JP7109348B2 - 粒子塗工箔の製造方法及び金属-粒子複合材の製造方法 - Google Patents

粒子塗工箔の製造方法及び金属-粒子複合材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、箔上に粒子が塗工された粒子塗工箔の製造方法及び金属-粒子複合材の製造方法に関する。
ここで、本明細書及び特許請求の範囲では、特に文中に明示した場合を除き、「アルミニウム」の語は純アルミニウム及びアルミニウム合金の双方を含む意味で用いられ、「銅」の語は純銅及び銅合金の双方を含む意味で用いられる。
金属-粒子複合材として例えば金属-炭素粒子複合材は、一般に高い熱伝導率又は低い線膨張率を有しており、機能性材料として用いられる。
このような複合材の製造方法として、溶融したアルミニウムに炭素粒子としての炭素繊維を添加して撹拌混合し冷却凝固させる方法(溶湯撹拌法)、空隙を有する炭素成形体内に溶融したアルミニウムを押し込む方法(溶湯鍛造法)、アルミニウム粉末と炭素粉末との混合物を加圧加熱焼成する方法(粉末冶金法)、アルミニウム粉末と炭素粉末との混合物を押出加工する方法(粉末押出法)などが知られている。
これらの方法では、溶融したアルミニウムやアルミニウム粉末を用いるので、製造作業が煩雑であるし、製造設備が大型化する。
特許第5150905号公報(特許文献1)は、シート状又はフォイル状の金属支持体上に炭素粒子としての炭素繊維を含有する皮膜が形成されたプリフォームを形成し、これを複数積み重ねて積層体を形成し、積層体を加熱圧接することでプリフォーム同士を一体化させることにより、金属-炭素粒子複合材としての金属基炭素繊維複合材を製造する方法を開示している。この方法では、得られる複合材において熱伝導率は炭素繊維が配向した一方向が高くなる傾向となる。
特許第4441768号公報(特許文献2)は、鱗状黒鉛粉末と所定の鱗状金属粉末との混合体を用いて焼結前駆体を形成し、焼結前駆体を加圧しながら焼結することにより、金属-炭素粒子複合材としての金属-黒鉛複合材を製造する方法を開示している。この方法では、製造コストが高いという問題がある。
特開2006-1232号公報(特許文献3)は、結晶系カーボン材層と金属層とが積層された複合体をホットプレス焼結することにより、高熱伝導・低熱膨張複合材を製造する方法を開示している。この方法では、複合体の焼結条件の設定が難しいことが課題として考えられる。
国際公開第2017/110140号(特許文献4)は、炭素粒子としての炭素繊維を含有する塗工液を金属箔上にグラビア塗工装置により塗工することにより、金属箔上に炭素繊維層が形成された塗工箔を得る工程と、塗工箔が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、積層体を加熱することにより塗工箔を接合一体化する工程とを含む金属-炭素繊維複合材の製造方法を開示している。
金属-炭素粒子複合材を開示したその他の文献として、特開2015-25158号公報(特許文献5)、特開2015-217655号公報(特許文献6)及び特開2017-145431号公報(特許文献7)がある。
上記特許文献1及び4に開示の製造方法で得られる金属-炭素粒子複合材は、金属マトリックスからなる金属層と金属マトリックス中に炭素粒子が分散した炭素粒子分散層とが交互に複数積層した状態に接合一体化されたものである。
ここで以下では、このような金属-炭素粒子複合材などの金属-粒子複合材において、金属層及び粒子分散層の積層方向を複合材の厚さ方向と定義し、複合材の厚さ方向に対して垂直な面及びその方向を複合材の平面及び平面方向と定義する。
さらに、粒子が塗工された粒子塗工箔の積層体において、粒子塗工箔の積層方向を積層体の厚さ方向と定義し、積層体の厚さ方向に対して垂直な面及びその方向を積層体の平面及び平面方向と定義する。
特許第5150905号公報 特許第4441768号公報 特開2006-1232号公報 国際公開第2017/110140号 特開2015-25158号公報 特開2015-217655号公報 特開2017-145431号公報
上述の特許文献4に開示の金属-炭素繊維複合材の製造方法のように、炭素繊維などの炭素粒子を含有した塗工液をグラビア塗工装置により金属箔上に塗工する場合、一般に比較的低粘度の塗工液が用いられる。そのため、炭素粒子が塗工液槽(塗工液パンを含む)内で沈降し易く、特に、大きな粒径の炭素粒子が沈降し易い。したがって、塗工液槽内の塗工液を金属箔上に塗工すると、金属箔上において炭素粒子の分散状態が不均一になるという問題が発生し易い。
炭素粒子の分散状態が不均一な炭素粒子塗工箔を用いて上記特許文献1や4の製造方法に従って金属-炭素粒子複合材を製造すると、複合材の平面方向の物性(例:熱伝導率、線膨張係数)について均一性が損なわれる。
そのため、グラビア塗工装置により塗工を行う場合には、塗工液槽内の塗工液中の炭素粒子の分散状態を均一にするための装置上の工夫が必要であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、箔上における粒子の分散状態の均一化を容易に図り得る粒子塗工箔の製造方法、及び、粒子塗工箔を用いた金属-粒子複合材の製造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
1) 箔上に粒子が塗工された粒子塗工箔の製造方法であって、
粒子とバインダーとバインダー用溶剤とを含有する塗工液を箔上に塗工し乾燥する工程を含み、
前記粒子の最長軸方向の平均長さが0.10mm以上であり、
前記塗工し乾燥する工程では、前記粒子の最長軸方向の平均長さに対して1.5倍以上のギャップ幅を有するバーを備えたバーコーターにより、前記塗工液を前記箔上に塗工する、粒子塗工箔の製造方法。
2) 前記粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられる前項1記載の粒子塗工箔の製造方法。
3) 前記粒子として炭素繊維が用いられる前項1記載の粒子塗工箔の製造方法。
4) 前記バインダーとして、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール及びアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる前項1~3のいずれかに記載の粒子塗工箔の製造方法。
5) 前記箔として金属箔が用いられる前項1~4のいずれかに記載の粒子塗工箔の製造方法。
