JP6913859B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は上下風向変更羽根を備えた空気調和機に関するものである。
一般に空気調和機は、上下風向変更羽根を上下動させて空気の向きを変更し、室内を冷房もしくは暖房するが、その上下風向変更羽根には冷房時に結露が生じやすい。よって、結露が生じないよう結露防止対策が施してある(例えば、特許文献1参照)。
図20(a)は上記特許文献1記載の空気調和機を示し、この空気調和機は本体100の吹出口101に設けた上下風向変更羽根102を吹出口域内に軸支して、熱交換器103で熱交換した冷風が上下風向変更羽根102の上下両面を流れるようにし結露を防止している。
また図20(b)は同特許文献1の段落0005に記載されている上下風向変更羽根の結露防止構成を示し、この構成は上下風向変更羽根112を中空筒状に形成して、上下風向変更羽根112の上下面間に生じる温度差を少なくし結露を防止している。
特開2014−122750号公報
しかしながら、上記特許文献1(a)の構成によると、上下風向変更羽根102が吹出口101の吹出口域内に軸支されているため、送風の抵抗体となるとともに、上下風向変更羽根102がリアガイダ105の延長上に位置しない形となって上下風向変更羽根102による整流効果も悪くなる。よって、吹出口101から吹き出す空気の送風性能が悪化して大風量が出せず、大風量による迅速かつ効果的な冷房又は暖房が困難である、という課題があった。
また、上記特許文献1(b)の中空羽根方式の構成では、上下風向変更羽根112は上下面二つの部品を接合して中空状にするので、結露を防止することはできるものの、特許文献1(a)に示すような一枚物の上下風向変更羽根に比べ材料費、接合工数が余分に必要となり、しかも、上下風向変更羽根112の重量が増すため、これを駆動するモータ等の駆動源の能力アップあるいはギアボックスの付設によるトルクアップが必要となる等、大幅なコストアップを招く、という課題があった。
上記課題のうち、前記した送風性能悪化の課題は、図21に示す特開2014−196882号公報記載のように、上下風向変更羽根122をリアガイダ105の先端部105aに軸支して、上下風向変更羽根122がリアガイダ105の延長線上に位置するようにすれば解決することができる。これは、上下風向変更羽根122がリアガイダ105の延長線上に位置することによって上下風向変更羽根122の整流効果とディフーザ機能が最大限発揮されることによるもので、送風性能が大きく改善され向上する。
しかしながらこの場合、上下風向変更羽根122の下面に沿って冷風を流すことが困難なため、結露防止のためには上下風向変更羽根122を中空筒状に形成しなければならず、特許文献1(b)記載のようなコストアップ問題が残ることになる。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、上下風向変更羽根の結露を防止するとともに風量低下を抑制して大風量化も可能な高品質、高性能な空気調和機を提供することを第1の目的とし、更には前記風量低下を抑制した時にも結露防止して、安価で高品質、高性能な空気調和機とすることを第2の目的としたものである。
本発明は上記第1の目的を達成するため、本体と、本体内に設けた熱交換器と、前記熱交換器で熱交換した空気を送風するファンと、前記ファンからの空気を案内する送風路と、前記送風路からの空気を吹き出す吹出口と、前記吹出口に設けた上下風向変更羽根と、前記上下風向変更羽根を軸支したリンク機構と、前記リンク機構を介して前記上下風向変更羽根を上下方向に駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御部とを備え、前記リンク機構は、吹出口の吹出口域内を軸支点として上下風向変更羽根を上下回動自在なる如く軸支するとともに、上記上下風向変更羽根の軸支点を変位させて前記上下風向変更羽根を前記送風路のリアガイダ延長線上に設定可能とした構成としてある。
これにより、上下風向変更羽根は通常その軸支点を吹出口域内に位置させて回動させ、上下風向変更羽根の上下面に熱交換後の空気が流れるようにして結露を防止することができる。しかも、上記上下風向変更羽根の軸支点を変位させれば上下風向変更羽根を送風路のリアガイダ延長線上に位置させて高い整流効果を発揮させ、その送風性能を向上させて大風量化することができ、大風量による冷房等の空調を実現することができる。
