JP7047610B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は磁気センサに関し、特に、センサチップにバイアス磁界を印加する永久磁石を備えた磁気センサに関する。
磁気センサの中には、センサチップにバイアス磁界を印加する永久磁石を備えた磁気センサが存在する。例えば、特許文献1には、永久磁石のN極上にセンサチップを搭載した構成を有する磁気センサが開示されている。
特許文献1に記載された磁気センサは、永久磁石の上にセンサチップを搭載することによってバイアス磁界を印加しているため、永久磁石の磁界がセンサチップにそのまま印加される。これに対し、センサチップから見て磁界の検出方向とは異なる方向に永久磁石を配置することによって、センサチップに弱いバイアス磁界を印加するタイプの磁気センサも存在する。このようなタイプの磁気センサにおいては、永久磁石の磁界がセンサチップにそのまま印加されないよう、センサチップと永久磁石の間に磁気シールドが設けられることがある。
特開2004-340669号公報
しかしながら、センサチップと永久磁石の間に磁気シールドを設けると、バイアス磁界の一部が磁気シールドに吸収されるため、磁気シールドの形状によっては、検出波形が歪むおそれがあった。
したがって、本発明は、センサチップと永久磁石の間に磁気シールドが設けられた構造を有する磁気センサにおいて、検出波形の歪みを低減することを目的とする。
本発明による磁気センサは、第1の方向の磁束を検出するセンサチップと、センサチップにバイアス磁界を印加する永久磁石と、第1の方向と交差する第2の方向からセンサチップと永久磁石に挟まれるように配置された磁気シールドとを備え、磁気シールドと永久磁石の第2の方向における距離が第1の方向における端部において拡大されるよう、磁気シールドに面取り部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、磁気シールドに面取り部が設けられていることから、シールド機能を確保しつつ、検出対象となる磁気パターンによるバイアス磁界の変化量を増大させることが可能となる。したがって、例えば、第2の方向に被測定部材をスキャンすれば、特にスキャン方向における検出波形の歪みを低減することが可能となる。
本発明による磁気センサは、磁束をセンサチップに集める磁性体をさらに備えるものであっても構わない。これによれば、磁界の検出感度が高められるとともに、検出すべき磁気パターンの検出可能範囲を拡大することが可能となる。
本発明において、磁気シールドは、第2の方向からセンサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、第1の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第1の天板部と、第2の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、永久磁石は、磁気シールドの第1の側壁部を覆う第1の永久磁石と、磁気シールドの第2の側壁部を覆う第2の永久磁石を含み、第1の側壁部と第1の天板部を接続する角部と、第2の側壁部と第2の天板部を接続する角部に面取り部が設けられていても構わない。これによれば、第2の方向における構造の対称性が高まることから、センサの飽和を抑えることが可能となる。
本発明において、磁性体は、第1及び第2の天板部と接することなく、第1の天板部の先端と第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置されていても構わない。これによれば、磁気シールドによって形成されるギャップ内に磁性体が配置されることから、磁性体の直下(又は直上)に位置する磁気パターンに対する検出選択性を高めることが可能となる。
本発明において、磁気シールドは、第1の側壁部の他端に接続され、第1の天板部と同方向に延在する第1の底板部と、第2の側壁部の他端に接続され、第2の天板部と同方向に延在する第2の底板部とをさらに含み、第1の側壁部と第1の底板部を接続する角部と、第2の側壁部と第2の底板部を接続する角部に面取り部が設けられていても構わない。これによれば、第1の方向における構造の対称性についても高まることから、センサの飽和をより効果的に抑えることが可能となる。
本発明において、面取り部の第2の方向における面取り量は、面取り部の第1の方向における面取り量よりも大きくても構わない。これによれば、面取り部を設けることによる効果を十分に得ることができるため、検出波形の歪みをより効果的に低減することが可能となる。
