JP6905490B2 - ポリエーテルポリオール組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
これを避けるために、窒素雰囲気化でポリエーテルポリオールの製造、後処理を行いアルデヒドの生成を抑制する方法(特許文献1参照)や、反応途中に断続的または連続的にアルデヒドを除去する方法(特許文献2参照)等が提案されている。
2〜8個の活性水素原子を含有する活性水素原子含有化合物のアルキレンオキサイド付加物を含むポリエーテルポリオール組成物であり、前記ポリエーテルポリオール組成物は下記一般式(1)で表されるジオール(A)を含み、前記ポリエーテルポリオール組成物が有する水酸基のうち、第1級炭素原子と結合している水酸基の数が、ポリエーテルポリオール組成物における水酸基の合計数に基づいて55モル%以上であり、前記ポリエーテルポリオール組成物のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるピークトップ分子量が900〜10000であり、前記ジオール(A)を前記ポリエーテルポリオール組成物の合計重量に基づいて0.1〜4重量%含有するポリエーテルポリオール組成物の製造方法であり、2〜8個の活性水素原子を含有する活性水素原子含有化合物へのアルキレンオキサイドの付加反応を複数回に分けて行う工程を有する製造方法であり、複数回に分けて行うアルキレンオキサイドの付加反応のうち、最後の付加反応がルイス酸触媒(D)を用いて反応温度60〜90℃でアルキレンオキサイドを活性水素原子1つあたりに平均3〜8モル付加する工程である前記ポリエーテルポリオール組成物の製造方法である。
HO−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1−メチルエチレンオキシ基、2−メチルエチレンオキシ基、1−エチル
エチレンオキシ基又は2−エチルエチレンオキシ基であり、nは1〜7の整数である]
HO−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1−メチルエチレンオキシ基、2−メチルエチレンオキシ基、1−エチルエチレンオキシ基又は2−エチルエチレンオキシ基であり、nは1〜7の整数である]
ポリエーテルポリオール組成物を得るためのアルキレンオキサイドの付加において、活性水素原子含有化合物は、これらのうち2種以上の混合物であってもよい。
2〜8価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖等の4〜8価のアルコールが挙げられる。
フェノール類としてはフェノール、クレゾール等、多価フェノ―ルとしてはピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノン等、ビスフェノ―ル類としてはビスフェノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
活性水素原子を2〜8個含有するアミン類としてはアンモニア、炭素数1〜20のアルキルアミン類(ブチルアミン等)、モノアミン類(アニリン等)、ポリアミン類としては脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等)、ピペラジン、複素環式ポリアミン類(N−アミノエチルピペラジン等)、脂環式ポリアミン(ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン等)、芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミン等)、アミノアルコール類としてはアルカノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、その他としてはジカルボン酸と過剰のポリアミン類との縮合により得られるポリアミドポリアミン、ポリエーテルポリアミン、ヒドラジン類(ヒドラジン、モノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド類(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド、テレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン類(ブチルグアニジン、1−シアノグアニジン等)、ジシアンジアミド等及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
活性水素原子を2〜8個含有するチオール基含有化合物のポリチオール化合物としては、2〜8価の多価チオール(エチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール、3−メチルペンタンジチオール等)等が挙げられる。
活性水素原子を2〜8個含有するリン酸化合物としては燐酸、亜燐酸、ホスホン酸等が挙げられる。
活性水素原子含有化合物に付加するアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)としては、炭素数3〜8のものが好ましく、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−、1,4−又は2,3−ブチレンオキサイド(以下、BOと略記)、スチレンオキサイド及びこれらの2種以上の併用等が挙げられる。好ましくは、PO及びBOである。
AOを併用する場合、その付加様式は、ブロック付加であっても、ランダム付加であっても良い。
反応性の観点から、前記ポリエーテルポリオール組成物が有する水酸基のうち、第1級炭素原子と結合している水酸基の数は、ポリエーテルポリオール組成物における水酸基の合計数に基づいて60モル%以上が好ましく、65モル%以上がより好ましい。前記ポリエーテルポリオール組成物が有する水酸基のうち、第1級炭素原子と結合している水酸基の数が、ポリエーテルポリオール組成物における炭素原子に結合した水酸基の合計数に基づいて55モル%未満であると、得られるポリウレタン樹脂の硬化時間が長くなる。第1級炭素原子と結合している水酸基が55モル%未満である場合に、ポリウレタン樹脂の硬化時間を第1級炭素原子と結合している水酸基が55モル%以上のポリエーテルポリオール組成物と同等にするためには、多量の触媒を用いる必要があるため、強度、耐久性等の樹脂物性に優れたポリウレタン樹脂を得ることができない。
前記アルキレンオキサイド付加物の末端に位置する全ての水酸基のうち第1級炭素原子と結合している水酸基のモル%は、NMR法(特開2000−344881号公報に記載の方法等)で測定することができる。
