JP6918824B2 - 2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物の結晶形 - Google Patents

2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物の結晶形 Download PDF

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Description

本開示は、化合物2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体の結晶形に関するものであり、化合物1は、以下の構造を有する:
Figure 0006918824
本開示はまた、化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形を調製するプロセスにも関する。本開示はさらに結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を投与することを含む哺乳類において細胞***周期7(Cdc7)を阻害する方法、ならびに哺乳類において細胞***周期7が介在するがんを治療する方法に関する。
がんの特徴は壊れた制御メカニズムを伴った異常な細胞増殖である。ほとんどのがん細胞は正常組織の細胞よりも速く増殖する。細胞***周期の間に、染色体の複製は必須であり、細胞***周期のS期におけるDNAの複製は厳重に調節されている。DNA複製の阻害はがん治療のための有効な治療法であることが確認されており、たとえば、ヒドロキシ尿素(HU)、ゲムシタビン及び5−フルオロウラシルの活性代謝産物のようなDNA複製阻害剤は臨床現場でのがんの治療のための治療剤として広く使用されている。
Cdc7は進化上よく保存されたセリン/スレオニンキナーゼであり、DNA複製の開始にて重要な役割を担うことが知られている。Cdc7のキナーゼ活性はその活性化パートナーとの結合によって制御される。G1期の後期からS期までで、Cdc7はDbf4(ASKとしても知られる)と複合体を形成し、Cdc7の基質をリン酸化してG1期からS期までの移行を制御する。最近の研究は、Cdc7がDNA複製及びDNA損傷のシグナル伝達経路双方にて重要な役割を担っていることを報告している。
近年、Cdc7はがんの治療にとって魅力的な標的と見なされている。Cdc7の過剰発現は、乳癌、直腸結腸癌及び肺癌に関連する腫瘍を含む多数のがん細胞株及び臨床腫瘍にて観察されている。一部のがん細胞株では、活性化因子Dbf4の染色体コピー数の増加が見いだされている。興味深いことに、がん細胞株及び形質転換されていない線維芽細胞株はsiRNAを用いたCdc7発現の抑制に対して異なる応答を示す。siRNAを用いたCdc7発現の抑制はがん細胞株にてS期停止を引き起こし、アポトーシスを誘導するのに対して、正常細胞では、それはp53活性に依存してG1期停止を誘導する。さらに、Cdc7は複製ストレスを受けている細胞で活性化され、ヒドロキシ尿素とエトポシドによって誘導されるアポトーシスはCdc7を下方調節した細胞にて増加する。従って、Cdc7阻害剤は、単剤としてまたは他の化学療法剤との併用で、選択的ながん治療に有用であり得る。
Homma M.et al.,米国特許第8,722,660号B2、PCT/JP2011/053303の国内移行手続き(WO2011/102399として公開された)はCdc7の有効な阻害剤である化合物を開示している。該化合物は試験管内及び生体内でCdc7キナーゼ活性を阻害するのに有用であり、細胞増殖の障害、特にがんの治療に有用である。
米国特許第8,722,660号B2はさらに、これらの化合物を含有する医薬組成物、及びがんのような増殖性疾患を含む、Cdc7キナーゼに関連する疾患、障害または状態の治療または治療法のための方法を開示している。
2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン及び/またはその互変異性体(粗化合物1)の合成は米国特許第8,722,660号B2の実施例178にて記載された。医薬組成物の大規模な製造は化学者及び化学技術者に多数の難題をもたらしている。これらの難題の多くが大量の試薬の取り扱い及び大規模な反応の制御に関する一方で、最終的な活性のある生成物の製造及び取り扱いは、本明細書で医薬活性物質とも呼ばれる最終的な結晶形の性質に関連付けられる特定の難題をもたらす。活性産物が高収率で調製され、安定であり、単離の準備ができているべきであるだけでなく、製造プロセスも所望の結晶形が信頼性高く且つ一貫して作られるように制御されなければならない。合成、単離、大量貯蔵、医薬製剤化及び長期保存を含む製造プロセスの各ステップで医薬品の結晶形の安定性及び純度が考慮されなければならない。
医薬組成物を調製するのに使用される医薬活性物質はできるだけ純粋であるべきであり、長期保存におけるその安定性は種々の環境条件下で保証されるべきである。分解産物は毒性である可能性があり、または単に組成物の効能の低下を生じ得るので、これらの特性は医薬組成物における意図されない分解産物の出現を防ぐのに有用である。
医薬化合物の大規模製造についての主要な関心事の1つは、活性物質が安定な結晶多形体を有して一貫した処理パラメータ及び医薬品質を確保すべきであるということである。不安定な結晶形が使用されると、結晶多形体は製造及び/または保存中に変化して品質管理の問題及び製剤の不揃いを生じる可能性がある。そのような変化は製造プロセスの再現性に影響を与え、医薬組成物の製剤化に課せられる高品質及び厳密な要件を満たさない最終製剤を生じる可能性がある。この点で、その物理的及び化学的な安定性を改善することができる医薬組成物の固体状態に対する任意の変化は、同じ薬剤のあまり安定ではない形状に対する有意な優位性を付与することが一般に言及されるべきである。さらに、活性物質を一貫して作る堅牢な製造プロセスが開発されることが決定的である。近接した溶解度を持つ複数の結晶形の存在は医薬化合物の大規模製造にて困難な難題を作り出している。
化合物が溶液またはスラリーから結晶化する場合、それは、「多形」と呼ばれる特性である異なる空間格子配列と共に結晶化してもよい。結晶形のそれぞれは「多形体」として知られる。所与の物質の多形体は同じ化学組成を有する一方で、それらは、たとえば、溶解性、解離、真の密度、溶解、融点、結晶形状、圧密挙動、流動性及び/または固体状態の安定性のような1以上の物性に関して互いに異なってもよい。
上記で一般的に記載されているように、薬剤の多形挙動は薬理学で非常に重要であり得る。多形体によって示される物性の差異は、たとえば、保存安定性、圧縮性及び密度(製剤及び製品の製造で重要)、ならびに溶解速度(生体利用効率を決定するのに重要な因子)のような実践的パラメータに影響を及ぼす。安定性における差異は、化学的反応性における変化(たとえば、別の多形体である場合に比べて1つの多形体である場合、剤形がより迅速に変色するような、差次的酸化)、機械的な変化(たとえば、動力学的に有利な多形体は熱力学的にさらに安定な多形体に変換するので、錠剤は保存の際に崩壊する)、またはその双方(たとえば、1つの多形体の錠剤は高湿度で分解にさらに感受性である)から生じることができる。加えて、結晶の物性は加工において重要であり得る。たとえば、1つの多形体は固体形状を凝集させて固体の取り扱いの困難さを高める溶媒和物を形成する可能性が高くてもよい。或いは、粒子の形状及びサイズ分布は別の多形体に比べて1つの多形体の間で異なって、医薬活性物質を濾過して不純物を取り除く場合の難題を増やす可能性がある。
改善された化学的及び物理的な特性を有する薬物製剤が所望される一方で、そのような製剤についての既存の分子の新しい薬剤形状(たとえば、多形体及び他の新しい結晶形)を調製するための予測可能な手段がない。これらの新しい形状は、製造及び組成物の使用に共通する様々な環境に対して物性で一貫性を提供する。従って、試験管内及び生体内でCdc7キナーゼ活性を阻害するのに有用である、細胞増殖の疾病、特にがん及びCdc7キナーゼ活性に関連する他の疾病の治療に有用であり、ならびに大規模な製造及び製剤化に好適な特性を有する新しい薬剤形状に対するニーズがある。
本開示は、結晶性の2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体に関するものであり、化合物1は以下の構造を有する:
Figure 0006918824
これらの形状は、大規模な製造、医薬製剤化及び/または保存に有用である特性を有する。本開示はまた、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物、及び本明細書に記載されているような幾つかの疾患、障害または状態の治療を含む、前記化合物の使用方法にも関する。
本開示の一部の実施形態は、薬学上許容できるキャリアまたは希釈剤と、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体とを含む医薬組成物に関する。
本開示の一部の実施形態は、有効量の結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を投与することによってCdc7キナーゼ阻害剤を必要とする対象を治療する方法に関する。
本開示の一部の実施形態は、前記方法に関するものであり、化合物は化合物1の結晶形Iである。本開示の一部の追加の実施形態は、前記方法に関するものであり、化合物は化合物1の結晶形Aである。本開示の一部の追加の実施形態は、前記方法に関するものであり、化合物は化合物1の結晶形Iと化合物1の結晶形Aの混合物である。
本開示の一部の実施形態は、化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形を調製する方法に関する。本開示の一部の実施形態は、前記方法を対象とし、化合物は化合物1の結晶形Iである。本開示の一部の追加の実施形態は、前記方法を対象とし、化合物は化合物1の結晶形Aである。本開示の一部の追加の実施形態は、前記方法に関するものであり、化合物は化合物1の結晶形Iと化合物1の結晶形Aの混合物である。
後に続く記載では、「XRPD」はX線粉末回折を意味し、「ssNMR」は固体核磁気共鳴を意味し、「ORTEP」はオークリッジ熱楕円体プログラムを意味する。
化合物1の結晶形IのXRPDパターンを示す図である。 化合物1の結晶形Iの13C ssNMRスペクトルを示す図である。 化合物1の結晶形AのXRPDパターンを示す図である。 化合物1の結晶形Aの13C ssNMRスペクトルを示す図である。 化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形AのXRPDパターンの重ね合わせを示す図である。 化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aの13C ssNMRスペクトルの一部の重ね合わせを示す図である。 60℃の水/DMSOにおける化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aの溶解性を示す図である。 水素原子を省略した化合物1の結晶形Iの結晶構造のORTEP図を示す。 水素原子を省略した化合物1の結晶形Aの結晶構造のORTEP図を示す。