6) 前記金属箔がアルミニウム箔である前項5記載の粒子塗工箔の製造方法。
7) 前項5又は6記載の粒子塗工箔の製造方法により得られた粒子塗工箔が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼結する工程とを含む金属-粒子複合材の製造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
前項1では、粒子の最長軸方向の平均長さが0.10mm以上であることにより、例えば、粒子塗工箔を用いて製造される金属-粒子複合材の高熱伝導率化を図り得る。
さらに、所定のギャップ幅を有するバーを備えたバーコーターを塗工装置として用いることにより、比較的高粘度の塗工液を用いて塗工を行えるし、塗工液を箔上に塗工する際において箔とバーとの接点部での粒子の詰まりを抑制できる。これにより、箔上における粒子の分散状態の均一化を容易に図ることができる。
したがって、前項1の製造方法により製造される粒子塗工箔は、金属-炭素粒子複合材などの機能性材料を製造するための中間材料として好適に用いることができる。
前項2では、粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられることにより、例えば、粒子塗工箔を用いて製造される金属-炭素粒子複合材(詳述すると金属-鱗片状黒鉛粒子複合材)の更なる高熱伝導率化を図り得る。
前項3では、粒子として炭素繊維が用いられることにより、例えば、粒子塗工箔を用いて製造される金属-炭素粒子複合材(詳述すると金属-炭素繊維複合材)の低線膨張率化を図り得る。
前項4では、粒子の箔への結着性を確実に確保できるし、例えば、粒子塗工箔を用いて製造される金属-粒子複合材中におけるバインダーの残留を確実に抑制できる。
前項5では、箔として金属箔が用いられることにより、例えば、粒子塗工箔を用いて金属-粒子複合材を製造できる。
前項7では、金属箔がアルミニウム箔であることにより、例えば、粒子塗工箔を用いて、高い加工性を有する軽量な金属-粒子複合材であるアルミニウム-粒子複合材を製造できる。
前項7では、高い熱伝導率を有する金属-粒子複合材を安価なプロセスで製造できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る金属-粒子複合材としての金属-炭素粒子複合材の製造工程の流れ図である。 図2は、炭素粒子塗工箔の製造工程を説明する概略図である。 図3は、炭素粒子の最長軸方向の長さを説明するための、幾つかの炭素粒子の形状の概略図である。 図4は、バーコーターにおける第1形態のバーの概略正面図である。 図5は、バーコーターにおける第2形態のバーの概略正面図である。 図6は、バーコーターにおける第3形態のバーの概略正面図である。 図7は、同炭素粒子塗工箔の条材を裁断するときの概略図である。 図8は、同炭素粒子塗工箔の積層体の概略正面図である。 図9は、同積層体を加圧加熱焼結装置により焼結する場合の概略図である。 図10は、金属-炭素粒子複合材の概略断面図である。 図11は、同炭素粒子塗工箔の積層体を、炭素粒子塗工箔の条材をロール状に複数回巻いて形成する場合の概略図である。 図12は、同積層体を押出加工装置のコンテナ内に装填した状態の概略図である。 図13は、同押出加工装置により同積層体を押出加工する途中の状態の概略図である。 図14は、バーコーターのもう一つの例の概略図である。 図15は、冷却器の概略正面図である。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
本発明の一実施形態に係る金属-粒子複合材の製造方法は、図10に示す金属-炭素粒子複合材10を金属-粒子複合材として製造するものである。したがって、本実施形態では、固体粒子として炭素粒子が用いられており、箔として金属箔が用いられている。
なお同図では、複合材10の内部構造を理解し易くするため、複合材10の断面に付されるハッチングは省略されている。
複合材10は、金属マトリックス13と金属マトリックス13中に分散した多数の炭素粒子1とを含むものである。詳述すると、複合材10は、金属マトリックス13からなる金属層12と金属マトリックス13中に炭素粒子1が分散した炭素粒子分散層11とが交互に複数積層された状態で接合一体化(詳述すると焼結一体化)されたものである。各金属層12中には炭素粒子1は実質的に存在していない。
ここで本実施形態では、説明の便宜上、金属層12と炭素粒子分散層11との積層方向を複合材10の厚さ方向と定義し、複合材10の厚さ方向に対して垂直な面及びその方向を複合材10の平面及び平面方向と定義する。したがって、複合材10の各炭素粒子分散層11は、金属マトリックス13中に炭素粒子1が複合材10の平面方向に分散したものである。
図1に示すように、複合材10の製造方法は、箔としての金属箔7上に粒子としての炭素粒子1が塗工された炭素粒子塗工箔8を粒子塗工箔として製造する工程S1(この工程を以下では「炭素粒子塗工箔8の製造工程S1」ともいう)と、炭素粒子塗工箔8が複数積層された状態の積層体9(図8参照)を形成する工程S3(この工程を以下では「積層体の形成工程S3」ともいう)と、積層体9を焼結する工程S4(この工程を以下では「焼結工程S4」ともいう)(図9参照)とを含んでいる。
したがって、炭素粒子塗工箔8は、機能性材料である金属-炭素粒子複合材10を製造するための中間材料として用いられるものである。なお、以下では炭素粒子塗工箔8を単に「塗工箔8」ともいう。
塗工箔8の製造工程S1は、図2に示すように、所定の塗工液5を金属箔7上に塗工し乾燥する工程(この工程を以下では「塗工乾燥工程S2」ともいう)を含んでいる。本実施形態では、金属箔7として金属箔7の条材7A(即ち長尺な帯状の金属箔7)が用いられている。さらに、塗工液5が塗工される金属箔7の条材7Aの塗工予定面7aは、金属箔7の条材7Aの厚さ方向の両側の面のうち少なくとも一方であり、本実施形態では金属箔7の条材7Aの厚さ方向の片側の面であり、詳述すると金属箔7の条材7Aの上面である。
金属箔7(詳述すると金属箔7の条材7A)の材料は複合材10のマトリックス13を形成するものである。金属箔7の種類は限定されるものではなく、特に、金属箔7としてアルミニウム箔又は銅箔が用いられることが望ましい。その理由は、高い熱伝導率を有する複合材を得ることができるからである。特に、金属箔7としてアルミニウム箔が用いられる場合、高い加工性を有する軽量な複合材10を製造することができる。
