JP4578910B2 - ロール状トイレットペーパー - Google Patents

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本発明は、ウェブを複数枚重ねたロール状トイレットペーパーに関する。さらに詳しくは、本発明は、柔らかくて肌触りが良く、ロールの巻き取り長さが長く、消費者に経済的な満足感を与えるロール状トイレットペーパーに関する。
一般に、ロール状トイレットペーパー(以下、トイレットロールという場合がある)は、紙管に1枚又は2枚重ねのウェブを巻き取って形成されており、1枚のウェブを巻き取ったものを1プライ、2枚重ねのウェブを巻き取ったものを2プライと称している。
このようなトイレットロールは、通常、坪量20〜30g/m2 のウェブを直径45mm程度の紙管に巻き取り、巻き取り長さを1プライのもので約60m、2プライのもので約30mとし、その直径をいずれも約110mmとしたものが一般的である。
しかしながら、従来のトイレットロールは、1プライのものは、2プライのものに比較して、2倍長く巻き取ることができるが、手で触った場合の柔らかさが劣り、肌触りが悪く、使用感の劣るものであった。
一方、2プライのものは、1プライのものに比較して、柔らかくて肌触りが良く、使用感に優れているが、巻き取り長さが短いため、消費者に不経済であるという印象を与えていた。この場合、巻き取り長さを長くするとロールの直径が大きくなり過ぎてしまい、通常のホルダーに収まらなくなってしまう。
そのため、2プライの有する使用感を維持しつつ、巻き取り長さを1プライと同じにしたトイレットロールが強く求められていた。
また、ウェブを複数枚重ね合せてなるトイレットロールの例としては、トイレットペーパー等の吸収性シートの吸収性を高めることを目的として、2枚重ねのシートに特定形状のエンボス加工を施した吸収性シート(特許文献1)、吸水性を改善する目的で3枚以上のシートを重ね合せてなるトイレットペーパー(特許文献2)、あるいは、柔らかさを付与することを目的としてロールの巻長さをロール断面積で割った値が特定範囲になるようにしたトイレットペーパーロール(特許文献3)、等が提案されている。しかしながら、これらの先行文献のいずれにも、2プライの有する着用感を維持しつつ、巻き取り長さを1プライと同じにしたトイレットロールについては何等開示されていない。
特開2002−88694号公報 特開2002−172072号公報 特開2002−345676号公報
本発明は、上記従来のトイレットロールの有する問題点を克服し、2プライ等の有する使用感を維持しつつ、巻き取り長さを1プライと同じにして消費者に経済的な満足感を与えるトイレットロールを提供するものである。
上記従来のトイレットロールの有する問題点を解決するための本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)1枚当たりの坪量が8〜13g/m で厚さが35〜60μmであるロール状トイレットペーパー用ウェブを複数枚重ね合せた積層体を、該積層体を形成する前記複数枚のウェブの坪量の合計及び厚さの合計よりも少ない坪量及び小さい厚さの積層体となしてロール状に巻き取ってなる、坪量が15〜30g/m で厚さが65〜125μmであり、かつ、巻き取り長さが60〜100mで直径が100〜115mmであることを特徴とするロール状トイレットペーパー。
)前記ロール状トイレットペーパーの前記積層体のソフトネスが、縦方向及び横方向共に10〜45mN/100mmであることを特徴とする(1)項記載のロール状トイレットペーパー。
)前記ウェブを2枚重ね合せたことを特徴とする(1)項又は(2)項に記載のロール状トイレットペーパー。
)前記ウェブを3枚重ね合せたことを特徴とする(1)項又は(2)項に記載のロール状トイレットペーパー。
)前記ウェブはソフトカレンダー処理されていることを特徴とする(1)項〜()項のいずれか1項に記載のロール状トイレットペーパー。
)前記ソフトカレンダー処理は、ウェブ毎にオンマシンカレンダーで1スタック処理した後、プライマシンで2枚重ねとして、更に1〜2スタック処理するものであることを特徴とする()項記載のロール状トイレットペーパー。
