JP6930069B2 - 衛生用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、衛生用紙に関する。
ティシュペーパー等の衛生用紙は、肌に直接触れるものであるため、滑らかで柔らかい風合いが要求される。特に、ティシュペーパーは顔に触れるものであるため、肌への刺激が少ないものが好ましいとされている。
従来、ティシュペーパー等に滑らかで柔らかい風合いを持たせるために、抄紙原料に柔軟剤等の薬剤の添加量を調整したり、使用するパルプ種の配合比率を調整することが行われている(例えば、特許文献1等)。また、特許文献2には、表面に薬液が塗布された2プライのティシュペーパーが開示されている。さらに特許文献3では、原紙の坪量やクレープ数等を調整することによって、柔らかさや滑らかさを高めることが提案されている。
特許第4762846号公報 特許第4868621号公報 特開2013−111161号公報
しかしながら、従来のティシュペーパー等に代表される衛生用紙においても、滑らかで柔らかな風合いは十分ではなく、さらなる改善が求められていた。また、近年は、より肌への刺激が少ない衛生用紙が求められており、薬液等の塗布をせずとも滑らかな風合いが達成された衛生用紙の開発が求められていた。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、肌への刺激が少なく、かつ滑らかな風合いを有する衛生用紙を提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、表面粗さの平均偏差値(SMD値)を所定の範囲内に制御することにより、肌への刺激が少なく、かつ滑らかな風合いを有する衛生用紙が得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] KES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)が1.60μm以下である2プライ以上の衛生用紙。
[2] 密度が0.170g/cm3以上である[1]に記載の衛生用紙。
[3] 衛生用紙に含まれるパルプ成分の長さ加重平均繊維長が0.77mm以下である[1]又は[2]に記載の衛生用紙。
[4] 衛生用紙に含まれるパルプ成分の平均繊維幅が16.0μm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の衛生用紙。
[5] 衛生用紙に含まれるパルプ成分のルンケル比が0.8以下である[1]〜[4]のいずれかに記載の衛生用紙。
[6] 衛生用紙の縦方向の引張破断伸びが10%以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の衛生用紙。
[7] ティシュペーパー製品として用いられる[1]〜[6]のいずれかに記載の衛生用紙。
本発明によれば、肌への刺激が少なく、かつ滑らかな風合いを有する衛生用紙を得ることができる。本発明の衛生用紙は、顔など敏感な部位の肌に直接触れるティシュペーパーとして特に好ましく用いられる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
(衛生用紙)
本発明は、2プライ以上の衛生用紙に関する。本発明の衛生用紙のKES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)は1.60μm以下である。
本発明の衛生用紙は、上記構成を有するものであるため、衛生用紙を使用した使用者の肌への刺激を抑えることができる。このため、本発明の衛生用紙は、顔などの敏感な部位の肌に直接触れる用途に好ましく用いられる。また、本発明の衛生用紙は、滑らかな風合いを有する。このように本発明の衛生用紙は良好な手触り感と使用感を有するものである。
本発明の衛生用紙は2プライ以上の衛生用紙である。衛生用紙のプライ数は衛生用紙原紙の重ね合わせ枚数を意味する。プライ数は、2以上であればよく、2以上4以下であることが好ましく、2もしくは3であることがより好ましく、2であることが特に好ましい。
KES試験法は、人がものに触れたときに感じる感触や着心地などの感覚的な「風合い」を客観的な数値データで表す方法である。KES試験法では、感覚的な「風合い」を客観的な数値データで表すことができるため、共有化が可能なデータを得ることができる。KES試験法においては、KES表面試験機を用いて表面粗さの平均偏差値(SMD値)を測定することができる。KES表面試験機においては、指先をシミュレートしたセンサーで摩擦抵抗や変動、凹凸を測定することで、人の触った感覚と一致したす滑りやすさ、ざらつき感、粗さ等を数値で表すことができる。
本発明では、KES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)は1.60μm以下であればよく、1.55μm以下であることが好ましく、1.50μm以下であることがより好ましい。また、表面粗さの平均偏差値(SMD値)は、0.50μm以上であることが好ましい。SMD値を上記範囲内とすることにより、表面のざらつきを抑え、衛生用紙を肌に当てたときの刺激を抑えることができる。加えて、衛生用紙の表面の平滑度を適切な範囲とすることにより、衛生用紙の柔らかさを保つことができる。また、SMD値を上記範囲内とすることにより、表面に凹凸構造を残すことができ、肌表面の汚れを十分に拭き取ることができる。
本発明におけるKES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)は、KES自動化表面試験機(カトーテック株式会社製、KES FB4−A−SE)で測定した値である。具体的には、2プライ以上の衛生用紙を縦20cm×横20cmの四角形状とし、試験サンプルとする。そして、幅5mmになるようにU字に整形された0.5mm径のピアノワイヤーの接触子を、サンプルの表面に10gfの力で接した状態とし、1mm/secの速度で一方向に3cm移動させ、動作を逆転して逆方向にも3cm移動させ、表面粗さの測定を行う。このような測定をサンプルの縦方向と横方向についてそれぞれ6回ずつ行い、得られた測定データからHampel identifierの方法でそれぞれ異常値を除外し、縦方向の表面粗さの平均偏差と横方向の表面粗さの平均偏差の幾何平均値を算出し、SMD値とする。なお、上記測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行う。
