JP6948122B2 - 揚げ物用衣材 - Google Patents

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Description

本発明は、揚げ物用衣材に関する。詳細には、油ちょう済み衣付き揚げ物類を室温、チルド又は冷凍保存後に電子レンジ加熱調理を行った場合にも、油ちょう済み衣付き揚げ物類が本来有していた衣のサクサクとした食感とドライな歯切れを実現することができる揚げ物用衣材に関するものである。
から揚げ、コロッケ、トンカツ、天ぷら等の油ちょうして得られる衣付き揚げ物類は、歯切れの良さとサクサクとした食感がその特徴であり、広く好んで食される食品の一種である。このような油ちょう済み衣付き揚げ物類は、そのままあるいはチルドフライ食品又は冷凍フライ食品として店頭で陳列販売されているものを購入して、家庭で電子レンジ加熱して食されることが多い。特に、油ちょう済み衣付き揚げ物類をチルド又は冷凍処理したチルドフライ食品及び冷凍フライ食品は、中期及び長期の保存が可能であり、電子レンジ加熱で手軽に食することができることから、人気のある家庭の保存食品である。
しかしながら、室温、チルド又は冷凍保存過程における調理具材から衣への水分移行及び電子レンジ加熱中の蒸気発生による衣の軟化により、油ちょう済み衣付き揚げ物類が本来有していた衣のサクサクとした食感とドライな歯切れが損なわれてしまうという問題があった。
従来、このような問題点を解決するために様々な試みがなされてきた。例えばトレハロースを0.1〜10重量%含有する揚げ物用衣材料(特許文献1)、小麦粉にHLBが5〜16の乳化剤を配合した平均粒径100〜180μmの天ぷら用小麦造粒物(特許文献2)、粒度が20〜80メッシュの難溶性粒状物質と増粘多糖類と高蛋白質粉粒体を含有する揚げ物用衣組成物(特許文献3)、ヨウ素価95以下の食用油脂、大豆蛋白質、乳化剤、α化度70%以上の穀粉及び/又は澱粉を含むバッターを付け、次いで水不溶性多糖類と水溶性多糖類を含むブレダー用ミックスを付けた後に油ちょうする冷凍揚げ物の製造方法(特許文献4)等が提案されていた。これらの方法の目指すところはフライ等加熱調理後の衣の食感をできるだけ固くしてサクサク感を際立たせることであり、電子レンジ加熱後に衣の軟化現象が生じても、その固さにより衣のサクサク感を維持させるというものであった。しかしながら、保存期間が長くなったり保存条件が不良であったりすると、調理具材からの水分移行のために衣自身がべたべたした状態になって、油ちょう直後のサクサク感と歯切れが損なわれてしまう欠点は改善されていない。コーングリッツ、セモリナ及びパスタ粉砕物から選ばれる1種以上と、大豆加工粉末と、醸造調味粉末を含む粉末状調味料成分とを含有するから揚げ様衣用組成物(特許文献5)や穀粉類と油脂と膨張剤とを含有する衣ミックスが具材質量に対して12〜20質量%付着しているから揚げ様食品素材(特許文献6)も提案されているが、これらはノンフライタイプのレンジ加熱用製品の製法であり、調理具材から移行してくる水分が吸収されることによりドライでふやけのない歯切れの良さは得られるものの、揚げたての衣のサクサク感については何ら触れられていない。
特開平7-213244 特開2000-69925 特開2002-51718 特開2003-135014 特開2012-147781 特開2013-141447
油ちょう済み衣付き揚げ物類を室温、チルド又は冷凍保存後に電子レンジ加熱調理を行った場合にも、油ちょう済み衣付き揚げ物類が本来有していた衣のサクサクとした食感とドライな歯切れを実現することができる揚げ物用衣材を提供する。
本発明者等は上記課題を解決する為鋭意研究を重ねた結果、揚げ物用衣材中に、縮合リン酸2価カチオン塩を0.09質量%以上配合することで、油ちょう済み衣付き揚げ物類を室温、チルド又は冷凍保存後に電子レンジ加熱調理を行った場合にも、油ちょう済み衣付き揚げ物類が本来有していた衣のサクサクとした食感とドライな歯切れを実現することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下を提供する。
[1]縮合リン酸2価カチオン塩を0.09質量%以上含む、揚げ物用衣材。
[2]縮合リン酸2価カチオン塩が縮合リン酸カルシウム塩である、前記[1]に記載の揚げ物用衣材。
[3]バッター、打ち粉及びまぶし粉から選択される少なくとも1つである、前記[1]又は[2]に記載の揚げ物用衣材。
