の通路部材によって提供される。冷媒通路部材は、組をなして位置づけられた第1~第4ヘッダ41~44と、それらヘッダ41~44の間を連結する複数のチューブ45によって提供されている。なお、チューブ45は冷媒管に相当する。
第1ヘッダ41と第2ヘッダ42とは、組をなしており、互いに所定距離れて平行に配置されている。第3ヘッダ43と第4ヘッダ44も組をなしており、互いに所定距離れて平行に配置されている。第1ヘッダ41と第2ヘッダ42との間には、複数のチューブ45が等間隔に配列されている。各チューブ45は、その端部において対応するヘッダ41、42内に連通している。これら第1ヘッダ41と、第2ヘッダ42と、それらの間に配置された複数のチューブ45によって第1熱交換部48が形成されている。
第3ヘッダ43と第4ヘッダ44との間には、複数のチューブ45が等間隔に配列されている。各チューブ45は、その端部において対応するヘッダ43、44内に連通している。これら第3ヘッダ43と、第4ヘッダ44と、それらの間に配置された複数のチューブ45によって第2熱交換部49が形成されている。
第1ヘッダ41の端部には、冷媒入口としての図示しないジョイントが設けられている。第1ヘッダ41内は、その長さ方向のほぼ中央に設けられた図示しない仕切板によって、第1区画と第2区画とに区画されている。これに対応して、複数のチューブ45は、第1群と第2群とに区分されている。
冷媒は、第1ヘッダ41の第1区画に供給される。冷媒は、第1区画から、第1群に属する複数のチューブ45に分配される。冷媒は、第1群を通して第2ヘッダ42に流入し、集合される。冷媒は、第2ヘッダ42から、第2群に属する複数のチューブ45に再び分配される。冷媒は、第2群を通して第1ヘッダ41の第2区画に流入する。このように、第1熱交換部48においては、冷媒をU字状に流す流路が形成される。
第3ヘッダ43の端部には、冷媒出口としての図示しないジョイントが設けられている。第3ヘッダ43内は、その長さ方向のほぼ中央に設けられた図示しない仕切板によって、第1区画と第2区画とに区画されている。これに対応して、複数のチューブ45は、第1群と第2群とに区分されている。第3ヘッダ43の第1区画は、第1ヘッダ41の第2区画に隣接している。第3ヘッダ43の第1区画と第1ヘッダ41の第2区画とは連通している。
冷媒は、第1ヘッダ41の第2区画から、第3ヘッダ43の第1区画に流入する。冷媒は、第1区画から、第1群に属する複数のチューブ45に分配される。冷媒は、第1群を通して第4ヘッダ44に流入し、集合される。冷媒は、第4ヘッダ44から、第2群に属する複数のチューブ45に再び分配される。冷媒は、第2群を通して第3ヘッダ43の第2区画に流入する。このように、第2熱交換部49においても、冷媒をU字状に流す流路が形成される。第3ヘッダ43の第2区画内の冷媒は、冷媒出口から流出し、圧縮機10へ向けて流れる。
図2において、複数のチューブ45は、略一定の間隔で配置されている。それら複数のチューブ45の間には、複数の隙間が形成されている。これら複数の隙間には、複数の空気側フィン46と複数の蓄冷材容器47とが、ろう付けされている。複数の空気側フィン46と複数の蓄冷材容器47は、例えば所定の規則性をもって配置されている。隙間のうちの一部は、冷却用空気通路460である。隙間のうちの残部は、蓄冷材容器47が配置されている収容部である。
蓄冷材容器47は、例えば、パラフィン類を用いて構成される蓄冷材50を収容するものであり、蒸発器40の全体にほぼ均等に分散して配置されている。図5の矢印A方向から蓄冷材50が蓄冷材容器47の内部に充填される。蓄冷材容器47の両側に位置する2つのチューブ45は、空気と熱交換するための冷却用空気通路460を区画している。空気は、図4に示す矢印AR方向に流れる。
チューブ45は、扁平状に形成され、内部の冷媒通路にインナーフィン450が配置されたインナーフィンチューブとして構成されている。なお、押出製法によって構成される所謂押し出しチューブは、亜鉛溶射を行うためチューブとケース接合部に亜鉛が濃縮しやすく腐食漏れしやすい。本実施形態の蓄冷材容器47は、チューブ45がインナーフィンチューブとして構成されており、押し出しチューブと比較して耐食性を向上させている。
チューブ45の冷媒通路は、チューブ45の長手方向に沿って延びており、チューブ45の両端に開口している。複数のチューブ45は、列をなして並べられている。各列において、複数のチューブ45は、その主面(扁平面)が対向するように配置されている。チューブ45のうち空気流れ下流側にかしめ部が設けられている。
蒸発器40は、車室へ供給される空気と接触面積を増加させるための空気側フィン46を冷却用空気通路460に備えている。空気側フィン46は、隣接する2つのチューブ45の間に区画された空気通路に配置されている。
