JP7165041B2 - 研削加工装置および研削加工方法 - Google Patents

研削加工装置および研削加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7165041B2
JP7165041B2 JP2018231112A JP2018231112A JP7165041B2 JP 7165041 B2 JP7165041 B2 JP 7165041B2 JP 2018231112 A JP2018231112 A JP 2018231112A JP 2018231112 A JP2018231112 A JP 2018231112A JP 7165041 B2 JP7165041 B2 JP 7165041B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
rotation
work
workpiece
grinding position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018231112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020093317A (ja
Inventor
謙郎 真田
健治 坂谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Advanced Technologies Co Ltd filed Critical Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Priority to JP2018231112A priority Critical patent/JP7165041B2/ja
Publication of JP2020093317A publication Critical patent/JP2020093317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7165041B2 publication Critical patent/JP7165041B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Description

本発明は、研削加工技術に関する。
従来より、研削加工装置が知られている。例えば、特許文献1には、ワークの研削面を研削するプロファイル研削盤が開示されている。このプロファイル研削盤は、ワークを保持するとともにワークを所定の回転軸回りに回転させるワーク回転部と、ワークを研削する砥石を有する加工装置と、加工装置の砥石をワークの研削面に対して切り込み送りさせるとともに砥石をワークの回転軸回りの回転動作に同期して往復移動させることでプロファイル研削を行う砥石移動部と、砥石のワークに対する切り込み方向の相対加速度が速くなるようにワーク回転部を移動させるワーク移動部とを備えている。
特開2016-93850号公報
特許文献1のような研削加工装置では、ワークの研削面の形状変化に応じてワークから研削工具に作用する反力(以下「研削反力」と記載)が変化し、その研削反力の変化により研削位置(すなわちワークの位置に対する研削工具の位置)がワークの回転周期中に変動することがある。例えば、ワークの研削面に溝や孔が形成されている場合、そのような溝や孔が形成された部分では、研削反力が比較的に小さくなる傾向にあり、研削反力が比較的に小さくなる部分では、研削位置が研削送り方向(すなわちワークに対して研削工具を押し当てる方向)に進み過ぎてしまう傾向がある。このように、ワークの回転周期中において研削位置が変動すると、ワークの回転周期の一部において研削位置が研削送り方向に進み過ぎてワークの研削面を研削し過ぎてしまうおそれがあるので、ワークの研削面の加工精度を向上させることが困難である。
そこで、本発明は、ワークの研削面の加工精度を向上させることが可能な研削加工技術を提供することを目的とする。
第1の発明は、研削加工装置に関し、この研削加工装置は、ワークを保持して回転軸周りに回転させるワーク保持部と、上記ワークを研削するための研削工具を有する研削加工部と、上記ワーク保持部および上記研削加工部のうち少なくとも一方を上記回転軸と交差する研削送り方向において進退させることにより、上記研削送り方向における上記ワークの位置に対する上記研削工具の位置である研削位置を調節する位置調節機構と、上記ワーク保持部に保持されたワークを上記回転軸周りに回転させて上記ワークの周面に対して上記研削加工部の研削工具を上記研削送り方向に押し当てることにより上記ワークの周面を研削する研削加工処理において、上記ワークの回転周期中における上記研削位置の変動が小さくなるように、上記位置調節機構を制御して上記ワークの回転周期中における上記研削位置を調節する制御部とを備えている。
第1の発明では、ワークの回転周期中における研削位置(すなわち研削送り方向におけるワークの位置に対する研削工具の位置)の変動が小さくなるように、ワークの回転周期中における研削位置を調節することにより、ワークの回転周期の一部において研削位置が研削送り方向に進み過ぎてワークの周面の一部が研削され過ぎてしまうという事態を発生させにくくすることができる。これにより、ワークの研削面の加工精度を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記制御部は、上記ワークの回転周期において予め定められた複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において予め定められた基準研削位置よりも前進している研削位置が上記研削送り方向において予め定められた補正量だけ後退するように、上記位置調節機構を制御して上記ワークの回転周期中における上記研削位置を調節することを特徴とする研削加工装置である。
第2の発明では、複数の回転位相の各々における研削位置のうち研削送り方向において基準研削位置よりも前進している研削位置が研削送り方向において予め定められた補正量だけ後退するように、ワークの回転周期中における研削位置を調節することにより、ワークの回転周期中における研削位置の変動が小さくなるように、ワークの回転周期中における研削位置を調節することができる。これにより、ワークの回転周期の一部において研削位置が研削送り方向に進み過ぎてワークの周面の一部が研削され過ぎてしまうという事態を発生させにくくすることができるので、ワークの研削面の加工精度を向上させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において上記基準研削位置よりも前進している研削位置に対して定められる補正量は、当該研削位置と上記基準研削位置との差に応じた量となっていることを特徴とする研削加工装置である。