金属箔7の条材7Aの厚さは限定されるものではなく、5~500μmであることが望ましい。金属箔7の条材7Aの厚さが5μm以上であることにより、金属箔7の条材7Aを容易に製造することができる。金属箔7の条材7Aの厚さが500μm以下であることにより、高い炭素粒子含有量を有する複合材10を確実に製造することができる。金属箔7の条材7Aの厚さの特に望ましい下限は10μmであり、特に望ましい上限は50μmである。
金属箔7の条材7Aの幅は限定されるものではなく、例えば100~1500mmである。
図2に示すように、塗工液5は、炭素粒子1とバインダー2とバインダー2用溶剤3とを混合状態に含有するものである。
炭素粒子1の種類は限定されるものではなく、通常、炭素粒子1として、炭素繊維、天然黒鉛粒子(例:鱗片状黒鉛粒子)、人造黒鉛粒子(例:異方性黒鉛粒子、等方性黒鉛粒子)及び熱分解黒鉛粒子からなる群より選択される1種又は複数種が用いられる。
炭素粒子1として炭素繊維が用いられる場合には、複合材10の低線膨張率化を図り得る。炭素繊維の種類は限定されるものではなく、炭素繊維として、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、カーボンナノファイバー(例:カーボンナノチューブ、気相成長カーボンファイバー)からなる群より選択される1種の炭素繊維又は複数種の混合炭素繊維が用いられることが望ましい。
さらに、炭素繊維として、PAN系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維のうち特にピッチ系炭素繊維を用いることが望ましい。その理由は、ピッチ系炭素繊維の繊維方向の熱伝導率がPAN系炭素繊維のそれよりも高く、そのため高い熱伝導率を有する複合材10を得ることができるからである。
天然黒鉛粒子の種類は限定されるものではなく、特に、天然黒鉛粒子として鱗片状黒鉛粒子が好適に用いられる。この場合、複合材10の高熱伝導率化を図り得る。
ここで、塗工液5中に含有される炭素粒子1の大きさについて図3を参照して以下に説明する。
図3には、塗工液5中に含有される様々な形状の炭素粒子1の中から任意に選択された幾つかの炭素粒子1の形状が示されている。「L1」は炭素粒子1の最長軸方向の長さである。また、炭素粒子1の最長軸方向の平均長さを「AL1」とする。なお、炭素粒子1の最長軸方向の長さL1とは、炭素粒子1の最も長い方向の長さを意味する。したがって、炭素粒子1として例えば炭素繊維が用いられる場合、L1とは炭素繊維の繊維長であり、AL2とは炭素繊維の平均繊維長である。
また、塗工液5中に含有される炭素粒子1の最短軸方向の長さを「L2」とし、炭素粒子1の最短軸方向の平均長さを「AL2」とする。なお、炭素粒子1の最短軸方向の長さL2とは、炭素粒子1の最も短い方向の長さを意味する。具体的には、炭素粒子1として例えば鱗片状黒鉛粒子が用いられる場合、L2とは鱗片状黒鉛粒子の厚さであり、AL2とは鱗片状黒鉛粒子の平均厚さである。また、炭素粒子1として例えば炭素繊維が用いられる場合、L2とは炭素繊維の繊維直径であり、AL2とは炭素繊維の平均繊維直径である。
炭素粒子1の「AL1」及び「AL2」は次の方法により算出することができる。
ガラス板上に分散した多数の炭素粒子の中から任意に選択した100個の炭素粒子を光学顕微鏡により観察し、各炭素粒子の最長軸方向の長さL1と最短軸方向の長さL2を測定する。そして、L1の算出平均値を炭素粒子の最長軸方向の平均長さAL1とし、L2の算出平均値を炭素粒子の最短軸方向の平均長さAL2とする。なお、上述の方法では炭素粒子のL2を測定するのが困難な場合などには、金属-炭素粒子複合材10の任意の断面を電子顕微鏡により観察し、当該断面に露出した多数の炭素粒子の中から任意に選択した100個の炭素粒子の最短軸方向の長さL2を測定し、そしてL2の算術平均値を炭素粒子の最短軸方向の平均長さAL2としてもよい。
塗工液5中に含有される炭素粒子1において、炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAL1は0.10mm以上でなければならない(即ちAL1≧0.10mm)。AL1が0.10mm以上であることにより、複合材10の内部において炭素粒子1と金属マトリックス13との間の界面熱抵抗を小さくすることができ、これにより、複合材10の熱伝導率を高めることができる。AL1の特に望ましい下限は0.15mmである。
AL1の上限は限定されるものではなく、特に1mmであることが望ましい。AL1が1mm以下である場合、金属箔7の条材7Aの塗工予定面7a内における炭素粒子1の最長軸方向が比較的ランダムになった状態で炭素粒子1を金属箔7の条材7A上に塗工することができ、そのため、複合材10の平面方向の物性(例:熱伝導率、線膨張係数)についての異方性を確実に緩和できる。
炭素粒子1として鱗片状黒鉛粒子が用いられる場合、鱗片状黒鉛粒子の平均アスペクト比(AL1/AL2)は限定されるものではない。ここで、一般的に鱗片状黒鉛粒子のアスペクト比が大きい方が鱗片状黒鉛粒子の熱伝導率が高いことから、複合材10の熱伝導率を高めるためには鱗片状黒鉛粒子の平均アスペクト比はなるべく大きい方が望ましく、特に30以上であることが良い。平均アスペクト比の望ましい上限は限定されるものではなく、例えば100である。
炭素粒子1として炭素繊維が用いられる場合、炭素繊維の繊維直径は限定されるものではなく、炭素繊維の平均繊維直径は例えば0.1nm~20μmである。炭素繊維がPAN系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維の少なくとも一方である場合には、炭素繊維は例えばチョップドファイバー及びミルドファイバーの少なくとも一方であってその平均繊維直径が5~15μmであることが望ましい。炭素繊維が気相成長カーボンファイバーである場合、その平均繊維直径は例えば0.1nm~20μmである。
バインダー2は、炭素粒子1に金属箔7の条材7Aへの結着力を付与するものである。バインダー2の種類は限定されるものではなく、バインダー2として通常、樹脂が用いられる。好ましくは、バインダー2として、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。この場合、金属箔7の条材7Aへの炭素粒子1の結着性を確実に確保できるし、更に、複合材10中におけるバインダー2の残留を確実に抑制できる。
