JP5220562B2 - 複合フィルム、該フィルムを用いた深絞り包装用底材及び深絞り成形容器 - Google Patents

複合フィルム、該フィルムを用いた深絞り包装用底材及び深絞り成形容器 Download PDF

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Description

本発明は、複合フィルム、並びに、該フィルムを用いた深絞り包装用底材及び深絞り成形容器に関する。詳しくは、優れた成形性、リジット性、及び外観性を有する複合フィルム、並びに、該複合フィルムから形成される、優れたリジット性や外観性を有する深絞り包装用底材及び深絞り成形容器に関する。
加工食品等の包装に使用される深絞り成形容器等の材料としては、成形性、ガスバリア性、ヒートシール性等の必要な機能を付与するために複数の樹脂を積層させた、複合フィルムが好ましく用いられる。深絞り成形容器、特に深絞り包装用底材に用いるための複合フィルムに付与される重要な機能の一つとして、底材としての形状を保持するためのリジット性(腰)が挙げられる。
従来、リジット性のある深絞り成形用の複合フィルムとしては、例えば、厚さ150〜700μmの無定形ポリエステル樹脂からなるシートに、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層、ポリアミド(Ny)層及びシール層の3層からなる厚さ100μm以下の共押出フィルムを接着させる接着加工法(ドライラミネート法)により作製された、以下の層構成を有するフィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
無定形ポリエステルシート//共押出フィルム(EVOH層/Ny層/シール層)
なお、上記層構成において、「シール層」とは深絞り成形容器の底材において、蓋材との接合面を構成する層をいう。また「シート」は、共押出複合フィルムとは別途作製されたシート状部材を意味する。また、上記層構成における表記「//」は、その前後に記載されている層がドライラミネート法により接合されていることを、「/」はその前後に記載されている層が共押出法により接合されていることを示しており、以下においても同様の表記を使用する。
また、上記無定形ポリエステルシートの他にも、フィルムにリジット性を付与させるために、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、B−PET、結晶化ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンシート等をドライラミネートすることも行われている。
このように、従来は、特定の樹脂からなるフィルムをドライラミネートして適度な厚みの複合フィルムとすることで、リジット性が付与されていた。しかしながら、最近では、使用包材のコストダウンや容器包装リサイクル法の料率ダウンを目的に、使用する包装材の重量を抑える動きが高まっており、フィルムの厚みを薄くする傾向にある。例えば、深絞り包装のリジット容器(底材成形)のフィルムは、従来厚みが300〜400μmであったのに対し、現在は200〜300μmの厚みのものが主流となってきている。コストや容器包装リサイクル法の料率は、このように包材フィルムの厚みを薄くすることである程度は下げることができる。しかし、成形される底材のフィルム厚みが薄くなることで、このフィルムを使用したパック品はリジット性が低下してしまい、軟質なパックとなってしまうという問題が生じていた。底材にリブ成形を施すことでリジット性は若干改善されるものの、限界があった。
ところで近年、枯渇性資源の有効活用が重要視され、再生可能資源の利用が重要な課題となっている。上述した容器包装リサイクル法も再生可能資源の利用を促進するための政策の一環であり、石油由来成分の原料は、容器包装リサイクル法の料率ダウンの観点のみならず、環境対応の観点からも極力低減することが好ましい。現在、容器包装における再生可能資源として最も注目されているのが植物原料プラスチックである。この植物原料プラスチックは、非枯渇性資源を利用し、プラスチック製造時における枯渇性資源の節約を図ることができるだけでなく、優れたリサイクル性を備えている。
この植物原料プラスチックの中でも特にポリ乳酸系樹脂は、化学工学的に量産可能であり、かつ、透明性・剛性が優れていることから、ポリスチレンや芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)の代替材料として注目されている。特に、非常に優れたリジット性を示すことから、深絞り成形容器用の複合フィルム材料として期待される。しかし、ポリ乳酸系樹脂は、ガスや水蒸気等のバリア性が不十分であり、ヒートシール性も劣ることから、深絞り成形容器用の材料としてポリ乳酸そのものを用いるには問題があった。
この問題を解決する手段として、ガスバリア性を向上させることを目的に、ポリ乳酸系樹脂にポリビニルアルコールをコーティングしたフィルムが提案されている(特許文献2及び3参照)。また、ポリ乳酸系樹脂にエチレン−ビニルアルコール共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体などを積層することも提案されている(特許文献4〜6参照)。さらに、ヒートシール性を付与する目的でポリ乳酸系樹脂にポリオレフィン樹脂を積層することも提案されている(特許文献7及び8参照)。
特許第3488764号公報 特開平08−244190号公報 特開2000−177072号公報 特開2001−347623号公報 特開2004−256570号公報 特開2004−26222号公報 特開2000−281813号公報 特開2005−119125号公報
しかしながら、特許文献2〜8に記載の複合フィルムは、成形性、ガスバリア性、ヒートシール性等の深絞り成形容器として必要な諸機能を同時に満たしてはおらず、深絞り成形容器用の複合フィルム材料としては機能が不十分であった。また、層間接着力も不十分であり、層間剥離が起きやすいという問題もあった。
また、積層フィルムは、多種類の樹脂を積層させ、その個々の樹脂の機能を一つの積層フィルムに持たせている。しかし、多種類の樹脂を使用している為に、多層フィルムで製造した包装容器をリサイクルする場合に、積層フィルムで使用されている個々の樹脂を単一樹脂として再び使用するのは困難であり、積層フィルムまたは包装容器のリサイクル方法が限られてしまうという問題があった。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、優れた成形性、リジット性及び外観性を有する複合フィルムを提供することを目的とする。また、一部に植物由来成分の原料を使用することで、コストダウンと容器包装リサイクル法の料率ダウンを図るとともに、環境へも配慮された複合フィルムを提供することも目的とする。さらに、使用後に単一の樹脂層のみに分離することが可能であり、リサイクルの効率化が図れる深絞り成形容器を提供することも目的とする。