第3の発明では、複数の回転位相の各々における研削位置のうち研削送り方向において基準研削位置よりも前進している研削位置に対して定められる補正量を、その研削位置と基準研削位置との差に応じた量にすることにより、補正量を適切な量に設定することができる。これにより、ワークの回転周期中における研削位置の変動が小さくなるように、ワークの回転周期中における研削位置を適切に調節することができる。
第4の発明は、第2または第3の発明において、上記複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において上記基準研削位置よりも前進している研削位置に対して定められる補正量は、当該研削位置と上記基準研削位置との差に応じて変化し、上記複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において上記基準研削位置よりも前進している研削位置に対して定められる補正量の変化量は、当該研削位置と上記基準研削位置との差の絶対値よりも小さくなっていることを特徴とする研削加工装置である。
第4の発明では、複数の回転位相の各々における研削位置のうち研削送り方向において基準研削位置よりも前進している研削位置に対して定められる補正量の変化量を、その研削位置と基準研削位置との差の絶対値よりも小さくすることにより、補正の対象となっている研削位置(すなわち基準研削位置よりも前進している研削位置)を研削送り方向において緩やかに後退させることができる。これにより、研削位置の補正に起因してワークの回転周期中における研削位置の変動が増長されてしまうという事態を発生させにくくすることができる。
第5の発明は、ワークを保持して回転軸周りに回転させるワーク保持部と、上記ワークを研削するための研削工具を有する研削加工部と、上記ワーク保持部および上記研削加工部のうち少なくとも一方を上記回転軸と交差する研削送り方向において進退させることにより上記研削送り方向における上記ワークの位置に対する上記研削工具の位置である研削位置を調節する位置調節機構とを備える研削加工装置を用いた研削加工方法に関し、この研削加工方法は、上記ワーク保持部に保持されたワークを上記回転軸周りに回転させて上記ワークの周面に対して上記研削加工部の研削工具を上記研削送り方向に押し当てることにより上記ワークの周面を研削する研削加工処理が行われるように上記ワーク保持部と上記位置調節機構を制御する第1工程と、上記研削加工処理において上記ワークの回転周期中における上記研削位置の変動が小さくなるように、上記位置調節機構を制御して上記ワークの回転周期中における上記研削位置を調節する第2工程とを備えている。
第5の発明では、ワークの回転周期中における研削位置(すなわち研削送り方向におけるワークの位置に対する研削工具の位置)の変動が小さくなるように、ワークの回転周期中における研削位置を調節することにより、ワークの回転周期の一部において研削位置が研削送り方向に進み過ぎてワークの周面の一部が研削され過ぎてしまうという事態を発生させにくくすることができる。これにより、ワークの研削面の加工精度を向上させることができる。
本発明によれば、ワークの研削面の加工精度を向上させることができる。
実施形態による研削加工装置の構成を例示する斜視図である。 実施形態による研削加工装置の構成を例示する概略図である。 目標研削位置と研削位置指令値と研削位置とを例示する平面図である。 実施形態における制御部の構成を例示するブロック図である。 補正量制御について説明するためのフローチャートである。 研削加工処理における研削位置および補正量の変化について説明するための波形図である。
以下、実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(研削装置)
図1および図2は、実施形態による研削加工装置10の構成を例示している。この研削加工装置10は、ワークWを研削する装置であり、ベッド11と、コラム12とを備えている。ベッド11は、X軸方向に延びる直方体状に形成されている。コラム12は、Z軸方向に延びる直方体状に形成され、ベッド11のY軸方向における一端側に設けられている。なお、この例では、X軸方向およびY軸方向は、水平方向に沿う方向であり、互いに直交している。Z軸方向は、鉛直方向に沿う方向であり、X軸方向およびY軸方向と直交している。また、研削加工装置10は、ワーク保持部20と、研削加工部30と、位置調節機構40と、制御部100とを備えている。
〔ワーク保持部〕
ワーク保持部20は、ワークを保持して回転軸O(図3参照)周りに回転させる。この例では、ワーク保持部20は、基台部21と、ワーク駆動モータ22とを有している。
基台部21は、X軸方向に延びる直方体状に形成され、ワークWを保持する。この例では、基台部21には、ワークWを保持するためのチャック21aが設けられている。チャック21aは、基台部21のZ軸方向における一方面(図1の例では上面)に設けられている。チャック21aには、電磁石(図示を省略)が設けられている。そして、チャック21aの電磁石に電流を供給することにより、チャック21aに載置されたワークWが固定されて保持される。ワーク駆動モータ22は、基台部21に保持されたワークWをZ軸方向に延びる回転軸O周りに回転駆動させる。この例では、チャック21aは、ベアリング(図示を省略)を介して基台部21に回転可能に取り付けられており、ワーク駆動モータ22と連結されている。ワーク駆動モータ22が回転すると、チャック21aに保持されているワークWが回転する。
〔研削加工部〕
研削加工部30は、研削工具31を有している。この例では、研削加工部30は、研削工具31の他に、工具軸32と、工具駆動モータ33とを有している。
研削工具31は、ワークWを研削するための工具である。この例では、ワークWは、円筒状に形成された部材であり、研削工具31は、円柱状に形成された砥石である。工具軸32は、Z軸方向に延びている。工具軸32の一端部には、研削工具31が取り付けられている。工具駆動モータ33は、工具軸32を回転駆動させる。工具軸32が回転することにより、研削工具31がZ軸方向に延びる回転軸(この例では工具軸32の軸心)周りに回転する。
