JP7036737B2 - パワーステアリング用の螺旋歯付きサイクロイド減速機 - Google Patents

パワーステアリング用の螺旋歯付きサイクロイド減速機 Download PDF

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Description

本発明は、伝達トルクの増加に有利な回転速度の低下を実現するために、入力シャフトと出力シャフトとの間の運動の伝達を保証する減速機の一般的な分野に関する。より具体的には、サイクロイドギア減速機(より簡単にはサイクロイド減速機と呼ばれる)の分野に関する。
特に、本発明は上記減速機の、車両用パワーステアリングシステムへの適用に関する。
従来より、パワーステアリングシステム内にギア減速機を設けることが知られている。ギア減速機は、アシストモータ(一般的には、電動アシストモータ)と、駆動ピニオンとの間の運動の伝達を保証する。駆動ピニオンは、ステアリングラックに係合してこのラックを並進駆動させることで車両の操舵輪の操舵角を変更させる。
この目的のために、ウォーム歯車及びウォームスクリュー減速機を使用することが一般的に知られている。
この場合、特に欧州特許出願第0931714号明細書により、サイクロイドギア減速機を同じ目的のために使用することも従来から想定されている。このサイクロイドギア減速機では、カム等の偏心部材により、入力シャフトがディスクを駆動する。このディスクには、サイクロイド歯が設けられている。このサイクロイド歯は、減速筐体の一部を形成するクラウンに円形に埋設された噛合いピンによって形成された一連の歯と噛み合っている。入力シャフトと同軸の出力シャフトには一連の係合指が設けられている。各結合指は、ディスクに掘られた円形の開口部に係合されており、その結果、カムとサイクロイド歯との組み合わせ効果により、ディスクの回転が出力シャフトを回転駆動することができる。
しかしながら、このような構成にはいくつかの欠点がある。それら欠点により、従来のサイクロイドギア減速機は実用面で不十分であり、実際に多くの適用例では(特に、パワーステアリングシステムにおいて力の伝達と運動の伝達とを具体的に保証することが求められる場合では)使用されていない。
事実、従来のサイクロイド減速機は、まず、非常に複雑な構造を有するとともに、比較的重く嵩張る構造である。これは、サイクロイド減速機が多数の部品、特にクラウンに埋設された多数の歯(噛合いピン)および多数の係合指によって構成されているためである。
また、これら多数の構成部品によって、上記サイクロイド減速機は特に長尺化するとともに製造コストが高くつく。
つまり、サイクロイドギア減速機では、ウォーム歯車やウォームスクリュー減速機などの従来のギア減速機と比較して、接触比が低くなる。すなわち、噛み合い中に同時に係合される歯の平均数が少ない。
このように接触比が低いことによって、運動の伝達中に、ジャーク、衝撃、及び動作ノイズをもたらす可能性がある異常を生じさせる傾向がある。
また、このような異常は、運転者がステアリングシステムを操縦するときの触感を損なう可能性がある。これは運転の快適性にとって、さらには車両および乗員の安全にとって有害である。
さらに、上述のサイクロイド減速機によって得られる減速比(すなわち、入力速度と出力速度との比)は、実際には比較的低い。
一方で、パワーステアリングシステムの軽量化およびコンパクト化の要求が高まっているため、比較的低電力のアシストモータが優先される結果となっている。そのようなアシストモータは、確実に高い回転速度を生み出す一方でトルクは低減されているので、減速比が高くて機械的効率の良い減速機によって補助する必要がある。
したがって、本発明に与えられた目的は、上記の欠点を克服するとともに、構造が簡単かつ小型の新しいタイプのサイクロイド減速機を提供することである。このサイクロイド減速機は、効率的かつスムーズかつ均一に運動を伝達するとともに、特に、パワーステアリング機構を駆動するのに好適であり得る。
本発明の目的は、以下のサイクロイドギア減速機によって達成される。すなわち、本発明のサイクロイドギア減速機は、「主軸」(ZZ’)と呼ばれる軸に沿って減速筐体内に回転可能に取り付けられる入力シャフトと、入力シャフトによって支持および回転駆動される偏心部材と、偏心部材に回転可能に取り付けられ、サイクロイド歯を有する、少なくとも1つのサイクロイドディスクと、サイクロイドディスクのサイクロイド歯と噛み合う受側歯を有する少なくとも1つのクラウンと、入力シャフトとは別個であって、サイクロイドディスクによって回転駆動される出力シャフトと、を備える。サイクロイド減速機は、サイクロイドディスクのサイクロイド歯と、サイクロイド歯に対応する、クラウンの受側歯と、が螺旋状であることを特徴とする。
効果的には、螺旋歯を設けることによって、すなわち、関係するディスクの回転軸に対して(関係するクラウンの軸に対して)所定の螺旋角で傾斜した歯を設けることによって、サイクロイド歯がより漸進的で幅広に噛み合うことが可能になり、ひいてはギア接触比がより高くなるとともに、力の分布が改善される。