空気側フィン46は、ろう材によって、隣接する2つのチューブ45に接合されている。空気側フィン46は、薄いアルミニウム等の金属板を波状に曲げることにより形成されており、鎧窓状のルーバ461を備えている。
蒸発器40は、蒸発器40にて冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる際に、蓄冷材を凝固させて冷熱を蓄え、蓄冷材が融解する際に蓄えられた冷熱を放冷する蓄冷熱交換器である。蒸発器40は、蓄冷材を収容する収容空間を有する蓄冷材容器47を備えている。
図4に示すように、蓄冷材容器47は、扁平な容器状に形成されており、複数のチューブ45の間に配置されている。蓄冷材容器47は、断面略コの字状(バスタブ状)の一対のプレート部材471、472を接合することにより、内部に蓄冷材50を収容するための収容空間を形成している。
蓄冷材容器47は、広い主壁を有する第1、第2プレート部材471、472を備えている。第1プレート部材471は、隣接する一方のチューブ45に対向するよう配置され、第2プレート部材472は、隣接する他方のチューブ45に対向するよう配置されている。
第1、第2プレート部材471、472の各主壁は、それぞれがチューブ45と平行に配置されている。これら2つの主壁は、凹凸形状を有している。
第1プレート部材471の主壁の内側表面には、第1凸部47a、第2凸部47bおよび凹部47cが設けられている。第2プレート部材472の主壁の内側表面にも、第1凸部47a、第2凸部47bおよび凹部47cが設けられている。
第1凸部47aは、蓄冷材容器47の外側に向けて突出している。第1凸部47aは、環状を成しており、第1凸部47aの幅は、0.8ミリメートル以上となっている。
第2凸部47bは、第1凸部47aの内周側に配置され、蓄冷材容器47の外側に向けて突出している。本実施形態では、1つの第1凸部47aの内周側に10個の第2凸部47bが配置されている。
第2凸部47bの突出量は、第1凸部47aよりも少なくなっている。また、第2凸部47bには、蓄冷材50を通すための貫通孔473が形成されている。また、第1凸部47aは、ろう材によって対向するチューブ45と接合されている。チューブ45と接合されている第1凸部47aのろう付け長さ、すなわち、チューブ45と第1凸部47aの接合部の幅は、0.8ミリメートル以上となっている。これにより、耐食性が確保されている。また、第2凸部47bと対向するチューブ45との間には隙間が形成されており、第2凸部47bの頂部は平面となっている。
蓄冷材容器47は、隣接する2つのチューブ45の間に配置されている。蓄冷材容器47は、その両側に配置された2つのチューブ45に熱的に第1凸部47aで結合している。蓄冷材容器47は、熱伝達に優れた接合材によって、隣接する2つのチューブ45に接合されている。接合材としては、ろう材または接着材などの樹脂材料を用いることができる。本例の蓄冷材容器47は、チューブ45にろう付けされている。より詳細には、蓄冷材容器47の外側表面には、第1熱交換部48を構成するチューブ45および第2熱交換部49を構成するチューブ45の双方が接合されている。
図4に示すように、蓄冷材容器47の内部側には、インナーフィン60が蓄冷材容器47に熱的及び機械的に結合されて配設されている。インナーフィン60は、熱伝達に優れた接合材によって、蓄冷材容器47の主壁の内側表面に接合されている。この接合は、ろう付けによってなされる。蓄冷材容器47の内部側に、インナーフィン60が結合していることで、蓄冷材容器47の変形が防止され、耐圧性が向上する。
インナーフィン60は、チューブ45の積層方向に対して垂直な複数の平面部61と、隣り合う平面部61を所定距離離して位置づける接続部62とを有している。インナーフィン60における、冷却用空気通路460を流通する空気の流れ方向、すなわち、図5の紙面垂直方向に直交する断面形状が波形状になっている。本例では、インナーフィン60は、薄いアルミニウム等の金属板を波状に曲げることにより形成されている。
本実施形態のインナーフィン60は、図6に示すように、蓄冷材容器の長手方向に対して交差する方向に波打つように配置されている。
そして、蓄冷材容器47の内側表面が凹凸状であるため、インナーフィン60は、蓄冷材容器47の主壁の凹部47c、即ち、内側に突出した部分(内面突起)とろう付けにより接合されて、機械的強度並びに耐圧性能を高めている。これによって、蓄冷材容器47の主壁のうち、外側に突出した第1凸部47aとインナーフィン60とは、接合されていない。
1つのインナーフィン60を構成している全ての平面部61は、それぞれ蓄冷材容器47の内側表面に接合されている。具体的には、図4に示すように、蓄冷材容器47の主壁の凹部47cが、冷却用空気通路460を流通する空気の流れ方向(紙面の左右方向)に延びており、当該凹部47cとインナーフィン60の平面部61とが面接触するようになっている。
