JP7062549B2 - 検査装置 - Google Patents

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Description

本実施形態は、検査装置に関する。
半導体製造プロセスのリソグラフィ工程では、マスクに設けられた回路パターンを半導体ウェハ上に転写する。マスクのパターンに欠陥が存在すると、欠陥が半導体ウェハに転写され、半導体装置の歩留まりが低下してしまう。そこで、マスクのパターンを検査する必要がある。
マスク検査装置では、光源に深紫外レーザを用いた光学系が一般的に用いられる。レーザの光源は点光源であるので、ビームエキスパンダレンズがレーザの径を拡大し、その拡大後のレーザをレンズアレイに透過させる。レンズアレイは、複数の要素レンズを配列して構成されており、その要素レンズの数に応じた2次光源を生成する。レンズアレイが、その瞳面に無数の2次光源を均一に形成することができれば、光量ムラのない略均一な面光源を生成することができる。
特開平08-008168号公報 特開2016-062038号公報 特開2013-231940号公報
しかし、レンズアレイに設けられる要素レンズ数は有限であるため、2次光源に光量ムラが発生する。レーザ光は干渉性が高いため、2次光源の光量ムラによりマスクの検査面に干渉縞が発生し易い。このような干渉縞はマスクの検査面における光量ムラの原因となる。マスクの検査面において光量ムラが生じると、マスクの光学画像から欠陥を正確に検出することが困難になるおそれがある。即ち、光量ムラは、検査感度の安定性を低下させてしまう。
そこで、本発明の目的は、レンズアレイによるマスクの検査面での光量ムラを抑制し、安定した検査を行うことができる検査装置を提供することである。
本実施形態による検査装置は、干渉性を有する光を出射する光源と、光を透過させることによって検査対象に照射する照明光を生成する複数の要素レンズを2次元的に配列して構成されたレンズアレイと、照明光を検査対象に照明することによって検査対象の光学画像を撮像する撮像部とを備え、レンズアレイは、検査対象の走査方向に配列された複数の要素レンズからなる複数のレンズ列を、該走査方向に対して垂直方向に配列して構成され、要素レンズは、垂直方向に隣接する複数のレンズ列間において走査方向にずれている。
本実施形態による検査装置の構成の一例を示す図。 画像センサを示す概略図。 本実施形態による光学系の構成の一例を示す図。 本実施形態によるレンズアレイの一部の構成例を示す平面図。 レンズアレイを透過した照明光によってマスクの照射面に形成される干渉縞を示す図。 本実施形態によるレンズアレイを用いて得られた光学画像の積算階調値を示すグラフ。 比較例によるレンズアレイの一部の構成例を示す平面図。 比較例によるレンズアレイを透過した照明光がマスクの照射面に形成する干渉縞を示す図。 比較例によるレンズアレイを用いて得られた光学画像の積算階調値を示すグラフ。 レンズアレイによる干渉縞fxの傾斜角θの説明図。 レンズアレイによる干渉縞fxの傾斜角θの説明図。 光源LS1、LS2、配列ピッチPLA、ずれ幅Δx、傾斜角θの関係を示す概念図、並びに、干渉縞fx、干渉縞ピッチP、検査視野の幅D、傾斜角θの関係を示す概念図。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態による検査装置100の構成の一例を示す図である。検査装置100は、リソグラフィ技術等で使用されるマスク1の光学画像を取得し、マスク1のパターンを検査する。光学画像は、設計パターンデータに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスク1の画像である。尚、検査装置100は、ナノインプリント技術で使用されるテンプレートのパターンの検査に適用してもよい。
