JP7004086B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼の連続鋳造方法に関する。より詳細には、本発明は、鋳片内に発生する中心偏析を低減できる鋼の連続鋳造方法に関する。
鋼の凝固過程では、炭素、燐、硫黄、マンガンなどの溶質元素が、凝固時の再分配によって未凝固の液相側に濃化される。その結果、デンドライト樹間には、ミクロ偏析が形成される。
また、連続鋳造機で鋳造され、凝固しつつある連続鋳造鋳片(以降、単に「鋳片」ともいう)では、凝固収縮、熱収縮、及び、連続鋳造機のロール間で発生する凝固シェルのバルジングなどによって、鋳片の厚み中心部に空隙が形成されたり、負圧が生じたりすることがある。その結果、鋳片の厚み中心部に溶鋼が吸引される。しかし、凝固末期の未凝固層には十分な量の溶鋼が存在しないので、上述した溶質元素が濃縮した、デンドライト樹間の溶鋼が鋳片の厚み中心部に吸引されて移動し、鋳片の厚み中心部で凝固する。このようにして形成された偏析スポットは、溶質元素の濃度が溶鋼の初期濃度に比べて格段に高い値となる。この現象は、一般に「マクロ偏析」と呼ばれており、その存在部位から「中心偏析」とも呼ばれている。
鋳片の中心偏析によって、原油や天然ガスなどの輸送用ラインパイプ材の品質が著しく低下する。品質低下は、例えば、腐食反応により鋼内部に侵入した水素が、中心偏析部で生成したマンガン硫化物(MnS)やニオブ炭化物(NbC)などの周りに拡散して集積し、その内圧に起因して割れが発生することによって引き起こされる。また、中心偏析部は、高い濃度の溶質元素により硬質化しているので、上記割れはさらに周囲に伝播して拡張する。この割れが水素誘起割れ(HIC:Hydrogen Induced Cracking)と呼ばれている。したがって、鋳片の厚み中心部の中心偏析を低減することは、鋼製品の品質向上を図る上で、極めて重要である。
従来、連続鋳造工程から圧延工程に至るまでの間で、鋳片の中心偏析を低減または無害化する技術が多数提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、連続鋳造機内において、未凝固層を有する凝固末期の鋳片を、鋳片支持ロールによって凝固収縮量と熱収縮量との和に相当する程度の圧下量で徐々に圧下しながら鋳造する技術が提案されている。この技術は、軽圧下法と呼ばれている。軽圧下法では、鋳造方向に並んだ複数対の鋳片支持ロールを用いて鋳片を引き抜く際に、凝固収縮量と熱収縮量との和に見合った圧下量で鋳片を徐々に圧下して未凝固層の体積を減少させ、鋳片中心部における空隙及び負圧部の形成を防止している。これにより、デンドライト樹間の濃化溶鋼が、デンドライト樹間から鋳片の厚み中心部に吸引されることを防止している。このような機構により、軽圧下法によって、鋳片内に発生する中心偏析が軽減される。
また、厚み中心部のデンドライト組織の形態と中心偏析との間には、密接な関係があることが知られている。例えば、特許文献3には、連続鋳造機の二次冷却帯の鋳込み方向における特定の位置の比水量を0.5L/kg以上に設定することで、凝固組織の微細化及び等軸晶化を促進し、中心偏析を低減する技術が提案されている。さらに、特許文献4には、圧下条件及び冷却条件を適切に調整して、鋳片厚み中心部のデンドライト1次アーム間隔を1.6mm以下とすることで、中心偏析を低減する技術が提案されている。
一方、鋳片の表面割れを防止することを目的とする技術ではあるが、連続鋳造機内での鋳片の温度制御の手法として、鋳片表面を加熱昇温する技術が特許文献5に提案されている。特許文献5は、連続鋳造機の矯正帯内で鋳片表層を平均30℃/min以上で昇温して、鋳片矯正時の表面割れを防止している。
特開平08-132203号公報 特開平08-192256号公報 特開平08-224650号公報 特開2016-28827号公報 特開2008-100249号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、軽圧下することにより中心偏析を低減できる。しかしながら、近年、ラインパイプ材などの鋼管に要求されているレベルまで中心偏析を低減させるには十分ではない。
また、特許文献3及び特許文献4に記載の発明では、軽圧下することに加えて、二次冷却条件を調整することで、凝固組織が微細化し、中心偏析を低減できる。しかしながら、ラインパイプ材などの鋼管に要求される偏析低減のレベルは年々高まっており、将来的に要求される偏析度のレベルまで低減させるには十分ではない。また、さらなる偏析低減のためには、例えば、最適な軽圧下条件で鋼を連続鋳造することが考えられるが、特許文献3及び特許文献4の方法では、中心偏析を現状以上に低減させることは困難である。
また、特許文献5の鋳片加熱装置は、連続鋳造機内での設置スペースが限られているので、局所加熱手法としては活用できるものの、鋳片全体を一様な温度にコントロールするには至らない。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的とすることころは、鋳片内に発生する中心偏析を低減できる鋼の連続鋳造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、鋼の連続鋳造における鋳片の冷却工程において、鋳片を、所定の区間、所定の水量密度で冷却することで、中心偏析を大幅に低減できることを見出し本発明に至った。
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]連続鋳造機内の鋳片引抜き方向に沿った区間において、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が0.4以上0.8以下の範囲内である始点から、前記鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が前記始点での固相率の平均値よりも大きく、かつ1.0以下の範囲内である終点までを第1区間とし、