次に、蓄冷材容器47への蓄冷材50の充填について説明する。蓄冷材容器47への蓄冷材50の充填は、蓄冷材容器47、インナーフィン60、チューブ45等のろう付けが完了した後に実施される。
蓄冷材50は、図5の矢印A方向から蓄冷材容器47の内部に充填される。蓄冷材容器47の内部に蓄冷材50が充填されると、第1プレート部材471と第2プレート部材472との間に形成される収容空間に蓄冷材50が流入する。この際、蓄冷材50は、インナーフィン60の波型形状の隙間に浸入する。さらに、蓄冷材50は、第1プレート部材471と一方のチューブ45との間および第2プレート部材472と他方のチューブ45との間に貫通孔473を介して浸入する。
このようにして、蓄冷材50は、蓄冷材容器47の収容空間とともに、第1プレート部材471と一方のチューブ45との間および第2プレート部材472と他方のチューブ45との間に貫通孔473を介して充填される。
ところで、図7に示すように、第2凸部47bが形成されていない蓄冷材容器900では、側板910に貫通孔920を形成する際に貫通孔920の縁部から蓄冷材容器900の内側にバリBが生じると、このバリBが蓄冷材容器900の内部に配置されたインナーフィン930と接触する場合がある。この場合、側板910とインナーフィン930との間に未接合となる領域Spが形成され、伝熱が阻害されるといった問題がある。
また、上記特許文献1に記載された熱交換器は、側板と冷媒管との間隔および第2側板と冷媒管との間隔が長く、第1側板と冷媒管との間および第2側板と冷媒管との間の伝熱が阻害されるため、蓄冷材が凝固するまでの凝固時間が長くなってしまうといった問題もある。
しかしながら、本実施形態の蓄冷熱交換器は、第1プレート部材471の隣接する一方のチューブ45に対向する面と、第2プレート部材472の隣接する他方のチューブ45に対向する面に、対向するチューブ45側に向かって突出する環状の第1凸部47aが形成されるとともに、該第1凸部47aの内周側に、対向するチューブ45側に向かって突出する第2凸部47bが形成されている。
また、第2凸部47bの突出量は、第1凸部47aよりも少なくなっており、第2凸部47bには、蓄冷材を通すための貫通孔473が形成されている。
したがって、蓄冷材容器47のプレート部材471、472に貫通孔473を形成する際に貫通孔473の縁部から蓄冷材容器47の内側にバリが生じても、このバリはインナーフィン60と接触せず、プレート部材471、472とインナーフィン60との間に未接合となる領域が形成されない。このため、伝熱性を向上することができる。
また、本実施形態の蓄冷熱交換器は、第1凸部47aの内周側に、対向するチューブ45側に向かって突出する第2凸部47bが形成されているので、伝熱性を向上することができる。
さらに、本実施形態の蓄冷熱交換器は、第1凸部47aが、対向するチューブ45と接合され、第2凸部47bと対向するチューブ45との間には隙間が形成されており、蓄冷材容器47の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材471と一方のチューブ45との間および第2プレート部材472と他方のチューブ45との間に貫通孔473を介して蓄冷材が充填されているので、凝固時間を短縮することもできる。
ところで、蓄冷材50を短時間で凝固させるためには、蓄冷材容器47またはインナーフィン60から凝固させたい蓄冷材までの距離(相変化距離)を短くすることが有効である。
図9に示すような波型のインナーフィン60では、波型のインナーフィン60の隣り合う頂部の距離がフィンピッチと呼ばれる。
インナーフィン60の周囲は蓄冷材で覆われており、インナーフィン60が冷却されると、インナーフィン60と蓄冷材50の境界から徐々に蓄冷材が凍結していく。そして、波型のインナーフィン60の隣り合う頂部と頂部の中央が最後に凍結する。すなわち、インナーフィン60の隣り合う頂部と頂部の中央が最も凍結時間が長くなる。この際、相変化距離は、インナーフィン60のフィンピッチd3の半分となる。
本実施形態の蓄冷熱交換器の伝熱促進部材は、図9に示すように、波型に形成されたインナーフィン60により構成されている。そして、図8~図9に示すように、プレート部材471に形成された第2凸部47bと該第2凸部47bと対向するチューブ45との距離d2および第2凸部47bとインナーフィン60との第2凸部47bの突出方向の距離d1が、インナーフィン60のフィンピッチd3の半分よりも短くなっている。
