JP7136039B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本開示は、トランスを利用して電力変換を行う電力変換装置に関する。
トランスを利用して電力変換を行う電力変換装置においては、トランスの偏磁による磁気飽和を回避するために、例えば、トランスの体格にマージンを持たせたり、トランス巻線に直列にコンデンサや抵抗を挿入したりするなどの対策を施すことが必要であり、小型化を阻害する要因となっていた。
このため、非特許文献1には、ピーク電流モード制御により位相シフト方式フルブリッジ型DC‐DCコンバータを制御することで、受動部品の追加などを行わなくても、トランスの偏磁を抑制できることが開示されている。ピーク電流モード制御は、トランスの1次巻線に双方向に流れる正負の電流のピーク値が等しくなるように、フルブリッジ接続されたスイッチング素子の切替タイミングを制御するものである。このピーク電流モード制御により、1次巻線に流れる励磁電流の直流オフセットを低減することができ、偏磁を抑制することができる。
「ディジタルピーク電流モード制御を用いた位相シフト方式フルブリッジ型DC-DCコンバータの偏磁抑制」林裕二、金城博文、居安誠二、中村公計、半田祐一、平成29年電気学会全国大会論文集、(2017‐03‐05)、4-129
ここで、上述した非特許文献1の装置は、1次巻線に流れる電流が、トランスの2次巻線側の出力電圧と目標電圧との差分に応じて定められた目標電流に達したときに、トリガ信号を発生するトリガ信号発生回路を有する。非特許文献1の装置の制御回路は、トリガ信号発生回路がトリガ信号を発生すると、それ以上、電源からスイッチング素子を介して1次巻線に電流が通電されないようにスイッチング素子を切り替えるための切替信号(PWM信号)を出力する。このようにして、非特許文献1の装置は、1次巻線の双方向に流れる正負の電流のピーク値を一致させるようにしている。
しかしながら、トリガ信号の発生から、そのトリガ信号を検出するまでの時間のずれや、スイッチング素子の切替信号(PWM信号)を出力するまでの時間のずれが大きくなるほど、正負の電流のピーク値にずれが発生する可能性が高まる。正負の電流のピーク値がずれると、十分な偏磁の抑制効果が得られなくなってしまう。また、トランスの体格の更なる小型化を図るためには、スイッチング周波数を高周波化することが有効となるが、スイッチング周波数を高周波化しつつ出力電圧の制御分解能を維持するためには、スイッチング素子の切替信号(PWM信号)を出力するときの時間分解能を上げる必要がある。
上述した各々の時間のずれを極力小さくしたり、時間分解能を上げたりするために、制御回路におけるクロック信号を高周波化して、制御回路の各部の動作を高速化することが考えられる。ただし、この場合、高周波化されたクロック信号に従って動作するため制御回路も高性能化する必要があり、制御回路のコストの増大を招くという問題がある。
本開示は、上述した点に鑑み、コストの増加を抑制しながら、トリガ信号の検出および切替信号の出力に要する時間を極力短くすることにより、正負の電流のピーク値のずれを低減することが可能であり、さらには、切替信号を出力するときの時間分解能を上げることにより、出力電圧の制御分解能を維持しつつスイッチング周波数を高周波化してトランス体格の更なる小型化を図ることが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示による電力変換装置は、
電源(10)と、
1次巻線と2次巻線とを有するトランス(Tr)と、
電源とトランスの1次巻線との間に設けられ、フルブリッジ接続された第1~第4スイッチング素子(Q1~Q4)と、
第1~第4スイッチング素子は、第1スイッチング素子(Q1)と第4スイッチング素子(Q4)とがオンされると、1次巻線の一方向に電流が通電され、第2スイッチング素子(Q2)と第3スイッチング素子(Q3)とがオンされると、1次巻線の他方向に電流が通電されるように接続されており、
トランスの2次巻線に接続され、2次巻線の双方向に流れる電流を直流電流に整流する整流回路(15)と、
第1スイッチング素子と第3スイッチング素子とを、スイッチング周期の半周期ごとに交互にオンオフさせつつ、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子とを交互にオンオフさせるとともに、第1スイッチング素子と第3スイッチング素子とのオンオフ切り替えタイミングに対して、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子とのオンオフ切替タイミングの位相をシフトさせるように制御することで、2次巻線側の出力電圧が目標電圧となるように制御する制御回路部(50)と、を備え
制御回路部は、
1次巻線に流れる電流が、目標電圧に基づく目標電流に達したときに、トリガ信号を発生するトリガ信号発生回路部(51)と、
基準クロック信号から位相の異なる複数のクロック信号を生成するクロック信号生成回路部(61)と、
複数のクロック信号と同数だけ設けられ、トリガ信号と、複数のクロック信号の内、それぞれ異なるクロック信号とが入力され、トリガ信号が発生している状態で、入力されるクロック信号が変化したことに応じて、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子との一方をオンからオフにするためのオンオフ切替信号と、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子との他方をオフからオンにするためのオフオン切替信号とを含む切替信号を発生する複数の切替信号生成回路部(63~66)と、
複数の切替信号生成回路部において最も早く発生された切替信号を、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子とを駆動する駆動信号として出力する出力回路部(67)と、を有する。
本開示による電力変換装置によれば、クロック信号生成回路が、基準クロック信号から位相の異なる複数のクロック信号を生成する。生成された複数のクロック信号の内、位相の異なるクロック信号の各々が、複数の切替信号生成回路部にそれぞれ入力される。これら複数の切替信号生成回路部には、トリガ信号生成回路部によって発生されたトリガ信号も入力される。各切替信号生成回路部は、トリガ信号が発生している状態で、入力されるクロック信号が変化したことに応じて、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子との一方をオンからオフにするためのオンオフ切替信号と、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子との他方をオフからオンにするためのオフオン切替信号とを含む切替信号を発生する。出力回路部は、複数の切替信号生成回路部において最も早く発生された切替信号を、第2スイッチング素子と第4スイッチング素子とを駆動する駆動信号として出力する。