定義及び略語
上記及び記載の全体を通して使用されるとき、以下の用語は、指示されない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
本明細書で使用されるとき、「wt%」及び「重量%」は相互交換可能に使用され、重量百分率を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「結晶性化合物」、「化合物」及び「化合物の結晶形」は相互交換可能に使用される。
本明細書で使用されるとき、用語「化合物1の結晶形」及び「結晶性の化合物1」は相互交換可能に使用される。
本明細書で使用されるとき、用語「化合物1の粗標品」及び「粗化合物1」は、2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン及び/またはその互変異性体を指す。粗化合物1の合成は米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された。非限定例として、粗化合物1の互変異性体化は粗化合物1のピラゾール基及びピリミジン基で生じてもよい。粗化合物1で生じてもよい互変異性体化の具体例には、
Figure 0006918824
が挙げられる。
含まれる互変異性体の異性体構造の具体的な非限定例は、
Figure 0006918824
2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン及び
Figure 0006918824
2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンである。
本明細書で使用されるとき、用語「形状I」及び「化合物1の結晶形I」は相互交換可能に使用され、図1、2、7及び8にて示されるデータによって一部の実施形態で特徴付けられるような、2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体の結晶形Iを記載している。
本明細書で使用されるとき、用語「形状A」及び「化合物1の結晶形A」は相互交換可能に使用され、図3、4、7及び9にて示されるデータによって一部の実施形態で特徴付けられるような、2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体の結晶形Aを記載している。
本明細書で使用されるとき、用語「形状A/I」及び「化合物1の結晶形A/I」は相互交換可能に使用され、化合物1の結晶形Aと化合物1の結晶形Iの混合物を記載している。
本明細書で使用されるとき、「結晶性の」は、構成要素である原子、分子またはイオンが高度に規則的な化学構造を有する規則的に秩序のある反復三次元パターンで詰め込まれている固体を指す。本出願の目的では、用語「結晶形」及び「多形体」は同義語であり、その用語は異なる特性(たとえば、異なるXRPDパターン、異なるDSC走査の結果または異なる13C固体NMRパターン)を有する結晶間を区別する。
本明細書で使用されるとき、「実質的に結晶性の」は、少なくとも特定の重量パーセントの結晶である化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状を指す。特定の重量比率には、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%及び99.9%が挙げられる。一部の実施形態では、実質的に結晶性は少なくとも70%結晶性である固体形状を指す。一部の実施形態では、実質的に結晶性は少なくとも80%結晶性である固体形状を指す。一部の実施形態では、実質的に結晶性は少なくとも85%結晶性である固体形状を指す。一部の実施形態では、実質的に結晶性は少なくとも90%結晶性である固体形状を指す。一部の実施形態では、実質的に結晶性は少なくとも95%結晶性である固体形状を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「水和物」は、溶媒分子が、少なくとも1:1の水:2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン及び/またはその互変異性体の定義された化学量論の量で存在するHOである溶媒和物を指し、たとえば、一水和物、二水和物及び三水和物が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、用語「半水和物」は、溶媒分子が、0.5:1の水:2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン及び/またはその互変異性体の定義された化学量論の量で存在するHOである溶媒和物を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「用量強度」は剤形に存在する特定の化合物の量を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「混合物」は組み合わせの相状態(たとえば、液体または液体/結晶)にかかわらず混合物の組み合わせた要素を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「播種」は、結晶化を開始するための溶液または混合物への結晶性物質の添加を指す。
本明細書で使用されるとき、粒度分布の用語「D10」は試料質量の10%がD10の直径よりも小さな直径の粒子で構成される粒径を指す。
本明細書で使用されるとき、粒度分布の用語「D50」は試料質量の50%がD50の直径よりも小さな直径の粒子で構成される粒径を指す。
本明細書で使用されるとき、粒度分布の用語「D90」は試料質量の90%がD90の直径よりも小さな直径の粒子で構成される粒径を指す。
本明細書で使用されるとき、「結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体」等はすべて、結晶性の化合物1及びその互変異性体形態のすべてを意味するように理解される。非限定例として、結晶性の化合物1の互変異性体化は結晶性の化合物1のピラゾール基及びピリミジン基で生じてもよい。化合物1で生じてもよい互変異性体化の具体例には、
Figure 0006918824
が挙げられる。
互変異性体の異性体構造の具体的な非限定例は、
Figure 0006918824
2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物、及び
Figure 0006918824
2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(5−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物である。
態様の1つでは、本開示は、結晶性の2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体に関するものであり、化合物1は以下の構造を有する:
Figure 0006918824
本明細書で提供されるのは、化合物1の結晶形を記載するための様々な特徴付け情報である。しかしながら、当業者にとって特定の形状が所与の組成物に存在することを決定するのにそのような情報すべてが必要とされるわけではないことが理解されるべきである。特定の形状の決定は、特定の形状の存在を立証するのに十分であると当業者が認識する特徴付け情報の一部を用いて達成することができ、たとえば、一本の区別するピークでさえ、そのような特定の形状が存在することを当業者が十分に理解するのに十分であり得る。
本開示の結晶形の少なくとも1つは大規模な医薬製剤の製造に好適な固体形状を作る特性を有する。結晶形の少なくとも1つは、低い吸湿性及び化学的な且つ光学的な安定性を含む望ましい物理的な及び化学的な特性を提供することができる。非限定例として、化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aは双方とも、25℃または40℃で吸湿性ではない。さらなる非限定例として、化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aは双方とも、60℃/75%の相対湿度(開放)で少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。さらなる非限定例として、化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aは双方とも、80℃(閉鎖)にて少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。
本開示の一部の実施形態は化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状を対象とし、その際、固体形状の少なくとも特定の重量比率が結晶性である。一部の実施形態では、化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状は実質的に結晶性である。化合物1の結晶性のまたは実質的に結晶性の形状の非限定例には化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aが挙げられる。本開示の一部の実施形態は化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状を対象とし、その際、固体形状の少なくとも特定の重量比率が結晶性であり、それは、固体形状の特定の重量比率から1以上の指定される結晶形を排除する。特定の重量比率には、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%及び99.9%が挙げられる。固体形状の特定の重量比率が結晶性である場合、固体形状の残りは化合物1及び/またはその互変異性体の非晶質形状である。
本開示の他の実施形態は結晶形である、または実質的に結晶形である化合物1及び/またはその互変異性体を対象とする。結晶形は結晶性の化合物1の特定の重量比率であってもよい。特定の重量比率には、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%及び99.9%が挙げられる。化合物1及び/またはその互変異性体の特定の重量比率が指定された結晶形である場合、化合物1の残りは化合物1の非晶質形状の若干の組み合わせであり、化合物1の1以上の結晶形は指定された結晶形を排除する。一部の実施形態では、化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状は少なくとも95重量%の結晶形である。一部の実施形態では、化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状は少なくとも90重量%の結晶形である。一部の実施形態では、化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状は少なくとも85重量%の結晶形である。一部の実施形態では、化合物1及び/またはその互変異性体の固体形状は少なくとも80重量%の結晶形である。
