JP7038907B2 - 生産管理システム、生産管理装置、生産管理方法およびプログラム - Google Patents

生産管理システム、生産管理装置、生産管理方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、生産管理システム、生産管理装置、生産管理方法およびプログラムに関する。
近年、製造業ではジャストインタイムの考え方が浸透し、PUSH型の生産よりもPULL型の生産の方が主流になっている。 PULL型の生産方式では、生産品の加工、組立などの処理を行う加工設備に投入する部品、仕掛品などをいかに早く加工設備へ搬送するかが、生産効率を向上させる上で重要になる。以下、加工設備に投入する部品、仕掛品などを投入品という。搬送装置を用いて自動で投入品を加工設備へ搬送する技術として、特許文献1には、搬送装置を加工設備の搬出予定時刻に合わせて、加工設備の所へ移動させる製品搬送システムが開示されている。
特開2007-185758号公報
特許文献1に記載の技術では、加工設備において、仕掛品が公差から外れたことによる再処理、老朽化によって発生する短時間の停止などによって、仕掛品の搬出予定時刻と実際の搬出時刻とがずれることがある。仕掛品の搬出予定時刻と実際の搬出時刻がずれると、搬送装置が仕掛品の搬出待ちをすることになり、生産効率が低下する。また、次の工程を実行する加工設備が再処理中であったり、停止中であったりすると、搬送装置が投入品の投入待ちをすることになり、生産効率が低下する。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備と、加工設備への投入品の搬送を行う複数の搬送装置と、を有する生産現場において、生産効率を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る生産管理システムは、複数の加工設備と、複数の搬送装置と、搬送管理装置と、生産管理装置とを備える。複数の加工設備は、生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する。複数の搬送装置は、加工設備への投入品の搬送を行う。搬送管理装置は、搬送装置に投入品の搬送を指示する。生産管理装置は、工程を加工設備に割り当てる。生産管理装置は、記憶部と、判定部と、平均作業時間算出部と、移動時間算出部と、完了予定時刻算出部と、工程割当部と、搬送情報送信部と、を有する。記憶部は、加工設備の過去の実作業時間を含む生産実績情報を記憶する。判定部は、割り当てる工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の加工設備が複数あるか否かを判定する。平均作業時間算出部は、計算対象の加工設備が複数ある場合に、生産実績情報に基づいて、計算対象の加工設備ごとの過去の実作業時間の平均である平均作業時間を算出する。移動時間算出部は、計算対象の加工設備が複数ある場合に、計算対象の加工設備ごとの加工設備への搬送装置の移動時間を算出する。完了予定時刻算出部は、平均作業時間、移動時間、および、計算対象の加工設備が工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出する。工程割当部は、完了予定時刻が最も早い加工設備へ当該工程を割り当てる。搬送情報送信部は、工程割当部が当該工程を割り当てた加工設備を示す搬送情報を搬送管理装置に送信する。搬送管理装置は、生産管理装置から受信した搬送情報が示す加工設備に当該工程への投入品を搬送する移動指示を搬送装置に送信する。
本発明によれば、生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備と、加工設備への投入品の搬送を行う複数の搬送装置と、を有する生産現場において、加工設備の過去の平均作業時間と加工設備への搬送装置の移動時間と加工設備の処理可能時刻とに基づいて、完了予定時刻が最も早い加工設備へ工程を割り当てることで、生産効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る生産管理システムの構成を示す図 実施の形態1に係る進捗情報の例を示す図 実施の形態1に係る製品情報の例を示す図 実施の形態1に係る搬送装置位置情報の例を示す図 実施の形態1に係る生産管理装置が実行する生産管理処理を示すフローチャート 実施の形態1に係る生産管理装置が実行する停止対応処理を示すフローチャート 実施の形態1に係る生産管理装置が実行する復旧対応処理を示すフローチャート 本発明の実施の形態2に係る生産管理システムの構成を示す図 実施の形態2に係る進捗情報の例を示す図 本発明の実施の形態3に係る生産管理システムの構成を示す図 実施の形態3に係る搬送管理装置が実行する移動速度設定処理を示すフローチャート 実施の形態3に係る搬送管理装置が実行する移動速度再設定処理を示すフローチャート 実施の形態1および2に係る生産管理装置のハードウェア構成の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る生産管理システム、生産管理装置、生産管理方法およびプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同じ符号を付す。本実施の形態では、製品を製造する複数の工程ごとに加工設備を有し、搬送装置が投入品を加工設備に搬送する工場に適用した例について説明する。製品は生産品の例である。工場は生産現場の例である。
(実施の形態1)
図1に示すように、生産管理システム100は、製品を製造する工程に加工設備4を割り当てる生産管理装置1と、投入品の搬送を行う搬送装置2と、搬送装置2に投入品の搬送を指示する搬送管理装置3と、投入品に加工処理を行う加工設備4と、製品の製造の着手を指示する製造着手指示ツール5とを備える。投入品は、加工設備4に投入する部品、仕掛品などである。加工設備4が行う加工処理は、製品の組立を含む。
搬送装置2は、工場内に入着した部品が保管される保管設備に設けられたストックエリア、および、各加工設備4に設けられたストックエリアのいずれかのストックエリアに対応付けられており、対応付けられたストックエリアで投入品の積載を待機している。以下、搬送装置2に対応付けられたストックエリアを待機ストックエリアという。各ストックエリアでは、搬送装置2への投入品の積載、および、搬送装置2から加工設備4への投入品の投入には、例えば、産業用ロボット、ベルトコンベア等の自動機を用いる。以下、産業用ロボット、ベルトコンベア等の自動機を積載投入機という。
搬送装置2は、積載投入機によって投入品が積載されると、搬送管理装置3から指示されたストックエリアに、投入品を搬送する。搬送装置2は、搬送先のストックエリアで、加工設備4への投入品の投入を待機する。搬送装置2は、加工設備4への投入品の投入が完了すると、待機ストックエリアに戻る。また、搬送装置2は、GPS(Global Positioning System)のような現在位置を取得可能な機能を備え、自身の現在位置を示す現在位置情報を記憶している。搬送装置2は、定期的に現在位置情報を搬送管理装置3に送信する。
搬送管理装置3は、各搬送装置2から受信した現在位置情報に、搬送装置2を識別する搬送装置コードと、搬送装置2が待機するストックエリアが設けられた保管設備または加工設備4を示す設備コードと、投入品が積載されているか否かを示す積載フラグとを対応付けた搬送装置位置情報を、生産管理装置1に送信する。なお、搬送装置2がストックエリア外に位置している場合には、搬送装置位置情報に設備コードは含まれない。搬送管理装置3が、搬送装置2に投入品が積載されているか否かを判定する方法については後述する。
加工設備4は、1日の加工処理のスケジュールを示す加工計画情報を記憶する。加工設備4は、加工計画情報が示すスケジュールに従って、加工処理を実行する。生産管理システム100では、同じ工程を実行可能な加工設備4が2つ以上存在する工程が1つ以上ある。
生産管理システム100では、1単位の製品の製造ごとに製造番号が付与される。製造番号が付与される1単位は、例えば、1ロットである。また、1単位の製品の製造、つまり製造番号ごとの製品の製造は、標準準備時間および標準作業時間で作業が行われた場合、1日以内に完了するものとする。さらに、その日に製造される製品の製造番号の製造順を示す日次の生産計画が決められている。生産管理装置1は、生産計画の製造順に従って、製造番号の製品の製造の各工程を加工設備4に割り当てる。加工設備4に割り当てる工程の順番は、工順に従う。
生産管理装置1が、製造順が1番目の製造番号XXX001の製品の製造の工程を加工設備4に割り当てる場合について説明する。まず、製造番号XXX001の最初の工程に必要な部品が工場内に入着されたタイミング、最初の工程に必要な部品のキッティング作業が完了したタイミングなどに、製造番号XXX001の最初の工程の準備が完了したことを示す準備完了情報が、製造着手指示ツール5に入力される。準備完了情報を製造着手指示ツール5に入力するのはユーザであってもよいし、他のシステムであってもよい。
製造着手指示ツール5は、製造番号XXX001の準備完了情報が入力された日を製造番号XXX001の着手指示日とする。製造着手指示ツール5は、製造番号XXX001と、製造する製品の機種を識別する機種コードと、着手指示日とを含む製造着手情報を生産管理装置1に送信する。なお、ユーザまたは他のシステムが、製造番号XXX001と、製造する製品の機種を識別する機種コードと、準備完了情報とを生産管理装置1に直接入力する構成にしてもよい。この場合、生産管理システム100は、製造着手指示ツール5を含まなくてもよい。
生産管理装置1は、各種情報を記憶する記憶部11と、加工設備4の過去の平均作業時間を算出する平均作業時間算出部12と、加工設備4への搬送装置2の移動時間を算出する移動時間算出部13と、加工設備4での作業の完了予定時刻を算出する完了予定時刻算出部14と、工程を加工設備4に割り当てる加工計画部15と、各種情報を管理する情報管理部16とを備える。
記憶部11は、製品の機種ごとの製造に関する製品情報、製造番号ごとの製品の製造の進捗を示す進捗情報、各加工設備4のストックエリアの位置を示す加工設備位置情報、製造番号ごとの製造実績を示す製造実績情報、および、日次の生産計画を示す生産計画情報を記憶している。また、また、情報管理部16は、搬送管理装置3から受信した搬送装置位置情報を記憶部11に記憶する。製品情報は、生産品情報の例である。製造実績情報は、生産実績情報の例である。
記憶部11が記憶する進捗情報は、図2に示すように、製造番号、製造する製品の機種コード、製品の製造を開始した日を示す製造開始日、製品を製造する各工程を示す工程コード、各工程を実行する加工設備4を示す設備コード、および、各工程を実行する加工設備4の実作業時間を含む。
情報管理部16は、製造着手指示ツール5から製造番号XXX001の製造着手情報を受信すると、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の製造開始日に製造着手情報が示す着手指示日を記録し、製造する製品の機種コードに製造着手情報が示す機種コードを記録する。図2の例では、製造番号XXX001の製造する製品の機種コードはMD0001であって、製造開始日は、2019/04/01である。
製造番号XXX001と、製造する製品の機種を識別する機種コードと、準備完了情報とが生産管理装置1に直接入力される構成の場合、情報管理部16は、準備完了情報が入力された日を、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の製造開始日に記録し、製造する製品の機種コードに製造着手情報が示す機種コードを記録する。
記憶部11が記憶する製品情報は、図3に示すように、製品の機種を示す機種コード、製品を製造する各工程を示す工程コード、各工程を実行可能な加工設備4を示す設備コード、各加工設備4の稼働・停止を示す計算対象フラグ、および、各加工設備4が工程を実行可能になる時刻である処理可能時刻を含む。計算対象フラグが「0」の場合、当該加工設備4は稼働している。計算対象フラグが「1」の場合、当該加工設備4は停止している。処理可能時刻は、つまり、各加工設備4の加工処理のスケジュールが空く時刻である。
情報管理部16は、製造番号XXX001の進捗情報に機種コードを記録すると、記憶部11が記憶する同じ機種コードの製品情報を参照し、製品を製造する各工程を示す工程コードを、製造番号XXX001の進捗情報に記録する。図2の例では、機種コードがMD0001の製品を製造する各工程を示す工程コードは、P0001、P0002、および、P0003である。
加工計画部15は、製造番号XXX001の進捗情報に、製造する製品の機種コードが記録されると、記憶部11から、同じ機種コードの製品情報を読み出す。図2の例では、製造番号XXX001の進捗情報に記録された製造する製品の機種コードは、MD0001であるので、加工計画部15は、図3に示す機種コードがMD0001の製品情報を読み出す。製造番号XXX001の最初の工程を実行可能で稼働している加工設備4が複数あるか否かを判定する。以下、割り当てる工程を実行可能で稼働している加工設備4を、その工程の計算対象の加工設備4という。なお、割り当てる工程の計算対象の加工設備4が複数あるか否かは、加工設備4から実行可能な工程を示す情報を取得し、加工設備4の停止・稼働を監視して判定してもよい。加工計画部15は、判定部の例である。
最初の工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合、加工計画部15は、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。図3の例では、製造番号XXX001の製品を製造する最初の工程は、工程コードがP0001の工程である。工程コードがP0001の工程を実行可能で計算対象フラグが0の加工設備4は、設備コードがF002、F005、および、F010の3つである。加工計画部15は、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードF002、F005、および、F010を送る。
