JP6653955B2 - 冷菓用に適したチョコレート - Google Patents

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本発明は、冷菓と一緒に喫食されるチョコレートに適したココアバターを多く含むチョコレートに関する発明である。
チョコレートは、菓子の中でも一般消費者に広く好まれている商品である。最近、プレミアム感を付与した商品が流行しているが、チョコレートにおいてもプレミアム感を付与した商品が販売されている。チョコレートでプレミアム感を付与する方法としては、カカオマスの配合量を増やすことが挙げられる。チョコレートの原料に使用されるカカオマスは、チョコレートの風味を決める重要な原料である。そのため、チョコレートにカカオマスが多く配合されると、より風味豊かで美味しいチョコレートが得られる。カカオマスが多く配合されたチョコレートとしては、常温流通可能なチョコレートが特許文献1〜4等で提案されている。
カカオマスが多く配合されて、プレミアム感を有するチョコレートは、アイスクリーム等の冷菓と組み合わせて使用される冷菓用のチョコレートにおいても開発が進められている。冷菓と組み合わせて使用される冷菓用のチョコレートは、冷菓と一緒に喫食される。カカオマスがココアバターを約55質量%含むことから、カカオマスが多く配合されたチョコレートは、ココアバターを多く含有するチョコレートになる。ココアバターの融点は、約34℃であり、冷菓が融ける温度よりも高い。そのため、カカオマスが多く配合されて、ココアバターを多く含むチョコレートは、風味豊かで美味しいが、冷菓と一緒に喫食すると、口溶けが悪いという問題があった。
従って、カカオマスが多く配合される等によって、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートの開発が求められていた。
特開2003−299442号公報 特開2005−261251号公報 特開2008−245577号公報 特開2008−271885号公報
本発明の課題は、冷菓と一緒に喫食されるチョコレートに適したココアバターを多く含むチョコレートを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、チョコレートに特定の油脂を特定量配合し、チョコレートに含まれる油脂のトリグリセリドを特定組成とすると、冷菓と一緒に喫食されるチョコレートに適したココアバターを多く含むチョコレートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、ココアバターを18質量%以上41質量%未満含有するノンテンパリング型チョコレートであって、該チョコレートに含まれる油脂が下記(a)から(g)の条件を満たすノンテンパリング型チョコレートである。
(a)5℃で液状の油脂を3〜50質量%含有する。
(b)下記ラウリン系油脂Aを3〜50質量%含有する。
(c)X3を5質量%以下含有する。
(d)X2Uを40〜70質量%含有する。
(e)XU2を19質量%以下含有する。
(f)XU2+U3を5〜50質量%含有する。
(g)XU2/U3の質量比が0.1〜1.6である。
ラウリン系油脂A:構成脂肪酸としてラウリン酸を30〜60質量%、ステアリン酸を10質量%未満含有する。
上記の(c)から(g)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3はそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16〜18の飽和脂肪酸
U:炭素数18の不飽和脂肪酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
本発明の第2の発明は、前記ノンテンパリング型チョコレートが冷菓に使用される第1の発明に記載のノンテンパリング型チョコレートである。
本発明の第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載のノンテンパリング型チョコレートを使用して得られる食品である。
本発明の第4の発明は、前記食品が冷菓である第3の発明に記載の食品である。
本発明によると、冷菓と一緒に喫食されるチョコレートに適したココアバターを多くむチョコレートを提供できる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、ココアバターを18質量%以上41質量%未満含有し、該チョコレートに含まれる油脂が下記(a)から(g)の条件を満たす。
(a)5℃で液状の油脂を3〜50質量%含有する。
(b)下記ラウリン系油脂Aを3〜50質量%含有する。
(c)X3を5質量%以下含有する。
(d)X2Uを40〜70質量%含有する。
(e)XU2を19質量%以下含有する。
(f)XU2+U3を5〜50質量%含有する。
(g)XU2/U3の質量比が0.1〜1.6である。
ラウリン系油脂A:構成脂肪酸としてラウリン酸を30〜60質量%、ステアリン酸を10質量%未満含有する。
本発明におけるチョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上で規定されたチョコレートに限定されない。本発明においてチョコレートとは、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造され、油脂が連続相をなし、実質的に水を含有しない食品(好ましくは水分含量が3質量%以下である。)である。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートも含む。
本発明においてチョコレートに含まれる油脂とは、チョコレートに含まれる全植物油脂分のことであり、配合される油脂の他に、含油原料(カカオマス、ココアパウダー等)に含まれる油脂(ココアバター等)も含む。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、ココアバターを18質量%以上41質量%未満含有し、好ましくは20〜40質量%含有し、より好ましくは25〜40質量%含有する。チョコレートがココアバターを前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含有するチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が5℃で液状の油脂を3〜50質量%含有し、好ましくは3〜48質量%含有し、より好ましくは5〜43質量%含有する(条件(a))。チョコレートに含まれる油脂が5℃で液状の油脂を前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される5℃で液状の油脂の具体例としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油や、エステル交換、分別等によりこれらが加工処理された油脂である。これらの5℃で液状の油脂は、1種又は2種以上を使用することができる。本発明で使用される5℃で液状の油脂は、好ましくは大豆油である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂が下記ラウリン系油脂Aを3〜50質量%含有し、好ましくは3〜45質量%含有し、より好ましくは5〜40質量%含有する(条件(b))。チョコレートに含まれる油脂がラウリン系油脂Aを前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用されるラウリン系油脂Aは、構成脂肪酸としてラウリン酸を30〜60質量%、ステアリン酸を10質量%未満含有し、好ましくはラウリン酸を35〜55質量%、ステアリン酸を7質量%未満含有し、より好ましくはラウリン酸を40〜50質量%、ステアリン酸を5質量%未満、不飽和脂肪酸を5〜15質量%含有する。また、本発明で使用するラウリン系油脂は、好ましくはヤシ油である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がX3を5質量%以下含有し、好ましくは4質量%以下含有し、より好ましくは3質量%以下含有する(条件(c))。チョコレートに含まれる油脂がX3を前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
