JP7006333B2 - 現像剤規制部材、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤規制部材、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像剤規制部材、現像装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、非磁性部材に板状の磁性部材を固定した構成で、現像剤担持体の表面に対向して配置される現像剤規制部材が知られている。
この種の現像剤規制部材として、特許文献1には、磁性部材が長手方向における複数箇所に貫通孔を有し、非磁性部材に設けた凸部を貫通孔に通してカシメることによって非磁性部材に磁性部材を固定する構成が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1のように、カシメることによって磁性板を非磁性部材に固定する現像剤規制部材を現像装置に用いて現像を行い、画像を形成すると、形成した画像の幅方向の位置によって濃度が異なる濃度ムラが生じることがあった。
上述した課題を解決するために、本発明は、非磁性部材に板状の磁性部材を固定した構成で、現像装置の現像剤担持体の表面に対向して配置される現像剤規制部材において、前記非磁性部材は、前記磁性部材の板厚方向の両側から前記磁性部材に接触し、前記磁性部材は、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲内に貫通孔を有しておらず、且つ、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲内で前記非磁性部材よりも前記現像剤担持体に向かって突出していることを特徴とするものである。
本発明によれば、非磁性部材に磁性部材を固定し、現像装置に用いたときの画像の濃度ムラの発生を抑制することができる、という優れた効果がある。
実施例1の現像ドクタの説明図。 実施形態に係る複写機の概略構成図。 実施形態に係るプロセスカートリッジの概略構成図。 実施形態に係る現像装置の斜視断面図。 実施形態の現像装置の現像ドクタの周辺の拡大概略断面図。 変形例1の現像ドクタの概略断面図。 変形例2の現像ドクタの概略断面図。 変形例3の現像ドクタの概略断面図。 実施例2の現像ドクタの説明図。 変形例4及び変形例5の現像ドクタの概略断面図。 実施例3の現像ドクタの説明図。 変形例6の現像ドクタの説明図。 従来の現像ドクタの一例を示す説明図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)の一実施形態(以下、単に「実施形態」という)について説明する。
図2は、実施形態に係る複写機500の概略構成図である。複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための四つのプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)からなる画像形成ユニット20を備えている。図2中の各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示している。四つのプロセスカートリッジ18のそれぞれの構成は、使用するトナーの色が異なる点以外はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字(Y,M,C,K)を適宜省略して説明する。
プリンタ部100には、四つのプロセスカートリッジ18の他に、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。光書込ユニット21は、光源、ポリゴンミラー、f-θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体1の表面にレーザ光を照射する。
次に、プロセスカートリッジ18の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ18は、図2中の手前側から奥側へ複写機500本体内の装着空間へ挿入されることで、複写機500本体に装着される。
図3は、プロセスカートリッジ18の概略構成図である。プロセスカートリッジ18は、ドラム状の感光体1と、感光体1の周りに配置されたドラムクリーニングユニット72、帯電ユニット71及び現像装置4を備えている。
ドラムクリーニングユニット72は、感光体1の回転軸方向に長尺な弾性部材であるクリーニングブレード72aと、排出スクリュ72bとを備える。クリーニングブレード72aにおけるその長尺方向に延びる一辺(当接辺)をエッジ部として感光体1の表面に押しつけて、感光体1表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去されたトナーは、排出スクリュ72bによってドラムクリーニングユニット72の外に排出される。また、ドラムクリーニングユニット72には、直流電圧を印加された除電部材72cが配置されている。帯電ユニット71は、感光体1に当接するように配置された帯電ローラ71aと、この帯電ローラ71aに当接して回転する帯電ローラクリーナ71bとを備える。
帯電手段である帯電ユニット71によって、感光体1の表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1の表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像手段である現像装置4によって現像されてトナー像となる。感光体1上に形成されたトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1の表面は、ドラムクリーニングユニット72のクリーニングブレード72aによって転写残トナーがクリーニングされる。クリーニングされた感光体1は、除電部材72cによって除電される。そして、帯電ユニット71によって一様帯電されて、初期状態に戻る。
以上のような一連のプロセスは、プロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)について同様である。
次に、図2を用いて、中間転写ユニット17について説明する。中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置19などを有している。また、張架ローラ14、ベルト駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、四つの一次転写ローラ73(Y,M,C,K)なども有している。中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、ベルト駆動モータによって駆動されるベルト駆動ローラ15の回転によって図2中の時計回り方向に無端移動する。
四つの一次転写ローラ73(Y,M,C,K)は、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1(Y,M,C,K)に向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写ローラ73との間に一次転写電界が形成される。
イエロー用感光体1Y上に形成されたイエロートナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このイエロートナー像の上には、マゼンタ、シアン及びブラック用の感光体1(M,C,K)上に形成されたマゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像である四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。中間転写ベルト110上に形成された四色トナー像は、後述する二次転写ニップで記録体である転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図2中の左側のベルト駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置19によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。中間転写ユニット17の図2中の下方には、二本の搬送張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の搬送張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動する。二本の搬送張架ローラ23のうち、図2中の右側に配設された一方の搬送張架ローラ23は、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の搬送張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の四色トナー像をベルト側からこの一方の搬送張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の四色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた四色トナー像が二次転写される。
