JP7038027B2 - 電極埋設部材の製造方法 - Google Patents
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Description
表面及び裏面を有しセラミックスから構成される板状の基体と、前記表面に沿って前記基体に埋設された電極と、前記電極に接する状態で前記基体に埋設された導電性の接続部材と、前記基体の裏面から前記接続部材まで延在する端子穴とを備える電極埋設部材の製造方法であって、
セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシートとして、少なくとも第1のグリーンシート、第2のグリーンシート、及び第3のグリーンシートを準備する工程と、
前記第1のグリーンシートの一方の主面に電極を配置して電極用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極上にバルク体からなる前記接続部材を配置する工程と、
少なくとも1枚の前記第2のグリーンシートに前記接続部材を配置するための孔を形成して接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極が前記孔の開口を閉塞するように、前記電極用グリーンシートと、前記接続部材回避用グリーンシートと、前記第3のグリーンシートとをこの順に積層して積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼成して前記基体となる焼結体を得る工程と、
前記焼結体を加工し前記端子穴を形成する工程と、
を含み、
前記積層体を形成する工程では、前記孔に配置された前記接続部材と前記孔の壁面との間に間隙が設けられた前記積層体を形成することを特徴とする。
前記焼結体を得る工程は、ホットプレス焼成を含む工程であることが好ましい。
前記接続部材として、焼結金属からなるバルク体を用いることが好ましい。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。なお、図面は、電極埋設部材1を概念的(模式的)に示すものとする。
次に電極埋設部材1の製造方法について説明する。電極埋設部材1の製造方法は、グリーンシートを準備する工程と、電極用グリーンシートを作製する工程と、接続部材を配置する工程と、接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、積層体を形成する工程と、焼結体を得る工程と、端子穴を形成する工程と、端子をロウ付けする工程とを備えている。
図2Aに示すように、セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシート20を作製するには、まずは、セラミックス粉末としての窒化アルミニウム粉末に、焼結助剤として、酸化イットリウム文末を4質量%、酸化カルシウム粉末を0.2質量%添加して、バインダーや可塑剤、溶剤をさらに添加して混合することによりスラリーを作製する。次に、例えばドクターブレード法により、スラリーをシート状に形成してセラミックスのグリーンシート20を得る。
図2Bに示すように、電極3は、第1のグリーンシート21(図3B参照)の一方の主面に印刷されるものである。印刷される電極3の素材は、タングステンを主成分とする導電性ペーストである。なお、実施形態ではタングステンを好適な素材として採用としたが、これに限定されず、モリブデンも好適な素材であり、さらにはこれら以外の素材を電極3に採用しても差し支えない。
図2Cに示すように、電極3上に配置される接続部材4は、円柱状の焼結金属からなるバルク体からなる。ペレット状の接続部材4は、タングステンを主成分とする合金からなる。なお、実施形態では、接続部材4の形状を円柱状としたがこれに限定されず、角柱状、楕円柱状等であってもよい。
図3Aに示すように、第2のグリーンシート22に接続部材4を配置するための孔22aを形成することで接続部材回避用グリーンシート32が作製される。孔22aの形成方法は、第2のグリーンシート22を打ち抜いても、レーザー等によるカットでも、方法は問わない。なお、実施形態では、第2のグリーンシート22を1層としたが、これに限定されず、2層、3層、4層以上であってもよい。孔22aは第2のグリーンシート22を貫通する貫通孔に限らず非貫通孔であってもよい。
図3Bに示すように、第1のグリーンシート21の一方の主面に電極3を印刷配置して電極用グリーンシート31を作製する。なお、実施形態では、第1のグリーンシート21を2枚積層したが、1枚、3枚、4枚以上であってもよい。
電極用グリーンシート31の印刷された電極3上にバルク体からなる接続部材4を配置する。接続部材4は、タングステン製で、直径φ8mm、厚み0.5mmのペレットである。なお、実施形態のペレットの大きさに限定されず、φ6mm、φ10mm、厚み0.4mm、0.7mmなど、直径、厚みの値は適宜変更されてもよい。また、ペレットは円柱形状に限らず、角柱は楕円柱であってもよい。
電極用グリーンシート31に配置された電極3が、孔22aの開口を閉塞するように、電極用グリーンシート31と、接続部材回避用グリーンシート32と、第3のグリーンシート23とをこの順に積層し、図4Aに示す積層体41を形成する。
図4に示すように、積層体41を形成する工程では、孔22aに配置された接続部材4と孔22aの壁面(内側面)33との間に間隙42が設けられた積層体41が形成されている。間隙42は、全周にわたり均等な幅で形成されている。なお、実施形態では、間隙42は、全周にわたり均等な幅としたが、これに限定されず、場所によって少し偏っても差し支えない。さらには、接続部材4と孔22aの壁面(内側面)33との間の少なくとも一部に間隙42が形成されていれば、接続部材4の一部が壁面(内側面)33に接していてもよい。なお、接続部材4と第3のグリーンシート23との間に空隙が設けられた積層体41が形成されてもよい。