)前記ソフトカレンダー処理後の重ね合わせたウェブの密度が0.26〜0.34g/cmであることを特徴とする()項又は()項に記載のロール状トイレットペーパー。
本発明のロール状トイレットペーパー(トイレットロール)は、坪量8〜13g/m2 のウェブを2〜3枚重ね合せて坪量15〜30g/m2 の積層体としたものをロール状に巻き取り、巻き取り長さが60〜100m、ロール直径が100〜115mmとなるように形成したものである。すなわち、本発明のトイレットロールは、積層体を形成するウェブとして従来のウェブよりも低坪量で厚さの薄いものを使用し、さらに、積層体の坪量及び厚さを各ウェブの坪量及び厚さの合計よりも少なくしたものを巻き取って形成したものである。
このような本発明のトイレットロールは、トイレットロールを製造する際に、カレンダー処理工程においてウェブのテンションや線圧をコントロールする、あるいはロール状に巻き取る工程においてウェブのテンションをコントロールする等により製造することができる。
このような構成を有する本発明のトイレットロールは、これを1プライと同じ長さに巻き取った場合でも1プライと同じロール直径を維持することができ、さらに、ウェブを重ね合せて積層した場合にはウェブの間に空気が含まれるために1プライの場合よりも肌触りが良く、柔らかくて使用感に優れている。
本発明において、トイレットロールである積層体を形成するためのウェブは、1枚当りの坪量が8〜13g/m2 であり、積層体の坪量が15〜30g/m2 であることが好ましい。ウェブの坪量が8g/m2 未満では、ウェブの強度が弱くなり、トイレットロールを製造することができなくなる。また、坪量が13g/m2 を超えて多くなると、形成される積層体が厚くなり、これを所定の長さに巻き取った場合にロール直径が大きくなり過ぎてしまい、通常のホルダーに収まらなくなってしまう。
本発明において、積層体を巻き取ってなるロールは、巻き取り長さが60〜100mであり、且つ、直径が100〜115mmであることが好ましい。巻き取り長さが60〜100mであれば、消費者に経済的な満足感を与えることができ、また、直径が100〜115mmであれば、通常のホルダーに収めることができる。
本発明において、ウェブは、1枚当りの厚さが35〜60μmであることが好ましく、ウェブを重ね合せた積層体は、厚さが65〜125μmであることが好ましい。ウェブの厚さが35μm未満になるとウェブの強度が低下し、一方、60μmを超えて厚くなると、これを重ね合せた積層体を所定長さに巻き取った場合にロール直径が大きくなり、通常のホルダーに収まらなくなる。
また、積層体の厚さを65μm未満まで薄くすると、ウェブの密度が高くなり、柔らかさが損なわれてしまい、一方、125μmを超えて厚くすると、積層体を所定長さに巻き取った場合にロール直径が大きくなり、通常のホルダーに収まらなくなる。
本発明において、積層体は、J.TAPPI 紙パルプ試験法No.34−80.衛生用薄葉紙の柔らかさ試験法により測定したソフトネスが、縦方向及び横方向共に、10〜45mN/100mmであることが好ましい。ソフトネスが10mN/100mm未満では積層体の強度が低下してしまい、一方、45mN/100mmを超えて大きくなると手触り感が悪くなる。
本発明において、トイレットロールである積層体は、ウェブを2〜3枚重ね合せて形成することが好ましい。ウェブを2〜3枚重ね合せて積層体を形成することにより、肌触りが良く、柔らかくて使用感に優れた積層体を形成することができ、さらに、所定長さに巻き取った場合にも所定の直径を有するロールを得ることができる。一方、ウェブを4枚以上重ね合せた場合には、積層体の厚さが厚くなり、所定長さに巻き取った場合にロール直径が大きくなり過ぎて通常のホルダーに収まらなくなり、さらに、トイレットロールを必要長さに切取って使用する場合に切取り難くなる。
本発明において、トイレットロールを形成するためのウェブは、木材等のリグノセルロース材料から得られるセルロースパルプを主体として用いて製造される。セルロースパルプとしては、広葉樹、針葉樹からなる木材チップ等のリグノセルロース材料を蒸解して得られる化学パルプから製造されるスラリー状態のままのスラッシュパルプ、このスラッシュパルプを脱水、乾燥して得られるドライパルプ、あるいは古紙を脱墨処理して得られる脱墨古紙パルプ等を使用することができる。
