JP6925177B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
前記調理メニューとして、第1調理時間の間は第1加熱条件で前記加熱部を作動させて、調理容器に収容した被調理物の表面を加熱調理する第1調理運転と、当該第1調理運転に続く第2調理時間の間は第2加熱条件で前記加熱部を作動させて、表裏反転させた前記被調理物の裏面を加熱調理する第2調理運転とを実行する表裏両面モードが設定され、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記表裏両面モードの調理運転の開始が指令されると、前記第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成された加熱調理器に関する。
前記調理メニューとして、第1調理時間の間は第1加熱条件で前記加熱部を作動させて、調理容器に収容した被調理物の表面を加熱調理する第1調理運転と、当該第1調理運転に続く第2調理時間の間は第2加熱条件で前記加熱部を作動させて、表裏反転させた前記被調理物の裏面を加熱調理する第2調理運転とを実行する表裏両面モードが設定され、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記表裏両面モードの調理運転の開始が指令されると、前記第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成されたものであって、その特徴構成は、
前記第1調理時間が、前記被調理物を収容した前記調理容器を予熱する予熱時間と前記被調理物の表面を加熱調理する実調理時間とを加算した形態で設定され、
前記調理容器の温度を検出する温度検出部が設けられ、
前記運転制御部が、前記表裏両面モードの調理運転を開始するときに前記温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、前記予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するように構成され、
前記予熱時間設定処理が、設定基準温度と前記初期検出温度との偏差に基づいて、予め定めた予熱基準時間を変更して前記予熱時間を設定する処理であり、
前記予熱時間が前記予熱基準時間であると仮定した場合における前記第1調理時間と前記第2調理時間とを加えた総調理時間を設定する総調理時間設定部が設けられ、
前記運転制御部が、前記総調理時間、及び、前記総調理時間から前記予熱基準時間を減算した残時間を前記実調理時間と前記第2調理時間とに分配するために予め設定された分配比率に基づいて、前記実調理時間と前記第2調理時間とを定めるように構成されている点にある。
そして、表裏両面モードの調理運転を開始するときに、設定基準温度と温度検出部にて検出される初期検出温度との偏差を求めて、その偏差に基づいて、予熱基準時間を変更して予熱時間を定めることになる。
ちなみに、第1調理時間は、予熱時間と実調理時間とを加えた時間として定められることになる。
このように、総調理時間を総調理時間設定部にて変更設定すれば、第1調理時間と第2調理時間が設定されるものとなるから、第1調理時間と第2調理時間とを各別に設定する面倒が無くなるため、表裏両面モードにおける時間設定のための操作の簡略化を図ることができる。
本発明の加熱調理器は、加熱調理用の加熱部と、調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、前記加熱部の作動を制御する運転制御部とが設けられ、
前記調理メニューとして、第1調理時間の間は第1加熱条件で前記加熱部を作動させて、調理容器に収容した被調理物の表面を加熱調理する第1調理運転と、当該第1調理運転に続く第2調理時間の間は第2加熱条件で前記加熱部を作動させて、表裏反転させた前記被調理物の裏面を加熱調理する第2調理運転とを実行する表裏両面モードが設定され、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記表裏両面モードの調理運転の開始が指令されると、前記第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成された加熱調理器であって、
前記第1調理時間が、前記被調理物を収容した前記調理容器を予熱する予熱時間と前記被調理物の表面を加熱調理する実調理時間とを加算した形態で設定され、
前記調理容器の温度を検出する温度検出部が設けられ、
