JP7151217B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維コードをベルトカバー層に用いた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、耐久性を良好に維持しながら、ロードノイズを効果的に低減することを可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
乗用車用又は小型トラック用の空気入りラジアルタイヤにおいては、一対のビード部間にカーカス層が装架され、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、ベルト層の外周側にタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回された複数本の有機繊維コードを含むベルトカバー層が配置されている。このようなベルトカバー層は高速耐久性の改善に寄与すると共に、中周波ロードノイズの低減にも寄与する。
従来、ベルトカバー層に使用される有機繊維コードはナイロン繊維コードが主流であるが、ナイロン繊維コードに比べて高弾性であり、かつ安価なポリエチレンテレフタレート繊維コードを使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、高弾性であるポリエチレンテレフタレート繊維コードをベルトカバー層に適用した場合、ベルト層とベルトカバー層との間の層間せん断歪が大きくなり、特にトレッド部のショルダー領域においてセパレーション故障が生じ易いという問題がある。そのため、ポリエチレンテレフタレート繊維コードからなるベルトカバー層に基づいてロードノイズを低減するにあたって、空気入りラジアルタイヤの耐久性を良好に維持することが求められている。
特開2001-63312号公報
本発明の目的は、耐久性を良好に維持しながら、ロードノイズを効果的に低減することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、該ベルト層の外周側にタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回された複数本の有機繊維コードを含むベルトカバー層が前記ベルト層の全域を覆うように配置された空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記有機繊維コードは44N負荷時の弾性率が0.07N/(tex・%)~0.09N/(tex・%)の範囲にあるポリエチレンテレフタレート繊維コードから構成され、前記トレッド部の接地形状の矩形率が0.85~0.98の範囲にあることを特徴とするものである。
本発明者は、ポリエチレンテレフタレート繊維コードからなるベルトカバー層を備えた空気入りラジアルタイヤについて鋭意研究した結果、高弾性であるポリエチレンテレフタレート繊維コードは伸び難く、ポリエチレンテレフタレート繊維コードからなるベルトカバー層は変形し難いため、そのようなベルトカバー層を備えたタイヤが接地した際にトレッド部のショルダー領域における接地長の変化が小さくなり、その分の接地面積を稼ぐためにセンター領域における接地長が長くなり(即ち、接地形状が丸くなり)、更には接地幅が広がる傾向があることを知見した。そして、このような傾向が強くなると、ベルト層とベルトカバー層との間の層間せん断歪が大きくなり、セパレーション故障が生じ易くなることを知見したのである。
そこで、本発明では、ベルトカバー層を構成する有機繊維コードとして44N負荷時の弾性率が0.07N/(tex・%)~0.09N/(tex・%)の範囲にあるポリエチレンテレフタレート繊維コードを使用することでロードノイズを効果的に低減すると同時に、トレッド部の接地形状の矩形率を0.85~0.98の範囲に設定することにより、トレッド部が接地する際にベルト層とベルトカバー層との間に生じる層間せん断歪を低減し、セパレーション故障の発生を抑制することができる。これにより、耐久性を良好に維持しながら、ロードノイズを効果的に低減することが可能になる。
本発明において、下記(1)式で表される有機繊維コードの撚り係数Kは1300~1800の範囲にあることが好ましい。これにより、耐久性の改善効果とロードノイズの低減効果をより高い次元で両立することができる。
K=T√D ・・・(1)
但し、T:有機繊維コードの上撚り数(回/10cm)
D:有機繊維コードの総繊度(dtex)
ベルトカバー層を構成する有機繊維コードとベルト層を構成するスチールコードとの間の層間ゲージはトレッド部のショルダー領域において0.20mm以上であることが好ましい。これにより、ベルト層とベルトカバー層との間のセパレーション故障の発生を効果的に抑制することができる。
ベルトカバー層を構成する有機繊維コードは引き揃えられてストリップを形成し、該ストリップの周回部分がタイヤ幅方向に間隔をおいて配置されていることが好ましい。このような配置形態を採用することにより、ベルトカバー層の剛性を制御し、耐久性を更に改善することができる。
