JP7087840B2 - 研削加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加工位置まで移動した砥石によりワークを研削する研削加工方法に関する。
従来、研削加工では、回動する砥石の表面をワークの加工面に接触させ、ワークの加工面を削ってワークを所定の形状に成形している。例えば、特許文献1に記載の研削加工装置は、ウェーハの平面加工装置であって、非接触型の磨耗量測定器により砥石の磨耗量を測定し、磨耗量に応じて砥石の下降移動量を修正するようにしている。
特開平11-309666号公報
ところで、研削加工においてワーク自体を回転させるか否かは研削手法により種々であるが、上記特許文献1に記載される研削加工装置のように、まずワークを加工位置まで搬送し、所定の加工位置において固定して研削加工を行うのが一般的である。しかし、本発明者は、サイクルタイム短縮のために、ワークを加工位置に止めることなく搬送しながら研削加工を行う手法を見出した。
ところで、一般に研削加工では、加工能力の向上のためには、砥石の周速をなるべく上げたいという要求がある。砥石の周速を上げるには、砥石の回転数や砥石径を大きくする必要がある。砥石の回転数を上げるにはモータ等周辺設備の能力的な限界があり、さらに加工能力を向上させるためには、砥石径をなるべく大きくしたいという要求があった。
しかし、ワークを所定のピッチにより搬送するピッチ搬送において、砥石をワークに対して真っ直ぐに下げると、形状の小さなワークを加工する場合など、砥石径がピッチよりも大きい場合には、例えば先に加工された搬送ラインの前方のワークに接触したり、ワーク搬送のパレットに当たったりという不具合があった。そこで、本発明者は、搬送しながら研削加工を行うに際し、砥石をワークに対して搬送方向の後側へ斜めに傾けて加工する手法を開発するに至った。
ところが、砥石を傾けた場合、砥石が磨耗してくると砥石の研削端部の位置がずれていく。そして、搬送方向における同じ搬送位置で砥石を上下させて加工するため、削り始めや終わりがずれて研削すべき箇所が研削されなかったり、砥石が下降途中で既に加工地点に搬送されたワークに干渉したりして、加工精度が悪くなるという問題が懸念された。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、ワークを搬送しながら研削加工を行う研削加工方法において、砥石が磨耗した場合であっても加工精度を維持し、品質を向上させることが可能な研削加工方法を提供することにある。
本発明の研削加工方法は、ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、ワークを研削する砥石(20)、砥石の外周をワークに対して搬送方向の後側へ傾いた状態でワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、砥石をワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、搬送機構部と回転機構部と往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う。
本発明の研削加工方法は、搬送工程(S1)と、総磨耗量検出工程(S8)と、変更工程(S2、S21、S22)と、を含み、ワークを搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した砥石によりワークを研削する。搬送工程では、搬送機構部によりワークを搬送する。総磨耗量検出工程では、砥石の総磨耗量を検出する。変更工程では、制御部により、搬送機構部によるワークの搬送動作に対応するように往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、総磨耗量に応じて、砥石の往復動作の態様を変更する。さらに、以下に示す態様ごとに異なる特長を有する。
(1)第1の態様は、変更工程では、制御部は、総磨耗量が大きいほど砥石の往動作の開始タイミングを早めるように変更する。
(2)第2の態様は、変更工程では、制御部は、総磨耗量が大きいほど砥石の切込速度を速くするように変更する。
(3)第3の態様は、変更工程では、制御部は、総磨耗量が大きいほど砥石の上昇位置を低くするように変更する。
(4)第4の態様は、変更工程では、制御部は、総磨耗量に応じて砥石の下降開始タイミングを変更する。
(5)第5の態様は、搬送工程、総摩耗量検出工程、及び変更工程の上記3工程に加え、加工位置決定工程(S4)をさらに含む。加工位置決定工程では、制御部により、任意の一つのワークの研削加工毎に、総磨耗量を検出し、検出された総磨耗量に基づいて砥石の加工位置を決定する。
本発明の構成によれば、搬送機構部によるワークの搬送動作に対応するように往復動機構部による往復動作が同期制御される。砥石は、砥石の外周をワークに対して搬送方向の後側へ傾いた状態とされているため、砥石が磨耗すると、研削端部のエッジが取れるだけでなく、研削端部は上昇するとともに搬送方向後側へと移動する。