本明細書において、「表面」とは、衛生用紙のうち使用者の肌に直接触れることが想定されている面を意味し、「裏面」とは、この衛生用紙の表面と反対側の面を意味する。例えば、衛生用紙を2枚重ねにした2プライのティシュペーパー製品においては、使用者の肌に接する外面に相当する面が衛生用紙の表面に相当し、使用者の肌に接しない内面が衛生用紙の裏面に相当する。言い換えると、2プライのティシュペーパー製品は、衛生用紙の裏面同士を向かい合わせて重ねたものとなる。なお、衛生用紙を2枚重ねにした2プライのティシュペーパー製品においては、「表面」として2つの面が存在することになる。本発明においては、これら2つの「表面」のSMD値が上記範囲であることが好ましい。
上記のKES試験法を用いて、衛生用紙の平均摩擦係数(MIU値)と、摩擦係数の平均偏差(MMD値)を算出することもできる。MIU値とMMD値を算出する際には、2プライ以上の衛生用紙を縦20cm×横20cmの四角形状とし、試験サンプルとする。そして、1cm四方のシリコン端子の接触子を、サンプルの表面に25gfの力で接した状態とし、1mm/secの速度で一方向に3cm移動させ、動作を逆転して逆方向にも3cm移動させ、摩擦係数の測定を行う。このような測定をサンプルの縦方向と横方向についてそれぞれ6回ずつ行い、得られた測定データからHampel identifierの方法でそれぞれ異常値を除外し、縦方向の摩擦係数と横方向の摩擦係数の幾何平均値を算出し、MIU値とする。さらに、縦方向の摩擦係数の平均偏差と横方向の摩擦係数の平均偏差の幾何平均値を算出し、MMD値とする。なお、上記測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行う。
本発明においては、衛生用紙の平均摩擦係数(MIU値)は、1.60以下であることが好ましく、1.55以下であることがより好ましく、1.50以下であることがさらに好ましい。また、衛生用紙の平均摩擦係数(MIU値)は1.20以上であることが好ましい。MIU値を上記範囲内とすることにより、衛生用紙を肌に当てたときの抵抗を抑えることができ、肌に与える刺激を抑えることができる。また、MIU値を上記範囲内とすることにより、衛生用紙を肌に当てたときの滑り性を適切な条件とすることができ、肌表面の汚れの拭き取りを十分に行うことができる。
衛生用紙の摩擦係数の平均偏差(MMD値)は、0.025以下であることが好ましく、0.020以下であることがより好ましく、0.018以下であることがさらに好ましい。また、衛生用紙の摩擦係数の平均偏差(MMD値)は、0.01以上であることが好ましい。MMD値を上記範囲内とすることにより、衛生用紙を肌に当てたときの滑らかさを高めることができ、肌に与える刺激を抑えることができる。また、MMD値を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の平滑度を適切な範囲とすることができ、衛生用紙の柔らかさを維持することができる。
本発明の衛生用紙の坪量は、9.0g/m2以上であることが好ましく、10.0g/m2以上であることがより好ましく、11.0g/m2以上であることがさらに好ましい。また、衛生用紙の坪量は、15.0g/m2以下であることが好ましく、14.5g/m2以下であることがより好ましく、14.0g/m2以下であることがさらに好ましい。坪量を上記範囲内とすることにより、使用時に十分な強度が得られ、肌に当てたときに破れが生じる等の不具合の発生を防ぐことができる。また、坪量を上記範囲内とすることにより、使用時のごわつき感を低減し、肌触りを良化させることができる。なお、上記の坪量は、衛生用紙を構成する1プライ(個別の衛生用紙)の測定値である。坪量は、JIS P 8124の規定に従って測定する。
本発明の衛生用紙の全体の厚みは、90μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましく、110μm以上であることがさらに好ましい。また、本発明の衛生用紙の全体の厚みは、170μm以下であることが好ましく、160μm以下であることがより好ましく、150μm以下であることがさらに好ましい。紙厚を上記範囲内とすることにより、使用時のふんわり感を高めることができ、さらに十分な強度を得ることができる。また、紙厚を上記範囲内とすることにより使用時のごわつき感を低減し、肌触りを良化させることができる。衛生用紙の全体の厚みは、2プライの衛生用紙の測定値である。測定には厚さ計(尾崎製作所製、PEACOCK G−MT型)を用いる。そして、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろした時の値を全体の厚みとする。なお、測定は衛生用紙10枚を1枚ずつ測定し、取得した10枚の厚みを平均したものを全体の厚み(紙厚)とする。なお、上記測定は、ISO187に準拠した環境で行う。
本発明の衛生用紙の密度は、0.170g/cm3以上であることが好ましく、0.175g/cm3以上であることがより好ましい。また、本発明の衛生用紙の密度は、0.22g/cm3以下であることが好ましい。密度を上記範囲内とすることにより、表面の平滑性を高めることができる。その結果としてSMD値が小さくなり、肌に当てたときの滑らかさを高めることができる。また、密度を上記範囲内とすることにより、柔らかさを保ちつつ十分な強度が得られる。上記衛生用紙の密度は、2プライの衛生用紙の密度であり、上述した方法で測定した坪量(1プライ)を2倍し、紙厚(2プライ)で割ることにより算出された値である。