したがって、図10に示すように、第2凸部47bが形成されておらず、プレート部材471とチューブ45との距離d4がインナーフィン60のフィンピッチd3の半分よりも長くなっている構成と比較して、相変化距離を短くすることができ、蓄冷材をより短時間で凝固させることができる。
また、本実施形態の蓄冷熱交換器のインナーフィン60は、蓄冷材容器47の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成されている。
このように、インナーフィン60を、蓄冷材容器47の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成することができる。
また、第1凸部47aの内周側に、複数の第2凸部47bが形成されている。このように、第1凸部47aの内周側に、複数の第2凸部47bが形成することで、第1凸部47aの内周側に蓄冷材50を充填する貫通孔473と空気が抜ける貫通孔473を構成することができるので、蓄冷材容器47に蓄冷材50を速やかに充填することが可能である。
本実施形態では、チューブ45をインナーフィンチューブによって構成したが、図11に示すように、チューブ45を押出製法によって構成される所謂押し出しチューブとして構成することもできる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47を図12に示す。本実施形態の蓄冷材容器47は、第1凸部47aを複数備えている。また、複数の第1凸部47aの内周側に複数の第2凸部47bを備えている。したがって、複数の第1凸部47aがチューブ45と接合するので、さらに伝熱性を向上することができる。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
また、蓄冷材容器47は、複数の第1凸部47aを備えているので、蓄冷材容器47とチューブ45に圧縮力をかけた際のチューブ45のたわみを抑制することができ、チューブ45の内部に配置されたインナーフィン450の接合率を上げることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47を図13に示す。図13中の左側から右側に空気が流れるようになっている。本実施形態の蓄冷材容器47は、空気流れ上流側から下流側に跨る第3凸部47dを備えている。第3凸部47dは、チューブ45にろう付けされる。
チューブ45および第1凸部47aを介して伝わる圧縮力を第3凸部47dにより蓄冷材容器47の長手方向と直交する方向の中央部に伝えることができるため、長手方向と直交する方向の中央部のインナーフィン60のろう付け性を向上することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47の構成を図14~図15に示す。本実施形態の蓄冷材容器47は、長手方向と直交する方向の中央部に、空気側フィン46側に向かって突出する第5凸部47fを有している。第5凸部47fは、蓄冷材を封入する流路を形成する。第5凸部47fにより、蓄冷材が封入される方向と同じ方向に流入経路ができるため、封入性が向上する。第5凸部47fはチューブ45とろう付されていない。なお、第5凸部47fを空気側フィン46にろう付してもよい。
なお、図16に示すように、第5凸部47fの高さを図15に示した第5凸部47fよりも低くして、第5凸部47fと空気側フィン46が接触しないようにしてもよい。
また、図17に示すように、第5凸部47fの高さを第1凸部47aと同じにしてもよい。これにより、ろう付け前の段積み性を悪化させずに第5凸部47fを設けることができる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47の構成を図18に示す。本実施形態の蓄冷熱交換器は、第4凸部47eを有している。第4凸部47eの突出量は、第1凸部47aと同じになっている。第4凸部47eは、第1凸部47aの内周側に配置されている。ただし、第4凸部47eには、第2凸部47bのような貫通孔473は形成されていない。第4凸部47eは、チューブ45にろう付けされている。
第4凸部47eにより、蓄冷材容器47がチューブ45に押さえつけられ、蓄冷材容器47とインナーフィン60のろう付け性を向上することができる。また、チューブ45のたわみを抑制することができ、チューブ45の内部に配置されたインナーフィン450の接合率を上げることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係る蓄冷熱交換器のインナーフィン60の構成を図19に示す。上記第1実施形態のインナーフィン60は、図6に示したように、蓄冷材容器47の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成されている。これに対し、本実施形態のインナーフィン60は、図19に示すように、蓄冷材容器47の長手方向と直交する方向に対して交差する方向に波打つように形成されている。
