JP6931486B2 - キャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、キャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造に関する。
従来、トラックなどのキャブオーバー型車両は、走行中のデッキ部(荷台)の振動によって、キャビン部とデッキ部の接合部に応力が発生するという問題点を有していた。その対策として、例えば、特許文献1に開示された構造がある。
この特許文献1の構造では、キャビンバックパネルの車両後方にデッキフロントパネルが設けられ、デッキフロントパネルの車両幅方向の左右両側の上端部付近にデッキマウントブラケットが設けられている。そして、このデッキマウントブラケットを介して、デッキフロントパネルとキャビンバックパネルとがデッキフロアパネルの上方で互いに接合されている。
特許第3979177号公報
しかしながら、上述した従来の接合部構造は、応力分散が車両上方側に偏っているので、応力伝達構造としては十分ではなく、改善の余地を有していた。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、走行時のデッキ部からの応力をキャビン部側へ効果的に分散させるとともに、ホイールアーチ部及びドア開口屈曲部を補強することが可能なキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、キャビン部とデッキ部を有し、前記キャビン部の車両後方側の側部には、閉断面形状のリヤピラーが車両上下方向に沿って設けられ、前記デッキ部の車両前方側の側部には、デッキサイドピラーが車両上下方向に沿って設けられているキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造において、前記リヤピラー内には、前記リヤピラーの後端部から前記キャビン部のホイールアーチ部まで車両前後方向に延び、前記リヤピラーの後端部と前記ホイールアーチ部とを接続する第1リンフォースメントが設けられ、前記第1リンフォースメントの後部は、前記リヤピラーの後端部及び前記デッキサイドピラーに接合され、前記第1リンフォースメント、前記リヤピラー及び前記デッキサイドピラーの接合部が第1接合部として構成されている。
上述の如く、本発明に係るキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造は、キャビン部とデッキ部を有し、前記キャビン部の車両後方側の側部には、閉断面形状のリヤピラーが車両上下方向に沿って設けられ、前記デッキ部の車両前方側の側部には、デッキサイドピラーが車両上下方向に沿って設けられており、前記リヤピラー内には、前記リヤピラーの後端部から前記キャビン部のホイールアーチ部まで車両前後方向に延び、前記リヤピラーの後端部と前記ホイールアーチ部とを接続する第1リンフォースメントが設けられ、前記第1リンフォースメントの後部は、前記リヤピラーの後端部及び前記デッキサイドピラーに接合され、前記第1リンフォースメント、前記リヤピラー及び前記デッキサイドピラーの接合部が第1接合部として構成されている。
したがって、本発明に係るキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造においては、走行時に発生する応力がデッキ部からキャビン部に入力された場合に、デッキサイドピラー、リヤピラー及び第1リンフォースメントを介してキャビン部のホイールアーチ部に伝達されるので、デッキ部からの応力をキャビン部に効率良く分散させることができる。しかも、本発明の接合部構造では、第1リンフォースメントがホイールアーチ部自体を補強する効果を有することになるので、側突時や後突時などにおけるキャビン部への被害を低減させることができる。
本発明の実施形態に係るキャビン部とデッキ部の接合部構造が適用されるキャブオーバー型車両のリヤピラーを一部断面にして車室内側から見た側面図である。 図1のZ部を拡大して示す側面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係るキャビン部とデッキ部の接合部構造が適用されるキャブオーバー型車両のリヤピラーを一部断面にして車室内側から見た第2接合部付近を説明する側面図である。 図5のW部を拡大して示す側面図である。 図6のリヤピラーを車室外側から見た側面図である。 図6におけるC−C線断面図である。 図6におけるD−D線断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4は本発明の実施形態に係るキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造を示すものである。なお、図において、矢印Fr方向は車両前方を示し、矢印I方向は車両内側を示し、矢印O方向は車両外側を示し、矢印U方向は車両上方を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示し、矢印Y方向は車両前後方向を示している。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る接合部構造が適用されるキャブオーバー型車両1は、運転室を備えたキャビン部2と、荷物を積載するデッキ部(荷台部)3を有するトラックである。キャビン部2は、キャブオーバー型車両1の車両前方側に配置され、デッキ部3は、キャビン部2の車両後方側に配置されている。
