JP6948129B2 - 加圧式ボールペン - Google Patents

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Description

本発明は、少なくともボールペンチップの前端部が軸筒前端から突出した状態で、前記軸筒に設けた加圧機構によって、前記筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加える加圧式ボールペンに関するものである。
従来から、インキ収容管の後端部に加圧機構が設けられ、例えば、特開2000−335173号公報「ボールペン」に開示のように、ノック機構の押出し操作に連動させて前記インキ充填管内を加圧状態とする構造等、ノック体の押圧によって、加圧機構部を作動させてなる加圧式筆記具や、例えば、実開平6−16088号公報「塗布具」に開示のように、キャップを軸筒後端部に嵌合することで、加圧機構部を作動させてなる加圧式筆記具も知られている。
特開2000−335173号公報 実開平6−16088号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2のような加圧式筆記具にあっては、加圧機構部を作動させた後は、常時、インキの後端に加圧力が加わるため、非加圧式に比べてチップ先端にインキにより負荷が掛かった状態になる。特に加圧式筆記具をボールペンで形成する場合、レフィル先端にある筆記用ボールの抜け落ちのために形成したカシメ部には、通常、軸筒を傾けて筆記した際にカシメ部が筆記面に当接し擦れることによる摩擦力、または、筆記開始時に筆記用ボールが筆記面に当接した際の衝撃力、更には、粘度が低いインキを使用した際にインキ漏れを防ぐために後方から筆記用ボールを前方に押圧することによる押圧力などが掛かることがあり、インキ後端に加圧力を加えてインキ流出量を増加させる特許文献1及び特許文献2のような構造では、更なる負荷をカシメ部に掛けるため、当該カシメ部の破損や変形によりチップ先端からインキ漏れが発生する危険性が増大する虞があった。
本発明は、こうした問題を解決するために発明されたもので、カシメ部への負荷を低減し、当該カシメ部の破損や変形を防止する加圧式ボールペンを提供することを目的とする。
本発明は、
「1.軸筒内に、筆記具用インキ組成物を充填したインキ収容筒と、当該インキ収容筒の前方部にボールペンチップと、を具備したボールペンレフィルを収容してなり、
少なくとも前記ボールペンチップが前記軸筒の前端開口部から突出した状態で前記軸筒内に設けた加圧機構を作動させ、前記筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加える加圧式ボールペンであって、
前記ボールペンチップが、当該ボールペンチップの前端開口部から一端部を突出させ回転可能に配設された筆記用ボール体と、当該筆記用ボール体を前記ボールペンチップの前端開口部から抜けないよう保持するカシメ部と、前記筆記用ボール体が筆記時に当接し当該筆記用ボール体を支持する底壁とを備え、
前記ボールペンチップの外側に、前記カシメ部を覆うように配設されると共に当該カシメ部とは別体で形成された保護カバーを有しており、
前記保護カバーの先端部は、前方へ向かって突出する曲面状に形成され、
前記カシメ部よりも前方に前記保護カバーの先端外縁が位置し、且つ前記筆記用ボール体の外周部と前記保護カバーの前端外周部とを結ぶ接線より前記カシメ部が後方に位置し、筆記時にカシメ部が筆記面に当接しないよう構成したことを特徴とする加圧式ボールペン。
2.前記保護カバーが、当該保護カバーの内面を前記カシメ部に当接した状態で前記ボールペンチップに固定されることを特徴とした前記1項に記載の加圧式ボールペン。
3.前記ボールペンレフィルを後方に押圧することにより前記加圧機構が作動し、前記筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加えることを特徴とした前記1項または2項に記載の加圧式ボールペン。
4.前記加圧機構が、前記ボールペンレフィルの後方に内外を連通する空気孔を有するシリンダーと、前記シリンダーの後方に当該シリンダーに対し前後動可能に配設したピストンと、前記シリンダーの内方に前記ボールペンレフィルの後部内孔と前記ピストンとの間を連通する加圧室と、前記シリンダーと前記ピストンとの間に圧縮状態で配置された第一の弾発部材と、を備えたことを特徴とする前記1項ないし3項のいずれか1項に記載の加圧式ボールペン。
5.前記筆記具用インキ組成物の後端に加える圧力は、大気圧を1000hPaとした場合、1000hPaより高く、1500hPa以下としたことを特徴とする前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の加圧式ボールペン。」である。
尚、本発明で、「前方」とは、ボールペンレフィルのボールペンチップ側を指し、「後方」とは、その反対側を指す。また、「内方」とは、軸筒の外周部から軸心に向かう方向を指し、「外方」とは、その反対方向を指す。
