JP7127502B2 - 送信制御装置、車両システム、送信制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

送信制御装置、車両システム、送信制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Description

本開示は、アンテナから送信させる搬送波によって2つ以上の空間領域を識別可能とするために、複数のアンテナを駆動させる送信制御装置、車両システム、送信制御方法、及び制御プログラムに関するものである。
従来、車両と携帯機との間で無線通信によって送受信されるデータを用いたコード照合が成立したことに基づいて、車両の制御を許可する認証システムが知られている。このような認証システムでは、車両の複数箇所に配置された、それぞれ通信範囲が異なる複数のアンテナを独立して駆動することで、車両に対する携帯機の位置を検知し、位置に応じた制御を行うことが知られている。
しかしながら、このような技術では、駆動されるアンテナのクロストークによる携帯機の位置の誤検知が生じる可能性が考えられる。例えば、車室内のアンテナ駆動時に、クロストークによって車室外のアンテナにもアンテナ駆動電流が重畳し、車室外のアンテナの極近傍にコード照合用のデータが送信されることが考えられる。この場合、車室外に携帯機がある場合であっても、車室内のアンテナ駆動時に携帯機との間でのコード照合が成立し、車室内に携帯機が位置すると誤検知してしまう可能性がある。
この問題を解決する手段として、例えば、特許文献1には、駆動されるアンテナのクロストークによる携帯機の位置の誤検知を防止することを試みた技術が開示されている。特許文献1に開示の技術では、携帯機を呼び出す呼出信号とともに第1バーストを第1アンテナから送信する一方、第1バーストに続けて、第2バーストを第2アンテナから送信する。そして、携帯機で第1バースト及び第2バーストの受信信号強度を計測し、計測した各受信信号強度のいずれが所定の閾値よりも大きいかによって、携帯機の位置の検知を行う。
特開2015-72162号公報
特許文献1に開示の技術では、駆動されるアンテナのクロストークによる携帯機の位置の誤検知を防止することを試みているが、複数のアンテナの駆動を制御する電子制御装置である送信制御装置からの放射ノイズは考慮していない。送信制御装置からの放射ノイズは、送信制御装置の極近傍に限られる。しかしながら、送信制御装置の極近傍に携帯機が位置する場合には、車室外のアンテナ駆動時に、送信制御装置からの放射ノイズが車室内に位置するこの携帯機で受信されるため、車室外に携帯機が位置すると誤検知されてしまう。また、車両からより遠い距離で携帯機を検知可能とするためにアンテナ電流を増加させる場合、送信制御装置からの放射ノイズも増加する傾向にあるため、この問題がより顕著となる。
この開示のひとつの目的は、車両に配置されるアンテナから送信させる搬送波によって車両に対する携帯機の位置を検知する場合に、このアンテナを駆動する送信制御装置からの放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することを可能にする送信制御装置、車両システム、送信制御方法、及び制御プログラムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示の第1の送信制御装置は、車両で用いられて、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを駆動させる送信制御装置であって、アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させる正規送信制御部(341)と、正規送信アンテナから正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数のアンテナのうちの、正規送信アンテナと送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる反転送信制御部(342)とを備える。
上記目的を達成するために、本開示の第1の送信制御方法は、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを車両で用いられる送信制御装置(30,300)によって駆動させる送信制御方法であって、アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させ、正規送信アンテナから正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数のアンテナのうちの、正規送信アンテナと送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる。
上記目的を達成するために、本開示の第1の制御プログラムは、コンピュータを、車両で用いられて、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを駆動させる送信制御装置(30,300)として機能させる制御プログラムであって、アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させる正規送信制御部(341)と、正規送信アンテナから正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数のアンテナのうちの、正規送信アンテナと送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる反転送信制御部(342)として機能させる。
以上の構成によれば、正規送信アンテナの送信範囲内に携帯機が位置する場合に、携帯機が正規コードを受信することになる。正規コードは、携帯機を起動させるための正規のコードであるので、正規送信アンテナの送信範囲内に携帯機が位置する場合に、携帯機を起動させ、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信させ、携帯機の位置の検知を可能にする。
他にも、以上の構成によれば、正規送信アンテナから正規コードを送信させるのと同じタイミングで、反転送信アンテナから、正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを送信させることになる。よって、送信制御装置から、正規コードを正規送信アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、正規コード放射ノイズ)が発せられる場合に、反転コードを反転送信アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、反転コード放射ノイズ)も発せられることになる。携帯機で正規コードと反転コードとを同じタイミングで受信する場合、反転コードによって正規コードのパターンが潰される。送信制御装置から発せられる正規コード放射ノイズを受信する位置に携帯機が存在する場合であっても、携帯機は反転コード放射ノイズも受信するため、正規コード放射ノイズを正規コードとして受信することが妨げられる。よって、正規送信アンテナを駆動する送信制御装置からの正規コード放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。
また、正規送信アンテナから正規コードを送信させるのと同じタイミングで、反転送信アンテナから反転コードを送信させるが、正規送信アンテナと反転送信アンテナとは設定される送信範囲が重ならないので、正規送信アンテナの送信範囲内に位置する携帯機が正規コードと反転コードとを同じタイミングで受信することがない。よって、正規送信アンテナの送信範囲に送信される正規コードは、反転コードによってパターンを潰されることなく、正規コードとして携帯機で受信される。その結果、車両に配置されるアンテナから送信させる搬送波によって車両に対する携帯機の位置を検知する場合に、このアンテナを駆動する制御装置からの放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。
上記目的を達成するために、本開示の第2の送信制御装置は、車両で用いられて、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを駆動させる送信制御装置であって、アンテナのうちの1つの第1アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、第1アンテナから第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、アンテナのうちの、第1アンテナと送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)とを備える。
上記目的を達成するために、本開示の第2の送信制御方法は、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを車両で用いられる送信制御装置(30a,300a)によって駆動させる送信制御方法であって、アンテナのうちの1つの第1アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させ、第1アンテナから第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、アンテナのうちの、第1アンテナと送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる。
上記目的を達成するために、本開示の第2の制御プログラムは、コンピュータを、車両で用いられて、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを駆動させる送信制御装置(30a,300a)として機能させる制御プログラムであって、アンテナのうちの1つの第1アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、第1アンテナから第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、アンテナのうちの、第1アンテナと送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)として機能させる。
以上の構成によれば、第1アンテナから正規コードを送信させるのに続いて第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、第2アンテナから、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させることになる。よって、送信制御装置から、正規コードを第1アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、正規コード放射ノイズ)に続いて第1のバースト信号を第1アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、第1バースト放射ノイズ)が発せられる場合に、第2のバースト信号を第2アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、第2バースト放射ノイズ)も発せられることになる。携帯機で第1のバースト信号と第2のバースト信号とを同じタイミングで受信する場合、第2のバースト信号が第1のバースト信号の位相を180度ずらしたものであるため、第1のバースト信号は第2のバースト信号によって打ち消される。送信制御装置から発せられる正規コード放射ノイズ及び第1バースト放射ノイズを受信する位置に携帯機が存在する場合であっても、携帯機は第2バースト放射ノイズも受信するため、正規コード放射ノイズは正規コードとして受信しても第1バースト放射ノイズを第1のバースト信号として受信することが妨げられる。
第1アンテナと第2アンテナとは設定される送信範囲が重ならないので、第1アンテナの送信範囲内に携帯機が位置する場合には、第1のバースト信号が第2のバースト信号に打ち消されず、携帯機が正規コードに続いて第1のバースト信号を受信することになる。一方、送信制御装置から発せられる正規コード放射ノイズ及び第1バースト放射ノイズを受信する位置に携帯機が存在する場合には、第1バースト放射ノイズが第2バースト放射ノイズによって打ち消されるので、携帯機が正規コードに続いて第1のバースト信号を受信することが妨げられる。よって、携帯機では、正規コードに続いて第1のバースト信号を受信することを条件に、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信させることが可能になる。従って、第1アンテナを駆動する送信制御装置からの正規コード放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。その結果、車両に配置されるアンテナから送信させる搬送波によって車両に対する携帯機の位置を検知する場合に、このアンテナを駆動する制御装置からの放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。