このように、本発明によれば、空間分解能が高く、且つ、検出波形の歪みが少ない磁気センサを提供することが可能となる。このため、紙幣などの被測定部材に埋め込まれた微細な磁気パターンを高精度に読み取ることが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態による磁気センサ100Aの構成を示す略斜視図である。 図2は、磁気センサ100Aの内部構造を説明するための模式図であり、(a)は略側面図、(b)は略上面図である。 図3は、単位磁気センサ10の構造を説明するための略斜視図である。 図4は、単位磁気センサ10の構造を説明するための略上面図である。 図5は、磁気検出素子R1~R4の接続関係を説明するための回路図である。 図6は、磁気センサ100Aのyz断面図である。 図7は、磁気シールド50に面取り部50aを設けたことによる効果を示すグラフである。 図8は、磁気シールド50に面取り部50aを設けたことによる効果を示すグラフである。 図9は、磁気シールド50に面取り部50aを設けたことによる効果を示すグラフであり、面取り部50aの形状とセンサ出力の関係を示している。 図10は、磁気シールド50に面取り部50aを設けたことによる効果を示すグラフであり、面取り部50aの形状とセンサ出力の関係を示している。 図11は、比較例による磁気センサ100Cのyz断面図である。 図12は、本発明の第2の実施形態による磁気センサ100Bの構成を示す略斜視図である。 図13は、磁気センサ100Bのyz断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による磁気センサ100Aの構成を示す略斜視図である。
本実施形態による磁気センサ100Aは、x方向を長手方向とする長尺型の磁気センサであり、y方向に移動する被測定部材(図示せず)に設けられた磁気パターンをスキャンすることができる。特に限定されるものではないが、被測定部材としては紙幣が挙げられる。紙幣のスキャン方向は、短辺方向および長辺方向のいずれであっても構わない。
図1に示すように、本実施形態による磁気センサ100Aは、x方向に配列された複数の単位磁気センサ10と、単位磁気センサ10を覆う磁気シールド50と、磁気シールド50をy方向から挟むように配置された第1及び第2の永久磁石61,62を備えている。単位磁気センサ10は基板20に搭載されており、それぞれセンサチップ30及び磁性体40を含んでいる。
図1には、一例として6個の単位磁気センサ10が図示されているが、当然ながら、本発明がこれに限定されるものではない。磁気センサ100Aを構成する単位磁気センサ10の数は、磁気センサ100Aのx方向における長さと、単位磁気センサ10の1個あたりのx方向における長さによって適宜定めればよい。例えば、磁気センサ100Aのx方向における長さが約18cmであり、単位磁気センサ10の1個あたりのx方向における長さが約1cmであれば、18個の単位磁気センサ10を用いればよい。磁気センサ100Aのx方向における長さは、対象となる被測定部材のサイズによって定められ、単位磁気センサ10の1個あたりのx方向における長さは、求められる解像度によって定められる。
図2は、磁気センサ100Aの内部構造を説明するための模式図であり、(a)は略側面図、(b)は略上面図である。
図2に示すように、磁気センサ100Aの内部にはx方向を長手方向とする基板20が配置されており、基板20の表面に複数の単位磁気センサ10が搭載される。単位磁気センサ10は、磁気検出素子を有するセンサチップ30と、センサチップ30に固定された磁性体40によって構成される。磁性体40は、フェライトなどの高透磁率材料からなる板状の直方体であり、磁束をセンサチップ30に集める役割を果たす。ここで、x方向に隣接する2つの磁性体40は接触しておらず、僅かなギャップGxを介して分離されている。一方、センサチップ30のx方向における長さは、磁性体40のx方向における長さよりも十分に小さく、したがって、x方向に隣接する2つのセンサチップ30同士は十分に離間している。また、磁性体40のy方向における幅は、センサチップ30のy方向における幅よりも十分に小さい。
ギャップGxは、磁気パターンを検出することができない、或いは、検出感度が大幅に低下する部分である。したがって、ギャップGxのx方向における幅は、できるだけ狭く設計することが好ましい。但し、x方向に隣接する2つの磁性体40が接触すると、単位磁気センサ10間において磁気的な干渉が生じることから、両者が直接接触しないようレイアウトする必要がある。
図3及び図4は単位磁気センサ10の構造を説明するための図であり、図3は略斜視図、図4は略上面図である。
図3及び図4に示すように、基板20は実装領域21を有しており、実装領域21に単位磁気センサ10が実装される。単位磁気センサ10は、略直方体形状を有するセンサチップ30と、x方向を長手方向とする板状の磁性体40からなる。センサチップ30の上面である素子形成面31には、4つの磁気検出素子R1~R4と複数の端子電極32が形成されており、これら端子電極32は、ボンディングワイヤBWを介して基板20に設けられた端子電極22に接続されている。磁気検出素子R1~R4としては、磁界の向きに応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子(MR素子)を用いることが好ましい。磁気検出素子R1~R4の磁化固定方向は、図4の矢印Pが示す方向(y方向)に全て揃えられている。
センサチップ30の素子形成面31には、板状の磁性体40が固定されている。磁性体40は、磁気検出素子R1,R3と磁気検出素子R2,R4との間に配置される。ここで、磁気検出素子R1,R3はy方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R4はy方向における位置が等しい。また、磁気検出素子R1,R4はx方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R3はx方向における位置が等しい。磁性体40は、垂直方向(z方向)の磁束を集める役割を果たし、磁性体40によって集磁された磁束は、y方向にほぼ均等に分配される。このため、垂直方向の磁束は、磁気検出素子R1~R4に対してほぼ均等に与えられることになる。