本発明の衛生用紙の縦方向の引張強度は、2.0N/25mm以上であることが好ましく、2.2N/25mm以上であることがより好ましい。衛生用紙の縦方向の乾燥引張強度は、5.0N/25mm以下であることが好ましく、4.0N/25mm以下であることがより好ましく、3.5N/25mm以下であることがさらに好ましい。縦方向の引張強度を上記範囲内とすることにより、使用時に十分な強度が得られ、破れが生じる等の不具合の発生を防ぐことができる。また、縦方向の引張強度を上記範囲内とすることにより、衛生用紙全体の柔らかさを維持することができ、肌触りを高めることができる。
また、本発明の衛生用紙の横方向の引張強度は、0.70N/25mm以上であることが好ましく、1.0N/25mm以上であることがより好ましい。衛生用紙の横方向の引張強度は2.0N/25mm以下であることが好ましい。横方向の引張強度を上記範囲内とすることにより、使用時に十分な強度が得られ、破れが生じる等の不具合の発生を防ぐことができる。また、横方向の引張強度を上記範囲内とすることにより、衛生用紙全体の柔らかさを維持することができ、肌触りを高めることができる。
本発明の衛生用紙の縦方向は、衛生用紙の抄造の流れ方向に相当する方向であり、衛生用紙の横方向は、衛生用紙の抄造の流れ方向に直交する方向に相当する方向である。なお、衛生用紙の抄造の流れ方向を確認する方法としては、下記の方法が挙げられる。
例えば、衛生用紙の抄造時にクレープ処理を行う場合は、衛生用紙表面をカメラ等で拡大して観察し、クレープ(しわ)の入り方を確認し、クレープの長軸方向に直交する方向を流れ方向と判別することができる。また、衛生用紙を抄造する際には、パルプ繊維がワイヤーの流れ方向に整列する傾向があるため、紙の引張強度や引裂強度を測定することで流れ方向を判別することもできる。
本明細書における衛生用紙の引張強度は、衛生用紙を幅25mm、スパン長100mmにカットしたサンプルをJIS P 8113に準拠して測定した。縦方向の引張強度と、横方向の引張強度を各6サンプルずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法でそれぞれ異常値を除外し、その平均値を算出して引張強度とした。さらに、上記の通り算出した縦方向と横方向の引張強度の平均値を、算出し、縦横方向の幾何平均引張強度とした。なお、衛生用紙の引張強度は、乾燥引張強度であり、ISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)における引張強度である。
本発明の衛生用紙の縦方向の引張破断伸びは、10%以下であることが好ましく、9.5%以下であることがより好ましく、9.4%以下であることがさらに好ましい。また、衛生用紙の縦方向の引張破断伸びは、7.5%以上であることが好ましい。引張破断伸びを制御する手段としてクレープ率があり、クレープ率は(ヤンキードライヤーの速度−リール速度)/リール速度×100で求められる。クレープ率が上がると、縦の引張破断伸びが大きくなり、クレープ率を下げると縦の引張破断伸びは小さくなる。また、クレープ率が上がると、衛生用紙表面の凹凸が増加し、結果的にSMD値が高くなり、逆にクレープ率が下がると衛生用紙表面の凹凸が減少し、SMD値は低下する。つまり、本発明では、縦方向の引張破断伸びを上記範囲内とすることにより、衛生用紙の表面粗さの平均偏差値(SMD値)を所望の範囲内とすることができる。加えて、表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、ざらつき感を抑え、衛生用紙を肌に当てたときの刺激を抑制することができる。また、縦方向の引張破断伸びを上記範囲内とすることにより、使用時に破れが生じる等の不具合の発生を抑制することができる。
また、衛生用紙の横方向の引張破断伸びは、5.0%以下であることが好ましく、4.5%以下であることがより好ましい。また、衛生用紙の横方向の引張破断伸びは、3.5%以上であることが好ましい。横方向の引張破断伸びを上記範囲内とすることにより、横方向の引張強度の低下を防ぎ、使用時に破れが生じる等の不具合の発生を抑制することができる。
引張破断伸びの測定値は、2プライの衛生用紙の測定値であり、JIS P 8113に準拠して測定した値である。縦方向の引張破断伸びと、横方向の引張破断伸びは、各6サンプルずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外した後のそれぞれ平均値である。引張破断伸び(%)は下記式により算出される。
引張破断伸び(%)= サンプルの伸び量(mm)×100 /サンプルのスパン長(mm)
衛生用紙のクレープ率は28%以下であることが好ましく、26%以下であることがより好ましい。また、衛生用紙のクレープ率は15%以上であることが好ましい。クレープ率を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、クレープ率を上記範囲内とすることにより、衛生用紙の縦方向の引張破断伸びの低下を抑制することができ、使用時の耐久性を高めることができる。
本発明の衛生用紙の表面のハンドフィール値(以下、HF値ともいう)は70.0以上であることが好ましく、75.0以上であることがより好ましい。ハンドフィール値を上記範囲内とすることにより、衛生用紙の滑らかさや柔らかさを高め、肌触りを良化させることができる。
ここで、ハンドフィール値(HF値)は、ティシューソフトネスアナライザー(Emtec Electronic GmbH社製)を用いて、以下の測定方法によって測定することができる。
まず、ティシューソフトネスアナライザーのサンプル台に、直径112.8mmの円形にカットしたサンプルを設置する。このサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力をかけて上方から押し込む。その後、ブレード付きローターを回転数が2.0回転/秒となるように回転させ、その時の振動周波数を測定する。
また、直径112.8mmの円形にカットした別のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNと、60mNの圧力で押し込んだ際の上下方向の変形変位量を算出する。HF値は、振動周波数と変形変位量から算出される値であり、計算のアルゴリズムはFacial IIを用いることができる。