ルイス酸触媒(D)としては、トリフェニルボラン、ジフェニル−t−ブチルボラン、トリ(t−ブチル)ボラン、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化ボラン、ジ(t−ブチル)フッ化ボラン、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化ボラン、(t−ブチル)2フッ化ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム、ジ(t−ブチル)フッ化アルミニウム、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化アルミニウム、(t−ブチル)2フッ化アルミニウム等が挙げられ、好ましいのはトリフェニルボラン、トリフェニルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムであり、より好ましいのはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
前記ポリエーテルポリオール組成物のMpが900未満であると得られるウレタン樹脂の強度、耐久性等の樹脂物性が不十分となり、前記ポリエーテルポリオール組成物のMpが10000を超えると反応が遅くなりすぎる。
前記ポリエーテルポリオール組成物のMpは付加するAOの添加量を調整することで前記範囲にすることができる。
<GPCの測定条件>
装置:「HLC−8320GPC」[東ソー株式会社製]
溶媒:DMF、THF
標準物質:ポリスチレン
検出器:RI
サンプル濃度:0.25%
カラム固定相:TSKgel guardcolumn PWXL、TSKgel G6000PWXL、TSKgel G3000PWXL[いずれも東ソー株式会社製]
カラム温度:40℃
前記ルイス酸触媒(D)の使用量は特に限定されないが、製造するポリエーテルポリオール組成物に対して0.0001〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.0005〜1重量%である。
前記アルキレンオキサイド付加物前駆体(E)に前記AOを付加させる際の反応温度(内容物温度)は、60℃〜90℃が好ましく、より好ましくは70℃〜90℃である。
HO−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1−メチルエチレンオキシ基、2−メチルエチレンオキシ基、1−エチルエチレンオキシ基又は2−エチルエチレンオキシ基であり、nは1〜7の整数である]
GC−MSの測定条件は以下の通りである。
<GC−MSの測定条件>
装置:SIMADZU GC−17A
カラム:Rtx−5(長さ30mm、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
気化室温度:150℃
検出器温度:330℃
注入モード:スプリット
キャリアガス:ヘリウム
圧力:150kPa
スプリット比:50
カラム温度:40℃(5分ホールド)→210℃(10℃/分で昇温)→300℃(15℃/分で昇温後、10分ホールド)
試料溶液:40重量%のメタノール溶液
注入量:1.0μl
また、前記ジオール(A)の含有量が0.1重量%未満であるポリエーテルポリオール組成物に対して、前記ジオール(A)の含有量が前記ポリエーテルポリオール組成物の合計重量に基づいて0.1〜4.0重量%になるように、前記ジオール(A)を後添加してもよい。
前記ジオール(A)の分子量分布(Mw/Mn)が1.05〜1.25であると、得られるポリウレタン樹脂の引張強さや伸びが優れる。
<計算式>
AO1〜7モル付加物の分子量:M1〜M7
AO1〜7モル付加物の含有量:N1〜N7
Mn:(N1+N2+・・・+N7)/(N1/M1+N2/M2+・・・+N7/M7)
Mw:(N1×M1+・・・+N7×M7)/(N1+・・・+N7)
前記アルキレンオキサイド付加物前駆体(E)の過酸化物価は、前記アルキレンオキサイド付加物前駆体(E)を製造する工程での酸素濃度を下げることで小さくすることができる。水分量は前記アルキレンオキサイド付加物前駆体(E)を製造する工程での脱水時間、温度、減圧度等で調整することができ、CPR値はアルカリ除去の際の濾過を重ねることで低く調整することができる。
<過酸化物価の測定方法>
共栓付き三角フラスコに200mLにアルキレンオキサイド付加物前駆体(E)約10gを精秤し、酢酸/クロロホルム(3:2)混合溶媒を25mL加えて溶解させる。三角フラスコを十分窒素置換したのち、飽和ヨウ化カリウム標準液1mLをメスピペットまたはホールピペットで正確に加え、共栓して1分間振り混ぜたのち、暗所で5分間静置する。その後、イオン交換水75mLを加え、共栓して激しく振り混ぜた後、0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定を行う。以上の操作を2個の試料について行うとともに、空試験を行う。
過酸化物価は、次の式によって算出することができる。
過酸化物価=(A−B)×f/S×10
A=本試験に要した0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液のmL数
B=空試験に要した0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液のmL数
f=0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液の力価
S=試料採取量(g)
<水分量の測定方法>
JIS K1557−2に準拠する。
<CPR値の測定方法>
JIS K1557−4に準拠する。
断続的に揮発除去させる場合は、前記AOを反応させる時に反応槽を加圧(0.1〜1.0MPa)にすることと、揮発除去するために減圧(0.001〜0.04MPa)にすることを交互に実施するとよい。連続的な揮発除去とは、前記AOを連続して投入するのと同時に、揮発除去を実施することを意味する。連続的な揮発除去は、加熱及び/又は減圧して実施する。連続的に揮発除去させる際の温度は、前記AOを付加させる際の温度でよい。減圧度は特に限定されないが、好ましくは0.001〜0.1MPa、さらに好ましくは0.001〜0.04MPaである。
