JP6907954B2 - 空調制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、自動運転車両に搭載される空調制御装置に関する。
従来、車両に人が乗車したときの温度快適性を向上させることが課題となっている。この課題に対応するものとして、特許文献1の車両用空調制御システムが提案されている。
特許文献1の車両用空調制御システムは、電気自動車に搭載される空調装置を制御するシステムである。この車両用空調制御システムは、バッテリーの充電のために乗員が降車して車室内に人がいない時に、車両用空調装置を作動させることにより車室内に温調用空気を提供するプレ空調を行う。バッテリー充電の完了後には、バッテリーの電力を用いて上記のプレ空調を継続する。これにより、この車両用空調制御システムは、乗員が乗車するときの車室内温度を適切な温度とする。
特開2001−63347号公報
自動運転車両の開発が進められており、運転者を補助するのみならず、無人走行が可能な自動運転車両も視野に入れて開発が進められている。このような自動運転車両は、無人走行による乗員のお迎え、カーシェアリング、又は無人タクシーなどの使われ方が想定されている。
従来の車両用空調制御システムにおけるプレ空調をそのまま適用すると、バッテリー充電のための停止中にプレ空調を行うことになる。そこから離れた位置にいる乗員を乗せるためには、空調を継続しながら自動運転を行う必要がある。このように車両用空調装置による空調を継続すると、電費低下或いは燃費低下が生じ、ひいては走行距離の低下等の問題が生じる。
本開示は、自動運転車両に搭載される空調制御装置であって、電費及び燃費の低下を抑制しつつ、充電場所から離れた位置において乗員が乗車するときにも快適性向上することができる空調制御装置を提供することを目的とする。
本開示は、自動運転車両に搭載される空調制御装置であって、自動運転車両への乗員の乗車状態を判断する乗員判断部(212,52A)と、乗員判断部の判断結果が自動運転車両の無人状態を示すものである場合に、車室内の空気と車室外の空気とを入れ替える空調制御を実行する空調制御部(211,53A)と、自動運転車両の走行状態を判断する走行判断部(213)と、自動運転車両の車室内温度を検出する車室内温度検出部(215)と、自動運転車両の車室外温度を検出する車室外温度検出部(216)と、を備える。空調制御部は、乗員判断部及び走行判断部の判断結果が自動運転車両の無人走行状態を示すものである場合に、自動運転車両に設けられた窓を動作させることにより空調制御を実行する窓動作制御部(214)として機能し、窓動作制御部は、車室内温度と車室外温度とに基づいて、空調制御の実行内容を決定する。
本開示によれば、無人状態であると判断すると、車室内外の空気を入れ替える空調制御を実行する。従って、車室内の空気温度と車室外の空気温度との差を使用し、車室内の温度をより快適な方向に向かわせることができる。
尚、「課題を解決するための手段」及び「特許請求の範囲」に記載した括弧内の符号は、後述する「発明を実施するための形態」との対応関係を示すものであって、「課題を解決するための手段」及び「特許請求の範囲」が、後述する「発明を実施するための形態」に限定されることを示すものではない。
本開示によれば、電費及び燃費の低下を抑制しつつ、充電場所から離れた位置において乗員が乗車するときにも快適性向上することができる空調制御装置を提供することができる。
図1は、第1実施形態の空調制御ECUの機能的な構成を示すブロック構成図である。 図2は、第1実施形態の空調制御ECUの処理を説明するためのフローチャートである。 図3は、第1実施形態の空調制御ECUの処理を説明するためのフローチャートである。 図4は、第1実施形態の空調制御ECUの処理を説明するためのフローチャートである。 図5は、第1実施形態の空調制御ECUの処理を説明するためのフローチャートである。 図6は、第1実施形態の空調制御ECUによる制御によって消費電力が抑制される状態を説明するための図である。 図7は、第1実施形態の空調制御ECUを用いない場合の消費電力を説明するための図である。 図8は、第1実施形態の空調制御ECUによる制御によって消費電力が抑制される別例を説明するための図である。 図9は、図8に示される状態を実現するために実行される空調制御ECUの処理を説明するためのフローチャートである。 図10は、第2実施形態である車両用空調装置のブロック図である。 図11は、車両用空調装置の制御に関するフローチャートである。 図12は、図2のフローチャートにおけるステップS151のフローチャートである。 図13は、第3実施形態の換気運転に関するフローチャートである。 図14は、第4実施形態の車両用空調装置のブロック図である。 図15は、第4実施形態の制御に関するフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態
図1を参照しながら、第1実施形態に係る空調制御ECU(Electronic Control Unit)21について説明する。空調制御ECU21は、空調システム20に設けられている。空調システム20は、自動運転車両(不図示)に搭載され、車室内の空調を行う装置である。
空調システム20は、空調制御ECU21と、車両用空調装置25と、を備えている。車両用空調装置25は、送風機251と、圧縮機252と、を備えている。圧縮機252は車両用空調装置に含まれる冷凍サイクルを構成している。送風機251は、冷凍サイクルを構成するエバポレータ及びヒーターコアに風を吹き付けて、冷房又は暖房を行っている。冷凍サイクルを駆動せず送風機251のみを駆動することで、消費電力を抑制しつつ車室内に循環風を供給することもできる。
空調システム20は、車両制御装置10と互いに情報通信可能なように構成されている。車両制御装置10は、車両制御ECU101と、車速情報取得部102と、位置情報取得部103と、周辺情報取得部104と、を備えている。車両制御ECU101は、自動運転車両に搭載され、自動運転車両の発進・加速・減速・停止・操舵といった運転動作を統括するものである。
車速情報取得部102は、自動運転車両の車速を示す情報又は車速に関係する情報を含む車速情報を取得する部分である。自動運転車両の車速を示す情報は、車速センサ(不図示)から出力される車速データである。車速に関係する情報は、ナビゲーションシステム(不図示)から出力される位置変化データであって、位置変化状況によって車速が特定される。車速情報取得部102は、取得した車速情報を車両制御ECU101に出力する。車両制御ECU101は、車速情報を空調制御ECU21に送信する。
位置情報取得部103は、GPSアンテナが受信したGPS信号や、車速センサや加速度センサやジャイロセンサから出力される自動運転車両の挙動を示す信号に基づいて、自動運転車両の位置を特定する位置情報を取得する部分である。位置情報取得部103は、取得した位置情報を車両制御ECU101に出力する。車両制御ECU101は、位置情報を空調制御ECU21に送信する。
周辺情報取得部104は、カメラが撮像した自動運転車両周囲の画像データや、ミリ波レーダーが取得した自動運転車両周囲の物標データを取得する部分である。周辺情報取得部104は、取得した画像データや物標データを車両制御ECU101に出力する。車両制御ECU101は、画像データ及び物標データを空調制御ECU21に送信する。
空調制御ECU21には、車両制御ECU101から送信される各種データに加えて、日射センサ41、着座センサ42、室外温度センサ43、室内温度センサ44、及び風速センサ45から出力される各種データも入力される。
日射センサ41は、自動運転車両への日射量を検出し、日射量データとして空調制御ECU21に出力する。着座センサ42は、自動運転車両に乗員が乗車していることを検出し、乗員データとして空調制御ECU21に出力する。
室外温度センサ43は、自動運転車両の外部周辺の温度を検出し、室外温度データとして空調制御ECU21に出力する。室内温度センサ44は、自動運転車両の車室内の温度を検出し、室内温度データとして空調制御ECU21に出力する。
風速センサ45は、車室内に入り込む風速を示す風速データを検出し、空調制御ECU21に出力する。風速センサ45は、車室内に入り込む空気の流れを直接検出するようにしてもよく、例えばラジエータに導入される空気の流れから間接的に車室内に入り込む空気の流れを推定してもよい。
空調制御ECU21は、車速情報、位置情報、周辺情報、日射量データ、乗員データ、室外温度データ、室内温度データ、及び風速データに基づいて、送風機251及び圧縮機252を作動させると共に、窓アクチュエータ30を作動させる。空調制御ECU21は、ハードウェア的な構成要素として、CPUといった演算部、RAMやROMといった記憶部、データの授受を行うためのインターフェイス部を備えるコンピュータとして構成されている。続いて、制御装置の機能的な構成要素について説明する。
空調制御ECU21は機能的な構成要素として、空調制御部211と、乗員判断部212と、走行判断部213と、窓動作制御部214と、車室内温度検出部215と、車室外温度検出部216と、風速検出部217と、残余走行算出部218と、侵入物判断部219と、天候情報取得部220と、を備えている。
空調制御部211は、圧縮機252を含む冷凍サイクル及び送風機251を駆動し、自動運転車両の車室内を空調する部分である。
乗員判断部212は、乗員データに基づいて、自動運転車両への乗員の乗車状態を判断する部分である。乗員データが、自動運転車両への乗員の乗り込みを示していない場合、乗員判断部212は、自動運転車両が無人であると判断する。乗員判断部212は、スマートフォンやパーソナルコンピュータなどの端末から遠隔的に発信されるお迎え要求の信号を受信しているか否かに基づいて、車室内が無人であるか否かを判断してもよい。
走行判断部213は、車速情報及び位置情報に基づいて、自動運転車両の走行状態を判断する部分である。車速情報が所定の閾値速度以上の速度を示している場合、走行判断部213は、自動運転車両が走行状態であると判断する。車速に関係する情報として、位置情報を用いることもできる。位置情報に基づいて自動運転車両の時間経過に対する位置変化が把握できるので、自動運転車両の速度を示す情報として扱うことができる。位置情報が所定の閾値速度以上の速度に対応する位置変化を示している場合、走行判断部213は、自動運転車両が走行状態であると判断する。
窓動作制御部214は、窓アクチュエータ30に窓の開閉を指示する窓動作信号を出力する部分である。窓アクチュエータ30は、自動運転車両に設けられた開閉可能な窓を開閉駆動するものである。自動運転車両に設けられた開閉可能な窓は、前席左右の窓、後席左右の窓、リアウィンドウといったように、シートアレンジに応じて複数存在する。窓動作制御部214は、乗員判断部212及び走行判断部213の判断結果が自動運転車両の無人走行状態を示すものである場合に、自動運転車両に設けられた窓を動作させることにより車室内空調を行う窓動作空調制御を実行する。
