JP7083634B2 - 油性菓子 - Google Patents

油性菓子 Download PDF

Info

Publication number
JP7083634B2
JP7083634B2 JP2017246622A JP2017246622A JP7083634B2 JP 7083634 B2 JP7083634 B2 JP 7083634B2 JP 2017246622 A JP2017246622 A JP 2017246622A JP 2017246622 A JP2017246622 A JP 2017246622A JP 7083634 B2 JP7083634 B2 JP 7083634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
mass
fat
based confectionery
oils
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017246622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019110813A (ja
Inventor
清美 大西
巌 蜂屋
稚子 畑中
秀隆 上原
潤里 李
晶子 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Oillio Group Ltd
Meiji Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Oillio Group Ltd
Meiji Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Oillio Group Ltd, Meiji Co Ltd filed Critical Nisshin Oillio Group Ltd
Priority to JP2017246622A priority Critical patent/JP7083634B2/ja
Priority to EP18891496.4A priority patent/EP3729969A4/en
Priority to US16/955,193 priority patent/US20200329728A1/en
Priority to PCT/JP2018/047142 priority patent/WO2019124528A1/ja
Publication of JP2019110813A publication Critical patent/JP2019110813A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7083634B2 publication Critical patent/JP7083634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G3/00Sweetmeats; Confectionery; Marzipan; Coated or filled products
    • A23G3/34Sweetmeats, confectionery or marzipan; Processes for the preparation thereof
    • A23G3/36Sweetmeats, confectionery or marzipan; Processes for the preparation thereof characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G3/40Sweetmeats, confectionery or marzipan; Processes for the preparation thereof characterised by the composition containing organic or inorganic compounds characterised by the fats used
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23DEDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
    • A23D9/00Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/32Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G1/36Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds characterised by the fats used
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/50Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by shape, structure or physical form, e.g. products with an inedible support
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G9/00Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor
    • A23G9/32Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G9/327Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds characterised by the fatty product used, e.g. fat, fatty acid, fatty alcohol, their esters, lecithin, glycerides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)