最初の工程の計算対象の加工設備4が1つしかない場合、加工計画部15は、当該加工設備4に、その製造番号の最初の工程を割り当てる。加工設備4に工程を割り当てるとは、具体的には、加工設備4が記憶する加工計画情報が示すスケジュールに、その製造番号の工程を追加することをいう。加工計画部15は、工程割当部の例である。加工計画部15は、最初の工程を割り当てた加工設備4まで投入品を搬送する搬送装置2を採用する。保管設備のストックエリアで待機している搬送装置2が1台である場合には、加工計画部15は、その搬送装置2を採用する。待機している搬送装置2が複数ある場合には、加工計画部15は、例えばランダムに採用してもよいし、搬送装置コードの順に採用してもよい。待機している搬送装置2がない場合には、加工計画部15は、移動時間算出部13に搬送装置2の現在位置から保管設備のストックエリアまで戻る移動時間を算出させて、移動時間が最短の搬送装置2を採用する。加工計画部15は、最初の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、採用した搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。加工計画部15は、搬送情報送信部の例である。
記憶部11が記憶する製造実績情報は、製品の製造が完了した製造番号の進捗情報であって、製造番号、製造した製品の機種コード、製品の製造を開始した日を示す製造開始日、製品を製造する各工程を示す工程コード、各工程を実行した加工設備4を示す設備コード、および、加工設備4が実行した工程の実作業時間を含む。
平均作業時間算出部12は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、製造番号XXX001の進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある製造番号XXX001の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。計算対象期間は任意の期間である。計算対象期間は、すべての製品について同じでもよいし、機種毎に異なってもよい。製品の機種毎に異なる場合には、製品情報に計算対象期間を示す情報を含み、平均作業時間算出部12は、これを参照することにしてもよい。
ここでは、計算対象期間を1ヶ月とする。図2の例では、製造開始日は、2019/04/01であるので、平均作業時間算出部12は、2019/03/01~2019/04/01に製造開始日がある製造番号XXX001の製品と機種コードが同じMD0001の製造実績情報を読み出す。
平均作業時間算出部12は、読み出した製造実績情報に含まれる最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの実作業時間の平均値である平均作業時間を算出する。平均作業時間算出部12は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を示す平均作業時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
記憶部11が記憶する加工設備位置情報は、加工設備を示す設備コード、および、加工設備のストックエリアの位置を示す設置位置情報を含む。搬送装置位置情報は、図4に示すように、搬送装置2を識別する搬送装置コード、搬送装置2の現在位置を示す位置情報、搬送装置が待機するストックエリアが設けられた設備を示す設備コード、および、投入品が積載されているか否かを示す積載フラグを含む。
積載フラグが「0」の場合、当該搬送装置2に投入品が積載されていない。積載フラグが「1」の場合、当該搬送装置2に投入品が積載されている。図4の例では、搬送装置コードがAGV001、AGV002およびAGV003の搬送装置2は、設備コードがW001の保管設備のストックエリアで投入品の積載を待機している。保管設備のストックエリアで積載される投入品は、最初の工程に必要な部品である。搬送装置コードがAGV005およびAGV006の搬送装置2は、設備コードがF001の加工設備4のストックエリアで投入品の積載を待機している。加工設備4のストックエリアで積載されている投入品は、加工設備4で加工された仕掛品である。搬送装置コードがAGV004は、搬送中であって、ストックエリア外に位置している。搬送装置コードがAGV007は、待機ストックエリアに戻る途中であって、ストックエリア外に位置している。搬送装置コードがAGV008の搬送装置2は、設備コードがF003の加工設備4のストックエリアで投入品の加工設備4への投入を待機している。
移動時間算出部13は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む加工設備位置情報と、保管設備の設備コードを含む搬送装置位置情報とを読み出す。移動時間算出部13は、読み出した加工設備位置情報および搬送装置位置情報に基づいて、保管設備のストックエリアから最初の工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を算出する。最短経路の算出には、既存の技術を用いる。移動時間算出部13は、最短経路の距離を、当該搬送装置2の移動速度で割ることによって、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。
移動時間算出部13は、保管設備のストックエリアで待機している搬送装置2が1台である場合には、その搬送装置2を採用する。待機している搬送装置2が複数ある場合には、移動時間算出部13は、例えばランダムに採用してもよいし、搬送装置コードの順に採用してもよい。待機している搬送装置2がない場合には、移動時間算出部13は、搬送装置2の現在位置から保管設備のストックエリアまで戻る移動時間が最短の搬送装置2を採用する。移動時間算出部13は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの、搬送装置2の移動時間、および、採用した搬送装置2の搬送装置コードを示す移動時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
なお、各ストックエリアから各加工設備4のストックエリアまでの最短経路、および、搬送装置2の移動速度が定まっている場合には、予め移動時間を算出しておき、各ストックエリアの搬送装置2が待機している位置から各加工設備4の位置までの移動時間を示す基準移動時間情報を記憶部11が記憶してもよい。この場合、移動時間算出部13は、記憶部11が記憶する基準移動時間情報を参照して、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。移動時間算出部13は、投入品を積載するストックエリアで投入品の積載を待機している搬送装置2を示す情報を外部の装置またはシステムから取得してもよいし、ユーザからの入力を受け付けてもよい。あるいは、記憶部11は、各ストックエリアに対応付けられた搬送装置2を示す搬送装置情報を記憶しており、移動時間算出部13は、搬送装置情報および基準移動時間情報に基づいて、加工計画部15が搬送管理装置3に送信した搬送情報に含まれる搬送装置コードの搬送装置2について、搬送情報に含まれる設備コードの加工設備4に投入品を搬送して待機ストックエリアに戻ってくる移動時間の間は、採用する搬送装置2の候補から除外する構成にしてもよい。
完了予定時刻算出部14は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む製品情報を読み出す。完了予定時刻算出部14は、平均作業時間算出部12から受け取った平均作業時間情報、移動時間算出部13から受け取った移動時間情報、および、読み出した製品情報に含まれる最初の工程の計算対象の加工設備4の処理可能時刻に基づいて、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとに作業が完了する完了予定時刻を算出する。なお、計算対象の加工設備4の処理可能時刻は、当該加工設備4の加工計画情報から算出してもよい。
具体的には、完了予定時刻算出部14は、現在時刻に搬送装置2の移動時間を加算した時刻が、当該加工設備4の処理可能時刻を越える場合には、現在時刻に搬送装置2の移動時間を加算した時刻に当該加工設備4の平均作業時間を加算した時刻を完了予定時刻として算出する。完了予定時刻算出部14は、現在時刻に搬送装置2の移動時間を加算した時刻が、当該加工設備4の処理可能時刻を越えない場合には、当該加工設備4の処理可能時刻に当該加工設備4の平均作業時間を加算した時刻を完了予定時刻として算出する。完了予定時刻算出部14は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの、完了予定時刻と採用された搬送装置2の搬送装置コードとを示す完了予定時刻情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14から完了予定時刻情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に製造番号XXX001の最初の工程を割り当てる。完了予定時刻が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、立ち上げ日時が最も新しい加工設備4に製造番号XXX001の最初の工程を割り当てる。完了予定時刻、および、立ち上げ日時が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、加工設備4への搬送装置2の移動時間が最も短い加工設備4に製造番号XXX001の最初の工程を割り当てる。完了予定時刻、立ち上げ日時、および、搬送装置2の移動時間が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、設備コードの数字が最も小さい加工設備4に製造番号XXX001の最初の工程を割り当てる。加工設備4の立ち上げ日時は、例えば製品情報に含んでもよいし、記憶部11が各加工設備4の立ち上げ日時を示す情報を記憶してもよい。
加工計画部15は、製造番号XXX001と、最初の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。加工計画部15は、搬送情報送信部の例である。
搬送管理装置3は、搬送情報を受信すると、採用された搬送装置2に、製造番号XXX001の最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動を指示する移動指示を送信する。また、搬送管理装置3は、採用された搬送装置2の搬送装置コードおよび製造番号XXX001を、保管設備のストックエリアの積載投入機に送信する。あるいは、移動指示に製造番号XXX001を含み、移動指示を受信した搬送装置2が製造番号XXX001を積載投入機に通知してもよい。
積載投入機は、製造番号XXX001の製品の製造の最初の工程に必要な部品を、採用された搬送装置2に積載する。搬送装置2は、製造番号XXX001の製品の製造の最初の工程に必要な部品が積載されると、搬送管理装置3からの移動指示に従って、製造番号XXX001の最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動する。
搬送管理装置3は、移動指示を送信した搬送装置2が現在いるストックエリアを出発し、搬送先の加工設備4のストックエリアに到着後、待機ストックエリアに向かって出発するまでの間、当該搬送装置2に投入品が積載されていると判定する。あるいは、搬送装置2が現在位置情報と共に、投入品が積載されているか否かを示す積載情報を搬送管理装置3に送信してもよい。
生産管理装置1の加工計画部15は、製造番号XXX001の最初の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと完了予定時刻情報とを情報管理部16に送る。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の最初の工程を実行する加工設備4を示す設備コードに、加工計画部15から受け取った設備コードを記録する。図2の例では、製造番号XXX001の最初の工程である工程コードがP0001の工程の設備コードにF002が記録されている。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、製造番号XXX001の最初の工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻を記録する。図3の例では、設備コードがF002の加工設備4の処理可能時刻に13:55:30が記録されている。
加工設備4は、作業が完了するごとに、生産管理装置1に製造番号と作業の完了とを示す完了情報を送信する。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した最初の工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の最初の工程の実作業時間に記録する。図2の例では、製造番号XXX001の工程コードがP0001で設備コードがF002の実作業時間に、00:05:30が記録されている。
加工計画部15は、製造番号XXX001の進捗情報に、最初の工程の加工設備4の実作業時間が記録されると、読み出した製品情報に基づいて、製造番号XXX001の2番目の工程の計算対象の加工設備4が複数あるか否かを判定する。加工計画部15は、2番目の工程の計算対象の加工設備4が1つしかない場合、当該加工設備4に製造番号XXX001の2番目の工程を割り当てる。加工計画部15は、2番目の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、採用した搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。加工計画部15は、2番目の工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。
