JP6908955B2 - 木材連結用の受け金具、建築物の施工方法、木材の連結方法および建築物の製造方法 - Google Patents

木材連結用の受け金具、建築物の施工方法、木材の連結方法および建築物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、木材連結用の受け金具、建築物の施工方法、木材の連結方法および建築物の製造方法に関するものである。
家屋等の建物を建築する際、在来工法では柱や梁などを結合して家屋の骨組みを作ることが行われる。この柱や梁によって形成される骨格は、家屋を構成する屋根、壁その他の構成部材が有する荷重を支え、地震による揺れにも耐える必要がある。そのため、主として角材で構成される柱や梁等の木材同士の結合箇所には荷重や揺れに耐える強度が必要である。そして、このような木材の結合手段として特許文献1に記載したような金具を使用した木材接合装置がある。
特許文献1記載の木材の接合装置は、結合する木材の一方に取り付けたコ字状金具と、このコ字状金具と係合するように加工した木材に挿通させたドリフトピンを係合させるものである。特許文献1に記載したコ字状金具は、取り付ける木材の側面に凹溝を形成する必要があり、この凹溝の下端面によってコ字状金具に作用する荷重を支えるようになっている。
また、新築の場合は柱や梁を組み上げる前の角材の状態で金具取り付け用の加工が可能であり、上記の凹溝を形成するような加工も容易に行うことができる。
特開2008−202392号公報
新築の場合であれば、比較的複雑な形状であっても木材の加工が可能であり、特許文献1記載のような木材接合装置を用いた木材同士の連結も容易である。しかし、リフォームの場合のように既存の柱や梁をそのまま生かしつつ新たに柱や梁を増設するような場合には、木材の加工や金具類の取り付けに様々な制約が生じる。例えば金具を取り付けるための加工ができないなど、特許文献1に記載されているような金具(木材接合装置)は使用できない場合が生じる。また、新築用およびリフォーム用のそれぞれの用途に応じて異なる金具類を用意することは好ましくない。
本発明は、これらの事情に鑑み発明したものであって、最小限の木材の切削量で取り付けることが可能な連結用受け金具の提供、木材の連結方法および建築物等を提供することを課題とするものである。また、柱、マグサおよび梁といった部材の増設が必要になった場合において、建物を構成する既存の柱や梁に大がかりな加工を行うことなく、増設する柱等を取り付けるための金具や当該金具を用いた家屋、建築方法等を提供することを課題とする。さらに、金具の取り付けを正確に行うことができるような手段を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、木材の連結に用いる受け金具であって、
木材の表面に設けた装着凹部に装着される装着部と、当該装着部に対して立設した受け板部と装着部と受け板部を結合させる溶接部を有し、
前記装着部は、前記受け板部の縁部に設けた係合手段と係合可能な係合部と、係合手段との係合によって取り付け位置を規定した受け板部の長手方向と直交する方向に設けた直線状の目印若しくは直交する直線上に配置した目印と、裏面から螺合可能なネジ穴を設けた板状部として形成され、
前記受け板部は、当該受け板部に直交して配置されるピンを固定位置まで案内する溝と、前記ピンとは異なる他のピンを挿通させる孔を有したことを特徴とする。
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、木材の連結に用いる受け金具であって、
木材の表面に設けた装着凹部に装着される装着部と、当該装着部に対して立設した受け板部と装着部と受け板部を結合させる溶接部を有し、
前記装着部は、前記受け板部の縁部に設けた係合手段と係合可能な係合部と、係合手段との係合によって取り付け位置を規定した受け板部の長手方向と直交する方向に設けた直線状の目印若しくは直交する直線上に配置した目印と、裏面から螺合可能なネジ穴と、表裏貫通する複数の貫通孔を設けた板状部として形成され、
前記受け板部は、当該受け板部に直交して配置されるピンを固定位置まで案内する溝と、前記ピンとは異なる他のピンを挿通させる孔を有したことを特徴とする。
また、本発明は建物の軸組工法若しくは枠組壁工法を用いた建築物の施工方法であって、木材の連結に上記連結用の受け金具を用いたことを特徴とする。
