JP2005197393A - プラズマ発生装置用電極埋設部材 - Google Patents

プラズマ発生装置用電極埋設部材 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマ発生用電極と前記給電端子との接着部で発生する熱応力に起因したセラミック基板の破壊を確実に防止でき、長期間安定した品質を維持することができるプラズマ発生用電極埋設部材を提供する。
【解決手段】セラミック基板11中にプラズマ発生用電極112を埋設すると共に、この電極112の一方の面に給電端子23を接続してなる電極埋設部材10において、前記給電端子23をセラミック基板11の外周寄りに配置したプラズマ発生装置用電極埋設部材10。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造の分野において、プラズマ発生雰囲気下でシリコンウエハなどを処理するために用いられるプラズマ発生装置用電極埋設部材に関するものである。
一般に、半導体製造分野において用いられているエッチング装置や化学的気相成長装置などの半導体製造装置には、ステンレス製ヒータや電極管が配設されている。しかしながら、かかる半導体製造装置は、デポジション用ガスやエッチング用ガス、クリーニング用ガスとして反応性の高いフッ素系、塩素系のハロゲン系腐食ガス発生雰囲気で使用されていることが多く、そのために、ステンレス鋼やインコネル等の装置構成部材が、これらの腐食性ガスと反応して、装置内にパーティクルを発生するという問題があった。こうした問題を解決するために、従来、抵抗発熱体などをセラミック基体中に埋設するようにしている。
こうした半導体製造装置の中で、セラミック基体中にプラズマ発生用電極を埋設してなるプラズマ発生装置は、ハロゲン系腐食性ガスに対しての耐食性に優れると同時に耐プラズマに優れるものが求められている。なお、このプラズマ発生装置は、シリコンウエハ等に所定の処理を加える際に、プラズマ発生用電極とウエハ(被加工材)の上方に別に設置されたもう一方のプラズマ発生用電極との間で高周波電圧を印加してプラズマを発生させることにより成膜したり、エッチング用ガスを供給してシリコンウエハ等に所定の処理を加えるために用いられる。
ところで、前記プラズマの発生装置では、ウエハを載置するセラミック基板内と、そのセラミック基板の上方とに一対のプラズマ発生用電極が配設されており、これらの電極間に高周波電圧を印加してプラズマを発生させることにより、必要な処理を行うものである。この場合、セラミック基体中に埋設された下側のプラズマ発生用電極に帯電した電子は、このプラズマ発生用電極に接続されている給電端子を通じて流れる。この時、プラズマ発生用電極と給電端子との接続部では、大きなジュール熱が発生し、そのために接続部が発熱して、そのために熱応力の発生を招き、ひいてはセラミック基板の破壊を誘発することがあった。
このような問題に対して従来、特許文献1では、電流を通しやすくするために複数枚の薄い電極を積層した状態にして用いることによって前記発熱を抑えるように工夫し、また、特許文献2では、電極間をビアホールと導電層とを介在させて接続すると共に、ビアホールの位置と給電端子との位置が接近しないように配慮することによって、特定個所への熱応力の集中を防止する技術を提案している。
特開平11−162698号公報 特開平9−213455号公報
しかしながら、上掲の特許文献1、2に記載の従来技術の場合、プラズマ発生用電極をたとえ複数枚を積層材としても、また給電端子の位置をビアホールから離したとしても、セラミック基板中に埋設されたプラズマ発生用電極に帯電した電子の流量が減少する訳ではないので、プラズマ発生用電極と給電端子の接合部では依然として無視できない熱応力が発生し、セラミック基板の破壊が起こることがあった。
本発明の目的は、高温で長時間使用し続けてもプラズマ発生用電極と前記給電端子との接続部で発生する発熱に起因した熱応力によるセラミック基板の破壊を確実に防止することができ、品質を長期に亘って安定した状態に維持することができるプラズマ発生用電極埋設部材を提供することにある。
従来の電極埋設部材、とくに、セラミック基板中にプラズマ発生用電極を埋設してなる部材については、上述したように、高周波例えば(13.56MHz、2.5kW)を高温で長時間にわたって印加すると、前記プラズマ発生用電極の表面の電子が、表皮効果によってそのまま給電端子の表面を流れるため、電極と端子との接続部において急激な発熱が起こり、やがてセラミック基体中の給電端子付近に熱応力を発生して基板の破壊に到るという問題点がある。そこで、本発明では、こうした問題点の解決には、以下に述べるような構成を採用することが有効であるとの知見を得て、本発明を開発した。
即ち、本発明は、セラミック基板中にプラズマ発生用電極を埋設すると共に、この電極の一方の面に給電端子を接続してなる電極埋設部材において、前記給電端子をセラミック基板の外周寄りに配置したことを特徴とするプラズマ発生装置用電極埋設部材である。
そして、本発明の上記の構成において、前記給電端子の配置を、セラミック基板の外周縁から半径方向に向って直径の20%に当る領域内とすること、および前記プラズマ発生用電極を、導電性炭化物セラミックスもしくは導電性窒化物セラミックスにて形成したものにすることが好ましいことがわかった。
本発明において、給電端子の配置位置を、上記のように設定したのは、以下の理由による。プラズマ発生用電極と給電端子の接続部は、上述したように、給電端子の表面に電子が集中し、大きなジュール熱を発生し、プラズマ発生用電極の給電端子の接着面付近および該給電端子が高温になる。従って、給電端子が複数存在する場合は、これらを離れた位置に配置することが望ましいと言える。さらに、セラミック基板は、それの中心付近に比べて外周付近では熱の放射が大きいから、発熱原因の部分を熱の放射が大きい基板外周付近に配置する方が望ましいと言える。そこで、本発明では、給電端子をセラミック基板の外周縁から半径方向に向って直径の20%以内の領域に当る外周部分に設置することによって、プラズマ発生用電極と給電端子の接続部での異常発熱を抑制することにしたのである。