車室内温度検出部215は、室内温度データに基づいて、自動運転車両の車室内温度を検出する部分である。
車室外温度検出部216は、室外温度データに基づいて、自動運転車両の車室外温度を検出する部分である。
風速検出部217は、風速データに基づいて、自動運転車両の車室内に入り込む風速を示す風速情報を検出する部分である。
残余走行算出部218は、位置情報に基づいて、自動運転車両に人が乗車するまでに無人走行を行う走行予定時間を算出する部分である。残余走行算出部218は、自動運転車両の現在位置及び人が乗車する予定の目的地位置に基づいて、走行予定時間を算出する。
侵入物判断部219は、周辺情報に基づいて、自動運転車両の外部において車室内に侵入する可能性のある物体が存在するか否かを判断する部分である。車室内に侵入する可能性のある物体としては、虫や鳥や人が含まれる。侵入物判断部219は、周辺情報と物体ごとの行動特性とに基づいて、物体の侵入可能性を判断する。
天候情報取得部220は、位置情報に基づいて、自動運転車両周辺の天候情報を取得する部分である。天候情報取得部220は、位置情報に対応する天候情報を天候情報サーバ等から入手することができる。天候情報取得部220は、日射量データに基づいて周囲の天候を推測することもできる。また、天候情報取得部220は、レインセンサやカメラが撮像し周辺情報取得部104が取得したデータに基づいて天候を判断してもよい。
上記の通り、空調制御ECU21は、自動運転車両への乗員の乗車状態を判断する乗員判断部212と、乗員判断部212の判断結果が自動運転車両の無人状態を示すものである場合に、車室内の空気と車室外の空気とを入れ替える空調制御を実行する空調制御部としての窓動作制御部214と、を備えている。
本実施形態によれば、無人状態であると判断すると、車室内外の空気を入れ替える空調制御を実行する。従って、車室内の空気温度と車室外の空気温度との差を使用し、車室内の温度をより快適な方向に向かわせることができる。
空調制御ECU21は、更に、自動運転車両の走行状態を判断する走行判断部213を備えている。窓動作制御部214は、乗員判断部212及び走行判断部213の判断結果が自動運転車両の無人走行状態を示すものである場合に、自動運転車両に設けられた窓を動作させることにより車室内空調を行う窓動作空調制御を実行する。
本実施形態では、無人走行状態であると判断すると、窓を動作させて車室内外の空気を入れ替える車室内空調である窓動作空調制御を実行する。従って、冷凍サイクルを利用した車両用空調装置のみに頼ることなく、車室内の空気温度と車室外の空気温度との差を使用し、車室内の温度をより快適な方向に向かわせることができる。更に、無人走行状態から人が乗車し、冷凍サイクルを利用した車両用空調装置を作動させる場合にも、適正温度に含まれる温度か適正温度に近い温度で作動開始させることができるので、車両用空調装置への負荷も低減することができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21は、更に、自動運転車両の車室内温度を検出する車室内温度検出部215と、自動運転車両の車室外温度を検出する車室外温度検出部216と、を備える。窓動作制御部214は、車室内温度と車室外温度とに基づいて、窓動作空調制御の実行内容を決定する。車室内温度と車室外温度とを把握することができるので、窓を動作させることによって車室内の温度がどのように変化するかをより正確に推測することができ、窓の動作量をより的確に設定することができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、車室内温度が適正温度範囲に収まっている場合に、窓動作空調制御を実行せず、車室内温度が適正温度範囲に収まっていない場合に、車室内温度が適正温度範囲に収まる方向に温度変化するように窓動作空調制御を実行する。車室内温度が適正温度範囲に収まっている場合には窓動作空調制御を実行しないので、無駄な窓動作を回避することができる。車室内温度が適正温度範囲に収まっていない場合には窓動作空調制御実行し、車室内温度が適正温度範囲に収まる方向に温度変化するように窓を動作させるので、車内の空気温度と車外の空気温度との差を使用し、車室内の温度をより快適な方向に向かわせることができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、窓動作空調制御として、車室内温度が適正温度範囲よりも高く、車室内温度が車室外温度よりも高い場合、及び 車室内温度が適正温度範囲よりも低く、車室内温度が車室外温度よりも低い場合に、窓の開度を増大させる。車室内温度が適正温度範囲よりも高い場合、車室内温度を下げることが車室内の温度を快適な方向に向かわせることになる。そこで、車室内温度が車室外温度よりも高い場合に、窓の開度を増大させ、車室外の空気を車室内に取り込むことで車室内温度を下げるように窓動作空調制御を実行する。一方、車室内温度が適正温度範囲よりも低い場合、車室内温度を上げることが車室内の温度を快適な方向に向かわせることになる。そこで、車室内温度が車室外温度よりも低い場合に、窓の開度を増大させ、車室外の空気を車室内に取り込むことで車室内温度を上げるように窓動作空調制御を実行する。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、窓動作空調制御として、車室内温度が適正温度範囲よりも高く、車室内温度が車室外温度よりも高くない場合、及び、車室内温度が適正温度範囲よりも低く、車室内温度が車室外温度よりも低くない場合に、窓の開度を減少させる。上記した通り、車室内温度が適正温度範囲よりも高い場合、車室内温度を下げることが車室内の温度を快適な方向に向かわせることになる。しかしながら、車室内温度が車室外温度よりも高くない場合、車室外の空気を車室内に取り込むと更に温度が上昇してしまうため、窓の開度を減少させることで、適正温度範囲から車室内温度がより離れてしまうことを抑制することができ、無駄な窓動作を回避することができる。一方、上記した通り、車室内温度が適正温度範囲よりも低い場合、車室内温度を上げることが車室内の温度を快適な方向に向かわせることになる。しかしながら、車室内温度が車室外温度よりも低くない場合、車室外の空気を車室内に取り込むと更に温度が下降してしまうため、窓の開度を減少させることで、適正温度範囲から車室内温度がより離れてしまうことを抑制することができ、無駄な窓動作を回避することができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、走行判断部213は、自動運転車両の車速を示す情報又は車速に関係する情報を含む車速情報を取得し、窓動作制御部214は、車速情報を反映させて、窓動作空調制御の実行内容を決定する。車速情報を反映させて窓の開閉動作の要否を決定し、窓の開度を調整することで、車室内外の空気交換をより適切に行うことができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、車速情報が自動運転車両の所定の閾値速度以上の走行を示すものでなくなった場合に窓動作空調制御を中止し、窓が開いていれば窓を閉じることができる。自動運転車両が閾値速度以上の走行状態ではなくなり、低速状態か停止状態になると、窓をあけても空気の入れ替えによる温度調整効果が低くなる。一方で、自動運転車両が低速状態か停止状態になっても窓を開けていると、悪意をもった第三者の侵入による盗難のおそれや、虫や鳥の侵入のおそれが高まる。そこで本実施形態では、車速情報が自動運転車両の所定の閾値速度以上の走行を示すものでなくなった場合に窓動作空調制御を中止し、窓が開いていれば窓を閉じることで、盗難や異物侵入のおそれを低減することができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、車速情報が自動運転車両の所定の閾値速度以上の走行を示すものであって窓動作空調制御の実行を継続する場合に、車速情報に基づいて窓動作空調制御における窓の開度を調整する。一例として、車速が高まると車室内に入り込む空気量が増えると考えられるので、車速が高まると標準設定における窓の開度よりも狭めることで、空気の入れ替え量確保と過剰な空気取り込みによって車室内が荒れることの抑制を両立することができる。この場合、車速が低くなると標準設定における窓の開度よりも広げるようにすることもできる。
本実施形態に係る空調制御ECU21において、窓動作制御部214は、車速情報が示す自動運転車両の速度が高い場合よりも低い場合に窓の開度を減少させることもできる。車速が低くなると、虫や鳥が侵入しやすくなるので、その観点から窓の開度を標準設定よりも狭め、窓の開度を減少させる。
本実施形態に係る空調制御ECU21は、更に、車室内に入り込む風速を示す風速情報を検出する風速検出部217を備えている。窓動作制御部214は、風速情報を反映させて、窓動作空調制御の実行内容を決定することができる。車速情報を反映させることと同様に、車室内に入り込む風速を示す風速情報を反映させた窓動作空調制御を実行することで、車室内外の空気交換をより適切に行うことができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21は、更に、自動運転車両に搭載される冷凍サイクルによって温度調整した空調空気を用いて車室内空調を行うことが可能な車両用空調装置を制御する空調制御部211と、自動運転車両に人が乗車するまでに無人走行を行う走行予定時間を算出する残余走行算出部218と、を備えることができる。車両用空調装置を用いて車室内温度が適正温度範囲に収まる時間が走行予定時間以下になった場合に、窓動作制御部214は、窓動作空調制御を停止して窓が開いていれば窓を閉じ、空調制御部211は、冷凍サイクルを動作させる車室内空調を実行する。車室外温度が適正温度範囲から大きく乖離している場合など、窓動作空調制御のみでは車室内温度を適正温度範囲に収めることができない場合も想定される。そこで本実施形態では、車両用空調装置を用いて車室内温度が適正温度範囲に収まる時間が走行予定時間以下になった場合に、窓動作空調制御を停止し、窓が開いていれば窓を閉じ、冷凍サイクルを動作させる車室内空調を実行することで、人が乗車する際に車室内を適正温度範囲に収めることができる。この場合であっても、窓動作空調制御を事前に実行しているので、車室内温度を極力適正温度範囲に近づけることができる。従って、窓動作空調制御を使わない場合に比較して、電費及び燃費を向上させることができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21は、更に、自動運転車両の外部において車室内に侵入する可能性のある物体が存在するか否かを判断する侵入物判断部219を備えている。侵入物判断部219の判断結果が、車室内に侵入する可能性のある物体が存在するものである場合に、窓動作制御部214は、窓動作空調制御を行わず、窓が開いていれば窓を閉じる。車室内に侵入する可能性のある物体が存在する場合に窓を閉めることで、虫や鳥や悪意の第三者の侵入を抑制することができる。