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
連結する一方の木材に、雌ネジを設けた板状の装着部と当該装着部の表面に直交して配置される受け板部を有する受け金具を、前記雌ネジに螺合させる雄ネジを形成した軸部材を螺合させることによって固定し、
連結する他方の木材に、前記受け板部を挿通させるスリットを形成するとともに、当該スリット内を横断するように複数のピンを懸架するように構成し、
前記ピンの一つを、前記受け板部に設けた一端に開口を有する溝に案内して支持するとともに、他のピンを前記受け板部に設けた孔に挿通させることによって両木材を連結するように構成したことを特徴とする木材の連結方法。
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
互いに連結した木材を柱や梁として有する建築物の製造方法であって、
一方の木材に、雌ネジを設けた板状の装着部と当該装着部の表面に直交して配置される受け板部を有する受け金具を装着するとともに、当該受け金具を前記雌ネジに螺合させる雄ネジを形成した軸部材によって固定し、
前記一方の木材に連結される他方の木材に、前記受け板部を挿通させるスリットを形成するとともに当該スリット内を横断するように複数のピンを懸架可能に構成し、前記ピンの一つを前記受け板部に設けた一端が開口した溝内において支持されるように構成するとともに他のピンを前記受け板部に設けた孔に挿通させることによって互いを連結した木材を有したことを特徴とする建築物の製造方法。
本発明に係る木材連結用の受け金具等は、肉厚のある板状の装着部を木材表面に形成した装着凹部に嵌め込んで装着するようになっている。したがって、受け金具の取り付には、例えば円形の座堀のように装着部を嵌めるための装着凹部のみを設ければよく、木材の切削量が少なくて済むので木材の強度を低下させることがないという効果を有している。
また、受け金具に装着時の目安として使用する位置決め用の目印を設けたので、正しい姿勢で取り付けることができるという効果を有している。
また、装着凹部の内面形状を装着部の外形とほぼ一致するように形成することで、受け金具に作用した荷重を局所的に集中させることなく装着凹部の内面全体として受け止めることができ、耐荷重を高めることができるという効果を有している。
また、受け金具は、既存の建物の補強等を行う場合であっても、比較的容易に結合部位に取り付けられるという効果を有している。
本実施の形態に係る受け金具の外観斜視図である。 本実施の形態に係る受け金具の構成を表した説明図である。 本実施の形態に係る受け金具の外観図である。 本実施の形態に係る受け金具の取り付けに関する説明図である。 本実施の形態に係る受け金具の使用例を表した説明図である。 本実施の形態に係る受け金具による連結例を表した断面図である。 本実施の形態に係る受け金具による連結例を表した斜視図である。 本実施の形態に係る受け金具による他の連結例を表した斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1は本発明を実施するための形態に係る木材連結用の受け金具(以下「受け金具」という)1の外観斜視図であり、図2は受け金具1の構成を表す斜視図、図3(a)は受け金具1の正面図、図3(b)は側面図、図3(c)は平面図、図3(d)は背面図を表している。
受け金具1は、装着部2と受け板部3によって構成されている。装着部2と受け板部3は、ともに強度のある鋼材によって形成されている。
装着部2は、肉厚のある円板状の外観形状として形成されている。一例として直径35mm、肉厚9mmで形成されている。装着部2の中央には、表裏貫通するネジ穴4を設けている。ネジ穴4は、一例としてM12のサイズで形成している。また、受け板部3の取り付け部位を除いた上記ネジ穴4の周囲に、複数個の貫通孔5を放射状に等間隔で配列している。この貫通孔5は、ネジ穴4を使用した取り付けができない場合に使用するビスの取り付け孔として使用するものであり、表面側の周縁に皿ネジの頭部を受ける面取り加工が行われている。
また、装着部2の表面には、装着部2の表面に対して垂直に受け板部3を立設しており、両者は接合部の隅部における溶接(溶接部6)によって固定されている。