また、本発明は、前記複合フィルムから形成される、優れたリジット性及び外観性を有する深絞り包装用底材及びこの底材を用いた深絞り成形容器を提供することも目的とする。さらに、ポリ乳酸系樹脂を回収し、再利用することが容易な深絞り成形容器を提供することも目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、複合フィルムを構成する材料及び層構成につき鋭意検討した。その結果、所定の組成物からなる層を組み合わせた複合フィルムとすることによって、高い剛性と優れた成形性及び外観性が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
第一の本発明は、ポリ乳酸系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、及びシール性樹脂層(F)を少なくとも有する複合フィルムであって、前記複合フィルム全体の厚み(t)に対する前記ポリ乳酸系樹脂層(B)の厚み(a)の比〔a/t〕が、0.75以上0.97以下であることを特徴とする複合フィルムである。
前記複合フィルムは、ポリアミド樹脂層(D)をさらに有することが好ましい。
また、前記複合フィルムは、前記ポリアミド樹脂層(D)の隣接層として、エチレン含有率29〜47モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層(E)をさらに有することが好ましく、その場合、前記ポリアミド樹脂層(D)、前記EVOH層(E)、及び前記シール性樹脂層(F)の厚み比は、2〜25:2〜30:5〜80であることが好ましい。
また、前記複合フィルムは、下記の(1)〜(3)のいずれかの層構成を有することが好ましい。
(1) B / C / D / E / D / C / F
(2) B / C / E / D / C / F
(3) B / C / D / E / C / F
前記ポリアミド樹脂層(D)を構成する樹脂は、6ナイロン、66ナイロン、6−66ナイロン、12ナイロン、11ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、6I−6Tナイロン、及びMXD6ナイロンからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。
前記シール性樹脂層(F)を構成する樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体(PP−PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリブテン−1、及びエチレン系アイオノマーからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。
複合フィルム全体の厚みは、150〜700μmであることが好ましい。
第二の本発明は、上記の複合フィルムにより形成された深絞り包装用底材である。
第三の本発明は、上記の深絞り包装用底材を用いた深絞り成形容器である。
上記の深絞り成形容器が、上記の深絞り包装用底材、及び該深絞り包装用底材に接着された蓋材からなる場合、前記ポリ乳酸系樹脂層(B)及び前記ポリ乳酸系樹脂層(B)より外側の層と、前記ポリ乳酸系樹脂層(B)より内側の層及び前記蓋材からなる軟質パックと、に分離することができる。このように、深絞り成形容器から軟質パックを分離できる形態とすることによって、該深絞り成形容器を商品包装用として用いた場合、消費者は商品とともに軟質パックのみを持ち帰ることが可能になる。そのため、家庭では軟質パックのみが廃棄されることとなり、家庭で発生するゴミの量を削減することができる。
また、深絞り成形容器から軟質パックを分離できる上記形態の場合、前記深絞り包装用底材の最外層が前記ポリ乳酸系樹脂層(B)であることが好ましい。かかる形態とすることによって、ポリ乳酸系樹脂層(B)のみを回収することが容易になるため、ポリ乳酸系樹脂を容易に再利用することができる。
本発明によれば、優れた成形性、リジット性、及び外観性を併有する複合フィルムを提供することができる。特に、優れた剛性を有することから、フィルムを薄肉化してもリジット性を維持することが可能であり、コストダウンや容器包装リサイクル法の料率ダウンを実現することができる。さらに、本発明のフィルムは、植物原料プラスチックであるポリ乳酸を一定以上の割合で含んでいるので、環境適性に優れている。
また、本発明によれば、優れたリジット性及び外観性を有し、容器リサイクル法の料率ダウンが可能な、深絞り包装容器用の底材及びこの底材を用いた深絞り成形容器を低コストで提供することができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
本発明の複合フィルムは、必須構成層として、ポリ乳酸系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、及びシール性樹脂層(F)を有し、その他、任意構成層として、ポリアミド樹脂層(D)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層(E)等を有するものである。以下、本発明の複合フィルム(以下「本発明のフィルム」ともいう。)、該フィルムで形成される深絞り包装用底材、及び該底材を用いた深絞り成形容器(以下「本発明の底材、本発明の成形容器」ともいう。)について詳細に説明する。
[複合フィルム]
<ポリ乳酸系樹脂層(B)>
本発明のフィルムの必須構成層の一つであるポリ乳酸系樹脂層(以下「B層」ともいう。)は、本発明のフィルムに剛性、強度、成形性を付与するための層である。B層で用いられるポリ乳酸系樹脂とは、D−乳酸又はL−乳酸の単独重合体又はそれらの共重合体をいい、具体的には、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、さらにはL−乳酸とD−乳酸の共重合体であるポリ(DL−乳酸)があり、またこれらの混合体も含まれる。
本発明に用いられるポリ乳酸系樹脂は、D−乳酸とL−乳酸との構成比が、D−乳酸:L−乳酸=100:0〜85:15であるか、又はD−乳酸:L−乳酸=0:100〜15:85であることが好ましく、さらに好ましくは、D−乳酸:L−乳酸=99.5:0.5〜95:5、又は、D−乳酸:L−乳酸=0.5:99.5〜5:95である。この範囲にD−乳酸とL−乳酸との構成比を調整することによって、得られる複合フィルムの成形安定性が得られる。
D−乳酸とL−乳酸の構成割合が100:0もしくは0:100であるポリ乳酸重合体は結晶性樹脂となり融点も高く、耐熱性、機械的物性に優れる傾向となる。一方、DL−乳酸の共重合体の場合、その光学異性体の割合が増えるに従って結晶性が低下することが知られている。従って、上記記載の範囲にて結晶性を調整することによって良好な成形安定性を得ることが可能となる。
本発明においては、D−乳酸とL−乳酸との共重合比が異なるポリ乳酸系樹脂をブレンドしてもよい。この場合には、複数の乳酸系樹脂のDL比を、平均した値が上記範囲内に入るようにすればよい。使用用途に合わせて、DL比の異なるポリ乳酸系樹脂を2種以上ブレンドし、結晶性を調整することにより、成形性やその他の特性のバランスをとることができる。