Description

本発明は、油性菓子、特に冷凍状態で食しても優れた口どけを有する油性菓子に関する。
油性菓子は、油脂が連続相をなす菓子であり、チョコレートに代表される。チョコレートは、主に砂糖、カカオマス、粉乳、ココアバターなどからなり、これら原料を微粉砕して冷却し、固化させたものである。チョコレートは、常温では固形であるが、食したときには口の中の熱によって速やかに溶ける。これは主にチョコレートに含まれるココアバターの結晶の温度特性による。
チョコレートは、常温で食されるだけではなく、アイスクリームなどの冷菓とともに、冷凍状態(0℃以下の品温)で食される場合がある。この場合、チョコレートに含まれる油脂がココアバターでは、噛み出しが非常に硬く、また、口どけも冷菓に対してかなり劣る。冷凍状態で食しても、優れた口どけを得るために、例えば、特許文献1には、POPを含む油脂と構成脂肪酸としてラウリン酸を多く含む油脂とを含む、冷菓用油性食品素材が開示されている。
特開2006-280209号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷菓用油性食品素材を使用したチョコレートでは、冷凍状態で食しても満足のゆく口どけは得られなかった。
したがって、本発明の課題は、冷凍状態で食しても優れた口どけを有する油性菓子を開発することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、油性菓子の油脂中に特定量の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールが含まれると、冷凍状態で油性食品を食しても、優れた口どけが得られることを見出した。しかしながら、油脂に占める中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールの割合が高くなると、冷凍状態にある油性菓子の表面全体が白くなる白化現象が見られた。本発明者らは、さらに検討を重ねた。そして、油性菓子の油脂中に、さらに特定量のラウリン系油脂が含まれると、白化現象が抑制されることを見出した。これにより本発明は完成された。
すなわち、本発明は以下のものを提供する。
(1)油脂を含有する油性菓子であって、
前記油脂が、60質量%を超え94.5質量%以下の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%以上40質量%未満のラウリン系油脂と、を含有する、油性菓子。
(2)前記ラウリン系油脂が、パーム核油、ヤシ油、およびそれらの加工油脂から選ばれる1種以上である、(1)に記載の油性菓子。
(3)前記油脂の含有量が20質量%以上60質量%以下である、(1)または(2)に記載の油性菓子。
(4)冷菓である、(1)~(3)のいずれかに記載の油性菓子。
(5)塊、または、板状である、(1)~(4)のいずれかに記載の油性菓子。
(6)チョコレートである、(1)~(5)のいずれかに記載の油性菓子。
(7)60質量%を超え94.5質量%以下の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%以上40質量%未満のラウリン系油脂と、を含有する、冷菓用油脂組成物。
本発明により、冷凍状態で食しても優れた口どけを有する油性菓子を提供できる。また、本発明により、冷凍状態での白化現象が抑制された上記油性菓子を提供できる。さらに、冷凍状態で食しても優れた口どけを得られる冷菓用油脂組成物を提供できる。
以下、本発明に関してより詳細に説明を行う。
本発明の油性菓子は、油脂の連続相からなるマトリックスに、可食成分、たとえばココアパウダー、糖類および乳固形分などの微粉砕物を懸濁させた食品である。任意には各種の添加剤、香料などを添加してもよい。油性菓子の例としては、チョコレート、ファットクリーム、およびバタークリームなどが挙げられる。例えば、チョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規に規定されているチョコレートに限定されない。チョコレートは、食用油脂および糖類を主原料とする。主原料には、必要に応じてカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、または乳化剤等を加える。かかるチョコレートは、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、および冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造される。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、およびミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレートおよびカラーチョコレートも含む。
本発明の油性菓子は、冷凍状態で食しても優れた口どけを有する。なお、本発明において、「冷菓」とは、冷凍状態で食されるものを指し、「冷凍状態」とは、油性菓子の品温が0℃以下の状態を指す。冷凍状態は、油性菓子の品温が、好ましくは-10~-30℃であり、より好ましくは-15~-25℃である。
本発明の油性菓子は、油脂を、好ましくは20~60質量%、より好ましくは25~60質量%、さらに好ましくは30~55質量%含有する。本発明の油性菓子に含まれる油脂は、ココアバターなどの油脂そのものだけではなく、カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳などの油性菓子の原料中に含まれる油脂も全て合計したものである。例えば、一般的に、カカオマスの油脂(ココアバター)含有量は55質量%(含油率0.55)であり、ココアパウダーの油脂(ココアバター)含有量は11質量%(含油率0.11)であり、全脂粉乳の油脂(乳脂)含有量は25質量%(含油率0.25)であるから、油性菓子に含まれる油脂の含有量は、各原料の油性菓子中の配合量(質量%)に含油率を掛け合わせたものを合計した値となる。
