JP6020845B2 - 帯状体の非接触式搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続して走行する帯状体を非接触で搬送する帯状体の搬送装置に関し、具体的には、蛇行を効果的に抑制することができる帯状体の非接触式搬送装置に関するものである。
鋼帯等の帯状体を搬送する方法としては、従来から、ロールなどの支持体に接触させて搬送する方法が用いられている。しかし、帯状体に支持体が接触すると、帯状体の表面に擦り傷が発生したり、形成した表面皮膜の破壊や剥離等を引き起こしたりするという問題がある。そこで、斯かる場合には、気体を高圧で噴射し、その圧力で帯状体を浮上させて非接触で搬送するフローター方式の搬送装置が使用されている。
しかし、フローター方式の搬送装置では、帯状体が浮上しているため、支持体との接触による摩擦力が働かないため、帯状体が横滑りを起こし、蛇行が発生し易いという問題がある。また、高圧で噴射された気体によって、帯状体が振動(バタつき)を起こし、安定した搬送が難しくなるという問題もある。そこで、浮上させた帯状体を安定して搬送するための検討が、従来からなされている。
たとえば、特許文献1には、鋼帯の下方で鋼帯に対向する平坦面である受圧面と、鋼帯の下面に気体を衝突せしめる鋼帯の幅方向にわたって設けられたノズル開口と、該ノズル開口から鋼帯下面に噴出した気体流の側縁方向への逸出流を抑制するために受圧面上に複数列配列したバッフルプレート(本発明のリブに相当)と、フローター幅方向の両幅端部に配設された通常の鋼帯の搬送レベルより高さが高いサイドプレートを有するフローターを用い、鋼帯と受圧面の間に気体を噴出させて鋼帯を浮揚支持するとともに、鋼帯を水平方向に非接触搬送するに際して、前記サイドプレートとして、前記バッフルプレートより高さの高いサイドプレートを用い、かつ、蛇行する鋼帯の側縁がサイドプレートに接触することなく、サイドプレートの上方を乗り越えて浮上するに足る気体風量として搬送する鋼帯の搬送方法が提案されている。
ところで、鉄鋼業において、製品鋼帯(帯状体)を、接触式のロール搬送方式に代えて、非接触のフローター方式で搬送する場合があるが、昨今の外観品質に対する要求の厳格化に対応するためには、優れた蛇行矯正能力が求められ、帯状体が中心から僅かに蛇行した場合でも中心へ戻す矯正力を働かせる必要がある。しかし、特許文献1の方法は、帯状体が板幅端部が最も端部のサイドプレート近くまで蛇行を起こさない限り、帯状体を中心へ戻す駆動力が働き始めないという欠点があり、帯状体を幅方向の中心位置付近で安定して搬送することが難しいという問題がある。
僅かな帯状体の中心位置からのずれに対しても中心に戻る矯正力を働かせる方法として、特許文献2には、走行帯状薄板の通板方向転換部に流体を噴出するパッドを配置して該薄板を非接触支持状態で保持する非接触支持装置において、前記パッドの薄板に対向する曲面に、走行方向に直交するスリット部の長さが薄鋼板の最小幅以下である矩形状の流体噴出スリットノズルを形成すると共に、該スリットノズルを設けたパッド本体曲面の薄板幅方向両側位置に、薄板の走行方向に平行なそれぞれ複数枚のカーブハードルプレート(本発明のリブに相当)をほぼ等間隔で設け、かつ、該複数枚のカーブハードルプレートをパッドの中心側から両端側に向うに従いその高さを高くした非接触支持装置が提案されている。この装置では、両幅端部に向かうにつれて順次高くなるよう設置されたリブ板により、帯状体端部付近で噴流が幅方向に流れ出るための流路が狭くなり静圧が上昇して鋼板が蛇行した側で高くなるように傾くため、帯状体の中心から僅かな蛇行に対しても帯状体を中心へと戻そうとする矯正力が働く。
また、特許文献3には、ノズルの帯状体幅方向の開口面積を変えることで、帯状体下面の圧力分布を均一に保ち、帯状体の振動を抑制して、軟質の帯状体にしわが発生するのを防止する技術が開示されている。さらに、特許文献4には、帯状体の横揺れを防止する方法として、壁面に邪魔板等を設置し、気体の流れの向きを変更する技術が開示されている。