〔位置調節機構〕
位置調節機構40は、ワーク保持部20および研削加工部30のうち少なくとも一方を回転軸Oと交差する研削送り方向において進退させることにより、研削送り方向におけるワークWの位置に対する研削工具31の位置である研削位置P2を調節する。
この例では、位置調節機構40は、ワーク保持部20を研削送り方向において進退させることにより研削位置P2を調節する。具体的には、位置調節機構40は、ワーク位置調節機構50と、工具位置調節機構60とを有している。なお、この例では、研削送り方向は、X軸方向に沿う方向となっている(図3参照)。
〈ワーク位置調節機構〉
ワーク位置調節機構50は、ワーク保持部20を研削送り方向において進退させる。この例では、ワーク位置調節機構50は、ワーク保持部20をX軸方向に移動させる。具体的には、ワーク位置調節機構50は、ワークテーブル51と、ワークリニアモータ52とを有している。
ワークテーブル51は、板状に形成され、X軸方向に移動可能となっている。ワークリニアモータ52は、ワークテーブル51をX軸方向に移動させる。この例では、ワークリニアモータ52は、X軸方向に延びる固定子52aと、電磁力により固定子52aに沿うようにX軸方向に移動する可動子52bとを有している。固定子52aは、例えば、X軸方向においてN極とS極とが交互に並ぶように配列された複数の永久磁石により構成されている。可動子52bは、例えば、X軸方向に並ぶように配列された複数のティースとその複数のティースに巻回される巻線とにより構成されている。この例では、ワークリニアモータ52の固定子52aは、ベッド11のZ軸方向における一方面(図1の例では上面)に固定された固定テーブルに設けられ、ワークリニアモータ52の可動子52bは、ワークテーブル51に設けられている。そして、ワークリニアモータ52に電流を供給することにより、ワークリニアモータ52の可動子52bが設けられたワークテーブル51がX軸方向に移動する。
〈工具位置調節機構〉
工具位置調節機構60は、研削加工部30を研削送り方向において進退させる。この例では、工具位置調節機構60は、研削加工部30をX軸方向とZ軸方向とに移動させる。具体的には、工具位置調節機構60は、工具テーブル61と、工具リニアモータ62と、Z軸テーブル65と、Z軸ボールネジ66と、Z軸サーボモータ67とを有している。
工具テーブル61は、板状に形成され、X軸方向に移動可能となっている。工具リニアモータ62は、工具テーブル61をX軸方向に移動させる。この例では、工具リニアモータ62は、X軸方向に延びる固定子62aと、電磁力により固定子62aに沿うようにX軸方向に移動する可動子62bとを有している。なお、工具リニアモータ62の固定子62aおよび可動子62bの構成は、ワークリニアモータ52の固定子52aおよび可動子52bの構成と同様となっていてもよい。この例では、工具リニアモータ62の固定子62aは、Z軸テーブル65に設けられ、工具リニアモータ62の可動子62bは、工具テーブル61に設けられている。そして、工具リニアモータ62に電流を供給することにより、工具リニアモータ62の可動子62bが設けられた工具テーブル61がX軸方向に移動する。
Z軸テーブル65は、板状に形成され、Z軸方向に移動可能となっている。Z軸ボールネジ66は、Z軸方向の延び、Z軸テーブル65にねじ込まれている。Z軸サーボモータ67は、Z軸ボールネジ66を回転駆動させる。Z軸ボールネジ66が回転すると、Z軸ボールネジ66がねじ込まれているZ軸テーブル65がZ軸方向に移動する。
〔各種センサ〕
また、この研削加工装置10には、ワークエンコーダ23やワークリニアスケール53や工具リニアスケール63やZ軸エンコーダ68などの各種センサが設けられている。
ワークエンコーダ23は、ワーク駆動モータ22の近傍に設けられ、ワーク駆動モータ22の回転位相を検出する。なお、ワーク駆動モータ22の回転位相は、ワークWの回転位相と同一となっている。すなわち、ワークエンコーダ23は、ワークWの回転位相を検出する回転位相検出部を構成している。
ワークリニアスケール53は、ワークリニアモータ52の近傍に設けられ、X軸方向におけるワークリニアモータ52の可動子52bの位置を検出する。なお、可動子52bとワークテーブル51とワーク保持部20とが一体となってX軸方向に移動するので、X軸方向における可動子52bの位置を検出することにより、X軸方向におけるワークWの位置(具体的にはワークWの回転軸Oの位置)を導出することができる。すなわち、ワークリニアスケール53は、X軸方向におけるワークWの位置を検出するワーク位置検出部を構成している。
工具リニアスケール63は、工具リニアモータ62の近傍に設けられ、X軸方向における工具リニアモータ62の可動子62bの位置を検出する。なお、可動子62bと工具テーブル61と研削加工部30とが一体となってX軸方向に移動するので、X軸方向における可動子62bの位置を検出することにより、X軸方向における研削工具31の位置(具体的には研削工具31の回転軸の位置)を導出することができる。すなわち、工具リニアスケール63は、X軸方向における研削工具31の位置を検出する工具位置検出部を構成している。
また、X軸方向におけるワークWの位置とX軸方向における研削工具31の位置とに基づいてX軸方向における研削位置P2(すなわちワークWの位置に対する研削工具31の位置)を導出することができる。なお、研削位置P2については、後で詳しく説明する。
〔制御部〕
図2に示すように、制御部100は、研削加工装置10の各部(この例ではワーク保持部20と研削加工部30と位置調節機構40)と電気的に接続されて研削加工装置10の各部との間において信号や情報を伝送する。そして、制御部100は、研削加工装置10に設けられた各種センサからの信号や外部からの情報などに基づいて、研削加工装置10の各部を制御して研削加工装置10の動作を制御する。例えば、制御部100は、プロセッサ,プロセッサを動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリ,各種モータに電流を供給するための電源装置などにより構成されている。
また、制御部100は、研削加工装置10において研削加工処理が行われるように、研削加工装置10の動作を制御する。研削加工処理は、ワーク保持部20に保持されたワークWを回転軸O周りに回転させてワークWの周面に対して研削加工部30の研削工具31を研削送り方向に押し当てることによりワークWの周面を研削する処理のことである。