上記目的を達成するために、本開示の車両システムは、ユーザに携帯される携帯機(2a)と、車両で用いられて、車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機との間での無線通信を利用して車両に対する携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数のアンテナを駆動させる送信制御装置(30a,300a)とを含む車両システムであって、送信制御装置は、アンテナのうちの1つの第1アンテナから、携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、第1アンテナから第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、アンテナのうちの、第1アンテナと送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)とを備え、携帯機は、正規コードを受信する場合であって、この正規コードに続いて第1のバースト信号を受信できる場合には、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信する一方、正規コードを受信する場合であって、この正規コードに続いて第1のバースト信号を受信できない場合には、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信しない携帯側送信部(23a)を備える。
以上の構成によれば、第1アンテナから正規コードを送信させるのに続いて第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、第2アンテナから、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させることになる。よって、送信制御装置から、正規コードを第1アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、正規コード放射ノイズ)に続いて第1のバースト信号を第1アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、第1バースト放射ノイズ)が発せられる場合に、第2のバースト信号を第2アンテナから送信させる際の放射ノイズ(以下、第2バースト放射ノイズ)も発せられることになる。携帯機で第1のバースト信号と第2のバースト信号とを同じタイミングで受信する場合、第2のバースト信号が第1のバースト信号の位相を180度ずらしたものであるため、第1のバースト信号は第2のバースト信号によって打ち消される。送信制御装置から発せられる正規コード放射ノイズ及び第1バースト放射ノイズを受信する位置に携帯機が存在する場合であっても、携帯機は第2バースト放射ノイズも受信するため、正規コード放射ノイズは正規コードとして受信しても第1バースト放射ノイズを第1のバースト信号として受信することが妨げられる。
第1アンテナと第2アンテナとは設定される送信範囲が重ならないので、第1アンテナの送信範囲内に携帯機が位置する場合には、第1のバースト信号が第2のバースト信号に打ち消されず、携帯機が正規コードに続いて第1のバースト信号を受信することになる。一方、送信制御装置から発せられる正規コード放射ノイズ及び第1バースト放射ノイズを受信する位置に携帯機が存在する場合には、第1バースト放射ノイズが第2バースト放射ノイズによって打ち消されるので、携帯機が正規コードに続いて第1のバースト信号を受信することが妨げられる。携帯機では、正規コードに続いて第1のバースト信号を受信できる場合には、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信させる一方、正規コードに続いて第1のバースト信号を受信できない場合には、車両に対する携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信させないので、第1アンテナを駆動する送信制御装置からの正規コード放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。その結果、車両に配置されるアンテナから送信させる搬送波によって車両に対する携帯機の位置を検知する場合に、このアンテナを駆動する制御装置からの放射ノイズによる携帯機の位置の誤検知を抑制することが可能になる。
車両システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 携帯機2の概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット3及びBCM30の概略的な構成の一例を示す図である。 複数のLFアンテナ31の送信範囲の一例について説明するための図である。 WakeupIDを含むリクエスト信号のデータと反転コードのデータとのデータ構造の一例を模式的に示す図である。 BCM30での送信制御関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。 車両システム1aの概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット3a及びBCM30aの概略的な構成の一例を示す図である。 実施形態3での施錠シーンにおける信号の送信の態様の一例を説明するための図である。 携帯機2aの概略的な構成の一例を示す図である。 BCM30aでの送信制御関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。 携帯機2aでの応答送信関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<車両システム1の概略構成>
以下、本開示の実施形態1について図面を用いて説明する。図1に示す車両システム1は、ユーザに携帯される携帯機2、及び車両で用いられる車両側ユニット3を含んでいる。
車両システム1は、いわゆるスマート機能を有している。スマート機能とは、携帯機2と車両側ユニット3との間で無線通信を介した照合によって認証を行い、認証が成立した場合に、認証対象としての車両の制御を可能にする機能を指している。認証によって可能となる車両の制御の一例としては、ドアの施解錠,走行駆動源の始動,ウェルカムライト点灯等の便利機能の作動等が挙げられる。ここで言うところの便利機能とは、車両へ乗車するユーザの利便性を向上させたり満足感を向上させたりする機能を示す。便利機能としては、例えば車両のスモールライトを点灯させるウェルカムライト点灯,自動での空調作動等がある。
<携帯機2の概略構成>
次に、図2を用いて携帯機2についての説明を行う。図2に示すように、携帯機2は、制御装置20、LF受信アンテナ21、LF受信部22、RF送信部23、及びRF送信アンテナ24を備えている。携帯機2は、電子キーの機能を有するものであって、所謂Fobであってもよいし、電子キーの機能を有する多機能携帯電話機等であってもよい。
LF受信アンテナ21は、LF(Low Frequency)帯の電波(つまり、搬送波)にて車両側ユニット3側から送信されてくるリクエスト信号を受信する。LF帯とは、例えば30kHz~300kHzの低周波の周波数帯である。リクエスト信号としては、スリープ状態にある携帯機2をウェイクアップ状態に移行させるためのコードであるWakeupIDを含む信号がある。WakeupIDは、携帯機2を起動させるためのコードと言い換えることもできる。このWakeupIDが正規コードに相当する。また、リクエスト信号としては、乱数コードを含む信号がある。乱数コードを含む信号は、照合のためのコードの送信を要求する、暗号通信のための信号である。なお、リクエスト信号としては、WakeupIDを含む信号と乱数コードを含む信号とを別個に用いる構成としてもよいし、WakeupIDと乱数コードとを含む信号を用いる構成としてもよい。
LF受信部22は、LF受信アンテナ21で受信した信号を電気的に処理しつつ受信信号を生成し、生成した受信信号を制御装置20に出力する。LF受信部22は、例えばIC等であって、リクエスト信号にWakeupIDが含まれている場合に、WakeupIDの妥当性を判定する。一例としては、LF受信部22の不揮発性メモリに予め登録している正規のコードのパターンと比較し、WakeupIDが正規のコードか否かを判定する。そして、このWAKEコードが正規の信号パターンである旨の判定をした場合には、スリープ状態にある制御装置20をウェイクアップ状態に移行させる。スリープ状態は、ウェイクアップ状態よりも大幅に電力消費が抑えられた状態である。一方、LF受信部22は、このWAKEコードが正規の信号パターンと一致せず、WAKEコードが正規の信号パターンでない旨の判定をした場合には、スリープ状態にある制御装置20をウェイクアップ状態に移行させない。
RF送信部23は、制御装置20から入力される原信号を電気的に処理しつつ、LF受信アンテナ21で受信した信号に対する応答信号を生成し、この応答信号をRF送信アンテナ24から送信する。RF送信アンテナ24は、RF帯の電波にのせて応答信号を送信する。RF帯とは、例えば300Hz~3THzの周波数帯である。本実施形態では、RF帯のうちのUHF(Ultra High Frequency)帯の電波にのせて応答信号を送信するものとして以降の説明を行う。UHF帯とは、例えば300MHz~3GHzの極超短波の周波数帯である。
制御装置20は、IC若しくはマイクロコンピュータ等であって、LF受信部22からリクエスト信号の受信信号が入力された場合には、このリクエスト信号に応じた応答信号の原信号を生成し、この原信号をRF送信部23に出力する。例えば、リクエスト信号に乱数コードが含まれている場合には、この乱数コードを、共通鍵暗号方式で用いる秘密鍵及び暗号化アルゴリズムで暗号化し、暗号化コードを生成する。そして、この暗号化コードを含む応答信号の原信号をRF送信部23に出力する。これによって、携帯機2から暗号化コードを含む応答信号が送信されることになる。また、制御装置20は、リクエスト信号に乱数コードが含まれていない場合には、暗号化コードを含まない、WakeupIDを受信したことを示す応答信号の原信号をRF送信部23に出力すればよい。
<車両側ユニット3の概略構成>
次に、図3を用いて、車両側ユニット3の概略的な構成の一例について説明を行う。図3に示すように、車両側ユニット3は、BCM(Body Control Module)30、LFアンテナ31、RFレシーバ32、D席ドアハンドルスイッチ(以下、SW)33、P席ドアハンドルSW34、リアバンパSW35、及びプッシュSW36を含んでいる。
LFアンテナ31は、LF帯の電波にて信号を送信する送信アンテナである。LFアンテナ31は、車両に複数設けられる構成とすればよい。例えば、LFアンテナ31は、車室外に設けられる車室外アンテナと、車室内に設けられる車室内アンテナとがある。一例として、車室外アンテナとしては、運転席(つまり、D席)のドア付近のD席アンテナ31D,助手席(つまり、P席)のドア付近のP席アンテナ31P,リアバンパ付近のリアバンパアンテナ31Rが車両に配置されるものとする。また、車室内アンテナとしては、インスツルメントパネル付近のインパネアンテナ31I,センターコンソール付近のセンターコンソールアンテナ31C,トランクルーム内のトランクアンテナ31Tが車両に配置されるものとする。以降では、これらを個々に区別しない場合には、まとめてLFアンテナ31と呼ぶ。
車両の車体が金属である場合、LF帯の電波は車体に遮られるので、LFアンテナ31のうちの車室外アンテナからのLF帯の電波の送信範囲は、車室内にまでは及びにくい。一方、LFアンテナ31のうちの車室内アンテナからのLF帯の電波の送信範囲は、車室外にまでは及びにくい。ここで、図4を用いて、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31R,インパネアンテナ31I,センターコンソールアンテナ31C,トランクアンテナ31Tの送信範囲の一例について説明を行う。ここでは、運転席が右側の場合の例を示す。運転席が左側の場合は、D席アンテナ31Dが車両の左側に配置され、P席アンテナ31Pが車両の右側に配置されることになり、左右の説明が逆になる。
図4に示すように、D席アンテナ31Dの送信範囲Dは、車両の車室外における、運転席ドアの右側方に広がる。P席アンテナ31Pの送信範囲Pは、車両の車室外における、運転席ドアの左側方に広がる。リアバンパアンテナ31Rの送信範囲Rは、車両の車室外における、リアバンパ後方に広がる。送信範囲D,P,Rはお互いが重ならないように設定されている。一例として、LFアンテナ31の送信出力を調整することで、送信範囲D,P,Rがお互いに重ならないように設定されている。
また、図4に示すように、インパネアンテナ31Iの送信範囲Iは、車両の車室内における、車室内前方寄りに広がる。センターコンソールアンテナ31Cの送信範囲Cは、車両の車室内における、車室内中央寄りに広がる。トランクアンテナ31Tの送信範囲Iは、車両の車室内における、車室内後方寄りに広がる。送信範囲Iと送信範囲C,送信範囲Cと送信範囲Tとはお互いが重なりあっている。一方、車室内アンテナの送信範囲である送信範囲I,C,Tと、車室外アンテナの送信範囲である送信範囲D,P,Rとは、お互いが重ならないように設定されている。一例として、LFアンテナ31の配置を車室内外に分けることでお互いの送信範囲が重ならないようにする他、LFアンテナ31の送信出力を調整することでお互いの送信範囲が重ならないように設定されている。
