JP6930657B2 - 帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置 - Google Patents

帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置 Download PDF

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Description

本発明は、連続して走行する帯状基材を1以上のフロータ群で浮上させて搬送ロールと非接触の状態で搬送する帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置に関するものである。
鉄鋼製品の製造工程には、冷延鋼帯のような帯状基材を連続して走行させながら熱処理やめっき処理、塗装処理等、各種の処理を施す工程が存在する。このような工程においては、帯状基材を搬送する手段として、一般的に帯状基材をロールと接触させて支持しながら搬送する「ロール搬送」が用いられている。
しかしながら、例えば、冷延鋼帯のような帯状基材の表面に各種被膜を塗布した後、乾燥し、焼付けたりする工程や、帯状基材を連続して走行しながら高温で熱処理を施したりする工程においては、従来のロール搬送方法では、帯状基材と搬送ロールとの接触により、基材表面や被覆した塗装膜に擦り傷や剥離などの欠陥が発生し易いという問題がある。そこで、この問題を解決する方法の一つとして、気体の圧力等で帯状基材を浮上させるフロータを用いて、帯状基材を搬送ロールとは非接触の状態として搬送する非接触搬送装置が開発されている。
このフロータを用いた非接触搬送装置では、帯状基材が浮上しており、支持体との接触による摩擦力が働かないため、帯状基材が横滑りして蛇行が発生したり、帯状基材を浮上させるために噴射した気流等によって帯状基材がバタついたりする等、通板安定性に問題があることが指摘されている。そこで、浮上させた帯状基材の蛇行やバタつきを防止し、安定的に帯状基材を搬送するための検討が数多くなされてきた。
例えば、蛇行矯正方法として、特許文献1には、気体の噴出により帯状基材を非接触下にカテナリ支持するフロータによる帯状基材の搬送方法において、フロータの帯状基材の両幅端部の外側に通常の帯状基材の搬送レベルより高さが高いサイドプレートを設置することにより、蛇行する帯状基材の両幅端部がサイドプレートに接触することなく搬送することを可能とした帯状基材の搬送方法が提案されている。しかしながら、この特許文献1のフロータは、基材幅方向の最も外側のサイドプレートのみの高さを高くしているため、帯状基材が大きな蛇行を起こさない限り、基材を中心へ戻すための駆動力が働かない。そのため、基材の蛇行量が比較的小さい場合には、帯状基材を精度よく幅方向中央で搬送することは難しいという欠点がある。
一方、帯状基材にかかるずれ力を修正する方法として、特許文献2には、フロータの上方に、帯状基材のエッジ部分の上方または下方から高圧ガスを吹き付けるガスジェットノズルを配置し、帯状基材の傾きを操作する手法が開示されている。
また、基材が中心位置からずれた場合に強制的に矯正力を働かせる方法として、特許文献3には、フロータチャンバー内を分割し、幅方向のガス圧力を調整することで蛇行矯正を行う手法が開示されている。
特開平06−107360号公報 特開昭63−216928号公報 特開平04− 7249号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示された技術では、フロータ直上またはフロータに向けてのガス噴射は、フロータ上の帯状基材の安定浮上に影響を与えるため好ましくない。上記特許文献3に開示された技術では、フロータ構造が複雑化し、導入コストが増加するというデメリットがあり、蛇行を矯正するのに幅方向の圧力分布を変更することで、フロータ上の帯状基材の安定浮上に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、気体等の噴射により帯状基材を浮上させて搬送する非接触搬送装置において、たとえ、帯状基材に発生した蛇行が小さな量であっても、帯状基材の表面に悪影響を及ぼすことなく、帯状基材の蛇行を修正し、安定して搬送することができる帯状基材の蛇行矯正装置を提供することにある。