特許第2953883号公報 特開平06−305619号公報 特許第2739597号公報 特許第2882999号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示の技術は、リブ板が両幅端部側に向かうにつれて順次高くなるように設置され、帯状体とリブ板頂上の間の距離が幅方向で変化し、一定でないため、帯状体の形状変化などの外乱により、急激な蛇行が生じた場合には、気体の噴射圧力や浮上量を応答性よくかつ精度よく制御しないと、帯状体がリブ板と接触を起こし、帯状体が損傷するという問題がある。
また、上記特許文献3に開示の技術は、ノズル開口面積の変更は、蛇行している帯状体に対しては、圧力分布を帯状体幅方向で積極的に非対称にする効果となるため、圧力分布を均一にして振動やしわの防止に対しては逆効果となってしまう。また、帯状体幅方向で非対象となった圧力分布や気体の流れに対しての対策がなされていないため、帯状体の幅端部方向に流出する気体が、周囲の壁面に沿って流れて帯状体の反対側に到達し、反対側の端部を押し下げるため、帯状体の横揺れや蛇行を却って助長してしまうという問題がある。
また、上記特許文献4に開示の技術は、前述した壁面にそって流れる気流によって引き起こされる横揺れや蛇行の助長は抑制できるが、帯状体自体を安定して搬送するための蛇行強制力の向上については何ら検討がなされていない。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、帯状体を噴射した気体で浮上させて非接触の状態で搬送する際、僅かな蛇行が起こっても帯状体を常に中心に戻し、帯状体を安定して搬送することができる非接触式搬送装置を提供することにある。
発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた。その結果、周囲を壁面で囲まれた空間内を連続して走行する帯状体を非接触で支持し搬送するためにフローター装置に設けられた、気体を噴射するノズルの帯状体の幅方向の開口面積を、幅方向中央部に対して両幅端部側を広くするとともに、フローターの周囲を取り囲む壁面に遮蔽板を設置することで、僅かな蛇行によっても帯状体を中心へ戻す修正力が働き、帯状体を安定して搬送することができることを見出し、本発明を開発するに至った。
上記知見に基き開発した本発明は、周囲を壁面で囲まれた空間内を連続して走行する帯状体の下面に向かってフローターに設けられたノズルから気体を噴射して帯状体を浮上させ、該帯状体を非接触に支持して搬送する帯状体の搬送装置であって、上記フローターに設けられたノズルの開口面積を、フローターの幅方向中央部より両幅端部側を広くし、かつ、フローター周囲の壁面の板幅方向両側に、帯状体の下方から帯状体の幅端部方向に向かって流出し、上記壁面に沿って流れて帯状体の上面に至る気体の流れを抑止する遮蔽板を設けてなることを特徴とする帯状体の非接触式搬送装置である。
本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置は、上記フローターに設けられたノズルにおける幅方向中央部の開口面積に対する帯状体の両幅端部に対応する位置の開口面積の比であるノズル開口面積比が1.1〜5の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置における上記遮蔽板は、空間を構成する4壁面の両側面および/または天井面に設置してなることを特徴とする。
また、本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置は、帯状体の下面に対向して設けられたフローターの天板上に、帯状体の進行方向に平行するリブ板を、フローターの幅方向に複数立設してなり、かつ、上記天板上の両幅端部に、帯状体の進行方向に平行し、かつ、上記リブ板よりも背の高いサイドプレートを立設してなることを特徴とする。