また、セルロースパルプとして、クラフト蒸解後に元素状塩素を使用せずに漂白処理したパルプを用いると、元素状塩素で漂白処理したパルプを用いた場合よりもパルプ繊維の傷みが少ないため、より強度の優れたトイレットロールを得ることができ、また、トイレットロールに遊離の塩素が含まれないため、衛生面及び環境面からも好ましい。
さらに、セルロースパルプとして、漂白処理工程で酸処理したパルプを用いることにより、退色性の少ない、白色度の高いパルプが得られるため、良好な白色度を有するトイレットロールを得ることができる。
また、必要に応じて、セルロースパルプに柔軟剤、滑剤、紙力増強剤、染料等を配合することも可能であり、さらに、製造されたトイレットロールに香料等を塗布することも可能である。
本発明において使用されるセルロースパルプは、木材を蒸解して得ることができる。蒸解法としては、クラフト蒸解、ポリサルファイド蒸解、ソーダ蒸解、アルカリサルファイト蒸解等の公知の蒸解法を用いることができるが、パルプ品質、エネルギー効率等を考慮すると、クラフト蒸解法、又は、ポリサルファイド蒸解が好適に用いられる。
例えば、木材をクラフト蒸解する場合、クラフト蒸解液の硫化度は5〜75%、好ましくは15〜45%、有効アルカリ添加率は絶乾木材質量当たり5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%、蒸解温度は130〜170℃であり、蒸解方式は、連続蒸解法あるいはバッチ蒸解法のどちらでもよく、連続蒸解釜を用いる場合は、蒸解液を多点で添加する修正蒸解法でもよく、その方式は特に問わない。
本発明においては、蒸解後に一般的に用いられている、アルカリ酸素脱リグニン工程を設けることが可能であり、さらに、酵素処理工程を設けることが可能である。前記酵素処理工程で使用される酵素は、パルプと反応させることにより、JIS P 8206で測定されるパルプの過マンガン酸カリウム価が低下するものであれば、いかなる酵素でも良い。例えば、キシラナーゼ、リグニンパーオキシダーゼ、マンガンパーオキシダーゼ、ラッカーゼ等が知られているが、勿論これらの酵素でも良く、未だ知られていない酵素でも該当する酵素であれば良いことは言うまでもない。また、これらの酵素は単独で用いてもよく、あるいは複合、混合して、さらには複数回に分けて使用することもできる。これらの酵素のうち、キシラナーゼと呼ばれるキシラン分解酵素は、漂白促進効果も同時に有しており、好適に用いられる。
本発明において、酸処理は、反応初期pH1.5〜4.5が良い。更に好ましくは、反応初期pH2.0〜4.0が良い。反応初期pHが1.5未満では、パルプ強度への悪影響が大きく、一方、pHが4.5を超えて高くなると、ヘキセンウロン酸の除去効果が少なくなると同時に工程内の蓚酸カルシウムのスケーリングが激しくなる。
また、酸処理の温度は、60〜120℃、好ましくは65〜105℃であり、温度が60℃未満ではヘキセンウロン酸の除去効果が少なく、一方、120℃を超えて高くなるとパルプ強度への悪影響が大きくなる。
更に、酸処理のリテンションは、その効果とパルプ繊維へのダメージを考えると、30〜300分が良く、処理濃度は、一般的な工程内濃度であれば特に制限は無いが、8〜15%の中濃度法、又は25〜40%の高濃度法が好ましい。
一方、酸処理においては、過酸化水素を同時に添加しても良いが、添加率は、絶乾パルプ当たり、0.05〜5%が良く、効果やパルプ繊維へのダメージを考えると0.1〜2%がより好ましい。
本発明の酸処理に用いられる酸としては、酸処理時のpHを2〜4に調整できるものであれば無機酸、有機酸のいずれも用いることができるが、硫酸、硝酸、塩酸、亜硫酸、亜硝酸等の無機酸、中でも硫酸が入手と取り扱いが容易であるため好適に用いられる。その他、酸処理については、一般的な処方が用いられる。
本発明において、多段漂白処理工程は、初段には二酸化塩素漂白段(D)、あるいは、オゾン漂白段(Z)、あるいは、オゾン漂白と二酸化塩素漂白を連続して組み合わせた漂白段(Z/D)等が好適に用いられ、二段目にはアルカリ抽出段(E)が用いられ、三段目以降には、二酸化塩素、アルカリ過酸化水素等の組み合わせが好適に用いられる。