複写機500本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。給紙路46では、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送し、レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。
一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された四色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて四色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の四色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24に搬送されて定着装置25に送られる。
定着装置25は、二本のローラによって張架されて、無端移動する定着ベルト26と、定着ベルト26の一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。定着ベルト26と加圧ローラ27とが当接して定着ニップを形成する。定着ベルト26の二本のローラのうち、加圧ローラ27に押圧される方のローラは、内部に熱源を有しており、この熱源の発熱によって定着ベルト26を加熱する。加熱された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着される。定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ部100の筐体の図2中の左側板の外側に設けたスタック部65上に排紙ローラ対64によって排紙されスタックされる。または、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻される。
原稿のコピーがとられる際には、原稿がシート状である場合は、原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上にセットされ、原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。コンタクトガラス32上にセットする際には、複写機500本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、コピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。ただし、原稿自動搬送装置400にシート状の原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート状の原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。
原稿読取動作では、まず、第一走行体33と第二走行体34とがともに走行を開始し、第一走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第二走行体34内に設けられたミラーによって反射され、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。このような原稿読取動作と並行して、四つのプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22及び定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、四つの感光体1(Y,M,C,K)のそれぞれの表面上に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像が形成される。これらのトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写されて上述の四色トナー像となる。
原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の一つが選択回転され、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の一つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で一枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ61からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ60が選択回転されて手差しトレイ61上の転写紙を送り出した後、手差し分離ローラ62が転写紙を一枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路63に給紙する。
本複写機は、二色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1(Y,M,C,K)を接触させる。これに対し、ブラックトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、中間転写ベルト110を図2中の左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をイエロー、マゼンタ及びシアン用の感光体1(Y,M,C)から離間させる。そして、四つの感光体1(Y,M,C,K)のうち、ブラック用感光体1Kだけを図2中反時計回り方向に回転させて、ブラックトナー像だけを作像する。この際、イエロー、マゼンタ及びシアン用のプロセスカートリッジ18(Y,M,C)については、感光体1(Y,M,C)だけでなく、現像装置4(Y,M,C)も駆動を停止させて、感光体1や現像剤の不要な消耗を防止する。
次に、図3及び図4を用いて現像装置4について説明する。
図4は、実施形態に係る現像装置4の斜視断面図である。現像装置4は、図3中の矢印「I」方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5と、現像剤を収容する現像剤収容部である現像ケース40とを備える。図3及び図4に示すように、現像ケース40の側面に放熱部120が形成されている。
本実施形態の現像装置4は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いる二成分現像方式を採用している。本発明を適用する現像装置としては、磁力によって現像剤を現像ローラ5等の現像剤担持体上に担持する構成であれば、磁性一成分現像剤を用いる一成分現像方式を採用しても良い。
現像ローラ5は、内部に固設された複数の磁石からなるマグネットローラ5bと、マグネットローラ5bを内包しマグネットローラ5bの周囲を回転するアルミスリーブからなる現像スリーブ5aとから構成される。複数の磁極を形成するマグネットローラ5bの周囲を現像スリーブ5aが回転することで、その回転にともない現像剤が現像ローラ5上を移動する。
現像ローラ5は、感光体1との最近接部を含む現像領域Aで、感光体1の表面上の潜像を現像する。
現像ローラ5の現像スリーブ5aに現像バイアス印加手段である電源から現像バイアスが印加されることにより、現像領域Aでは現像スリーブ5aと感光体1との間に現像電界が形成される。この現像電界により、現像領域Aでは現像スリーブ5aの表面上の現像剤中のトナーが感光体1の表面上の潜像に供給され、感光体1上の潜像が現像される。
現像ローラ5の周囲における供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給され、表面移動によって搬送されてくる現像剤を、現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。現像ケース40は、第一仕切り壁133と第二仕切り壁134とを有しており、現像ケース40の内部は、第一仕切り壁133と第二仕切り壁134とにより、供給搬送路9と回収搬送路7と攪拌搬送路10とに仕切られている。
現像剤供給部である供給搬送路9には、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図3中の紙面手前側に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8が配置されている。供給スクリュ8は、回転軸とこの回転軸に設けられた羽部とを備え、回転することにより軸方向に現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュである。