前記第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、鋼の連続鋳造方法。
[2]前記第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を300L/(m×min)以上1000L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、上記[1]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[3]前記第1区間の終点での固相率の平均値を1.0未満とし、前記第1区間よりも下流に位置する所定の長さの区間を第2区間とし、
前記第2区間において、前記第1区間における鋳片表面積当たりの水量密度よりも小さい鋳片表面積当たりの水量密度で、水によって鋳片を冷却する、上記[1]または上記[2]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[4]前記第2区間において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、上記[3]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[5]前記第2区間において、鋳片の表面温度が200℃以下である、上記[3]または上記[4]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[6]前記第1区間は、連続鋳造機内で鋳片を水平方向に搬送する水平帯の領域内である、上記[1]から上記[5]のいずれかに記載の鋼の連続鋳造方法。
[7]連続鋳造機の鋳型下端から鋳片引き抜きのパスラインに沿って5m以上離れた下流側の範囲内で、かつ、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間から上流側に少なくとも5m以上の区間において、
二次冷却水を鋳片に噴射せずに鋳片の冷却を行い、
鋳片の全幅をW(-0.5W~幅中央0~+0.5W)としたときに、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間における鋳片幅の0.8W(-0.4W~幅中央0~+0.4W)の範囲内における鋳片表面温度の最大値と最小値との差が150℃以下である、上記[1]から上記[6]のいずれかに記載の鋼の連続鋳造方法。
本発明の鋼の連続鋳造方法では、鋳片内に発生する中心偏析を低減できる。
図1は、本発明に係る鋼の連続鋳造方法を実施可能な連続鋳造機の一例を示す概略図である。 図2は、鋳片幅中央の位置を説明する平面図である。 図3は、鋳片幅中央の位置で厚み方向に切断した鋳片の横断面図である。 図4は、鋳片幅中央の厚み方向に沿った固相率を計算する際の、鋳片断面の解析領域を示す説明図である。 図5は、凝固末期における厚み中心付近の温度勾配を計算する際に用いた鋳片断面の領域を示す説明図である。 図6は、参考実験1における温度勾配と偏析粒個数との関係を表すグラフである。 図7は、参考実験2における水量密度と温度勾配との関係を表すグラフである。 図8は、参考実験3における水量密度と温度降下時間との関係を表すグラフである。 図9は、参考実験4における強冷却開始時での固相率と温度勾配との関係を表すグラフである。 図10は、本発明に係る鋼の連続鋳造方法を実施可能な連続鋳造機の他の一例を示す概略図である。 図11は、二次冷却水無しの区間長さと偏析粒個数との関係を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。ただし、本発明の範囲は図示例に限定されない。また、本明細書において、「-」は無次元数であることを意味する。
図1は、本発明に係る鋼の連続鋳造方法を実施可能な連続鋳造機の一例を示す概略図である。図1に示す連続鋳造機11は、垂直曲げ型の連続鋳造機である。なお、垂直曲げ型に限られず、湾曲型の連続鋳造機を用いることもできる。
図1に示す連続鋳造機11は、タンディッシュ14、鋳型13、複数対の鋳片支持ロール16、及び複数のスプレーノズル17などを備える。また、図1に示すとおり、鋳片18は、鋳片引き抜き方向D1に引き抜かれる。また、本明細書では、鋳片引き抜き方向D1のタンディッシュ14が設けられた側を上流側、鋳片18が引き抜かれていく先の側を下流側であるとして説明する。
タンディッシュ14は、鋳型13の上方に設けられ、溶鋼12を鋳型13に供給する。タンディッシュ14には、取鍋(図示せず)から溶鋼12が供給され、溶鋼12が貯留されている。タンディッシュ14の底部には、溶鋼12の流量を調整するためのスライディングノズル(図示せず)が設置され、このスライディングノズルの下面には浸漬ノズル15が設置されている。
鋳型13は、タンディッシュ14の下方に設けられている。鋳型13には、タンディッシュ14の浸漬ノズル15から溶鋼12が注入される。注入された溶鋼12は、鋳型13にて冷却(一次冷却)され、これによって、鋳片18の外殻形状が形成される。
複数対の鋳片支持ロール16は、鋳片引抜き方向D1に沿って、鋳片18を両側から支持している。複数対の鋳片支持ロール16は、例えば、サポートロール対、ガイドロール対及びピンチロール対からなる複数対の支持ロールで構成されている。また、図1に示すように、鋳片支持ロール16は複数対が集まって1つのセグメント20を形成している。
複数のスプレーノズル17は、鋳片引抜き方向D1に沿って隣り合う鋳片支持ロール16の間に設けられている。スプレーノズル17は、鋳片18に対して冷却水を噴射し、鋳片18を二次冷却するためのノズルである。スプレーノズル17としては、水スプレーノズル(一流体スプレーノズル)やエアーミストスプレーノズル(二流体スプレーノズル)などのノズルを制限なく用いることができる。