本発明によれば、軸筒内に設けた加圧機構を作動することで筆記具用インキ組成物の後端に圧力が加えられる。このため、筆記時に筆記具用インキ組成物の流出量が増えることで、筆跡濃度の向上、筆記時のかすれの防止、ボールペンチップの先端を上向きにして筆記しても空気の巻き込みを防止すること等の効果を奏する。
また、ボールペンチップの外周を保護カバーで覆い、カシメ部よりも前方に保護カバーの先端外縁が位置し、且つ筆記用ボール体の外周部と保護カバーの前端外周部とを結ぶ接線より前記カシメ部が後方に位置することで、筆記時にボールペンチップ先端のカシメ部が筆記面に当接しないよう構成してある。更に、微少な凹凸を有する筆記面であっても、カシメ部が筆記面に当接することはなく、確実にカシメ部を保護することができるため、カシメ部への負荷が軽減され、カシメ部が破損または変形することで発生するインキ流出量の異常な増加や筆記用ボール体の抜け落ち、筆記用ボール体の回転に異常が出ることによる筆記感の低下を防ぐことができる。また、ボールペンチップの長手方向において、保護カバーによりカシメ部が外部に露出することがなくなるため、筆記時、非筆記時を問わずカシメ部の損傷を抑制することができる。
また、保護カバーは、筆記時に筆記面と当接しても筆記感が低下しないよう、その表面粗さ(平均表面粗さRa)を6.3μm以下にすることが好ましく、1.6μm以下にすることがより好ましい。
更に、保護カバーの先端部は筆記面と当接した際に滑り易いように前方(外方)に向かって突出した曲面状に形成し、筆記面と点接触するように形成することが好ましい。
また、前記保護カバーは筆記面に当接した状態で筆記を続けても磨耗し難いように、硬い樹脂や金属材料で形成することが好ましい。
尚、保護カバーを構成する材料は、樹脂であればPP、ポリカーボネート、アクリル、ポリアセタール、ABS、PC等から選択することができ、更に潤滑性が向上するよう潤滑成分を材料に含有させてもよい。
また、保護カバーを金属で形成する場合は、切削性から黄銅やアルミが好適に使用でき、潤滑性及び耐久性を向上させるため、表面に潤滑性のある表面処理を施してもよい。潤滑性の表面処理としては、例えば無電解ニッケルメッキ、スズ−コバルトメッキ等のメッキ処理、またはアルマイト等による酸化皮膜処理などから選択することができる。
また、本発明の加圧式ボールペンにおいて、加圧機構を作動させる加圧方式は特に限定されることはなく、筆記時の筆圧によりボールペンレフィルが後方へ移動することで加圧機構を作動させ、筆記時のみ筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加える筆圧加圧式を採用してもよく、ノック体を押圧(ノックする)またはキャップを軸筒後端部に嵌合することで加圧機構を作動させ、常時、筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加えるノックまたはキャップ加圧式を採用してもよい。
更に、加圧式ボールペンにおいては、非加圧式のボールペンと比較して、筆記時にボールペンレフィル内の筆記具用インキ組成物に加圧力が掛かっているため、筆記用ボール体の抜け防止用に形成してある前記カシメ部にも筆記時に負荷が掛かった状態となる。このため、保護カバーの内面がボールペンチップのカシメ部に当接するように構成することで、筆記時に筆記用ボール体が後方から押圧された際のカシメ部への負荷を低減し、カシメ部がインキの圧力や筆記用ボール体を前方に押圧するバネにより破損または変形することを防止し、インキ流出量の異常な増加や筆記用ボール体の抜け落ち、筆記用ボール体の回転に異常が出ることによる筆記感の低下を防止することができる。
また、前述したように、本発明の加圧式ボールペンにおける加圧機構は特に限定されないが、筆圧が掛かったときにボールペンレフィルが後退することで加圧する構成(筆圧加圧式)にすることで、筆記時以外(保管時や携帯時など)は筆記具用インキ組成物の後端に加圧力が加わらないため、ボールペンチップ先端からのインキ漏れを防止できる。
更に、前記加圧機構は、前記ボールペンレフィルの後部内孔にシリンダーの前部、シリンダーの後端開口部内にピストンの前部をそれぞれ装着することが好ましく、この場合、シリンダー及びピストンの装着方向が一致して装着し易くなる効果を奏する。
また、シリンダーは後部に対して前部を縮径して形成することが好ましく、シリンダーの縮径した前部をボールペンレフィルの後部内孔に装着することで、軸筒に収納可能であればインキ収容筒をシリンダーの外径に影響されること無く太く形成できるようになるため、インキ収容筒の容量を増やすことができる。
尚、ボールペンレフィル内が無制限に加圧されるとボールペンチップの先端からのインキ流出量が多くなりすぎることから、シリンダーに対してピストンの前後への移動距離はストッパーを設けて制限することが好ましい。