本発明は上記構成により、上下風向変更羽根の結露を防止すると同時に風量低下も抑制して送風性能を向上させ大風量による空調を実現することができ、高品質、高性能な空気調和機とすることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す斜視図 同室内機の断面図 同室内機の冷房運転時の断面図 同室内機の大風量運転時の断面図 同室内機の吹出口に設けた主上下風向変更羽根の軸支構成部分を示す斜視図 同主上下風向変更羽根の軸支構成部分の分解斜視図 同室内機の主上下風向変更羽根を軸支するリンク機構の斜視図 同リンク機構の分解斜視図 同リンク機構の動作を説明するための図 同空気調和機の主上下風向変更羽根の制御ブロック図 同空気調和機の大風量運転時における主上下風向変更羽根の制御を示す制御フロー図 同空気調和機の自動運転モードにおける主上下風向変更羽根の制御を示す制御フロー図 同空気調和機の室内機の吹出口閉時の断面図 同空気調和機の室内機の冷房運転時における斜め下気流モードを示す断面図 同空気調和機の室内機の冷房運転時における天井気流モードを示す断面図 (a)(b)(c)同空気調和機の室内機の大風量運転移行時における主上下風向変更羽根の回動推移を示す断面図 同空気調和機の室内機の暖房運転時における下気流モードを示す断面図 本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の吹出口に設けた上下風向変更羽根の軸支構成部分を示す斜視図 同上下風向変更羽根の軸支構成部分の分解斜視図 (a)従来の空気調和機における吹出口構成を示す断面図、(b)同他の吹出口構成を示す断面図 従来のさらに他の空気調和機における吹出口構成の断面図
第1の発明は、本体と、本体内に設けた熱交換器と、前記熱交換器で熱交換した空気を送風するファンと、前記ファンからの空気を案内する送風路と、前記送風路からの空気を吹き出す吹出口と、前記吹出口に設けた上下風向変更羽根と、前記上下風向変更羽根を軸支したリンク機構と、前記リンク機構を介して前記上下風向変更羽根を上下方向に駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御部とを備え、前記リンク機構は、吹出口の吹出口域内を軸支点として上下風向変更羽根を上下回動自在なる如く軸支するとともに、上記上下風向変更羽根の軸支点を変位させて前記上下風向変更羽根を前記送風路のリアガイダ延長線上に設定可能とした構成としてある。
これにより、上下風向変更羽根は通常その軸支点を吹出口域内に位置させて回動させ、上下風向変更羽根の上下面に熱交換後の空気が流れるようにして結露を防止することができる。しかも、上記上下風向変更羽根の軸支点を変位させれば上下風向変更羽根を送風路のリアガイダ延長線上に位置させて高い整流効果を発揮させ、その送風性能を向上させて大風量化することができ、大風量による冷房等の空調を実現することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記制御部は、上下風向変更羽根を送風路のリアガイダ延長線上に位置させたときに吹出空気の温度を露点温度以上とする構成としてある。
これにより、上下風向変更羽根を送風路のリアガイダ延長線上に位置させて大風量化した時、吹出空気の温度を露点温度以上として結露を防止でき、一枚物の軽量且つ簡易で安価な上下風向変更羽根として結露を防止しつつ大風量による冷房等の空調を実現することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記リンク機構は、駆動手段の回転軸を回転中心として回転駆動される駆動アームと、前記駆動アームによって駆動される上下風向変更羽根アームと、前記上下風向変更羽根アームを支持するリンクアームとを備え、前記リンクアームは略く字状に形成してその一端側部分を空気調和機の本体に軸支するとともに、他端側部分を前記上下風向変更羽根アームの長手方向の途中部分に軸支して当該軸支点を中心に上下風向変更羽根アームを回動自在に軸支する構成とし、且つ、前記上下風向変更羽根アームはその先端部分を前記駆動アームに軸支して当該上下風向変更羽根アームの先端部分を前記駆動アームで回動する構成としてある。