化合物1の固体形状の以下の記載では、本開示の実施形態は、本明細書で考察されているような1以上の特性によって特徴付けられるような化合物1及び/またはその互変異性体の特定の結晶形を参照して記載されてもよい。結晶形を特徴付ける記載も使用して化合物1の結晶形に存在してもよい異なる結晶形の混合物を記載してもよい。しかしながら、化合物1の特定の結晶形は、特定の結晶形を参照することに関して、またはそれを気にせずに、本明細書に記載されているような多形体の特徴の1以上によっても特徴付けられてもよい。
特定の結晶形を解析することについては、X線粉末回折(XRPD)結晶解析が一般に使用される。本明細書及びクレームの全体を通して、角度2θとして与えられる1以上のXRPDの特徴的なピークを用いて化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形が特定される場合、2θ値のそれぞれは所与の値±0.2度を意味すると理解される。XRPDの値(特に、低い角度側での値(d値は大きい)は試料の粉砕状態に応じてややシフトしてもよいことが言及される。
本明細書及びクレームの全体を通して、面間隔(d)として与えられる1以上のXRPDの特徴的なピークを用いて化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形が特定される場合、d値のそれぞれは所与の値±0.2オングストロームを意味すると理解される。
本明細書及びクレームの全体を通して、ppmで表現される1以上の13C NMRの特徴的なピークを用いて化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形が特定される場合、ppm値のそれぞれは所与の値±0.5ppmを意味すると理解される。
一部の実施形態では、本開示は、結晶性の化合物2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体を提供し、化合物1は以下の構造を有する:
Figure 0006918824
一部の実施形態では、結晶性の化合物1は、4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、及び16.3±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。さらなる実施形態では、結晶性の化合物1は、4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、26.4±0.2、及び27.0±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の他の実施形態では、結晶性の化合物1は、21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、及び5.4±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。さらなる実施形態では、結晶性の化合物1は、21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.4±0.2、5.0±0.2、3.4±0.2、及び3.2±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の他の実施形態では、結晶性の化合物1は、159.7±0.5、158.4±0.5、145.1±0.5、140.6±0.5、135.5±0.5、121.2±0.5、114.5±0.5、60.4±0.5、53.8±0.5、46.5±0.5、及び14.5±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを有する固体13C NMRパターンを特徴とする。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1は化合物1の結晶形Iである。図1は化合物1の結晶形IのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。
一部の実施形態では、形状Iは15.2±0.2、17.8±0.2、及び27.6±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、15.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、及び27.6±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、15.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、19.0±0.2、及び27.6±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、15.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、19.0±0.2、20.4±0.2、26.4±0.2、27.0±0.2、27.6±0.2、及び30.4±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Iは5.8±0.2、5.0±0.2、及び3.2±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.8±0.2、5.4±0.2、5.0±0.2、及び3.2±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.8±0.2、5.4±0.2、5.0±0.2、4.3±0.2、3.4±0.2、3.3±0.2、3.2±0.2、及び2.9±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Iは図1にて示されるようなX線粉末回折パターンを実質的に特徴とする。
図2は化合物1の結晶形1の13C ssNMRスペクトルを示す。
一部の実施形態では、形状Iは32.2±0.5、30.2±0.5、29.3±0.5、28.2±0.5、25.3±0.5、及び24.8±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRパターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Iは159.7±0.5、158.4±0.5、145.1±0.5、144.8±0.5、140.6±0.5、135.7±0.5、135.3±0.5、121.2±0.5、114.7±0.5、114.5±0.5、60.4±0.5、53.8±0.5、46.5±0.5、32.2±0.5、30.2±0.5、29.3±0.5、28.2±0.5、25.3±0.5、24.8±0.5、及び14.5±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRパターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Iは図2で示されるような固体13C NMRパターンを実質的に特徴とする。
図8は水素原子を省略した化合物1の結晶形Iの結晶構造のORTEP図を示す。
一部の実施形態では、形状Iは無色の結晶によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Iは角柱結晶によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Iは単斜晶系によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状IはP2(#4)空間群によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Iは単結晶格子のパラメータ:a=6.2263(1)Å;b=43.5007(8)Å;c=6.7944(2)Å;β=117.207(2)°;及びV=1636.65(6)Åによって特徴付けられる。一部の他の実施形態では、形状Iは実施例14にてリストにされている結晶学的パラメータのいずれかによって特徴付けられる。
一部の実施形態では、形状Iは図8で示されるような水素原子を実質的に省略したORTEP図によって特徴付けられる。
一部の実施形態では、形状Iは特徴的なピーク17.4±0.4cm−1及び肩ピークとしてのおよそ11cm−1を含む低周波ラマン分光分析によって特徴付けられる。
一部の実施形態では、60℃での水/DMSOにおける形状Iの溶解度は実質的に図7にて示されるとおりである。
一部の実施形態では、形状Iは25℃では吸湿性ではない。一部の実施形態では、形状Iは40℃では吸湿性ではない。一部の実施形態では、形状Iは25℃から40℃までの温度では吸湿性ではない。
一部の実施形態では、形状Iは80℃(閉鎖環境)にて少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。一部の実施形態では、形状Iは60℃/75%の相対湿度(開放環境)にて少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1は化合物1の結晶形Aである。
図3は化合物1の結晶形AのX線粉末回折(XRPD)のパターンを示す。
一部の実施形態では、形状Aは17.6±0.2、18.2±0.2、及び19.7±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、16.3±0.2、17.6±0.2、18.2±0.2、及び19.7±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、16.3±0.2、17.6±0.2、18.2±0.2、19.7±0.2、26.5±0.2、27.1±0.2、及び29.9±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、16.3±0.2、17.6±0.2、18.2±0.2、19.7±0.2、24.1±0.2、26.5±0.2、27.1±0.2、及び29.9±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Aは5.1±0.2、4.9±0.2、及び4.5±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは21.5±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.5±0.2、5.1±0.2、4.9±0.2、及び4.5±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは21.5±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.5±0.2、5.1±0.2、4.9±0.2、4.5±0.2、3.4±0.2、3.3±0.2、及び3.0±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは21.5±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.5±0.2、5.1±0.2、4.9±0.2、4.5±0.2、3.7±0.2、3.4±0.2、3.3±0.2、及び3.0±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Aは図3にて示されるようなX線粉末回折パターンを実質的に特徴とする。