本実施形態に係る空調制御ECU21は、更に、天候情報を取得する天候情報取得部220を備えている。天候情報取得部220が取得した天候情報が悪天候を示すものである場合に、窓動作制御部214は、窓動作空調制御を行わず、窓が開いていれば窓を閉じる。自動運転車両の周囲が悪天候となる場合に窓を閉めることで、車室内への雨の侵入等を抑制することができる。
続いて、図2,3,4,5を参照しながら、空調制御ECU21の制御動作について説明する。図2のステップS101では、乗員判断部212が、乗車状態を取得する。ステップS101に続くステップS102では、乗員判断部212が、自動運転車両が無人状態であるか否かを判断する。自動運転車両が無人状態であれば、ステップS103の処理に進む。自動運転車両が無人状態でなければ、リターンする。
ステップS103では、走行判断部213が、車速情報を取得する。ステップS103に続くステップS104では、走行判断部213が、車速が所定の閾値速度以上であるか否かを判断する。車速が所定の閾値速度以上であれば、無人走行状態であると判断し、ステップS105の処理に進む。車速が所定の閾値速度以上でなければ、無人走行状態ではないと判断し、ステップS107の処理に進む。ステップS107では、窓が開いていれば、窓を閉める処理を実行し、リターンする。
ステップS105では、窓動作制御部214が、窓動作空調制御を実行する。窓動作空調制御については、図3及び図4を参照しながら説明する。
図3のステップS201では、侵入物判断部219が、侵入物のおそれがあるか否かを判断する。侵入物のおそれがあれば、ステップS201の判断を繰り返す。侵入物のおそれが無ければ、ステップS202の処理に進む。
ステップS202では、天候情報取得部220が、天候悪化のおそれがあるか否かを判断する。天候悪化のおそれがあれば、ステップS201の処理に戻る。天候悪化のおそれが無ければ、図4のステップS203の処理に進む。尚、天候悪化とは、雨や雪などのように窓を開けておくと自動運転車両内部が濡れてしまうような場合をいうものである。
図4のステップS203では、車室内温度検出部215が車室内温度Tinを取得し、車室外温度検出部216が車室外温度Toutを取得する。
ステップS203に続くステップS204では、窓動作制御部214が、車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっているか否かを判断する。より具体的には、車室内温度Tinが、適正温度下限閾値Tth1以上か、適正温度上限閾値Tth2以下か否かを判断する。適正温度範囲が、22℃から28℃であるとすると、適正温度下限閾値Tth1は22℃であり、適正温度上限閾値Tth2は28℃である。車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっていれば、ステップS210の処理に進む。車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっていなければ、ステップS205の処理に進む。
ステップS205では、窓動作制御部214が、車室内温度Tinが適正温度上限閾値Tth2より高いか否かを判断する。車室内温度Tinが適正温度上限閾値Tth2より高ければ、車室内温度Tinが適正温度範囲よりも高い温度に振れている高温状態であると判断し、ステップS206の処理に進む。車室内温度Tinが適正温度上限閾値Tth2より低ければ、ステップS204での判断結果と併せ、車室内温度Tinが適正温度範囲よりも低い温度に振れている低温状態であると判断し、ステップS210の処理に進む。
ステップS206では、窓動作制御部214が、車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも高いか否かを判断する。車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも高ければ、窓を開けることで車室内温度Tinが適正温度範囲に向かうので、ステップS207の処理に進む。車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも高くなければ、ステップS212の処理に進む。
ステップS207では、窓動作制御部214が車速情報及び/又は風速情報を取得する。ステップS207に続くステップS208では、窓動作制御部214が、車速情報及び/又は風速情報を反映させて、窓の開口量を算出する。ステップS208に続くステップS209では、窓動作制御部214が、窓開け処理を実行する。窓開け処理の実行にあたって、窓動作制御部214は、送風機251を駆動して車室内の空気循環を促進し、車室内外の空気の入れ替えを促進してもよい。
ステップS210では、窓動作制御部214が、車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも低いか否かを判断する。車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも低ければ、窓を開けることで車室内温度Tinが適正温度範囲に向かうので、ステップS207の処理に進む。車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも低くなければ、ステップS211の処理に進む。
ステップS206の判断結果が「NO」の場合、車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも高くない一方で、車室内温度Tinが適正温度範囲よりも高い温度に振れている高温状態であるので、窓を開けても車室内温度を適正温度範囲に向かうようにすることができない。そのため、ステップS212では、窓動作制御部214が窓閉め処理を実行する。
ステップS210の判断結果が「NO」の場合、車室内温度Tinが車室外温度Toutよりも低くない一方で、車室内温度Tinが適正温度範囲よりも低い温度に振れている低温状態であるので、窓を開けても車室内温度を適正温度範囲に向かうようにすることができない。そのため、ステップS211では、窓動作制御部214が窓閉め処理を実行する。
ステップS209、ステップS211、及びステップS212に続くステップS213では、窓動作制御部214が、窓の開閉状態を状態量として取得し、メモリに格納する処理を実行し、窓動作空調制御を終了する。
図2に戻り、ステップS105に続くステップS106では、窓動作空調終了制御を実行する。窓動作空調終了制御については、図5を参照しながら説明する。
図5のステップS301では、走行判断部213が、車速情報を取得する。ステップS301に続くステップS302では、走行判断部213が、車速が所定の閾値速度以上であるか否かを判断する。車速が所定の閾値速度以上であれば、無人走行状態であると判断し、図2のステップS105に戻り、窓動作空調制御を実行する。車速が所定の閾値速度以上でなければ、無人走行状態ではなく、自動運転車両が停止に向かっているか既に停止しているかであると判断し、ステップS303の処理に進む。ステップS303では、窓動作制御部214が、窓を閉める処理を実行する。
ステップS303に続くステップS304では、窓動作制御部214が、自動運転車両の位置情報を取得する。ステップS304に続くステップS305では、窓動作制御部214が、自動運転車両が目的地周辺にいるか否かを判断する。自動運転車両が目的地周辺に到達していなければ、図2のステップS105に戻り、窓動作空調制御を実行する。自動運転車両が目的地周辺に到達していれば、窓動作空調終了制御を終了する。
上記したような窓動作空調制御を実行すると、自動運転車両が人を乗せる場所に移動するまでに車室内温度は適正温度範囲に収まるように変化する。車室内の温度変化の一例について、図6を参照しながら説明する。図6の(A)は、車両用空調装置の消費電力を示し、図6の(B)は、車室内温度を示している。
時刻t1で窓動作空調制御が開始され、時刻t2において人が乗車するまで窓動作空調制御が継続されている。時刻t1から車室内温度は徐々に下がり、時刻t2において適正温度上限閾値Tth2に近づいている。時刻t2において人が乗車すると、冷凍サイクルを用いた車両用空調装置25が作動し、空調を開始する。そのため、車両用空調装置25の消費電力は時刻t2から立ち上がっている。車室内温度が適正温度範囲に近くなってから車両用空調装置25が作動するので、車室内温度が高い場合に比較して車両用空調装置25の消費電力は少なくなっている。
比較のため、窓動作空調制御を実行しない場合の車室内の温度変化及び車両用空調装置の消費電力の一例について、図7を参照しながら説明する。図7の(A)は、車両用空調装置の消費電力を示し、図7の(B)は、車室内温度を示している。
時刻t1で車両用空調装置を用いた空調制御が開始され、時刻t2において人が乗車するまで窓動作空調制御が継続されている。窓動作空調制御に比較して、時刻t1からの車室内温度降下は大きくなり、時刻t2よりも前の時刻t3において適正温度上限閾値Tth2に到達している。時刻t2において既に適正温度範囲になっているので、乗車した人はより快適に感じる。一方で、車室内温度が高い状態で車両用空調装置を作動させているので負荷が大きくなり、図6を参照しながら説明した場合と比較して、車両用空調装置の消費電力は大きくなっている。
そこで、図7を参照しながら説明した場合のように車両用空調装置の消費電力は大きくならないものの、人が乗車する際には車室内が適正温度となっている例について、図8及び図9を参照しながら説明する。
図8は、空調制御ECU21が窓動作空調制御と車両用空調装置25を用いた空調制御とを併用する併用空調制御を行う手順を示すフローチャートである。図8に示される併用空調制御は、図2におけるステップS105の窓動作空調制御及びステップS106の窓動作空調終了制御と並行して実行される制御である。図9の(A)は、車両用空調装置25の消費電力を示し、図9の(B)は、車室内温度を示している。
図8のステップS401では、車室内温度検出部215が車室内温度Tinを取得し、車室外温度検出部216が車室外温度Toutを取得する。
