JP7052310B2 - ステアリング装置及び中間シャフト - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング装置及び中間シャフトに関する。
車両には、操作者(運転者)のステアリングホイールに対する操作を車輪に伝えるための装置としてステアリング装置が設けられている。車両の衝突が生じた時に衝撃をステアリングホイールに伝えにくくするステアリング装置が知られている。例えば特許文献1には、管状のベローズを備える中間シャフトが記載されている。特許文献1によれば、1次衝突時においてベローズが変形することで衝撃が吸収される。
特開2005-145164号公報
しかしながら、管状のベローズの作製には専用且つ高額な設備が必要となる。さらに、個別に求められる衝撃吸収性能に応じてベローズの変形特性を変更するためには、金型の変更が必要となる。このため、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる中間シャフトが求められていた。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる中間シャフトにより衝撃を吸収するステアリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るステアリング装置は、第1ユニバーサルジョイントと、前記第1ユニバーサルジョイントより前方側に配置される第2ユニバーサルジョイントと、前記第1ユニバーサルジョイントと前記第2ユニバーサルジョイントとを連結する中間シャフトと、を備え、前記中間シャフトは、中実部材である第1シャフトと、前記第1シャフトに離脱可能に連結される筒状の第2シャフトと、を備え、前記第1シャフトは、外周面に溝を有する衝撃吸収部を備える。
これにより、第1衝撃吸収部の形成に際して金型が不要であるので、第1衝撃吸収部の形成が容易となる。また、第1衝撃吸収部の変形特性は、第1衝撃吸収部の溝の形状に応じて変化する。溝の形状を変更することは容易であるため、第1衝撃吸収部の変形特性の調整は容易である。したがって、ステアリング装置は、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる中間シャフトにより衝撃を吸収することができる。
さらに、1次衝突時に第2シャフトが第1シャフトに対して相対的に移動する。ステアリング装置は、第1シャフトと第2シャフトとの間で生じる摩擦によって衝撃を吸収することができる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記第1シャフトは、外周面にセレーションを有する第1嵌合部を備え、前記第2シャフトは、内周面にセレーションを有する第2嵌合部を備え、前記第1嵌合部が前記第2嵌合部に嵌まり、前記衝撃吸収部の最大直径は、前記第1嵌合部の最小直径よりも小さい。
これにより、第2シャフトが第1シャフトに対して相対的に移動する時に、第1衝撃吸収部と第2嵌合部のセレーションとが干渉しにくくなる。このため、ステアリング装置は、中間シャフトの衝撃吸収能力のバラツキを抑制することができる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記衝撃吸収部は、複数の前記溝を備え、前記溝は、環状である。
これにより、中間シャフトに曲げ応力が作用すると、第1衝撃吸収部の複数の部分で応力集中が生じる。このため、第1衝撃吸収部の変形する部分の範囲が大きくなりやすいので、中間シャフトの衝撃吸収能力が向上する。さらに、溝が環状なので、中間シャフトの曲がる方向が限定されにくくなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記溝は、螺旋状である。
これにより、中間シャフトに曲げ応力が作用すると、第1衝撃吸収部の複数の部分で応力集中が生じる。このため、第1衝撃吸収部の変形が大きくなりやすいので、中間シャフトの衝撃吸収能力が向上する。さらに、溝が螺旋状なので、中間シャフトの曲がる方向が限定されにくくなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記溝の最大幅は1mm以上3mm以下であり、径方向に対して垂直な平面で前記中間シャフトを切った断面において、前記溝に面する前記衝撃吸収部の表面の少なくとも一部は、曲率半径が0.2mm以上1.0mm以下である円弧を描く。
これにより、第1衝撃吸収部において極端な応力集中が生じなくなり、且つ第1衝撃吸収部が曲がり易くなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記溝の幅は、前記溝の底に向かって小さくなっている。
これにより、中間シャフトに曲げ応力が作用した時に、応力集中が生じやすくなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記溝に面する前記衝撃吸収部の表面の少なくとも一部を覆う被覆材を備え、前記被覆材は、防錆皮膜である。
衝撃吸収部は、所定のトルクを伝達できるように設計される。溝を有する衝撃吸収部においては、溝に対応する部分のトルクに対する強度が低くなる。衝撃吸収部は十分な安全率を考慮して設計されているものの、衝撃吸収部に錆が生じると、衝撃吸収部が所定のトルクに耐えられなくなる可能性がある。これに対して、衝撃吸収部においては、被覆材によって溝に面する表面での錆の発生が抑制される。衝撃吸収部の溝に対応する部分の強度低下が抑制される。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記被覆材は、前記衝撃吸収部の前記溝よりも外側の表面である主表面を覆う。