そして、制御部100は、研削加工処理において、ワークWの回転周期中における研削位置P2の変動が小さくなるように、位置調節機構40を制御してワークWの回転周期中における研削位置P2を調節する。具体的には、制御部100は、ワークWの回転周期において予め定められた複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において予め定められた基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2が研削送り方向において予め定められた補正量Pcだけ後退するように、位置調節機構40を制御してワークWの回転周期中における研削位置P2を調節する。この制御部100の動作については、後で詳しく説明する。
なお、この例では、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2に対して定められる補正量Pcは、その研削位置P2と基準研削位置Prとの差に応じた量となっている。具体的には、この例では、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2に対して定められる補正量Pcは、その研削位置P2と基準研削位置Prとの差に応じて変化する。そして、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2に対して定められる補正量Pcの変化量は、その研削位置P2と基準研削位置Prとの差の絶対値よりも小さくなっている。この補正量Pcの設定については、後で詳しく説明する。
〔位置の説明〕
次に、図3を参照して、研削加工装置10において取り扱われる目標研削位置P0と研削位置指令値P1と研削位置P2について説明する。
図3に示すように、この例における研削加工処理では、ワーク保持部20に保持されたワークWが回転軸O周りに回転し、ワークWの内周面に対して研削加工部30の研削工具31が研削送り方向に押し当てられることによりワークWの内周面が研削される。具体的には、ワークWの内周面が真円状となるように研削加工処理が行われる。
図3の白抜き矢印で示すように、この例では、研削送り方向は、X軸方向に沿う方向となっている。また、この例では、ワークWの回転軸Oを原点(ゼロ)とし、研削送り方向を正としている。すなわち、ワークWの回転軸Oから研削送り方向に進むに連れて、その位置の座標値が次第に大きくなっていく。
目標研削位置P0は、研削送り方向における研削位置P2の目標である。研削位置指令値P1は、目標研削位置P0と補正量Pcとに基づいて定められる位置である。図3の例では、研削位置指令値P1は、目標研削位置P0と同一となっている。研削位置P2は、研削送り方向におけるワークWの位置に対する研削工具31の位置である。この例では、研削位置P2は、研削工具31の回転軸の位置(座標値)からワークWの回転軸Oの位置(座標値)を減算することで導出される。
〔制御部の詳細〕
図2に示すように、この例では、制御部100は、回転制御部101と、位置制御部102と、補正演算部103とを有している。すなわち、回転制御部101と位置制御部102と補正演算部103は、制御部100の機能の一部を構成している。
〈回転制御部〉
回転制御部101は、研削加工処理において、ワーク保持部20に保持されているワークWが回転軸O周りに回転するように、ワーク保持部20のワーク駆動モータ22を制御する。また、回転制御部101は、研削加工処理において、研削加工部30の研削工具31が回転軸(Z軸方向に延びる回転軸)周りに回転するように、研削加工部30の工具駆動モータ33を制御する。
〈位置制御部〉
位置制御部102は、研削加工処理において研削位置制御を行う。研削位置制御では、位置制御部102は、研削位置P2が研削位置指令値P1に到達するように、研削位置P2と研削位置指令値P1との差である位置偏差P3に応じて研削位置P2を調節する。研削位置指令値P1は、外部より入力される目標研削位置P0と後述する補正量制御により導出される補正量Pcとに基づいて定められる。研削位置制御については、後で詳しく説明する。
〈補正演算部〉
補正演算部103は、研削加工処理において補正量制御を行う。補正量制御では、補正演算部103は、ワークの回転周期に含まれるn個(nは2以上の整数)の回転位相の各々における研削位置P2に基づいて基準研削位置Prを導出し、n個の回転位相の各々における研削位置P2と基準研削位置Prとに基づいてn個の回転位相の各々における補正量Pcを導出する。そして、補正演算部103は、その導出されたn個の回転位相の各々における補正量Pcを記憶する。補正量制御については、後で詳しく説明する。
〈研削位置導出部〉
なお、図4に示すように、この例では、制御部100は、研削位置導出部110を有している。研削位置導出部110は、ワークリニアスケール53により検出されるX軸方向におけるワークWの位置(ワークWの回転軸Oの位置)と工具リニアスケール63により検出されるX軸方向における研削工具31の位置(研削工具31の回転軸の位置)とに基づいて研削位置P2を導出する。この例では、研削位置導出部110は、研削工具31の位置からワークWの位置を減算することにより研削位置P2を導出する。
〈位置制御部の詳細〉
また、図4に示すように、この例では、位置制御部102は、指令値導出部111と、位置偏差導出部112と、モータ制御部113とを有している。指令値導出部111は、目標研削位置P0から補正演算部103により導出された補正量Pcを減算することで研削位置指令値P1を導出する。位置偏差導出部112は、指令値導出部111により導出された研削位置指令値P1から研削位置導出部110により導出された研削位置P2を減算することにより位置偏差P3を導出する。モータ制御部113は、位置偏差導出部112により導出された位置偏差P3に応じてワークリニアモータ52に供給する電流を制御する。
〔研削加工処理〕
次に、研削加工処理について説明する。
まず、制御部100は、平面視において研削工具31がワークWの内周面の内側に配置されるように、位置調節機構40を制御してワーク保持部20および研削加工部30のX軸方向における位置を調節する。
次に、制御部100は、研削工具31がワークWの内周面の内側に入り込むように、位置調節機構40を制御して研削加工部30のZ軸方向における位置を調節する。
次に,制御部100(具体的には回転制御部101)は、ワークWが回転するようにワーク保持部20のワーク駆動モータ22を制御し、研削工具31が回転するように研削加工部30の工具駆動モータ33を制御する。