また、前記筆記具用インキ組成物の後端に加える圧力は、大気圧を1000hPaとした場合、1000hPaより高く、1500hPa以下とすることで、安定したインキ消費量を得られやすく、且つ加圧した状態でのボールペンチップ先端部からのインキ漏れを抑制することができ好ましい。また、筆記具用インキ組成物の後端に加える圧力は、インキ漏れを抑制する効果が更に高まるため、1200hPa以下とすることがより好ましい。
尚、前記筆記具用インキ組成物の後端に加える圧力は、加圧前と加圧後の圧縮空間の体積変化量を測定して計算によって測定することができる。この時、20℃、大気圧を1000hPaとして計算を行う。
また、本発明に用いる筆記具用インキ組成物は、油性インキ、水性インキ、剪断減粘性インキなど、特に限定されるもののではないが、筆記状態であっても筆記面から筆記先端が離脱した際(筆圧がかかっていない状態)では非加圧となるため、粘度の比較的低いインキに好適に用いることができ、加圧によるインキ流出量の増加、筆跡濃度の向上を得ることができるため、マイクロカプセル顔料を含有した熱変色性インキや非浸透面に筆記する筆記具に用いてもよい。また、金属製のカシメ部が当接することで、筆記面に傷をつける虞があるが、潤滑性の高い材料、好ましくは樹脂製の保護カバーとすることで、こうした傷の発生を抑制する効果を奏する。
尚、非浸透面上への筆記は筆記面が極端に平滑であることが多く、筆端部のボール回転に向けた駆動力が生じ難い。そのため、筆記時に筆記具用インキ組成物の後端に加えられた加圧力によって、ボール受け座周辺に潤滑性良好なインキが充たされ回転抵抗を低減すること、更には、平滑な筆記面上に粘度を有したインキが移行することで回転環境が形成できる。
また、前記ボールペンレフィルの単位面積当たりのインキ消費量値を0.7〜1.5mg/cmとすることで、前記した筆跡濃度を得られやすい。更に、インキ消費量値が0.7〜1.2mg/cmとすることが好ましい。尚、良好な筆跡を得るには、筆跡幅は、ボール径よりも小さくすることが重要であり、加圧状態での筆跡幅としては、ボール径の65%〜95%が好ましく、より好ましくは、70%〜90%である。
尚、筆跡幅は、前記筆記によって得られた筆跡をISO13660に準じて、筆跡幅(mm)は、反射率の60%以下の領域の平均値を測定したもので、本願発明における筆跡幅は、パーソナル画質評価装置(QEA(Quality Engineering Associates)社製、PIAS−II)によって求めることができる。尚、本発明においては、15箇所測定し、その平均値によって求めることができる。
また、ボールペンチップとしては、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部に筆記用ボール体を抱持してなるもの、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部に筆記用ボール体を抱持してなるもの、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持する筆記用ボール体をコイルスプリングにより前方に付勢させたもの等を適用できる。
また、前記筆記用ボール体は、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなる汎用のものが適用でき、直径0.1mm〜2.0mm、好ましくは0.2mm〜1.2mmの範囲のものが好適に用いられる。特に、ボール径が0.5mm以下の小径のものでは、筆記距離に対するボールの回転数が多く、非浸透面に筆記し難くなることから、本発明がより好適に作用するので、ボール径が0.5mm以下のボールペンレフィルに使用することが最も効果的である。
前記ボールペンチップの内部形状も特に限定されるものではないが、チップ本体に、ボール抱持室の底壁の中央に形成したインキ流通孔と、該インキ流通孔から放射状に延びる複数本、例えば2〜6本のインキ流通溝とを有しており、前記ボール抱持室の底壁に、略円弧面状のボール座を設け、前記ボール座にφ0.5mm以下の筆記用ボール体を載置させ、当該筆記用ボール体の一端部をチップ先端縁より突出させて回転自在に抱持してなり、前記チップ前端部の内壁に、略円弧面状のシール面を形成するとともに、ボールの縦方向のクリアランスが15〜40μmとすることで、安定した筆跡と、ボール座の磨耗を抑制することができるので好ましい。
これは、前記ボール抱持室の底壁に、略円弧面状のボール座を設けることで、筆記用ボール体とチップ本体の接触面積が増加するため、座の磨耗が抑制するためと考えられる。但し、ボール座を形成することで、ボール抱持室のボールを除く空間(体積)が減少するため、インキ消費量は減少する傾向となるが、本発明の加圧式筆記具においては、加圧力によってインキを多く吐出することが可能となる。特に、前記ボール座にボール径0.5mm以下のボールを載置させたボールペンにおいては、ボール座の磨耗が顕著であるため、本発明の効果は顕著であり、ボールの縦方向のクリアランスが15〜40μm、好ましくは、20〜30μmとすることで、安定した筆跡と、チップ先端からのインキ漏れを抑制することができる。