本発明において、44N負荷時の弾性率[N/(tex・%)]は、JIS-L1017の「化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、温度20℃、つかみ間隔250mm、引張速度300±20mm/分の条件にて引張試験を実施し、荷重―伸び曲線の荷重44Nに対応する点における接線の傾きを1tex当たりの値に換算することで算出される。
また、本発明において、トレッド部の接地形状の矩形率は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに形成される接地形状から測定される。つまり、接地領域におけるタイヤ周方向の最大接地長をLcとし、タイヤ中心位置からタイヤ幅方向外側に向かって接地幅の40%の位置におけるタイヤ周方向の接地長をLsとしたとき、矩形率は比Ls/Lcの値である。ここで、「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車用である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示す子午線断面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤにおけるベルト層及びベルトカバー層を抽出して示す平面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤの接地形状を示す平面図である。 ベルトカバー層の具体的な構造を示す断面図である。 ベルトカバー層の他の具体的な構造を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示し、図2はそのベルト層及びベルトカバー層を示し、図3はその接地形状を示すものである。
図1に示すように、本実施形態の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。トレッド部1にはタイヤ周方向に延びる複数本の主溝10が形成されているが、主溝10の他にタイヤ幅方向に延びるラグ溝を含む各種の溝を形成することができる。
一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架されている。各ビード部3には、環状のビードコア5が埋設されており、そのビードコア5の外周上に断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。そして、カーカス層4はビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられている。カーカス層4の補強コードとしては、例えばポリエステルコードが好ましく使用される。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には、複数層のベルト層7がタイヤ全周にわたって埋設されている。これらベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、例えばスチールコードが好ましく使用される。
ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上とロードノイズの低減を目的として、図2に示すように、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8がベルト層7の全域を覆うように配置されている。ベルトカバー層8は、ベルト層7の全域を覆うフルカバーだけであっても良く、或いは、ベルト層7の全域を覆うフルカバーとベルト層7の両エッジ部のみを覆うエッジカバーとの組み合わせであっても良い。ベルトカバー層8は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。ベルトカバー層8の補強コードとしては、有機繊維コードが使用されている。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードとして、44N負荷時の弾性率が0.05N/(tex・%)~0.09N/(tex・%)の範囲にあるポリエチレンテレフタレート繊維コードが使用されている。
このようなポリエチレンテレフタレート繊維コードからなるベルトカバー層8を採用するにあたって、トレッド部1の接地形状の矩形率は0.85~0.98の範囲に設定されている。つまり、図3に示すように、トレッド部1の接地領域のタイヤ周方向の接地長は一般的にタイヤ中心位置CLにおいて最も大きくなるが、その接地領域のタイヤ周方向の最大接地長をLcとし、タイヤ中心位置CLからタイヤ幅方向外側に向かって接地幅TCWの40%の位置におけるタイヤ周方向の接地長をLsとしたとき、Ls/Lc=0.85~0.98の関係を満足している。なお、Ls/Lcの値がタイヤ中心位置CLの両側で異なる場合、その平均値を矩形率とする。
上述した空気入りタイヤでは、ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードとして44N負荷時の弾性率が0.05N/(tex・%)~0.09N/(tex・%)の範囲にあるポリエチレンテレフタレート繊維コードを使用することにより、ロードノイズを効果的に低減することができる。しかも、トレッド部1の接地形状の矩形率(Ls/Lc)を0.85~0.98の範囲に設定することにより、トレッド部1が接地する際にベルト層7とベルトカバー層8との間に生じる層間せん断歪を低減し、セパレーション故障の発生を抑制することができる。これにより、耐久性を良好に維持しながら、ロードノイズを効果的に低減することが可能になる。