本発明の研削加工方法では、変更工程において、砥石の総磨耗量に応じて、例えば砥石の下降開始タイミングや、切込速度、上昇位置などの態様を適宜変更するようにしている。このため、砥石が斜めに配置され、ワークを搬送しながら研削加工を行う研削加工方法において、サイクルタイムを低減して生産性を向上させつつ、砥石が磨耗した場合であっても加工精度を維持し、品質を向上させることができる。
本発明の第1実施形態による研削加工方法で研削加工を行う研削加工装置を示す模式図である。 電子カムを用いた同期制御において、スクリュ軸の回転と砥石の上下動との関係をグラフにして示す図である。 本実施形態の研削加工方法が適用される加工を模式的に説明する図であり、(a)は加工前のワークの形状を示し、(b)は羽子板加工を示し、(c)は面取り加工を示す図である。 研削加工において制御部が実行するフローチャートである。 総磨耗量と、下降タイミング減角度との対応テーブルを示す図である。 砥石の先端が磨耗する様子を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による研削加工方法において、制御部が実行するフローチャートである。 本発明の第3実施形態による研削加工方法において、制御部が実行するフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1~図6を参照しつつ説明する。まず、第1実施形態の研削加工方法を用いて研削加工を行う研削加工装置101の構成について、図1を参照して説明する。図1に示すように、研削加工装置101は、搬送機構部10、砥石20、回転機構部30、往復動機構部40、および制御部50を主に備えている。なお、図1では、砥石20の形状を分かり易くするため、砥石20のみ断面で図示している。
搬送機構部10は、ワークWを矢印Bに示す搬送方向へ搬送する機構であり、スクリュ軸用サーボモータ11、ワーク固定治具12、スクリュ軸13、およびベルト14を有している。本実施形態では、搬送機構部10は、ワークWを水平方向に搬送する。スクリュ軸13は、その外周に螺旋状の溝15が切られており、この溝にワーク固定治具12の突起が嵌合するようになっている。ワークWは、図示しないクランプ部材によりワーク固定治具12にクランプされることで、スクリュ軸13に支持される。スクリュ軸13は、ベルト14を介してスクリュ軸用サーボモータ11に接続されており、スクリュ軸用サーボモータ11の回転駆動により回転する。スクリュ軸13が1回転すると、ワークWは1ピッチPずつ搬送方向に搬送される。
砥石20は、断面円環形状をなす中空のカップ型砥石である。回転機構部30は、砥石20をワークWに対して傾いた状態でワークWの被加工面に摺動させる。回転機構部30は、回転用サーボモータ31と、スピンドル32とを有している。砥石20は、回転用サーボモータ31の駆動により、スピンドル32を介して高速回転が可能である。搬送面(本実施形態では水平面)を基準とした砥石20の傾き角度αは、1~5度程度であり、本実施形態では概ね2度程度に設定されている。砥石20および回転機構部30は、搬送方向後ろ側が下となるように傾いている。なお、角度αは、加工の種類や砥石径に応じて適宜設定することができる
往復動機構部40は、回転状態にある砥石20を、ワークWに接近離間させるボールねじ機構であり、往復動用サーボモータ41、ねじ軸42、およびナットユニット43を有している。ねじ軸42は、外周に螺旋状のねじが切ってあり、搬送方向と垂直な方向(本実施形態では上下方向)に延びている。ねじ軸42には、ナットユニット43が螺合しており、ナットユニット43にはスピンドル32が接続している。砥石20は、往復動用サーボモータ41の回転駆動により、ワークWに接近および離間する方向に往復動可能である。
制御部50は、CPU51、ROM52、RAM53、フラッシュメモリ54等を中心とするマイクロコンピュータで構成されている。制御部50は、各サーボモータ11,31,41や、ワークWの加工前後の高さを計測する図示しないセンサをはじめとする各種センサと電気的に接続している。フラッシュメモリ54は、外部から入力された各種加工条件(例えば、砥石20の狙い下降量)を記憶する。制御部50は、フラッシュメモリ54から読み出した各種加工条件に従って、上記各機構部10,30,40を連係的に制御する。また、制御部50は、各種センサからの検出信号(例えば、ワークWの前計測値および後計測値)に基づいて、砥石20の磨耗量F、総磨耗量TF、および砥石下降位置D等の演算処理を実行する。
さらに、制御部50は、電子カム制御装置60を有している。電子カム制御装置60は、搬送機構部10と往復動機構部40とを同期制御する装置であり、主軸の位置に応じて従軸が動作するべき位置を出力する装置である。電子カム制御装置60は、主軸角度入力部61、従軸位置指令生成部62、および出力部63を有している。ここで、入力軸はスクリュ軸用サーボモータ11(スクリュ軸13の回転角度等のエンコーダ信号)であり、出力軸は往復動用サーボモータ41である。スクリュ軸角度が主軸角度入力部61に入力され、それに基づき、従軸位置指令生成部62でねじ軸角度が生成される。ねじ軸角度は、出力部63を介して往復動用サーボモータ41に出力される。