本発明の油性菓子は、油脂中に、60質量%を超え94.5質量%以下の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール(以下、MCTと表すことがある)を含有する。ここで、中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールは、グリセロール1分子に炭素数6~10の脂肪酸3分子がエステル結合しているトリアシルグリセロールである。これら3つの脂肪酸は、すべて同一であってもよいし、異なる脂肪酸を含んでいてもよい。さらに、MCTは、複数の異なる化合物の混合物であってもよい。このような混合物の例として、トリオクタノイルグリセロールとトリデカノイルグリセロールとの混合物を挙げることができる。炭素数6~10の構成脂肪酸は、好ましくは直鎖の飽和脂肪酸であり、好ましくは、n-ヘキサン酸、n-オクタン酸、およびn-デカン酸である。油性菓子に含まれる油脂に占めるMCTの含有量は、好ましくは70~92.5質量%であり、より好ましくは75~90.5質量%であり、最も好ましくは80~90.5質量%である。油性菓子に含まれる油脂に占めるMCTの含有量が上記範囲内にあると、油性菓子は、冷凍状態で食しても適度な噛みだしの硬さと優れた口どけを有する。
上記MCTは、このMCTが有する構成脂肪酸全量のうち、炭素数6の構成脂肪酸が、好ましくは10質量%以下を占め、より好ましくは0~5質量%を占める。また、このMCTが有する構成脂肪酸全量のうち、炭素数8の構成脂肪酸が、好ましくは90質量%以下を占め、より好ましくは80質量%以下を占め、さらに好ましくは10質量%~60質量%を占め、最も好ましくは20~40質量%を占める。さらに、上記MCTは、構成脂肪酸全量のうち、炭素数10の構成脂肪酸が、好ましくは10質量%以上を占め、より好ましくは20~100質量%を占め、さらに好ましくは40~90質量%を占め、最も好ましくは60~80質量%を占める。さらにまた、上記MCTは、構成脂肪酸全量のうち、炭素数10の構成脂肪酸が、炭素数8の構成脂肪酸よりも多く占めることが好ましい。本発明の油性菓子に含まれるMCTの構成脂肪酸の組成が、上記範囲内にあると、油性菓子は、冷凍状態で食しても適度な噛み出しの硬さと優れた口どけを有する。なお、MCTの構成脂肪酸は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f-96準拠)を用いて測定することができる。
本発明の油性菓子は、油脂中に、5質量%以上40質量%未満のラウリン系油脂を含有する。ここで、ラウリン系油脂は、油脂が有する構成脂肪酸全量に占めるラウリン酸の含有量が20~80質量%であり、炭素数16以上の飽和脂肪酸の含有量が50質量%以下である油脂を指す。ラウリン系油脂の構成脂肪酸全量に占めるラウリン酸の含有量は、好ましくは30~70質量%であり、より好ましくは35~65質量%である。また、ラウリン系油脂の構成脂肪酸全量に占める炭素数16以上の飽和脂肪酸の含有量は、好ましくは0~40質量%であり、より好ましくは5~25質量%である。本発明の油性菓子に含まれる油脂に占めるラウリン系油脂の含有量は、好ましくは7~30質量%であり、より好ましくは9~25質量%であり、最も好ましくは9~20質量%である。本発明の油性菓子に含まれる油脂に占めるラウリン系油脂の含有量が上記範囲内にあると、油性菓子の口どけを損なうことなく、冷凍状態における油性菓子の白化現象が抑制される。
上記ラウリン系油脂としては、より具体例には、パーム核油、ヤシ油、ババス油、ホンダネヤシ油、ムルムル油、およびオリクリ油などが挙げられる。さらに、それらを、混合、分別、水素添加、およびエステル交換などから選ばれる1種以上の加工処理をした、加工油脂が挙げられる。ラウリン系油脂は、これらから選ばれる1種以上を使用してもよい。ラウリン系油脂は、好ましくは、パーム核油を分別して得られるパーム核ステアリン、および/または、パーム核ステアリンの水素添加油である。
本発明の油性菓子は、当該油性菓子の油脂中に、60質量%を超え94.5質量%以下の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%以上40質量%未満のラウリン系油脂と、を含有する以外にも、本発明の効果を損なわず、かつ、食用に適する限り、どのような油脂原料を使用してもよい。例えば、パーム油、パーム分別油(パームオレインおよびパームスーパーオレイン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂、およびココアバター、ならびにこれらを含む混合油、加工油脂などを使用できる。本発明の油性食品の油脂中に含まれる、中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールおよびラウリン系油脂以外の油脂の含有量は、好ましくは0.5~30質量%であり、より好ましくは0.5~20質量%であり、さらに好ましくは0.5~10質量%である。
本発明の油性菓子は、油脂以外に、好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖および粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、およびデキストリンなどが使用できる。本発明の油性菓子に占める糖類の含有量は、好ましくは25~55質量%であり、より好ましくは30~55質量%であり、さらに好ましくは30~50質量%である。
本発明の油性菓子には、油脂および糖類以外にも、油性菓子に一般的に配合される原料を使用できる。具体的には、例えば、全脂粉乳および脱脂粉乳などの乳製品、カカオマスおよびココアパウダーなどのカカオ成分、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、およびコーヒー粉末などの各種粉末、ガム類、澱粉類、乳化剤、酸化防止剤、着色料、ならびに香料を使用できる。
本発明の油性菓子は、従来公知の方法により製造できる。本発明の油性食品がチョコレートである場合、その製造には、例えば、油脂、カカオ成分、糖類、乳製品、および乳化剤などを原料として使用できる。チョコレートは、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、テンパリング工程(必要に応じて)および冷却工程などを経て、製造できる。
本発明の油性菓子は、冷凍状態で食しても優れた口どけを有する。本発明の油性菓子は、型抜き、カッティング、または絞り出し、された塊として、そのまま食することができる。その他、冷菓、例えば、アイスクリーム、アイスバー、氷菓、または冷凍シューなどの、コーティング材料、フィリング材料、または、生地へ混ぜ込むチップ材料として、使用できる。