したがって、本発明は、公知の減速機と比較して、サイクロイドギアの円滑な動作(より一般的にはサイクロイド減速機の円滑な動作)を改善することを可能にする。
なお、これに関して、公知のサイクロイド減速機では、クラウン上に設けられた個々の噛合いピンから歯を製造する際には、互いに同一の直線状の円筒形のピンを使用する必要があり、したがって、これらのピンを螺旋状の幾何学形状に成形および埋設する際に互換性がない。つまり、直線状の歯の埋設が必要となり、上述したような欠点に悩まされることになる。
これに対して、本発明による減速機の螺旋サイクロイド歯は、関係するクラウンと(関係するディスクと)、例えば鋳造及び/又は切削により、一体的に形成することができる。その結果、減速機がより堅牢になるとともに、減速機の組み立てが大幅に簡単になる。
さらに、螺旋歯の使用は、連続したいくつかのサイクロイド減速段を有する減速機(典型的には、2つの減速段を有する減速機)の製造に完全に適合する。その結果、大きさを抑えつつ、非常に高い減速比が得られる。
本発明の他の目的、特徴、および効果は、以下の説明を読むことにより、また、添付の図面を用いることにより、より詳細に理解されるであろう。以下の説明および添付の図面は、説明のためだけに提供されるものであり、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明に係る2段式サイクロイド減速機がパワーステアリングシステムに埋設された状態の一例を示す、主軸(ZZ’)に沿った長手方向の断面図である。 図2は、図1の減速機を運動学的方法によって示したものである。 図3は、図1及び図2の減速機の分解斜視図である。 図4は、図1から図3の減速機のサイクロイド減速段の詳細を示した分解斜視図である。 図5は、単段式サイクロイド減速機の動作原理を示した概略斜視図である。 図6は、図1から図4の減速機において使用可能な2段減速のサブセットを、材料を引き抜いた状態で詳細に示した斜視図である。 図7は、図1から図4の減速機において使用可能な2段減速のサブセットを、材料を引き抜いた状態で詳細に示した斜視図である。 図8は、主軸(ZZ’)に垂直な投影図に従って、図6および図7の減速サブセットを第1の減速段(入力)側から見た図である。 図9は、主軸(ZZ’)に垂直な投影図に従って、図6および図7の減速サブセットを第2の減速段(出力)側から見た図である。 図10は、図7の減速サブセットを、材料を引き抜いた状態で示す側面図である。 図11は、図1から図4および図6から図10に示す減速機において使用される、本発明に係る螺旋サイクロイド歯を有するクラウンの詳細斜視図である。
本発明は、サイクロイド減速機1とも呼ばれるサイクロイドギア減速機1(以後「減速機1」と称する)に関する。
効果的には、このような減速機1は、入力シャフト2と出力シャフト3との間で、運動及び/又は力の伝達と変換(つまり、機械的な力の伝達と変換)を可能にする。入力シャフト2は伝達される駆動力を受け、出力シャフト3はこの駆動力を減速機1の下流側に伝達する。
ここで、「減速機」1という用語は、以下の異なる機構を示し得る。すなわち、実際に減速を行う機構(つまり、速度を減少させて伝達トルクを増大するために使用される機構であり、その場合、減速機1は「直接構成」と呼ばれる構成で配置されるため、出力シャフト3は、入力シャフト2の入力回転速度ω2よりも遅い速度の出力回転速度ω3で回転するものの、入力シャフト2に作用する入力トルクT2よりも大きい出力トルクT3を発生する機構)、又は乗数機構(その場合、減速機1は「反転構成」と呼ばれる構成で配置されるため、出力シャフト3は入力シャフト2よりも速い速度で回転するものの、入力シャフト2に作用する入力トルクT2よりも小さい出力トルクT3を発生する機構)を示し得る。
減速機1は可逆的な機構であることが好ましい。これにより、単に入力シャフト2と出力シャフト3との役割を切り換えるだけで、直接構成と反転構成とを選択的に採用することができる。
記載の簡略化のため、以下に説明する減速機1は直接構成とし、入力シャフト2と出力シャフト3との間の回転速度を減少させる機能を有するものとする。
また、減速機1は、時計回りの回転運動と反時計回りの回転運動との両方を伝達できるように、好ましくは双方向に動作する。
勿論、本発明に係る減速機1は運動(及び力)を伝達する任意の機械式システムに接続されていてもよい。より詳細には、減速機1は、例えばモータやタービン、風力タービン、船舶用タービンなどの任意のタイプの回転機械の出力として使用されてもよいし、または、例えばペダルや巻き上げ機(特にクランク巻き上げ機)、時計運動(自動巻き)などのモータ駆動または人力駆動の任意のタイプの回転機構と組み合わせて使用されてもよい。