図5は、磁気検出素子R1~R4の接続関係を説明するための回路図である。
図5に示すように、磁気検出素子R1,R2は、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。同様に、磁気検出素子R3,R4も、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。そして、磁気検出素子R1と磁気検出素子R2の接続点の電位Vaは所定の端子電極32を介して外部に出力され、磁気検出素子R3と磁気検出素子R4の接続点の電位Vbは別の端子電極32を介して外部に出力される。
そして、磁気検出素子R1,R3は平面視で磁性体40からみて一方側(図4では上側)に配置され、磁気検出素子R2,R4は平面視で磁性体40からみて他方側(図4では下側)に配置されていることから、磁気検出素子R1~R4は差動ブリッジ回路を構成し、磁束密度に応じた磁気検出素子R1~R4の電気抵抗の変化を高感度に検出することが可能となる。つまり、磁気検出素子R1~R4は、全て同一の磁化固定方向を有していることから、平面視で磁性体40からみて一方側に位置する磁気検出素子R1,R3の抵抗変化量と、平面視で磁性体40からみて他方側に位置する磁気検出素子R2,R4の抵抗変化量との間には差が生じる。この差は、図5に示した差動ブリッジ回路によって増幅される。但し、本発明において4つの磁気検出素子R1~R4を用いることは必須ではなく、例えば2つの磁気検出素子(R1とR4)を用いても構わない。
図6は、本実施形態による磁気センサ100Aのyz断面図である。
図6に示すように、センサチップ30及び磁性体40からなる単位磁気センサ10は、磁気シールド50によって大部分が覆われる。磁気シールド50の材料としては、パーマロイなど透磁率の高い磁性金属材料を用いることが好ましい。磁気シールド50の材料として磁性金属材料を用いれば、2枚の磁性金属板を折り曲げることにより、第1の側壁部51及び第1の天板部53からなる部分と、第2の側壁部52及び第2の天板部54からなる部分を容易に作成することができる。但し、本発明において、第1の側壁部51及び第1の天板部53からなる部分や、第2の側壁部52及び第2の天板部54からなる部分が一体的である必要はなく、別部材を接着したものであっても構わない。また、磁気シールド50と基板20に囲まれた空間を樹脂材料でモールドしても構わない。
図6に示すように、磁気センサ100Aに使用される磁気シールド50は、y方向における一方側(図6における右側)から単位磁気センサ10を覆う第1の側壁部51と、y方向における他方側(図6における左側)から単位磁気センサ10を覆う第2の側壁部52と、第1の側壁部51のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第1の天板部53と、第2の側壁部52のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第2の天板部54によって構成されている。第1及び第2の天板部53,54は、xy平面を構成する。
これにより、単位磁気センサ10は、第1及び第2の側壁部51,52によってy方向から挟み込まれるとともに、第1の天板部53の先端と第2の天板部54の先端によって形成されるギャップGy内に磁性体40が配置される。特に限定されるものではないが、磁性体40のz方向における先端部は、第1及び第2の天板部53,54と同一平面に位置することが好ましい。これは、第1及び第2の天板部53,54から見て、磁性体40のz方向における先端部が奥側に引っ込むほど磁界の検出感度が低下する一方、磁性体40のz方向における先端部の突出量が大きくなるほどノイズの影響を受けやすくなるからである。また、磁性体40は、第1及び第2の天板部53,54と接しておらず、第1及び第2の天板部53,54に対して所定の間隔Sを有している。磁性体40と第1及び第2の天板部53,54の間には、樹脂などの非磁性部材が介在していても構わない。
また、磁気シールド50は、第1及び第2の永久磁石61,62によってy方向から挟まれている。第1及び第2の永久磁石61,62は、単位磁気センサ10にバイアス磁界を与えるために用いられ、第1の永久磁石61の極性と第2の永久磁石62の極性が逆となるよう配置されている。これにより、第1の永久磁石61と第2の永久磁石62に挟まれた領域においては、磁束の大部分が打ち消され、弱いバイアス磁界が磁性体40を介してセンサチップ30に印加される。
第1及び第2の永久磁石61,62のz方向における先端部は、第1及び第2の側壁部51,52と同一平面に位置するか、或いは、第1及び第2の側壁部51,52のz方向における先端部よりも奥側に引っ込んでいることが好ましい。これは、第1及び第2の永久磁石61,62のz方向における先端部が突出していると、その分、磁性体40と被測定部材のz方向における距離が離れ、検出感度が低下するからである。