RFレシーバ32は、UHF帯の電波にて携帯機2側から送信されてくる応答信号を受信する。D席ドアハンドルSW33は、車両のD席のアウタードアハンドルに設けられたスイッチである。P席ドアハンドルSW34は、車両のP席のアウタードアハンドルに設けられたスイッチである。リアバンパSW35は、車両のリアバンパに設けられたスイッチである。プッシュSW36は、D席前方に設けられた、車両の走行駆動源の始動を要求するためのスイッチである。D席ドアハンドルSW33、P席ドアハンドルSW34、リアバンパSW35、及びプッシュSW36が、車両の利用時にユーザが操作するスイッチに相当する。
BCM30は、プロセッサ、IC、メモリ、I/O、これらを接続するバス等を備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで車両での認証に関する処理,LFアンテナ31からの信号の送信制御に関する処理(以下、送信制御関連処理)等の各種の処理を実行する。また、プロセッサが送信制御関連処理の制御プログラムを実行することは、この制御プログラムに対応する送信制御方法が実行されることに相当する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
<BCM30の概略構成>
次に、図3を用いて、BCM30の概略的な構成の一例について説明を行う。図3に示すように、BCM30は、LFドライバIC300、DCDC回路310、LINドライバ320、CAN(登録商標)ドライバ330、SW入力回路340、及びマイコン350を備えている。
BCM30は、通信プロトコルとしてCANを用いて通信を行う伝送路であるCANバスと、通信プロトコルとしてLINを用いて通信を行う伝送路であるLINバスとにそれぞれ接続されるものとする。以下では、BCM30が、車両の走行駆動源を制御するパワーユニットECU等の他の電子制御装置との情報のやり取りに用いる伝送路をCANバスとする。また、BCM30が、ドアロックモータ等のアクチュエータ,車両のライト,RFレシーバ32等と情報のやり取りを行う伝送路をLINバスとする。
DCDC回路310は、LFドライバIC300に直流電圧を入力する回路である。LINドライバ320は、LINバスに情報を出力したり、LINバスに出力された情報を取得したりするものであり、RFレシーバ32で取得した応答信号に含まれるコードをRFレシーバ32から取得する。LINドライバ320は、取得した情報をマイコン350に出力する。他にも、LINドライバ320は、マイコン350から出力される、車両のドアの施解錠を制御するための駆動信号をドアロックモータに出力したりする。
CANドライバ330は、CANバスに情報を出力したり、CANバスに出力された情報を取得したりするものである。CANドライバ330は、マイコン350から出力される始動許可信号をパワーユニットECUに出力したり、他のECUから出力された車速等の車両状態に関するセンシング結果を取得してマイコン350に出力したりする。
SW入力回路340は、D席ドアハンドルSW33,P席ドアハンドルSW34,リアバンパSW35,プッシュSW36からの信号が入力される回路であって、入力された信号をマイコン350に出力する。なお、SW入力回路340は、ドア開閉を検知するためのドアカーテシスイッチ等の信号も入力されるものとする。
マイコン350は、図3に示すように、LINインターフェース(以下、IF)351、CANIF352、マイコン側通信IF353、SW入力IF354、車両状態判定部355、通信データ生成部356、ノイズ対策制御部357、要求部358、登録部359、及び照合部360を、機能ブロックとして備える。
LINIF351は、LINドライバ320とマイコン350との間での通信のためのIFである。CANIF352は、CANドライバ330とマイコン350との間での通信のためのIFである。マイコン側通信IF353は、マイコン350とLFドライバIC300との間でのシリアル通信のためのIFである。SW入力IF354は、SW入力回路340とマイコン350との間での通信のためのIFである。
車両状態判定部355は、CANIF352を介してCANドライバ330から取得する、車両状態に関するセンシング結果をもとに、車両の状態を判定する。例えば、車速センサで検出する車速,シフトポジションセンサで検出するシフトポジション,パーキングブレーキスイッチの信号等をもとに、車両が駐車中か否かを判定する。
通信データ生成部356は、SW入力回路340を介して取得する信号,車両状態判定部355で判定する車両状態,車両ドアの施解錠状態に応じて、LFアンテナ31から送信させる信号のデータを生成する。例えば、通信データ生成部356は、車両状態判定部355で車両が駐車中と判定しており、車両ドアの開閉後に車両ドアが施錠状態となっており、D席ドアハンドルSW33、P席ドアハンドルSW34、リアバンパSW35、及びプッシュSW36といった車室外のスイッチ(以下、車室外SW)が操作されたことを示す信号が入力されていない場合(以下、ウェルカムシーン)に、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号のデータを生成する。
また、通信データ生成部356は、車両状態判定部355で車両が駐車中と判定しており、車両ドアが施錠状態であり、車室外SWのいずれかが操作されたことを示す信号が入力される場合(以下、開錠シーン)には、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成する。さらに、通信データ生成部356は、車両状態判定部355で車両が駐車中と判定しており、車両ドアの開閉後に車両ドアが施錠状態となっており、車室外SWのいずれかが操作されたことを示す信号が入力される場合(以下、施錠シーン)にも、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成する。他にも、通信データ生成部356は、車両状態判定部355で車両が駐車中と判定しており、プッシュSW36が操作されたことを示す信号が入力される場合(以下、発車シーン)にも、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成する。
ノイズ対策制御部357は、通信データ生成部356でリクエスト信号のデータを生成する場合に、そのデータに含まれるWakeupIDの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードのデータを、通信データ生成部356に生成させる。ウェルカムシーンにおいて通信データ生成部356でリクエスト信号を生成する場合には、例えばWakeupIDの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードのデータを、通信データ生成部356に生成させることが好ましい。一方、施錠シーン,開錠シーン,発車シーンにおいて通信データ生成部356でリクエスト信号を生成する場合には、例えばWakeupIDの全てのコードを反転させた反転コードのデータを、通信データ生成部356に生成させることが好ましい。
WakeupIDは「1」と「0」とで表されるバイナリコードであって、反転コードは、WakeupIDに対して「1」,「0」の値が反転したコードである。一例として、WakeupIDが「11010011・・・」の場合には、反転コードは、「00101100・・・」となる。
ここで、図5を用いて、WakeupIDを含むリクエスト信号のデータと反転コードのデータとのデータ構造の一例を模式的に示す。図5のAがウェルカムシーンにおいて通信データ生成部356で生成されるリクエスト信号のデータの一例を示している。図5のBが施錠シーン,開錠シーン,発車シーンにおいて通信データ生成部356で生成されるリクエスト信号のデータの一例を示している。図5のCがWakeupIDの一部のコードを反転させた反転コードのデータの一例を示している。図5のDがWakeupIDの全てのコードを反転させた反転コードのデータの一例を示している。
図5のAに示すように、ウェルカムシーンにおいて通信データ生成部356で生成されるリクエスト信号のデータでは、WakeupIDの他にヘッダ,CRC(Cyclic Redundancy Code)を含む。WakeupIDは、例えば16bitのバイナリコードであるものとする。一方、施錠シーン,開錠シーン,発車シーンにおいて通信データ生成部356で生成されるリクエスト信号のデータでは、WakeupIDの他にヘッダ,乱数コード,CRCを含む。図5のC,Dに示すように、反転コードのデータでは、ヘッダ,乱数コード,CRC等を含まない構成とすればよい。なお、通信データ生成部356で信号のデータを生成するソフトウェアを簡略化するために、反転コードにもヘッダ,CRC等を付ける構成としてもよい。
図5のCに示すように、WakeupIDの一部のコードを反転させた反転コード(以下、省略反転コード)のデータでは、データの長さ自体もWakeupIDの一部の長さとする。一例として、WakeupIDが16bitであるのに対して、省略反転コードは4bit等にすればよい。また、省略反転コードは、WakeupIDのどの一部を反転させたものであってもよい。図5のDに示すように、WakeupIDの全てのコードを反転させた反転コード(以下、全反転コード)のデータでは、データの長さはWakeupIDと同じであるものとする。つまり、WakeupIDが16bitであるのに対して、全反転コードも16bitになる。
要求部358は、マイコン側通信IF353を介し、LFドライバIC300にリクエスト信号の送信を要求する。また、要求部358は、ノイズ対策制御部357の指示に従って、マイコン側通信IF353を介し、LFドライバIC300に反転コードの信号の送信を要求する。
一例として、ウェルカムシーンにおいては、要求部358は、通信データ生成部356で生成した、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号を周期的に繰り返し送信させる要求を行う。この場合、例えば予め定められた送信順に、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから、リクエスト信号を送信させるよう要求すればよい。なお、周期的に送信させるリクエスト信号に乱数コードを含まない分だけ、暗電流を抑制することが可能になる。一方、ノイズ対策制御部357は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで省略反転コードの信号を送信させる要求を行うよう要求部358に指示を行う。この場合、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31が正規送信アンテナに相当し、省略反転コードの信号を送信させるLFアンテナ31が反転送信アンテナに相当する。
例えば、D席アンテナ31Dと送信範囲が重ならないLFアンテナ31は、P席アンテナ31P、リアバンパアンテナ31R、及びトランクアンテナ31Tとすればよい。P席アンテナ31Pと送信範囲が重ならないLFアンテナ31は、D席アンテナ31D、リアバンパアンテナ31R、及びトランクアンテナ31Tとすればよい。リアバンパアンテナ31Rと送信範囲が重ならないLFアンテナ31は、D席アンテナ31D、リアバンパアンテナ31R、インパネアンテナ31Iとすればよい。
開錠シーンにおいては、要求部358は、通信データ生成部356で生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、例えば単発で送信させる要求を行う。この場合、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから、リクエスト信号を送信させるよう要求すればよい。一例として、D席ドアハンドルSW33にはD席アンテナ31D,P席ドアハンドルSW34にはP席アンテナ31P,リアバンパSW35にはリアバンパアンテナ31Rが対応する構成とすればよい。一方、ノイズ対策制御部357は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させる要求を行うよう要求部358に指示を行う。
施錠シーンにおいては、要求部358は、通信データ生成部356で生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、送信させる要求を行う。この場合、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから、リクエスト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させる要求を行うよう要求部358に指示を行う。
発車シーンにおいては、要求部358は、通信データ生成部356で生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、例えば単発で送信させる要求を行う。この場合、プッシュSW36に応じた例えばインパネアンテナ31Iから、リクエスト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357は、リクエスト信号を送信させるインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させる要求を行うよう要求部358に指示を行う。
