JP7145636B2 - 易開封性包装体 - Google Patents
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Description
特許文献2で提案されたガスパック用蓋材は、ガスバリア性を有しているが、耐熱コーティング膜に用いられる耐熱コーティング剤が不透明なので、蓋材の外観を損ねる可能性がある。
特許文献1及び特許文献2の蓋材は、熱成型されずにそのまま用いられる。
特許文献3で提案されたガスパック用蓋材は、ガスバリア性及び耐熱性に加えて、成形性も兼ね備えているが、底材とのイージーピール強度が100~800gf/15mmとなっている。しかし、熱成型された腰の硬い蓋材と熱成型された腰の硬い底材とでは、イージーピール強度が測定しづらいため、実際は、熱成型された蓋材と軟質フィルムとをヒートシールし、引張試験を行っている。このため、例えば、熱成型された蓋材と軟質フィルムとのイージーピール強度が400gf/15mm程度の場合、実際に軟質フィルムを熱成型して底材とし、熱成型された蓋材にヒートシールして包装体にしてしまうと、シール強度が強すぎて容易に開封できなかったり、開封できても蓋材にかかる衝撃で蓋材が変形したり、ひいては破壊してしまう可能性がある。熱成型された蓋材と熱成型された底材との開封において蓋材の変形を抑制し、手剥離でも容易に開封できるニーズが高まってきている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、熱成型された蓋材と熱成型された底材とがヒートシールされた包装体の開封による蓋材の変形を抑制しつつ、開封感に優れた易開封性包装体に関する。
図1は、本発明の一実施形態に係る易開封性包装体(以下、単に包装体ということがある)1の構造を模式的に示す断面図である。図1に示す様に、易開封性包装体1は、蓋材成形体2と、底材成形体3とを有する。蓋材成形体2は、後述する蓋材用積層フィルム4に凹部が設けられるように成形されている。底材成形体3は、底材用積層フィルム5に凹部か設けられるように成形されている。底材成形体3は、蓋材用積層フィルム4に凹部が設けられるように成形されていてもよい。蓋材成形体2の凹部と、底材成形体3の凹部は、互いに向かい合わされて、収容凹部INができる。蓋材成形体2の凹部の縁と、底材成形体3の凹部の縁とは、封止されており、外部空間OUTと、収容凹部INとは分けられる。易開封性包装体1は、包装体の自立性や外観上の観点から、成形性と透明性に優れる。また、易開封性包装体1は、ガスバリア性の観点から、蓋材側からのヒートシールが可能である。
図2は、本発明の一実施形態に係る易開封性包装体1が有する蓋材成形体2に使用される蓋材用積層フィルム4の構造を模式的に示す断面図である。図2に示す様に、蓋材用積層フィルム4は、外層41、隣接層41’、ガスバリア層42及びヒートシール層43を有し、外気側からこの順に積層されている。
また、蓋材用積層フィルム4は、ヒートシール層43の内側に隣接してイージーピール層44(図示しない)を有していてもよい。
蓋材用積層フィルム4がイージーピール層44を有している場合は、底材用積層フィルム5は、ヒートシール層53の内側に隣接してイージーピール層54を有していてよいし、有していなくてもよい。すなわち、蓋材用積層フィルム4及び底材用積層フィルム5の少なくとも一方がヒートシール層(43、53)の内側にイージーピール層(44、54)を有している。
蓋材用積層フィルム4の外層41は、包装体1の蓋材成形体2となった場合、外気と接触する層であり、主に蓋材用積層フィルム4をヒートシールの際の熱から保護する耐熱性を備える層である。
蓋材用積層フィルム4の外層41の貯蔵弾性率E’は、動的粘弾性測定機を用いて、振動周波数:10Hz、昇温速度:3℃/分、歪0.1%の条件で、貯蔵弾性率(E’)を0℃から250℃まで測定し、得られたデータから150℃における貯蔵弾性率(E’)を評価した。
ポリアミド樹脂としては具体的に、4ナイロン、6ナイロン、7ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、46ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、610ナイロン、611ナイロン、6Tナイロン、6Iナイロン、MXD6ナイロン、6-66ナイロン、6-610ナイロン、6-611ナイロン、6-12ナイロン、6-612ナイロン、6-6Tナイロン、6-6Iナイロン、6-66-610ナイロン、6-66-12ナイロン、6-66-612ナイロン、66-6Tナイロン、66-6Iナイロン、6T-6Iナイロン、66-6T-6Iナイロン等が挙げられる。これらのポリアミド樹脂は、それぞれ単独でも用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。なかでも、ポリアミド樹脂は、耐熱性、コストの観点から、中でも6ナイロンや6-66ナイロンを用いることがとくに好ましい。
蓋材用積層フィルム4の外層41の層厚を、下限は5μm以上、上限は50μm以下にすることにより、後述する隣接層を厚く設計し、フィルムに剛性を付与することができる。
蓋材用積層フィルム4は、外層41の内側に隣接して隣接層41’を有していてもよい。隣接層41’を、蓋材用積層フィルム4の外層41とガスバリア層42との間でかつ外層41の内側に隣接して配置させることで、蓋材用積層フィルム4に剛性、強度及び成形性を付与することができる。
蓋材用積層フィルム4のガスバリア層42は、外層41とヒートシール層43との間に配置され、内容物を酸素ガスから保護する酸素ガスバリア性を備える層である。
