JP6989468B2 - 鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
この構成によれば、イコライザアームの全長が、ペダルピボット軸とイコライザアームおよびブレーキペダルの連結点との間に収まるので、イコライザアームを含む連動機構を少ない上下方向幅内に配置することができる。すなわち、イコライザアームを含む連動機構を上下方向で小型化することができる。
また、イコライザアームとペダルピボット軸との間に、後ブレーキとの係止部と連動ケーブルの第二係止部とが配置されるので、上下長がコンパクトになる。連結軸から連動ケーブルの第二係止部、後ブレーキの係止部という順番に配置されるので、ブレーキペダルの操作によって、連動ケーブルの第二係止部を中心にイコライザアームが回動し、後ブレーキを前方に引くとともに、その後に連動ケーブルを後方に引く配置とすることができる。
請求項2に記載した発明は、前記イコライザアーム(47)は、下端部(47a)が前記ブレーキペダル(41)に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、イコライザアームの上端部側にペダルピボット軸が位置することとなる。これにより、イコライザアームの上端部がブレーキペダルに連結される場合に比べて、ペダルピボット軸の位置が高くなり、ペダルピボット軸がブレーキペダルの踏み面に上下方向で近くなる。このため、ブレーキペダルの操作時における踏み面の軌道がより下方を指向し、ブレーキペダルをより自然に踏み込むことができる。
請求項3に記載した発明は、前記イコライザアーム(47)は、側面視で車体フレーム(5)のフレーム部材(5d,5f)と重なって配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、長手方向を上下方向に向けたイコライザアームが、車体フレームのフレーム部材の上下に張り出し難くなり、イコライザアームをコンパクトに配置することができる。
請求項4に記載した発明は、前記イコライザアーム(47)は、前記車体フレーム(5)のフレーム部材(5d,5f)の車幅方向内側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、車体フレームによってイコライザアームを車幅方向外側からの外乱から保護することができる。また、イコライザアームが車体フレームの車幅方向外側に張り出すことを抑え、イコライザアームをよりコンパクトに配置することができる。
請求項5に記載した発明は、前記ペダルピボット軸(46)は、上下方向で前記ブレーキペダル(41)の上端部(41a)と下端部(41b)との間に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、ブレーキペダルの上下方向幅を縮小してコンパクトに配置することができる。
請求項6に記載した発明は、前記ブレーキペダル(41)は、前記下端部(41b)に前記イコライザアーム(47)が連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、イコライザアームがブレーキペダルの下方に張り出すことを抑え、イコライザアームおよびブレーキペダルの組み体を上下方向で小型化することができる。
請求項7に記載した発明は、前記ブレーキペダル(41)は、前記ペダルピボット軸(46)に支持される基部(42)と、前記基部(42)の前上方に配置され、踏み面(44a)を形成するペダル部(44)と、前記基部(42)およびペダル部(44)の間に渡るアーム部(43)と、を備え、前記アーム部(43)は、前記基部(42)から前方に延びた後に上方に向けて屈曲して前記ペダル部(44)まで延びていることを特徴とする。
この構成によれば、ブレーキペダルのアーム部が前方に延びた後に上方に向けて屈曲するL字状に形成されるので、アーム部の下方への突出が抑えられるとともに、アーム部のペダル部側をブレーキペダルの揺動軌跡に沿うように設けることが可能となる。このため、アーム部の揺動スペースが縮小され、鞍乗り型車両の最低地上高への影響を抑えるとともに、周辺部品や運転者の足との干渉を抑えることができる。
請求項8に記載した発明は、ステップフロア(9)を備えるスクータ型の鞍乗り型車両(1)に適用され、前記ブレーキペダル(41)は、前記ステップフロア(9)に配置され、前記アーム部(43)は、前記ステップフロア(9)のフロア面(9a)を貫通し、前記ペダル部(44)は、前記フロア面(9a)の上方に配置され、前記イコライザアーム(47)は、前記フロア面(9a)の下方に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、スクータ型の鞍乗り型車両において、ステップフロアのフロア面の下方にイコライザアームを含む連動機構が配置されるので、フロア面を広く確保することができる。また、L字状のアーム部のペダル部側をブレーキペダルの揺動軌跡に沿うように設けることで、ステップフロアにおけるアーム部が貫通する開口を縮小し、外観性を向上させることができる。