登録部359は、例えば電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであって、認証のための情報が記憶されている。認証のための情報は、例えば共通鍵暗号方式で用いる秘密鍵である。
照合部360は、LINIF351を介して取得する、RFレシーバ32で取得した応答信号に応じた処理を行う。例えば、照合部360は、ウェルカムシーンにおいては、車室外アンテナからリクエスト信号を送信したのに応じて暗号化コードが含まれていない応答信号をRFレシーバ32で受信した場合に、ウェルカムライト点灯等の便利機能を作動させる。一例として、ライトを点灯するための駆動信号を、LINIF351及びLINドライバ320を介してスモールランプ,車内灯等の各照明に出力し、これらの照明を自動で点灯させる。
また、照合部360は、施錠シーン及び開錠シーンにおいては、LINIF351を介して取得した、RFレシーバ32で取得した応答信号に含まれる暗号化コードと、登録部359に記憶されている認証のための情報とを用いて、コード照合による認証を行う。詳しくは、車室外アンテナからリクエスト信号を送信したのに応じてRFレシーバ32で取得した応答信号に含まれる暗号化コードと、LFアンテナ31から送信したチャレンジ信号の乱数コードを登録部359に記憶されている秘密鍵で暗号化して得られる暗号化コードとを照合する。そして、照合部360は、コード照合が成立したことをもとに、車両のドアの施開錠を制御するための駆動信号を、LINIF351及びLINドライバ320を介してドアロックモータに出力し、車両のドアの施開錠を行わせる。
さらに、照合部360は、発車シーンにおいても、LINIF351を介して取得した、RFレシーバ32で取得した応答信号に含まれる暗号化コードと、登録部359に記憶されている認証のための情報とを用いて、コード照合を行う。詳しくは、例えばインパネアンテナ31Iといった車室内アンテナからリクエスト信号を送信したのに応じてRFレシーバ32で取得した応答信号に含まれる暗号化コードと、LFアンテナ31から送信したチャレンジ信号の乱数コードを登録部359に記憶されている秘密鍵で暗号化して得られる暗号化コードとを照合する。そして、照合部360は、コード照合が成立したことをもとに、始動許可信号をCANIF352及びCANドライバ330を介してパワーユニットECUに出力し、車両の走行駆動源を始動させる。
LFドライバIC300は、LFアンテナ31から信号を送信させるICである。このLFドライバIC300、及びこのLFドライバIC300を備えるBCM30が送信制御装置に相当する。LFドライバIC300は、マイコン350からの要求に従って、リクエスト信号をLFアンテナ31から送信させる。図3に示すように、LFドライバIC300は、DCDCコンバータ301、IC側通信IF302、LFドライバ303、及びLF制御部304を、機能ブロックとして備えている。
DCDCコンバータ301は、DCDC回路310から入力される直流電圧を、LFドライバIC300での動作に必要な電源電圧に変換する。IC側通信IF302は、LFドライバIC300とマイコン350との間でのシリアル通信のためのIFである。LFドライバ303は、LF制御部304による制御に従って、LFアンテナ31に、信号を送信するための駆動電流を出力する。
LF制御部304は、LFドライバ303を制御して、信号を送信するための駆動電流をLFアンテナ31に出力させることで、LFアンテナ31から信号を送信させる。LF制御部304は、複数のLFドライバ303をそれぞれ独立制御する。LF制御部304は、IC側通信IF302を介して、マイコン350から信号の送信の要求を受けた場合に、信号を送信するための駆動電流をLFアンテナ31に出力させることで、LFアンテナ31から信号を送信させる。LF制御部304は、正規送信制御部341及び反転送信制御部342を機能ブロックとして有している。正規送信制御部341及び反転送信制御部342は、それぞれ異なる制御回路であってもよいし、同じ制御回路であってもよい。
正規送信制御部341は、マイコン350からの要求に従って、リクエスト信号をLFアンテナ31から送信させる。一方、反転送信制御部342は、マイコン350からの要求に従って、リクエスト信号を送信させるタイミングと同じタイミングで、反転コードの信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
一例として、ウェルカムシーンにおいては、正規送信制御部341は、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号を、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから周期的に繰り返し送信させるポーリングを行う。一方、反転送信制御部342は、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで、省略反転コードの信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
施錠シーン及び開錠シーンにおいては、正規送信制御部341は、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じたLFアンテナ31から送信させる。一方、反転送信制御部342は、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで、全反転コードの信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
発車シーンにおいては、正規送信制御部341は、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、操作されたプッシュSW36に応じたインパネアンテナ31Iから送信させる。一方、反転送信制御部342は、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで、全反転コードの信号を、リクエスト信号を送信させるインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから送信させる。
BCM30がLFアンテナ31を駆動させてリクエスト信号及び反転コードの信号を送信させる場合に、LFアンテナ31からこれらの信号が送信されるだけでなく、BCM30のプリント版の配線,ワイヤハーネスからもこれらの信号の放射ノイズがBCM30の極近傍に出力される。
ここで、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31は、反転コードの信号を送信するLFアンテナ31と送信範囲が重ならないので、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31の送信範囲内に携帯機2が存在する場合には、リクエスト信号は受信するが反転コードの信号は受信しない。一方、BCM30の極近傍に携帯機2が存在する場合は、リクエスト信号の放射ノイズと反転コードの信号の放射ノイズとを略同一のタイミングで受信する。携帯機2がこれらの放射ノイズを略同一のタイミングで受信する場合、リクエスト信号に含まれるWakeupIDのパターンが、反転コードのパターンによって潰される。よって、携帯機2でWakeupIDを読み取ることができず、放射ノイズに含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できなくなる。
また、反転送信制御部342は、反転コードの信号を送信させる場合に、WakeupIDを含むリクエスト信号をのせる電波以上の送信出力の電波にのせて送信させることが好ましい。これは、BCM30の極近傍で発生する反転コードの信号の放射ノイズが、BCM30の極近傍で発生するリクエスト信号の放射ノイズ以上となって、放射ノイズに含まれるWakeupIDのパターンを反転コードのパターンによって、より確実に潰すことを可能にするためである。
なお、ここでは、反転コードの信号を1つのLFアンテナ31から送信させる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31からリクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで、そのLFアンテナ31と送信範囲が重ならない複数のLFアンテナ31から反転コードの信号を送信させる構成としてもよい。この場合、反転送信制御部342は、反転コードの信号を送信させる複数のLFアンテナ31の、反転コードの信号をのせる電波の送信出力の合計が、WakeupIDを含むリクエスト信号をのせる電波以上となる送信出力の搬送波にのせて反転コードを送信させることが好ましい。
<BCM30での送信制御関連処理>
ここで、図6のフローチャートを用いて、BCM30での送信制御関連処理の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、車両が駐車して車両ドアが開閉された場合に開始する構成とすればよい。車両が駐車したことは車両状態判定部355で判定すればよく、車両ドアが開閉したことはドアカーテシスイッチの信号から判定すればよい。
まず、ステップS1では、車室外SWが操作された場合(S1でYES)には、ステップS2に移る。車室外SWが操作されたか否かは、通信データ生成部356が、SW入力回路340を介して取得する信号をもとに判断すればよい。一方、車室外SWが操作されていない場合(S1でNO)には、S1の処理を繰り返す。
ステップS2では、通信データ生成部356が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成するとともに、このWakeupIDの全てのコードを反転させた全反転コードのデータを生成する。そして、要求部358が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、S1で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから送信させるよう要求する。一方、要求部358は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させるよう要求する。これにより、S1で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号が送信される一方、この車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号が送信される。
BCM30の極近傍に携帯機2が存在し、BCM30からの放射ノイズを受信する場合であっても、前述したように、放射ノイズに含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できない。よって、携帯機2から応答信号が送信されることがない。一方、携帯機2が、S1で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、リクエスト信号に含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できるので、携帯機2から応答信号が送信される。そして、照合部360が、携帯機2から送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両ドアの施錠を行う。
ステップS3では、照合部360で認証が成立して車両ドアの施錠が行われた場合(S3でYES)には、ステップS4に移る。一方、照合部360で認証が成立せず、車両ドアの施錠が行われない場合(S3でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。
ステップS4では、通信データ生成部356が、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号のデータを生成するとともに、このWakeupIDの一部のコードを反転させた省略反転コードのデータを生成する。そして、要求部358が、WakeupIDを含むリクエスト信号を、周期的に、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから順次送信させるよう要求する。一方、要求部358は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで省略反転コードの信号を送信させるよう要求する。これにより、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号が周期的に順次送信されるポーリングが行われる。一方、リクエスト信号を送信する車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで省略反転コードの信号が周期的に送信される。
車両の駐車時には、暗電流を抑えたい要求があると考えられる。これに対して、以上の構成によれば、周期的に送信する反転コードについては、bit数をより減らした省略反転コードを用いるため、暗電流の増加をより抑えることが可能になる。