このように、トリガ信号は、複数の切替信号生成回路部において、位相の異なる複数のクロック信号に基づいて検出される。従って、基準クロック信号を高周波化せずとも、トリガ信号を検出する時間分解能を向上することができる。このため、トリガ信号が発生したときに、そのトリガ信号の検出に要する時間の短縮化を図ることができる。さらに、位相の異なる複数のクロック信号が入力される複数の切替信号生成回路部は、トリガ信号の検出に応じて切替信号を発生するように構成されている。このため、切替信号の出力に関しても、トリガ信号の検出と同様に、位相の異なる複数のクロック信号によって時間分解能を向上することができる。従って、トリガ信号が発生されてから切替信号が出力されるまでに要する時間を極力短くすることができる。この結果、1次巻線を双方向に流れる正負電流のピーク値のずれを低減することができるので、十分な偏磁の抑制効果を得ることができる。さらに、切替信号を出力するときの時間分解能を高分解化できるので、出力電圧の制御分解能を維持しつつスイッチング周波数を高周波化してトランス体格の更なる小型化を図ることができる。
上記括弧内の参照番号は、本開示の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
本実施形態に係る電力変換装置100の全体構成を示す図である。 制御回路50の内部構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る電力変換装置100の各部の動作波形を示す図である。 PWM生成回路60の内部構成の一例を示すブロック図である。 第1生成回路62の内部構成の一例を示す図である。 第1切替信号生成回路63の内部構成の一例を示す図である。 本実施形態の有利な効果を説明するためのタイミングチャートである。
以下、本開示の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電力変換装置100の全体構成を示す図である。図1に示す実施形態は、高圧バッテリ10の電力によって低圧バッテリ20を充電する電力変換装置100を示している。この電力変換装置100は、例えば、電動車両やハイブリッド車両に適用することができる。この場合、高圧バッテリ10は、走行用モータを駆動する電力や低圧バッテリ20を充電する電力を供給するとともに、発電用モータによって発生される回生電力によって充電される。低圧バッテリ20は、車両に搭載された各種の補機などに電力を供給するとともに、高圧バッテリ10によって充電される。ただし、本開示に係る電力変換装置は、電動車両やハイブリッド車両に適用することに限られず、他の用途に用いられる、電力変換が必要とされる各種の機器に適用することができる。
電力変換装置100は、主として、電力変換回路30と制御回路50とから構成される。電力変換回路30は、フルブリッジ接続されたスイッチング素子Q1~Q4のスイッチング動作によりトランスTrの1次巻線L1に双方向に電流を通電して、高電圧を低電圧に電力変換する回路である。電力変換回路30は、高圧バッテリ10からの入力電力を受け、出力に接続されている低圧バッテリ20を充電する。高圧バッテリ10は、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などにより構成され、低圧バッテリ20は、鉛バッテリなどにより構成することができる。
電力変換回路30は、入力コンデンサC1を有する、入力コンデンサC1は、電力変換回路30の入力端子間に接続され、高圧バッテリ10から入力される入力電圧を平滑化する。
入力コンデンサC1の後段であって、高圧バッテリ10とトランスTrの1次巻線L1との間に、フルブリッジ接続された第1~第4スイッチング素子Q1~Q4が設けられている。換言すると、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3が直列接続された進みレグと、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4が直列接続された遅れレグとが並列接続されてフルブリッジ回路が構成されている。第1~第4スイッチング素子Q1~Q4は、例えば、MOSFETやIGBTなどのパワー半導体素子によって構成される。
第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3との間に、トランスTrの1次巻線L1の一端が接続されている。また、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4との間に、トランスTrの1次巻線L1の他端が接続されている。従って、第1スイッチング素子Q1と第4スイッチング素子Q4とが同時にオンされると、トランスTrの1次巻線L1の正方向に電流が通電される。一方、第2スイッチング素子Q2と第3スイッチング素子Q3とが同時にオンされると、1次巻線L1の負方向に電流が通電される。
電流検出回路40は、電流トランスCTを介して、トランスTrの1次巻線L1に双方向(正方向および負方向)に流れる電流をそれぞれ検出する。電流検出回路40によって検出された電流は、制御回路50に入力される。
第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3とのゲートは、パルストランスPT1を介して制御回路50と接続されている。従って、制御回路50は、パルストランスPT1に通電する駆動信号DRV_Q1、DRV_Q3に応じて、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3とのいずれかを選択的に駆動することができる。同様に、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4とのゲートは、パルストランスPT2を介して制御回路50と接続されている。従って、制御回路50は、パルストランスPT2に通電する駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4に応じて、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4とのいずれかを選択的に駆動することができる。