受け板部3は、一般的に使用する木材結合用の金具類と比較して肉厚の厚い板状体として形成されており、一例として4.5mmの肉厚を有している。木材の結合に用いる一般的な金具類は、板金加工による曲げ加工によって形成されることが多く、加工性の観点からその肉厚は主に2mm前後であることが多い。これに対して本実施の形態に係る受け板部3は、1枚の受け板部3によって木材に取り付けた丸棒状のピン(ドリフトピン)を支持する部材である。このため、後述するようにドリフトピンに接してこれを支持する溝状凹部7および孔8,9の接触面積を広くするために肉厚を一般的な金具よりも肉厚に形成している。
装着部2に取り付ける前の受け板部3は、図2に示すように装着部2の表面に接する受け板部3の側縁に、長手方向に沿って2カ所の突起40を設けている。突起40は、装着部2との係合手段であって、装着部2に形成した係合部となる表裏貫通した孔41と係合する部位である。図に示した例では、突起40は角柱状の突起として形成し孔41は矩形の開口を有する角孔として形成されたものであり、両者は嵌め合いによって精度良く係合する。突起40と孔41が係合すると、受け板部3は装着部2の表面に対して垂直に保持される。また、孔41は、円形に形成した装着部2の中央を通過する直線(中心線)上に設けられているので、孔41に嵌合する受け板部3も装着部2の中央を通過する中心線と一致した位置に固定される。受け板部3は、この位置および姿勢を維持した状態で装着部2に対して溶接され一体的に強固に固定される。
なお、互いに係合する一組の突起40と孔41からなる結合部位の数は、上記の例に限らないものであり、一組若しくは三組以上であってもよいものである。また、孔41は裏面まで貫通してもよい。
装着部2は、前述したように円板状を成しており、その中央に表裏貫通するネジ穴4を設けている。また、受け板部3は、装着部2の中央を通過する中心線上においてネジ穴4を跨ぐように取り付けられる。受け板部3のネジ穴4を跨ぐ部分には、雄ねじの突出を可能とする逃げ空間13と後述する孔8,9と同程度の開口面積を有する操作孔14を設けている。
また、装着部2の表面には、装着部2の中心を通過し、かつ受け板部3の配置方向(孔41の配置方向)と直交する方向に沿った溝42を設けている。この溝42は、受け金具1を木材に取り付ける際の目印となるものであり、木材の表面に突出する受け板部3が傾いた角度で取り付けられるのを防止する手段として用いるものである。なお、溝以外の手段によって溝41と同様の機能を有する目印を設けても良い。
図4はこの溝42を目印として使用する場合の一例を表した説明図であり、図4(a)は木材Wに対して受け金具1を装着する前の状態、図4(b)は木材Wに対して受け金具1を装着した状態を表した説明図である。
受け金具1を取り付ける木材Wには、水平方向および垂直方向に向かう+字状の基準線43、44を木材の表面に描き、これら基準線43、44の交点を中心として予め装着部2を嵌め込むための円形の装着凹部45を形成している。
前記基準線43、44は、一般的には墨付けといわれる方法で直交した線として木材Wに描かれるが、中心点を成す交点部分は座堀加工による装着凹部45の形成によって削り取られる。しかしながら、装着凹部45の周囲には、基準線43、44が残るので受け金具1を取り付ける際には基準線43、44を目安として取り付けることが可能になる。円形の装着部2の中心を通るように形成した溝42は、一方の基準線43の延長線上において直線を成すようになっている。また、受け板部3は溝42と直交する方向に取り付けられているので、正常な姿勢で装着されると受け板部3の長手方向と他方の基準線44が重るので、装着部2に対する固定位置が正確であるか否かを容易に認識できるようになっている。
装着部2の表面に対して直交する受け板部3は、装着部2の表面に対して直交する平行な2つの側縁部10,11と、この2つの縁部10,11に連続したなだらかな円弧を成す先端縁12を有している。側縁部および先端縁からなる外周縁は、角部を面取り加工することによって中央部分を狭くしてやや尖らせたような形状に形成されており、連結する木材に形成したスリット部分に対して差し込みやすくなっている。
受け板部3の一方の縁部10には前述した溝状凹部7を設けている。溝状凹部7は、縁部10に開口を有する凹状の部位として形成されており、他方の木材に取り付けたドリフトピンを収容可能に形成されている。
なお、図示した例では2個の孔8,9を設けているが、その数は2個に限らず1個でもよいし2個を超える数でもよい。これらは、受け板部3の形状、受け板部3に作用する荷重や各種の応力、使用するピンの外径等に応じて設定される。