本発明において、給電端子の配置位置を、給電端子をセラミック基板の外周縁から半径方向に向って直径の20%以内の領域に設置する理由は、20%よりも内側に配置すると、給電端子とプラズマ発生用電極の接合部で発生する熱によって形成される各高温領域の間隔が小さくなり、そのため、プラズマ発生用電極の中心部に大きな高温領域が形成され、プラズマ発生用部材のウエハ処理面上での温度均一性が悪くなるばかりでなく、温度差に起因する熱応力によって基板の破壊が生じるからである。
したがって、本発明において、給電端子はセラミック基板の外周緑から半径方向に向って直径の20%以内、好ましくは上記の効果をより高めるためには、5%〜15%の位置に配置する。なお、その配置位置が5%より外側だと、プラズマ発生用電極の最外周部に位置し、そのため電極と基板材料のセラミックスとの境界が高温領域になり、熱応力による影響を大きく受けることになる。
また、上掲の問題点に対しさらに鋭意研究を続けた結果、発明者らは、プラズマ発生用電極と接続する給電端子の外表面に、軸方向に沿う複数の凹凸とくに、凹凸条を設けるようにすれば、プラズマ発生用電極と給電端子との接続部での異常な発熱と、大きい熱応力を抑制するのにさらに有効であることがわかった。その理由は、一般に、プラズマ発生装置では、高周波を、高温で長時間にわたって印加するが、このときセラミック基板中に埋設されているプラズマ発生用電極の表面に帯電する電子は、表皮効果によって、その全てがこれと接続されている給電端子の表面層の部分のみに流れ、それ故に、この部分の温度が周辺部よりも高温になり、セラミック基板の内部で大きな温度差を生じる。従って、電極や給電端子の表面積はこれが大きいほど、その表面を流れる電子密度が小さくなるので、熱応力の発生を小さくすることができる。そこで、本発明では、上記の給電端子の配置位置の工夫に加えてさらに必要に応じてプラズマ発生用電極や給電端子の表層部、とくにその接続部で発生するジュール熱による熱応力の発生を抑制するために、プラズマ発生用電極に接続する給電端子の表面に凹凸を設けて、その表面積を大きくすることにした。例えば、電極底面とその底面と接続する給電端子の外表面に設ける凹凸の形態として、軸方向に直交する断面において、その外周部の形が花弁状や星形等になるようにした、いわゆる軸方向に沿って形成された複数の凹凸条を設けてその面積を大きくし、上述した異常発熱ならびに熱応力の発生によるセラミック基板の破壊を効果的に防止するようにしたのである。
本発明で用いるプラズマ発生用電極としては導電性セラミックスを用いる。一般に、ハロゲン系腐食性ガスおよびプラズマ発生雰囲気下で使用される従来の電極埋設部材、たとえば、炭素含有窒化アルミニウムをセラミック基板とする部材では、その含有炭素と、セラミック基板内埋設電極の材料である金属Moや金属Wとが反応して炭化物を生成することが知られている。その結果として、部材としての体積抵抗率が上昇して、プラズマ発生密度が不均一になるという大きな問題があった。そこで、本発明に係る部材において用いられるプラズマ発生用電極としては、金属ではなく導電性セラミックスを用いることとした。その理由は、電極材料として導電性セラミックスを用いると、上記体積抵抗率の上昇を抑えることができるからである。
電極材料に用いる炭化物や窒化物からなる導電性セラミックスは、カーボン(C)との反応性が低いという特性がある。即ち、焼成する時や500 ℃以上(プラズマCVD膜形成の温度)で長時間使用する時、電極成分とセラミック基板に含まれるCとが反応するようなことはなく、抵抗値の経時変化がほとんどない。なかでも、炭化物セラミックスは、予め炭化物となっているために、更にCと反応することはなく、そのために抵抗値の経時変化がないため、プラズマ密度を長時間にわたって安定して均一に維持することができる。
この点、プラズマ発生用電極として、従来のようにMoやWなどの金属を用いた場合、これらの金属は、温度の上昇とともに格子振動が激しくなって、電子の自由運動が妨げられ、その結果、体積抵抗率の上昇を招き、そのために、電圧が一定の場合に電流流量が低下し、温度上昇が困難になるという問題があった。これに対して、導電性セラミックス、特に導電性炭化物セラミックスを用いた場合、高温になるほど体積抵抗率が低下するため、高温において大電流を投入することができる。その結果、プラズマを発生させやすくする。
かかるプラズマ発生用電極の具体例としては、例えば炭化タングステン(タングステンカーバイト)の粒子を焼成してなる板状断面形状の焼結体などを用いることができる。なお、原料である炭化タングステン粒子の大きさは、任意の二次元断面視、例えばセラミック基板の厚さ方向の断面視で、粒子径が、1μm〜10μmの範囲内のもの(最小短径:1μm、最大長径:10μm)が望ましい。その理由は、粒子径が1μm未満の大きさでは、反応性が高く酸化しやすいため、使用中にセラミック基体中の酸素と反応して抵抗値が高くなる。一方、粒子径が10μm以上では焼結性が低下し、やはり抵抗値が高く、電極内での電流密度にばらつきを生じて均一なプラズマを発生させることができない。
なお、本発明の実施形態では、導電性炭化物セラミック製のプラズマ発生電極を、絶縁性窒化物セラミック基板中に埋設することが好ましい。絶縁性窒化物セラミック基板は、耐熱性や機械的特性に優れるとともに、ハロゲン系腐食性ガスおよびプラズマに対して強い耐食性および耐久性を示し、かつ熱伝導率が高く、温度追従性に優れている。しかも、この絶縁性窒化物セラミックスは、埋設電極と熱膨張係数が近く、そのために熱衝撃によるクラックの発生が起らないという特徴がある。また、この絶縁性窒化物セラミックスは、高温での体積抵抗率が絶縁性炭化物セラミックスの高温での体積抵抗率より高いために、電気的な短絡を起こすことなく大電流を流すことができ、プラズマを均一に発生させるのに有利である。