本発明によれば、油ちょう済み衣付き揚げ物類を室温、チルド又は冷凍保存後に電子レンジ加熱調理を行った場合にも、油ちょう済み衣付き揚げ物類が本来有していた衣のサクサクとした食感とドライな歯切れを実現することができる揚げ物用衣材を提供することができる。
本発明において「揚げ物用衣材」とは、油ちょう後に揚げ物の衣を構成するようになる打ち粉、バッター又は、まぶし粉を指す。打ち粉とは、バッターや卵液などと併用する粉状の衣材である。打ち粉は、例えば調理具材に直接まぶし、さらにバッターや卵液等を付着させて使用することができる。例えば調理具材から衣が剥がれやすい具材などに対しバッターや卵液で被覆する前に打ち粉を使用することで、調理具材からの衣の剥がれを改善することができる。バッターとは、水分を多く含むスラリー状または液状の衣材である。バッターは、例えば適度な粘着性を有するように調製して調理具材へのバッターやパン粉の付着量を適切に調節する為に使用することができる。まぶし粉とは、例えばから揚げ粉などのように、必ずしもバッター等との併用を必要としない粉状の衣材である。
から揚げ、パン粉付きフライ食品、天ぷら等の所望する揚げ物を製造するにあたって、その製造に使用される前記揚げ物用衣材は適宜選択され得る。例えばから揚げであればから揚げ粉をまぶし粉として調理具材にまぶして油ちょうする、又はから揚げ粉をから揚げ用バッターに調製し、調理具材を浸漬、被覆してから油ちょうする、コロッケではコロッケパテに必要により打ち粉をし、卵液やバッターに浸漬した後パン粉をまぶして油ちょうする、天ぷらでは具材に必要により打ち粉をし、天ぷら用バッターに浸漬してから油ちょうするなどして製造する。本発明の揚げ物用衣材は、単独で用いても良いし、複数の種類の本発明の揚げ物用衣材を組み合わせても良く、または本発明の揚げ物用衣材と、本発明によらない他の揚げ物用衣材と組み合わせて使用しても良い。例えば打ち粉とバッターを用いてコロッケを製造する場合、打ち粉とバッターのいずれかを本願発明のものとしても良いし、打ち粉とバッターの両方を本願発明のものとしても良い。
本発明の揚げ物用衣材は、縮合リン酸2価カチオン塩を必須成分とする以外は特に限定はなく、他の成分として、揚げ物用衣材に通常用いられる原料、たとえば各種澱粉類;小麦粉、米粉、コーンフラワー等の穀粉;多糖類やその他の粘度調整剤;大豆蛋白、乳蛋白、卵白、卵黄等の蛋白質;しょうゆ、食塩、香辛料等の調味料;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;乳化剤;およびベーキングパウダー等の膨張剤を使用して適宜調製することができる。市販のミックス粉を使用してもよい。
本発明の揚げ物用衣材を使用する調理具材に特に限定はなく、肉類、魚類、貝類、甲殻類、野菜類、根菜類、コロッケやメンチカツ等の調理済みパテ類など、何れも好適に使用することができる。
本発明の揚げ物用衣材は、本発明の揚げ物用衣材を使用して製造した油ちょう済み衣付き揚げ物類を室温、チルド又は冷凍保存後に電子レンジ加熱調理する場合に特に適している。
本発明の揚げ物用衣材は縮合リン酸2価カチオン塩を0.09質量%以上含む。
縮合リン酸とは、オルトリン酸が脱水反応により縮合したものであり、オルトリン酸が2分子脱水縮合したピロリン酸、3分子が脱水縮合したトリポリリン酸、更に高次に脱水縮合したメタリン酸が知られている。このような縮合リン酸は、1価又は2価のカチオンとの塩として食品利用されており、本発明では食用に使用できる縮合リン酸2価カチオン塩であれば特に限定なく使用できる。このような縮合リン酸2価カチオン塩は、1つの縮合リン酸アニオンに対して1つ以上の2価カチオン(Ca、Fe、Mg、Zn、Cu等)がイオン結合しているものであれば良く、好ましくは縮合リン酸カルシウム塩であり、より好ましくはピロリン酸カルシウムであり、最も好ましくはピロリン酸二水素カルシウムである。
縮合リン酸2価カチオン塩の配合量について、揚げ物用衣材の全量に対して0.09質量%以上であれば特に制限はないが、0.1〜5.5質量%の範囲で配合することが好ましい。さらに好ましくは1.0〜5.0質量%である。揚げ物用衣材の全量に対して、縮合リン酸2価カチオン塩が0.09質量%を下回ると効果が十分でなく、縮合リン酸2価カチオン塩が3.0質量部を超えると効果がほぼ一定になり、5.5質量部を超えると揚げ物用衣材の小麦粉等の穀粉類及び澱粉類等の含有率が低くなるために揚げ物用衣材としての骨格形成やサクみの付与といった本来の機能が低下する傾向にある。