これにより、リンクアームで軸支した上下風向変更羽根アームの軸支点を駆動アームの回転に伴い吹出口の吹出口域内に位置させて下風向変更羽根を回動させることができるとともに、前記上下風向変更羽根アームの軸支点を変位させて前記上下風向変更羽根をリアガイダ延長線上に位置させることができ、簡易なリンク機構によって確実に結露防止と送風性能向上による大風量化を実現することができる。
第4の発明は第3の発明において、前記リンク機構は、駆動アームの回転中心をX、前記駆動アームと上下風向変更羽根アーム先端部との軸支点をY、前記上下風向変更羽根アームの長手方向途中とリンクアームとの軸支点をZとして、前記XとYとの間の距離をA、前記YとZとの間の距離をBとすると、B=A×(1.2〜1.5)となる構成としてある。
これにより、上記リンク機構は、上下風向変更羽根アームとリンクアームとの軸支点の移動が円滑なものとなるとともに、上下風向変更羽根の下向き回動範囲を大きくして空調範囲を広いものとすることができ、より高品質、高性能な空気調和機とすることができる。
第5の発明は第1〜第4の発明において、前記駆動手段は、その回転軸に駆動アームを介することなく駆動手段直結型上下風向変更羽根の羽根アームを軸支して前記駆動手段直結型上下風向変更羽根を装着可能とした構成としてある。
これにより、リアガイダの延長線上に上下風向変更羽根を位置させて大風量運転が可能な空気調和機と、大風量運転機能を持たない普及型の空気調和機を提供することができ、タイプの異なる二種類の空気調和機を合理的かつ安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る空気調和機は、冷媒配管で互いに接続した室外機と室内機とで構成している。
図1は実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す斜視図、図2は同室内機の断面図、図3は同室内機の冷房運転時の断面図、図4は同室内機の大風量運転時の断面図である。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る室内機1は、本体2と、本体2の前面開口部2aを塞ぐ前面パネル3とを備えている。
本体2の内部には、図2、図3、図4に示すように、上面開口部2bからフィルタ4を介して取り入れた室内空気を熱交換する熱交換器5と、熱交換器5で熱交換した空気を室内に吹き出すための風力源であるファン6とを備えている。
ファン6は、例えば、クロスフローファンであり、本体2内の送風路7を介して本体下方に設けられた吹出口8より室内に空気を吹き出す。
また、送風路7は、ファン6の下流側に配置されて空気の流れを案内するリアガイダ9と、このリアガイダ9に対向して配置されたスタビライザ10と、本体2の両側壁(図示せず)とで形成されており、ファン6の下流側から吹出口8の上流側に至る通路を形成している。
また、吹出口8には、空気の吹き出し方向を上下に変更する上下風向変更羽根11が設けてある。さらに、吹出口8の内部には空気の吹き出し方向を左右に変更することができる左右風向変更羽根12(図5参照)も設けられている。
前記上下風向変更羽根11は、この例では、吹出方向を上下に変更するとともに吹出口8の開閉も行う主上下風向変更羽根11aと、主上下風向変更羽根11aの上方にあって吹出口閉鎖時には前記主上下風向変更羽根11aによって覆われる補助上下風向変更羽根11bとからなり、双方連動して上下方向に回動するように構成されている。
そして、上記主上下風向変更羽根11a及び補助上下風向変更羽根11bは、いずれもその上流側端部を吹出口8の吹出口域内に位置させて軸支しているが、本発明が対象とする上下風向変更羽根は主上下風向変更羽根11aであって、この主上下風向変更羽根11aは、これを軸支するリンク機構14によってその軸支点が、吹出口8の吹出口域内と、送風路7を形成するリアガイダ9の先端部近傍位置と、に変位するように構成してある。
以下、上記リンク機構14による主上下風向変更羽根11aの軸支構成を図5〜図9を用いて説明する。
図5は室内機の吹出口に設けた主上下風向変更羽根の軸支構成部分を示す斜視図、図6は同主上下風向変更羽根の軸支構成部分の分解斜視図、図7は同室内機の主上下風向変更羽根を軸支するリンク機構の斜視図、図8は同リンク機構の分解斜視図、図9は同リンク機構の動作を説明するための図である。