初段の二酸化塩素漂白段に用いられる二酸化塩素は、当業者にとって公知の多くの二酸化塩素発生法より得られる二酸化塩素から選ぶことができるが、好適には、塩素を副生しない発生法から得られる二酸化塩素が用いられる。また、初段の二酸化塩素段でのpHは2〜6、好ましくは2.5〜4であり、pHを調整するために任意の酸又はアルカリを補助的に添加することも可能である。また、二酸化塩素処理時間、処理温度、パルプ濃度等のその他の二酸化塩素漂白条件は、全て公知の条件を使用することができる。
二酸化塩素漂白段に続くアルカリ抽出段では、当業者にとって公知の多くのアルカリ化合物から選ぶことができるが、苛性ソーダが最も使用しやすく、好適に使用される。また、アルカリ抽出段では、酸素及び/又は過酸化水素を併用することもできる。その他、アルカリ抽出段は、公知の条件により行うことができる。
多段漂白工程で用いられる、二酸化塩素漂白段、アルカリ抽出段に続く三段目以降の漂白段では、塩素及び次亜塩素酸塩以外の漂白薬品であれば如何なる漂白薬品を用いても良いが、二酸化塩素、アルカリ過酸化水素、オゾン、過酸、等の一般的な漂白薬品が好適に用いられる。三段目以降の段数も特に限定されるわけではないが、エネルギー効率、生産性等を考慮すると、合計で三段あるいは四段で終了するのが好適である。
本発明において使用される薬品としては、塩素及び次亜塩素酸塩を除く、酸処理(A)、酸性領域での過酸化水素(A/P)、二酸化塩素(D)、アルカリ(E)、酸素(O)、過酸化水素(P)、オゾン(Z)、有機過酸等の公知の漂白剤と漂白助剤を挙げることができる。漂白シーケンスとしては、A−D−E/O−D、A−D−E/O−P−D、 A−D−E/O−D−D、A−D−E/O−D−P、A−D−E/OP−D、A−D−E/O−Z−D、A−Z−E/O−D、A−Z−E/OP−D、A−Z−E/OP−D−P、A−Z−E/OP−P−D、A−Z−D−E/O−D、A−Z−D−E/OP−D、A−Z/D−E/O−D、A−Z/D−E/OP−D等を挙げることができる。また、酸処理(A)を酸性領域の過酸化水素処理(A/P)に置換しても良い。
一方、多段漂白工程中にエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)等によるキレート剤処理段を挿入しても良い。
本発明において、トイレットロールを製造するための抄紙機としては、サクションブレストフォーマー(円網タイプ、長網タイプ)、ツインワイヤーフォーマー、円網フォーマー(Cラップ、Sラップ)、クレセントフォーマー等の抄紙機にヤンキー乾燥機を組合わせたヤンキー抄紙機が使用されるが、クレセントフォーマーが低坪量のウェブを製造することが可能であるため好ましい。
本発明において、トイレットロールを製造するためのカレンダー処理は、オンマシンカレンダー処理及び/又はプライマシンカレンダー処理によるソフトカレンダー処理が行われる。ソフトカレンダー処理は、通常、1本の金属ロールと1本の弾性ロールからなるカレンダー装置により行われる。
ソフトカレンダー装置における金属ロールとしては、例えば、チルドロール、合金チルドロール、鋼鉄チルドロール、さらには、ロール表面を硬質クロムメッキした金属ロール等が使用される。
また、弾性ロールとしては、天然ゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化エチレンゴム、ブチルゴム、多硫化ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の各種樹脂、コットン、ペーパー、ウール、ナイロン等からなる弾性ロールが使用される。
弾性ロールは、ショアー硬度(ASTM規格、D−2240)で80〜95度、好ましくは85〜92度を有する弾性ロールが用いられる。このような弾性ロールとしては、ウレタンゴム及び芳香族アミド樹脂を用いた弾性ロールが取り扱いが容易で、寿命が長いことから好ましい。