次に、制御部100は、ワークWの内周面に対して研削工具31が研削送り方向に押し当てられるように、位置調節機構40を制御してワーク保持部20のX軸方向における位置を調節する。これにより、ワークWの内周面の研削が開始される。
次に、制御部100の位置制御部102および補正演算部103は、研削位置制御および補正量制御をそれぞれ行う。
〔研削位置制御〕
次に、図4を参照して、位置制御部102の研削位置制御について説明する。なお、上述のとおり、補正演算部103には、n個の回転位相の各々における補正量Pcが記憶されている。
まず、指令値導出部111は、補正演算部103に記憶されているn個の回転位相の各々における補正量Pcの中からワークエンコーダ23により検出されたワークWの回転位相に対応する補正量Pcを選択する。そして、指令値導出部111は、その選択された補正量Pcを目標研削位置P0から減算して研削位置指令値P1を導出する。位置偏差導出部112は、指令値導出部111により導出された研削位置指令値P1から研削位置導出部110により導出された研削位置P2を減算して位置偏差P3を導出する。モータ制御部113は、位置偏差導出部112により導出された位置偏差P3に応じてワークリニアモータ52に供給する電流を制御する。
このように、n個の回転位相の各々において、その回転位相に対応する補正量Pcと目標研削位置P0とに基づいて定められる研削位置指令値P1に研削位置P2が到達するように、研削位置指令値P1と補正量Pcとの偏差である位置偏差P3に応じてワークリニアモータ52に供給する電流が制御されて研削位置P2が調節される。
〔補正量制御〕
次に、図5を参照して、補正演算部103による補正量制御について説明する。この例では、補正演算部103は、ワークWの回転周期に同期して補正量制御を行う。具体的には、補正演算部103は、ワークWが1回転する毎に補正量制御を行う。
〈ステップS11〉
まず、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2を取得し、その取得されたn個の回転位相の各々における研削位置P2を記憶する。この例では、補正演算部103は、ワークエンコーダ23により検出されるワーク駆動モータ22の回転位相(すなわちワークWの回転位相)がn個の回転位相のうち第j番目(jは1以上nで以下の整数)の回転位相に到達する毎に、ワークリニアスケール53により検出されるワークリニアモータ52の可動子52bの位置(すなわちワークWの回転軸Oの位置)と工具リニアスケール63により検出される工具リニアモータ62の可動子62bの位置(すなわち研削工具31の回転軸の位置)とに基づいて研削位置P2を導出し、その導出された研削位置P2に第j番目の回転位相を対応付けて記憶する。
〈ステップS12〉
次に、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2に基づいて基準研削位置Prを導出する。この例では、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において最も後退している研削位置P2(ワークWの内周面を研削する場合はワークWの回転軸Oに最も近い研削位置P2)を基準研削位置Prに設定する。なお、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2の平均値を基準研削位置Prに設定してもよい。
〈ステップS13〉
次に、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2の中から第k番目の回転位相における研削位置P2を選択する。なお、kは、1以上でn以下の整数である。また、kの初期値は、1に設定されている。すなわち、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における研削位置P2の中から第1番目の回転位相における研削位置P2を最初に選択する。
〈ステップS14〉
次に、補正演算部103は、第k番目の回転位相における研削位置P2が研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進しているか否かを判定する。第k番目の回転位相における研削位置P2が研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している場合には、ステップS15へ進み、そうでない場合には、ステップS16へ進む。
〈ステップS15〉
第k番目の回転位相における研削位置P2が研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している場合、補正演算部103は、第k番目の回転位相における補正量Pcを増加させる。この例では、第k番目の回転位相における補正量Pcの増加量は、第k番目の回転位相における研削位置P2と基準研削位置Prとの差に応じた量となっている。具体的には、第k番目の回転位相における研削位置P2と基準研削位置Prとの差が大きくなるに連れて、第k番目の回転位相における補正量Pcの増加量が大きくなる。なお、この例では、第k番目の回転位相における補正量Pcの増加量は、第k番目の回転位相における研削位置P2と基準研削位置Prとの差の絶対値よりも小さくなっている。例えば、第k番目の回転位相における補正量Pcの増加量は、第k番目の回転位相における研削位置P2と基準研削位置Prとの差に対して予め定められた係数(1よりも小さい正の数)を乗算して得られる量に設定されている。次に、ステップS16へ進む。
〈ステップS16〉
次に、補正演算部103は、第k番目の回転位相における研削位置P2が第n番目の回転位相における研削位置P2であるか否かを判定する。すなわち、補正演算部103は、n個の回転位相の各々における補正量Pcの設定が完了したか否かを判定する。第k番目の回転位相における研削位置P2が第n番目の回転位相における研削位置P2である場合には、処理を終了し、そうでない場合には、ステップS17へ進む。
〈ステップS17〉
第k番目の回転位相における研削位置P2が第n番目の回転位相における研削位置P2ではない場合、第k+1番目の回転位相における研削位置P2が次の補正演算の対象(すなわち第k番目の回転位相における研削位置P2)となる。そして、ステップS13へ進む。
以上のような補正量制御が行われることにより、n個の回転位相の各々における補正量Pcは、その回転位相における研削位置P2と基準研削位置Prとの差に応じた量に設定される。