ここで、ベルトカバー層8が例えばベルト層7の両エッジ部のみを覆う構造を有していてベルト層7の全域を覆うように配置されていないと、上述した矩形率を維持することが困難になる。また、ポリエチレンテレフタレート繊維コードの44N負荷時の弾性率が0.05N/(tex・%)よりも小さいと中周波ロードノイズを十分に低減することができず、逆に0.09N/(tex・%)よりも大きいとコードの耐疲労性が低下し、タイヤの耐久性が低下する。
トレッド部1の接地形状の矩形率が0.85よりも小さいとベルト層7とベルトカバー層8との間に生じる層間せん断歪が大きくなってセパレーション故障が発生し易くなり、逆に0.98よりも大きいとウエット路面を走行する際にハイドロプレーニング現象を生じ易くなる。特に、トレッド部1の接地形状の矩形率は0.90~0.98の範囲にあると良い。なお、トレッド部1の接地形状の矩形率は、タイヤ成形時にベルトカバー層8の有機繊維コードに与えられる張力やタイヤ加硫時の金型形状等に基づいて調整することが可能である。例えば、タイヤ成形時にベルトカバー層8の有機繊維コードに与えられる張力を下げることにより、矩形率を大きくすることができる。
上記空気入りタイヤにおいて、下記(1)式で表される有機繊維コードの撚り係数Kは1300~1800の範囲にあると良い。これにより、耐久性の改善効果とロードノイズの低減効果をより高い次元で両立することができる。
K=T√D ・・・(1)
但し、T:有機繊維コードの上撚り数(回/10cm)
D:有機繊維コードの総繊度(dtex)
ここで、ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードの撚り係数Kが1300よりも小さいとコードの耐疲労性が低下し、タイヤの耐久性が低下することになり、逆に1800よりも大きいとコードモジュラスが低下し、中周波ロードノイズを効果的に低減することができない。ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードの総繊度は1000dtex~3000dtexの範囲にあり、その上撚り数は20.0回/10cm~40.0回/10cmの範囲にあることが望ましい。
ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードとベルト層7を構成するスチールコードとの間の層間ゲージはトレッド部1のショルダー領域において0.20mm以上であると良い。これにより、ベルト層7とベルトカバー層8との間のセパレーション故障の発生を効果的に抑制することができる。上記層間ゲージが0.20mm未満であるとベルト層7とベルトカバー層8との間のせん断歪を十分に緩和することができず、セパレーション故障の発生を生じ易くなる。なお、トレッド部1のショルダー領域とはタイヤ中心位置CLからタイヤ幅方向外側に向かって接地幅TCWの25%の位置よりもタイヤ幅方向外側の領域であり、その領域においてベルトカバー層8の有機繊維コードとベルト層7のスチールコードとの間の層間ゲージ(最短距離)が0.20mm以上であれば良い。
図4及び図5はそれぞれベルトカバー層の具体的な構造を示すものである。図4において、ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードCは引き揃えられてストリップSを形成し、ストリップSの周回部分がタイヤ幅方向に間隔をおかずに互いに密着するように配置されている。一方、図5において、ベルトカバー層8を構成する有機繊維コードCは引き揃えられてストリップSを形成し、ストリップSの周回部分がタイヤ幅方向に間隔をおいて配置されている。つまり、ストリップSをタイヤ周方向に沿って巻回する際に、周回部分を互いに離間させている。図5のような配置形態を採用した場合、ベルトカバー層8の剛性を制御し、耐久性を更に改善することができる。
タイヤサイズが225/60R18であり、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備えると共に、一対のビード部間にカーカス層が装架され、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層が配置され、ベルト層の外周側に補強コードとしてポリエチレンテレフタレート繊維コードを含むベルトカバー層が配置された空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルトカバー層の構造(フルカバー、エッジカバー)、ベルトカバー層に使用されるポリエチレンテレフタレート繊維コードのコード構造、総繊度、44N負荷時の弾性率、撚り数、撚り係数、トレッド部の接地形状の矩形率、トレッド部のショルダー領域におけるベルトカバー層とベルト層との間の層間ゲージを表1及び表2のように設定した従来例1、比較例1~3及び実施例1~9のタイヤを製作した。なお、本明細書において、実施例2,6,7は参考例である。