ステップS401に続くステップS402では、窓動作制御部214が、車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっているか否かを判断する。より具体的には、車室内温度Tinが、適正温度下限閾値Tth1より高く、適正温度上限閾値Tth2より低いか否かを判断する。適正温度範囲が、22℃から28℃であるとすると、適正温度下限閾値Tth1は22℃であり、適正温度上限閾値Tth2は28℃である。車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっていれば、併用空調制御を終了し、窓動作空調制御又は窓動作空調終了制御を実行する。車室内温度Tinが適正温度範囲内に収まっていなければ、ステップS403の処理に進む。
ステップS403では、残余走行算出部218が、走行予定時間を取得する。走行予定時間は、自動運転車両の現在位置及び人が乗り込む予定の位置に基づいて、周囲の道路状況や自動運転車両の走行速度等を加味して求められる。
ステップS403に続くステップS404では、空調制御部211が、送風機251及び圧縮機252を含む冷凍サイクルを用いた車両用空調装置によって車室内温度Tinを適正温度範囲に収まるようにするために必要な時間を、要空調時間として算出する。
ステップS404に続くステップS405では、窓動作制御部214が、走行予定時間が要空調時間以下となるか否かを判断する。走行予定時間が要空調時間以下となれば、ステップS406の処理に進む。走行予定時間が要空調時間以下とならなければ、ステップS401の処理に戻る。
ステップS406では、窓動作制御部214が窓を閉める処理を実行する。ステップS406に続くステップS407では、空調制御部211が、送風機251及び圧縮機252を含む冷凍サイクルを用いた車両用空調装置25による空調を実行する。
図8を参照しながら説明した併用空調制御を実行すると、図9においては、時刻t1から時刻t4までは窓動作空調制御が実行され、時刻t4から時刻t2までは車両用空調装置25を用いた空調制御が実行される。図9においては、時刻t4が、走行予定時間が要空調時間以下となったタイミングである。
図9と図7とを比較すると、車両用空調装置25の消費電力は少なくなっている。より具体的には、図9において、時刻t1から時刻t4までは窓動作空調制御が実行され車両用空調装置が停止しているので、車両用空調装置25の消費電力はゼロである。時刻t4からは車両用空調装置25を用いた空調制御が実行されるものの、車室内温度は窓動作空調制御によって低下しているので、負荷は低下し消費電力も低下する。
図6と図9とを比較すると、図9における時刻t4から時刻t2までの、車両用空調装置25の消費電力は増えるものの、時刻t2における車室内温度は既に適正温度範囲内に収まっている。
本実施形態では、空調制御ECU21が機能的な構成要素として、空調制御部211と、乗員判断部212と、走行判断部213と、窓動作制御部214と、車室内温度検出部215と、車室外温度検出部216と、風速検出部217と、残余走行算出部218と、侵入物判断部219と、天候情報取得部220と、を備えているものとしている。しかしながら、各機能的構成要素が全て空調制御ECU21に設けられている必要はなく、上記説明した情報処理に基づいて窓アクチュエータ30及び車両用空調装置25を駆動することが可能であれば、車両制御ECU101や他のECUに一部又は全ての機能的構成要素が設けられていてもよい。
上記説明した本実施形態と本開示の対応関係について説明する。本実施形態の空調制御ECU21は、本開示の空調制御装置に相当する。本実施形態の空調制御部211は、冷凍サイクル空調制御部に相当する。
第2実施形態
車両用空調装置1Aは、車両に搭載されている。車両用空調装置1Aは、車室内の冷房、暖房、および/または換気を提供する。車両用空調装置1Aは、車室内に温度調整された空調風を送風して冷暖房を行う。車両用空調装置1Aは、車室内の空気を車室外に吐き出し、車室外の空気を車室内に取り込んで換気する。
車両は車両制御装置(以下、車両ECUと示す)10Aによってその駆動が制御されている。言い換えると、車両ECU10Aは、車両の走行制御や車両の走行に必要な冷却系統などの制御を行う。
図10において、車両ECU10Aには、周辺監視センサ21A、人体検知センサ22A、車速センサ23A、第1水温センサ24A、予約設定手段25A、カーナビゲーション装置26Aが接続されている。車両ECU10Aには、各接続部品からの検出結果である信号が入力される。
周辺監視センサ21Aは、車両周囲における外部環境のデータを取得するセンサである。周辺監視センサ21Aは、車両の進行方向である車両前方に向けて備えたカメラである。周辺監視センサ21Aは、車両前方の障害物の有無を検知するレーダーでもよい。また、周辺監視センサ21A1としてカメラとレーダーとの両方の装置を用いてもよい。車両ECU10Aは、周辺監視センサ21A1を用いて、車両周囲の外部環境データなどの車両の無人走行制御に必要なデータを取得する。
人体検知センサ22Aは、車室内が無人状態か有人状態かを判断する無人判断手段である。人体検知センサ22Aは、座席に設けられて、乗員の着座による荷重を受けて有人状態であるか否かを判断する着座センサである。着座センサは、車両内の複数の座席に個別に設けられており、どの座席に乗員が着座しているかを検知する。人体検知センサ22Aは、着座センサに限られない。人体検知センサ22Aは、シートベルトの装着の有無を検知するシートベルトセンサでもよい。人体検知センサ22Aは、人体から放射される赤外線を検知する赤外線センサでもよい。赤外線センサは、乗員が座席に座っていない状態であっても車室内が有人状態であるか否かを判断可能である。
車速センサ23Aは、車両の走行速度を検出するセンサである。車速センサ23Aは、車両の車輪に設けられて、車輪の回転速度を検出する。これにより、車両の走行速度である車速を算出する。
第1水温センサ24Aは、エンジン冷却水の循環経路であって、エンジン31Aの出口付近に設けられている温度センサである。第1水温センサ24Aは、エンジン31Aと熱交換して温度が上昇した直後のエンジン冷却水の温度を検知する。
予約設定手段25Aは、利用者が車両の予約を設定する操作手段である。車両ECU10Aは、予約設定によってあらかじめ指定された時間に指定された場所まで車両を自動運転する制御を行う。予約設定手段25Aは、スマートフォンやパソコンなどの車室外の通信用端末である。予約設定手段25Aは、車室内部に設けられた操作端末であってもよい。この場合、乗車中の乗員が次回の乗車予定時刻や乗車予定場所などの情報を入力することで、予約設定を行う。予約設定手段25Aでは、車室内の目標温度や、車室内の音楽の有無などの情報も設定可能である。
カーナビゲーション装置26Aは、設定された目的地の情報とGPSで取得した車両の現在地情報とを用いて、最適な走行ルートの決定と予想される所要時間の算出を行う。目的地までの所要時間は、現在地から目的地までの直線距離に迂回係数をかけて算出した距離情報を速度情報(例えば、時速40km)で割ることで算出する。所要時間の算出において渋滞情報を取得して、渋滞が発生している場合には所要時間を長くするなどの補正を行ってもよい。
車両ECU10Aには、走行に必要な装置であるエンジン31A、アクセル33A、ブレーキ34A、ステアリング35Aが接続されている。車両ECU10Aには、走行に必要な装置を冷却するための冷却装置であるエンジン用ラジエータファン36A、電動ウォータポンプ37Aが接続されている。車両ECU10Aからは、各接続部品を制御する信号が出力される。
エンジン31Aは、車両が走行するための車両動力である。エンジン31Aは、燃料を燃焼させた際に発生する燃焼ガスによって動力を得る内燃機関である。エンジン31Aにより発生した動力は、空調装置の冷房用熱交換器に冷媒を圧縮して循環させるコンプレッサの動力にも使用される。
アクセル33Aは、車両の加速を行う装置である。ブレーキ34Aは、車両の減速を行う装置である。車両ECU10Aは、アクセル33Aとブレーキ34Aを制御することで、車両の加速や減速を行うことで車速を制御する。
ステアリング35Aは、タイヤの向きを制御する装置である。車両ECU10Aは、ステアリング35Aを制御することで、車両の進行方向を制御する。
エンジン用ラジエータファン36Aは、エンジン冷却水が循環する放熱器であるエンジン用ラジエータに対して送風する送風機である。エンジン用ラジエータファン36Aは、車両前部に設けられたエンジン用ラジエータAの前方に設けられている。言い換えると、エンジン用ラジエータファン36Aは、エンジン用ラジエータAに対向して設けられている。エンジン用ラジエータファン36Aは、車両の前部から後方に向かって送風する。言い換えると、走行中の車両が受ける走行風と同じ方向に送風する。
車両ECU10Aは、電動ウォータポンプ37Aと接続されている。電動ウォータポンプ37Aは、車両動力であるエンジン31Aを冷却するエンジン冷却水を循環するための動力として駆動されるポンプである。電動ウォータポンプ37Aは、車両ECU10Aによって駆動のオンオフに加えて出力の強弱も制御される。
このほか、車両ECU10Aは、トランスミッションやヘッドライトやウィンカーやワイパーなど走行に使用するあらゆる装置の制御を行う。車両ECU10Aは、空調運転に関する制御を行う空調制御装置(以下、空調ECUと示す)50Aと相互に通信可能に接続されている。
空調ECU50Aは、入力部51Aと、判定部52Aと、出力部53Aと、記憶部54Aとを備えている。入力部51Aは、センサなどの各接続部品から出力された信号を受信する。判定部52Aは、入力部51Aに入力された情報に基づいて演算を行い、空調制御内容を判定する。判定部52Aは、車両への乗員の乗車状態を判断することができるので、本開示の乗員判断部に相当する。出力部53Aは、判定部52Aで判定した空調制御内容を制御対象である各接続部品に送信する。出力部53Aは、乗員判断部として機能する判定部52Aの判断結果に基づいて、空調制御内容を送信して実行するので、本開示の空調制御部に相当する。記憶部54Aは、入力部51Aで受信した情報や、判定部52Aで判定した判定結果などを記憶する。
空調ECU50Aには、内気センサ61A、外気センサ62A、日射センサ63A、空調設定手段64A、蒸発器温度センサ65Aが接続されている。空調ECU50Aには、各接続部品からの検出結果である信号が入力される。
内気センサ61Aは、車室内の温度を測定する温度センサである。内気センサ61Aは、車室内のインストルメントパネル内に配置されている。外気センサ62Aは、車室外の温度を測定する温度センサである。外気センサ62Aは、エンジンルーム内の熱気の影響を受けにくい、フロントバンパー裏に配置されている。日射センサ63Aは、車両に照射される太陽光の日射強度を測定するセンサである。日射センサ63Aは、ダッシュボードの上面に設けられている。