現像ローラ5の表面移動方向における現像領域Aよりも下流側の現像ローラ5の表面と対向する位置には回収搬送路7が設けられている。現像ローラ5の表面に担持され、現像領域Aを通過した現像済みの現像剤は、回収口Bを経由して現像剤回収部である回収搬送路7に落下し回収される。現像剤回収部である回収搬送路7には、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
攪拌搬送部である攪拌搬送路10は、供給搬送路9の下方で回収搬送路7に並列して設けている。攪拌搬送路10は、現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図3中の紙面奥側に搬送する攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。供給搬送路9と攪拌搬送路10とは第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図3中の紙面手前側と奥側との両端は開口となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
供給搬送路9と回収搬送路7も第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。攪拌搬送路10と回収搬送路7とは第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、回収スクリュ6による現像剤搬送方向の下流側端部が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像装置4は、供給搬送路9内の現像剤が所定の嵩を越えた場合にその一部を現像装置4の外部に排出する現像剤排出口9aを有している。さらに、現像剤排出口9aから排出された現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送スクリュ2aを備えた排出搬送路2も有している。排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流側で第三仕切り壁135を挟んで供給搬送路9と隣り合うように配置され、現像剤排出口9aは供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するように第三仕切り壁135に設けられた開口である。
現像装置4内の現像剤は、現像ケース40で保持され、供給スクリュ8で搬送されながら現像ローラ5に供給される。そして、現像ローラ5の内部に固定状態で配置されたマグネットローラ5bにより保持され、現像ドクタ12に規制された適量の現像剤が回転する現像スリーブ5aにより現像領域Aに搬送され、感光体1の潜像にトナーを供給して、現像する。現像が終わった現像剤は回収口Bを経由して現像装置4内に再び収容され、回収スクリュ6で回収搬送路7を撹拌搬送され、回収搬送路7の搬送方向下流側端部で攪拌スクリュ11が配置された攪拌搬送路10に受け渡される。この受け渡し間の経路で新しいトナーが現像装置4内に供給され、回収搬送路7から受け渡された現像剤と新しいトナーとが攪拌スクリュ11に撹拌されながら搬送される。そして、撹拌・搬送された現像剤が攪拌搬送路10の搬送方向下流側端部で供給搬送路9に受け渡される。
図5は、本実施形態の現像装置4の現像ドクタ12の周辺の拡大概略断面図である。
図5に示すように、現像ドクタ12は、板状の磁性体からなる磁性板121と、保持部材122とを備え、磁性板121の先端面及び保持部材122の先端面が現像スリーブ5aに対向する。
また、現像ドクタ12は、磁力によって現像剤を担持する現像剤担持体である現像ローラ5の表面における移動方向と直交する幅方向(図3の紙面に直交する方向)が長手方向となるように現像ローラ5の表面に対向して配置されている。
磁性板121は、現像スリーブ5aの表面に近接し、現像スリーブ5aとの間にドクタギャップDを形成する。現像装置4は、ドクタギャップDによって現像スリーブ5aに担持し、現像領域Aに供給する現像剤の量を規制する。
保持部材122は、磁性板121を保持する。現像ケース40に対してネジ締結等の固定手段によって保持部材122を固定することで、現像ケース40に対して磁性板121を固定できる。保持部材122は、現像ケース40と別体で形成し、現像ケース40に組み付ける構成としても良いし、保持部材122の一部または全部を現像ケース40と一体で形成してもよい。磁性板121を保持する保持部材122を現像ケース40に固定する固定方法としては、ネジ締結やカシメ、接着剤による接着等、公知の固定方法を用いることができる。
以下、磁性板121や保持部材122のような板状部材の板厚方向に直交する二つの面を「板面」という。
本実施形態の現像ドクタ12の磁性板121は、厚みが1.0[mm]以下の磁性金属板である。
厚みが1.0[mm]を超える金属板を用いて現像剤を規制すると、現像剤担持体の表面と現像ドクタ12との最近接位置が、金属板の先端面の厚みの範囲でばらつくおそれがある。このバラツキを抑制するために、金属板の先端面を斜めにカットして傾斜させると、斜めにする削り加工に手間と費用がかかり、部品コストが上がってしまう。
また、板厚が厚いと、板形状をプレスで抜くときに先端面と板面との間のダレ面ができる。ダレ面ができた金属板を用いて現像剤を規制すると、ダレ面に現像剤が蓄積し、蓄積した現像剤の凝集体の先端が板部材の先端面よりも現像剤担持体の表面側となるまで凝集体が成長すると、白スジ等の不具合が発生する。
実施形態の磁性板121は、厚みが1.0[mm]以下で薄いため、先端面の厚みの範囲での最近接位置のバラツキを抑制でき、先端面を斜めにカットして傾斜させる削り加工が不要となり、部品コストの抑制を図ることができる。
また、薄い板部材を用いることで、板形状をプレスで抜くときに、ダレ面ができない、または、ダレ面ができても幅が狭く、現像剤の蓄積が生じ難いため、ダレ面に現像剤が蓄積することに起因する不具合の発生を防止できる。
現像スリーブ5aとの間でドクタギャップDを形成する磁性板121として、厚みが1.0[mm]以下の薄板を用いると、現像剤を規制したときに、現像剤に押された磁性板121に撓みが生じてドクタギャップDの大きさが変動するおそれがある。本実施形態では、非磁性の金属または樹脂からなる剛性部材である保持部材122によって薄板部材である磁性板121を保持し、磁性板121の現像スリーブ5aに対向する先端面側(図5中の下側)の一部が保持部材122よりも突き出している。剛性の高い保持部材122によって磁性板121の突き出した一部を除いて保持することで、磁性板121の撓みを抑制できる。
本実施形態では、保持部材122に対する磁性板121の突き出し量を0.4[mm]としているが、これに限るものではない。
図5に示す現像装置4の現像ドクタ12は、保持部材122が一つの部品からなる剛性部材によって構成されるが、保持部材122が複数の部品からなる剛性部材であってもよい。
磁性板121が厚いと、最近接位置における現像スリーブ5aの接線に対する磁性板121の設置角度によっては、最近接位置の現像スリーブ5aの表面移動方向上流側に、磁性板121の先端面と現像スリーブ5aの表面とによって楔状の空間が形成される。このような楔状の空間が形成されると、磁性板121で塞き止められドクタギャップDを通過できなかった現像剤が楔状の空間に堆積し、堆積した現像剤がドクタギャップDを塞き止め、現像領域Aへ供給する現像剤量の低下が生じるおそれがある。
本実施形態では、磁性板121が薄いため、楔状の空間を形成する磁性板121の先端面の幅が狭く、現像剤が堆積し難い。また、磁性板121が薄いことにより、現像スリーブ5aの最近接位置における接線に対する現像ドクタ12の角度が何度であっても現像剤を点に近い状態でせん断できる。よって、磁性板121の先端面を傾斜させるなどの二次加工なく安価に現像剤規制部材の上流側に対する現像剤の堆積を防ぐことができる。
本実施形態では、磁性板121で塞き止められた現像剤が、最近接位置の上流側で堆積することに起因する不具合の発生を防止でき、最近接位置における現像スリーブ5aの接線に対する磁性板121の設置角度の自由度が向上する。
ここで従来の現像剤規制部材の一例について説明する。
図13は、従来の現像ドクタ12の一例を示す説明図である。図13(a)は、現像ドクタ12の長手方向(現像装置4における現像スリーブ5aの回転軸に平行な方向)に直交する断面の概略断面図である。図13(b)は、現像ドクタ12を図13(a)中の左側から見た概略図であり、現像ドクタ12の長手方向におけるカシメの位置とドクタギャップDを通過した現像剤量のバラツキとの関係を示す説明図である。図13(a)は、図13(b)中のE-E断面における断面図である。
図13に示す現像ドクタ12は、板状の保持部材122の板面の一方に形成した凸部122aを磁性板121に設けた孔部121aに通した後に、凸部122aをカシメることによって保持部材122に磁性板121を固定したものである。