本実施形態のキャビン部2は、側面部を形成するサイドボディパネル21、背面部を形成するキャビンバックパネル22、下面部を形成するリヤフロアパネル23などから構成されている。また、キャビン部2の車両後方側の側部には、サイドボディパネル21の一部を構成する閉断面形状のリヤピラー24が車両上下方向に沿って設けられている。そして、キャビン部2の側面部には、サイドボディパネル21で囲まれたドア開口部25が設けられており、該ドア開口部25は、図示しないドアによって開閉されるようになっている。さらに、リヤフロアパネル23の下方には、図示しないフロントタイヤの上方を覆うホイールアーチ部26が設けられている。
一方、本実施形態のデッキ部3は、図1〜図4に示すように、車両前方側の側面部を形成するデッキサイドパネル31、下面部を形成するデッキフロアパネル32などを備えており、デッキ部3の車両前方側で下側寄りの側部には、デッキサイドピラー4が車両上下方向に沿って設けられている。リヤフロアパネル23とデッキフロアパネル32とは、車両側面視で略同一の高さ位置に配置されている。そして、デッキサイドピラー4の下端部4aは、リヤフロアパネル23及びデッキフロアパネル32よりも車両下方に延出して配置され、リヤフロアパネル23を跨ぐようにリヤピラー24に接合されて設けられている。これにより、キャビン部2に加わった荷重がデッキ部3に分散されるように構成している。しかも、リヤフロアパネル23の車両下方に位置するリヤピラー24に側突による荷重が加わったときに、リヤフロアパネル23より車両下側に位置するリヤピラー24の下部がキャビン部2側に入り込むのを防ぎ、側突時の乗員保護効果が得られるようになっている。
また、本実施形態のデッキサイドピラー4は、互いに接合されるデッキサイドピラーアウタパネル41、デッキサイドピラーインナパネル42、デッキサイドピラーリンフォースメント43及びデッキサイドピラーロアパネル44を有している。デッキサイドピラーアウタパネル41は、デッキサイドピラーインナパネル42よりも車両上下方向の寸法が短く形成されており、デッキサイドピラーアウタパネル41の下端部がデッキサイドピラーインナパネル42の下端部よりも高くなるように配置され、デッキサイドピラーアウタパネル41及びデッキサイドピラーインナパネル42の上端部が同じ高さ位置になるように配置されている。
そして、デッキサイドピラーリンフォースメント43及びデッキサイドピラーロアパネル44は、デッキサイドピラーアウタパネル41とデッキサイドピラーインナパネル42との間に位置し、車両上下方向の寸法が短く形成され、デッキサイドピラー4の下部のみに配置されるようになっており、デッキサイドピラーリンフォースメント43及びデッキサイドピラーロアパネル44の下端部は、デッキサイドピラーインナパネル42の下端部と同じ高さに配置されている。
本実施形態のリヤピラー24は、図3に示すように、リヤピラーアウタパネル24Aとリヤピラーインナパネル24Bとの前後端部を溶接で接合することによって、内部に空間を有する閉断面形状に形成されている。このリヤピラー24内には、図1〜図4に示すように、リヤピラー24の後端部24aからキャビン部2のホイールアーチ部26まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとホイールアーチ部26とを接続する第1リンフォースメント5が設けられている。
この第1リンフォースメント5は、リヤピラーアウタパネル24Aの車両内側面に沿って車両前後方向及び車両上下方向に延びながら設けられており、第1リンフォースメント5の下端部5aは、車両側方視でデッキサイドピラー4の下端部4aと略同一の高さ位置となるように配置されている。
そして、第1リンフォースメント5の後部5bは、図3に示すように、断面クランク形状に折り曲げられており、リヤピラー24の後端部24a及びデッキサイドピラー4に接合されている。さらに、リヤピラー24を構成するリヤピラーアウタパネル24Aの後部も、第1リンフォースメント5と同様、断面クランク形状に折り曲げられており、第1リンフォースメント5の後部5b及びリヤピラーアウタパネル24Aの後部がデッキサイドピラー4のデッキサイドピラーインナパネル42及びデッキサイドピラーリンフォースメント43に重ね合わせられ、車両前後方向から挿入する締付ボルト11と該締付ボルト11に螺合するナット12との締結で固定されるようになっている。