しかしながら、より好ましい変形例の適用においては、本発明に係る減速機1は、車両用(好ましくは自動車用)のパワーステアリングシステム4内で使用されるものであり、好ましくは、このパワーステアリングシステム4内での減速機能を実現するよう構成される。
したがって、図1に示すように、本発明はパワーステアリングシステム4に関する。パワーステアリングシステム4は、アシストモータ5と、1つまたは複数の操舵輪7,8等の1つまたは複数の操舵部材7,8の操舵角を修正可能な操舵機構6と、を備える。パワーステアリングシステム4は、本明細書では入力シャフト2に接続されたアシストモータ5と、本明細書では出力シャフト3に接続された操舵機構6との間における機械的伝達を保証するために、本発明の何れか一つの変形例に係るサイクロイド減速機1を備える。
アシストモータ5は、好ましくは双方向に回転する電動機であり、車両に内蔵されたコンピュータ9により、所定の補助法則に従って電気的に制御されている。
操舵機構6は、それ自体公知の方法によってラック10を備えている。ラック10は車両のフレームに固定されている操舵筐体に平行に取り付けられるとともに、連結ロッド11,12により操舵輪7,8に連結されている。
減速機1の出力シャフト3は、効果的には、ラック10に噛み合う第1の駆動ピニオン13に連結され得る。
好ましくは、操舵機構6は操舵コラム14も備えている。操舵コラム14はハンドル15を支持しており、運転者がこのハンドル15に働きかけて操舵角を選択することにより車両が向かう方向が選択される。
好ましい変形例によれば、操舵機構6は「デュアルピニオン」機構である。デュアルピニオン機構では、操舵コラム14は、図1に示すように、第1の駆動ピニオン13とは別個であって離れた場所に位置する第2の駆動ピニオン16を介して、ラック10と噛み合っている。
図1に示すように、本発明によれば、サイクロイド減速機1は、入力シャフト2を備えている。入力シャフト2は、「主軸」(ZZ’)と呼ばれる軸に沿って減速筐体20内に回転可能に取付けられている。
このため、入力シャフト2は、少なくとも1つの入力軸受21によって支持されるとともに回転可能に案内される。入力軸受21は例えば、減速筐体20内に収容されるボールベアリングである。
減速機1は偏心部材22も備えている。偏心部材22は例えばカムであり、入力シャフト2によって支持されるとともに、入力シャフト2によって回転駆動される。
偏心部材22は、カム状の別体で形成されていてもよい。偏心部材22は、入力シャフト上に取り付けられるとともに固定されている。または、好ましくは、図1及び図4に示すように、偏心部材22は入力シャフト2と一体成形されていてもよい。
減速機1はさらに、少なくとも1つのサイクロイドディスク23を備える。サイクロイドディスク23は、ボールベアリング等の偏心軸受24を介して、偏心部材22に回転可能に取り付けられている。サイクロイドディスク23の、本明細書では径方向外周縁には、サイクロイド歯23Tが設けられている。
サイクロイドディスク23の中心軸は、L23で示されている。
この中心軸L23は、好ましくは、主軸(ZZ’)に平行である。
その名称が示すように、サイクロイド歯23Tは、実質的にサイクロイドの外形、または、正確にサイクロイドの外形を有する。このサイクロイドは、中心軸L23を中心とする基礎円の径方向外周上を、摺動することなく回転する架空の円上に位置する架空の点が描く軌道に数学的に対応している。基礎円は、本明細書では、サイクロイドディスク23の歯底円と対応している。
したがって、この場合、ディスク23の歯23Tを形成する突出部は、中心軸L23とディスク23の歯底円とに対して遠心方向に放射状に突出している。
減速機1は、少なくとも1つのクラウン25を備えている。クラウン25は、受側歯25Tを備えており、受側歯25Tは、サイクロイドディスク23のサイクロイド歯23Tと噛み合う。
効果的には、受側歯25Tもサイクロイドであり、その形状はディスク23の歯23Tと一致している。受側歯25Tはディスク23の歯23Tと同様の(ギア)モジュールを有しているので、互いに噛み合うことが可能である。
受側歯25Tは、クラウン25の径方向内周縁上に形成され、クラウンの中心軸L25に向かって、内側に放射状に突出している。
クラウン25の中心軸L25は、クラウン25が好ましくは入力シャフト2と同軸であるためには、主軸(ZZ’)と一致していることが好ましい。
本発明の歯23T,25Tのサイクロイド外形(パラメータ化された曲線の形態)を規定するために使用されるパラメータ(例えば、ピッチ円の直径、偏心、又はクラウンの歯底円の直径など)は、厳密にサイクロイドである理論的な外形を基準として、歯23T,25Tの外形を適合させるために自由に調整され得る。この調整は、例えば、歯に加わるストレスを最小にしたり、径方向の間隙を最適化することによってサイクロイドギアの容易な組み立てと円滑な噛み合わせとを両立させたりするために行われる。