ポリイソシアネート(C)としては、従来ポリウレタンの製造に使用されているものが使用でき、2〜3個又はそれ以上のイソシアネート基を有する炭素数4〜22の鎖状脂肪族ポリイソシアネート(c1)、炭素数8〜18の脂環式ポリイソシアネート(c2)、炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート(c3)、炭素数10〜18の芳香脂肪族ポリイソシアネート(c4)及びこれらのポリイソシアネートの変性物(c5)等が挙げられる。ポリイソシアネート成分(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、アルミナ、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト及びチタンブラック等が挙げられる。
なお、実施例2、4及び5は参考例である。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブにプロピレングリコール266.3部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1133.7部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(E−1)は活性水素原子数2、水酸基価280.5、Mp400、水分100ppm、CPR0.1、過酸化物価0.1meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例1で合成したポリオール(E−1)311.1部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1088.9部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(E−2)は活性水素原子数2、水酸基価62.5、Mp1795、水分100ppm、CPR0.1、過酸化物価0.1meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例1で合成したポリオール(E−1)446.2部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド953.8部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(E−3)は活性水素原子数2、水酸基価90.1、Mp1245、水分100ppm、CPR0.7、過酸化物価0.1meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブにプロピレングリコール177.5部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1222.5部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(D−4)は官能基数2、水酸基価187.0、分子量600、水分200ppm、CPR0.1、過酸化物価0.1meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、ショ糖73.1部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1326.9部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(E−4)は活性水素原子数8、水酸基価68.6、Mp6542、水分200ppm、CPR0.1、過酸化物価0.4meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例1で合成したポリオール(E−1)311.1部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度200ppmで、プロピレンオキサイド1088.9部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力14kPaで脱水を行った。得られた(E−5)は活性水素原子数2、水酸基価62.7、Mp1789、水分1050ppm、CPR2.0、過酸化物価1.0meq/kgであった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブにプロピレングリコール355.1部と水酸化カリウム2.8部を仕込んだ。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1044.9部を反応温度が100〜110℃となるように制御しながら連続的に投入した。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られた(A−1)は活性水素原子数2、水酸基価374.0、Mp300であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例2で得られた(E−2)1166.3部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度70ppmで、プロピレンオキサイド233.6部を反応温度が60〜90℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−1)は活性水素原子数2、水酸基価56.1、Mp2000、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率63モル%、ジオール(A)の含有量0.15重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.13であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例2で得られた(E−2)1172.6部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度70ppmで、プロピレンオキサイド227.3部を反応温度が60〜90℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−2)は活性水素原子数2、水酸基価56.3、Mp1993、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率57モル%、ジオール(A)の含有量0.40重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.15であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例3で得られた(E−3)810.8部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド589.1部を反応温度が60〜90℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−3)は活性水素原子数2、水酸基価56.1、Mp2000、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率68モル%、ジオール(A)の含有量3.80重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.19であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例2で得られた(E−2)1166.3部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイドを反応温度が50〜60℃になるように制御しながら投入した。