鋳片18は、複数のスプレーノズル17から噴霧される冷却水(二次冷却水)によって、鋳片引抜き方向D1に沿って引き抜かれながら冷却される。なお、図1には、鋳片18内の溶鋼の未凝固部18aを斜線で示している。また、図1には、未凝固部18aが無くなり凝固完了した凝固完了位置を、符号18bを付して示している。
連続鋳造機11の下流側には、鋳片18を軽圧下する軽圧下帯19が設けられている。軽圧下帯19には、複数対の鋳片支持ロール16で構成されるセグメント20a,20bが、複数設けられている。軽圧下帯19の複数の鋳片支持ロール16は、各ロール対の鋳片18の厚み方向のロール間隔が鋳片引抜き方向D1に向かって徐々に狭くなるように配置され、これにより、軽圧下帯19を通過する鋳片18を軽圧下している。また、図1には、軽圧下帯19の領域内に設けられている、連続鋳造機11の下部矯正位置に、符号22を付して示している。
連続鋳造機11の下流側には、鋳片18が水平方向に運ばれる水平帯の領域A1が設けられている。なお、図1では、鋳片支持ロール16で構成されるセグメントのうち、水平帯の領域A1に存在するセグメントを符号20a、水平帯の領域A1よりも上流側にあるセグメントを符号20bとして示している。
連続鋳造機11において、水平帯の領域A1よりも下流側には、完全に凝固した鋳片18を搬送するための複数の搬送ロール21が設けられている。搬送ロール21の上方には、鋳片18を所定の長さに切断する鋳片切断機(図示せず)が設けられている。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法では、連続鋳造機11の鋳片引抜き方向D1に沿った区間において、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が0.4以上0.8以下の範囲内である始点から、前記鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が前記始点での固相率の平均値よりも大きく、かつ、1.0以下の範囲内である終点までの区間を第1区間と定めている。ここで、固相率とは、凝固の進行状況を表す指標であり、固相率は0~1.0の範囲で表され、固相率=0(ゼロ)が未凝固を表し、固相率=1.0が完全凝固を表している。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法では、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下の範囲内として、水スプレーノズルから噴射される水スプレーによって鋳片を冷却する。これにより、鋳片厚み中心部の温度勾配が大幅に大きくなり、鋳片厚み中央部の凝固組織を微細化して、中心偏析を低減する。ここで本明細書では、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下の範囲内として、冷却水によって鋳片を冷却することを「強冷却」と称す。
鋳片幅中央での厚み方向について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、鋳片幅中央の位置をC1としたとき、鋳片幅中央の位置C1を説明する図である。図2は、鋳片18の上面及び下面を鋳片支持ロール16によって支持した場合の、鋳片18の平面図を示している。図2において、「後←→前」の前方向は鋳片引抜き方向D1に対応しており、「右←→左」の方向は鋳片18の幅方向D2に対応している。鋳片幅中央の位置C1は、鋳片18の幅の中央において鋳片引抜き方向D1に沿った位置であり、図2中に破線で示している。
図3は、鋳片引抜き方向D1に垂直な面で切断した鋳片18の横断面図である。図3において、「左←→右」の方向は鋳片18の幅方向D2に対応しており、「上←→下」の方向は鋳片18の厚み方向D3に対応している。鋳片幅中央の厚み方向の位置C2は、鋳片18の横断面において、鋳片幅中央の位置C1での厚み方向D3に平行な位置であり、図3中に破線で示している。
<鋳片幅中央の厚み方向に沿った固相率>
鋳片幅中央の厚み方向に沿った固相率は、鋳片断面での解析領域A2(図3を参照)において、鋳片の断面温度分布と、溶鋼の固相線温度と、溶鋼の液相線温度とを用いて算出することができる。固相率の詳細な算出方法は後述する。解析領域A2は、鋳片引抜き方向D1に垂直な面で切断した鋳片18の断面を、均等に4分割したうちの1つの断面領域である。断面の4分割は、図3に示すように、鋳片の厚み方向及び幅方向でそれぞれ均等に2つに分けて、合計4つに分けている。図3では、解析領域A2を一点鎖線で示している。なお、本明細書において、鋳片での温度は、鋳片表面全域に均等に二次冷却水を噴射すると仮定して計算している。ここで、固相線温度とは、溶鋼が完全に凝固する温度であり、つまり、固相率が1.0となる温度であり、液相線温度とは、溶鋼の凝固が開始する温度であり、つまり、固相率が0を超える温度である。固相線温度及び液相線温度は、溶鋼の化学成分によって決まる。
<鋳片の断面温度分布>
解析領域A2を非定常伝熱凝固解析することで、鋳片の断面温度分布を求める。非定常伝熱凝固解析は、公知の一般的な方法を用いて解析することができる。例えば、非定常伝熱凝固解析は、刊行物1(大中逸雄著、コンピュータ伝熱・凝固解析入門 鋳造プロセスへの応用、丸善株式会社、1985年、p201~202)に記載される「エンタルピ法」などを用いて、計算をすることができる。
図4は、解析領域A2を示している。また、解析領域A2の各頂点は、鋳片の断面における中心位置P1、鋳片表面の幅中央位置P2、鋳片側面の厚さ中央位置P3、鋳片のコーナー位置P4をそれぞれ示している。また、図4では、解析領域A2の境界について、厚み方向の境界B1と幅方向の境界B2とを、それぞれ符号を付して示している。