また、本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置における上記リブ板の高さは、2〜100mmであることを特徴とする。
また、本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置における上記サイドプレートの高さは、上記リブ板の高さの1.5〜8倍であることを特徴とする。
また、本発明の上記帯状体の非接触式搬送装置は、上記フローターの天板上に、帯状体の進行方向に直交するリブ板を、帯状体の進行方向に複数立設してなることを特徴とする。
本発明によれば、僅かな蛇行においても帯状体を中心へ戻すことができるので、擦り傷や被膜損傷に対して厳しい品質が求められる帯状体でも安定して搬送することが可能となる。
本発明の非接触式搬送装置の進行方向断面図である。 本発明の非接触式搬送装置の幅方向断面図である。 本発明の非接触式搬送装置の平面図である。 従来の非接触式搬送装置の平面図である。 本発明の非接触式搬送装置の蛇行修正機構を説明する図である。 本発明の他の非接触式搬送装置の長手方向断面図である。 遮蔽板の無い、従来の非接触式搬送装置の幅方向断面図である。 遮蔽板を設けた、本発明の非接触式搬送装置の幅方向断面図である。 遮蔽板を設けた、本発明の非接触式搬送装置の幅方向断面図である。 遮蔽板の取り付け角度を説明する図である。
本発明の非接触式搬送装置について説明する。
本発明の非接触式搬送装置は、周囲を壁面で囲まれた空間内を連続して走行する帯状体の下方位置に、気体を噴射するフローターを配設し、該フローターから気体を帯状体の下面に向けて進行方向の前方および後方から噴射することによって、帯状体を浮上・支持しつつ搬送するものである。図1は、本発明の非接触式搬送装置の進行方向断面図であり、帯状体1が走行する下方に、フローター2が設置され、そのフローター2の内部には、図示されていないファンやブロアなどによって高圧の気体が供給されている。そのため、フローターに設けられたノズル開口5からは高圧の気体が噴射され、帯状体1とフローター2の天板6との間の空間には、帯状体1の自重を支える静圧が発生し、帯状体1は浮上した状態で保持される。
図2は、図1の装置の幅方向断面図であり、フローター2の天板6の上面に幅方向に並べて立設されたリブ板4によって、ノズル開口5から噴射された気体が帯状体の幅方向に流れ出ることを抑制することで静圧が安定的に発生するので、帯状体1を安定して浮上させることができる。なお、リブ板4は、気体が長手方向に流れ出るのを抑制するため、長手方向に複数並べて設けてもよい。
また、帯状体1が蛇行したときの状態について、図5を用いて説明すると、帯状体1が片側に蛇行した場合(図5では左側)には、蛇行した側のサイドプレート3と帯状体1との間の流路が狭くなるため、帯状体の下面に発生する静圧が蛇行した側で高くなる。そのため帯状体1の浮上量は蛇行した側で高くなって、帯状体1は傾いた状態(図5の状態)となる。すると、帯状体下面に働く静圧は、帯状体の下面に垂直な方向の力として作用するため、鉛直方向と水平方向の力に分けることができ、鉛直方向の力は帯状体1の自重を支える浮力となり、一方、水平方向の力は蛇行を矯正する修正力として働く。そのため、フローター上では、帯状体1が蛇行し続けることなく走行することができる。
しかし、特許文献1の搬送装置では、蛇行修正力が働くには、帯状体1がある程度以上に蛇行し、帯状体1のエッジが十分にサイドプレート3に近づく必要があった。そのため、僅かな量の蛇行に対しては、修正力がほとんど働かない。そこで、本発明の搬送装置は、気体を噴射するノズル開口5の形状(開口面積)を、例えば、図3に示すように、フローターの幅方向の中央部を狭くし、両端部側を広くすることによって、帯状体の幅端部側におけるノズルから噴射される気体の流量を増やしてやることとした。これにより、蛇行が発生した際には、帯状体1が蛇行した側の静圧を高めて、帯状体1に傾きを付与し、自律的かつ瞬時に蛇行修正力を働かせることができるので、帯状体を安定して搬送することが可能となる。