なお、本発明において、X3はXが3分子結合しているトリグリセリドである(トリグリセリドとは、グリセロールに3分子の脂肪酸が結合したトリアシルグリセロールのことである。)。また、本発明において、Xは炭素数16〜18の飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がX2Uを40〜70質量%含有し、好ましくは43〜68質量%含有し、より好ましくは45〜65質量%含有する(条件(d))。チョコレートに含まれる油脂がX2Uを前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
なお、本発明において、X2UはXが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド(XUX+XXU+UXX)である。また、本発明において、Uは炭素数18の不飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がXU2を19質量%以下含有し、好ましくは18質量%以下含有し、より好ましくは5〜18質量%含有する(条件(e))。チョコレートに含まれる油脂がXU2を前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
なお、本発明において、XU2はXが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド(XUU+UXU+UUX)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がXU2+U3を5〜50質量%含有し、好ましくは6〜45質量%含有し、より好ましくは8〜43質量%含有する(条件(f))。チョコレートに含まれる油脂がXU2+U3を前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
なお、本発明において、XU2+U3はXU2とU3の合計含有量のことである。また、本発明において、U3はUが3分子結合しているトリグリセリドである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂のXU2/U3の質量比が0.1〜1.6であり、好ましくは0.3〜1.5であり、より好ましくは0.5〜1.5である(条件(g))。チョコレートに含まれる油脂のXU2/U3が前記範囲であると、ココアバターを多く含むチョコレートであるにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有するチョコレートが得られる。
なお、本発明において、XU2/U3の質量比は、チョコレートに含まれる油脂のU3含有量(質量%)に対するXU2含有量(質量%)の比のことである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、チョコレートに含まれる油脂がココアバターを好ましくは30〜73質量%含有し、より好ましくは40〜70質量%含有し、更に好ましくは48〜70質量%で含有する。チョコレートに含まれる油脂がココアバターを前記範囲で含有すると、ココアバターを多く含むチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートに含まれる油脂のトリグリセリド組成等は、例えば、前記5℃で液状の油脂、前記ラウリン系油脂A、ココアバター(カカオマス、ココアパウダー等由来のココアバターも含む)等を前記範囲で配合することで調整することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートには、その他の食用油脂(パーム油、パーム分別油(パーム分別軟質油(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、パーム中融点部、パーム分別硬質油(パームステアリン等)等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂等)を添加することもできる。
油脂に含まれるトリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)を用いて行うことができる。
油脂を構成する脂肪酸組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行うことができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、油脂(植物油脂)を好ましくは35〜75質量%含有し、より好ましくは40〜70質量%含有し、更に好ましくは45〜65質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、デキストリン等を使用することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートの製造に使用される糖類は、好ましくはショ糖(砂糖、粉糖)である。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、糖類を好ましくは10〜55質量%含有し、より好ましくは12〜50質量%含有し、更に好ましくは15〜45質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、油脂、糖類以外にも、チョコレートに一般的に配合される原料を使用することができる。具体的には、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ成分、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、コーヒー粉末等の各種粉末、ガム類、澱粉類、レシチン、リゾレシチン、酵素分解レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、酸化防止剤、着色料、香料等を使用することができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、従来公知のチョコレートの製造方法を用いることによって製造することができる。本発明の実施の形態に係るチョコレートは、例えば、油脂、カカオ成分、糖類、乳化剤等を原料として、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、冷却工程等を経て製造することができる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくはノンテンパリング型チョコレートである。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、ココアバターを多く含む。