図4は化合物1の結晶形Aの13C ssNMRスペクトルを示す。
一部の実施形態では、形状Aは32.1±0.5、30.8±0.5、28.8±0.5、及び25.2±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRパターンを特徴とする。一部の実施形態では、形状Aは159.7±0.5、158.5±0.5、144.8±0.5、140.6±0.5、135.6±0.5、121.0±0.5、114.6±0.5、60.3±0.5、53.4±0.5、46.6±0.5、32.1±0.5、30.8±0.5、28.8±0.5、25.2±0.5、及び14.5±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRパターンを特徴とする。
一部の実施形態では、形状Aは図4で示されるような固体13C NMRパターンを実質的に特徴とする。
図9は水素原子を省略した化合物1の結晶形Aの結晶構造のORTEP図を示す。
一部の実施形態では、形状Aは無色の結晶によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Aは板状結晶によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Aは単斜晶系によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状AはC2(#5)空間群によって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Aは格子パラメータ:a=12.031(2)Å;b=6.2460(8)Å;c=21.947(4)Å;β=95.26(1)°;及びV=1642.3(4)Åによって特徴付けられる。一部の実施形態では、形状Aは実施例14にてリストにされている結晶学的パラメータのいずれかによって特徴付けられる。
一部の実施形態では、形状Aは図9で示されるような水素原子を実質的に省略したORTEP図によって特徴付けられる。
一部の実施形態では、形状Aは特徴的なピーク15.6±0.4cm−1を含む低周波ラマン分光法によって特徴付けられる。
一部の実施形態では、60℃での水/DMSOにおける形状Aの溶解度は実質的に図7にて示されるとおりである。
一部の実施形態では、形状Aは25℃では吸湿性ではない。一部の実施形態では、形状Aは40℃では吸湿性ではない。一部の実施形態では、形状Aは25℃から40℃までの温度では吸湿性ではない。
一部の実施形態では、形状Aは80℃(閉鎖環境)にて少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。一部の実施形態では、形状Aは60℃/75%の相対湿度(開放環境)にて少なくとも8週間、化学的に且つ光学的に安定である。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1は化合物1の結晶形Iと化合物1の結晶形Aの混合物である。
使用方法及び医薬組成物
化合物1及び/またはその互変異性体、及びその結晶形はがんの予防または治療のための作用物質として有用である。従って、化合物1は哺乳類(たとえば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト)にて過剰なまたは異常なCdc7の作用を阻害するのに使用することができる。
一部の実施形態では、本開示は結晶性の2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物を提供し、化合物1は以下の構造を有する:
Figure 0006918824
一部の実施形態では、本開示は化合物1の結晶形Iを含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本開示は化合物1の結晶形Aを含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本開示は化合物1の結晶形Iと化合物1の結晶形Aの混合物を含む医薬組成物を提供する。
一部の実施形態では、本開示は哺乳類において細胞***周期7を阻害する方法を提供し、それは有効量の結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体、または結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、本開示は哺乳類におけるがんの治療方法を提供し、前記がんには細胞***周期7が介在し、それは有効量の結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体、または結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体、または結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物はがんの治療に有用である。がんの非限定例には、結腸直腸癌(たとえば、結腸直腸癌、直腸癌、肛門癌、家族性結腸直腸癌、遺伝性非ポリープ性結腸直腸癌、消化管間質性腫瘍)、肺癌(たとえば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫)、中皮腫、膵臓癌(たとえば、膵管癌、膵臓内分泌腫瘍)、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、胃癌(たとえば、乳頭腺腫、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌)、十二指腸癌、小腸癌、乳癌(たとえば、浸潤性乳管内癌、非浸潤性乳管内癌、炎症性乳癌)、卵巣癌(たとえば、卵巣上皮癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、悪性度の低い卵巣癌)、精巣腫瘍、前立腺癌(たとえば、ホルモン依存性の前立腺癌、非ホルモン依存性の前立腺癌)、肝臓癌(たとえば、肝細胞癌、原発性肝臓癌、肝外胆管癌)、甲状腺癌(たとえば、髄質甲状腺癌)、腎臓癌(たとえば、腎細胞癌、腎盂及び尿管の移行細胞癌)、子宮癌(たとえば、子宮頸癌、子宮体の癌、子宮肉腫)、脳腫瘍(たとえば、髄芽細胞腫、神経膠腫、松果体星細胞腫、毛様細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、下垂体腺腫)、網膜芽細胞腫、皮膚癌(たとえば、基底細胞癌、悪性黒色腫)、肉腫(たとえば、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、軟組織肉腫)、悪性骨腫瘍、膀胱癌、血液癌(たとえば、多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、ホジキン病、慢性骨髄増殖性疾患)、未知の原発癌が挙げられ、がん増殖阻害剤、がん転移抑制剤、アポトーシス促進剤、等。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体、または結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物は、血液癌、乳癌、結腸直腸癌、肺癌、膵臓癌、等の治療に有用である。
結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体、または結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物は経口で投与することができる。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物は経口剤形に製剤化される。一部のさらなる実施形態では、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物は経口で投与される。
本開示の医薬組成物の経口剤形の例には、カプセル剤のような経口製剤が挙げられる。
一部の実施形態では、医薬組成物は化合物1の結晶形Iを含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は化合物1の結晶形Aを含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は化合物1の結晶形Iまたは化合物1の結晶形Aを含み、さらに増量剤を含む。一部の実施形態では、前記増量剤はマンニトールまたはラクトースである。一部の実施形態では、前記増量剤は医薬組成物の49から90wt%までの量で存在する。
一部の実施形態では、医薬組成物は化合物1の結晶形Iまたは化合物1の結晶形Aを含み、さらに流動促進剤を含む。一部の実施形態では、前記流動促進剤はコロイド状二酸化珪素である。一部の実施形態では、前記流動促進剤は医薬組成物の1から4wt%までの量で存在する。
一部の実施形態では、医薬組成物は化合物1の結晶形Iと化合物1の結晶形Aとの混合物を含む。
一部の実施形態では、本開示の医薬組成物は結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体と、マンニトール及びラクトースから選択される少なくとも1つの増量剤とを含む。
一部の実施形態では、本開示の医薬組成物は結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体と、マンニトールとを含み、マンニトールは医薬組成物の49から90wt%までの量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の医薬組成物は結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体と、ラクトースとを含み、ラクトースは医薬組成物の49から90wt%までの量で存在する。
上述の実施形態のいずれかでは、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む本開示の医薬組成物はさらにコロイド状二酸化珪素を含む。一部の実施形態では、コロイド状二酸化珪素は医薬組成物の1から4wt%までの量で存在する。
一部の実施形態では、結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物はカプセル剤の形態である。
一部の実施形態では、前記カプセル剤はさらに少なくとも1つの増量剤と少なくとも1つの流動促進剤とを含む。一部の実施形態では、前記増量剤はマンニトールである。一部の実施形態では、前記流動促進剤はコロイド状二酸化珪素である。