〔研削加工処理における研削位置および補正量の変化〕
次に、図6を参照して、研削加工処理における研削位置P2および補正量Pcの変化について説明する。図6の例では、ワークWが1回転する毎に補正量制御が行われる場合を例に挙げている。また、図6の例では、ワークWの内周面(すなわち研削面)の形状変化により、ワークWから研削工具31に作用する反力(以下「研削反力」と記載)がワークWの回転周期中に変化する場合を例に挙げている。具体的には、この例では、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて、研削反力が次第に小さくなる。
〈第1回目の回転周期〉
まず、ワークWの第1回目の回転周期において研削位置制御が行われる。第1回目の回転周期では、n個の回転位相の各々における補正量Pcは、初期値(具体的にはゼロ)に設定されている。そのため、第1回目の回転周期における研削位置指令値P1は、第1回目の回転周期の全期間に亘って一定値(具体的には目標研削位置P0)となっている。これにより、ワークWに対して研削工具31を研削送り方向に押し当てる力は、第1回目の回転周期の全期間に亘って一定となっている。一方、この例では、ワークWの内周面の形状変化により研削反力がワークWの回転周期中に変化しており、このワークWの回転周期中における研削反力の変化に応じてワークWの第1回目の回転周期中における研削位置P2が変動している。具体的には、この例では、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて研削反力が次第に小さくなるので、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて、研削位置P2が研削送り方向に進みやすくなり、その結果、研削位置P2の座標値(すなわち研削送り方向における研削位置P2の前進量)が次第に大きくなる。
また、ワークWの第1回目の回転周期において第1回目の補正量制御が行われる。第1回目の補正量制御では、第1回目の回転周期において取得されたn個の回転位相の各々における研削位置P2に基づいて基準研削位置Prが導出され、n個の回転位相の各々における研削位置P2と基準研削位置Prに基づいてn個の回転位相の各々における補正量Pcが導出される。この例では、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて補正量Pcが次第に大きくなるように、n個の回転位相の各々における補正量Pcが更新される。
〈第2回目の回転周期〉
次に、ワークWの第2回目の回転周期において研削位置制御が行われる。第2回目の回転周期における研削位置制御では、第1回目の補正量制御により更新された補正量Pcが利用される。すなわち、第2回目の回転周期では、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて補正量Pcが次第に大きくなるようにn個の回転位相の各々における補正量Pcが更新されている。そのため、第2回目の回転周期における研削位置指令値P1は、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて次第に小さくなっている。なお、研削位置指令値P1が小さくなると、研削送り方向において研削位置P2が後退することになる。そして、研削位置指令値P1が小さくなるに連れて、研削送り方向における研削位置P2の後退量が次第に大きくなる。したがって、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて研削位置指令値P1を次第に小さくする(すなわち補正量Pcを次第に大きくする)ことにより、研削反力の低下に連動して研削送り方向における研削位置P2の後退量を大きくすることができる。これにより、研削反力の低下により研削位置P2が研削送り方向に進み過ぎることを抑制することができる。そのため、第2回目の回転周期中における研削位置P2の変動を、第1回目の回転周期中における研削位置P2の変動よりも小さくすることができる。
また、ワークWの第2回目の回転周期において第2回目の補正量制御が行われる。第2回目の補正量制御では、第2回目の回転周期において取得されたn個の回転位相の各々における研削位置P2に基づいて基準研削位置Prが導出され、n個の回転位相の各々における研削位置P2と基準研削位置Prに基づいてn個の回転位相の各々における補正量Pcが導出される。この例では、ワークWの回転位相が180°に近づくに連れて補正量Pcが次第に大きくなるように、n個の回転位相の各々における補正量Pcが更新される。なお、第2回目の補正量制御により更新された補正量Pcは、第1回目の補正量制御により更新された補正量Pcよりも大きくなっている。
〈第3回目の回転周期〉
次に、ワークWの第3回目の回転周期において研削位置制御が行われる。第3回目の回転周期における研削位置制御では、第2回目の補正量制御により更新された補正量Pcが利用される。なお、第3回目の回転周期における研削位置制御において利用される補正量Pc(すなわち第2回目の補正量制御により更新された補正量Pc)は、第2回目の回転周期における研削位置制御において利用される補正量Pc(すなわち第1回目の補正量制御により更新された補正量Pc)よりも大きくなっている。したがって、研削反力の低下に応じた研削位置P2の研削送り方向における後退量は、第2回目の回転周期よりも第3回目の回転周期のほうが大きくなっている。これにより、研削反力の低下により研削位置P2が研削送り方向に進み過ぎることをさらに抑制することができる。そのため、第3回目の回転周期中における研削位置P2の変動を、第2回目の回転周期中における研削位置P2の変動よりも小さくすることができる。
また、ワークWの第3回目の回転周期において第3回目の補正量制御が行われる。第3回目の補正量制御では、第3回目の回転周期において取得されたn個の回転位相の各々における研削位置P2に基づいて基準研削位置Prが導出され、n個の回転位相の各々における研削位置P2と基準研削位置Prに基づいてn個の回転位相の各々における補正量Pcが導出される。この例では、第3回目の補正量制御により更新された補正量Pcは、第2回目の補正量制御により更新された補正量Pcとほぼ同一となっている。
〔実施形態の効果〕