平均作業時間算出部12は、加工計画部15から2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、読み出した製造実績情報に含まれる2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を算出する。平均作業時間算出部12は、2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を示す平均作業時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
移動時間算出部13は、加工計画部15から2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む加工設備位置情報と、最初の工程が割り当てられた加工設備4の設備コードを含む搬送装置位置情報とを読み出す。移動時間算出部13は、読み出した加工設備位置情報および搬送装置位置情報に基づいて、最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアから2番目の工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を算出する。移動時間算出部13は、最短経路の距離を、当該搬送装置2の移動速度で割ることによって、2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。
移動時間算出部13は、最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアで待機している搬送装置2が1台である場合には、その搬送装置2を採用する。待機している搬送装置2が複数ある場合には、移動時間算出部13は、例えばランダムに採用してもよいし、搬送装置コードの順に採用してもよい。待機している搬送装置2がない場合には、移動時間算出部13は、搬送装置2の現在位置から最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアまで戻る移動時間が最短の搬送装置2を採用する。移動時間算出部13は、2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間、および、採用した搬送装置2の搬送装置コードを示す移動時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
完了予定時刻算出部14は、加工計画部15から2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、2番目の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む製品情報を読み出す。完了予定時刻算出部14は、平均作業時間算出部12から受け取った平均作業時間情報、移動時間算出部13から受け取った移動時間情報、および、読み出した製品情報に含まれる2番目の工程の計算対象の加工設備4の処理可能時刻に基づいて、2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとに作業が完了する完了予定時刻を算出する。完了予定時刻算出部14は、2番目の工程の計算対象の加工設備4ごとの、完了予定時刻と採用された搬送装置2の搬送装置コードとを示す完了予定時刻情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14から完了予定時刻情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に製造番号XXX001の2番目の工程を割り当てる。加工計画部15は、製造番号XXX001と、2番目の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。
搬送管理装置3は、搬送情報を受信すると、採用された搬送装置2に、製造番号XXX001の2番目の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動を指示する移動指示を送信する。搬送管理装置3は、採用された搬送装置2の搬送装置コードおよび製造番号XXX001を、製造番号XXX001の最初の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアの積載投入機に送信する。積載投入機は、製造番号XXX001の製品の仕掛品を、採用された搬送装置2に積載する。搬送装置2は、製造番号XXX001の製品の仕掛品が積載されると、製造番号XXX001の2番目の工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動する。
加工計画部15は、製造番号XXX001の2番目の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと完了予定時刻情報とを情報管理部16に送る。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報に、2番目の工程を実行する加工設備4を示す設備コードに、加工計画部15から受け取った設備コードを記録する。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、製造番号XXX001の2番目の工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻を、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻にする。
生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した2番目の工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の2番目の工程の実作業時間に記録する。
生産管理装置1は、製造番号XXX001の製品の製造が完了するまで、上記の処理を繰り返す。製造番号XXX001の製品の製造が完了すると、生産管理装置1の情報管理部16は、製造番号XXX001の進捗情報を製造実績情報として記憶部11に記憶する。
記憶部11が記憶する生産計画情報は、製造日と、製造日に製造する製品の製造番号と、製造日における製造順とを含む。生産管理装置1は、記憶部11が記憶する生産計画情報が示す当日の製造順に従って、製造番号ごとに上記の処理を行う。以下、工程に加工設備4を割り当てる処理を、スケジューリング処理という。
ここで、加工設備4が停止したときに生産管理装置1が実行する処理について説明する。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4の停止を検知すると、製品情報に含まれる、停止した加工設備4の計算対象フラグを「1」にする。加工設備4の停止を検知する方法は、加工設備4から自身の設備コードおよび停止したことを示す停止情報を受信してもよいし、加工設備4の停止・復旧を監視してもよい。情報管理部16は、検知部の例である。情報管理部16は、進捗情報に記録された、停止した加工設備4の設備コードと、停止した加工設備4と実行する工程が同じ加工設備4の設備コードとを削除して、進捗情報を更新する。このとき、情報管理部16は、スケジューリング処理中に何らかの問題が発生し、前回の進捗情報に戻したい場合のバックアップ用として、更新前の進捗情報のコピーを記憶部11に記憶しておいてもよい。
情報管理部16は、加工設備4に投入品がすでに投入されている工程に関しては、進捗情報の当該工程を実行する加工設備4の設備コードは削除しないものとする。以下、加工設備4に投入品がすでに投入されている工程を投入済工程という。
情報管理部16が進捗情報を更新すると、生産管理装置1は、実行する加工設備4を示す設備コードが削除された工程について、生産計画情報が示す製造順に従ってスケジューリング処理を実行する。以下、実行する加工設備4を示す設備コードが削除された工程を再計算工程という。
加工計画部15は、再計算工程の工程コードを含む製品情報を読み出す。加工計画部15は、読み出した製品情報に基づいて、再計算工程の計算対象の加工設備4が複数あるか否かを判定する。加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4が1つもない場合、停止した加工設備4に再計算工程を再度割り当てる。加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4が1つしかない場合、当該加工設備4に再計算工程を割り当てる。加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。
平均作業時間算出部12は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、再計算工程を含む進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある再計算工程の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。読み出した製造実績情報に含まれる再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を算出する。平均作業時間算出部12は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を示す平均作業時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
移動時間算出部13は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む加工設備位置情報と、停止した加工設備4の設備コードを含む搬送装置位置情報とを読み出す。移動時間算出部13は、読み出した加工設備位置情報および搬送装置位置情報に基づいて、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の現在位置から再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を算出する。移動時間算出部13は、最短経路の距離を、当該搬送装置2の移動速度で割ることによって、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。移動時間算出部13は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの、搬送装置2の移動時間、および、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードを示す移動時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
完了予定時刻算出部14は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む製品情報を読み出す。完了予定時刻算出部14は、平均作業時間算出部12から受け取った平均作業時間情報、移動時間算出部13から受け取った移動時間情報、および、読み出した製品情報に含まれる再計算工程の計算対象の加工設備4の処理可能時刻に基づいて、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとに作業が完了する完了予定時刻を算出する。完了予定時刻算出部14は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの、完了予定時刻と採用された搬送装置2の搬送装置コードとを示す完了予定時刻情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14から完了予定時刻情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に再計算工程を割り当てる。加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。
搬送管理装置3は、搬送情報を受信すると、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2に、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動を指示する移動指示を送信する。移動指示を受信した搬送装置2は、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動する。なお、搬送装置2に再計算工程への投入品がまだ積載されていない場合には、搬送装置2は、再計算工程への投入品が積載されてから再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動する。
加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと完了予定時刻情報とを情報管理部16に送る。情報管理部16は、記憶部11が記憶する進捗情報に、再計算工程を実行する加工設備4を示す設備コードに、加工計画部15から受け取った設備コードを記録する。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、再計算工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻を、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻にする。
生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した再計算工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する進捗情報の当該再計算工程の実作業時間に記録する。
生産管理装置1は、すべての再計算工程について、生産計画情報が示す製造順に従って上記のスケジューリング処理を実行する。