また、上記ポリ乳酸系樹脂は、この発明の効果を損なわない範囲において、乳酸と、α−ヒドロキシカルボン酸や脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸との共重合体であってもよい。
前記α−ヒドロキシカルボン酸単位としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
また、前記ジオール単位としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,4−シクロへキサンジメタノール等が挙げられる。また、前記ジカルボン酸単位としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
乳酸と、α−ヒドロキシカルボン酸等との共重合体における共重合比は特に限定されないが、乳酸の占める割合が高いほど、石油資源の消費が少ないため好ましい。具体的には乳酸と、α−ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジオール、又は脂肪族ジカルボン酸との共重合体の共重合比は乳酸:α−ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジオール、又は脂肪族ジカルボン酸=95:5〜10:90、好ましくは90:10〜20:80、さらに好ましくは80:20〜30:70である。共重合比が上記範囲内であれば、剛性、透明性、耐衝撃性などの物性バランスの良好なフィルムを得ることができる。
上記ポリ乳酸系樹脂の重量(質量)平均分子量は、20,000以上、好ましくは40,000以上、さらに好ましくは60,000以上であり、上限が400,000以下、好ましくは350,000以下、さらに好ましくは300,000以下である。重量(質量)平均分子量が20,000以上であれば、適度な樹脂凝集力が得られ、フィルムの強伸度が不足したり、脆化したりすることを抑えることができる。一方、重量(質量)平均分子量が400,000以下であれば、溶融粘度を下げることができ、製造、生産性向上の観点からは好ましい。
上記ポリ乳酸系樹脂の重合法としては、縮合重合法、開環重合法など、公知の方法を採用することが可能である。例えば縮合重合法であれば、D−乳酸、L−乳酸、又は、これらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。また、開環重合法では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤などを用いながら、所定の触媒の存在下で開環重合することにより任意の組成を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。上記ラクチドには、L−乳酸の二量体であるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより、任意の組成、結晶性を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。さらには、分子量増大を目的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、ジエポキシ化合物、酸無水物、酸クロライドなどを使用しても構わない。
上記ポリ乳酸系樹脂の市販品としては、例えば、「NatureWorks(登録商標)」(Nature WorksLLC社製)、「LACEA(登録商標)」(三井化学株式会社製)などが挙げられる。
本発明において、B層には、この発明の効果を著しく阻害しない範囲で、耐衝撃性、成形加工性及び接着性の諸特性をさらに向上させる目的で軟質性樹脂を添加してもよい。
軟質性樹脂としては、特に限定するものではないが、ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル、芳香族脂肪族ポリエステル、ジオールとジカルボン酸と乳酸系樹脂との共重合体、コアシェル構造型ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMA)、エチレン−メチル(メタ)アクリル酸共重合体(EMMA)等が好適に使用できる。この中でもコアシェル構造ゴムがより好適に使用できる。
前記脂肪族ポリエステルとしては、ポリヒロドキシカルボン酸、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステルなどを挙げることができる。
前記ポリヒドロキシカルボン酸としては、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロラクロン酸等のヒドロキシカルボン酸の単独重合体や共重合体を挙げることができる。
前記の脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステルとしては、次に説明する脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸の中からそれぞれ一種類あるいは二種類以上を選んで縮合するか、あるいは必要に応じてイソシアネート化合物などで分子量をジャンプアップして所望の高分子として得ることができる重合体を挙げることができる。
ここで、前記脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを代表的なものとして挙げることができる。また、前記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などを代表的なものとして挙げることができる。
また、前記の環状ラクトン類を開環縮合した脂肪族ポリエステルとしては、環状モノマーであるε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトンなどの開環重合体を代表的なものとして挙げることができる。環状モノマーは1種だけでなく、複数種を選択して共重合することもできる。
さらに、合成系脂肪族ポリエステルとしては、環状酸無水物とオキシラン類との共重合体、例えば、無水コハク酸とエチレンオキサイドとの共重合体、プロピオンオキサイドなどとの共重合体などを挙げることができる。
これらポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルの代表的なものとしては、コハク酸と1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを重合して得られる「ビオノーレ(登録商標)」(昭和高分子株式会社製)等を商業的に入手することができる。また、ε−カプロラクトンを開環縮合して得られるものとしては、「セルグリーン(登録商標)」(ダイセル化学工業株式会社製)等が挙げられる。