具体的には、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3は、図3に示すように、制御回路50からの駆動信号DRV_Q1、DRV_Q3により、スイッチング周期Tの半周期T/2ごとに交互にオンオフするように駆動される。より詳細には、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3は、同時にオンすることを確実に防止するために、一方がオンからオフされた後、所定のデッドタイムが経過した後に、他方がオフからオンするように、制御回路50によって駆動制御される。
第1スイッチング素子Q1および第3スイッチング素子Q3と同様に、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4も、図3に示すように、制御回路50からの駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4により、交互にオンオフされる。また、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4も、一方のスイッチング素子がオンからオフされた後、所定のデッドタイムが経過した後に、他方のスイッチング素子がオフからオンするように駆動される。
特に、本実施形態では、詳しくは後述するが、制御回路50が、電流検出回路40によって検出される1次側電流に基づき、トランスTrの1次巻線L1を双方向に流れる正負の電流ピーク値が一致するように、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3とのオンオフ切り替えタイミングに対して、第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とのオンオフ切替タイミングの位相を制御する。このように、本実施形態に係る電力変換装置100は、ピーク電流フィードバック制御を用いた、位相シフト方式フルブリッジ型の電力変化装置(DC‐DCコンバータ)である。
トランスTrの2次側はセンタータップ方式となっており、整流回路15として、第5スイッチング素子Q5がトランスTrの一方の2次巻線L21に接続され、第6スイッチング素子Q6がトランスTrの他方の2次巻線L22に接続される。第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6とのゲートは、パルストランスPT3を介して制御回路50と接続されている。従って、制御回路50は、パルストランスPT3に通電する駆動信号DRV_Q5、DRV_Q6に応じて、第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6とのいずれかを選択的に駆動することができる。具体的には、制御回路50は、一方の2次巻線L21に2次側電流iL21が流れるときに、第5スイッチング素子Q5がオンするように駆動信号DRV_Q5を出力する。一方、制御回路50は、他方の2次巻線L22に2次側電流iL22が流れるときに、第6スイッチング素子Q6がオンするように駆動信号DRV_Q6を出力する。なお、第5及び第6スイッチング素子Q5、Q6は、それぞれダイオードによって置換されてもよい。
整流回路15の出力には、平滑リアクトルL3と出力コンデンサC2とからなるLCフィルタが接続されている。低圧バッテリ20は、出力コンデンサC2と並列に接続される。従って、電力変換回路30は、LCフィルタによって平滑化された電圧を出力電圧として出力する。電力変換回路30から出力された出力電圧は、低圧バッテリ20を充電するために、低圧バッテリ20に印加される。電圧検出回路45は、電力変換回路30の出力電圧を検出する。電圧検出回路45によって検出された出力電圧は、制御回路50に入力される。
次に、制御回路50の内部構成の一例について、図2を参照して説明する。制御回路50は、電流検出回路40によって検出された1次側電流と、電圧検出回路45によって検出された電力変換回路30の出力電圧とに基づいて、第1~第6スイッチング素子の駆動信号(PWM信号)DRV_Q1~DRV_Q6を生成して出力する。
制御回路50は、図2に示すように、トリガ信号発生回路51を有する。トリガ信号発生回路51は、スロープ補償回路52、加算器53、および比較器(CMP)54を含む。スロープ補償回路52は、一定の勾配で増加するスロープ補償電流を発生する。加算器53は、電流検出回路40によって検出された1次側電流ITrと、スロープ補償回路52によって発生されたスロープ補償電流を加算して、検出電流Isenseとして出力する。加算器53において、1次側電流ITrにスロープ補償電流を加算して検出電流Isenseとすることで、検出電流Isenseの低周波発振を抑制することができる。加算器53から出力される検出電流Isenseは、比較器54の一方の入力に与えられる。
トリガ信号発生回路51は、さらに、アナログデジタル変換器(ADC)55、差分器56、PI制御器57、及びデジタルアナログ変換器(DAC)58を含む。ADC55は、電圧検出回路45によって検出された電力変換回路30の出力電圧を、アナログ値からデジタル値に変換する。差分器56は、電力変換回路30の出力電圧の目標電圧(すなわち、低圧バッテリ20の目標電圧)に対して、検出された出力電圧との差分(偏差)を計算して出力する。差分器56によって計算された偏差は、PI制御器57に入力される。PI制御器57は、入力された偏差に基づいて、比例積分制御値を算出する。DAC58は、PI制御器57によって算出された比例積分制御値を、目標電流Irefとして比較器54の他方の入力に与える。
比較器54は、検出電流Isenseと目標電流Irefとを比較し、検出電流Isenseが目標電流Irefに達すると、所定期間の間、トリガ信号STGを出力する。このトリガ信号STGは、PWM生成回路60に与えられる。なお、比較器54は、図示していないが、検出電流Isenseが目標電流Irefに達して、トリガ信号STGの出力が開始されると、強制的に検出電流Isenseをゼロにホールドする回路部を有する。この回路部は、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3との内でオンしているスイッチング素子がオフされたときに、すなわち、スイッチング周期Tの半周期T/2、およびスイッチング周期Tが経過したときに、ゼロホールドを解除する。
PWM生成回路60は、トリガ信号STGと基準クロック信号CLKに基づいて、第1~第6スイッチング素子Q1~Q6の駆動信号DRV_Q1~DRV_Q6としてのPWM信号を生成して出力する。