このように、インナーフィン60は、蓄冷材容器47の長手方向と直交する方向に対して交差する方向に波打つように形成されているので、蓄冷材容器47に該蓄冷材容器47の長手方向から蓄冷材を充填する際の圧力損失が少なく、蓄冷材容器47に蓄冷材を速やかに充填することが可能である。
(第7実施形態)
第7実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47の構成を図20に示す。本実施形態の蓄冷材容器47には、第1、第2プレート部材471、472にバーリング加工によって第2凸部47bおよび貫通孔473が形成されている。板厚の薄いプレート部材471、472に第2凸部47bおよび貫通孔473を容易に形成することが可能である。
(第8実施形態)
第8実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47の構成を図21に示す。図に示すように、チューブ45と第1凸部47aの外周壁のなす角度θ1が、チューブ45と第1凸部47aの内周壁のなす角度θ2よりも大きくなっている。
プレート部材471、472にチューブ45をろう付けする際に、第1凸部47aの内壁側と外壁側のろう材はつながっている。そして、ろう材は凝固する際に同じ大きさのフィレットRになろうとする。すなわち、図22に示すように、フィレットR1=フィレットR2となろうとする。
また、ろう付フィレットのR部は表面張力が安定になろうとするため、チューブ45と第1凸部47aの外周壁のなす角部と、チューブ45と第1凸部47aの内周壁のなす角部のうち、角度の小さい方にろう材が多く集まる。また、ろう材が多く集まる箇所は、ろう材が収縮する際の体積収縮量が大きくなるため大きなボイドが形成されやすい。
また、第1凸部47aの外周壁側は凝縮水と接触するが、第1凸部47aの内周壁側には蓄冷材50が配置されるため凝縮水と接触しない。
本実施形態の蓄冷材容器47は、チューブ45と第1凸部47aの外周壁のなす角度θ1が、チューブ45と第1凸部47aの内周壁のなす角度θ2よりも大きくなっている。
この場合、チューブ45と第1凸部47aの内周壁の接合部の方が、チューブ45と第1凸部47aの外周壁の接合部よりもろう材の量が多くなる。
これにより、凝縮水が接触する第1凸部47aの外周壁側のろう材の量を低減し、ろう材の体積収縮で生じるボイドの大径化を抑制することができ、凝縮水がボイドに入り込み、水が更に冷却され氷に相変化した際の体積膨張で蓄冷材容器やチューブを破損する現象を抑制できる。
なお、図23(a)、(b)に示すように、第1凸部47aの頂面から第1凸部47aの外周壁側の側面にかけて湾曲している場合、図23(a)に示すような第1凸部47aの外周壁側の側面とチューブ45との角部の曲率R3を、図23(b)に示すような第1凸部47aの外周壁側の側面とチューブ45との角部の曲率R3のように、より小さくすることで、フィレット面積をより小さくし、ボイド径を小さくすることができる。
(第9実施形態)
第9実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47の構成を図24に示す。本実施形態の蓄冷材容器47は、10個の第1凸部47aを有している。これらの第1凸部47aのうち、4つの第1凸部47aの内周側に第2凸部47bが形成されており、6つの第1凸部47aの内周側には第2凸部47bが形成されていない。これは、チューブ45とタンクとの接合部近傍で拘束力が強くなっていることで、チューブ45と蓄冷材容器47の長手方向の端部にある第1凸部が接合されにくいため、蓄冷材が漏れるのを防ぐためである。
(第10実施形態)
第10実施形態に係る蓄冷熱交換器について図25~図26を用いて説明する。図26は、図25中のXXVI-XXVI断面図であって蓄冷材容器、チューブおよびインナーフィンを含む断面図である。
本実施形態の蓄冷材容器47には、2つの環状の凸部47aが形成されているが、第2凸部47bは形成されていない。また、凸部47aの内壁に貫通孔474が形成されている。貫通孔474は、凸部47aにおける蓄冷材容器47の長手方向と直交する内周面に形成されている。