一部の実施形態では、カプセル剤の形態での結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体を含む医薬組成物は、カプセル殻を除くカプセルの重量に対して5〜15wt%の化合物1及び/またはその互変異性体の結晶形と、85〜95wt%の増量剤と、0.5〜2wt%の流動促進剤とを含む。一部の実施形態では、増量剤はマンニトールである。一部の実施形態では、流動促進剤はコロイド状二酸化珪素である。一部の実施形態では、カプセル殻はカプセル剤の総重量に対して20〜30wt%を構成する。
一部の実施形態では、結晶形は化合物1の結晶形Iである。一部の実施形態では、結晶形は化合物1の結晶形Aである。一部の実施形態では、結晶形は化合物1の結晶形Aと化合物1の結晶形Iの混合物である。
本開示の医薬組成物における結晶性の化合物1及び/またはその互変異性体の量は医薬組成物の形態に応じて変化する一方で、それは一般に、医薬組成物全体の重量に対して0.01から99.9wt%までの、たとえば、5から70wt%までのような2から85wt%までの量で存在する。
本開示の医薬組成物における添加剤の量は医薬組成物の形態に応じて変化する一方で、それは一般に、医薬組成物全体の重量に対して1から99.9wt%までに、たとえば、10から90wt%までの量で存在する。
本開示の結晶形は安定であり、低い毒性を有し、安全に使用することができる。1日用量は哺乳類の状態及び体重、投与経路等に応じて変化する一方で、たとえば、本開示の結晶形については、がんの治療のために本明細書に記載されている医薬組成物の形態で哺乳類に経口で投与することができる。一部の実施形態では、成人(体重約60kg)に投与される用量は1日1回または2回経口で30mgである。
一般的な合成法
本明細書に記載されている結晶形を調製する方法の発見は結晶形の近接する相対溶解度のゆえに特に難題だった。実際、本開示の安定した且つ一貫性のある製造プロセスの開発は化合物の結晶化挙動及び関連する熱力学の十分な理解を必要とした。態様の1つでは、化合物1の結晶形Iは、DMSOと、水、アセトニトリル及びアセトンから選択される少なくとも1つの他の溶媒とを含む混合物から化合物1及び/またはその互変異性体の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
一部の実施形態では、混合物はDMSOと水とを含む。一部の実施形態では、混合物は10:1〜12:1のDMSO:水の体積比を含む。一部の実施形態では、DMSOは化合物1のg当たり9.6から10.6mLまでのDMSOの量で存在する。一部の実施形態では、水の濃度はDMSOと水の総量に対して0から8wt%に及ぶ。
一部の実施形態では、混合物はDMSOとアセトンとを含む。一部の実施形態では、混合物は10:1のDMSO:アセトンの体積比を含む。一部の実施形態では、混合物はDMSOとアセトンと水とを含む。一部の実施形態では、混合物は2.4:1:1のDMSO:アセトン:水の体積比を含む。
別の態様では、化合物1の結晶形Iは、DMSOと水を含む混合物にて化合物1の結晶形A、または化合物1の結晶形Aの化合物1の結晶形Iとの混合物をスラリーにすることを含む方法によって得られる。
一部の実施形態では、スラリーは約300rpmで撹拌される。一部の実施形態では、スラリーは55℃から65℃までの温度に加熱される。一部の実施形態では、スラリーは12から26時間までのおよその時間、撹拌される。一部の実施形態では、湿式ミルを介して化合物1の結晶形Aと、DMSO及び水を含む混合物とを含むスラリーを循環させる。
本開示の別の態様では、化合物1の結晶形Aは、DMSOとエタノールと水とを含む混合物から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
一部の実施形態では、混合物は1.6:1:3.5のDMSO:エタノール:水の体積比を含む。
別の態様では、化合物1の結晶形Aは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリルまたはトルエンから選択される少なくとも1つの溶媒を含む溶液から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
別の態様では、化合物1の結晶形Aは、水と、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン及びトリフルオロエタノールから選択される少なくとも1つの溶媒とを含む混合物から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
別の態様では、化合物1の結晶形Aは水とエタノールとを含む混合物から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
別の態様では、化合物1の結晶形Aはヘプタンと、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールまたはブタン−2−オンから選択される少なくとも1つの溶媒とを含む混合物から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
別の態様では、化合物1の結晶形Aはジイソプロピルエーテルと、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールまたはブタン−2−オンから選択される少なくとも1つの溶媒とを含む混合物から化合物1の粗標品を再結晶化するステップを含む方法によって得られる。
別の態様では、本開示は本明細書で開示されている幾つかの実施形態のいずれか1つの化合物を調製するプロセスを提供し、該プロセスは、
(i)(A1−1a)DMSOにて化合物1を混合して溶液を形成し、溶液を50℃から60℃までの温度に加熱することと、
(ii)(A1−1b)任意で溶液を濾過することと、
(iii)(A1−2)50℃から60℃までの温度に予め加熱した水を溶液に加えて混合物を形成する一方で、50℃から60℃までの混合物の内部温度を維持することと、
(iv)(A1−3)化合物1の結晶形Iの種でステップ(A1−2)の混合物に播種し、第1の播種した混合物を形成することと、
(v)(A1−4)50℃から60℃までの温度に予め加熱した水を第1の播種した混合物に加えて第2の播種した混合物を形成する一方で、50℃から60℃までの第2の播種した混合物の内部温度を維持し、50℃から60℃までの温度で第2の播種した混合物を撹拌することと、
(vi)(A1−4)ステップ(A1−4)から生じる第2の播種した混合物を熟成させて化合物1の結晶形Iを提供することとを含む。
一部の実施形態では、ステップ(A1−1a)〜(A1−4)のいずれか1つに存在する溶媒の総量は化合物1のg当たり9.6から10.6mLの溶媒に及び、その際、溶媒はDMSOと水とを含む。
一部の実施形態では、ステップ(A1−1a)〜(A1−4)のいずれか1つに存在する水の濃度は水とDMSOの総量に対して0から8wt%に及ぶ。
一部の実施形態では、ステップ(A1−3)における水の濃度は水とDMSOの総量に対して3.5から4.3wt%に及ぶ。
一部の実施形態では、ステップ(A1−3)の種晶についての粒度分布は、2から6μmまでのD10、9から32μmまでのD50または32から62μmまでのD90によって特徴付けられる。
一部の実施形態では、ステップ(A1−3)で加えられる種晶の量は化合物1の総量に対して0.5から1.0wt%に及ぶ。
略語
DMF:ジメチルホルムアミド
DSC:示差走査熱量測定
DMSO:ジメチルスルホキシド
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
IPE:イソプロピルエーテル
MeOH:メタノール
MEK:メチルエチルケトン
THF:テトラヒドロフラン
TMS:テトラメチルシラン
HRMS:高分解能質量スペクトル
%ee:エナンチオマー過剰%
hr:時間
min:分
m/z:質量対電荷
MS:質量スペクトル
NMR:核磁気共鳴
RP LC−MS:逆相液体クロマトグラフィ−質量分光分析
RT:室温
XRPD:X線粉末回折
s:一重項
t:三重項
m:多重項
br:広い
J:結合定数
rpm:分当たりの回転
%:重量百分率(特定されない限り)
本明細書では、ブタン−2−オンはメチルエチルケトン(MEKとして略記される)とも呼ばれる。
以下の実施例では、混合溶媒系で示される比は特定されない限り体積比である。加えて、%は特定されない限りwt%を意味する。
一般的な方法
プロトン核磁気共鳴(H−NMR)。プロトン(H)核磁気共鳴のスペクトルは、DMSO−dにて600MHzでVarian Mercury 300分光計によって得た。
固体炭素−13核磁気共鳴(13C ssNMR)
固体炭素−13(13C)核磁気共鳴のスペクトルは、4mmのH−F/X二重共鳴プローブであるCPMASプローブを備えたBruker Avance III 500MHz分光計で記録した。700ミリ秒の接触時間、10秒の緩和遅延及び100kHzのSPINAL64のデカップリングによる12.5kHzでのプロトン/炭素−13の交差分極を利用してスペクトルを収集した。フーリエ変換前のスペクトルに10Hzの線幅拡大を適用した。化学シフトを較正するための内部標準としてTMSを使用した。二次参照としてのグリシンのカルボニル炭素(176.70ppm)を用いてTMSの尺度で化学シフトを報告した。
X線粉末回折(XRPD)
X線粉末回折(XRPD)のパターンは40kV及び40mAでのCu Kα放射線と共にBruker AXS D8 AdvanceX線回折計を用いて収集した。およそ100mgの試料を粉末回折の解析用のVeroWhitePlus試料ホルダーの50mmの直径の中央で穏やかに平坦にした。0.025°の2θの刻み幅と刻み当たり0.4秒のデータ収集時間と共に2θ/θでロックした結合角を用いて2.9°〜35°の2θの連続走査として試料を測定した。試料測定は周囲条件下で行い、データ解析はすべてEVAバージョン9.0ソフトウエアを用いて行った。
一部の実施形態では、X線粉末回折のパターンは50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いて収集した。室温でシリコン板に試料を置いた。0.02°の刻み幅及び6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。
水分含量
Karl Fischer水分計(Hiranuma Moisture Meter AQ−7,Hiranuma Sangyo Co.,Ltd.の製品)を用いて水分含量を測定した。
単結晶X線回折