本発明において用いられるセラミック基板としては、窒化物セラミックス、炭化物セラミックス、酸化物セラミックスなどの使用が可能である。上記窒化物セラミックスの例としては、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタンなどが挙げられる。上記炭化物セラミックスの例としては、炭化ケイ素(なお、炭化けい素は、純度が高い場合には、絶縁性を示し、一方、純度が低い場合には、カーボンの導電性により導電化を示す。そのため、上記セラミック基体として用いるときは純度の高い炭化けい素を使用する)、炭化ジルコニウム、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステンなどが挙げられる。また、上記酸化物セラミックスとしては、アルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、ジルコニア、ベリリアなどを用いることができる。これらのセラミック材料は、単独で用いてもよく、また2種以上を混合したものでもよい。
これらのなかでは、窒化物セラミックや炭化物セラミックが好ましい。その理由は上記窒化物セラミックや炭化物セラミックは、熱膨張係数が金属より小さく、機械的な強度が金属に比べて格段に高いので、セラミック基板の厚さを薄くしても加熱により反ったり歪んだりせず、セラミック基板を薄くて軽いものとすることができるからである。とくに、これらのセラミック基板は熱伝導率が高いので、これを薄くすると、電圧や電流量を変えてヒータの温度を変化させたときに、基板表面温度がヒータ電極の温度変化に迅速に追従しやすく、温度制御が容易になる。とりわけ、窒化物セラミックスがより好ましい。その理由は、窒化物セラミックスは、耐熱性や機械的特性に優れるとともに、熱伝導率も高いからであり、とくに、窒化アルミニウムがよい。それは、窒化アルミニウムは、常温で熱伝導率が180 W/m・Kと高く、セラミック基板の温度追従性が最も優れているからである。
なお、前記セラミック基板はまた、カーボンを200 ppm以上、好ましくは200〜1000 ppm程度である。セラミック基体中にCを200 ppm以上含有させることにより、上記セラミック基板の明度を、JIS Z 8721の規定に基づく値でN6以下にすることができる。このような明度のセラミック基板は、輻射熱量、隠蔽性に優れる。しかも、こうしたセラミック基板は、サーモビュアにより、正確な表面温度測定が可能になる。なお、上記セラミック基板に含有されるカーボンの分析法としては、酸素気流中燃焼―赤外線吸収法として、JIS Z 2615(1996)に規定されている方法を用いることが好適である。
上記カーボンとしては、非晶質のものおよび結晶質のもののいずれもが使用可能である。非晶質のカーボンは、セラミック基板の高温における体積抵抗率の低下を抑制し、結晶質のカーボンは、セラミック基板の高温における熱伝導率の低下を抑制することができるため、製造するセラミック基板の目的等に応じて、カーボンの種類を適宜選択して使用することが望ましい。
セラミック基板11の形状は、円板形状にすることが望ましく、その大きさは直径で200mm以上、より望ましくは250mm以上の大きさのものに適用する。このような大きさのセラミック基板は、上記プラズマ発生装置を半導体製造の分野で用いる場合に、大口径の半導体ウエハを載置することができるからである。
前記セラミック基板のウエハ処理側の面は、JIS B 0601の規定に基づく面粗度はRaで0.05〜2.0μm程度の粗さにすることが望ましい。その理由は、面粗度Raが0.05μm未満だと、シリコンウエハとセラミック基板との密着性が高くなり、セラミック基板中に焼結助剤として添加されたイットリウムが高温処理中にシリコンウエハと反応してシリコンウエハの汚染を引き起こすからである。一方、ウエハ処理側の面の面粗度Raが2.0μmを超えて粗くなると、加熱処理などではウエハの温度分布にバラツキが生じ、ウエハ表面を均一に処理することができなくなってしまうからである。なお、好ましい面粗度Raは0.1〜1.2μmである。
セラミック基板11の厚さは、5mm以上、20 mm以下のものを用いることが望ましい。その理由は、5mm未満だと、セラミック基板自体の強度が低下するため破損しやすくなり、一方、20 mmを超えると、温度追従性が低下することがある。より望ましい下限は12 mmであり、より望ましい上限は16 mmである。その理由は、12 mm未満だと、セラミック基板中を伝搬する熱が充分に拡散しないため加熱面に温度のばらつきが発生することがあり、また、セラミック基板の強度が低下して破損する場合がある。一方、16 mmを超えると、セラミック基板中を熱が伝搬しにくくなり、加熱の効率が低下する傾向がある。
なお、本発明において、前記セラミック基板中にはまた、前記プラズマ発生用電極と共に、ヒータ電極を埋設して併用してもよい。この場合、該ヒータ電極もまた、セラミック基板中に埋設するが。それはこれらの電極が腐食性のプラズマガス雰囲気に曝されるのを防止することとともに、セラミック基板内部にある方が温度制御を迅速に行うことができるからである。
以上説明したように、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材によれば、セラミック基板の焼成時や高温長時間の使用に当たっても、該基板中に埋設した各種電極、とくにプラズマ発生用電極の体積抵抗率の変動が小さいだけでなく、電極と端子との接続部における熱応力の発生を抑制できるので基板の破壊が少なく、耐食性や耐久性に優れ、品質を長期間安定した状態に維持できる。
図1は、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材の一例を示す部分断面図である。この図に示すように、本発明に適合する形態をもつプラズマ発生装置の電極埋設部材10は、主として、セラミック基板11と、この基板11中に埋設されている断面が板状のプラズマ発生用電極112およびヒータ電極12とからなるものである。このプラズマ発生用電極112のシリコンウエハを載置す側の面とは反対側に当る底面には、給電端子となるスルーホール113、13およびこのスルーホール113、13を基底面11bに露出させるための外部端子23、23’が形成される。なお、この部材には、図示を省略したが必要に応じてさらに、前記セラミック基板11の底面11bに、セラミック製の端子保護筒を接合してもよく、一方、前記セラミック基板11の上面11aは、ウエハを支持するための複数の凸起11cが設けられる。