HF値を算出する際は、各サンプルの表面について10回行い、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外する。そして、第1面及び第2面について各々平均値を算出し、そのように算出された2つの平均値から、HF値の平均値を算出し、それを本発明におけるHF値とする。
なお、上記サンプルの測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行う。また、測定の際には、付属の説明書に従い標準サンプル(emetec ref.2X(nn.n))で校正し、アルゴリズムをFacial IIに設定する。計算ソフトウェアとしてはemetec measurement system ver.3.22を使用する。
本発明の衛生用紙は、ティシュペーパー、ちり紙、ペーパータオル(キッチンペーパー等)、トイレットペーパー、ワッティング(紙綿)等として用いることができる。中でも、本発明の衛生用紙は、ティシュペーパー製品として用いられるものであることが好ましい。すなわち、本発明の衛生用紙は、ティシュペーパー製品であってもよい。
本発明の衛生用紙を構成する1プライの個別の衛生用紙は、同一のものであってもよく、異なる性状を有していてもよい。例えば、表面側の衛生用紙と、裏面側の衛生用紙において、パルプ成分や任意成分を異なる配合割合としたり、各衛生用紙の製造条件を異なる条件とすることもできる。
(パルプ成分)
本発明の衛生用紙は、繊維原料であるパルプ成分を含むスラリーを抄紙することによって得られる。パルプ成分としては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプが挙げられるが、特に限定されない。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられるが、特に限定されない。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されないパルプは上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
パルプ成分としては、針葉樹パルプ及び広葉樹パルプから選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。中でも、本発明においては、針葉樹パルプと広葉樹パルプを併用することが好ましく、針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)を併用することがより好ましい。
パルプ成分として針葉樹パルプが用いられる場合は、針葉樹パルプの含有量は、衛生用紙に含まれるパルプ成分の全質量に対して、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましく、25質量%以下であることが特に好ましい。また、針葉樹パルプの含有量は、衛生用紙に含まれるパルプ成分の全質量に対して、5質量%以上であることが好ましい。針葉樹パルプの含有率を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、針葉樹パルプの含有率を上記範囲内とすることにより、衛生用紙全体の強度を高めることができ、使用時の耐久性を高めることができる。
衛生用紙中に含有されるパルプ成分の長さ加重平均繊維長は0.77mm以下であることが好ましく、0.75mm以下であることがより好ましく、0.70mm以下であることがさらに好ましい。また、パルプ成分の長さ加重平均繊維長は0.55mm以上であることが好ましい。パルプ成分の長さ加重平均繊維長を上記範囲内とすることにより、針葉樹パルプの配合率を好ましい範囲とすることができる。また、パルプ成分の長さ加重平均繊維長を上記範囲内とすることにより、衛生用紙全体の強度を高めることができ、さらに紙粉の発生を抑制することができる。
ここで、衛生用紙中に含有されるパルプ成分の長さ加重平均繊維長は、衛生用紙中に含有されるパルプ成分を離解して得られる繊維成分の繊維長であり、離解繊維長と呼ぶこともある。パルプ成分として、針葉樹パルプと広葉樹パルプが併用されている場合は、両方のパルプの繊維長から離解繊維長の長さ加重平均繊維長が算出される。離解繊維長は、以下の測定方法で算出された繊維長である。
まず衛生用紙を水に離解させて得られた繊維分散スラリーを作製する。繊維分散スラリーは、4gの衛生用紙を200mlの水に入れ、4500rpmで離解機を運転し、十分に離解するまで攪拌させることにより得る。得られた繊維分散スラリーを0.01質量%以上0.02質量%以下になるように希釈し、希釈液を作製する。この希釈液10mlに含まれる繊維成分の投影長さを、繊維長測定装置(メッツォオートメーション社製、カヤーニファイバーラボVer4.0)を用いて測定し、離解繊維の長さ加重平均値を算出する。
衛生用紙中に含有されるパルプ成分の平均繊維幅は、16.0μm以下であることが好ましく、15.5μm以下であることがより好ましく、15.0μm以下であることがさらに好ましい。また、パルプ成分の平均繊維幅は、14.0μm以上であることが好ましい。パルプ成分の平均繊維幅を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、パルプ成分の平均繊維幅を上記範囲内とすることにより、衛生用紙全体の強度を高めることができ、使用時の耐久性を高めることができる。パルプ成分の平均繊維幅の測定方法は、上述したパルプ成分の長さ加重平均繊維長の測定方法と同様であり、平均繊維幅は、繊維分散スラリーの希釈液10mlに含まれる繊維成分の投影幅の平均値である。
衛生用紙中に含有されるパルプ成分のルンケル比は、0.80以下であることが好ましく、0.75以下であることがより好ましく、0.70以下であることがさらに好ましい。また、パルプ成分のルンケル比は、0.50以上であることが好ましい。パルプ成分のルンケル比を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、パルプ成分のルンケル比を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の平滑度を適切な範囲とすることができ、衛生用紙のふんわり感や肌触り感を高めることができる。なお、ルンケル比は、繊維の形態を示す指標であり、下記式により算出することができる。