グラファイトで単色化したCu−Kα放射線と共にRigaku R−AXIS RAPID(Rigaku,Tokyo,Japan)でX線回折データを記録した。データの収集は25℃で行った。結晶構造は直接法を介して解き、完全マトリクス最小二乗法を用いて精密化した。非水素原子を異方性に精密化し、水素原子を幾何的に配置し、騎乗モデルを用いて精密化した。SHELXL−97を用いて実施された直接解及び精密化計算を除いて計算はすべてCrystal Structure結晶学ソフトウエアパッケージ(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いて実施した。パッキング図はMercuryを用いて生成した。
ラマン分光法
976nmの励起レーザーを伴ったSureBlock TRUMICROモジュール(Ondax Inc.,Monrovia,CA,USA)を備えたRXN1システムと空冷CCD検出器(Kaiser Optical Systems,Inc.,Ann Arbor,MI,USA)を用いて低周波ラマンスペクトルを収集した。10秒間の露出で10倍の対物レンズを用いてデータを収集した。イオウを用いてラマンシフトを較正した。
実施例1.種々の溶液からの化合物1の結晶形Aの再結晶化
種々の溶媒条件にて化合物1の結晶形Aの再結晶化を検討した。表1に示すように、化合物1の結晶形Aを12の溶媒に溶解した。水、ヘプタンまたはIPEの1つを貧溶媒として加え、飽和状態を維持した。ヘプタンにおける再結晶化によって、徐々に冷却した後、解析に十分な量の固体を得た。XRPD及びTGA/DSCの解析はMEKまたはTHF/IPEから得られた固体が非晶質であることを示した(表1)。THF、トリフルオロエタノール、THF/ヘプタン、クロロホルム/ヘプタン、クロロホルム/IPE及びトリフルオロエタノール/IPEから得られた結晶はXRPD及びTGA/DSCの解析によって溶媒和物として特徴付けられた。他の溶媒すべてから得られた結晶はXRPD解析に基づいて化合物1の結晶形Aであることが確認された。
50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いてX線粉末回折パターンを収集した。室温にて試料をシリコン板上に置いた。0.02°の刻み幅と6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。
Figure 0006918824
実施例2.DMSO/エタノール/水を用いた化合物1の結晶形Aの調製
米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された方法に従って粗化合物1を得た。DMSO(1560mL)とエタノール(930mL)に粗化合物1(300g)を懸濁した。次いで懸濁液を75℃〜85℃に加熱することによって溶解した。溶解を確認した後、細粉を除去する濾過を行い、残留物をDMSO(1040mL)とエタノール(620mL)の混合溶液で洗浄した。濾液と細粉を除去する濾過後の洗浄溶液を合わせ、75℃〜85℃で撹拌した。沈殿物がないことを確認した後、同じ温度で1時間以上かけて水(5580mL)を一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で1時間以上撹拌した。結晶の沈殿を確認した後、混合物を20℃〜30℃に冷却させ、2時間以上撹拌した。撹拌の後、濾過によって結晶を回収し、水(3000mL)とアセトン(1500mL)で連続して洗浄し、湿った結晶を得た。得られた湿った結晶を60℃にて減圧下で乾燥させ、結晶としての化合物1(化合物1の結晶形A、207.3g、収率69.1%)を得た。得られた化合物1の結晶形Aの結晶(193.3g)をJet Millにて粉砕し、結晶粉末(粉砕した生成物、形状Aの結晶、188.9g)を得た。得られた結晶は2.5%の水を含有し、21.5、10.9、7.3、5.4、5.0、4.9、4.5、3.7、3.4、3.3及び3.0Åのd値(またはd−間隔)での特定にピークを持つXRPDパターンを特徴とした。
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ1.39−1.48(m,2H),1.48−1.58(m,2H),1.75(t,J=11.1Hz,1H),1.87(brs,1H),2.24−2.36(m,1H),2.46(s,3H),2.53−2.65(m,2H),2.80−2.97(m,1H),3.07(t,J=11.3Hz,1H),3.91(t,J=8.9Hz,1H),7.44(s,1H),8.04(brs,1H)
17201.5Sについての解析計算値:C,58.27;H,5.75;N,19.98;O,6.85;S,9.15.実験値:C,58.22;H,5.80;N,20.03;S,9.09
50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いてX線粉末回折パターンを収集した。室温にて試料をシリコン板上に置いた。0.02°の刻み幅と6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。
実施例3.DMSO/アセトンを用いた化合物1の結晶形Iの調製
米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された方法に従って粗化合物1を得た。DMSO(105mL)に粗化合物1(35g)を懸濁した。次いで懸濁液を70℃〜80℃に加熱することによって溶解した。溶解を確認した後、細粉を除去する濾過を行い、残留物をDMSO(70mL)で洗浄した。濾液と細粉を除去する濾過後の洗浄溶液とを合わせ、70℃〜80℃で撹拌した。沈殿物がないことを確認した後、混合物を50℃〜60℃に冷却させた。冷却の後、同じ温度で1時間以上かけてアセトン(1750mL)を一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で1時間以上撹拌した。結晶の沈殿を確認した後、混合物を20℃〜30℃に冷却させ、1時間以上撹拌した。撹拌の後、濾過によって結晶を回収し、アセトン(350mL)で洗浄し、湿った結晶を得た。得られた湿った結晶を60℃にて減圧下で乾燥させ、結晶としての化合物1(化合物1の結晶形I、26.5g、収率75.7%)を得た。得られた化合物1の結晶形Iの結晶(21.5g)をJet Millにて粉砕し、結晶粉末(粉砕した生成物、形状Iの結晶、18.2g)を得た。得られた結晶は2.6%の水を含有し、21.6、10.9、7.2、5.8、5.4、5.0、4.3、3.4、3.3、3.2及び2.9Åのd値(またはd−間隔)での特定にピークを持つXRPDパターンを特徴とした。
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ1.39−1.48(m,2H),1.48−1.59(m,2H),1.75(t,J=11.1Hz,1H),1.87(brs,1H),2.25−2.36(m,1H),2.46(s,3H),2.53−2.65(m,2H),2.81−2.97(m,1H),3.07(t,J=11.3Hz,1H),3.91(t,J=8.9Hz,1H),7.44(s,1H),8.04(brs,1H)
17201.5Sについての解析計算値:C,58.27;H,5.75;N,19.98;O,6.85;S,9.15.実験値:C,58.22;H,5.73;N,19.84;S,9.12
50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いてX線粉末回折パターンを収集した。室温にて試料をシリコン板上に置いた。0.02°の刻み幅と6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。
実施例3−2.DMSO/アセトニトリルを用いた化合物1の結晶形Iの調製
米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された方法に従って粗化合物1を得た。DMSO(5mL)に粗化合物1(1g)を懸濁した。次いで懸濁液を75℃〜80℃に加熱することによって溶解した。溶解を確認した後、同じ温度で1時間以上かけてアセトニトリル(50mL)を一滴ずつ加えた。混合物を60℃〜70℃に冷却させ、同じ温度で1時間以上混合物を撹拌した。結晶の沈殿を確認した後、混合物を20℃〜30℃に冷却させ、1時間以上撹拌した。撹拌の後、濾過によって結晶を回収し、アセトニトリル(10mL)で洗浄し、湿った結晶を得た。得られた湿った結晶を60℃にて減圧下で乾燥させ、結晶としての化合物1(化合物1の結晶形I、862mg、収率86.2%)を得た。
実施例3−3.エタノール/水を用いた化合物1の結晶形Aの調製
米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された方法に従って粗化合物1を得た。粗化合物1(9.53g)をエタノール及び水の溶液(100/1、v/v、400mL)に懸濁した。次いで懸濁液を75℃〜85℃に加熱した。同じ温度でエタノール・水の溶液(100/1、v/v、380mL)をゆっくり加え、溶液を得た。溶液を20℃〜30℃に冷却させ、16時間撹拌した。濾過によって結晶を回収し、エタノール(60mL)で洗浄して結晶としての化合物1(化合物1の結晶形A、7.73g、収率81.1%)を得た。得られた結晶は2.6%の水を含有し、22.1、11.0、7.3、5.5、5.1、4.9、4.5、3.7、3.4、3.3及び3.0Åのd値(またはd−間隔)での特定にピークを持つXRPDパターンを特徴とした。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ1.37−1.61(m,4H),1.69−1.91(m,2H),2.23−2.33(m,1H),2.46(s,3H),2.54−2.67(m,2H),2.77−2.94(m,1H),3.00−3.14(m,1H),3.91(t,J=8.9Hz,1H),7.44(s,1H),8.03(brs,1H),12.24(brs,1H)
17201.5Sについての解析計算値:C,58.26;H,5.75;N,19.98.実験値:C,58.09;H,5.69;N,19.84.
実施例4.DMSO/アセトン/水を用いた化合物1の結晶形Iの調製
米国特許第8,722,660号B2の実施例178に記載された方法に従って粗化合物1を得た。粗化合物1(30g)を20℃〜30℃でDMSO(300mL)に溶解した。溶解を確認した後、細粉除去の濾過を行い、濾液を得た。残留物をDMSO(60mL)で洗浄して洗浄液を得た。アセトン(150mL)と水(150mL)の混合溶液を45℃〜55℃で撹拌し、同じ温度にて10〜30分で45mLの濾液を一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で10分間撹拌した。混合物に同じ温度にて3〜10分で15mLの濾液を一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で1時間以上撹拌した。結晶の沈殿を確認した後、濾液の残りを同じ温度にて1〜2時間で一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、洗浄液を同じ温度にて一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で1時間撹拌した。撹拌の後、混合物を20℃〜30℃に冷却させ、1時間以上撹拌した。撹拌の後、濾過によって結晶を回収し、水(150mL)とアセトン(150mL)で連続して洗浄し、湿った結晶を得た。得られた湿った結晶を60℃にて減圧下で乾燥させ、結晶としての化合物1(化合物1の結晶形I、25.9g、収率86.3%)を得た。