検査装置100は、ダイ-トゥ-データベース方式によりマスク1を検査する。この場合、マスク1の光学画像と比較される基準画像は、設計パターンデータをベースに作成された参照画像である。しかし、検査装置100は、ダイ-トゥ-ダイ方式によりマスク1を検査してもよい。この場合、検査装置100は、マスク1に形成された複数のダイのパターン同士を比較する。
検査装置100は、光学系2と、XYテーブル3と、対物レンズ104と、撮像部7と、レーザ測長システム122と、オートローダ130と、X軸モータMxと、Y軸モータMyと、制御計算機110と、位置回路107と、比較回路108と、参照回路112と、展開回路111と、オートローダ制御回路113と、テーブル制御回路114と、記憶部109と、表示部117とを備える。
光学系2は、検査対象としてのマスク1に対して、欠陥検査用のレーザ光を照射する。レーザ光は、例えば、深紫外レーザ光でよく、干渉性を有する。光学系2の詳細は、図2を参照して後で説明する。
XYテーブル3は、マスク1を載置可能であり、かつ、水平方向(X方向、Y方向)に移動可能である。XYテーブル3は、テーブル制御回路114によって制御されたX軸モータMxおよびY軸モータMyによって駆動される。これらのモータには、例えば、ステップモータを用いることができる。尚、XYテーブル3は、回転方向(θ方向)にも移動可能な構造とすることができる。
対物レンズ104は、マスク1を透過した光を撮像部7に光学像として結像する。本実施形態において、マスク1を透過した透過光を用いてマスク1のパターンの光学画像を取得している。しかし、マスク1を反射した反射光を用いてマスク1のパターンの光学画像を取得してもよい。この場合、対物レンズ104は、マスク1で反射した光を撮像部7に光学像として結像させる。
撮像部7は、画像センサ105と、センサ回路106とを備え、マスク1からの光を受けてマスク1の光学画像を取得する。画像センサ105は、TDI(Time Delay Integration)センサでよい。図2を参照して説明するように、TDIセンサは、撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)を、例えば、照射光を照射しつつステージを相対的に走査させる方向(以下、走査方向、あるいは、X方向ともいう)に対して略垂直方向(以下、Y方向)に一列に並べた複数のラインセンサを有する。複数のラインセンサは、走査方向(X方向)に配列されている。TDIセンサは、照射光をマスク1の検査面に照射しながら、X方向に1ラインずつ順に階調値を出力し、その階調値を他のラインからの階調値に蓄積する。これにより、TDIセンサは、複数のラインセンサからの階調値を積算した階調値(積算階調値)を出力する。積算階調値を用いた光学画像は、高輝度であり、マスク1のパターンの欠陥を検出するのに適している。
レーザ測長システム122は、XYテーブル3の移動位置を測定する。レーザ測長システム122は、XYテーブル3の測定位置を位置回路107へ送る。
オートローダ130は、オートローダ制御回路113により駆動されて、XYテーブル3上のマスク1を自動的に搬送し、検査終了後に自動的に搬出する。
制御計算機110は、マスク1の検査に関連する各種の制御を実行する。制御計算機110は、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照回路112、展開回路111、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶部109および表示部117に接続されている。
オートローダ制御回路113は、上述の通り、マスク1を搬送するため、オートローダ130を制御する。
テーブル制御回路114は、XYテーブル3を適切に動作させるためにX軸モータMxおよびY軸モータMyを制御する。
位置回路107は、レーザ測長システム122からXYテーブル3の測定位置を受け取り、XYテーブル3の位置を検出する。位置回路107は、XYテーブル3の位置を比較回路108へ送る。
記憶部109は、マスク1のパターン形成時に用いた設計パターンデータを記憶する。記憶部109は、例えば、磁気ディスク装置等である。