ここで、図3の動作波形図に示すように、検出電流Isenseが目標電流Irefに達して、比較器54からトリガ信号STGが出力された時点から極力遅滞なく、トリガ信号STGを検出し、さらに、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4の内でオンされているスイッチング素子をオフする駆動信号(切替信号)を出力することにより、一スイッチング周期Tの内に2回発生する検出電流Isenseのピーク値をほぼ一致させることができる。これは、一スイッチング周期T内における1次側電流ITrの正方向の電流のピーク値と負方向の電流のピーク値とを絶対値としてほぼ同じ値に揃えることができることを意味する。その結果、1次側電流ITrの直流オフセットをほぼゼロに抑えることができ、偏磁を抑制することができるようになる。
なお、オンデューティは、第1スイッチング素子Q1と第4スイッチング素子Q4、または第2スイッチング素子Q2と第3スイッチング素子Q3が同時にオンするオン時間TON/スイッチング周期Tであり、電力変換回路30の出力電圧は基本的にオンデューティに比例する。従って、電力変換回路30の出力電圧の制御分解能は、PWM生成回路60が生成する駆動信号の時間分解能に依存する。
上述した点に鑑み、本実施形態では、PWM生成回路60の構成に工夫を凝らし、トリガ信号STGが発生してから、そのトリガ信号STGの検出、およびオンされていたスイッチング素子をオフするための駆動信号の出力に要する時間を極力短くするとともに、駆動信号を出力するときの時間分解能を上げることを可能とした。以下に、図4~図6を参照して、PWM生成回路60の構成を詳細に説明する。
図4は、PWM生成回路60の内部構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、PWM生成回路60は、基準クロック信号CLKを入力して、位相の異なる4個のクロック信号CLK1~CLK4を生成するクロック発生回路61を有する。より詳細には、クロック発生回路61は、基準クロック信号CLKと同位相の第1クロック信号CLK1、基準クロック信号CLKから90°位相がずれた(遅れた)第2クロック信号CLK2、基準クロック信号CLKから180°位相がずれた(遅れた)第3クロック信号CLK3、および、基準クロック信号CLKから270°位相がずれた(遅れた)第4クロック信号CLK4を生成する。
なお、基準クロック信号CLKの周波数は、例えば200MHzとすることができる。また、クロック発生回路61が生成するクロック信号の数は4個に限られず、2個以上であればよい。さらに、クロック発生回路61が、複数のクロック信号CLK1~CLK4の位相の間隔が等しくなるように、複数のクロック信号CLK1~CLK4を生成する例を示したが、必ずしも、すべて等しい間隔でなくてもよい。
PWM生成回路60は、第1スイッチング素子Q1に対する駆動信号(PWM信号)DRV_Q1と、第3スイッチング素子Q3に対する駆動信号(PWM信号)DRV_Q3を生成する第1生成回路62を有する。なお、第1生成回路62が生成する第1スイッチング素子Q1に対する駆動信号DRV_Q1は、第5スイッチング素子Q5に対する駆動信号DRV_Q5としても用いられる。同様に、第1生成回路62が生成する第3スイッチング素子Q3に対する駆動信号DRV_Q3は、第6スイッチング素子Q6に対する駆動信号DRV_Q6としても用いられる。第1生成回路62には、図4に示すように、基準クロック信号CLKと同位相の第1クロック信号CLK1が入力される。以下、この第1生成回路62の内部構成の一例およびその内部構成による動作を、図5を参照して説明する。
図5に示すように、第1生成回路62は、第1カウンタ70、第1比較器71、第1レジスタ72、XOR回路73、第2カウンタ74、第2比較器75、第1AND回路76、第2AND回路77、第2レジスタ78、第3レジスタ79、および第4レジスタ80を有する。
第1カウンタ70は、第1クロック信号CLK1のクロック数をカウントする。第1カウンタ70のカウント数は、スイッチング周期Tが経過する毎にリセットされる。第1比較器71は、第1カウンタ70のカウント数と、スイッチング周期Tの半周期T/2に相当する値とを比較する。第1比較器71は、第1カウンタ70のカウント数が半周期T/2に相当する値よりも小さい場合、Loレベルの信号を出力する。一方、第1比較器71は、第1カウンタ70のカウント数が半周期T/2に相当する値以上である場合、Hiレベルの信号を出力する。つまり、第1比較器71は、スイッチング周期Tの0°から180°までの前半部分においてLoレベル信号を出力し、スイッチング周期Tの180°から360°までの後半部分においてHiレベル信号を出力する。
第1レジスタ72は、第1クロック信号CLK1の入力に同期して、入力端子に入力される第1比較器71からの信号を取り込み、出力端子から出力する。XOR回路73は、第1比較器71からの出力と、第1レジスタ72からの出力との排他的論理和を演算して出力する。第1比較器71からの出力と、第1レジスタ72からの出力とは、概ね一致するが、第1比較器71の出力がLoレベルからHiレベル、またはHiレベルからLoレベルに変化し、その変化後の信号が第1レジスタ72に取り込まれて出力されるまでの僅かな期間において相違する。従って、XOR回路73の出力は、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過した時点、およびスイッチング周期Tが経過した時点において、Hiレベルとなり、それ以外の期間はLoレベルとなる。
第2カウンタ74は、第1クロック信号CLK1のクロック数をカウントするものである。この第2カウンタ74は、XOR回路73から出力されるHiレベル信号によってリセットされる。従って、第2カウンタ74は、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過した時点、およびスイッチング周期Tが経過した時点でリセットされ、カウント数がゼロとなる。第2比較器75は、第2カウンタ74のカウント数と、第1スイッチング素子のオン期間と第3スイッチング素子Q3のオン期間との間に設けるデッドタイムに相当する設定値とを比較する。上述したように、第2カウンタ74は、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過した時点、およびスイッチング周期Tが経過した時点でリセットされる。従って、スイッチング周期Tが始まってから、およびスイッチング周期Tの半周期T/2の時点から、第2カウンタ74のカウント数がデッドタイム設定値に到達するまでの間、第2比較器75は、Loレベルの信号を出力する。その後、第2カウンタ74のカウント数がデッドタイム設定値に到達すると、第2比較器75は、Hiレベルの信号を出力する。