このように、電子カム制御装置60は、スクリュ軸13の回転角度に対応して、砥石下降位置Dまで砥石20が相対移動するようにねじ軸42の回転角度を同期制御する。図2に示すように、スクリュ軸13の動作に同期して、ねじ軸42が回転し、その回転角度に応じて砥石20が上下する。図2において、横軸はスクリュ軸13の回転角度を示す。スクリュ動作を示すグラフLSの縦軸は、スクリュ軸13によるワークWの送り速度である。砥石動作を示すグラフLGの縦軸は、砥石20の上下位置を示している。スクリュ軸13の回転角度が角度Asのときに砥石20は下降を始める。
角度Aeで、砥石20は砥石下降位置Dまで到達する。角度A1~A2の間で研削が行われ、この間、スクリュ軸13による送り速度は最も遅く、砥石20は砥石下降位置Dにある。グラフに示すように、砥石20が砥石下降位置Dまで下降して、待機している状態となった後に、ワークWが砥石20の位置まで搬送され、矢印Bに示す搬送方向への移動が止まることなく研削加工が施される。つまり、ワークWは搬送されながら研削加工される。
[研削加工制御]
次に、本実施形態の研削加工方法について、図3~図5を参照して説明する。本実施形態の研削加工方法は、図3(a)に示すように例えばセラミック製の柱状部材を、図3(b)に示す羽子板状に研削加工する場合や、この羽子板加工後に、さらに図3(c)に示すように面取り加工を施す場合等に適用される。本実施形態では、砥石20は回転しながら砥石下降位置Dまで下降し、砥石下降位置Dで待機している状態で、ワークWが搬送されてきて搬送されつつ研削加工される。
図4を参照して説明する。図4は、研削加工において制御部50が実行するフローチャートである。まず、ステップ1(以下、ステップを「S」と略す)で、スクリュ軸用サーボモータ11が駆動されてスクリュ軸13が回転し、ワークWが搬送される。S1の処理は、搬送工程に相当する。同時に、回転用サーボモータ31が駆動されて砥石20が高速回転する。ワーク搬送と同時に、スクリュ軸13とねじ軸42との同期制御により、適宜往復動用サーボモータ41が駆動される。
同期制御によりワーク搬送が行われつつ、S2で、砥石20の総磨耗量TF(i-1)に応じて砥石20の下降開始タイミング(図2において示すAs)が変更される。例えば、図5に示すように、総磨耗量TF(i-1)の値に応じて、下降開始時のスクリュ軸13の回転角度の減角度が設定されたテーブルTが、予め制御部50には記憶されている。このテーブルTに基づいて、下降開始タイミングが決定される。下降開始タイミングは、「往動作の開始タイミング」に相当する。S2の処理は、砥石20の往復動作の態様を変更する「変更工程」の一例に相当する。
図5に示すように、テーブルTは、総磨耗量TF(i-1)の値が大きいほど、下降開始タイミングにおけるスクリュ軸13の減角度が大きくなるように設定されている。回転角度の初期値をAsとすると、総磨耗量TF(i-1)が2mm以上であれば、Asから早める角度は0.3度であり、総磨耗量TF(i-1)が4mm以上であれば、Asから早める角度は0.6度とする。総磨耗量TF(i-1)が6mm以上であれば、Asから早める角度は0.9度であり、総磨耗量TF(i-1)が8mm以上であれば、Asから早める角度は1.2度とする。
つまり、総磨耗量TF(i-1)が3mmであれば、減角度は0.3度であるので、スクリュ軸13の回転角度が角度Asから-0.3度のときに、砥石20が下降を開始するように同期制御の動作タイミングが補正される。すなわち、磨耗が進んだときには、下降開始タイミングが早められる。
次に、S3で、研削加工前のワークWb(図1参照)の高さを計測する前計測が行われる。次に、S4で、砥石下降位置D(i)が演算により決定される。砥石下降位置D(i)は、砥石20が最も下まで下降した位置であって、ワークWと接触して研削加工する「加工位置」に相当する。砥石下降位置D(i)は、前計測値から狙い加工量と総磨耗量TF(i-1)を引いた差分で求められる。求められた砥石下降位置D(i)は、ワーク固定治具12のワーク設置面を基準とした高さ距離である。狙い加工量は、研削量に相当する。S4は、「砥石加工位置決定工程」に相当する。演算された砥石下降位置D(i)まで砥石20が下降すると、S5で、高速回転している砥石20と、搬送方向へ搬送中のワークWとが接触し、研削加工が行われる。
次に、S6で、加工後のワークWa(図1参照)の高さを計測する後計測が行われる。次いで、S7で、磨耗量F(i)が演算される。磨耗量F(i)は、後計測値から砥石下降位置D(i)を引いた差分で求められる。その後、S8で、総磨耗量TF(i)が演算される。総磨耗量TF(i)は、S7で演算された今回の磨耗量F(i)と前回までの総磨耗量TF(i-1)の和で求められる。S8の処理は、「総磨耗量検出工程」に相当する。