図5に示すように積層体41を、ステンレス板上にアルミナを溶射したパンチングメタル上に載置し、500℃~600℃の還元雰囲気にて脱脂を行い、脱脂体を形成する。この脱脂体を還元雰囲気の中において1800℃で焼成する。積層体41の有機成分が脱脂された後、還元雰囲気で本焼成される。このとき、グリーンシート20と接続部材4との収縮率の違いから、接続部材4よりもグリーンシート20が大きく収縮する。このとき、接続部材4と第2のグリーンシート22との間の間隙42により、第2のグリーンシート22が収縮して孔22aが縮んだ位置が接続部材4の外周面の位置とほぼ同じとなり、収縮の違いを吸収する。このため、グリーンシート20(第2のグリーンシート22)と接続部材4との間に生じる応力を抑制することができる。これで、図6Aに示す焼結体35が得られる。
図6Bに示すように、基材2の裏面2bから接続部材4まで端子穴5を加工し、接続部材4の少なくとも一部が端子穴5に露出させる。
かかる製造方法によれば、積層体41が焼成されるときに、第2のグリーンシート22(グリーンシート20)が収縮する一方で接続部材4は膨張する。このため、積層体41の焼成前に、接続部材4を回避するように孔22aが形成された第2のグリーンシート22と接続部材4との間に適切な間隙42を設けておくことで、焼成後の第2のグリーンシート22の収縮及び接続部材4の膨張が互いに束縛されない。このため、積層体41の焼成途中の第2のグリーンシート22と接続部材4との間の応力の発生が抑制され、焼成後の接続部材4と第2のグリーンシート22との間の残留応力も抑制される。第2のグリーンシート22と接続部材4との間の焼成途中の応力及び焼成後の残留応力の発生が抑制されるのでグリーンシート20のクラックを抑制することができる。
実施例2では、焼成工程をホットプレス焼成に変更し、以外実施例1と同じ工程で製作する。カーボン製の型に脱脂体を転載し、1800℃、10MPaでホットプレス焼成する。また、1800℃以上、0.1MPa以上の条件でホットプレス焼成を行う。ホットプレス焼成では水平方向の収縮率が抑制されるので、接続部材4との応力を緩和するか間隙の設計が容易になるとともに水平方向の収縮が抑制されることにより内蔵している電極3の水平方向の変位が抑制され電極の配置精度を高く維持できる。
実施例3では、電極3の形成を印刷法からMo箔(厚み0.05mm)に変更した以外実施例1と同じ工程で製作する。なお、箔はMoの他Wが好適である。厚みは0.05mm以上が高周波特性として好適である。また箔には全面にφ3mmの開口部を10mm間隔でパンチングして抜き加工を施す代わりにパンチングによるスリット加工を設けることも好適である。開口部やスリットを介して箔の上下のセラミックス部同士が焼結し一体化する。
実施例4では、電極の形成を印刷法からMoメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織)に変更した以外実施例1と同じ工程で製作する。なお、メッシュは線径0.03mm~0.3mmが好適である。メッシュサイズは#20~#200が好適である。またおり方は平織が好適である。素材はMoのほかWが好適である。メッシュの開口部を介して上下のセラミックス部同士が焼結し一体化する。
2 … 基体
2a… 表面
2b… 裏面
3 … 電極(印刷電極、導電性ペースト)
4 … 接続部材
5 … 端子穴
6 … 端子
11… 内側面
20… グリーンシート
21… 第1のグリーンシート
22… 第2のグリーンシート
22a…孔
23… 第3のグリーンシート
31… 電極用グリーンシート
32… 接続部材回避用グリーンシート
33… 孔の壁面(内側面)
35… 焼結体
41… 積層体
42… 間隙
Claims (3)
- 表面及び裏面を有しセラミックスから構成される板状の基体と、前記表面に沿って前記基体に埋設された電極と、前記電極に接する状態で前記基体に埋設された導電性の接続部材と、前記基体の裏面から前記接続部材まで延在する端子穴とを備える電極埋設部材の製造方法であって、
セラミックス原料粉末にバインダーを添加した複数のグリーンシートとして、少なくとも第1のグリーンシート、第2のグリーンシート、及び第3のグリーンシートを準備する工程と、
前記第1のグリーンシートの一方の主面に電極を配置して電極用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極上にバルク体からなる前記接続部材を配置する工程と、
少なくとも1枚の前記第2のグリーンシートに前記接続部材を配置するための孔を形成して接続部材回避用グリーンシートを作製する工程と、
前記電極が前記孔の開口を閉塞するように、前記電極用グリーンシートと、前記接続部材回避用グリーンシートと、前記第3のグリーンシートとをこの順に積層して積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼成して前記基体となる焼結体を得る工程と、
前記焼結体を加工し前記端子穴を形成する工程と、
を含み、
前記積層体を形成する工程では、前記孔に配置された前記接続部材と前記孔の壁面との間に間隙が設けられた前記積層体を形成することを特徴とする電極埋設部材の製造方法。 - 請求項1に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
前記焼結体を得る工程は、ホットプレス焼成を含む工程であることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載の電極埋設部材の製造方法であって、
前記電極用グリーンシートを作製する工程において、導電性ペーストを印刷することにより前記一方の主面に前記電極を配置し、
前記接続部材として、焼結金属からなるバルク体を用いることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
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JP2012138429A (ja) | 2010-12-25 | 2012-07-19 | Kyocera Corp | 電子部品モジュールおよびその製造方法 |
JP2017135250A (ja) | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 日本特殊陶業株式会社 | 窒化アルミニウム基板、半導体製造用部品、cvdヒータ、及び窒化アルミニウム基板の製造方法 |
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