第2比較器75の出力は、第1及び第2AND回路76、77の2つの入力端子の内の一方に入力される。このため、第1及び第2AND回路76、77は、ともに、スイッチング周期Tが始まったときから、および半周期T/2が経過したときから、デッドタイムが経過するまで、Loレベルの信号を出力する。第1AND回路76の出力は、第1スイッチング素子Q1の駆動信号DRV_Q1を出力する第2レジスタ78に入力される。また、第2AND回路77の出力は、第3スイッチング素子Q3の駆動信号DRV_Q3を出力する第3レジスタ79に入力される。このため、第2比較器75がLoレベルを出力する間は、第2レジスタ78および第3レジスタ79の双方からHiレベルの駆動信号DRV_Q1、DRV_Q3が出力されることが禁止される。これにより、第1スイッチング素子Q1の駆動信号DRV_Q1のHiレベル出力期間と第3スイッチング素子Q3の駆動信号DRV_Q3のHiレベル出力期間との間に、デッドタイムが設定される。
第1AND回路76の2つの入力端子の内の他方には、第1レジスタ72の出力が入力される。第2AND回路77の2つの入力端子の内の他方には、NOT回路を介して、第1レジスタ72の出力が入力される。第1レジスタ72は、上述したように、第1比較器71からの信号を取り込んで出力端子から出力するので、スイッチング周期Tの前半部分においてLoレベル信号を出力し、スイッチング周期Tの後半部分においてHiレベル信号を出力する。このため、第1AND回路76は、スイッチング周期Tの前半部分に渡ってLoレベル信号を出力し、スイッチング周期Tの後半部分においては、デッドタイム経過後にHiレベル信号を出力する。この結果、図3に示すように、第2レジスタ78からは、スイッチング周期Tの後半部分において、デッドタイム経過後にオンとなる駆動信号DRV_Q1が、第1スイッチング素子Q1に対して出力される。一方、第2AND回路77は、スイッチング周期Tの前半部分においてデッドタイム経過後にHiレベル信号を出力し、スイッチング周期Tの後半部分に渡ってLoレベル信号を出力する。従って、図3に示すように、第3レジスタ79からは、スイッチング周期Tの前半部分において、デッドタイム経過後にオンとなる駆動信号DRV_Q3が、第3スイッチング素子Q3に対して出力される。
第4レジスタ80は、第1レジスタ72が出力する信号を取り込んで、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3のどちらがオンされているかを示す選択信号SELを出力する。この第4レジスタ80は、特許請求の範囲における選択信号発生回路部に相当する。具体的には、第4レジスタ80は、第1スイッチング素子Q1がオンされているときには、Hiレベルの選択信号SELを出力する。逆に、第4レジスタ80は、第3スイッチング素子Q3がオンされているときには、Loレベルの選択信号を出力する。なお、第4レジスタ80を省略し、第1レジスタ72が出力する信号を選択信号SELとして出力してもよい。この場合、第1レジスタ72が選択信号発生回路部に相当することになる。
再び、図4に戻り、PWM生成回路60の内部構成に関する説明を続ける。図4に示すように、PWM生成回路60は、第2スイッチング素子Q2に対する駆動信号(PWM信号)DRV_Q2と、第4スイッチング素子Q4に対する駆動信号(PWM信号)DRV_Q4を生成するための第2生成回路として、第1~第4切替信号生成回路63~66と、出力回路67を有する。
第1~第4切替信号生成回路63~66は、それぞれ、トリガ信号STGと、位相の異なるクロック信号CLK1~CLK4とを入力し、トリガ信号STGが発生している状態で、入力されるクロック信号CLK1~CLK4が変化したことに応じて、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4との一方をオンからオフにするためのオンオフ切替信号と、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との他方をオフからオンにするためのオフオン切替信号と、を含む切替信号を発生する。出力回路67は、第1~第4切替信号生成回路63~66において最も早く発生された切替信号を、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4とを駆動する駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4として出力する。
以下、第1~第4切替信号生成回路63~66の内部構成の一例およびその内部構成による動作を、図6を参照して説明する。なお、第1~第4切替信号生成回路63~66はすべて同様に構成されるので、以下においては、第1切替信号生成回路63を代表例として説明する。
図6に示すように、第1切替信号生成回路63は、第1カウンタ81、第1比較器82、リセット信号生成回路83、OR回路84、第1レジスタ85、第1XOR回路86、第2レジスタ87、第2XOR回路88、第2カウンタ89、第2比較器90、第1AND回路91、第2AND回路92、第3レジスタ93、および第4レジスタ94を有する。
なお、第1切替信号生成回路63における、第2レジスタ87、第2XOR回路88、第2カウンタ89、第2比較器90、第1AND回路91、第2AND回路92、第3レジスタ93、および第4レジスタ94は、上述した第1生成回路62における、第1レジスタ72、XOR回路73、第2カウンタ74、第2比較器75、第1AND回路76、第2AND回路77、第2レジスタ78、および第3レジスタ79と同様に構成され、同様に動作する。
第1カウンタ81は、第1クロック信号CLK1のクロック数をカウントする。第1カウンタ81のカウント数は、スイッチング周期Tが経過する毎にリセットされる。第1比較器82は、第1カウンタ81のカウント数と、スイッチング周期Tの半周期T/2に相当する値とを比較する。第1比較器82は、第1カウンタ81のカウント数が半周期T/2に相当する値よりも小さい場合、Loレベルの信号を出力する。一方、第1比較器82は、第1カウンタ81のカウント数が半周期T/2に相当する値以上である場合、Hiレベルの信号を出力する。つまり、第1比較器82は、スイッチング周期Tの0°から180°までの前半部分においてLoレベル信号を出力し、スイッチング周期Tの180°から360°までの後半部分においてHiレベル信号を出力する。
OR回路84は、トリガ信号STGを一方の入力とし、第1レジスタ85の出力を他方の入力とする。OR回路84の出力は、第1レジスタ85に与えられ、第1クロック信号CLK1が変化したときに、第1レジスタ85に取り込まれる。従って、図2に示すトリガ信号発生回路51が発生するトリガ信号STGがHiレベルからLoレベルに変化しても、第1レジスタ85により、Hiレベルのトリガ信号STGを保持することができる。リセット信号生成回路83は、第1カウンタ81のカウント数が、スイッチング周期Tの半周期T/2に相当する値のとき、またはスイッチング周期Tに相当する値のとき、第1レジスタ85にHiレベルのリセット信号を出力する。従って、第1レジスタ85は、スイッチング周期Tが始まったとき、および、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過したときにリセットされ、その時点で、Hiレベルのトリガ信号STGを取り込んで保持することが可能な状態となる。