鋳片の断面の解析領域A2において、境界条件をミラー条件として、境界B1及び境界B2には、一次冷却及び二次冷却での冷却条件を境界条件として与えている。また、各冷却条件では、公知の水スプレーでの冷却方法の回帰式、または実験により測定した結果を使用している。空間メッシュ及び時間メッシュは適宜調整し、適切な値を用いている。
水スプレーによる鋳片表面からの冷却の熱伝達係数は回帰式を使用し、その他の鋼に関する物性値は、データブックから各温度に対応した物性値を使用し、データの無い温度では、その温度を挟む前後の温度でのデータで比例計算を行った値を用いている。
水スプレーによる鋳片表面での熱伝達係数は、例えば、刊行物2(三塚正志、鉄と鋼、Vol.91、2005年、p.685~693、日本鉄鋼協会)や、刊行物3(手嶋俊雄ら、鉄と鋼、Vol.74、1988年、p.1282~1289、日本鉄鋼協会)などに記載されている。
鋳片断面の温度分布は、変換温度φと含熱量Hとを熱伝導方程式に導入した下記の(1)式を用いて算出している。
Figure 0007004086000001
上記(1)式において、ρ:鋼の密度(kg/m)、H:鋼の含熱量(J/kg)、τ:伝熱している最中の時間(sec)、k:基準温度での熱伝導率(J/(m×sec×℃))、φ:変換温度(℃)、x:解析領域内の鋳片の厚み方向の位置(m)、y:解析領域内の鋳片の幅方向の位置(m)を表す。
なお、基準温度は、変換温度を求める際の積分操作時の開始温度であり、どの温度に設定しても構わないが、通常は、室温や0℃に設定する。
また、変換温度は、基準温度から実際の温度までの熱伝導率の比の積分操作を行って求まる係数と、真温度θとの積である。詳しくは、例えば、刊行物4(日本鉄鋼協会熱経済技術部会加熱炉小委員会、連続鋼片加熱炉における伝熱実験と計算方法、1971年、日本鉄鋼協会)に記載されている。
以上のように非定常伝熱凝固解析を実施することで、鋳片の断面温度分布を得ることができる。
<鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値の算出>
鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値は、解析領域A2とした鋳片の二次元断面内のうち、鋳片の幅方向の中央(図4中の境界B1)から幅10mmの範囲内の厚み方向に沿った領域A3での固相率の平均値を計算して求めたものである。図4では、領域A3を二点鎖線で示している。以下、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値を単に「固相率平均値」とも記す。
鋳片断面の厚み方向で任意に選んだ或る位置の固相率は、任意に選んだ位置の温度と、溶鋼の固相線温度と、溶鋼の液相線温度とを用いて算出することができる。任意に選んだ位置の温度は、上述した鋳片の断面温度分布を用いて特定することができる。また、その位置での温度が溶鋼の固相線温度以下のときに固相率は1.0であり、その位置での温度が溶鋼の液相線温度以上のときに固相率が0である。また、その位置での温度が、溶鋼の固相線温度より高く、かつ溶鋼の液相線温度よりも低いときは、固相率が0よりも大きく、かつ1.0よりも小さい値であって、その位置の温度によって決まる所定の固相率となる。
このようにして算出した鋳片厚み方向各位置の固相率から、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値を求める。
本発明に係る鋼の連続鋳造方法では、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下の範囲内とする。また、効率的に偏析低減の効果を得るためには、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を、300L/(m×min)以上とすることが好ましい。また、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を2000L/(m×min)としたときと、1000L/(m×min)としたときは、それぞれ、温度勾配、偏析粒個数ともに大きな差がない。また、水量密度を小さくすれば、必要水量を減らすことでコストを低減できるので、水量密度を1000L/(m×min)以下とすることが好ましい。
第1区間において、鋳片を本発明で規定する水量密度で冷却すれば、本発明の効果を得ることができる。当該水量密度で冷却する距離を長くして本発明の効果を有効に得る観点から、始点と終点との固相率平均値の差は0.2以上であることが好ましく、0.4以上であることがより好ましい。
第1区間の始点は、連続鋳造機内で鋳片を水平方向に搬送する水平帯、または当該水平帯よりも上流側にある湾曲帯のいずれかにあることが多い。ここで、第1区間は、連続鋳造機内で鋳片を水平方向に搬送する水平帯の領域A1内にあることが好ましい。水平帯の領域内で強冷却すれば、均等に冷却して熱応力の影響を抑えることができるので、鋳片の内部割れを、より発生しにくくすることができる。
なお、第1区間の始点を湾曲帯とした場合であっても、本発明の効果は得られるので、第1区間の始点を湾曲帯内の位置とする場合も本発明の範囲内である。
また、第1区間の終点での固相率平均値を1.0未満とした場合に、第1区間よりも下流に存在する所定の長さの区間を第2区間と定めている。
第2区間においては、前記第1区間における鋳片表面積当たりの水量密度よりも小さい鋳片表面積当たりの水量密度で、水スプレーによって鋳片を冷却することが好ましい。これにより、第1区間のみで強冷却する場合と同等なレベルで偏析を低減しつつ、第1区間のみで強冷却する場合よりも水量密度を減らすことにより必要な冷却水量を低減することができるという効果と、急激な復熱を抑止して復熱による鋳片の内部割れを防止するという効果とを、得ることができる。