続いて、停止していた加工設備4が復旧したときに生産管理装置1が実行する処理について説明する。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4の復旧を検知すると、製品情報に含まれる、復旧した加工設備4の計算対象フラグを「0」にする。加工設備4の復旧を検知する方法は、加工設備4から自身の設備コード、および、復旧したことを示す復旧情報を受信してもよいし、加工設備4の停止・復旧を監視してもよい。情報管理部16は、進捗情報の復旧した加工設備4の実行可能な工程と実行する工程が同じ加工設備4の設備コードを削除して、進捗情報を更新する。このとき、情報管理部16は、スケジューリング処理中に何らかの問題が発生し、前回の進捗情報に戻したい場合のバックアップ用として、更新前の進捗情報のコピーを記憶しておいてもよい。
情報管理部16が進捗情報を更新すると、生産管理装置1は、すべての再計算工程について、生産計画情報が示す製造順に従って上記のスケジューリング処理を実行する。停止した加工設備4に投入品がすでに投入されていた場合であって、加工設備4の復旧が翌日以降になった場合、情報管理部16は、加工設備4が復旧した日の生産計画情報の生産順序の最初に当該投入済工程の製造番号を挿入する。
停止した加工設備4に投入品がすでに投入されていた場合、生産管理装置1の情報管理部16は、復旧した加工設備4から受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した投入済工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する進捗情報の当該投入済工程の実作業時間に記録する。この場合の実作業時間には停止中の時間も含まれる。
ここで、生産管理装置1が実行する生産管理処理の流れを、図5を用いて説明する。図5に示す生産管理処理は、生産管理装置1の電源が投入された時に開始する。生産管理装置1の情報管理部16は、製造着手指示ツール5から、生産計画情報が示す当日の製造順が1番目の製造番号の製造着手情報を受信したか否かを判定する(ステップS11)。製造着手情報を受信していない場合(ステップS11;NO)、情報管理部16は、ステップS11を繰り返し、製造着手情報の受信を待機する。製造着手情報を受信した場合(ステップS11;YES)、情報管理部16は、製造着手情報が示す製造番号の進捗情報の製造開始日に製造着手情報が示す着手指示日を記録し、製造する製品の機種コードに製造着手情報が示す機種コードを記録する。以下、製造着手情報が示す製造番号を着手製造番号という。
図2の進捗情報には、製造番号XXX001の製造開始日に、2019/04/01が記録されており、製造する製品の機種コードにMD0001が記録されている。
図5に戻り、加工計画部15は、着手製造番号の進捗情報に、製造する製品の機種コードが記録されると、記憶部11から、同じ機種コードの製品情報を読み出す。加工計画部15は、読み出した製品情報に基づいて、着手製造番号の最初の工程を実行可能で計算対象フラグが0の計算対象の加工設備4を抽出する(ステップS12)。加工計画部15は、最初の工程の計算対象の加工設備4が複数あるか否かを判定する(ステップS13)。最初の工程の計算対象の加工設備4が1つしかない場合(ステップS13;NO)、加工計画部15は、当該加工設備4に、着手製造番号の最初の工程を割り当てる(ステップS17)。最初の工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合(ステップS13;YES)、加工計画部15は、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。
図2に示す進捗情報では、製造番号XXX001の製造する製品の機種コードは、MD0001であるので、加工計画部15は、図3に示す機種コードがMD0001の製品情報を読み出す。図3の例では、製造番号XXX001の製造する最初の工程は、工程コードがP0001の工程である。工程コードがP0001の工程を実行可能で計算対象フラグが0の加工設備4は、設備コードがF002、F005、および、F010の3つの加工設備4であるので、加工計画部15は、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードF002、F005、および、F010を送る。
図5に戻り、平均作業時間算出部12は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、着手製造番号の進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある当該製造番号の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。平均作業時間算出部12は、読み出した製造実績情報に含まれる最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの実作業時間の平均値である平均作業時間を算出する(ステップS14)。平均作業時間算出部12は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を示す平均作業時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
図2の例では、製造開始日は、2019/04/01である。計算対象期間を1ヶ月とすると、平均作業時間算出部12は、2019/03/01~2019/04/01に製造開始日がある機種コードがMD0001の製造実績情報を読み出す。平均作業時間算出部12は、読み出した製造実績情報に含まれる工程コードがP0001で設備コードがF002、F005、および、F010の平均作業時間をそれぞれ算出する。
図5に戻り、移動時間算出部13は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む加工設備位置情報と、保管設備の設備コードを含む搬送装置位置情報とを読み出す。移動時間算出部13は、読み出した加工設備位置情報および搬送装置位置情報に基づいて、保管設備のストックエリアから最初の工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を算出する。移動時間算出部13は、最短経路の距離を、当該搬送装置2の移動速度で割ることによって、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する(ステップS15)。移動時間算出部13は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの、搬送装置2の移動時間、および、採用した搬送装置2の搬送装置コードを示す移動時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
完了予定時刻算出部14は、加工計画部15から最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む製品情報を読み出す。完了予定時刻算出部14は、平均作業時間算出部12から受け取った平均作業時間情報、移動時間算出部13から受け取った移動時間情報、および、読み出した製品情報に含まれる最初の工程の計算対象の加工設備4の処理可能時刻に基づいて、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとに作業が完了する完了予定時刻を算出する(ステップS16)。完了予定時刻算出部14は、最初の工程の計算対象の加工設備4ごとの、完了予定時刻と採用された搬送装置2の搬送装置コードとを示す完了予定時刻情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14から完了予定時刻情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に、着手製造番号の最初の工程を割り当てる(ステップS17)。加工計画部15は、着手製造番号と、最初の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する(ステップS18)。
加工計画部15は、着手製造番号の最初の工程を割り当てた加工設備4の設備コードと完了予定時刻情報とを情報管理部16に送る。情報管理部16は、記憶部11が記憶する着手製造番号の進捗情報に、最初の工程を実行する加工設備4を示す設備コードに、加工計画部15から受け取った設備コードを記録する(ステップS19)。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、着手製造番号の最初の工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻を記録する(ステップS20)。ステップS13~ステップS20は、スケジューリング処理である。
図2の例では、製造番号XXX001の最初の工程である工程コードがP0001の工程の設備コードにF002が記録されている。図3の例では、設備コードがF002の加工設備4の処理可能時刻に13:55:30が記録されている。
情報管理部16は、着手製造番号の最初の工程が割り当てられた加工設備4から完了情報を受信したか否かを判定する(ステップS21)。完了情報を受信していない場合(ステップS21;NO)、情報管理部16は、ステップS21を繰り返し、完了情報の受信を待機する。完了情報を受信した場合(ステップS21;YES)、情報管理部16は、受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した最初の工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する着手製造番号の進捗情報の最初の工程の実作業時間に記録する(ステップS22)。
図2の例では、製造番号XXX001の工程コードがP0001で設備コードがF002の実作業時間に、00:05:30が記録されている。
図5に戻り、加工計画部15は、着手製造番号の進捗情報に、最初の工程の加工設備4の実作業時間が記録されると、実作業時間が記録されたのが最後の工程であるか否かを判定する(ステップS23)。実作業時間が記録されたのが最後の工程でない場合(ステップS23;NO)、処理はステップS13に戻り、着手製造番号の2番目の工程について、ステップS13~ステップS23を繰り返す。着手製造番号のすべての工程についてステップS13~ステップS23を繰り返し、実作業時間が記録されたのが最後の工程である場合(ステップS23;YES)、情報管理部16は、着手製造番号の進捗情報を製造実績情報として記憶部11に記憶する(ステップS24)。
生産計画情報が示す製造順の次の製造番号があれば(ステップS25;NO)、処理はステップS11に戻り、生産計画情報が示す製造順の次の製造番号について、ステップS11~ステップS25を繰り返す。生産管理装置1は、製造順にステップS11~ステップS25を繰り返し、生産計画情報が示す製造順の次の製造番号がなくなると(ステップS25;YES)、処理を終了する。
続いて、図5に示したフローチャートのステップS17で工程を割り当てた加工設備4が停止した場合に、生産管理装置1が実行する停止対応処理の流れを、図6を用いて説明する。図6に示す停止対応処理は、ステップS17で工程を割り当てた加工設備4の停止を情報管理部16が検知した時に開始する。生産管理装置1の情報管理部16は、製品情報に含まれる、停止した加工設備4の計算対象フラグを「1」にする(ステップS31)。
情報管理部16は、進捗情報の各工程を実行する加工設備4を示す設備コードに記録された停止した加工設備4の設備コードと、停止した加工設備4と実行する工程が同じ加工設備4の設備コードとを削除して、進捗情報を更新する。このとき、情報管理部16は、進捗情報の投入済工程を実行する加工設備4の設備コードは削除しない。
情報管理部16が進捗情報を更新すると、加工計画部15は、再計算工程の工程コードを含む製品情報を読み出す。加工計画部15は、読み出した製品情報に基づいて、再計算工程を実行可能で計算対象フラグが0の計算対象の加工設備4を抽出する(ステップS32)。加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4が複数あるか否かを判定する(ステップS33)。再計算工程の計算対象の加工設備4が1つしかない場合(ステップS33;NO)、加工計画部15は、当該加工設備4に、着手製造番号の再計算工程を割り当てる(ステップS37)。加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4が1つもない場合(ステップS33;NO)、停止した加工設備4に再計算工程を再度割り当てる(ステップS37)。再計算工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合(ステップS33;YES)、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。
平均作業時間算出部12は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、再計算工程を含む進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある再計算工程の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。読み出した製造実績情報に含まれる再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を算出する(ステップS34)。平均作業時間算出部12は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの平均作業時間を示す平均作業時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