すなわち、第1リンフォースメント5、リヤピラー24及びデッキサイドピラー4の接合部は、第1接合部D1として構成されており、第1接合部D1において、キャビン部2とデッキ部3とを連結している。そのため、第1リンフォースメント5の後部5b、リヤピラー24の後端部24a(リヤピラーアウタパネル24Aの後部に相当)、デッキサイドピラーインナパネル42及びデッキサイドピラーリンフォースメント43は、車両幅方向に所定の長さにわたり延び、かつ車両前後方向に臨む平面形状に形成され、該平面形状の部分には、締付ボルト11の軸部を挿入する取付孔がそれぞれ対応する位置に設けられている。なお、第1リンフォースメント5の後部5bから車両後方へ向かって折り曲げられた後部フランジ5cは、リヤピラーアウタパネル24Aの後部フランジ24Aaとリヤピラーインナパネル24Bの後部フランジ24Baとの間に挟持された3枚合わせの状態で溶接により接合されている。
また、本実施形態の第1リンフォースメント5は、図1、図2及び図4に示すように、リヤピラー24の後端部24aからキャビン部2のドア開口部25まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとドア開口部25とを接続している。これにより、走行時に発生するデッキ部3からの応力がキャビン部2のドア開口部25に分散されるように構成している。
しかも、第1リンフォースメント5は、ドア開口部25の車両後方の下側角部に位置し、斜め下方へ向かって突出する湾曲形状の下側屈曲部25aまで延びている。また、第1リンフォースメント5の下端部5a側は、車両側面視で上部よりも車両前後方向の寸法が長い幅広な形状を有している。これにより、第1リンフォースメント5が、ドア開口部25とホイールアーチ部26との間を橋渡しするような役割を果たすことになり、キャビン部2での応力集中が回避されるとともに、ドア開口部25の下側屈曲部25aが補強されるように構成している。
なお、第1リンフォースメント5は、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数本のビード51を有しており、これらビード51は、第1リンフォースメント5の剛性を高めるために設けられている。
さらに、本実施形態のリヤピラー24内には、図2及び図4に示すように、当該リヤピラー24の後端部24aからドア開口部25まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとドア開口部25とを接続する第2リンフォースメント6が設けられている。この第2リンフォースメント6は、リヤピラーインナパネル24B、キャビンバックパネル22及びサイドゲートステー7の車両外側面と、第1リンフォースメント5の車両内側面との間に設けられており、車両側方視で車両前方へ向かって上り傾斜の角度を付けて斜めに配置されて固定されるようになっている。
また、第2リンフォースメント6は、サイドゲートステー7との接合部の車両上方方向の高さ寸法が、サイドゲートステー7と略同一である。しかも、第2リンフォースメント6は、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数本のビード61を有しており、これらビード61は、第2リンフォースメント6の剛性を高めるために設けられている。
本実施形態の第1リンフォースメント5の後部5b及び第2リンフォースメント6の後部6aは、図4に示すように、車両側方視で四角形状のサイドゲートステー7を介してデッキサイドピラー4のデッキサイドピラーインナパネル42に接合されている。これに伴い、第1リンフォースメント5の後部5b及びキャビンバックパネル22の後部22aは、所定の長さにわたり車両後方へ向かって折り曲げられている。また、第2リンフォースメント6の後部6aは、所定の長さにわたり車両後方へ向かって延びているとともに、サイドゲートステー7の前部7aは、デッキ部3及びキャビン部2を跨ぐように、所定の長さにわたり車両前方へ向かって延びている。
そして、第1リンフォースメント5の後部5b及び第2リンフォースメント6の後部6aがキャビンバックパネル22の後部22aに3枚重ね合わせられて溶接により接合され、サイドゲートステー7の前部7aが車両内側からキャビンバックパネル22の後部22aに重ね合わせられ、車両幅方向から挿入する複数個の締付ボルト13と該締付ボルト13に螺合するナット14との締結で固定されるようになっている。
すなわち、第1リンフォースメント5、第2リンフォースメント6及びサイドゲートステー7の接合部が第2接合部D2として構成されており、第2接合部D2において、キャビン部2とデッキ部3とを連結している。第2接合部D2は、図2に示すように、第1接合部D1よりも車両上方に位置しており、キャビン部2とデッキ部3との接合部は、上下2箇所に設定されている。なお、キャビンバックパネル22は、第2接合部D2を構成する部材として、必ずしも必要な部材ではない。
また、第1リンフォースメント5の後部5b、第2リンフォースメント6の後部6a、キャビンバックパネル22の後部22a及びサイドゲートステー7の前部7aは、図4に示すように、平面形状に形成されている。そして、第1リンフォースメント5の後部5b、第2リンフォースメント6の後部6a及びキャビンバックパネル22の後部22aは、3枚合わせの状態で溶接により接合され、第1リンフォースメント5の後部5a、第2リンフォースメント6の後部6a、キャビンバックパネル22の後部22a及びサイドゲートステー7の前部7aは4枚合わせの状態で、締付ボルト13及びナット14の締結固定により接合されている。このため、平面形状の部分には、締付ボルト13の軸部を挿入する取付孔がそれぞれ対応する位置に設けられている。