前記運転制御部が、前記表裏両面モードの調理運転を開始するときに前記温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、前記予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するように構成され、
前記予熱時間設定処理が、設定基準温度と前記初期検出温度との偏差に基づいて、予め定めた予熱基準時間を変更して前記予熱時間を設定する処理であり、
前記運転制御部が、前記予熱時間設定処理によって前記予熱時間が前記予熱基準時間より短くなったときには、前記第2調理運転として、前記第2調理時間に続いて、前記予熱基準時間と前記予熱時間との差に相当する延長時間の間、前記加熱部を保温用加熱条件で作動させる運転を実行するように構成されている点にある。
すなわち、表裏両面モードにおける第1調理時間が、被調理物を収容した調理容器を予熱する予熱時間と被調理物の表面を加熱調理する実調理時間とを加算した形態で設定されているから、使用者は、予め、被調理物を調理容器に収容(投入)した状態で、表裏両面モードの調理運転の開始を指令することになるため、調理容器の予熱が終了した段階で、被調理物を調理容器に収納(投入)する作業を行う手間が無くなり、調理作業の簡略化を図ることができる。
しかも、運転制御部が、表裏両面モードの調理運転を開始するときに、調理容器の温度を検出する温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、被調理物を収容した調理容器を予熱する予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するものであるから、被調理物を収納(投入)した調理容器に対する予熱を良好に行うことができる。
つまり、調理容器の温度は、直前に調理運転に使用している場合には高温状態であるが、直前に調理運転に使用していない場合には常温状態であり、また、被調理物として冷凍状態の食品を収納(投入)した場合には常温状態よりも低温状態になる等、調理容器の温度は使用状態によって変化することになり、被調理物を収納(投入)した調理容器を適正状態に予熱する時間が変動することになる。
そこで、表裏両面モードの調理運転を開始するときに、温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、被調理物を収容した調理容器を予熱する予熱時間を設定することにより、被調理物を収納(投入)した調理容器を予熱する予熱時間を適正な時間に設定することができる。
説明を加えると、被調理物を収納(投入)した調理容器は、予熱時間の間にも被調理物に熱を与えて加熱調理することになり、そして、調理容器の初期検出温度が高いほど、被調理物に与える熱量が大きくなるから、調理容器の初期検出温度が高いほど予熱時間を短く設定するようにすることにより、被調理物を収納(投入)した調理容器を予熱する予熱時間を適正な時間に設定することができるのである。
要するに、本発明の加熱調理器の特徴構成によれば、表裏両面モードの調理運転を行う際における調理作業の簡略化を図るようにしながら、調理容器の予熱を良好に行うことができる。
また、表裏両面モードの調理運転を開始するときにおける調理容器の設定基準温度として、例えば、常温状態の温度等を定め、その設定基準温度の調理容器を予熱するために必要となる予熱基準時間を、実験等にて求めて定める。
そして、表裏両面モードの調理運転を開始するときに、設定基準温度と温度検出部にて検出される初期検出温度との偏差を求めて、その偏差に基づいて、予熱基準時間を変更して予熱時間を定めることになる。
したがって、設定基準温度と予熱基準時間とを実験等により適切に定めるようにしながら、表裏両面モードの調理運転を開始するときの初期検出温度に基づいて、予熱時間を適切に定めることができる。
要するに、本発明の加熱調理器の特徴構成によれば、予熱時間を適切に定めることができる。
また、表裏両面モードの調理運転を開始するときの初期検出温度が、設定基準温度よりも高温であることにより、予熱時間が予熱基準時間より短くなったときには、第2調理運転において、第2調理時間に続いて、予熱基準時間と予熱時間との差に相当する延長時間の間、加熱部を保温用加熱条件で作動させる運転を行うことになるから、加熱部による加熱が終了する時点が、予熱時間が予熱基準時間より短くなった場合においても、予熱時間が予熱基準時間である場合と同じ時点になる。
したがって、使用者は、予熱時間が予熱基準時間より短くなった場合においても、予熱時間が予熱基準時間である場合と同様に、加熱部による加熱が終了する時点(調理運転が終了する時点)を認識することができるため、表裏両面モードの調理運転を良好に行うことができる。