本実施形態の蓄冷熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数のチューブ45と、蓄冷材50が充填される収容空間を有し、複数のチューブ45の間に配置された蓄冷材容器47と、蓄冷材容器47の内部に配置され蓄冷材50との伝熱を促進させるインナーフィン60と、を備えている。また、蓄冷材容器47は、一方のチューブ45に対向する第1プレート部材471と、他方のチューブ45に対向する第2プレート部材472と、を有している。また、第1プレート部材471の隣接する一方のチューブ45に対向する面と、第2プレート部材472の隣接する他方のチューブ45に対向する面の少なくとも一方には、対向するチューブ45側に向かって突出する環状の凸部47aが形成されている。また、凸部47aの内周面側には、蓄冷材を通すための貫通孔474が形成され、凸部47aは、対向するチューブ45と接合されている。そして、蓄冷材容器47の収容空間に蓄冷材50が充填されるとともに、第1プレート部材471と隣接する一方のチューブ45との間および第2プレート部材472と隣接する他方のチューブ45との間の少なくとも一方に貫通孔474を介して蓄冷材50が充填されている。
したがって、蓄冷材容器47の第1、第2プレート部材471、472に貫通孔を形成する際に貫通孔の縁部から蓄冷材容器の内側にバリが生じても、このバリはインナーフィン60と接触せず、第1、第2プレート部材471、472とインナーフィン60との間に未接合となる領域が形成されない。このため、伝熱性を向上することができる。
また、第1プレート部材471の隣接する一方のチューブ45に対向する面と、第2プレート472部材の隣接する他方のチューブ45に対向する面には、対向するチューブ45側に向かって突出する環状の第1凸部47aが形成されているので、伝熱性を向上することができる。
また、凸部47aの内周面側には、蓄冷材を通すための貫通孔474が形成され、蓄冷材容器47の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材471と隣接する一方のチューブ45との間および第2プレート部材472と隣接する他方のチューブ45との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材50が充填されており、チューブ45と蓄冷材50が直接接触するので伝熱性を向上することができる。
(第11実施形態)
第11実施形態に係る蓄冷熱交換器について図28~図29を用いて説明する。図28は、図27中のXXVIII-XXVIII断面図であって、蓄冷材容器47およびチューブ45の一部を含む断面図である。また、図29は、図27中のXXIX-XXIX断面図であって、蓄冷材容器47、チューブ45およびインナーフィン60を含む断面図である。上記第10実施形態では、凸部47aにおける蓄冷材容器の長手方向と直交する内周面に貫通孔474が形成されている。これに対し、本実施形態では、凸部47aにおける蓄冷材容器の長手方向の内壁に貫通孔474が形成されている。このように、凸部47aにおける蓄冷材容器の長手方向の壁面に貫通孔474を形成することもできる。これによって、蓄冷材が封入する方向に貫通孔474が形成されるため、封入性が向上する。
(第12実施形態)
第12実施形態に係る蓄冷熱交換器の蓄冷材容器について図30~図31を用いて説明する。図に示すように、本実施形態の蓄冷熱交換器の蓄冷材容器47は、各プレート部材471、472に対して1つの環状の第1凸部47aが形成されている。また、第1凸部47aの内周側に複数の第2凸部47bが形成されている。なお、第2凸部47bには、貫通孔473が形成されている。
このように風上、風下チューブが連結した冷媒チューブにおいて、各プレート部材471、472に対して1つの環状の第1凸部47aを形成し、この第1凸部47aの内周側に複数の第2凸部47bを形成することもできる。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、蓄冷材容器47の収容空間に蓄冷材50が充填されるとともに、第1、第2プレート部材471、472と冷媒管45との間に貫通孔473を介して蓄冷材50が充填されるよう構成した。これに対し、蓄冷材容器47の収容空間に蓄冷材50が充填されるとともに、第1プレート部材471と隣接する一方の冷媒管45との間および第2プレート部材472と隣接する他方の冷媒管45との間の少なくとも一方に貫通孔473を介して蓄冷材50が充填されるよう構成してもよい。
(2)上記各実施形態では、伝熱促進部材として、波型に形成されたインナーフィン60を用いたが、このような波型のインナーフィン60以外のものを用いることもできる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、蓄冷熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管と、蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の冷媒管の間に配置された蓄冷材容器と、を備えている。また、蓄冷材容器の内部に配置され蓄冷材との伝熱を促進させる伝熱促進部材を備えている。