空調設定手段64Aは、乗員が車内の目標温度や、吹き出し風量の強さなどを設定可能な操作パネルである。空調設定手段64Aは、車室内に設けられている。空調設定手段64Aは、乗員が走行中に操作可能である。空調設定手段64Aは、車室内に設けた操作パネルに限られない。空調設定手段64Aは、スマートフォンやパソコンなどの車室外の通信用端末としてもよい。空調設定手段64Aは、予約設定手段25Aと同じ端末で空調設定と予約設定を可能としてもよい。
空調ECU50Aは、内気センサ61A、外気センサ62A、日射センサ63Aの測定結果と、空調設定手段64Aで入力された車内の目標温度等の情報とから空調風の吹き出し口近傍における目標温度である目標吹き出し口温度を算出する。空調ECU50Aは、算出した目標吹き出し口温度に基づいて空調運転を行う。
蒸発器温度センサ65Aは、冷房用熱交換器である蒸発器の温度を測定する温度センサである。蒸発器温度センサ65Aは、蒸発器の出口配管付近に設けられている。空調ECU50Aは、蒸発器温度センサ65Aで測定した蒸発器の温度に基づき冷房運転を制御する。
空調ECU50Aには、室内ファン71A、吸入口ドア72A、エアミックスドア73A、コンデンサファン74A、クラッチ75A、ヒーター77A、窓78A、吹出口ドア79A、ベンチレーター80Aが接続されている。空調ECU50Aからは、各接続部品を制御する信号が出力される。
室内ファン71Aは、車室内に空調風を送風するファンである。室内ファン71Aは、冷房用熱交換器である蒸発器と、暖房用熱交換器であるヒーターコアとに対して風を送風する。蒸発器およびヒーターコアと熱交換した風は空調風として吹き出し口から車室内に吹き出す。空調ECU50Aは、室内ファン71Aを制御することにより空調風を車室内に送風して空調制御を行う。
吸入口ドア72Aは、内気吸入口と外気吸入口との2種類の吸入口のどちらか一方を閉塞するドア部材である。吸入口ドア72Aは、回転軸を中心に回動して開度を調整するロータリドアである。外気吸入口を閉塞した場合は、車室内において空調風を循環する。車室内で風を循環するモードは、内気モードである。内気吸入口を閉塞した場合は、車室外から取り込んだ風を車室内に送風する。車室外から車室内に風を取り込むモードは、外気モードである。
エアミックスドア73Aは、冷房用熱交換器である蒸発器を通過した風と暖房用熱交換器であるヒーターコアとを熱交換させる割合を制御するドア部材である。エアミックスドア73Aは、ヒーターコアの前方に位置して設けられている。エアミックスドア73Aは、板ドアである。エアミックスドア73Aがヒーターコアの前面を全体にわたって覆って閉じている場合は、蒸発器のみで熱交換を行った冷たい空調風が車室内に送風されることとなる。エアミックスドア73Aがヒーターコアの前面から離れて開いている場合は、蒸発器とヒーターコアとの両方で熱交換を行った空調風が車室内に送風されることとなる。
コンデンサファン74Aは、冷房用の冷凍サイクルの一部をなす放熱器であるコンデンサに送風する送風機である。コンデンサファン74Aは、車両前部に設けられたコンデンサのさらに前方に設けられている。言い換えると、コンデンサファン74Aは、コンデンサに対向して設けられている。コンデンサファン74Aは、車両の前部から後方に向かって送風する。言い換えると、走行中の車両が受ける走行風と同じ方向に送風する。コンデンサファン74Aとエンジン用ラジエータファン36Aとは隣接して設けられている。
クラッチ75Aは、エンジン31Aと冷房用の冷凍サイクルをなすコンプレッサとの連結を制御する連結装置である。クラッチ75Aは、磁力の有無により連結状態と解除状態とを制御するマグネットクラッチである。冷房運転を行う場合には、クラッチ75Aを連結状態とする。すなわち、エンジン31Aとコンプレッサとを連結して、エンジン31Aを動力としてコンプレッサを駆動する。言い換えると、コンプレッサは車両動力であるエンジン31Aを動力に利用して空調する空調装置である。したがって、車両が停車中に冷房運転を行う場合にはコンプレッサを駆動するためにエンジン31Aを駆動する必要がある。一方、冷房運転を行わない場合には、クラッチ75Aを解除状態とする。すなわち、エンジン31Aとコンプレッサとを離してコンプレッサが駆動していない状態とする。
ヒーター77Aは、車室内の暖房に用いる熱源である。ヒーター77Aは、温度上昇にともない電気抵抗の値が正の係数をもって変化する性質を持つPTCヒーターである。ヒーター77Aは、ヒーターコアに追加して設けられて車室内の暖房に寄与するヒーターである。空調ECU50Aは、暖房が必要な場合にヒーター77Aに通電して温度を上昇させる。ヒーター77Aは、暖房に寄与するヒーターであればよい。例えば座席に設けられたシートヒータでもよい。
窓78Aは、車室内に外気を取り込む換気機能を備えている。窓78Aは、乗員が乗降のために開閉する扉の上部に設けられている。空調ECU50Aは、換気運転を行う場合に窓78Aを開放して室内の空気を外に出すとともに、外気を車室内に取り込む。空調ECU50Aは、換気運転の完了後、窓78Aを閉じる。
吹出口ドア79Aは、車室内に空調風を吹き出す吹出口に設けられているドアである。吹出口は、車室内前方に設けられている。ベンチレーター80Aは、車室後方に設けられており、車室内の空気を車室外に導出するものである。
空調ECU50Aは、目標吹き出し口温度で空調風が吹き出されるように各装置を制御する。すなわち、空調ECU50Aは、室内ファン71Aの回転数を制御する。空調ECU50Aは、吸入口ドア72Aの切り替えを制御する。空調ECU50Aは、エアミックスドア73Aの開度を制御する。空調ECU50Aは、コンデンサファン74Aの回転数を制御する。空調ECU50Aは、クラッチ75Aの連結と解除との切り替えを制御する。空調ECU50Aは、ヒーター77Aの出力を制御する。空調ECU50Aは、窓78Aの開閉を制御する。
次に、車両用空調装置1Aの制御処理を説明する。図11において、車両用空調装置1Aが空調制御を開始する場合、まず、ステップS101Aで人体検知センサ22Aを用いて車室内の人の有無を検知する。人の有無を検出した後、ステップS102Aで、車室内が無人であるか否かを判定する。無人であると判定した場合には、ステップS103Aに進む。一方、無人ではないと判定した場合には、ステップS191Aに進む。
ステップS191Aでは、有人空調モードで空調制御を行う。すなわち、現在乗車中の乗員が快適であると感じられるように空調を行う。言い換えると、有人空調モードでは、騒音などの温度以外の快適性の要素も考慮した空調運転を行う。より具体的には、有人空調モードでは室内ファン71Aを無人状態における室内ファン71Aの運転強度よりも低くする。言い換えると、室内ファン71Aの回転数の上限を無人状態に比べて低くする。また、シートヒータは有人空調モードでのみ使用する。この場合、無人状態ではシートヒータに通電せず、乗員の着座後にシートヒータに通電して使用を開始する。有人空調モードでの空調運転を実施した後、空調運転を維持した状態でステップS199Aに進む。
ステップS103Aでは、利用者が予約設定手段25を用いて入力した乗車位置情報を取得する。乗車位置情報は、次に有人状態となると予想される情報を示す乗車予定情報である。乗車位置情報は、利用者が乗車しようとする住所を示す情報である。ただし、利用者が住所を直接入力するのではなく、建物名や場所の名前を入力して住所を検索するようにしてもよい。また、あらかじめ乗車位置情報として固定された乗車場所を設定しておき、利用者は必ず所定の乗車場所から乗車することにしてもよい。この場合、乗車位置情報は利用者が入力するのではなく、あらかじめ設定された乗車位置情報を読み出すことで取得する。乗車位置情報の取得後、ステップS104Aに進む。
ステップS104Aでは、予約設定手段25Aを経由して利用者が入力した乗車時刻情報を取得する。乗車時刻情報は、次に有人状態となると予想される情報を示す乗車予定情報である。乗車時刻情報は、利用者が乗車しようとする時刻を示す情報である。例えば、19時30分などの時刻である。ただし、利用者が時刻を直接入力するのではなく、現在時刻からの経過時間を入力するようにしてもよい。すなわち、30分後などの経過時間である。また、利用者が未来の時間ではなく現在時刻を入力できるようにしてもよい。すなわち、少しでも早く乗車したい利用者は現在時刻を入力する。この場合、乗車時刻情報としては、現在時刻もしくは過去の時刻を取得することとなる。乗車時刻情報の取得後、ステップS105Aに進む。
車両ECU10Aは、取得した乗車位置情報と乗車時刻情報とに基づき走行制御を開始する。すなわち、乗車時刻までに乗車位置にたどり着くように走行制御を行う。例えば、現在時刻が19時であって、乗車時刻情報が19時30分であって、乗車位置情報が現在地から移動に15分を要する場所に設定されている場合は、19時15分までは現在地で待機する。その後、19時15分に乗車位置に向けて走行を開始する。乗車時刻よりもわずかに早く到着するように走行制御を行ってもよい。ただし、乗車時刻情報として現在時刻が設定された場合など乗車時刻までに乗車位置に到着できない場合であっても、最も早く乗車位置にたどり着けるように走行制御を行う。
ステップS105Aでは、乗車予定時間T1を算出する。乗車予定時間T1は、現在地から乗車位置までの移動に要する時間、または現在時刻から乗車時刻までの時間のどちらか長い方の時間である。現在地から乗車位置までの移動に要する時間は、カーナビゲーション装置26Aから取得する。例えば、現在地から乗車位置までの移動に要する時間が15分であり、現在時刻から乗車時刻までの時間が1時間であれば、乗車予定時間T1は1時間である。現在地から乗車位置までの移動に要する時間は、カーナビゲーション装置26Aから取得するのではなく、車両ECU10Aにより算出するなどしてもよい。また、通信装置を備え、外部で算出した現在地から乗車位置までの移動に要する時間を取得するようにしてもよい。乗車予定時間T1の算出後、ステップS106Aに進む。
ステップS106Aでは、空調予定時間T2を算出する。空調予定時間T2は、空調開始から空調完了までに要する所要時間である。空調予定時間T2は、内気センサ61Aで測定した現在の車室内の温度と、目標温度との温度差を用いて、空調ECU50Aが記憶している特性マップにより決定する。目標温度は、予約設定手段25Aを用いて利用者により入力された車室内の温度である。目標温度は、例えば20℃である。空調予定時間T2は、特性マップにより決定するのではなく、車室内の温度と、目標温度との温度差を空調ECU50Aが記憶している関数により算出してもよい。また、空調予定時間T2を目標温度などから算出するのではなく、目標温度に到達するのに十分な時間を空調予定時間T2としてあらかじめ設定してもよい。この場合、空調予定時間T2は、例えば30分などの固定された時間である。空調予定時間T2の算出後、ステップS107Aに進む。