本発明の油脂組成物は、60質量%を超え94.5質量%以下の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%以上40質量%未満のラウリン系油脂と、を含有する。このような油脂組成物を冷菓に用いることで、優れた口どけを提供することができる。油脂組成物は、中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールおよびラウリン系油脂以外にも、本発明の効果を損なわず、かつ、食用に適する限り、どのような油脂原料を使用してもよい。油脂組成物に含まれる油脂の詳細は上述の通りである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。しかし、これらの例示により本発明は限定されない。
<原料油脂の調製>
原料油脂として以下の油脂を使用した。
〔MCT1〕
構成脂肪酸として、n-オクタン酸(炭素数8)およびn-デカン酸(炭素数10)のみを有し、かつ、構成脂肪酸としての上記n-オクタン酸と上記n-デカン酸との質量比が30:70であるMCT(日清オイリオグループ株式会社社内製)を、MCT1として用いた。
〔MCT2〕
構成脂肪酸として、n-オクタン酸(炭素数8)およびn-デカン酸(炭素数10)のみを有し、かつ、構成脂肪酸としての上記n-オクタン酸と上記n-デカン酸との質量比が60:40であるMCT(日清オイリオグループ株式会社社内製)を、MCT2として用いた。
〔ラウリン系油脂1〕
ヤシ油(商品名:精製ヤシ油、日清オイリオグループ株式会社製、ラウリン酸含有量45.3質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量12.3質量%)を、ラウリン系油脂1として用いた。
〔ラウリン系油脂2〕
パーム核ステアリン極度硬化油(日清オイリオグループ株式会社社内製、ラウリン酸含有量53.9質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量18.5質量%)を、ラウリン系油脂2として用いた。
〔ラウリン系油脂3〕
パームステアリン、パーム中融点部(PMF)およびパーム核極度硬化油の混合油脂のランダムエステル交換油脂(日清オイリオグループ株式会社社内製、ラウリン酸含有量22.1質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量44.7質量%)を、ラウリン系油脂3として用いた。
〔その他油脂1〕
トリラウリン(商品名:Trilaurin、東京化成工業株式会社社内製、ラウリン酸含有量99.2質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量0質量%)を、その他油脂1として用いた。
〔その他油脂2〕
パームステアリンおよびパーム核オレインの混合油脂をランダムエステル交換した後、極度硬化した油脂(日清オイリオグループ株式会社社内製、ラウリン酸含有量20.3質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量69.0質量%)を、その他油脂2として用いた。
〔その他油脂3〕
パームステアリン(日清オイリオグループ株式会社社内製、ラウリン酸含有量0.2質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量68.0質量%)を、その他油脂3として用いた。
〔その他油脂4〕
パーム極度硬化油(日清オイリオグループ株式会社社内製、ラウリン酸含有量0.2質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸含有量98.5質量%)を、その他油脂4として用いた。
<分析方法>
油脂の構成脂肪酸は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f-96準拠)を用いて測定した。
<チョコレートの製造1>
表1および2の原材料配合を用いて、実施例1~4、比較例1~6のチョコレートを、製造した。すなわち、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、の各工程を経られた融液状のチョコレートを、成形型を用いて、冷却固化した。得られたチョコレートの品質を、後述する方法により、評価した。
Figure 0007083634000001
Figure 0007083634000002
<チョコレートの評価1>
上記の方法により製造した、実施例1~4および比較例1~6のチョコレートの型抜け、白色化、ならびに噛み出しおよび口どけについて、以下の評価基準に従って評価した。評価結果は、表1および2に示される。
<チョコレートの評価方法>
(1)型抜けの評価方法
-20℃で冷却固化、15分後の型離れを評価した。
◎:非常に良好であった(ほぼ全て剥離した)。
○:良好であった(僅かに付着部分が有った)。
△:一部剥がれない部分が有った。
×:剥離しなかった。
(2)白色化の評価方法
-20℃の冷凍庫に3日間静置したチョコレートの表面の状態を評価した。
◎:白化が無く良好であった。
△:うっすら白くなっていた。
×:全体が白化していた。
(3)噛み出しおよび口どけの評価方法
-20℃の冷凍庫に3日間静置したチョコレートの口どけを、以下の基準に従って、5名のパネラーにより、総合的に評価した。
◎:-20℃の品温に係らず、適度な噛みだしの硬さと、非常に良好な口どけであった。
○:-20℃の品温に係らず、良好な口どけであった。
△:やや噛みだしが硬く、とけ残り感があった。
×:噛みだしが非常に硬く、とけ残り感が強かった。
<チョコレートの製造2および評価2>
表3の原材料配合を用いて、実施例5~7および比較例7、8のチョコレートを、製造した。すなわち、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、の各工程を経られた融液状のチョコレートを、成形型を用いて、冷却固化した。得られたチョコレートの品質を、チョコレートの評価1と同様の方法により、評価した。評価結果は、表3に示される。
Figure 0007083634000003