蓄冷材容器は、隣接する一方の冷媒管に対向する第1プレート部材と、隣接する他方の冷媒管に対向する第2プレート部材と、を有している。第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の第1凸部が形成されるとともに、該第1凸部の内周側に、対向する冷媒管側に向かって突出する第2凸部が形成されている。第2凸部の突出量は、第1凸部よりも少なくなっており、第2凸部には、蓄冷材を通すための貫通孔が形成され、第1凸部は、対向する冷媒管と接合され、第2凸部と対向する冷媒管との間には隙間が形成されている。そして、蓄冷材容器の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材と隣接する一方の冷媒管との間および第2プレート部材と隣接する他方の冷媒管との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材が充填されている。
また、第2の観点によれば、伝熱促進部材は、波型に形成されたインナーフィンである。そして、第2凸部と該第2凸部と対向する冷媒管との距離および第2凸部とインナーフィンとの第2凸部の突出方向の距離は、インナーフィンのフィンピッチの半分よりも短くなっている。
したがって、第2凸部が形成されておらず、プレート部材と冷媒管との距離がインナーフィンのフィンピッチの半分よりも長くなっている構成と比較して、相変化距離を短くすることができ、蓄冷材をより短時間で凝固させることができる。
また、第3の観点によれば、インナーフィンは、蓄冷材容器の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成されている。
このように、インナーフィンは、蓄冷材容器の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成することができる。
また、第4の観点によれば、インナーフィンは、蓄冷材容器の長手方向と直交するに対して交差する方向に波打つように形成されている。
このように、インナーフィンを、蓄冷材容器の長手方向と直交するに対して交差する方向に波打つように形成することで、蓄冷材容器に該蓄冷材容器の長手方向から蓄冷材を充填する際の圧力損失が少なく、蓄冷材容器に蓄冷材を速やかに充填することが可能である。
また、第5の観点によれば、第1凸部の内周側に、複数の第2凸部が形成されている。
このように、第1凸部の内周側に、複数の第2凸部が形成することで、第1凸部の内周側に蓄冷材を充填する貫通孔と空気が抜ける貫通孔を構成することができるので、蓄冷材容器に蓄冷材を速やかに充填することが可能である。
また、第6の観点によれば、第2凸部の頂部は、平面となっており、貫通孔は、第2凸部の頂部に形成されている。このように、平面となった第2凸部の頂部に貫通孔を形成することができる。
また、第7の観点によれば、第1凸部と冷媒管との接合部の幅は、0.8ミリメートル以上となっている。これにより、耐食性が確保される。
また、第8の観点によれば、蓄冷熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管と、蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の冷媒管の間に配置された蓄冷材容器と、を備えている。また、蓄冷材容器の内部に配置された伝熱促進部材を備えている。蓄冷材容器は、一方の冷媒管に対向する第1プレート部材と、他方の冷媒管に対向する第2プレート部材と、を有している。第1プレート部材の隣接する一方の冷媒管に対向する面と、第2プレート部材の隣接する他方の冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、対向する冷媒管側に向かって突出する環状の凸部が形成されている。凸部の内周面側には、蓄冷材を通すための貫通孔が形成され、凸部は、対向する冷媒管と接合されている。そして、蓄冷材容器の収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、第1プレート部材と隣接する一方の冷媒管との間および第2プレート部材と隣接する他方の冷媒管との間の少なくとも一方に貫通孔を介して蓄冷材が充填されている。
また、第9の観点によれば、冷媒管と蓄冷材容器の積層方向に対して直交する方向に空気が流れるようになっており、複数の冷媒管は、少なくとも空気の空気流れ上流側と下流側に並んで配置されている。
このように、複数の冷媒管を、少なくとも空気の空気流れ上流側と下流側に並んで配置することができる。
1 冷凍サイクル装置
40 蒸発器
45 チューブ
46 空気側フィン
47 蓄冷材容器
47a 第1凸部
47b 第2凸部
47c 凹部
473~474 貫通孔
60 インナーフィン