以上のように、この研削加工装置10では、ワークWの回転周期中における研削位置P2(すなわち研削送り方向におけるワークWの位置に対する研削工具31の位置)の変動が小さくなるように、ワークWの回転周期中における研削位置P2を調節することができる。具体的には、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2が研削送り方向において予め定められた補正量Pcだけ後退するように、ワークWの回転周期中における研削位置を調節することにより、ワークWの回転周期中における研削位置P2の変動が小さくなるように、ワークWの回転周期中における研削位置P2を調節することができる。これにより、ワークWの回転周期の一部において研削位置P2が研削送り方向に進み過ぎてワークWの周面の一部が研削され過ぎてしまうという事態を発生させにくくすることができるので、ワークWの研削面の加工精度を向上させることができる。この例では、ワークWの内周面の真円度を向上させることができる。
また、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2に対して定められる補正量Pcを、その研削位置P2と基準研削位置Prとの差に応じた量にすることにより、補正量Pcを適切な量に設定することができる。これにより、ワークWの回転周期中における研削位置P2の変動が小さくなるようにワークWの回転周期中における研削位置P2を適切に調節することができる。
また、複数の回転位相の各々における研削位置P2のうち研削送り方向において基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2に対して定められる補正量Pcの変化量を、その研削位置P2と基準研削位置Prとの差の絶対値よりも小さくすることにより、補正の対象となっている研削位置P2(すなわち基準研削位置Prよりも前進している研削位置P2)を研削送り方向において緩やかに後退させることができる。これにより、研削位置P2の補正に起因してワークWの回転周期中における研削位置P2の変動が増長されてしまうという事態を発生させにくくすることができる。
(その他の実施形態)
以上の説明では、位置調節機構40がワーク保持部20を研削送り方向において進退させることにより研削位置P2を調節する場合を例に挙げたが、位置調節機構40は、研削加工部30を研削送り方向において進退させることにより研削位置P2を調節するものであってもよいし、ワーク保持部20および研削加工部30の両方を研削送り方向において進退させることにより研削位置P2を調節するものであってもよい。
また、以上の説明では、研削加工処理においてワークWの内周面が研削される場合を例に挙げたが、研削加工処理においてワークWの外周面が研削されるようになっていてもよい。すなわち、研削加工処理において研削の対象となるワークWの周面は、ワークWの内周面であってもよいし、ワークWの外周面であってもよい。
また、以上の説明では、制御部100がワークリニアスケール53により検出されたワークWの位置(具体的にはワークWの回転軸Oの位置)を取得する場合を例に挙げたが、ワークリニアスケール53が省略されていてもよい。例えば、制御部100は、ワークリニアモータ52における磁束の変化に基づいてワークWの位置を取得するように構成されていてもよい。工具リニアスケール63についても同様である。
また、以上の説明では、ワークWが1回転する毎に補正量制御が行われる場合を例に挙げたが、ワークWがm回転(mは2以上の整数)する毎に補正量制御が行われるようになっていてもよい。この場合、補正量制御において取り扱われるn個の回転位相の各々における研削位置P2は、m個の回転周期の各々における研削位置P2(その回転位相における研削位置P2)の平均値となっていてもよい。
また、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、研削加工技術として有用である。
10 研削装置
20 ワーク保持部
21 基台部
22 ワーク駆動モータ
23 ワークエンコーダ
30 研削加工部
31 研削工具
32 工具軸
33 工具駆動モータ
40 位置調節機構
50 ワーク位置調節機構
51 ワークテーブル
52 ワークリニアモータ
53 ワークリニアスケール
60 工具位置調節機構
61 工具テーブル
62 工具リニアモータ
63 工具リニアスケール
100 制御部
101 回転制御部
102 位置制御部
103 補正演算部

Claims (4)

  1. ワークを保持して回転軸周りに回転させるワーク保持部と、
    上記ワークを研削するための研削工具を有する研削加工部と、
    電磁力により上記ワーク保持部を上記回転軸と交差する研削送り方向において進退させることにより、上記研削送り方向における上記ワークの位置に対する上記研削工具の位置である研削位置を調節する位置調節機構と、
    上記ワーク保持部に保持されたワークを上記回転軸周りに回転させて上記ワークの周面に対して上記研削加工部の研削工具を上記研削送り方向に押し当てることにより上記ワークの周面が真円状となるように上記ワークの周面を研削する研削加工処理において、上記ワークの回転周期において予め定められた複数の回転位相の各々における上記研削位置が当該回転位相における研削位置指令値に近づくように、上記位置調節機構を制御して上記ワークの回転周期中における上記研削位置を調節する制御部とを備え
    上記制御部は、
    上記ワークの回転周期毎に、上記複数の回転位相の各々に対応する補正量を目標研削位置から減算することで、当該回転位相における上記研削位置指令値を導出し、
    上記ワークの1つの回転周期において得られた上記複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において最も後退している研削位置を基準研削位置とし、当該1つの回転周期の次の回転周期において使用される上記複数の回転位相の各々に対応する上記補正量を、当該回転位相における上記研削位置と上記基準研削位置との差に応じた量にする
    ことを特徴とする研削加工装置。
  2. 請求項1において、
    上記複数の回転位相の各々に対応する上記補正量の変化量は、当該回転位相における上記研削位置と上記基準研削位置との差の絶対値よりも小さくなっている
    ことを特徴とする研削加工装置。
  3. 請求項2において、
    上記複数の回転位相の各々に対応する補正量の変化量は、当該回転位相における上記研削位置と上記基準研削位置との差に、1よりも小さい係数を乗算して得られる量になっている
    ことを特徴とする研削加工装置。