中間シャフトに軸方向の所定荷重が加わった場合、第1シャフト及び第2シャフトが相対的に移動する。中間シャフトに曲げモーメントも加わっていると、第2シャフトが衝撃吸収部に引っ掛かる可能性がある。これに対して、主表面が被覆材で覆われていることにより、第2シャフトと衝撃吸収部との間の摩擦が低減される。このため、仮に第2シャフトが衝撃吸収部に接触した場合でも、第2シャフトが衝撃吸収部に引っ掛かりにくい。このため、第2シャフトの移動が滑らかになる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記溝に配置される充填材を備える。
衝撃吸収部においては、充填材により溝に水が入りにくくなっている。このため、溝に面する衝撃吸収部の表面での錆の発生が抑制される。衝撃吸収部の溝に対応する部分の強度低下が抑制される。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記充填材は、樹脂である。これにより、充填材が衝撃吸収部の変形を阻害しにくくなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記充填材は、ゴムである。これにより、充填材が衝撃吸収部の変形を阻害しにくくなる。
ステアリング装置の望ましい態様として、前記充填材は、独立気泡体である。これにより、衝撃吸収部の重量の増加が抑制される。
本開示の一態様に係る中間シャフトは、ステアリング装置に用いられる中間シャフトであって、中実部材である第1シャフトと、前記第1シャフトに離脱可能に連結される筒状の第2シャフトと、を備え、前記第1シャフトは、外周面に溝を有する衝撃吸収部を備える。
これにより、第1衝撃吸収部の形成に際して金型が不要であるので、第1衝撃吸収部の形成が容易となる。また、第1衝撃吸収部の変形特性は、第1衝撃吸収部の溝の形状に応じて変化する。溝の形状を変更することは容易であるため、第1衝撃吸収部の変形特性の調整は容易である。したがって、中間シャフトは、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる。
さらに、1次衝突時に第2シャフトが第1シャフトに対して相対的に移動する。中間シャフトは、第1シャフトと第2シャフトとの間で生じる摩擦によって衝撃を吸収することができる。
本開示によれば、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる中間シャフトにより衝撃を吸収するステアリング装置を提供することができる。
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。 図2は、本実施形態のステアリング装置の斜視図である。 図3は、本実施形態の中間シャフトの斜視図である。 図4は、本実施形態の中間シャフトの断面図である。 図5は、第1シャフトの第1衝撃吸収部及び第1嵌合部を拡大した断面図である。 図6は、第1衝撃吸収部の溝の周辺部を拡大した断面図である。 図7は、第1シャフトの第2衝撃吸収部を拡大した断面図である。 図8は、図4におけるA-A断面図である。 図9は、図4におけるB-B断面図である。 図10は、第2シャフトが第1シャフトの中に入った後の中間シャフトの斜視図である。 図11は、第1シャフトが曲がった後の中間シャフトの斜視図である。 図12は、第1変形例の中間シャフトにおける第1衝撃吸収部の側面図である。 図13は、第2変形例の中間シャフトにおける溝の周辺部の拡大図である。 図14は、第3変形例における第1衝撃吸収部の溝の周辺部を拡大した断面図である。 図15は、第4変形例における第1衝撃吸収部を拡大した断面図である。 図16は、第5変形例の中間シャフトの断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。図2は、本実施形態のステアリング装置の斜視図である。図1に示すように、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、第1ユニバーサルジョイント84と、中間シャフト85と、第2ユニバーサルジョイント86と、を備えピニオンシャフト87に接合されている。以下の説明においては、ステアリング装置80が搭載された車両における前方は単に前方と記載され、車両における後方は単に後方と記載される。
図1に示すように、ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを備える。入力軸82aの一方の端部がステアリングホイール81に連結され、入力軸82aの他方の端部が出力軸82bに連結される。また、出力軸82bの一方の端部が入力軸82aに連結され、出力軸82bの他方の端部が第1ユニバーサルジョイント84に連結される。