移動時間算出部13は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む加工設備位置情報と、停止した加工設備4の設備コードを含む搬送装置位置情報とを読み出す。移動時間算出部13は、読み出した加工設備位置情報および搬送装置位置情報に基づいて、停止した加工設備4への投入品の搬送に採用された搬送装置2の現在位置から再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を算出する。移動時間算出部13は、最短経路の距離を、当該搬送装置2の移動速度で割ることによって、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する(ステップS35)。移動時間算出部13は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの、搬送装置2の移動時間、および、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードを示す移動時間情報を完了予定時刻算出部14に送る。
完了予定時刻算出部14は、加工計画部15から再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、記憶部11から、再計算工程の計算対象の加工設備4の設備コードを含む製品情報を読み出す。完了予定時刻算出部14は、平均作業時間算出部12から受け取った平均作業時間情報、移動時間算出部13から受け取った移動時間情報、および、読み出した製品情報に含まれる再計算工程の計算対象の加工設備4の処理可能時刻に基づいて、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとに作業が完了する完了予定時刻を算出する(ステップS36)。完了予定時刻算出部14は、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの、完了予定時刻と採用された搬送装置2の搬送装置コードとを示す完了予定時刻情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14から完了予定時刻情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に再計算工程を割り当てる(ステップS37)。加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する(ステップS38)。加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと完了予定時刻情報とを情報管理部16に送る。情報管理部16は、記憶部11が記憶する進捗情報に、再計算工程を実行する加工設備4を示す設備コードに、加工計画部15から受け取った設備コードを記録する(ステップS39)。情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、再計算工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻を記録する(ステップS40)。
情報管理部16は、再計算工程が割り当てられた加工設備4から完了情報を受信したか否かを判定する(ステップS41)。完了情報を受信していない場合(ステップS41;NO)、情報管理部16は、ステップS41を繰り返し、完了情報の受信を待機する。完了情報を受信した場合(ステップS41;YES)、情報管理部16は、受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した再計算工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する着手製造番号の進捗情報の当該再計算工程の実作業時間に記録する(ステップS42)。
次の再計算工程があれば(ステップS43;NO)、処理はステップS33に戻り、次の再計算工程について、ステップS33~ステップS43を繰り返す。生産管理装置1は、生産計画情報が示す製造順に従って再計算工程について、ステップS33~ステップS43を繰り返す。次の再計算工程がなくなると(ステップS43;YES)、処理を終了する。
続いて、図6に示したフローチャートで停止していた加工設備4が復旧した場合に、生産管理装置1が実行する復旧対応処理の流れを、図7を用いて説明する。図7に示す復旧対応処理は、加工設備4の復旧を検知した時に開始する。生産管理装置1の情報管理部16は、製品情報に含まれる、復旧した加工設備4の計算対象フラグを「0」にする(ステップS51)。情報管理部16は、進捗情報の復旧した加工設備4の実行可能な工程と実行する工程が同じ加工設備4の設備コードを削除して、進捗情報を更新する(ステップS52)。このとき、情報管理部16は、進捗情報の投入済工程を実行する加工設備4の設備コードは削除しない。
再計算工程について実行されるステップS53~ステップS63は、図6に示したフローチャートのステップS33~ステップS43と同様の処理であるので、説明を省略する。なお、停止した加工設備4に投入品がすでに投入されていた場合、ステップS62で算出される復旧した加工設備4の実行した投入済工程の実作業時間には停止中の時間も含まれる。
実施の形態1に係る生産管理システム100によれば、製品の製造する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備4と、加工設備4への投入品の搬送を行う複数の搬送装置2と、を有する工場において、加工設備4の過去の平均作業時間と加工設備4への搬送装置2の移動時間と加工設備4の処理可能時刻とに基づいて、完了予定時刻が最も早い加工設備4へ工程を割り当てることで、生産効率を向上させることができる。また、工程を割り当てた加工設備4が停止したときに停止対応処理を実行し、復旧したときに復旧対応処理を実行することで、加工処理待ちの仕掛品が滞留することによる生産性の低下を抑制できる。
(実施の形態2)
実施の形態2の生産管理システム100の構成は、実施の形態1と同様である。実施の形態2では、生産管理装置1は、スケジューリング処理において、完了予定時刻に加え、加工設備4の保守点検にかかるメンテナンス費および加工設備4の再処理、停止などによるロスコストも考慮して、工程を割り当てる加工設備4を決定する。
図8に示すように、生産管理装置1は、記憶部11、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13、完了予定時刻算出部14、加工計画部15、および、情報管理部16に加え、平均メンテナンス費算出部17および平均ロスコスト算出部18を備える。
記憶部11が記憶する進捗情報は、図9に示すように、製造番号、機種コード、製造開始日、工程コード、設備コード、および、各工程の加工設備4の実作業時間に加え、各工程の加工設備4のメンテナンス費、および、各工程の加工設備4のロスコストを含む。
生産管理装置1の加工計画部15は、割り当てる工程の計算対象の加工設備4が複数ある場合、加工計画部15は、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13および完了予定時刻算出部14に、最初の工程の計算対象の加工設備4の設備コードを送る。
記憶部11が記憶する製造実績情報は、製品の製造が完了した製造番号の進捗情報であって、製造番号、機種コード、製造開始日、工程コード、設備コード、実作業時間、メンテナンス費、および、ロスコストを含む。
平均メンテナンス費算出部17は、加工計画部15から割り当てる工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、製造番号XXX001の進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある製造番号XXX001の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。平均メンテナンス費算出部17は、読み出した製造実績情報に含まれる割り当てる工程の計算対象の加工設備4ごとのメンテナンス費の平均値である平均メンテナンス費を算出する。平均メンテナンス費算出部17は、割り当てる工程の計算対象の加工設備4ごとのメンテナンス費を示す平均メンテナンス費情報を加工計画部15に送る。
平均ロスコスト算出部18は、加工計画部15から割り当てる工程の計算対象の加工設備4の設備コードを受け取ると、製造番号XXX001の進捗情報の製造開始日より前の計算対象期間に製造開始日がある製造番号XXX001の製品と同じ機種コードの製造実績情報を読み出す。平均ロスコスト算出部18は、読み出した製造実績情報に含まれる割り当てる工程の計算対象の加工設備4ごとのロスコストの平均値である平均ロスコストを算出する。平均ロスコスト算出部18は、割り当てる工程の計算対象の加工設備4ごとのロスコストを示す平均ロスコスト情報を加工計画部15に送る。
加工計画部15は、完了予定時刻算出部14、平均メンテナンス費算出部17、および、平均ロスコスト算出部18からそれぞれ、完了予定時刻情報、平均メンテナンス費情報、および、平均ロスコスト情報を受け取ると、完了予定時刻が最も早い加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。完了予定時刻が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、平均メンテナンス費が最も安い加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。完了予定時刻および平均メンテナンス費が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、平均ロスコストが最も安い加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。
完了予定時刻、平均メンテナンス費および平均ロスコストが同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、立ち上げ日時が最も新しい加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。完了予定時刻、平均メンテナンス費、平均ロスコスト、および、立ち上げ日時が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、加工設備4への搬送装置2の移動時間が最も短い加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。完了予定時刻、平均メンテナンス費、平均ロスコスト、立ち上げ日時、および、搬送装置2の移動時間が同じ加工設備4が複数ある場合には、加工計画部15は、設備コードの数字が最も小さい加工設備4に製造番号XXX001の工程を割り当てる。
加工設備4は、作業が完了するごとに、生産管理装置1に製造番号と作業の完了とを示す完了情報を送信する。加工設備4は、作業中にメンテナンスを行った場合は、メンテナンス費を完了情報に含む。加工設備4は、作業中にロスコストが発生した場合はロスコストを完了情報に含む。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報に基づいて、加工設備4が実行した工程の実作業時間を算出し、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の当該工程の実作業時間に記録する。
情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報にメンテナンス費が含まれる場合、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の当該工程のメンテナンス費に、完了情報が示すメンテナンス費を記録する。情報管理部16は、加工設備4から受信した完了情報にロスコストが含まれる場合、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の当該工程のロスコストに、完了情報が示すロスコストを記録する。図9の例では、製造番号XXX001の工程コードがP0002で設備コードがF015のメンテナンス費に5,000円、ロスコストに10,000円が記録されている。メンテナンス費およびロスコストは、例えば、ユーザまたは他のシステムが加工設備4に入力してもよいし、生産管理装置1に入力してもよい。後者の場合、生産管理装置1の情報管理部16は、記憶部11が記憶する製造番号XXX001の進捗情報の当該工程のメンテナンス費およびロスコストにそれぞれ、入力されたメンテナンス費およびロスコストを記録する。生産管理装置1は、製造番号XXX001の製品の製造が完了するまで、上記の処理を繰り返す。その他の生産管理装置1の機能構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態2に係る生産管理システム100によれば、製品の製造する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備4と、加工設備4への投入品の搬送を行う複数の搬送装置2と、を有する工場において、加工設備4の過去の平均作業時間と、過去の平均メンテナンス費と、過去の平均ロスコストと、加工設備4への搬送装置2の移動時間と、加工設備4の処理可能時刻とに基づいて、完了予定時刻が最も早い加工設備4へ工程を割り当てることで、生産効率を向上させることができ、かつ、メンテナンス費およびロスコストを抑えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の生産管理システム100の構成は、実施の形態1および2と同様である。実施の形態3では、搬送管理装置3は、搬送装置2に対して、最初に割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動速度である「標準速度」と、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動速度である「挽回速度」と、移動速度の上限値である「速度上限値」と、のいずれかを設定する。以下、実施の形態1にこの構成を適用した例について説明するが、実施の形態2にこの構成を適用してもよい。
