JP7038027B2 - 電極埋設部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックスからなる板状の基体に電極が埋設された電極埋設部材の製造方法に関する。
従来、セラミックス製静電チャックやヒーターのように絶縁性基体の内部に電極を内蔵している部材は、セラミックス焼結体となる一のグリーン体の上に電極を載置または印刷等により形成し、更にその上に他のグリーン体を載せた構造物を焼成し一体化して製作する手法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-135250号公報
特許文献1の技術では、グリーンシート積層法において、組成の異なる複数のグリーンシートを作製し、導体ペーストが印刷されたグリーンシートを含む複数のグリーンシートを積層して焼成することで窒化アルミニウム(以下、AlNという。)基板を作製し、半導体製造用部材を製造している。
また、従来のグリーンシート積層法による電極埋設部材の端子部分の製造工程は、一般に内部の電極と接続するためのビアを設けたグリーンシートを積層し、そのビアの位置に端子穴用の穴加工を施し、穴壁面に導電性ペーストを塗布する。その後、焼成して端子穴部にメタライズ゛層を形成し、そこに金属製の端子をロウ付けするものであった。
しかし、ビアには導電性ペーストが充填され、セラミックスとともに焼成されるが、その際に焼成収縮および焼成一体化後は線膨張収縮をし、ビアとセラミックスとの膨張率の違いから周囲のセラミックスとの間に応力を生ぜしめクラックの原因となるため、ビアの寸法自体を大きくすることができなかった。そのため、電極埋設部材をヒーターとして使用する場合は大電流を流す必要がありビア接続では電気接続部材として十分でない場合があった。
さらに、半導体製造装置で電極埋設部材を使用する場合、外部電源と電極埋設部材の結線部分(端子部)に取り付け取り外し時に外力がかかる。さらにプロセス中に熱応力がかかり長期間の使用によって端子の緩みや、外れが発生する虞があった。外部電源との接続のため金属製の端子をロウ付けすることがなされていたが、それには金属製の端子は一定の大きさが必要で強固に接合する必要があった。
本発明は、以上の点に鑑み、グリーンシート積層法による電極埋設部材であっても、基体のクラックを抑制し、端子から電極に十分に大電流を流すことができるとともに、端子を強固に接合することができる電極埋設部材の製造方法を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明の電極埋設部材の製造方法は、
表面及び裏面を有しセラミックスから構成される板状の基体と、前記表面に沿って前記基体に埋設された電極と、前記電極に接する状態で前記基体に埋設された導電性の接続部材と、前記基体の裏面から前記接続部材まで延在する端子穴とを備える電極埋設部材の製造方法であって、
セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシートとして、少なくとも第1のグリーンシート、第2のグリーンシート、及び第3のグリーンシートを準備する工程と、
前記第1のグリーンシートの一方の主面に電極を配置して電極用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極上にバルク体からなる前記接続部材を配置する工程と、
少なくとも1枚の前記第2のグリーンシートに前記接続部材を配置するための孔を形成して接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極が前記孔の開口を閉塞するように、前記電極用グリーンシートと、前記接続部材回避用グリーンシートと、前記第3のグリーンシートとをこの順に積層して積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼成して前記基体となる焼結体を得る工程と、
前記焼結体を加工し前記端子穴を形成する工程と、
を含み、
前記積層体を形成する工程では、前記孔に配置された前記接続部材と前記孔の壁面との間に間隙が設けられた前記積層体を形成することを特徴とする。
かかる製造方法によれば、積層体が焼成されるときに、第2のグリーンシートが収縮する一方で接続部材は膨張する。このため、積層体の焼成前に、接続部材を回避するように孔が形成された第2のグリーンシートと接続部材との間に適切な間隙を設けておくことで、焼成後の第2のグリーンシートの収縮及び接続部材の膨張が互いに束縛されない。このため、積層体の焼成途中の第2のグリーンシートと接続部材との間の応力の発生が抑制され、焼成後の接続部材と第2のグリーンシートとの間の残留応力も抑制される。第2のグリーンシートと接続部材との間の焼成途中の応力及び焼成後の残留応力の発生が抑制されるのでグリーンシートのクラックを抑制することができる。