本発明に係る部材において、特徴的なことは、上述したように、少なくとも前記給電端子(スルーホール113)を、基板11の外周縁から半径方向に向って直径Dの20%、即ち、0.2Dの範囲内に配置することである。場合によっては、ヒータ電極12のスルーホール13についても、基板外周部、即ち0.2Dの範囲に収まるように配置することが好ましい。このような配置によって、電極と端子との接続部に生じるジュール熱による悪影響を解消することができるようになる。
さらに、上記のように配置される前記給電端子用スルーホール113、ヒータ電極用スルーホール13、とくにプラズマ発生用電極112に接続されるスルーホール(給電端子)113は、上述した表皮効果の影響を考慮して、その表面積がより大きくなるように、外周に多数の凹凸、より好ましくは軸方向に沿って設けられる凹凸条を設けたものにすることが望ましい。例えば、軸方向に直交する水平断面の形状が花弁状あるいは星形等にするとよい。
なお、前記給電端子としては、外周に凹凸を設けている限り、中空材だけに限らず円筒状のものを用いてもよい。この場合、スルーホール113は、孔内に導電性ペーストを密に充填したものではなく、孔内壁に導電性ペーストを塗布して円筒状となるように、つまり孔内に導電性ペーストを充填してもその中心部が空洞になるように形成するとよい。そして、このような給電端子としては、図7(a)〜(d)に示すように、導電性ペーストを塗布して筒状体としたあと、大気圧下、80℃で5時間程度で乾燥させた後、空洞部に窒化アルミニウムのペーストを充填するとよい。このようにして、水平断面形状が花弁状筒状体や星形断面の筒状体(図7(a)〜(d))の給電端子としてもよい。なお、これらのスルーホール113にて形成される給電端子を介して、それぞれ外部端子23、23’や導線24が接続される。なお、上述したスルーホールとは、プラズマ発生用電極112やヒータ電極12、あるいは静電電極等と、外部端子23、23’とを電気的に接続するため用いられる孔内壁部に導体が形成された孔をいう。
給電端子を構成する上記スルーホール113、13を構成する材料としては、例えば、金、銀、白金およびパラジウム等の貴金属、鉛、タングステン、モリブデン、ニッケル等の金属またはこれらの合金、タングステン、モリブデンの炭化物等の導電性セラミックなどが好適に用いられる。
給電端子とする上記スルーホール113、13とプラズマ発生用電極112あるいはヒータ電極12との間には、必要に応じこれらの接続面積を大きくして導通を確実にしかつ接着力を高めるためにパッド部19cを形成することが望ましい。かかるパッド部19cを構成する材料としては、導電性を有する材料であればよく、例えば、電極材料やスルーホールと同じ材料等を用いることができる他、金属(W、Mo)合金やこれらの混合物であってもよい。
上述したプラズマ発生装置用電極埋設部材を半導体製造装置に適用する場合、セラミック基板11は通常、底板を備えた支持容器内に、シリコンウエハを載置する側の面とは反対側が固定される。しかも、例えばセラミック基板11下に図示を省略した端子保護筒を設け、それの内側を気密に保持しておけば、たとえセラミック基板11の周囲が反応性ガスやハロゲンガス等の腐食性ガス雰囲気に曝されている場合であっても、この端子保護筒の内部に収納された外部端子23等は、上記腐食性ガスと直接触れるようになことはない。
前記プラズマ発生用電極112は、導電性セラミックスにて構成するが、それは使用時の焼成によって金属が炭化したようなものではなく、既にタングステン炭化物、モリブデン炭化物となったものを用いる。これらの導電性セラミックスは、単独で用いてもよくまた、2種以上を混合したものでもよい。なかでも炭化タングステンがより好適である。
かかるプラズマ発生用電極112の厚みは、5μm〜300μm程度とすることが望ましい。この電極層の厚みの測定値は、プラズマ発生用電極が埋設されたセラミック基板11を、板面に対して垂直な方向に切断し、その時に観察される2つのプラズマ発生用電極とセラミック基板との境界と境界の距離を、場所によってばらつきが生じるのを防ぐため、任意の10個所を測定し、その平均値を用いた。この厚さが、5μm未満だと、電極層の厚みのバラツキの程度が大きく影響されるため、抵抗値のバラツキが大きく、プラズマ分布が一定にならないため、ウエハ表面に形成される気相成長面の厚みバラツキが大きくなる。一方、300μmを超えると、高温時に、クラックが発生してしまう。
電極に用いられる導電性セラミックスは、粒子の粒径が、0.1〜10μmのものが用いられる。この理由は、0.1μm未満だと酸化されやすくなるからである。一方、10μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくなる。この粒径の定義は、上述したとおり、任意の二次元断面視で最小短径と最大長径の範囲を定めるものである。
セラミック基板11中にプラズマ発生用電極113の層を埋設した状態で形成するには、導体グリーンシートか導体ペーストを用いることが好ましい。導体グリーンシートを用いる場合、導体グリーンシートをパターンに打ち抜いた後、セラミック基板となる絶縁性グリーンシートの上に積層し、焼成して形成することが望ましい。
上記導体グリーンシートとは、導電性セラミック粒子を含有したものであり、その他に各種の樹脂や溶剤、増粘剤等を含有するものであってもよい。前記樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用でき、上記溶剤としては、イソプロピルアルコールなどが使用でき、また、上記増粘剤としては、セルロースなどが使用できるが、これらの例示のものだけに限られるものではない。
また、プラズマ発生用電極の層を形成する際に、導体ペースト法による場合、絶縁性セラミックスグリーンシート上に、スクリーン印刷法によって、導体ペースト層を形成し、その後さらに、印刷していない他のセラミックグリーンシートを積層し、焼成することにより、セラミック基板の内部にプラズマ発生用電極層が埋設された状態としてもよい。
前記導電性セラミックペーストには、導電性セラミック粒子以外に、各種の樹脂や溶剤、増粘剤等を添加してもよい。上記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが用いられ、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコールなどが用いられ、そして、増粘剤としては、セルロースなどが用いられるが、これらのものだけに限られるものではない。