ベルトカバー層は、複数本のポリエチレンテレフタレート繊維コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したジョイントレス構造を有している。ストリップにおけるコード打ち込み密度は50本/50mmである。従来例1及び比較例1,2においては、ベルトカバー層としてベルト層の全域を覆う1層のフルカバーとベルト層の両エッジ部のみを覆う2層のエッジカバーを設けた。比較例3においては、ベルトカバー層としてベルト層の両エッジ部のみを覆う2層のエッジカバーを設けた。実施例1~8においては、ベルトカバー層としてベルト層の全域を覆う1層のフルカバーとベルト層の両エッジ部のみを覆う1層のエッジカバーを設けた(図4参照)。実施例9においては、ベルトカバー層としてベルト層の全域を覆う1層のフルカバーを設け、ストリップをその周回部分がタイヤ幅方向に間隔をおいて配置されるように巻回した(図5参照)。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、ロードノイズ、耐久性を評価し、その結果を表1及び表2に併せて示した。
ロードノイズ:
各試験タイヤをリムサイズ18×7Jのホイールに組み付けて排気量2500ccの乗用車の前後車輪として装着し、空気圧を230kPaとし、運転席の窓の内側に集音マイクを設置し、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度50km/hの条件で走行させた際の周波数315Hz付近の音圧レベルを測定した。評価結果としては、従来例を基準とし、その基準に対する変化量(dB)を示した。
耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ18×7Jのホイールに組み付け、内圧230kPaで酸素を封入した状態で60℃に保持されたチャンバー内に2週間保管した後、内部の酸素を解放し、内圧160kPaで空気を充填する。このように前処理された試験タイヤを、表面が平滑な鋼製で直径1707mmのドラムを備えたドラム試験機に装着し、周辺温度を38±3℃に制御し、走行速度を50km/hとし、スリップ角を0°±3°とし、荷重をJATMA規定の最大荷重の70%±40%とする変動条件下で、荷重とスリップ角を0.083Hzの矩形波で変動させ、100時間で約5000km走行させた。走行後に試験タイヤを切開し、ベルト層の幅方向端部におけるタイヤ幅方向のセパレーション長さを測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどセパレーション長さが小さく、耐久性が優れていることを意味する。
Figure 0007151217000001
Figure 0007151217000002
表1及び表2から判るように、実施例1~9のタイヤは、基準となる従来例1との対比において、耐久性を良好に維持しながら、ロードノイズを効果的に低減することができた。一方、比較例1~3のタイヤは、いずれもベルトカバー層を構成するポリエチレンテレフタレート繊維コードの44N負荷時の弾性率を従来例1の弾性率よりも高くすることでロードノイズの低減効果が得られているものの、トレッド部の接地形状の矩形率が低過ぎるため耐久性が悪化していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
10 主溝

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、該ベルト層の外周側にタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回された複数本の有機繊維コードを含むベルトカバー層が前記ベルト層の全域を覆うように配置された空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記有機繊維コードは44N負荷時の弾性率が0.07N/(tex・%)~0.09N/(tex・%)の範囲にあるポリエチレンテレフタレート繊維コードから構成され、前記トレッド部の接地形状の矩形率が0.85~0.98の範囲にあることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 下記(1)式で表される前記有機繊維コードの撚り係数Kが1300~1800の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
    K=T√D ・・・(1)
    但し、T:有機繊維コードの上撚り数(回/10cm)
    D:有機繊維コードの総繊度(dtex)
  3. 前記ベルトカバー層を構成する有機繊維コードと前記ベルト層を構成するスチールコードとの間の層間ゲージが前記トレッド部のショルダー領域において0.20mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記ベルトカバー層を構成する有機繊維コードが引き揃えられてストリップを形成し、該ストリップの周回部分がタイヤ幅方向に間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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