ステップS107Aでは、乗車予定時間T1が空調予定時間T2とバッファ時間T0との合計時間よりも短いか否かを判断する。乗車予定時間T1が空調予定時間T2とバッファ時間T0との合計時間よりも短くなった場合にはステップS108Aに進む。一方、乗車予定時間T1が空調予定時間T2とバッファ時間T0との合計時間よりも長い場合にはステップS111Aに進む。ここで、バッファ時間T0は、乗車予定時間T1よりも早く空調を完了させるための時間である。バッファ時間T0は、例えば10分である。例えば空調予定時間T2が20分と算出された場合は、空調予定時間T2とバッファ時間T0との合計時間は30分である。したがって、乗車予定時間T1が30分を下回った場合にはステップS108Aに進み、乗車予定時間T1が30分を上回っている場合にはステップS111Aに進む。バッファ時間T0は固定値でなくてもよい。すなわち、空調予定時間T2の半分の時間として算出するなどしてもよい。
ステップS111Aでは、空調運転を停止する。言い換えると、もともと空調運転を行っていない場合には停止された状態を維持し、すでに空調運転を開始していた場合には、空調運転を停止する。空調停止状態では、室内ファン71Aとコンデンサファン74Aの駆動を停止するとともに、クラッチ75Aの連結を解除し、ヒーター77Aへの通電を停止する。言い換えると、空調運転に使用する全ての装置についてエネルギー消費を抑えた状態とする。ただし、空調停止状態において、空調運転に使用する全ての装置についてエネルギー消費を抑えなくてもよい。例えば、エネルギー消費の削減効果の大きいクラッチ75Aの連結解除のみを行ってもよい。また、クラッチ75Aを連結状態とするとともにコンデンサファン74Aを回転させることで冷凍サイクルによる冷房準備を維持しながら、室内ファン71Aの駆動のみを停止するなどしてもよい。空調停止後、空調停止を維持した状態でステップS199Aに進む。
ステップS108Aでは、乗車予定時間T1が空調予定時間T2よりも長いか否かを判定する。乗車予定時間T1が空調予定時間T2よりも長い場合にはステップS151Aに進む。一方、乗車予定時間T1が空調予定時間T2よりも短い場合にはステップS121Aに進む。
ステップS121Aでは、早期空調モードで有人走行前の事前空調運転を行う。早期空調モードは、算出された空調予定時間T2よりも短い時間で空調を完了するモードである。早期空調モードにおいては、内気吸入口から風を取り込む内気モードで空調運転を行う。早期空調モードにおいては、室内ファン71Aの回転数を省エネ空調モードよりも高く設定する。また、早期空調モードにおいては、室内ファン71Aなどの空調運転に使用する装置に停止時間を設けず連続運転とする。すなわち、室内ファン71Aなどの空調運転に使用する装置の稼働時間を省エネ空調モードよりも長く設定する。
早期空調モードにおける制御内容は上述した方法に限られない。例えば、室内ファン71Aを複数備えた空調装置において、早期空調モードでは省エネ空調モードよりも室内ファン71Aの稼働台数を増やすなどしてもよい。あるいは、コンデンサファン74Aの回転数を省エネ空調モードよりも高く設定するとともに、エンジン31Aの回転数を上昇させることでコンプレッサの回転数を省エネ空調モードよりも高く設定する。あるいは、ヒーター77Aの出力を省エネ空調モードよりも大きく設定するなどしてもよい。早期空調モードでの空調運転を実施した後、空調運転を維持した状態でステップS199Aに進む。
ステップS151Aでは、後述する省エネ空調モードで有人走行前の事前空調運転を行う。省エネ空調モードでの空調運転を実施した後、空調運転を維持した状態でステップS199Aに進む。
ステップS199Aでは、空調制御に関連する状態量を記憶する。記憶する状態量は、人体検知情報、乗車位置情報、乗車時刻情報、乗車予定時間T1、空調予定時間T2、実施中の空調モード、車速、エンジン31Aの回転数、エンジン冷却水温度、外気温などである。空調ECU50Aは、ステップS199Aで記憶した状態量に基づいて空調運転を維持する。その後、再びステップS101Aに戻って空調制御のフローを繰り返す。2回目以降のフローにおいて、ステップS101Aなどで新たに最新の状態量を取得した場合には、記憶済みの状態量の代わりに最新の状態量を用いて空調制御を行う。記憶された状態量は、車両ECU10Aと共有され、走行制御などの空調制御以外の制御にも用いられる。
次に、ステップS151Aである省エネ空調モードにおける車両用空調装置1Aの制御処理を説明する。図12において、省エネ空調モードの運転を開始する場合、まず、ステップS161Aで車速情報を取得する。車速情報は車速センサ23Aで測定する。ステップS162Aでは、取得した車速が所定値以上であるか否かを判定する。所定値は、例えば時速30kmである。車速が所定値以上である場合には、ステップS163Aに進む。一方、車速が所定値よりも小さい場合には、ステップS174Aに進む。ここで、車両が停止している状態は、車速がゼロの状態であり、車速が所定値よりも低い場合に含まれる。
ステップS163Aでは、冷却送風を停止する。言い換えると、エンジン用ラジエータファン36Aとコンデンサファン74Aとの駆動を停止する。これにより、エンジン用ラジエータとコンデンサとは、車両の走行に伴う走行風のみを受けて冷却されることとなる。ステップS163Aで送風を完全に停止するのではなく、回転数を低くしてファンで消費するエネルギーを低下させるようにしてもよい。ファン駆動を停止した後、ステップS171Aに進む。
ステップS171Aでは、車両動力情報としてエンジン31Aの回転数を取得する。エンジン31Aの回転数は、イグニッションコイルへの印加電圧を電気的に検出してカウントすることで測定する。エンジン31Aの回転数が低い状態は、エンジン31Aの冷却損失が大きく効率が良くない状態である。エンジン31Aの回転数が高い状態は、エンジン31Aの機械損失が大きく効率が良くない状態である。エンジン31Aの回転数が中程度の状態は、冷却損失と機械損失とがバランスよく改善した最も効率が良い状態である。
車両動力情報として、エンジン31Aの温度を取得してもよい。エンジン31Aの温度は、第1水温センサ24Aを用いてエンジン冷却水の温度を測定することで取得する。エンジン冷却水の温度が低い状態では暖機が完了しておらず、ガソリンの燃焼効率が悪いため、エンジン31Aの効率が低い状態である。エンジン冷却水の温度が高い状態では暖機が完了しており、ガソリンの燃焼効率が高いため、エンジン31Aの効率が高い状態である。車両動力情報の取得後、ステップS172Aに進む。
ステップS172Aでは、車両動力の効率が高いか否かを判断する。エンジン31Aの回転数に基づいて判断する場合は、エンジン31Aの回転数が、中程度の回転数域にあるか否かを判断する。すなわち、エンジン31Aの回転数が中程度の回転数域にあれば、エンジン31Aの効率が所定値以上であると判断する。中程度の回転数域とは、最大効率を発揮できる回転数を含む前後500rpmの回転数域である。ここで、最大効率とは、エンジン31において、入力エネルギーに対して動力として得られる出力エネルギーの比が最も大きいときの効率のことをいう。仮に最大効率が得られる回転数が2000rpmであれば、1500rpmから2500rpmが中程度の回転数域である。ただし、車両動力の効率が高い回転数領域は、最大効率の回転数を含む回転数域であればよく、上述の範囲に限定されない。
エンジン31Aの温度に基づいて判断する場合は、エンジン冷却水の温度が暖機完了温度以上であるか否かを判断する。すなわち、エンジン冷却水の温度が暖機完了温度以上の温度であれば、エンジン31Aの効率が所定値以上であると判断する。暖機完了温度とは例えば、80℃である。ただし、暖機完了温度は、暖機が完了したとみなせる程度の温度であればよく、暖気完了温度よりも少し低い温度で車両動力の効率が高い状態であると判断してもよい。車両動力の効率が所定値以上である場合には、ステップS173Aに進む。一方、車両動力の効率が所定値よりも小さい場合には、ステップS174Aに進む。
ステップS173Aでは、空調運転を開始する。省エネ空調モードにおいては、有人空調モードよりも室内ファン71Aの駆動時間を短くしてトータルで空調運転に要するエネルギーを低減させる。具体的には、有人空調モードにおける室内ファン71の回転数よりも高い回転数で室内ファン71Aを駆動して、車室内に対して一度に大量の空調風を送り込む。
省エネ空調モードにおいては、内気吸入口から風を取り込む内気モードで空調運転を行う。クラッチ75Aを連結状態としてコンプレッサを駆動する。ヒーター77Aの通電を開始する。エアミックスドア73Aを適切な開度に調整することで、冷風と温風を混ぜて目標温度の空調風を作り出す。空調の目標温度が低い場合には、ヒーター77Aに通電せず、コンプレッサの駆動による冷凍サイクルの運転と送風のみで冷房運転を行ってもよい。空調の目標温度が高い場合には、コンプレッサを駆動せず、ヒーター77Aへの通電と送風のみで暖房運転を行ってもよい。この空調運転を維持した状態で、省エネ空調モードのスタートに戻り、再び一連の空調制御を繰り返す。
ステップS174Aでは、空調運転を一時的に停止する。空調停止状態では、室内ファン71Aの駆動を停止するとともに、クラッチ75Aの連結を解除し、ヒーター77Aへの通電を停止する。言い換えると、空調停止状態は、空調運転に使用する全ての装置についてエネルギー消費を抑えた状態である。ただし、空調停止状態において、空調運転に使用する全ての装置についてエネルギー消費を抑えるのではなく、特定の装置についてのみエネルギー消費を抑えるように制御してもよい。
上述した実施形態によると、有人走行前の無人走行状態で空調運転を行い、無人状態であっても走行していない停車中は空調運転を行わない。このため、車両の走行風を活用してコンデンサ等の放熱器の冷却ができ、エンジン用ラジエータファン36Aやコンデンサファン74Aの駆動によるエネルギー消費を低減できる。また、走行に車両動力を用いない停車中において、空調運転を行うために車両動力を用いることが無いので、エネルギー消費を低減できる。言い換えると、空調運転のためだけにエンジン31Aを駆動することが無いので、エネルギー消費を低減できる。
車両の車速が所定値以上の場合に温度調整を伴う空調運転を行う。このため、車両の走行風を多く受けるタイミングでエネルギー消費の多い空調運転を行うこととなる。したがって、エンジン用ラジエータファン36Aやコンデンサファン74Aを駆動するためのエネルギー消費を低減して効率的な空調を行うことができる。また、停車中や低速走行中に空調運転の目的でエンジン31Aを駆動させることがないのでエネルギー消費を低減できる。