展開回路111は、記憶部109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出されたマスク1の設計パターンデータを2値ないしは多値のイメージデータ(設計画像データ)に変換する。展開回路111は、このイメージデータを参照回路112へ送る。
参照回路112は、送られた図形のイメージデータである設計画像データに適切なフィルタ処理を施して、光学画像と比較する参照画像を作成する。参照回路112は、この参照画像を比較回路108へ送る。
比較回路108は、センサ回路106から送られた光学画像と、参照回路112が生成した参照画像とを、適切な比較判定アルゴリズムを用いて比較する。
表示部117は、マスク1の欠陥箇所の画像を表示する。また、表示部117は、欠陥判定の判断条件や、判定の根拠となった光学画像と参照画像をならべて表示する。表示部117は、例えば、制御計算機110の画面である。しかし、これに限られず、表示部117は外部のモニタであってもよい。
図2は、画像センサ105を示す概略図である。画像センサ105は、X方向とY方向とに並んだ複数の撮像素子(CCD)51を有する。撮像素子51は、マスク1を照明した光を受光して電荷に変換することでマスク1を撮像する。尚、X方向は、照射光に対するマスク1の相対的な走査方向であり、Y方向は、走査方向に対して略垂直方向である。
Y方向に並んだ複数の撮像素子51はラインLを構成する。画像センサ105は、照射光に対してマスク1の検査面を走査しながら、X方向に1ラインずつ順に階調値を出力し、その階調値を他のラインからの階調値に蓄積する。これにより、積算階調値を用いた光学画像が得られる。
画像センサ105は、例えば、+X方向へのテーブル3の移動にともなって、テーブル3上のマスク1に対して-X方向に相対移動する。マスク1に対して-X方向に相対移動しながら、画像センサ105は、1ラインLずつ順に、マスク1に応じた階調値を電荷として出力する。各ラインLでの階調値の出力において、画像センサ105は、出力された電荷を直後のラインLに蓄積すなわち転送する。これにより、各ラインLでの階調値の出力において、画像センサ105は、現在のラインLで出力された階調値に、直前のラインLで出力された階調値を加算する。このような階調値の蓄積と加算とを繰り返すことで、画像センサ105は、最終ラインにおいて、各ラインLの階調値を積算(即ち、積分)した積算階調値を出力する。尚、階調値の積算は、画像センサ105の各ラインLからの階調値に基づいてセンサ回路106が実行してもよい。画像センサ105で出力された積算階調値は、比較回路108においてパターンの欠陥の検出に用いられる。
図3は、本実施形態による光学系2の構成の一例を示す図である。光学系2は、光源4と、エキスパンダレンズ5と、レンズアレイ60と、コンデンサレンズ6と、対物レンズ102と、結像レンズ103と、画像センサ105とを備える。
光源4は、マスク1にレーザ光を出射する。レーザ光は、例えば、193nmの波長を有するArFレーザ光である。しかし、これに限られず、レーザ光は、波長266nm以下の深紫外レーザ光でよい。エキスパンダレンズ5は、光源4から出射されたレーザ光の径を拡大させて光束52にする。
レンズアレイ60は、エキスパンダレンズ5を通過したレーザ光を透過させることによってマスク1に照射する照射光を生成する複数の要素レンズ62を有する。複数の要素レンズ62は、レーザ光の入射面に2次元的に配列されている。要素レンズ62は、例えば、球面レンズである。要素レンズ62の曲率は、任意に設定された瞳面64にレーザ光を集光するように設計されている。複数の要素レンズ62は、レーザ光の光束52の入射により、要素レンズ62の数に応じた2次光源を瞳面64に生成する。尚、図3において、複数の要素レンズ62は、レーザ光の入射面に設けられているが、出射面に設けられてもよい。
コンデンサレンズ6は、レンズアレイ60を透過した光をマスク1の照射面に集光させる。対物レンズ102および結像レンズ103は、マスク1からの透過光または反射光を画像センサ105の検査面上に結像させる。これにより、画像センサ105は、マスク1のパターンの光学画像を取得することができる。