次に、芳香族脂肪族ポリエステルとしては、脂肪族鎖の間に芳香環を導入することによって結晶性を低下させたものを用いることができる。芳香族脂肪族ポリエステルは、例えば、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族ジオールとを縮合して得られる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えばイソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、テレフタル酸が最も好適に用いられる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などが挙げられ、アジピン酸が最も好適に用いられる。さらに、脂肪族ジオールとしては、前記したものを挙げることができる。なお、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸あるいは脂肪族ジオールは、それぞれ二種類以上を用いてもよい。
前記芳香族脂肪族ポリエステルの代表的なものとしては、テトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体、ポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体などが挙げられる。テトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体として「EasterBio(登録商標)」(イーストマンケミカル社製)、またポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体として、「Ecoflex(登録商標)」(BASF社製)を商業的に入手することができる。
前記のジオールとジカルボン酸とポリ乳酸系樹脂との共重合体の構造としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等が挙げられ、いずれの構造でもよい。ただし、フィルムの耐衝撃性、透明性の観点から、ブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。ランダム共重合体の具体例としては「GSPla(登録商標)」(三菱化学株式会社製)が挙げられ、ブロック共重合体又はグラフト共重合体の具体例としては「プラメート(登録商標)」(大日本インキ化学工業株式会社製)が挙げられる。
前記のポリ乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸との共重合体の製造方法は、特に限定されず、例えば、ジオールとジカルボン酸とを脱水縮合した構造を持つポリエステル又はポリエーテルポリオールを、ラクチドと開環重合あるいはエステル交換反応させて得る方法が挙げられる。また、ジオールとジカルボン酸とを脱水縮合した構造を持つポリエステル又はポリエーテルポリオールを、ポリ乳酸系樹脂と脱水・脱グリコール縮合あるいはエステル交換反応させて得る方法が挙げられる。
前記のポリ乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸との共重合体は、イソシアネート化合物やカルボン酸無水物を用いて、所定の分子量に調整することが可能である。ただし、加工性、機械的特性の観点から、重量(質量)平均分子量は50,000以上、好ましくは100,000以上であり、かつ300,000以下、好ましくは250,000以下であることが望ましい。
また、前記のコアシェル構造ゴムとは、コア部とシェル部の二層構造を有するゴム状成分をいう。このコアシェル構造ゴムは、耐衝撃性向上効果が高く、ポリ乳酸系樹脂との複合化によりポリ乳酸系樹脂成分中に微分散するため、ポリ乳酸系樹脂の透明性をほとんど損なうことなく耐衝撃性を大幅に向上することができる。
このコアシェル構造ゴムとしては、メタクリル酸−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのジエン系コアシェル型重合体、メタクリル酸−スチレン−アクリロニトリル共重合体などのアクリル系コアシェル型重合体や、シリコーン−メタクリル酸−メチルメタクリル酸共重合体、シリコーン−メタクリル酸−アクリロニトリル−スチレン共重合体などのシリコーン系コアシェル型共重合体が挙げられる。
この具体例としては、「メタブレン(登録商標)C.S.E.W.」(三菱レイヨン株式会社製)、「カネエース(登録商標)」(カネカ株式会社製)などが商業的に入手できる。
このコアシェル構造ゴムの中でも、ポリ乳酸系樹脂との相溶性が良好であり、フィルムの耐衝撃性、透明性のバランスのとれる、シリコーン−メタクリル酸−メチルメタクリル酸共重合体がより好適に用いられる。このシリコーンアクリル複合ゴムは低温特性に優れている上に耐衝撃性向上効果が高く、アクリルとの複合化により乳酸系樹脂中に微分散するため、乳酸系樹脂の透明性をほとんど損なうことなく耐衝撃性を大幅に向上することができる。
このシリコーンアクリル複合ゴムは、コアシェル構造を有するものである。その具体例としては、コア部がシロキサン化合物と(メタ)アクリル系単量体との共重合体からなり、シェル部が(メタ)アクリル系単量体の単独重合体又は共重合体からなるものが挙げられる。
上記シロキサン化合物としては、ジメチルシロキサン等が挙げられる。また、コア部に用いられる(メタ)アクリル系単量体としては、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。さらに、シェル部に用いられる(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記のコアシェル構造を有するシリコーンアクリル複合ゴムを用いると、シェル部に(メタ)アクリル系単量体からなる重合体を有するので、コア部の(メタ)アクリル系単量体からなる重合体との親和性が高く、かつ、シリコーンアクリル複合ゴムの外側に配されるポリ乳酸系樹脂との親和性が高い。このため、上記シリコーンアクリル複合ゴムは、そのコアシェル構造が安定して存在することができ、また、上記混合樹脂内で、安定的に分散状態を保持することができる。
上記シリコーンアクリル複合ゴムの具体例としては、「メタブレン(登録商標)S−2001」(三菱レイヨン株式会社製)が挙げられる。
また、前記のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(EMA)、エチレン−メチル(メタ)アクリル酸エステル共重合体(EMMA)としては、エチレン以外のコモノマー含有量が20質量%以上、好ましくは40質量%以上であり、90質量%以下、好ましくは80質量%のものが好適に使用される。エチレン以外のコモノマー含有量が20質量%以上であればフィルムの耐破断性に対する効果が十分に得られるほか、透明性も維持できるため好ましい。一方、90質量%以下であればフィルム全体の剛性、耐熱を良好に維持できるため、好ましい。これらの中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)がより好適に使用される。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)としては、「EVAFLEX(登録商標)」(三井デュポンポリケミカル株式会社製)、「ノバテック(登録商標)EVA」(三菱化学株式会社製)、「エバスレン(登録商標)」(大日本インキ化学工業株式会社製)、「エバテート(登録商標)」(住友化学株式会社製)、「ソアブレン(登録商標)」(日本合成化学工業株式会社製)等が商業的に入手できる。