「速度上限値」は、搬送装置2に積載された投入品が落下せず、安全性を確保できる移動速度の上限値である。各搬送装置2の「速度上限値」は、搬送装置2の製造時に予め設定されていてもよいし、ユーザが設定してもよい。後者の場合、搬送装置2は「速度上限値」が設定されるまで稼働しない。図10に示すように、搬送管理装置3は、各搬送装置2の「速度上限値」を示す速度上限情報を記憶している。搬送管理装置3は、例えば、各搬送装置2から受信した「速度上限値」を示す情報に、搬送装置2を識別する搬送装置コードを対応付けて速度上限情報として記憶する。あるいは、搬送管理装置3は、ユーザからの速度上限情報の入力を受け付けてもよいし、外部の装置またはシステムから速度上限情報を取得してもよい。
また、搬送管理装置3は、各加工設備4のストックエリアの搬送装置2が次の工程の加工設備4のストックエリアまで投入品を搬送して待機ストックエリアに戻ってくる標準移動距離を示す移動距離情報を記憶している。標準移動距離は、例えば、搬送装置2が対応付けられたストックエリアから次の工程を実行可能な最も近い加工設備4のストックエリアまでの最短距離の2倍でもよいし、搬送装置2が対応付けられたストックエリアから次の工程を実行可能なすべての加工設備4のストックエリアまでの最短距離の2倍の平均値でもよい。搬送管理装置3は、ユーザからの移動距離情報の入力を受け付けてもよいし、外部の装置またはシステムから移動距離情報を取得してもよい。
搬送管理装置3は、生産管理装置1の記憶部11が記憶する生産計画情報を取得する。搬送管理装置3は、生産計画情報が示す日次の生産計画に基づいて、加工設備4が1つの投入品の加工処理を開始してから次の投入品の加工処理を開始するまでの予定作業時間を算出する。以下、加工設備4が1つの投入品の加工処理を開始してから次の投入品の加工処理を開始するまでの予定作業時間をタクトタイムという。
具体的には、搬送管理装置3は、生産計画情報が示す日次の生産計画から、加工設備4が実行可能な工程を有する製品の当日の製造数を抽出する。搬送管理装置3は加工設備4が実行可能な工程を有する製品の当日の製造数から、加工設備4が当日に工程を実行する総回数を算出する。当日の加工設備4の稼働時間を、加工設備4が当日に工程を実行する総回数で除算してタクトタイムを算出する。実行する工程が同じ加工設備4が他にもある場合には、搬送管理装置3は、まず、当日に工程を実行する総回数を、実行する工程が同じ加工設備4の数で除算した、1台あたりの当日に工程を実行する回数を算出する。搬送管理装置3は、当日の加工設備4の稼働時間を、1台あたりの当日に工程を実行する回数で除算してタクトタイムを算出する。
搬送管理装置3は、加工設備4ごとに、移動距離情報が示す標準移動距離を、当該加工設備4のタクトタイムで除算して、当該加工設備4のストックエリアに対応付けられた搬送装置2の「標準速度」を算出する。つまり、「標準速度」は以下の計算式で表される。
標準速度=標準移動距離/タクトタイム
搬送管理装置3は、すべての加工設備4について、当該加工設備4のストックエリアに対応付けられた搬送装置2の「標準速度」を算出する。搬送管理装置3は、算出した「標準速度」が「速度上限値」よりも速い場合、「速度上限値」を示す情報を搬送装置2に送信し、「速度上限値」を移動速度として設定する。搬送管理装置3は、算出した「標準速度」が「速度上限値」よりも遅い場合、「標準速度」を示す情報を搬送装置2に送信し、「標準速度」を移動速度として設定する。搬送管理装置3は、標準速度算出部および移動速度設定部の例である。搬送装置2は、設定された移動速度で移動する。搬送管理装置3は、各加工設備4のストックエリアに対応付けられた搬送装置2に設定した移動速度を示す設定移動速度情報を生産管理装置1に送信する。
生産管理装置1の移動時間算出部13は、前工程の加工設備4のストックエリアから割り当てる工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を、設定移動速度情報が示す移動速度で割ることによって、割り当てる工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。
「標準速度」は各加工設備4が停止しないことを前提に計算された移動速度である。したがって、加工設備4が停止してしまうと、再計算工程を割り当てた加工設備4のストックエリアまでの移動距離が標準移動距離よりも長くなる可能性がある。このため、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が再計算工程を割り当てた加工設備4のストックエリアまで「標準速度」で移動した場合、再計算工程の実行開始時刻が停止した加工設備4で予定していた実行開始時刻よりも遅れる可能性がある。また、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が再計算工程を割り当てた加工設備4のストックエリアから「標準速度」で待機ストックエリアに戻ってきた場合、次の投入品の積載に間に合わない可能性がある。
そこで、搬送管理装置3は、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が現在位置から再計算工程を割り当てる加工設備4のストックエリアまで投入品を搬送して戻ってくる最短距離を、前工程の加工設備4のタクトタイムで割ることで「挽回速度」を算出する。つまり、「挽回速度」は以下の計算式で表される。以下、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が現在位置から再計算工程を割り当てる加工設備4のストックエリアまで投入品を搬送して待機ストックエリアに戻ってくる最短距離を再移動距離という。
挽回速度=再移動距離/タクトタイム
再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が再計算工程を割り当てた加工設備4のストックエリアまで「挽回速度」で移動すれば、再計算工程の実行開始時刻の遅れを抑制できる。また、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2が再計算工程を割り当てた加工設備4のストックエリアから「挽回速度」で待機ストックエリアまで戻ってくれば、次の投入品の積載に間に合わないことを抑制できる。
図10に戻り、加工設備4が停止した場合、生産管理装置1の加工計画部15は、再計算工程の計算対象の加工設備4の加工設備位置情報と、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む再搬送情報を搬送管理装置3に送信する。搬送管理装置3は、生産管理装置1から受信した再搬送情報に基づいて、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとに、再移動距離をタクトタイムで除算して、「挽回速度」を算出する。搬送管理装置3は、挽回速度算出部の例である。
搬送管理装置3は、算出した「挽回速度」が「速度上限値」よりも速い場合、「速度上限値」を再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度に決定する。搬送管理装置3は、算出した「挽回速度」が「速度上限値」よりも遅い場合、「挽回速度」を再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度に決定する。搬送管理装置3は、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の各再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度を示す再移動速度情報を生産管理装置1に送信する。
生産管理装置1の移動時間算出部13は、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の現在位置から再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの最短経路を、再移動速度情報は示す移動速度で割ることによって、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとの搬送装置2の移動時間を算出する。
図10に戻り、生産管理装置1の加工計画部15は、再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を搬送管理装置3に送信する。搬送管理装置3は、搬送情報を受信すると、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2に、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動を指示する移動指示を送信する。このとき、搬送管理装置3は、移動速度として決定した「挽回速度」または「速度上限値」を示す情報を搬送装置2に送信し、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動し、待機ストックエリアに戻ってくる移動速度として設定する。搬送管理装置3は、移動速度再設定部の例である。移動指示を受信した搬送装置2は、設定された移動速度で再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動し、待機ストックエリアに戻る。
ここで、搬送管理装置3が実行する移動速度設定処理の流れを、図11を用いて説明する。図11に示す移動速度設定処理は、搬送管理装置3の電源が投入された時に開始する。搬送管理装置3は、生産管理装置1の記憶部11が記憶する生産計画情報を取得する(ステップS71)。搬送管理装置3は、生産計画情報が示す日次の生産計画に基づいて、加工設備4のタクトタイムを算出する(ステップS72)。搬送管理装置3は、記憶している移動距離情報が示す標準移動距離をタクトタイムで除算して、当該加工設備4のストックエリアに対応付けられた搬送装置2の「標準速度」を算出する(ステップS73)。
搬送管理装置3は、算出した「標準速度」が「速度上限値」よりも速いか否かを判定する(ステップS74)。「標準速度」が「速度上限値」よりも遅い場合(ステップS74;NO)、「標準速度」を示す情報を搬送装置2に送信し、「標準速度」を移動速度として設定する(ステップS75)。「標準速度」が「速度上限値」よりも速い場合(ステップS74;YES)、「速度上限値」を示す情報を搬送装置2に送信し、「速度上限値」を移動速度として設定する(ステップS76)。搬送装置2は、設定された移動速度で移動する。
次の加工設備4があれば(ステップS77;NO)、処理はステップS71に戻り、次の加工設備4について、ステップS71~ステップS76を繰り返す。生産管理装置1は、すべての加工設備4についてステップS71~ステップS76を繰り返し、次の加工設備4がない場合(ステップS77;YES)、搬送管理装置3は、各加工設備4のストックエリアに対応付けられた搬送装置2に設定した移動速度を示す設定移動速度情報を生産管理装置1に送信し(ステップS78)、処理を終了する。
実施の形態1の図5に示すフローチャートのステップS15において、移動時間算出部13が最短経路の距離を割る搬送装置2の移動速度は、搬送管理装置3から受信した設定移動速度情報が示す「標準速度」または「速度上限値」である。
続いて、加工設備4が停止したときに搬送管理装置3が実行する移動速度再設定処理の流れを、図12を用いて説明する。図12に示す移動速度再設定処理は、搬送管理装置3が生産管理装置1から再計算工程の計算対象の加工設備4の加工設備位置情報と、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む再搬送情報を受信した時に開始する。搬送管理装置3は、生産管理装置1から受信した再搬送情報に基づいて、再計算工程の計算対象の加工設備4ごとに、再移動距離をタクトタイムで除算して、「挽回速度」を算出する(ステップS81)。
搬送管理装置3は、算出した「挽回速度」が「速度上限値」よりも速いか否かを判定する(ステップS82)。「挽回速度」が「速度上限値」よりも遅い場合(ステップS82;NO)、「挽回速度」を再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度に決定する(ステップS83)。「挽回速度」が「速度上限値」よりも速い場合(ステップS82;YES)、「速度上限値」を再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度に決定する(ステップS84)。
次の再計算工程の計算対象の加工設備4があれば(ステップS85;NO)、処理はステップS81に戻り、次の加工設備4について、ステップS81~ステップS84を繰り返す。搬送管理装置3は、すべての再計算工程の計算対象の加工設備4についてステップS81~ステップS84を繰り返し、次の再計算工程の計算対象の加工設備4がない場合(ステップS85;YES)、搬送管理装置3は、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の各再計算工程の計算対象の加工設備4のストックエリアまでの移動速度を示す再移動速度情報を生産管理装置1に送信する(ステップS86)。
実施の形態1の図6に示すフローチャートのステップS35において、移動時間算出部13が最短経路の距離を割る、搬送装置2の移動速度は、搬送管理装置3から受信した再移動速度情報が示す「挽回速度」または「速度上限値」である。