実施例5.化合物1の結晶形A/Iの化合物1の結晶形Iへのスラリー変換
本明細書では化合物1の結晶形A/Iと呼ばれる化合物1の結晶形Aと化合物1の結晶形Iの混合物(5g)をDMSO(60mL)と水(5.15mL)の混合物に懸濁した。次いで懸濁液を55℃〜65℃に加熱し、12時間以上撹拌した。その後、固形物の一部を濾過によって回収した。XRPD測定の結果、化合物1の結晶形A/Iは化合物1の結晶形Iに変換することが確認された。変換を確認した後、混合物を3時間かけて20℃〜30℃に冷却させ、同じ温度で1時間以上撹拌した。その後、固形物の一部を濾過によって回収した。XRPD測定の結果、化合物1の結晶形Iとしての結晶の特定が確認された。確認の後、アセトン(25mL)と水(25mL)の混合物を20℃〜30℃にて30分以上で一滴ずつ加えた。一滴ずつ加えた後、混合物を同じ温度で1時間以上撹拌した。撹拌の後、濾過によって結晶を回収し、水(25mL)とアセトン(25mL)で連続して洗浄し、湿った結晶を得た。得られた湿った結晶を60℃にて減圧下で乾燥させ、結晶としての化合物1(化合物1の結晶形I、4.7g、収率94.0%)を得た。
50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いてX線粉末回折パターンを収集した。室温にて試料をシリコン板上に置いた。0.02°の刻み幅と6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。
実施例6.種々の濃度及び水分含量での化合物1の結晶形
化合物1の結晶形に対する(i)化合物1の濃度及び(ii)水分含量の影響を調べるために、以下の評価を実施した。
80℃にて化合物1の結晶形Aのg当たり5mLのDMSOに化合物1の結晶形Aを完全に溶解し、0.22μmの孔の膜フィルターで濾過した。次いで得られた溶液の一部をDMSOで4/3、2または3倍に希釈した。55℃にて種々の比率の水を含有するアセトンに化合物1の溶液を加えた。溶液を55℃で1時間インキュベートし、3℃/時間で25℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。沈殿物を各溶液から回収し、沈殿物の結晶形をXRPD解析によって調べた。50mA及び40kVで生成されるCu−Kα放射線と共にRigaku Ultima IV(Rigaku,Tokyo,Japan)を用いてX線粉末回折パターンを収集した。室温にて試料をシリコン板上に置いた。0.02°の刻み幅と6°/分の走査速度で2°〜35°(2θ)にてデータを収集した。結果を表2にて示す。
Figure 0006918824
この結果は、高濃度(すなわち、18.2g/L)の化合物1にて、DMSO溶液添加前のアセトンにおける水分含量が低く(すなわち、0.7%v/v未満)なければ、純粋な化合物1の結晶形Iは結晶化しないことを明らかにした。
化合物1の結晶形Iを得るためのさらなる最適化試験に好適な水分含量がスクリーニング結果に基づいて決定された。次いで、50℃にて種々の添加速度でアセトンと水の混合物(化合物1のg当たり10mLのアセトン/水)にDMSO溶液における化合物1(化合物1のg当たり10mLのDMSO)を一滴ずつ加えた。以下の表3で示される結果に基づいて、化合物1の結晶形Iを得るためには、DMSO溶液中の化合物1の添加速度は添加全体を通して時間をかけるべきである。これらの条件下で迅速な添加は化合物1の結晶形Aの形成に好都合だった。
Figure 0006918824
実施例7.200mMリン酸緩衝液(pH6.8)における化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aの溶解度
実施例2で作った化合物1の結晶形Aまたは実施例3−2で作った化合物1の結晶形Iを約2mgと2mLの200mMリン酸緩衝液(pH6.8)をガラスの試験管に加えた。試験管を激しく振盪し、10℃、20℃、30℃または40℃で20分間インキュベートした。インキュベートの後、懸濁液を遠心分離し、0.22μmの孔の膜フィルターで上清を濾過した。50mMの過塩素酸ナトリウム緩衝液(pH2.5)/アセトニトリル(1/1、v/v)で濾液を2倍に希釈した。HPLCによって濃度を測定した。結果を表4にて示す。
Figure 0006918824
実施例8.化合物1の結晶形Iの再結晶化
化合物1の結晶形I(9.5kg、97.1%ee)をDMSO(85.5L、化合物1のg当たり9.0mLのDMSO)に溶解した。溶液を60℃に加熱した。混合物の温度をおよそ60℃で維持しながら、反応混合物を仕上げ用濾過した(polish filtered)。移送ラインをDMSO(6.7L、化合物1のg当たり0.7mLのDMSO)ですすいだ。化合物1の溶液とすすぎ溶液を合わせた。次いで化合物1の溶液を60℃に加熱した。60℃の内部温度を維持しながら、予め60℃に加熱した水(4.0L、化合物1のg当たり0.43mL)を1時間かけて化合物1の溶液に加えた。化合物1の結晶形I(106.0g、1.1重量%)の種晶を反応混合物に入れた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。60℃のバッチ温度を維持しながら、予め60℃に加熱した水(3.9L、化合物1のg当たり0.41mL)を3時間かけて化合物1の懸濁液に加えた。水添加の完了の際、スラリーを60℃で最低4.5時間撹拌した。スラリーから試料を取り出し、濾過して結晶を得た。結晶をXRPDによって解析した。試料の結晶がすべて化合物1の結晶形Iではない場合、撹拌を継続した。試料結晶にてXRPDによって化合物1の結晶形Aが検出されなくなるまで、6時間ごとに試料を取り出し、解析した。反応物を5時間で25℃に冷却した。固形物を濾過し、固形物のg当たり3mLの2:1/アセトン:水(28.5L)で2回洗浄した。固形物を60℃にて真空下で18時間乾燥させ、7.3kg(76.8%の収率)の所望の生成物を得た。所望の生成物は白色固形物として得られた。HPLCは得られた生成物が>99%純粋であることを示し、キラルHPLCは99.1%eeを示した。XRPDによる解析は得られた生成物が化合物1の結晶形Iであることを確認した。
40kV及び40mAでのCuKα放射線と共にBruker AXS D8 AdvanceX線回折計を用いてX線粉末回折(XRPD)のパターンを収集した。およそ100mgの試料を粉末回折の解析用のVeroWhitePlus試料ホルダーの50mm直径の中央で穏やかに平坦にした。0.025°の2θの刻み幅と刻み当たり0.4秒のデータ収集時間と共に2θ/θでロックした結合角を用いて2.9°〜35°の2θの連続走査として試料を測定した。試料測定は周囲条件下で行い、データ解析はすべてEVAバージョン9.0ソフトウエアを用いて行った。
実施例9.化合物1の結晶形Iを得るための化合物1の結晶形A/Iのスラリー変換
DMSO(240mL、3380ミリモル、化合物1の結晶形A/Iのg当たり12mLのDMSO)及び水(20.6mL、1140ミリモル、化合物1の結晶形A/Iのg当たり1mLの水)を500mLのOptiMax反応器に加えた。次いで化合物1の結晶形A/I(20.00g、58.58ミリモル)を反応器に加えた。得られたスラリーを300rpmで撹拌し、60℃に加熱した。26時間撹拌した後、スラリーの試料を取り出し、熱濾過し、最少量の1:1のアセトン:水で洗浄し、およそ100mgの固形物を得、それをXRPD解析に供し、化合物1の結晶形Iであることを見いだした。バルクスラリーを6時間かけて22℃に冷却し、22℃で一晩撹拌した。朝に、スラリーを濾過し、60mLの2:1アセトン:水で2回洗浄した。真空下で45℃にて濾過ケーキを72時間かけて乾燥させた。バルク乾燥固形物のXRPDはそれが化合物1の結晶形Iであることを示した。
40kV及び40mAでのCuKα放射線と共にBruker AXS D8 AdvanceX線回折計を用いてX線粉末回折(XRPD)のパターンを収集した。およそ100mgの試料を粉末回折の解析用のVeroWhitePlus試料ホルダーの50mm直径の中央で穏やかに平坦にした。0.025°の2θの刻み幅と刻み当たり0.4秒のデータ収集時間と共に2θ/θでロックした結合角を用いて2.9°〜35°の2θの連続走査として試料を測定した。試料測定は周囲条件下で行い、データ解析はすべてEVAバージョン9.0ソフトウエアを用いて行った。
実施例10.化合物1の結晶形Iを得るための湿式粉砕による化合物1の結晶形A/Iのスラリー変換
DMSO(240mL、3380ミリモル、化合物1の結晶形A/Iのg当たり12mLのDMSO)及び水(20.6mL、1140ミリモル、化合物1の結晶形A/Iのg当たり1mLの水)を再循環IKA実験室規模のロータ固定子湿式ミルに連結された500mLのOptiMax反応器に加えた。次いで化合物1の結晶形A/I(20.00g、58.58ミリモル)を反応器に加えた。湿式ミル(10,000rpmに設定)を介して、得られたスラリーを1分間循環させた。次いでスラリーを湿式ミルに1回通し、OptiMax反応器に移し戻した。次いでスラリーを60℃に加熱した。60℃で17.5時間撹拌した後、スラリーの試料を取り出し、熱濾過し、最少量の1:1アセトン:水で洗浄し、およそ100mgの固形物を得、それをXRPD解析に供して化合物1の結晶形Iであることを見いだした。スラリーを6時間かけて22℃に冷却し、22℃で一晩撹拌した。朝に、スラリーを濾過し、60mLの2:1のアセトン:水で2回洗浄した。真空下で45℃にて濾過ケーキを72時間かけて乾燥させた。バルク乾燥固形物のXRPDはそれが化合物1の結晶形Iであることを示した。
40kV及び40mAでのCu Kα放射線と共にBruker AXS D8 AdvanceX線回折計を用いてX線粉末回折(XRPD)のパターンを収集した。およそ100mgの試料を粉末回折の解析用のVeroWhitePlus試料ホルダーの50mm直径の中央で穏やかに平坦にした。0.025°の2θの刻み幅と刻み当たり0.4秒のデータ収集時間と共に2θ/θでロックした結合角を用いて2.9°〜35°の2θの連続走査として試料を測定した。試料測定は周囲条件下で行い、データ解析はすべてEVAバージョン9.0ソフトウエアを用いて行った。
実施例11.60℃の水/DMSOにおける化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aの溶解
既知の水分含量のDMSO/水の溶液をガラスバイアルに加え、60℃に加熱した。化合物1の結晶形Iまたは化合物1の結晶形Aの結晶を懸濁液が得られるまでバイアルに加えた。磁気撹拌を介して懸濁液を撹拌し、60℃で24時間インキュベートした。インキュベートの後、懸濁液を60℃で濾過した。10μLの濾液を試料採取し、990μLのアセトニトリル/水(1/1、v/v)で希釈した。化合物1の試料濃度をHPLCによって測定した。60℃にて、水/DMSOにおける化合物1の結晶形Iの溶解度は水/DMSOにおける化合物1の結晶形Aの溶解度よりも低かった(図7)。実験溶解度の結果は表5及び6にて以下で要約されている。