従来の技術では、電極と端子との間がビアにより接続されている。ビアは導電性ペーストをビアホールに充填後、焼成により導電性ペーストが焼結して作製されるが、特に常圧焼成では緻密になりにくい。そのためビアの電気抵抗が高くなりやすい。これに対して本発明のバルク体の接続部材は、緻密質体で構成されることができ、電気抵抗が小さい構造とすることができる。
また、一般的にビアに比較して面積が大きく形成されているバルク体の接続部材は、ビアに比較して大面積であるため大電流を流すのに有利である。接続部材は例えば粉末冶金法によって予めバルク体に成形されているものであり、ビアの導電性ペーストに含まれる金属粒子の焼結により形成されるビア構造より強度が高い。そのため本発明の端子強度を相対的に大きくすることができる。また、従来の技術ではビアホールに導電性ペーストが充填されるため、焼成後のビアとその周囲のセラミックスとが結合し、両社の物性差による応力が直接セラミックスに負荷される。その結果、セラミックスにクラックが発生することがあった。
[2]また、本発明の電極埋設部材の製造方法において、
前記焼結体を得る工程は、ホットプレス焼成を含む工程であることが好ましい。
かかる製造方法によれば、ホットプレス焼成とすることで、積層したグリーンシート間の隙間をなくして積層体を焼成することができる。
[3]また、本発明の電極埋設部材の製造方法において、前記電極用グリーンシートを作製する工程において、導電性ペーストを印刷することにより前記一方の主面に前記電極を配置し、
前記接続部材として、焼結金属からなるバルク体を用いることが好ましい。
この工程により、電極の形成を公知の印刷法によって容易に形成できるとともに、従来のビア構造に比較して接続部材の面積を大きくすることができ、ひいては接続部材を介して電極に大電流を流すことができる。
本発明の電極埋設部材を模式的に示す説明図である。 図2Aはグリーンシートを準備する工程の説明図である。図2Bは印刷される電極の説明図である。図2Cは接続部材を準備する工程の説明図である。 図3Aは接続部材回避用グリーンシートを作製する工程の説明図である。図3Bは電極用グリーンシートを作製する工程、接続部材を配置する工程及び積層体を形成する工程の説明図である。 積層体の断面図である。 積層体を焼成する工程の説明図である。 図6Aは焼結体を得る工程の説明図である。図6Bは端子穴を形成する工程の説明図である。 端子をロウ付けする工程の説明図である。
(実施形態)
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。なお、図面は、電極埋設部材1を概念的(模式的)に示すものとする。
図1に示すように、電極埋設部材1は、表面2a及び裏面2bを有し、主に窒化アルミニウム(AlN)のセラミックスからなり、焼結助剤として酸化イットリウム、酸化カルシウムなどが添加された板状の基体2と、基体2の表面2aに沿って延在し、基体2に埋設されたタングステン(W)製の電極3と、電極3に接する状態で基体2に埋設された導電性の接続部材4とを備えている。なお、セラミックスは、酸化アルミニウム(Al)、炭化窒素(SiC)、窒化珪素(Si)などであってもよい。また、電極3は、ヒーター電極、高周波発生用電極、静電吸着電極などであってもよい。
基体2には、この基体2の裏面2bから基体2内部の接続部材4まで延在する端子穴5が形成されている。接続部材4には、端子6がロウ材7によってロウ付けされている。端子穴5の内側面11と端子6との間には隙間12が形成されている。
印刷される電極3は、タングステン、モリブデン又はこれらを主成分とする合金からなる。ペレット状の接続部材4は、タングステン、モリブデン又はこれらを主成分とする合金からなる。端子6は、円柱状を呈し、コバール等の低熱膨張金属合金やニッケル、チタン、銅又はこれらを主成分とする合金からなり、接続部材4にロウ付けによって接合され、接続部材4と電気的に接続されている。接続部材4と端子6との間には、タングステン、モリブデン又はこれらを主成分とする合金からなる別の部材を介在させてもよい。
例えば、端子穴5の径は5mmである。端子6は、直径が4.8mmであり、長さが20mmである。なお、実施形態では、端子6と、端子穴5を画定する基体2の内側面11との間には、隙間12が形成されているが、この隙間12にロウ材7が少なくとも一部形成された状態であってもよい。さらには、隙間12には、ロウ材7が形成されていなくてもよい。
[実施例1]