図12に戻り、搬送管理装置3は、生産管理装置1から再計算工程を割り当てた加工設備4の設備コードと、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2の搬送装置コードとを含む搬送情報を受信しない場合(ステップS87;NO)、ステップS87を繰り返して、搬送情報の受信を待機する。搬送管理装置3は、生産管理装置1から搬送情報を受信した場合(ステップS87;YES)、再計算工程への投入品の搬送に採用された搬送装置2に、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへの移動を指示する移動指示を送信する。このとき、搬送管理装置3は、移動速度として決定した「挽回速度」または「速度上限値」を示す情報を搬送装置2に送信し、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動し、待機ストックエリアに戻ってくる移動速度として設定し(ステップS88)、処理を終了する。移動指示を受信した搬送装置2は、設定された移動速度で再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動し、待機ストックエリアに戻る。
実施の形態3に係る生産管理システム100によれば、各加工設備4のタクトタイムに合わせて搬送装置2の移動速度を設定することで、加工処理待ちの仕掛品が滞留したり、加工設備4の工程の実行開始時刻が遅れたりすることによる生産性の低下を抑制できる。
上記の実施の形態1から3では、生産管理装置1は、工程を割り当てた加工設備4が停止した場合に停止対応処理を行い、復旧した場合に復旧対応処理を行うが、これに限らない。例えば、生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4の停止を検知すると、製品情報に含まれる、停止した加工設備4の計算対象フラグを「1」にし、加工設備4の復旧を検知すると、製品情報に含まれる、復旧した加工設備4の計算対象フラグを「0」にするだけでもよい。
上記の実施の形態1から3では、生産管理装置1の情報管理部16は、進捗情報に製造開始日、機種コード、工程コード、設備コード、および、実作業時間を記録し、製品の製造が完了すると、当該進捗情報を製造実績情報として記憶部11に記憶するが、これに限らない。例えば、製造開始日、機種コード、工程コード、設備コード、および、実作業時間を記録して進捗情報および製造実績情報を生成する処理を外部の装置またはシステムが実行して、情報管理部16は、外部から製造実績情報を受信して記憶部11に記憶する構成にしてもよい。
上記の実施の形態1では、生産管理装置1の加工計画部15が工程を割り当てる加工設備4を決定する指標にする順番は、完了予定時刻、立ち上げ日時、搬送装置2の移動時間、設備コードの順である。上記の実施の形態2では、加工計画部15が工程を割り当てる加工設備4を決定する指標にする順番は、完了予定時刻、平均メンテナンス費、平均ロスコスト、立ち上げ日時、搬送装置2の移動時間、設備コードの順である。これらの順に限らず、設備コード以外の、平均メンテナンス費、完了予定時刻、平均ロスコスト、立ち上げ日時、搬送装置2の移動時間を、工程を割り当てる加工設備4を決定する指標にする順番はユーザの任意でよい。また、平均メンテナンス費、平均ロスコスト、立ち上げ日時、搬送装置2の移動時間は指標にしなくてもよい。平均メンテナンス費を指標にしない場合は、生産管理装置1は、平均メンテナンス費算出部17を備えなくてもよい。平均ロスコストを指標にしない場合は、生産管理装置1は、平均ロスコスト算出部18を備えなくてもよい。工程を割り当てる加工設備4を決定する指標について設備コード以外のどの指標をどの順番で用いるかは、例えばユーザが生産管理装置1に設定する。
上記の実施の形態2では、完了情報にメンテナンス費を含むが、これに限らない。メンテナンスを行うのは作業中でなくてもよいし、メンテナンス費の計算は工程ごとでなくてもよい。この場合、加工設備4は、メンテナンスが行われると生産管理装置1にメンテナンス費を示すメンテナンス費情報を送信する。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4からメンテナンス費情報を受信すると、当日の進捗情報にメンテナンス費を記録する。
上記の実施の形態2では、完了情報にロスコストを含むが、これに限らない。ロスコストの計算は工程ごとでなくてもよい。この場合、加工設備4は、ロスコストが発生すると生産管理装置1にロスコストを示すロスコスト情報を送信する。生産管理装置1の情報管理部16は、加工設備4からロスコスト情報を受信すると、当日の進捗情報にロスコストを記録する。
上記の実施の形態1から3では、生産管理装置1の情報管理部16は、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、加工計画部15によって工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、加工計画部15から受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻を記録するが、これに限らない。情報管理部16は、当該加工設備4の必要部品が到着する日時を加味して処理可能時刻を決定してもよい。
この場合、記憶部11は、各加工設備4の設備コードと、当該加工設備4の必要部品が到着する日時とを含む部品情報を記憶している。情報管理部16は、加工計画部15から受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻が、部品情報が示す当該加工設備4の必要部品が到着する日時よりも後である場合、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、加工計画部15によって工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、加工計画部15から受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻を記録する。情報管理部16は、受け取った完了予定時刻情報が示す完了予定時刻が、部品情報が示す当該加工設備4の必要部品が到着する日時よりも前である場合、記憶部11が記憶する製品情報に含まれる、加工計画部15によって工程が割り当てられた加工設備4の処理可能時刻に、部品情報が示す当該加工設備4の必要部品が到着する日時を記録する。
上記の実施の形態1から3では、生産管理装置1の移動時間算出部13は、投入品を積載するストックエリアにいる搬送装置2のうち、計算対象の加工設備4までの移動時間が最短の搬送装置2を採用したが、これに限らない。例えば、引き返す場合も含め、積載フラグが「0」のすべての搬送装置2について、投入品を積載するストックエリアを経由して計算対象の加工設備4まで移動する移動時間を算出し、移動時間が最短の搬送装置2を採用してもよい。
上記の実施の形態1から3では、生産管理装置1は記憶部11が記憶する情報を表示しないが、これに限らない。生産管理装置1は、例えば、記憶部11が記憶する進捗情報および製造実績情報を表示してもよい。これにより、ユーザは製品の製造の進捗および実績を確認することができる。
上記の実施の形態3では、搬送管理装置3が搬送装置2の移動速度を決定するが、これに限らない。搬送装置2の移動速度を決定する処理は、生産管理装置1が行ってもよい。また、搬送管理装置3は、再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動し、待機ストックエリアに戻ってくる移動速度として「挽回速度」または「速度上限値」を設定するが、これに限らない。搬送管理装置3は、少なくとも再計算工程が割り当てられた加工設備4のストックエリアへ移動する移動移動速度として「挽回速度」または「速度上限値」を設定すればよい。
生産管理装置1のハードウェア構成について図13を用いて説明する。図13に示すように、生産管理装置1は、一時記憶部101、記憶部102、計算部103、操作部104、入出力部105および表示部106を備える。一時記憶部101、記憶部102、操作部104、入出力部105および表示部106はいずれもBUSを介して計算部103に接続されている。
計算部103は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。計算部103は、記憶部102に記憶されている制御プログラムに従って、生産管理装置1の平均作業時間算出部12、移動時間算出部13、完了予定時刻算出部14、加工計画部15、情報管理部16、平均メンテナンス費算出部17、および、平均ロスコスト算出部18の各処理を実行する。
一時記憶部101は、例えばRAM(Random Access Memory)である。一時記憶部101は、記憶部102に記憶されている制御プログラムをロードし、計算部103の作業領域として用いられる。
記憶部102は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD-RAM(Digital Versatile Disc - Random Access Memory)、DVD-RW(Digital Versatile Disc - ReWritable)などの不揮発性メモリである。記憶部102は、生産管理装置1の処理を計算部103に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、計算部103の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを計算部103に供給し、計算部103から供給されたデータを記憶する。記憶部11は、記憶部102に構成される。
操作部104は、キーボード、ポインティングデバイスなどの入力装置と、キーボード、ポインティングデバイスなどの入力装置をBUSに接続するインターフェース装置である。例えば、生産管理装置1に直接情報を入力する構成の場合、操作部104を介して、入力された情報が計算部103に供給される。
入出力部105は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインターフェースまたはLAN(Local Area Network)インターフェースである。入出力部105は、加工計画部15および情報管理部16として機能する。
表示部106は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置である。例えば、生産管理装置1に直接情報を入力する構成の場合、表示部106は、操作画面を表示する。生産管理装置1が進捗情報および製造実績情報を表示する構成の場合、表示部106は、進捗情報および製造実績情報を表示する。
図1および図8に示す生産管理装置1の記憶部11、平均作業時間算出部12、移動時間算出部13、完了予定時刻算出部14、加工計画部15、情報管理部16、平均メンテナンス費算出部17、および、平均ロスコスト算出部18の処理は、制御プログラムが、一時記憶部101、計算部103、記憶部102、操作部104、入出力部105および表示部106などを資源として用いて処理することによって実行する。
その他、前記のハードウェア構成およびフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
計算部103、一時記憶部101、記憶部102、操作部104、入出力部105、表示部106などの生産管理装置1の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc - Read Only Memory)などのコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する生産管理装置1を構成してもよい。また、インターネットなどの通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードなどすることで生産管理装置1を構成してもよい。
また、生産管理装置1の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体、記憶装置などに格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して提供することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、通信ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを提供してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できる構成にしてもよい。
なお、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。即ち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本出願は、2019年5月16日に出願された、日本国特許出願特願2019-92814号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2019-92814号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
1 生産管理装置、2 搬送装置、3 搬送管理装置、4 加工設備、5 製造着手指示ツール、11 記憶部、12 平均作業時間算出部、13 移動時間算出部、14 完了予定時刻算出部、15 加工計画部、16 情報管理部、17 平均メンテナンス費算出部、18 平均ロスコスト算出部、100 生産管理システム、101 一時記憶部、102 記憶部、103 計算部、104 操作部、105 入出力部、106 表示部。

Claims (14)

  1. 生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備と、前記加工設備への投入品の搬送を行う複数の搬送装置と、前記搬送装置に前記投入品の搬送を指示する搬送管理装置と、前記工程を前記加工設備に割り当てる生産管理装置とを備える生産管理システムであって、
    前記生産管理装置は、
    前記加工設備の過去の実作業時間を含む生産実績情報を記憶する記憶部と、
    割り当てる前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定する判定部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の実作業時間の平均である平均作業時間を算出する平均作業時間算出部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの前記加工設備への前記搬送装置の移動時間を算出する移動時間算出部と、