蓋材用積層フィルム4のガスバリア層42の層厚を、2μm以上とすることにより、フィルムに十分な酸素ガスバリア性を付与し、且つ安定したフィルム製膜ができる。又、ガスバリア層の層厚を、10μm以下とすることにより、経済性に優れる他、耐ピンホール性の低下が避けられる。
蓋材用積層フィルム4のヒートシール層43は、包装体1となった場合、内容物側に配置され、底材成形体3にヒートシールを施す内層である。
蓋材用積層フィルム4のヒートシール層43は、包装体1としたとき、内容物側に配置されるので、内容物の食品などから出る水分により蓋材の内面が曇るのを抑制することができる観点から、防曇剤を添加することが好ましい。
蓋材用積層フィルム4は、蓋材用積層フィルム4のヒートシール層43の内側に隣接してイージーピール層44(図示しない)を有していてもよい。蓋材用積層フィルム4のイージーピール層44は所定の凝集力を有するので、包装体1の開封時にイージーピール性を付与することが出来る。
樹脂A:低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、アイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
樹脂B:ポリブチレン又はポリプロピレンを主成分として含む。
蓋材用積層フィルム4のイージーピール層44は、易開封性包装体1としたとき、内容物側に配置されるので、内容物の食品などから出る水分により蓋材の内面が曇るのを抑制することができる観点から、防曇剤を添加することが好ましい。
蓋材用積層フィルム4は、前述の層以外に、他の層を有していてもよい。他の層としては、耐ピンホール性を付与するために、ナイロン6単独重合体など(以下、Nyと略記することがある)を含むナイロン層、層間強度を向上させるために、酸変性ポリオレフィン樹脂などの接着性樹脂(以下、ADと略記することがある)を含む接着層などが挙げられる。
底材用積層フィルム5の外層51は、包装体1の底材成形体3となった場合、外気と接触する層である。底材用積層フィルム5の外層51は、加工時に熱板に触れることがないので特別耐熱性を必要としないが、一般的に内容物を底材側に収容するため、強度が必要である。底材用積層フィルム5の外層51としては、ポリスチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を含む層の上に、無延伸ポリプロピレン(以下、CPPと略記することがある)を含むフィルムが外気側になるように積層させたものなどが挙げられるが、ポリスチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を含む層を、CPPを含むフィルムを積層させずにそのまま用いてもよい。
底材用積層フィルム5の外層51の層厚を、下限は200μm以上、上限は800μm以下にすることにより、底材用積層フィルム5に剛性を付与することができ、包装体としたときのリジット感が向上する。
底材用積層フィルム5のガスバリア層52は、底材用積層フィルム5の外層51とヒートシール層53との間に配置され、内容物を酸素ガスから保護する酸素ガスバリア性を備える層である。
ガスバリア層の層厚を、2μm以上とすることにより、フィルムに十分な酸素ガスバリア性を付与し、且つ安定したフィルム製膜ができる。又、ガスバリア層の層厚を、10μm以下とすることにより、経済性に優れる他、耐ピンホール性の低下が避けられる。
底材用積層フィルム5のヒートシール層53は、包装体1となった場合、内容物側に配置され、蓋材成形体2にヒートシールを施す内層である。
底材用積層フィルム5のヒートシール層53は、包装体1としたとき、内容物側に配置されるので、内容物の食品などから出る水分により蓋材の内面が曇るのを抑制することができる観点から、防曇剤を添加することが好ましい。
<底材用積層フィルムのイージーピール層>
底材用積層フィルム5は、底材用積層フィルム5のヒートシール層53の内側に隣接してイージーピール層54を有する。底材用積層フィルム5のイージーピール層54は所定の凝集力を有するので、包装体1の開封時にイージーピール性を付与することが出来る。
樹脂A:低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、アイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
樹脂B:ポリブチレン又はポリプロピレンを主成分として含む。
本発明の易開封性包装体1としたとき、底材用積層フィルム5のイージーピール層54は、内容物側に配置されるので、内容物の食品などから出る水分により蓋材の内面が曇るのを抑制することができる観点から、防曇剤を添加することが好ましい。
底材用積層フィルム5は、前述の層以外に、他の層を有していてもよい。他の層としては、耐ピンホール性を付与するために、ナイロン6単独重合体など(以下、Nyと略記することがある)を含むナイロン層、層間強度を向上させるために、酸変性ポリオレフィン樹脂などの接着性樹脂(以下、ADと略記することがある)を含む接着層などが挙げられる。
易開封性包装体1は、蓋材用積層フィルム4のヒートシール層43及び底材用積層フィルム5のヒートシール層53の少なくとも一方の内側に隣接してイージーピール層44、54を設けることで、包装体1に易開封性を付与することができる。
包装体1は、蓋材用積層フィルム4を熱成型した凹部を有する形状で硬質な蓋材成形体2及び底材用積層フィルム5を熱成型した凹部を有する形状で硬質な底材成形体3を使用し、蓋材成形体2の凹部と底材成形体3の凹部を互いに向かい合わせ、蓋材成形体2の凹部の縁と底材成形体3の凹部の縁とをヒートシールさせた形状を有する。また、ヒートシールの際、蓋材成形体2を底材成形体3に嵌合させてヒートシールする場合もある。よって、包装体内部側シール際の嵌合部は、包装体1の内部に位置し、包装体1のシール強度の測定が難しい。