しかも、第2リンフォースメント6の前部6bは、第1リンフォースメント5の前部5dに接合され、第1リンフォースメント5の前部5dの先端部分は、リヤピラーアウタパネル24Aの前部フランジ24Abとリヤピラーインナパネル24Bの前部フランジ24Bbとの間に挟持された3枚合わせの状態で溶接により接合されている。第2接合部D2付近に位置するリヤピラーインナパネル24Bの後部24Bcは、車両外側又は車両内側へ向けて折り曲げられ、キャビンバックパネル22に接合されている。
さらに、サイドゲートステー7の後部7bは、図2に示すように、デッキサイドピラー4を構成するデッキサイドピラーインナパネル42の上部に複数個の締付ボルト13及びナット14の締結で固定されるようになっており、それぞれの固定箇所は、車両側方視で車両上下方向の同一高さに並んで配置されている。そして、サイドゲートステー7の中央部には、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数本のビード71を有しており、これらビード71は、サイドゲートステー7の剛性を高めるために設けられている。
ところで、本実施形態の接合部構造においては、図2に示すように、一方の第1接合部D1が車両上下方向で下部に配置され、他方の第2接合部D2が車両上下方向で上部に配置されている。また、図3及び図4に示すように、一方の第1接合部D1では、締付ボルト11及びナット12による接合方向が車両前後方向に設定されているが、他方の第2接合部D2では、締付ボルト13及びナット14による接合方向が車両幅方向に設定されている。
すなわち、本実施形態の接合部構造では、キャビン部2とデッキ部3との接合部が第2接合部D2及び第1接合部D1の上下2つに分けられ、これら第2接合部D2及び第1接合部D1の接合方向が互いに異なる直交する方向に設定されている。そのため、本実施形態の接合部構造は、デッキ部3で発生する応力に対してキャビン部2での応力集中が避けられ、車両前後方向及び車両幅方向の両方向の応力に対して補強効果が得られるようになっている。
しかも、本実施形態の接合部構造において、第2接合部D2の上部から、車両側方視でサイドゲートステー7と重なる位置までの範囲であって、リヤピラー24のデッキ側端部(車両後方側端部)及びキャビン側端部(車両前方側端部)には、図5〜図9に示すように、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数のビード8,9が設けられており、該ビード8,9は、リヤピラー24の剛性を高めるために設けられている。
これらビード8,9は、図8及び図9に示すように、第1リンフォースメント5に対して車両外側へ膨らんだ膨出形状に形成されており、上下中間部分が第1リンフォースメント5から離れて位置している。そして、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数のビード8,9とビード8,9との間には、溶接によって第1リンフォースメント5に接合される溶接点80,90が設けられている。
さらに、第2接合部D2の設定範囲に位置するリヤピラー24のビード8,9は、先端部8a,9aが閉断面形状のリヤピラー24内に連通する開口した形状を有しており、電着塗装液が、ビード8,9を介してリヤピラー24内に侵入することが可能に構成されている。なお、本実施形態のビードは、リヤピラー24の少なくともデッキ側端部(ビード8)に設けられていれば良い。
また、本実施形態のビード8,9は、図7〜図9に示すように、リヤピラー24を構成するリヤピラーアウタパネル24A及びリヤピラーインナパネル24Bのうち、少なくともリヤピラーアウタパネル24Aに設けられている。ただし、ビード8,9は、リヤピラー24の剛性を更に高めるためにリヤピラーインナパネル24Bに設けられていても良く、リヤピラーインナパネル24B側のビード8,9は、リヤピラーアウタパネル24Aのビード8,9と異なり、第1リンフォースメント5に対して車両内側へ膨らんだ膨出形状に形成されている。さらに、リヤピラーインナパネル24B側のビード8,9は、リヤピラーアウタパネル24Aのビード8,9と同様、先端部8a,9aが閉断面形状のリヤピラー24内に連通する開口した形状を有し、電着塗装液が、ビード8,9を介してリヤピラー24内に更に侵入することが容易に構成されていても良い。