図1に示すように、中間シャフト85は、第1ユニバーサルジョイント84と第2ユニバーサルジョイント86とを連結している。中間シャフト85の一方の端部が第1ユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部が第2ユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87の一方の端部が第2ユニバーサルジョイント86に連結され、ピニオンシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。第1ユニバーサルジョイント84及び第2ユニバーサルジョイント86は、例えばカルダンジョイントである。ステアリングシャフト82の回転が中間シャフト85を介してピニオンシャフト87に伝わる。すなわち、中間シャフト85はステアリングシャフト82に伴って回転する。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを備える。ピニオン88aは、ピニオンシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。ラック88bが移動することで車輪の角度が変化する。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、電動モータ93とを備える。減速装置92は、例えばウォーム減速装置である。電動モータ93で生じたトルクは、減速装置92の内部のウォームを介してウォームホイールに伝達され、ウォームホイールを回転させる。減速装置92は、ウォーム及びウォームホイールによって、電動モータ93で生じたトルクを増加させる。そして、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、ステアリング装置80はコラムアシスト方式である。
図1に示すように、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ94と、車速センサ95と、を備える。電動モータ93、トルクセンサ94及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。トルクセンサ94は、入力軸82aに伝達された操舵トルクをCAN(Controller Area Network)通信によりECU90に出力する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。車速センサ95は、車体に備えられ、車速をCAN通信によりECU90に出力する。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。ECU90は、トルクセンサ94及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。ECU90には、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルク及び車速に基づいて補助操舵指令値を算出する。ECU90は、補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値を調節する。ECU90は、電動モータ93から誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を取得する。ECU90が電動モータ93を制御することで、ステアリングホイール81の操作に要する力が小さくなる。
図3は、本実施形態の中間シャフトの斜視図である。図4は、本実施形態の中間シャフトの断面図である。図5は、第1シャフトの第1衝撃吸収部及び第1嵌合部を拡大した断面図である。図6は、第1衝撃吸収部の溝の周辺部を拡大した断面図である。図7は、第1シャフトの第2衝撃吸収部を拡大した断面図である。図8は、図4におけるA-A断面図である。図9は、図4におけるB-B断面図である。
図3に示すように、中間シャフト85は、第1シャフト1と、第2シャフト2と、を備える。
第1シャフト1は、略円柱状の中実部材である。例えば、第1シャフト1は、機械構造用炭素鋼(SC材(Carbon Steel for Machine Structural Use))であるS35Cで形成される。図4に示すように、第1シャフト1は、基部11と、第2衝撃吸収部12と、基部13と、第1衝撃吸収部15と、第1嵌合部17と、を備える。
基部11は、第1ユニバーサルジョイント84に固定される。基部11の直径は一定である。第2衝撃吸収部12は、基部11の前方に位置する。第2衝撃吸収部12は、第1シャフト1の軸方向において、第1シャフト1の中央よりも後方側に位置する。基部13は、第2衝撃吸収部12の前方に位置する。基部13の直径は一定であり、基部11の直径に等しい。第1衝撃吸収部15は、基部13の前方に位置する。第1衝撃吸収部15は、第1シャフト1の軸方向において、第1シャフト1の中央に位置している。第1嵌合部17は、第1シャフト1の前方端部に位置する。第1嵌合部17は、外周面にセレーション17aを備える。また、第1嵌合部17は、図4に示すように前方側の端面に凹部170を有する。
以下の説明において、第1シャフト1の軸方向は単に軸方向と記載され、軸方向に対して直交する方向は径方向と記載される。図4から図7は、径方向に対して直交する平面で第1シャフト1を切った断面である。
図5に示すように、第1衝撃吸収部15は、複数の溝3と、複数の凸部4と、を備える。溝3は環状である。溝3は、例えば切削により形成される。複数の溝3は、軸方向で等間隔に配置されている。凸部4は、2つの溝3の間に位置する。凸部4に対応する位置における第1衝撃吸収部15の直径D1は、基部11及び基部13の直径に等しい。また、直径D1は、第1嵌合部17の最小直径D4よりも小さい。最小直径D4は、セレーション17aの谷に対応する位置における第1嵌合部17の直径である。