図5は、上記受け金具1に関する幾つかの使用例を表した説明図である。図5(a)は、受け金具1を使用する場合の一形態であって、受け金具1とボルト20の組み合わせを示したものである。受け金具1の装着部2には、前述したように表裏貫通するネジ穴4を中央に設けている。このネジ穴4は受け金具1の取付部材としてボルト20の雄ネジ22を締結させることができる。ボルト20を使用する場合には座金21等を使用し、木材に対する必要以上の食い込みや緩みを防止する。
図5(b)は、受け金具1の他の使用形態であって、装着する木材の表裏のそれぞれに受け金具1aと受け金具1bを配置し、取付部材として両端に雄ねじを形成した取付軸30を用いる場合を表している。取付軸30の両端には雄ネジ31を設けており、両端の雄ネジ31を受け金具1aおよび受け金具1bの各ネジ穴に螺合させることによって両者を結合させるようになっている。すなわち、受け金具1aを保持する取付軸30が他方の受け金具1bを保持する作用を有し、両受け金具1a、1bを木材に対して固定することが可能になっている。
なお、上記の場合、受け金具1bに代えて取付金具32を使用してもよい。取付金具32は、一例として直径35mm、肉厚9mmの円板形の外形を有する中央にネジ孔33を設けたものであり、受け金具1の装着部2と同様の形状に形成される。この取付金具32には、必ずしも貫通孔5は必要ないが、用途や状況に応じて併用しても良い。
図5(c)は、装着部2に形成した複数個の貫通孔5を利用して、木ネジ50等により受け金具1を取り付ける例を表している。この方法を用いるのは、ボルト20や取付軸30を使用した取り付けが出来ない場合である。
ボルト20や取付軸30を使用する方法は、受け金具1を取り付ける木材にボルト20や取付軸30を挿通させる表裏貫通した取り付け孔が必要になる。このような取り付け孔の形成や、ボルト20若しくは取付軸30の装着が可能な状況であれば上記のような方法が可能である。しかし、ボルト20若しくは取付軸30の装着が出来ず、受け金具1を取り付ける側からしか取り付けが出来ない場合があるので、このような場合に木ネジ50等を使用して受け金具1を取り付けることを可能にしている。
図6は、受け金具1による木材の連結例を表した説明図である。また、図7は図6に示した連結例を分解斜視図として表した説明図である。
図の下部には、住宅の基礎の上に配置される角材によって形成される土台60があり、この土台60の表面に受け金具1cが取り付けられる。受け金具1cの取り付け部位には、円板形の装着部2が丁度収まる形状に形成した円形凹部として形成した座堀61を形成し、この座堀61に装着部2を装着する形で受け金具1cを取り付ける。土台60に対する受け金具1cの固定は、表面側からねじ込んだ木ねじ50によって行っている。なお、ボルト20や取付軸30による取り付けが可能な場合には、前述した適宜の方法で取り付けてもよい。
土台60に固定した受け金具1cには、角材として形成した柱62を装着する。この柱62の下端面にはスリット63を形成し、固定用のドリフトピン64を挿通させる孔65を貫通形成している。スリット63は、受け金具1cの受け板部3を丁度差し込むことができる幅に形成されている。孔65は、受け板部3に形成した溝状凹部7の底部および孔8、9と位置が一致するように形成されており、ドリフトピン64を挿通させることによって、受け板部3に対して柱62を固定するようになっている。なお、図示した例では、ドリフトピン64は丸棒によって形成しているが、ドリフトピン64に相当する軸部を有したボルト等によって形成してもよい。
また、図示した例では、柱62の上端面に受梁70を載せ、さらにこの受梁の表裏両側面に掛梁71、72を取り付けている。受梁70を載せる柱62の上端面には、下端と同様に受け金具1dの受け板部3を差し込むことができるスリット66とドリフトピン67を挿通させる孔68を形成している。柱62の上端面と接する受梁70の下側の側面には装着凹部として形成した座堀73を形成し、この座堀73に装着部2を嵌装させた状態で受け金具1dを取り付けている。このスリット66と受け板部3を嵌合させドリフトピン67を挿通させると、受梁70と柱62が固定される。