このように、本発明の実施形態に係るキャブオーバー型車両1のキャビン部2とデッキ部3の接合部構造は、キャビン部2とデッキ部3を有し、キャビン部2の車両後方側の側部には、閉断面形状のリヤピラー24が車両上下方向に沿って設けられ、デッキ部3の車両前方側の側部には、デッキサイドピラー4が車両上下方向に沿って設けられている。そして、リヤピラー24内には、リヤピラー24の後端部24aからキャビン部2のホイールアーチ部26まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとホイールアーチ部26とを接続する第1リンフォースメント5が設けられている。この第1リンフォースメント5の後部5bは、リヤピラー24の後端部24a及びデッキサイドピラー4に接合されており、これら第1リンフォースメント5、リヤピラー24及びデッキサイドピラー4の接合部が第1接合部D1として構成されている。
したがって、本実施形態に係るキャブオーバー型車両1のキャビン部2とデッキ部3の接合部構造によれば、車両走行時に発生する応力がデッキ部3からキャビン部2に入力されると、デッキサイドピラー4、リヤピラー24及び第1リンフォースメント5を介してキャビン部2のホイールアーチ部26に伝達されることになるので、デッキ部3からの応力をホイールアーチ部26に効率良く分散させることができ、キャビン部2のリヤピラー24などの特定箇所における応力集中を防ぐことができる。それに加えて、本実施形態の接合部構造によれば、第1リンフォースメント5がホイールアーチ部26自体を補強する効果を有することになるので、側突時や後突時などにおけるキャビン部2への被害を低減できる。
また、本実施形態の接合部構造は、第1リンフォースメント5が、リヤピラー24の後端部24aからキャビン部2のドア開口部25まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとドア開口部25とを接続している。したがって、本実施形態の接合部構造によれば、車両走行時に発生するデッキ部3からの応力をドア開口部25へ分散する効果が得られることになるので、キャビン部2のリヤピラー24などの特定箇所における応力集中を回避することができる。
さらに、本実施形態の接合部構造は、第1リンフォースメント5が、ドア開口部25の下側屈曲部25aまで延びている。したがって、本実施形態の接合部構造によれば、第1リンフォースメント5がドア開口部25とホイールアーチ部26との間における連絡橋としての役割を果たすことになるので、車両走行時に発生するデッキ部3からの応力を広範囲に分散させ、キャビン部2の特定箇所における応力集中をより一層回避することができるとともに、ドア開口部25の下側屈曲部25aを補強することができる。
また、本実施形態の接合部構造において、リヤピラー24内には、リヤピラー24の後端部24aからドア開口部25まで車両前後方向に延び、リヤピラー24の後端部24aとドア開口部25とを接続する第2リンフォースメント6が設けられている。しかも、第1リンフォースメント5の後部5b及び第2リンフォースメント6の後部6aは、サイドゲートステー7を介してデッキサイドピラー4に接合されており、第1リンフォースメント5、第2リンフォースメント6及びサイドゲートステー7の接合部が第2接合部D2として構成されている。
したがって、本実施形態の接合部構造では、キャビン部2とデッキ部3との接合がサイドゲートステー7により強化されることになるので、第2接合部D2に第2リンフォースメント6を設けることと併せて、デッキ部3からの応力に対する第2接合部D2の応力分散効果を更に高めることができる。
そして、本実施形態の接合部構造は、第1接合部D1及び第2接合部D2のうち、一方の第1接合部D1が車両上下方向で下部に配置され、他方の第2接合部D2が車両上下方向で上部に配置されている。また、第1接合部D1及び第2接合部D2のうち、一方の第1接合部D1の接合方向が車両前後方向に設定され、他方の第2接合部D2の接合方向が車両幅方向に設定されている。
そのため、本実施形態の接合部構造では、キャビン部2とデッキ部3との接合部が第2接合部D2及び第1接合部D1の上下2つに分けられ、これら第2接合部D2及び第1接合部D1の接合方向が互いに異なる直交する方向に設定されていることになるので、デッキ部3で発生する車両前後方向及び車両幅方向の応力に対して強固に接合することができる。したがって、本実施形態の接合部構造によれば、キャビン部2での応力集中を避けることができるとともに、車両前後方向及び車両幅方向の両方向の応力に対して補強することができる。
また、本実施形態の接合部構造において、第2接合部D2の上部から、車両側方視でサイドゲートステー7と重なる位置までの範囲であって、リヤピラー24の少なくともデッキ側端部(及びキャビン側端部)には、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数のビード8,9が設けられており、ビード8,9の先端部8a,9aは、リヤピラー24内に連通する開口した形状を有している。しかも、本実施形態の接合部構造のビード8,9は、リヤピラー24を構成するリヤピラーアウタパネル24A及びリヤピラーインナパネル24Bのうち、少なくともリヤピラーアウタパネル24Aに設けられている。