前記エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)としては、「ノバテック(登録商標)EAA」(三菱化学株式会社製)等が商業的に入手できる。さらに、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMA)としては、「エルバロイAC(登録商標)」(三井デュポンポリケミカル株式会社製)等が商業的に入手できる。さらにまた、エチレン−メチル(メタ)アクリル酸共重合体(EMMA)としては、「アクリフト(登録商標)」(住友化学株式会社製)等が商業的に入手できる。
B層に上記軟質系樹脂を添加する場合、その好ましい含有量は、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、かつ30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
B層の厚みは、リジット性及び深絞り成形性の観点から50〜650μmの範囲であることが好ましく、100〜620μmの範囲であることがさらに好ましく、130〜600μmの範囲であることが最も好ましい。
<接着性樹脂層(C)>
本発明のフィルムは、層間剥離強度を向上させる目的で接着性樹脂層(以下「C層」ともいう。)を有する。C層で用いられる接着性樹脂は、C層が隣接する層を必要な強度(好ましくは層間剥離強度が5.88N/mm幅以上、より好ましくは7.84N/15mm幅以上、さらに好ましくは9.8N/15mm幅以上)で接着させることができれば特に限定されないが、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。かかる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。またこれら不飽和カルボン酸のエステルや無水物も用いることができる。さらに誘導体としてアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、酢酸ビニル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸ナトリウム等を挙げることができる。
中でもB層と後述するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(E層)とを接着させる場合、ポリオレフィンベースのものが有用である。また、E層と後述するシール性樹脂層(F層)とを接着させる場合には、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)タイプのものが好適に使用される。C層として好ましく使用される接着性樹脂として具体的には、例えばポリオレフィンベースのものとしては、「アドマー(登録商標)」(三井化学株式会社製)が市販されており、これを使用するのが好ましい。
C層の厚みは、必要な強度に接着することができれば特に制限はないが、2〜30μm、好ましくは3〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmの範囲である。
<シール性樹脂層(F)>
本発明のフィルムは、シール性を確保する目的で、蓋材との接合面を構成する最内層としてシール性樹脂層(以下「F層」ともいう。)を有する。F層を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体(PP−PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリブテン−1、及びエチレン系アイオノマーからなる郡から選ばれる1種又は2種以上の混合物を挙げることができる。
上記樹脂のうち、LDPEは密度0.92以上のものが好ましく、HDPEは密度0.95以上のものが好適に用いられる。またエチレン系アイオノマーのベースポリマーとなるエチレン−不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレン成分を70〜99質量%、特に80〜95質量%、不飽和カルボン酸成分を1〜30質量%、特に5〜20質量%含有するものを挙げることができる。またエチレンと不飽和カルボン酸以外にその他の不飽和モノマー成分を0〜25質量%、特に0〜12質量%の割合で共重合されたものを用いることができる。さらに、総和が上記条件を満たす限り、不飽和カルボン酸成分単位の異なるものを2種以上用いてもよい。
またPPは、ランダムPP、ホモPP又はブロックPPのいずれも用いることができるが、比較的高い軟化温度を有するランダムPPを用いることが好ましい。
エチレン系アイオノマーを構成する不飽和カルボン酸成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、無水マレイン酸などを例示でき、特にメタクリル酸又はアクリル酸が好ましい。
また、他の不飽和モノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチルのようなアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、あるいは酢酸ビニルなどが例示できる。
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体アイオノマーにおける金属カチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などの遷移金属を例示できる。金属イオンによる中和度は、特に限定されないが、平均中和度が3%以上、好ましくは10〜90%からなるものが好適である。
アイオノマーとしては、例えば、190℃、21.17Nにおけるメルトフローレートが0.1〜50g/10分、特に0.2〜30g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
F層を構成する樹脂としては、上記の樹脂のうち、特にフィルムの成形時に熱板にフィルム付着し難いLDPE、LLDPE、PP−PE共重合体(好ましくはPP−PEランダム共重合体)等の軟化温度の高いポリオレフィン系樹脂、又はエチレン系アイオノマーを好適に用いることができる。
F層の厚みは、良好なシール性が確保できれば厚みは限定されないが、5〜80μm、好ましくは8〜50μm、さらに好ましくは10〜30μmの範囲とすることができる。
<ポリアミド樹脂層(D)>