なお、蛇行した側の帯状体下面にかかる静圧を高める方法としては、他に、フローター内部のヘッダを分割してエッジ側の内圧を高める方法、ブロアを複数設置する方法などがあるが、フローターの構造が複雑となるため、設備費や製作上、メンテナンス上からは好ましくない。
なお、ノズル開口の形状は、図3のようにスリット状である必要はなく、例えば、丸穴や矩形の多孔ノズルとし、その個数を帯状体の幅方向で変える等、帯状体の幅方向の静圧を変えられるものであれば、いずれの方法でも構わない。
なお、図3のように、ノズル開口の形状をスリット状とする場合には、蛇行時に修正力を十分に発生させるためには、フローターの幅中央部のノズル開口面積に対する帯状体の両幅端部(帯状体が蛇行していないときの帯状体端部の位置)に対応する位置のノズル開口面積の比(以降、「ノズル開口面積比」と称する)は1.1以上とするのが好ましい。一方、帯状体を安定して浮上させる観点からは、上記の比は5以下とするのが好ましい。上記ノズル開口面積比が5より大きくなると、中央部の帯状体を浮上させる静圧が不十分となって、帯状体がフローターと接触を起こすおそれがある。また、上記比が5を超えると、帯状体が蛇行した際の傾きが大きくなり過ぎ、下がった側の帯状体端部がフローターと接触するようになるからである。上記の比は、より好ましくは3以下である。
ここで、フローターの幅中央部のノズル開口面積に対する帯状体の両幅端部側の開口面積を大きくすると、蛇行修正能力は高まるが、帯状体下方から、帯状体の幅端部方向に抜ける気体の流量が多くなる。斯かる場合、周囲に何もない空間内あるいは大きな空間内にフローターが設置されている場合には問題ないが、例えば、加熱炉や乾燥炉のように、周囲を壁面で囲まれた狭い空間内にフローターが設置されている場合には、図7に示すように、フローターの周囲に設けられた壁面に沿って気体が流れて、帯状体の上面に至る気体の流れが生ずる。上記気体の流量が多いと、帯状体の上面側に静圧が生じて、図5に示した蛇行修正力とは反対方向の力が発生する。その結果、帯状体の横揺れが助長され、共振状態となり、帯状体の安定通板が阻害されるという問題がある。
そこで、帯状体の両幅端部側の開口面積を大きくする場合には、上記気体の流れが生ずる周囲の壁面のいずれかの位置、例えば図8あるいは図9に示したように、両側面や天井面に遮蔽板を設置して、帯状体の上面に至る気体の流れを遮断してやる必要がある。なお、上記遮蔽板は、いずれの側への蛇行にも対処できるよう、空間を構成する壁面の両側に対象に設置するのが好ましい。
上記遮蔽板を取り付ける角度は、気体の流れを遮る観点から、図10に示したように、気体の流れる方向に垂直な角度(壁面に垂直)に対して、気体の上流側に向かって60°以下とするのが好ましい。取り付け角度が気体の流れる方向に対して垂直な角度から気体の下流側になると、あるいは、60°を超えると、遮蔽板に沿って気体が流れてしまい、流れを遮る効果が小さくなってしまう。
また、上記遮蔽板の幅(壁面からの突出高さ)は、帯状体と炉壁面との距離にもよるが、帯状体の幅の1/30以上1/4以下とするのが好ましい。
なお、上記遮蔽板の素材は、気体の流れの強さや、気体の種類、空間内(炉内)の温度等によって適宜選択すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス鋼板、セラミックス板、樹脂板等を用いることができる。
なお、壁面に沿って流れる気体の流れを遮断する方法としては、上記図8や図9のように、板状の遮蔽板を壁面に立設する方法に限定されるものではなく、例えば、壁自体に遮蔽板と同様の効果を有する突起を設ける方法であってもよい。