つまり、使用者が、表裏両面モードの調理運転を終了する時点を、他の調理の作業が終了する時点に合わせるようにする等のために、表裏両面モードの調理運転を開始する時点を設定しながら調理作業を行う場合において、予熱時間が予熱基準時間より短くなった場合においても、加熱部による加熱が終了する時点(調理運転が終了する時点)が、予熱時間が予熱基準時間である場合と同様となるから、表裏両面モードの調理運転を良好に行うことができる。
要するに、本発明の加熱調理器の特徴構成によれば、予熱時間が予熱基準時間より短くなった場合においても、表裏両面モードの調理運転の終了する時点を適切な時点にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガスコンロの全体構成)
図1に示すように、ビルトイン式のガスコンロGCが、コンロ本体Hの上面部に、加熱調理用の加熱部としてコンロバーナ1を備え、コンロ本体Hの横幅方向中央部に、グリルG(図4参照)を備える形態に構成されている。
本実施形態においては、コンロバーナ1として、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cを備えている。
本実施形態においては、コンロ用調理容器CK(調理容器の一例)として、取手を備えた蓋付きの調理鍋を例示する。
コンロバーナ1の中央部には、コンロ用調理容器CKの底部温度を検出するコンロ用容器温度検出センサ1S(温度検出部の一例)が設けられている。
グリル庫6は、前部及び後部が開口する筒状に形成され、グリル庫6の後方側には、グリルバーナ7の燃焼排ガスや被調理物からでる水蒸気等の調理排気を排気する排気路Eを形成する排気筒6Aが上方側に延びる状態で連設され、その排気路Eにて調理排気を上述のグリル排気口4に導くように構成されている。
調理容器支持部Lは、グリル庫6の内部に設けた固定レールに対して出退自在に案内される可動レールLaと、グリル用調理容器GKの前縁部及び後縁部を載置支持する形態に棒状部材を曲げ加工して形成される支持枠Lbとを備える形態に構成されている。
可動レールLaの先端部に、グリル庫6の前部の前部開口部6fを開閉するグリル扉8(図1参照)を取付ける扉支持体8Aが設けられ、支持枠Lbの先端部が扉支持体8Aに係止連結されている。
下部バーナ7Sは、円筒状のバーナ本体部10Aと、そのバーナ本体部10Aに接続されるバーナ混合管部10Bとを備え、バーナ本体部10Aには、周方向に沿って炎孔Fが形成されている。つまり、下部バーナ7Sは、コンロバーナ1と同様に構成されている。
上部バーナ7Uは、下向きの平板状の火炎を形成する輻射式バーナであり、詳細な説明は省略するが、平板状の上バーナ本体部やその上バーナ本体部に接続される上バーナ混合管部を備え、上バーナ本体部の下面部に燃焼炎形成部が形成されている。
また、排気筒6Aには、グリル庫6の内部と連通する排気路Eの内部温度をグリル庫6の庫内温度として検出する庫内温度検出センサ11Bが設けられている。尚、庫内温度検出センサ11Bの検出情報は、庫内温度が異常高温になるとグリルバーナ7の燃焼を停止する情報等として用いられる。
図2に示すように、都市ガス供給管等のガス供給源に接続される元ガス供給路12に、電磁操作式の元ガス弁13が設けられ、元ガス供給路12からは、標準火力バーナ用分岐路14a、小火力バーナ用分岐路14b、大火力バーナ用分岐路14c及びグリルバーナ用分岐路15の4系統のガス流路が分岐されている。
また、下部バーナ用供給路17S及び上部バーナ用供給路17Uの夫々には、ステッピングモータの駆動によって燃料ガスの流量を調整して加熱量(火力)を調整するためのグリル用ガス量調整弁19が備えられている。
このように、グリルバーナ7における下部バーナ7S及び上部バーナ7Uの火力は、グリル用ガス量調整弁19にて無段階的に変更されることになるが、本実施形態においては、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uの火力が、「強」「中」「弱」の3段階に変更されるものとする。
図1に示すように、コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの右側の上方箇所には、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cの夫々に対して各別に点火及び消火や火力調節を指令するための3つのコンロ操作具20が設けられている。
また、コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの左側の上方箇所には、グリルバーナ7に対して点火及び消火や火力調節を指令するためのグリル操作具21が設けられている。