ルンケル比=繊維壁厚×2/ルーメン径
なお、細胞壁厚と、ルーメン径は、繊維長測定装置(メッツォオートメーション社製、カヤーニファイバーラボVer4.0)を用いて測定することができる。
(任意成分)
本発明の衛生用紙には、パルプ成分の他に任意成分が含まれていてもよい。任意成分としては、例えば、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤等を挙げることができる。乾燥紙力剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げることができる。湿潤紙力剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン、尿素、メラミン、熱架橋性ポリアクリルアミド等を挙げることができる。柔軟剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を挙げることができる。上記の任意成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
衛生用紙に湿潤紙力剤が含まれている場合は、湿潤紙力剤の含有量は、衛生用紙に含まれるパルプ成分の100質量部に対して、0.001質量部以上0.20質量部以下であることが好ましい。
また、衛生用紙に柔軟剤が含まれている場合は、柔軟剤の含有量は、衛生用紙に含まれるパルプ成分の100質量部に対して、0.01質量部以上0.50質量部以下であることが好ましい。
さらに、衛生用紙に乾燥紙力剤が含まれている場合は、乾燥紙力剤の含有量は、衛生用紙に含まれるパルプ成分の100質量部に対して、0.01質量部以上1.00質量部以下であることが好ましい。
(衛生用紙の製造方法)
本発明の衛生用紙の製造方法は、繊維原料を含むスラリーを抄紙する工程を含む。スラリーを抄紙する工程では、一般的な抄紙機を利用することができる。本発明では、抄紙機は、2層抄きヘッドボックスの抄紙機を用いることが好ましく、2層抄きヘッドボックスのツインワイヤーフォーマーを用いることが特に好ましい。このような抄紙機は、例えば、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート、カレンダーパート及びリールパートを備えている。
ワイヤーパートは、供給されたスラリーを脱水してシート化する工程である。ワイヤーパートでは、必要に応じて任意成分を添加したパルプスラリーをフォーミングユニットに供給し、衛生用紙の原紙となる2層抄きのシートを形成する。なお、フォーミングユニットにおいて3層抄きとなるようにシートを形成することにより、3層抄きの衛生用紙を形成することもできる。フォーミングユニットでは、各層を形成するパルプスラリーの成分配合比率を異なるものとすることもできる。これにより、衛生用紙を構成する各層の性状を異なるものとしてもよい。
プレスパートは、シートに圧力をかけて、さらに脱水する工程である。プレスパートでは、ワイヤーパートにおいて形成されたシートに圧力をかけ、シートの水分を搾り取る。プレスパートでは、シートに圧力をかけることによって、シートの表面を平滑にすると同時に、パルプ成分の密度を調整することもできる。
ドライヤーパートでは、プレスパートを経て得られたシートを乾燥させる。ここでは、ヤンキードライヤーを用いることが好ましい。これにより、湿紙であったシートを乾燥状態のシート(紙)とすることができる。
本発明の衛生用紙の製造方法は、カレンダー処理する工程を含むことが好ましい。カレンダー処理工程は、カレンダーパートにおいて行われる。カレンダーパートでは、乾燥後のシートの表面を押圧しながら引き延ばして、シートの表面を滑らかにする工程である。本発明では、カレンダー処理工程を設けることにより、衛生用紙の表面粗さの平均偏差値(SMD値)を所望の範囲にすることができる。
カレンダー処理工程において、マシンカレンダー処理を施す場合、マシンカレンダー線圧は4.5kg/cm以上であることが好ましく、5.0kg/cm以上であることがより好ましい。また、マシンカレンダーの線圧は12kg/cm以下であることが好ましい。マシンカレンダー線圧を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、マシンカレンダー線圧を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の平滑度を適切な範囲とすることができ、衛生用紙のふんわり感や肌触り感を高めることができる。マシンカレンダーの種類は特に限定されないが、金属ロール同士、あるいは金属ロールと弾性ロール、あるいは弾性ロール同士の組み合わせがあり、このうち金属ロールと弾性ロールの組み合わせが好ましい。
リールパートでは、上記工程を経て得られた衛生用紙原紙を巻き取って、ロール体を形成する。
本発明の衛生用紙の製造方法は、ワインダーパートにおいてカレンダー処理する工程を含むことが好ましい。ワインダーパートではリールパートで得られた1層の原紙から構成されたロール体を2本以上用意し、各ロールの原紙を重ね合わせることで、2プライ以上の衛生用紙を形成し、このシートに対しカレンダー処理を行う。
ワインダーパートにおけるワインダーカレンダー処理は、2プライ以上の衛生用紙形成後のシートの表面を押圧しながら引き延ばして、シートの表面を滑らかにする工程である。ワインダーパートにおいては、2段以上のワインダーカレンダー処理を行ってもよい。本発明では、ワインダーパートでのワインダーカレンダー処理工程を設けることにより、衛生用紙の表面粗さの平均偏差値(SMD値)を所望の範囲にすることができる。その後適宜切断され、シート状の衛生用紙が形成されることが好ましい。