図13(b)に示すように、磁性板121は、長手方向に複数の孔部121aを設けている。複数の孔部121aのそれぞれに保持部材122の凸部122aを通した後、凸部122aの先端を加熱して軟化させ、凸部122aの先端側の外径が孔部121aの内径よりも大きくなるように先端を潰してカシメる。凸部122aをカシメることにより、凸部122aの先端の潰れた部分と、保持部材122の板面との間で磁性板121を挟み、保持部材122と磁性板121とを密着させ、板厚方向だけでなく面方向にも動かなくすることができる。このように、カシメによって固定することで、保持部材122に対する磁性板121の板厚方向についての位置を固定するとともに、板厚方向に直交する方向(以下、「面方向」という)についても固定することができる。
しかし、図13に示すように、磁性板121の長手方向に渡って孔部121aを複数設ける構成では、ドクタギャップDを通過する現像剤の量が現像スリーブ5aの幅方向の位置によってバラツキが生じることがあった。図13(b)中の「T」のグラフが現像剤量のバラツキの概要を示しており、長手方向の位置が孔部121aと一致する部分では通過する現像剤の量が多くなった。
これは以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、ドクタギャップDを形成する現像ドクタ12に磁性板121を設けることで、磁性板121とマグネットローラ5bとによってドクタギャップD内及びその周辺で強い磁界が形成される。このとき、現像スリーブ5aを挟んでマグネットローラ5bと対向する磁性体の量によって磁界の強度が異なる。磁性板121に孔部121aを設けた構成である孔部121aの有無によってマグネットローラ5bと対向する磁性体の量が異なるため、磁界の強度が磁性板121の長手方向(幅方向)で不均一となる。具体的には、長手方向において、孔部121aが設けられた部分では磁性体の量が他の部分よりも少ないため磁界の強度が弱くなる。
現像スリーブ5aの表面上では、磁界の磁力線に沿って現像剤が穂立ちして磁気ブラシを形成するが、この磁気ブラシは磁界の強度が強いほど磁気ブラシ同士の隙間が大きくなって現像剤が疎になる。このため、磁界の強度が弱くなる孔部121aが設けられた部分では他の部分よりも現像剤が密になり、ドクタギャップDを通過する現像剤の量が多くなる。
ドクタギャップDを通過する現像剤の量が現像スリーブ5aの幅方向の位置によってバラツキが生じると、現像領域Aで現像される画像の画像濃度に濃度ムラが生じ、転写紙上に形成された画像にも濃度ムラが生じる。
本実施形態の現像装置4の現像ドクタ12は、図5に示すように、非磁性部材である保持部材122は、磁性部材である磁性板121の板厚方向の両側から磁性板121に接触して挟み、磁性板121を保持している。また、磁性板121は、長手方向(図5の紙面に直交する方向、現像ローラ5の幅方向)における現像ローラ5の表面の現像を行う範囲に対向する範囲内に貫通孔を有していない構成となっている。磁性板121は、上記範囲内に貫通孔を有していないため、現像装置4では磁界の強度の違いに起因して現像剤担持量の違いが生じることを防止できる。これにより、現像を行う範囲では、現像剤の担持量にバラツキが生じることを抑制でき、現像した画像の濃度ムラの発生を抑制できる。
以下、本実施形態の現像装置4に適用可能な現像ドクタ12の各実施例について説明する。
〔実施例1〕
図1は、現像ドクタ12の一つ目の実施例(以下、「実施例1」と呼ぶ)の説明図である。図1(a)は、現像ドクタ12の長手方向(現像装置4における現像スリーブ5aの回転軸に平行な方向)に直交する断面の概略断面図である。図1(b)は、現像ドクタ12を図1(a)中の左側から見た概略図である。図1(a)は、図1(b)中のE-E断面における断面図である。図1(a)中の矢印「F」は現像ドクタ12の先端面が対向する現像スリーブ5aの回転方向である。図1(b)中の矢印「α」で示す領域は、磁性板121の長手方向における現像スリーブ5aの幅方向の現像を行う範囲に対向する範囲(以下、「画像領域α」と呼ぶ)を示している。
図1に示す実施例1の現像ドクタ12の磁性板121は、長手方向(図1(b)中の左右方向)における画像領域αの範囲内では貫通孔を有しておらず、図1(a)に示す形状で一様な断面となっている。
また、非磁性部材である保持部材122は、磁性板121の下部以外を覆うように一体成型によって形成されている。そして、図1に示すように、磁性板121の板厚方向に直交する二つの表面の両方に接触している。さらに、磁性板121は、保持部材122に接触する範囲である上端部に、上下方向に延在する本体部121bの上端部に図1(a)中の右方向に屈曲した屈曲部121cを有する。
磁性板121が画像領域αの範囲内では貫通孔がなく、一様な断面であることにより、磁性板121とマグネットローラ5bとによって形成される磁界の強度にバラツキが生じる防止でき、ドクタギャップDを通過する現像剤の量を一定に保つことができる。このため、磁界の強度のバラツキに起因する、感光体1の表面上に現像される現像画像の濃度ムラの発生を防止でき、転写紙に形成される画像品質の向上を図ることができる。
保持部材122が、磁性板121の二つの板面の両方に接触している。これにより、磁性板121と対向する位置における現像スリーブ5aの移動方向(図1(a)中の左右方向)に平行な方向である板厚方向に磁性板121が移動することを防止できる。
ここで、磁性板121が平板形状の部材であると、磁性板121が面方向に移動して、保持部材122から磁性板121が抜け落ちるおそれがある。これに対して、実施例1の現像ドクタ12は、磁性板121が屈曲部121cを有するため保持部材122に対して磁性板121が面方向に移動しようとすると、屈曲部121cが保持部材122に引っかかり、移動を阻害する。これにより、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止でき、保持部材122に対して磁性板121を固定できる。
このように、実施例1の現像ドクタ12は、非磁性部材である保持部材122に対して磁性部材である磁性板121を固定しつつ、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
実施例1の磁性板121は長手方向における画像領域α内で貫通孔を有さず、屈曲部121cを有する。また、保持部材122は剛性の高い樹脂材料からなり、磁性板121の板厚方向の両側から支持するように一体成型によって形成される。剛性の高い保持部材122によって板厚が薄い磁性板121を両側から支持することで、磁性板121が現像剤からの圧力によって変形することを抑制でき、現像ドクタ12の剛性を保ちながら長手方向に均一に現像剤を規制できる。
また、図13を用いて説明した従来の磁性板121は、長手方向の全域に渡って貫通孔を設けているため、貫通孔を設ける加工を行う際に磁性板121に変形が生じるおそれがある。また、貫通孔の位置でカシメによって保持部材122に接合しており、カシメによる接合時にも磁性板121に変形が生じるおそれがある。実施例1では、画像領域α内には貫通孔を設けていないため、貫通孔を設ける加工を行う際に磁性板121の画像領域αの範囲に変形が生じることを防止できる。また、画像領域αの範囲ではカシメによる接合も行わないため、接合時に磁性板121の画像領域αの範囲に変形が生じることを防止できる。磁性板121の画像領域αの範囲に変形が生じることを防止できるため、磁性板121によって現像剤を均一に規制することができる。
〔変形例1〕
図6は、磁性板121が屈曲部121cを有する現像ドクタ12の一つ目の変形例(以下、「変形例1と呼ぶ」)の概略断面図である。
変形例1の現像ドクタ12は、保持部材122の下端部の磁性板121が突き出している部分を挟んで現像スリーブ5aの表面移動方向上流側と下流側とをそれぞれ傾斜させた構成である。
保持部材122の下端部を傾斜させることにより、磁性板121による現像剤規制時の現像剤の速度変化を抑えることができ、現像剤の劣化を抑制し、劣化して流動性が悪化した現像剤の滞留による汲み上げ量の低下を抑制できる。
保持部材122を傾斜させた点以外は実施例1と同様であるので、変形例1も実施例1と同様に保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保しつつ、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
〔変形例2〕
図7は、磁性板121が屈曲部121cを有する現像ドクタ12の二つ目の変形例(以下、「変形例2と呼ぶ」)の概略断面図である。
変形例2の現像ドクタ12は、保持部材122が、現像スリーブ5aの表面移動方向における磁性板121の上流側の板面に接触する上流側保持部材122bと、磁性板121の下流側の板面に接触する下流側保持部材122cとから構成される。図7に示す現像ドクタ12は、上流側保持部材122bの長手方向(図7中の紙面に直交する方向)における複数箇所に孔部を備え、下流側保持部材122cは上流側保持部材122bのそれぞれの孔部に貫通する凸部を備える。