車両動力の効率が所定値以上の場合に温度調整を伴う空調運転を行う。このため、車両動力であるエンジン31Aの効率が高い状態で空調運転の動力を確保できる。したがって、空調運転で消費するエネルギーを低減して、効率的に空調することができる。
有人空調モードでは、騒音などの温度以外の快適性の要素も考慮して空調運転を行う。これにより、室内ファン71Aの発音による静音性の低下を防止できる。このため、車室内の快適性を向上できる。
シートヒータを有人空調モードでのみ使用する。すなわち、乗員が着座した状態で高い効果を発揮する暖房器具を乗員が着座していない無人状態では使用しない。このため、暖房運転での余計なエネルギー消費を抑えて効率的に暖房運転を行うことができる。
省エネ空調モードと早期空調モードとにおいて、有人空調モードに比べて室内ファン71Aの回転数を高くする。これにより、静音性を確保する必要のない無人状態で車室内の風量を多くして素早く空調できるため、車室内の温度を目標温度まで早く近づけることができる。したがって、空調運転を行うトータルの時間を短くできるため、空調運転で消費するエネルギーを低減できる。
車両用空調装置1Aは、次に有人状態になると予想される情報を示す乗車予定情報に基づいて無人状態での空調運転を行う。このため、空調が必要な場合に事前空調を行うことができるため、常に事前空調状態として空調運転を継続する場合に比べて、消費するエネルギーを低減できる。また、有人状態になる前に事前空調を行うため、乗員が乗り込んだ際の車室内の快適性を向上させることができる。また、渋滞などの突発的な事象により乗車予定時間T1が長くなってしまう場合であっても、不要な事前空調を停止して、事前空調を開始すべき最適なタイミングで空調運転を行うことができる。
乗車予定情報として、乗車位置情報と現在地とに基づく乗車予定時間T1を算出し、乗車予定時間T1と空調予定時間T2とを比較して事前空調の開始を判断する。このため、乗車位置にたどり着く前の適切なタイミングで事前空調を開始できる。したがって、空調運転での消費エネルギーを抑えつつ、車室内に乗り込む乗員の快適性を向上させることができる。
乗車予定情報として、乗車時刻情報と現在時刻とに基づく乗車予定時間T1を算出し、乗車予定時間T1と空調予定時間T2とを比較して事前空調の開始を判断する。このため、乗車時刻をむかえる前の適切なタイミングで事前空調を開始できる。したがって、空調運転における消費エネルギーを抑えつつ、車室内に乗り込む乗員の快適性を向上させることができる。
空調予定時間T2が乗車予定時間T1を超えると判定した場合に、早期空調モードで事前空調を行う。このため、乗員が乗り込んだ際に空調が完了していないことによる車室内の快適性の悪化を低減することができる。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、有人走行の完了後、無人運転の状態で換気運転を行う。言い換えると、有人状態の後であって、次に有人状態になるまでの無人状態の間に換気を行う。
図13において、有人走行の完了後、ステップS201Aで人体検知センサ22Aを用いて車室内の人の有無を検知する。人の有無を検出した後、ステップS202Aで、車室内が無人状態であるか否かを判定する。無人であると判定した場合には、ステップS211Aに進む。一方、無人ではないと判定した場合には、ステップS291Aに進む。
ステップS291Aでは、現在の空調モードを維持する。すなわち、有人走行完了後であっても、有人状態のままであれば現在の空調モードを維持する。したがって、有人空調モードでの自動空調の状態であればその状態を維持する。一方、乗員による空調の変更が行われている場合には、乗員による空調の変更を維持した状態とする。その後、ステップS299Aに進む。
ステップS211Aでは、換気運転を開始する。換気運転では、吸入口ドア72Aを外気モードに切り替え、室内ファン71Aを駆動するとともに、クラッチ75Aの連結を解除し、ヒーター77Aへの通電を停止する。すなわち、冷房や暖房などの温度調整に必要な装置に関して、エネルギー消費が無い状態もしくはエネルギー消費が少ない状態とする。これにより、車室内に外気を導入して、車室内の空気を入れ替える。さらに、窓78Aを開放するなどして、より多くの外気を車室内に取り込むようにしてもよい。あるいは、室内ファン71Aを駆動させずに窓78Aを開放することで、窓78Aのみを通じて車室内の空気を車室外に排出し、車室外の空気を車室内に取り込むようにして換気運転を行ってもよい。あるいは、窓78Aを開放するのではなく、室内ファン71Aを駆動させ各吹出口ドア79Aを開放状態にする(構造により車両毎に程度は異なる)ことにより、前方の外気口から取り込んだ空気を車室内前側から後方のベンチレーター80Aへ車室内の空気を排出することでの換気運転を行ってもよい。あるいは、外気モードに切り替え、室内ファン71Aを最大風量で駆動させ、全ての吹出口ドア79Aを開放状態にすることにより、換気運転を行ってもよい。換気運転を維持した状態でステップS212Aに進む。
ステップS212Aでは、人体検知センサ22Aを用いて車室内の人の有無を検知する。人の有無を検出した後、ステップS213Aで、車室内が無人状態であるか否かを判定する。無人であると判定した場合には、ステップS214Aに進んで換気運転を継続する。一方、無人ではないと判定した場合には、ステップS215Aに進んで換気運転を終了する。
ステップS214Aでは、換気運転の状態で所定時間が経過したかを判定する。所定時間は、例えば10分である。まだ所定時間が経過していなければ、換気運転を継続した状態でステップS212Aに戻る。すなわち、所定時間経過するまでの間は車室内が無人状態である限り換気運転を継続する。一方、所定時間が経過していれば、ステップS215Aに進む。ただし、経過時間以外に基づいて換気の完了を判断してもよい。例えば、外気温と車室内の温度との温度差が所定値以下となるまで換気運転を継続するなどしてもよい。
ステップS215Aでは、換気運転を終了する。すなわち、吸入口ドア72Aを内気モードに切り替え、室内ファン71Aの駆動を停止する。窓78Aが開放されている場合には、窓78Aを閉じる。クラッチ75Aの解除およびヒーター77Aへの通電停止は維持する。換気運転の終了後、ステップS299Aに進む。
ステップS299Aでは、空調制御に関する状態量を取得する。記憶する状態量は、人体検知情報、換気運転の完了からの経過時間などである。空調ECU50Aは、換気運転の終了後、次の有人空調モードでの空調運転あるいは有人走行前の事前空調まで空調運転を停止する。ただし、前回の換気運転から所定時間にわたって換気運転がされていない場合に、無人状態で強制的に換気運転を行うようにしてもよい。例えば、前回の換気運転から24時間にわたって換気運転が行われていない場合には強制的に換気運転を行うなどしてもよい。また、最後に有人状態であった時から次に有人状態になるまでの間に複数回の換気運転を行うようにしてもよい。
上述した実施形態によると、有人状態から無人状態に切り替わった後に、換気運転を開始する。すなわち、有人状態が終了し、次に有人状態になるまでの無人状態の間に換気運転を行う。このため、有人状態で発生した臭いが車室内にこもった状態や、車室内の湿度が高い状態を換気運転により解消することができる。したがって、車内空間を快適にしてから次の乗員を乗せることができる。また、車室内を構成する座席などの部品に臭いが定着してしまうことを抑えることができる。また、湿度が高い状態が維持されることによるカビの発生を効果的に抑えることができる。また、乗員によって車内に持ち込まれたウイルスなどを除去することができる。したがって、衛生的な車内環境に保ちやすい。
換気運転を無人状態で行う。このため、換気運転に伴って車室内の温度が一時的に外気温に近づくことによる車内空間の快適性の悪化が、乗員に影響してしまうことを抑えることができる。
換気運転中に有人状態となった場合には換気運転を終了する。このため、有人状態に対応した空調制御に素早く移行できる。したがって、乗員が乗車しているにもかかわらず車室内の快適性が低い状態である時間を短くできる。
無人状態での事前空調運転の前に換気運転を行う。このため、事前空調後に換気が必要となって、空調済みの車内の空気を換気のために車外に出してしまうことを防ぐことができる。したがって、換気後の適切なタイミングで事前空調を行えるため、空調で消費するエネルギーを削減できる。
換気運転を有人状態から無人状態に切り替わった直後に実行しなくてもよい。すなわち、事前空調として温度調整を伴う空調運転を行う直前に換気運転を行ってもよい。これによると、温度調整を伴う空調運転の直前に新鮮な空気を車室内に導入できるため、車内空間を長時間にわたって快適な状態に維持しやすい。
換気運転を有人状態で実行してもよい。すなわち、乗員の操作により換気運転を実行可能にしてもよい。これにより、換気が不十分であった場合や、換気後に車室内に臭いがこもってしまった場合であっても乗員の空調操作により換気を行うことができる。したがって、車内空間を快適にすることができる。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、車両動力としてエンジン31Aの代わりにモータ332Aを用いる。すなわち、車両用空調装置1Aは、電気自動車のようにモータ332Aを車両動力とする車両に搭載されている。
図14において、車両ECU10Aは、第1水温センサ24Aではなく、第2水温センサ324Aと接続されている。第2水温センサ324Aは、モータ332Aやインバータ339Aやバッテリーなどの発熱部品を冷却する冷却水の循環経路に設けられている温度センサである。第2水温センサ324Aは、モータ332Aと熱交換して温度が上昇した直後の冷却水の温度を検知する。
車両ECU10Aは、バッテリー監視ユニット327Aと接続されている。バッテリー監視ユニット327Aは、モータ332Aなどの電動部品に電力を供給するバッテリーを監視するユニットである。バッテリー監視ユニット327Aは、バッテリーに蓄えられている電気の量を検出する。車両ECU10Aは、加速時にバッテリーから電気を取り出し、モータ332Aを駆動する。一方、減速時にモータ332Aで発電を行いバッテリーに電気を蓄える。
車両ECU10Aは、エンジン31Aではなく、インバータ339Aを介してモータ332Aと接続されている。インバータ339Aは、直流電流を交流電流に変換する装置である。モータ332Aは、車両が走行するための車両動力である。モータ332Aは、バッテリーから供給される電気エネルギーを力学的エネルギーに変換する。