入力シャフト2とサイクロイドディスク23との間の運動の伝達に必要な軸受を保証するために、クラウン25は、減速筐体20内に例えばねじ留めされる。これにより、クラウン25は、少なくとも主軸(ZZ’)の周囲を回転しなくなり、好ましくは減速筐体20に確実に固定される(そうすることで、クラウン25と減速筐体20との間の回転運動及び平行運動の自由度が全て失われる)。
このようにして、入力シャフト2の回転ω2により、ディスク23がその中心軸L23周りを回転する(中心軸L23は、常に偏心部材22の中心軸と一致している)。この回転は、入力シャフト2の回転によりもたらされる偏心部材22の運動と、ディスク23のサイクロイド歯23Tとそれと咬み合うクラウン25のサイクロイド受側歯25Tとの間の協働と、が組み合わされた動きによって起こる。これにより、サイクロイドディスク23がクラウン25上で摺動することなく(又はほとんど摺動することなく)回転および案内される。
また、減速機1は出力シャフト3を備える。出力シャフト3は入力シャフトとは別個のシャフトであり、サイクロイドディスク23により回転駆動されるように設けられている。
出力シャフト3が、入力シャフト2に対して傾斜または垂直でありさえすることによって角度を有する可能性は排除しないが、図1及び図2に示すように、出力シャフト3は、入力シャフト2と平行(より詳細には同軸)であることが好ましい。
出力シャフト3は、効果的には、少なくとも1つの出力軸受26により支持されるとともに回転可能に案内される。入力軸受26は例えば、減速筐体20内に収容されるボールベアリングである。
更に、入力シャフト2は、ボールベアリング等の接続軸受27を介して、出力シャフト3と枢軸結合又は玉継手結合により連接されていることが好ましい。本明細書では、図1に示すように、接続軸受27は、出力シャフト3の中心ハブに収容され、入力軸受21と同軸である。
更に、図4に示すように、入力シャフト2は少なくとも1つのフライウェイト28を備えていてもよい。フライウェイト28は、偏心部材22と、偏心部材22の回転により誘発されるサイクロイドディスク23の径方向の移動とによって引き起こされる質量の不均衡を相殺するために設けられている。
このフライウェイト28により、減速機1(より詳細には軸受21,24,26,27)の振動の発生や過早な摩耗を抑制する。
減速機1を容易に取り付けるために、減速筐体20を、主軸(ZZ’)と交差するパーティングラインP0に従って、少なくとも1つの第1のケーシング部20A(上流)と、第2のケーシング部20B(下流)とに分割することが好ましい。本明細書では、第1のケーシング部20Aは入力軸受21と入力シャフト2とを支持し、第2のケーシング部20Bは出力軸受26と出力シャフト3とを支持している。
本発明によれば、図3および図4と図6から図11に示すとおり、ディスク23のサイクロイド歯23Tと、これに対応するクラウン25の受側歯25Tとは、螺旋状である。
言い換えれば、サイクロイドディスク23の歯23T及びクラウン25の歯25Tを形成する突出部は、基部断面(中心軸L23及び中心軸L25に垂直な断面と考えられる平面)から幾何学的に形成される。本明細書では、この突出部はサイクロイドの外形を有するとともに、中心軸L23及び中心軸L25の周りに螺旋状に巻かれた中間母線を走査する。
つまり、図6、7、10および11に明示するように、歯23T及び歯25Tは、側面投影において、中心軸L23及び中心軸L25に対して予め定められた螺旋角β30で傾斜している。
効果的には、螺旋歯23T及び螺旋歯25Tを使用すると、高いギア噛合率で、漸進的かつ非常に空間的に拡張された噛み合いが可能となる。その結果、減速機1が円滑に動作するとともに、ジャーク、衝撃、及び動作ノイズが減少する。
図5に示す変形例に対応する構成によれば、減速機1は、単段の減速段30を有するサイクロイド減速機を形成している。単段の減速段30は、一組のサイクロイド部を備えている。この一組のサイクロイド部において、サイクロイドディスク23は(これは、軸方向に互いに積み重ねられて固定される複数のサイクロイドディスクに分割される場合もある)、同一の(必要に応じて、積み重ねられた複数のディスク23で共通の)クラウン25と噛み合っている。
このような単段構成によると、出力シャフト3に複数の直線状の係合指31を設けることにより、サイクロイドディスク23(又は積み重なった複数のサイクロイドディスク23)と出力シャフト3との間において、それ自体は公知の方法で運動を伝達することができる。係合指31は、主軸(ZZ’)と平行であり、主軸(ZZ’)の周りに環状かつ等間隔に設けられる。各係合指31は、サイクロイドディスク23に形成された円形係合開口32と協働する。
係合開口32は、サイクロイドディスク23の中心軸L23の周りに等間隔で円形に配置され、係合指31の直径よりも大きな直径を有する。これにより、係合開口32は、回転成分ω3を伝達しつつ、出力シャフト3に対するディスク23の径方向の移動成分(すなわち、中心軸(ZZ’)に垂直であるとともに、偏心部材22の回転により誘発される運動成分)を吸収し得る。