Claims (9)

  1. 冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管(45)と、
    蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の前記冷媒管の間に配置された蓄冷材容器(47)と、
    前記蓄冷材容器の内部に配置され前記蓄冷材との伝熱を促進させる伝熱促進部材(60)と、を備え、
    前記蓄冷材容器は、隣接する一方の前記冷媒管に対向する第1プレート部材(471)と、隣接する他方の前記冷媒管に対向する第2プレート部材(472)と、を有し、
    前記第1プレート部材の隣接する前記一方の前記冷媒管に対向する面と、前記第2プレート部材の隣接する前記他方の前記冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、前記対向する前記冷媒管側に向かって突出する環状の第1凸部(47a)が形成されるとともに、該第1凸部の内周側に、前記対向する前記冷媒管側に向かって突出する第2凸部(47b)が形成され、
    前記第2凸部の突出量は、前記第1凸部よりも少なくなっており、前記第2凸部には、前記蓄冷材を通すための貫通孔(473)が形成され、
    前記第1凸部は、前記対向する前記冷媒管と接合され、前記第2凸部と前記対向する前記冷媒管との間には隙間が形成されており、
    前記蓄冷材容器の前記収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、前記第1プレート部材と隣接する前記一方の前記冷媒管との間および前記第2プレート部材と隣接する前記他方の前記冷媒管との間の少なくとも一方に前記貫通孔を介して前記蓄冷材が充填されている蓄冷熱交換器。
  2. 前記伝熱促進部材は、波型に形成されたインナーフィンであり、
    前記第2凸部と該第2凸部と対向する前記冷媒管との距離および前記第2凸部と前記インナーフィンとの前記第2凸部の突出方向の距離は、前記インナーフィンのフィンピッチの半分よりも短くなっている請求項1に記載の蓄冷熱交換器。
  3. 前記インナーフィンは、前記蓄冷材容器の長手方向に対して交差する方向に波打つように形成されている請求項2に記載の蓄冷熱交換器。
  4. 前記インナーフィンは、前記蓄冷材容器の長手方向と直交する方向に対して交差する方向に波打つように形成されている請求項2に記載の蓄冷熱交換器。
  5. 前記第1凸部の内周側に、複数の前記第2凸部が形成されている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。
  6. 前記第2凸部の頂部は、平面となっており、
    前記貫通孔は、前記第2凸部の頂部に形成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。
  7. 前記第1凸部と前記冷媒管との接合部の幅は、0.8ミリメートル以上となっている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。
  8. 冷媒が流れる冷媒流路を有する複数の冷媒管(45)と、
    蓄冷材が充填される収容空間を有し、複数の前記冷媒管の間に配置された蓄冷材容器(30)と、
    前記蓄冷材容器の内部に配置された伝熱促進部材(60)と、を備え、
    前記蓄冷材容器は、一方の前記冷媒管に対向する第1プレート部材(471)と、他方の前記冷媒管に対向する第2プレート部材(472)と、を有し、
    前記第1プレート部材の隣接する前記一方の前記冷媒管に対向する面と、前記第2プレート部材の隣接する前記他方の前記冷媒管に対向する面の少なくとも一方には、前記対向する前記冷媒管側に向かって突出する環状の凸部(47a)が形成され、
    前記凸部の内周面側には、前記蓄冷材を通すための貫通孔(474)が形成され、
    前記凸部は、前記対向する前記冷媒管と接合され、
    前記蓄冷材容器の前記収容空間に蓄冷材が充填されるとともに、前記第1プレート部材と隣接する前記一方の前記冷媒管との間および前記第2プレート部材と隣接する前記他方の前記冷媒管との間の少なくとも一方に前記貫通孔を介して前記蓄冷材が充填されている蓄冷熱交換器。
  9. 前記冷媒管と前記蓄冷材容器の積層方向に対して直交する方向に空気が流れるようになっており、
    複数の前記冷媒管は、少なくとも前記空気の空気流れ上流側と下流側に並んで配置されている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。
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