そのため、シール強度の測定は、蓋材成形体2と底材積層フィルム5とのシール強度を、引張試験機を用いて、引張速度200mm/分で測定を行った。
包装体1の封緘強度は、封緘強度測定器を用いて、包装体1に流量1.0±0.2L/minで空気を送り封緘強度を測定した。
実施例1~8及び比較例1~3に示す層構成の蓋材用積層フィルム及び底材用積層フィルムを、共押出Tダイ法及び熱ラミネート法により作製した。
各層に含まれる樹脂組成の表記には、次の略号を用いた。又、「+」の表記は、含有、「/」の表記は共押出による積層、「//」の表記は熱ラミネートによる積層を意味する。
PBT:ポリブチレンテレフタレート単独重合体
PET:ポリエチレンテレフタレート単独重合体
耐熱PET:スピログリコール共重合ポリエステル系樹脂
PET-G:ポリエチレンテレフタレート-グリコール共重合体
Ny:ナイロン6単独重合体
EVOH:エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物 エチレン32モル%
LDPE:低密度ポリエチレン樹脂
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
PP:ポリプロピレン樹脂
CPP:CPPシート
防曇:防曇剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル
AD:不飽和カルボン酸変性ポリエチレン系樹脂
イージーピールA:LLDPE/PB=57質量%/43質量%
イージーピールB:LLDPE/PB=52質量%/48質量%
イージーピールC:LLDPE/PB=63質量%/37質量%
蓋材用積層フィルム 外層:PBT(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PBT(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PBT(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PBT(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE(19μm)/イージーピール層:イージーピールA(10μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PBT[80質量%]+耐熱PET[質量%20%](10μm)/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
底材用積層フィルムは、実施例1の底材用積層フィルムと同じものと使用した。
蓋材用積層フィルム 外層:PBT[質量%40%]+PET-G[質量%60%](10μm)/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:Ny[100質量%]%] [(20μm)/隣接層:PET(226μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(4.5μm)/Ny(3μm)/AD(8.5μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(20μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:Ny(20μm)[100質量%]/隣接層:PET(226μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(4.5μm)/Ny(3μm)/AD(8.5μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(20μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PET-G(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PP(25μm)[100質量%]/隣接層:PET(226μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(4.5μm)/Ny(3μm)/AD(8.5μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(20μm)、総厚305μm
蓋材用積層フィルム 外層:PBT(10μm)[100質量%]/隣接層:PET(230μm)/AD(15μm)/Ny(3μm)/ガスバリア層:EVOH(5μm)/Ny(3μm)/AD(10μm)/ヒートシール層:LDPE+防曇(29μm)、総厚305μm
各実施例で作製した蓋材用積層フィルム及び底材用積層フィルムを、輻射式熱成型加工機を用いて、蓋材用として、縦16.3cm、横11.1cm、深さ(高さ)17.5cmの凹部を有する形状に成型し、底材用として、縦16.3cm、横11.0cm、深さ(高さ)22.3cmの凹部を有する形状に成型して、蓋材成形体及び底材成形体を作製した。
蓋材成形体の周辺部と底材用成形体の周辺部とを組み合わせ、シールパッカーのシール機構(ムルチパック社製T-300)を用いて、蓋材成形体の外層側から、165°Cで2.5秒の条件でヒートシールして包装体を作製した。
上記の通り作製した蓋材用積層フィルム、底材用積層フィルム、蓋材成形体及び包装体を用いて、下記に記載の測定及び評価を実施した。結果を表1に示す。
耐熱性(熱板トラレ)の指標として、貯蔵弾性率(E’)を用いた。