溶剤3はバインダー2を溶解するものである。溶剤3の種類は限定されるものではなく、具体的には、溶剤3として、親水性溶剤(例:イソプロピルアルコール、水)、有機溶剤などが用いられる。
炭素粒子1とバインダー2と溶剤3は、図2に示すように混合容器4a内に入れられて撹拌混合器4bにより撹拌混合される。これにより、炭素粒子1とバインダー2と溶剤3とを混合状態に含有する塗工液5が調製される。炭素粒子1は塗工液5中に均一に分散していることが望ましい。なお、塗工液5を調製する際には必要に応じて分散剤(図示せず)、表面調整剤(図示せず)等の所定の添加剤が塗工液5中に添加される。
撹拌混合器4bとしては、ディスパー、プラネタリーミキサー、ビーズミルなどが用いられる。
図2に示すように、塗工乾燥工程S2では、ウエブとしての金属箔7の条材7A(即ち長尺な金属箔7)を巻き出す巻出しロール23と、金属箔7の条材7A(炭素粒子塗工箔8の条材8A)を巻き取る巻取りロール24とを用いたロールtoロール方式の塗工乾燥機20により、塗工液5が金属箔7の条材7A(詳述すると金属箔7の条材7Aの塗工予定面7a)上にその長さ方向に連続的に層状に塗工され乾燥される。
塗工乾燥機20は、塗工手段としてのバーコーター30、乾燥手段として例えば乾燥炉21などを具備している。バーコーター30と乾燥炉21は、巻出しロール23と巻取りロール24との間における金属箔7の条材7Aの流れ方向Fの中間位置に順次並んで設置されている。金属箔7の条材7Aの流れ方向Fがバーコーター30による塗工液5(炭素粒子1)の塗工方向Dである。
バーコーター30は、金属箔7の条材7A上に塗工液5を計量(ドクトリング)して塗工するものであり、ロッドコーターとも称される。
バーコーター30は、バー33、バックアップ部材32、塗工液5をバー33に供給する塗工液供給手段31などを備えている。
バー33は所定のギャップ幅Gwと所定のギャップ深さGdを有している。図2では、バー33は、金属箔7の条材7Aの塗工予定面7a側すなわち金属箔7の条材7Aの上面側において金属箔7の条材7Aをその幅方向の全体に亘って横断する態様にして配置されている。
バックアップ部材32は、金属箔7の条材7Aの下面側においてバー33に対向して配置されており、本実施形態では略平板状である。
バー33としては、図4に示したバー33A(これを説明の便宜上「第1形態のバー33A」という)や、図5に示したバー33B(これを説明の便宜上「第2形態のバー33B」という)が好適に用いられる。
第1形態のバー33A(図4参照)は、バー33Aの外周面に螺旋状の溝33aがバー33Bの軸方向に等ピッチで形成されたものである。詳述すると、バー33Aは、断面円形状のバー本体(心棒)34aに断面円形状の針金35が隙間を開けて(即ちギャップ巻きで)且つ等ピッチで螺旋状に巻き付けられたものである。
バー33Aの外周面における針金35の各巻き線部35a間に形成された上述の螺旋状の溝33aが、金属箔7の条材7Aとバー本体34aとの間のギャップを構成している。バー33Aの軸方向における溝33aの幅、すなわちバー33Aの軸方向における針金35の巻き線部35a間の隙間の幅がギャップ幅Gwであり、バー33Aの半径方向における溝33aの深さ(即ち、針金35の巻き線部35aの直径)がギャップ深さGdである。
第2形態のバー33B(図5参照)は、バー33Bの外周面に複数(詳述すると多数)の円環状の溝33bがバー33Bの軸方向に等ピッチで形成されたものである。詳述すると、バー33Bは、断面円形状のバー本体(心棒)34bに複数の円環状のリング部36がその内側にバー本体34bが挿通された状態でバー本体34b(バー33B)の軸方向に等ピッチで固定状態に設けられたものである。
バー33Bの外周面における各リング部36間に形成された上述の円環状の溝33bが、金属箔7の条材7Aとバー本体34bとの間のギャップを構成している。バー33Bの軸方向における溝33bの幅、すなわちバー33Bの軸方向におけるリング部36間の隙間の幅がギャップ幅Gwであり、バー33Bの半径方向における溝33bの深さがギャップ深さGdである。
リング部36の幅Rwは限定されるものではなく、通常、0.2~1mmの範囲に設定される。
ここで、バーコーター30のバー33として図6に示したバー33C(これを説明の便宜上「第3形態のバー33C」という)が知られている。このバー33Cは、断面円形状のバー本体(心棒)34cに断面円形状の針金35が隙間を開けないで(即ちクローズ巻きで)螺旋状に巻き付けられたものであり、したがってバー33Cのギャップ幅Gwは0mmである。しかし、このバー33Cは使用できない。その理由は後述する。
塗工液供給手段31は、図2に示すように、塗工液5を収容した塗工液槽31aとしての塗工液パン31bを備えている。そして、塗工液供給手段31は、パン31b内から塗工液5がバー33の上流側の液溜め部38に溜められることで塗工液5がバー33に連続的に供給されるように構成されている。図2では、液溜め部38は、バー33の上流側における金属箔7の条材7Aとバー33の外周面との間の隅部からなる。なお、バー33の上流側とは、金属箔7の条材7Aの流れ方向Fに対するバー33の上流側を意味する。
乾燥炉21は、バーコーター30(詳述するとバーコーター30のバー33)の下流側に設置されており、バーコーター30により金属箔7の条材7A上に塗工された塗工液5を加熱乾燥することで塗工液5中の溶剤3などの液成分を蒸発除去するものである。なお、バーコーター30(バー33)の下流側とは、金属箔7の条材7Aの流れ方向Fに対するバーコーター30(バー33)の下流側を意味する。
塗工乾燥工程S2では、巻出しロール23から巻き出された金属箔7の条材7Aは、バーコーター30と乾燥炉21を順次通過するように送られたのち巻取りロール24に巻き取られる。
塗工液5は、金属箔7の条材7Aがバーコーター30のバー33の位置を略水平に通過する際に、バー33によって金属箔7の条材7A(詳述すると金属箔7の条材7Aの塗工予定面7a)上にその幅方向の略全体に亘ってその長さ方向に連続的に層状に計量塗工される。
そして、金属箔7の条材7Aが乾燥炉21を通過する際に塗工液5中の溶剤3などの液成分が蒸発除去される。これにより、金属箔7の条材7A上に炭素粒子1がその略全体に亘って塗工された炭素粒子塗工箔8の条材8Aが得られる。そして、塗工箔8の条材8Aが巻取りロール24に巻き取られる。
次に、バー33のギャップ幅Gwとギャップ深さGdの規定について以下に説明する。