次に、レンズアレイ60における要素レンズ62の配置について説明する。
図4は、本実施形態によるレンズアレイ60の一部の構成例を示す平面図である。レンズアレイ60は、レーザ光の光束52を受ける入射面に、2次元的に配列された複数の要素レンズ62を有する。複数の要素レンズ62は、走査方向(X方向)に配列された複数のレンズ列C1~C4を構成する。複数のレンズ列C1~C4は、それぞれ走査方向(X方向)に略平行に延伸している。また、複数のレンズ列C1~C4は、走査方向(X方向)に対して垂直方向(Y方向)にほぼ等しい間隔(ほぼ等ピッチ)で配列されている。これにより、レンズアレイ60は、入射面において、2次元配列された複数の要素レンズ62を有する。尚、レンズアレイ60に含まれる要素レンズ62の数は任意であり限定しない。レンズアレイ60に含まれるレンズ列の数も任意であり限定しない。
ここで、各レンズ列C1~C4において、要素レンズ62は、走査方向(X方向)に略直線状にほぼ等しい間隔(ほぼ等ピッチ)で配列されている。しかし、Y方向に隣接するレンズ列C1~C4間において、要素レンズは走査方向(X方向)にずれて配置されている。例えば、第2レンズ列C2に含まれる要素レンズ62は、第1レンズ列C1に含まれる要素レンズ62に対して-X方向に幅Δxだけずれている。第3レンズ列C3に含まれる要素レンズ62は、第2レンズ列C2に含まれる要素レンズ62に対して-X方向に幅Δxだけずれている。第4レンズ列C4に含まれる要素レンズ62は、第3レンズ列C3に含まれる要素レンズ62に対して-X方向に幅Δxだけずれている。このように、要素レンズ62は、Y方向に隣接する複数のレンズ列C1~C4間においてX方向にほぼ一定幅Δxずつずれている。
図5は、レンズアレイ60を透過した照明光によってマスク1の照射面に形成される干渉縞を示す図である。図5は、画像センサ105の撮像区間に対応する検査視野内の干渉縞を示している。また、この干渉縞は、マスク1のうちパターンの設けられていない領域あるいはテストパターンが設けられている領域における干渉縞である。従って、干渉縞は、マスク1のパターンに依存して形成されるものではなく、レンズアレイ60の要素レンズ62の配列に依存して形成される。
fxは、走査方向(X方向)の干渉縞を示し、fyは、走査方向に対して垂直方向(Y方向)の干渉縞を示す。隣接する複数のレンズ列C1~C4において要素レンズ62がX方向にずれていることによって、マスク1の照射面におけるX方向の干渉縞fxは、X方向から傾斜する方向に延伸する。Y方向の干渉縞fyは、ほぼY方向に延伸しており、Y方向からほとんど傾斜していない。
複数のレンズ列C1~C4がY方向にほぼ等ピッチで配列しているので、干渉縞fxは、X方向から傾斜しつつ、Y方向にほぼ等しい間隔(ほぼ等ピッチ)で配列する。また、各レンズ列C1~C4において、要素レンズ62は、走査方向(X方向)にほぼ等ピッチで配列されているので、干渉縞fyは、X方向にほぼ等しい間隔(ほぼ等ピッチ)で配列する。
画像センサ105は、マスク1からの透過光または反射光をセンサ面で受けて、矢印Aで示すように透過光または反射光の階調値を-X方向またはX方向に積算するものとする。このような干渉縞を有する照明光を画像センサ105で撮像すると、図6(A)および図6(B)に示すような積算階調値が得られる。
図6(A)および図6(B)は、本実施形態によるレンズアレイ60を用いて得られた光学画像の積算階調値を示すグラフである。図6(A)は、画像センサ105から出力される積算階調値のうち走査方向(±X方向)の成分を示す。走査方向は、階調値の積算方向である。従って、階調値は、画像センサ105において走査方向に積算され、走査方向において生じている干渉による階調値のムラ(光量ムラ)は略平均化される。例えば、図5に示すY方向に延伸する干渉縞fyが走査方向(±X方向)に積算されると、光量の大きい部分(ピーク)と光量の小さい部分(ボトム)とが交互に積算される。従って、干渉縞fyは、走査方向(X方向)に積算されると略平均化される。これにより、図6(A)に示すように、画像センサ105か出力される積算階調値の走査方向成分(X方向成分)は、例えば、G1からあまりばらつかず安定化している。
