JP6969397B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は磁気センサに関し、特に、磁気検出素子に磁束を集めるための磁性体を備えた磁気センサに関する。
磁気センサは、電流計、磁気エンコーダ、紙幣センサなどに広く用いられている。特許文献1に記載されているように、磁気センサには、磁気検出素子に磁束を集めるための磁性体が設けられることがある。磁気センサに磁性体を設けると、磁気の検出感度が高められるとともに、指向性を持たせることも可能となる。
特許第5500785号公報
しかしながら、磁性体の集磁能力は必ずしも均一ではなく、場合によっては局所的に集磁能力が高かったり、局所的に集磁能力が低かったりすることがあり、この場合には、検出感度に空間的なムラが生じてしまう。このような現象は、センサチップよりもサイズの大きい磁性体を用いた場合において特に顕著となる。
したがって、本発明は、検出感度の空間的なムラが低減された磁気センサを提供することを目的とする。
本発明による磁気センサは、磁気検出素子が形成された素子形成面を有するセンサチップと、素子形成面と平行な第1の方向を長手方向とする形状を有し、磁束を磁気検出素子に集める磁性体と、を備え、磁性体は、素子形成面と対向する下面と、下面の反対側に位置する上面を有し、磁性体の上面は、第1の方向における位置によって素子形成面からの高さが異なる凹凸形状を有していることを特徴とする。
本発明によれば、磁性体の上面が凹凸形状を有していることから、素子形成面からの高さが高い部分の集磁能力が相対的に高くなり、素子形成面からの高さが低い部分の集磁能力が相対的に低くなる。したがって、磁性体の上面が平坦である場合に感度が低下する部分の高さを高くし、或いは、磁性体の上面が平坦である場合に感度が過剰となる部分の高さを低くすれば、検出感度の空間的なムラを低減することが可能となる。
本発明において、磁性体の第1の方向におけるサイズは、センサチップの第1の方向におけるサイズよりも大きくても構わない。センサチップよりもサイズの大きい磁性体を用いる場合、検出感度の空間的なムラが顕著となるが、本発明によればこのような場合であっても、検出感度の空間的なムラを低減することが可能となる。
本発明において、磁性体の上面は、第1の方向における略中央部が突出した形状を有していても構わないし、第1の方向における両端部又はその近傍が突出した形状を有していても構わない。前者によれば略中央部における集磁能力を高めることができ、後者によれば両端部又はその近傍における集磁能力を高めることができる。
本発明による磁気センサは、センサチップ及び磁性体を覆う磁気シールドをさらに備え、磁気シールドは、第1の方向と直交する第2の方向からセンサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、第1の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第1の天板部と、第2の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、磁性体は、第1及び第2の天板部と接することなく、第1の天板部の先端と第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置されていても構わない。これによれば、磁性体の直下(又は直上)に位置する磁気パターンに対する検出選択性を高めることが可能となる。したがって、例えば、ギャップの幅方向に被測定部材をスキャンすれば、特にスキャン方向における分解能を高めることが可能となる。
このように、本発明によれば、検出感度の空間的なムラが低減された磁気センサを提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態による磁気センサ10Aの外観を示す略斜視図である。 図2は、磁気センサ10Aの略上面図である。 図3は、磁気検出素子R1〜R4の接続関係を説明するための回路図である。 図4は、磁気センサ10Aのx方向における感度分布を示すグラフである。 図5は、磁気センサ10Aから突起部42aを削除した場合のx方向における感度分布を示すグラフである。 図6は、本発明の第2の実施形態による磁気センサ10Bの外観を示す略斜視図である。 図7は、磁気センサ10Bから磁気シールド50を削除した状態を示す略斜視図である。 図8は、磁気センサ10Bのyz断面図である。 図9は、磁気センサ10Bの効果を説明するためのグラフである。 