図2(a)〜(c)は、本発明のプラズマ発生装置用電極埋設部材に埋設されるプラズマ発生用電極形状の好適例を示す平面図である、図2(a)は円状プレーン型のプラズマ発生用電極の例、図2(b)、図2(c)に示すものは円状プレーン型のものに円形や方形の開口112hを規則的に穿孔してなるメッシュ状のパターンをもつプラズマ発生用電極の例である。
なお、図2(b)、(c)に示すプラズマ発生装置用電極112は、多数の開口112hを有する板状体からなる電極層であり、多数の開口112hを有するため、セラミックス粒子がセラミックグリーンシートの積層時に流動し、セラミックスの接合力が向上し強度が向上する。また、セラミック基板11とプラズマ発生用電極112との熱膨張係数の差によって、これらの接触部付近では応力が発生し、セラミック基板11が破損する可能性があるが、開口112hを有する場合、応力が分散されるため、上記の危険性が回避される点で有用である。
図2(c)に示すプラズマ発生装置用電極は、網状のメッシュ状体としたものであって、開口率は4≦x<40%程度に調整される。
図3は、セラミック基板11中にプラズマ発生装置用電極112として、複数個を一組として多層化して埋設した例である。一般に、プラズマ発生用電極に高周波を印加すると、電極の層厚が薄いと高周波が流れにくく、とくに、一層からなる場合、電極と給電端子との接合部に熱が集中して、大きな熱応力が発生する。そのために、この電極については、セラミック基体に破損を引き起こす可能性があるので、2層以上の多層にしたものとすることが好ましい。
一方、図4は、円状の前記プラズマ発生用電極112等を4分割した形態を示す断面図である。
次に、給電端子(スルーホール113、13)に接続される外部端子23、23’は、図1に示すような断面視でT字形状のものを用いることが好ましいが、その他、棒状部材、端部にねじ溝が切られた部材であってもよい。なお、上記外部端子にねじが刻接されたものである場合、該スルーホール113、13に上記外部端子23のねじを螺合させることができるねじ孔を形成することが望ましい。
上記外部端子23の材料としては、例えば、ニッケル、タングステン等の金属を用いることができる。この外部端子23の大きさとしては、上記(1)式の条件を充足して設けられているスルーホール(給電端子)の形状に合わせ、さらには使用するセラミック基板の大きさ等によって適宜に調整すればよく、例えば、外周および内部にねじ山が形成された外部端子を使用する場合、その軸部分の直径の好ましい下限は2.0 mm程度、好ましい上限は8.0 mm程度であり、軸部分の長さの好ましい下限は5.0 mm程度、好ましい上限は12.0 mm程度ものを用いる。
上記セラミック基板11には、その底面に、図1に示すように、加熱面に向けて穿設された有底孔14を設け、この有底孔14の孔底をヒータ電極埋設位置よりも加熱面に近い位置に形成し、その有底孔14内には熱電対等の測温素子180を取付ける。この測温素子180により基板の温度を測定し、そのデータをもとにヒータ電極12への電圧、電流量を変えて、温度を制御することができる。
また、セラミック基板11の中央から離れた部分には、図1に示すように、リフターピン(図示せず)を挿通するための貫通孔15を設けることが望ましい。
また、セラミック基板11のシリコンウエハ載置側の面には、該ウエハを支持するための複数個の突起11cをエンボス加工によって設けることが好ましく、その突起11c表面はブラスト加工によって粗面化したものがより好ましい。なお、この基板上に形成された突起11cを介して半導体ウエハを該基板の加熱面上に支持することにより、加熱面から5〜300 μm離間させた状態に保持して加熱することもできる。
以下、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材を製造する方法の一例を、示す図5に基づき説明する。
(1)グリーンシートおよび給電端子の作製工程
まず、セラミック粉末をバインダ、溶剤等と混合してペーストを調製し、これをドクターブレード法でシート状に成形してグリーンシート110を作製する。そのセラミック粉末としては、窒化アルミニウム等を使用することができ、必要に応じて、イットリア等の焼結助剤、Na、Caを含む化合物等を加えてもよい。上記バインダとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブおよびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種であることが望ましい。上記溶媒としては、α−テルピネオールおよび/またはグリコールが望ましい。
グリーンシート110の厚さは、好ましくは0.1〜2.0 mm程度とし、所定のグリーンシート110については、プラズマ発生用電極やヒータ電極と接続するための給電端子形成用のスルーホール113や貫通孔あるいは有底孔となる部分(孔)を予め形成するか、グリーシート積層体を作製し焼成した後に形成してもよい。上記スーホール113については、その孔内を導電性ペーストで完全に充填するのではなく、孔壁部分にのみ導電性ペーストを塗布することによって中心部が空洞(筒状)になるようにした後、大気圧、80℃で5時間乾燥し、最後に空洞部に窒化アルミニウムペーストを充填してペースト充填層133とし、これを給電端子113としたようなものでもよい。
(2)グリーンシート上に導体ペースト層を形成する工程
グリーンシート110上に炭化タングステン(WC)のペーストを印刷または、炭化タングステングリーンシートをパターンで打ち抜いてプラズマ発生用電極112となる導体ペースト層122を形成し、次いで、炭化タングステン(WC)グリーンシートを打ち抜いて形成したヒータ電極(炭化WC発熱体パターン層)12を前記グリーンシート110で挟み、ヒータ電極12とする炭化タングステンからなるパターン層120を、その端部とスルーホールとなる部分に充填した導体ペースト充填層130とが重なるように印刷形成し、その上に、プラズマ発生用電極112とする導体ペースト層122を形成し、さらにスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填して導体ペースト充填層133を形成し、前記導体ペースト層122の端部とスルーホールとなる部分に充填した導体ペースト充填層133とが重なるように印刷する。これらの導体ペーストとしては、金属粒子または導電性セラミック粒子が含まれたものを用いることが好ましい。