また、図示した例では、 柱62の上端面に載せて固定した受梁70の両側面にそれぞれ受け金具1e、1fを取り付け、この受け金具1e、1fによって掛梁71、72を取り付けている。受け金具1e、1fの取り付け部位は表裏の両側面において対称の位置であり、側面のそれぞれに受け金具1e、1fの装着凹部として形成した座堀74、75を形成し、その座堀74、75の中央に両側面間を貫通する孔76を形成している。この孔76に軸部材77を挿通し、軸部材77の両端に設けた雄ねじ78と受け金具1e、1fの各ネジ穴4を螺合させることによって、双方の受け金具1e、1fが互いに保持しあう状態で固定される。
受け板部3には、雄ねじの突出を可能とする逃げ空間13と、この逃げ空間13に連続する操作孔14が設けられている。この操作孔14にドライバー、鉄筋またはバール状の軸状体を差し込むと、受け金具1を軸部材77に対して回転させることができ、取り付ける木材(70)を挟み込む方向に締め付け強固に固定することができるようになっている。
受け金具1によって上記掛梁71、72のような水平に懸架される角材を結合する場合には、溝状凹部7の開口が上を向く方向で取り付けが行われる。受梁70の側面と接合する掛梁71、72の端部には、受け板部3を差し込ませるスリット79と、受け板部3に支持させるドリフトピン80を挿通させる孔81が設けられている(図7参照)。
掛梁71や掛梁72を受け金具1(1e、1f)に保持させる場合、初めに受け板部3の溝状凹部7と係合させるドリフトピン80のみを掛梁に取り付けておき、溝状凹部7にドリフトピン80を掛けるように上方から掛梁71、72を装着する。ドリフトピン80が溝状凹部7に係合すると掛梁71、72は受け金具1e、1fによって支持され、この後に他のドリフトピン80を差し込むことによって強固に固定される。
図8は、他の例として、柱90の上部に高さのある受梁91を載せた場合の説明図である。受梁91は、受け金具1(1g、1h、1i)の取り付け部位において一部断面図として表している。また、この例では、高さのある受梁91に対して、同様の高さを有する掛梁92を取り付ける場合を表している。この例では、受け金具1g、1iを上下に2個配置し、2個の受け金具1g、1iを使用して受梁91と掛梁92を取り付けている。受け金具1g、1iに対する掛梁92の連結方法は、上下に2個配列した点を除き前述した各例と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
また、同図に示した例では、掛梁92の反対面に高さの低い掛梁93を取り付ける状態を表しており、掛梁92を取り付ける一方の受け金具1gと軸部材77を介して連結した受け金具1hによって掛梁93を連結するものを表している。そして、掛梁92を取り付ける他方の受け金具1iは、ボルト20によって固定する場合を表している。
表裏面において対向する配置で受け金具を設ける場合には、それぞれの受け金具が他方を固定する作用を有するが、片面にしか受け金具を設けない場合には、ボルト20等の固定手段を用いることで取り付けが可能になっている。
本実施の形態に係る受け金具および受け金具を用いた各種の方法や施工方法は、受け金具の取り付けや軸部材等の取り付けに必要とする木材の切削量が僅かであるという特徴を有している。すなわち、受け金具の装着部を取り付けるだけの円形の装着凹部と、受け金具を取り付けるための軸部材等を挿通させるための孔を設ければよく、これらの加工に要する木材の切削量は極僅かである。
梁や柱等の木材には、大きな荷重が作用するものであり、かつこれらの荷重を支えなければならないが、木材の切削量が多くなると木材が脆弱になり荷重に対抗する強度も低下する。本発明は、このような強度の低下を招かないように切削量を最小限に抑えることが出来るものとなっている。
また、本実施の形態に係る受け金具および受け金具を用いた各種の方法や施工方法は、軸組工法若しくは枠組壁工法といった各種の建築方法に用いることができるものである。
また、受け金具の装着部は強度のある中実の円板状であり、装着部を取り付ける部位はほぼ装着部の外形と同じ形状の装着凹部(座堀)である。このため装着部に作用した荷重は、ほぼ装着部に密着した装着凹部の内面を介して木材全体に伝達され、木材全体で支えることになるので、耐荷重の高い連結構造を提供できるものとなっている。また、このような耐荷重の高い連結構造を有した柱や梁等の部材を有する建物を提供できるものとなっている。
以上説明した各実施例は、建築物を構成する柱や梁の結合に利用可能である。また、柱や梁に限らず、家屋を構成する各種木材の連結に用いることができるものである。
また、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において適宜組み合わせることが可能であり、本発明が上記実施例に限定したものでないことは言うまでもない。