図10は、磁気センサ10Bのx方向における感度分布を示すグラフである。 図11は、磁気センサ10Bから突起部42bを削除した場合のx方向における感度分布を示すグラフである。 図12は、突起部42bを削除した場合に両端部における感度が低下する理由を説明するための模式図である。 図13は、第2の実施形態の変形例による磁気センサ10Cの外観を示す略斜視図である。 図14は、変形例による磁気センサ10Cのx方向における感度分布を示すグラフである。 図15は、変形例による磁気センサ10Cのx方向における感度分布を示す別のグラフである。 図16は、本発明の第3の実施形態による磁気センサ100の外観を示す略斜視図である。 図17は、磁性体40の第1のバリエーションを示す断面図である。 図18は、磁性体40の第2のバリエーションを示す断面図である。 図19は、磁性体40の第3のバリエーションを示す断面図である。 図20は、磁性体40の第4のバリエーションを示す断面図である。 図21は、磁性体40の第5のバリエーションを示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1及び図2は本発明の第1の実施形態による磁気センサ10Aの構造を説明するための図であり、図1は略斜視図、図2は略上面図である。
図1及び図2に示すように、磁気センサ10Aは、略直方体形状を有し、基板20の実装領域21に実装されたセンサチップ30と、x方向を長手方向とする板状の磁性体40からなる。センサチップ30の上面である素子形成面31には、4つの磁気検出素子R1〜R4と複数の端子電極32が形成されており、これら端子電極32は、ボンディングワイヤBWを介して基板20に設けられた端子電極22に接続されている。磁気検出素子R1〜R4としては、磁界の向きに応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子(MR素子)を用いることが好ましい。磁気検出素子R1〜R4の磁化固定方向は、図2の矢印Pが示す方向(y方向)に全て揃えられている。
センサチップ30の素子形成面31には、フェライトなどの高透磁率材料からなる磁性体40が固定されている。磁性体40は、x方向を長手方向とする板状部材であり、磁束φをセンサチップ30に集める役割を果たす。磁性体40のx方向における長さは、センサチップ30のx方向における長さよりも長く、磁性体40のy方向における幅は、センサチップ30のy方向における幅よりも短い。磁性体40は、素子形成面31と対向する下面41と、下面の反対側に位置する上面42を有し、上面42のx方向における略中央部には突起部42aが設けられている。これに対し、磁性体40の下面41は平坦である。したがって、磁性体40のz方向における高さは、磁性体40のx方向における略中央部において選択的に高くなっている。
磁性体40は、磁気検出素子R1,R3と磁気検出素子R2,R4との間に配置される。ここで、磁気検出素子R1,R3はy方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R4はy方向における位置が等しい。また、磁気検出素子R1,R4はx方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R3はx方向における位置が等しい。磁性体40は、垂直方向(z方向)の磁束φを集める役割を果たし、磁性体40によって集磁された磁束φは、y方向にほぼ均等に分配される。このため、垂直方向の磁束φは、磁気検出素子R1〜R4に対してほぼ均等に与えられることになる。
図3は、磁気検出素子R1〜R4の接続関係を説明するための回路図である。
図3に示すように、磁気検出素子R1,R2は、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。同様に、磁気検出素子R3,R4も、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。そして、磁気検出素子R1と磁気検出素子R2の接続点の電位Vaは所定の端子電極32を介して外部に出力され、磁気検出素子R3と磁気検出素子R4の接続点の電位Vbは別の端子電極32を介して外部に出力される。