図5〜図9において、15は主上下風向変更羽根11aを上下に回動させる駆動手段となる羽根駆動モータで、吹出口8の吹出口枠16(図6、図8参照)に取り付けてあり、その回転軸15aは吹出口枠16の軸孔16aを貫通して吹出口8内に突出している。
17は前記羽根駆動モータ15の回転軸15aによって駆動される駆動アームで、略L字状に形成してあり、その根元側端部を前記羽根駆動モータ15の回転軸15aに嵌合させて連結してある。
18は前記駆動アーム17の他端側に連結した上下風向変更羽根アームで、駆動アーム17によって回転駆動される。上記上下風向変更羽根アーム18はその長手方向が鈍角に屈曲形成されており、その先端部に設けた第1ピン軸18aを前記駆動アーム17の他端側のアームピン軸用孔17aに嵌合させて駆動アーム17に連結し、更に長手方向途中となる屈曲部分に設けた第2ピン軸18bをリンクアーム19に嵌合してこれに軸支させている。なお、上下風向変更羽根アーム18は主上下風向変更羽根11aに一体成型もしくは一体的に取り付け固定されている。
上記上下風向変更羽根アーム18を軸支するリンクアーム19は鋭角に屈曲する略く字状に形成されており、前記した如くその一端部側に設けたリンクピン軸用孔19aを前記上下風向変更羽根アーム18の第2ピン軸18bに嵌合させてこれを軸支するとともに、他端部側に設けたリンクピン軸19bを吹出口枠16に一体成型もしくは一体的に取り付け固定した軸受部20の軸受孔20aに嵌合させて軸支してある。
これにより、このリンク機構14は、リンクアーム19のリンクピン軸用孔19aが軸支点、つまり回転中心となって、主上下風向変更羽根11aが上下に回動するとともに、上記主上下風向変更羽根11aの回転中心となる軸支点が変位することになる。
詳述すると、羽根駆動モータ15の駆動により駆動アーム17が回動し、駆動アーム17先端のアームピン軸用孔17aに嵌合させ軸支した第1ピン軸18aを介して上下風向変更羽根アーム18に回動力が加わる。上記上下風向変更羽根アーム18に回動力が加わると、当該上下風向変更羽根アーム18はその途中に設けた第2ピン軸18bをリンクアーム19のリンクピン軸用孔19aに軸支させているので、当該リンクアーム19のリンクピン軸用孔19a、つまり上下風向変更羽根アーム18途中の第2ピン軸18bを中心にして回動する。そして更に、上記上下風向変更羽根アーム18途中の第2ピン軸18bを軸支しているリンクアーム19は、その他端側部分を吹出口枠16の軸受部20に軸支しているので、上下風向変更羽根アーム18途中の第2ピン軸18b、つまり軸支点が、前記駆動アーム17の回動による上下風向変更羽根アーム18の回動に伴ってその位置を変位することになる。
そして、上記のように構成したリンク機構14は、この例では、図9に示すように、更に前記駆動アーム17の前記回転軸15aへの嵌合部、すなわち駆動アーム17の回転中心をX、前記駆動アーム17と上下風向変更羽根アーム18との軸支点をY、前記上下風向変更羽根アーム18の長手方向途中とリンクアーム19との軸支点をZとして、前記XとYとの間の距離をA、前記YとZとの間の距離をBとすると、B=A×(1.2〜1.5)となる構成としてある。
次に上記のように構成したリンク機構14により駆動される主上下風向変更羽根11aの駆動制御について図10〜図12を用いて説明する。
図10は主上下風向変更羽根の制御ブロック図、図11、図12はその制御フロー図である。
図10において、21は羽根駆動モータ15を介してリンク機構14を動作させて主上下風向変更羽根11aを上下動させる制御部で、リンク機構14を駆動する羽根駆動モータ15及び吹出口8から空気を吹き出させるファン6のファンモータ22を駆動制御する。この駆動制御は、吸込み風温度センサ23、吹出し風温度センサ24、湿度センサ25からの出力に基づき制御部21が行う。その制御フローは図11、図12に示す通りで、後に詳述する。
次に上記のように構成した空気調和機の作用効果について、図13〜図16を用い冷房運転時の動作を例にして説明する。尚、空気調和機における上下の風向制御は、この例の場合は主上下風向変更羽根11aと補助上下風向変更羽根11bとによって行うが、本発明の対象となるのは主上下風向変更羽根11aによる風向制御であるので、この主上下風向変更羽根11aによる動作について図13〜図16を用い説明する。