図6(B)は、画像センサ105か出力される積算階調値のうち走査方向に対する垂直方向(Y方向)の成分を示す。走査方向に対して垂直方向(Y方向)は、階調値の積算方向に対して垂直方向である。従って、階調値は、画像センサ105においてY方向には積算されず、Y方向において生じている干渉による階調値のムラ(光量ムラ)は平均化されない。
しかし、本実施形態において、干渉縞fxは、X方向に対して傾斜する方向に延伸する。干渉縞fxの傾斜角θについては後で説明するが、或る程度傾斜角θを大きくすれば、干渉縞fxは、走査方向(±X方向)において、光量の大きい部分(ピーク)と光量の小さい部分(ボトム)とが交互に現れる。従って、干渉縞fxを走査方向に積算すると、光量の大きい部分(ピーク)と光量の小さい部分(ボトム)とが交互に積算される。従って、干渉縞fxも略平均化され、図6(B)に示すように、積算階調値の走査方向の成分(Y方向成分)は、例えば、G2からあまりばらつかず安定化する。
これに対し、図7は、比較例によるレンズアレイ61の一部の構成例を示す平面図である。レンズアレイ61は、複数の要素レンズ62を備えている。また、複数の要素レンズ62は、走査方向(X方向)に配列された複数のレンズ列C1~C4を構成する。各レンズ列C1~C4において、要素レンズ62は、走査方向(X方向)に略直線状に配列されている。複数のレンズ列C1~C4は、走査方向に対して垂直方向(Y方向)に配列している。
ここで、比較例によるレンズアレイ61では、Y方向に隣接するレンズ列C1~C4間において、要素レンズ62は走査方向(X方向)にほとんどずれておらず、揃っている。即ち、比較例によるレンズアレイ61では、要素レンズ62は、X方向およびY方向に直線状に配列されている。
図8は、比較例によるレンズアレイ61を透過した照明光がマスク1の照射面に形成する干渉縞を示す図である。比較例では、隣接する複数のレンズ列C1~C4において要素レンズ62が揃っているので、マスク1の照射面におけるX方向の干渉縞fxは、X方向に略平行に延伸し、傾斜していない。また、Y方向の干渉縞fyは、Y方向に略平行に延伸している。
このような干渉縞を有する照明光は、画像センサ105で撮像されると、図9(A)および図9(B)に示すような積算階調値で表される。
図9(A)および図9(B)は、比較例によるレンズアレイ61を用いて得られた光学画像の積算階調値を示すグラフである。図9(A)は、積算階調値のうち走査方向(±X方向)の成分を示す。走査方向における階調値は、画像センサ105において積算され、干渉による階調値のムラ(光量ムラ)が略平均化される。これは、本実施形態と同様である。
一方、図9(B)は、積算階調値のうち走査方向に対して垂直方向(Y方向)の成分を示す。図8に示すように、干渉縞fxはX方向に対してほぼ平行に延伸しており傾斜していないので、走査方向(X方向)へ階調値を積算しても、干渉縞fxの光量の高い部分(ピーク)と光量の低い部分(ボトム)とは、重複せずに平均化されない。例えば、干渉縞fxを走査方向(X方向)へ積算しても、光量の大きな部分(ピーク)はピークに積算され、光量の小さな部分(ボトム)は、ボトムに積算される。即ち、干渉縞fxは、走査方向(X方向)にほぼ平行であるため、光量のほぼ同じ部分同士が積算される。この場合、図9(B)に示すように、干渉縞fxによる階調値のムラ(光量ムラ)は平均化されない。
このように、本実施形態によるレンズアレイ60を用いた場合、図6(A)および図6(B)に示すように、画像センサ105から出力される積算階調値は、走査方向のX方向だけでなく、Y方向にも略平均化されている。即ち、レンズアレイによる光量ムラが抑制される。これにより、マスク1の実際のパターンを撮像したときに、光学画像からマスク1の欠陥を正確に検出することができる。即ち、検査感度が安定化する。