そのため、本実施形態の接合部構造では、デッキ部3からのねじれ応力をビード8,9にて吸収することが可能となるので、接合部の耐久性向上を図ることができる。また、本実施形態の接合部構造では、ビード8,9の存在によってリヤピラー24の剛性を向上させることが可能となるので、デッキ部3とキャビン部2との剥離を防止することができる。それに加えて、本実施形態の接合部構造では、電着塗装液がビード8,9の先端部8a,9aを通って閉断面形状のリヤピラー24内に侵入するようになっているので、リヤピラー24の内部の錆発生を効果的に防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、一方の第1接合部D1が車両上下方向で下部に配置され、他方の第2接合部D2が車両上下方向で上部に配置され、第1接合部D1の接合方向が車両前後方向に設定され、第2接合部D2の接合方向が車両幅方向に設定されているが、第1接合部D1と第2接合部D2の上下配置位置や接合方向は、適用車種などに対応して既述の実施の形態と逆にすることは可能である。
1 キャブオーバー型車両
2 キャビン部
3 デッキ部
4 デッキサイドピラー
5 第1リンフォースメント
5b 第1リンフォースメントの後部
6 第2リンフォースメント
6a 第2リンフォースメントの後部
7 サイドゲートステー
8,9 ビード
11,13 締付ボルト
12,14 ナット
21 サイドボディパネル
22 キャビンバックパネル
22a キャビンバックパネルの後部
23 リヤフロアパネル
24 リヤピラー
24a リヤピラーの後端部
24A リヤピラーアウタパネル
24B リヤピラーインナパネル
25 ドア開口部
25a 下側屈曲部
26 ホイールアーチ部
D1 第1接合部
D2 第2接合部

Claims (7)

  1. キャビン部とデッキ部を有し、前記キャビン部の車両後方側の側部には、閉断面形状のリヤピラーが車両上下方向に沿って設けられ、前記デッキ部の車両前方側の側部には、デッキサイドピラーが車両上下方向に沿って設けられているキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造において、
    前記リヤピラー内には、前記リヤピラーの後端部から前記キャビン部のホイールアーチ部まで車両前後方向に延び、前記リヤピラーの後端部と前記ホイールアーチ部とを接続する第1リンフォースメントが設けられ、
    前記第1リンフォースメントの後部は、前記リヤピラーの後端部及び前記デッキサイドピラーに接合され、前記第1リンフォースメント、前記リヤピラー及び前記デッキサイドピラーの接合部が第1接合部として構成されていることを特徴とするキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  2. 前記第1リンフォースメントは、前記リヤピラーの後端部から前記キャビン部のドア開口部まで車両前後方向に延び、前記リヤピラーの後端部と前記ドア開口部とを接続していることを特徴とする請求項1に記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  3. 前記第1リンフォースメントは、前記ドア開口部の下側屈曲部まで延びていることを特徴とする請求項2に記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  4. 前記リヤピラー内には、前記リヤピラーの後端部から前記ドア開口部まで車両前後方向に延び、前記リヤピラーの後端部と前記ドア開口部とを接続する第2リンフォースメントが設けられ、
    前記第1リンフォースメントの後部及び前記第2リンフォースメントの後部は、サイドゲートステーを介して前記デッキサイドピラーに接合され、前記第1リンフォースメント、前記第2リンフォースメント及び前記サイドゲートステーの接合部が第2接合部として構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  5. 前記第1接合部及び前記第2接合部のいずれか一方は車両上下方向で上部に配置され、他方は車両上下方向で下部に配置され、
    前記第1接合部及び前記第2接合部のいずれか一方の接合方向は車両幅方向に設定され、他方の接合方向は車両前後方向に設定されていることを特徴とする請求項4に記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  6. 前記第2接合部の上部から、車両側方視で前記サイドゲートステーと重なる位置までの範囲であって、前記リヤピラーの少なくともデッキ側端部には、車両前後方向に延び、車両上下方向に間隔を空けて配置される複数のビードが設けられ、前記ビードの先端部は、前記リヤピラー内に連通する開口した形状を有していることを特徴とする請求項4または5に記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
  7. 前記ビードは、前記リヤピラーを構成するリヤピラーアウタパネル及びリヤピラーインナパネルのうち、少なくとも前記リヤピラーアウタパネルに設けられていることを特徴とする請求項6に記載のキャブオーバー型車両のキャビン部とデッキ部の接合部構造。
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