また、グリル操作具21は、押し操作されるごとに点火指令と消火指令を交互に指令するグリル用点消火スイッチ21A(図6参照)を押し操作し、また、回転操作することにより、火力調節指令を指令するロータリエンコーダ(図示は省略)を操作するように構成されている。
尚、コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの右側の下方箇所には、コンロバーナ1やグリルバーナ7を用いた種々の自動調理を設定するコンロ用操作部22Aが設けられているが、本実施形態においては、コンロ用操作部22Aの詳細やコンロバーナ1及びグリルバーナ7を用いた種々の自動調理の詳細についての記載は省略する。
すなわち、ガスコンロGCの運転を制御する運転制御部B(図6参照)が、連続調理モードの調理運転の開始が指令されると、第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成されており、その詳細は後述する。
図5に示すように、設定操作部22の上面には、「連続調理モード」の1つである「表裏両面モード」を指令する表裏調理スイッチ23、「連続調理モード」の1つである「パン生地発酵焼成モード」を指令するパンスイッチ24、時間増加操作部25U及び時間減少操作部25Dを備えた時間スイッチ25、設定された内容を決定する決定スイッチ26、設定された内容を取り消すとりけしスイッチ27、及び、調理時間表示部28が設けられている。
ちなみに、表裏調理スイッチ23及びパンスイッチ24は、調理メニューを指令する調理メニュー指令部として機能することになる。
さかなの「強」「中」「弱」は、魚の表面と裏面とを焼くための調理メニューであり、メニューの「強」「中」「弱」は、ハンバーグ、ホットケーキ、お好み焼き等、表面焼きと裏面焼きとがある種々の被調理物の加熱調理の際に使用する調理メニューである。
また、メニューの「強」「中」「弱」の夫々に対応して、メニューの「強」が選択されていることを示す第4表示ランプN4、メニューの「中」が選択されていることを示す第5表示ランプN5、メニューの「弱」が選択されていることを示す第6表示ランプN6が設けられている。
調理時間表示部28は、各種の時間を表示するものであって、その代表として、運転制御部Bが、第1調理運転中においては、当該第1調理運転の開始からの経過時間を第1調理時間から減算した第1調理運転用残時間を表示し、かつ、第2調理運転中においては、当該第2調理運転の開始からの経過時間を第2調理時間から減算した第2調理運転用残時間を表示するように構成されている。
また、本実施形態においては、総調理時間表示指令部Sが、表裏調理スイッチ23及びパンスイッチ24を兼用して構成されている。つまり、運転制御部Bが、表裏調理スイッチ23及びパンスイッチ24を第1調理運転中に押し操作することにより、総調理時間表示指令が指令されたと判別するように構成されている。
そして、運転制御部が、表裏調理スイッチ23にて選択(指令)された調理メニューやパンスイッチ24にて指令された「パン生地発酵焼成モード」を実行する際に、調理時間表示部28に表示する時間の種別に合わせて時間種別表示部Tを作動させるように構成されている。
そして、運転制御部Bが、調理時間表示部28に表示されている時間が第1調理運転用残時間であるときには、表ランプ29aを点灯させかつ裏ランプ29bを消灯させ、調理時間表示部28に表示されている時間が第2調理運転用残時間であるときには、表ランプ29aを消灯させかつ裏ランプ29bを点灯させ、調理時間表示部28に表示されている時間が総調理残時間であるときには、表ランプ29a及び裏ランプ29bを点灯させるように構成されている。
つまり、運転制御部Bが、調理時間表示部28に表示されている時間が第1調理運転用残時間であるときには、発酵表示ランプM1を点灯させかつ焼成表示ランプM2を消灯させ、調理時間表示部28に表示されている時間が第2調理運転用残時間であるときには、発酵表示ランプM1を消灯させかつ焼成表示ランプM2を点灯させ、調理時間表示部28に表示されている時間が総調理残時間であるときには、発酵表示ランプM1及び焼成表示ランプM2を点灯させるように構成されている。
図6に示すように、ガスコンロGCの運転制御部Bが、コンロ用点消火スイッチ20Aによる点火指令や消火指令によって、コンロバーナ1に対する点火処理や消火処理及び火力調節処理を行い、また、グリル用点消火スイッチ21Aによる点火指令や消火指令によって、グリルバーナ7に対する点火処理や消火処理及び火力調節処理を行うように構成されている。