第1XOR回路86は、第1比較器82からの出力と、第1レジスタ85からの出力との排他的論理和を演算して出力する。第1比較器82が、スイッチング周期Tの前半部分においてLoレベル信号を出力している間、Hiレベルのトリガ信号STGの発生以前は、第1レジスタ85の出力もLoレベルである。このため、第1XOR回路86は、排他的論理和として、Loレベルの信号を出力する。このLoレベルの信号は、第2レジスタ87を介して、第1AND回路91および第2AND回路92に入力される。このLoレベルの信号入力に応じて、入力にNOT回路を有する第1AND回路91からの出力がHiレベルとなる。その結果、第3レジスタ93が、第2スイッチング素子Q2をオンするためのHiレベルの切替信号DRV_Q2_1を出力する。一方、第4レジスタ94が、第4スイッチング素子Q4に対して出力する切替信号DRV_Q4_1はLoレベルとなる。
その状態で、トリガ信号STGがOR回路84に入力されると、第1XOR回路86には、第1比較器82からのLoレベルの信号と、第1レジスタ85からのHiレベルの信号とが入力されることになる。そのため、第1XOR回路86の出力はLoレベルからHiレベルに変化する。この第1XOR回路86の出力レベルの変化が、第2レジスタ87および第2XOR回路88によって検出されて、第2XOR回路88から第2カウンタ89をリセットするリセット信号が出力される。そのため、第2比較器90からは、設定されたデッドタイムに相当する期間に渡ってLoレベルの信号が出力される。これにより、第3レジスタ93および第4レジスタ94の双方からHiレベルの切替信号DRV_Q2_1、DRV_Q4_1が出力されることが禁止される。換言すると、トリガ信号STGが入力されたことに応じて、第3レジスタ93は、オンされていた第2スイッチング素子Q2をオフするためのオンオフ切替信号DRV_Q2_1を出力し、第4レジスタ94は、オフされていた第4スイッチング素子を、デッドタイムが経過するまでオフのまま維持するための切替信号DRV_Q4_1を出力する。
デッドタイムが経過すると、第2比較器90の出力がHiレベルとなる。このとき、第2レジスタ87からはHiレベルの信号が出力されている。従って、第2AND回路92を介して、第4レジスタ94にHiレベルの信号が入力される。これにより、第4レジスタ94は、オフされていた第4スイッチング素子Q4をオンするためのオフオン切替信号DRV_Q4_1を出力する。
第4レジスタ94がHiレベルの切替信号DRV_Q4_1を出力中に、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過したとき、第1比較器82の出力はLoレベルからHiレベルに変化する。その一方で、第1レジスタ85は半周期T/2が経過した時点でリセットされるので、第1レジスタ85の出力はHiレベルからLoレベルに変化する。このように、第1比較器82と第1レジスタ85の出力信号のレベルはそれぞれ変化するが、第1XOR回路86の入力信号のレベルの組み合わせ自体は変化しない。このため、第4レジスタ94は、スイッチング周期Tの半周期T/2が経過する前後で、継続して、第4スイッチング素子Q4に対してHiレベルの切替信号DRV_Q4_1を出力する。
その状態で、トリガ信号STGがOR回路84に入力されると、第1XOR回路86には、第1比較器82からのHiレベルの信号と、第1レジスタ85からのHiレベルの信号とが入力されることになる。そのため、第1XOR回路86の出力はHiレベルからLoレベルに変化する。この第1XOR回路86の出力レベルの変化が、第2レジスタ87および第2XOR回路88によって検出されて、第2XOR回路88から第2カウンタ89のリセット信号が出力される。そのため、第2比較器90からは、設定されたデッドタイムに相当する期間に渡ってLoレベルの信号が出力される。これにより、第3レジスタ93および第4レジスタ94の双方からHiレベルの切替信号DRV_Q2_1、DRV_Q4_1が出力されることが禁止される。換言すると、トリガ信号STGが入力されたことに応じて、第4レジスタ94は、オンされていた第4スイッチング素子Q4をオフするためのオンオフ切替信号DRV_Q4_1を出力し、第3レジスタ93は、オフされていた第2スイッチング素子を、デッドタイムが経過するまでオフのまま維持するための切替信号DRV_Q2_1を出力する。
デッドタイムが経過すると、第2比較器90の出力がHiレベルとなる。このとき、第2レジスタ87からはLoレベルの信号が出力されている。従って、第1AND回路91を介して、第3レジスタ93にHiレベルの信号が入力される。これにより、第3レジスタ93は、オフされていた第2スイッチング素子Q2をオンするためのオフオン切替信号DRV_Q2_1を出力する。
本実施形態においては、第1切替信号生成回路63の他に、図4に示すように、第1切替信号生成回路63と同様に構成されて、同様に動作する第2~第4切替信号生成回路64~66を備えている。これらの第1~第4切替信号生成回路63~66は、クロック発生回路61によって発生される位相の異なる第1~第4クロック信号CLK1~CLK4に従って動作する。このため、1つの切替信号生成回路が基準クロック信号CLKのみに従って動作する場合に比較して、トリガ信号STGを検出する時間分解能、および、第2及び第4スイッチング素子Q2、Q4に対して出力する駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4の時間分解能を高めることができる。
第1~第4切替信号生成回路63~66によって、それぞれ生成された切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4は、出力回路67に与えられる。出力回路67は、図4に示すように、第1OR回路671、第1AND回路672、第1選択回路673、第2OR回路674、第2AND回路675、及び第2選択回路676を有する。
第1~第4切替信号生成回路63~66によって、それぞれ生成された第2スイッチング素子Q2に対する切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4は、第1OR回路671および第1AND回路672に入力される。第1OR回路671は、入力された切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4の論理和を演算して、第1選択回路673に出力する。また、第1AND回路672は、入力された切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4の論理積を演算して、第1選択回路673に出力する。