次に、干渉縞fxの傾斜角θについて説明する。図10および図11は、レンズアレイ60による干渉縞fxの傾斜角θの説明図である。レンズアレイ60のレンズ列C1内の或る要素レンズ62_1の二次光源をLS1とする。要素レンズ62_1に最も近いレンズ列C2内の要素レンズ62_2の光源をLS2とする。要素レンズ62_2に最も近いレンズ列C3内の要素レンズ62_3の光源をLS3とする。要素レンズ62_3に最も近いレンズ列C4内の要素レンズ62_4の光源をLS4とする。
ここで、干渉縞fyは、同一レンズ列内において隣接する2つの要素レンズ間において生じる干渉縞である。干渉縞fxは、隣接するレンズ列間において生じる干渉縞である。従って、ここでは、隣接するレンズ列間において生じる干渉に着目して説明する。
隣接するレンズ列C1、C2間において、光源LS1は、光源LS2に最も近い。従って、光源LS1のレーザ光は、光源LS2のレーザ光と大きく干渉し、干渉縞fxを形成する。同様に、隣接するレンズ列C2、C3間において、光源LS2は、光源LS3に最も近い。従って、光源LS2のレーザ光は、光源LS3のレーザ光と大きく干渉し、干渉縞fxを形成する。隣接するレンズ列C3、C4間において、光源LS3は、光源LS4に最も近い。従って、光源LS3のレーザ光は、光源LS4のレーザ光と大きく干渉し、干渉縞fxを形成する。他の要素レンズについてもこのような干渉を繰り返すと、図11に示すように、傾斜する干渉縞fxが形成される。このとき、X方向に対する干渉縞fxの傾斜角θは、図10に示す光源LS1~LS4の直線とY方向の成す角θと等しくなる。
レーザ光の波長をλとする。隣接する複数のレンズ列の配列ピッチをPLAとする。例えば、レンズ列C1、C2間の配列ピッチ、レンズ列C2、C3間の配列ピッチ、および、レンズ列C3、C4間の配列ピッチはPLAである。レンズ列C1~C4間におけるX方向のずれ幅は、Δxである。また、図11に示すように、複数のレンズ列によってマスク1の照射面に生じる干渉縞fxのピッチをPとする。さらに、図11に示すように、マスク1の照射面上で、走査方向(X方向)における検査視野の幅をDとする。さらに、コンデンサレンズ6の焦点距離をfとする。nは正数である。
例えば、図12(A)は、図10の光源LS1、LS2、配列ピッチPLA、ずれ幅Δx、傾斜角θの関係を示す概念図である。図12(B)は、図11の干渉縞fx、干渉縞ピッチP、検査視野の幅D、傾斜角θの関係を示す概念図である。
図12(A)から次式1が成り立つ。
Figure 0007062549000001
図12(B)から次式2が成り立つ。
Figure 0007062549000002
式1および式2から、式3が成り立つ。
Figure 0007062549000003
また、Δxおよびλ/PLAが非常に小さい場合、干渉縞fxのピッチPは、式4で表される。
Figure 0007062549000004
式3および式4から式5が導出される。
Figure 0007062549000005
式5において、レーザ光の波長λ、コンデンサレンズ6の焦点距離f、検査視野の幅Dが予め決まっているものとすると、要素レンズ62のずれ幅Δxは、nに依存する。即ち、干渉縞fxの傾斜角θを大きくするためには、要素レンズ62のずれ幅Δxを大きくして、nを大きくすればよい。逆に、干渉縞fxの傾斜角θを小さくするためには、要素レンズ62のずれ幅Δxを小さくして、nを小さくすればよい。