本発明のフィルムには、フィルムに衝撃強度を付与したり、ガスバリア性を付与したりする目的で、ポリアミド樹脂層(以下「D層」ともいう。)を設けてもよい。D層で用いられる好適なポリアミド系樹脂としては、例えば、6ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、6−66ナイロン、12ナイロン、11ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、6I−6Tナイロン、MXD6ナイロン等の縮合単位の重合体又はこれら2種以上との共重合体さらにはこれらの混合物を挙げることができる。中でも6−66ナイロン又は6ナイロンの混合物を好適に用いることができる。例えば、「NOVAMID(登録商標)」(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)が市販されており、これを使用するのが好ましい。
D層は、厚すぎると製膜が困難になる場合があり、逆に薄すぎると面荒れやスジのようなトラブルの原因となる場合がある。そのため、D層の厚みは2〜25μmの範囲、好ましくは3〜20μmの範囲、さらに好ましくは4〜15μmの範囲とすることが望ましい。
<エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層(E)>
本発明のフィルムは、さらにガスバリア性を付与するためにD層に隣接してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層(以下「E層」ともいう。)を有していてもよい。E層を形成する樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)であり、エチレン含有率が29〜47モル%、好ましくは32〜44モル%である。EVOHのケン化度は、90%以上、好ましくは95モル%以上のものが望ましい。EVOHのエチレン含有量及びケン化度を上記範囲に保つことにより、本発明のフィルムの共押出性、フィルムの強度を良好なものとすることができる。EVOHとしては、例えば、「ソアノール(登録商標)」(日本合成化学工業株式会社製が市販されており、これを使用するのが好ましい。
E層の厚みは2〜30μm、好ましくは3〜25μm、さらに好ましくは5〜20μmの範囲とすることができる。E層の厚みが薄すぎると良好な酸素バリア性を保つことが困難になる。一方、E層の厚みが厚すぎるとフィルムの共押出性が悪化し、フィルム強度を保持する上で不利になる。
<複合フィルムの層構成>
本発明のフィルムの層構成の順序に特に制限はないが、以下の(1)〜(3)いずれかの態様で構成することが好ましい。
(1) B / C / D / E / D / C / F
(2) B / C / E / D / C / F
(3) B / C / D / E / C / F
ここで「/」は、本発明の複合フィルムにおいて、その前後に記載されている層が接合されていることを示している。
上記(1)〜(3)の層構成では、最外層(底材を形成した場合に蓋材と接触する最内層とは反対側の層)にポリ乳酸系樹脂層(B層)が配されており、そのリジット性を発揮しつつも高バリア性を備えたフィルムになる。
<包装容器>
上記(1)〜(3)の層構成によれば、後に詳述する深絞り包装用底材として本発明の複合フィルムを用いた場合、ポリ乳酸系樹脂層(B層)を最外層にすることができ、ポリ乳酸系樹脂層(B層)のみを分離して回収することが容易になるため好ましい。ポリ乳酸系樹脂層(B層)と他の層との間の接着強度は、他の層間の接着強度よりも弱くすることができる。そのため、ポリ乳酸系樹脂層(B層)のみを剥がして回収することができる。ポリ乳酸系樹脂は、他の樹脂が混合した状態では粉砕などして再利用することが困難であるが、ポリ乳酸系樹脂層(B層)のみを回収することによって、ポリ乳酸系樹脂を容易に再利用することができる。
ポリ乳酸系樹脂層(B層)と他の層(例えば、上記(1)の複合フィルムではC / D / E / D / C / Fのこと)との間の接着強度は、包装容器の使用形態によって変える必要がある。最外層と他の層を分離することを想定した使用形態では、最外層と他の層との間の接着強度の下限値は、0.5N/15mm幅以上、好ましくは1.0N/15mm幅以上、さらに好ましくは1.2N/15mm幅以上である。また最外層と他の層との間の接着強度の上限値は、5N/15mm幅以下、好ましくは3N/15mm幅以下、さらに好ましくは2N/15mm幅以下である。最外層と他の層が0.5N/15mm幅以上であれば、輸送中に最外層とその他層が剥離することはない。また、最外層と他の層が、5N/15mm幅以下であれば、最外層と他の層を素手により容易に剥がすことが可能である。
上記(1)から(3)のいずれの層構成においても、EVOH層(E層)が隣接する上層又は下層は、ポリアミド樹脂層(D層)である。EVOH層(E層)と接着樹脂層(C層)の層間接着強度より、ポリアミド樹脂層(D層)とEVOH層(E層)との層間接着強度の方が強い傾向があるため、層間接着強度が必要な場合には、このようにEVOH層(E層)と接着樹脂層(C層)の間にポリアミド樹脂層(D層)を配することが好ましい。
本発明の複合フィルムは、フィルム全体の厚み(t)に対するB層の厚み(a)の比〔a/t〕は、0.75〜0.97であり、好ましくは0.77〜0.90であり、さらに好ましくは0.79〜0.89である。前記厚み比が0.75以上であれば、リジット性に対する改良効果が得られ、また厚み比が0.97以下であれば、成形性が良好であるため好ましい。
本発明のフィルムにおいて、ポリアミド樹脂層(D層)、EVOH層(E層)及びシール性樹脂層(F層)の厚み比は、2〜25:2〜30:5〜80であり、好ましくは3〜20:3〜25:8〜50、さらに好ましくは4〜15:5〜20:10〜30ある。D層〜F層の各層の厚み比を上記範囲内とすることで、耐衝撃性、酸素バリア性及びシール性を良好に維持できるほか、製膜上のコストを安価に抑えることができる。
また、本発明のフィルムの合計厚みは、150〜700μm、好ましくは180〜550μm、さらに好ましくは200〜500μmの範囲であることが望ましい。フィルムの厚みは、深絞り成形機にて成形する絞り厚みで成形品のコーナー厚みが適度な厚み(落下などで凹まない)を保持するようにその厚みを設定する。
<複合フィルムの製造方法>
本発明のフィルムは、Tダイ法、水冷又は空冷インフレーション法、チューブラ法など既存の方法により、共押出しすることにより、本発明のフィルムを構成する全ての層を同時に積層して作製することができる。また、本発明のフィルムは、各層を構成する樹脂を別々にシート化した後にプレス法やロールニップ法などを用いて積層して逐次的に作製することもできる。本発明のフィルムは、作業性及び生産性等の点からは、前者の方法で作製することが好ましい。
[深絞り包装用底材及び深絞り成形容器]
図面を参照しつつ、以下に本発明の深絞り包装用底材及び深絞り成形容器について説明する。
図1は、本発明の深絞り包装用底材、及び蓋材からなる本発明の深絞り成形容器に、内容物が収容され、さらに該深絞り成形容器から軟質パックが分離されるまでの過程を概略的に示す斜視図である。