図6に示すように、第1衝撃吸収部15は、溝3に面する表面として、第1側面31と、第2側面33と、底面35と、第1接続面36と、第2接続面37と、を含む。第1側面31及び第2側面33は、軸方向に対して垂直である。すなわち、第2側面33は、第1側面31と平行である。底面35は、第1側面31と第2側面33との間に位置する。第1側面31が底面35に対して後方に位置し、第2側面33が底面35に対して前方に位置する。底面35は曲面である。第1接続面36は、第1側面31と底面35とを繋ぐ曲面である。第2接続面37は、第2側面33と底面35とを繋ぐ曲面である。
溝3の最大幅Wは、1mm以上3mm以下であることが好ましい。図6に示す断面において、第1接続面36及び第2接続面37は同じ円弧(以下、第1円弧という)を描く。第1円弧の曲率半径C1は、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。例えば、本実施形態における曲率半径C1は0.3mmである。
第1衝撃吸収部15は、例えば300Nmのトルクを伝達できるように設計される。第1シャフト1がS35Cで形成される場合、溝3の底に対応する位置における第1衝撃吸収部15の直径D2は、14mm以上16mm以下程度となる。直径D2は、図6に示す溝3の深さHにより決まる。
図7に示すように、第2衝撃吸収部12は、小径部125と、第1接続部121と、第2接続部129と、を含む。小径部125は、円柱状である。小径部125の直径D3は、図5に示す直径D2よりも小さい。小径部125の軸方向の長さLは、溝3の最大幅Wよりも大きい。第1接続部121は、基部11と小径部125とを接続する。第2接続部129は、基部13と小径部125とを接続する。図7に示す断面において、第1接続部121及び第2接続部129の表面は同じ円弧(以下、第2円弧という)を描く。第2円弧の曲率半径C2は、第1円弧の曲率半径C1よりも大きい。曲率半径C2は、5mm以上であることが好ましい。例えば、曲率半径C2は8mmである。
第2衝撃吸収部12は、例えば150Nm以上250Nm以下程度のトルクで変形するように設計される。中間シャフト85がS35Cで形成される場合、直径D3は、13mm以上15.5mm以下程度となる。例えば、本実施形態において直径D3は、13mmである。
図4に示すように、第2シャフト2は筒状である。例えば、第2シャフト2は、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM材(Carbon Steel Tubes for Machine Structural Purposes))で形成される。第2シャフト2は、第2嵌合部21と、大径部23と、基部25と、を備える。
第2嵌合部21は、第2シャフト2の後方端部に配置される。第2嵌合部21には、第1嵌合部17が挿入されている。第2嵌合部21は、内周面にセレーション21aを備える。セレーション21aは、セレーション17aと噛み合う。
図8に示すように、軸方向に対して直交する断面において第1嵌合部17の外形が円を描く。図8に示す断面において、第2嵌合部21の外形は楕円を描く。図9に示すように、軸方向に対して直交する断面のうち図8とは異なる断面において、第1嵌合部17の外形が楕円を描く。図9に示す断面において、第2嵌合部21の外形は円を描く。なお、図8の第2嵌合部21及び図9の第1嵌合部17の形状は、説明のために誇張して描かれており、実際の形状とは異なる。実際には、セレーション21aの全ての歯は、それぞれセレーション17aの2つの歯の間に位置する。すなわち、図8の左側及び右側に位置するセレーション21aの歯は、セレーション17aの歯に接していないが、セレーション17aの2つの歯の間に位置する。図9の上側及び下側に位置するセレーション21aの歯は、セレーション17aの歯に接していないが、セレーション17aの2つの歯の間に位置する。
中間シャフト85を組み立てる時、第1嵌合部17の一部が第2嵌合部21に挿入される。そして、第1嵌合部17及び第2嵌合部21が凹部170に対応する位置で2方向からプレスされる。その後、第1嵌合部17が第2嵌合部21の中にさらに押し込まれる。これにより、図8及び図9に示す断面形状が形成される。なお、第1嵌合部17及び第2嵌合部21のこのような連結方法は、楕円嵌合と呼ばれることがある。
第1嵌合部17の第2嵌合部21との接触部分に生じる摩擦により、第1嵌合部17に対する第2嵌合部21の移動が規制されている。すなわち、通常使用時(衝突が生じていない時)において、第2嵌合部21は第1嵌合部17に対して移動しない。一方、衝突時において第2シャフト2に軸方向の所定荷重が加わった場合、第2嵌合部21が第1嵌合部17に対して移動する。所定荷重は、例えば1kN以上3kN以下程度である。すなわち、第2シャフト2は、衝突時に第1シャフト1から離脱できるように第1シャフト1に連結されている。第2嵌合部21と第1嵌合部17との間の摩擦により衝撃が吸収される。
大径部23は、第2嵌合部21の前方に配置される。大径部23の外径は一定である。大径部23の外径は、第2嵌合部21の外径よりも大きい。
基部25は、第2シャフト2の前方端部に配置される。基部25は、第2ユニバーサルジョイント86に固定されている。基部25の外径は一定である。基部25の外径は、第2嵌合部21の外径に等しい。
図10は、第2シャフトが第1シャフトの中に入った後の中間シャフトの斜視図である。図11は、第1シャフトが曲がった後の中間シャフトの斜視図である。