車両ECU10Aは、エンジン用ラジエータファン36Aではなく、モータ用ラジエータファン336Aと接続されている。モータ用ラジエータファン336Aは、モータ332Aなどを冷却する冷却水が循環する放熱器であるモータ用ラジエータに対して送風する送風機である。モータ用ラジエータファン336Aは、車両前部に設けられたモータ用ラジエータの前方に設けられている。言い換えると、モータ用ラジエータファン336Aは、モータ用ラジエータに対向して設けられている。モータ用ラジエータファン336Aは、車両の前部から後方に向かって送風する。言い換えると、走行中の車両が受ける風と同じ方向に送風する。
空調ECU50Aは、クラッチ75Aではなく、電動コンプレッサ376Aと接続されている。電動コンプレッサ376Aは、冷房用の冷凍サイクルをなす圧縮機である。電動コンプレッサ376Aは、空調ECU50Aによって駆動のオンオフに加えて出力の強弱も制御される。電動コンプレッサ376Aの駆動は、モータ332Aの駆動と独立している。すなわち、空調運転に関連する制御には車両動力を用いていない。冷房運転を行う場合、電動コンプレッサ376Aを駆動して、蒸発器に冷媒を供給する。
図15において、先行する実施形態と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を奏する。以下に先行する実施形態とは異なる内容について説明する。
省エネ空調モードにおけるステップS162Aにおいて、取得した車速が所定値以上であるか否かを判定する。所定値は、例えば時速30kmである。車速が所定値以上である場合には、ステップS363Aに進む。一方、車速が所定値よりも低い場合には、ステップS374Aに進む。ここで、車両が停止している状態は、車速が所定値よりも低い場合に含まれる。
ステップS363Aでは、冷却送風を停止する。言い換えると、モータ用ラジエータファン336Aとコンデンサファン74Aとの駆動を停止する。これにより、モータ用ラジエータとコンデンサとは、車両の走行に伴う走行風のみを受けて冷却されることとなる。ステップS363Aで送風を完全に停止するのではなく、回転数を低くして送風機で消費するエネルギーを低下させるようにしてもよい。ファン駆動を停止した後、ステップS373Aに進む。
ステップS373Aでは、空調運転を開始する。具体的には、有人空調モードにおける室内ファン71Aの回転数よりも高い回転数で室内ファン71Aを駆動する。また、電動コンプレッサ376Aを駆動する。あるいは、ヒーター77Aに通電を開始する。また、エアミックスドア73Aの開度を適切に調整することで、冷風と温風を混ぜて目標温度の空調風を作り出す。この空調運転を維持したまま、省エネ空調モードのスタートに戻り、再び一連の空調制御を繰り返す。
ステップS374Aでは、空調運転を一時的に停止する。空調停止状態では、室内ファン71Aの駆動を停止するとともに、電動コンプレッサ376A、ヒーター77Aへの通電を停止する。すなわち、空調停止状態は、空調運転に使用する全ての装置についてエネルギー消費を抑えた状態である。ただし、空調停止状態において、空調運転に使用する装置の全てについてエネルギー消費を抑えるのではなく、特定の部品についてのみエネルギー消費を抑えるように制御してもよい。すなわち、温度調整に使用する電動コンプレッサ376Aとヒーター77Aとの2つの装置については駆動を停止し、それ以外は駆動を継続するなどしてもよい。この停止状態を維持したまま、省エネ空調モードのスタートに戻り、再び一連の空調制御を繰り返す。
上述した実施形態によると、無人状態であっても走行していない停車中は、有人走行前の事前空調運転を行わない。このため、車両の走行風を活用して冷却ができ、モータ用ラジエータファン336Aやコンデンサファン74Aの駆動によるエネルギー消費を低減できる。
車速が所定値以上の場合に温度調整を伴う空調運転を行う。このため、車両の走行風を多く受けるタイミングで多くのエネルギーを消費する空調運転を行うこととなる。したがって、モータ用ラジエータファン336Aやコンデンサファン74Aの駆動によるエネルギー消費を低減して効率的な空調を行うことができる。
他の実施形態
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
エンジンを搭載した車両とモータを搭載した車両との2つの車両を例に説明を行ったが、エンジンとモータとの2つの車両動力を使い分けて走行するハイブリッド自動車などの車両に車両用空調装置1を適用してもよい。
211:空調制御部
212:乗員判断部
213:走行判断部
214:窓動作制御部
215:車室内温度検出部
216:車室外温度検出部
1A:車両用空調装置
10A:車両ECU
50A:空調ECU

Claims (14)

  1. 自動運転車両に搭載される空調制御装置であって、
    前記自動運転車両への乗員の乗車状態を判断する乗員判断部(212,52A)と、
    前記乗員判断部の判断結果が前記自動運転車両の無人状態を示すものである場合に、車室内の空気と車室外の空気とを入れ替える空調制御を実行する空調制御部(214,53A)と、
    前記自動運転車両の走行状態を判断する走行判断部(213)と、
    前記自動運転車両の車室内温度を検出する車室内温度検出部(215)と、
    前記自動運転車両の車室外温度を検出する車室外温度検出部(216)と、を備え、
    前記空調制御部は、前記乗員判断部及び前記走行判断部の判断結果が前記自動運転車両の無人走行状態を示すものである場合に、前記自動運転車両に設けられた窓を動作させることにより前記空調制御を実行する窓動作制御部(214)として機能し、
    前記窓動作制御部は、前記車室内温度と前記車室外温度とに基づいて、前記空調制御の実行内容を決定する、空調制御装置。
  2. 請求項1に記載の空調制御装置であって、
    前記空調制御部は、前記自動運転車両が有人状態から無人状態になった後に前記空調制御を実行する、空調制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の空調制御装置であって、
    前記空調制御部は、前記自動運転車両が無人状態から有人状態になった場合に前記空調制御を停止する、空調制御装置。
  4. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、
    前記車室内温度が適正温度範囲に収まっている場合に、前記空調制御を実行せず、
    前記車室内温度が適正温度範囲に収まっていない場合に、前記車室内温度が適正温度範囲に収まる方向に温度変化するように前記空調制御を実行する、空調制御装置。
  5. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、前記空調制御として、
    前記車室内温度が適正温度範囲よりも高く、前記車室内温度が前記車室外温度よりも高い場合、及び 前記車室内温度が適正温度範囲よりも低く、前記車室内温度が前記車室外温度よりも低い場合に、窓の開度を増大させる、空調制御装置。
  6. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、前記空調制御として、
    前記車室内温度が適正温度範囲よりも高く、前記車室内温度が前記車室外温度よりも高くない場合、及び、
    前記車室内温度が適正温度範囲よりも低く、前記車室内温度が前記車室外温度よりも低くない場合に、窓の開度を減少させる、空調制御装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の空調制御装置であって、
    前記走行判断部は、前記自動運転車両の車速を示す情報又は車速に関係する情報を含む車速情報を取得し、
    前記窓動作制御部は、前記車速情報を反映させて、前記空調制御の実行内容を決定する、空調制御装置。
  8. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、前記車速情報が前記自動運転車両の所定の閾値速度以上の走行を示すものでなくなった場合に前記空調制御を中止し、窓が開いていれば窓を閉じる、空調制御装置。
  9. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、前記車速情報が前記自動運転車両の所定の閾値速度以上の走行を示すものであって前記空調制御の実行を継続する場合に、前記車速情報に基づいて前記空調制御における窓の開度を調整する、空調制御装置。
  10. 請求項に記載の空調制御装置であって、
    前記窓動作制御部は、前記車速情報が示す前記自動運転車両の速度が高い場合よりも低い場合に窓の開度を減少させる、空調制御装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の空調制御装置であって、
    更に、車室内に入り込む風速を示す風速情報を検出する風速検出部(217)を備え、
    前記窓動作制御部は、前記風速情報を反映させて、前記空調制御の実行内容を決定する、空調制御装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の空調制御装置であって、
    更に、前記自動運転車両に搭載される冷凍サイクルによって温度調整した空調空気によって車室内空調を行うことが可能な車両用空調装置を制御する冷凍サイクル空調制御部(211)と、
    前記自動運転車両に人が乗車するまでに無人走行を行う走行予定時間を算出する残余走行算出部(218)と、を備え、
    前記車両用空調装置を用いて前記自動運転車両の車室内温度が適正温度範囲に収まる時間が前記走行予定時間以下になった場合に、
    前記窓動作制御部は、前記空調制御を停止して、窓が開いていれば窓を閉じ、
    前記冷凍サイクル空調制御部は、前記冷凍サイクルを動作させる車室内空調を実行する、空調制御装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の空調制御装置であって、
    更に、前記自動運転車両の外部において車室内に侵入する可能性のある物体が存在するか否かを判断する侵入物判断部(219)を備え、
    前記侵入物判断部の判断結果が、車室内に侵入する可能性のある物体が存在するものである場合に、
    前記窓動作制御部は、前記空調制御を行わず、窓が開いていれば窓を閉じる、空調制御装置。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の空調制御装置であって、
    更に、天候情報を取得する天候情報取得部(220)を備え、
    前記天候情報取得部が取得した天候情報が悪天候を示すものである場合に、
    前記窓動作制御部は、前記空調制御を行わず、窓が開いていれば窓を閉じる、空調制御装置。
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