尚、図示は省略するが、各種情報を音声で報知する音声報知部が設けられ、運転制御部Bが、音声報知部を作動させて、各種情報を報知する報知処理を行うように構成されている。
又、調理メニューの加熱調理を中断する等の目的により、コンロ用点消火スイッチ20Aにより消火指令が指令されると、元ガス弁13、コンロ用ガス量調整弁18を閉状態に操作して、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を消火する消火処理を実行することになる。
また、調理メニューを実行しているときに、加熱調理を開始してからの経過時間が第1調理時間と第2調理時間とを加えた総調理時間に達すると、消火条件が満たされたとして、上述した消火処理を実行して、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を自動的に消火することになる。尚、後述の如く、延長時間が設定されている場合には、第2調理時間に続く延長時間が終了した時点で、消火処理を実行することになる。
又、「パン生地発酵焼成モード」の加熱調理を中断する等の目的により、グリル用点消火スイッチ21Aにより消火指令が指令されると、元ガス弁13、グリル用ガス量調整弁19を閉状態に操作して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uを消火する消火処理を実行することになる。
また、「パン生地発酵焼成モード」を実行しているときに、加熱調理を開始してからの経過時間が第1調理時間と第2調理時間とを加えた総調理時間に達すると、消火条件が満たされたとして、上述した消火処理を実行して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uを自動的に消火することになる。
表裏調理スイッチ23にて選択(指令)される〔さかなの「強」「中」「弱」及びメニューの「強」「中」「弱」〕は、第1調理時間と第2調理時間とを加えた総調理時間が、異なる時間に設定されている。但し、表裏調理スイッチ23にて設定される総調理時間における第1調理時間は、後述の如く、予熱基準時間と実調理時間とを加えた時間である。
例えば、さかなの「強」が19分、さかなの「中」が16分、さかなの「弱」が14分に設定され、メニューの「強」が16分、メニューの「中」が11分、メニューの「弱」が8分に設定されている。
尚、さかなの「強」「中」「弱」及びメニューの「強」「中」「弱」が表裏調理スイッチ23にて選択(指令)されると、選択された調理メニューの総調理時間が、時間表示部28に表示される。
そして、運転制御部Bが、表裏両面モードの調理運転を開始するときにコンロ用容器温度検出センサ1S(温度検出部の一例)にて検出される初期検出温度に基づいて、予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するように構成されている(図9参照)。
具体的には、設定基準温度(例えば、15℃)と初期検出温度との偏差に対して、予め実験により求めた係数(0よりも大きい係数)を乗算して予熱時間変更時間を求め、予熱基準時間に対して予熱時間変更時間を加算して予熱時間を定めるように構成されている。
したがって、初期検出温度が設定基準温度(例えば、15℃)よりも大きいときには、予熱時間変更時間が負となり、予熱時間が予熱基準時間(例えば、1分)よりも短い時間となり、逆に、初期検出温度が設定基準温度(例えば、15℃)よりも小さいときには、予熱時間変更時間が正となり、予熱時間が予熱基準時間(例えば、1分)より長い時間となる。
つまり、表裏調理スイッチ23にて設定される総調理時間から予熱基準時間を減算した残時間を分配比率にて分配して、実調理時間と第2調理時間とを設定する際に、必要に応じて四捨五入を行いながら、実調理時間と第2調理時間とを分単位で設定するように構成されている。
つまり、さかなの「強」「中」「弱」やメニューの「強」「中」「弱」の夫々に対して、長さを変えて複数の総調理時間が予め設定され、総調理時間設定部Wとして機能する表裏調理スイッチ23が、予め設定された複数の総調理時間を選択する形態で総調理時間を設定するように構成されている。
運転制御部Bが、予熱時間設定処理によって予熱時間が予熱基準時間より短くなったときには、第2調理運転として、第2調理時間に続いて、予熱基準時間と予熱時間との差に相当する延長時間の間、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を保温用加熱条件で作動させる運転を実行するように構成されている。
保温用加熱条件は、本実施形態においては、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を設定低下力にて燃焼させる条件に設定されている。