プロピレンオキサイドは20回に分けて投入し、10分間投入した後、圧力3.0kPaで15分間減圧状態にし、アルデヒド等の低沸点の揮発成分を留去する工程を繰り返し実施した。プロピレンオキサイドの全投入量が233.6部となったところで投入を停止し、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−8)は活性水素原子数2、水酸基価56.4、Mp1989、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率63モル%、ジオール(A)の含有量0.05重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.02であった。
撹拌装置付きの4つ口フラスコに、比較例1で得られた(B−8)700部と、ジオール(A)成分としてトリプロピレングリコール(ナカライテスク製)2.45部を仕込み、窒素置換した後、室温にて均一になるまで撹拌した。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−4)は活性水素原子数2、水酸基価56.6、Mp1989、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率63モル%、ジオール(A)の含有量0.4重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.03であった。
撹拌装置付きの4つ口フラスコに、比較例1で得られた(B−8)700部と、ジオール(A)成分としてサンニックスPP−200(三洋化成工業製)1.23部と、サンニックスPP−400(三洋化成工業製)1.23部を仕込み、窒素置換した後、室温にて均一になるまで撹拌した。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−5)は活性水素原子数2、水酸基価56.6、Mp1989、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率63モル%、ジオール(A)の含有量0.4重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.35であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例4で得られた(E−4)785.0部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度70ppmで、プロピレンオキサイド614.9部を反応温度が60〜90℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−6)は活性水素原子数2、水酸基価112、Mp1002、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率69モル%、ジオール(A)の含有量3.0重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.16であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例5で得られた(E−5)1138.2部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度70ppmで、プロピレンオキサイド258.3部を反応温度が60〜90℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−7)は活性水素原子数8、水酸基価56.0、Mp8014、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率63モル%、ジオール(A)の含有量0.30重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.14であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例1で得られた(E−1)259.9部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド1140.1部を反応温度が70〜80℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られたポリエーテルポリオールに、イオン交換水72.0部及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.02部を仕込み、窒素置換した。140℃で30分撹拌してアセタール分解反応を行ったのち、圧力3.0kPaで脱水、脱アルデヒドを行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−9)は活性水素原子数2、水酸基価56.5、Mp1986、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率68モル%、ジオール(A)の含有量6.0重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.25であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例2で得られた(E−2)1166.3部と水酸化カリウム3.5部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度60ppmで、プロピレンオキサイド233.6部を反応温度が100〜110℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、100℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。