また、上記効果を有効に得る観点からは、第2区間では、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上、300L/(m×min)以下の範囲内として、水スプレーによって鋳片を冷却することが好ましい。
前記第2区間において、鋳片の表面温度は200℃以下であることが好ましい。これにより、復熱による鋳片の内部割れを防止し、かつ、冷却を安定化させるという効果をより有効に得ることができる。
また、連続鋳造機11の鋳型下端から鋳片引き抜きのパスラインに沿って5m以上離れた下流側の範囲内で、かつ、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間から上流側に少なくとも5m以上の区間において、二次冷却水を鋳片に噴射しないことが好ましい。つまり、鋳片を鋳片支持ロール16に接触させることのみで、鋳片を冷却することが好ましい。その際、鋳片の全幅をW(-0.5W~幅中央0~+0.5W)としたとき、第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間における鋳片幅の0.8W(-0.4W~幅中央0~+0.4W)の範囲内において、鋳片表面温度の最大値と最小値との差を150℃以下とすることが好ましい。
鋳片の表面温度は、上述の非定常伝熱凝固解析によって求めた鋳片の断面温度分布のうち、鋳片の最表面の幅中央位置P2(図4参照)での温度のことをいう。なお、本発明での表面温度はこの計算値を用いているが、鋳片の表面温度は実測することもできる。表面温度を実測する場合は、例えば、放射温度計や熱電対を用いて鋳片の最表面の温度を表面温度として測定する。
まず、参考実験によって、中心偏析を減少させるための要件を検討した。次いで、参考実験の結果を踏まえ、実施例によって、中心偏析を減少させるための実施条件を詳細に検討した。
参考実験1~4及び実施例1~3では、図1に示した垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて、中炭素アルミキルド鋼を鋳造した。連続鋳造機の機長は49m、鋳片の厚さは250mm、鋳片の幅は2100mm、二次冷却は、第1区間及び第2区間を除き、エアーミストスプレーを用い、二次冷却の範囲は鋳型直下から連続鋳造機の出口までとした。中炭素アルミキルド鋼の化学成分濃度は、炭素(C)が0.20質量%、ケイ素(Si)が0.25質量%、マンガン(Mn)が1.1質量%、リン(P)が0.01質量%、硫黄(S)が0.002質量%である。
また、参考実験及び実施例において、鋳片の凝固完了位置及び凝固末期における厚み中心付近の温度勾配は、以下のように定義している。また、鋳片の偏析粒個数及び内部割れ長さは、以下のように測定したものを、偏析度、内部割れの評価にそれぞれ用いている。
<凝固完了位置>
鋳片の凝固完了位置は、上述した非定常伝熱凝固解析によって算出した。具体的には、上述した鋳片の断面温度の分布を、鋳片引抜き方向D1に垂直な鋳片の断面で計算し、鋳片幅中央での厚み方向に沿った領域A3(図4参照)の全ての温度が、溶鋼の固相線温度以下となった位置を、凝固完了位置とした。
<凝固末期における鋳片厚み中心付近の温度勾配>
凝固末期における鋳片の厚み中心付近の温度勾配は、上述した非定常伝熱凝固解析を用いて算出した。なお、図5は、凝固末期における厚み中心付近の温度勾配を計算する際に用いた鋳片の断面(凝固完了位置から鋳片引き抜き方向D1に1m上流側の鋳片の断面)の領域を示す説明図である。
具体的には、まず、凝固完了位置から鋳片引き抜き方向D1に1m上流側の鋳片の断面において、鋳片の中心位置P1から厚み方向に1mmかつ幅方向に10mmの範囲内の領域(図5のA4で示す領域)の平均温度を算出した。次に、凝固完了位置から鋳片引き抜き方向D1に1m上流側の鋳片の断面において、鋳片の中心位置P1から厚み方向に10mmの位置P5を中心として、厚み方向に±1mmかつ幅方向に10mmの範囲内の領域(図5のA5で示す領域)の平均温度を算出した。そして、これら2つの平均温度の差を10mmで除したものを、凝固末期における鋳片厚み中心付近の温度勾配(K/mm)とした。
<偏析粒個数>
偏析粒個数は以下の方法で測定し、偏析の評価に用いた。
鋳片引抜き方向D1に垂直な鋳片の断面において、幅が15mmで中心部に中心偏析部を含み、幅中央から片側の3重点(短辺側と長辺側との凝固殻が成長して出会った点)までの長さの鋳片試料を採取した。採取した鋳片試料の鋳片引抜き方向D1に垂直な断面を研磨し、例えば、ピクリン酸飽和水溶液などで表面を腐食させて偏析帯を現出させ、その偏析帯の中心から鋳片厚み±7.5mmの範囲を中心偏析部とした。厚み中央付近の偏析帯(凝固完了部付近)の鋳片試料を、鋳片幅方向に小分割した後、電子プローブマイクロアナライザー(Electron Probe Micro Analyzer:EPMA)を用いて電子ビーム径100μmで鋳片試料のマンガン(Mn)濃度を全面に亘って面分析した。そして、マンガン(Mn)偏析度の分布を求め、Mn偏析度が1.33以上の領域が繋がっているものを1つの偏析粒とした。偏析粒の数をカウントし、偏析粒の数をサンプルの鋳片幅方向の長さで除したものを偏析粒個数とした。ここで、Mn偏析度とは、偏析部のMn濃度を、厚み中心部から10mm離れた位置におけるMn濃度で除したものである。
<鋳片の内部割れ長さ>
鋳片の内部割れ長さを以下の方法で測定し、内部割れの評価に用いた。
鋳造後の鋳片において、鋳片引抜き方向D1に垂直な鋳片の断面を観察し、内部割れの鋳片厚み方向に沿った長さを測定した。この内部割れの長さのうち、観察断面内で最大の長さのものを内部割れ長さとした。内部割れが確認できなかった場合は、内部割れ長さは0とした。
本発明者らは、以下のように多数の参考実験を行い、中心偏析を減らすための条件を検討した。
[参考実験1]