前記筆記具用インキ組成物を収容するインキ収容筒は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体や、金属材料が用いられ、インキの低蒸発性、生産性の面でポリプロピレンが好適に用いられる。また、加圧状態を維持するため、EVOHなどのガスバリア性の材料を、単層や多層、他の材料に積層するなど適宜用いることができる。
更に、筆記具用インキ組成物の後端部にはインキ追従体(液栓)を配することもできる。前記インキ追従体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ追従体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ追従体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ追従体は併用することも可能である。
また、筆記具用インキ組成物は、染料または顔料のどちらを含有してもよいが、顔料を含有することが好ましい。顔料については、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ギオキサジン系、アルミニウム顔料、パール顔料、可逆熱変色性顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、熱変色性顔料、補色顔料等が挙げられる。これらの顔料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1〜20.0質量%が好ましい。
更に、必要に応じて、水に相溶性のある従来汎用の水溶性有機溶剤を用いることができる。具体的には、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用して用いることができ、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
更にまた、紙面への定着性や粘性を付与、非浸透面上での筆跡定着性を向上させために水溶性樹脂や樹脂エマルジョンを添加することが好ましい。前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられる。前記樹脂エマルジョンとして、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等が挙げられる。前記水溶性樹脂や樹脂エマルジョンは一種又は二種以上を併用することができ、インキ組成中1〜30重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じて、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、ノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
更に、アスコルビン酸類、エリソルビン酸類、α−トコフェロール、カテキン類、合成ポリフェノール、コウジ酸、アルキルヒドロキシルアミン、オキシム誘導体、α−グルコシルルチン、α−リポ酸、ホスホン酸塩、ホスフィン酸塩、亜硫酸塩、スルホキシル酸塩、亜ジチオン酸塩、チオ硫酸塩、二酸化チオ尿素等を添加して化学的に気泡を除去することもできる。
また、N−ビニル−2−ピロリドンのオリゴマー、N−ビニル−2−ピペリドンのオリゴマー、N−ビニル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、N−ビニル−ε−カプロラクタムのオリゴマー等の増粘抑制剤を添加することで、出没式等、常時、ペン先が露出する形態での機能を高めることもできる。
更に、潤滑剤を使用することができ、例えば、金属石鹸、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、リン酸エステル系活性剤、β−アラニン型界面活性剤、N−アシルアミノ酸、N−アシルメチルタウリン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールやその塩やオリゴマー、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩、α−リポ酸、N−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物やその塩等が用いられる。
本発明は、カシメ部への負荷を低減し、当該カシメ部の破損や変形を防止する加圧式ボールペンを提供することができた。