    前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出する完了予定時刻算出部と、
    前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当てる工程割当部と、
    前記工程割当部が当該工程を割り当てた前記加工設備を示す搬送情報を前記搬送管理装置に送信する搬送情報送信部と、
    を有し、
    前記搬送管理装置は、前記生産管理装置から受信した搬送情報が示す前記加工設備に当該工程への前記投入品を搬送する移動指示を前記搬送装置に送信する生産管理システム。
  2. 前記生産管理装置は、
    前記加工設備の停止を検知する検知部をさらに有し、
    前記検知部が前記加工設備の停止を検知すると、
    前記判定部は、停止した前記加工設備に割り当てられていた前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定し、
    前記平均作業時間算出部は、計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均作業時間を算出し、
    前記移動時間算出部は、計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの前記加工設備への前記搬送装置の移動時間を算出し、
    前記完了予定時刻算出部は、前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当て、
    前記搬送情報送信部は、前記工程割当部が当該工程を割り当てた前記加工設備を示す搬送情報を前記搬送管理装置に送信し、
    前記搬送管理装置は、前記生産管理装置から受信した搬送情報が示す前記加工設備に当該工程への前記投入品を搬送する移動指示を、当該工程への前記投入品の搬送に採用された前記搬送装置に送信する、
    請求項1に記載の生産管理システム。
  3. 前記判定部は、停止した前記加工設備に前記投入品がすでに投入されている前記工程については、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定しない請求項2に記載の生産管理システム。
  4. 前記検知部は、加工設備の復旧を検知し、
    前記検知部が前記加工設備の復旧を検知すると、
    前記判定部は、前記加工設備に割り当てられた、復旧した前記加工設備が実行可能な前記工程と同じ前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定し、
    前記平均作業時間算出部は、計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均作業時間を算出し、
    前記移動時間算出部は、計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの前記加工設備への前記搬送装置の移動時間を算出し、
    前記完了予定時刻算出部は、前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる記処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当て直し、
    前記搬送情報送信部は、前記工程割当部が当該工程を割り当て直した前記加工設備を示す搬送情報を前記搬送管理装置に送信し、
    前記搬送管理装置は、前記生産管理装置から受信した搬送情報が示す前記加工設備に当該工程への前記投入品を搬送する移動指示を、当該工程への前記投入品の搬送に採用された前記搬送装置に送信する、
    請求項2または3に記載の生産管理システム。
  5. 前記生産管理装置は、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均メンテナンス費を算出する平均メンテナンス費算出部をさらに有し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記完了予定時刻が同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均メンテナンス費が最も安い前記加工設備に当該工程を割り当てる請求項1から4のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  6. 前記生産管理装置は、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均ロスコストを算出する平均ロスコスト算出部をさらに有し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記完了予定時刻が同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均ロスコストが最も安い前記加工設備に当該工程を割り当てる請求項1から4のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  7. 前記生産管理装置は、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均メンテナンス費を算出する平均メンテナンス費算出部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均ロスコストを算出する平均ロスコスト算出部と、
    をさらに有し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記完了予定時刻が同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均メンテナンス費が最も安い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記平均メンテナンス費が同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均ロスコストが最も安い前記加工設備に当該工程を割り当てる請求項1から4のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  8. 前記生産管理装置は、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均メンテナンス費を算出する平均メンテナンス費算出部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の平均ロスコストを算出する平均ロスコスト算出部と、
    をさらに有し、
    前記工程割当部は、前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記完了予定時刻が同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均ロスコストが最も安い前記加工設備に当該工程を割り当て、前記平均ロスコストが同じ前記加工設備が複数ある場合には、前記平均メンテナンス費が最も安い前記加工設備に当該工程を割り当てる請求項1から4のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  9. 前記生産品の生産計画に基づいて、前記加工設備のタクトタイムを算出し、当該加工設備から次の工程の前記加工設備まで投入品を搬送する前記搬送装置の標準移動距離を、当該加工設備のタクトタイムで除算して、当該搬送装置の標準速度を算出する標準速度算出部と、
    前記標準速度が速度上限値よりも速い場合、当該搬送装置の移動速度を前記速度上限値に設定し、前記標準速度が前記速度上限値よりも遅い場合、当該搬送装置の移動速度を前記標準速度に設定する移動速度設定部と、
    を備える請求項1、5~8のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  10. 前記生産品の生産計画に基づいて、前記加工設備のタクトタイムを算出し、当該加工設備から次の工程の前記加工設備まで投入品を搬送する前記搬送装置の標準移動距離を、当該加工設備のタクトタイムで除算して、当該搬送装置の標準速度を算出する標準速度算出部と、
    前記標準速度が速度上限値よりも速い場合、当該搬送装置の移動速度を前記速度上限値に設定し、前記標準速度が前記速度上限値よりも遅い場合、当該搬送装置の移動速度を前記標準速度に設定する移動速度設定部と、
    停止した前記加工設備に割り当てられていた前記工程への投入品の搬送に採用された前記搬送装置の再移動距離を、前工程の前記加工設備のタクトタイムで割ることで挽回速度を算出する挽回速度算出部と、
    前記挽回速度が速度上限値よりも速い場合、当該搬送装置の現在位置から当該工程を割り当てた前記加工設備までの移動速度を前記速度上限値に設定し、前記挽回速度が前記速度上限値よりも遅い場合、当該搬送装置の現在位置から当該工程を割り当てた前記加工設備までの移動速度を前記挽回速度に設定する移動速度再設定部と、
    を備える請求項2から4のいずれか1項に記載の生産管理システム。
  11. 生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備、前記工程を割り当てる生産管理装置であって、
    前記加工設備の過去の実作業時間を含む生産実績情報を記憶する記憶部と、
    割り当てる前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定する判定部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の実作業時間の平均である平均作業時間を算出する平均作業時間算出部と、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの、前記加工設備への投入品の搬送を行う搬送装置の前記加工設備への移動時間を算出する移動時間算出部と、
    前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出する完了予定時刻算出部と、
    前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当てる工程割当部と、
    を備える生産管理装置。
  12. 前記工程割当部が当該工程を割り当てた前記加工設備を示す搬送情報を、前記搬送装置に前記投入品の搬送を指示する搬送管理装置に送信する搬送情報送信部、
    をさらに備える請求項11に記載の生産管理装置。
  13. 生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備と、前記加工設備への投入品の搬送を行う複数の搬送装置と、前記搬送装置に前記投入品の搬送を指示する搬送管理装置と、前記工程を前記加工設備に割り当てる生産管理装置とが実行する生産管理方法であって、
    前記生産管理装置が実行する、
    割り当てる前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定するステップと、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記加工設備の過去の実作業時間を含む生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の実作業時間の平均である平均作業時間を算出するステップと、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの前記加工設備への前記搬送装置の移動時間を算出するステップと、
    前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出するステップと、
    前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当てるステップと、
    当該工程を割り当てた前記加工設備を示す搬送情報を前記搬送管理装置に送信するステップと、
    前記搬送管理装置が実行する、
    前記生産管理装置から受信した搬送情報が示す前記加工設備に当該工程への前記投入品を搬送する移動指示を前記搬送装置に送信するステップと、
    を備える生産管理方法。
  14. 生産品を生産する複数の工程をそれぞれ実行する複数の加工設備、および、前記加工設備への投入品の搬送を行う複数の搬送装置に前記投入品の搬送を指示する搬送管理装置と接続され、前記工程を前記加工設備に割り当てるコンピュータを、
    割り当てる前記工程について、当該工程を実行可能で稼働している計算対象の前記加工設備が複数あるか否かを判定する判定部、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、前記加工設備の過去の実作業時間を含む生産実績情報に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの過去の実作業時間の平均である平均作業時間を算出する平均作業時間算出部、
    計算対象の前記加工設備が複数ある場合に、計算対象の前記加工設備ごとの前記加工設備への前記搬送装置の移動時間を算出する移動時間算出部、
    前記平均作業時間、前記移動時間、および、計算対象の前記加工設備が前記工程を実行可能になる処理可能時刻に基づいて、計算対象の前記加工設備ごとの作業の完了予定時刻を算出する完了予定時刻算出部、
    前記完了予定時刻が最も早い前記加工設備へ当該工程を割り当てる工程割当部、ならびに、
    前記工程割当部が当該工程を割り当てた前記加工設備を示す搬送情報を前記搬送管理装置に送信する搬送情報送信部、
    として機能させるプログラム。
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