同様に、第1~第4切替信号生成回路63~66によって、それぞれ生成された第4スイッチング素子Q4に対する切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4は、第2OR回路674および第2AND回路675に入力される。第2OR回路674は、入力された切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4の論理和を演算して、第2選択回路676に出力する。また、第2AND回路675は、入力された切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4の論理積を演算して、第2選択回路676に出力する。
第1選択回路673は、第1生成回路62から出力される選択信号SELに応じて、第1OR回路671の出力と第1AND回路672の出力とのいずれかを選択して、第2スイッチング素子Q2の駆動信号DRV_Q2として出力する。同様に、第2選択回路676は、第1生成回路62から出力される選択信号SELに応じて、第2OR回路674の出力と第2AND回路675の出力とのいずれかを選択して、第4スイッチング素子Q2の駆動信号DRV_Q2として出力する。
ここで、オンされていたスイッチング素子をオフするためのオンオフ切替信号に関しては、第1~第4切替信号生成回路63~66がそれぞれ生成する切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4に対して論理積演算を行うことにより最も早く発生されたオンオフ切替信号を選別することができる。一方、オフされていたスイッチング素子をオンするためのオフオン切替信号に関しては、第1~第4切替信号生成回路63~66がそれぞれ生成する切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4に対して論理和演算を行うことにより、最も早く発生されたオフオン切替信号を選別することができる。
このため、第1選択回路673は、選択信号SELがLoレベルで、第3スイッチング素子Q3がオンされていることを示す場合には、最も早く発生したオンオフ切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4を第2スイッチング素子Q2に対する駆動信号DRV_Q2として出力するために、第1AND回路672の出力を選択する。一方、第1選択回路673は、選択信号SELがHiレベルで、第1スイッチング素子Q1がオンされていることを示す場合には、最も早く発生したオフオン切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4を第2スイッチング素子Q2に対する駆動信号DRV_Q2として出力するために、第1OR回路671の出力を選択する。
同様にして、第2選択回路676は、選択信号SELがLoレベルで、第3スイッチング素子Q3がオンされていることを示す場合には、最も早く発生したオフオン切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4を第4スイッチング素子Q4に対する駆動信号DRV_Q4として出力するために、第2OR回路674の出力を選択する。一方、第2選択回路676は、選択信号SELがHiレベルで、第1スイッチング素子Q1がオンされていることを示す場合には、最も早く発生したオンオフ切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4を第4スイッチング素子Q4に対する駆動信号DRV_Q4として出力するために、第2AND回路675の出力を選択する。
このように、第1及び第2選択回路673、676は、選択信号SELに応じて、一方がオンオフ切替信号用の出力を選択した場合には、他方はオフオン切替信号用の出力を選択する。
図7は、本実施形態の有利な効果を説明するためのタイミングチャートである。図7のタイミングチャートでは、第3スイッチング素子Q3がオンしている期間において、トリガ信号STGが発生したことに応じて、第2スイッチング素子をオンからオフし、一定のデッドタイムが経過した後に第4スイッチング素子Q4をオフからオンする例を示している。また、図7のタイミングチャートでは、基準クロック信号CLKの周期よりも短い時間差のあるトリガ信号STG1、STG2に対する動作を示している。
本実施形態では、図7に示すように、第1~第4切替信号生成回路63~66が、90°ずつ位相の異なる第1~第4クロック信号CLK1~CLK4に同期してトリガ信号STGを検出するとともに、切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4を生成する。そして、図7に示す例では、第3スイッチング素子Q3がオンしている期間にトリガ信号STGが発生したため、出力回路67が、基準クロック信号CLKなどのクロックとは非同期に動作して、第2スイッチング素子Q2に対する駆動信号DRV_Q2として、切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4の論理積演算を行う第1AND回路672の出力を選択し、第4スイッチング素子Q4に対する駆動信号DRV_Q4として、切替信号DRV_Q4_1~DRV_Q4_4の論理和演算を行う第2OR回路674の出力を選択している。
図7に示すように、基準クロック信号CLKの周期よりも短いタイミングの差を持つトリガ信号STG1、STG2に対する動作として、タイミングAで発生するトリガ信号STG1は、第2切替信号生成回路64によって検出され、第2スイッチング素子Q2および第4スイッチング素子Q4は、第2切替信号生成回路64によって生成された切替信号DRV_Q2_2、DRV_Q4_2に基づく駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4によって駆動される。一方、タイミングBで発生するトリガ信号STG2は、第4切替信号生成回路66によって検出され、第2スイッチング素子Q2および第4スイッチング素子Q4は、第4切替信号生成回路66によって生成された切替信号DRV_Q2_4、DRV_Q4_4に基づく駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4によって駆動される。