次に電極埋設部材1の製造方法について説明する。電極埋設部材1の製造方法は、グリーンシートを準備する工程と、電極用グリーンシートを作製する工程と、接続部材を配置する工程と、接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、積層体を形成する工程と、焼結体を得る工程と、端子穴を形成する工程と、端子をロウ付けする工程とを備えている。
[グリーンシートを準備する工程]
図2Aに示すように、セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシート20を作製するには、まずは、セラミックス粉末としての窒化アルミニウム粉末に、焼結助剤として、酸化イットリウム文末を4質量%、酸化カルシウム粉末を0.2質量%添加して、バインダーや可塑剤、溶剤をさらに添加して混合することによりスラリーを作製する。次に、例えばドクターブレード法により、スラリーをシート状に形成してセラミックスのグリーンシート20を得る。
ドクターブレード法に用いられるシート製造装置は、一例として、スラリーが投入される容器と、容器の底部側方に開口した略矩形状の開口部と、容器の底から開口部を介して容器の外方まで延びているコンベア状のキャリアフィルムと、開口部の上部を構成するブレードと、容器の外方でキャリアフィルムの上方に配置されたブレードとを備えている。
容器に投入されたスラリーは、キャリアフィルム上に載せられ開口部から容器の外方へと移動される。スラリーが開口部のブレード下を通過するとき及び容器外方のブレード下を通過するとき、スラリーはブレードにすり切られるようにしてシート状に形成される。このシートを赤外線ヒーター及びファンによって乾燥させることで、グリーンシート20が得られる。
なお、図2Aに示すグリーンシート20は、矩形状に切られているがこれに限定されず、グリーンシート20を円形状など切られていてもよく、形状は問わない。なお、グリーンシート20は、後述する、第1のグリーンシート21、第2のグリーンシート22、及び第3のグリーンシート23を形成する。
[印刷される電極について]
図2Bに示すように、電極3は、第1のグリーンシート21(図3B参照)の一方の主面に印刷されるものである。印刷される電極3の素材は、タングステンを主成分とする導電性ペーストである。なお、実施形態ではタングステンを好適な素材として採用としたが、これに限定されず、モリブデンも好適な素材であり、さらにはこれら以外の素材を電極3に採用しても差し支えない。
[接続部材について]
図2Cに示すように、電極3上に配置される接続部材4は、円柱状の焼結金属からなるバルク体からなる。ペレット状の接続部材4は、タングステンを主成分とする合金からなる。なお、実施形態では、接続部材4の形状を円柱状としたがこれに限定されず、角柱状、楕円柱状等であってもよい。
[接続部材回避用グリーンシートを作製する工程]
図3Aに示すように、第2のグリーンシート22に接続部材4を配置するための孔22aを形成することで接続部材回避用グリーンシート32が作製される。孔22aの形成方法は、第2のグリーンシート22を打ち抜いても、レーザー等によるカットでも、方法は問わない。なお、実施形態では、第2のグリーンシート22を1層としたが、これに限定されず、2層、3層、4層以上であってもよい。孔22aは第2のグリーンシート22を貫通する貫通孔に限らず非貫通孔であってもよい。
[電極用グリーンシートを作製する工程]
図3Bに示すように、第1のグリーンシート21の一方の主面に電極3を印刷配置して電極用グリーンシート31を作製する。なお、実施形態では、第1のグリーンシート21を2枚積層したが、1枚、3枚、4枚以上であってもよい。
[電極上にバルク体からなる前記接続部材を配置する工程]
電極用グリーンシート31の印刷された電極3上にバルク体からなる接続部材4を配置する。接続部材4は、タングステン製で、直径φ8mm、厚み0.5mmのペレットである。なお、実施形態のペレットの大きさに限定されず、φ6mm、φ10mm、厚み0.4mm、0.7mmなど、直径、厚みの値は適宜変更されてもよい。また、ペレットは円柱形状に限らず、角柱は楕円柱であってもよい。
[積層体を形成する工程]
電極用グリーンシート31に配置された電極3が、孔22aの開口を閉塞するように、電極用グリーンシート31と、接続部材回避用グリーンシート32と、第3のグリーンシート23とをこの順に積層し、図4Aに示す積層体41を形成する。
[積層体について]