発明者らは、上記課題の解決に向けて鋭意検討を重ねた。その結果、連続して走行する帯状基材を1以上のフロータ群で浮上させて搬送する際、上記フロータ群のうちの最上流のフロータと該フロータの直上流の搬送ロールとの間、隣り合う2つのフロータの間および上記フロータ群のうちの最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの間のいずれか1以上の区間において帯状基材の幅方向の高さを強制的に変えて傾斜させることで、小さな蛇行量でも精度よく制御することができることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、直列に配列した1以上のフロータ群で連続して走行する帯状基材を浮上させて非接触で支持し搬送する帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置において、上記フロータ群のうちの最上流のフロータと該フロータの直上流の搬送ロールとの間、隣り合う2つのフロータの間および上記フロータ群のうちの最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの間のいずれか1以上の区間に、帯状基材に傾きを付与し、フロータ上の帯状基材の幅方向の傾きを操作する機構として、帯状基材の下方にガスを吹き付けるガスノズルを設置したことを特徴とする帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置を提供する。
本発明の上記帯状基材の蛇行矯正装置における上記ガスノズルは、上記フロータ群のうちの最上流のフロータと該フロータの直上流の搬送ロールとの中心間距離、隣り合う2つのフロータの中心間距離および上記フロータ群のうちの最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの中心間距離をSとする場合、フロータからS/2以内に設置してなることが好ましい。
また、本発明の上記帯状基材の蛇行矯正装置において、上記フロータ上における帯状基材の平均浮上量をHとしたとき、上記ガスノズルはガス噴射前の帯状基材高さを基準にH以上低く設置してなることが好ましい。
また、本発明の上記帯状基材の蛇行矯正装置において、上記ガスノズルから噴射するガスの圧力は、帯状基材の全張力に比例して、調整されることが好ましい。
本発明によれば、連続して走行する帯状基材をフロータで浮上させて、搬送ロールと非接触の状態で搬送する搬送装置において、帯状基材が浮上しているフロータ以外の箇所で帯状基材の下方に設置したガスノズルからガスを噴射して、帯状基材を強制的に傾斜させることで帯状基材の蛇行を矯正するようにしたので、僅かな量の蛇行でも帯状基材を幅方向中心位置へ戻すことができ、帯状基材を安定して搬送することが可能となる。
帯状基材1の非接触搬送に用いるフロータ2の側面図である。 帯状基材1の非接触搬送に用いるフロータ2のA−A’視断面図である。 従来技術のフロータ2における蛇行修正原理を説明する図である。 本発明の一実施形態にかかるガスノズル7を用いた蛇行矯正装置20を説明する図である。 本発明の一実施形態にかかるガスノズル7の設置距離Kおよびノズル距離Lおよび帯状基材1の平均浮上量Hを説明する図である。