図7に示す現像ドクタ12では、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとが磁性板121の板面に接触した状態で、上流側保持部材122bの孔部を貫通した下流側保持部材122cの凸部の先端を潰してカシメる。これにより、保持部材122が磁性板121の二つの板面の両方に接触して磁性板121を保持する。
保持部材122を二部品で構成した点以外は実施例1と同様であるので、変形例2も実施例1と同様に保持部材122に対して磁性板121の固定し、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cの材料としては、非磁性の金属材料でもよいし、非磁性の樹脂材料でもよい。また、一方を非磁性の金属材料とし、他方を非磁性の樹脂材料としてもよい。
〔変形例3〕
図8は、磁性板121が屈曲部121cを有する現像ドクタ12の三つ目の変形例(以下、「変形例3と呼ぶ」)の概略断面図である。
実施例1、変形例1及び変形例2の現像ドクタ12は、現像スリーブ5a側の端部が保持部材122よりも磁性板121の方が突き出ており、磁性板121の先端面と現像スリーブ5aの表面との間でドクタギャップDを形成している。一方、変形例3の現像ドクタ12は、図8に示すように、現像スリーブ5a側の端部が磁性板121よりも保持部材122の方が突き出ている。このような構成では、保持部材122(図8の例では「下流側保持部材122c」)の先端面と現像スリーブ5aの表面との間でドクタギャップDを形成する。
保持部材122によってドクタギャップDを形成する構成であっても、幅方向における画像領域α内の磁性板121の量にばらつきがあると、ドクタギャップDを通過する現像剤の量が幅方向の位置によってバラツキが生じてしまう。これに対して、変形例3では、磁性板121よりも保持部材122が現像スリーブ5a側に突き出した構成で、磁性板121が貫通孔を有さない構成としている。これにより、ドクタギャップDを通過する現像剤の量が幅方向の位置によってバラツキが生じることを抑制でき、現像画像の濃度ムラの発生を抑制できる。
保持部材122が磁性板121よりも突き出る点以外は変形例2と同様であるので、変形例3も実施例1と同様に保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保しつつ、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
変形例3のように、磁性板121を保持部材122よりも現像ローラ5から離した構成では、磁性板121よりも下流側の保持部材122によって規制された現像剤が磁性板121の先端面近傍の空間(図8中の「G」で示す空間)に滞留するおそれがある。磁性板121の先端面近傍に現像剤が滞留すると、滞留した現像剤中のトナーが磁性板121の先端面等に固着し、固着したトナーの凝集物が保持部材122の先端面よりも現像ローラ5に近づき、ドクタギャップDを狭めるおそれがある。ドクタギャップDが狭まった部分では、現像領域Aへの現像剤の供給量が低減し、画像濃度が薄くなるおそれがある。
これに対して、実施例1、変形例1及び変形例2のように、磁性板121の先端面を保持部材122の先端面よりも現像ローラ5に近づけることで、現像ドクタ12における現像ローラ5と対向する先端面に現像剤が滞留することを抑制できる。これにより、現像ドクタ12へのトナー固着に起因して現像領域Aへの現像剤の供給量が低減することを抑制できる。
また、磁性板121の先端面と保持部材122の先端面とが面一(段差無く平坦な状態)となるように配置しても良い。しかし、面一にすると、部材の精度誤差や組み付け誤差によって保持部材122の先端面が突き出てしまうおそれがあるため、実施例1等のように、磁性板121の先端面が突き出るように配置することで、保持部材122の先端面が突き出ることを防止できる。
変形例3の現像ドクタ12は、保持部材122と現像ローラ5との隙間で穂立ちした現像剤の高さを規制するが、現像ローラ5と磁性体との距離によって磁力が異なり、穂立ちする現像剤の密度や形状が異なる。このため、磁性板121が突き出た構成でなくても、磁性板121と現像ローラ5との距離は調整する必要がある。このため、変形例3のように保持部材122が突き出た構成では、まず、保持部材122と現像ローラ5との隙間を高精度に調整し、さらに、保持部材122に取り付けられる磁性板121と現像ローラ5との隙間を高精度に調整する必要がある。
これに対して、実施例1等のように、磁性板121を突き出す構成であれば、現像ローラ5との距離を精度よく調整する部材は磁性板121のみでよい。
〔実施例2〕
図9は、現像ドクタ12の二つ目の実施例(以下、「実施例2」と呼ぶ)の説明図である。図9(a)は、現像ドクタ12の長手方向に直交する断面の概略断面図である。図9(b)は、図9(a)中のH-H断面における現像ドクタ12の概略断面図である。図9(a)は、図9(b)中のE-E断面における断面図である。図9(a)中の矢印「F」は現像ドクタ12の先端面が対向する現像スリーブ5aの回転方向である。
図9に示す実施例2の現像ドクタ12の磁性板121は、長手方向(図9(b)中の左右方向)における画像領域αの範囲内では貫通孔を有しておらず、図9(a)に示す形状で一様な断面となっている。
また、保持部材122は、現像スリーブ5aの表面移動方向における磁性板121の上流側の板面に接触する上流側保持部材122bと、磁性板121の下流側の板面に接触する下流側保持部材122cとから構成される。図9に示す実施例2の現像ドクタ12は、上流側保持部材122bの長手方向の複数箇所に孔部を備え、下流側保持部材122cは上流側保持部材122bの孔部に貫通する非磁性部材凸部122dを備える。
図9に示す実施例2の現像ドクタ12では、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとが磁性板121の板面に接触した状態で、上流側保持部材122bの孔部を貫通した非磁性部材凸部122dの先端を潰してカシメる。これにより、保持部材122が磁性板121の二つの板面の両方に接触して磁性板121を保持する。
さらに、磁性板121は、下流側の板面における保持部材122に接触する範囲に、表面上に凹凸を形成する加工として表面を荒らす粗面処理が施された粗面処理部121dを有する。実施例2では、磁性板121の板面における粗面処理部121dとしたい箇所をサンドペーパーで擦って粗面処理を行う。粗面処理としては、サンドペーパーを用いるものに限らず、磁性板121の板面上に凹凸を形成する加工であればよい。
磁性板121は、長手方向における画像領域α内で貫通穴を有さず、樹脂もしくは非磁性金属部材からなる上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cによって、板厚方向の両側から支持されている。
磁性板121が画像領域αの範囲内では貫通孔がなく、一様な断面であることにより、磁性板121とマグネットローラ5bとによって形成される磁界の強度にバラツキが生じる防止でき、ドクタギャップDを通過する現像剤の量のバラツキを抑制できる。これにより、感光体1の表面上に現像される現像画像の濃度ムラの発生を抑制でき、転写紙に形成される画像品質の向上を図ることができる。
上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cが、磁性板121の二つの板面にそれぞれ接触している。これにより、磁性板121と対向する位置における現像スリーブ5aの移動方向に平行な方向(図9(a)中の左右方向)に磁性板121が移動することを防止できる。
また、実施例2の現像ドクタ12は、磁性板121が粗面処理部121dを備え、非磁性部材である保持部材122(実施例2では「下流側保持部材122c」)側の接触面との間の摩擦力を高めている。磁性板121の板面と保持部材122の接触面との間の摩擦力を高めることで、保持部材122に対して磁性板121が面方向に移動することを阻害する。このため、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止し、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保できる。
このように、実施例2の現像ドクタ12は、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保しつつ、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
実施例2の磁性板121は長手方向における画像領域α内で貫通孔を有さず、粗面処理部121dを有する。また、保持部材122を構成する上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cは非磁性の樹脂材料または非磁性の金属材料からなり、磁性板121の板厚方向の両側から支持するようにカシメによって接合される。これにより、現像ドクタ12の剛性を保ちながら長手方向に均一に現像剤を規制できる。上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとの接合方法としてはカシメに限らず、ネジによる締結や接着剤を用いた接着等、他の接合方法でもよい。