バー33のギャップ幅Gwは炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAL1に対して1.5倍以上(即ちGw≧1.5×AL1)でなければならない。
Gwが上述のように規定されていない場合、塗工液5を金属箔7の条材7A上に塗工する際に塗工液5中の炭素粒子1がバー33のギャップ(第1形態のバー33Aの溝33a、第2形態のバー33Bの溝33b)を金属箔7の条材7Aの流れ方向Fの上流側から下流側に通過しにくく、そのため、金属箔7の条材7Aとバー33との接点部Cでの炭素粒子1の詰まりが発生し易い。
炭素粒子1の詰まりが発生した場合、金属箔7の条材7A上にその流れ方向Fに沿って塗工スジが生じる。塗工スジが生じた状態では、塗工箔8の条材8A上における炭素粒子1の分散状態は不均一になっている。そのため、このような塗工箔8を用いて金属-炭素粒子複合材10を製造すると、複合材10の平面方向の物性について均一性が損なわれる場合がある。
これに対し、Gwが上述のように規定される場合、塗工液5中の炭素粒子1がバー33のギャップ(第1形態のバー33Aの溝33a、第2形態のバー33Bの溝33b)を金属箔7の条材7Aの流れ方向Fの上流側から下流側に確実に通過し、そのため、炭素粒子1の詰まりを抑制できる。これにより、塗工箔8の条材8A上における炭素粒子1の分散状態の均一化を図り得る。
なお、金属箔7の条材7A上におけるバー33の巻き線部35a又はリング部36の位置の下流側部分では、塗工液5がバー33のギャップを通過した直後に塗工液5が金属箔7の条材7A上で条材7Aの幅方向に広がることにより、巻き線部35a又はリング部36による塗工スジは消滅する。
第3形態のバー33C(図6参照)は、Gwが上述のように規定されないので使用できない。さらに、図示していないが、外周面に溝が形成されていないバー(即ち平棒状のバー)もGwが上述のように規定されないので使用できない。
Gwの特に望ましい下限は炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAL1に対して3倍である。
Gwの上限は限定されるものではなく、特に100mmであることが望ましい。Gwが100mm以下である場合、金属箔7の条材7Aとバー33との接点部Cに掛かる圧力による金属箔7の条材7Aの破れを確実に抑制することができる。Gwの特に望ましい上限は50mmであり、更に望ましい上限は10mmである。
バー33のギャップ深さGdは限定されるものではないが、炭素粒子1の最短軸方向の平均長さAL2に対して1倍超(即ちGd>1×AL2)であることが望ましい。この場合、金属箔7の条材7Aとバー33との接点部Cでの炭素粒子1の詰まりを確実に抑制することができる。
したがって、例えば、最長軸方向の平均長さAL1が0.15mmで平均アスペクト比(AL1/AL2)が30である鱗片状黒鉛粒子が炭素粒子1として用いられる場合、AL1が0.15mmなのでGwは0.225mm以上でなければならず、またAL2が0.005mmなのでGdは0.005mm超(即ちGd>1×AL2)であることが望ましい。さらに、Gdの上限は2mm(即ちGd≦400×AL2)であることが特に望ましい。Gdが2mm以下である場合、金属箔7の条材7Aとバー33との接点部Cに掛かる圧力による金属箔7の条材7Aの破れを確実に抑制することができる。Gdの更に望ましい上限は1mm(即ちGd≦200×AL2)である。Gdの望ましい下限は上述のように0.005mm超(即ちGd>1×AL2)であり、Gdの特に望ましい下限は0.3mm(即ちGd≧60×AL2)である。
バーコーター30による塗工液5の塗工の際にバー33はその軸を中心に回転させても良いし回転させなくても良い。特に、バー33を回転させることが望ましい。この場合、接点部Cで詰まりかけた炭素粒子1がバー33のギャップ(33a、33b)を通過するようになり、そのため炭素粒子1の詰まりの抑制に寄与する。バー33を回転させる場合、バー33の回転方向は金属箔7の条材7Aの流れ方向Fに対して同じ方向であって良いし逆方向であっても良い。
塗工液5を調製する際には、塗工液5中に含有される炭素粒子1として、所定の網目サイズを有する篩を通過させた炭素粒子1を用いることにより、大きすぎる炭素粒子を塗工液5中に含有させないようにすることが望ましい。この場合、炭素粒子1の詰まりを確実に抑制できる。
塗工液5の粘度は限定されるものではなく、特に25℃で1000~20000mPa・sであることが望ましい。
塗工液5の粘度が1000mPa・s以上である場合、粘度が比較的高いので、塗工液パン31bなどの塗工液槽31a内での炭素粒子1の沈降を確実に抑制できる。
塗工液5の粘度が20000mPa・s以下である場合、塗工液5がバー33のギャップを通過した直後に塗工液5が金属箔7の条材7A上で条材7Aの幅方向に確実に広がるため、バー33の巻き線部35a又はリング部36による塗工スジの発生を確実に抑制できる。そのため、塗工箔8の条材8A上における炭素粒子1の分散状態の均一化を確実に図り得る。
バーコーター30による金属箔7の条材7A上への炭素粒子塗工量は限定されるものではなく、例えば1~100g/mの範囲に設定される。
図7に示すように、積層体9の形成工程S3では、まず巻取りロール24から巻き出された塗工箔8の条材8Aを裁断機29により所定形状(例:略方形状)に裁断する。これにより、塗工箔8の条材8Aから所定形状(例:略方形状)の塗工箔8を切り出す。すなわち、塗工箔8は塗工箔8の条材8Aを裁断した裁断片からなるものである。
次いで、図8に示すように塗工箔8を複数積層する。これにより、塗工箔8が複数積層された状態の積層体9を形成する。積層体9はプリフォーム(焼結素材)として用いられる。
積層体9を形成するための塗工箔8の積層枚数は限定されるものではなく、所望する複合材10の厚さなどに対応して設定され、例えば10~10000枚である。
焼結工程S4では、積層体9を所定の焼結装置によって所定の焼結雰囲気中にて加熱することにより焼結し、これより複数の塗工箔8を接合一体化(詳述すると焼結一体化)する。焼結雰囲気としては非酸化性雰囲気(真空を含む)などが適用される。
積層体9の焼結方法は、真空ホットプレス法、放電プラズマ焼結法、熱間静水圧焼結法(HIP法)、押出法、圧延法などから選択される。なお、放電プラズマ焼結法はパルス通電焼結法とも呼ばれている。