ワインダーカレンダー線圧は2.0kg/cm以上であることが好ましく、2.5kg/cm以上であることがより好ましい。また、ワインダーカレンダーの線圧は10kg/cm以下であることが好ましい。2段以上のワインダーカレンダー処理を行う場合は、いずれのワインダーカレンダー処理においても上記範囲内のワインダーカレンダー線圧で処理を行うことが好ましい。ワインダーカレンダー線圧を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の凹凸構造の程度を適切な条件とすることができ、SMD値を所望の範囲内とすることができる。これにより、衛生用紙を肌に当てたときの刺激感を低減することができる。また、ワインダーカレンダー線圧を上記範囲内とすることにより、衛生用紙表面の平滑度を適切な範囲とすることができ、衛生用紙のふんわり感や肌触り感を高めることができる。ワインダーカレンダーの種類は特に限定されないが、金属ロール同士、あるいは金属ロールと弾性ロール、あるいは弾性ロール同士の組み合わせがあり、このうち金属ロールと弾性ロールの組み合わせが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプ(以下「LBKP」ともいう)が90質量%、針葉樹クラフトパルプ(以下「NBKP」ともいう)が10質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.08質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を24%に、マシンカレンダー線圧を8.0kg/cmに調整して、マシンカレンダー処理を行い衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を2.5kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を6.0kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が11.3g/m2、紙厚が117μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、金属ロール−弾性ロールの組み合わせのカレンダーを使用した。
(実施例2)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプが80質量%、針葉樹クラフトパルプが20質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.09質量%(対パルプ質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.06質量%(対パルプ質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を24%に、マシンカレンダー圧を6.0kg/cmに調整して、マシンカレンダー処理を行い、衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を2.5kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を6.0kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が11.7g/m2、紙厚が122μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、実施例1と同じカレンダーロールを使用した。
(実施例3)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプが75質量%、針葉樹クラフトパルプが25質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.09質量%(対パルプ質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.10質量%(対パルプ質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を18%に、マシンカレンダー圧を6.0kg/cmに調整して、マシンカレンダー処理を行い、衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を3.0kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を7.5kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が13.2g/m2、紙厚が150μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、実施例1と同じカレンダーロールを使用した。
(比較例1)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプが50質量%、針葉樹クラフトパルプが50質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.09質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.11質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を25%に、マシンカレンダー圧を8.0kg/cmに調整して、マシンカレンダー処理を行い、衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を6.0kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を8.0kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が14.3g/m2、紙厚が174μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、実施例1と同じカレンダーロールを使用した。