上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cの材料の組み合わせとしては、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとが共に非磁性の金属材料でも良いし、非磁性の樹脂材料でもよい。また、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとの一方を非磁性の金属材料からなる部材を用い、他方を非磁性の樹脂材料からなる部材を用いてもよい。
上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cとして、互いに剛性が異なる材質を用いてもよい。これにより、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとが接触する接合面で、剛性の高い部材の表面に沿うように剛性の低い部材が変形し、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとを密着させることが可能となる。
図10は、実施例2と同様に磁性板121の板面における保持部材122に接触する範囲に、表面上に凹凸を形成する加工を施した現像ドクタ12の二つの変形例の説明図である。
〔変形例4〕
図10(a)は、磁性板121の表面上に凹凸を形成する加工を施した現像ドクタ12の一つ目の変形例(以下、「変形例4と呼ぶ」)の概略断面図である。
図10(a)に示す変形例4の現像ドクタ12は、粗面処理部121dを有する磁性板121に対して、保持部材122を、磁性板121の下部以外を覆うように一体成型によって形成している。
保持部材122を一体成型によって形成する構成では、磁性板121が粗面処理部121dを備えることで、粗面処理部121dを設けた板面と保持部材122との接着力が向上する。これにより、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止し、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保できる。
〔変形例5〕
図10(b)は、磁性板121の表面上に凹凸を形成する加工を施した現像ドクタ12の二つ目の変形例(以下、「変形例5と呼ぶ」)の概略断面図である。
図10(b)に示す変形例5の現像ドクタ12は、磁性板121における保持部材122に覆われる部分をプレス加工によって断面が波型となるような凹凸を板面に形成し、保持部材122を、磁性板121に対して一体成型によって形成している。
図10(b)に示す構成では、断面が波型となるようなプレス加工を施すことで、磁性板121の二つの板面の両方に凹凸形状を形成することができる。
このような磁性板121に対して保持部材122を一体成型によって形成することで、凹凸が形成された二つの板面と保持部材122との接着力が向上する。これにより、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止し、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保できる。
磁性板121の表面上に凹凸を形成する加工としては、エンボス加工を用いることもできる。
〔実施例3〕
図11は、現像ドクタ12の三つ目の実施例(以下、「実施例3」と呼ぶ)の説明図である。図11(a)は、現像ドクタ12の長手方向に直交する断面であって画像領域αの範囲内の位置における概略断面図である。図11(b)は、現像ドクタ12の長手方向に直交する断面であって画像領域αの範囲外の磁性板121に孔部121aを設けた位置おける概略断面図である。図11(c)は、図11(a)及び図11(b)中のH-H断面における現像ドクタ12の概略断面図である。図11(a)は、図11(c)中のE-E断面における断面図であり、図11(b)は、図11(c)中のI-I断面における断面図である。図11(a)及び図11(b)中の矢印「F」は現像ドクタ12の先端面が対向する現像スリーブ5aの回転方向である。
図11に示す実施例3の現像ドクタ12の磁性板121は、長手方向(図11(c)中の左右方向)における画像領域αの範囲内では貫通孔を有しておらず、図9(a)に示す形状で一様な断面となっている。そして、実施例3の磁性板121は、長手方向における画像領域αの範囲外に貫通孔である孔部121aを設けている。また、保持部材122は、現像スリーブ5aの表面移動方向における磁性板121の上流側の板面に接触する上流側保持部材122bと、磁性板121の下流側の板面に接触する下流側保持部材122cとから構成される。図11に示す実施例3の現像ドクタ12は、長手方向における画像領域αの範囲外に、下流側保持部材122cにはボス部122eを設け、上流側保持部材122bにはボス受穴122fを設けている。
図11に示す実施例3の現像ドクタ12では、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとで磁性板121を挟むと、図11(b)に示すように、ボス部122eが孔部121aを貫通し、ボス受穴122fに嵌め込まれる。
磁性板121は、長手方向における画像領域α内で貫通穴を有さず、樹脂もしくは非磁性金属部材からなる上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cによって、板厚方向の両側から支持されている。
磁性板121が画像領域αの範囲内では貫通孔がなく、一様な断面であることにより、磁性板121とマグネットローラ5bとによって形成される磁界の強度にバラツキが生じる防止でき、ドクタギャップDを通過する現像剤の量を一定に保つことができる。これにより、感光体1の表面上に現像される現像画像の濃度ムラの発生を抑制でき、転写紙に形成される画像品質の向上を図ることができる。
上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cが、磁性板121の二つの板面にそれぞれ接触している。これにより、磁性板121と対向する位置における現像スリーブ5aの移動方向に平行な方向(図11(a)及び(b)中の左右方向)に磁性板121が移動することを防止できる。
また、実施例3の現像ドクタ12は、磁性板121における長手方向における画像領域αの外側に設けられた孔部121aに下流側保持部材122cのボス部122eが貫通し、磁性板121が面方向に移動することを防止する。これにより、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止し、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保できる。
このように、実施例3の現像ドクタ12は、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保しつつ、現像装置4に用いたときの現像画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
実施例3の磁性板121は長手方向における画像領域α内で貫通孔を有さず、画像領域αの外側に貫通孔を有する。また、保持部材122を構成する上流側保持部材122b及び下流側保持部材122cは非磁性の樹脂材料または非磁性の金属材料からなる。そして、磁性板121の板厚方向の両側から支持するようにボス部122eとボス受穴122fとの嵌合で上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとが接合される。ボス部122eが磁性板121の貫通孔である孔部121aに嵌合することで磁性板121と保持部材122とが正確に位置決めされる。これにより、現像ドクタ12の剛性を保ちながら長手方向に均一に現像剤を規制できる。
実施例3では、磁性板121の孔部121aと嵌合する突起部(ボス部122e)を下流側保持部材122cに設けているが、このような突起部は上流側保持部材122bに設けてもよい。また、上流側保持部材122bと下流側保持部材122cとの接合を、孔部121aを貫通するボス部122eとボス受穴122fとの嵌合によって行っている。これら二つの部材の接合方法としては、これに限るものではない。図9に示す実施例2の現像ドクタ12のように、カシメによって二つの部材を接合しても良い。また、二つの部材の面同士が接触する部分を接着剤によって接着する等、他の接合方法でもよい。
〔変形例6〕
図12は、実施例3と同様に磁性板121の長手方向における画像領域αの外側に孔部121aを設けた現像ドクタ12の変形例(以下、「変形例6と呼ぶ」)の説明図である。