勿論、係合指31はディスク23によって支持されていてもよく、係合開口32は出力シャフトによって支持されていてもよい。
一方で、図1から図4及び図6から図10に示す変形例に対応する、特に好ましい特徴によれば、サイクロイド減速機1は、2つの減速段30,130を有する。
効果的には、2段の減速段を使用することにより、主軸(ZZ’)に沿って減速機1を良好に小型化するとともに、特に主軸(ZZ’)に沿った軸方向に減速機1の寸法を縮小しつつ、非常に高い減速比R=ω2/ω3(典型的には40、50または100以上)を得られる。
言い換えると、サイクロイド減速段の多段化により、減速機の軽量化および小型化を維持しながら減速比を大幅に増加させることによって、減速機1の「密度」の増加が可能となる。
このような2段減速機1は、第1の減速段30を含む。この第1の減速段30は、入力シャフト2により回転駆動される偏心部材22と、この偏心部材22に回転可能に取り付けられるとともに第1のサイクロイド歯23Tを有する第1のサイクロイドディスク23(「入力ディスク」と呼ばれる)と、第1のクラウン25(「入力クラウン」と呼ばれる)と、を備える。第1のクラウン25は、減速筐体20に固定されるとともに、上述したように、入力ディスク23の第1のサイクロイド歯23Tが噛み合う第1のサイクロイド受側歯25Tを有する。
入力クラウン25は、減速筐体20内(より具体的には、その上流部分20Aのカウンタボア33内)に、例えばねじで固定されていてもよい。そうすることで、具体的には、入力クラウン25を中心に位置させるとともに径方向に支持することが容易になる。
前記減速機1は、第2減速段130も備える。第2減速段130は、第2サイクロイドディスク123(「出力ディスク」と呼ばれる)を備える。第2サイクロイドディスク123は、入力ディスク23に回転可能に固定されるとともに、入力ディスク23と一体形成されていることが好ましく、また、第2サイクロイド歯123Tを有している。第2の減速段130は、「出力クラウン」と呼ばれる第2のクラウン125も備える。第2のクラウン125は、入力クラウン25とは別個である(及び、入力クラウン25から軸方向に離れて位置する)とともに、出力シャフト3に回転可能に固定されている(したがって、出力シャフト3を回転駆動可能、及び/又は、出力シャフト3によって回転駆動可能である)。また、第2のクラウン125は、出力ディスク123の第2のサイクロイド受側歯123Tが噛み合う第2のサイクロイド受側歯125Tを有している。
「回転可能に固定されている」とは、出力ディスク123が、以下のような方法で、入力ディスク23に結合されていること、より優先的には(例えば図6に示すように固定ねじによって)入力ディスク23に固定されていることを指す。すなわち、入力ディスク23の回転が、より一般的には(減速筐体20に対する)入力ディスク23の運動が、同じように出力ディスク123に伝達されて、全体的に同じ動きをするように結合されていることを指す。
なお、入力ディスク23の歯数Z23(すなわち、サイクロイド突出部の数)は、出力ディスク123の歯数Z123とは異なることがあり、厳密にはそれよりも大きいことが好ましい。つまり、Z23>Z123であることが好ましい。
さらに、クラウン25,125の歯数Z25,Z125は、対応するディスク23,123の歯数Z23,Z123よりも、1単位(1歯だけ)大きいことが好ましい。
つまり、Z25=Z23+1及びZ125=Z123+1となることが好ましい。
減速段が2段の減速機1内では、減速比R=ω2/ω3は次式で求められる。
1/R=1-(Z25×Z123)/(Z23×Z125)
ディスク23,123及びクラウン25,125の歯数は、所望の減速比に応じて、効果的に選択される。
例えば、Z23=25およびZ123=18、したがってZ25=26およびZ125=19を選択することによって、減速比R=67.9が実質的に得られる。
減速筐体20に対して主軸(ZZ’)周りに回転移動可能な出力クラウン125は、例えばねじ留めによって、出力シャフト3の端部への取り付けおよび固定が可能であり、この端部に軸受フランジ34を設けてもよい。図1及び図3に示すように、出力クラウン125の中心への位置決めを容易にするために、軸受フランジ34は好ましくは段付である。
減速機1が2つの減速段30,130を備える場合、2つの段のうちの少なくとも1つは(好ましくは2つの段のそれぞれは)、螺旋サイクロイド歯を使用することが好ましい。
言い換えると、より好ましい形態では、図6と図10に示すように、入力ディスク23と、入力クラウン25と、出力ディスク123と、出力クラウン125とのサイクロイド歯23T,25T,123T,125Tは螺旋状である。したがって、それぞれ「入力螺旋角」β30と呼ばれる螺旋角と「出力螺旋角」β130と呼ばれる螺旋角とを有している。