図6には、被測定部材60も示されている。被測定部材60はy方向に配列された磁気パターンM1を有しており、被測定部材60をy方向にスキャンすると、磁気パターンM1が磁性体40の直下をy方向に通過することになる。尚、被測定部材60のスキャンは、磁気センサ100Aを固定した状態で被測定部材60をy方向に移動させても構わないし、逆に、被測定部材60を固定した状態で磁気センサ100Aをy方向に移動させても構わない。また、磁気センサ100Aと被測定部材60の上下位置は逆であっても構わない。そして、磁気パターンM1が磁性体40の直下をy方向に通過する際に生じるバイアス磁界の変化が磁気検出素子R1~R4によって検出され、これによって磁気パターンM1が読み取られる。
つまり、磁気パターンM1が符号y1の位置にある場合には、第1及び第2の永久磁石61,62によって形成される磁気バイアスが所定の安定状態を保っているため、センサチップ20からは、磁気バイアスに対応したセンサ出力が出力される。これに対し、磁気パターンM1が符号y2の位置まで移動すると、第1及び第2の永久磁石61,62によって形成される磁気バイアスの状態が磁気パターンM1の存在によって崩れ、磁性体40に印加される磁束φのz方向成分に変化が生じる。このような原理により、磁気パターンM1の通過を検出することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、磁気シールド50に面取り部50aが設けられており、この部分において、磁気シールド50の側壁部51と永久磁石61のy方向における距離、並びに、磁気シールド50の側壁部52と永久磁石62のy方向における距離が拡大されている。これにより、磁気シールド50に吸収されるバイアス磁界が少なくなり、磁気パターンM1にバイアス磁界が効果的に印加されることから、検出感度が高められるとともに、検出波形の歪みを低減することが可能となる。
図7~図10は、磁気シールド50に面取り部50aを設けたことによる効果を示すグラフであり、磁気パターンM1が通過した際に得られるセンサ出力の変化を示している。図7及び図8において、実線は本実施形態による磁気センサ100Aの特性を示し、破線は図11に示す比較例による磁気センサ100Cの特性を示している。図11に示すように、比較例による磁気センサ100Cは、磁気シールド50に面取り部50aが設けられていない点において、本実施形態による磁気センサ100Aと相違している。
図7に示すように、磁気パターンM1が通過した際に得られるセンサ出力は、磁気シールド50に面取り部50aが設けられた磁気センサ100Aの方が高いことが分かる。これは、磁気シールド50に面取り部50aが設けられていない磁気センサ100Cでは、永久磁石61,62の角部Cから発生する磁束の多くが磁気シールド50に吸い込まれてしまい、磁気パターンM1に印加されるバイアス磁界が低減するのに対し、磁気シールド50に面取り部50aが設けられた磁気センサ100Aでは、より多くのバイアス磁界が磁気パターンM1に印加されるためである。
図8は、センサ出力のピーク値を±100%とした場合のセンサ出力の変化量を示している。図8に示すように、磁気シールド50に面取り部50aが設けられていない磁気センサ100Cでは、センサ出力の変化開始時および変化終了時に±5%程度のオーバーシュートおよびアンダーシュートが発生しているが、磁気シールド50に面取り部50aが設けられた磁気センサ100Aにおいては、このようなオーバーシュートおよびアンダーシュートがほとんど発生していないことが分かる。
図9及び図10は、面取り部50aの形状とセンサ出力の関係を示しており、図6に示すz方向における面取り量Czを0.8mmに固定した場合において、y方向における面取り量Cyを0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm、1.2mmとした場合におけるセンサ出力を示している。図9に示すように、センサ出力は、y方向における面取り量Cyが大きいほど高くなることが分かる。これは、面取り部50aの形状のうち、磁気バイアスに与える影響の多くは、y方向における面取り量Cyに依存するためである。図示しないが、y方向における面取り量Cyを所定値に固定した状態で、z方向における面取り量Czを変化させても、センサ出力に大きな変化は見られない。また、図10に示すように、センサ出力の変化開始時および変化終了時におけるオーバーシュートおよびアンダーシュートについても、y方向における面取り量Cyが大きいほど緩和されることが分かる。
以上説明したように、本実施形態による磁気センサ100Aは、磁気シールド50に面取り部50aが設けられていることから、より高いセンサ出力を得ることが可能となる。これにより、検出波形の歪みが低減された磁気センサ100Aを提供することが可能となる。
しかも、本実施形態による磁気センサ100Aは、単位磁気センサ10がx方向に複数個配列されており、且つ、単位磁気センサ10に含まれる磁性体40のx方向における長さは、センサチップ30のx方向における長さよりも十分に長いことから、より小型のセンサチップ30を用いつつ、x方向における全幅をスキャンすることが可能となる。通常、センサチップ30は集合基板を用いて作製されるため、そのサイズが小型であるほど、1つの集合基板から多数個取りできるセンサチップ30の数が増加し、コストを削減することができる。そして、本実施形態による磁気センサ100Aによれば、単位磁気センサ10のx方向におけるスキャン幅が磁性体40によって担保されるため、センサチップ30のx方向におけるサイズをより小型とすることが可能となる。これにより、従来の長尺型磁気センサに比べて、部品コストを大幅に削減することが可能となる。