Claims (6)

  1. 油脂を含有する油性菓子であって、
    前記油性菓子が、冷菓であり、
    前記油脂が、75質量%~92.5質量%の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%~25質量%のラウリン系油脂と、を含有する、油性菓子。
  2. 前記ラウリン系油脂が、パーム核油、ヤシ油、およびそれらの加工油脂から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の油性菓子。
  3. 前記油脂の含有量が20質量%以上60質量%以下である、請求項1または2に記載の油性菓子。
  4. 塊、または、板状である、請求項1~のいずれか一項に記載の油性菓子。
  5. チョコレートである、請求項1~のいずれか一項に記載の油性菓子。
  6. 75質量%~92.5質量%の中鎖脂肪酸トリアシルグリセロールと、5質量%~25質量%のラウリン系油脂と、を含有する、冷菓用油脂組成物。
JP2017246622A 2017-12-22 2017-12-22 油性菓子 Active JP7083634B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017246622A JP7083634B2 (ja) 2017-12-22 2017-12-22 油性菓子
EP18891496.4A EP3729969A4 (en) 2017-12-22 2018-12-21 OILY CONFECTIONERY
US16/955,193 US20200329728A1 (en) 2017-12-22 2018-12-21 Oily Confectionery
PCT/JP2018/047142 WO2019124528A1 (ja) 2017-12-22 2018-12-21 油性菓子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017246622A JP7083634B2 (ja) 2017-12-22 2017-12-22 油性菓子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019110813A JP2019110813A (ja) 2019-07-11
JP7083634B2 true JP7083634B2 (ja) 2022-06-13