そして、磁気検出素子R1,R3は平面視で磁性体40からみて一方側(図2では上側)に配置され、磁気検出素子R2,R4は平面視で磁性体40からみて他方側(図2では下側)に配置されていることから、磁気検出素子R1〜R4は差動ブリッジ回路を構成し、磁束密度に応じた磁気検出素子R1〜R4の電気抵抗の変化を高感度に検出することが可能となる。つまり、磁気検出素子R1〜R4は、全て同一の磁化固定方向を有していることから、平面視で磁性体40からみて一方側に位置する磁気検出素子R1,R3の抵抗変化量と、平面視で磁性体40からみて他方側に位置する磁気検出素子R2,R4の抵抗変化量との間には差が生じる。この差は、図3に示した差動ブリッジ回路によって増幅される。但し、本発明において4つの磁気検出素子R1〜R4を用いることは必須ではなく、例えば2つの磁気検出素子(R1とR4)を用いても構わない。
上述の通り、磁性体40はz方向の磁束φを集める役割を果たすが、図1に示すように、磁性体40のx方向における両端部には、周囲からより多くの磁束φが集まるため、この部分における磁気の検出感度が局所的に高くなってしまうことがある。しかしながら、本実施形態による磁気センサ10Aは、磁性体40の上面42のx方向における略中央部に突起部42aを設け、これによってこの部分の集磁能力を高めていることから、集磁能力がより均一化される。その結果、検出感度の空間的なムラが低減される。
図4は、本実施形態による磁気センサ10Aのx方向における感度分布を示すグラフであり、磁性体40のx方向における長さが8.0mm、y方向における厚さが0.15mm、z方向における高さ(突起部42aを除く)が1.0mmであり、上面42の中央部にx方向における長さが2.0mm、z方向における高さが0.2mmである突起部42aを設けた場合におけるシミュレーション結果を示している。グラフの横軸は磁性体40のx方向における中心部を0とした場合のx方向位置を示し、グラフの縦軸は最も高い感度を100%とした場合における検出感度である。この点は、以下のグラフにおいても同様である。
図4に示すように、本実施形態による磁気センサ10Aは、x方向における中央部で感度がやや低下しているが、その低下量は10%未満に抑えられており、比較的フラットな特性が得られていることが分かる。これに対し、突起部42aを削除した場合、シミュレーション結果である図5に示すように、中央部における感度の低下量は30%近くに達する。このように、磁性体40の上面42が平坦である場合、中央部における感度が大幅に低下するが、本実施形態による磁気センサ10Aは、磁性体40に突起部42aを設けることによって、このような感度の落ち込みを緩和している。
以上説明したように、本実施形態による磁気センサ10Aは、磁性体40の上面42のx方向における略中央部に突起部42aを設けていることから、中央部における磁気の検出感度の低下を補うことが可能となる。その結果、よりフラットな特性を得ることが可能となる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態による磁気センサ10Bの外観を示す略斜視図である。
図6に示すように、本実施形態による磁気センサ10Bは、基板20、センサチップ30及び磁性体40を覆う磁気シールド50を備えている。磁気シールド50は、ノイズとなる磁束を遮断することによって磁気センサ10Bの指向性を高めるための部材であり、パーマロイなど透磁率の高い磁性金属材料を用いることが好ましい。
図7は、磁気センサ10Bから磁気シールド50を削除した状態を示す略斜視図である。
図7に示すように、磁気センサ10Bに含まれる磁性体40は、上面42のx方向における両端部に突起部42bを有している。したがって、磁性体40のz方向における高さは、磁性体40のx方向における両端部において選択的に高くなっている。その他の構成は、第1の実施形態による磁気センサ10Aと同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8は、本実施形態による磁気センサ10Bのyz断面図である。
図8に示すように、磁気センサ10Bを構成する基板20、センサチップ30及び磁性体40は、磁気シールド50によって大部分が覆われる。磁気シールド50は、y方向からセンサチップ30を挟み込む第1及び第2の側壁部51,52と、第1の側壁部51のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第1の天板部53と、第2の側壁部52のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第2の天板部54と、第1の側壁部51のz方向における他端と第2の側壁部52のz方向における他端を接続する底板部55を有している。第1及び第2の側壁部51,52はxz平面を構成し、第1及び第2の天板部53,54と底板部55はxy平面を構成する。