請求項9に記載した発明は、前記イコライザアーム(47)の下端部(47a)よりも下方に、車体フレーム(5)の下部フレーム部材(5c,5g)を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、車体フレームの下部フレーム部材よりも上方にイコライザアームが位置するので、イコライザアームが車体フレームの下方に張り出すことが抑えられる。また、イコライザアームの下端部がブレーキペダルの下端部に連結される構成であれば、ブレーキペダルが車体フレームの下方に張り出すことも抑えられる。このため、イコライザアーム(およびブレーキペダル)を下方からの外乱から保護し、かつ鞍乗り型車両の最低地上高を確保することができる。
請求項10に記載した発明は、前記ペダルピボット軸(46)は、車体フレーム(5)のフレーム部材(5d)の上方に位置していることを特徴とする。
この構成によれば、ペダルピボット軸の位置が高くなるので、ペダルピボット軸がブレーキペダルの踏み面に上下方向で近くなる。このため、ブレーキペダルの操作時における踏み面の軌道がより下方を指向し、ブレーキペダルをより自然に踏み込むことができる。
図1に示すように、本実施形態は、例えばユニットスイング式のスクータ型の自動二輪車(鞍乗り型車両)1への適用例である。
自動二輪車1は、操向輪である前輪2と、駆動輪である後輪6と、を備えている。前輪2は、フロントフォーク3に支持され、バーハンドル4によって操向可能である。後輪6は、スイングユニット10に支持され、スイングユニット10に有する原動機(例えばレシプロエンジン(内燃機関)、以下、エンジンEという。)によって駆動可能である。スイングユニット10は、エンジンEと、例えばVベルト式の無段変速機Mと、を一体に備えている。無段変速機Mの後部の出力軸には、後輪6が支持されている。無段変速機Mの後部は、リアクッション7を介して車体フレーム5に支持されている。
図2は、本実施形態における鞍乗り型車両(自動二輪車1)の前後連動ブレーキ装置20の構成図である。
前後連動ブレーキ装置20は、前輪2を制動する前ブレーキ21と、後輪6を制動する後ブレーキ22と、前ブレーキ21の操作子としてのブレーキレバー31と、後ブレーキ22の操作子としてのブレーキペダル41と、を備えている。
アーム部43は、上方延出部43bの先端側を板厚方向(左右方向)で屈曲させて、前上がりに傾斜したペダル固定壁43cを形成している。このペダル固定壁43cの上面に、運転者が足で踏む踏み面44aを形成するペダル部44が固定されている。
この構成によれば、イコライザアーム47の全長が、ペダルピボット軸46とイコライザアーム47およびブレーキペダル41の連結点との間に収まるので、イコライザアーム47を含む連動機構49を少ない上下方向幅内に配置することができる。すなわち、イコライザアーム47を含む連動機構49を上下方向で小型化することができる。
この構成によれば、イコライザアーム47の上端部47b側にペダルピボット軸46が位置することとなる。これにより、イコライザアーム47の上端部47bがブレーキペダル41に連結される場合に比べて、ペダルピボット軸46の位置が高くなり、ペダルピボット軸46がブレーキペダル41の踏み面44aに上下方向で近くなる。このため、ブレーキペダル41の操作時における踏み面44aの軌道がより下方を指向し、ブレーキペダル41をより自然に踏み込むことができる。
この構成によれば、長手方向を上下方向に向けたイコライザアーム47が車体フレーム5のフレーム部材の上下に張り出し難くなり、イコライザアーム47をコンパクトに配置することができる。
この構成によれば、車体フレーム5のフレーム部材によってイコライザアーム47を車幅方向外側からの外乱から保護することができる。また、イコライザアーム47が車体フレーム5の車幅方向外側に張り出すことを抑え、イコライザアーム47をよりコンパクトに配置することができる。
この構成によれば、ブレーキペダル41の上下幅を縮小してコンパクトに配置することができる。
この構成によれば、イコライザアーム47がブレーキペダル41の下方に張り出すことを抑え、イコライザアーム47およびブレーキペダル41の組み体を上下方向で小型化することができる。
この構成によれば、ブレーキペダル41のアーム部43が前方に延びた後に上方に向けて屈曲するL字状に形成されるので、アーム部43の下方への突出が抑えられるとともに、アーム部43のペダル部44側をブレーキペダル41の揺動軌跡に沿うように設けることが可能となる。このため、アーム部43の揺動スペースが縮小され、自動二輪車1の最低地上高への影響を抑えるとともに、周辺部品や運転者の足との干渉を抑えることができる。
この構成によれば、スクータ型の自動二輪車1において、ステップフロア9のフロア面9aの下方にイコライザアーム47を含む連動機構49が配置されるので、フロア面9aを広く確保することができる。また、L字状のアーム部43のペダル部44側をブレーキペダル41の揺動軌跡に沿うように設けることで、ステップフロア9におけるアーム部43が貫通する開口を縮小し、外観性を向上させることができる。
この構成によれば、車体フレーム5の下部フレーム部材よりも上方にイコライザアーム47が位置するので、イコライザアーム47が車体フレーム5の下方に張り出すことが抑えられる。また、イコライザアーム47の下端部47aがブレーキペダル41の下端部41bに連結される構成であれば、ブレーキペダル41が車体フレーム5の下方に張り出すことも抑えられる。このため、イコライザアーム47(およびブレーキペダル41)を下方からの外乱から保護し、かつ自動二輪車1の最低地上高を確保することができる。