螺旋角β30,β130は、ディスク23,123又はクラウン25,125のそれぞれの中心軸L23,L25に対する(さらに一般的には、中心軸が平行であることが好ましい主軸(ZZ’)に対する)歯の傾きを特徴づける。
効果的には、減速機1の全サイクロイド減速段30,130は、滑らかかつ静かに動作する。
好ましくは、図6及び図10に詳細に示すように、入力螺旋角β30及び出力螺旋角β130は、主軸(ZZ’)に対して同じ方向に配向しているので、第1の減速段30及び第2の減速段130は、実質的に平行な歯23T,25T,123T,125Tとなるように配置されている。
より具体的には、入力ディスク23の螺旋角(従来では+β30)は、出力ディスク123の螺旋角(従来では+β130)と同じ符号を有する。すなわち、入力ディスク23の螺旋角は主軸(ZZ’)に対して同じ方向に傾斜しているか、又は、出力ディスク123の螺旋角と実質的に平行(従って出力ディスク123の螺旋角と符号と値が同じ)である。一方、入力クラウン25の螺旋角(従来では-β30。入力ディスク23の螺旋角と同じ値であるが、構造上の理由で反対の符号であるため)は、出力クラウン125の螺旋角(従来では-β130)と同じ符号であるか、又は出力クラウン125の螺旋角に実質的に平行でさえある。
効果的には、ヘリングボーン構造とは異なり、歯を(実質的に)平行に配置することによって、すなわち、第1の段30の螺旋角β30と第2の段130の螺旋角β130とが同じ符号を有する配置とすることによって、すなわち、主軸(ZZ’)に対して同じ傾斜方向を有する配置とすることによって、減速機1自体が、螺旋歯の傾斜によって生成される軸力に対応することが可能となる。
したがって、螺旋歯の使用により主軸(ZZ’)に沿って結果として発生する軸力を制限すること、又は、実質的に相殺することが可能である。これにより、減速機1の外部の軸受(転がり)によってそのような軸力成分に対応する必要が避けられる。
したがって、減速機1は、ステアリング機構6を修正又は補強する必要なしに、パワーステアリングシステム4内に効果的に内蔵され得る。
絶対的には、第1の段30と第2の段130との間に厳密に平行な螺旋角を設けることが可能であり、すなわちβ30=β130(すなわち、+β30=+β130、及び、-β30=-β130)が成り立つ。
一方で、好ましい形態によると、入力螺旋角β30の値(振幅)は、出力螺旋角β130の値(振幅)とは異なる。
特に、これら2つの螺旋角の値β30,β130は、各サイクロイドディスク23,123の歯数Z23,Z123とそれぞれのモジュールm23,m123とに関して、軸力が最適に補償されるように調整されることが好ましい。
実際に、基本半径r(r=1/2**Z;mはモジュールであり、Zは歯の数である)を有する螺旋角βのはすば歯車では、生成された軸力成分Faは以下の式で表される。
Fa=T*sin(β)/r=2**sin(β)/(m*Z)(Tは伝達されるトルクである)。
この式を各減速段30,130に適用することによって、入力螺旋角β30と出力螺旋角β130との間の関係を表すことができる。これにより、各段30,130が、その他の段130,30によって生成される軸力を相殺し得る。
より具体的には、出力螺旋角β130は、以下のように計算することができる。
sinβ130=sinβ30*(m123*Z123)/(m23*Z23)
例として、螺旋角β130=25.33deg、モジュールm123=4.5mm、歯数Z123=18である出力ディスク123は、螺旋角β30=25.00deg、モジュールm23=3.2mm、歯数Z23=25である入力ディスク23によって生成される軸力を補償し得る。
さらに、クラウン25,125の受側歯25T,125Tを構成する歯(サイクロイド突出部)のほとんどは(好ましくは全ては)、対応するクラウン25,125と一体形成されていることが好ましい。
歯25T,125Tのこのようなモノリシック構成は、個々のピンの組によって作られる従来の歯と比較して、クラウン25,125をより堅牢にするとともに、特に、歯の(螺旋状)成形の精度と、互いに対する歯の位置決めの精度とを向上させる。これにより、減速機1の組み立てに必要な製造時間を大幅に短縮しつつ、噛み合いの質が向上する。
歯25T,125Tの成形、より一般的にはクラウンの成形(これらは、クラウンの中心軸L25を、つまり主軸線(ZZ’)を、360度にわたって連続的に包囲する閉リング形態である)は、例えば鋳造及び/又は切削によって行われ得る。
クラウン25,125及びそれらのそれぞれの歯25T,125Tを製造するために使用される材料は、鋼であってもよい。この鋼は、表面硬度を高めるために、及び/又はサイクロイドディスク23,123に対する摩擦係数を減少させるために、任意で(例えば熱処理によって)処理される。
なお、同じことが各サイクロイドディスク23,123にも当てはまることが好ましい。優先的には、歯23T,123Tを形成する歯の大部分が(好ましくは全てが)、例えば、鋳造及び/又は切削によって、関係するディスク23,123と一体形成される。