車両が衝突するとステアリングギヤ88に荷重が加わる。ステアリングギヤ88に加わった荷重は、第2ユニバーサルジョイント86を介して第2シャフト2に伝わる。車両の前面の全てが衝突対象物に当たった場合(フルラップ衝突の場合)、第2シャフト2には軸方向の荷重が加わることが多い。フルラップ衝突の場合には、図10に示すように第2シャフト2が第1シャフト1に対して移動することで衝撃が吸収される。その結果、ステアリングホイール81に伝わる衝撃が低減する。
一方、車両の前面の一部が衝突対象物に当たった場合(オフセット衝突の場合)、第2シャフト2には軸方向でない荷重が加わることが多い。このため、第2シャフト2が第1シャフト1に対して真っ直ぐに移動できない。オフセット衝突の場合には、中間シャフト85には曲げ応力が生じる。この時、第1接続面36及び第2接続面37に応力集中が生じることで、第1接続面36及び第2接続面37を起点として図11に示すように第1衝撃吸収部15が曲がる。溝3の径方向における一方側が拡がり、溝3の径方向における他方側が縮む。溝3が縮む側においては、凸部4が隣接する凸部4に接する。曲がった中間シャフト85は、中間シャフト85の周辺部品の隙間に入り込む。第1衝撃吸収部15が曲がることにより、衝突による衝撃が吸収される。その結果、ステアリングホイール81に伝わる衝撃が低減する。
第1衝撃吸収部15は複数の溝3を備えるので、中間シャフト85に曲げ応力が作用すると、第1衝撃吸収部15の複数の部分で応力集中が生じる。このため、第1衝撃吸収部15の変形する部分の範囲が大きくなりやすいので、中間シャフト85の衝撃吸収能力が向上する。
中間シャフト85には、1次衝突による曲げ応力が生じることがあると共に、車両が縁石へ乗り上げた場合等において大きなトルク(捩り力)が入力されることがある。このため、中間シャフト85には、大きなトルクを受けた時の破損を抑制し且つ1次衝突時に衝撃を吸収することができることが求められる。
本実施形態の中間シャフト85では、直径D3が直径D2よりも小さい。このため、車両が縁石へ乗り上げた場合等において、第2衝撃吸収部12が変形する(捩れる)。第2衝撃吸収部12が変形することで、中間シャフト85に入力されたエネルギーが吸収される。第2衝撃吸収部12でエネルギーが吸収されるので、第1衝撃吸収部15の変形が抑制される。
一方、本実施形態の中間シャフト85においては、曲率半径C2が曲率半径C1よりも大きい。このため、1次衝突時に中間シャフト85に曲げ応力が生じると、第2衝撃吸収部12ではなく第1衝撃吸収部15が変形する(曲がる)。
なお、第1衝撃吸収部15の溝3は、必ずしも上述した形状を有していなくてもよい。例えば、第1接続面36及び第2接続面37が底面35を介さずに繋がっていてもよい。すなわち、径方向に対して垂直な平面で中間シャフト85を切った断面において、溝3の底に対応する位置における第1衝撃吸収部15の表面が半円を描いていてもよい。また、第1接続面36及び第2接続面37がなくてもよい。すなわち、第1側面31及び第2側面33が底面35に直接繋がっていてもよい。
なお、第1衝撃吸収部15が備える溝3の数は、必ずしも図に示すような数でなくてもよい。第1衝撃吸収部15は少なくとも1つの溝3を有していればよい。
なお、凸部4に対応する位置における第1衝撃吸収部15の直径D1は、必ずしも基部11の直径に等しくなくてもよい。直径D1は、少なくとも溝3の底に対応する位置における第1衝撃吸収部15の直径D2よりも大きく且つ、第1嵌合部17の最小直径D4よりも小さければよい。直径D1は、基部11の直径よりも小さくてもよいし、基部11の直径よりも大きくてもよい。
なお、第1嵌合部17及び第2嵌合部21の連結方法は、樹脂コートスライダーを用いた連結方法、又は転動体を用いた連結方法であってもよい。樹脂コートスライダーを用いた連結方法は、潤滑皮膜を有する第1嵌合部17を第2嵌合部21に嵌める方法である。潤滑皮膜は、例えば、第1嵌合部17の外周面に合成樹脂のコーティングを施した上にグリースが塗布されることで形成される。これにより、第1嵌合部17と第2嵌合部21との接触部分の磨耗が低減されると共に摩擦抵抗が低減される。なお、潤滑皮膜は、第2嵌合部21に設けられてもよいし、第1嵌合部17及び第2嵌合部21の両方に設けられてもよい。また、転動体を用いた連結方法は、第1嵌合部17と第2嵌合部21とを転動体を介して連結する方法である。転動体の例としては、ボール又はローラが挙げられる。転動体としてボールとローラが組み合わされていてもよい。これにより、第1嵌合部17と第2嵌合部21との接触部分の磨耗が低減されると共に摩擦抵抗が低減される。
以上で説明したように、ステアリング装置80は、第1ユニバーサルジョイント84と、第1ユニバーサルジョイント84より前方側に配置される第2ユニバーサルジョイント86と、第1ユニバーサルジョイント84と第2ユニバーサルジョイント86とを連結する中間シャフト85と、を備える。中間シャフト85は、中実部材である第1シャフト1と、第1シャフト1に離脱可能に連結される筒状の第2シャフト2と、を備える。第1シャフト1は、外周面に溝3を有する第1衝撃吸収部15を備える。
これにより、第1衝撃吸収部15の形成に際して金型が不要であるので、第1衝撃吸収部15の形成が容易となる。また、第1衝撃吸収部15の変形特性は、第1衝撃吸収部15の溝3の形状に応じて変化する。溝3の形状を変更することは容易であるため、第1衝撃吸収部15の変形特性の調整は容易である。したがって、ステアリング装置80は、容易に製造でき且つ容易に変形特性を変更することができる中間シャフト85により衝撃を吸収することができる。