図13は運転開始前の吹出口閉時の断面図、図14は冷房運転時における斜め下気流モードにおける断面図、図15は同冷房運転時における天井気流モード時の断面図、図16(a)(b)(c)は同空気調和機の室内機の大風量運転移行時における主上下風向変更羽根の回動推移を示す断面図である。
空気調和機は、図13に示す吹出口閉時、主上下風向変更羽根11aで吹出口8を閉じており、リンクアーム19のリンクピン軸用孔19aに軸支した上下風向変更羽根アーム18の第2ピン軸18b、つまり軸支点Zは、吹出口8の吹出口枠域内に位置している。
空調運転が開始され、羽根駆動モータ15が駆動されると、主上下風向変更羽根11aはリンク機構14の軸支点Zを中心に回動し吹出口8を開放するとともに、ユーザによって設定された運転モードにより決定される角度に設定する。そして、ファン6が駆動され、上面開口部2bよりフィルタ4を介して室内空気が室内機1の内部に取り入れられる。
取り入れられた室内空気は、熱交換器5において熱交換されて冷風となり、ファン6に吸い込まれる。ファン6に吸い込まれた冷風は、ファン6の下流側に形成された送風路7のリアガイダ9およびスタビライザ10に案内されて、吹出口8から吹き出される。
吹出口8から吹き出される冷風は、上下風向変更羽根11の主上下風向変更羽根11aと補助上下風向変更羽根11b及び左右風向変更羽根12によりその吹き出し方向が制御される。
図14は冷風を斜め下向きに吹き出す主上下風向変更羽根の位置、図15は部屋が十分に冷えユーザに直接気流を当てないよう冷風を正面に向けて吹き出す主上下風向変更羽根の位置を示し、送風路7からの冷風を所定方向に変更する。
この時、上記主上下風向変更羽根11aを軸支するリンク機構14は、いずれの場合もその主上下風向変更羽根11aの軸支点Zを吹出口8の吹出口域内に位置させており、送風路7からの冷風は主上下風向変更羽根11aの上面とともに下面側にも流れる。これにより、主上下風向変更羽根11aに結露が発生するのを防止されている。
つまり、通常の冷房運転時は、主上下風向変更羽根11aの軸支点Zを吹出口8の吹出口域内に位置させて主上下風向変更羽根11aを回動させることにより主上下風向変更羽根11aの上下面に熱交換後の冷風が流れるようにして結露を防止している。
次に大風量にして運転する時の動作について説明する。
この大風量による運転は例えばユーザが制御部21に設定してある大風量運転モードを選択することによってファン6からの風量が最大になるようにして行うが、前記したように主上下風向変更羽根11aの軸支点Zが吹出口域内に位置していると風路抵抗体となって大風量を確保することができない。
しかしながら、本実施の形態の空気調和機は、大風量運転モードを選択して運転を開始すると、羽根駆動モータ15がリンク機構14の駆動アーム17を図14、図15で示す通常時の位置よりも更に回動させる。これにより、図16に示す大風量運転移行時における主上下風向変更羽根11aの回動推移の(b)に示すように、主上下風向変更羽根11aが大きく下向き回動しつつその軸支点Zが図16(c)に示すように送風路7を形成するリアガイダ9の先端部分に移動し変位する。そして、主上下風向変更羽根11aはリアガイダ9の延長線上に位置する形となる。
したがって、主上下風向変更羽根11aは送風路7のリアガイダ延長線上に位置して高い整流効果を発揮し送風性能を大きく向上させる。よって、主上下風向変更羽根11aの軸支点Zが吹出口8の吹出口域内に位置している場合に比べファン6の性能を従来通りとしたまま大風量化することができ、迅速かつ効果的な空調を実現することができる。
そして、本実施の形態では、上記主上下風向変更羽根11aを送風路7のリアガイダ延長線上に位置させたとき、制御部21は主上下風向変更羽根11aの上下面の空気の温度を露点温度以上とする。したがって、結露発生を防止できる。その動作を更に図11の制御フロー図を用いて説明する。
ユーザが運転を開始した時、大風量運転モードが選択されていると(S1−Y)、大風量運転モードを実行する(S2)。すなわち前記した主上下風向変更羽根11aをリアガイダ9の延長線上に位置させる。