運転制御部Bが、予熱時間の間に、コンロ用容器温度検出センサ1S(温度検出部の一例)にて検出される検出温度が下降状態になったときには、その下限温度に基づいて予熱時間を修正する予熱時間修正処理を実行するように構成されている(図10参照)。
具体的には、設定基準温度(例えば、15℃)と下限温度との偏差に対して、予め実験により求めた係数(0よりも大きい係数)を乗算して予熱時間修正時間を求め、予熱基準時間に対して予熱時間修正時間を加算して、下限温度を検出した時点からの新たな予熱時間を定めるように構成されている。
したがって、下限温度が設定基準温度(例えば、15℃)よりも大きいときには、予熱時間修正時間が負となり、新たに定める予熱時間が予熱基準時間(例えば、1分)よりも短い時間となり、逆に、初期検出温度が設定基準温度(例えば、15℃)よりも小さいときには、予熱時間修正時間が正となり、新たに定める予熱時間が予熱基準時間(例えば、1分)より長い時間となる。
次に、図7のフローチャートに基づいて、運転制御部Bの表裏両面モードにおける制御作動を説明する。
さかなの「強」「中」「弱」及びメニューの「強」「中」「弱」のいずれかが表裏調理スイッチ23にて選択された状態で、コンロ用点消火スイッチ20Aにより点火指令が指令されたと判別すると(#1)、調理タイマーの計時を開始し(#2)、その後、初期加熱用の高火力にて標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を加熱作動させる初期加熱処理を開始する(#3)。
#6にて、第1調理時間が経過していないと判別したときには、次に、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)が高火力で燃焼中であるか否かを判別し(#7)、高火力でない場合には、コンロ用調理容器CKの底部温度が表用下限温度以下であるか否かを判定する(#8)。
コンロ用調理容器CKの底部温度が表用下限温度以下である場合には、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を高火力で燃焼させる高火力加熱処理を開始する(#9)。
ちなみに、高火力加熱処理における高火力と初期加熱処理における高火力とは、同じ火力でも良いが、初期加熱処理における高火力を、高火力加熱処理における高火力よりも高い(大きな)火力にしてもよく、また、低い(小さな)火力にしてもよい。
ちなみに、図7のフローチャートにおいては記載を省略するが、第1調理運転用残時間が30秒以下になると、その時点で、被調理物を裏返す準備を促す準備報知の処理が実行されて、被調理物を表裏反転させることを円滑に行えるように構成されている。
従って、裏返し報知の処理(#13)を実行した後は、表裏調理スイッチ23の操作が有ったか否かを判定し(#14)、表裏調理スイッチ23の操作が無いときには、裏返し報知の処理(#13)からの経過時間が3分に達したか否かを判定する(#15)。
そして、3分が経過するまでの間に、表裏調理スイッチ23の操作がないときには、異常であるとして、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)を消火する消火処理(#16)を実行して、表裏両面モードの制御作動を終了する。
#17にて、第2調理時間が経過していないと判別したときには、次に、標準火力バーナ1A(コンロバーナ1)が高火力で燃焼中であるか否かを判別し(#19)、高火力でない場合には、コンロ用調理容器CKの底部温度が裏用下限温度以下であるか否かを判定する(#20)。
ちなみに、第1調理時間の高火力加熱処理における高火力と第2調理時間の高火力加熱処理における高火力とは、同じ火力でも良いが、第2調理時間の高火力を、第1調理時間の高火力よりも低い(小さな)火力にしてもよい。
ちなみに、第1調理時間の低火力加熱処理における低火力と第2調理時間の低火力加熱処理における低火力とは、同じ火力でも良いが、第2調理時間の低火力を、第1調理時間の低火力よりも低い(小さな)火力にしてもよい。
そして、#26にて延長時間が経過したと判別した場合には、#27の表裏両面モードが終了したことを報知する終了報知の処理を実行し、その後、#16の消火処理を実行して、表裏両面モードの制御作動を終了する。
運転制御部Bが、第1調理運転の実行中において、調理時間表示部28に表示されている第1調理運転用残時間が時間スイッチ25にて増減変更されると、その増減変更された時間にて第1調理運転用残時間を増減する第1調理運転用残時間の更新処理を行うように構成されている。