本発明のフィルムは、深絞り包装機を用いて内容物3に対応した大きさ及び形状を有する深絞り包装用底材1に成形することができる。本発明のフィルムを包装用の底材として用いると、リジット性及び外観性(光沢性)に優れた深絞り包装用底材1を得ることができる。さらに、この底材1と蓋材2とをヒートシール等の接着手段により接着させることによって、本発明の深絞り成形容器10を作製することができる。
本発明の深絞り成形容器10の具体的な作製方法としては、例えば、本発明のフィルムを深絞り成形型で所望の形状及び大きさに成形して底材1とした後(フィルム供給工程及びフィルム成形工程)、その中にスライスハム等の内容物3を充填し(内容物充填工程)、さらにその上から蓋材フィルム2でシールして(蓋材フィルム供給工程及びシール工程)、真空包装又は不活性ガス包装し(包装工程)、冷却し(冷却工程)、カットすることにより(切断工程)、深絞り成形容器10を作製することができる。
本発明の深絞り成形容器の蓋材として使用されるフィルムとしては、例えば、延伸ポリプロピレン樹脂層と透明蒸着ポリエチレンテレフタレート系樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層をラミネートしたものや、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂と共押出フィルム(EVOHとNyを含み、LLDPEをシール層としたフィルム)をラミネートしたものを挙げることができる。
上記したように成形された深絞り成形容器10では、底材1を構成するフィルムのポリ乳酸系樹脂層(B層)とそのポリ乳酸系樹脂層(B層)に隣接する内側の層との間の接着力を、底材1を構成するその他の層間の接着力、及び蓋材2と底材1との間の接着力よりも弱くすることができる。このような深絞り成形容器10では、蓋材2を剥がすことによって、蓋材2とともに底材1を構成する層のうちポリ乳酸系樹脂層(B層)より内側の層(以下、「内側層1a」という。)を剥がすことができる。すなわち、深絞り成形容器10を、内側層1a及び蓋材2からなる軟質パック20と、ポリ乳酸系樹脂層(B層)及びポリ乳酸系樹脂層(B層)より外側の層からなる、底材1の外側層1bと、に分離することができる。
軟質パック20と外側層1bとに分離できる形態の深絞り成形容器10を商品包装容器として用いた場合、販売店などでは優れたリジット性及び外観性を有する深絞り成形容器10に商品3を入れた状態で販売し、消費者が商品3を購入する際には、底材1の外側層1bを残して、軟質パック20に入った商品3を持ち帰ることができる。そのため、販売店では見栄えの良い状態で商品3を陳列して販売することが可能であるとともに、家庭で発生するゴミの量を削減することができる。
また、軟質パック20と外側層1bとに分離できる形態の深絞り成形容器10において、底材1の最外層がポリ乳酸系樹脂層(B)である場合、ポリ乳酸系樹脂層(B)のみからなる外側層1bと、ポリ乳酸系樹脂層(B)以外の層及び蓋材2からなる軟質パック20と、に分離することができる。すなわち、深絞り成形容器10からポリ乳酸系樹脂層(B)のみを分離して回収することが可能になる。そのため、他の樹脂と混じった状態では再利用しにくいポリ乳酸系樹脂を、容易に再利用することができる。
さらに、軟質パック20と外側層1bとに分離できる形態の深絞り成形容器10において、蓋材2としてシール性を有するフィルムを用いた場合、軟質パック20にシール性を備えさせることができる。このように、シール性を備えた軟質パック20を分離可能な形態の深絞り成形容器10は、加工食品等のように外気に触れることを嫌う商品を包装する場合に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に示す実施例の形態に限定されるものではない。
<複合フィルムの作製>
実施例1〜7及び比較例1として、以下の構成及び厚みを有する複合フィルムを共押出法により作製した。また、比較例2では、共押出法及びドライラミネート法を組み合わせた製法により作製した。なお、実施例及び比較例で各層として使用されている樹脂は、以下のとおりである。
ポリ乳酸系樹脂層:「NatureWorks(登録商標)」(Nature WorksLLC社製) 接着性樹脂層:「アドマー(登録商標)NF500」(三井化学株式会社製)
ポリアミド樹脂層:「NOVAMID(登録商標)」(6−66共重合ナイロン(66ナイロン含有率15%))(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)
EVOH層:「ソアノール(登録商標)」(エチレン含量44モル%タイプ)(日本合成化学工業株式会社製)
シール性樹脂層:「ノバテック(登録商標)LD」(LDPE)(日本ポリエチレン株式会社製)
PET層:「APET(GM700)」(三菱化学株式会社製))
(実施例1)
ポリ乳酸系樹脂層(240μm)/接着性樹脂層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(20μm)、[総厚み:300μm]
(実施例2)
ポリ乳酸系樹脂層(190μm)/接着性樹脂層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(20μm)、[総厚み:250μm]
(実施例3)
ポリ乳酸系樹脂層(150μm)/接着性樹脂層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(10μm)、[総厚み:200μm]
(実施例4)
ポリ乳酸系樹脂層(150μm)/接着性樹脂層(10μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(15μm)、[総厚み:200μm]
(実施例5)
ポリ乳酸系樹脂層(220μm)/接着性樹脂層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(20μm)、[総厚み:280μm]
(比較例1)
PET層(170μm)/接着性樹脂層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(20μm)、[総厚み:230μm]
(比較例2)
PET層(200μm)//EVOH層(10μm)/ポリアミド樹脂層(5μm)/接着性樹脂層(10μm)/シール性樹脂層(25μm)、[総厚み:250μm]
<深絞り成形容器の作製>
上記の実施例及び比較例にて作製した複合フィルムを成形して底材とし、深絞り成形容器を作製した。成形条件及び用いた蓋材の構成を以下に示す。
(成形条件)
深絞り包装機:ムルチバック社製R530
成形温度:95℃
フィルム加熱時間:3秒
成形時間:2秒
シール温度:130℃
パック品の大きさ:縦170mm×横127mmの長方形
シール幅:5mm幅の枠シール
(蓋材の構成)
PET層(12μm)//EVOH層(10μm)/Ny層(30μm)/接着樹脂層(10μm)/層間剥離タイプイージーピール層(20μm)/PEシーラント層(70μm)蓋材における各層に用いた樹脂を以下に示す。