上記グリーンシートとする炭化タングステン粒子や炭化モリブデン粒子等は、それらの平均粒径は0.1〜10μm程度のものが好ましい。その理由は、粒径が0.1μm未満であるか、10μmを超えると、導体ペーストを印刷しにくいからである。
このような導体ペーストとしては、例えば、導電性セラミック粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;α−テルピネオールおよび/またはグリコールからなる溶媒1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)等を用いることができる。なお、スルーホールとなる部分に充填した導体ペースト充填層130、133に使用する導体ペーストと、導体ペースト層120、122に使用する導体ペーストとは、同じ組成であってもよく、また異なる組成のものを用いてもよい。
(3)グリーンシートの積層工程
導体ペースト層122を形成したグリーンシート110の上に、炭化タングステン(WC)ヒータ電極パターン層120を形成していないグリーンシート110を積層し、その下に、筒状の導体ペースト充填層133のみを形成したグリーンシート110を重ね合わせる。そして、このグリーンシート110の下に、炭化タングステン(WC)ヒータ電極パターン層120を形成したグリーンシート110を重ね合わせ、さらにその下に、筒状体とした導体ペースト充填層130、133を形成したグリーンシート110を積層し、さらに何の加工もしていないグリーンシート110を積層する(図5(a))。
このとき、導体ペースト層120を形成したグリーンシート110の上側に積層するグリーンシート110の数を下側に積層するグリーンシート110の数よりも多くして、製造するヒータ電極の形成位置を底面側の方向に偏芯させる。具体的には、上側のグリーンシート110の積層数は5〜20枚程度とし、下側のグリーンシート110の積層数は50〜70枚程度とすることが望ましい。
(4)グリーンシート積層体の焼成工程
次に、グリーンシート積層体の加圧、加熱を行い、グリーンシート110および内部の導体ペースト層120、122等を焼成し、セラミック基板11、抵抗発熱体であるヒータ電極12、プラズマ発生用電極112およびスルーホール13、113等を製造する。(図5(b))
上記焼成のための加熱温度の望ましい下限は1000 ℃、望ましい上限は2100 ℃である。加熱は、不活性ガス雰囲気中または真空中で行う。上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素等を使用することができる。加圧の圧力の望ましい下限は10MPa、望ましい上限は20MPaである。
半導体ウエハ等の被加熱物を運搬するためのリフターピンを挿入する貫通孔となる部分は、グリーンシート110を積層し、焼成後に形成する。形成は、ドリル加工によって行われる。
次に、セラミック基板11の底面11bに、ドリル加工により袋孔19を形成する。
(5)略筒状の端子保護筒の製造工程
窒化アルミニウム粉末等のセラミック粉末を、筒状の成形型に入れて成形し、必要に応じて切断加工を施した後、これを加熱温度1000〜2100 ℃、常圧で焼結することにより、筒状のセラミック体17を製造する。このとき、製造する筒状のセラミック体は、略円筒状であることが望ましい。上記焼結のための加熱は、不活性ガス雰囲気中または真空中で行う。上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素等を使用することができる。次いで、セラミック体17の端面を研磨して平坦化する。
(6)セラミック基板とセラミック体との接合工程
セラミック基板11の底面中央付近に前記端子保護筒17の端面を接触させた状態で、セラミック基板11と端子保護筒17とを加熱して、これらを接合する。このとき、セラミック体17の内側に前記給電端子用のスルーホール113、13が収まるようにして接合する(図5(c))。
セラミック基板11および端子保護筒17を接合する方法としては、例えば、セラミック基板11内部の焼結助剤の濃度と端子保護筒17の内部の焼結助剤の濃度とが異なるように焼結助剤を含有させ、両者を接合位置で接触させた後、加熱することにより接合する。この場合、焼結助剤の濃度の高い部材から濃度の低い部材の方に焼結助剤が移動するとともに、界面を横切るように粒子が成長し、しっかりとした接合面が形成される。
セラミック基板11と端子保護筒体17とを接合するその他の方法としては、例えば、
(1) セラミック基板11および端子保護筒17の接合面に、これらを構成するセラミック材料の焼結助剤を含有する溶液を塗布して焼成する方法(拡散接合)、
(2) セラミック基板11および端子保護筒17の接合面に、これらを構成するセラミックと主成分が同じセラミックペーストを塗布したのち焼成する方法、
(3) 金ろう、銀ろう等を用いてろう付けする方法、
(4) 酸化物系ガラス等の接着剤を用いて接合する方法、
等であってもよい。
(7)外部端子等の取り付け
前記端子保護筒17の内側に形成した袋孔19に、ろう材19cを介してタングステンネジ付きピン19aをねじ込み、そして、ろう材付きのNi棒19bをタングステンネジ付ピンにねじ込む(図6)、その後、900〜1100 ℃に加熱することが好ましい。
さらに、測温素子としての熱電対26等をセラミック基板11の底面に形成した有底孔14内に挿入し、本発明の電極埋設部材10の製造を終了する。