その後、製造例7で得られた(A−1)を0.4重量%添加し、室温で均一になるまで撹拌した。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−10)は活性水素原子数2、水酸基価56.1、Mp2000、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率2モル%、ジオール(A)の含有量0.40重量%、ジオール(A)の分子量分布Mw/Mn=1.11であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例2で得られた(E−2)1212.3部と水酸化カリウム3.5部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度60ppmで、エチレンオキサイド184.2部を反応温度が125〜135℃になるように制御しながら連続的に投入した。全量投入後、釜内の圧力が一定になったところで、130℃、圧力3.0kPaで脱プロピレンオキサイドを行った。得られた触媒を含む粗ポリオールをケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウムを用いてアルカリ除去したのち、130℃、圧力3.0kPaで脱水を行った。得られたポリエーテルポリオール組成物(B−11)は活性水素数原子2、水酸基価56.1、Mp2000、第1級炭素原子と結合している水酸基の含有率68%、ジオール(A)の含有量0.0重量%であった。
攪拌装置及び温度制御装置付きのオートクレーブに、製造例6で得られた(E−6)1166.3部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.07部を仕込み、窒素置換した。次に、酸素濃度70ppmで、プロピレンオキサイド233.6部を反応温度が70〜80℃になるように制御しながら連続的に投入したが、反応がなかなか進まなかったため、製造困難と判断して中断した。
撹拌装置及び温度制御装置付きの4つ口フラスコに、グリセリンのPO付加物[三洋化成工業(株)製「サンニックスGH−3000NS」]850.7部を仕込み、130℃、減圧下(3kPa)で1時間脱水を行った。その後、50℃まで冷却して2,4−トルエンジイソシアネート[東ソー(株)製「TDI−80」]149.3部を仕込んだ。窒素気流下、撹拌しながら70℃まで徐々に昇温して10時間反応させた後、室温まで冷却してイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(F)を得た。JIS K 1558に従って測定したイソシアネート基含有量は3.6%であった。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(F)と、実施例1〜7及び比較例1〜4で得られたポリエーテルポリオールとを、R値(NCO基/OH基モル比)が1.05となるように投入し、触媒としてネオスタンU−28をウレタン樹脂に対して表1及び表2の記載の通りになる部数で投入した。室温で混合した後、遠心分離機で脱泡を行った。得られたウレタン樹脂を11×17.5cmのポリプロピレン製のトレーに、厚さ1mmとなるように流し込み、室温で一晩養生した。樹脂硬化後、表面IR測定を行い、2200〜2350cm−1の未反応のNCO末端のピークが消失したことを確認した。
得られたウレタン樹脂シートを用いて引張破断強度の評価を行った。評価はJIS K 7311−1995に従って行った。耐熱性試験後、耐水性試験後にも同様の評価を行った。
<ウレタン樹脂シートの耐熱性評価>
ウレタン樹脂シートを110℃の乾燥機で5日間静置した。5日後に取り出したウレタン樹脂シートを23±2℃まで冷まし、耐熱性試験後のウレタン樹脂シートを得た。耐熱性試験後のウレタン樹脂シートの引張破断強度の測定は、JIS K 7311−1995に従って行った。
<ウレタン樹脂シートの耐水性評価>
ウレタン樹脂シートを10%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させ、70℃の乾燥機で5日間静置した。5日後に取り出したウレタン樹脂シートの水分を拭き取り乾燥させ、耐水性試験後のウレタン樹脂シートを得た。耐水性試験後のウレタン樹脂シートの引張破断強度の測定は、JIS K 7311−1995に従って行った。
評価結果は表1及び表2に記載した。
Claims (2)
- 2〜8個の活性水素原子を含有する活性水素原子含有化合物のアルキレンオキサイド付加物を含むポリエーテルポリオール組成物であり、前記ポリエーテルポリオール組成物は下記一般式(1)で表されるジオール(A)を含み、
前記ポリエーテルポリオール組成物が有する水酸基のうち、第1級炭素原子と結合している水酸基の数が、ポリエーテルポリオール組成物における水酸基の合計数に基づいて60モル%以上であり、
前記ポリエーテルポリオール組成物のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるピークトップ分子量が900〜10000であり、
前記ジオール(A)を前記ポリエーテルポリオール組成物の合計重量に基づいて0.1〜4重量%含有するポリエーテルポリオール組成物の製造方法であり、
2〜8個の活性水素原子を含有する活性水素原子含有化合物へのアルキレンオキサイドの付加反応を複数回に分けて行う工程を有する製造方法であり、
複数回に分けて行うアルキレンオキサイドの付加反応のうち、最後の付加反応がルイス酸触媒(D)を用いて反応温度60〜90℃でアルキレンオキサイドを活性水素原子1つあたりに平均3〜8モル付加する工程であるポリエーテルポリオール組成物の製造方法であり、
最後以外の付加反応が触媒として水酸化カリウムを用いる工程である製造方法であり、
前記ジオール(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.10〜1.20であるポリエーテルポリオール組成物の製造方法。
HO−(AO)n−H(1)
[式中、AOは1−メチルエチレンオキシ基、2−メチルエチレンオキシ基、1−エチル
エチレンオキシ基又は2−エチルエチレンオキシ基であり、nは1〜7の整数である] - 前記最後の付加反応の後に、さらに、酸を加える工程を含む請求項1に記載のポリエーテルポリオール組成物の製造方法。
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