本発明においてソフトカレンダー処理は、スイミングロールを使用して4〜10kg/cmの線圧を加えて行うことが好ましい。スイミングロールを用いることにより、固定ロールを用いた場合に比較して、カレンダー処理後のウェブの幅方向のテンションを均一なものにすることができる。
ソフトカレンダー処理は、例えば、2プライのトイレットロールの場合、オンマシンカレンダーで1スタック処理した後、プライマシンで2枚重ねとして、更に1〜2スタック処理することが好ましい。
また、ソフトカレンダー処理後の重ね合せたウェブの密度は、0.26〜0.34g/cm3 とすることが好ましい。ウェブの密度をこの範囲にすることにより、得られるトイレットロールは肌触りの良好なものとなる。
本発明において、ソフトカレンダー処理後のウェブは、加工工程において、所定長さのロールに巻き取られ、所定幅に切断されてトイレットロール製品が製造される。さらに、加工工程において、必要に応じてミシン目の形成、エンボス加工等を行うことができる。また、加工機としては、センターワインダー方式のものでも良く、サーフェスワインダー方式のものでも良い。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何等制限されるものではない。なお、各実施例及び比較例で得られたロール状トイレットペーパーについて行った評価と評価方法は次の通りである。
ソフトネス:
J.TAPPI 紙パルプ試験法No.34−80.衛生用薄葉紙の柔らかさ試験法 により測定した。すなわち、ロール状トイレットペーパーのシート(200×200mm)を一定の隙間(6.35mm)に押し入れるのに必要な仕事量をHandle−O−Meter(熊谷理機工業社製)により測定し、mN/100mmで表示した。
手触り感:
男性5人、女性5人で官能評価し、次の区分で評価した。
○:良い △:普通 ×:劣る
実施例1
原料パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)として市販のドライパルプ(セニブラ社製)70質量%と自製のスラッシュパルプ30質量%を配合したものを用い、また、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)として市販のドライパルプ(HSPP社製、品名:HS−300)70質量%と自製のスラッシュパルプ30質量%配合したものを用い、各々フリーネス560ml(CSF)のものを使用した。
なお、自製LBKPとしては、アルカリ酸素脱リグニン処理後に硫酸を用いて酸処理(pH3、温度100℃、保持時間120分)を行い、D−E/O−P−Dの漂白工程で漂白した白色度84.2%のパルプを使用し、また、自製NBKPとしては、アルカリ酸素脱リグニン処理後にD−E/O−P−Dの漂白工程で漂白した白色度84.2%のパルプを使用した。
各々の原料パルプにカチオン化デンプン(王子コーンスターチ社製、品名:ケートF)を絶乾パルプ質量当り0.15質量%添加し、クレセントフォーマーの2層抄き合わせ式のヤンキー抄紙機により抄紙してLBKPの層とNBKPの層を積層し、LBKPの層がヤンキードライヤーの鏡面に接するようにして乾燥し、坪量12.3g/m2 、水分6%、紙厚48μmのトイレットロール用原紙(ウェブ)を抄造した。
得られたトイレットロール用原紙(ウェブ)を、ワインダーにより、LBKPの層が外側になるように2枚重ね合わせ、ソフトカレンダー処理を行い、2枚重ねの積層体を形成した。なお、ソフトカレンダー処理は、上側がショアー硬度92度のウレタンゴム被覆弾性ロールからなり、下側が金属ロールのスイミングロールからなる一対のロールにより、線圧5kg/cmの条件で行った。
次いで、2枚重ねの積層体をサーフェスワインディング方式のトイレットロール加工機(ペリーニ社製)により、紙管(ロール直径45mm)に巻き取り、ロール直径110mm、巻き取り長さ70mのロール状トレットペーパーを製造した。また、この際、マッチドスチール方式のエンボスロールによりエンボス加工を施した。得られたロール状トイレットペーパーは、2枚重ねで、坪量24.1g/m2 、厚さ85μmであった。
実施例2
トイレットロール用原紙(ウェブ)として、坪量10.1g/m2 、水分5.5%、紙厚38μmの原紙を抄造した以外は、実施例1と同様にしてトイレットロール用原紙を抄造した。