Family

ID=66994764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017246622A Active JP7083634B2 (ja) 2017-12-22 2017-12-22 油性菓子

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20200329728A1 (ja)
EP (1) EP3729969A4 (ja)
JP (1) JP7083634B2 (ja)
WO (1) WO2019124528A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280209A (ja) 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Oil Co Ltd 冷菓用油性食品素材および冷菓
JP2009142185A (ja) 2007-12-13 2009-07-02 Nisshin Oillio Group Ltd クリーム用油脂組成物及び該油脂組成物を含有するクリーム
JP2009201380A (ja) 2008-02-26 2009-09-10 Nisshin Oillio Group Ltd サンドクリーム用油脂組成物
JP2015116130A (ja) 2013-12-17 2015-06-25 日清オイリオグループ株式会社 ケーキ類及びその製造方法
WO2016208638A1 (ja) 2015-06-26 2016-12-29 日清オイリオグループ株式会社 油性食品
JP2017012194A (ja) 2014-02-27 2017-01-19 日清オイリオグループ株式会社 大豆粉末を使用した食品及びその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0648426A1 (en) * 1993-10-13 1995-04-19 Loders Croklaan B.V. Bloom-inhibiting fat blends
MY173685A (en) * 2013-09-02 2020-02-15 Nisshin Oillio Group Ltd Chocolate

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280209A (ja) 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Oil Co Ltd 冷菓用油性食品素材および冷菓
JP2009142185A (ja) 2007-12-13 2009-07-02 Nisshin Oillio Group Ltd クリーム用油脂組成物及び該油脂組成物を含有するクリーム
JP2009201380A (ja) 2008-02-26 2009-09-10 Nisshin Oillio Group Ltd サンドクリーム用油脂組成物
JP2015116130A (ja) 2013-12-17 2015-06-25 日清オイリオグループ株式会社 ケーキ類及びその製造方法
JP2017012194A (ja) 2014-02-27 2017-01-19 日清オイリオグループ株式会社 大豆粉末を使用した食品及びその製造方法
WO2016208638A1 (ja) 2015-06-26 2016-12-29 日清オイリオグループ株式会社 油性食品

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019124528A1 (ja) 2019-06-27
US20200329728A1 (en) 2020-10-22
EP3729969A4 (en) 2021-08-04
JP2019110813A (ja) 2019-07-11
EP3729969A1 (en) 2020-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5778838B2 (ja) チョコレート
JP6050923B1 (ja) チョコレート
JP5864685B2 (ja) チョコレート
JP6173622B2 (ja) ノンテンパー型チョコレート
US20220202037A1 (en) Oil and fat composition for frozen dessert and chocolates for frozen dessert
CN108135197B (zh) 油性食品
JP6755610B2 (ja) 冷菓用に適したチョコレート
JP7195695B2 (ja) チョコレート
WO2017057131A1 (ja) 油性食品
KR20170046655A (ko) 유지 조성물 및 초콜릿
JP2012034653A (ja) 冷凍菓子用チョコレート
JP7083634B2 (ja) 油性菓子
JP6675522B1 (ja) 油性食品
KR20160037179A (ko) 초콜릿 및 하드 버터
JP2017143836A (ja) 油性食品
JP7076895B2 (ja) チョコレート
JP6653955B2 (ja) 冷菓用に適したチョコレート
JP7156578B1 (ja) 冷菓被覆用油脂及び冷菓被覆用チョコレート類
JP2015015915A (ja) 冷菓用チョコレート
JP6101412B1 (ja) 油性食品
KR20160037178A (ko) 초콜릿 및 하드 버터
JP2018099134A (ja) チョコレート
JP2017121188A (ja) 冷菓用に適したチョコレート
WO2017018339A1 (ja) チョコレート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220506

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7083634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150