そして、磁気シールド50の材料としてパーマロイなどの磁性金属材料を用いれば、1枚の磁性金属板を折り曲げることにより、磁気シールド50を作製することが可能となる。但し、磁気シールド50が一体的である必要はなく、複数の磁性部材を接着したものであっても構わない。また、磁気シールド50と基板20に囲まれた空間を樹脂材料でモールドしても構わない。このように、磁気シールド50は略筒状体であることから、センサチップ30及び磁性体40が搭載された基板20を筒状の磁気シールド50に挿入することによって磁気センサ10Bを作製することができる。この場合、磁気シールド50自体を磁気センサ100の筐体として使用することも可能である。但し、磁気シールド50が略筒状体である必要はなく、底板部55を省略し、第1の側壁部51と第1の天板部53からなる部分と、第2の側壁部52と第2の天板部54からなる部分を別部材によって構成しても構わない。
図8に示すように、本実施形態においては、第1の天板部53の先端と第2の天板部54の先端によって形成されるギャップG内に磁性体40が配置される。特に限定されるものではないが、磁性体40の上面42は、第1及び第2の天板部53,54と同一平面に位置することが好ましい。これは、第1及び第2の天板部53,54から見て、磁性体40の上面42が奥側に引っ込むほど磁界の検出感度が低下する一方、磁性体40の上面42の突出量が大きくなるほどノイズの影響を受けやすくなるからである。また、磁性体40は、第1及び第2の天板部53,54と接しておらず、第1及び第2の天板部53,54に対して所定の間隔Sを有している。磁性体40と第1及び第2の天板部53,54の間には、樹脂などの非磁性部材が介在していても構わない。
図8には、被測定部材60も示されている。被測定部材60はy方向に配列された磁気パターンM1,M2を有しており、被測定部材60をy方向にスキャンすると、磁気パターンM1,M2が磁性体40の直下をy方向に通過することになる。尚、被測定部材60のスキャンは、磁気センサ10Bを固定した状態で被測定部材60をy方向に移動させても構わないし、逆に、被測定部材60を固定した状態で磁気センサ10Bをy方向に移動させても構わない。また、磁気センサ10Bと被測定部材60の上下位置は逆であっても構わない。そして、磁気パターンM1,M2が磁性体40の直下をy方向に通過する際、磁気パターンM1,M2によって生じる磁束が磁性体40を介して磁気検出素子R1〜R4に与えられ、これによって磁気パターンM1,M2が読み取られる。
図8においては、磁気パターンM1が磁性体40の直下に位置しているため、このタイミングでは、磁気パターンM1によって生じる磁束が読み取られる。しかしながら、磁気パターンM1のy方向における近傍には別の磁気パターンM2が存在しているため、この磁気パターンM2によって生じる磁束の一部も同じタイミングで読み取られてしまう。磁気パターンM2によって生じる磁束は、磁気パターンM1を読み取るタイミングにおいてはノイズである。
しかしながら、本実施形態による磁気センサ10Bは磁気シールド50を備えており、磁性体40の直下に位置しない磁気パターン(図8においてはM2)の磁束を磁気シールド50によって遮断することができる。つまり、ノイズとなるy方向の磁束については、xz平面を有する第1及び第2の側壁部51,52によって遮断され、ノイズとなるz方向の磁束については、xy平面を有する第1及び第2の天板部53,54によって遮断される。これにより、磁性体40の直下に位置する磁気パターン(図8においてはM1)から生じる磁束をより選択的に読み取ることができ、空間分解能が高められる。
図9は、第2の実施形態による磁気センサ10Bの効果を説明するためのグラフであり、横軸は磁性体40を基準とした磁気パターンのy方向における位置を示し、縦軸は検出磁界の強度を示している。検出磁界の強度は、ピーク値を1として規格化している。図9に示すように、磁気シールド50を備える磁気センサ10Bは、磁気シールド50を備えない磁気センサ10Aに比べて検出磁界の波形がシャープとなり、空間分解能が向上していることが分かる。
図10は、第2の実施形態による磁気センサ10Bのx方向における感度分布を示すグラフであり、磁性体40のx方向における長さが8.0mm、y方向における厚さが0.15mm、z方向における高さ(突起部42bを除く)が1.0mmであり、上面42の両端部にx方向における長さが0.5mm、z方向における高さが0.2mmである突起部42bを設けた場合におけるセンサ出力結果を示している。