この構成によれば、ペダルピボット軸46の位置が高くなるので、ペダルピボット軸46がブレーキペダル41の踏み面44aに上下方向で近くなる。このため、ブレーキペダル41の操作時における踏み面44aの軌道がより下方を指向し、ブレーキペダル41をより自然に踏み込むことができる。
図8は、ブレーキペダル41周辺の変形例を適用した鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置220を示している。なお、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
イコライザアーム47は、側面視で車体フレーム5のフレーム部材(センターフレーム5f)と重なって配置されているので、長手方向を上下方向に向けたイコライザアーム47が車体フレーム5のフレーム部材の上下に張り出し難くなり、イコライザアーム47をコンパクトに配置することができる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
5 車体フレーム
5c,5g クロスフレーム(下部フレーム部材)
5d フロアサイドフレーム(フレーム部材)
5f センターフレーム(フレーム部材)
9 ステップフロア
9a フロア面
20 前後連動ブレーキ装置
21 前ブレーキ
22 後ブレーキ
24a 一端係止部(係止部)
25 連動ケーブル
25b 他端係止部(係止部)
41 ブレーキペダル
41a 上端部
41b 下端部
42 基部
43 アーム部
44 ペダル部
44a 踏み面
46 ペダルピボット軸
47 イコライザアーム
48 連結軸
Claims (10)
- ペダルピボット軸(46)を中心に回動するブレーキペダル(41)と、前記ブレーキペダル(41)に連結され、前記ブレーキペダル(41)に入力されたブレーキ操作力を前後ブレーキ(21,22)へ振り分けるイコライザアーム(47)と、を備える鞍乗り型車両(1)の前後連動ブレーキ装置(20)において、
前記イコライザアーム(47)は、長手方向を上下方向に向けて配置され、前記ブレーキペダル(41)に連結される連結軸(48)と、前記後ブレーキ(22)が係止される係止部(24a)と、を備え、
前記係止部(24a)は、上下方向で前記連結軸(48)と前記ペダルピボット軸(46)との間に配置され、
前記イコライザアーム(47)は、前記連結軸(48)と前記係止部(24a)との間に、連動ケーブル(25)が係止される第二係止部(25b)を備えていることを特徴とする鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。 - 前記イコライザアーム(47)は、下端部(47a)が前記ブレーキペダル(41)に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記イコライザアーム(47)は、側面視で車体フレーム(5)のフレーム部材(5d,5f)と重なって配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記イコライザアーム(47)は、前記車体フレーム(5)のフレーム部材(5d,5f)の車幅方向内側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記ペダルピボット軸(46)は、上下方向で前記ブレーキペダル(41)の上端部(41a)と下端部(41b)との間に位置していることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記ブレーキペダル(41)は、前記下端部(41b)に前記イコライザアーム(47)が連結されていることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記ブレーキペダル(41)は、前記ペダルピボット軸(46)に支持される基部(42)と、前記基部(42)の前上方に配置され、踏み面(44a)を形成するペダル部(44)と、前記基部(42)およびペダル部(44)の間に渡るアーム部(43)と、を備え、
前記アーム部(43)は、前記基部(42)から前方に延びた後に上方に向けて屈曲して前記ペダル部(44)まで延びていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。 - ステップフロア(9)を備えるスクータ型の鞍乗り型車両(1)に適用され、
前記ブレーキペダル(41)は、前記ステップフロア(9)に配置され、前記アーム部(43)は、前記ステップフロア(9)のフロア面(9a)を貫通し、前記ペダル部(44)は、前記フロア面(9a)の上方に配置され、前記イコライザアーム(47)は、前記フロア面(9a)の下方に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。 - 前記イコライザアーム(47)の下端部(47a)よりも下方に、車体フレーム(5)の下部フレーム部材(5c,5g)を備えていることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
- 前記ペダルピボット軸(46)は、車体フレーム(5)のフレーム部材(5d)の上方に位置していることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置。
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