具体的には、図9に示すように、例えば、焼結装置としての加圧加熱焼結装置(例:真空ホットプレス装置、放電プラズマ焼結装置)40の焼結室41内に積層体9を配置し、そして所定の焼結雰囲気中にて積層体9をその厚さ方向(即ち塗工箔8の積層方向)に加圧しながら加熱することにより積層体9を焼結する。その結果、図10に示した上述の金属-炭素粒子複合材10が得られる。
積層体9への加圧は、例えば、焼結装置40に備えられた一対の押圧パンチ42、42で積層体9をその厚さ方向に挟圧することにより行われる。
積層体9を焼結するための積層体9の加熱温度、即ち積層体9の焼結温度は限定されるものではなく、通常、金属箔7の金属材料の融点以下の温度に設定され、特に、金属材料の融点と当該融点よりも約50℃低い温度との間の温度に設定されることが望ましい。この場合、積層体9を確実に焼結できる。
積層体9中に存在するバインダー2は、焼結工程S4において積層体9の温度が略室温から焼結温度まで上昇するように積層体9を加熱する途中で昇華又は熱分解により消失して積層体9から除去される。
焼結工程S4では、積層体9が上述のように加熱されることにより、各塗工箔8の金属箔7の金属材料の一部が各塗工箔8の炭素粒子1間に浸透して炭素粒子1間の隙間が略消滅する。さらに、各塗工箔8の金属箔7の金属材料が金属マトリックス13を形成するとともに、各塗工箔8の炭素粒子1は金属マトリックス13中に分散した状態になる。
したがって、複合材10では、上述したように、金属マトリックス13からなる金属層12と金属マトリックス13中に炭素粒子1が複合材10の平面方向に分散した炭素粒子分散層11とが交互に複数積層した状態に接合一体化(焼結一体化)されている。
図11~13は、積層体の形成工程S3と焼結工程S4とを、上述の方法とは異なる方法で行う場合について説明する図である。
図11に示した積層体の形成工程S3では、巻取りロール24から巻き出された塗工箔8の条材8Aをロール状に複数回巻くことにより、塗工箔8が複数積層された状態の積層体(ロール体)9Aを形成する。この積層体9Aではその半径方向が塗工箔8の積層方向に対応する。
次いで、図12に示すように、積層体9Aを押出加工装置50のコンテナ51内に積層体9Aの軸方向が押出加工装置50の押出方向Eと平行になるように装填する。なお、積層体9Aをコンテナ51内に装填する前に、必要に応じて、積層体9Aの外周面を金属製外装体(図示せず)で覆っても良いし、積層体9Aの軸方向の端面を金属製蓋体(図示せず)で覆っても良い。外装体及び蓋体の材料は金属箔7の金属材料と同種であることが望ましい。
次いで、図13に示すように、積層体9Aを加熱しながら押出加工装置50に備えられたステム52によって積層体9Aを押出方向Eに押圧し、これにより、押出加工装置50の押出ダイス53の押出成形孔54に積層体6Aを押し込んで押出成形孔54から押し出す。積層体9Aは押出成形孔54を通過する際に積層体9Aの半径方向(即ち塗工箔8の積層方向)に加圧されながら焼結される。その結果、棒状の金属-炭素粒子複合材10Aが得られる。
この複合材10Aでは、複合材10A中に存在する炭素粒子1は、複合材10Aの軸方向(即ち積層体9Aの押出方向E)に配向した状態に複合材10Aの金属マトリックス中に分散している。
上述した塗工乾燥工程S2において、バーコーター30は図2に示した構成のものであることに限定されず、その他に例えば、図14に示した構成のバーコーター30Aであっても良い。
同図のバーコーター30Aは、上述のバー33と更に塗工液供給手段31Aとを備えている。
塗工液供給手段31Aは、アプリケーターロール31d、塗工容器31cなどを備えている。バー33はその下側から支持部材31eで支持されている。アプリケーターロール31d、バー33及び支持部材31eは塗工容器31c内に配置されている。
塗工容器31cには塗工液5を塗工容器31c内に供給する供給管31fと塗工容器31c内の塗工液5を排出する排出管31gとが接続されている。符号「39」は押さえロールである。
このバーコーター30Aでは、塗工容器31c内の塗工液5は最初に、回転しているアプリケーターロール31dにより金属箔7の条材7A(詳述すると金属箔7の条材7Aの塗工予定面7a)上に厚い層状に塗布される。同図では、塗工予定面7aは金属箔7の条材7Aの下面である。
次いで、金属箔7の条材7A上に塗布された塗工液5がバー33により計量塗工される。この際にバー33はその軸を中心に回転させても良いし回転させなくても良い。バー33を回転させる場合、バー33の回転方向は金属箔7の条材7Aの流れ方向Fに対して同じ方向であって良いし逆方向であっても良い。
而して、本実施形態では、上述したように塗工箔8上における炭素粒子1の分散状態の均一化が図られているので、塗工箔8を用いて製造された金属-炭素粒子複合材10(図10参照)はその平面方向の物性(例:熱伝導率、線膨張係数)について高い均一性を有している。そのため、冷熱サイクル等の温度変化に対して高い信頼性を有している。
したがって、複合材10は、例えば、図15に示すように、発熱体(二点鎖線で示す)66を冷却する冷却器60を構成する複数の構成部材のうち少なくとも一つの構成部材の材料として好適に使用することができる。
冷却器60は複数の構成部材として、例えば、配線層61、絶縁層62、緩衝層63及び放熱部材(冷却部材を含む)64を備えている。そして、この記載の順にこれらが積層された状態で所定の接合手段(例:ろう付け)により接合一体化され、これにより冷却器60が形成されている。
発熱体66としては、例えば、パワーモジュールチップ等の発熱性素子(半導体素子を含む)が挙示される。発熱体66がパワーモジュールチップである場合、冷却器60はパワーモジュール用冷却器である。さらに、冷却器60は、ハイブリッドカー(HEV)、電気自動車(EV)、電車などの車両に搭載されて用いられ、あるいは風力発電、太陽光発電などのエネルギー分野において電池用冷却器などとして用いられる。
配線層61の上面からなる搭載面61aには発熱体66がはんだ層(二点鎖線で示す)67で接合搭載される。絶縁層62は電気絶縁性を有しており、通常、セラミックからなる。緩衝層63は、冷却器60に発生する熱応力等の応力を緩和するための層である。放熱部材64は、発熱体66から配線層61、絶縁層62及び緩衝層63を通って伝導してきた熱を放散することで発熱体66を冷却するための部材であり、例えば同図に示すように複数の放熱フィン64aを有するヒートシンクからなる。