携帯機2が、車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、リクエスト信号に含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できるので、携帯機2から応答信号が送信される。乱数コードを含まないリクエスト信号に対する応答信号は、暗号化コードを含まないものとする。照合部360は、暗号化コードが含まれていない応答信号をRFレシーバ32で受信した場合に、ウェルカムライト点灯等の便利機能を作動させることになる。
ステップS5では、暗号化コードが含まれていない応答信号をRFレシーバ32で受信し、照合部360で便利機能の作動が行われた場合(S5でYES)には、ステップS4に移る。一方、暗号化コードが含まれていない応答信号をRFレシーバ32で受信しておらず、照合部360で便利機能の作動が行われていない場合(S5でNO)には、S4に戻って、周期的なリクエスト信号の送信を繰り返す。
ステップS6では、車室外SWが操作された場合(S6でYES)には、ステップS8に移る。一方、車室外SWが操作されていない場合(S6でNO)には、ステップS7に移る。ステップS7では、S5で便利機能を作動させてからの経過時間が規定時間を越えてタイムアウトとなった場合(S7でYES)には、S4に戻って、周期的なリクエスト信号の送信を繰り返す。一方、S5で便利機能を作動させてからの経過時間が規定時間を越えておらず、タイムアウトとなっていない場合(S7でNO)には、S6に戻って処理を繰り返す。ここで言うところの規定時間は任意に設定可能である。
ステップS8では、通信データ生成部356が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成するとともに、このWakeupIDの全てのコードを反転させた全反転コードのデータを生成する。そして、要求部358が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、S6で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから送信させるよう要求する。一方、要求部358は、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させるよう要求する。これにより、S6で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号が送信される一方、この車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号が送信される。
携帯機2が、車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、リクエスト信号に含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できるので、携帯機2から応答信号が送信される。そして、照合部360が、携帯機2から送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両ドアの開錠を行う。
ステップS9では、照合部360で認証が成立して車両ドアの開錠が行われた場合(S9でYES)には、ステップS10に移る。一方、照合部360で認証が成立せず、車両ドアの開錠が行われない場合(S9でNO)には、S6に戻って処理を繰り返す。
ステップS10では、プッシュSW36が操作された場合(S10でYES)には、ステップS12に移る。一方、プッシュSW36が操作されていない場合(S10でNO)には、ステップS11に移る。ステップS11では、車両にユーザが乗車している場合(S11でYES)には、S10に戻って処理を繰り返す。一方、車両にユーザが乗車していない場合(S11でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。車両にユーザが乗車しているか否かは、通信データ生成部356が、SW入力回路340を介して取得するドアカーテシスイッチの信号をもとに、車両ドアが開閉したか否かによって判断すればよい。他にも、車両の着座センサの信号等を用いて判断してもよい。
ステップS12では、通信データ生成部356が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成するとともに、このWakeupIDの全てのコードを反転させた全反転コードのデータを生成する。そして、要求部358が、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号を、インパネアンテナ31Iから送信させるよう要求する。一方、要求部358は、インパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号を送信させるよう要求する。これにより、インパネアンテナ31Iから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号が送信される一方、このインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、リクエスト信号を送信させるのと同じタイミングで全反転コードの信号が送信される。
携帯機2が、インパネアンテナ31Iの送信範囲内に存在する場合には、リクエスト信号に含まれるWakeupIDをWakeupIDとして受信できるので、携帯機2から応答信号が送信される。そして、照合部360が、携帯機2から送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両の走行駆動源を始動させる。
ステップS13では、照合部360で認証が成立して車両の走行駆動源の始動が行われた場合(S13でYES)には、送信制御関連処理を終了する。一方、照合部360で認証が成立せず、車両の走行駆動源の始動が行われない場合(S13でNO)には、S10に戻って処理を繰り返す。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、それぞれ設定される送信範囲の重ならないLFアンテナ31から、WakeupIDを含むリクエスト信号を送信するのと同じタイミングで、このWakeupIDの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを送信する。よって、BCM30の極近傍にこれらの信号の放射ノイズが出力される場合であっても、放射ノイズでは、WakeupIDのパターンが、反転コードのパターンによって潰され、携帯機2でWakeupIDとして受信できなくなる。
一方、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31と反転コードを送信するLFアンテナ31とは、設定される送信範囲を重ならないようにしているので、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31の送信範囲内では、このリクエスト信号に含まれるWakeupIDのパターンが、反転コードのパターンによって潰されることがない。よって、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31の送信範囲内では、携帯機2がWakeupIDを受信することができ、応答信号を返すことができる。つまり、携帯機2がBCM30から出力される放射ノイズに対して誤って応答信号を送信することを抑えることが可能になる。
例えば、車室外アンテナからリクエスト信号を送信する際に、車室外アンテナの送信範囲に携帯機2が存在せず、車室内に携帯機2が存在する場合に、BCM30から出力される放射ノイズに対して携帯機2が誤って応答信号を送信せずに済む。よって、車室内に携帯機2が存在するにもかかわらず、車室外に携帯機2が存在するものとBCM30で誤検知せずに済む。
(実施形態2)
実施形態1では、反転コードとして全反転コードと省略反転コードとを使い分ける構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、反転コードとして全反転コードのみを用いる構成としてもよいし、反転コードとして省略反転コードのみを用いる構成としてもよい。
(実施形態3)
以下、本開示の実施形態3について図面を用いて説明する。図7に示す車両システム1aは、ユーザに携帯される携帯機2a、及び車両で用いられる車両側ユニット3aを含んでいる。車両システム1aも車両システム1と同様に、いわゆるスマート機能を有している。
車両側ユニット3aは、反転コードをLFアンテナ31から送信させる代わりに、バースト信号を送信させることを除けば、実施形態1の車両側ユニット3と同様である。携帯機2aは、送信されてくるバースト信号に応じた処理を行う点を除けば、実施形態1の携帯機2と同様である。
<車両側ユニット3a及びBCM30aの概略構成>
次に、図8を用いて、車両側ユニット3aの概略的な構成の一例について説明を行う。図8に示すように、車両側ユニット3aは、BCM30a、LFアンテナ31、RFレシーバ32、D席ドアハンドルSW33、P席ドアハンドルSW34、リアバンパSW35、及びプッシュSW36を含んでいる。車両側ユニット3aは、BCM30の代わりにBCM30aを含む点を除けば、実施形態1の車両側ユニット3と同様である。
続いて、図8を用いて、BCM30aの概略的な構成の一例について説明を行う。図8に示すように、BCM30aは、LFドライバIC300a、DCDC回路310、LINドライバ320、CANドライバ330、SW入力回路340、及びマイコン350aを備えている。BCM30aは、LFドライバIC300,マイコン350の代わりにLFドライバIC300a,マイコン350aを含む点を除けば、実施形態1のBCM30と同様である。
マイコン350aは、図8に示すように、LINIF351、CANIF352、マイコン側通信IF353、SW入力IF354、車両状態判定部355、通信データ生成部356a、ノイズ対策制御部357a、要求部358a、登録部359、及び照合部360aを、機能ブロックとして備える。マイコン350aは、通信データ生成部356,ノイズ対策制御部357,要求部358,照合部360の代わりに通信データ生成部356a,ノイズ対策制御部357a,要求部358a,照合部360aを備える点を除けば、実施形態1のマイコン350と同様である。
通信データ生成部356aは、反転コードのデータを生成しない点を除けば、実施形態1の通信データ生成部356と同様である。要求部358aは、LFドライバIC300にバースト信号の送信を要求する点、及び反転コードの信号の送信を要求しない点を除けば、実施形態1の要求部358と同様である。
要求部358aは、リクエスト信号及びそれに続くバースト信号の送信を要求する。本実施形態では、バースト信号として、リレーアタックの対策に用いるための受信信号強度(以下、RSSI)の測定用のバースト信号(以下、測定用バースト信号)の送信を要求する。また、ノイズ対策制御部357aの指示に従って、BCM30からの放射ノイズの対策用のバースト信号(以下、ノイズ対策用バースト信号)の送信を要求する。リレーアタックとは、中継器を用いて携帯機2aとBCM30aとの通信を間接的に実現させることでコード照合を成立させる手法である。また、受信信号強度の測定用のバースト信号とは、ノイズ対策用バースト信号と用途が異なることを示すための便宜上の呼称である。
一例として、ウェルカムシーンにおいては、要求部358aは、通信データ生成部356aで生成した、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を周期的に繰り返し送信させる要求を行う。この場合、例えば予め定められた送信順に、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから、リクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357aは、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングでそのノイズ対策用バースト信号の位相を180度ずらしたノイズ対策用バースト信号(以下、逆位相バースト信号)を送信させる要求を行うよう要求部358aに指示を行う。ノイズ対策用バースト信号が第1のバースト信号に相当し、逆位相バースト信号が第2のバースト信号に相当する。この場合、リクエスト信号に続くノイズ対策用バースト信号を送信させるLFアンテナ31が第1アンテナに相当し、逆位相バースト信号を送信させるLFアンテナ31が第2アンテナに相当する。
開錠シーンにおいては、要求部358aは、通信データ生成部356aで生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、例えば単発で送信させる要求を行う。この場合、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから、リクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357aは、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させる要求を行うよう要求部358aに指示を行う。