鋳片の凝固末期における厚み中心付近の温度勾配と、偏析粒個数とを、上述した方法で算出または測定し、これらの関係を考察した。これらの測定データを表1に示し、これらのデータをプロットしたグラフを図6に示す。
Figure 0007004086000002
表1及び図6の結果より、凝固末期における厚み中心付近の温度勾配を大きくすると、中心偏析個数が少なくなり、中心偏析を低減できる傾向があることが分かった。中心偏析を低減できた理由は、温度勾配を大きくすることによって、鋳片厚み中心部の凝固組織を微細化することができたためであると考えられる。
[参考実験2]
連続鋳造機を用いて鋳片を二次冷却する際に、水スプレーでの鋳片表面積当たりの水量密度の条件を変更して鋳片を製造し、当該水量密度と、鋳片の凝固末期における厚み中心付近の温度勾配との関係を調べた。そして、中心偏析を低減できる鋳片厚み中心部の温度勾配を実現するために最適な水量密度の範囲を調べた。これらの測定データを表2に示し、これらのデータをプロットしたグラフを図7に示す。
Figure 0007004086000003
表2及び図7の結果より、鋳片表面積当たりの水量密度が50L/(m×min)以上で、鋳片厚み中心部の温度勾配が大幅に大きくなることが分かった。つまり、参考実験1の結果を踏まえれば、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上として冷却することによって、中心偏析を大幅に低減できることが分かった。
また、鋳片表面積当たりの水量密度を500L/(m×min)より大きくしても温度勾配は大きくならかった。したがって、効率的な温度勾配増大のためには、鋳片表面積当たりの水量密度を500L/(m×min)以下にすることが好ましいことが分かった。
[参考実験3]
鋳片冷却の効果には、鋳片の表面温度が大きく影響を与えている。これは鋳片表面温度により冷却水の沸騰形態が変化するためである。鋳片の表面温度が十分に降下していれば、表層での沸騰形態は核沸騰となり、安定的な冷却が実現できる。
そこで、連続鋳造機を用いて鋳片を二次冷却する際に、水スプレーでの鋳片表面積当たりの水量密度の条件を変更して、鋳片の表面温度が800℃から300℃まで降下するまでに費やした時間(温度降下時間)を計算し、温度降下時間に及ぼす水量密度の影響を調査した。これらの測定データを表3に示し、これらのデータをプロットしたグラフを図8に示す。
Figure 0007004086000004
表3及び図8の結果より、鋳片表面積当たりの水量密度が50L/(m×min)付近で、鋳片の表面温度が800℃から300℃まで降下するまでの温度降下時間は、200秒未満になって、短くなるので、鋳片表面積当たりの水量密度は50L/(m×min)以上が好ましいことが分かった。また、鋳片表面積当たりの水量密度が2000L/(m×min)より大きい場合には降下時間に大きな変化はなかった。したがって、効率的な冷却の観点からは、鋳片表面積当たりの水量密度は2000L/(m×min)以下とすることが必要であることが分かった。
[参考実験4]
発明者らは、鋳片厚み中心部の温度勾配を効率的に大きくすることができる強冷却の開始位置を調査した。
連続鋳造機を用いて、強冷却開始時での、鋳片の厚み方向に沿った固相率の平均値の条件を変化させて鋳片を冷却し、強冷却開始時での固相率平均値と、鋳片の凝固末期における厚み中心付近の温度勾配との関係を調べた。鋳片の厚さは250mmであり、強冷却での鋳片表面積当たりの水量密度は300L/(m×min)であり、強冷却は鋳片の完全凝固位置まで継続した。強冷却開始時での固相率平均値と、鋳片の凝固末期における厚み中心付近の温度勾配との関係について、測定データを表4に示し、これらのデータをプロットしたグラフを図9に示す。
Figure 0007004086000005
表4及び図9の結果より、強冷却開始時での固相率平均値が小さいほど、鋳片中心部の温度勾配は大きくなる傾向があることが分かった。ただし、強冷却開始時での固相率平均値が0.26における温度勾配は、強冷却開始時での固相率平均値が0.43における温度勾配と、大きな変化はない。したがって、本発明の効果が十分に発揮され、かつ強冷却の設備をよりコンパクトにして設備投資や運転の効率を高めるには強冷却開始時での固相率平均値は0.4以上であればよいことが分かった。また、強冷却開始時での固相率平均値が0.9よりも大きい場合には、温度勾配は大きくならなかった。
[実施例1]
二次冷却で鋳片に水スプレーする際の鋳片表面積当たりの水量密度を、表5に示すように種々に変化させて鋼の連続鋳造試験を行なった。強冷却開始時での固相率平均値は0.59である。また、強冷却は鋳片の凝固完了位置まで行った。したがって、第1区間の始点での固相率平均値は0.59であり、終点での固相率平均値は1.00である。実施例1における強冷却は、水平帯の領域内で行った。
また、それぞれの連続鋳造試験で、鋳片厚み中心部の凝固末期の温度勾配と、鋳片の偏析粒個数とを測定した。そして、測定した偏析粒個数によって偏析度を評価した。これらの測定結果を表5に示す。
Figure 0007004086000006
偏析度は、下記の基準で評価した。本発明では、◎または○を合格とした。
◎:偏析粒個数が1.40以下
○:偏析粒個数が1.40より大きく、かつ2.30未満
×:偏析粒個数が2.30以上
表5の結果より、本発明例の試験では、鋳片内に発生する中心偏析を低減できることが分かった。具体的には、第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下とした鋳造条件では、鋳片に発生する中心偏析を低減できることが分かった。
また、鋳片表面積当たりの水量密度を1000L/(m×min)以上としても、偏析粒個数は大幅には改善されなかった。偏析低減の効果を有効に得るためには、鋳片表面積当たりの水量密度を300L/(m×min)以上1000L/(m×min)以下の範囲内とすることが好ましいことがわかった。