そして、磁性体40によって集磁された磁束は、小型なセンサチップ30上の磁気検出素子R1~R4に集中することから、より高い検出感度を得ることも可能となる。
図12は、本発明の第2の実施形態による磁気センサ100Bの構成を示す略斜視図である。また、図13は、本発明の第2の実施形態による磁気センサ100Bのyz断面図である。
図12及び図13に示すように、第2の実施形態による磁気センサ100Bは、磁気シールド50が第1及び第2の底板部55,56を備えているとともに、磁気シールド50に面取り部50bが設けられている点において、第1の実施形態による磁気センサ100Aと相違している。その他の構成は、第1の実施形態による磁気センサ100Aと同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
磁気シールド50の第1の底板部55は、第1の側壁部51のz方向における他端に接続され、第1の天板部53と同方向に延在している。また、磁気シールド50の第2の底板部56は、第2の側壁部52のz方向における他端に接続され、第2の天板部54と同方向に延在している。これにより、第1及び第2の底板部55,56は、xy平面を構成する。第1の底板部55の先端と第2の底板部56の先端はギャップGyを構成している。
本実施形態においては、磁気シールド50がy方向に対称形であるのみならず、z方向にも対称形であることから、磁気検出素子R1~R4がより飽和しにくくなる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態による磁気センサ100A,100Bは、複数の単位磁気センサ10がx方向に配列された構成を有しているが、単位磁気センサ10の数は1個であっても構わない。
10 単位磁気センサ
20 基板
20 センサチップ
21 実装領域
22 端子電極
30 センサチップ
31 素子形成面
32 端子電極
40 磁性体
50 磁気シールド
50a,50b 面取り部
51 第1の側壁部
52 第2の側壁部
53 第1の天板部
54 第2の天板部
55 第1の底板部
56 第2の底板部
60 被測定部材
61 第1の永久磁石
62 第2の永久磁石
100A,100B,100C 磁気センサ
BW ボンディングワイヤ
C 角部
Cy,Cz 面取り量
Gx,Gy ギャップ
M1 磁気パターン
R1~R4 磁気検出素子
S 間隔
φ 磁束

Claims (7)

  1. 第1の方向の磁束を検出するセンサチップと、
    前記センサチップにバイアス磁界を印加する永久磁石と、
    前記第1の方向と交差する第2の方向から前記センサチップと前記永久磁石に挟まれるように配置された磁気シールドと、を備え、
    前記磁気シールドと前記永久磁石の前記第2の方向における距離が前記第1の方向における端部において拡大されるよう、前記磁気シールドに面取り部が設けられていることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記磁束を前記センサチップに集める磁性体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記磁気シールドは、前記第2の方向から前記センサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、前記第1の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第1の天板部と、前記第2の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、
    前記永久磁石は、前記磁気シールドの前記第1の側壁部を覆う第1の永久磁石と、前記磁気シールドの前記第2の側壁部を覆う第2の永久磁石を含み、
    前記第1の側壁部と前記第1の天板部を接続する角部と、前記第2の側壁部と前記第2の天板部を接続する角部に前記面取り部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記磁性体は、前記第1及び第2の天板部と接することなく、前記第1の天板部の先端と前記第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の磁気センサ。
  5. 前記磁気シールドは、前記第1の側壁部の他端に接続され、前記第1の天板部と同方向に延在する第1の底板部と、前記第2の側壁部の他端に接続され、前記第2の天板部と同方向に延在する第2の底板部とをさらに含み、
    前記第1の側壁部と前記第1の底板部を接続する角部と、前記第2の側壁部と前記第2の底板部を接続する角部に前記面取り部が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の磁気センサ。
  6. 前記面取り部の前記第2の方向における面取り量は、前記面取り部の前記第1の方向における面取り量よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記第2の方向は、被測定部材のスキャン方向であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の磁気センサ。
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