次に吸込み風温度センサ23が室内温度Tiを検知し(S3)、更に湿度センサ25が室内湿度Hを検知し(S4)、上記室内温度Tiと室内湿度Hから露点温度Thを算出する(S5)。更に吹出し風温度センサ24が吹出温度Toを検知(S6)し、上記吹出温度Toと前記露点温度Thを比較して吹出温度Toが露点温度Th以上であれば(S7−Y)上記動作を繰り返して大風量運転モードを継続し、吹出温度Toが露点温度Th以下になれば(S7−N)通常風向制御モードに移行していく(S8)。
このように、吹出温度Toが露点温度Th以上、換言すると、主上下風向変更羽根11aの上下面の空気の温度が露点温度以上であれば大風量運転を行い、大風量運転時の結露の発生を防止している。そして、結露が防止できるので、主上下風向変更羽根11aは中空状に形成する必要がなく、一枚物で、且つ、軽量なものにすることができる。よって、羽根駆動モータ15の能力アップあるいはギアボックスの付設によるトルクアップを必要とせずコストダウンを図ることができる。
また、図12はユーザが自動運転モードを選択している場合の制御フロー図を示すが、この自動運転モード時も室内温度と設定温度との差が大きい運転開始時は大風量運転を行い(S2)、迅速かつ効果的な空調を実現できる。
すなわち、運転が開始されその運転が自動運転モードであれば(S11−Y)、吸込み風温度センサ23で検知した室内温度Tiと設定温度Tsとを比較し(S12)、その差が所定値以上であると(S12−Y)、大風量運転モードを実行する。そして、吹出温度Toが露点温度Th以下になると(S7−N)、吹出温度が露点温度以上になるようにファンモータ22の回転数を変更制御(S13)してステップ(S12)に戻り、これを繰り返して大風量運転を継続する(S2)。そして、吸込み風温度センサ23で検知した室内温度Tiと設定温度Tsとの差が所定値以下になれば(S12−N)、通常風向制御モードに移行していく(S8)。
これにより、前記した如く結露を防止しつつ大風量によって迅速かつ効果的に室内環境を設定温度Tsに近づけ、快適な空調を実現することができる。
また、本実施の形態では、上記主上下風向変更羽根11aを駆動するリンク機構14は、駆動アーム17の回転中心をX、前記駆動アーム17と上下風向変更羽根アーム18との軸支点をY、前記上下風向変更羽根アーム18の長手方向途中とリンクアーム19との軸支点をZとして、前記XとYとの間の距離をA、前記YとZとの間の距離をBとすると、B=A×(1.2〜1.5)となる構成としてある。
これにより、上下風向変更羽根アーム18の長手方向途中とリンクアーム19との軸支点Zの移動を円滑なものとすることができ、こじり発生を防止して動作品質を向上させることができる。
加えて、上記のように構成したことにより、主上下風向変更羽根11aの下向き回動範囲も大きくすることができ、例えば暖房時等に図17に示すように主上下風向変更羽根11aを大きく下向きに回動させた状態で暖房することができる。つまり、主上下風向変更羽根11aによる風向変更巾を広くして空調範囲を拡大することができ、高品質、高性能な空気調和機とすることができる。
以上のように、本実施の形態では、大風量運転時にも結露を防止できるが、この大風量運転モードは冷房運転だけに限らず暖房運転時にも行うようになっている。そして、その動作は冷房時と同じであるので説明は省略する。
(実施の形態2)
次に実施の形態2における空気調和機を説明する。
図18は実施の形態2における空気調和機の室内機の吹出口に設けた上下風向変更羽根の軸支構成部分を示す斜視図、図19は同上下風向変更羽根の軸支構成部分の分解斜視図である。
本実施の形態2の空気調和機は、前記実施の形態1で示す室内機に実施の形態1で示す主上下風向変更羽根11aとは異なるモータ直結型主上下風向変更羽根(以下、駆動手段直結型主上下風向変更羽根と称す)111aを装着して構成したものである。即ち、羽根駆動モータ15の回転軸15aには駆動アーム17を介することなく駆動手段直結型主上下風向変更羽根111aの上下風向変更羽根アーム118を軸支して前記駆動手段直結型主上下風向変更羽根111aを装着してある。
これにより、実施の形態1の主上下風向変更羽根11aを駆動手段直結型主上下風向変更羽根111aに切り替えるだけで大風量運転機能を持たない普及型の空気調和機を提供することができ、リアガイダ9の延長線上に主上下風向変更羽根11aを位置させて大風量運転が可能な空気調和機と、大風量運転機能を持たない普及型の空気調和機というタイプの異なる二種類の空気調和機を合理的かつ安価に提供することができる。