[実施例2]
二次冷却で鋳片に水スプレーする際の鋳片表面積当たりの水量密度と、強冷却開時での固相率平均値と、強冷却終了時での固相率平均値とを、表6に示すように種々に変化させて連続鋳造試験を行なった。実施例2における強冷却は、水平帯の領域内で行った。
また、比較例の試験番号2-1では、強冷却しなかったため、表6の第1区間の欄には「通常冷却」と記載している。また、試験番号2-2~2-23では、参考実験4の結果を踏まえて、第1区間の始点での固相率平均値を0.4以上とした。
Figure 0007004086000007
偏析度の評価は、実施例1と同様の基準で評価した。表6の結果より、本発明例の試験では、鋳片内に発生する中心偏析を低減できることが分かった。
表6に示すように、第1区間の始点での固相率平均値を0.90とした比較例の試験番号2-6、2-17、2-20では、強冷却をしなかった試験番号2-1と、偏析粒個数がほぼ同じであった。これに対し、第1区間の始点での固相率平均値を0.4以上0.8以下の範囲内とした本発明例の試験では、偏析粒個数を大幅に低減させることができた。
これらの結果より、本発明では、第1区間の始点での固相率平均値を0.4以上0.8以下の範囲内とした。また、第1区間の終点での固相率平均値を1.0未満とした本発明例の試験番号2-21、2-22、2-23においても、偏析粒個数を大幅に低減させることができた。この結果から、第1区間の終点での固相率平均値は1.0未満でもよいことが分かった。
[実施例3]
二次冷却で鋳片に水スプレーする際の第1区間及び第2区間での鋳片表面積当たりの水量密度と、各区間の始点および終点での固相率平均値を、表7に示すように種々に変化させて連続鋳造試験を行なった。なお、第1区間と第2区間とを必ずしも連続した区間とする必要はないが、実施例3においては第1区間と第2区間とを連続した区間としたため、第1区間の終点での固相率平均値と第2区間の始点での固相率平均値とが一致している。
Figure 0007004086000008
偏析度の評価は、実施例1と同様の基準で評価した。表7の結果より本発明例の試験では、鋳片内に発生する中心偏析を低減できることが分かった。
第2区間の鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下とした本発明例の試験では、偏析粒個数を大幅に低減させることができた。これらの結果から、第2区間の水量密度は50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下が好ましいことが分かった。
また、第2区間の水量密度を30L/(m×min)とした試験番号3-5と、第2区間の水量密度を40L/(m×min)とした試験番号3-6では、第2区間内で表層温度が200℃以上まで上昇し、つまり復熱が起こり、これによる内部割れが少し発生した。これに対し、第2区間の鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下とした本発明例の試験では、第2区間内で表面温度が200℃以上となるような大きな復熱は起こらず、内部割れはほとんど発生しなかった。これらの結果から、第2区間において鋳片の表面温度は200℃以下が好ましいことが分かった。
また、第2区間の終点での固相率平均値を1.0未満とした試験番号3-4では、偏析粒個数が低減しているものの、第2区間よりも下流で復熱が起こり、これによる軽微な内部割れが発生していた。よって、第2区間の終点での固相率は1.0であることが好ましく、完全凝固位置での鋳片表面温度が200℃以下であることが好ましいことが分かった。
[実施例4]
図10は、本発明に係る鋼の連続鋳造方法を実施可能な連続鋳造機の他の一例を示す概略図である。図10に示す連続鋳造機11Aは、基本的には図1に示した連続鋳造機と同様であるが、第1区間の始点より1つ上流側のロール間より上流側の所定区間において、二次冷却水スプレーを鋳片に噴射せずに、鋳片を鋳片支持ロールに接触させることのみで鋳片を冷却(以下、「ロール冷却」と記す)する仕様となっている点が異なる。実施例4では、図10に示す垂直曲げ型連続鋳造機を使用した。
ロール冷却の区間に配置されている鋳片支持ロールは、内部に冷却水が流れる構造であればよく、耐久性などを考慮して任意に設計することができる。このロール冷却のみの区間を通過した後の水平帯において鋳片の強冷却を実施する連続鋳造試験を行った。強冷却の条件は、第1区間は、水量密度を500L/(m・min)、第2区間は150L/(m・min)とする例を示したが、本発明の範囲内の水量密度であれば、いずれも同様な結果であることを確認している。
実施結果の一覧を表8に示す。
Figure 0007004086000009
ここで、表8中の「二次冷却水無しの区間長さ」は、二次冷却水無しの始点から第1区間始点の1つ上流側のロール間までの、二次冷却水を無しとした区間の距離を表している。なお、二次冷却水無しの区間は、鋳型下端から5mよりも下流で行うことが好ましい。鋳型下端から5mよりも上流で二次冷却水を無しとすると、凝固シェルの成長不足に起因するブレークアウトなどの操業不安定性を助長するためである。
また、「鋳片の幅方向温度差」は、第1区間始点の1つ上流側のロール間において鋳片幅方向の表面温度を計測し、鋳片全幅W(-0.5W~幅中央0~+0.5W)に対して、鋳片幅の0.8W(-0.4W~幅中央0~+0.4W)の範囲内における鋳片表面温度の最大値と最小値との差を記している(同一鋳造条件で測定した中での最大差を記載)。
図11に、二次冷却水無しの区間長さと偏析粒個数との関係を示す。試験番号4-1、4-2に示すように、二次冷却水無しの区間長さが5m未満の場合は、鋳片の幅方向温度差が大きい。