次に、S9で、予め定められた処理ワーク数や時間等により決定される研削加工サイクルが終了したか否かが判断され、終了したと判断された場合(S9:YES)、S10でワークWの搬送と砥石20の回転が停止され、本制御処理は終了となる。一方、サイクルが終了していないと判断された場合(S9:NO)には、S2に戻り、次のワークWに対する処理が連続して行われる。所定のサイクルが終了するまで、ワーク搬送は継続して実行され、順次搬送されるワークWに対してS2~S8までの処理が連続的に実行される。
なお、図4では、一つのワークWに対して実行される処理を時系列的に示し説明したが、実際には、搬送方向後側の任意のワークWに対して前計測が行われているときに、加工対象となるワークWへの研削加工、および搬送方向前側のワークWに対する後計測が行われるなど、複数のワークWに対して同時進行的に処理が行われる。
[効果]
図6に示すように、斜めに傾いた砥石20が磨耗していくと、研削端部の位置は、位置E1から、E2、E3、E4へと順次示すように、上昇するとともに搬送方向後側へと移動する。このため、ワークWの搬送動作と砥石20の往復動作とを同じタイミングで同期制御させていると、砥石20が下降途中で既に加工地点に搬送されたワークWに接触したり、加工すべき部分全ての研削ができなかったりして、加工精度が落ちる虞がある。
しかし、本実施形態では、S2において、砥石20の総磨耗量TF(i-1)に応じて砥石20の下降開始タイミングを変更するようにしている。すなわち、磨耗が進んだときには、下降開始タイミングが早められることで、加工対象のワークWが加工位置に搬送されるときまでに、砥石20が砥石下降位置D(i)まで確実に下降するようにできる。
図2を再び参照すると、スクリュ軸13の回転角度が角度Aeのときに、所定の砥石下降位置D(i)に砥石20が位置している状態となる。つまり、砥石20が回転状態で砥石下降位置D(i)にあり待機しているときにワークWが搬送されてくるという状態を確実に維持できる。このため、上記のように、研削すべきなのに研削されない箇所が生じたり、不用意に砥石20とワークWとが干渉したりして加工精度が落ちるという問題を回避することができる。
また、このように加工精度を維持しつつ、搬送しながらの研削加工が可能であり、製品加工のサイクルタイムを大幅に削減でき、生産コストを削減することができる。
さらに、砥石20を傾けて配置することにより、研削面の搬送方向前側が上がった状態となり、砥石20が砥石下降位置D(i)にあるときに搬送方向の前側のワークWに接触することを回避できるため、砥石径の大きい砥石20を採用することができる。このため、砥石20の周速が上がり加工能力を向上させることができる。
上記第1実施形態では、電子カム制御装置60により、搬送機構部10と往復動機構部40との同期制御を実行している。このため、小型化され、機械的構造に比べてメンテナンスが容易かつ高機能な研削加工装置101により、好適に研削加工を実施することができる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態の研削加工方法について、図7を参照して説明する。研削加工装置101については上記第1実施形態と同様である。第2実施形態では、図4に示すS2に変えて、S21を実行する点が、上記第1実施形態とは異なっている。その他の処理については、上記第1実施形態と同様であるため、同じステップ番号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態では、S21で、砥石20の総磨耗量TF(i-1)に応じて砥石20の切込速度が変更される。例えば、総磨耗量TF(i-1)が大きくなるほど、切込速度が速くなるように変更される。切込速度は、往復動用サーボモータ41の回転数を調整することで変更できる。S21の処理は、砥石20の往復動作の態様を変更する「変更工程」の一例に相当する。
砥石20が磨耗していくと、S4に示すように、設定される砥石下降位置D(i)が下がるため、下降距離は長くなる。S21で、砥石20の総磨耗量TF(i-1)に応じて砥石20の切込速度を上げることにより、下降距離が長くなったとしても、下降に要する時間が増えないようにでき、加工地点での砥石20とワークWとの位置関係を好適に保つことができる。本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態の研削加工方法について、図8を参照して説明する。研削加工装置101については上記第1実施形態と同様である。第3実施形態では、図7に示すS21に変えて、S22を実行する点が、上記第2実施形態とは異なっている。その他の処理については、上記第2実施形態と同様であるため、同じステップ番号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、第3実施形態では、S22で、砥石20の総磨耗量TF(i-1)に応じて、研削加工後の砥石20の上昇位置が変更される。例えば、総磨耗量TF(i-1)が大きくなるほど、上昇位置が低くなるように変更される。S22の処理は、砥石20の往復動作の態様を変更する「変更工程」の一例に相当する。