得られたトイレットロール用原紙(ウェブ)を、ワインダーにより、LBKPの層が外側になるように3枚重ね合わせ、実施例1の場合と同様にしてソフトカレンダー処理を行い、3枚重ねの積層体を形成した。
次いで、3枚重ねの積層体をサーフェスワインディング方式のトイレットロール加工機(ペリーニ社製)により、紙管(ロール直径45mm)に巻き取り、ロール直径110mm、巻き取り長さ60mのロール状トレットペーパーを製造した。また、この際、マッチドスチール方式のエンボスロールによりエンボス加工を施した。得られたトイレットペーパーは、3枚重ねで、坪量29.3g/m2 、厚さ104μmであった。
比較例1
市販の2枚重ねのロール状トイレットペーパー(王子ネピア製、ネピア ダブル)を用いて評価を行った。
比較例2
市販の1枚のロール状トイレットペーパー(王子ネピア製、ネピア シングル)を用いて評価を行った。
各実施例及び比較例のロール状トイレットペーパーについて評価結果を表1に示す。表1から明らかなように、各実施例の本発明のロール状トイレットペーパーは、手触り感も良好であり、巻き取り長さも従来の1プライ品と同じであるのに対して、比較例1の2プライの製品は、巻き取り長さが1プライ品の半分であり、さらに、手触り感も本発明品よりは劣っており、また、比較例2の1プライの製品は、巻き取り長さは十分であるが、手触り感が本発明品よりは劣るものであり、本発明の効果が確認された。
Figure 0004578910
本発明のロール状トイレットペーパーは、ウェブを2〜3枚重ねてロール状に巻き取ったものであり、しかも、巻き取り長さを従来の1プライの製品の場合と同じにすることができるため、通常のホルダーに収めることが可能であり、柔らかくて肌触りが良く、消費者に経済的な満足感を与えるものである。

Claims (6)

  1. 1枚当たりの坪量が8〜13g/m で厚さが35〜60μmであるロール状トイレットペーパー用ウェブを複数枚重ね合せた積層体を、該積層体を形成する前記複数枚のウェブの坪量の合計及び厚さの合計よりも少ない坪量及び小さい厚さの積層体となしてロール状に巻き取ってなる、坪量が15〜30g/m で厚さが65〜125μmであり、かつ、巻き取り長さが60〜100mで直径が100〜115mmであることを特徴とするロール状トイレットペーパー。
  2. 前記ロール状トイレットペーパーの前記積層体のソフトネスが、縦方向及び横方向共に10〜45mN/100mmであることを特徴とする請求項1記載のロール状トイレットペーパー。
  3. 前記ウェブを2枚重ね合せたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロール状トイレットペーパー。
  4. 前記ウェブを枚重ね合せたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロール状トイレットペーパー。
  5. 前記1枚当たりの坪量が8〜13g/m で厚さが35〜60μmであるロール状トイレットペーパー用ウェブは、紙力増強剤としてカチオン化澱粉を含有するウェブであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のロール状トイレットペーパー。
  6. 前記1枚当たりの坪量が8〜13g/m で厚さが35〜60μmであるロール状トイレットペーパー用ウェブを複数枚重ね合せた積層体を、該積層体を形成する前記複数枚のウェブの坪量の合計及び厚さの合計よりも少ない坪量及び小さい厚さの積層体となす手段が、前記ロール状トイレットペーパー用ウェブを複数枚重ね合せた積層体を、カレンダー処理工程において積層体へのテンション及び/又は線圧をコントロールしてカレンダー処理する手段、及び/又は、カレンダー処理後の積層体をロール状に巻き取る工程において積層体へのテンションをコントロールして巻き取る手段であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のロール状トイレットペーパー
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