また、本発明の搬送装置は、フローター天板上に、帯状体の進行方向に対して平行なリブ板を、幅方向に複数並べて立設することが好ましい。これは、ノズルから噴射された気体が帯状体の幅方向に流れ出ることを抑制する役割を果たす。そのため、帯状体下面側の静圧が高まり、安定して帯状体を浮上させることができる。上記リブ板の素材は、特に限定されないが、例えば、鋼、SUS、セラミックスなどの中から、強度、加工性、使用環境に応じて適宜選択すればよい。
また、フローター天板上には、帯状体の進行方向に直交して、複数のリブ板を立設してもよい。このリブ板の設置により、ノズルから噴射された気体が帯状体の進行方向に流れ出ることを抑制することができるので、帯状体の下面側の静圧を高め、帯状体を安定して浮上させることができる。
ここで、上記リブ板の高さは、2〜100mmの範囲であることが好ましい。2mm未満では、気体の水平方向の流れを防止する効果が小さく、一方、100mmを超えると、帯状体の浮上量が大きくなり、不安定となるからである。また、上記リブ板の設置数は、帯状体(フローター)の幅方向には、5以上とするのが好ましい。ただし、10を超えて立設しても、効果が飽和する。また、帯状体(フローター)の進行方向には、2以上とするのが好ましい。ただし、3を超えて立設しても、効果が飽和する。
また、フローター天板上の両幅端部には、帯状体の進行方向に対して平行し、かつ、上記リブ板より背の高いサイドプレートを設けることが好ましい。このサイドプレートも、ノズルから噴射された気体が帯状体の幅方向に流れ出ることを抑制する効果があるので、帯状体下面の静圧を安定して維持することができる。また、帯状体が蛇行した際には、帯状体が寄った側の流路を狭めて、帯状体下面の静圧を高め、帯状体を傾斜させる効果があるので、帯状体の蛇行を矯正する能力をより高めることができる。
上記効果を有効に発現させるためには、上記サイドプレートの高さは、リブ板高さの1.5〜8倍の範囲とすることが好ましい。1.5倍以下では、帯状体が蛇行した際、蛇行した側の帯状体下面で十分な静圧が確保できず、蛇行修正能力が低下する。一方、8倍を超えると、ノズルから噴射された気体が幅方向に流れ出るのを抑制する効果が強くなり過ぎ、蛇行した帯状体が大きく傾斜し、却って擦り傷が発生し易くなる。
なお、サイドプレートやリブ板は、フローター天板上での気体の幅方向の流れを抑制するため、ある程度の面積を有していればよく、図6に示すような湾曲した形状でも、一部切り欠きを有する形状でもよい。
また、帯状体を浮上させる高さ(浮上量)は、リブ板の頂部から帯状体下面の平均位置までの距離が、リブ板高さの0.5〜5倍となるよう設定することが好ましい。0.5倍未満では、浮上量が少ないため、蛇行が発生した際に、帯状体の端部がリブ板やサイドプレートに触れて擦り傷を引き起こすようになる。一方、浮上量がリブ板高さの5倍より大きくなると、ノズルから噴射された気体が帯状体の幅方向や長手方向に流れ出ることを抑制するリブ板やサイドプレートの効果が弱くなり、浮上が安定しなくなる。そのため、帯状体が振動を起こし、蛇行を助長したり、フローターと接触して、擦り傷を引き起こしたりするからである。
周囲の4面を壁面で取り囲んだ幅2400mm×高さ2000mmの炉内に、図1〜3に示した本発明に適合する非接触式の搬送装置を6m間隔で5台直列に配設した乾燥炉に、板厚0.25mm×板幅1200mmの鋼帯を、通板速度60m/min、張力5.9MPaの条件で浮上した状態で搬送する実験を行い、平均蛇行量、横振れ振幅および擦り傷の発生有無を調査した。ここで、上記実験に用いた搬送装置のフローターは、鋼板の進行方向に設けた2つのノズル間隔が1100mm、幅方向長さが1500mm、床面から天板までの高さが1000mmのもので、2つのノズルの総開口面積は60000mm(一定)とし、幅方向の開口面積比、すなわち、幅方向中央部のスリット幅に対する鋼帯の幅端部に対応する位置のスリット幅の比(ノズル開口面積比)を表1に示したように変化させた。また、リブ板の高さ、サイドプレート高さ、遮蔽板の設置有無を表1に示したように変化させ、さらに、フローターの内圧を、ブロア出力を0.2〜2.0kPaの範囲で調整して鋼帯の浮上量も表1に示したように変化させた。