図1は、一例として、本発明に用いることができる、連続して走行する帯状基材1を浮上させて搬送するフロータ2の側面図を示したものである。このフロータ2は、帯状基材1の下方から帯状基材1の下面に向けて気体を噴射することで、帯状基材1を浮上させて搬送しようとするものである。具体的には、走行する帯状基材1の下方に、フロータ2が設置されており、該フロータ2の内部は、図示されていないファン、ブロアなどから気体が供給されることにより、大気圧より高い圧力となっている。上記フロータ2の内部の高圧気体は、フロータ2の上部に、帯状基材幅方向11に設けられたスリット状の気体噴出口(スリットノズル)5から帯状基材の下面に向かって噴出される。上記スリットノズル5は、帯状基材進行方向10の2箇所に設置され、それぞれの気体噴出方向51は相対向している。そのため、スリットノズル5から噴出した気体は、上記帯状基材1とフロータ上部の天板6との間に閉じ込められて静圧が生じ、この静圧により帯状基材1は浮上した状態で支持される。
図2は、上記図1に示したフロータ2のA−A’視断面を示したものである。フロータ2上部の天板6の上には、帯状基材幅方向11に、間隔を開けて複数のリブ板4が立設されており、このリブ板4により、スリットノズル5から噴射された気体が帯状基材幅方向11に流出することが抑止され、帯状基材1と天板6との間に静圧が安定的に発生するので、帯状基材1を安定的に浮上させることができる。なお、スリットノズル5から噴射された気体の帯状基材進行方向10への流出を抑止する観点から、上記リブ板4に加えて、帯状基材進行方向10に複数のリブ板を立設してもよい。さらに、上記リブ板4の両外側、即ち、天板6の帯状基材幅方向11の両幅端部には、帯状基材の蛇行を防止するための、上記リブ板4よりも高さが高いサイドプレート3が立設されている。
ここで、図3を用いて、上記図1および図2に示したフロート2が有する帯状基材1の蛇行修正能力について説明する。帯状基材1が片側に蛇行した場合(図3では左側)、蛇行した側のサイドプレート3と帯状基材1との間の気体流路が狭くなるため、帯状基材1の下面に発生する静圧F0が高くなる。そのため、蛇行した側の帯状基材1の浮上量は大きくなり、図3のように帯状基材1は傾いた状態となる。帯状基材1の下面に働く静圧F0は、基材面に垂直な方向の力として作用する。この力は、鉛直方向と水平方向の力のベクトルに分けることができ、鉛直方向の力は帯状基材1の自重を支える浮上力Fuとなり、水平方向の力は帯状基材1の蛇行を矯正する修正力Fcとして働く。つまり、フロータ上の帯状基材1が傾くことで、下面にかかる静圧の水平方向の分力が発生し、蛇行を矯正する力となる。そのため、上記フロータ上では、帯状基材1は、蛇行し続けることなく搬送することができる。
しかし、上記のような蛇行を矯正する修正力Fcが働くためには、帯状基材1の端部がサイドプレート3に十分に近づく必要があり、そのためにはある程度の量の蛇行が発生する必要がある。言い換えれば、上記の従来のフロータ2は、大きな蛇行に対しては有効であるが、小さな蛇行に対しては、蛇行修正力Fcをほとんど期待することができない。
そこで、発明者らは、小さな蛇行に対しても有効な蛇行修正方法について検討した。その結果、上記フロータの蛇行修正能力をヒントに、帯状基材1を強制的に傾斜させることで、小さな蛇行量の場合でも、蛇行修正力Fcを発生させることができることに想到し、本発明を開発するに至った。具体的には、フロータ2の上流または下流側の基材下方にガスを噴射するノズルを設置し、ノズルの位置やガス圧力の調整により、帯状基材幅方向11の左右において基材幅方向中央を中心とした回転モーメントに差を付けることで基材に傾きを付与し、フロータ上の基材傾きを操作することで、フロータの流体力(静圧)による蛇行修正力Fcを作用させ蛇行を矯正する方法である。
本発明では、図4に示すように帯状基材1に傾きを付与する蛇行矯正ガスノズル7をフロータ2近傍の基材下部に設置して蛇行矯正装置20とする。ロール等を押し当てて基材に傾きを付与する方法と異なり、本発明は非接触のため帯状基材1に接触による損傷が発生しないといった利点がある。蛇行矯正ガスノズル7は基材がどちらに蛇行しても基材に傾きが付与できるよう、2個以上を帯状基材幅方向11の両側に設置することが好ましい。帯状基材1に傾きを付与するため、帯状基材幅方向11の両側において、蛇行矯正ガスノズル7から噴射するガス圧力に差を付けることで、帯状基材の幅方向中央を中心とした回転モーメントを作用させることができる。その際、基材が蛇行した側の圧力を高くすることで、蛇行を矯正することができる。