施錠シーンにおいては、要求部358aは、通信データ生成部356aで生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、送信させる要求を行う。この場合、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから、リクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号を送信させるよう要求すればよい。また、リクエスト信号を送信させた後、予め定められた送信順に、車室内アンテナからタイミングをずらして測定用バースト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357aは、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させる要求を行うよう要求部358aに指示を行う。
発車シーンにおいては、要求部358aは、通信データ生成部356aで生成した、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、例えば単発で送信させる要求を行う。この場合、プッシュSW36に応じた例えばインパネアンテナ31Iから、リクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号を送信させるよう要求すればよい。一方、ノイズ対策制御部357aは、リクエスト信号を送信させるインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させる要求を行うよう要求部358aに指示を行う。
照合部360aは、認証を成立させる条件に、RFレシーバ32で取得した応答信号に含まれる閾値判定情報を用いる点を除けば、実施形態1の照合部360と同様である。閾値判定情報とは、LFアンテナ31から送信させる測定用バースト信号について、携帯機2で測定するRSSIが閾値範囲内か否かを携帯機2で判定した結果の情報である。閾値は、リレーアタックによる信号のRSSIと正規の信号とを区別するための値であって、リレーアタックによる信号が閾値範囲外となるように設定される。照合部360aは、コード照合が成立し、且つ、閾値判定情報が適正な範囲内であることを示す場合に、認証を成立させる。一方、照合部360aは、コード照合が成立する場合であっても、閾値判定情報が適正な範囲外であることを示す場合に、認証を成立させない。
続いて、LFドライバIC300aは、図8に示すように、DCDCコンバータ301、IC側通信IF302、LFドライバ303、LF制御部304a、及び位相制御部305を、機能ブロックとして備えている。LFドライバIC300aは、LF制御部304の代わりにLF制御部304aを備える点と、位相制御部305を備える点とを除けば、実施形態1のLFドライバIC300と同様である。このLFドライバIC300a、及びこのLFドライバIC300aを備えるBCM30aが送信制御装置に相当する。
LF制御部304aは、LFドライバ303を制御して、信号を送信するための駆動電流をLFアンテナ31に出力させることで、LFアンテナ31から信号を送信させる。LF制御部304aは、複数のLFドライバ303をそれぞれ独立制御する。LF制御部304aは、IC側通信IF302を介して、マイコン350aから信号の送信の要求を受けた場合に、信号を送信するための駆動電流をLFアンテナ31に出力させることで、LFアンテナ31から信号を送信させる。LF制御部304aは、第1送信制御部341a及び第2送信制御部342aを機能ブロックとして有している。第1送信制御部341a及び第2送信制御部342aは、それぞれ異なる制御回路であってもよいし、同じ制御回路であってもよい。
第1送信制御部341aは、マイコン350aからの要求に従って、リクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号をLFアンテナ31から送信させる。一方、第2送信制御部342aは、マイコン350aからの要求に従って、第1送信制御部341aでノイズ対策用バースト信号を送信させるタイミングと同じタイミングで、位相制御部305によってそのノイズ対策用バースト信号の位相を180度ずらした逆位相バースト信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
一例として、ウェルカムシーンにおいては、第1送信制御部341aは、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号,そのリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから周期的に繰り返し送信させるポーリングを行う。一方、第2送信制御部342aは、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで、逆位相バースト信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
開錠シーンにおいては、第1送信制御部341aは、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,そのリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから送信させる。一方、第2送信制御部342aは、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで、逆位相バースト信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
施錠シーンにおいては、第1送信制御部341aは、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,そのリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、車室外SWのうちの操作されたスイッチに応じた車室外アンテナから送信させる。また、第1送信制御部341aは、リクエスト信号に続く測定用バースト信号の送信とタイミングをずらして、車室内アンテナから測定用バースト信号を順次送信させる。一方、第2送信制御部342aは、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで、逆位相バースト信号を、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から送信させる。
ここで、図9を用いて、施錠シーンにおける信号の送信の態様の一例を示す。図9では、D席ドアハンドルSW33が操作されてD席アンテナ31Dからリクエスト信号を送信する場合を例に挙げて説明を行う。また、図9では、D席アンテナ31Dと送信範囲が重ならないトランクアンテナ31Tから逆位相バースト信号を送信する場合を例に挙げて説明を行う。
D席ドアハンドルSW33が操作される場合、図9に示すように、D席アンテナ31DからWakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,そのリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号が送信される。また、インパネアンテナ31I,センターコンソールアンテナ31C,トランクアンテナ31Tといった車室内アンテナから、リクエスト信号に続く測定用バースト信号とタイミングをずらして、測定用バースト信号が順次送信される。図9の例では、インパネアンテナ31I,センターコンソールアンテナ31C,トランクアンテナ31Tの順に、タイミングをずらして測定用バースト信号が送信される。測定用バースト信号を送信するタイミングをずらすのは、どのLFアンテナ31から送信された測定用バースト信号かを区別可能とするためである。また、トランクアンテナ31Tからは、測定用バースト信号の送信の後、D席アンテナ31Dからのノイズ対策用バースト信号の送信のタイミングと同じタイミングで、逆位相バースト信号が送信される。
発車シーンにおいては、第1送信制御部341aは、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,そのリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、操作されたプッシュSW36に応じたインパネアンテナ31Iから送信させる。一方、第2送信制御部342aは、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで、リクエスト信号を送信させるインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから逆位相バースト信号を送信させる。
BCM30aがLFアンテナ31を駆動させて信号を送信させる場合に、LFアンテナ31からこの信号が送信されるだけでなく、BCM30aのプリント版の配線,ワイヤハーネスからもこれらの信号の放射ノイズがBCM30aの極近傍に出力される。
ここで、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31は、逆位相バースト信号を送信するLFアンテナ31と送信範囲が重ならないので、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31の送信範囲内に携帯機2aが存在する場合には、リクエスト信号とリクエスト信号に続くノイズ対策用バースト信号を受信する。一方、BCM30aの極近傍に携帯機2aが存在する場合は、リクエスト信号に続くノイズ対策用バースト信号の放射ノイズと逆位相バースト信号の放射ノイズとを略同一のタイミングで受信する。携帯機2aがこれらの放射ノイズを略同一のタイミングで受信する場合、ノイズ対策用バースト信号をのせた電波のサイン波に対し、逆位相バースト信号をのせた電波のサイン波が逆転している。よって、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消される。よって、携帯機2aでは、放射ノイズをリクエスト信号として受信できても、放射ノイズをノイズ対策用バースト信号として受信することが妨げられる。
また、第2送信制御部342aは、逆位相バースト信号を送信させる場合に、リクエスト信号をのせる電波と同水準の送信出力の電波にのせて送信させることが好ましい。これは、BCM30aの極近傍で発生する逆位相バースト信号の放射ノイズが、BCM30aの極近傍で発生するノイズ対策用バースト信号とより確実に打ち消し合うことを可能にするためである。同水準とは、一致に限らず、略一致も含むものとする。
なお、ここでは、逆位相バースト信号を1つのLFアンテナ31から送信させる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31からリクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで、そのLFアンテナ31と送信範囲が重ならない複数のLFアンテナ31から逆位相バースト信号を送信させる構成としてもよい。この場合、第2送信制御部342aは、逆位相バースト信号を送信させる複数のLFアンテナ31の、逆位相バースト信号をのせる電波の送信出力の合計が、リクエスト信号をのせる電波と同水準となる送信出力の搬送波にのせて逆位相バースト信号を送信させることが好ましい。
<携帯機2aの概略構成>
次に、図10を用いて携帯機2aについての説明を行う。図10に示すように、携帯機2aは、制御装置20a、LF受信アンテナ21、LF受信部22a、RF送信部23a、及びRF送信アンテナ24を備えている。携帯機2aは、制御装置20,LF受信部22,RF送信部23の代わりに制御装置20a,LF受信部22a,RF送信部23aを備える点を除けば、実施形態1の携帯機2と同様である。
LF受信部22aは、LF受信アンテナ21でリクエスト信号に続いて受信するバースト信号のRSSIを測定し、測定結果を制御装置20に出力する点を除けば、実施形態1のLF受信部22と同様である。LF受信部22aは、例えばRSSI測定回路等によって、バースト信号のRSSIを測定する。LF受信部22aは、測定用バースト信号のRSSIを測定する他、ノイズ対策用バースト信号のRSSIも測定する。
制御装置20aは、LF受信部22aで測定するバースト信号のRSSIに応じた処理を行う点を除けば、実施形態1の制御装置20と同様である。制御装置20aは、測定用バースト信号のRSSIを測定した結果が、測定用バースト信号について設定されている閾値範囲内か否かの閾値判定を行う。そして、RSSIが閾値範囲内か否かを示す情報(以下、閾値判定情報)を、RF送信部23aから送信させる応答信号に含ませる。設定されている閾値範囲は、前述した通りである。
また、制御装置20aは、ノイズ対策用バースト信号のRSSIを測定した結果が、ノイズ対策用バースト信号について設定されている閾値(以下、ノイズ対策閾値)以上か否かの閾値判定を行う。ノイズ対策閾値は、放射ノイズに含まれるノイズ対策用バースト信号と逆位相バースト信号とが完全に打ち消し合うことができずに残る程度の微弱な信号を、逆位相バースト信号との打ち消しが行われないノイズ対策用バースト信号とを区別するための閾値である。ノイズ対策用バースト信号のRSSIを測定した結果が、ノイズ対策閾値以上の場合には、ノイズ対策用バースト信号を受信できたものとして、応答信号をRF送信部23aから送信させる。一方、ノイズ対策用バースト信号のRSSIを測定した結果が、ノイズ対策閾値未満の場合には、ノイズ対策用バースト信号を受信できなかったものとして、応答信号をRF送信部23aから送信させない。