(比較例2)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプが80質量%、針葉樹クラフトパルプが20質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.09質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.08質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を24%に調整し、マシンカレンダー処理は行わず、衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を2.5kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を6.0kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が11.7g/m2、紙厚が150μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、実施例1と同じカレンダーロールを使用した。
(比較例3)
パルプ成分(100質量%)のうち、広葉樹クラフトパルプが80質量%、針葉樹クラフトパルプが20質量%となるようにパルプスラリーを調製した。さらに、パルプスラリーには、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製)を0.09質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、柔軟剤(星光PMC株式会社製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加し、カチオン化澱粉(王子コンスターチ製)を0.06質量%(対パルプ成分質量比)となるように添加した。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、クレープ率を30%に、マシンカレンダー圧を6.0kg/cmに調整して、マシンカレンダー処理を行い、衛生用紙原紙を得た。
得られた原紙巻取をワインダー加工機にかけ、1段目のワインダーカレンダー線圧を2.5kg/cmに、2段目のワインダーカレンダー線圧を6.0kg/cmに調整し、カレンダー処理を行い、1プライの坪量が11.5g/m2、紙厚が120μmの衛生用紙を得た。なお、マシンカレンダーおよびワインダーカレンダーともに、実施例1と同じカレンダーロールを使用した。
(比較例4及び5)
比較例4及び5は、市販されている他社製品である。比較例4及び5は、市販品を購入したものを測定に使用した。
(評価)
(坪量)
坪量の測定値は、ティシュペーパー製品を構成する1プライ(個別の衛生用紙)の測定値を示している。坪量は、JIS P 8124の規定に従って測定した。
(紙厚)
厚さの測定値は、ティシュペーパー製品(2プライの衛生用紙)の測定値を示している。厚さは、ISO187に準拠した環境で、厚さ計(尾崎製作所製、PEACOCK G−MT型)を用いて、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろした時の値を読み取った。なお、測定は試料10枚を1枚ずつ測定し、取得した10枚の厚さを平均したものを紙厚とした。
(密度)
密度の値は、坪量(1プライ)を2倍し、紙厚(2プライ)で割った値であり、2プライの衛生用紙の密度を示している。
(引張強度)
引張強度の測定値は、ティシュペーパー製品(2プライの衛生用紙)の測定値であり、乾燥引張強度を示している。引張強度は、JIS P 8113に準拠して測定した。縦方向の引張強度と、横方向の引張強度を各6サンプルずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、それぞれの平均値を算出して引張強度とした。さらに、上記の通り算出した縦方向と横方向の引張強度の平均値を、算出し、縦横方向の幾何平均引張強度とした。
(引張破断伸び)
引張破断伸びの測定値は、ティシュペーパー製品(2プライの衛生用紙)の測定値であり、引張破断伸びは、JIS P 8113に準拠して測定した。縦方向の引張破断伸びと、横方向の引張破断伸びを各6サンプルずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、それぞれ平均値を算出して引張破断伸びとした。
以下の式より、引張破断伸び(%)を算出した。
引張破断伸び(%)= サンプルの伸び量(mm)×100 /サンプルのスパン長(mm)
(HF値)
衛生用紙のHF値は、ティシュペーパー製品(2プライの衛生用紙)の測定値であり、ティシューソフトネスアナライザー(Emtec Electronic GmbH社製)を用いて測定した。サンプル台に、直径112.8mmの円形にカットしたサンプルを設置し、このサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力をかけて上方から押し込んだ。その後、ブレード付きローターを回転数が2.0回転/秒となるように回転させ、その時の振動周波数を測定した。また、直径112.8mmの円形にカットした別のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNと、60mNの圧力で押し込んだ際の上下方向の変形変位量を算出した。HF値は、振動周波数と変形変位量から、算出される値であり、計算のアルゴリズムはFacial IIを用いた。なお、上記の測定は、各サンプルの表面について10回行い、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、平均値を算出し、それをHF値として評価に用いた。
なお、上記サンプルの測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。また、測定の際には、付属の説明書に従い標準サンプル(emetec ref.2X(nn.n))で校正し、計算ソフトウェアにはemtec measurement system Ver.3.22を使用した。
(表面特性)
衛生用紙の各表面特性は、KES FB4−A−SE 自動化表面試験機(カトーテック株式会社製)を用いて下記の通り測定した。測定するサンプルの形状は、縦20cm、横20cmの四角形状とした。なお、上記サンプルの測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。