蛇行修正力Fcをより効果的に発現させるためには、蛇行矯正ガスノズル7の設置位置は、ガス噴射によってフロータ2上の鋼板傾きを応答性良く、且つ大きく変更できるようフロータ2に近い方が好ましい。図5に示すように、上記フロータ2群のうちの最上流のフロータ2と該フロータ2の直上流の搬送ロール9との中心間距離、隣り合う2つのフロータ2の中心間距離および上記フロータ2群のうちの最下流のフロータ2と該フロータ2の直下流の搬送ロール9との中心間距離をSとして、上記蛇行矯正ガスノズル7の設置位置(蛇行矯正ガスノズル7のフロータ中心からの設置距離K)を基材長手方向にS/2以内に設置することが好ましい。つまり該フロータと上流側もしくは下流側のフロータまたは搬送ロール間の基材が成す懸垂曲線(カテナリ)の最下点までの範囲内の基材に対しガスを噴射できるよう蛇行矯正ガスノズル7を設置することが好ましい。帯状基材にガスを噴射する位置が上記位置より該フロータから遠いと該フロータ上の基材を傾ける効果や応答性が不十分となる。また、ガス噴射位置の下限については、フロータに近づき過ぎると、フロータノズルからのガス流れが追加した蛇行矯正ガスノズルのガス噴射により変化し、フロータ上で基材が安定浮上するための静圧に影響を及ぼしてしまうため、帯状基材長手方向でフロータ端より離すことが好ましい。更に好ましくはフロータ端より100mm以上離れた位置である。なお、最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの中心間距離をSとしたときの例を図5に示した。
蛇行矯正ガスノズル8のガス圧力調整は、フロータ圧力をPとした場合、0(ガス停止)または0.1P以上10P以内で調整することが好ましい。これはあまりに圧力が高いと基材の挙動が急激に変化するため通板不安定の原因となること、また、フロータ2上での浮上力(静圧)以上の力で傾きを加えられ、フロータ2と帯状基材1との接触が発生する可能性が高くなるためである。また、あまりに圧力が低いと、基材に傾きを付与するため蛇行矯正ガスノズル開口面積を大きくとる必要があり、応答性が悪化する。また、蛇行矯正ガスノズルのガス圧力の調整は、帯状基材の全張力に比例して上げることが好ましい。帯状基材の張力が高いほど基材が傾きにくくなるため、蛇行矯正ガスノズルのガス圧力を大きくすることが好ましい。そのため張力変更時に同等の基材傾き能力を維持するためには、ガス圧力も基材の全張力に比例して変更することが好ましい。
蛇行矯正ガスノズル不使用時の帯状基材の位置12と蛇行矯正ガスノズル上端との距離Lは、フロータ上における帯状基材の平均浮上量をHとする場合、H以上下方とすることが好ましい。帯状基材は気体浮上により上下に振動が発生するため、上記位置12より蛇行矯正ノズル位置が高いとノズルと帯状基材が接触するリスクが大きくなる。また、蛇行矯正ノズルを帯状基材から離す距離Lの上限については、ノズル径をまたはスリットノズルであればスリット幅をDとする場合、20D以内に蛇行矯正ガスノズル先端を設置することが好ましい。上記最大位置を超えて帯状基材から蛇行矯正ガスノズルを離すとガス噴流の減衰の影響で応答性良く帯状基材に傾きを付与することが難しくなる。したがって、好ましくは、蛇行矯正ノズルを帯状基材から離す距離LがH〜20Dの範囲であり、より好ましくは、1.5H〜15Dの範囲である。なお、上記平均浮上量Hとは、リブ板が存在する場合は、同じく図5に示したように、帯状基材全幅のリブ板頂部からの距離の平均値とし、リブ板が存在しない場合は、帯状基材全幅のフロータの天板からの距離の平均値と定義する。
また、帯状基材の基材幅の変更や蛇行によって蛇行矯正ガスノズル開口部が帯状基材の基材面から外れてしまうことを避けるため、蛇行矯正ガスノズル開口部は帯状基材の基材幅方向に長いスリット状とすることが好ましい。ここでスリット状とは、複数のノズルを基材幅方向に密に並べた形状も含む。