  4. ワークを保持して回転軸周りに回転させるワーク保持部と、上記ワークを研削するための研削工具を有する研削加工部と、電磁力により上記ワーク保持部を上記回転軸と交差する研削送り方向において進退させることにより上記研削送り方向における上記ワークの位置に対する上記研削工具の位置である研削位置を調節する位置調節機構とを備える研削加工装置を用いた研削加工方法であって、
    上記ワーク保持部に保持されたワークを上記回転軸周りに回転させて上記ワークの周面に対して上記研削加工部の研削工具を上記研削送り方向に押し当てることにより上記ワークの周面を研削する研削加工処理が行われるように上記ワーク保持部と上記位置調節機構を制御する第1工程と、
    上記研削加工処理において、上記ワークの回転周期において予め定められた複数の回転位相の各々における上記研削位置が当該回転位相における研削位置指令値に近づくように、上記位置調節機構を制御して上記ワークの回転周期中における上記研削位置を調節する第2工程とを備え
    上記第2工程では、
    上記ワークの回転周期毎に、上記複数の回転位相の各々に対応する補正量を目標研削位置から減算することで、当該回転位相における上記研削位置指令値を導出し、
    上記ワークの1つの回転周期において得られた上記複数の回転位相の各々における上記研削位置のうち上記研削送り方向において最も後退している研削位置を基準研削位置とし、当該1つの回転周期の次の回転周期において使用される上記複数の回転位相の各々に対応する上記補正量を、当該回転位相における上記研削位置と上記基準研削位置との差に応じた量にする
    ことを特徴とする研削加工方法。
JP2018231112A 2018-12-10 2018-12-10 研削加工装置および研削加工方法 Active JP7165041B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018231112A JP7165041B2 (ja) 2018-12-10 2018-12-10 研削加工装置および研削加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018231112A JP7165041B2 (ja) 2018-12-10 2018-12-10 研削加工装置および研削加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020093317A JP2020093317A (ja) 2020-06-18
JP7165041B2 true JP7165041B2 (ja) 2022-11-02

Family

ID=71086332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018231112A Active JP7165041B2 (ja) 2018-12-10 2018-12-10 研削加工装置および研削加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7165041B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112157494A (zh) * 2020-10-22 2021-01-01 青岛磊莎工业自动化设备有限公司 一种能够精准检测圆环石材内壁平整度的磨平装置
CN112476078B (zh) * 2020-11-17 2021-12-14 贵州西南装备制造有限公司 钢筒自动焊接装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2949596B2 (ja) * 1990-04-23 1999-09-13 セイコー精機株式会社 研削盤の切込み制御装置
JP3287146B2 (ja) * 1994-11-18 2002-05-27 日産自動車株式会社 カム研削装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020093317A (ja) 2020-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2106880B1 (en) Post-process sizing control device for grinding machine
JP5353586B2 (ja) 工作機械および加工方法
EP1736278B1 (en) Grinding method
JP7165041B2 (ja) 研削加工装置および研削加工方法
US6038489A (en) Machine tools
JP2009072879A (ja) 端面研削方法および両面研削装置
WO2013008612A1 (ja) 研削加工盤及び研削加工方法
US20130137341A1 (en) Actual grinding depth measurement method, machining method, and machine tool
JP2016093851A (ja) 研削装置
JP2000084852A (ja) 研削盤用ドレス装置
JP2007125644A (ja) 砥石車のツルーイング装置
EP0950214B1 (en) Method of controlling a machine tool
JP5611061B2 (ja) 内面研削盤
JP6135287B2 (ja) 研削盤
JP5133770B2 (ja) 研削盤を用いたワークの研削方法
JP3812869B2 (ja) 円筒研削方法及び装置
JP2542084B2 (ja) 研削砥石の研削面修正方法
JP2003117813A (ja) ワークレスト装置及びその制御方法
JP2022046298A (ja) 研削盤及び研削方法
JP4201970B2 (ja) 非真円工作物加工データ作成装置
JP6135288B2 (ja) 研削盤
JPH11198035A (ja) 研削装置
JP2014226741A (ja) 研削盤および研削方法
JP2013237127A (ja) 研削抵抗力測定方法および研削盤
JP2010115742A (ja) 工作機械及び工作機械における誤差補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7165041

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150