本実施例の加圧式ボールペンの縦断面図である。 図1の加圧式ボールペンのボールペンチップの拡大縦断面図である。 図2のボールペンチップの先端を示す拡大縦断面図である。 図1の加圧式ボールペンの加圧機構の拡大縦断面図である。 図1の加圧式ボールペンにおいて、ボールペンレフィルを軸筒の前端から前方へ突出させた状態の縦断面図である。 図5の加圧式ボールペンにおいて、ボールペンレフィルに筆圧が加えられていない状態を示す縦断面図である。 図5の加圧式ボールペンにおいて、ボールペンレフィルに筆圧が加えられている状態を示す縦断面図である。 図7の状態において、ボールペンチップの先端を示す拡大縦断面図である。
次に図面を参照しながら、本発明の加圧式筆記具をボールペンを用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
図1は、本実施例の加圧式ボールペンの概略縦断面図であり、図2は図1のボールペンチップ12の概略拡大縦断面図であり、図3は図2のボールペンチップ12の先端の概略拡大縦断面図であり、図4は図1の加圧機構6の概略拡大縦断面図であり、図5は図1の加圧式ボールペン1においてボールペンレフィル7を軸筒2の前端から前方へ突出させた状態の縦断面図であり、図6は、図5の加圧式筆記具1において、ボールペンレフィル5を筆記面に当接させた状態の縦断面図であり、図7は図6においてボールペンレフィルに筆圧を掛けた状態を示す縦断面図であり、図8は図7におけるボールペンチップ12の先端の概略拡大縦断面図である。
本実施例の加圧式ボールペンは、図1から図4に示すように、前軸2と後軸3とで軸筒4を構成し、前軸2の後部外面に雄螺子部2aを設け、後軸3の前端部の内面に設けた雌螺子部3aに着脱自在に螺着してある。更に、加圧式ボールペン1は、前軸2の外面を軸周方向に取り囲むように形成された不透明のグリップ5と、軸筒4内に設けた回転カム機構6(出没機構)により出没可能に収容されたボールペンレフィル7と、を備えており、ボールペンレフィル7の後端内周部7aを軸筒4内に配設したシリンダー8の前端外周部8a(前端部)に着脱自在に圧入装着してある。
尚、グリップ5はスチレン系エラストマーからなり、二色成型により前軸2と一体に設けてある。
ボールペンレフィル7は、PP樹脂からなる透明のインキ収容筒9に、後述するインキ配合A1で得た筆記具用インキ組成物10及び当該筆記具用インキ組成物10の後端に、インキの消費に伴い追従するグリース状のインキ追従体11を直接収容し、インキ収容筒9の前端開口部に、筆記用ボール体を回転自在に抱持したボールペンチップ12の後端部を圧入嵌合して得たものである。
ボールペンチップ12について更に詳述する。図2及び図3に示すように、ボールペンチップ12は、ステンレス鋼線材からなるチップ本体13に、ボール抱持室13aと、ボール抱持室13aの中央にインキ流通孔13bと、このインキ流通孔13bに連通する放射状に延び、チップ後部孔13cに達しないインキ流通溝13dを有するとともに、ボール抱持室13aの底壁13eに、φ0.38mmの超鋼合金製の筆記用ボール体14を載置し、チップ先端部13fを内側にかしめることによりカシメ部13gを形成してある。
また、ボールペンチップ12は、具体的には、φ2.3mm、硬度が230Hv〜280Hvのステンレス鋼線材を切削により外形加工し、ボール抱持室13a、インキ流通溝13d、インキ流通孔13b、チップ後部孔13cを作製後、ボール抱持室13aの底壁13eに筆記用ボール体14を載置、ハンマーリング加工によって、インキ包持室13aの底壁に、筆記用ボール体14と略同形のボール座を形成してある。
チップ本体13の外周部には、筒状に形成した保護カバー15を圧入固着してあり、保護カバー15の内面に形成した前方内段部15aの角度を前記カシメ部13gのカシメ角度に合わせることにより、カシメ部13gが前方内段部15aと当接した状態で保護カバー15により覆われ、カシメ部13gに前後のどちらの方向から力が掛かってもカシメ部13gが変形することを防止してある。
保護カバー15について詳述すると、保護カバー15の先端部15b(先端外周部)は図2及び図3に示すように、前方(外方)に向かって突出する曲面状に形成してあり、筆記時に保護カバー15の先端部15bが筆記面に当接しても点接触することで当該筆記面に引っ掛かることがなく、更に、表面粗さを小さく形成することで滑らかに移動できるようにしてある。
具体的には、保護カバー15はポリアセタール樹脂を射出成形することで形成してあり、保護カバー15の先端部15bの表面粗さ(算術平均粗さRa)を0.8μm以下に形成してある。
また、図3に示すように、カシメ部13gの先端よりも前方に保護カバー15の先端外縁15cが位置するとともに、筆記用ボール体14のチップ本体13から前方に突出した外周面14aと保護カバー15の先端部15bとを結ぶ接線Tに対して、チップ本体13のカシメ部13gは後方側に位置するよう形成してあり、カシメ部13gが筆記時に筆記面に当接することを防止してカシメ部13gに掛かる負荷を軽減してある。