以上、本発明に係る空気調和機について、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるものである。
例えば、本実施の形態では室内機と室外機が分離されている空気調和機で説明したが、これらは一体のものであってもよい。
また、上下風向変更羽根11は主上下風向変更羽根11a、111aとともに補助上下風向変更羽根11bを備えたものを例示したが、これは主上下風向変更羽根11a、111aのみであってもよいものであり、本発明でいう上下風向変更羽根はこの主上下風向変更羽根11a、111aを示すものである。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、上下風向変更羽根の結露を防止すると同時に風量低下を抑制して送風性能を向上させ大風量による空調を可能とすることができ、高品質、高性能な空気調和機とすることができる。よって、一般家庭で使用される空気調和機をはじめ様々な空気調和機に広く適用できる。
1 室内機
2 本体
2a 前面開口部
2b 上面開口部
3 前面パネル
4 フィルタ
5 熱交換器
6 ファン
7 送風路
8 吹出口
9 リアガイダ
10 スタビライザ
11 上下風向変更羽根
11a 主上下風向変更羽根
11b 補助上下風向変更羽根
12 左右風向変更羽根
14 リンク機構
15 羽根駆動モータ(駆動手段)
15a 回転軸
16 吹出口枠
16a 軸孔
17 駆動アーム
17a アームピン軸用孔
17b アームピン軸用孔
18 上下風向変更羽根アーム
18a 第1ピン軸
18b 第2ピン軸
19 リンクアーム
19a リンクピン軸用孔
19b リンクピン軸
20 軸受部
21 制御部
22 ファンモータ
23 吸込み風温度センサ
24 吹出し風温度センサ
24a 傾斜面
25 湿度センサ
111a モータ直結型主上下風向変更羽根(駆動手段直結型主上下風向変更羽根)
118 上下風向変更羽根アーム

Claims (4)

  1. 本体と、本体内に設けた熱交換器と、前記熱交換器で熱交換した空気を送風するファンと、前記ファンからの空気を案内する送風路と、前記送風路からの空気を吹き出す吹出口と、前記吹出口に設けた上下風向変更羽根と、前記上下風向変更羽根を軸支したリンク機構と、前記リンク機構を介して前記上下風向変更羽根を上下方向に駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御部とを備え、前記リンク機構は、吹出口の吹出口域内を軸支点として上下風向変更羽根を上下回動自在なる如く軸支するとともに、上記上下風向変更羽根の軸支点を変位させて前記上下風向変更羽根を前記送風路のリアガイダ延長線上に設定可能とし
    前記リンク機構は、前記駆動手段の回転軸を回転中心として回転駆動される駆動アームと、前記駆動アームによって駆動される上下風向変更羽根アームと、前記上下風向変更羽根アームを支持するリンクアームとを備え、前記リンクアームは略く字状に形成してその一端側部分を空気調和機の本体に軸支するとともに、他端側部分を前記上下風向変更羽根アームの長手方向の途中部分に軸支して当該軸支点を中心に上下風向変更羽根アームを回動自在に軸支する構成とし、且つ、前記上下風向変更羽根アームはその先端部分を前記駆動アームに軸支して当該上下風向変更羽根アームの先端部分を前記駆動アームで回動する構成とした空気調和機。
  2. 制御部は、上下風向変更羽根を送風路のリアガイダ延長線上に位置させたときに吹出空気の温度を露点温度以上とする構成とした請求項1記載の空気調和機。
  3. リンク機構は、駆動アームの回転中心をX、前記駆動アームと上下風向変更羽根アームとの軸支点をY、前記上下風向変更羽根アームの長手方向途中とリンクアームとの軸支点をZ として、前記XとYとの間の距離をA、前記YとZとの間の距離をBとすると、B=A×(1.2〜1.5)となる構成とした請求項2記載の空気調和機。
  4. 駆動手段は、その回転軸に駆動アームを介して前記上下風向変更羽根の羽根アームを軸支して前記上下風向変更羽根を装着可能とした構成とした請求項1〜3のいずれか1項記載の空気調和機。
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