さらに、1次衝突時に第2シャフト2が第1シャフト1に対して相対的に移動する。ステアリング装置80は、第1シャフト1と第2シャフト2との間で生じる摩擦によって衝撃を吸収することができる。
また、第1シャフト1は、外周面にセレーション17aを有する第1嵌合部17を備える。第2シャフト2は、内周面にセレーション21aを有する第2嵌合部21を備える。第1嵌合部17が第2嵌合部21に嵌まる。第1衝撃吸収部15の最大外径(直径D1)は、第1嵌合部17の最小直径D4よりも小さい。
これにより、第2シャフト2が第1シャフト1に対して相対的に移動する時に、第1衝撃吸収部15と第2嵌合部21のセレーション21aとが干渉しにくくなる。このため、ステアリング装置80は、中間シャフト85の衝撃吸収能力のバラツキを抑制することができる。
また、ステアリング装置80においては、第1衝撃吸収部15は、複数の溝3を備える。溝3は、環状である。
これにより、中間シャフト85に曲げ応力が作用すると、第1衝撃吸収部15の複数の部分で応力集中が生じる。このため、第1衝撃吸収部15の変形する部分の範囲が大きくなりやすいので、中間シャフト85の衝撃吸収能力が向上する。さらに、溝3が環状なので、中間シャフト85の曲がる方向が限定されにくくなる。
また、ステアリング装置80においては、溝3の最大幅Wは1mm以上3mm以下である。径方向に対して垂直な平面で中間シャフト85を切った断面において、溝3に面する第1衝撃吸収部15の表面の少なくとも一部は、曲率半径が0.2mm以上1.0mm以下である円弧を描く。
これにより、第1衝撃吸収部15において極端な応力集中が生じなくなり、且つ第1衝撃吸収部15が曲がり易くなる。
(第1変形例)
図12は、第1変形例の中間シャフトにおける第1衝撃吸収部の側面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図12に示すように、第1変形例の第1衝撃吸収部15Aは、溝3Aを備える。溝3Aは、螺旋状である。上述した溝3の最大幅W及び曲率半径C1の説明は、溝3Aに対しても適用できる。
これにより、中間シャフト85に曲げ応力が作用すると、第1衝撃吸収部15Aの複数の部分で応力集中が生じる。このため、第1衝撃吸収部15Aの変形が大きくなりやすいので、中間シャフト85の衝撃吸収能力が向上する。さらに、溝3Aが螺旋状なので、中間シャフト85の曲がる方向が限定されにくくなる。
(第2変形例)
図13は、第2変形例の中間シャフトにおける溝の周辺部の拡大図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
第2変形例の第1衝撃吸収部15Bは、複数の溝3Bを備える。図13に示すように、第1衝撃吸収部15Bは、溝3Bに面する表面として、第1側面31Bと、第2側面33Bと、底面35Bと、第1接続面36Bと、第2接続面37Bと、を含む。底面35Bは、第1側面31Bと第2側面33Bとの間に位置する。第1接続面36Bは、第1側面31Bと底面35Bとを繋ぐ曲面である。第2接続面37Bは、第2側面33Bと底面35Bとを繋ぐ曲面である。第1側面31Bと第2側面33Bとの間の距離は、底面35Bに向かって小さくなっている。すなわち、溝3Bの幅は、溝3Bの底に向かって小さくなっている。
これにより、中間シャフト85に曲げ応力が作用した時に、応力集中が生じやすくなる。
(第3変形例)
図14は、第3変形例における第1衝撃吸収部の溝の周辺部を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図14に示すように、第3変形例においては、第1衝撃吸収部15Cに被覆材5が設けられる。被覆材5は、第1衝撃吸収部15Cの溝3に面する表面(第1側面31、第2側面33、底面35、第1接続面36及び第2接続面37)を覆う。すなわち、被覆材5は溝3の内周面を覆う。また被覆材5は、第1衝撃吸収部15Cの溝3よりも外側の表面である主表面150を覆う。すなわち、第3変形例においては、被覆材5が第1衝撃吸収部15Cの表面の全体を覆う。被覆材5は、防錆皮膜である。被覆材5は、例えば亜鉛又はニッケル等を含む。言い換えると、第1衝撃吸収部15Cの表面には、亜鉛メッキ又はニッケルメッキ等が施されている。
なお、被覆材5は、必ずしも第1衝撃吸収部15Cの表面の全体を覆わなくてもよい。被覆材5は、第1衝撃吸収部15Cの溝3に面する表面の少なくとも一部を覆っていればよい。被覆材5は、少なくとも底面35、第1接続面36及び第2接続面37を覆うことが好ましい。また被覆材5は、例えばグリースであってもよい。この場合、グリースの粘度は高い方が好ましい。
上述したように、第3変形例のステアリング装置80は、溝3に面する第1衝撃吸収部15Cの表面の少なくとも一部を覆う被覆材5を備える。被覆材5は、防錆皮膜である。
第1衝撃吸収部15Cは、所定のトルク(例えば300Nm)を伝達できるように設計される。溝3を有する第1衝撃吸収部15Cにおいては、溝3に対応する部分のトルクに対する強度が低くなる。第1衝撃吸収部15Cは十分な安全率を考慮して設計されているものの、第1衝撃吸収部15Cに錆が生じると、第1衝撃吸収部15Cが所定のトルクに耐えられなくなる可能性がある。これに対して、第1衝撃吸収部15Cにおいては、被覆材5によって溝3に面する表面での錆の発生が抑制される。第1衝撃吸収部15Cの溝3に対応する部分の強度低下が抑制される。第3変形例は、特に雨等の水がかかる可能性のある場所に配置される場合に有効である。