また、図1に示すように、前軸2は、前端にボールペンレフィル7のボールペンチップ12が突出可能な前端開口部2bを形成してある。また、ボールペンレフィル7の前段部7bと前軸2の内段2cとの間にコイルスプリング16(第二の弾発部材)を張架して、前軸2に対してボールペンレフィル7を軸方向後方に弾発してある。
回転カム機構6(出没機構)には、後軸3内にボールペンレフィル7のボールペンチップ12の出没切替のための回転カム17と当該回転カム17に係合するカム溝3bとが設けられている。ボールペンレフィル7のボールペンチップ12が前軸2内に没入した状態(図1参照)でノック部材18が前方へ押圧操作(ノック操作)されると、回転カム17がカム溝3bに沿って前方へ摺動し、回転カム17に押されたボールペンレフィル7のボールペンチップ12が前軸2の前端開口部2bから前方へ突出され、更に、回転カム機構6の作用によって回転カム17が回転されることによって、回転カム17は後軸3の内段に当接して軸方向後方への相対移動が禁止され、押圧操作の終了後もボールペンチップ12の突出状態が維持されるようになっている。(図5の状態)
また、図5のボールペンチップ12の突出状態で再度ノック部材18が前方へ押圧操作(ノック操作)されると、回転カム機構6の作用によって回転カム17の軸方向後方への相対移動が許容され、コイルスプリング16の弾発力によってボールペンレフィル7及びノック部材18が軸方向後方に押し戻されて初期状態(図1の状態)に復帰されるようになっている。
次に、図1及び図4に示すように、回転カム17の前方にはピストン19が配設してある。ピストン19は、後端部19aに設けた鍔部19bが回転カム17の前端17aと当接しており、前部19cはシリンダー8の後端開口部8bに摺動自在に挿入してある。尚、ピストン19の前部19cは後端部19aの鍔部19bより小径に形成してある。
ピストン19について更に詳述すると、ピストン19は前端が閉じた内孔を形成された筒体であり、ピストン19の側面には外方へ向かって突出する突起部19dが軸心を挟んで対称に2箇所形成してあり、突起部19dをシリンダーの後部外周部8cに形成した軸心に沿って延びるように形成した窓部8dに、摺動自在に掛止してある。
また、ピストン19の前部19cの側面には軸周方向に溝状の溝部19eが形成されており、溝部19eには合成ゴムで形成したOリング20(密閉部材)を嵌着してある。このOリング20の外側部はシリンダー8の内周面に摺接しており、シリンダー8の後端開口部8bをピストン19とOリング20とで空気が漏れないように密閉してある。
シリンダー8ついて更に詳述すると、シリンダー8は内孔8iが形成された筒体であり、シリンダー8の外周面には、内孔8iまで貫通する空気孔8eを形成してある。また、シリンダー8の内孔8iには、シリンダー8の内側部8fとピストン19の前端とOリング20とにより囲まれた加圧室21が形成され、加圧室21は空気孔8eによりシリンダー8の外部と通気される。
更に、シリンダー8の前端外周部8aは後部外周部8cより小径で形成されており、前端外周部8aには外方へ向かって突出する装着部8gが円周状に2箇所形成してある。また、前述したようにボールペンレフィル7の後端内周部7aはシリンダー8の前端外周部8aの装着部8gに着脱自在に圧入装着してあるため、加圧室21はシリンダー8の内孔8iによりボールペンレフィル7の後部内孔7cまで連通される。
このため、加圧室21は、シリンダー8の前後への摺動によりOリング20の位置がシリンダー8の空気孔8eより前方にあるときは密閉状態となり、Oリング20の位置が空気孔8eより後方にあるときは、加圧室21とシリンダー外部とが空気孔8eにより通気され非密閉状態となる。
また、シリンダー8の内段8hとピストン19の前段部19fとの間には加圧用コイルスプリング22(第一の弾発部材)を張架することで、ピストン19に対してシリンダー8を前方に弾発してある。
尚、加圧用コイルスプリング22(第一の弾発部材)の弾発力は、コイルスプリング16(第二の弾発部材)の弾発力より大きく設定してあり、非筆記時はシリンダー8が後方へ移動することを防止し加圧室21が加圧されないようにしてある。
更に、シリンダー8の後部外周部8cの外径(最大径)及びピストン19の鍔部19bの外径(最大径)はボールペンレフィル7のインキ収容筒9外径(最大径)と略同径で形成してある。
本実施例では、シリンダー8、ピストン19、Oリング20、加圧室21、加圧用コイルスプリング22により加圧機構23を構成する。
次に、図6から図8を用いて、本実施例の加圧式筆記具1の筆記動作について説明を行う。
図6に示すように、筆記の際、軸筒2は、その軸心に対して鋭角を成す(図6及び図7参照)ように把持されるのが一般的である。そして、ノック部材18を前方へ押圧(ノック操作)し、ボールペンチップ12の前端が、前軸2の前端開口部2bから突出した状態で、筆記による筆圧がボールペンチップ12に掛かると、前述したように回転カム17及び回転カム17の前端17aに当接しているピストン19が後方への移動ができないため、加圧用コイルスプリング22の弾発力に抗してボールペンレフィル7とシリンダー8とが連動して軸心に沿って後方(矢印G方向)に移動する。