本発明は、木材連結用の受け金具、木材の連結方法および建築物に利用可能である。
1 受け金具
2 装着部
3 受け板部
4 ネジ穴
5 貫通孔
6 溶接部
7 溝状部
8,9 孔
10,11 側縁部
12 先端縁
13 空間
14 操作孔

Claims (5)

  1. 木材の連結に用いる受け金具であって、
    木材の表面に設けた装着凹部に装着される装着部と、当該装着部に対して立設した受け板部と前記装着部と前記受け板部を結合させた溶接部を有し、
    前記装着部は、前記受け板部の縁部に設けた係合手段と係合可能な係合部と、係合手段との係合によって取り付け位置を規定した受け板部の長手方向と直交する方向に設けた直線状の目印若しくは直交する直線上に配置した目印と、裏面から螺合可能なネジ穴を設けた中実の円板状の外観形状を有する板状部として形成され、
    前記受け板部は、当該受け板部に直交して配置されるピンを固定位置まで案内する溝状凹部と、前記ピンとは異なる他のピンを挿通させる孔と、前記装着部のネジ穴を跨ぐ部分に形成した雄ねじの突出を可能とする逃げ空間と、当該逃げ空間に連続する締め付け用の操作孔を有したことを特徴とする木材連結用の受け金具。
  2. 木材の連結に用いる受け金具であって、
    木材の表面に設けた装着凹部に装着される装着部と、当該装着部に対して立設した受け板部と前記装着部と前記受け板部を結合させた溶接部を有し、
    前記装着部は、前記受け板部の縁部に設けた係合手段と係合可能な係合部と、係合手段との係合によって取り付け位置を規定した受け板部の長手方向と直交する方向に設けた直線状の目印若しくは直交する直線上に配置した目印と、裏面から螺合可能なネジ穴を設けた中実の円板状の外観形状有する、表裏貫通する複数の貫通孔を設けた板状部として形成され、
    前記受け板部は、当該受け板部に直交して配置されるピンを固定位置まで案内する溝状凹部と、前記ピンとは異なる他のピンを挿通させる孔と、前記装着部のネジ穴を跨ぐ部分に形成した雄ねじの突出を可能とする逃げ空間と、当該逃げ空間に連続する締め付け用の操作孔を有したことを特徴とする木材連結用の受け金具。
  3. 建築物の施工方法であって、
    木材の連結に請求項1又は請求項の何れか一項に記載の連結用の受け金具を用いたことを特徴とする建物の軸組工法若しくは枠組壁工法を用いた建築物の施工方法。
  4. 連結する一方の木材に、
    裏面から螺合可能な雌ネジを設けた中実の円板状の外観形状有する板状部として形成された装着部と、前記雌ネジを跨ぐ部分に形成した雄ねじの突出を可能とする逃げ空間と当該逃げ空間に連続する締め付け用の操作孔を設けた前記装着部の表面に直交して配置される受け板部を有する受け金具を、前記雌ネジに螺合させる雄ネジを形成した軸部材を螺合させ前記操作孔を使用して締め付けることによって固定し、
    連結する他方の木材に、前記受け板部を挿通させるスリットを形成するとともに、当該スリット内を横断するように複数のピンを懸架するように構成し、
    前記ピンの一つを、前記受け板部に設けた一端に開口を有する溝に案内して支持するとともに、他のピンを前記受け板部に設けた孔に挿通させることによって両木材を連結するように構成したことを特徴とする木材の連結方法。
  5. 互いに連結した木材を柱や梁として有する建築物の製造方法であって、
    一方の木材に、裏面から螺合可能な雌ネジを設けた中実の円板状の外観形状有する板状の装着部と、前記雌ネジを跨ぐ部分に形成した雄ねじの突出を可能とする逃げ空間と当該逃げ空間に連続する締め付け用の操作孔を設けた前記装着部の表面に直交して配置される受け板部を有する受け金具を装着するとともに、当該受け金具を前記雌ネジに螺合させる雄ネジを形成した軸部材に前記操作孔を使用して締め付けることによって固定し、
    前記一方の木材に連結される他方の木材に、前記受け板部を挿通させるスリットを形成するとともに当該スリット内を横断するように複数のピンを懸架可能に構成し、前記ピンの一つを前記受け板部に設けた一端が開口した溝内において支持されるように構成するとともに他のピンを前記受け板部に設けた孔に挿通させることによって互いを連結した木材を有したことを特徴とする建築物の製造方法。
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