(実施例1)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径3.0 mmの円柱状のスルーホール10個を、グリーシート外周縁から半径方向の内側に向けて33 mm(中心からの距離132 mm)の位置に、周方向に均等間隔でパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)上記(2)で形成したスルーホール部分に、上記(4)の電極用導体ペーストと同じものを充填し、大気圧、80℃で5時間乾燥機で乾燥させて、厚さ0.47 mm、直径3.0 mm円板状給電端子を得た。
(6)上記(1)〜(5)の処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率36%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.5μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)の工程により製造された電極埋設部材の給電端子を取囲む位置に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(実施例2)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径12.0 mmの花弁状断面のスルーホール10個を、グリーシート外周縁から半径方向の内側に向けて25 mm(中心からの距離140 mm)の位置に、周方向に均等間隔でパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの花弁形状断面の凹凸条を有する筒状の給電端子とした。
(6)上記(1)〜(5)の処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率36%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)の工程により製造された電極埋設部材の給電端子を取囲む位置に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径
70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(実施例3)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板とする厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径3.0 mmの星形状断面のスルーホール10個を、グリーシート外周縁から半径方向の内側に向けて15 mm(中心からの距離150 mm)の位置に、周方向に均等間隔でパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべきタングステンのパターンシートを形成した。
(5)上記(2)で形成したスルーホール部分に、上記(4)の電極用導体ペーストと同じものを充填し、大気圧、80℃で5時間乾燥機で乾燥させて、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの星形状断面の凹凸条を有する給電端子を得た。
(6)(1)〜(5)の上記処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率36%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)の工程により製造された電極埋設部材の給電端子を取囲む位置に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径
70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(実施例4)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径12.0 mmの花弁状断面のスルーホール10個を、グリーシート外周縁から半径方向の内側に向けて8mm(中心からの距離157 mm)の位置に、周方向に均等間隔でパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの花弁形状断面の凹凸条を有する筒状の給電端子とした。
(6)上記(1)〜(5)の処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率36%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)の工程により製造された電極埋設部材の給電端子を取囲む位置に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径
70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(比較例1)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板とする厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径3.0 mmのスルーホール10個を、グリーシートの外周縁から115 mm(中心から50 mm)の位置にパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分にその導体ペーストを充填し、直径3.0 mmの凹凸のない円柱状の充填層を形成して給電端子を得た。
(5)上記(1)〜(4)の処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(6)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(7)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.9μmになるようにブラスト加工を行った。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(10)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(11)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(比較例2)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基材として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成のための、直径18.0 mmのスルーホール10個を、グリーシートの外周縁から85 mm(中心から80 mm)の位置にパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、直径18.0 mmの凹凸のない円柱状からなる給電端子とした。