また被覆材5は、第1衝撃吸収部15Cの溝3よりも外側の表面である主表面150を覆う。
上述したように中間シャフト85に軸方向の所定荷重が加わった場合、第1シャフト1及び第2シャフト2が相対的に移動する。中間シャフト85に曲げモーメントも加わっていると、第2シャフト2が第1衝撃吸収部15Cに引っ掛かる可能性がある。これに対して、主表面150が被覆材5で覆われていることにより、第2シャフト2と第1衝撃吸収部15Cとの間の摩擦が低減される。このため、仮に第2シャフト2が第1衝撃吸収部15Cに接触した場合でも、第2シャフト2が第1衝撃吸収部15Cに引っ掛かりにくい。このため、第2シャフト2の移動が滑らかになる。
(第4変形例)
図15は、第4変形例における第1衝撃吸収部を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図15に示すように、第4変形例においては、充填材6が溝3に設けられる。例えば、充填材6は、複数の溝3の全てに配置されている。例えば、充填材6の深さは溝3の深さH(図6参照)に等しい。充填材6は、樹脂又はゴムであることが好ましい。さらに、充填材6は独立気泡体であるゴムであることが好ましい。充填材6のヤング率は、第1衝撃吸収部15Dのヤング率よりも小さい。第1衝撃吸収部15Dに曲げモーメントが加わった時、充填材6は容易に変形する。
なお、充填材6の深さは溝3の深さH(図6参照)よりも小さくてもよい。すなわち、1つの溝3に埋められる充填材6の体積は、1つの溝3の体積よりも小さくてもよい。充填材6は、底面35、第1接続面36及び第2接続面37を覆うことが好ましい。また、溝3には充填材6及び第3変形例で説明した被覆材5の両方が設けられていてもよい。すなわち、被覆材5が第1衝撃吸収部15Dを覆い且つ充填材6が被覆材5を覆っていてもよい。また充填材6は、例えばグリースであってもよい。この場合、グリースの粘度は高い方が好ましい。
上述したように、第4変形例のステアリング装置80は、溝3に配置される充填材6を備える。
第4変形例の第1衝撃吸収部15Dにおいては、充填材6により溝3に水が入りにくくなっている。このため、溝3に面する第1衝撃吸収部15Dの表面での錆の発生が抑制される。第1衝撃吸収部15Dの溝3に対応する部分の強度低下が抑制される。第4変形例は、特に雨等の水がかかる可能性のある場所に配置される場合に有効である。
また充填材6は、樹脂である。これにより、充填材6が第1衝撃吸収部15Dの変形を阻害しにくくなる。
また充填材6は、ゴムである。これにより、充填材6が第1衝撃吸収部15Dの変形を阻害しにくくなる。
また充填材6は、独立気泡体である。これにより、第1衝撃吸収部15Dの重量の増加が抑制される。
また、充填材6の体積は、溝3の体積と同じである。
これにより、溝3が充填材6で埋められるので、第1衝撃吸収部15Dの外周面が滑らかになる。第2シャフト2と第1衝撃吸収部15Dとの間の摩擦が低減される。このため、仮に第2シャフト2が第1衝撃吸収部15Dに接触した場合でも、第2シャフト2が第1衝撃吸収部15Dに引っ掛かりにくい。このため、第2シャフト2の移動が滑らかになる。
(第5変形例)
図16は、第5変形例の中間シャフトの断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図16に示すように、第5変形例においては、第1シャフト1が第2シャフト2の前方に位置する。第1シャフト1は、ストッパー14と、基部19と、を備える。ストッパー14は、基部13の外周面から径方向に突出している。ストッパー14は、基部13と一体に形成されている。ストッパー14は、軸方向から見て第2嵌合部21の端面に重なる。ストッパー14は、第1衝撃吸収部15の後方に位置する。このため、第2嵌合部21の端面からストッパー14までの距離は、第2嵌合部21の端面から第1衝撃吸収部15までの距離よりも小さい。基部19は、第1衝撃吸収部15の前方に位置し、第2ユニバーサルジョイント86に接続される。基部19の直径は一定であり、基部11の直径に等しい。
第1シャフト1及び第2シャフト2が相対的に移動すると、ストッパー14は第2嵌合部21の端面に接する。ストッパー14は、第1シャフト1及び第2シャフト2の相対的な移動量を規制する。ストッパー14が第1衝撃吸収部15の後方に位置するので、第1衝撃吸収部15が第2シャフト2の中に入る前にストッパー14が第2嵌合部21に接する。このため、第1シャフト1は、第2シャフト2に対して相対的に移動した後に曲がることができる。
なお、ストッパー14は、第2シャフト2に設けられてもよい。例えば、ストッパー14は、第2シャフト2の内周面に設けられ、軸方向から見て第1嵌合部17に重なればよい。このような場合、第1嵌合部17の端面からストッパー14までの距離は、第2嵌合部21の端面から第1衝撃吸収部15までの距離よりも小さいことが好ましい。これにより、第1衝撃吸収部15が第2シャフト2の中に入る前に第1嵌合部17がストッパー14に接する。このため、第1シャフト1は、第2シャフト2に対して相対的に移動した後に曲がることができる。
なお、ストッパー14は、基部13に溶接等により接続されていてもよい。ストッパー14として、C型止め輪又はE型止め輪が用いられてもよい。
上述したように、中間シャフト85Eは、第1シャフト1及び第2シャフト2の相対的な移動量を規制するストッパー14を備える。