なお、LF受信アンテナ21で受信する信号が測定用バースト信号かノイズ対策用バースト信号かは、予め設定されている、リクエスト信号の送信タイミングに対する送信タイミングによって区別するものとすればよい。
RF送信部23aは、閾値判定情報を含む応答信号をRF送信アンテナ24から送信する点と、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を受信できない場合には応答信号を送信しない点とを除けば、実施形態1のRF送信部23と同様である。このRF送信部23aが携帯側送信部に相当する。
<BCM30aでの送信制御関連処理>
ここで、図11のフローチャートを用いて、BCM30aでの送信制御関連処理の流れの一例について説明を行う。図11のフローチャートは、車両が駐車して車両ドアが開閉された場合に開始する構成とすればよい。
ステップS21の処理は、S1の処理と同様とすればよい。S21では、車室外SWが操作された場合(S21でYES)には、ステップS22に移り、車室外SWが操作されていない場合(S21でNO)には、S21の処理を繰り返す。
ステップS22では、通信データ生成部356aが、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成する。そして、要求部358aが、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、S21で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから送信させるよう要求する。一方、要求部358aは、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させるよう要求する。これにより、S1で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号が送信される一方、この車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号が送信される。
BCM30aの極近傍に携帯機2aが存在し、BCM30aからの放射ノイズを受信する場合であっても、前述したように、放射ノイズに含まれるノイズ対策用バースト信号が放射ノイズに含まれる逆位相バースト信号によって打ち消される。よって、携帯機2で応答信号が送信されることがない。一方、携帯機2aが、S1で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消されることがないので、携帯機2aから応答信号が送信される。そして、照合部360aが、携帯機2aから送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両ドアの施錠を行う。
ステップS23では、照合部360aで認証が成立して車両ドアの施錠が行われた場合(S23でYES)には、ステップS24に移る。一方、照合部360aで認証が成立せず、車両ドアの施錠が行われない場合(S23でNO)には、S21に戻って処理を繰り返す。
ステップS24では、通信データ生成部356aが、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号のデータを生成する。そして、要求部358aが、WakeupIDを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、周期的に、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから順次送信させるよう要求する。一方、要求部358aは、リクエスト信号を送信させるLFアンテナ31と送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させるよう要求する。これにより、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31Rから、WakeupIDを含むが乱数コードを含まないリクエスト信号が周期的に順次送信されるポーリングが行われる。一方、リクエスト信号を送信する車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号が周期的に送信される。
携帯機2aが、車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消されることがないので、携帯機2aから応答信号が送信される。乱数コードを含まないリクエスト信号に対する応答信号は、暗号化コードを含まないものとする。照合部360aは、暗号化コードが含まれていない応答信号をRFレシーバ32で受信した場合に、ウェルカムライト点灯等の便利機能を作動させることになる。
ステップS25では、照合部360aで便利機能の作動が行われた場合(S25でYES)には、ステップS24に移る。一方、照合部360aで便利機能の作動が行われていない場合(S25でNO)には、S24に戻って、周期的なリクエスト信号の送信を繰り返す。
ステップS26では、車室外SWが操作された場合(S26でYES)には、ステップS28に移る。一方、車室外SWが操作されていない場合(S26でNO)には、ステップS27に移る。ステップS27では、S25で便利機能を作動させてからの経過時間が規定時間を越えてタイムアウトとなった場合(S27でYES)には、S24に戻って、周期的なリクエスト信号の送信を繰り返す。一方、S25で便利機能を作動させてからの経過時間が規定時間を越えておらず、タイムアウトとなっていない場合(S27でNO)には、S26に戻って処理を繰り返す。ここで言うところの規定時間は任意に設定可能である。
ステップS28では、S22と同様の処理が行われる。これにより、S6で操作された車室外スイッチに応じた車室外アンテナから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号が送信される一方、この車室外アンテナと送信範囲が重ならないLFアンテナ31から、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号が送信される。
携帯機2aが、車室外アンテナの送信範囲内に存在する場合には、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消されることがないので、携帯機2から応答信号が送信される。そして、照合部360aが、携帯機2から送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両ドアの開錠を行う。
ステップS29では、照合部360aで認証が成立して車両ドアの開錠が行われた場合(S29でYES)には、ステップS10に移る。一方、照合部360aで認証が成立せず、車両ドアの開錠が行われない場合(S29でNO)には、S26に戻って処理を繰り返す。
ステップS30では、プッシュSW36が操作された場合(S30でYES)には、ステップS32に移る。一方、プッシュSW36が操作されていない場合(S30でNO)には、ステップS31に移る。ステップS31では、車両にユーザが乗車している場合(S31でYES)には、S30に戻って処理を繰り返す。一方、車両にユーザが乗車していない場合(S31でNO)には、S21に戻って処理を繰り返す。
ステップS32では、通信データ生成部356aが、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号のデータを生成する。そして、要求部358aが、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,このリクエスト信号に続く測定用バースト信号及びノイズ対策用バースト信号を、インパネアンテナ31Iから送信させるよう要求する。一方、要求部358aは、インパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号を送信させるよう要求する。これにより、インパネアンテナ31Iから、WakeupID及び乱数コードを含むリクエスト信号,測定用バースト信号,ノイズ対策用バースト信号が送信される一方、このインパネアンテナ31Iと送信範囲が重ならない車室外アンテナから、ノイズ対策用バースト信号を送信させるのと同じタイミングで逆位相バースト信号が送信される。
携帯機2aが、インパネアンテナ31Iの送信範囲内に存在する場合には、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消されることがないので、携帯機2aから応答信号が送信される。そして、照合部360aが、携帯機2aから送信される応答信号に含まれる暗号化コードを用いて認証を行って、車両の走行駆動源を始動させる。
ステップS33では、照合部360aで認証が成立して車両の走行駆動源の始動が行われた場合(S33でYES)には、送信制御関連処理を終了する。一方、照合部360aで認証が成立せず、車両の走行駆動源の始動が行われない場合(S33でNO)には、S30に戻って処理を繰り返す。
<携帯機2aでの応答送信関連処理>
続いて、図12のフローチャートを用いて、携帯機2aでの応答信号の送信に関連する処理(以下、応答送信関連処理)の流れの一例について説明を行う。図12のフローチャートは、LF受信アンテナ21で受信するリクエスト信号に含まれるWakeupIDによってウェイクアップ状態に移行する場合に開始する構成とすればよい。
まず、ステップS41では、制御装置20aが、ノイズ対策用バースト信号のRSSIを測定した結果が、ノイズ対策閾値以上か否かの閾値判定を行う。ステップS41では、閾値判定の結果が、ノイズ対策閾値以上の場合(S42でYES)には、ステップS43に移る。一方、閾値判定の結果が、ノイズ対策閾値未満の場合(S42でNO)には、ステップS44に移る。
ステップS43では、制御装置20aが、ノイズ対策用バースト信号を受信できたものとして、応答信号をRF送信部23aから送信させ、応答送信関連処理を終了する。LF受信アンテナ21で受信したリクエスト信号に乱数コードが含まれていた場合には、この乱数コードを暗号化した暗号化コードが応答信号に含まれる。また、応答信号には、前述の閾値判定情報も含まれる。一方、ステップS44では、制御装置20aが、ノイズ対策用バースト信号を受信できなかったものとして、応答信号をRF送信部23aから送信させず、応答送信関連処理を終了する。
<実施形態3のまとめ>
実施形態3の構成によれば、それぞれ設定される送信範囲の重ならないLFアンテナ31から、WakeupIDを含むリクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信するのと同じタイミングで、そのノイズ対策用バースト信号の位相を180度ずらした逆位相バースト信号を送信する。よって、BCM30aの極近傍にこれらの信号の放射ノイズが出力される場合であっても、放射ノイズでは、ノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消される。よって、WakeupIDを含むリクエスト信号の放射ノイズはWakeupIDを含むリクエスト信号として受信してもノイズ対策用バースト信号の放射ノイズをノイズ対策用バースト信号として受信することが妨げられる。
一方、リクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を送信するLFアンテナ31と逆位相バースト信号を送信するLFアンテナ31とは、設定される送信範囲を重ならないようにしているので、リクエスト信号を送信するLFアンテナ31の送信範囲内では、このリクエスト信号に続くノイズ対策用バースト信号が逆位相バースト信号によって打ち消されることがない。
携帯機2aでは、WakeupIDを含むリクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を受信できる場合には、応答信号を送信させる一方、WakeupIDを含むリクエスト信号に続いてノイズ対策用バースト信号を受信できない場合には、応答信号を送信させない。よって、LFアンテナ31の送信範囲内の送信されるリクエスト信号に対しては、携帯機2aが応答信号を返す一方、放射ノイズに対しては、携帯機2aが応答信号を返すことを防ぐことが可能になる。従って、車室内に携帯機2aが存在するにもかかわらず、車室外に携帯機2aが存在するものとBCM30aで検知してしまうような誤検知を抑制することが可能になる。
(実施形態4)
実施形態3では、BCM30aが、リクエスト信号に続いて測定用バースト信号を送信させる構成を示したが、実施形態1でも、BCM30が、リクエスト信号に続いて測定用バースト信号を送信させる構成としてもよい。この場合、実施形態1の携帯機2で測定用バースト信号のRSSIを測定し、応答信号を送信する場合に閾値判定情報も含ませて送信する構成とすればよい。そして、実施形態1のBCM30では、実施形態3と同様に、認証を成立させる条件にこの閾値判定情報を用いる構成とすればよい。
(実施形態5)