さらに、入力ディスク23及び出力ディスク123は、ディスクのサブセット40を形成するようにしっかりと接合されることが好ましい。ディスクのサブセット40は、(減速筐体20に対する)全体的に同じ動きによって動かされる。
実施形態のある形態によれば、入力ディスク23および出力ディスク123は、別個の部品として製造されていてもよい。その後、図6および図7に示すように、例えばねじで固定することによって互いに組み立てられて前記サブセットを形成してもよい。
一方、実施形態の好ましい形態よれば、図1に示すように、歯23T,123Tを備える入力ディスク23及び出力ディスク123は、互いに一体的に形成されることにより、一体式の1つのサブセット40を構成してもよい。各ディスク23,123は、軸方向端部を形成することが好ましい。
入力ディスク23を出力ディスク123から部分的に軸方向に分離する溝41が設けられていることが好ましい。この溝41は、図1及び図4に詳細に示すように、少なくとも(両ディスクに共通の中心軸L23を基準とする)半径範囲にわたるとともに、歯23T,123Tの高さに対応する環状領域に広がっていることが好ましい。
溝41により、2つの減速段30,130の間が軸方向に分離される。効果的には、この溝41によって、入力ディスク23と出力クラウン125との干渉又は噛み合いが避けられる。また、出力ディスク123と入力クラウン25との干渉又は噛み合いが避けられる。
さらに、このような溝41は、ディスク23,123の歯23T,123Tの切削又は研削を容易にする工具空間を形成し得る。
好ましくは、ディスクのサブセット40は、管状中央筐体42を更に備える。管状中央筐体42は、嵌合によって、偏心部材22と偏心軸受24とを受容するように設計されている。
ディスク23,123(つまり、より一般的には、サブセット40)は、例えば鋼で形成可能である。この鋼は、表面硬度を増大させるために、及び/又は摩擦係数を減少させるために、任意で(例えば熱処理により)処理してもよい。
勿論、本発明は、減速段30,130のいずれか一方又は両方を形成し得る螺旋歯付きのサイクロイド「スペア部品」にも関する。
したがって、本発明は、本発明の変形例のいずれかに係るサイクロイドギア減速機1用のサイクロイドディスク23,123にも関する。このサイクロディスク23,123は、その周囲に、好ましくは一体的に(かつ、このディスクの全周、つまり中心軸線L23周りに360度にわたって)螺旋サイクロイド歯23T,123Tを有している。
本発明は、より具体的には、(好ましくは一体的に構成された)2段30,130のサイクロイドディスクのサブセット40に関する。このサブセット40は、好ましくは一体的に、第1のサイクロイドディスク23と第2のサイクロイドディスク123とを有する。第1のサイクロイドディスク23は、第1の螺旋サイクロイド歯23Tを有する。第2のサイクロイドディスク123は、第2の螺旋サイクロイド歯123Tを有する。第1のサイクロイドディスク23と第2のサイクロイドディスク123とは、軸方向に積み重ねられており、溝41によって、好ましくは部分的に互いから分離している。これらディスクの歯は、同じ符号の(又は平行でさえある)螺旋角β30,β130を有することが好ましい。
同様に、本発明は、本発明の変形例のいずれかに係るサイクロイドギア減速機1用のサイクロイドクラウン25,125にも関する。特に図11に詳細を示すように、このサイクロクラウン25,125は、その内周に環状リム25A,125Aを有し、この内周には、好ましくは一体的に、螺旋サイクロイド歯25T,125Tが形成されている。
好ましくは、前記クラウン25,125は、一定の(軸方向の)厚さE25,E125を有する材料「ウェハ」で形成される。クラウン25,125の端面は、中心軸L25に対して実質的に垂直に向いている。
好ましくは、前記クラウン25,125には(より具体的には、その環状リム25A,125Aには)、固定孔43が穿孔されている。固定孔43は、(入力)クラウン25を減速筐体20に、また、(出力)クラウン125を出力シャフト3に、例えばねじ留めするためのものである。
勿論、本発明は上述した変形例のみに限定されるものではなく、当業者であれば、特に上述の特徴を互いに自由に分離したり組み合わせたり、又はそれら特徴を等価物と置換したりすることが可能である。

Claims (6)

  1. 「主軸」(ZZ’)と呼ばれる軸に沿って減速筐体(20)内に回転可能に取り付けられる入力シャフト(2)と、
    前記入力シャフト(2)によって支持および回転駆動される偏心部材(22)と、
    前記偏心部材(22)に回転可能に取り付けられ、サイクロイド歯(23T)を有する、少なくとも1つのサイクロイドディスク(23)と、