図4に示すように、積層体41を形成する工程では、孔22aに配置された接続部材4と孔22aの壁面(内側面)33との間に間隙42が設けられた積層体41が形成されている。間隙42は、全周にわたり均等な幅で形成されている。なお、実施形態では、間隙42は、全周にわたり均等な幅としたが、これに限定されず、場所によって少し偏っても差し支えない。さらには、接続部材4と孔22aの壁面(内側面)33との間の少なくとも一部に間隙42が形成されていれば、接続部材4の一部が壁面(内側面)33に接していてもよい。なお、接続部材4と第3のグリーンシート23との間に空隙が設けられた積層体41が形成されてもよい。
[焼結体を得る工程]
図5に示すように積層体41を、ステンレス板上にアルミナを溶射したパンチングメタル上に載置し、500℃~600℃の還元雰囲気にて脱脂を行い、脱脂体を形成する。この脱脂体を還元雰囲気の中において1800℃で焼成する。積層体41の有機成分が脱脂された後、還元雰囲気で本焼成される。このとき、グリーンシート20と接続部材4との収縮率の違いから、接続部材4よりもグリーンシート20が大きく収縮する。このとき、接続部材4と第2のグリーンシート22との間の間隙42により、第2のグリーンシート22が収縮して孔22aが縮んだ位置が接続部材4の外周面の位置とほぼ同じとなり、収縮の違いを吸収する。このため、グリーンシート20(第2のグリーンシート22)と接続部材4との間に生じる応力を抑制することができる。これで、図6Aに示す焼結体35が得られる。
[端子をロウ付けする工程]
図6Bに示すように、基材2の裏面2bから接続部材4まで端子穴5を加工し、接続部材4の少なくとも一部が端子穴5に露出させる。
図7に示すように、焼結体35の接続部材4にロウ材7によって端子6をロウ付けする。これで電極埋設部材1が得られる。なお、実施形態では、ニッケルメッキをせずに、端子6を接続部材4にロウ付けしたが、これに限定されず、接続部材4上にニッケルメッキを行い、このニッケルメッキ膜上にロウ材7により端子6をロウ付けしてもよい。また、ロウ材7に活性金属としてTiを添加してもよく、Ag系のロウ材、ニッケル系のロウ材を用いることもできる。また、端子穴5の底面にコバール、ニッケル等の低熱膨張金属からなる端子をAu-Ni系のロウ材で真空ロウ付けしてもよい。
次に、以上に述べた電極埋設部材1の製造方法の効果を説明する。
かかる製造方法によれば、積層体41が焼成されるときに、第2のグリーンシート22(グリーンシート20)が収縮する一方で接続部材4は膨張する。このため、積層体41の焼成前に、接続部材4を回避するように孔22aが形成された第2のグリーンシート22と接続部材4との間に適切な間隙42を設けておくことで、焼成後の第2のグリーンシート22の収縮及び接続部材4の膨張が互いに束縛されない。このため、積層体41の焼成途中の第2のグリーンシート22と接続部材4との間の応力の発生が抑制され、焼成後の接続部材4と第2のグリーンシート22との間の残留応力も抑制される。第2のグリーンシート22と接続部材4との間の焼成途中の応力及び焼成後の残留応力の発生が抑制されるのでグリーンシート20のクラックを抑制することができる。
従来の技術では、電極と端子との間がビアにより接続されている。ビアは導電性ペーストをビアホールに充填後、焼成により導電性ペーストが焼結して作製されるが、特に常圧焼成では緻密になりにくい。そのためビアの電気抵抗が高くなりやすい。これに対して本発明のバルク体の接続部材4は、緻密質体で構成されることができ、電気抵抗が小さい構造とすることができる。また、一般的にビアに比較して面積が大きく形成されているバルク体の接続部材4は、ビアに比較して大面積であるため大電流を流すのに有利である。接続部材4は例えば粉末冶金法によって予めバルク体に成形されているものであり、ビアの導電性ペーストに含まれる金属粒子の焼結により形成されるビア構造より強度が高い。そのため本発明の端子強度を相対的に大きくすることができる。
また、従来の技術では導電性ペーストはグリーンシートに設けられたビアホールに充填されるため焼成後のビアとその周囲のセラミックスが結合し、両者の物性差による応力が直接セラミックスに負荷される。その結果、セラミックスにクラックが発生することがあった。これに対し本発明では、積層体41において接続部材4とその周囲のセラミックスと間に適切な間隙が設けられているため、焼成後における両者の物性差に起因する応力の抑制が可能となりクラックの抑制を行うことができる。
また、かかる製造方法によれば、ホットプレス焼成とすることで、積層したグリーンシート20間の隙間をなくして積層体を焼成することができる。
また、かかる製造方法によれば、電極3の形成を公知の印刷法によって容易に形成できるとともに、従来のビア構造に比較して接続部4材の面積を大きくすることができ、ひいては接続部材4を介して電極3に大電流を流すことができる。