以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
試験例1 から揚げ用バッター
表2記載のから揚げ粉、ピロリン酸カルシウム及び水を混合してから揚げ用バッター(揚げ物用衣材)を得た。鶏モモ肉30gにから揚げ用バッター(約9g)を万遍なく付着させ、175℃に加熱したサラダ油に投入して4分30秒間油ちょうして鶏から揚げを得た。−50℃の急速冷凍庫で30分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍鶏から揚げを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで30秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行い、平均値を評価点とした。
なお、保存に家庭用冷凍冷蔵庫を使用した理由は、扉の開閉に伴う冷凍室の温度変化を試験に反映させるためである。
Figure 0006948122
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。
から揚げ粉には、日本製粉社のB8812を使用した。
PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。
比較例1の鶏から揚げの、揚げたての食感を官能評価点数の5点としてとして、各油ちょう済み冷凍鶏から揚げを電子レンジ加熱して官能評価を行った。
実施例1では、衣のサクサク感及び衣の歯切れとも許容範囲であり、ピロリン酸カルシウムの含有量が高くなるにつれ評価は高くなった。実施例5では、ピロリン酸カルシウムの効果は得られたものの、揚げ物用衣材中のから揚げ粉の含有量が低くなり、から揚げ粉(含有される小麦粉等)の本来の機能がやや低くなり、実施例4よりもやや食感に劣る傾向にあったが、から揚げとしては十分に満足できるものであった。
比較例1では、衣のサクサク感及び衣の歯切れ共に損なわれ、非常に悪い評価であった。比較例2では、ピロリン酸カルシウムの含有量が少なく改善効果が得られず、加熱後の衣の官能評価は悪いものであった。
試験例2 から揚げ用バッター
表3記載のから揚げ粉、各種塩類及び水を混合してから揚げ用バッター(揚げ物用衣材)を得た以外は試験例1に従って油ちょう済み冷凍鶏から揚げを得、電子レンジ加熱して官能評価を行った。なお比較例1の鶏から揚げの、揚げたての食感を官能評価点数の5点とした。官能評価の結果を表3に示す。
Figure 0006948122
A:ピロリン酸第二鉄(太平化学産業、ピロリン酸第二鉄)
B:ピロリン酸二水素二ナトリウム(大宮糧食工業、酸性ピロリン酸ナトリウムSAP−T)
C:ピロリン酸四カリウム(太平化学産業、ピロリン酸四カリウム)
D:リン酸二水素カルシウム(大宮糧食工業、第一リン酸カルシウムMCP−S)
E:硫酸カルシウム(太平化学産業、硫酸カルシウム)
F:塩化第二鉄(純正化学、塩化第二鉄)
縮合リン酸2価カチオン塩であるピロリン酸カルシウムを使用する実施例4およびピロリン酸第二鉄を使用する実施例6では、衣のサクサク感及び衣の歯切れとも優れていた。 これに対し、縮合リン酸1価カチオン塩であるピロリン酸二水素二ナトリウムを使用する比較例3、ピロリン酸四カリウムを使用する比較例4、縮合リン酸塩では無くリン酸塩であるリン酸二水素カルシウムを使用する比較例5、縮合リン酸塩では無い2価カチオン塩である硫酸カルシウムを使用する比較例6、塩化第二鉄を使用する比較例7では衣のサクサク感及び衣の歯切れ共に損なわれ、非常に悪い評価であった。
試験例3 コロッケ用バッター
表4記載のバッターミックス、ピロリン酸カルシウム及び水を混合してコロッケ用バッター(揚げ物用衣材)を得た。コロッケパテ50gをコロッケ用バッターに浸漬し、次いでパン粉を付着させ、175℃に加熱したサラダ油に投入して6分30秒間油ちょうしてコロッケを得た。−50℃の急速冷凍庫で40分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍コロッケを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで70秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行った。