(5)上記(1)〜(4)の処理が終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(6)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(7)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(10)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(11)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けしてプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
(比較例3)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、給電端子形成用のスルーホールを形成するために、グリーンシートの外周縁から65 mm(中心から100 mm)の距離に放射状に、直径3mmの円形状スルーホール10個をパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmのタングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成して給電端子とした。
(5)上記処理の終わった(1)〜(4)のグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(6)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840 ℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミック板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミック板状体とした。
(7)そして、得られたセラミック板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(8)(1)〜(7)の工程により製造された電極埋設部材、即ちセラミックヒータのウエハ加工面の粗度をRaが0.5μmになるようにブラスト加工を行った。
(9)(1)〜(8)の工程により製造されたセラミックヒータに、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(10)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けした。
Figure 2005197393
実施例および比較例の考察
表1は、プラズマ発生用電極の底面に設置される給電端子の位置とサイクル試験結果を示したものである。表に示す結果から、セラミック基板の中心から132 mm以上、つまり、直径が330 mmのセラミック基板の外周から20%以内に相当する位置に給電端子を設置した場合、耐久性に優れることがわかった。
従って、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材によれば、セラミック基板の高温での長時間使用に当たっても、基板中に埋設した各種電極の底面に設置した給電端子での発熱が小さく、耐久性に優れ、品質を長期間安定した状態に維持できるプラズマ発生装置用電極埋設部材を安価に提供することができる。
本発明に係る電極埋設部材は、半導体を製造する分野において、半導体ウエハに薄膜を形成するためのCVD装置のような薄膜形成装置や、ドライエッチング装置に対して用いられるものである。
本発明のプラズマ発生装置用電極埋設部材の部分断面図である。 プラズマ発生用電極の一例を模式的に示す平面図である。 プラズマ発生用電極を基板内に多層に埋設した例を示す断面図である。 プラズマ発生用電極の他の例を模式的に示す平面図である。 (a)〜(c)は、本発明のプラズマ発生装置用電極埋設部材の製造方法の一例を示す断面図である。 外部端子取り付け部の拡大断面図である。 (a)〜(d)は給電端子の形状とプラズマ発生用電極との接合着部の形状を示す断面図である。
符号の説明
10、30、40 電極埋設部材
11、31、41 セラミック基板
11a 加熱面
11b 底面
11c エンボス
12、32、42 ヒータ電極
13、113 スルーホール
14 有底孔
15 貫通孔
17 端子保護筒
19 袋孔
23 外部端子
24 導電線
26 リード線
110 グリーンシート
120 モータ電極パターン層
130 導電ペースト充填層
180 側温素子

Claims (3)

  1. セラミック基板中にプラズマ発生用電極を埋設すると共に、この電極の一方の面に給電端子を接続してなる電極埋設部材において、前記給電端子をセラミック基板の外周寄りに配置したことを特徴とするプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  2. 前記給電端子の配置が、セラミック基板の外周縁から半径方向に向って直径の20%に当る領域内であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  3. 前記プラズマ発生用電極は、導電性炭化物セラミックスもしくは導電性窒化物セラミックスにて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
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