砥石20が磨耗していくと、S4に示すように、設定される砥石下降位置D(i)が下がるため、下降距離は長くなる。そのため、砥石20の戻り位置である上昇位置をそれまでよりも低い位置に変更することで、上昇位置までの戻り時間や、次のワークWの加工時における下降時間が増えないようにできる。すなわち、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈他の実施形態〉
上記各実施形態において、回転機構部30は、角度αで傾いているものとしたが、適宜傾斜角度を可変とする、主軸傾斜機構を設けてもよい。
上記各実施形態において、ワークWを搬送しながらの研削加工方法は、上記した羽子板加工や面取り加工に限られず、他の研削加工に適用しても良い。
上記各実施形態で説明したように、総磨耗量に応じて砥石の往復動作の態様を変更する例として、砥石の往復動作の開始タイミング、切込速度、および上昇位置のうちいずれかをパラメータとして採用したが、これらの各パラメータを組み合わせて態様を変更しても良い。すなわち、上記第1実施形態のS2と、第2実施形態のS21と、第3実施形態のS22とを、適宜組み合わせても良い。
上記各実施形態では、搬送機構部10と往復動機構部40とを、電子カム制御装置60により同期制御するものとしたが、電子カムによるものでなく、機械式カムでも良い。搬送機構部10によるワークWの搬送と、往復動機構部40による砥石の上下動が同期していれば良く、搬送機構部10の構成についても、スクリュ軸13を含むピッチ搬送によるものに限られない。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 ・・・搬送機構部
20 ・・・砥石
30 ・・・回転機構部
40 ・・・往復動機構部
50 ・・・制御部
60 ・・・電子カム制御装置
101 ・・・研削加工装置
W ・・・ワーク

Claims (7)

  1. ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、前記ワークを研削する砥石(20)、前記砥石の外周を前記ワークに対して前記搬送方向の後側へ傾いた状態で前記ワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、前記砥石を前記ワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、前記搬送機構部と前記回転機構部と前記往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う研削加工方法であって、
    前記搬送機構部により前記ワークを搬送する搬送工程(S1)と、
    前記砥石の総磨耗量を検出する総磨耗量検出工程(S8)と、
    前記制御部により、前記搬送機構部による前記ワークの搬送動作に対応するように前記往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、前記総磨耗量に応じて、前記砥石の往復動作の態様を変更する変更工程(S2)と、
    を含み、
    前記変更工程では、前記制御部は、前記総磨耗量が大きいほど前記砥石の往動作の開始タイミングを早めるように変更し、
    前記ワークを前記搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した前記砥石により前記ワークを研削する研削加工方法。
  2. ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、前記ワークを研削する砥石(20)、前記砥石の外周を前記ワークに対して前記搬送方向の後側へ傾いた状態で前記ワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、前記砥石を前記ワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、前記搬送機構部と前記回転機構部と前記往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う研削加工方法であって、
    前記搬送機構部により前記ワークを搬送する搬送工程(S1)と、
    前記砥石の総磨耗量を検出する総磨耗量検出工程(S8)と、
    前記制御部により、前記搬送機構部による前記ワークの搬送動作に対応するように前記往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、前記総磨耗量に応じて、前記砥石の往復動作の態様を変更する変更工程(S1)と、
    を含み、
    前記変更工程では、前記制御部は、前記総磨耗量が大きいほど前記砥石の切込速度を速くするように変更し、
    前記ワークを前記搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した前記砥石により前記ワークを研削する研削加工方法。