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。バッターミックスには、日本製粉社のB2680を使用した。PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。
比較例8のコロッケの、揚げたての食感を官能評価点数の5点として、各油ちょう済み冷凍コロッケを電子レンジ加熱して官能評価を行った。コロッケ用バッターはピロリン酸カルシウムの含有量が高くなるにつれ評価は高くなった。
試験例4 コロッケ用バッターと打ち粉の併用
表5記載のバッターミックス、ピロリン酸カルシウム及び水を混合してコロッケ用バッター(揚げ物用衣材)、及び打ち粉ミックスとピロリン酸カルシウムを混合して打ち粉(揚げ物用衣材)を得た。コロッケパテ50gに打ち粉を万遍なくまぶし、次いでコロッケ用バッターに浸漬し、最後にパン粉を付着させた。これを175℃に加熱したサラダ油に投入して6分30秒間油ちょうしてコロッケを得た。−50℃の急速冷凍庫で40分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍コロッケを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで70秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行った。
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。バッターミックスには、日本製粉社のB2680を使用した。PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。打ち粉ミックスには、日本製粉社のB5222を使用した。
比較例10のコロッケの、揚げたての食感を官能評価点数の5点として、各油ちょう済み冷凍コロッケを電子レンジ加熱して官能評価を行った。
実施例12及び13ともに衣のサクサク感と衣の歯切れは良好で、ピロリン酸カルシウムを配合した打ち粉とバッターを併用することにより官能評価は更に向上した。表4と表5の結果から、バッター又は打ち粉のどちらかにピロリン酸カルシウムを配合することで、電子レンジ加熱による衣の劣化を効果的に抑制することができた。その効果は、ピロリン酸カルシウムを含有する打ち粉、バッター、打ち粉とバッターの併用の順でより良好に得られることが分かった。
比較例10では、比較例8に対して打ち粉をすることにより電子レンジ加熱によるコロッケパテから発生する蒸気の影響を抑制できることが分かったが、許容され得るものではなかった。
試験例5 天ぷら用バッター
表6記載の天ぷら粉、ピロリン酸カルシウム及び水を混合して天ぷら用バッター(揚げ物用衣材)を得た。生エビ(15〜18g/尾)に打ち粉(日本製粉社のTA−135)を万遍なくまぶし、天ぷら用バッターを付着させ、175℃に加熱したサラダ油に投入して2分間油ちょうしてエビ天ぷらを得た。−50℃の急速冷凍庫で20分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍エビ天ぷらを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで20秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行った。
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。天ぷら粉には、日本製粉社のTA−135を使用した。PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。
比較例11のエビの天ぷらの、揚げたての食感を官能評価点数の5点として、各油ちょう済み冷凍天ぷらを電子レンジ加熱して官能評価を行った。
その結果、から揚げ及びコロッケのバッター同様に、ピロリン酸カルシウムをバッターに配合することで、電子レンジ加熱後の衣の官能評価は良好になった。
試験例6 から揚げ用まぶし粉
表7記載のから揚げ粉、ピロリン酸カルシウムを混合してから揚げ用まぶし粉(揚げ物用衣材)を得た。鶏モモ肉30gにから揚げ用まぶし粉を万遍なくまぶし、175℃に加熱したサラダ油に投入して4分間油ちょうして鶏から揚げを得た。−50℃の急速冷凍庫で30分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍鶏から揚げを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで30秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行った。