蛇行矯正ガスノズル7からのガス噴射によりフロータ2上の帯状基材1を傾ける角度αは、基材幅と浮上量にもよるが水平面に対して±0.3〜6°の範囲内とすることが好ましい。傾斜角αの絶対値が0.3°未満では、帯状基材の傾斜量が小さ過ぎて、十分な蛇行修正力を発生させることができない。一方、傾斜角αの絶対値で6°を超える角度を付ける場合、基材をフロータ上でより高く浮上させる必要があり、通板の安定性が悪化する。より好ましくは、フロータ上の帯状基材を傾ける角度αが±0.5〜5°の範囲である。
また、蛇行矯正ガスノズル7は、蛇行矯正機能を不使用とする場合に備え、帯状基材1から離隔して退避させる機構を備えることが好ましい。蛇行矯正ガスノズル7の帯状基材1からの距離を調整する方法としては、電動、油圧等のシリンダーを用いることができる。
また、フロータ等で帯状基材を浮上させる搬送装置における蛇行速度は、帯状基材に摩擦力(幅方向の拘束力)が働かないため、非常に速いので、発生した蛇行に対しては、応答性良く制御する必要がある。そのため、搬送装置(フロータ群)の出側で蛇行量を測定し、その測定値をフィードバックして蛇行矯正ガスノズルの圧力を制御することが好ましい。また、帯状基材の形状を搬送装置より前の段階で測定し、蛇行量傾向を予測し、その結果をフィードフォワードして蛇行矯正ガスノズル7のガス圧力を制御する手法も有効である。
蛇行矯正ガスノズル素材は、特に限定されることはないが、焼鈍炉内や乾燥炉での高温環境や腐食環境に耐えられる材質であることが好ましい。セラミックスや鋼、ステンレス鋼(SUS)などが好適に用いられる。また、蛇行矯正ガスノズルの先端には、基材と接触した場合にノズルの損傷を抑制できるよう、ガードを備えることが好ましい。ガードの素材は、高温や腐食環境に耐えられる材質、セラミックスや鋼、ステンレス鋼(SUS)などが好適に用いられる。
また、蛇行矯正ガスノズルにガスを供給するブロアは、1台でも複数台でも良い。蛇行修正制御において、複数の蛇行矯正ガスノズルに対し、ガスの供給、停止を繰り返すため、どのノズルにガスを供給し、または停止するか、切り換えが行えるよう切換え弁を有することが好ましい。大容量ブロアにおいて、瞬時にガスの噴射と停止を行うことは難しいため、切換え弁のうち1系統は、帯状基材に影響しない場所にガスを噴射できる逃がし口を設けることが好ましい。ブロアを停止することなく、ガスを逃がすことで、蛇行矯正ガスノズルからのガス噴射と停止を切換え弁により応答性良く繰り返すことが可能となる。
図1および図2に示したフロータ装置を、中心間距離にして10m間隔で5台直列に配設した非接触搬送装置を備えた乾燥炉にて、基材幅1200mm、板厚0.3mmの帯状鋼板基材を表1に記載した搬送条件で通板を行い、鋼板を非接触で加熱し、乾燥する実験を行った。図4および図5に示す傾きを付与する蛇行矯正ガスノズルを用いて、幅方向における伸び差率が0.005%未満の形状の良い鋼帯に対し、蛇行の無い状態から20mm蛇行させて中心に戻すまでの所要時間(蛇行応答時間(蛇行矯正能力))及び擦り傷発生について評価を行った。
なお、上記搬送装置における、最上流のフロータとその直上流の搬送ロールの中心間距離および最下流のフロータとその直下流の搬送ロールの中心間距離は、いずれも10mであった。蛇行矯正ガスノズルは、基材入側から5台目のフロータの出側に配置した。
蛇行矯正ガスノズルには、10mm×600mmのスリット状の開口部を基材の幅方向両側に2箇所設けた。開口部600mmの端部が、それぞれ基材が蛇行していない条件で基材の幅方向中央から50mmエッジ側に、基材エッジ部分から50mm外側に出るよう設置した。蛇行矯正ガスノズルのガス圧力はゲージ圧で0〜10kPaの範囲に調整した。
また、上記フロータには、フロータサイドプレートが幅方向の間隔1500mm、サイドプレート高さ50mmで設置されている。フロータ形状は、帯状基材長手方向におけるノズル間隔1100mm、鋼板進行方向の長さが1500mm、鋼板幅方向の長さが1500mmである。ノズル開口スリット幅は20mmとした。搬送の際の基材張力は0.6kg/mm、基材搬送速度は100m/minとした。また、フロータ内圧はゲージ圧で約0.6kPaとし、鋼板浮上高さはH=平均25mmである。浮上高さは、リブ板の頂上から(リブ板無い場合は天板から)鋼板幅方向平均高さ位置までの距離とした。