  3. ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、前記ワークを研削する砥石(20)、前記砥石の外周を前記ワークに対して前記搬送方向の後側へ傾いた状態で前記ワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、前記砥石を前記ワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、前記搬送機構部と前記回転機構部と前記往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う研削加工方法であって、
    前記搬送機構部により前記ワークを搬送する搬送工程(S1)と、
    前記砥石の総磨耗量を検出する総磨耗量検出工程(S8)と、
    前記制御部により、前記搬送機構部による前記ワークの搬送動作に対応するように前記往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、前記総磨耗量に応じて、前記砥石の往復動作の態様を変更する変更工程(S22)と、
    を含み、
    前記変更工程では、前記制御部は、前記総磨耗量が大きいほど前記砥石の上昇位置を低くするように変更し、
    前記ワークを前記搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した前記砥石により前記ワークを研削する研削加工方法。
  4. ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、前記ワークを研削する砥石(20)、前記砥石の外周を前記ワークに対して前記搬送方向の後側へ傾いた状態で前記ワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、前記砥石を前記ワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、前記搬送機構部と前記回転機構部と前記往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う研削加工方法であって、
    前記搬送機構部により前記ワークを搬送する搬送工程(S1)と、
    前記砥石の総磨耗量を検出する総磨耗量検出工程(S8)と、
    前記制御部により、前記搬送機構部による前記ワークの搬送動作に対応するように前記往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、前記総磨耗量に応じて、前記砥石の往復動作の態様を変更する変更工程(S2)と、
    を含み、
    前記変更工程では、前記制御部は、前記総磨耗量に応じて前記砥石の下降開始タイミングを変更し、
    前記ワークを前記搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した前記砥石により前記ワークを研削する研削加工方法。
  5. ワーク(W)を搬送方向へ搬送する搬送機構部(10)、前記ワークを研削する砥石(20)、前記砥石の外周を前記ワークに対して前記搬送方向の後側へ傾いた状態で前記ワークの被加工面に摺動させる回転機構部(30)、前記砥石を前記ワークに対して往復動させる往復動機構部(40)、前記搬送機構部と前記回転機構部と前記往復動機構部とを制御する制御部(50)、を有する研削加工装置により研削加工を行う研削加工方法であって、
    前記搬送機構部により前記ワークを搬送する搬送工程(S1)と、
    前記砥石の総磨耗量を検出する総磨耗量検出工程(S8)と、
    前記制御部により、前記搬送機構部による前記ワークの搬送動作に対応するように前記往復動機構部による往復動作を同期制御しつつ、前記総磨耗量に応じて、前記砥石の往復動作の態様を変更する変更工程(S2、S21、S22)と、
    前記制御部により、任意の一つの前記ワークの研削加工毎に、前記総磨耗量を検出し、検出された前記総磨耗量に基づいて前記砥石の前記加工位置を決定する加工位置決定工程(S4)と、
    を含み、前記ワークを前記搬送方向へ搬送しながら、加工位置まで移動した前記砥石により前記ワークを研削する研削加工方法。
  6. 前記搬送機構部は、前記ワークを支持するスクリュ軸(13)を有するピッチ搬送を行う機構であり、
    前記往復動機構部は、ねじ軸(42)を有するボールねじ機構であり、
    前記制御部は、前記スクリュ軸の回転角度に対応して、前記加工位置まで前記砥石が相対移動するように前記ねじ軸の回転角度を同期制御する請求項1~請求項のうちいずれか一項に記載の研削加工方法。
  7. 前記制御部は、前記スクリュ軸を回転駆動するサーボモータ(11)を入力軸とし、前記ねじ軸を回転駆動するサーボモータ(41)を出力軸とする電子カム制御により同期制御をする請求項に記載の研削加工方法。
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