尚、走査方向(X方向)に対して傾斜する干渉縞fxは、走査方向における検査視野の幅Dに対して、ほぼnピッチ(n周期)だけ垂直方向(Y方向)へずれる。nは、正整数であることが好ましい。nが整数であることによって、検査視野の走査ごとに整数n個の干渉縞fxが平均化されるので、光量ムラがより抑制され易くなる。例えば、n=1とすれば、検査視野の幅Dにおいて、干渉縞fxは、1ピッチ(即ち、P)だけY方向にずれるように傾斜する。従って、検査視野の幅Dだけマスクを走査するごとに1つの干渉縞fxが平均化される。n=2とすれば、検査視野の幅Dにおいて、干渉縞fxは、2ピッチ(即ち、2P)だけY方向にずれるように傾斜する。従って、検査視野の幅Dだけマスクを走査するごとに2つの干渉縞fxが平均化される。nが大きいほど、傾斜角θは大きくなるので、干渉縞fxの平均化の効果が大きくなる。nが充分に大きければ、干渉縞fxは充分に平均化されるので、nは必ずしも整数である必要はない。一方、nが小さい場合(例えば、n<1の場合)、干渉縞fxは或る程度平均化されるものの、その平均化の度合いは低下する。従って、nが比較的小さい場合には、整数であることが好ましく、nが比較的大きい場合には、整数であっても整数でなくてもよい。
本実施形態によれば、レンズアレイ60自体は傾斜させず、レンズ列C1~C4において要素レンズ62を走査方向へ少しずつずらすことによって、マスク1の照射面に形成される干渉縞fxをX方向およびY方向から傾斜させている。従って、マスク1に照射される照射光が画像センサ105の撮像領域から回転方向にずれない。よって、マスク1からの光を画像センサ105に効率良く集光することができ、検査視野の無駄を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 検査装置、2 光学系、3 XYテーブル、104 対物レンズ、7 撮像部、122 レーザ測長システム、130 オートローダ、Mx X軸モータ、My Y軸モータ、110 制御計算機、107 位置回路、108 比較回路、112 参照回路、111 展開回路、113 オートローダ制御回路、114 テーブル制御回路、109 記憶部、117 表示部、4 光源、5 エキスパンダレンズ、60 レンズアレイ、62 要素レンズ、6 コンデンサレンズ、C1~C4 レンズ列、fx,fy 干渉縞

Claims (4)

  1. 干渉性を有する光を出射する光源と、
    前記光を透過させることによって検査対象に照射する照明光を生成する複数の要素レンズを2次元的に配列して構成されたレンズアレイと、
    前記照明光を前記検査対象に照明することによって前記検査対象の光学画像を撮像する撮像部とを備え、
    前記レンズアレイは、前記検査対象の走査方向に配列された複数の前記要素レンズからなる複数のレンズ列を、該走査方向に対して垂直方向に配列して構成され、
    前記要素レンズは、前記垂直方向に隣接する複数の前記レンズ列間において前記走査方向にずれており、
    前記要素レンズは、前記複数のレンズ列間において前記走査方向にほぼ一定幅ずつずれており、
    前記複数のレンズ列間における前記要素レンズの前記走査方向へのずれ幅Δxは、前記光源からの光の波長をλとし、前記レンズアレイからの透過光を前記検査対象に集光させるレンズの焦点距離をfとし、前記検査対象の照射面上の前記走査方向における検査視野の幅をDとし、nを正数とすると、
    Δx=n×f×λ/D (式5)
    式5で表される、検査装置。
  2. 前記複数のレンズ列は、前記垂直方向にほぼ等ピッチで配列し、
    前記レンズ列において、前記複数の要素レンズは、前記走査方向にほぼ等ピッチで配列されている、請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記複数のレンズ列は、前記走査方向に略平行に延伸している、請求項1または請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記要素レンズは、前記検査対象の照射面上の干渉縞のうち、前記走査方向に対して傾斜する干渉縞、前記検査対象の照射面上の前記走査方向における検査視野の幅に対して、ほぼnピッチだけ前記垂直方向へずれるように、前記複数のレンズ列間において前記走査方向にずれている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の検査装置。
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