なお本発明では、放熱部材64はヒートシンクであることに限定されるものではなく、その他に例えば、放熱板であっても良いし、内部に冷却液流通路が設けられた液冷式冷却部材であっても良い。
上述の冷却器60では、詳述すると、上述した複数の構成部材61~64のうち絶縁層62を除く構成部材(即ち、配線層61、緩衝層63及び放熱部材64)からなる群より選択される少なくとも一つが本実施形態の複合材10製である。したがって、冷却器60は、冷熱サイクル等の温度変化に対して高い信頼性(例:高い接合信頼性)を有している。
ここで本発明では、複合材10は上述の冷却器60の材料として使用されるものに限定されるものではなく、その他に、照明器具の材料、携帯・モバイル端末の材料、ヒートスプレッダーの材料、電池モジュールの材料などとしても使用することができる。
以上で本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
本発明では、塗工液が塗工される金属箔は、上記実施形態に示したように金属箔7の条材7A(即ち長尺な帯状の金属箔7)であることが望ましいが、これに限定されず、その他に例えば条材状ではない金属箔(例えは、予め設定された長さ寸法及び幅寸法を有する略方形状の金属箔)であっても良い。
また本発明では、塗工液が塗工される箔は金属箔であることに限定されるものではなく、金属箔以外の箔であってもよく、例えばプラスチック箔であっても良い。
さらに本発明では、粒子は炭素粒子であることに限定されるものではなく、炭素粒子以外の粒子であってもよく、例えばセラミック粒子であってもよい。粒子がセラミック粒子である場合、セラミック粒子として窒化ホウ素粒子、窒化アルミ粒子などが用いられる。
また、本発明に係る粒子塗工箔の製造方法により得られる粒子塗工箔は、上記実施形態に示したように金属-炭素粒子複合材などの機能性材料を製造するための中間材料として用いられるものであってもよいし、当該粒子塗工箔自体が機能性材料として用いられるものであってもよい。
本発明の具体的な実施例及び比較例を以下に示す。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
炭素粒子としての鱗片状黒鉛粒子と、バインダーとしてのポリエチレンオキサイドの10質量%水溶液及びポリビニルアルコールの10質量%水溶液と、溶剤としてのイソプロピルアルコール及び水と、分散剤と、表面調整剤とを混合容器内に入れてディスパーにより撹拌混合して塗工液を調製した。塗工液の粘度は25℃で5000mPa・sであった。
鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAL1は0.15mmであり、その平均アスペクト比(AL1/AL2)は30であり、したがってその最短軸方向の平均長さAL2は0.005mmであった。塗工液に含まれる鱗片状黒鉛粒子の含有量は、バインダーと鱗片状黒鉛粒子との合計質量に対して90質量%であった。
アルミニウム箔(Al箔)の条材上に塗工液をロールtoロール方式の塗工乾燥機のバーコーターにより塗工しそして塗工乾燥機の乾燥炉により乾燥温度130℃で乾燥した。これにより、鱗片状黒鉛粒子塗工箔の条材を製造した。塗工箔の鱗片状黒鉛粒子塗工量は20g/mであった。
アルミニウム箔の材質はJIS(日本工業規格)アルミニウム合金番号1N30であり、その厚さは20μm及びその幅は300mmであった。また、塗工液が塗工されるアルミニウム箔の条材の塗工予定面はアルミニウム箔の条材の上面であった。バーコーターによる塗工液の塗工速度(即ちアルミニウム箔の条材の流れ速度)は1m/minであった。
バーコーターの構成は次のとおりであった。
バーコーターのバーとして図4に示したバー33Aを用いた。バー33Aのギャップ幅Gwは0.225mmであり、針金35の巻き線部35aの直径すなわちギャップ深さGdは0.51mmであった。したがって、GwはAL1に対して1.5倍であった。
次いで、塗工箔の条材を正方形状(その寸法:縦50mm×横50mm)に裁断し、これにより塗工箔の条材から正方形状の塗工箔を複数切り出した。そして、塗工箔を200枚積層することで積層体を形成した。
次いで、加圧加熱焼結装置としての放電プラズマ焼結装置により真空雰囲気中にて積層体をその厚さ方向(即ち塗工箔の積層方向)に加圧しながら所定の焼結条件で加熱することにより積層体を焼結した。これにより、金属-炭素粒子複合材としてのアルミニウム-鱗片状黒鉛粒子複合材を得た。複合材の厚さは約5mmであった。
焼結条件は次のとおりであった。
焼結温度は620℃、焼結温度の保持時間(即ち焼結時間)は3時間、室温からの昇温速度は20℃/min、積層体への加圧力は20MPa、真空度は3Paであった。また、積層体を室温から焼結温度620℃まで加熱する途中で昇温を一旦停止することで、積層体からのバインダーの除去を行った。この際に適用したバインダーの除去条件は次のとおりであった。
バインダーを除去するための積層体の加熱温度は450℃、その保持時間は30minであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は380W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。なお、上記熱伝導率は20℃での値である(以下同じ)。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び放熱部材の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例2>
バーコーターのバーのギャップ幅Gwが0.45mmであることを除いて上記実施例1と同様にアルミニウム-鱗片状黒鉛粒子複合材を製造した。塗工箔の鱗片状黒鉛粒子塗工量は25g/mであった。GwはAL1に対して3倍であった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は410W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び放熱部材の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例3>
鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAL1が0.30mm(その平均アスペクト比が30)であり且つバーコーターのバーのギャップ幅Gwが50mmであることを除いて上記実施例1と同様にアルミニウム-鱗片状黒鉛粒子複合材を製造した。塗工箔の鱗片状黒鉛粒子塗工量は25g/mであった。バーコーターのバーのギャップ幅GwはAL1に対して167倍であった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は440W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び放熱部材の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例4>
炭素粒子としての炭素繊維と、バインダーとしてのポリエチレンオキサイドの10質量%水溶液及びポリビニルアルコールの10質量%水溶液と、溶剤としてのイソプロピルアルコール及び水と、分散剤と、表面調整剤とを混合容器内に入れてディスパーにより撹拌混合して塗工液を調製した。塗工液の粘度は25℃で5000mPa・sであった。
炭素繊維の最長軸方向の平均長さAL1は0.15mmであり、その平均アスペクト比(AL1/AL2)は15であり、したがってその最短軸方向の平均長さ(即ち炭素繊維の平均繊維直径)AL2は0.01mmであった。塗工液に含まれる炭素繊維の含有量は、バインダーと炭素繊維との合計質量に対して90質量%であった。
次いで、塗工液を用いて上記実施例1と同様に金属-炭素粒子複合材としてのアルミニウム-炭素繊維複合材を製造した。塗工箔の炭素繊維塗工量は20g/mであった。バーコーターのバーのギャップ幅GwはAL1に対して1.5倍であった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが炭素繊維間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は280W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び放熱部材の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例5>
金属箔として銅箔(Cu箔)を用いたことを除いて上記実施例2と同様に金属-炭素粒子複合材としての銅-鱗片状黒鉛粒子複合材を製造した。銅箔の厚さは30μm及びその幅は500mmであった。塗工箔の鱗片状黒鉛粒子塗工量は20g/mであった。バーコーターのバーのギャップ幅GwはAL1に対して3倍であった。
焼結条件は次のとおりであった。
焼結温度は900℃、焼結温度の保持時間(即ち焼結時間)は3時間、室温からの昇温速度は20℃/min、積層体への加圧力は20MPa、真空度は3Paであった。また、積層体を室温から焼結温度まで加熱する途中で昇温を一旦停止することで、積層体からのバインダーの除去を行った。この際に適用したバインダーの除去条件は次のとおりであった。
バインダーを除去するための積層体の加熱温度は450℃、その保持時間は30minであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしての銅が鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は460W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び放熱部材の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<比較例1>
バーコーターのバーのギャップ幅Gwが0.15mmであることを除いて上記実施例1と同様にアルミニウム-鱗片状黒鉛粒子複合材の製造を試みた。その結果、塗工を開始してすぐにアルミニウム箔とバーとの接点部で鱗片状黒鉛粒子の詰まりが発生し、塗工を連続して行うことができなかった。なおこの場合では、GwはAL1に対して1倍であった。
以上の実施例1~5及び比較例1の結果を表1に示す。
Figure 0007109348000001
表1中の「焼結状態」欄において、「○」は複合材の焼結状態が良好であったことを意味している。
「塗工量」、「焼結状態」及び「熱伝導率」欄において、「-」は塗工を連続して行うことができなかったために測定不能又は評価不能であったことを意味している。
本発明は、箔上に粒子が塗工された粒子塗工箔の製造方法及び金属-粒子複合材の製造方法に利用可能である。
1:炭素粒子
2:バインダー
3:溶剤
5:塗工液
7:金属箔
7A:金属箔の条材
8:炭素粒子塗工箔
8A:炭素粒子塗工箔の条材
9:積層体
10:金属-炭素粒子複合材
11:炭素粒子分散層
12:金属層
13:金属マトリックス
20:塗工乾燥機
21:乾燥炉
30、30A:バーコーター
33:バー

Claims (7)

  1. 箔上に粒子が塗工された粒子塗工箔の製造方法であって、
    粒子とバインダーとバインダー用溶剤とを含有する塗工液を箔上に塗工し乾燥する工程を含み、
    前記粒子の最長軸方向の平均長さが0.10mm以上であり、
    前記塗工し乾燥する工程では、前記粒子の最長軸方向の平均長さに対して1.5倍以上のギャップ幅を有するバーを備えたバーコーターにより、前記塗工液を前記箔上に塗工する、粒子塗工箔の製造方法。
  2. 前記粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられる請求項1記載の粒子塗工箔の製造方法。
  3. 前記粒子として炭素繊維が用いられる請求項1記載の粒子塗工箔の製造方法。
  4. 前記バインダーとして、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール及びアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる請求項1~3のいずれかに記載の粒子塗工箔の製造方法。
  5. 前記箔として金属箔が用いられる請求項1~4のいずれかに記載の粒子塗工箔の製造方法。
  6. 前記金属箔がアルミニウム箔である請求項5記載の粒子塗工箔の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の粒子塗工箔の製造方法により得られた粒子塗工箔が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼結する工程とを含む金属-粒子複合材の製造方法。
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