これにより、第1シャフト1及び第2シャフト2の相対的な移動量を調節することが可能となるので、第2シャフト2に過大な荷重が加わることが防止される。
1 第1シャフト
11、13、19 基部
12 第2衝撃吸収部
121 第1接続部
125 小径部
129 第2接続部
15、15A、15B、15C、15D 第1衝撃吸収部
150 主表面
17 第1嵌合部
170 凹部
17a セレーション
2 第2シャフト
21 第2嵌合部
21a セレーション
23 大径部
25 基部
3、3A、3B 溝
31、31B 第1側面
33、33B 第2側面
35、35B 底面
36、36B 第1接続面
37、37B 第2接続面
4 凸部
5 被覆材
6 充填材
80 ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
82a 入力軸
82b 出力軸
83 操舵力アシスト機構
84 第1ユニバーサルジョイント
85、85E 中間シャフト
86 第2ユニバーサルジョイント
87 ピニオンシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
92 減速装置
93 電動モータ
94 トルクセンサ
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置

Claims (15)

  1. 第1ユニバーサルジョイントと、
    前記第1ユニバーサルジョイントより前方側に配置される第2ユニバーサルジョイントと、
    前記第1ユニバーサルジョイントと前記第2ユニバーサルジョイントとを連結する中間シャフトと、
    を備え、
    前記中間シャフトは、中実部材である第1シャフトと、前記第1シャフトに離脱可能に連結される筒状の第2シャフトと、を備え、
    前記第1シャフトは、外周面に溝を有する第1衝撃吸収部と、前記溝の底に対応する位置における前記第1衝撃吸収部の外径よりも小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、を備える
    ステアリング装置。
  2. 径方向に対して垂直な平面で前記第1シャフトを切った断面において、前記溝に面する前記第1衝撃吸収部の表面の少なくとも一部が第1円弧を描き、前記第2衝撃吸収部の表面の少なくとも一部が第2円弧を描き、
    前記第2円弧の曲率半径は、前記第1円弧の曲率半径よりも大きい
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記第1シャフトは、外周面にセレーションを有する第1嵌合部を備え、
    前記第2シャフトは、内周面にセレーションを有する第2嵌合部を備え、
    前記第1嵌合部が前記第2嵌合部に嵌まり、
    前記第1衝撃吸収部の最大直径は、前記第1嵌合部の最小直径よりも小さい
    請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記第1衝撃吸収部は、複数の前記溝を備え、
    前記溝は、環状である
    請求項1から3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記溝は、螺旋状である
    請求項1から3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  6. 前記溝の最大幅は1mm以上3mm以下であり、
    前記第1円弧の曲率半径が0.2mm以上1.0mm以下である
    請求項2に記載のステアリング装置。
  7. 前記溝の幅は、前記溝の底に向かって小さくなっている
    請求項1から6のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  8. 前記溝に面する前記第1衝撃吸収部の表面の少なくとも一部を覆う被覆材を備え、
    前記被覆材は、防錆皮膜である
    請求項1から7のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  9. 前記被覆材は、前記第1衝撃吸収部の前記溝よりも外側の表面である主表面を覆う
    請求項に記載のステアリング装置。
  10. 前記溝に配置される充填材を備える
    請求項1から9のいずれか1項に記載のステアリング装置。
  11. 前記充填材は、樹脂である
    請求項10に記載のステアリング装置。
  12. 前記充填材は、ゴムである
    請求項10に記載のステアリング装置。
  13. 前記充填材は、独立気泡体である
    請求項12に記載のステアリング装置。
  14. 前記充填材の体積は、前記溝の体積と同じである
    請求項10または11に記載のステアリング装置。
  15. ステアリング装置に用いられる中間シャフトであって、
    中実部材である第1シャフトと、
    前記第1シャフトに離脱可能に連結される筒状の第2シャフトと、
    を備え、
    前記第1シャフトは、外周面に溝を有する第1衝撃吸収部と、前記溝の底に対応する位置における前記第1衝撃吸収部の外径よりも小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、を備える
    中間シャフト。
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