一方、試験番号4-3~4-8のように二次冷却水無しの区間長さが5m以上の場合は、鋳片の幅方向温度差が150℃以下となる。その結果、鋳片厚み中心部付近の温度勾配値は大差無いものの、鋳片幅方向での偏析バラツキが抑制されるので、偏析粒個数を低減することができた。
11 連続鋳造機
11A 連続鋳造機
12 溶鋼
13 鋳型
14 タンディッシュ
15 浸漬ノズル
16 鋳片支持ロール
17 スプレーノズル
18 鋳片
18a 鋳片内の未凝固部
18b 凝固完了位置
19 軽圧下帯
20 セグメント
20a セグメント
20b セグメント
21 搬送ロール

Claims (9)

  1. 連続鋳造機内の鋳片引抜き方向に沿った区間において、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が0.4以上0.8以下の範囲内である始点から、前記鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が前記始点での固相率の平均値よりも大きく、かつ1.0以下の範囲内である終点までを第1区間とし、
    前記第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上2000L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却し、
    前記第1区間の終点での固相率の平均値を1.0未満とし、前記第1区間よりも下流に位置する所定の長さの区間を第2区間とし、
    前記第2区間において、前記第1区間における鋳片表面積当たりの水量密度よりも小さい鋳片表面積当たりの水量密度で、水によって鋳片を冷却し、
    前記第2区間において、鋳片の表面温度が200℃以下である、鋼の連続鋳造方法。
  2. 前記第2区間において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、請求項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  3. 連続鋳造機の鋳型下端から鋳片引き抜きのパスラインに沿って5m以上離れた下流側の範囲内で、かつ、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間から上流側に少なくとも5m以上の区間において、
    二次冷却水を鋳片に噴射せずに鋳片の冷却を行い、
    鋳片の全幅をW(-0.5W~幅中央0~+0.5W)としたときに、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間における鋳片幅の0.8W(-0.4W~幅中央0~+0.4W)の範囲内における鋳片表面温度の最大値と最小値との差が150℃以下である、請求項1または請求項2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  4. 連続鋳造機内の鋳片引抜き方向に沿った区間において、鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が0.4以上0.8以下の範囲内である始点から、前記鋳片幅中央での厚み方向に沿った固相率の平均値が前記始点での固相率の平均値よりも大きく、かつ1.0以下の範囲内である終点までを第1区間とし、
    前記第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m ×min)以上2000L/(m ×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却し、
    連続鋳造機の鋳型下端から鋳片引き抜きのパスラインに沿って5m以上離れた下流側の範囲内で、かつ、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間から上流側に少なくとも5m以上の区間において、
    二次冷却水を鋳片に噴射せずに鋳片の冷却を行い、
    鋳片の全幅をW(-0.5W~幅中央0~+0.5W)としたときに、前記第1区間の始点よりも1つ上流側のロール間における鋳片幅の0.8W(-0.4W~幅中央0~+0.4W)の範囲内における鋳片表面温度の最大値と最小値との差が150℃以下である、鋼の連続鋳造方法。
  5. 前記第1区間の終点での固相率の平均値を1.0未満とし、前記第1区間よりも下流に位置する所定の長さの区間を第2区間とし、
    前記第2区間において、前記第1区間における鋳片表面積当たりの水量密度よりも小さい鋳片表面積当たりの水量密度で、水によって鋳片を冷却する、請求項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  6. 前記第2区間において、鋳片表面積当たりの水量密度を50L/(m×min)以上300L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、請求項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  7. 前記第2区間において、鋳片の表面温度が200℃以下である、請求項または請求項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  8. 前記第1区間内において、鋳片表面積当たりの水量密度を300L/(m×min)以上1000L/(m×min)以下の範囲内として、水によって鋳片を冷却する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  9. 前記第1区間は、連続鋳造機内で鋳片を水平方向に搬送する水平帯の領域内である、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造方法。
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