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。から揚げ粉には、日本製粉社のB8215を使用した。PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。
比較例12の鶏から揚げの、揚げたての食感を官能評価点数の5点として、各油ちょう済み冷凍鶏から揚げを電子レンジ加熱して官能評価を行った。
から揚げ用まぶし粉にピロリン酸カルシウムをまぶし粉に配合することで、電子レンジ加熱後の衣の官能評価は良好であった。
試験例7 から揚げ用バッターとから揚げ用まぶし粉の併用
表8記載のから揚げ粉、ピロリン酸カルシウムを混合してから揚げ用バッター、まぶし粉(揚げ物用衣材)を得た。鶏モモ肉30gにから揚げ用バッター(約9g)を万遍なく付着させた後、から揚げ用まぶし粉を万遍なくまぶし、175℃に加熱したサラダ油に投入して4分30秒間油ちょうして鶏から揚げを得た。−50℃の急速冷凍庫で30分間冷凍凍結処理した油ちょう済み冷凍鶏から揚げを、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室に入れて4週間保存した。冷凍保存後、凍結したまま電子レンジに投入し、600Wで35秒間加熱し、10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行った。
Figure 0006948122
PPiCaはピロリン酸カルシウムの略である。バッター用から揚げ粉には、日本製粉社のB8812を使用した。まぶし粉用から揚げ粉には、日本製粉社のB8812を使用した。PPiCaには、ブーデンハイム社のMW−500(ピロリン酸二水素カルシウム)を使用した。
比較例13の鶏から揚げの、揚げたての食感を官能評価点数の5点として、油ちょう済み冷凍鶏から揚げを電子レンジ加熱して官能評価を行った。
バッター及びまぶし粉にピロリン酸カルシウムを配合することで、電子レンジ加熱後の衣の官能評価は良好になった。バッター及びまぶし粉にピロリン酸カルシウムを2.5質量%配合した実施例3及び実施例14よりも、ピロリン酸カルシウムを配合したバッターとまぶし粉を併用した実施例15の官能評価は優れたものであった。
試験例8 揚げ物の室温及びチルド保存試験
実施例3及び比較例1、実施例9及び比較例8、実施例14及び比較例11と同様に油ちょうして得られた鶏から揚げ、コロッケ、天ぷらを、各々室温保存及びチルド保存した後、電子レンジ加熱して10名の専門パネラーにより表1の基準に従って官能評価を行い、結果を表8に示した。室温保存する場合、油ちょう後粗熱をとり、網付き平底バットに斜立重ねし、8時間室温保存した。チルド保存する場合、油ちょう後粗熱をとって真空冷却し、家庭用冷凍冷蔵庫のチルド室で3日間チルド保存した。
Figure 0006948122

Figure 0006948122
何れも比較例の揚げ物の揚げたての食感を官能評価点数の5点として、油ちょう済み保存揚げ物類を電子レンジ加熱して官能評価を行った。
ピロリン酸カルシウムを含有する衣材を使用した実施例では、何れの保存条件を選択しても電子レンジ加熱で良好な官能評価結果が得られた。ピロリン酸カルシウムを含有しない比較例では、何れも許容され得るものではなかった。

Claims (4)

  1. 縮合リン酸2価カチオン塩を0.09質量%以上5.5質量%以下(但し、膨脹剤を含む場合において、膨張剤の酸性剤として含まれる縮合リン酸2価カチオン塩の量を除く)含む、揚げ物用衣材であって、バッター、打ち粉及びまぶし粉から選択される少なくとも1つである、前記揚げ物用衣材(但し、揚げ物用衣材がアルギン酸またはアルギン酸ナトリウムを含む場合を除く)。
  2. 揚げ物用衣材がまぶし粉である、請求項1に記載の揚げ物用衣材。
  3. 縮合リン酸2価カチオン塩が縮合リン酸カルシウム塩である請求項1又は2に記載の揚げ物用衣材。
  4. 縮合リン酸2価カチオン塩がピロリン酸カルシウムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の揚げ物用衣材。
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