また、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、ココアバターを多く含むにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有する。従って、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷菓と一緒に喫食されるチョコレートに適している。すなわち、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷菓と組み合わせて使用される冷菓用のチョコレートに適している。また、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくは冷菓用チョコレートであり、より好ましくは冷菓コーティング用チョコレートである。また、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷菓と組み合わせずに、チョコレートのみを冷凍して喫食することもできる。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、ココアバターを多く含むにもかかわらず、冷菓と一緒に喫食しても、良好な口溶けを有する。従って、本発明の実施の形態に係るチョコレートは、冷菓用に適しているにもかかわらず、カカオマス(ココアバターを約55質量%含有する。)を多く配合することができる。よって、本発明によると、より風味豊かで美味しく、冷菓用に適したチョコレートが得られる。
本発明の実施の形態に係る食品は、本発明の実施の形態に係るチョコレートを使用して得られる食品である。本発明の実施の形態に係る食品は、好ましくは冷菓である。
本発明の実施の形態に係る食品は、好ましくは本発明の実施の形態に係るチョコレートがコーティングされた食品であり、より好ましくは本発明の実施の形態に係るチョコレートがコーティングされた冷菓である。
本発明の実施の形態に係る食品の製造に使用される冷菓としては、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、氷菓等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る食品は、冷菓とココアバターを多く含むチョコレートを組み合わせたものであっても、チョコレートが良好な口溶けを有する。
本発明の実施の形態に係る食品は、従来公知の食品の製造方法を用いることによって、製造することができる。例えば、冷菓等の食品に本発明の実施の形態に係るチョコレートをコーティングする、注入する、フィリングする等によって、冷菓等の食品とチョコレートを組み合わせることで製造することができる。
次に実施例により本発明を説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔分析方法〕
油脂に含まれるトリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)を用いて行った。また、油脂を構成する脂肪酸組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行った。
油脂、含油原料は、以下に示したものを使用した。
大豆油(5℃で液状、日清オイリオグループ株式会社製)
ヤシ油(ラウリン酸含量46.9質量%、ステアリン酸含量2.8質量%、不飽和脂肪酸含量8.9質量%、日清オイリオグループ株式会社製)
パーム核硬化油(ラウリン酸含量44.7質量%、ステアリン酸含量14.0質量%、不飽和脂肪酸含量8.6質量%、日清オイリオグループ株式会社製)
ヤシ硬化油(ラウリン酸含量45.6質量%、ステアリン酸含量12.2質量%、不飽和脂肪酸含量1.7質量%、日清オイリオグループ株式会社製)
パームスーパーオレイン(5℃で固形状、日清オイリオグループ株式会社製)
ココアバター(大東カカオ株式会社製)
カカオマス(ココアバター含量55質量%、大東カカオ株式会社製)
〔チョコレートの製造〕
表1〜6に示された配合のチョコレートを、通常のチョコレートの製造方法(混合、微粒化、精練、冷却)を用いることにより製造した。得られたチョコレートに含まれる油脂のトリグリセリド組成を、前記方法を用いることにより測定した。測定結果は表1〜6に示した。なお、配合の単位は質量部であり、含有量の単位は質量%である(質量比の単位はなし)。
〔冷菓の製造及びチョコレートの評価〕
−10℃でエージングしたアイスクリームバーに、35℃に調温した各チョコレートをコーティングすることで、チョコレートコーティングアイスを製造した。チョコレートコーティングアイスを−30℃で24時間保管した後、チョコレートコーティングアイスを食して、チョコレートの口溶け(アイスと一緒に食した時の口溶けの良さ)を評価した。評価は、0〜3点の4段階で評価した。評価の点数は、点数が高いほど、口溶けが良いとした。評価結果が3点又は2点である場合、チョコレートは良好な口溶けを有するとした。評価結果は表1〜6に示した。
Figure 0006653955
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表1〜6から分かるように、実施例のチョコレートは、ココアバターを多く含むにもかかわらず、冷菓と一緒に食しても、良好な口溶けを有していた。
一方、表1〜6から分かるように、比較例のチョコレートは、口溶けが悪かった。

Claims (4)

  1. ココアバターを18質量%以上41質量%未満含有するノンテンパリング型チョコレートであって、該チョコレートに含まれる油脂が下記(a)から(g)の条件を満たすノンテンパリング型チョコレート。
    (a)5℃で液状の油脂を3〜50質量%含有する。
    (b)下記ラウリン系油脂Aを3〜50質量%含有する。
    (c)X3を5質量%以下含有する。
    (d)X2Uを40〜70質量%含有する。
    (e)XU2を19質量%以下含有する。
    (f)XU2+U3を5〜50質量%含有する。
    (g)XU2/U3の質量比が0.1〜1.6である。
    ラウリン系油脂A:構成脂肪酸としてラウリン酸を30〜60質量%、ステアリン酸を10質量%未満含有する。
    上記の(c)から(g)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3はそれぞれ以下のものを示す。
    X:炭素数16〜18の飽和脂肪酸
    U:炭素数18の不飽和脂肪酸
    X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
    X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
    XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
    U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
  2. 前記ノンテンパリング型チョコレートが冷菓に使用される請求項1に記載のノンテンパリング型チョコレート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のノンテンパリング型チョコレートを使用して得られる食品。
  4. 前記食品が冷菓である請求項3に記載の食品。
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