    前記サイクロイドディスク(23)の前記サイクロイド歯(23T)と噛み合う受側歯(25T)を有する少なくとも1つのクラウン(25)と、
    前記入力シャフト(2)とは別個であって、上記サイクロイドディスク(23)によって回転駆動される出力シャフト(3)と、
    を備えるサイクロイドギア減速機(1)であって、
    前記サイクロイドギア減速機(1)は、前記サイクロイドディスク(23)の前記サイクロイド歯(23T)と、前記サイクロイド歯(23T)に対応する、前記クラウン(25)の前記受側歯(25T)と、が螺旋状であり、
    前記サイクロイドギア減速機(1)は、第1の減速段(30)と第2の減速段(130)とを含む2つの減速段(30,130)を有し、
    前記第1の減速段(30)は、前記偏心部材(22)と、「入力ディスク」と呼ばれる第1のサイクロイドディスク(23)と、「入力クラウン」と呼ばれる第1のクラウン(25)と、を有し、
    前記第1のサイクロイドディスク(23)は、前記偏心部材(22)に回転可能に取り付けられるとともに第1のサイクロイド歯(23T)を有し、
    前記第1のクラウン(25)は、前記減速筐体(20)に固定されるとともに、前記入力ディスク(23)の前記第1のサイクロイド歯(23T)が噛み合う第1のサイクロイド受側歯(25T)を有し、
    前記第2の減速段(130)は、「出力ディスク」と呼ばれる第2のサイクロイドディスク(123)と、「出力クラウン」と呼ばれる第2のクラウン(125)とを有し、
    前記第2のサイクロイドディスク(123)は、前記入力ディスク(23)に回転可能に固定されており、前記入力ディスク(23)と一体形成されるとともに、第2のサイクロイド歯(123T)を有し、
    前記第2のクラウン(125)は、前記入力クラウン(25)とは別個であり、前記出力シャフト(3)に回転可能に固定され、前記出力ディスクの前記第2のサイクロイド歯(123T)が噛み合う第2のサイクロイド受側歯(125T)を有し、
    前記入力ディスク(23)と、前記入力クラウン(25)と、前記出力ディスク(123)と、前記出力クラウン(125)との前記サイクロイド歯(23T,25T,123T,125T)は螺旋状であり、したがって、それぞれ入力螺旋角(β30)と出力螺旋角(β130)とを有し
    前記入力螺旋角(β30)及び前記出力螺旋角(β130)は、前記主軸(ZZ’)に対して同じ方向に配向しているので、前記第1及び第2の減速段(30,130)は、実質的に平行な歯(23T,25T,123T,125T)となるように配置され、
    出力螺旋角度(β130)は、
    入力ディスクのモジュールをm23、出力ディスクのモジュールをm123、入力ディスクの歯数をZ23、出力ディスクの歯数をZ123とすると、
    sinβ130=sinβ30*(m123*Z123)/(m23*Z23)
    で計算される
    ことを特徴とするサイクロイドギア減速機(1)。
  2. 請求項1に記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記入力螺旋角(β30)の値は、前記出力螺旋角(β130)の値とは異なる
    ことを特徴とするサイクロイドギア減速機(1)。
  3. 請求項1または2に記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記クラウン(25,125)の前記受側歯(25T,125T)を構成する歯のほとんどは、または全ては、対応する前記クラウンと一体形成されている
    ことを特徴とするサイクロイドギア減速機(1)。
  4. 請求項1から3の何れか1つに記載のサイクロイドギア減速機用のサイクロイドディスク(23,123)であって、
    その周囲に、一体的に、螺旋サイクロイド歯(23T,123T)を有する
    ことを特徴とするサイクロイドギア減速機用のサイクロイドディスク(23,123)。
  5. 請求項1から3の何れか1つに記載のサイクロイドギア減速機用のサイクロイドクラウン(25,125)であって、
    その内周に環状リム(25A,125A)を有し、当該内周には、一体的に、螺旋サイクロイド歯(25T,125T)が形成されている
    ことを特徴とするサイクロイドギア減速機用のサイクロイドクラウン(25,125)。
  6. アシストモータ(5)と、1つ以上の操舵輪等の1つ以上の操舵部材(7,8)の操舵角を修正し得る操舵機構(6)とを備えるパワーステアリングシステム(4)であって、
    前記パワーステアリングシステム(4)は、前記アシストモータ(5)と前記操舵機構(6)との間で機械的な伝達を保証するために、請求項1から3の何れか1つに記載のサイクロイドギア減速機(1)を有する
    ことを特徴とするパワーステアリングシステム(4)。
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