加えて、本実施形態においては、第1調理運転用残時間の更新処理においては、時間スイッチ25にて変更された時間と、上述の分配比率(例えば、6:4)に基づいて、第2調理時間の修正時間を求めて、その修正時間にて第2調理時間を更新するように構成されている。
すなわち、例えば、第1調理運転用残時間が時間スイッチ25にて5分変更されると、5分に4/6を乗じて求めた時間(例えば、3分)が第2調理時間に加算されるように構成されている。
次に、図8のフローチャートに基づいて、運転制御部Bの表裏両面モードにおける時間管理の制御作動を説明する。
先ず、表裏両面モードにおける総調理時間を表裏調理スイッチ23の操作により設定する総調理時間設定の処理(#31)を、コンロ用点消火スイッチ20Aにより点火指令が指令されるまで実行する。
#37の処理にて第1調理運転用残時間を表示するにあたり、基本的には、第1調理運転用残時間を分単位で表示することになるが、第1調理運転用残時間が30秒以内になると、第1調理運転用残時間を秒単位で表示するように構成されている。
続いて、予熱時間修正処理(#39)にて予熱時間が修正されたか否かを判定し(#40)、予熱時間が修正されている場合には、新たに設定された予熱時間と実調理時間とを加えた時間を第1調理運転用残時間に修正する第1調理運転用残時間の修正処理を実行する(#41)。
続いて、第2調理運転を開始してから3分経過するまでに表裏調理スイッチ23が操作されたか否かを判別し(#49)、第2調理運転を開始してから3分が経過しても表裏調理スイッチ23が操作されていないときには、調理時間表示部28にて各種の時間を表示しながら調理時間を管理する処理を終了する。
尚、#48の処理にて、第2調理運転用残時間を表示するにあたり、#49の処理にて表裏調理スイッチ23が操作されたと判別されるまでの間、つまり、第2調理運転が開始されるまでの間は、第2調理運転時間を減算することなく表示し、#49の処理にて表裏調理スイッチ23が操作されたと判別した後は、第2調理運転時間を時間経過に伴って減算した第2調理運転用残時間を表示することになる。
パンスイッチ24が最初に押し操作されると、発酵表示ランプM1が点灯し、かつ、調理時間表示部28に、パン生地を発酵(二次発酵)させる第1調理時間の基準値(例えば、40分)が表示される。
この状態において、時間スイッチ25の操作により、第1調理時間を変更し、その後、決定スイッチ26の押し操作すると、第1調理時間が決定する。
この状態において、時間スイッチ25の操作により、第2調理時間を変更し、その後、決定スイッチ26の押し操作すると、第2調理時間が決定する。
そして、第1調理時間の実行中には、第1調理運転用残時間が表示され、また、第2調理時間の実行中においては、第2調理運転用残時間が表示される。
また、第1調理時間が終了して第2調理運転を開始する際には、「焼成を開始します」とのコメントが、音声式報知部(図示せず)にて報知され、第2調理時間が終了すると、「パンが焼き上がりました」とのコメントが、音声式報知部(図示せず)にて報知されるように構成されている。
例えば、第1調理時間を40分、第2調理時間を13分に設定した状態で調理運転を開始し、その後、10分経過してからパンスイッチ24を押し操作すると、パンスイッチ24を押し操作している間は、第1調理時間の40分から10分を減算した30分と、第2調理時間の13分とを加えた43分が、総調理残時間として表示されることになる。
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、表裏両面モードとしての、さかなの「強」「中」「弱」及びメニューの「強」「中」「弱」の調理メニューを、コンロ用調理容器CKを用いて行う場合を例示したが、これらの調理メニューを、グリル用調理容器GKを用いて、グリルGにて行うようにしてもよい。
1S 温度検出部
23 調理メニュー指令部
28 調理時間表示部
B 運転制御部
CK 調理容器
W 総調理時間設定部
Claims (5)
- 加熱調理用の加熱部と、調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、前記加熱部の作動を制御する運転制御部とが設けられ、
前記調理メニューとして、第1調理時間の間は第1加熱条件で前記加熱部を作動させて、調理容器に収容した被調理物の表面を加熱調理する第1調理運転と、当該第1調理運転に続く第2調理時間の間は第2加熱条件で前記加熱部を作動させて、表裏反転させた前記被調理物の裏面を加熱調理する第2調理運転とを実行する表裏両面モードが設定され、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記表裏両面モードの調理運転の開始が指令されると、前記第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成された加熱調理器であって、