具体的には、先ず、加圧用コイルスプリング22が圧縮し、シリンダー8が後方へ移動すると、シリンダー8の空気孔8eがOリング20(密閉部材)の位置より後方へ移動し、シリンダー8の内周面にOリング20が圧接していることから加圧室21を密閉する。更に、シリンダー8が後方へ移動すると、加圧用コイルスプリング22を更に圧縮させ、インキ収容筒9と連通する加圧室21を圧縮させ、ボールペンレフィル7内の筆記用インキ組成物10の及びインキ追従体11に圧力が加えられる図7の状態となる。
尚、シリンダー8の後退は、シリンダー8の後端がピストン19の鍔部19bの前端に当接することで停止し、加圧室21が必要以上に加圧されることを防止してある。
また、この際、ボールペンチップ先端には、ボールペンレフィル7を後退させて筆記具用インキ組成物を加圧することにより、非加圧式のボールペンと比較して高い筆圧が掛かり、更に、ボールペンチップ12のカシメ部13gが筆記面100に接触すると著しく筆記感が低下する可能性がある。しかし、本発明では、図8に示すように、ボールペンチップ12のチップ本体13の外周は保護カバー15により覆われ、筆記用ボール体14の外周と保護カバー15の先端部15bとを結ぶ接線に対して、筆記用ボール体14の抜け防止をしているカシメ部13gが後方に位置するように構成しているため、筆記面100にカシメ部13gが当接することは無く、更に、保護カバー15の先端部15bの表面は曲面加工され、前述したように滑り易いように表面粗さを低くしていることから、軸心を傾けることにより図8のように保護カバーが筆記面100に接触しても筆記感の低下を軽減し、良好な筆記感を継続することができた。
更に、一般的に加圧式のボールペンでは筆記時にインキが加圧され、カシメ部にはインキを介して圧力が掛かるため、長期的にはカシメ部の破損や変形を助長し、筆記感の低下やインク漏れ、筆記用ボール体の脱落等が発生する虞があるが、本実施例では、カシメ部13gと保護カバー15の前方内段部15aとを当接させた状態で固着していることから、保護カバー15によりカシメ部13gは支持され、当該カシメ部13gの破損や変形が発生すること低減することができる。
ここで、図7の状態から筆圧を解除すると、加圧用コイルスプリング22の弾発力により、シリンダー8及びボールペンレフィル7が前方(元の位置)に移動する。その際、シリンダー8の空気孔8eの位置がOリング20まで達すると、空気孔8eが開放されて加圧室21及びインキ収容筒9の後端部の密閉を解除して、大気圧と同圧になり、図6の状態に戻る。尚、本実施例では、筆記時において、筆記具用インキ組成物10の後端にインキ追従体11を介して加えた最大圧力は、1050hPaであった。
次に、図1を用いて、本実施例の加圧式筆記具1において、ボールペンレフィル7を交換する動作について説明する。
図1の状態から、前軸2と後軸3を掴み、前軸2と後軸3とが螺着する反対側に回転を加えることで、雄螺子部2aと雌螺子部3aの螺子嵌合が外れ、その状態で前軸2に対して後軸3を後方に引くと、ボールペンレフィル7の外径とシリンダー8及びピストン19の外径は略同径で形成してあるため、後軸3は抵抗無く引き抜くことができ、前軸2の後端からボールペンレフィル7と加圧機構23とが後方へ突出した状態となる。この状態で、前軸2からボールペンレフィル7を後方に引き抜くことでボールペンレフィル7及び加圧機構23の交換をすることができる。
尚、ボールペンレフィル7のみ交換する場合、加圧機構23をボールペンレフィル7に対して後方へ引っ張ることで、加圧機構23とボールペンレフィル7とを取り外し、交換用のボールペンレフィルを加圧機構23に取り付けてから軸筒4内に戻せばよい。
また、インキ配合A1は、色材として顔料であるピグメントブラック7、溶剤として水と、顔料分散機能と筆跡定着性能を兼備した水溶性樹脂としてアクリル系樹脂(商品名HPD−96 ジョンソンポリマー株式会社製)を採用し、各成分を所定量正確に秤量し、ボールミルで顔料を均一に分散させた顔料分散体を得た。次いで、pH調整剤であるトリエタノールアミン、防錆潤滑剤として燐酸エステル界面活性剤である商品名プライサーフA−208S(第一工業製薬株式会社製)、筆跡の定着性向上剤としてアルリルエマルジョンである商品名ジョンクリル7001(ジョンソンポリマー株式会社製)、非浸透面上への濡れ性向上剤として水溶性変性シリコーンオイルである商品名KF−618(信越化学工業株式会社)、防菌剤として1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを所定量正確に秤量し、ディスパー撹拌機にて50℃の攪拌温度で1時間加温撹拌した後、液温が30℃になるまで徐々に冷却した。更に、その均一混合液体をディスパーで撹拌しながら、20℃の蒸気圧が4.3kPaであるイソプロピルアルコールを所定量徐々に添加して30℃の温度で20分間撹拌することにより筆跡、外観共に黒色の水性ボールペン用インキを得た。尚、商品名HPD−96、ジョンクリル7001については、それぞれの有効固形分量を勘案してインキ設計した。また、20℃でのインキ粘度を5mPa・sとした。