Figure 0006918824
Figure 0006918824
実施例12.化合物1の結晶形Iを含む医薬組成物のための増量剤についてのスクリーニング
化合物1の結晶形Iとの相性について以下の増量剤を評価した。
・ラクトース(FlowLac 100(登録商標)[Mutchler,Inc;Harrington Park,NJ,USA])
・マンニトール(Pearlito l100SD(登録商標)[Roquette America,Inc;Geneva,IL,USA])
・デンプン1500(StarCap 1500(登録商標)[Colorcon,Inc;Harleysville,PA,USA])
・無水リン酸二カルシウム(A−Tab(登録商標)[Innophos,Inc;Cranbury,NJ,USA])
化合物1のエピマー化は酸の存在下で触媒されるので、10%のL−グルタミン酸を評価されるブレンドに含めて安定性を示すアッセイの開発を促した。試験で使用される製剤組成は表7に記載されている。安定性を評価するために、60℃/75%RHの加速条件にて2週間ブレンドを保存した。安定性を示すアッセイにおける対照として、増量剤を含有しないが、等量の酸を含有するブレンドを使用した。相性試験の結果は表8にて示す。
Figure 0006918824
Figure 0006918824
MCC PH101及びリン酸二カルシウムは、1週でキラル不純物のさらに高い増加を示し、2週では調べなかった。マンニトール、ラクトース及びデンプンは2週でキラル不純物の許容できる増加を明らかにした。
実施例13.化合物1の結晶形Iのカプセル製剤の調製
化合物1の結晶形Iのカプセル製剤を調製するために、マンニトール、コロイド状二酸化珪素、及び化合物1の結晶形Iを秤量し、V−ブレンダーに加えた。次いでV−ブレンダーにて25rpmで5分間粉末を混合した。032R篩(810ミクロン)を装着したコミル(comil)に得られたブレンドを通して化合物1の結晶形Iと賦形剤であるマンニトール及びコロイド状二酸化珪素を細粉化した。コミルした(comilled)ブレンドをV−ブレンダーにて25rpmで5分間混合した。製造過程内試験の一部としてブレンドの均一性を評価した。最終的なブレンドを回収し、手動のカプセル化ステップを用いてカプセルに内包した。手動の及び機器を備えた設備を用いてカプセルを磨いて滑らかにした。製造過程内試験の一部として磨いたカプセルを金属混入について検査し、重量をチェックし、選別した。二重ポリエチレンバッグで裏打ちされた高密度ポリエチレン(HDPE)のドラム容器にて重量選別したカプセルを大量包装した。
約10mgの用量強度の化合物1の結晶形Iを含むおよそ45,455個のカプセル剤、約25mgの用量強度の化合物1の結晶形Iを含むおよそ45,000個のカプセル剤及び約80mgの用量強度の化合物1の結晶形Iを含むおよそ28,125個のカプセル剤を作製するための代表的な製造バッチの処方を表9にて提供する。本明細書で使用されるとき、カプセル剤についての投与量強度または用量強度は活性のある原薬(化合物1の結晶形I)のおよその量によって表される。
Figure 0006918824
実施例14.単結晶X線回折
化合物1の結晶形の結晶学的なパラメータを表10にて要約する。化合物1の結晶形のX線結晶構造では、水分子は2倍対称軸に位置する。従って、非対称の単位格子は2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの1分子と2分の1水分子を含有する。一方、化合物1の結晶形Iの結晶構造における非対称の単位格子は互いに異なる立体配座の2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの2分子と1つの水分子を含有する。非対称の単位格子は化合物1の結晶形A及び化合物1の結晶形Iが半水和物であることを示唆している。
化合物1の結晶形I及び化合物1の結晶形Aのオークリッジ楕円形プログラム(ORTEP)の図をそれぞれ図8及び図9にて示す。
Figure 0006918824
さらに、高品質な別の結晶を用いX線構造解析も行い、SHELXL−2014を用いて精密化の計算を行った。水の水素原子は新しい異なるフーリエ合成図で上手く特定された一方で、その位置はデータの質の低さのために以前の合成図では決定することができなかった。メチル基及び水の水素原子は異なるフーリエ合成に位置し、他はジオメトリックに配置された。騎乗モデルを用いて水素原子すべてを精密化した。最終的な最適化されたパラメータを表11にて示す。
Figure 0006918824
実施例15.粗化合物1からの化合物1の結晶形Iの調製
粗化合物1(16.0kg)をDMSO(144L、化合物1のg当たり9.0mLのDMSO)に溶解した。溶液を60℃に加熱した。混合物の温度をおよそ60℃で維持しながら、反応混合物を仕上げ用濾過した(polish filtered)。移送ラインをDMSO(11.2L、化合物1のg当たり0.7mLのDMSO)ですすいだ。化合物1の溶液とすすぎ溶液を合わせた。次いで化合物1の溶液を60℃に加熱した。60℃の内部温度を維持する一方で、予め60℃に加熱した水(6.9L、化合物1のg当たり0.43mLの水)を1時間かけて化合物1の溶液に加えた。化合物1の結晶形I(190.0g、1.2重量%)の種晶を反応混合物に入れた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。60℃のバッチ温度を維持する一方で、予め60℃に加熱した水(6.5L、化合物1のg当たり0.41mLの水)を3時間かけて化合物1の懸濁液に加えた。水添加の完了の際、スラリーを60℃で最低4.5時間撹拌した。スラリーから試料を取り出し、濾過して結晶を得た。結晶をXRPDによって解析した。試料の結晶がすべて化合物1の結晶形Iではなかった場合、撹拌を継続した。試料結晶にてXRPDによって化合物1の結晶形Aが検出されなくなるまで、6時間ごとに試料を取り出し、次いで解析した。反応物を5時間で25℃に冷却した。固形物を濾過し、3体積の2:1/アセトン:水(48L)で2回洗浄した。固形物を60℃にて真空下で18時間乾燥させ、9.5kg(59.0%の収率)の所望の生成物を得た。所望の生成物は白色固形物として得られた。HPLCは得られた生成物が>99%純粋であることを示し、キラルHPLCは97.1%eeを示した。XRPDによる解析は得られた生成物が化合物1の結晶形Iであることを確認した。
前述の開示が明瞭さと理解の目的で少し詳しく記載されている一方で、これらの特定の実施例は制約ではなく説明に役立つと見なされるべきである。特定の実施例によってではなく添付のクレームによって定義されるべきである本開示の真の範囲から逸脱することなく形態及び詳細において種々の変更が行われ得ることがこの開示の読み上げから当業者によって十分に理解されるであろう。
定義されない限り、本明細書で使用されている専門用語及び科学用語はすべて本開示が属する当該技術の当業者によって共通して理解されるものと同じ意味を有する。矛盾がある場合、定義を含めた本開示が優先するであろう。

Claims (10)

  1. 化合物2−[(2S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル]−6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン半水和物(化合物1)及び/またはその互変異性体の結晶であって、化合物1が構造:
    Figure 0006918824

    で表され、かつ化合物1の結晶形が4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、15.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、及び27.6±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、前記化合物及び/またはその互変異性体の結晶。
  2. 前記化合物1の結晶形が、4.1±0.2、8.1±0.2、12.2±0.2、15.2±0.2、16.3±0.2、17.8±0.2、19.0±0.2、及び27.6±0.2にて角度2θで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする請求項1に記載の化合物の結晶。
  3. 前記化合物1の結晶形が、21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.8±0.2、5.4±0.2、5.0±0.2、及び3.2±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする請求項1に記載の化合物の結晶。
  4. 前記化合物1の結晶形が、21.6±0.2、10.9±0.2、7.3±0.2、5.8±0.2、5.4±0.2、5.0±0.2、4.3±0.2、3.4±0.2、3.3±0.2、3.2±0.2、及び2.9±0.2の面間隔(d)にてオングストロームで表現される特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする請求項1に記載の化合物の結晶。
  5. 前記化合物1の結晶形が、32.2±0.5、30.2±0.5、29.3±0.5、28.2±0.5、25.3±0.5、及び24.8±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRのパターンを特徴とする請求項1に記載の化合物の結晶。
  6. 前記化合物1の結晶形が、159.7±0.5、158.4±0.5、145.1±0.5、144.8±0.5、140.6±0.5、135.7±0.5、135.3±0.5、121.2±0.5、114.7±0.5、114.5±0.5、60.4±0.5、53.8±0.5、46.5±0.5、32.2±0.5、30.2±0.5、29.3±0.5、28.2±0.5、25.3±0.5、24.8±0.5、及び14.5±0.5にてppmで表現される特徴的なピークを含む固体13C NMRのパターンを特徴とする請求項1に記載の化合物の結晶。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物の結晶を含む医薬組成物。
  8. 哺乳類にて細胞***周期7を阻害するための医薬を製造するための、請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物の結晶の使用。
  9. 哺乳類において細胞***周期7を阻害するための請求項に記載の医薬組成物。
  10. がんの治療および/または予防のための請求項に記載の医薬組成物。
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