<SMDの測定>
幅5mmになるようにU字に整形された0.5mm径のピアノワイヤーの接触子を、サンプル表面に10gfの力で接した状態とし、1mm/secの速度で一方向に3cm移動させ、動作を逆転して逆方向にも3cm移動させ、表面粗さを測定した。このような測定をサンプルの縦方向と横方向についてそれぞれ6回ずつサンプル表面をなぞったときの表面粗さの平均偏差を算出し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、縦方向の平均偏差と横方向の平均偏差の幾何平均値を算出し、SMDとした。
<MIUの測定>
1cm四方のシリコン端子の接触子を、サンプル表面に25gfの力で接した状態とし、1mm/secの速度で一方向に3cm移動させ、動作を逆転して逆方向にも3cm移動させ、摩擦係数を測定した。サンプルの縦方向と横方向についてそれぞれ6回ずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、縦方向の摩擦係数と横方向の摩擦係数の幾何平均値を算出し、MIUとした。
<MMDの測定>
1cm四方のシリコン端子の接触子を、サンプル表面に25gfの力で接した状態とし、1mm/secの速度で一方向に3cm移動させ、動作を逆転して逆方向にも3cm移動させ、摩擦係数の平均偏差を測定した。サンプルの縦方向と横方向についてそれぞれ6回ずつ測定し、得られた測定データからHampel identifierの方法で異常値を除外し、縦方向の摩擦係数の平均偏差と横方向の摩擦係数の平均偏差の幾何平均値を算出し、MMDとした。
(繊維形態)
衛生用紙の製品離解後繊維形態は、衛生用紙を離解させて得られた繊維分散スラリーを繊維長測定装置カヤーニファイバーラボVer4.0(メッツォオートメーション社製)を用いて測定した。
繊維分散スラリーは、4gの衛生用紙を200mlの水に入れ、4500rpmで離解機を運転し、十分に離解するまで攪拌し、さらに、繊維成分濃度を0.01質量%以上0.02質量%以下になるように調整することで得た。この繊維分散スラリー10mlを繊維長測定装置に供した。
なお、長さ加重平均繊維長は投影長さを示しており、平均繊維幅は投影幅を示している。
また、上記繊維長測定装置を用いて、繊維壁厚(μm)、ルーメン径(μm)を測定し、ルンケル比を下記式に従った算出した。
ルンケル比=繊維壁厚×2/ルーメン径
(官能評価)
衛生用紙の肌への刺激感、なめらか感ついては、下記の評価基準で評価を行った。
実施例及び比較例で得た衛生用紙について、銘柄を隠した状態で官能評価を実施した。200人に衛生用紙の表面を触ってもらい、肌に当てたときの衛生用紙の肌への刺激感、なめらか感、やわらかさ、全体評価について4段階で評価を行った。表1に示した記号は下記の意味を示す。
<肌への刺激感>
◎:全く感じない
○:ほとんど感じない
△:やや感じる
×:強く感じる
<なめらか感>
◎:特に優れている
○:優れている
△:やや劣る
×:劣る
<やわらかさ>
◎:特に優れている
○:優れている
△:やや劣る
×:劣る
<全体評価>
◎:特に優れている
○:優れている
△:やや劣る
×:劣る
Figure 0006930069
実施例で得られた衛生用紙は、肌への刺激感が少なく、かつなめらか感に優れていた。一方で、比較例で得られた衛生用紙においては、刺激感の低減となめらか感が両立されていなかった。

Claims (11)

  1. KES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)が1.50μm未満であり、
    密度が0.170g/cm以上である2プライ以上の衛生用紙であって、
    前記衛生用紙に含まれるパルプ成分の平均繊維幅が16.0μm以下である、2プライ以上の衛生用紙。
  2. 前記衛生用紙に含まれるパルプ成分の長さ加重平均繊維長が0.77mm以下である請求項1に記載の衛生用紙。
  3. 前記衛生用紙に含まれるパルプ成分のルンケル比が0.8以下である請求項1又は2に記載の衛生用紙。
  4. 前記衛生用紙の縦方向の引張破断伸びが10%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の衛生用紙。
  5. ティシュペーパー製品として用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の衛生用紙。
  6. KES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)が1.50μm未満である2プライ以上の衛生用紙であって、
    前記衛生用紙に含まれるパルプ成分の長さ加重平均繊維長が0.69mm以下である2プライ以上の衛生用紙。
  7. KES試験法により測定した表面粗さの平均偏差値(SMD値)が1.50μm未満である2プライ以上の衛生用紙であって、
    前記衛生用紙に含まれるパルプ成分の平均繊維幅が16.0μm以下である2プライ以上の衛生用紙。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の衛生用紙の製造方法であって、
    カレンダー処理工程を含む衛生用紙の製造方法。
  9. 前記カレンダー処理工程は、マシンカレンダー処理工程であり、
    前記マシンカレンダー処理工程におけるマシンカレンダー線圧は4.5〜12kg/cmである、請求項8に記載の衛生用紙の製造方法。
  10. 前記カレンダー処理工程は、ワインダーカレンダー処理工程であり、
    前記ワインダーカレンダー処理工程におけるワインダーカレンダーの線圧は2.0〜10kg/cmである、請求項8又は9に記載の衛生用紙の製造方法。
  11. 前記カレンダー処理工程は2段以上のカレンダー処理工程を含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の衛生用紙の製造方法。
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