インキ粘度は、トキメック製 B8M型粘度計を用い、BLローターの回転速度12rpmにおける粘度を20℃の環境下で測定した。
本実施例では、便宜上、後端ノック操作により、チップ前端部を軸筒前端開口部から出没させる機構を例示しているが、ノック式、スライド式、回転等、特に限定されるものではない。また、少なくとも1本のボールペンレフィルが軸筒内に収容される構成であればよく、例えば、複数本のボールペンレフィルが軸筒内に収容される構成であってもよい。
本発明の加圧式ボールペンは、インキ色、単式、複式など加圧式ボールペンとして広く利用可能であり、特に黒色の熱変色性インキを用いた加圧式ボールペンに好適に使用することができる。
可能である。
1…加圧式筆記具、
2…前軸、2a…雄螺子部、2b…前端開口部、2c…内段、
3…後軸、3a…雌螺子部、3b…カム溝、
4…軸筒、
5…グリップ、
6…回転カム機構、
7…ボールペンレフィル、7a…後端内周部、7b…前段部、7c…後部内孔
8…シリンダー、8a…前端外周部、8b…後端開口部、8c…後部外周部、8d…窓部、
8e…空気孔、8f…内側部、8g…装着部、8h…内段、8i…内孔、
9…インキ収容筒、
10…筆記具用インキ組成物、
11…インキ追従体、
12…ボールペンチップ、
13…チップ本体、13a…ボール包持室(前端開口部)、13b…インキ流通孔、
13c…チップ後部孔、13d…インキ流通溝、13e…底壁、13f…チップ先端部、
13g…カシメ部、
14…筆記用ボール体、14a…外周面、
15…保護カバー、15a…前方内段部、15b…先端部、15c…先端外縁、
16…コイルスプリング(第二の弾発部材)、
17…回転カム、17a…前端、
18…ノック部材、
19…ピストン、19a…後端部、19b…鍔部、19c…前部、19d…突起部、
19e…溝部、19f…前段部、
20…Oリング、
21…加圧室、
22…加圧用コイルスプリング(第一の弾発部材)、
23…加圧機構、
100…筆記面、
A1…インキ配合。

Claims (5)

  1. 軸筒内に、筆記具用インキ組成物を充填したインキ収容筒と、当該インキ収容筒の前方部にボールペンチップと、を具備したボールペンレフィルを収容してなり、
    少なくとも前記ボールペンチップが前記軸筒の前端開口部から突出した状態で前記軸筒内に設けた加圧機構を作動させ、前記筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加える加圧式ボールペンであって、
    前記ボールペンチップが、当該ボールペンチップの前端開口部から一端部を突出させ回転可能に配設された筆記用ボール体と、当該筆記用ボール体を前記ボールペンチップの前端開口部から抜けないよう保持するカシメ部と、前記筆記用ボール体が筆記時に当接し当該筆記用ボール体を支持する底壁とを備え、
    前記ボールペンチップの外側に、前記カシメ部を覆うように配設されると共に当該カシメ部とは別体で形成された保護カバーを有しており、
    前記保護カバーの先端部は、前方へ向かって突出する曲面状に形成され、
    前記カシメ部よりも前方に前記保護カバーの先端外縁が位置し、且つ前記筆記用ボール体の外周部と前記保護カバーの前端外周部とを結ぶ接線より前記カシメ部が後方に位置し、筆記時にカシメ部が筆記面に当接しないよう構成したことを特徴とする加圧式ボールペン。
  2. 前記保護カバーが、当該保護カバーの内面を前記カシメ部に当接した状態で前記ボールペンチップに固定されることを特徴とした請求項1に記載の加圧式ボールペン。
  3. 前記ボールペンレフィルを後方に押圧することにより前記加圧機構が作動し、前記筆記具用インキ組成物の後端に圧力を加えることを特徴とした請求項1または2に記載の加圧式ボールペン。
  4. 前記加圧機構が、前記ボールペンレフィルの後方に内外を連通する空気孔を有するシリンダーと、前記シリンダーの後方に当該シリンダーに対し前後動可能に配設したピストンと、前記シリンダーの内方に前記ボールペンレフィルの後部内孔と前記ピストンとの間を連通する加圧室と、前記シリンダーと前記ピストンとの間に圧縮状態で配置された第一の弾発部材と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の加圧式ボールペン。
  5. 前記筆記具用インキ組成物の後端に加える圧力は、大気圧を1000hPaとした場合、1000hPaより高く、1500hPa以下としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加圧式ボールペン
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