[実施例2]
実施例2では、焼成工程をホットプレス焼成に変更し、以外実施例1と同じ工程で製作する。カーボン製の型に脱脂体を転載し、1800℃、10MPaでホットプレス焼成する。また、1800℃以上、0.1MPa以上の条件でホットプレス焼成を行う。ホットプレス焼成では水平方向の収縮率が抑制されるので、接続部材4との応力を緩和するか間隙の設計が容易になるとともに水平方向の収縮が抑制されることにより内蔵している電極3の水平方向の変位が抑制され電極の配置精度を高く維持できる。
[実施例3]
実施例3では、電極3の形成を印刷法からMo箔(厚み0.05mm)に変更した以外実施例1と同じ工程で製作する。なお、箔はMoの他Wが好適である。厚みは0.05mm以上が高周波特性として好適である。また箔には全面にφ3mmの開口部を10mm間隔でパンチングして抜き加工を施す代わりにパンチングによるスリット加工を設けることも好適である。開口部やスリットを介して箔の上下のセラミックス部同士が焼結し一体化する。
[実施例4]
実施例4では、電極の形成を印刷法からMoメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織)に変更した以外実施例1と同じ工程で製作する。なお、メッシュは線径0.03mm~0.3mmが好適である。メッシュサイズは#20~#200が好適である。またおり方は平織が好適である。素材はMoのほかWが好適である。メッシュの開口部を介して上下のセラミックス部同士が焼結し一体化する。
なお、焼成は常圧焼成の他、ホットプレス焼成やHIP焼成であってもよい。また脱脂には、大気雰囲気で550℃以下による方法、N、H混合ガス比4:1、露点30℃以上、温度500℃以上1500℃以下で行う方法、またはこれらを併用する方法であってもよい。
1 … 電極埋設部材
2 … 基体
2a… 表面
2b… 裏面
3 … 電極(印刷電極、導電性ペースト)
4 … 接続部材
5 … 端子穴
6 … 端子
11… 内側面
20… グリーンシート
21… 第1のグリーンシート
22… 第2のグリーンシート
22a…孔
23… 第3のグリーンシート
31… 電極用グリーンシート
32… 接続部材回避用グリーンシート
33… 孔の壁面(内側面)
35… 焼結体
41… 積層体
42… 間隙

Claims (3)

  1. 表面及び裏面を有しセラミックスから構成される板状の基体と、前記表面に沿って前記基体に埋設された電極と、前記電極に接する状態で前記基体に埋設された導電性の接続部材と、前記基体の裏面から前記接続部材まで延在する端子穴とを備える電極埋設部材の製造方法であって、
    セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシートとして、少なくとも第1のグリーンシート、第2のグリーンシート、及び第3のグリーンシートを準備する工程と、
    前記第1のグリーンシートの一方の主面に電極を配置して電極用グリーンシートを作製する工程と、
    前記電極上にバルク体からなる前記接続部材を配置する工程と、
    少なくとも1枚の前記第2のグリーンシートに前記接続部材を配置するための孔を形成して接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、
    前記電極が前記孔の開口を閉塞するように、前記電極用グリーンシートと、前記接続部材回避用グリーンシートと、前記第3のグリーンシートとをこの順に積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼成して前記基体となる焼結体を得る工程と、
    前記焼結体を加工し前記端子穴を形成する工程と、
    を含み、
    前記積層体を形成する工程では、前記孔に配置された前記接続部材と前記孔の壁面との間に間隙が設けられた前記積層体を形成することを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
    前記焼結体を得る工程は、ホットプレス焼成を含む工程であることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
    前記電極用グリーンシートを作製する工程において、導電性ペーストを印刷することにより前記一方の主面に前記電極を配置し、
    前記接続部材として、焼結金属からなるバルク体を用いることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
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