図12(a)は、現像ドクタ12の長手方向に直交する断面であって画像領域αの範囲内の位置における概略断面図である。図12(b)は、現像ドクタ12の長手方向に直交する断面であって画像領域αの範囲外の磁性板121に孔部121aを設けた位置おける概略断面図である。図12(c)は、図12(a)及び図12(b)中のH-H断面における現像ドクタ12の概略断面図である。図12(a)は、図12(c)中のE-E断面における断面図であり、図12(b)は、図12(c)中のI-I断面における断面図である。図12(a)及び図12(b)中の矢印「F」は現像ドクタ12の先端面が対向する現像スリーブ5aの回転方向である。
変形例6の現像ドクタ12では、長手方向における画像領域αの外側に孔部121aを有する磁性板121に対して、保持部材122を、磁性板121の下部以外を覆うように一体成型によって形成している。
一体成型の際に、液状となった保持部材122の材料が孔部121aに充填され、その後、材料が硬化して保持部材122となることで、図12に示すように、保持部材122の一部が孔部121aに入り込んで孔部121aに対する嵌合形状を形成する。保持部材122が孔部121aに入り込むことで、粗面処理部121dを設けた板面と保持部材122との接着力が向上する。これにより、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止し、保持部材122に対する磁性板121の固定性を確保できる。
上述した各実施例は、保持部材122から磁性板121が抜け落ちることを防止する構成として、実施例1は屈曲部121cを有し、実施例2は粗面処理部121dを有し、実施例3は画像領域αの外側に保持部材122と嵌合する孔部121aを有する。
これらの磁性板121が抜け落ちることを防止する構成を二つ以上組み合わせても良い。例えば、実施例3の画像領域αの外側に保持部材122と嵌合する孔部121aを有する磁性板121の保持部材122と接触する板面に実施例2のように粗面処理を施し、粗面処理部121dを設けてもよい。これにより、実施例2や実施例3の構成よりも保持部材122から磁性板121が抜け落ちにくい構成を実現できる。実施例2と実施例3との組み合わせに限らず、実施例1と他の実施例とを組み合わせた構成や、実施例1から実施例3の全てを組み合わせた構成としてもよい。
上述した各実施例及び各変形例の構成を備えた現像ドクタ12を備える現像装置4は、現像した画像に濃度ムラが発生することを抑制できる。また、このような現像装置4を備える複写機500は、現像装置4で現像した画像を転写紙等の記録体に転写することで形成した画像に濃度ムラが発生することを抑制できる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
保持部材122等の非磁性部材に板状の磁性板121等の磁性部材を固定した構成で、現像ローラ5等の現像剤担持体の表面に対向して配置される現像ドクタ12等の現像剤規制部材において、非磁性部材は、磁性部材の板厚方向の両側から磁性部材に接触し、磁性部材は、長手方向における現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲(画像領域α等)内に貫通孔を有していないことを特徴とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、従来のカシメによって磁性部材を非磁性部材に固定する構成では、現像剤規制部材によって規制された後の現像剤担持量が、磁性部材にカシメのため貫通孔を設けた部分と他の部分とで異なることが分かった。これは以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、磁性部材に貫通孔を設けた部分では、現像剤担持体と対向する磁性体の量が他の部分よりも少なくなり、現像剤担持体と磁性部材との間に形成される磁界の強度も弱くなる。また、磁力によって現像剤担持体の表面上に形成される現像剤の磁気ブラシは、磁界の強度が強いほど疎になり、磁界の強度が弱いほど密になる。このため、磁性部材に貫通孔を設けた部分では、磁界の強度が弱くなり、磁気ブラシが他の部分よりも密になるため、現像剤規制部材によって規制された後の現像剤担持量が、他の部分よりも多くなる。よって、現像剤規制部材によって規制された後の現像剤担持量が、磁性部材に貫通孔を設けた部分と他の部分とで異なると考えられる。
態様Aの現像剤規制部材では、磁性部材の長手方向における現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲内に貫通孔を有していないため、現像装置に用いたときに、磁界の強度の違いに起因して現像剤担持量の違いが生じることを防止できる。これにより、現像を行う範囲では、現像剤の担持量にバラツキが生じることを抑制でき、現像した画像の濃度ムラの発生を抑制できる。また、態様Aの現像剤規制部材では、非磁性部材が磁性部材の板厚方向の両側から磁性部材に接触して挟むことで、非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。
よって、態様Aでは、非磁性部材に対して磁性部材を固定し、現像装置に用いたときの画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、
磁性板121等の磁性部材は、現像ローラ5等の現像剤担持体の表面に対向する側とは反対側の端部に保持部材122等の非磁性部材に接触する屈曲部121c等の屈曲部を有することを特徴とする。
従来のカシメによって磁性部材を非磁性部材に固定する構成では、磁性部材の貫通孔に非磁性部材の凸部を通し、貫通孔を通した凸部の先端を潰してカシメる。カシメることで、凸部の先端の潰れた部分と非磁性部材の本体との間で磁性部材を挟んで磁性部材と非磁性部材とを密着させ、板厚方向だけでなく、板厚方向に直交する方向(以下、「面方向」という)にも磁性部材を動かなくすることができる。よって、板厚方向及び面方向の両方向について非磁性部材に対する磁性部材の位置を固定でき、非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。態様Bでも、次のように非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。
すなわち、態様Bの現像剤規制部材では、非磁性部材が、板厚方向の両側から磁性部材に接触することで、板厚方向における非磁性部材に対する磁性部材の位置を固定する。さらに、磁性部材が、現像剤担持体の表面に対向する側とは反対側の端部に屈曲部を有することで、磁性部材が面方向であって屈曲部が非磁性部材に接触する側に移動しようとすると、屈曲部が非磁性部材に引っかかり、面方向への移動を阻害できる。板厚方向及び面方向の両方向の位置を固定することで、非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。
(態様C)
態様AまたはBにおいて、磁性板121等の磁性部材の板厚方向の表面における保持部材122等の非磁性部材が接触する範囲の少なくとも一部(粗面処理部121d等)に、断面が波型となるようなプレス加工や粗面処理等の凹凸を形成する加工が施されていることを特徴とする。
これによれば、実施例2等について説明したように、磁性部材の板厚方向の表面と非磁性部材の接触面との間の摩擦力を高めることができ、非磁性部材に対して磁性部材が面方向に移動することを阻害する。板厚方向及び面方向の両方向の位置を固定することで、非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、磁性板121等の磁性部材は、長手方向における現像ローラ5等の現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲(画像領域α等)の外側に孔部121a等の貫通孔を有し、保持部材122等の非磁性部材は、貫通孔と嵌合するボス部122e等の嵌合形状を有することを特徴とする。
これによれば、実施例3等について説明したように、磁性部材の貫通孔に非磁性部材の嵌合形状を嵌合させることで、面方向における非磁性部材に対する磁性部材の位置を固定できる。板厚方向及び面方向の両方向の位置を固定することで、非磁性部材に対して磁性部材を固定できる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、保持部材122等の非磁性部材は、樹脂材料からなり磁性板121等の磁性部材に対して一体成型によって形成された部材であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態で説明したように、非磁性部材が板厚方向の両側から磁性部材に接触して挟んで、磁性部材を保持する構成が実現できる。
(態様F)
態様A乃至Dの何れかの態様において、保持部材122等の非磁性部材は、磁性板121等の磁性部材の板厚方向の一方の面と接触する上流側保持部材122b等の第一非磁性部材と、他方の面と接触する下流側保持部材122c等の第二非磁性部材と、を含む複数の部材を接合して形成された部材であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態で説明したように、非磁性部材が板厚方向の両側から磁性部材に接触して挟んで、磁性部材を保持する構成が実現できる。