PET層:「ダイアホイル(登録商標)」(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)
EVOH層:「ソアノール(登録商標)」(エチレン含量44モル%タイプ)(日本合成化学工業株式会社製)
Ny層:「NOVAMID(登録商標))(6−66共重合ナイロン(66ナイロン含有率15%))(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)
接着性樹脂層:「アドマー(登録商標)NF500」(三井化学株式会社製)
イージーピール層:「タフマー(登録商標)」(エチレン−ブテン−1)(三井化学株式会社製)
PEシーラント層:「ノバテック(登録商標)PE」(日本ポリエチレン株式会社製)
<深絞り成形容器の評価>
実施例1〜及び比較例1〜2の複合フィルムを用いて作製した深絞り成形容器について、リジット性、成形性、層間剥離強度、包装機カット性、落下強度を以下の方法により評価した。結果を表1に示す。
(リジット性)
深絞り包装機にて底材を成形し得られたパック品のリジット性(腰)を以下の基準により評価した。
○:底材リジット性良好
△:底材リジット性やや悪い
×:底材リジット性悪い
(成形性)
深絞り包装機の成形工程において、絞り深さ35mm、入れ子の形状はリブが複雑なものとし、良好に成形ができるか否かを以下の基準により評価した。
○:成形性良好
△:成形性やや悪い
×:成形性悪い
(層間剥離強度)
底材に成形する前の複合フィルムを用い、引張試験機(引張速度:200mm/分)により層間剥離強度を以下の基準により測定した。
▲:0.5N/15mm幅未満
△:0.5N/15mm幅以上、1.2N/15mm幅未満
◎:1.2N/15mm幅以上、2N/15mm幅未満
○:2N/15mm幅以上、5N/15mm幅未満
×:5N/15mm幅以上
(包装機カット性)
深絞り包装機のカット工程において(タテ・ヨコ・Rカット)その切れ性により、下記基準の通り、評価した。
○:カット性良好
△:やや切れないところがある
×:切れないところが目立つ
(落下強度)
各底材内に120gの内容物を収納し、蓋材をシールした後、2ケースの段ボール箱内に2列、5段でパック品各10個を入れて、3℃×24時間保管後、1.0mの高さから段ボール箱を側面から落下させて、底材のフランジ部割れの有無を以下の基準により評価した。
○:フランジ部割れが全くなかった。
△:20個中1〜3個に底材フランジ部割れが見られた。
×:20個中4個以上に底材フランジ部割れが見られた。
Figure 0005220562
表1より、本発明のポリ乳酸系樹脂を有する実施例1〜の深絞り成形容器(複合フィルム)は、リジット性、成形性、包装機カット性、及び外観評価において、ポリエステル系樹脂を使用した従来品である比較例1、2と比較して遜色ない結果となった。また、層間剥離強度については、実施例1〜の複合フィルムでは、ポリ乳酸系樹脂層(B層)とその隣接層との間で容易に剥離できたのに対して、比較例1、2の複合フィルムでは、剥離させることが困難であった。すなわち、実施例1〜の深絞り成形容器は、単一の樹脂層のみを分離することが可能であり、リサイクルの効率化が図れる深絞り成形容器であることが分かる。以上のことから、植物原料プラスチックであるポリ乳酸系樹脂を用いた本発明においても、従来品と同等、あるいはそれ以上の性能のバランスがとれた深絞り成形容器(複合フィルム)が得られたことが分かる。
以上、現時点において、最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う複合フィルム、深絞り包装用底材、及び深絞り成形容器もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の深絞り成形容器が分離されるまでの過程を概略的に示す斜視図である。
符号の説明
1…深絞り包装用底材
1a…内側層
1b…外側層
2…蓋材
3…内容物(商品)
10…深絞り成形容器
20…軟質パック

Claims (8)

  1. 深絞り包装用底材、及び該深絞り包装用底材に接着された蓋材を備えた深絞り成形容器であって、
    前記深絞り包装用底材が、複合フィルムにより形成されており、
    前記複合フィルムが、ポリ乳酸系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、及びシール性樹脂層(F)を少なくとも有し、
    前記複合フィルム全体の厚み(t)に対する前記ポリ乳酸系樹脂層(B)の厚み(a)の比〔a/t〕が、0.75以上0.97以下であり、
    前記複合フィルム全体の厚み(t)が180μm以上700μm以下であり、
    前記ポリ乳酸系樹脂層(B)及び前記ポリ乳酸系樹脂層(B)より外側の層と、前記ポリ乳酸系樹脂層(B)より内側の層及び前記蓋材からなる軟質パックと、に分離できる、深絞り成形容器。
  2. 前記複合フィルムがポリアミド樹脂層(D)をさらに有する請求項1に記載の深絞り成形容器
  3. 前記複合フィルムが前記ポリアミド樹脂層(D)の隣接層として、エチレン含有率29〜47モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層(E)をさらに有する請求項2に記載の深絞り成形容器
  4. 前記ポリアミド樹脂層(D)、前記EVOH層(E)、及び前記シール性樹脂層(F)の厚み比が、2〜25:2〜30:5〜80である請求項3に記載の深絞り成形容器
  5. 前記複合フィルムが下記の(1)〜(3)のいずれかの層構成を有する請求項3又は4に記載の深絞り成形容器
    (1) B/C/D/E/D/C/F
    (2) B/C/E/D/C/F
    (3) B/C/D/E/C/F
  6. 前記ポリアミド樹脂層(D)を構成する樹脂が、6ナイロン、66ナイロン、6−66ナイロン、12ナイロン、11ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、6I−6Tナイロン、及びMXD6ナイロンからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項2〜5のいずれかに記載の深絞り成形容器
  7. 前記シール性樹脂層(F)を構成する樹脂が、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体(PP−PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリブテン−1、及びエチレン系アイオノマーからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の深絞り成形容器
  8. 前記深絞り包装用底材の最外層が前記ポリ乳酸系樹脂層(B)である、請求項1〜7のいずれかに記載の深絞り成形容器。
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