実施形態3では、BCM30aが、リクエスト信号に続いて測定用バースト信号を送信させる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、BCM30aが、リクエスト信号を送信させるが、このリクエスト信号に続いて測定用バースト信号を送信させない構成としてもよい。
(実施形態6)
前述の実施形態では、車両の駐車時且つ施錠時において、車室外SWを操作したことをトリガに、乱数コードを含むリクエスト信号を送信する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両の駐車時且つ施錠時において、車室外SWを操作する前から、乱数コードを含むリクエスト信号を周期的に送信する構成としてもよい。
(実施形態7)
前述の実施形態では、車両の駐車時且つ施錠時において、車室外SWを操作する前からリクエスト信号を周期的に送信する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両の駐車時且つ施錠時において、車室外SWを操作するまではリクエスト信号を送信しない構成としてもよい。
(実施形態8)
前述の実施形態では、車両側ユニット3,3aに、LFアンテナ31として、D席アンテナ31D,P席アンテナ31P,リアバンパアンテナ31R,インパネアンテナ31I,センターコンソールアンテナ31C,トランクアンテナ31Tを含む構成を示したが、必ずしもこれに限らない。お互いに設定される送信範囲が重ならないLFアンテナ31が複数であれば、配置が異なったり、配置される数が異なったりしてもよい。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと1つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
1 車両システム、2,2a 携帯機、3,3a 車両側ユニット、23a RF送信部(携帯側送信部)、30,30a BCM(送信制御装置)、31 LFアンテナ(アンテナ,正規送信アンテナ,反転送信アンテナ,第1アンテナ,第2アンテナ)、32 RFレシーバ、33 D席ドアハンドルSW、34 P席ドアハンドルSW、35 リアバンパSW、36 プッシュSW、300,300a LFドライバIC(送信制御装置)、304 LF制御部、305 位相制御部、341 正規送信制御部、342 反転送信制御部、341a 第1送信制御部、342a 第2送信制御部、350,350a マイコン、356,356a 通信データ生成部、357,357a ノイズ対策制御部、358,358a 要求部

Claims (13)

  1. 車両で用いられて、前記車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを駆動させる送信制御装置であって、
    前記アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させる正規送信制御部(341)と、
    前記正規送信アンテナから前記正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数の前記アンテナのうちの、前記正規送信アンテナと前記送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、前記正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる反転送信制御部(342)とを備える送信制御装置。
  2. 前記正規送信制御部は、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させるものであって、
    前記反転送信制御部は、前記正規送信制御部によって、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させる場合には、前記正規コードの一部のコードを反転させた、その一部のビット数の前記反転コードを送信させる請求項1に記載の送信制御装置。
  3. 前記正規送信制御部は、前記車両の乗車時にユーザが操作する、前記車両に設けられるスイッチの操作時に、前記正規コードを送信させる一方、前記車両の駐車時には周期的に前記正規コードを送信させるものであって、
    前記反転送信制御部は、前記正規送信制御部によって、前記車両に設けられるスイッチの操作時に、前記正規コードを送信させる場合には、前記正規コードのコード全てを反転させた、前記正規コードとビット数の同じ反転コードを送信させる一方、前記正規送信制御部によって、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させる場合には、前記正規コードの一部のコードを反転させた、その一部のビット数の前記反転コードを送信させる請求項2に記載の送信制御装置。
  4. 前記正規送信制御部は、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させるものであって、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させる場合には、前記正規コードを送信させる前記正規送信アンテナを、複数の前記アンテナのうちで順次切り替えて前記正規コードを送信させ、
    前記反転送信制御部は、前記正規送信制御部によって、前記車両の駐車時に周期的に前記正規コードを送信させる場合には、前記反転コードを送信させる前記反転送信アンテナを、前記正規送信制御部での前記正規送信アンテナの切り替えに応じて、その正規送信アンテナと前記送信範囲が重ならないように複数の前記アンテナのうちで切り替えて前記反転コードを送信させる請求項1~3のいずれか1項に記載の送信制御装置。
  5. 前記正規送信制御部は、前記車両の利用時にユーザが操作する、前記車両に設けられるスイッチの操作時に、前記正規コードを送信させるものであって、
    前記反転送信制御部は、前記車両に設けられるスイッチの操作時に、前記正規送信制御部によって前記正規コードを送信させる場合には、前記正規コードのコード全てを反転させた、前記正規コードとビット数の同じ反転コードを送信させる請求項1に記載の送信制御装置。
  6. 前記正規送信制御部は、前記車両の利用時にユーザが操作する、前記車両の複数箇所に設けられるスイッチの操作時に、前記正規コードを送信させるものであって、そのスイッチの操作時に前記正規コードを送信させる場合には、操作されるスイッチに応じて、前記正規コードを送信させる前記正規送信アンテナを切り替えて前記正規コードを送信させ、
    前記反転送信制御部は、前記車両に設けられるスイッチの操作時に、前記正規送信制御部によって前記正規コードを送信させる場合には、前記反転コードを送信させる前記反転送信アンテナを、複数の前記アンテナのうちの、前記正規送信制御部で切り替えられる前記正規送信アンテナと前記送信範囲が重ならない前記アンテナに切り替えて前記反転コードを送信させる請求項5に記載の送信制御装置。
  7. 車両で用いられて、前記車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを駆動させる送信制御装置であって、
    前記アンテナのうちの1つの第1アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、
    前記第1アンテナから前記第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、前記アンテナのうちの、前記第1アンテナと前記送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)とを備える送信制御装置。
  8. 前記第1送信制御部は、前記第1アンテナから、前記正規コードに続いて、前記携帯機での受信信号強度の測定用のバースト信号である測定用バースト信号を送信させる後、前記第1のバースト信号を送信させ、
    前記第2送信制御部は、前記第1アンテナから前記測定用バースト信号を送信させるのとタイミングをずらして前記第2アンテナから前記測定用バースト信号を送信させる後、前記第1アンテナから前記第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、前記第2のバースト信号を送信させる請求項7に記載の送信制御装置。
  9. ユーザに携帯される携帯機(2a)と、
    車両で用いられて、前記車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを駆動させる送信制御装置(30a,300a)とを含む車両システムであって、
    前記送信制御装置は、
    前記アンテナのうちの1つの第1アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、
    前記第1アンテナから前記第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、前記アンテナのうちの、前記第1アンテナと前記送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)とを備え、
    前記携帯機は、
    前記正規コードを受信する場合であって、この正規コードに続いて前記第1のバースト信号を受信できる場合には、前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信する一方、前記正規コードを受信する場合であって、この正規コードに続いて前記第1のバースト信号を受信できない場合には、前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするための情報を送信しない携帯側送信部(23a)を備える車両システム。
  10. 車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを車両で用いられる送信制御装置(30,300)によって駆動させる送信制御方法であって、
    前記アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させ、
    前記正規送信アンテナから前記正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数の前記アンテナのうちの、前記正規送信アンテナと前記送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、前記正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる送信制御方法。
  11. 車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを車両で用いられる送信制御装置(30a,300a)によって駆動させる送信制御方法であって、
    前記アンテナのうちの1つの第1アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させ、
    前記第1アンテナから前記第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、前記アンテナのうちの、前記第1アンテナと前記送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる送信制御方法。
  12. コンピュータを、
    車両で用いられて、前記車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを駆動させる送信制御装置(30,300)として機能させる制御プログラムであって、
    前記アンテナのうちの1つの正規送信アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードを搬送波にのせて送信させる正規送信制御部(341)と、
    前記正規送信アンテナから前記正規コードを送信させるのと同じタイミングで、複数の前記アンテナのうちの、前記正規送信アンテナと前記送信範囲が重ならない反転送信アンテナから、前記正規コードの少なくとも一部のコードを反転させた反転コードを搬送波にのせて送信させる反転送信制御部(342)として機能させる制御プログラム。
  13. コンピュータを、
    車両で用いられて、前記車両の複数箇所に配置されるアンテナ(31)とユーザに携帯される携帯機(2a)との間での無線通信を利用して前記車両に対する前記携帯機の位置を検知可能とするために、それぞれ設定される送信範囲が異なる複数の前記アンテナを駆動させる送信制御装置(30a,300a)として機能させる制御プログラムであって、
    前記アンテナのうちの1つの第1アンテナから、前記携帯機を起動させるための正規のコードである正規コードに続いて、第1のバースト信号を搬送波にのせて送信させる第1送信制御部(341a)と、
    前記第1アンテナから前記第1のバースト信号を送信させるのと同じタイミングで、前記アンテナのうちの、前記第1アンテナと前記送信範囲が重ならない第2アンテナから、搬送波にのせて、その第1のバースト信号の位相を180度ずらした第2のバースト信号を送信させる第2送信制御部(342a)として機能させる制御プログラム。
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