(態様G)
態様Fにおいて、上流側保持部材122b等の第一非磁性部材及び下流側保持部材122c等の第二非磁性部材は、非磁性の樹脂部材または非磁性の金属部材であることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態で説明したように、非磁性部材としては、非磁性であれば、樹脂製の部材と金属製の部材との何れも用いることができる。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかの態様において、磁性板121等の磁性部材の板厚方向における現像ローラ5等の現像剤担持体の表面移動方向上流側の表面に接触する保持部材122等の非磁性部材の現像剤担持体と対向する端面は、現像剤担持体の表面移動方向下流側ほど現像剤担持体に近づくように傾斜していることを特徴とする。
これによれば、上記変形例1で説明したように、磁性部材による現像剤規制時の現像剤の速度変化を抑えることができ、現像剤の劣化を抑制し、劣化して流動性が悪化した現像剤の滞留による汲み上げ量の低下を抑制できる。
(態様I)
内部に配置したマグネットローラ5b等の磁界発生手段の磁力によって表面に現像剤を担持し、表面移動することで現像剤を感光体1等の潜像担持体と対向する現像領域A等の現像領域へ搬送する現像ローラ5等の現像剤担持体と、現像剤担持体の幅方向に渡って現像剤担持体に対向し、対向部を通過する現像剤を規制する現像剤規制手段と、を備える現像装置4等の現像装置において、現像剤規制手段として、態様A乃至Hの何れか一項に係る現像ドクタ12等の現像剤規制部材を用いることを特徴とする。
これによれば、上記実施形態で説明したように、現像装置で現像した画像に濃度ムラが発生することを抑制できる。
(態様J)
感光体1等の像担持体と、像担持体に形成された潜像を現像剤で現像する現像手段とを備えた複写機500等の画像形成装置において、現像手段として、態様Iに係る現像装置4等の現像装置を備える。
これによれば、上記実施形態で説明したように、現像装置で現像した画像を転写紙等の記録体に転写することで形成した画像に濃度ムラが発生することを抑制できる。
1 感光体
1K ブラック用感光体
1Y イエロー用感光体
2 排出搬送路
2a 排出搬送スクリュ
4 現像装置
5 現像ローラ
5a 現像スリーブ
5b マグネットローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
9a 現像剤排出口
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 現像ドクタ
14 張架ローラ
15 ベルト駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
19 ベルトクリーニング装置
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 搬送張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
40 現像ケース
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ対
49 レジストローラ対
60 手差し給紙ローラ
61 手差しトレイ
62 手差し分離ローラ
63 手差し給紙路
64 排紙ローラ対
65 スタック部
71 帯電ユニット
71a 帯電ローラ
71b 帯電ローラクリーナ
72 ドラムクリーニングユニット
72a クリーニングブレード
72b 排出スクリュ
72c 除電部材
73 一次転写ローラ
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
120 放熱部
121 磁性板
121a 孔部
121b 本体部
121c 屈曲部
121d 粗面処理部
122 保持部材
122a 凸部
122b 上流側保持部材
122c 下流側保持部材
122d 保持部材凸部
122e ボス部
122f ボス受穴
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
135 第三仕切り壁
200 給紙装置
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
500 複写機
A 現像領域
B 回収口
D ドクタギャップ
α 画像領域
特開2015-55642号公報

Claims (12)

  1. 非磁性部材に板状の磁性部材を固定した構成で、現像装置の現像剤担持体の表面に対向して配置される現像剤規制部材において、
    前記非磁性部材は、前記磁性部材の板厚方向の両側から前記磁性部材に接触し、
    前記磁性部材は、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲内に貫通孔を有しておらず、且つ、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲内で前記非磁性部材よりも前記現像剤担持体に向かって突出していることを特徴とする現像剤規制部材。
  2. 請求項1の現像剤規制部材において、
    前記磁性部材は、前記現像剤担持体の表面に対向する側とは反対側に前記非磁性部材に接触して前記磁性部材が前記非磁性部材に対して前記表面の方向に移動することを規制する移動規制部を有し、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲内の断面が一様であることを特徴とする現像剤規制部材。
  3. 請求項1または2の現像剤規制部材において、
    前記磁性部材の前記板厚方向の表面における前記非磁性部材が接触する範囲の少なくとも一部に、凹凸を形成する加工が施されていることを特徴とする現像剤規制部材。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記磁性部材は、前記長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲に対向する範囲の外側に前記貫通孔を有し、
    前記非磁性部材は、前記貫通孔と嵌合する嵌合形状を有することを特徴とする現像剤規制部材。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記非磁性部材は、樹脂材料からなり前記磁性部材に対して一体成型によって形成された部材であることを特徴とする現像剤規制部材。
  6. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記非磁性部材は、前記磁性部材の前記板厚方向の一方の面と接触する第一非磁性部材と、他方の面と接触する第二非磁性部材と、を含む複数の部材を接合して形成された部材であることを特徴とする現像剤規制部材。
  7. 請求項6の現像剤規制部材において、
    前記第一非磁性部材及び前記第二非磁性部材は、非磁性の樹脂部材または非磁性の金属部材であることを特徴とする現像剤規制部材。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記磁性部材の前記板厚方向における前記現像剤担持体の表面移動方向上流側の表面に接触する前記非磁性部材の前記現像剤担持体と対向する端面は、前記現像剤担持体の表面移動方向下流側ほど前記現像剤担持体に近づくように傾斜していることを特徴とする現像剤規制部材。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記磁性部材は厚みが1mm以下の磁性金属板であること
    を特徴とする現像剤規制部材。
  10. 請求項1及び請求項3乃至9の何れか一項に記載の現像剤規制部材において、
    前記現像剤規制部材は、長手方向における前記現像剤担持体の表面の現像を行う範囲内で断面が一様であること
    を特徴とする現像剤規制部材。
  11. 内部に配置した磁界発生手段の磁力によって表面に現像剤を担持し、表面移動することで前記現像剤を潜像担持体と対向する現像領域へ搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の幅方向に渡って前記現像剤担持体に対向し、対向部を通過する前記現像剤を規制する現像剤規制手段と、を備える現像装置において、
    前記現像剤規制手段として、請求項1乃至10の何れか一項に記載の現像剤規制部材を用いることを特徴とする現像装置。
  12. 像担持体と、
    前記像担持体に形成された潜像を現像剤で現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
    前記現像手段として、請求項11に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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