図10に示すように、本実施形態による磁気センサ10Bは、x方向における中央部で感度がやや低下しているが、その低下量は20%未満に抑えられており、ある程度フラットな特性が得られていることが分かる。これに対し、突起部42bを削除した場合、シミュレーション結果である図11に示すように、両端部における感度が極端に低下する。しかしながら、本実施形態による磁気センサ10Bは、磁性体40の両端部に突起部42bを設けていることから、両端部における集磁能力が高められ、よりフラットな特性を得ることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態による磁気センサ10Bは、磁性体40の上面42のx方向における両端部に突起部42bを設けていることから、両端部における磁気の検出感度の低下を補うことが可能となる。
図12は、突起部42bを削除した場合に両端部における感度が低下する理由を説明するための模式図である。
図12に示すように、磁性体40に対してz方向の磁束φが存在する場合、その多くはそのまま磁性体40に吸い込まれるものの、一部の磁束φについては磁気シールド50に取り込まれる。そして、磁束φが磁気シールド50に取り込まれる割合は一定ではなく、x方向の両端部においてより多く取り込まれる傾向がある。これは、磁気シールド50によって形成されるギャップGのx方向における中央部にのみ磁性体40が存在し、x方向における両端部には磁性体40が存在しないことから、磁性体40の端部近傍における磁束φは、磁気シールド50により取り込まれやすくなるからである。このようなメカニズムにより、突起部42bが存在しない場合、つまり、磁性体40の上面42が平坦である場合には、両端部における感度が大幅に低下してしまう。
これに対し、本実施形態による磁気センサ10Bにおいては、磁性体40の上面42のx方向における両端部に突起部42bが設けられていることから、両端部における感度の低下が補われる。その結果、よりフラットな特性を得ることが可能となる。
尚、図10に示すシミュレーション結果では、x方向における中央部の感度がやや低下している。これをさらに補うためには、図13に示す変形例による磁気センサ10Cのように、磁性体40の上面42のx方向における略中央部に突起部42aをさらに設けても構わない。尚、図13には磁気シールド50が図示されていないが、変形例による磁気センサ10Cも磁気センサ10Bと同様の磁気シールド50を備えている。
図14は、変形例による磁気センサ10Cのx方向における感度分布を示すグラフであり、磁性体40のx方向における長さが8.0mm、y方向における厚さが0.15mm、z方向における高さ(突起部42a,42bを除く)が1.0mmであり、上面42の中央部にx方向における長さが1.0mm、z方向における高さが0.2mmである突起部42aを設けるとともに、上面42の両端部にx方向における長さが0.5mm、z方向における高さが0.2mmである突起部42bを設けた場合におけるシミュレーション結果を示している。
図14に示すように、磁性体40に突起部42aと突起部42bの両方を設けることによって、よりフラットな特性が得られることが分かる。また、突起部42bのx方向における長さを1.0mmに拡大すると、図15に示すように、両端部における感度がより上昇する。このように、突起部42a,42bのサイズを調整すれば、x方向における感度分布を微調整することが可能となる。
<第3の実施形態>
図16は、本発明の第3の実施形態による磁気センサ100の外観を示す略斜視図である。
図16に示すように、本実施形態による磁気センサ100は、x方向を長手方向とする長尺型の磁気センサであり、x方向における幅の広い被測定部材(図示せず)に設けられた磁気パターンをy方向にスキャンするタイプの磁気センサである。特に限定されるものではないが、被測定部材としては紙幣が挙げられる。紙幣のスキャン方向は、短辺方向および長辺方向のいずれであっても構わない。
図16に示すように、本実施形態による磁気センサ100は、x方向に配列された複数の単位磁気センサ10Cと、単位磁気センサ10Cを覆う磁気シールド50を備えている。単位磁気センサ10Cの構成は、図13に示したとおりである。