蓋材用積層フィルムの外層に使用した樹脂組成物を単独で40mmφ同方向二軸押出機により混錬し、Tダイより押出し、得られたシート(縦40mm×幅4mm)を動的粘弾性測定機(アイティ計測(株)製、商品名:粘弾性スペクトロメーターDVA-200)を用いて、振動周波数:10Hz、昇温速度:3℃/分、歪0.1%の条件で、貯蔵弾性率(E’)を0℃から250℃まで測定し、得られたデータから150℃における貯蔵弾性率(E’)を評価した。
深絞り成形機(ムルチバック社、R530)のシール機構を用いて、160℃×2.0秒の条件で、40cm×40cmサイズに切り出した蓋材用積層フィルムの外層側からヒートシールを行い、蓋材用積層フィルムの外層が熱板に融着せず、変形がみられなかったものを「◎」、若干変形が見られたものの融着は見られなかったものを「○」、熱板に融着したものを「×」と評価した。
封緘強度測定器(株式会社サン科学社製、MODEL:305-BP-J)を用いて、包装体に流量1.0±0.2L/minで空気を送り、包装体の封緘強度を測定し、下記基準で開封性を評価した。
封緘強度が4KPa以上15KPa以下のものを「◎」、封緘強度が3KPa以上4KPa未満または、15KPaを超えて25KPa以下のものを「○」、封緘強度が3KPa未満または、25KPaを超えたものを「×」と評価した。
蓋材成形体及び底材用積層フィルムを、シールパッカーのシール機構(ムルチパック社製T-300)を用いて、蓋材成形体の外層側から、160×2.0秒の条件でヒートシールを行い、ヒートシール部を15mm幅の短冊状に切り出し、試験片を作成した。引張試験機(インストロン社製、3342型試験機)を用いて、引張速度200mm/分でシール強度の測定を行った。
比較例3においては、封緘強度が40KPaで、25.0KPaを超えるので、開封性良くないことが分かった。
2 蓋材成形体
3 底材成形体
4 蓋材用積層フィルム
41 外層
41’隣接層
42 ガスバリア層
43 ヒートシール層
5 底材用積層フィルム
51 外層
52 ガスバリア層
53 ヒートシール層
54 イージーピール層
Claims (6)
- 蓋材用積層フィルムに凹部を設けた蓋材成形体と、底材用積層フィルムに凹部を設けた底材成形体とを有する易開封性包装体であって、
前記蓋材用積層フィルムは、外層、ガスバリア層及びポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含む層を有し、外気側からこの順に積層され、
前記底材用積層フィルムは、外層、ガスバリア層及びポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含む層を有し、外気側からこの順に積層され、
前記蓋材用積層フィルムの総厚が、200μm以上800μm以下であり、
前記蓋材用積層フィルムの前記外層が、150℃での貯蔵弾性率E’が8.0MPa以上であり、
前記蓋材用積層フィルム及び前記底材用積層フィルムの少なくとも一方が、前記ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含む層の内側に隣接してイージーピール層を有し、
前記易開封性包装体の封緘強度が、3.0KPa以上25.0KPa以下であり、
前記蓋材用積層フィルムの前記ガスバリア層は、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を含む層及びポリメタキシリレンアジパミド樹脂を含む層少なくとも1層を含み、
前記底材用積層フィルムの前記ガスバリア層がエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を含む層及びポリメタキシリレンアジパミド樹脂を含む層の少なくとも1層を含むことを特徴とする易開封性包装体。 - 前記蓋材用積層フィルムの前記外層が、前記外層の総質量に対し、40質量%以上のポリブチレンテレフタレート樹脂を含む層又は50質量%以上のポリアミド系樹脂を含む層であることを特徴とする請求項1に記載の易開封性包装体。
- 前記蓋材用積層フィルムの前記外層の層厚が5μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の易開封性包装体。
- 前記蓋材用積層フィルムの前記外層の内側に隣接して配置され、ポリエステル系樹脂を含む隣接層を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
- 前記蓋材用積層フィルムが前記イージーピール層を有し、該イージーピール層は、全体の質量を100質量パーセントとしたとき、50~90質量%の、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、アイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂と、10~50質量%の、ポリブチレン又はポリプロピレンを主成分として含む樹脂と、を含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
- 前記底材用積層フィルムが前記イージーピール層を有し、該イージーピール層は、全体の質量を100質量パーセントとしたとき、50~90質量%の、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、アイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂と、10~50質量%の、ポリブチレン又はポリプロピレンを主成分として含む樹脂と、を含む請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の易開封性包装体。
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