このように、本実施形態によれば、基準クロック信号CLKを高周波化せずに、位相の異なる複数のクロック信号CLK1~CLK4によって動作する第1~第4切替信号生成回路63~66を用いることによって、トリガ信号STGを検出する時間分解能を向上することができる。このため、トリガ信号STGが発生したときに、そのトリガ信号STGの検出に要する時間の短縮化を図ることができる。さらに、第1~第4切替信号生成回路63~66は、それぞれ、トリガ信号STGの検出に応じて切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4を発生するように構成されている。このため、切替信号DRV_Q2_1~DRV_Q2_4、DRV_Q4_1~DRV_Q4_4の出力に関しても、トリガ信号STGの検出と同様に、時間分解能を向上することができる。この結果、トリガ信号STGが発生されてから、オンしているスイッチング素子をオフするための駆動信号DRV_Q2、DRV_Q4を出力するまでに要する時間を極力短くすることができる。この結果、トランスTrの1次巻線L1を双方向に流れる正負電流のピーク値のずれを低減することができるので、十分な偏磁の抑制効果を得ることができる。さらに、切替信号を出力するときの時間分解能を高分解化できるので、出力電圧の制御分解能を維持しつつスイッチング周波数を高周波化してトランス体格の更なる小型化を図ることができる。
10:高圧バッテリ、15:整流回路、20:低圧バッテリ、30:電力変換回路、40:電流検出回路、45:電圧検出回路、50:制御回路、51:トリガ信号発生回路、60:PWM生成回路、61:クロック発生回路、62:第1生成回路、63:第1切替信号生成回路、64:第2切替信号生成回路、65:第3切替信号生成回路、66:第4切替信号生成回路、67:出力回路

Claims (5)

  1. 電源(10)と、
    1次巻線と2次巻線とを有するトランス(Tr)と、
    前記電源と前記トランスの1次巻線との間に設けられ、フルブリッジ接続された第1~第4スイッチング素子(Q1~Q4)と、
    前記第1~第4スイッチング素子は、前記第1スイッチング素子(Q1)と前記第4スイッチング素子(Q4)とがオンされると、前記1次巻線の一方向に電流が通電され、前記第2スイッチング素子(Q2)と前記第3スイッチング素子(Q3)とがオンされると、前記1次巻線の他方向に電流が通電されるように接続されており、
    前記トランスの2次巻線に接続され、前記2次巻線の双方向に流れる電流を直流電流に整流する整流回路(15)と、
    前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子とを、スイッチング周期の半周期ごとに交互にオンオフさせつつ、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを交互にオンオフさせるとともに、前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子とのオンオフ切り替えタイミングに対して、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とのオンオフ切替タイミングの位相をシフトさせるように制御することで、前記2次巻線側の出力電圧が目標電圧となるように制御する制御回路部(50)と、を備え
    前記制御回路部は、
    前記1次巻線に流れる電流が、前記目標電圧に基づく目標電流に達したときに、トリガ信号を発生するトリガ信号発生回路部(51)と、
    基準クロック信号から位相の異なる複数のクロック信号を生成するクロック信号生成回路部(61)と、
    前記複数のクロック信号と同数だけ設けられ、前記トリガ信号と、前記複数のクロック信号の内、それぞれ異なるクロック信号とが入力され、前記トリガ信号が発生している状態で、入力されるクロック信号が変化したことに応じて、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との一方をオンからオフにするためのオンオフ切替信号と、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との他方をオフからオンにするためのオフオン切替信号とを含む切替信号を発生する複数の切替信号生成回路部(63~66)と、
    前記複数の切替信号生成回路部において最も早く発生された切替信号を、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを駆動する駆動信号として出力する出力回路部(67)と、を有する電力変換装置。
  2. 前記クロック信号生成回路部は、前記複数のクロック信号の位相の間隔が等しくなるように、前記複数のクロック信号を生成する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記切替信号生成回路部は、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との一方が前記オンオフ切替信号によってオンからオフにされてから、所定のデッドタイム経過後に、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との他方が前記オフオン切替信号によってオフからオンにされるように、前記切替信号を発生する請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記出力回路部は、前記オンオフ切替信号に関しては、前記複数の切替信号生成回路部からそれぞれ出力されるオンオフ切替信号の論理積により、最も早く発生されたオンオフ切替信号を選別し、前記オフオン切替信号に関しては、前記複数の切替信号生成回路部からそれぞれ出力されるオフオン切替信号の論理和により、最も早く発生されたオフオン切替信号を選別して、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とを駆動する駆動信号として出力する請求項1乃至3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子のどちらがオンされているかを示す選択信号を発生する選択信号発生回路部(80)をさらに有し、
    前記出力回路部は、前記選択信号に従って、前記オンオフ切替信号を、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とのいずれか一方の駆動信号として選択し、前記オフオン切替信号を、前記第2スイッチング素子と前記第4スイッチング素子とのいずれか他方の駆動信号として選択する請求項1乃至4のいずれかに記載の電力変換装置。
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