Figure 0006930657
上記実験においては、蛇行が無い状態(蛇行量:0mm)で、蛇行矯正ガスノズルのガス圧力を変更することで、中心を通る鋼帯を強制的に蛇行させ、再度中心に戻す制御を行うことが可能であった。比較例として、蛇行矯正ガスノズルの無い条件を実施したが、基材が幅方向中央の位置において強制的に蛇行を発生させる(蛇行矯正力を作用させる)ことはできなかった。
また、フロータ中心からガスノズルまでの距離Kや基材からノズル先端間の距離L、ガスノズル圧力Pが好適な範囲を外れる場合、蛇行を制御することは可能であったが、蛇行応答時間が長くなるか、または擦り傷の発生が見られた。
なお、上記蛇行量の測定は、乾燥炉を抜けた1本目の搬送ロール近傍において、2次元レーザーセンサーを用いて鋼板エッジを検出することにより測定した。擦り傷の検査は、乾燥炉出側において、十分に明るい蛍光灯の下で目視により行った。
本発明の技術は、上記実施例において説明した帯状鋼板に限定させるものではなく、アルミ板や銅板などの帯状金属板、プラスチックフィルムや紙などの帯状基材にも適用することができる。
1 帯状基材
2 フロータ
3 サイドプレート
4 リブ板
5 気体噴出口(スリットノズル)
51 気体噴出方向
6 フロータ天板
7 蛇行矯正ガスノズル
8 蛇行矯正ガスノズルの開口部
9 搬送ロール
10 帯状基材進行方向
11 帯状基材幅方向
12 蛇行制御ガスノズル不使用時の帯状基材位置
20 蛇行矯正装置
F0 基材下面にかかる静圧
Fu 浮上力
Fc 蛇行修正力

Claims (4)

  1. 帯状基材の下方に直列に配列した1以上のフロータ群で連続して走行する帯状基材を浮上させて非接触で支持し搬送する帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置において、前記フロータ群のうちの最上流のフロータと該フロータの直上流の搬送ロールとの間、隣り合う2つのフロータの間および前記フロータ群のうちの最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの間のいずれか1以上の区間に、帯状基材に傾きを付与し、フロータ上の帯状基材の幅方向の傾きを操作する機構として、帯状基材の下方にガスを吹き付けるガスノズルを2個以上、少なくとも幅方向両側に設置し、幅方向両側において前記ガスノズルから噴射するガス圧力に差を付けるように構成されていることを特徴とする帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置。
  2. 前記ガスノズルは、前記フロータ群のうちの最上流のフロータと該フロータの直上流の搬送ロールとの中心間距離、隣り合う2つのフロータの中心間距離および前記フロータ群のうちの最下流のフロータと該フロータの直下流の搬送ロールとの中心間距離をSとする場合、フロータからS/2以内に設置してなることを特徴とする請求項1に記載の帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置。
  3. 前記フロータ上における帯状基材の平均浮上量をHとしたとき、前記ガスノズルはガス噴射前の帯状基材高さを基準にH以上低く設置してなることを特徴とする請求項1または2に記載の帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置。
  4. 前記ガスノズルから噴射するガスの圧力は、帯状基材の全張力に比例して、調整されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯状基材の非接触式搬送における蛇行矯正装置。
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