また、炉内に設置した遮蔽板は、長さ(帯状体の進行方法)が2000mm、幅が100mm、厚さが5mmのステンレス鋼板製で、図8のように、フローターの両側壁面の高さ1500mmの位置に設置した。
また、比較例として、図4に示した形状で、図1〜3に示したフローターとノズル間隔および幅方向長さが同じで、かつ、ノズル開口面積が幅方向で一定(スリット幅20mm、総開口面積60000mm)のフローターを有する搬送装置を用いた搬送実験も行った。
なお、蛇行量は、5台目のフローター近傍の下流側にて、2次元レーザーセンサーを用いて鋼板エッジを検出することにより測定した。この際、1条件あたりの通板時間は、蛇行発生頻度から考えて十分に平均化処理が可能である1時間以上とした。
また、横振れ振幅は、蛇行量と同様に、5台目のフローター近傍の下流側に設置した2次元レーザーセンサーで測定した鋼板エッジの位置データからを求めた。
また、擦り傷の発生有無の判定は、乾燥炉出側の検査にて十分に明るい蛍光灯の下で、目視により判定した。
Figure 0006020845
表1の結果から、本発明に適合する搬送装置を用いることにより、蛇行量や横振れが小さく、かつ、擦り傷の発生もなく、鋼帯を安定して通板できることがわかる。
本発明の技術は、実施例に用いた鋼帯の搬送に限定されるものではなく、Alやその他の金属板や、紙、プラスチック等のフィルムなどの様々な帯状体にも適用することができる。
1:帯状体
2:フローター
3:サイドプレート
4:リブ板
5:ノズル開口
6:天板
7:周囲壁
9:遮蔽板

Claims (7)

  1. 周囲を壁面で囲まれた空間内を連続して走行する帯状体の下面に向かってフローターに設けられたノズルから気体を噴射して帯状体を浮上させ、該帯状体を非接触に支持して搬送する帯状体の搬送装置であって、上記フローターに設けられたノズルの開口面積を、フローターの幅方向中央部より両幅端部側を広くし、かつ、フローター周囲の壁面の板幅方向両側に、帯状体の下方から帯状体の幅端部方向に向かって流出し、上記壁面に沿って流れて帯状体の上面に至る気体の流れを抑止する遮蔽板を設けてなることを特徴とする帯状体の非接触式搬送装置。
  2. 上記フローターに設けられたノズルにおける幅方向中央部の開口面積に対する帯状体の両幅端部に対応する位置の開口面積の比であるノズル開口面積比が1.1〜5の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の帯状体の非接触式搬送装置。
  3. 上記遮蔽板は、空間を構成する4壁面の両側面および/または天井面に設置してなることを特徴とする請求項1または2に記載の帯状体の非接触式搬送装置。
  4. 帯状体の下面に対向して設けられたフローターの天板上に、帯状体の進行方向に平行するリブ板を、フローターの幅方向に複数立設してなり、かつ、上記天板上の両幅端部に、帯状体の進行方向に平行し、かつ、上記リブ板よりも背の高いサイドプレートを立設してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯状体の非接触式搬送装置。
  5. 上記リブ板の高さは、2〜100mmであることを特徴とする請求項4に記載の帯状体の非接触式搬送装置。
  6. 上記サイドプレートの高さは、上記リブ板の高さの1.5〜8倍であることを特徴とする請求項4または5に記載に帯状体の非接触式搬送装置。
  7. 上記フローターの天板上に、帯状体の進行方向に直交するリブ板を、帯状体の進行方向に複数立設してなることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の帯状体の非接触式搬送装置。
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