前記第1調理時間が、前記被調理物を収容した前記調理容器を予熱する予熱時間と前記被調理物の表面を加熱調理する実調理時間とを加算した形態で設定され、
前記調理容器の温度を検出する温度検出部が設けられ、
前記運転制御部が、前記表裏両面モードの調理運転を開始するときに前記温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、前記予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するように構成され、
前記予熱時間設定処理が、設定基準温度と前記初期検出温度との偏差に基づいて、予め定めた予熱基準時間を変更して前記予熱時間を設定する処理であり、
前記予熱時間が前記予熱基準時間であると仮定した場合における前記第1調理時間と前記第2調理時間とを加えた総調理時間を設定する総調理時間設定部が設けられ、
前記運転制御部が、前記総調理時間、及び、前記総調理時間から前記予熱基準時間を減算した残時間を前記実調理時間と前記第2調理時間とに分配するために予め設定された分配比率に基づいて、前記実調理時間と前記第2調理時間とを定めるように構成されている加熱調理器。 - 前記運転制御部が、前記予熱時間設定処理によって前記予熱時間が前記予熱基準時間より短くなったときには、前記第2調理運転として、前記第2調理時間に続いて、前記予熱基準時間と前記予熱時間との差に相当する延長時間の間、前記加熱部を保温用加熱条件で作動させる運転を実行するように構成されている請求項1記載の加熱調理器。
- 加熱調理用の加熱部と、調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、前記加熱部の作動を制御する運転制御部とが設けられ、
前記調理メニューとして、第1調理時間の間は第1加熱条件で前記加熱部を作動させて、調理容器に収容した被調理物の表面を加熱調理する第1調理運転と、当該第1調理運転に続く第2調理時間の間は第2加熱条件で前記加熱部を作動させて、表裏反転させた前記被調理物の裏面を加熱調理する第2調理運転とを実行する表裏両面モードが設定され、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記表裏両面モードの調理運転の開始が指令されると、前記第1調理運転を実行した後、当該第1調理運転に続いて前記第2調理運転を実行するように構成された加熱調理器であって、
前記第1調理時間が、前記被調理物を収容した前記調理容器を予熱する予熱時間と前記被調理物の表面を加熱調理する実調理時間とを加算した形態で設定され、
前記調理容器の温度を検出する温度検出部が設けられ、
前記運転制御部が、前記表裏両面モードの調理運転を開始するときに前記温度検出部にて検出される初期検出温度に基づいて、前記予熱時間を設定する予熱時間設定処理を実行するように構成され、
前記予熱時間設定処理が、設定基準温度と前記初期検出温度との偏差に基づいて、予め定めた予熱基準時間を変更して前記予熱時間を設定する処理であり、
前記運転制御部が、前記予熱時間設定処理によって前記予熱時間が前記予熱基準時間より短くなったときには、前記第2調理運転として、前記第2調理時間に続いて、前記予熱基準時間と前記予熱時間との差に相当する延長時間の間、前記加熱部を保温用加熱条件で作動させる運転を実行するように構成されている加熱調理器。 - 前記運転制御部が、前記第1調理運転中においては、当該第1調理運転の開始からの経過時間を前記第1調理時間から減算した第1調理運転用残時間を調理時間表示部に表示し、且つ、前記第2調理運転中においては、前記延長時間がない場合には当該第2調理運転の開始からの経過時間を前記第2調理時間から減算しかつ前記延長時間が存在する場合には当該第2調理運転の開始からの経過時間を前記第2調理時間と前記延長時間とを加えた合計時間から減算した第2調理運転用残時間を前記調理時間表示部に表示するように構成されている請求項2又は3記載の加熱調理器。
- 前記運転制御部が、前記予熱時間の間に、前記温度検出部にて検出される検出温度が下降状態になったときには、その下限温度に基づいて前記予熱時間を修正する予熱時間修正処理を実行するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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