図16には、一例として6個の単位磁気センサ10Cが図示されているが、当然ながら、単位磁気センサ10Cの個数はこれに限定されるものではない。磁気センサ100を構成する単位磁気センサ10Cの数は、磁気センサ100のx方向における長さと、単位磁気センサ10Cの1個あたりのx方向における長さによって適宜定めればよい。例えば、磁気センサ100のx方向における長さが約18cmであり、単位磁気センサ10Cの1個あたりのx方向における長さが約1cmであれば、18個の単位磁気センサ10Cを用いればよい。磁気センサ100のx方向における長さは、対象となる被測定部材のサイズによって定められ、単位磁気センサ10Cの1個あたりのx方向における長さは、求められる解像度によって定められる。
このように、本実施形態による磁気センサ100は、単位磁気センサ10Cがx方向に複数個配列された長尺形状を有していることから、紙幣などの被測定部材の全体を一方向にスキャンすることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、磁性体40の上面42の凹凸形状については、上述した各実施形態が示す形状に限定されるものではなく、目的とする特性に応じた種々の形状とすることが可能である。したがって、図17に示すように、磁性体40の上面42の端部からやや離れた位置に突起部42bを設けても構わないし、図18に示すように、突起部42aの高さを突起部42bの高さよりも大きくしても構わない。また、図19に示すように、x方向における中央部ほど磁性体40の上面42の高さが高くなるよう凸型に湾曲した形状であっても構わないし、図20に示すように、x方向における中央部ほど磁性体40の上面42の高さが低くなるよう凹型に湾曲した形状であっても構わない。さらには、図21に示すように、中央部と両端部が凸型であり、これらの間が凹型である波形に湾曲した形状であっても構わない。このように、本発明においては、x方向における位置によって、磁性体40の上面42の素子形成面31からの高さが異なる凹凸形状を有していれば足りる。
10A〜10C,100 磁気センサ
20 基板
21 実装領域
22 端子電極
30 センサチップ
31 素子形成面
32 端子電極
40 磁性体
41 下面
42 上面
42a,42b 突起部
50 磁気シールド
51 第1の側壁部
52 第2の側壁部
53 第1の天板部
54 第2の天板部
55 底板部
60 被測定部材
BW ボンディングワイヤ
G ギャップ
M1,M2 磁気パターン
R1〜R4 磁気検出素子
φ 磁束

Claims (6)

  1. 磁気検出素子が形成された素子形成面を有するセンサチップと、
    前記素子形成面と平行な第1の方向を長手方向とする形状を有し、磁束を前記磁気検出素子に集める磁性体と、を備え、
    前記磁性体は、前記素子形成面と対向する下面と、前記下面の反対側に位置する上面を有し、
    前記磁性体の前記上面は、前記第1の方向における位置によって前記素子形成面からの高さが異なる凹凸形状を有していることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記磁性体の前記第1の方向におけるサイズは、前記センサチップの前記第1の方向におけるサイズよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記磁性体の前記上面は、前記第1の方向における略中央部が突出した形状を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  4. 前記磁性体の前記上面は、前記第1の方向における両端部又はその近傍が突出した形状を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記センサチップ及び前記磁性体を覆う磁気シールドをさらに備え、
    前記磁気シールドは、前記第1の方向と直交する第2の方向から前記センサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、前記第1の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第1の天板部と、前記第2の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、
    前記磁性体は、前記第1及び第2の天板部と接することなく、前記第1の天板部の先端と前記第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記第2の方向は、被測定部材のスキャン方向であることを特徴とする請求項5に記載の磁気センサ。
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